JP2006342579A - 動的載荷試験装置を備えた杭打ち機 - Google Patents

動的載荷試験装置を備えた杭打ち機 Download PDF

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Abstract

【課題】杭打ち機本体の機能の利用により、載荷試験を短時間に行い、能率向上とコストダウンを図った動的載荷試験装置を備えた杭打ち機の提供。
【解決手段】前記杭打ち機本体1の把持装置4Bに錘体13を把持させ、所定の高さ位置に移動後落下させて試験用杭5に載荷試験を行う。錘体13は支持部材6に案内されて落下する。試験用杭5の杭頭5a上部には落下する錘体13を受けて荷重を測定する荷重計測装置11と、落下する錘体13と衝接する緩衝部材12とが設けられ、又、試験用杭5の変位を測定する変位計測装置10と、各装置からの試験データを解析する計測解析装置17とが設けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、杭打ち機の機能を利用した動的載荷試験装置を備えた杭打ち機に関する。
土木、建設工事においては、地盤の支持力を強化するために杭が打たれる。この杭は上方に設置される建物等の支持するものである。この杭は確実で安定した施工を伴うものでなければならない。杭の支持力や沈下量を得るのに、又設計上のデータを得るために、更に、それらの確認のため鉛直載荷試験が実施されている。この鉛直載荷試験には、静的な載荷試験と動的な載荷試験がある。
従来から一般的に静的載荷試験が多く実施されてきている。この静的載荷試験には押し込み試験と先端載荷試験があって、打設された杭の沈下剛性及び支持力について信頼性の高いデータを得ることができるが、大掛かりな載荷装置を必要とし、試験に時間がかかるという問題点あった。すなわち、静的載荷試験は試験のための準備や試験期間が長くなるのである。そこで、最近は短時間で行える動的載荷試験が注目されてきている。この動的載荷試験は急速載荷試験と衝撃載荷試験がある。これは杭頭に動的荷重を加える載荷試験であって、大規模な反力装置を必要としない点に特徴がある。
従来からの静的載荷試験は、杭頭に設置するジャッキにより、静的荷重を杭頭に載荷する方式であり、載荷のための反力が必要でそのための反力装置が大規模になってしまう傾向にある。杭頭荷重は摩擦抵抗と先端抵抗を合計したもので、結果的に大きな荷重を載荷させることにより所定の支持力を確認している。又、試験に際しては、試験杭と反力杭を設置する関係上、ある程度の広さの土地が必要であり、工期も長くなる。
急速載荷試験で最近注目され実績のある試験は、カナダとオランダで開発されたスタナミック試験である。載荷時間が比較的遅いため(0.1〜0.2秒程度)、載荷中杭は全圧縮の状態にあり、杭の静的な荷重・変位関係においても、ある程度評価することができる試験として知られている。又、衝撃載荷試験は、ハンマーやモンケンによる杭打撃時に発生するひずみ波形や加速度波形を解析し、杭の緩急抵抗を求める試験法である。
この試験方法は、試験杭を本杭とし比較的簡易で低コストの載荷試験方法であるが、直接杭の荷重―変位関係や支持力を求めることはできない。即ち、波動の影響を除去する必要があることと、載荷時間が短いので計測値から正確な杭の支持力を推定するのが困難である。いずれも静的載荷試験に比して、反力装置が不要であり、試験のための下準備が少なく、狭い土地でも施工でき省スペースである。結果的に安価なコストで試験ができ、試験時間も短くなっている。
スタナミック試験について詳述すると、スタナミック試験は試験杭の上端でジェット燃料を短時間燃焼させ、試験杭の上部のおもりの加速度を反力として杭に載荷を行う方法である。計測項目は、杭頭部に設置されるロードセルによる荷重計測、レーザー変位計による変位計測、加速度計による加速度計測、及び杭の歪度等の計測である。
従来の動的載荷試験については、種々提案されていて、例えば、緩衝手段を介しての載荷板の衝撃力を計測する計測構成を有した装置がある(例えば、特許文献1参照)。又、動的ではあるが、複数の分割ハンマー使用で順次落下させることを特徴とし、静的載荷試験に近づけた方法で、載荷時間を長くすることにより、打撃力を長周期とした長周期動的載荷試験方法も知られている(例えば、特許文献2参照)。更に、スタナミック試験の利点を生かし、火薬を用いず、圧縮空気を利用しておもりを打ち上げ、この反力を杭頭に荷重として伝達する試験方法もあった(例えば、特許文献3参照)。又、急速試験装置において、重錘と杭頭の間にドーナツ状のゴムタイヤである緩衝材を設けたものも知られている(例えば、特許文献4参照)。更に、杭打ち機で杭を打ち込んだ後に、この杭打ち機で杭頭に所定時間載荷荷重を付与し、杭の沈下量を測定する方法もあった(例えば、特許文献5参照)。
