JP2006341831A - ハイブリッド車のモード遷移制御装置およびモード遷移制御方法 - Google Patents

ハイブリッド車のモード遷移制御装置およびモード遷移制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 エンジン始動ショックを抑制できるハイブリッド車のモード遷移制御装置およびモード遷移制御方法を提供する。
【解決手段】 モード遷移制御手段は、EV-LBで走行中にエンジン始動条件が成立したとき、要求駆動力Fdrvの増加率dFdrv/dtがあらかじめ設定された要求駆動力増加率しきい値dFdrv_t/dt以下、かつ、バッテリ残量がバッテリ残量下限値以上である場合には、EVモードへ移行し、EVモードまたはE-iVTモードを維持する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、エンジンとモータを駆動力発生源とするハイブリッド車のモード遷移制御装置およびモード遷移制御方法に関する。
従来のモータによりエンジン始動を行うハイブリッド車では、エンジン始動条件が成立したとき、エンジンクラッチを締結し、電気自動車走行モードからハイブリッド車モードへのモード遷移を行っている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−330924号公報
しかしながら、上記従来技術にあっては、ローブレーキを締結した電気自動車ロー変速比モードで走行している場合、エンジン始動に伴う駆動力変動が顕著化しやすく、運転者に違和感を与えるという問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、エンジン始動ショックを抑制できるハイブリッド車のモード遷移制御装置およびモード遷移制御方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明のハイブリッド車のモード遷移制御方法では、
エンジンとモータとからなる駆動力発生源と、ロー変速比モードとハイ変速比モードとを有する変速機と、前記エンジンとモータとの間に介装され、締結解放によりモータのみで走行する電気自動車走行モードとエンジンとモータで走行するハイブリッド車走行モードが切り替わるエンジンクラッチと、電気自動車ロー変速比モードで走行しているとき、車速と要求駆動力に応じたエンジン始動条件が成立した場合には、ハイブリッド車ロー変速比走行モードへのモード遷移を行うモード遷移制御手段と、を備えたハイブリッド車のモード遷移制御装置において、
電気自動車ロー変速比モードで走行中に前記エンジン始動条件が成立したとき、要求駆動力の増加率があらかじめ設定された要求駆動力増加率しきい値以下、かつ、バッテリ残量がバッテリ残量下限値以上である場合には、電気自動車ハイ変速比走行モードへ移行し、ハイ変速比走行モードを維持することを特徴とする。
本発明にあっては、電気自動車ロー変速比モードで走行中にエンジン始動条件が成立したとき、要求駆動力の増加率が低く、かつ、バッテリ残量に余裕がある場合には、電気自動車ハイ変速比モードへ移行する。よって、その後再びエンジン始動条件が成立した場合には、電気自動車ハイ変速比モードからハイブリッド車ハイ変速比モードへのモード遷移が行われる。したがって、ロー変速比モードに対し出力トルクが小さくなるハイ変速比モードでエンジン始動が行われるため、エンジン始動に伴う駆動力変動が抑制され、運転者に与える違和感を防止できる。
以下、本発明のハイブリッド車のモード遷移制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1,2に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
[ハイブリッド車の駆動系構成]
図1は、実施例1のモード遷移制御装置を適用したハイブリッド車の駆動系を示す全体システム図である。実施例1におけるハイブリッド車の駆動系は、図1に示すように、エンジンEと、第1モータジェネレータMG1(モータ)と、第2モータジェネレータMG2(モータ)と、出力ギヤOG(出力部材)と、駆動力合成変速機(変速機)TMと、を有する。
エンジンEは、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンであり、後述するエンジンコントローラ1からの目標エンジントルク指令に基づいて、スロットルバルブのバルブ開度等が制御される。
第1モータジェネレータMG1と第2モータジェネレータMG2は、ロータに永久磁石を埋設しステータにステータコイルが巻き付けられた同期型モータジェネレータである。この同期型モータジェネレータは、インナーロータIRとステータSとアウターロータORとを径方向に重ね合わせた多層モータCMのうち、アウターロータORとステータSとで第1モータジェネレータMG1を構成し、アウターロータORとステータSとで第2モータジェネレータMG2を構成する。このインナーロータIRとアウターロータORとは、ステータSに対し、後述するモータコントローラ2からの制御指令に基づいて、インバータ3により作り出された三相交流を印加することによりそれぞれ独立に制御される。
