JP2006339661A - 多層ボンディングシート及びフレキシブル両面金属張積層板の製造方法 - Google Patents
多層ボンディングシート及びフレキシブル両面金属張積層板の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006339661A JP2006339661A JP2006163082A JP2006163082A JP2006339661A JP 2006339661 A JP2006339661 A JP 2006339661A JP 2006163082 A JP2006163082 A JP 2006163082A JP 2006163082 A JP2006163082 A JP 2006163082A JP 2006339661 A JP2006339661 A JP 2006339661A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bonding sheet
- layer
- thickness
- multilayer
- linear expansion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
【課題】 より寸法変化率の少ない多層ボンディングシートを設計するための手法を提供し、それよりなるボンディングシート及びフレキシブル銅張積層板の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 多層ボンディングシートの各層のそれぞれの線膨張係数と弾性率と厚みから寸法変化率を算出し、多層ボンディングシートと貼り合わされるべき金属箔の算出寸法変化率が一定の範囲内に納まるように多層ボンディングシートを設計し、それからなるボンディングソート及びフレキシブル銅張積層板を得る。
【選択図】図1
【解決手段】 多層ボンディングシートの各層のそれぞれの線膨張係数と弾性率と厚みから寸法変化率を算出し、多層ボンディングシートと貼り合わされるべき金属箔の算出寸法変化率が一定の範囲内に納まるように多層ボンディングシートを設計し、それからなるボンディングソート及びフレキシブル銅張積層板を得る。
【選択図】図1
Description
本発明は、多層ボンディングシートの製造方法及びフレキシブル両面金属張積層板の製造方法に関するものである。
近年、電子機器の高性能化、小型化が急速に進んでおり、電子機器に用いられる電子部品の小型化、軽量化の要請が高まっている。これに伴い、電子部品の素材についても、耐熱性、機械的強度、電気的特性等の諸物性が求められ、半導体素子パッケージ方法やそれらを実装する配線板にも、より高密度、高機能、かつ高性能なものが求められるようになってきた。特に半導体パッケージやCOL(チップオンリード)及びLOC(リードオンチップ)パッッケージやMCM(マルチチップモジュール)等の高密度実装材料、多層FPC(フレキシブルプリント回路)等のプリント配線板材料、さらには航空宇宙材料として好適に用いられることのできる良好なボンディングシートが求められていた。
このような、ボンディングシートは、典型的には例えば銅箔などの金属との積層体、すなわちフレキシブル銅張積層板として使用される。しかし、例えばフレキシブル銅張積層板の銅箔エッチングを行う前後において、ボンディングシートの寸法変化が、銅箔の寸法変化に比較し大きいと、加工中に反りが生じたり、プリント基板としての使用に耐えなかったりする問題が生じていた。
従来は、ボンディングシートを設計する有効な方法がなかった。このため、ボンディングシートを作製する場合は、所望の絶縁層厚みが決定された後に、キャリアフィルム・接着層のそれぞれの厚み構成を決定したボンディングシートを作製し、2枚の銅箔と積層するか、または1枚の銅箔の上に、所定厚みの樹脂層をそれぞれの厚みに応じて形成して、さらに作製された片面フレキシブル銅張積層板同士を一方または、両方の片面フレキシブル銅張積層板上に薄層に形成された接着剤を介して順次貼り合わされる等の非常に煩雑な工程を経由して作製されることが通常であった。また、製造されたボンディングシートの物性は、制作された後に測定され、好ましい寸法変化率を有する銅張積層板は、得られたボンディングシートの特性の測定から経験的に得られるベースフィルムと接着剤との組み合わせの知識に基づいて製造されているのが現状であった。