特許第3616501号公報 特許第3503100号公報 特開平10−274576号公報 特開2005−68802号公報 特開2002−69992号公報
特許文献1から3に記載された技術のものは、載荷装置が簡単で、載荷時間が非常に短く静的載荷試験装置の問題点を補う方法であるが、波動理論による解析を必要とし、試験結果には動的要素が含まれるため、常に信頼性の高いデータを得ることができないおそれがあるという問題点があった。又、住宅地等においての施工は、一般に敷地は狭く、周囲が住宅に囲まれている環境下での作業となり、騒音等の環境問題が発生するおそれもあった。更に、杭打ち機とは別体の試験装置を必要とし、構成の簡素化、装置のコストダウン等が図れないという問題点もあった。
又、特許文献4の技術のものは、載荷試験装置にベースマシンやクレーン等を別途必要とし、試験装置が大掛かりになってしまう等の問題点があった。
一方、特許文献5に記載された技術には、杭打ち機で杭を打ち込んだ後、この杭打ち機で杭頭に所定の時間載荷荷重を付与し、この載荷荷重による杭の沈下量を測定するものである。しかしながら、この技術に記載された載荷試験は静的な杭頭載荷試験によるもので、前述した動的載荷試験に比べ大幅に時間がかかってしまうという問題点が解決できないものである。
本発明は、このような従来の問題点を考慮し開発されたもので、次の目的を達成する。
本発明の目的は、杭打ち機本体の機能を載荷試験に使用して錘体を持ち上げ落下させ、動的載荷試験を短時間に行い、施工の工期短縮、載荷試験のデータの信頼性向上、及びコストダウンを図ることができる動的載荷試験装置を備えた杭打ち機を提供することにある。
本発明は、前記目的を達成するために次の手段をとる。
本発明1の動的載荷試験装置を備えた杭打ち機は、
地盤に杭を打つための杭打ち機において、杭打ち機本体と、試験用杭と、前記杭打ち機本体に設けられた把持装置に把持され所定の高さ位置に移動後落下可能な錘体と、前記試験用杭の杭頭上部に設けられ、落下する前記錘体を受けて荷重を測定する荷重計測装置と、前記試験用杭の杭頭上部に設けられ、落下する前記錘体と衝接する緩衝部材と、前記錘体の落下によって生じる前記試験用杭の変位を測定する変位計測装置と、前記荷重計測装置及び前記変位計測装置からの試験データを解析する計測解析装置とからなっている。
本発明2の動的載荷試験装置を備えた杭打ち機は、本発明1において、
前記試験用杭には、前記荷重計測装置及び前記緩衝部材が取り付けられ、前記試験用杭の杭頭に当接する支持部材が設けられていることを特徴とする。
本発明3の動的載荷試験装置を備えた杭打ち機は、本発明1又は2において、
前記錘体には、前記把持装置に把持されるための被把持部材が設けられていることを特徴とする。
本発明4の動的載荷試験装置を備えた杭打ち機は、本発明1から3において、
前記把持装置は、固定フレームに対して上下方向に移動可能な走行フレームに設けられているものであり、前記走行フレームの上昇動作で、前記把持装置に把持された前記錘体を前記高さ位置に移動させることを特徴とする。
本発明5の動的載荷試験装置を備えた杭打ち機は、本発明1から4において、
前記把持装置は、付勢部材の付勢力で前記錘体を把持し、流体圧の供給により前記錘体を把持解除するものであることを特徴とする。
本発明の動的載荷試験装置を備えた杭打ち機は、杭打ち機本体の機能を動的載荷試験に利用することで、従来の動的載荷試験に比し、試験のための段取り変え時間を軽減し、工期全体の短縮化とコストダウン、構成の簡素化に寄与できた。又、住宅地等において、狭い場所でも杭打ち施工ができると同時に、試験をも行うことができ、環境に配慮し効率的に載荷試験を行うことができる構成となった。更に、重錘と試験用杭との間にクッション材を設けることで、載荷試験のデータの信頼性を向上させることができた。
又、把持装置は、杭打ち機の走行フレームの動作で上下方向に移動する簡素な構成である。更に、把持装置は付勢部材の付勢力で錘体を把持するものであり、信頼性、安全性の向上が図ることができた。
本発明の動的載荷試験装置を備えた杭打ち機の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