駆動力合成変速機TMは、ラビニョウ型遊星歯車列PGRと、ローブレーキLBと、を有し、ラビニョウ型遊星歯車列PGRは、第1サンギヤS1と、第1ピニオンP1と、第1リングギヤR1と、第2サンギヤS2と、第2ピニオンP2と、第2リングギヤR2と、互いに噛み合う第1ピニオンP1と第2ピニオンP2とを支持する共通キャリアPCと、によって構成されている。つまり、ラビニョウ型遊星歯車PGRは、第1サンギヤS1と、第1リングギヤR1と、第2サンギヤS2と、第2リングギヤR2と、共通キャリアPCと、の5つの回転要素を有する。この5つの回転要素に対する入出力部材の連結関係について説明する。
第1サンギヤS1には、第1モータジェネレータMG1が連結されている。第1リングギヤR1は、ローブレーキLBを介してケースに固定可能に設けられている。第2サンギヤS2には、第2モータジェネレータMG2が連結されている。第2リングギヤR2には、エンジンクラッチECを介してエンジンEが連結されている。共通キャリアPCには、出力ギヤOGが直結されている。なお、出力ギヤOGからは、図外のディファレンシャルやドライブシャフトを介して左右の駆動輪に駆動力が伝達される。
上記連結関係により、図2に示す共線図上において、第1モータジェネレータMG1(第1サンギヤS1)、エンジンE(第2リングギヤR2)、出力ギヤOG(共通キャリアPC)、ローブレーキLB(第1リングギヤR1)、第2モータジェネレータMG2(第2サンギヤS2)の順に配列され、ラビニョウ型遊星歯車列PGRの動的な動作を簡易的に表せる剛体レバーモデルを導入することができる。
ここで、「共線図」とは、差動歯車のギヤ比を考える場合、式により求める方法に代え、より簡単で分かりやすい作図により求める方法で用いられる速度線図であり、縦軸に各回転要素の回転数(回転速度)をとり、横軸に各回転要素をとり、各回転要素の間隔をサンギヤとリングギヤの歯数比に基づく共線図レバー比になるように配置したものである。
エンジンクラッチECとローブレーキLBは、後述する油圧制御装置5からの油圧により締結される多板摩擦クラッチと多板摩擦ブレーキであり、エンジンクラッチECは、図2の共線図上において、エンジンEと共に第2リングギヤR2の回転速度軸と一致する位置に配置され、ローブレーキLBは、図2の共線図上において、第1リングギヤR1の回転速度軸(出力ギヤOGの回転速度軸と第2サンギヤS2の回転速度軸との間の位置)に配置される。
[ハイブリッド車の制御系構成]
実施例1におけるハイブリッド車の制御系は、図1に示すように、エンジンコントローラ1と、モータコントローラ2と、インバータ3と、バッテリ4と、油圧制御装置5と、統合コントローラ6と、アクセル開度センサ7と、車速センサ8と、エンジン回転数センサ9と、第1モータジェネレータ回転数センサ10と、第2モータジェネレータ回転数センサ11と、第2リングギヤ回転数センサ12と、を有して構成されている。
エンジンコントローラ1は、アクセル開度センサ7からのアクセル開度APOとエンジン回転数センサ9からのエンジン回転数Meを入力する統合コントローラ6からの目標エンジントルク指令に応じ、エンジン動作点(Ne,Te)を制御する指令を、例えば、図外のスロットルバルブアクチュエータへ出力する。
モータコントローラ2は、レゾルバによる両モータジェネレータ回転数センサ10,11からのモータジェネレータ回転数N1,N2を入力する統合コントローラ6からの目標モータジェネレータトルク指令に応じ、第1モータジェネレータMG1のモータ動作点(N1,T1)と、第2モータジェネレータMG2のモータ動作点(N2,T2)と、をそれぞれ独立に制御する指令(デバイス制御信号)をインバータ3へ出力する。なお、このモータコントローラ2からは、バッテリ4の充電状態をあらわすバッテリS.O.Cの情報が統合コントローラ6に対して出力される。
インバータ3は、第1モータジェネレータMG1と第2モータジェネレータMG2との各ステータコイルに接続され、モータコントローラ2からの指令により独立した三相交流を作り出す。このインバータ3には、力行時に放電し回生時に充電するバッテリ4が接続されている。
油圧制御装置5は、統合コントローラ6からの油圧指令を受け、エンジンクラッチECおよびローブレーキLBの締結油圧制御および解放油圧制御を行う。この締結油圧制御および解放油圧制御には、滑り締結制御や滑り解放制御による半クラッチ制御も含む。
統合コントローラ6は、アクセル開度センサ7からのアクセル開度APOと、車速センサ8からの車速VSPと、エンジン回転数センサ9からのエンジン回転数Neと、第1モータジェネレータ回転数センサ10からの第1モータジェネレータ回転数N1と、第2モータジェネレータ回転数センサ11からの第2モータジェネレータ回転数N2と、第2リングギヤ回転数センサ12からのエンジン入力回転速度ωi等の情報を入力し、所定の演算処理を行う。そして、エンジンコントローラ1、モータコントローラ2、油圧制御装置5に対し演算処理結果に従って制御指令を出力する。
