JP2006341522A - 複合蒸着フィルム及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、包装材料の一部成分が包装内容物へ移行し内容物の臭いや味が変化することを抑えたガスバリア性及び耐水蒸気透過性を有し、且つ製造工程中での蒸着薄膜層のクラックの発生の少ない複合蒸着フィルムを提供することにある。
【解決手段】 プラスチックフィルム(A)の少なくとも片面に、ポリカルボン酸系重合体からなる層(B)、及び二価金属化合物を含む層(C)を順に形成してなる積層体の層(C)の面に、プライマー層(E)を介し、或いは介することなく、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、あるいはそれらの混合物を蒸着し、薄膜層(D)を形成したことを特徴とする複合蒸着フィルムおよびその製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、アルミニウム箔を用いることなく、ガスバリア性に優れ、内容物の味覚、品質等の変質を起こさない、耐熱性、耐圧性、ヒートシール性、耐ピンホール性、耐突き刺し性、耐寒衝撃性、印刷適性に優れ、更に、使用後の容器の廃棄処理適性に優れた複合蒸着フィルムおよびその製造方法に関するものである。
内容物として主に食品をパウチに充填して密封シール後、加圧加熱により殺菌するレトルト食品が市販されている。レトルト用包装材料は、前記加圧加熱殺菌に耐え、かつ、常温流通で長期にわたり、内容物の品質を保持し、味覚の劣化を起さないことが求められる。従来のレトルトパウチは、中間層にアルミ箔を有した次のような仕様のものであった。即ち、二軸延伸ポリエステルフィルム/二軸延伸ポリアミドフィルム/アルミニウム箔/未延伸ポリプロピレンフィルム、二軸延伸ポリエステルフィルム/アルミニウム箔/二軸延伸ナイロンフィルム/未延伸ポリプロピレンフィルム、二軸延伸ポリエステルフィルム/アルミニウム箔/未延伸ポリプロピレンフィルムである。
しかしながら、近年、廃棄物処理の点から、パウチを構成する素材としてアルミニウム箔の比率の大きいレトルトパウチは分別の問題や、これに派生する容器包装リサイクル法による分類における廃棄性の容易な包装材料の開発、改良が求められている。
かかる問題を解決する手段として、特許文献1は、プラスチックフィルムにポリカルボン酸系重合体からなる層を形成し、その面上に多価金属化合物を含む層を配してなるガスバリア性フィルムを提案している。しかし、このフィルムは酸素に対するバリア性は高いものの、水蒸気に対するバリア性は十分ではない。
一方、酸素・水蒸気とも高いバリア性を有するフィルムとして、プラスチックフィルムの少なくとも片側に酸化アルミニウム、酸化ケイ素、あるいはそれら混合物からなる薄膜層を蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーディング法により形成したものが有用であることは特許文献2等により公知の事実である。しかし、このフィルムは可撓性が低いため屈曲により、あるいはレトルト処理などにより酸化アルミニウム、酸化ケイ素、あるいはそれら混合物からなる薄膜層にクラックが生じガスバリア性、特に酸素に対するバリア性が大きく低下する。
この問題を解決するためには両者を複合化することが有効である。すなわち、特許文献1のフィルムを特許文献2に用いられる酸化アルミニウム、酸化ケイ素、あるいはそれら混合物からなる薄膜層で補うことである。具体的な方法として次の二つが公知である。
そのうちの一つは、特許文献1に記載されているように、プラスチックフィルムに、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、あるいはそれら混合物を蒸着した薄膜層を設けたものを使用する方法である。これにより、酸素・水蒸気に対してバリア性を有するフィルムを得ることができる。例えば、レトルトパウチの層構成として、プラスチックフィルム(例として二軸延伸ポリエステルフィルム)//酸化アルミニウム、酸化ケイ素、あるいはそれら混合物を蒸着した薄膜層//ポリカルボン酸系重合体からなる層/多価金属化合物を含む層/接着剤(必須)/補強層(例として二軸延伸ナイロンフィルム)/接着剤(必須)/ポリオレフィン系熱可塑性フィルムからなるシール層(例として、未延伸ポリプロピレンフィルム)の積層構成(I)を挙げることができる。なお、各層間(「//」表記部位)に両者の密着性向上のため、接着剤層、プライマー層を設けることができる。
他の一つは、特許文献3の実施例5および6に記載されているように、プラスチックフィルムにポリカルボン酸系重合体からなる層、その面上に多価金属化合物を含む層を形成させた第一のフィルムと、プラスチックフィルムに酸化アルミニウム、酸化ケイ素、あるいはそれら混合物を蒸着した薄膜層を形成させた第二のフィルムを公知の方法によりドライラミネートし貼り合わせる方法である。
例えば、レトルトパウチの層構成として、プラスチックフィルム(例として二軸延伸ポリエステルフィルム)//ポリカルボン酸系重合体からなる層/多価金属化合物を含む層/接着剤層(必須)/酸化アルミニウム、酸化ケイ素、あるいはそれら混合物を蒸着した薄膜層/接着剤(必須)/補強層(例として二軸延伸ナイロン)/接着剤(必須)/ポリオレフィン系熱可塑性フィルムからなるシール層(例として、未延伸ポリプロピレンフィルム)の積層構成(II)を挙げることができる。なお、各層間(「//」表記部位)に両者の密着性向上のため、それぞれ、接着剤層、プライマー層(E)を設けることができる。
WO03/091317号公報 特開2002−67213号公報 特開2002−67237号公報(請求項1、実施例5及び6)
しかしながら、前記の二つの方法には次の問題があることが明らかになった。
1−1.特許文献1に係わる積層構成(I)、すなわち、プラスチックフィルムに酸化アルミニウム、酸化ケイ素、あるいはそれら混合物を蒸着した薄膜層を形成した後に、ポリカルボン酸系重合体からなる層、その面上に多価金属化合物を含む層を形成する方法では、薄膜層上に、必要に応じて接着剤層を設けた後、ポリカルボン酸系重合体からなる層、その面上に多価金属化合物を含む層を形成する工程で、蒸着した薄膜層は可撓性が低いため、クラックを生じ、目標とするガスバリア性が得られないことがあった。
1−2.積層構成(I)からなるパウチの層構成では、ポリカルボン酸系重合体からなる層と多価金属化合物を含む層の配置が、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、あるいはそれら混合物を蒸着した薄膜層より、内容物に接する面側、すなわち、ポリオレフィン系熱可塑性フィルムからなるシール層側にあるため、従来のアルミニウム箔をバリア層として使用する積層体からなるレトルトパウチと比較して、レトルト処理中に、多価金属化合物を含む層から低分子量成分が内容物に接する面に移行し、レトルト後に内容物の味が変化することがあった。
2.特許文献3の実施例5および6では、層構成はプラスチックフィルムにポリカルボン酸系重合体からなる層、その面上に多価金属化合物を含む層を形成させた第一のフィルムと、プラスチックフィルムに酸化アルミニウム、酸化ケイ素、あるいはそれら混合物を蒸着した薄膜層を形成させた第二のフィルムを公知のドライラミネートにより貼り合わせた前記積層構成(II)となる。第一のフィルムと第二のフィルムの基材となるプラスチックフィルムは、特に限定されるわけではないが、ボイル及びレトルト殺菌時の破袋強度を高めるために、機械強度及び熱安定性の面から二軸延伸ナイロンフイルム、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフイルム、二軸延伸ポリプロピレンフイルムの内から選ばれる。しかし、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフイルム以外の二軸延伸ナイロンフィルムは、吸水によるシワ、収縮が、二軸延伸ポリプロピレンフィルムは、熱によるシワ、収縮がそれぞれ発生するおそれがある。例えば、第一のフィルムに二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフイルムを選択した場合、第二のフィルムは二軸延伸ナイロンフイルムまたは二軸延伸ポリプロピレンフイルムとなる。第二のフィルムにポリカルボン酸系重合体からなる層、あるいは酸化アルミニウム、酸化ケイ素、あるいはそれら混合物を蒸着した薄膜層を形成する際に、それぞれ、吸水、乾燥時の温度によって収縮によるガスバリア性の低下が懸念されるため、湿度条件の制御、乾燥温度の低温化、それに伴う生産速度の低下をせねばならず、生産効率が低下することがあった。