本実施の形態において、動的載荷試験装置は、急速載荷試験に適用した装置として説明するが、衝撃載荷試験にも適用できることはいうまでもない。衝撃載荷試験と区別する意味で長周期動的載荷試験法と称される場合もある。急速載荷試験方法は、前述したとおり試験用杭5の杭頭5aに動的な載荷を行って、試験用杭5の支持力特性を把握する試験である。
急速載荷試験の載荷時間は、0.05から0.2秒であり、ハンマーやモンケンで打撃する衝撃載荷試験の時間(0.01〜0.02秒)の約10倍である。このことは、急速載荷試験において載荷中に試験用杭5が全長に亘って圧縮状態になるため、試験用杭5を伝わる縦波による波動現象を無視することができ、この試験データをもとに比較的簡単な方法で杭の荷重―変位関係を推定することが可能である。急速載荷試験法は、載荷時間を長くすることで、打撃力を長周期にし、杭・地盤系の応答を静的に近い状態にするものである。このため打撃箇所に緩衝部材、本実施の形態においてはクッション部材12を介在させている。
代表的な急速載荷試験方法であるスタナミック試験は、公知であるので詳細説明は省略するが、それは錘の加速度を反力として杭に動的な載荷を行うものである。本実施の形態は、杭打ち機本体1の機能を利用し、走行フレーム3で所定の高さ位置まで錘体13を上昇させた後、錘体13を落下させ試験用杭5に載荷を行うものである。計測項目は、杭頭5aの荷重(ロードセル11による)、変位(変位計測装置であるレーザー変位計(非接触光学式変位計)10による)、加速度(加速度計16による)、杭の歪度(歪ゲージ15による)等である。
このロードセル11及びレーザー変位計10から得られる載荷−変位関係は、動的な特性として表示される。例えば静的な地盤抵抗は荷重と沈下量との関係において、慣性力項と速度項を差し引き評価する。最大荷重は、除荷点法(速度0点の地盤抵抗を評価する方法)を用い、比較的簡単に静的地盤抵抗を評価できる。
図1は、本発明の動的載荷試験装置を備えた杭打ち機の全体正面図である。杭打ち機については、公知であるので詳細な説明は省略するが、本実施の形態の理解を容易にするため、その概略を説明する。杭打ち機本体1において、地面に対し略垂直になっている固定フレーム2に案内されて、走行フレーム3が上下方向に相対移動する。この走行フレーム3は図示していないが、チェーンを介して固定フレーム2上を往復走行する。この走行フレーム3上に錘体13の固定移動装置4が搭載されている。
地面には、試験用杭5である鋼管杭が打ち込まれている。この試験用杭5は、試験用の専用杭であってもよく、本杭であってもよい。この試験用杭5の杭頭5aには支持部材6が設けられていて、この支持部材6は固定フレーム2に沿って延在し、杭頭5a側の反対側は固定フレーム2の上部に達している。この支持部材6における杭頭5aの近傍部分6aは、円筒形状になっていて、杭頭5aに対しては、杭頭5aを包み込むように突き当て支持されている。
中間部は杭打ち機本体1の支持装置8で支持規制されているので、支持部材6が杭打ち機本体1外に位置がずれるようなことはない。この支持部材6は、全体的に中実の棒状体をなし、下方向位置に変位計測のための基準部材9が取り付けられている。この基準部材9が試験用杭5の沈下に伴ない下方向に変位するので、地面等に設置したレーザー変位計10によりその位置のずれを計測し、沈下量のデータが得られる。なお、この実施の形態の説明では、沈下量の計測をレーザー変位計で行うと説明しているが他の計測器、センサ等であってもよい。例えば、後述する加速度センサから出力される加速度のデータを2回積分して変位(沈下量)のデータとしてもよい。又、杭打ち等の作業現場で良く使用されるレベル計測器などで得られる変位データを沈下量のデータとしてもよい。更に、これらデータは、後述する計測解析装置17のパソコン(計測解析部)17aに自動的に入力されることが好ましいが、作業者が手動で入力してもよい。
この基準部材9の上方には、荷重計測装置であるロードセル11が設けられており、又、このロードセル11の上には緩衝部材であるクッション部材12が設けられている。このクッション部材12を設けると、打撃力を低周波数化するのに有効で、載荷時間を延ばすことが可能である。クッション部材12は特定のものに限定はされず、クッション機能があればよく、好ましくは弾性要素と減衰要素の備わったものであれば尚よい。
これらの基準部材9、ロードセル11、クッション部材12は、支持部材6に固定的に設けられている。これに対し、クッション部材12の上部には、支持部材6と相対移動可能に錘体13が設けられている。この錘体13は中心部が中空になっていて、この中空部分に支持部材6が貫通し、更に錘体13はこの支持部材6を案内にして上下方向に往復移動可能である。