なお、統合コントローラ6とエンジンコントローラ1、および、統合コントローラ6とモータコントローラ2とは、情報交換のためにそれぞれ双方向通信線14、15により接続されている。
[ハイブリッド車の走行モード]
実施例1のハイブリッド車における走行モードとしては、電気自動車ハイ変速比速モード(以下、「EVモード」という。)と、電気自動車ロー変速比モード(以下、「EV-LBモード」という。)と、ハイブリッド車ロー変速比モード(以下、「LBモード」という。)と、ハイブリッド車ハイ変速比モード(以下、「E-iVTモード」という。)と、を有する。なお、「EVモード」と「EV-LBモード」とが「電気自動車走行モード」であり、「LBモード」と「E-iVTモード」が「ハイブリッド車走行モード」である。また、「EV-LBモード」と「LBモード」が「ロー変速比モード」であり、「EVモード」と「E-iVTモード」が「ハイ変速比モード」である。
「EVモード」は、図2(a)の共線図に示すように、2つのモータジェネレータMG1,MG2のみで走行する無段変速比モードであり、エンジンEは駆動(最低域回転数制御)でエンジンクラッチECは解放である。
「EV-LBモード」は、図2(b)の共線図に示すように、ローブレーキLBを締結した状態で、2つのモータジェネレータMG1,MG2のみで走行する固定変速比モードであり、エンジンEは駆動(最低域回転数制御)でエンジンクラッチECは解放である。第1モータジェネレータMG1から出力Outputへの減速比、および第2モータジェネレータMG2から出力Outputへの減速比が大きいので駆動力が大きく出るモードである。
「LBモード」は、図2(c)の共線図に示すように、ローブレーキLBを締結した状態で、エンジンEとモータジェネレータMG1,MG2で走行する固定変速比モードであり、エンジンEは運転でエンジンクラッチECは締結である。エンジンEとモータジェネレータMG1,MG2から出力Outputへの減速比が大きいので駆動力が大きく出るモードである。
「E-iVTモード」は、図2(d)の共線図に示すように、エンジンEとモータジェネレータMG1,MG2で走行する無段変速比モードであり、エンジンEは運転でエンジンクラッチECは締結である。
[走行モードマップ]
4つの走行モードのモード遷移制御は、統合コントローラ6により行われる。すなわち、統合コントローラ6には、要求駆動力Fdrv(アクセル開度APOにより求められる。)と車速VSPとバッテリS.O.Cによる三次元空間に、図3に示すような4つの走行モードを割り振った走行モードマップがあらかじめ設定されていて、車両の停止時や走行時には、要求駆動力Fdrvと車速VSPとバッテリS.O.Cの各検知値により走行モードマップが検索され、要求駆動力Fdrvと車速VSPにより決まる車両の運転点やバッテリ充電量に応じて最適な走行モードが選択される。なお、図3は三次元走行モードマップをバッテリS.O.Cが充分な容量域のある値で切り取ることにより、要求駆動力Fdrvと車速VSPとの二次元によりあらわした走行モードマップの一例である。
走行モードマップの選択により、「EVモード」と「EV-LBモード」との間においてモード遷移を行う場合、ローブレーキLBの締結・解放が行われる。「E-iVTモード」と「LBモード」との間においてモード遷移を行う場合、ローブレーキLBの締結・解放が行われる。また、「EVモード」と「E-iVTモード」との間においてモード遷移を行う場合、エンジンクラッチECの締結・解放が行われる。「EV-LBモード」と「LBモード」との間においてモード遷移を行う場合、エンジンクラッチECの締結・解放が行われる。
図4は、図3に示した走行モードマップ(以下、第1走行モードマップと呼ぶ)において、車速VSPと要求駆動力Fdrvで決まる車両の運転点が第1走行モードマップ上でEV-LBモード領域からLBモード領域に移動したとき、第1走行モードマップに代えて参照される第2走行モードマップである。この第2走行モードマップは、図3の第1走行モードマップに対し、LBモード領域のEV-LBモードに面した一部分を、EVモード領域に置き換えると共に、この置き換え部分と接するまでE-iVTモードを拡大したものである。
統合コントローラ6は、要求駆動力Fdrvの微分値dFdrv/dtが、あらかじめ設定された要求駆動力増加率しきい値dFdrv_t/dt(図5参照)以下である場合、かつ、バッテリ残量がバッテリ残量下限値以上である場合には、走行モードマップを第2走行モードマップへ切り替える。ここで、バッテリ残量下限値とは、他の補機類への電力供給に影響を与えることなく、モータジェネレータMG1,MG2に充分な電力を供給できるバッテリS.O.Cの下限値をいう。
また、統合コントローラ6は、走行モードマップを第2走行モードマップに切り替えた後、要求駆動力Fdrvの微分値dFdrv/dtが要求駆動力増加率しきい値dFdrv_t/dtを超えたとき、バッテリ残量がバッテリ残量下限値を下回ったとき、EV-LBモードへのモード遷移が行われたとき、のいずれか1つの条件が成立した場合には、走行モードマップを第1走行モードマップに戻す。