本発明者等は、かかる問題を解決するために検討した結果、プラスチックフィルム(A)の少なくとも片面に、ポリカルボン酸系重合体からなる層(B)、二価金属化合物を含む層(C)を順次塗工した後、層(C)の面に酸化アルミニウム、酸化ケイ素、あるいはそれら混合物を蒸着し、薄膜層(D)を形成させた複合蒸着フィルムによりかかる問題を解決できることを見い出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明の第1は、プラスチックフィルム(A)の少なくとも片面に、ポリカルボン酸系重合体からなる層(B)、及び二価金属化合物を含む層(C)を順に形成してなる積層体の層(C)の面に、プライマー層(E)を介し、或いは介することなく、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、あるいはそれらの混合物を蒸着し、薄膜層(D)を形成した複合蒸着フィルムを提供する。本発明の第2は、プラスチックフィルム(A)が延伸されている前記第1の発明の複合蒸着フィルムを提供する。本発明の第3は、層(C)の面に、プライマー層(E)を介し、薄膜層(D)を形成した前記第1又は第2の発明の複合蒸着フィルムを提供する。本発明の第4は、ポリカルボン酸系重合体からなる層(B)のポリカルボン酸系重合体が、アクリル酸、マレイン酸、メタクリル酸の中から選ばれる少なくとも一種の重合性単量体からなる単独重合体、共重合体および/またはそれらの混合物である前記第1〜第3のいずれかの発明の複合蒸着フィルムを提供する。
本発明の第5は、二価金属化合物を含む層(C)が樹脂を含有する前記第1〜第4のいずれかの発明の複合蒸着フィルムを提供する。本発明の第6は、薄膜層(D)に補強層(F)を介してポリオレフィン系熱可塑性樹脂からなるヒートシール層(G)が積層された前記第1〜第5のいずれかの発明の複合蒸着フィルムを提供する。本発明の第7は、プラスチックフィルム(A)の少なくとも片面に、ポリカルボン酸系重合体からなる層(B)、二価金属化合物を含む層(C)を順に塗工してなる積層体の層(C)の面に、プライマー層(E)を塗工し、或いは塗工することなく、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、あるいはそれら混合物を蒸着し、薄膜層(D)を形成させる複合蒸着フィルムの製造方法を提供する。
本発明の第8は、薄膜層(D)の面に補強層(F)及びポリオレフィン系熱可塑性樹脂からなるヒートシール層(G)を順に積層する前記第7の発明の複合蒸着フィルムの製造方法を提供する。本発明の第9は、プラスチックフィルム(A)が延伸されている前記第7又は第8の発明の複合蒸着フィルムの製造方法を提供する。
本発明の複合蒸着フィルムを用いて蒸着薄膜層(D)(以下、薄膜層(D)と云う)が、ポリカルボン酸系重合体からなる層(B)及び二価金属化合物を含む層(C)の両層より充填される内容物に近い位置に配置された層構成で袋などの容器に成形し、内容物を充填したときに薄膜層(D)により他の層に含まれる低分子成分が内容物に移行するのを遮断することができ、内容物の食品等の臭いや味が変化するのを防ぐことができる。また、本発明の複合蒸着フィルムは、層構成としてプラスチックフィルム(A)、ポリカルボン酸系重合体からなる層(B)、二価金属化合物を含む層(C)の積層体の層(C)に薄膜層(D)が形成され、薄膜層(D)には、必要に応じて補強層(F)又はヒートシール層(G)が順に積層される。このため薄膜層(D)に層(B)及び層(C)を塗工する操作を行わないので、フィルムの製造工程中での蒸着薄膜層のクラック発生が抑えられる。
本発明の複合蒸着フィルム(以下、「本発明のフィルム」と略称することもある。)を構成するプラスチックフィルム(A)は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステルフイルム、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィンフイルム、ポリスチレンフイルム、ナイロンフイルム、ポリ塩化ビニルフイルム、ポリカーボネートフイルム、ポリアクリルニトリルフイルム、ポリイミドフイルム等が用いられ、延伸、未延伸のどちらでもよい。このフィルムに他の層を塗工・乾燥したり、蒸着などの操作で熱的な処理を施すときに機械的強度や熱による寸法安定性をより期待する場合には、延伸されたフィルム、特に延伸後熱固定を行い、非収縮性にした延伸フィルムが好適である。しかし、熱固定を行っていない延伸フィルムであっても実質的に非収縮性であれば使用することができる。
また、プラスチックフィルム(A)には、周知の種々の添加剤や安定剤、例えば帯電防止剤、紫外線防止剤、可塑剤、滑剤などが使用されていてもよい。プラスチックフィルム(A)の厚さは、特に制限を受けるものではないが、ポリカルボン酸系重合体からなる層(B)、二価金属化合物を含む層(C)が順に積層され、層(C)の面に、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、あるいはそれら混合物を蒸着した薄膜層(D)を形成する場合の加工性や、他の層を積層すること、更に包装適性等を考慮すると、実用的には3〜200μm、更には用途によって6〜50μmとすることが好ましく、量産性を考慮すれば連続的に各層を形成できるように連続状長尺フイルムであることが望ましい。
本発明のフィルムに係わるポリカルボン酸系重合体層(B)を構成するポリカルボン酸系重合体は、既存のポリカルボン酸系重合体を用いることができるが、既存のポリカルボン酸系重合体とは、分子内に2個以上のカルボキシ基を有する重合体の総称である。具体的には、重合性単量体として、α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸を用いた単独重合体、単量体成分として、α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸のみからなり、それらの少なくとも2種の共重合体、またα,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸と他のエチレン性不飽和単量体との共重合体、さらにアルギン酸、カルボキシメチルセルロース、ペクチンなどの分子内にカルボキシ基を有する酸性多糖類を例示することができる。これらのポリカルボン酸系重合体は、それぞれ単独で、または少なくとも2種のポリカルボン酸系重合体を混合して用いることができる。
ここでα,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、クロトン酸等が代表的なものである。またそれらと共重合可能なエチレン性不飽和単量体としては、エチレン、プロピレン、酢酸ビニル等の飽和カルボン酸ビニルエステル類、アルキルアクリレート類、アルキルメタクリレート類、アルキルイタコネート類、アクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、スチレン等が代表的なものである。ポリカルボン酸系重合体がα,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸と酢酸ビニル等の飽和カルボン酸ビニルエステル類との共重合体の場合には、さらにケン化することにより、飽和カルボン酸ビニルエステル部分をビニルアルコールに変換して使用することができる。
また、ポリカルボン酸系重合体が、α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸とその他のエチレン性不飽和単量体との共重合体である場合には、得られるフィルムのガスバリア性、及び高温水蒸気や熱水に対する耐性の観点から、その共重合組成は、α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸単量体組成が60モル%以上であることが好ましい。より好ましくは80モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上、最も好ましくは100モル%、即ち、ポリカルボン酸系重合体がα,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸のみからなる重合体であることが好ましい。さらにポリカルボン酸系重合体がα,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸のみからなる重合体の場合には、その好適な具体例は、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、クロトン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の重合性単量体の重合によって得られる重合体、及びそれらの混合物が挙げられる。好ましくは、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸から選ばれる少なくとも1種の重合性単量体の重合によって得られる重合体、共重合体、及び/またはそれらの混合物を用いることができる。より好ましくは、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸、及びそれらの混合物を用いることができる。ポリカルボン酸系重合体がα,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸単量体の重合体以外の例えば、酸性多糖類の場合には、アルギン酸を好ましく用いることができる。
