JP2006342738A - 電動過給機の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 過給機の回転制限により不適切な温度領域でのモータの作動によるトラブルを確実に防止できると共に、過給機の急激な回転変動に起因するトルクショックや過給中断等の不具合を未然に回避できる電動過給機の制御装置を提供する。
【解決手段】 コンプレッサを駆動するモータの巻線温度Tmが通常温度領域を越えたときに、緩勾配の第1の増加率に基づきコンプレッサの回転速度を緩やかに制限してトルクショックや過給中断を防止し、巻線温度Tmが耐熱限界に近くなると、急勾配の第2の増加率に基づきコンプレッサの回転速度を急激に制限して巻線温度Tmが耐熱限界に突入する事態を防止する。
【選択図】 図4

Description

本発明はモータにより過給機を駆動して内燃機関を過給する電動過給機の制御装置に関するものである。
内燃機関の出力向上を目的として、内燃機関の排ガスによりタービンを駆動して過給を行うターボチャージャ、或いはエンジンの駆動力によりルーツ式過給機やリショルム式過給機を駆動して過給を行うスーパーチャージャ等が実用化されているが、これらのシステムとは別に電動モータにより過給機を駆動する電動過給機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された電動過給機では電動モータにより過給機を駆動可能に構成し、アクセル操作量等から求めた要求出力が自然吸気から得られる値未満のときには電動モータを停止させて過給を中止し、要求出力が自然吸気の値を越えると電動モータの作動により過給を開始して機関出力を増大している。
そして、過給機の連続運転では電動モータの巻線や軸ベアリングが急激に温度上昇して耐久性を低下させる要因となることから、その対策として上記特許文献1に記載の電動過給機ではモータ温度をセンサにより検出し、温度上昇に応じて電動モータを駆動するためのデューティファクタを次第に低減することにより過給機の回転を制限し、これにより温度上昇による電動モータの耐久性低下を防止している。
特開2003−161156号公報(段落番号[0040],[0055])
上記特許文献1に記載の電動過給機のモータ温度に関する具体的な対策としては、例えば図4に一点鎖線で示すように、モータ温度が通常温度領域を越えると温度上昇に応じて回転抑制値を所定の増加率に従って0から次第に増加設定し、この回転抑制値に基づき過給機の回転を制限する手法が考えられる。ここで、モータ温度の上昇を確実に抑制するには、温度上昇時にある程度大きな回転抑制値をもって過給機の回転を制限する必要があることから、必然的に回転抑制値はモータ温度が通常温度領域を越えた時点から一定の傾きをもって急激に増加するように設定されることになる。
しかしながら、このように回転抑制値の設定に急勾配の増加率を適用した場合には、過給機の回転制限開始及び制限解除が急激に行われることになり、その度にトルクショックを生じてしまう。しかも、過給機の回転制限開始及び制限解除が急激に行われることで、それに伴うモータ温度の低下及び上昇も急激なものとなり、結果として過給機の回転制御に所謂ハンチングが生じて、本来運転者のアクセル操作に基づいて過給を継続する状況であるにも拘わらず過給が頻繁に中断される現象が生じる。これらのトルクショックや過給中断は運転者に違和感を与える要因となり、ひいては車両のドライバビリティを悪化させてしまうことになる。