次に、作用を説明する。
[走行モードマップ選択制御処理]
図6は、統合コントローラ6で実行される走行モードマップ選択制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。図6のフローチャートが、モード遷移制御手段に相当する。なお、この制御処理は、所定の制御周期毎に実行される。
ステップS1では、アクセル開度APO等に基づいてあらかじめ算出した要求駆動力Fdrv、車速VSP、バッテリS.O.Cを入力し、ステップS2へ移行する。
ステップS2では、ステップS1で入力した要求駆動力Fdrvと車速VSPに基づき、現在選択されている走行モードマップを参照して車両の運転点を算出し、ステップS3へ移行する。
ステップS3では、マップ切り替えフラグがセット(=1)されているか否かを判定する。YESの場合にはステップS10へ移行し、NOの場合にはステップS4へ移行する。
ステップS4では、前回の制御周期で算出した運転点がEV-LBモード領域で、かつ、ステップS2で算出した今回の運転点がLBモード領域にあるか否かを判定する。YESの場合にはステップS5へ移行し、NOの場合にはステップS13へ移行する。
ステップS5では、ステップS1で読み込んだ要求駆動力Fdrvの微分値dFdrv/dtが、要求駆動力増加率しきい値dFdrv_t/dt以下であるか否かを判定する。YESの場合にはステップS6へ移行し、NOの場合にはステップS13へ移行する。
ステップS6では、ステップS1で読み込んだバッテリS.O.Cから、バッテリ残量があらかじめ設定されたバッテリ残量下限値以上であるか否かを判定する。YESの場合にはステップS7へ移行し、NOの場合にはステップS13へ移行する。
ステップS7では、マップ切り替えフラグをセット(=1)し、ステップS8へ移行する。
ステップS8では、走行モードマップとして第2走行モードマップを選択し、ステップS9へ移行する。
ステップS9では、ステップS2で算出した運転点から、現在選択されている走行モードマップを参照して走行モードを設定し、リターンへ移行する。
ステップS10では、ステップS1で読み込んだ要求駆動力Fdrvの微分値dFdrv/dtが、要求駆動力増加率しきい値dFdrv_t/dt以下であるか否かを判定する。YESの場合にはステップS11へ移行し、NOの場合にはステップS13へ移行する。
ステップS11では、ステップS1で読み込んだバッテリS.O.Cから、バッテリ残量があらかじめ設定されたバッテリ残量下限値以上であるか否かを判定する。YESの場合にはステップS12へ移行し、NOの場合にはステップS13へ移行する。
ステップS12では、現在の走行モードがEV-LBモードであるか否かを判定する。YESの場合にはステップS13へ移行し、NOの場合にはステップS9へ移行する。
ステップS13では、マップ切り替えフラグをリセット(=0)し、ステップS14へ移行する。
ステップS14では、走行モードマップとして第1走行モードマップを選択し、リターンへ移行する。
[走行モードマップ選択制御作用]
EV-LBモードで走行中にエンジン始動条件が成立したとき、すなわち、図3に示した第1走行モードマップ上で、車両の運転点がEV-LBモード領域からLBモード領域へ移動したとき、要求駆動力の増加率が低く、かつ、バッテリ残量に余裕がある場合には、図6のフローチャートにおいてステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS6→ステップS7→ステップS8→ステップS9へと進む流れとなる。すなわち、ステップS7では、マップ切り替えフラグがセットされ、ステップS8では、走行モードマップとして第2走行モードマップが選択されるため、ステップS9では、ステップS9で算出した運転点から、第2走行モードマップを参照して走行モードが設定される。このとき、運転点はEVモード領域に位置し、ローブレーキLBが解放され、EVモードへのモード遷移が行われる。
続いて、
1. 要求駆動力の増加率が高い、
2. バッテリ残量が少ない
3. 第2走行モードマップ上で運転点がEV-LBモードに移動
上記3条件のいずれか1つが成立するまでの間、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS10→ステップS11→ステップS12へと進む流れとなり、第2走行モードマップを参照して走行モードが設定される。
上記3条件のいずれかが成立した場合は、ステップS10→ステップS13、ステップS11→ステップS13、またはステップS12→ステップS13へと進み、ステップS13では、マップ切り替えフラグがセットされ、ステップS14では、第1走行モードマップが選択される。
EV-LBモードで走行中にエンジン始動条件が成立したとき、要求駆動力の増加率が大きい場合には、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS13→ステップS14へと進む流れとなる。すなわち、ステップS13では、マップ切り替えフラグがリセットされ、ステップS14では、走行モードマップとして第1走行モードマップが選択されるため、ステップS9では、第1走行モードマップを参照して走行モードが設定される。このとき、運転点はLBモード領域に位置するため、エンジンクラッチECが締結され、LBモードへのモード遷移が行われる。
