JP2006340057A - アレースピーカ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】広い聴取エリアと音像の定位感とを両立させる。
【解決手段】複数のスピーカユニット3から指向性を持たせて放射した音声を壁面又は反射板で反射させて仮想的なスピーカをつくり出すアレースピーカ装置において、入力音声信号に応じた音声が空間上の焦点に向けて放射されるように複数のスピーカユニット3を独立に駆動するDSP1と、焦点の位置を設定するCPU4とを有し、CPU4は、焦点の位置を常時振動させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数のスピーカユニットから放射した音声信号を壁面又は反射板で反射させて仮想音源を生成するアレースピーカ装置に関するものである。
従来より、複数のスピーカユニットを一次元的に、若しくは二次元的に配置したアレースピーカ装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。以下、アレースピーカ装置の原理を図5を使って説明する。多数の小型スピーカ101−1〜101−nを一次元的に配置し、壁面または音響反射板の位置(焦点)Pからの距離がLである円弧をZとし、焦点Pと各スピーカ101−1〜101−nとを結ぶ直線を延長して、これら延長した直線が円弧Zと交わる交点上に図5の破線で示すような仮想のスピーカ102−1〜102−nを配置することを考える。これら仮想のスピーカ102−1〜102−nから焦点Pまでの距離は全てLであるから、各スピーカ102−1〜102−nから放射される音声は焦点Pに同時に到達する。
実際のスピーカ101−i(i=1,2,・・・・n)から放射する音声を焦点Pに同時に到達させるためには、スピーカ101−iとこれに対応する仮想のスピーカ102−iとの間の距離に応じた遅延(時間差)をスピーカ101−iから出力する音声に付加すればよい。つまり、焦点Pから見ると、円弧Z上に仮想のスピーカ102−1〜102−nが配置されているかのように制御される。これにより、焦点Pでは、各スピーカ101−1〜101−nの出力の位相が揃い音圧の山ができる。その結果、あたかも焦点Pに向かって音響ビームを放出するような指向性を持った音圧分布が得られる。
また、スピーカを一次元的でなく、2次元的に配置することで、3次元的な指向性を持った音響ビームを出力できる。アレースピーカの特長は、複数の音声信号にそれぞれ応じた音声を異なる指向性で同時に放射できること、言い換えると、複数チャンネルの音響ビームを同時に出力できることである。
したがって、アレースピーカ装置を使用すれば、図6に示すように、アレースピーカ装置単体で5チャンネルのサラウンドシステムをつくり出すことが可能である。図6において、Zoneはサラウンド再生を行うリスニングルーム、Uは聴取位置、SP−L’,SP−R’は左右の壁面に形成される仮想のメインスピーカ、SP−SL’,SP−SR’は後方の壁面に形成される仮想のリアスピーカである。
図6の例では、センター信号C(中央)を聴取位置Uに向けて放射すると共に、メイン信号L(左),R(右)に強い指向性を与えて、それぞれ左右の壁面に向けて放射し、またリア信号SL(後左),SR(後右)に強い指向性を与えて、聴取位置Uよりも後方の壁面に向けて放射することで、1台のアレースピーカ装置でサラウンドシステムを実現している。このアレースピーカ装置を使ったサラウンドシステムには、スピーカの無い場所に仮想的なスピーカを生成できることによる利点が多々ある。まず、第1の利点は、物理的なスピーカの配置及び配線が不要になり、使い勝手が向上するという点である。第2の利点は、壁面を経由する音響ビームは経路の距離が大きいため、聴感上の大きな広がり感を生成できるという点である。第3の利点は、仮想スピーカは存在が希薄であるため、自然でつながりの良い音場を生成できるという点である。
WO01/23104
アレースピーカ装置を使ったサラウンドシステムは上記のような利点があるが、以下のような実用上問題となる点がある。
第1に、音響ビームの軌跡は直線であり、音響ビームが壁面で反射するときは入射角と同じ出射角で反射することになるので、狙った方向にビームを向けるよう制御することは極めて容易である。これに対して、難しいのは、広いエリアに音響ビームを到達させることである。音響ビームは図7の直線SBで表される指向性の中心線上に最もエネルギーが集中するため、仮想スピーカの定位を最も認知し易い最適な聴取位置は図7のUの一点だけである。したがって、アレースピーカ装置を使ったサラウンドシステムでは、聴取者が図7の聴取位置UからU’に移動すると、音のエネルギーが急速に小さくなるため、仮想スピーカの定位を認識しにくくなるという問題点があった。