尚、回転抑制値の増加率を低く(緩勾配)する対策も考えられるが、増加率の低下に伴って回転抑制値の上限が制限されるため、急激な温度上昇を抑制できないという別の問題が発生してしまう。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、過給機の回転制限により不適切な温度領域でのモータの作動によるトラブルを確実に防止できると共に、過給機の急激な回転変動に起因するトルクショックや過給中断等の不具合を未然に回避することができる電動過給機の制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1の発明は、内燃機関の吸気系に設けられ、モータにより回転駆動されて該内燃機関を過給する過給機と、モータによる過給機の回転速度を制御する過給機制御手段と、モータの温度を検出する温度検出定手段と、モータ温度が通常温度領域を越えた高温域又は通常温度領域を下回った低温域の少なくとも一方において、回転抑制値を増加設定する回転抑制値設定手段と、回転抑制値に基づいて過給機の回転速度を制限する回転制限手段とを備え、回転抑制値設定手段は、モータ温度に応じて回転抑制値の増加率を変更するものである。
従って、過給制御手段により過給機の回転速度が制御され、それに応じて吸気を過給されながら内燃機関が運転される。温度検出手段により過給機を回転駆動するときのモータ温度が検出され、回転抑制値設定手段によりモータ温度から設定された回転抑制値に基づき回転制限手段により過給機の回転速度が制限される。
そして、このときの回転抑制値は、モータ温度に応じて適切な増加率により回転抑制値が増加設定され、モータ温度の上昇や回転制限に伴うトルクショックを考慮して過給機を作動させることができる。
請求項2の発明は、請求項1において、回転抑制値設定手段が、モータ温度が通常温度領域を越えた高温域において、モータ温度が通常温度領域に近い低温側よりも通常温度領域に遠い高温側の増加率を大きくして回転抑制値を増加設定するものである。
従って、モータ温度の上昇がそれほど甚だしくなく通常温度領域に近いときには、小さい増加率に基づいて比較的小さな回転抑制値により過給機の回転速度が緩やかに制限されるため、急激な回転制限に起因する過給の中断が未然に防止されて連続的な過給を継続可能となると共に、回転制限に伴うトルクショックが軽微なものとなり、一方、モータ温度の上昇が甚だしく高温域のモータ運転限界である耐熱限界側のときには、大きい増加率に基づいて比較的大きな回転抑制値により過給機の回転速度が急激に制限されるため、モータ温度を低下させて耐熱限界でのモータ巻線や軸受けベアリングの耐久性低下を確実に防止可能となる。
請求項3の発明は、請求項1又は2において、回転抑制値設定手段が、モータ温度が通常温度領域に近い高温側よりも通常温度領域に遠い低温側の増加率を大きくして回転抑制値を増加設定するものである。
従って、モータ温度が通常温度領域に近いときには、小さい増加率に基づいて比較的小さな回転抑制値により過給機の回転速度が緩やかに制限されるため、過度の回転制限による機関出力の不足が防止されると共に、回転制限に伴うトルクショックが軽微なものとなり、一方、モータ温度が通常温度領域に遠い低温側では大きい増加率に基づいて比較的大きな回転抑制値により過給機の回転速度が急激に制限されるため、低温でのモータや過給機の作動によるバッテリの電圧降下を抑制できる。
請求項4の発明は、請求項2において、回転抑制値設定手段が、モータ温度が通常温度領域を越えた高温域において、少なくともモータ温度が通常温度領域に近い低温側では第1の増加率をもって回転抑制値を増加設定し、モータ温度がモータの耐熱限界に近い高温側では第1の増加率より大きな第2の増加率をもって回転抑制値を増加設定したものである。
従って、通常の場合のモータ温度は第2の増加率の領域に突入する前に第1の増加率の領域で抑制され、結果として過給機の回転制限は第1の増加率に基づく緩やかなものに終始して、急激な回転制限に起因するトルクショックや過給中断を一層確実に防止可能となる。
以上説明したように請求項1の発明の電動過給機の制御装置によれば、モータ温度に応じて適切な増加率により回転抑制値が増加設定され、モータ温度の上昇や回転制限に伴うトルクショックを考慮して過給機を作動させることができる。
請求項2又は3の発明の電動過給機の制御装置によれば、モータ温度から設定した回転抑制値に基づき過給機の回転を制限して、不適切な温度領域でのモータの作動によるトラブルを確実に防止できると共に、モータ温度が通常温度領域に近い側より遠い側を大きい増加率をもって回転抑制値を増加設定することにより、モータ温度の上昇状況や低下状況に応じて過不足なく過給機を回転制限し、もって過給機の急激な回転変動に起因するトルクショックや過給中断等の不具合を未然に回避することができる。