ポリカルボン酸系重合体の数平均分子量については、特に限定されないが、フィルム形成性の観点で2,000〜10,000,000の範囲であることが好ましく、さらには5,000〜1,000,000であることが好ましい。
本発明に係わるポリカルボン酸系重合体層(B)を構成する重合体として、ポリカルボン酸系重合体以外にもフィルムのガスバリア性、高温水蒸気や熱水に対する耐性を損なわない範囲で他の重合体を混合して用いることが可能であるが、ポリカルボン酸系重合体のみを単独で用いることが好ましい。
本発明のフィルムは、フィルムのガスバリア性、高温水蒸気や熱水に対する安定性の観点から、原料となるポリカルボン酸系重合体は、その単独のフィルム状成形物について、乾燥条件下(30℃、相対湿度0%)で測定した酸素透過係数が、好ましくは1000cm3(STP)・μm/(m2・day・MPa)以下、更に好ましくは500cm3(STP)・μm/(m2・day・MPa)以下であり、最も好ましくは100cm3(STP)・μm/(m2・day・MPa)以下のものを使用する。
ここでいう酸素透過係数は、例えば以下の方法で求めることができる。
ポリカルボン酸系重合体(b)を水に溶解して10重量%の水溶液を調製する。次に調製した溶液をバーコーターを用いて、プラスチックからなる基材上にコーティング、乾燥することにより、厚さ1μmのポリカルボン酸系重合体層が形成されたコーティングフィルムを作製する。得られたコーティングフィルムを乾燥したときの30℃、相対湿度0%における酸素透過度を測定する。ここでプラスチック基材として、その酸素透過度が既知の任意のプラスチックフィルムを用いる。そして、得られたポリカルボン酸系重合体のコーティングフィルムの酸素透過度が基材として用いたプラスチックフィルム単独の酸素透過度に対して、10分の1以下であれば、その酸素透過度の測定値が、ほぼポリカルボン酸系重合体の層単独の酸素透過度と見なすことができる。
プラスチックフィルム(A)とポリカルボン酸系重合体からなる層(B)間の密着性を高め、特にボイル殺菌やレトルト殺菌、オートクレーブ殺菌等の加熱処理後のデラミネーション発生等を防止するためにプラスチックフィルム(A)とポリカルボン酸系重合体からなる層(B)の間に接着剤層を設けることができる。接着剤の種類は特に限定されないが、具体的な例としては、ドライラミネート用やアンカーコート用、プライマー用として用いられている溶媒に可溶な、アルキッド樹脂、メラミン樹脂、アクリル樹脂、硝化綿、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、アミノ樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂などを例示することができる。
本発明のフィルムに係わる二価金属化合物を含む層(C)に用いる二価金属化合物とは、二価金属原子単体、及びその化合物である。二価金属の具体例としては、ベリリウム、マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属、チタン、ジルコニウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛などの遷移金属を挙げることができる。二価金属化合物の具体例としては、前記、二価金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩、有機酸塩、無機酸塩、その他、二価金属のアンモニウム錯体や二価金属の2〜4級アミン錯体とそれら錯体の炭酸塩や有機酸塩等が挙げられる。有機酸塩としては、酢酸塩、シュウ酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、リン酸塩、亜リン酸塩、次亜リン酸塩、ステアリン酸塩、モノエチレン性不飽和カルボン酸塩等が挙げられる。無機酸塩としては、塩化物、硫酸塩、硝酸塩等を挙げることができる。それ以外には二価金属のアルキルアルコキシド等を挙げることができる。
これらの二価金属化合物はそれぞれ単独で、また少なくとも2種の二価金属化合物を混合して用いることができる。それらの中でも、本発明で用いる二価金属化合物としては、本発明のフィルムのガスバリア性、及び高温水蒸気や熱水に対する耐性、及び製造性の観点で好ましくは、アルカリ土類金属、及びコバルト、ニッケル、銅、亜鉛の酸化物、水酸化物、炭酸塩やコバルト、ニッケル、銅、亜鉛のアンモニウム錯体とその錯体の炭酸塩を用いることができる。最も好ましくは、マグネシウム、カルシウム、銅、亜鉛の各酸化物、水酸化物、炭酸塩、及び銅もしくは亜鉛のアンモニウム錯体とその錯体の炭酸塩を用いることができる。
また、本発明のフィルムのガスバリア性、及び高温水蒸気や熱水に対する耐性を損なわない範囲で、一価の金属からなる金属化合物、例えばポリカルボン酸系重合体の一価金属塩を混合して、又は含まれたまま用いることができる。一価の金属化合物の好ましい添加量は、前記本発明のフィルムのガスバリア性、及び高温水蒸気や熱水に対する耐性の観点で、ポリカルボン酸系重合体の、カルボキシ基に対して、0.2化学当量以下である。一価の金属化合物は、部分的にポリカルボン酸系重合体の二価金属塩の分子中に含まれていてもよい。
二価金属化合物の形態は、特別限定されない。本発明のフィルム中では、二価金属化合物の一部、または全部がポリカルボン酸系重合体のカルボキシ基と塩を形成している。従って、本発明のフィルム中にカルボン酸塩形成に関与しない二価金属化合物が存在する場合には、フィルムの透明性など外観上の観点で二価金属化合物は、粒状で、その粒径が小さい方が好ましい。また、後述する本発明のフィルムを作製するためのコーティング混合物を調製する上でも、調製時の効率化、及びより均一なコーティング混合物を得る観点で二価金属化合物は粒状で、その粒径は小さい方が好ましい。二価金属化合物の平均粒径としては、好ましくは5μm以下、更に好ましくは1μm以下、最も好ましくは0.1μm以下である。
本発明のフィルムにおいて、ポリカルボン酸系重合体からなる層(B)のポリカルボン酸系重合体の量に対する二価金属化合物の量は、フィルムのガスバリア性、及び高温水蒸気や熱水に対する耐性の観点で、フィルムがポリカルボン酸系重合体からなる層(B)と二価金属化合物からなる層(C)が互いに隣接する層(B)及び層(C)の合計を基準として、それらの層中に含まれるカルボキシ基の合計(bt)と二価金属化合物の合計(ct)の化学当量比(ct/bt)が0.2以上であることが好ましい。二価金属化合物の量は、上記の両方のフィルムについて、更に好ましくは0.5化学当量以上、上記観点に加え、フィルムの成形性や透明性の観点から、0.8化学当量以上、10化学当量以下、最も好ましくは、1化学当量以上5化学当量以下の範囲である。ここで、前記の隣接した層(B)と層(C)の「カルボキシ基の合計」とは、反応に関与しなかったポリカルボン酸のカルボキシ基、及びポリカルボン酸系重合体と二価金属化合物とが反応して生成するポリカルボン酸の二価金属塩となるカルボキシ基を含めた意味で用いられている。
前記、化学当量は、例えば、以下のように求めることができる。ポリカルボン酸系重合体がポリアクリル酸で二価金属化合物が酸化マグネシウムの場合を例に挙げて説明する。ポリアクリル酸の質量を100gとした場合、ポリアクリル酸の単量体単位の分子量は72で、単量体1分子当たり1個のカルボキシ基を有するため、ポリアクリル酸100g中のカルボキシ基の量は1.39molである。このときポリアクリル酸100gに対する1当量とは、1.39molを中和する塩基の量である。従って、ポリアクリル酸100gに対して、酸化マグネシウムを0.2当量混合する場合、0.278molのカルボキシ基を中和するだけの酸化マグネシウムを加えればよい。マグネシウムの価数は2価、酸化マグネシウムの分子量は40であるため、ポリアクリル酸100gに対する0.2当量の酸化マグネシウムとは、5.6g(0.139mol)である。
プラスチックフィルム(A)又は接着剤層が設けられたプラスチックフィルム(A)の接着剤層の面(以下、「プラスチックフィルム(A)」と省略する。)にポリカルボン酸系重合体からなる層(B)、二価金属化合物を含む層(C)を順に形成するには、主としてコーティング法(塗工法)が用いられる。コーティング法(塗工法)とは、ポリカルボン酸系重合体と溶媒からなる塗工液をプラスチックフィルム(A)に塗工し、溶媒を蒸発乾燥した後、その面上に二価金属化合物と溶媒からなる溶液又は分散液(塗工液)を塗工し溶媒を蒸発させることにより隣接した層(B)、層(C)を形成する方法である。