第2に、アレースピーカ装置を使ったサラウンドシステムでは、低域から高域の広い周波数帯域で同一の指向特性を実現することは現実的には困難であるため、前記中心線上で周波数特性をフラットとした場合、中心線から遠ざかると周波数特性が大きく変わってしまうという問題点があった。
聴取エリアをある程度広く取るために、音響ビームを太くする、すなわち指向性をある程度弱くする方法が考えられるが、音響ビームを太くすることは音のエネルギーの集中を弱めることなので、音像定位の認知を悪化させる。つまり、聴取エリアの広さと音像の定位感は二律背反の関係にある。特に、図7のようなリアサラウンドは、音響ビームの2回の反射と聴取位置までの距離の長さという条件が付加される。聴取位置までの距離が長いことはエネルギーが大きく減衰することを意昧し、音像定位を得るにはよリエネルギーの集中が必要であるため、広い聴取エリアの確保は困難である。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、広い聴取エリアと音像の定位感とを両立させることができるアレースピーカ装置を提供することを目的とする。
本発明は、複数のスピーカユニットから放射することで指向性を持たせた音声を壁面又は反射板で反射させて仮想的なスピーカをつくり出すアレースピーカ装置において、入力音声信号に応じた音声が空間上の焦点に向けて放射されるように前記複数のスピーカユニットを独立に駆動する指向性制御手段と、前記焦点の位置を設定する設定手段とを有し、前記設定手段は、前記焦点の位置を常時振動させるようにしたものである。
また、本発明のアレースピーカ装置は、入力音声信号に応じた音声が空間上の焦点に向けて放射されるように前記複数のスピーカユニットを独立に駆動する指向性制御手段と、前記複数のスピーカユニットから放射される音響ビームの幅を設定する設定手段とを有し、前記設定手段は、前記音響ビームの幅を常時振動させるようにしたものである。
また、本発明のアレースピーカ装置の1構成例において、前記設定手段は、1/fゆらぎに準じた時間間隔で前記焦点位置又は音響ビームの幅を変更するものである。
また、本発明のアレースピーカ装置の1構成例において、前記入力音声信号は、マルチチャンネルの音声信号であり、前記指向性制御手段は、前記マルチチャンネルの音声信号の各々に焦点位置に対応する遅延時間を付加した上で、これらマルチチャンネルの音声信号を加算して、加算後の音声信号で前記複数のスピーカユニットを駆動し、前記設定手段は、前記マルチチャンネルの音声信号の各々について別々に前記焦点位置又は音響ビームの幅を設定し、前記マルチチャンネルの音声信号のうち特定の音声信号について前記焦点位置又は音響ビームの幅を常時振動させるものである。
本発明によれば、焦点位置を常時振動させることにより、広い聴取エリアと音像の定位感とを両立させることができる。また、静止している聴取者にとっては仮想スピーカが大きくなったように感じられ、より自然な音場が得られる。
また、本発明では、音響ビームの幅を常時振動させることにより、広い聴取エリアと音像の定位感とを両立させることができる。
また、本発明では、1/fゆらぎに準じた時間間隔で焦点位置又は音響ビームの幅を変更することにより、焦点位置又は音響ビームの幅の変更を聴取者にとってより自然な感覚で行うことができる。
また、本発明では、マルチチャンネルの音声信号を指向性制御手段で処理することにより、アレースピーカ装置単体でサラウンドシステムを実現することができる。さらに、本発明では、焦点位置又は音響ビームの幅を振動させることを、特定の音声信号、例えば音のエネルギーの集中が重要なリアのサラウンドチャンネルについて行うことにより、サラウンドチャンネルについて音像の定位感と広い聴取エリアとを両立させることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態となるアレースピーカ装置SParray の構成を示すブロック図である。図1のアレースピーカ装置SParray は、入力された音声信号に対して実現したい指向性に対応する遅延時間を付加するデジタルシグナルプロセッサ(以下、DSPとする)1と、DSP1の出力音声信号を増幅するアンプ2(2−1〜2−n)と、アンプ2によって駆動されるスピーカユニット3(3−1〜3−n)と、DSP1の遅延時間を設定するCPU4と、CPU4のプログラムや予め設定された焦点位置等を記憶するメモリ5と、CPU4に時間情報を出力するタイマー6とを有する。DSP1は指向性制御手段を構成し、CPU4とメモリ5とタイマー6とは設定手段を構成している。
複数のスピーカユニット3−1〜3−nは、図示しないバッフル板上に一次元的に若しくは二次元的に配置される。
音声信号AINは、DSP1の音声入力端子INに入力され、DSP1によりそれぞれ遅延時間が付加されたスピーカユニット数分の音声信号AO−1〜AO−nとなる。このとき、アンプ2−i(i=1,2,・・・・n)を通じてスピーカユニット3−iに供給される音声信号AO−iに対してDSP1が付加する遅延時間は、スピーカユニット3−iから放射される音声が空間上の任意に設定された焦点に向かうように調整される。