EV-LBモードで走行中にエンジン始動条件が成立したとき、バッテリ残量が少ない場合には、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS6→ステップS13→ステップS14へと進む流れとなり、第1走行モードマップを参照して走行モードが設定される。
[EV-LB→LBモード遷移時のエンジン始動ショック]
従来のハイブリッド車では、図3に示したような走行モードマップを用いてモード遷移制御を行っているため、例えば、EV-LBモードからLBモードへとモード遷移する際、エンジンクラッチECの締結によるエンジン始動ショックが発生する。図7に、EV-LBモードからLBモードへモード遷移するときの、剛体レバーモデルの動きを示す。
EV-LBモードでは、ローブレーキLBを締結した状態で、2つのモータジェネレータMG1,MG2のみで走行している(図7(a))。このとき、LBモードが設定されると、エンジンクラッチECが締結され(図7(b))、モータジェネレータMG1,MG2によりエンジン回転数を上昇させ、エンジン始動後、LBモードへのモード遷移が完了する(図7(c))。
エンジンクラッチECの締結時、剛体レバーには、エンジン始動に伴うトルク変動が入力される。トルク変動としては、例えば、エンジンEのイナーシャによるトルクの落ち込み、エンジン初爆時の過大なトルク入力等が挙げられる。
EV-LBモードは、減速比が大きく、高要求駆動力に対しモータジェネレータMG1,MG2の分担トルクを小さくして高駆動力が得られるが、ローブレーキLBの締結によって駆動力合成変速機TMは1自由度の固定変速比モードであるため、LBモードへのモード遷移時、エンジン始動ショックが直接出力Outputへと伝達されやすく、運転者に違和感を与えるという問題がある。
[走行モードマップ切り替え作用]
これに対し、実施例1では、要求駆動力Fdrvの増加率dFdrv/dtが低く、かつ、バッテリ残量に余裕がある場合には、走行モードマップを第2走行モードマップに切り替え、EV-LBモードからEVモードへと移行し、その後第2走行モードマップ上で運転点がE-iVTモードへ移動し、エンジン始動条件が成立した場合には、EVモードからE-iVTモードへのモード遷移を行う。
図8に、EVモードからE-iVTモードへモード遷移するときの、剛体レバーモデルの動きを示す。EVモードでは、ローブレーキLBを解放した状態で、2つのモータジェネレータMG1,MG2のみで走行している(図8(a))。このとき、E-iVTモードが設定されると、エンジンクラッチECが締結され(図8(b))、モータジェネレータMG1,MG2によりエンジン回転数を上昇させ、エンジン始動後、E-iVTモードへのモード遷移が完了する(図8(c))。
EVモードは、減速比が小さく、高要求駆動力に対しモータジェネレータMG1,MG2の分担トルクが大きくなると共に、バッテリ消費量が多いが、ローブレーキLBの解放によって駆動力合成変速機TMは2自由度の無段変速比モードであるため、E-iVTモードへのモード遷移時、エンジン始動ショックが出力Outputへと伝わりにくい。
すなわち、実施例1では、高要求駆動力を必要とせず、かつ、バッテリ残量に余裕がある場合に限り、EV-LBモードから一旦EVモードへモード遷移し、その後、エンジン開始条件が成立したときエンジンEを始動させてE-iVTモードへモード遷移するため、エンジン始動に伴う駆動力変動が小さく抑えられ、運転者に与える違和感を防止できる。
また、要求駆動力Fdrvの増加率dFdrv/dtが高い場合、またはバッテリ残量が少ない場合には、EVモードへ移行せず、LBモードへ移行する。よって、要求駆動力Fdrvの増加率dFdrv/dtが高い場合はLBモードへ移行することで、予測される要求駆動力に応じた高駆動力を応答良く出力できる。また、バッテリ残量が少ない場合にもLBモードへ移行することで、モータジェネレータMG1,MG2の出力トルクを小さくし、バッテリ消費を少なくできる。
[走行モードの先読み作用]
従来技術において、車両停止状態から運転者がアクセルペダルをゆっくり踏み込み、車両を緩加速させて発進する場合の運転点の軌跡を、図3の破線に示す。運転点がPnからPn+1へ移動すると、走行モードはEV-LBモードからLBモードへと移行し、エンジンクラッチECが締結される。Pn+1から所定時間後、運転点はPn+αとなり、走行モードはLBモードからE-iVTモードへと移行する。すなわち、従来技術では、要求駆動力Fdrvの大きさのみで走行モードを設定しているため、走行モードがE-iVTモードへ移行する際にも、一旦LBモードを経なければならなかった。
これに対し、実施例1では、図4に示すように、運転点がPnからPn+1へ移動したとき、要求駆動力Fdrvの微分値dFdrv/dtから走行モードを先読みし、E-iVTモードへ移行すると予測される場合には、エンジン始動ショックの大きなLBモードへの移行を回避し、EVモードからエンジン始動を行うため、不要なエンジン始動ショックを抑制できる。