錘体13の上部には、筒状の被把持部材14が設けられている。この被把持部材14は錘体13と一体のものであり、支持部材6の上方へ所定の長さ、即ち落下高さであり、本実施の形態においては例えば2mと設定し延在させ固定移動装置4内に貫通している。又、図3に示しているが、本実施の形態において、試験用杭5に杭体歪ゲージ15を設け歪計測を可能とし、又、試験用杭5または支持部材6に加速度計16を設け加速度計測が可能な構成にしている。
次に固定移動装置4について説明する。図2は、固定移動装置4の詳細を示す断面図である。この固定移動装置4は、回転駆動装置4Aと、把持装置4Bとから構成され、走行フレーム3に取り付けられており、固定フレーム2上を上下方向に往復移動する。走行フレーム3は、図示していないが、複数のローラ等を介して固定フレーム2に案内されチェーン等を介して走行可能となっている。
又、回転駆動装置4Aは、回転駆動モータ4aとギヤにより構成されていて、把持装置4Bを回転させる。把持装置4Bは回転駆動装置4Aにより回転駆動される回転支持体4bを有し、この回転支持体4bに設けられた複数の押圧体4cを楔体4dの楔効果で回転軸線の直角方向に出入りさせる構成になっている。楔体4dは、その一端を回転支持体4bに支持された皿バネ4eにより押圧体4cを回転軸線の直角方向に押圧するように回転軸線方向に押圧されている。
回転支持体4bは、中空の筒状体であり、この中空部を支持部材6と錘体13と一体の被把持部材14が貫通する。押圧体4cで把持するのは被把持部材14である。この把持構成は、被把持部材14を把持するときは、楔体4dを皿バネ4eの付勢力で押圧し、この付勢力で楔効果、即ち傾斜面を有する2つの部材の交互の傾斜のずれで、押圧体4cは回転軸線の直角方向に押圧され被把持部材14を把持し固定する。このように、皿バネ4eの付勢力で把持しているため、何らかの原因で油圧の供給が切れた場合でも把持部材4Bは錘体13の被把持部材14を落下させることがなく安全である。
固定(把持)状態を解除するときは、付勢部材である皿バネ4eの付勢力に抗して反対側に楔体4dを押圧して移動させ、押圧体4cと被把持部材14との固定状態を解除する。反対側に楔体4dを押圧するのは、図2に示すように、ベアリング4kを有する解除部材4mを油圧力(流体圧)により楔体4dに当接させ、皿バネ4e側へ押圧して、皿バネ4eを圧縮して固定状態を解除する。すなわち、所定の圧力の圧油(圧力流体)を供給して、ピストン4jを皿バネ4e側に移動させ、解除部材4mで楔体4dを押圧、移動させる。なお、付勢部材は、コイルバネ等であってもよい。回転支持体4bは、回転駆動装置4Aのモータ4aの駆動により4つのギヤ、4f、4g、4h、4iを介して回転駆動される。なお、圧力流体は、圧油に限定されることなく、圧縮空気等他の圧力流体であってもよい。
この回転駆動装置4Aは杭打ち施工に使用されるもので、載荷試験の場合には使用しない。このようにして、把持装置4Bは錘体13の被把持部材14を把持することができる。次にその動作について説明する。試験前に錘体13は支持部材6に案内され、クッション部材12の上に載置されている。錘体13が支持部材6に案内されていることは、錘体13の落下動作を安定化させている。試験を行うときは、錘体13を所定距離X、例えば本実施の形態においては2m上方の高さ位置に移動させる。
この移動は杭打ち機本体1の機能を利用する。錘体13がクッション部材12の上に載置されているとき固定移動装置4の把持装置4Bが固定(把持)を解除した状態で降下し、固定移動装置4の把持装置4B内に錘体13の被把持部材14を挿入させ所定位置で移動を停止させる。停止後、把持装置4Bが固定(把持)を行うように、皿バネ4eの付勢力で楔体4dを押圧する。楔効果で押圧体4cを被把持部材14に突き当て押圧して固定する。この状態で固定移動装置4を上方へ2m移動させ停止させる。
次に皿バネ4eによる固定(把持)状態を解除する。錘体13は自重で落下しクッション部材12に衝接する。このクッション部材12の下部にはロードセル11があるので、落下時の荷重を計測することができる。又、この落下により支持部材6は沈下するので基準部材9が下方向にずれる。このずれを地面に設置しているレーザー変位計10によりその変位量を計測する。