図1に示すように、DSP1は、アドレスジェネレータ10と、オーディオメモリ11とを有する。オーディオメモリ11は、音声信号に遅延時間を与えるシフトレジスタとしての機能を有し、各アンプ2−1〜2−nへの出力のタップ位置を適当に選択することで、各アンプ2−1〜2−nへの出力音声信号AO−1〜AO−nにそれぞれ遅延時間を付加する。オーディオメモリ11が複数のタップ位置のうちどのタップ位置からどのアンプ2へ音声信号を出力するかは、アドレスジェネレータ10がオーディオメモリ11のアドレス入力端子Adrsに入力するアドレスによって指定される。
各アンプ2−1〜2−nへの出力のタップ位置の計算はCPU4が行う。CPU4は、各スピーカユニット3−1〜3−nから放射される音声が空間上の焦点に同時に到達するよう、DSP1のタップ位置(遅延時間)をスピーカユニット毎に計算し、計算したタップ位置に対応するアドレスをアドレスジェネレータ10に発生させ、オーディオメモリ11のタップ位置を計算したタップ位置に設定する。DSP1のタップ位置は、各スピーカユニット3−1〜3−nの空間座標と焦点の空間座標を基に一義的に計算できる。各スピーカユニット3−1〜3−nの空間座標は物理的に決まっており、焦点の空間座標はメモリ5に記憶されたプリセット値やユーザから入力された値を基に設定される。
アンプ2−1〜2−nは、それぞれDSP1から出力された音声信号AO−1〜AO−nを増幅してスピーカユニット3−1〜3−nを駆動する。これにより、音声が空間上の焦点に向けて放射される。
以上のようなアレースピーカ装置において、CPU4は、焦点位置を狭い範囲内で常時振動させる。ここで、1つの焦点位置に対応するタップ位置はスピーカユニット3−1〜3−nに応じてn個計算されるが、この1つの焦点位置に対応するn個のタップ位置を1組と呼ぶ。焦点位置の振動を実現するには、CPU4が複数の焦点位置に対応するタップ位置を複数組算出し、この複数組のタップ位置の中から1組ずつ順次選択してDSP1に設定していくことを繰り返し行えばよい。このタップ位置の設定・変更は、タイマー6が出力する時間に同期して一定時間間隔で行われる。
このように、焦点位置を振動させると、アレースピーカ装置SParray から放射される音響ビームSBは時間によって異なる焦点を通過し、異なる聴取位置に到達する。つまり、図2に示すように音響ビームSBの軌跡は時間と共に変化し、最適聴取位置が変化する。ある瞬間には図2のU1の位置が最適聴取位置となり、また別の瞬間にはU2の位置が最適聴取位置となる。その結果、本実施の形態では、あたかも複数の音響ビームを出力しているかのように、複数の聴取位置で最適な軌跡のビームの恩恵を受けられ、音像の定位感を犠牲にすることなく、広い聴取エリアを実現することができる。
逆に静止している聴取者にとっては、リスニングルームZoneの壁面に形成される仮想スピーカSP’が移動することになり、仮想スピーカSP’が大きくなったように感じる効果が得られる。すなわち、仮想スピーカSP’の存在が一段と希薄となり、自然な音場が得られる。
焦点の移動は、音響ビームの水平方向(図2の左右方向)の放射角度の変更、垂直方向(図2の紙面に垂直な方向)の放射角度の変更、および焦点距離の変更によって実現できる。このうち、図2で示したのは水平方向の放射角度を変更する場合である。聴取エリアは平面的に広げるべきものなので、水平方向の放射角度の変更は最も有効である。垂直方向の放射角度の変更は、聴取エリアの拡大には寄与しないが、仮想スピーカの存在を希薄にする目的には有効である。
また、アレースピーカ装置SParray から焦点までの焦点距離は、ビーム形状、すなわち指向性の強さを決めるパラメータとなる。焦点距離が短いと指向性が弱く、焦点距離が長いと指向性が強くなる。前述したように、指向性の強さは、二律背反の関係にある音像の定位感と聴取エリアの広さに関わるパラメータなので、焦点距離を常時動かし続けることも、聴取エリアを広げるという本発明の趣旨に合致する。
また、ビーム形状、すなわち指向性の強さを決める他の要因として、図3に示すアレースピーカの幅ALがある。図3において、9はバッフル板である。指向性は、アレースピーカの幅ALが大きいほど強くなる。そこで、窓関数やディジタルフィルタリングにより、見かけ上のアレー幅を変更することでも、上記焦点距離の変更と同様の効果が得られる。このアレー幅ALの変更は、CPU4の制御によりDSP1が、図3の外側に位置するスピーカユニット用の出力音声信号のゲインを変更することで実現できる。
なお、焦点の移動は、聴取者に違和感を与えないような時定数で実行することが望ましい。聴取者に違和感を与えないようにするためには、一般的な音処理のリリースタイムである秒単位の時間間隔で焦点位置の変更を行えばよい。このとき、一定の時間間隔でなく、1/fゆらぎに準じた時間間隔で焦点位置を変更すれば、焦点位置の変更をより自然なものにすることができる。