次に、効果を説明する。
実施例1のハイブリッド車のモード遷移制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) モード遷移制御手段は、EV-LBモードで走行中にエンジン始動条件が成立したとき、要求駆動力Fdrvの増加率dFdrv/dtがあらかじめ設定された要求駆動力増加率しきい値dFdrv_t/dt以下、かつ、バッテリ残量がバッテリ残量下限値以上である場合には、EVモードへ移行し、EVモードまたはE-iVTモードを維持する。よって、EV-LBモードからLBモードへと移行してエンジンEを始動する場合と比較して、エンジン始動ショックを抑制でき、運転者に与える違和感を低減できる。
(2) 車速VSPと要求駆動力Fdrvとに応じてEV-LBモード領域、EVモード領域、LBモード領域、E-iVTモード領域を設定した第1走行モードマップ(図3)と、LBモード領域のEV-LBモードに面した一部分を、EVモード領域に置き換えると共に、この置き換え部分と接するまでE-iVTモードを拡大した第2走行モードマップ(図4)と、を備え、モード遷移制御手段は、車速VSPと要求駆動力Fdrvで決まる車両の運転点から、第1走行モードマップを参照してモード遷移を行い、運転点が、第1走行モードマップ上でEV-LBモード領域からLBモード領域に移動したとき、第2走行モードマップを参照してモード遷移を行う。よって、走行モードの遷移開始条件をマップ検索で設定できるため、モード遷移設定制御の容易化を図ることができる。
(3) 駆動力合成変速機TMは、共線図上で第1モータジェネレータMG1、エンジンE、出力ギヤOG、第2モータジェネレータMG2の回転速度順になるように連結される2自由度のラビニョウ型遊星歯車列PGRと、共線図上で出力ギヤOGと第2モータジェネレータMG2との間の位置に配置されたローブレーキLBと、を有し、EV-LBモードおよびLBモードは、ローブレーキLBを締結し駆動力合成変速機TMを1自由度とする固定変速比モードであり、EVモードおよびE-iVTモードは、ローブレーキLBを解放し駆動力合成変速機TMを2自由度とする無段変速比モードである。よって、エンジン始動時の駆動力合成変速機TMを2自由度の無段変速比モードとすることができ、エンジン始動ショックが直接出力ギヤOGに伝わるのを抑制できる。
実施例2は、エンジンE、モータジェネレータMG、自動変速機ATを直列に接続したハイブリッド車において、エンジン始動ショックを低減する例である。
まず、構成を説明する。
[ハイブリッド車の駆動系構成]
図9は、実施例2のモード遷移制御装置を適用したハイブリッド車の駆動系を示す全体システム図である。モータジェネレータMGは、一方の出力軸がエンジンEとエンジンクラッチECを介して連結され、他方の出力軸が自動変速機ATの入力部材と連結された両軸モータである。自動変速機ATは、複数の変速段(例えば、前進4速段)を有する有段自動変速機である。また、自動変速機AT内には、モータジェネレータMGとの出力を断接する発進クラッチ16が設けられている。なお、この発進クラッチ16は、自動変速機ATの外部に単独で設けても良い。
[ハイブリッド車の制御系構成]
実施例2におけるハイブリッド車の制御系は、図1に示した実施例1の構成に対し、ATコントローラ17を備えた点で異なる。ATコントローラ17は、統合コントローラ6からの油圧指令を受け、自動変速機ATの各締結要素の締結油圧制御および解放油圧制御を行う。
統合コントローラ6は、アクセル開度センサ7からのアクセル開度APOと、車速センサ8からの車速VSPと、エンジン回転数センサ9からのエンジン回転数Neと、第1モータジェネレータ回転数センサ10からの第1モータジェネレータ回転数N1と、第2モータジェネレータ回転数センサ11からの第2モータジェネレータ回転数N2と、第2リングギヤ回転数センサ12からのエンジン入力回転速度ωi等の情報を入力し、所定の演算処理を行う。そして、エンジンコントローラ1、モータコントローラ2、油圧制御装置5、ATコントローラ17に対し演算処理結果に従って制御指令を出力する。
[ハイブリッド車の走行モード]
実施例2のハイブリッド車における走行モードとしては、「電気自動車1速モード」と、「ハイブリッド車1速モード」と、「電気自動車2速モード」と、「ハイブリッド車2速モード」と、「電気自動車3速モード」と、「ハイブリッド車3速モード」と、「電気自動車4速モード」と、「ハイブリッド車4速モード」と、を有する。
[走行モードマップ]
上記8つの走行モードのモード遷移制御は、統合コントローラ6により行われる。すなわち、統合コントローラ6には、アクセル開度APO(要求駆動力Fdrv)と車速VSPとバッテリS.O.Cによる三次元空間に、図10に示すような走行モードを割り振った走行モードマップがあらかじめ設定されている。図10は三次元走行モードマップをバッテリS.O.Cが充分な容量域のある値で切り取ることにより、アクセル開度APOと車速VSPとの二次元によりあらわした走行モードマップの一例である。なお、図10では1速と2速の領域のみを示し、3速、4速の領域は省略する。