これら計測された計測値は、図3に示すように計測解析装置17に送られ解析される。この解析は前述のとおり、スタナミック試験方法に準拠しており、静的地盤抵抗を計測した慣性力項と速度項を差し引いた値で評価する。スタナミック試験方法の解析法は公知であるので詳細説明は省略するが、この解析法に基づく計測解析装置17はパソコン(計測解析部)17aによってデータ解析を行う。即ち、錘体13の落下に伴ない、ロードセル11から荷重データを、レーザー変位計10から基準部材9の位置ずれ、つまり試験用杭5の変位(沈下量)データを、更に杭体歪ゲージ15から歪データを、加速度計16から加速度データを、ADコンバータ17bを経てパソコン17aに取り込み解析を行う。この解析結果は、リアルタイムで荷重―変位関係が表示されるようになっている。
このように本実施の形態は構成されるが、杭頭部にクッション部材12を使用し、錘体13の持ち上げ、落下動作を杭打ち機本体1の機能を利用することで、ジェット燃料を使った従来の急速載荷試験よりも小規模で低コストで実施できることとなった。従って、前述のように簡素な構成で狭い住宅地であっても移動し適正位置で試験を行うことができるのである。本実施の形態において、支持部材6を錘体13の落下の安定性のために採用したが、杭打ち機本体1で支持部材6を要せずして錘体13を落下させる構成で試験を行うことも可能である。又、錘体13を被把持部材14と分離した構成で説明したが、把持装置4Bは錘体13を直接把持固定する構成であってもよい。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されることはない。本発明の目的、趣旨を逸脱しない範囲内で変更可能なことはいうまでもない。
図1は、本発明の動的載荷試験装置を備えた杭打ち機の全体正面図である。 図2は、杭打ち機本体の固定移動装置の断面図である。 図3は、計測解析装置を示す説明図である。
符号の説明
1…杭打ち機本体
2…固定フレーム
3…走行フレーム
4…固定移動装置
4B…把持装置
5…試験用杭
6…支持部材
8…支持装置
9…基準部材
10…レーザー変位計(変位計測装置)
11…ロードセル(荷重計測装置)
12…クッション部材(緩衝部材)
13…錘体
14…被把持部材
15…杭体歪ゲージ
16…加速度計
17…計測解析装置

Claims (5)

  1. 地盤に杭を打つための杭打ち機において、
    杭打ち機本体(1)と、
    試験用杭(5)と、
    前記杭打ち機本体に設けられた把持装置(4B)に把持され所定の高さ位置に移動後落下可能な錘体(13)と、
    前記試験用杭の杭頭上部に設けられ、落下する前記錘体を受けて荷重を測定する荷重計測装置(11)と、
    前記試験用杭の杭頭上部に設けられ、落下する前記錘体と衝接する緩衝部材(12)と、
    前記錘体の落下によって生じる前記試験用杭の変位を測定する変位計測装置(10)と、
    前記荷重計測装置及び前記変位計測装置からの試験データを解析する計測解析装置(17)と
    からなる動的載荷試験装置を備えた杭打ち機。
  2. 請求項1に記載された動的載荷試験装置を備えた杭打ち機であって、
    前記試験用杭には、前記荷重計測装置及び前記緩衝部材が取り付けられ、前記試験用杭の杭頭に当接する支持部材が設けられている
    ことを特徴とする動的載荷試験装置を備えた杭打ち機。
  3. 請求項1又は2に記載された動的載荷試験装置を備えた杭打ち機であって、
    前記錘体には、前記把持装置に把持されるための被把持部材が設けられている
    ことを特徴とする動的載荷試験装置を備えた杭打ち機。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載された動的載荷試験装置を備えた杭打ち機にであって、
    前記把持装置は、固定フレームに対して上下方向に移動可能な走行フレームに設けられているものであり、
    前記走行フレームの上昇動作で、前記把持装置に把持された前記錘体を前記高さ位置に移動させる
    ことを特徴とする動的載荷試験装置を備えた杭打ち機。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載された動的載荷試験装置を備えた杭打ち機であって、
    前記把持装置は、付勢部材の付勢力で前記錘体を把持し、流体圧の供給により前記錘体を把持解除するものである
    ことを特徴とする動的載荷試験装置を備えた杭打ち機。
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