そこで、本発明者らは、上記問題を解決し、寸法安定性に優れた多層ボンディングシートの設計を容易に行えるようにすることを目的として、鋭意研究を行った結果、本発明を完成するに至った。
さらに、本発明者他らは、寸法安定性に優れた多層ボンディングシートの製造方法および寸法安定性に優れた両面フレキシブル金属張積層板の製造方法を提供することを目的として、鋭意研究を行った結果、本発明を完成するに至った。
多層ボンディングシートの寸法変化率の算出方法は、少なくとも1つのベースフィルムおよび少なくとも1つの接着剤層を積層してなる多層ボンディングシートの寸法変化率を算出する方法であって、
各層の線膨脹係数と金属箔の線膨脹係数との差と、各層の弾性率と厚みの乗算値を算出し、各層の該乗算値を加算して積算値1を算出する工程;
各層のそれぞれの弾性率と厚みとの乗算値を算出し、各層の該乗算値を加算して積算値2を算出する工程;及び
ボンディングシートの製造中に負荷される温度差を算出する工程;及び
該積算値1を積算値2で除する工程、
該積算値1を積算値2で除した除算値と上記温度差の乗算値を算出し、100を乗して算出寸法変化率ΔLCALを算出する手段、
とからなることにある。
各層の線膨脹係数と金属箔の線膨脹係数との差と、各層の弾性率と厚みの乗算値を算出し、各層の該乗算値を加算して積算値1を算出する工程;
各層のそれぞれの弾性率と厚みとの乗算値を算出し、各層の該乗算値を加算して積算値2を算出する工程;及び
ボンディングシートの製造中に負荷される温度差を算出する工程;及び
該積算値1を積算値2で除する工程、
該積算値1を積算値2で除した除算値と上記温度差の乗算値を算出し、100を乗して算出寸法変化率ΔLCALを算出する手段、
とからなることにある。
多層ボンディングシートの寸法変化率の算出システムは、少なくとも1つのベースフィルムおよび少なくとも1つの接着剤層を積層してなる多層ボンディングシートの寸法変化率を算出システムであって、
各層のそれぞれの線膨脹係数、弾性率、厚み、接着剤層のガラス転移温度、金属箔の線膨脹係数、およびボンディングシートの製造中に負荷される温度差を入力する入力部;
該入力値を処理して、寸法変化率を算出する処理部;および
処理された算出値を出力する出力部、
とからなることにある。
各層のそれぞれの線膨脹係数、弾性率、厚み、接着剤層のガラス転移温度、金属箔の線膨脹係数、およびボンディングシートの製造中に負荷される温度差を入力する入力部;
該入力値を処理して、寸法変化率を算出する処理部;および
処理された算出値を出力する出力部、
とからなることにある。
多層ボンディングシートの寸法変化率の算出システムは、前記処理部が、
前記各層の線膨脹係数と金属箔の線膨脹係数との差、各層の弾性率および厚みの乗算値を厚みの乗算値を算出し、各層の該乗算値を加算して積算値1を算出する手段;
各層のそれぞれの線膨脹係数と弾性率と厚みとの乗算値を算出し、各層の該乗算値を加算して積算値2を算出する手段;
ボンディングシートの製造中に負荷される温度差を算出する手段;及び
該積算値1を積算値2で除する手段、
該積算値1を積算値2で除した除算値と上記温度差の乗算値を算出し、100を乗して算出寸法変化率ΔLCALを算出する手段、
とからなることにある。
前記各層の線膨脹係数と金属箔の線膨脹係数との差、各層の弾性率および厚みの乗算値を厚みの乗算値を算出し、各層の該乗算値を加算して積算値1を算出する手段;
各層のそれぞれの線膨脹係数と弾性率と厚みとの乗算値を算出し、各層の該乗算値を加算して積算値2を算出する手段;
ボンディングシートの製造中に負荷される温度差を算出する手段;及び
該積算値1を積算値2で除する手段、
該積算値1を積算値2で除した除算値と上記温度差の乗算値を算出し、100を乗して算出寸法変化率ΔLCALを算出する手段、
とからなることにある。
本発明の多層ボンディングシートの製造方法の要旨とするところは、少なくとも1つのベースフィルム及び少なくとも1つの接着剤層を積層してなる多層ボンディングシートの製造方法であって、