走行モードマップの選択により、同一変速段で電気自動車走行モードとハイブリッド車走行モードとの間のモード遷移を行う場合、エンジンクラッチECの締結・解放が行われる。また、電気自動車走行モードで異なる変速段間、またはハイブリッド車走行モードで異なる変速段間のモード遷移を行う場合、自動変速機ATの変速段がシフトアップまたはシフトダウンされる。
図11は、図10に示した走行モードマップ(以下、第1走行モードマップと呼ぶ)において、車速VSPとアクセル開度APOで決まる車両の運転点が第1走行モードマップ上で電気自動車走行モードからハイブリッド車走行モードに移動したとき、第1走行モードマップに代えて参照される第2走行モードマップである。この第2走行モードマップは、図10の第1走行モードマップに対し、1速モード領域の2速モード領域側の一部分を、2速モード領域に置き換え、2速モード領域を拡大したものである。
統合コントローラ6は、アクセル開度APOの微分値dAPO/dtが、あらかじめ設定されたアクセル開度増加率しきい値(要求駆動力増加率しきい値)dAPO_t/dt以下である場合、かつ、バッテリ残量がバッテリ残量下限値以上である場合には、走行モードマップを第2走行モードマップへ切り替える。
次に、作用を説明する。
[エンジン始動時のアップシフト作用]
図12は、車両発進時、電気自動車1速モードからハイブリッド車1速モードへモード遷移するときの、剛体レバーモデルの動きを示す。なお、図中の1BKは、1速時に締結される自動変速機ATのブレーキである。電気自動車1速発進では、モータジェネレータMGから出力Outputへの減速比が最も大きいため、他の変速段と比較して、エンジン始動ショックが最も大きくなる。
これに対し、実施例2では、車両発進時、アクセル開度APOが小さく、バッテリ残量に余裕がある場合には、電気自動車1速モードから電気自動車2速モードを経てハイブリッド車2速モードへモード遷移する。図13に示すように、電気自動車2速モードでは、電気自動車1速モードに対し減速比が小さく、エンジン始動ショックを出力Outputへと伝わりにくいため、エンジン始動に伴う駆動力変動が抑制される。
次に、効果を説明する。
実施例2のハイブリッド車のモード遷移制御装置にあっては、実施例1の効果(1)に加え、下記に列挙する効果を得ることができる。
(4) モータジェネレータMGは、一方の出力軸がエンジンEとエンジンクラッチECを介して連結され、他方の出力軸が自動変速機ATの入力部材と連結された両軸モータであり、自動変速機ATは、複数の変速段を有する有段自動変速機であり、モード遷移制御手段は、電気自動車走行モードで走行中にエンジン始動条件が成立したとき、アクセル開度APOの増加率dAPO/dtがアクセル開度増加率しきい値dAPO/dt以下、かつ、バッテリ残量がバッテリ残量下限値以上である場合には、自動変速機ATの変速段を高変速段側へ移行する。よって、同一変速段でエンジン始動する場合と比較して、エンジン始動ショックを抑制でき、運転者に与える違和感を低減できる。
(他の実施例)
以上、本発明のハイブリッド車のモード遷移制御装置を実施例1,2に基づき説明してきたが、具体的な構成については、実施例1,2に限られるものではなく、例えば、実施例2では、自動変速機として有段自動変速機を用いた例を示したが、無段変速機を用いても良い。
実施例1のモード遷移制御装置を適用したハイブリッド車の駆動系を示す全体システム図である。 実施例1のハイブリッド車に採用されたラビニョウ型遊星歯車列による各走行モードをあらわす共線図である。 実施例1のハイブリッド車での4つの走行モード間におけるモード遷移経路を示す第1走行モードマップである。 実施例1のハイブリッド車での4つの走行モード間におけるモード遷移経路を示す第2走行モードマップである。 要求駆動力Fdrvと要求駆動力の増加率dFdrv/dtとの関係を示す図である。 統合コントローラ6で実行される走行モードマップ選択制御処理の流れを示すフローチャートである。 EV-LBモードからLBモードへモード遷移するときの、剛体レバーモデルの動きを示す説明図である。 EVモードからE-iVTモードへモード遷移するときの、剛体レバーモデルの動きを示す説明図である。 実施例2のモード遷移制御装置を適用したハイブリッド車の駆動系を示す全体システム図である。 実施例2のハイブリッド車での4つの走行モード間におけるモード遷移経路を示す第1走行モードマップである。 実施例2のハイブリッド車での4つの走行モード間におけるモード遷移経路を示す第2走行モードマップである。 電気自動車1速モードからハイブリッド車1速モードへモード遷移するときの、剛体レバーモデルの動きを示す説明図である。 電気自動車2速モードからハイブリッド車2速モードへモード遷移するときの、剛体レバーモデルの動きを示す説明図である。
符号の説明
E エンジン
MG1 第1モータジェネレータ(モータ)
MG2 第2モータジェネレータ(モータ)