請求項4の発明の電動過給機の制御装置によれば、請求項2に加えて、第1の増加率を適切に設定することにより、急激な回転制限に起因するトルクショックや過給中断を確実に防止することができる。
以下、本発明を具体化した電動過給機の制御装置の一実施形態を説明する。
図1は本実施形態の電動過給機の制御装置を示す全体構成図である。内燃機関1の各気筒には共通の吸気通路2が接続され、吸気通路2には上流側からエアクリーナ3、電動モータ4により回転駆動されるコンプレッサ5(過給機)、及び電動モータ6により開閉駆動されるスロットルバルブ7が設けられている。吸気通路2にはコンプレッサ5を迂回するようにバイパス通路8が形成され、バイパス通路8には下流側から上流側への吸入空気の逆流を防止するようにリードバルブ9が設けられている。尚、コンプレッサ5としては遠心型、ルーツ型、リショルム型等の周知のものを任意に選択できる。
コンプレッサ5はアクセル操作量θaccに応じて5000rpmのアイドル状態から100000rpmの上限回転までの範囲で電動モータ6により回転駆動され、コンプレッサ5のアイドル時には、エアクリーナ3から吸気通路1内に導入された吸入空気はリードバルブ9を開弁させながら下流側に流通すると共にコンプレッサ5を介しても下流側に流通し、このときのコンプレッサ5は過給作用を奏しないため、内燃機関1の各気筒には吸気負圧に応じた吸入空気が供給される。一方、コンプレッサ5が回転上昇して過給を開始すると、過給された吸入空気はリードバルブ9を閉弁させてバイパス通路8からの逆流を防止されながら吸気通路2を下流側に流通し、内燃機関1の各気筒にはコンプレッサ5の過給状態に応じた吸入空気が供給される。
車両には制御プログラムや制御マップ等の記憶に供される記憶装置(ROM,RAM等)、中央処理装置(CPU)、タイマカウンタ等を備えたECU(電子制御ユニット)11が設置されている。ECU11の入力側には、スロットルバルブ7の開度θthを検出するスロットルセンサ12、コンプレッサ5による過給圧Pbを検出する過給圧センサ13、アクセル操作量θaccを検出するアクセルセンサ14、内燃機関1の回転速度Neを検出する機関回転速度センサ15、コンプレッサ5の回転速度Ncomp(即ち、モータ6の回転速度)を検出するコンプレッサ回転速度センサ16等の各種センサ類が接続され、ECU11の出力側にはコンプレッサ5のモータ4、スロットルバルブ7のモータ6、内燃機関1に設けられた図示しない燃料噴射弁や点火プラグ等の各種デバイス類が接続されている。
ECU11はアクセル操作量θacc等から目標スロットル開度tgtθthを設定し、この目標スロットル開度tgtθthと実スロットル開度θthとに基づいてスロットルバルブ7の開度θthを制御すると共に、センサ類からの検出情報に基づいて燃料噴射弁による燃料噴射制御や点火プラグによる点火時期制御等を実行して内燃機関1を運転する。
又、ECU11はアクセル操作量θacc等から目標過給圧tgtPbを設定し、この目標過給圧tgtPbと実際の過給圧Pbとに基づいてコンプレッサ5の回転速度Ncompを制御すると共に(過給機制御手段)、コンプレッサ5を駆動するモータ4の高温域での耐久性の低下、及び低温域での氷結によるトラブルを防止すべくコンプレッサ5の回転速度Ncompを制限する処理を実行しており、以下、このECU11により実行される過給圧制御について詳述する。
ECU11は図2の目標コンプレッサ回転速度設定ルーチンを所定の制御インターバルで実行し、まずステップS2で各センサからの検出情報を読み込み、続くステップS4でアクセル操作量θacc及び機関回転速度Neに基づき目標過給圧tgtPbを算出する。図3のマップに示すように、アクセル操作量θaccが少ない領域では自然吸気で運転者の要求出力を実現なためNA域として設定され、自然吸気で実現可能な出力の上限値を越えるアクセル操作量の領域は過給域として設定され、NA域では目標過給圧tgtPbとして0が算出され、過給域ではアクセル操作量θacc及び機関回転速度Neに応じた目標過給圧tgtPbが算出される。