多層ボンディングシートを構成し得る候補のベースフィルムあるいは接着剤層のそれぞれの線膨脹係数、弾性率、厚み、および貼りあわせるべき金属の線膨脹係数、を測定する工程;
該測定値から、任意のベースフィルムあるいは接着剤層を組み合わせて、算出寸法変化率を導出する工程;
以下の式を満たす算出寸法変化率ΔLCALを有する、ベースフィルムと接着剤層との組み合わせを選択する工程;
0.15≧|ΔLCAL|
(ここで、ΔLCALは算出寸法変化率を表す。)
及び
選択されたベースフィルムと選択された接着剤層とを交互に組み合わせて多層ボンディングシートを作製する工程;
とからなることにある。
多層ボンディングシートを構成し得る候補のベースフィルムあるいは接着剤層のそれぞれの線膨脹係数、弾性率、厚み、および貼りあわせるべき金属の線膨脹係数、を測定する工程;
該測定値から、任意のベースフィルムあるいは接着剤層を組み合わせて、算出寸法変化率を導出する工程;
以下の式を満たす算出寸法変化率ΔLCALを有する、ベースフィルムと接着剤層との組み合わせを選択する工程;
0.15≧|ΔLCAL|
(ここで、ΔLCALは算出寸法変化率を表す。)
及び
選択されたベースフィルムと選択された接着剤層とを交互に組み合わせて多層ボンディングシートを作製する工程;
とからなることにある。
多層ボンディングシートは、少なくとも1つのベースフィルムおよび少なくとも1つの接着層を積層してなる多層ボンディングシートであって、
算出寸法変化率ΔLCALが
0.15≧|ΔLCAL|
(ここで、ΔLCALは算出寸法変化率を表す。)
であることにある。
算出寸法変化率ΔLCALが
0.15≧|ΔLCAL|
(ここで、ΔLCALは算出寸法変化率を表す。)
であることにある。
フレキシブル両面金属張積層板は、少なくとも1つのベースフィルム及び少なくとも1つの接着剤層を積層してなる多層ボンディングシートであって、その算出寸法変化率ΔLCALが
0.15≧|ΔLCAL|
(ここで、ΔLCALは算出寸法変化率を表す。)
である1以上のボンディングシートと、その両面に金属箔を積層して構成されることにある。
0.15≧|ΔLCAL|
(ここで、ΔLCALは算出寸法変化率を表す。)
である1以上のボンディングシートと、その両面に金属箔を積層して構成されることにある。
本発明のフレキシブル両面金属張積層板の製造方法の要旨とするところは、少なくとも1つのベースフィルム及び少なくとも1つの接着剤層を積層してなる多層ボンディングシートと、その両面に金属箔を配設してなることにある。
算出寸法安定率の計算方法によれば、例えば、フレキシブル銅張積層板などの、金属板との複合積層体の材料とし得る、少なくとも1つのベースフィルムおよび少なくとも1つの接着剤層を積層してなる多層ボンディングシートを加工性に優れた特性を有するように設定することができる。
さらに、算出寸法変化率の算出システムを用いれば、少なくとも1つのベースフィルムおよび少なくとも1つの接着剤層を積層してなる多層ボンディングシートの算出寸法変化率をあらかじめ求め、加工性に優れた特性を有するよに設定し得る。
本発明の多層ボンディングシートの製造方法によれば、該多層ボンディングシートと貼り合わされるべき金属箔に特定の要素材を用いたボンディングシートを用いることにより得られる両面銅張積層板は非常に優れた物性を有し加工性に優れた特性を有するように設定することができ得る。
本発明の用語、「ボンディングシート」とは、主として、電子機器、特に半導体パッケージ、COL、LOC、MCM、FPC、航空宇宙機器部品等の結合に好適に用いられ得る、ベースフィルムと接着剤層を有するシートをいう。少なくとも、1以上のベースフィルムと2以上の接着剤層とが重層されてなり、3層以上の多層ボンディングシートであってもよい。