ポリカルボン酸系重合体と溶媒からなる塗工液をプラスチックフィルム(A)上に塗工する場合には、ディッピング法やスプレー、及びコーター、印刷機を用いる。コーター、印刷機の種類、塗工方式としては、ダイレクトグラビア方式、リバースグラビア方式、キスリバースグラビア方式、オフセットグラビア方式などのグラビアコーター、リバースロールコーター、マイクログラビアコーター、エアナイフコーター、デイップコーター、バーコーター、コンマコーター、ダイコーター等を用いることができる。
ポリカルボン酸系重合体と溶媒からなる溶液又は分散液からなる塗工液をプラスチックフィルム(A)上に塗工後、溶媒を蒸発、乾燥させる方法は特に限定されない。自然乾燥による方法や、所定の温度に設定したオーブン中で乾燥させる方法、前記コーター付属の乾燥機、例えばアーチドライアー、フローティングドライアー、ドラムドライアー、赤外線ドライアーなどを用いることができる。乾燥の条件は、プラスチックフィルム(A)、及びポリカルボン酸系重合体からなる層(B)が熱による損傷を受けない範囲で任意に選択できる。層(B)を乾燥後、その上に二価金属化合物と溶媒からなる溶液又は分散液(塗工液)を塗工し溶媒を蒸発させることにより隣接した層(B)、層(C)を形成する。ポリカルボン酸系重合体からなる層(B)と二価金属化合物を含む層(C)は隣接している必要がある。プラスチックフィルム(A)上に形成された層(B)及び層(C)の厚さの合計は、特に限定されないが、0.001μmから1mmの範囲であることが好ましい、より好ましくは、0.01μm〜100μm、さらに好ましくは、0.1μm〜10μmの範囲である。
ポリカルボン酸系重合体と溶媒からなる塗工液は、ポリカルボン酸系重合体を溶媒に溶解、または分散させることにより調製することができる。ここで用いる溶媒は、ポリカルボン酸系重合体を均一に溶解、または分散できるものであれば特に限定はされない。溶媒の具体例としては、水、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ジメチルスルフォキシド、ジメチルフォルムアミド、ジメチルアセトアミドなどを挙げることができる。またポリカルボン酸系重合体と溶媒以外にも、最終的に得られる本発明のフィルムのガスバリア性を損なわない範囲で、他の重合体、柔軟剤、安定剤、アンチブロッキング剤、粘着剤やモンモリロナイト等に代表される無機層状化合物等を適宜添加することができる。その添加量は添加剤の総量として、ポリカルボン酸系重合体含有量の1重量%以下であることが好ましい。また、最終的に得られる本発明のガスバリア性積層体のガスバリア性を損なわない範囲で一価の金属化合物を塗工液に添加して用いることができる。また、一価の金属化合物が塗工液に含まれていてもよい。ポリカルボン酸系重合体と溶媒からなる塗工液中のポリカルボン酸系重合体の含有量は特に限定されないが、コーティング適性の観点では、0.1重量%〜50重量%の範囲であることが好ましい。そこでポリカルボン酸系重合体の溶媒は、水以外の非水系溶媒、または非水系溶媒と水との混合溶媒を用いることが好ましい。ここで非水系溶媒とは水以外の溶媒を意味する。
二価金属化合物と溶媒からなる塗工液は、二価金属化合物を溶媒に溶解、または分散させることにより調製することができる。ここで用いる溶媒は、二価金属化合物を均一に溶解、または分散できるものであれば特に限定はされない。溶媒の具体例としては、水、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、n−ペンチルアルコール、ジメチルスルフォキシド、ジメチルフォルムアミド、ジメチルアセトアミド、トルエン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、酢酸ブチル等を用いることができる。前記したように、ポリカルボン系重合体は、水溶液中では、容易に二価金属化合物と反応し、不均一な沈殿を生成することがある。従って、ポリカルボン酸系重合体からなる層(B)上に二価金属化合物と溶媒からなる塗工液を塗工するような場合には、溶媒が水であると塗工時にポリカルボン系重合体が二価金属化合物と反応し、不均一な沈殿を生成することがある。そこで二価金属化合物の溶媒は、水以外の非水系溶媒、または非水系溶媒と水との混合溶媒を用いることが好ましい。ここで非水系溶媒とは水以外の溶媒を意味する。
二価金属化合物と溶媒からなる塗工液には、二価金属化合物と溶媒以外に、樹脂、分散剤、界面活性剤、柔軟剤、安定剤、膜形成剤、アンチブロッキング剤、粘着剤等を適宜添加することができる。特に二価金属化合物の分散性、塗工性、被塗工物との接着性を向上させる目的で、用いた溶媒系に可溶な樹脂を混合して用いることが好ましい。樹脂の好適な例としては、アルキッド樹脂、メラミン樹脂、アクリル樹脂、硝化綿、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、アミノ樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂などの塗料用に用いる樹脂を挙げることができる。また、コーティング液中の二価金属化合物(B)と樹脂の構成比は適宜選択可能であるが、コーティング液中の二価金属化合物、樹脂、その他の添加剤の総量は、コーティング適性の観点から、1重量%〜50重量%の範囲であることが好ましい。
本発明のフィルムは、二価金属化合物層(C)の面に、以下に述べるように、プライマー層(E)を介し、或いは介することなく、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、或いはそれらの混合物を蒸着し、薄膜層(D)が形成される。薄膜層(D)としては、基本的に金属の酸化物をアモルファス(非晶質)化した薄膜で使用する。これら、酸化物は、例えば、SiOX、AlOX等のようにMOX(ただし、式中、Mは、金属元素を表し、Xの値は、金属元素によってそれぞれ範囲が異なる。)で表される。上記のXの値の範囲としては、ケイ素(Si)は、0〜2、アルミニウム(Al)は、0〜1.5、の範囲の値をとることができる。前記でX=0の場合、完全な金属であり、一部を除いて使用することが出来ない。また、Xの範囲の上限は、完全に酸化した値である。前記のような酸化アルミニウム、酸化ケイ素、あるいはそれら混合物を蒸着した薄膜層(D)の膜厚としては、使用する金属の酸化物の種類等によって異なるが、例えば、0.005〜0.3μm位が好ましく、0.01〜0.1μm位の範囲内で任意に選択して形成することがより好ましい。また、本発明に用いられる薄膜層(D)としては、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、あるいはそれら混合物を蒸着した薄膜の1層だけではなく、2層あるいはそれ以上を積層した積層体の状態、また、使用する金属の酸化物としては、1種または2種以上の混合物で使用し、異種の材質で混合した金属酸化物(無機酸化物)の薄膜を構成することもできる。
薄膜層(D)の形成方法は、蒸着により行われる。本発明においては、蒸着とは、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレ−ティング法等の物理気相成長法(Physical Vapor Deposition法、PVD法)、あるいは、プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、光化学気相成長法等の化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法、CVD法)等を含めた意味で用いられる。酸化アルミニウム、酸化ケイ素、あるいはそれら混合物を蒸着した薄膜層(D)の形成法について具体的に説明すると、上記のような金属・金属酸化物を原料とし、これを加熱してプラスチックフィルム(A)の上に蒸着する真空蒸着法、または原料に金属または金属の酸化物を使用し、酸素を導入して酸化させてポリエルテル樹脂フィルムの上に蒸着する酸化反応蒸着法、更に酸化反応をプラズマで助成するプラズマ助成式の酸化反応蒸着法等を用いて蒸着膜を形成することができる。また、本発明においては、酸化ケイ素の蒸着膜を形成する場合、オルガノシロキサンを原料とするプラズマ化学気相成長法を用いて蒸着膜を形成することができる。
酸化ケイ素の蒸着膜は、少なくとも珪素と酸素とを構成元素として有する珪素化合物からなり、更に、微量構成元素として、炭素または水素の一種以上の元素を含み、また、その膜厚が、0.01〜0.05μmの範囲内であることが好ましいものである。而して、本発明において、上記のような酸化ケイ素の蒸着膜としては、有機珪素化合物を原料とし、低温プラズマ発生装置等を利用するプラズマ化学気相成長法を用いて形成した蒸着膜を使用することができる。