続くステップS6では過給圧センサ13により検出された過給圧Pbが目標過給圧tgtPbより大きいか否かを判定し、判定がYes(肯定)のときにはステップS8に移行して目標コンプレッサ回転速度tgtNcompから所定値ΔNを減算し、判定がNo(否定)のときにはステップS10に移行して目標コンプレッサ回転速度tgtNcompに所定値ΔNを加算する。尚、目標コンプレッサ回転速度tgtNcompは上記目標過給圧tgtPbと同様にアクセル操作量θaccに基づいて所定のマップから算出されたものである。
続くステップS12ではモータ4の巻線温度Tmの推定処理を実行する(温度検出手段)。当該推定処理としては種々の手法を適用可能であり、例えばモータ4のケーシングに取付けた温度センサの検出温度から巻線温度Tmを推定したり、或いは過去所定時間内のモータ4への供給電力の積算値(モータ負荷と相関する)から巻線温度Tmを推定したりすることが考えられ、予め内燃機関1の台上試験によりマップとして求められたケーシング温度と巻線温度Tmとの関係、或いは電力積算値と巻線温度Tmとの関係に従って、これらの巻線温度Tmの推定処理が実行される。
以下の処理では、推定した巻線温度Tmに基づいてコンプレッサ5の回転制限が行われるが、モータ4の温度と相関する指標であれば巻線温度Tmに限ることはなく、例えばモータ4の軸受けベアリングの温度を推定して制御に適用してもよい。
その後、ECU11はステップS14に移行して巻線温度Tmからコンプレッサ回転速度Ncompに対する回転抑制値nを算出する(回転抑制値設定手段)。当該算出処理は図4に示すマップに従って実行され、巻線温度Tmが通常な温度領域、即ち温度上昇によりモータ巻線や軸受けベアリングの耐久性が低下する虞がなく、且つ温度低下に伴うバッテリの出力低下の虞がない温度領域では0が設定され、巻線温度Tmが通常温度領域を越えた高温域、及び通常温度領域を下回った低温域では回転抑制値nが増加設定される。
この設定特性を詳述すると、図4に実線Aで示すように、通常温度領域を越えた高温域では巻線温度Tmの上昇に伴って、まず緩勾配に設定された第1のゲイン(小さい増加率)に従って温度上昇に応じて回転抑制値nが増加設定され、上記モータ巻線や軸受けベアリングに関する耐熱限界の直前に至ると急勾配に設定された第2のゲイン(大きい増加率)に切換えられ、当該第2のゲインに従って温度上昇に従って回転抑制値nが増加設定される。
ここで、一点鎖線で示す従来例のゲインとの比較から明らかなように本実施形態では通常温度領域が狭く設定されており、換言すれば巻線温度Tmが上昇したときにより早期に第1のゲインに基づくコンプレッサ5の回転制限が開始されるようにマップ特性が設定されている。尚、第1及び第2のゲインより高温側の領域ではコンプレッサ5を強制的にアイドル状態とするための回転抑制値nが設定される。
一方、通常温度領域を下回る低温域では巻線温度Tmの低下に伴って、まず緩勾配に設定された第1のゲインに従って温度低下に応じて回転抑制値nが増加設定され、上記バッテリの出力低下の虞がある低温限界の直前に至ると急勾配に設定された第2のゲインに切換えられ、当該第2のゲインに従って温度上昇に従って回転抑制値nが増加設定される。上記高温域と同じく第1及び第2のゲインより低温側の領域ではコンプレッサ5を強制的にアイドル状態とするための回転抑制値nが設定される。尚、第1及び第2のゲインとして高温域と同一ゲインを適用する必要は必ずしもなく、別のゲインを適用してもよい。なお、回転抑制値nは予め設定された減速回転数とし、減速回転数の増加率を通常温度領域に近い側より遠い側が大きくなるようにしてもよく、また、目標回転数に所定係数を掛けて求め、所定係数を通常温度領域に近い側より遠い側が大きくなるようにしてもよい。