本発明にかかるフレキシブル銅張積層板に用いられるボンディングシートは、少なくとも1以上のベースフィルムを有する。このベースフィルムに用い得るフィルムの種類は、基本的にはFPC等のベースフィルムとして使用可能なものであれば限定されず、いかなる種類のフィルムであってもよいが、非熱可塑性であり、耐熱性に優れた樹脂フィルムを用いることが好ましい。特に好ましくは、耐熱性に優れた特性を有するポリイミドフィルムが好ましく用いられる。具体的には、ベースフィルムとして用いるポリイミドフィルムは、例えば、「アピカル(登録商標;鐘淵化学工業製)」「カプトン(登録商標;イー・アイ・ディポン社製)」「ユーピレックス(登録商標;宇部興産株式会社製)」のようなポリイミドフィルムであり得るが、これらに限定されない。
本発明の多層ボンディングシートは接着剤層を少なくとも1層有する。この接着剤層を構成し得る接着剤の種類は特に限定されず、エポキシ系樹脂やアクリル系樹脂等公知のいずれの接着剤も用い得るが、耐熱性を有し熱可塑性であることが好ましい。特に耐熱性の高いボンディングシートを得るためには、ポリイミド、ポリイミドアミド、ポリイミドアミドエーテル、ポリエステルイミド、ポリイミドエーテルなどの熱可塑性ポリイミド系接着剤が好ましく用いられ得る。なかでも、特に好ましいポリイミド系接着剤は、一般式(1)化1
及び一般式(2)化2
(式中、R1は、化3
から選択される2価の有機基、R2は化4、化5
から選択される2価の有機基、R3は化6
から選択される4価の有機基を示す。)
で表される熱可塑性ポリイミド樹脂から構成される。上記で表される熱可塑性ポリイミド樹脂は、優れた耐熱性を有するとともに、その組成により100〜300℃の間で明確なガラス転移点を有し、ガラス転移点以上の温度でラミネートすることにより優れた接着性を示す。また、20℃の純水に24時間浸したときの吸水率が1%以下という低吸水率を示し、誘電率は1MHz(常態)で3以下という低誘電特性を示す。
で表される熱可塑性ポリイミド樹脂から構成される。上記で表される熱可塑性ポリイミド樹脂は、優れた耐熱性を有するとともに、その組成により100〜300℃の間で明確なガラス転移点を有し、ガラス転移点以上の温度でラミネートすることにより優れた接着性を示す。また、20℃の純水に24時間浸したときの吸水率が1%以下という低吸水率を示し、誘電率は1MHz(常態)で3以下という低誘電特性を示す。
接着剤層は、フィルム状の耐熱性熱可塑性樹脂からなる接着剤を用いて、ベースフィルムに圧着または接着などの手段により層を形成し得る。または、有機溶媒溶液に溶解した耐熱性熱可塑性樹脂の有機溶媒溶液として、ベースフィルムに塗布または流延等の方法により層を形成後、加熱乾燥の工程を経て接着剤層を形成し得る。
本発明の多層ボンディングシートの1例の製造する方法としては、接着剤をベースフィルムの片面または両面上に流延または塗布した後、加熱乾燥して得られる。また、3層以上の層を含む多層ボンディングシートを得るためには、上記のボンディングシートにさらに接着剤を介して同種あるいは異種のベースフィルムを重ねて、多層とすることにより得られる。また、同種あるいは異種のベースフィルムにさらに接着剤層を設けて、ベースフィルムと接着剤層とを交互に配して層を構成することも可能である。上記の方法において、接着剤をベースフィルムに付与する方法は、特に限定されず、公知のいずれの方法でも用いられる。例えば、ロータリーコーター、ナイフコーター、ドクターブレード、フローコーターを用いて、ベースフィルム上に流延または塗布され得る。あるいはすでにフィルム状に成形した接着剤フィルムをベースフィルム上に重ねて熱圧着する。また、接着剤層はフィルム状の接着剤を積層して形成することも可能である。
上記のようにして得られた多層ボンディングシートの接着面に、さらに金属箔を貼付して、積層板を製造し得る。金属箔は銅、鉄、アルミニウム、ステンレス等あらゆる金属を箔状にして使用することができるが、好ましくは銅箔である。
本発明においては、ボンディングシートに貼り合わせて積層板とするために用いる金属箔の種類に応じて、多層ボンディングシートを予め設計することが可能である。具体的には、まず各層に使用する候補のそれぞれの線膨脹係数、弾性率、厚み、接着剤層のガラス転移温度、貼りあわせる金属箔の線膨脹係数、およびボンディングシートの製造中に負荷される温度差より、算出寸法変化率ΔLCALを算定式により求め、これを一定値の範囲にあるように設定する。設定は、ボンディングシートを構成する接着剤層およびベースフィルムの種類を選択する、または各層の厚みを調整することによってなされる。その具体的手法について、以下に述べる。