有機珪素化合物としては、例えば、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、ビニルトリメチルシラン、メチルトリメチルシラン、ヘキサメチルジシラン、メチルシラン、ジメチルシラン、トリメチルシラン、ジエチルシラン、プロピルシラン、フェニルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、その他等を使用することができる。
有機珪素化合物の中でも、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、または、ヘキサメチルジシロキサンを原料として使用することが、その取り扱い性、形成された蒸着膜の特性等から、特に、好ましい原料である。また、低温プラズマ発生装置としては、例えば、高周波プラズマ、パルス波プラズマ、マイクロ波プラズマ等の発生装置を使用することができ、而して、本発明においては、高活性の安定したプラズマを得るためには、高周波プラズマ方式による発生装置を使用することが望ましい。
なお、二価金属化合物を含む層(C)と酸化アルミニウム、酸化ケイ素、あるいはそれら混合物を蒸着した薄膜層(D)間の密着性を高め、特にボイル殺菌やレトルト殺菌、オートクレーブ殺菌等の加熱処理後のデラミネーション発生等を防止するため、プライマー層(E)を設けることができる。
プライマー剤は、ポリオール、イソシアネート化合物であり、必要に応じシランカップリング剤を添加することができる。イソシアネート化合物は、アクリルポリオールなどのポリオールと反応してできるウレタン結合により、二価金属化合物を含む層(C)と酸化アルミニウム、酸化ケイ素、あるいはそれら混合物を蒸着した薄膜層(D)との密着性を高めるために添加されるもので、主に架橋剤もしくは硬化剤として作用し、種類としては芳香族系のトリレンジイソシアネート(TDI)やジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、脂肪族系のキシレンジイソシアネート(XDI)やヘキサレンジイソシアネート(HMDI)などのモノマー類と、これらの重合体、誘導体が用いられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
また、ポリオールとイソシアネート化合物の配合比は、特に制限されるものではないが、イソシアネート化合物が少なすぎると硬化不良になる場合があり、多すぎるとブロッキング等が発生し加工上問題がある。そこで、前記ポリオールとイソシアネート化合物との配合比は、イソシアネート化合物由来のNCO基とポリオール由来のOH基が当量で配合される場合が特に好ましい。
さらに、ポリオールと必要に応じて添加できるシランカップリング剤の配合比は、重量比で1/1から1000/1の範囲であることが好ましく、より好ましくは2/1から100/1の範囲にあることである。プライマー層(E)を形成するためのプライマー剤調液法としては、ポリオールに必要に応じてシランカップリング剤を混合し、溶媒及び希釈剤を加えた後、イソシアネート化合物を混合して調製する。また、前記プライマー剤には各種添加剤、例えば、3級アミン、イミダゾール誘導体、カルボン酸の金属塩化合物、4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩等の硬化促進剤や、フェノール系、硫黄系、ホスファイト系等の酸化防止剤、レベリング剤、流動調整剤、触媒、架橋反応促進剤、充填剤等を添加することも可能である。プライマー層(E)の形成方法としては、例えばグラビアコート法、ロールコート法などの周知のコーティング方式を用い、二価金属化合物を含む層(C)の上にプライマー剤をコーティングし、その後コーティング膜を乾燥し、溶媒等を除去して、硬化させることによって得ることができる。
プライマー層(E)の厚さは、均一に塗膜が形成することができれば特に限定しないが、一般的に0.001〜2μmの範囲であることが好ましい。厚さが0.001μmより薄いと均一な塗膜が得られにくく、密着性が低下する場合がある。また、厚さが2μmを越える場合は、厚いために塗膜にフレキシビリティを保持させることができず、外的要因により塗膜に亀裂を生じる恐れがあるため好ましくない。特に好ましいのは0.05〜0.5μmの範囲内にあることである。また、プライマー層(E)を形成するプライマー剤の溶解および希釈溶媒としては、溶解および希釈可能であれば特に限定されるものではなく、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、メチルエチルケトンなどのケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族系炭化水素類等が単独又は任意に配合されたものを用いることができる。しかし、シランカップリング剤を加水分解するために塩酸等の水溶液を用いることがあるため、共溶媒としてイソプロピルアルコール等と極性溶媒である酢酸エチルを任意に混合した溶媒を用いることがより好ましい。
前記ポリオールとは、高分子末端に2つ以上の水酸基をもつもので、後に加えるイソシアネート化合物のイソシアネート基と反応させるものである。中でもアクリル酸誘導体モノマーを重合させて得られるポリオール、若しくはアクリル酸誘導体モノマー及びその他のモノマーとを共重合させて得られるポリオールであるアクリルポリオールが特に好ましい。このポリオールとして、エチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレートやヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレートなどのアクリル酸誘導体モノマーを単独または共重合させたポリオールや、前記アクリル酸誘導体モノマーとスチレン等のその他のモノマーを加え共重合させたアクリルポリオールが好ましく用いられる。
また、イソシアネート化合物との反応性を考慮すると前記アクリルポリオールのヒドロキシル価が5〜200(KOHmg/g)の間であることが好ましい。
シランカップリング剤の例としては、任意の有機官能基を含むシランカップリング剤を用いることができ、例えばビニルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、グリシドオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルメトキシシラン等のシランカップリング剤あるいは加水分解物の1種又は2種以上を用いることができる。さらに、これらシランカップリング剤のうち、ポリオールの水酸基又はイソシアネート化合物のイソシアネート基と反応する官能基を有するものが特に好ましい。例えば、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシランのようなイソシアネート基を含むもの、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシランのようなメルカプト基を含むもの、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、n−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−フェニルアミノプロピルトリメトキシシランのようなアミノ基を含むものがある。さらに、γ−グリシドオキシプロピルトリメトキシシランやβ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のようにエポキシ基を含むもの、ビニルトリメトキシシラン、ビニル(β−メトキシエトキシ)シラン等のようなシランカップリング剤にアルコール等を付加し、水酸基等を付加したものでもよく、これら1種又は2種以上を用いることができる。
これらのシランカップリング剤は、一端に存在する有機官能基がポリオールとイソシアネート化合物からなる複合物中で相互作用を示し、若しくはポリオールの水酸基又はイソシアネート化合物のイソシアネート基と反応する官能基を含むシランカップリング剤を用いることで共有結合をもたせることにより、さらに強固なプライマー層2を形成し、他端のアルコキシ基等の加水分解によって生成したシラノール基が無機酸化物中の金属や、無機酸化物の表面の活性の高い水酸基等と強い相互作用により無機酸化物との高い密着性を発現し、強い耐性を得ることができるものである。よって、上記シランカップリング剤を金属アルコキシドとともに加水分解反応させたものを用いても構わない。シランカップリング剤のアルコキシ基がクロロ基、アセトキシ基等になっていても何ら問題はなく、これらのアルコキシ基、クロロ基、アセトキシ基等が加水分解し、シラノール基を形成するものであれば、プライマー層(E)を形成するプライマー剤に用いることができる。