回転抑制値nを算出した後、ECU11はステップS16に移行して目標コンプレッサ回転速度tgtNcompから回転抑制値nを減算し(回転制限手段)、その後にルーチンを終了する。そして、このようにして設定された目標コンプレッサ回転速度tgtNcompに基づき、図示しないコンプレッサ回転制御ルーチンでは実際のコンプレッサ回転速度Ncompがフィードバック制御され、それに応じて過給圧が調整される。
次に、以上のECU11の処理による過給圧制御の実行状況を図5に示すタイムチャートに従って説明する。
コンプレッサ5がアイドル状態のときにはモータ4の巻線温度Tmは通常温度領域にあり、この状態でアクセル操作量θaccが踏込み操作されると内燃機関1の運転領域はNA域から過給域に移行し、アクセル操作量θaccに応じて目標過給圧tgtPbが増加側に設定される。従って、図5に実線Aで示すように目標過給圧tgtPbを達成すべくコンプレッサ回転速度Ncompは急増し、コンプレッサ5を高回転に維持することによりモータ4の負荷が増加して巻線温度Tmは急激に上昇する。巻線温度Tmの上昇がそれほど甚だしくなく未だ通常温度領域に近いときには第1のゲインに従って回転抑制値nが増加設定され、それに応じてコンプレッサ回転速度Ncompが制限される。
第1のゲインは緩勾配の低い値であるため、巻線温度Tmの上昇に伴って回転抑制値nが増加したときのコンプレッサ5の回転制限、及び巻線温度Tmの低下に伴って回転抑制値nが減少したときの回転制限の解除は共に緩やかに行われ、これらの回転制限や制限解除に起因するトルクショックは運転者に違和感を抱かせないごく軽微なものに抑制される。
そして、第1のゲインに基づくコンプレッサ5の回転制限は緩やかであるものの、巻線温度Tmが上昇し始めた初期の段階でいち早く開始されるため、図5に実線Aで示すように巻線温度Tmの急激な温度上昇は大幅に緩和されることになる。過給の継続時間は運転者のアクセル操作に依存するが、このように巻線温度Tmの上昇が緩和されることから、多くの場合には巻線温度Tmが第2のゲインの領域に達する以前に過給が中止され、過給を実行しているときのコンプレッサ5に対する回転制限は第1のゲインに基づく緩やかなものに終始する。結果として急激な回転制限に起因する過給の中断を未然に防止して、アクセル操作に応じた連続的な過給を実現することができる。
又、何らかの突発的な運転状況、例えばアクセル全開が長時間継続したとき等には巻線温度Tmが第2のゲインの領域まで上昇することもあり得るが、第2のゲインは急勾配の高い値であることから比較的大きな回転抑制値nによりコンプレッサ5の回転速度Ncompが急激に制限され、結果としてモータ4の巻線温度Tmが耐熱限界に突入する事態が未然に防止されて、モータ巻線や軸受けベアリングの耐久性低下を確実に回避することができる。
一方、極低温の環境下で内燃機関1が停止状態で放置されるとエンジンルーム内の温度が低下しバッテリの出力が低下するため、モータ4やコンプレッサ5を抑制せず作動させた場合、電圧降下が生じる可能性がある。モータ4やコンプレッサ5は氷結し、このときの巻線温度Tmは図3における低温域側の第2のゲインの領域に該当する。この状態で内燃機関1が始動されてアクセル踏込みにより直ちに過給が開始されると、第2のゲインに従って設定された回転抑制値nに基づいてコンプレッサ5の回転は大幅に制限される。従って、モータ4やコンプレッサ5の作動によるバッテリの電圧降下が緩和され、他の電子機器の作動障害を抑制できる。
そして、内燃機関1の運転が継続されるとエンジンルーム内の温度が上昇し、それに伴い巻線温度Tmやバッテリの雰囲気温度も上昇してバッテリ出力も徐々に復帰し、それに応じてコンプレッサ5に対する回転制限の必要性は次第に減少するが、この時点では巻線温度Tmの上昇に伴って回転抑制値nの設定に第2のゲインに代えて第1のゲインが適用されることから、コンプレッサ5の回転制限は緩やかなものとなっており、モータ4やコンプレッサ5のバッテリの電圧降下を緩和した上でアクセル操作に近い過給を実現でき、その結果、機関出力の不足による運転者の違和感を未然に防止することができる。