また、図1、図2の例では、記載を簡易化するために、1チャンネルの音声信号の処理についてのみ表記しているが、実際にはマルチチャンネルの音声信号がDSP1で処理される。図4は、マルチチャンネルの音声信号に対するDSP1の処理を模式的に表す図である。
シフトレジスタ(以下、S/Rとする)110−Lは、所望の焦点に向かうようにそれぞれ遅延時間を付加したn個のメイン信号L(左)を生成して出力する。S/R110−R,110−C,110−SL,110−SRも同様に、それぞれ遅延時間を付加したn個のメイン信号R(右)、センター信号C(中央)、リア信号SL(後左),SR(後右)を生成する。ここで、信号L,R,C,SL,SRの各焦点位置は、CPU4によりそれぞれ別々に設定される。
そして、加算器111−1は、S/R110−L,110−R,110−C,110−SL,110−SRから出力されたスピーカユニット3−1用の信号L,R,C,SL,SRを加算してアンプ2−1に出力し、加算器111−2は、スピーカユニット3−2用の信号L,R,C,SL,SRを加算してアンプ2−2に出力し、加算器111−nは、スピーカユニット3−n用の信号L,R,C,SL,SRを加算してアンプ2−nに出力する。こうして、図6に示した5チャンネルのサラウンドシステムを実現することができる。
1チャンネルの音声信号で説明した場合と同様に、CPU4は、信号L,R,C,SL,SRの各焦点位置を狭い範囲内で常時振動させる。これにより、各チャンネルの仮想スピーカの存在が希薄化するので、仮想スピーカ同志の距離感が埋められ、より自然で、よりつながりの良い音場を形成することができる。
なお、本実施の形態がより有効なのは音のエネルギーの集中が重要なリアのサラウンドチャンネル(リア信号SL,SR)への適用であるので、リア信号についてのみ焦点位置を常時振動させるようにしてもよい。
本発明は、アレースピーカ装置を用いたマルチチャンネルのサラウンドシステムに適用することができる。
本発明の実施の形態となるアレースピーカ装置の構成を示すブロック図である。 図1のアレースピーカ装置における音響ビームの軌跡の変化を説明するための図である。 図1のアレースピーカ装置のバッフル板の平面図である。 マルチチャンネルの音声信号に対するDSPの処理を模式的に表す図である。 アレースピーカ装置の原理を説明するための図である。 アレースピーカ装置単体でサラウンドシステムを実現する例を示す図である。 アレースピーカ装置単体でサラウンドシステムを実現する場合の問題点を説明するための図である。
符号の説明
1…DSP、2…アンプ、3…スピーカユニット、4…CPU、5…メモリ、6…タイマー、10…アドレスジェネレータ、11…オーディオメモリ。

Claims (4)

  1. 複数のスピーカユニットから放射することで指向性を持たせた音声を壁面又は反射板で反射させて仮想的なスピーカをつくり出すアレースピーカ装置において、
    入力音声信号に応じた音声が空間上の焦点に向けて放射されるように前記複数のスピーカユニットを独立に駆動する指向性制御手段と、
    前記焦点の位置を設定する設定手段とを有し、
    前記設定手段は、前記焦点の位置を常時振動させることを特徴とするアレースピーカ装置。
  2. 複数のスピーカユニットから放射することで指向性を持たせた音声を壁面又は反射板で反射させて仮想的なスピーカをつくり出すアレースピーカ装置において、
    入力音声信号に応じた音声が空間上の焦点に向けて放射されるように前記複数のスピーカユニットを独立に駆動する指向性制御手段と、
    前記複数のスピーカユニットから放射される音響ビームの幅を設定する設定手段とを有し、
    前記設定手段は、前記音響ビームの幅を常時振動させることを特徴とするアレースピーカ装置。
  3. 請求項1又は2記載のアレースピーカ装置において、
    前記設定手段は、1/fゆらぎに準じた時間間隔で前記焦点位置又は音響ビームの幅を変更することを特徴とするアレースピーカ装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のアレースピーカ装置において、
    前記入力音声信号は、マルチチャンネルの音声信号であり、
    前記指向性制御手段は、前記マルチチャンネルの音声信号の各々に焦点位置に対応する遅延時間を付加した上で、これらマルチチャンネルの音声信号を加算して、加算後の音声信号で前記複数のスピーカユニットを駆動し、
    前記設定手段は、前記マルチチャンネルの音声信号の各々について別々に前記焦点位置又は音響ビームの幅を設定し、前記マルチチャンネルの音声信号のうち特定の音声信号について前記焦点位置又は音響ビームの幅を常時振動させることを特徴とするアレースピーカ装置。
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