このようにプラスチックフィルム(A)の少なくとも片面に、接着剤層を介し、或いは介することなく、ポリカルボン酸系重合体からなる層(B)、二価金属化合物を含む層(C)を順に塗工してなる積層体の層(C)の面に、プライマー層(E)を塗工し、或いは塗工することなく、薄膜層(D)を形成した複合蒸着膜が製造できる。
本発明のフィルムは、更にボイル及びレトルト殺菌時の破袋強度を高めるために、プラスチック材料からなる補強層(F)を薄膜層(D)の上に更に設けることができる。積層方法としては、後述するようにヒートシール層(G)の積層方法と同じである。補強層(F)を構成する樹脂は、一般的に機械強度及び熱安定性の面から、特に限定されるものではないが、プラスチックフィルム(A)、なかでも、二軸延伸ナイロンフイルム、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフイルム、二軸延伸ポリプロピレンフイルムが好んで使用される。厚さは、材質や要求品質等に応じて決められるが、一般的には10〜30μmの範囲である。
また、本発明のフィルムでは、ポリオレフィン系熱可塑性フィルムからなるヒートシール層(G)を設けることができる。ヒートシール層(G)は、プラスチックフィルム(A)の反対側の最も外側に位置し(プラスチックフィルム(A)を最外層とすれば、ヒートシール層(G)は最内層となる)、薄膜層(D)又は補強層(F)に隣接して配置される。ヒートシール層(G)としては、レトルト加工処理に耐え、更に熱によって溶融し相互に融着し得るものであればよい。具体的には、例えば、低密度ポリエチレンフィルム、中密度ポリエチレンフィルム、高密度ポリエチレンフィルム、線状低密度ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂フィルム、アイオノマー樹脂フィルム、エチレン−アクリル酸共重合体樹脂フィルム、エチレン−アクリル酸エチル共重合体樹脂フィルム、エチレン−メタクリル酸共重合体フィルム、エチレン−プロピレン共重合体フィルム、メチルペンテン樹脂フィルム、ポリブテン樹脂フィルム、酸変性ポリオレフィン系樹脂等の樹脂のフィルムを使用することができる。フィルムの厚さとしては、10〜300μm、好ましくは、20〜100μm位が望ましい。
本発明のフィルムに係わるヒートシール層(G)は、前記のようなヒートシール性フィルムのなかでも、特に、レトルト耐性に優れ、且つヒートシール性を有するので未延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムを使用することが好ましい。特に温度120℃以上のハイレトルト(HTST)には、融点が145〜165℃の未延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムを使用することが好ましい。而して、上記のヒートシール性を有する未延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムのなかでも、エチレン−プロピレンコポリマー(以下、いずれもプロピレンを優位含量とする)成分を主成分とし、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体等の樹脂から製膜したフィルムを使用することが好ましい。必要に応じ、これにオレフィン系ゴム成分を添加し、更に所望の添加剤を任意に添加し、充分に混練してなる組成物を、例えば、押し出し成形等によりフィルム化してなるヒートシール性を有する未延伸ポリプロピレン系樹脂フィルムを使用することが望ましい。
補強層(F)やヒートシール層(G)を積層する方法は、前記の様に通常の包装材料をラミネートする方法、例えば、ウエットラミネーション法、ドライラミネーション法、無溶剤型ドライラミネーション法、押し出しラミネーション法、Tダイ共押し出し成形法、共押し出しラミネーション法、インフレーション法、その他等で行うことができる。中でもドライラミネーション法が好ましい。本発明においては、上記の積層を行う際に、必要ならば、例えば、コロナ処理、オゾン処理等の前処理をフィルムに施すことができる。
前記のドライラミネートに用いる接着剤としては、ウレタン系接着剤が好ましい。ウレタン系接着剤としては、レトルト用として使用されているタイプのものであればいずれも利用することが可能であり、例えば、2液反応型ポリウレタン系接着剤としてポリエステルポリオールなどの水酸基を有するポリオール成分とジイソシアネートなどのイソシアネート基を有するポリイソシアネート成分とからなり、水酸基とイソシアネート基の反応でウレタン結合を形成し硬化するもの等を用いることができる。前記のウレタン系接着剤のコート量は、乾燥重量として0.5〜5.0g/m2程度が好ましいものである。積層体の各層を形成する樹脂には、本発明の目的の達成を阻害しない範囲で、滑剤、酸化防止剤、帯電防止剤、着色剤のような公知の添加剤を随時添加することができる。公知のもので衛生的に支障のないものであればそれ以外の使用も可能である。
以上の様にして得られる本発明の複合蒸着フィルムは、プラスチックフィルム(A)、ポリカルボン酸系重合体からなる層(B)、二価金属化合物を含む層(C)からなる積層体の層(C)の面に酸化アルミニウム、酸化ケイ素、あるいはそれら混合物を蒸着形成した薄膜層(D)を基本の層構成とし、酸素透過度は好ましくは0.1〜10cm3(STP)/(m2・day・MPa)(温度30℃、相対湿度80%の条件下)、更に好ましくは0.1〜5cm3(STP)/(m2・day・MPa)である。また、水蒸気透過度は、好ましくは0.1〜10g/(m2・24h)(40℃、相対湿度90%の条件下)、更に好ましくは0.1〜5g/(m2・24h)である。この基本となる層構成の複合蒸着フィルムに、補強層(F)、ヒートシール層(G)が積層されても通常酸素透過度および水蒸気透過度は大きく影響されない。
本発明の複合蒸着フィルムを使用して製袋する方法について説明する。例えば、包装用容器がプラスチックフィルム等からなる軟包装袋の場合、前記のような方法で製造した複合蒸着フィルムを使用し、食品に接する面を有するヒートシール層(G)を対向させて、それを折り重ねるか、或いはその二枚を重ね合わせ、更にその周辺端部をヒートシールしてシール部を設けて袋体を構成することができる。その製袋方法としては、上記の複合蒸着フィルムを、食品に接する面を有するヒートシール層(G)を対向させて折り曲げるか、あるいはその二枚を重ね合わせ、更にその外周の周辺端部を、例えば、側面シール型、二方シール型、三方シール型、四方シール型、封筒貼りシール型、合掌貼りシール型(ピローシール型)、ひだ付シール型、平底シール型、角底シール型、その他等のヒートシール形態によりヒートシールして、種々の形態の包装用容器を製造することができる。その他、例えば、自立性包装袋(スタンディングパウチ)等も製造することが可能であり、更に、本発明の複合蒸着フィルムを使用してチューブ容器等も製造することができる。ヒートシールの方法としては、例えば、バーシール、回転ロールシール、ベルトシール、インパルスシール、高周波シール、超音波シール等の公知の方法で行うことができる。
本発明の複合蒸着フィルムを用いて上記のようにして製造した透明バリアレトルトパウチは、極めて広範にわたる食品を密封、及び、殺菌することができる。
透明バリアレトルトパウチに充填し、密封するのに特に適する食品の例としては、カレー、シチューなどのレトルト食品、味噌等の調味料、こんにゃく、ちくわ、蒲鉾等の練り製品、ハム、ソーセージ等の燻製製品、ミートボール、ハンバーグ等の調理済み食品、水産加工製品、漬物、佃煮、嗜好品等の液状ないし粘体状の飲食品である。
本発明の複合蒸着フィルムを用いて製造した前記透明バリアレトルトパウチに、食品を充填包装した包装体は、例えば、レトルト釜に入れ、温度120℃、圧力2.1kgf/cm2・Gで30分間レトルト処理し後の酸素透過度は好ましくは0.1〜10cm3(STP)/(m2・day・MPa)(温度30℃、相対湿度80%の条件下)、更に好ましくは0.1〜5cm3(STP)/(m2・day・MPa)であり、水蒸気透過度は、好ましくは0.1〜10g/(m2・24h)(40℃、相対湿度90%の条件下)、更に好ましくは0.1〜5g/(m2・24h)である。このように過酷な殺菌処理を行っても、酸素ガス、水蒸気等の透過を阻止するバリア性に優れ、内容物の味覚、品質等の変質を起こさない。耐熱性、耐圧性、ヒートシール性、耐ピンホール性、耐突き刺し性、耐寒衝撃性、印刷適性にも優れ、更に、使用後の容器の廃棄処理適性に優れたバリアレトルト包装製品を得ることができる。
(実施例)
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下評価方法について説明する。