ここで、本発明者は、図4の実線Aの特性に比較して第1及び第2のゲインをより減少設定した破線Bの特性についても過給圧制御状況を試験したが、この場合には図5に破線Bで示すようにコンプレッサ回転速度Ncompの急減により過給が中断してしまい従来例とそれほど相違しない試験結果になった。この要因は、減少設定した第1のゲインではコンプレッサ5の回転制限が不足して巻線温度Tmの上昇を抑制しきれず、巻線温度Tmが第2のゲインの領域に突入して急激な回転制限が行われた結果と推測される。よって、第1のゲインは、回転抑制値nの急増に起因する過給中断が生じない程度に緩やかな勾配であることに加えて、通常の過給の継続時間では巻線温度Tmが第2のゲインの領域に突入しない程度に急な勾配であることが望ましく、このような第1のゲインの設定により上記した過給の中断防止、トルクショック抑制、耐熱限界や低温限界でのトラブル防止等の各種作用効果を確実に得ることができる。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこの実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では巻線温度Tmの上昇時及び低下時を想定して、高温域及び低温域で共に2段階のゲインに基づいてコンプレッサ5の回転制限を実行したが、必ずしも上昇時と低下時とを共に対処する必要はなく、何れか一方のみで2段階のゲインを適用するようにしてもよい。更に、2段階のゲインに代えて3段階以上の多段階としたり、或いは温度変化に応じて連続的にゲインを変更(曲線状の特性)したりしてもよい。
実施形態の電動過給機の制御装置を示す全体構成図である。 ECUが実行する目標コンプレッサ回転速度設定ルーチンを示すフローチャートである。 NA域と過給域とを示すマップを示す図である。 巻線温度からゲインに基づいて回転抑制値を設定するためのマップを示す図である。 巻線温度が上昇したときの過給圧制御の実行状況を示すタイムチャートである。
符号の説明
1 内燃機関
4 モータ
5 コンプレッサ(過給機)
11 ECU(過給機制御手段、温度検出手段、回転抑制値設定手段、回転制限手段)

Claims (4)

  1. 内燃機関の吸気系に設けられ、モータにより回転駆動されて該内燃機関を過給する過給機と、
    上記モータによる過給機の回転速度を制御する過給機制御手段と、
    上記モータの温度を検出する温度検出手段と、
    上記モータ温度が通常温度領域を越えた高温域又は通常温度領域を下回った低温域の少なくとも一方において、回転抑制値を増加設定する回転抑制値設定手段と、
    上記回転抑制値に基づいて上記過給機の回転速度を制限する回転制限手段と
    を備え、
    上記回転抑制値設定手段は、上記モータ温度に応じて上記回転抑制値の増加率を変更することを特徴とする電動過給機の制御装置。
  2. 上記回転抑制値設定手段は、上記モータ温度が通常温度領域を越えた高温域において、上記モータ温度が上記通常温度領域に近い低温側よりも上記通常温度領域に遠い高温側の増加率を大きくして上記回転抑制値を増加設定することを特徴とする請求項1記載の電動過給機の制御装置。
  3. 上記回転抑制値設定手段は、上記モータ温度が通常温度領域を下回った低温域において、上記モータ温度が上記通常温度領域に近い高温側よりも上記通常温度領域に遠い低温側の増加率を大きくして上記回転抑制値を増加設定することを特徴とする請求項1又は2記載の電動過給機の制御装置。
  4. 上記回転抑制値設定手段は、上記モータ温度が通常温度領域を越えた高温域において、少なくとも該モータ温度が上記通常温度領域に近い低温側では第1の増加率をもって回転抑制値を増加設定し、該モータ温度が上記モータの耐熱限界に近い高温側では上記第1の増加率より大きな第2の増加率をもって回転抑制値を増加設定したことを特徴とする請求項2記載の電動過給機の制御装置。
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