まず、多層ボンディングシートを構成する各層の材料のそれぞれの線膨脹係数、弾性率及び厚みを求め、その乗算値を算出し、各層の該乗算値を加算Wして積算値1を算出する。次に、各層のそれぞれの弾性率および厚みの乗算値を算出し、各層の該乗算値を加算して積算値2を算出する。さらに、ボンディングシートの製造中に負荷される温度差を算出する。該積算値1を積算値2で除し、該積算値1を積算値2で除した除算値と上記温度差の乗算値を算出し、100を乗して算出寸法変化率ΔLCALを算出する。ここで、各層の線膨脹係数および弾性率は、TD方向あるいはMD方向のいずれかの値を示す。本発明による算定寸法変化率ΔLCALは、以下の式、数1
(式中、n:積層する層の総数
αi:i層の線膨張係数、
Ei:i層の引張弾性率、
ti:i層の厚み、
αM:金属箔の線膨張係数、
ΔT:ボンディングシートの製造中に材料にかかる温度変化、
をそれぞれ表す。)
により得られる。
αi:i層の線膨張係数、
Ei:i層の引張弾性率、
ti:i層の厚み、
αM:金属箔の線膨張係数、
ΔT:ボンディングシートの製造中に材料にかかる温度変化、
をそれぞれ表す。)
により得られる。
このような、算出寸法変化率を求めるシステムを構築することもできる。具体的には、各層のそれぞれの線膨脹係数、弾性率、厚み、接着剤層のガラス転移温度、金属箔の線膨脹係数、およびボンディングシートの製造中に負荷される温度差を入力する入力部;
該入力値を処理して、寸法変化率を算出する処理部;および
処理された算出値を出力する出力部、
とからなる多層ボンディングシートの算出寸法変化率の算出システムを構築できる。ここで、上記処理部は、上記式を用いて、算出寸法変化率を計算する箇所である。
該入力値を処理して、寸法変化率を算出する処理部;および
処理された算出値を出力する出力部、
とからなる多層ボンディングシートの算出寸法変化率の算出システムを構築できる。ここで、上記処理部は、上記式を用いて、算出寸法変化率を計算する箇所である。
より、具体的には、このシステムは、パーソナルコンピュータあるいは処理システムの専用機として、構成し得る。図1において、符号10は、専用機として構成された処理システムの1例である。この処理システム10は、CPU12、メモリ14、I/Oポート16、CRT18、キーボード20、LED22等から構成されている。
ΔLCALを本明細書では、算出寸法変化率という。算出寸法変化率ΔLCALは、得られたボンディングシートの寸法変化率の実測値と精度よく一致する。なお、材料構成から得られる物性としての寸法変化率はΔLCALに近似し、実測の寸法変化率と|ΔLCAL|との差は、フィルムの縦横のポアッソン比や機械の加工諸条件による変動と考えられる。
上述のように算出寸法変化率ΔLCALを求め、
0.15≧|ΔLCAL| 式(1)
であるように材料を選択してボンディングシートを設計する。より好ましくは、
0.10≧|ΔLCAL|
さらに好ましくは、
0.05≧|ΔLCAL|
である。
0.15≧|ΔLCAL| 式(1)
であるように材料を選択してボンディングシートを設計する。より好ましくは、
0.10≧|ΔLCAL|
さらに好ましくは、
0.05≧|ΔLCAL|
である。
また、本発明にかかるボンディングシートを設計するために、式(1)の許容する範囲において、線膨脹係数と弾性率の固有値を有するベースフィルムを構成する樹脂と接着剤を構成する樹脂の組み合わせを考えることが可能である。また特定の樹脂の組み合わせの場合は、厚さを未知数とすることができ、さらに、例えば一定の厚さを有するベースフィルムに最適の接着剤層の厚みを調整することの可能である。その種々の組み合わせは、算出寸法変化率ΔLが式(1)を満たす範囲で選択することができ、これを満たす要素材により、優れた寸法安定性を有するボンディングシートを製造することが可能となる。