試料フィルムからの製袋品作製方法及びレトルト処理方法
本発明で得られた複合蒸着フィルムを130mm×170mmの大きさに2枚切り取り、ヒートシール層であるCPP層を相対向するように配置し、縦2辺、横1辺を10mm幅で熱圧着(条件200℃、2kg/cm2、0.5秒)してレトルトパウチを得た。このレトルトパウチに水100gを充填し、プレスシールを行い、半製品を製造した。
次いで、蒸気式のレトルト釜で、温度120℃、圧力2.1kgf/cm2・G、30分間のレトルト条件でレトルト殺菌を実施し、本発明の複合蒸着フィルムを用いた透明バリアレトルト処理包装体を得た。
1.官能試験
得られたレトルト処理包装体を使用して、内容物(ミネラルウォーター)への臭気成分の影響に関する官能試験を行った。
パネラー15人により、上記レトルト処理済み包装体の水の臭味と、別に用意したアルミニウム箔を使用した従来品のレトルト処理包装体の水の臭味とを比較して、従来品よりも臭味が少ないと評価した人数を表に示した。
従来品の構成は下記の通りで、製造方法は実施例1によるものと同様である。PET(12μm)/AD(3.5g/m2)/Al箔(9μm)/AD(3.5g/m2)/O−Ny(15μm)/AD(3.5g/m2)/CPP(60μm)
2.酸素透過度の測定方法
フィルムの酸素透過度は、Modern Contorol社製酸素透過試験器OXTRANTM2/20を用いて、温度30℃、相対湿度80%の条件下で測定した。測定方法は、JIS K−7126、B法(等圧法)、及びASTM D3985−81に準拠し、測定値は、単位cm3(STP)/(m2・day・MPa)で表記した。ここで(STP)は酸素の体積を規定するための標準条件(0℃、1気圧)を意味する。
3.水蒸気透過度の測定方法
フィルムの水蒸気透過度の測定はJIS K−7129−1992プラスチックフィルム及びシートの水蒸気透過試験方法(機器測定法)のB法(赤外線センサー法)に従い、Modern Control社製の水蒸気透過度試験器PERMATRAN−W 3/31型を用い、40℃、90%RHの条件で測定した。単位g/(m2・24h)で表記した。なお、特に断らない限りシール層を高湿度側に設定した。
(実施例1)
下記構成の塗液1、2、3、4、5を調製した。塗液1は、プラスチックフィルム(A)とポリカルボン酸系重合体層(B)との接着性を向上させるための接着剤層を形成するための(アンカーコート;以下AC)塗液である。塗液2はポリカルボン酸系重合体として用いたポリアクリル酸塗液、塗液3は層(B)の面上に形成する二価金属化合物を含む層(C)を配するための酸化亜鉛含有樹脂塗液、塗液4はドライラミネートのための接着剤(以下AD)、塗液5は二価金属化合物を含む層(C)と酸化アルミニウム、酸化ケイ素、あるいはそれら混合物を蒸着した薄膜層(D)間の密着性を高めるためのプライマー層(E)である。
塗液1:三井武田ケミカル(株)製 AC剤
タケラックTMA−525、硬化剤:タケネートA−52、溶剤:酢酸エチル
(配合) A−525 5.0kg
A−52 0.6kg
酢酸エチル 94.4kg
合計 100kg (不揮発分濃度3wt%)
塗液2:東亞合成(株)製ポリアクリル酸:アロンTMA−10H、
溶剤:水、イソプロピルアルコール
(配合) アロンTMA−10H(25%水溶液) 12kg
イソプロピルアルコール 10kg
水 78kg
合計 100kg (不揮発分濃度3wt%)
塗液3:MgO;和光純薬(株)製、粒径0.01μm、
ポリエステル系樹脂(ポリエステルポリオール);大日精化(株)製、NB−300(不揮発分17.5重量%)、
硬化剤;大日精化(株)製、ラミックBハードナー(イソシアネート)
(配合) MgO 12kg
NB−300 45.7kg
ラミックBハードナー 2.3kg
酢酸エチル 40.0kg
合計 100.0kg
(不揮発分濃度20wt%)
塗液4:三井武田ケミカル(株)製 接着剤
タケラックTMA−620、硬化剤:タケネートA−65、溶剤:酢酸エチル
(配合) A−620 50kg
A−52 3kg
酢酸エチル 47kg
合計 100kg (不揮発分濃度30wt%)
塗液5:プライマー剤
希釈溶媒中にγ−イソシアネートプロピルトリメチルシラン1重量部に対し、アクリルポリオールを20重量部を量りとり混合し、攪拌する。ついで、イソシアネート化合物としてトリイジルイソシアネート(以下TDIと略)をアクリルポリオールのOH基に対しNCO基が等量となるように加えた混合溶液を任意の濃度に希釈した。
プラスチックフィルム(A)として二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET:東レ(株)製ルミラーTMP60、厚さ12μm、内面コロナ処理)を使用し、前記の塗液1、2、3をこの順番で多色刷りグラビア印刷機を用いて、順次塗工、乾燥することにより、PET/AC(0.2g/m2)/PAA(0.3g/m2)/ZnO含有樹脂(ZnOとして0.5g/m2)からなる積層体を得た。括弧内に各層の乾燥塗布量を示した。その後、50℃、50時間エージングを行い、ZnO含有樹脂中のポリエステルポリオール(NB−300)と硬化剤のイソシアネート(ラミックBハードナー)を反応させて、ZnO含有ポリウレタン樹脂層を形成させた後、ZnO含有ポリウレタン面上に、塗液5をグラビアコート法により塗工し、乾燥後重量0.1g/m2のプライマー層(E)を形成した。ついで、プライマー層(E)上に電子線加熱方式による真空蒸着装置により、金属アルミニウムを蒸発させ、そこに酸素ガスを導入し、厚さ20×10-3μmの酸化アルミ薄膜層(D)を形成した。
得られた積層体に強度を付与する目的で酸化アルミを蒸着した薄膜層(D)の面に、二軸延伸ナイロンフィルム(O−Ny:ユニチカ(株)製エンブレムONMBTM、厚さ15μm)の補強層(F)を、さらに、ヒートシール性を付与する目的で、二軸延伸ナイロンフィルムの補強層(F)の面に、未延伸ポリプロピレンフィルム(CPP:昭和電工(株)製アロマーTMET−20、厚さ60μm)のヒートシール層(G)をドライラミネートした。ラミネートはドライラミネーターを用い、ドライラミネート用接着剤(以下AD)として、塗液4を使用した。接着剤の塗工量は乾燥状態で3.5g/m2である。このようにして層構成が、最外層から、PET(12μm)/AC(0.2g/m2)/PAA(0.3g/m2)/ZnO含有ポリウレタン(ZnOとして0.5g/m2)/プライマー層(0.1g/m2)/AlOx薄膜層(0.03g/m2)/AD(3.5g/m2)/O−Ny(15μm)/AD(3.5g/m2)/CPP(60μm)である複合蒸着フィルムを得た。
(実施例2)
塗液3を次の塗液6に変更した以外は、実施例1と同様にして表1に示した層構成の複合蒸着フィルムを得た。官能試験においては従来品であるアルミ箔構成と同等或いは、それより少ない臭味を示し、アルミ箔構成と同等あるいはそれ以下の酸素ガス及び水蒸気透過度を有する複合蒸着フィルムを得た。
塗液6:CaO;和光純薬(株)製、
ポリエステル系樹脂(ポリエステルポリオール);大日精化(株)製、NB−300(不揮発分17.5重量%)、
硬化剤;大日精化(株)製、ラミックBハードナー(イソシアネート)
(配合) CaO 12kg
NB−300 45.7kg
ラミックBハードナー 2.3kg
酢酸エチル 40.0kg
合計 100.0kg
(不揮発分濃度20wt%)
(実施例3)
塗液3を次の塗液7に変更した以外は、実施例1と同様にして、表1に示した層構成の複合蒸着フィルムを得た。官能試験においては従来品であるアルミ箔構成と同等或いは、それより少ない臭味を示し、アルミ箔構成と同等あるいはそれ以下の酸素ガス及び水蒸気バリア性を有する複合蒸着フィルムを得た。
塗液7:住友大阪セメント(株)製超微粒子酸化亜鉛含有塗料ZR133、不揮発分33重量%(内訳:酸化亜鉛超微粒子18重量%、その他の不揮発分15重量%)、
硬化剤:大日本インキ化学工業(株)製イソシアネートプレポリマーDN980、
溶剤:トルエン及びメチルエチルケトン
(配合) ZR133 60kg
DN980 3kg
トルエン 23kg
MEK 6kg
IPA 8kg
合計 100kg
(不揮発分濃度20wt%)
(実施例4)
薄膜層(D)を、AlOxからSiOxに代えた以外、実施例3と同様にして表1に示した層構成の複合蒸着フィルムを得た。官能試験においては従来品であるアルミ箔構成と同等或いは、それより少ない臭味を示し、アルミ箔構成と同等あるいはそれ以下の酸素ガス及び水蒸気透過度を有する複合蒸着フィルムを得た。
(実施例5)
薄膜層(D)を、AlOxからAlOx/SiOxの混合物に代えた以外、実施例3と同様にして表1に示した層構成の複合蒸着フィルムを得た。官能試験においては従来品であるアルミ箔構成と同等或いは、それより少ない臭味を示し、アルミ箔構成と同等あるいはそれ以下の酸素ガス及び水蒸気透過度を有する複合蒸着フィルムを得た。