OG 出力ギヤ(出力部材)
TM 駆動力合成変速機(変速機)
PGR ラビニョウ型遊星歯車列
EC エンジンクラッチ
LB ローブレーキ
1 エンジンコントローラ
2 モータコントローラ
3 インバータ
4 バッテリ
5 油圧制御装置
6 統合コントローラ
7 アクセル開度センサ
8 車速センサ
9 エンジン回転数センサ
10 第1モータジェネレータ回転数センサ
11 第2モータジェネレータ回転数センサ
12 第2リングギヤ回転数センサ
14 双方向通信線
15 双方向通信線

Claims (5)

  1. エンジンとモータとからなる駆動力発生源と、
    ロー変速比モードとハイ変速比モードとを有する変速機と、
    前記エンジンとモータとの間に介装され、締結解放によりモータのみで走行する電気自動車走行モードとエンジンとモータで走行するハイブリッド車走行モードが切り替わるエンジンクラッチと、
    電気自動車ロー変速比モードで走行しているとき、車速と要求駆動力に応じたエンジン始動条件が成立した場合には、ハイブリッド車ロー変速比走行モードへのモード遷移を行うモード遷移制御手段と、
    を備えたハイブリッド車のモード遷移制御装置において、
    前記モード遷移制御手段は、電気自動車ロー変速比モードで走行中に前記エンジン始動条件が成立したとき、要求駆動力の増加率があらかじめ設定された要求駆動力増加率しきい値以下、かつ、バッテリ残量がバッテリ残量下限値以上である場合には、電気自動車ハイ変速比走行モードへ移行し、ハイ変速比走行モードを維持することを特徴とするハイブリッド車のモード遷移制御装置。
  2. 請求項1に記載のハイブリッド車のモード遷移制御装置において、
    車速と要求駆動力とに応じて、電気自動車ロー変速比モード領域、電気自動車ハイ変速比モード領域、ハイブリッド車ロー変速比モード領域、ハイブリッド車ハイ変速比モード領域を設定した第1走行モードマップと、
    前記ハイブリッド車ロー変速比モード領域の電気自動車ロー変速比モードに面した一部分を、電気自動車ハイ変速比モード領域に置き換えると共に、この置き換え部分と接するまでハイブリッド車ハイ変速比モードを拡大した第2走行モードマップと、
    を備え、
    前記モード遷移制御手段は、車速と要求駆動力で決まる車両の運転点から、前記第1走行モードマップを参照してモード遷移を行い、前記運転点が、第1走行モードマップ上で電気自動車ロー変速比モード領域からハイブリッド車ロー変速比モード領域に移動したとき、第2走行モードマップを参照してモード遷移を行うことを特徴とするハイブリッド車のモード遷移制御装置。
  3. 請求項1または2に記載のハイブリッド車のモード遷移制御装置において、
    前記変速機は、共線図上で第1モータジェネレータ、エンジン、出力部材、第2モータジェネレータの回転速度順になるように連結される2自由度の遊星歯車列と、
    前記共線図上で前記出力部材以外の位置に配置されたローブレーキと、
    を有し、
    前記ロー変速比モードは、ローブレーキを締結し前記変速機を1自由度とする固定変速比モードであり、
    前記ハイ変速比モードは、ローブレーキを解放し前記変速機を2自由度とする無段変速比モードであることを特徴とするハイブリッド車のモード遷移制御装置。
  4. 請求項1に記載のハイブリッド車のモード遷移制御装置において、
    前記モータは、一方の出力軸が前記エンジンとエンジンクラッチを介して連結され、他方の出力軸が前記変速機の入力部材と連結された両軸モータであり、
    前記変速機は、複数の変速段を有する自動変速機であり、
    前記モード遷移制御手段は、電気自動車走行モードで走行中に前記エンジン始動条件が成立したとき、要求駆動力の増加率が前記要求駆動力増加率しきい値以下、かつ、バッテリ残量が前記バッテリ残量下限値以上である場合には、前記自動変速機の変速段を高変速段側へ移行することを特徴とするハイブリッド車のモード遷移制御装置。
  5. エンジンとモータとからなる駆動力発生源と、
    ロー変速比モードとハイ変速比モードとを有する変速機と、
    前記エンジンとモータとの間に介装され、締結解放によりモータのみで走行する電気自動車走行モードとエンジンとモータで走行するハイブリッド車走行モードが切り替わるエンジンクラッチと、
    電気自動車ロー変速比モードで走行しているとき、車速と要求駆動力に応じたエンジン始動条件が成立した場合には、ハイブリッド車ロー変速比走行モードへのモード遷移を行うモード遷移制御手段と、
    を備えたハイブリッド車のモード遷移制御装置において、
    電気自動車ロー変速比モードで走行中に前記エンジン始動条件が成立したとき、要求駆動力の増加率があらかじめ設定された要求駆動力増加率しきい値以下、かつ、バッテリ残量がバッテリ残量下限値以上である場合には、電気自動車ハイ変速比走行モードへ移行し、ハイ変速比走行モードを維持することを特徴とするハイブリッド車のモード遷移制御方法。
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