(実施例6)
ZnO含有ポリウレタン面上に、塗液5を塗工しなかった(プライマー層(E)を設けなかった)こと以外、実施例3と同様にして表1に示した層構成の複合蒸着フィルムを得た。
(実施例7)
プラスチックフィルム(A)を二軸延伸ポリエチレンフィルムから二軸延伸ナイロンフィルム(O−Ny:ユニチカ(株)製エンブレムONMBTM、厚さ15μm)に、補強層(F)を二軸延伸ナイロンフィルムから二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET:東レ(株)製ルミラーTMP60、厚さ12μm、内面コロナ処理)に代えたこと以外、実施例3と同様にして表1に示した層構成の複合蒸着フィルムを得た。
(実施例8)
薄膜層(D)を、AlOxからSiOxに代えた以外、実施例7と同様にして表1に示した層構成の複合蒸着フィルムを得た。
(実施例9)
薄膜層(D)を、AlOxからAlOxとSiOxの混合物に代えた以外、実施例7と同様にして表1に示した層構成の複合蒸着フィルムを得た。
(実施例10)
ZnO含有ポリウレタン面上に、塗液5を塗工しなかった(プライマー層(E)を設けなかった)こと以外、実施例7と同様にして表1に示した層構成の複合蒸着フィルムを得た。
(実施例11)
補強層(F)である二軸延伸ナイロンフィルムを用いなかったこと以外、実施例3と同様にして表1に示した層構成の複合蒸着フィルムを得た。
(実施例12)
補強層(F)である二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを用いなかったこと以外、実施例7と同様にして表1に示した層構成の複合蒸着フィルムを得た。
(比較例1)
二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(A)(PET:東レ(株)製ルミラーTMP60、厚さ12μm、内面コロナ処理)に、プライマー層(E)を設けた後、プライマー層(E)上に電子線加熱方式による真空蒸着装置により、金属アルミニウムを蒸発させ、そこに酸素ガスを導入し、厚さ20×10-3μmの酸化アルミ薄膜層(D)を形成した。次いで、薄膜層(D)の上に塗液1、2、7をこの順番で多色刷りグラビア印刷機を用いて、順次塗工、乾燥した後、50℃で50時間エージングを行った。その後、二軸延伸ナイロンフィルム(O−Ny:ユニチカ(株)製エンブレムONMBTM、厚さ15μm)の補強層(F)を、さらに、補強層(F)の上に、未延伸ポリプロピレンフィルム(CPP:昭和電工(株)製アロマーTMET−20、厚さ60μm)のヒートシール層(G)を実施例1と同様な方法でドライラミネートした。こうして、PET(12μm)/プライマー層(0.1g/m2)/AlOx薄膜層(0.02g/m2)/AC(0.2g/m2)/PAA(0.3g/m2)/ZnO含有ポリウレタン(ZnOとして0.5g/m2)/AD(3.5g/m2)/O−Ny(15μm)/AD(3.5g/m2)/CPP(60μm)の層構成の複合蒸着フィルムを得た。
可撓性の低い酸化アルミニウムを蒸着した薄膜層(D)の存在下、グラビア印刷機を通したため、薄膜層にクラックが発生した。酸素透過度には影響がないが、水蒸気透過度が大きくなった。また、酸化アルミニウムを蒸着した薄膜層(D)からなるバリア層より、ポリカルボン酸系重合体からなる層(B)/二価金属化合物を含む層(C)の方が、内容物に接する面側、すなわち、ポリオレフィン系熱可塑性フィルムからなるシール層(G)側にあるため、従来のアルミニウム箔をバリア層として使用する積層体からなるレトルトパウチと比較して、レトルト処理中に、二価金属化合物を含む層(C)より低分子量成分が内容物に接する面に移行し、レトルト後に内容物の味が変化した。
(比較例2)
二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(PET:東レ(株)製ルミラーTMP60、厚さ12μm、内面コロナ処理)に、プライマー層(E)を設けた後、プライマー層(E)上に電子線加熱方式による真空蒸着装置により、金属アルミニウムを蒸発させ、そこに酸素ガスを導入し、厚さ20×10-3μmの酸化アルミ薄膜層(D)を形成した。次いで、薄膜層(D)の上に塗液7、2をこの順番で多色刷りグラビア印刷機を用いて、順次塗工、乾燥した後、50℃で50時間エージングを行った。その後、二軸延伸ナイロンフィルム(O−Ny:ユニチカ(株)製エンブレムONMBTM、厚さ15μm)の補強層(F)を、さらに、補強層(F)の上に、未延伸ポリプロピレンフィルム(CPP:昭和電工(株)製アロマーTMET−20、厚さ60μm)のヒートシール層(G)を実施例1と同様な方法でドライラミネートした。こうして、PET(12μm)/プライマー層(0.1g/m2)/AlOx薄膜層(0.02g/m2)/ZnO含有ポリウレタン(ZnOとして0.5g/m2)/PAA(0.3g/m2)/AD(3.5g/m2)/O−Ny(15μm)/AD(3.5g/m2)/CPP(60μm)の層構成の複合蒸着フィルムを得た。
比較例1と同様に薄膜層(D)にクラックが発生し、レトルト後に内容物の味が変化していた。
(比較例3)
補強層(F)の二軸延伸ナイロンフィルムを用いなかったこと以外、比較例1と同様に行い表2に示した層構成の複合蒸着フィルムを得た。薄膜層(D)にクラックが発生し、レトルト後に内容物の味が変化していた。
(比較例4)
プライマー層(E)、酸化アルミ薄膜層(D)を設けなかったこと以外、実施例3と同様に行い表2に示した層構成の複合蒸着フィルムを得た。
水蒸気バリア性を有する酸化アルミ薄膜層がないため水蒸気透過度が高く、官能試験に影響があるPAA層、ZnO含有ポリウレタン層の低分子成分の移行を遮断する層(酸化アルミ薄膜層)がないため、レトルト処理後の味が変化していた。
(比較例5)
補強層(F)の二軸延伸ナイロンフィルムを用いなかったこと以外、比較例4と同様に行い表2に示した層構成の複合蒸着フィルムを得た。比較例4と同様に、水蒸気透過度が高く、レトルト処理後の味が変化していた。
(比較例6)
塗液1、2、3を塗工しなかったこと以外、実施例1と同様に行い表2に示した層構成の複合蒸着フィルムを得た。
官能試験に影響があるPAA層、ZnO含有ポリウレタン層が存在しないため、官能試験は問題がなかった。しかし、可撓性の低い酸化アルミ薄膜のみがバリア層のためレトルト後に、酸素・水蒸気透過度が大きくなった。
(比較例7)
補強層(F)としての二軸延伸ナイロンフィルムを設けなかったこと以外、比較例6と同様に行い表2に示した層構成の複合蒸着フィルムを得た。
比較例6と同様に、酸素・水蒸気透過度が大きくなった。

Claims (9)

  1. プラスチックフィルム(A)の少なくとも片面に、ポリカルボン酸系重合体からなる層(B)、及び二価金属化合物を含む層(C)を順に形成してなる積層体の層(C)の面に、プライマー層(E)を介し、或いは介することなく、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、あるいはそれらの混合物を蒸着し、薄膜層(D)を形成したことを特徴とする複合蒸着フィルム。
  2. プラスチックフィルム(A)が延伸されている請求項1記載の複合蒸着フィルム。
  3. 層(C)の面に、プライマー層(E)を介し、薄膜層(D)を形成した請求項1又は2記載の複合蒸着フィルム。
  4. ポリカルボン酸系重合体からなる層(B)のポリカルボン酸系重合体が、アクリル酸、マレイン酸、メタクリル酸の中から選ばれる少なくとも一種の重合性単量体からなる単独重合体、共重合体および/またはそれらの混合物である請求項1〜3のいずれかに記載の複合蒸着フィルム。
  5. 二価金属化合物を含む層(C)が樹脂を含有する請求項1〜4のいずれかに記載の複合蒸着フィルム。
  6. 薄膜層(D)に補強層(F)を介してポリオレフィン系熱可塑性樹脂からなるヒートシール層(G)が積層された請求項1〜5のいずれかに記載の複合蒸着フィルム。
  7. プラスチックフィルム(A)の少なくとも片面に、ポリカルボン酸系重合体からなる層(B)、二価金属化合物を含む層(C)を順に塗工してなる積層体の層(C)の面に、プライマー層(E)を塗工し、或いは塗工することなく、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、あるいはそれら混合物を蒸着し、薄膜層(D)を形成させる複合蒸着フィルムの製造方法。
  8. 薄膜層(D)の面に補強層(F)及びポリオレフィン系熱可塑性樹脂からなるヒートシール層(G)を順に積層する請求項7記載の複合蒸着フィルムの製造方法。
  9. プラスチックフィルム(A)が延伸されている請求項7又は8記載の複合蒸着フィルムの製造方法。
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