たとえば、ベースフィルムの両面に接着剤層が積層されている3層ボンディングシートにおいては、ボンディングシートを構成するベースフィルムとして用いる非熱可塑性樹脂、接着剤層として用いる耐熱性熱可塑性樹脂の各層の材料のそれぞれの線膨脹係数、弾性率、厚み、貼りあわせるべき金属の線膨脹係数、接着剤層のガラス転移温度の測定値を、以下の式(2)、数2に代入する。
(式中、α1:熱可塑性樹脂の線膨張係数、
E1:熱可塑性樹脂の引張弾性率、
t1:熱可塑性樹脂の厚み、
α2:非熱可塑性樹脂フィルムの線膨張係数、
E2:非熱可塑性樹脂フィルムの引張弾性率、
t2:非熱可塑性樹脂フィルムの厚み、
αM:金属箔の線膨張係数、
ΔT:ボンディングシートの製造中に負荷される温度差をそれぞれ表す。)
E1:熱可塑性樹脂の引張弾性率、
t1:熱可塑性樹脂の厚み、
α2:非熱可塑性樹脂フィルムの線膨張係数、
E2:非熱可塑性樹脂フィルムの引張弾性率、
t2:非熱可塑性樹脂フィルムの厚み、
αM:金属箔の線膨張係数、
ΔT:ボンディングシートの製造中に負荷される温度差をそれぞれ表す。)
なお、ΔTは、具体的には、接着剤層のガラス転移温度と常温(20℃)との差となる。
特にボンディングシートと貼り合わされる金属箔が銅であるフレキシブル銅張積層板を製造する場合、銅箔の線膨脹係数は1.7×10-5/℃であるため、上記式(2)は、式(3)数3
となり、この式を満たす3層ボンディングシートを設計する。
上記式は、複数にわたる所望の厚みを考え、それを1対または1対以上から構成され得るように要素材を選択し、上記式(2)または、金属が銅である場合式(3)を満たした要素材により作製されるボンディングシートは一定の物性を有することが可能である。このようにして設計され構成されるボンディングシートは式(1)乃至式(3)のいずれかを満たす物性構成を有していることで、例えば、このボンディングシートを1以上積層して2枚の銅箔と連続的にラミネートして得られる両面フレキシブル銅張積層板は、ボンディングシートの枚数に影響されずにいずれも銅箔エッチング後、算出寸法安定率0.1%以下、常用使用温度150℃を有したものになる。このように本発明における算出寸法変化率により、積層する前に所望の特性を予測でき上記設計したボンディングシートの厚みを加算するのみで、所望の厚みを有しかつ所望の優れた特性を有する両面金属張積層板を非常に生産性良好に製造し得る方法を提供し得る。
このように設計の段階で、得られる両面フレキシブル金属張積層板の寸法安定率を予測することが可能であり、種々の材料から多種多様に選択し所望の多層ボンディングシートを設計することが可能であり、所望の特性を有する両面フレキシブル積層板を製造することが可能である。
本発明にかかる両面耐熱性フレキシブル積層板の製造方法としては、具体的には、非熱可塑性耐熱樹脂フィルムの両面に耐熱性の良好な熱可塑性樹脂を接着層として配したボンディングシートを、所望の厚みに適合するように1以上組み合わせ、銅箔とラミネートする。ラミネート装置は、複数枚の材料を加熱・加圧して貼り合わせることが可能であれば、基本的には限定されないが、例えば、図2に示されるような、一般的に熱ロールラミネーターと呼称される連続ラミネート装置や、図3に示されるような、ダブルベルトプレスと呼ばれるものなどがある。図中30は、加熱ロール、32は銅箔、34はボンディングシート、36は両面フレキシブル銅張積層板、38は製品巻取りロール、40はエンドレスベルトである。加熱ロールの数は、適宜増減し得る。また、エンドレスベルトのない装置であってもよい。本発明の両面フレキシブル金属箔積層板は、図2においては、1のボンディングシートの両面に銅箔をラミネートした態様であるが、図3は、ボンディングシート2枚の両面に銅箔をラミネートする態様である。
例えば、厚さ12.5μmの絶縁層を有する両面耐熱フレキシブル銅張積層板を得る場合に、厚さ6.5μmのベースフィルム、たとえば、アピカル6.5HP(ポリイミドフィルム 鐘淵化学工業株式会社製、引張弾性率600kgf/cm2、線膨脹係数1.1×10-5/℃)を用いると、上述の樹脂構成から、ガラス転移温度190℃、引張弾性率230kgf/cm2、線膨脹係数6.0×10-5/℃、厚さ3μm、を有する熱可塑性ポリイミドを接着層として選択し、支持体フィルムの両面に形成したボンディングシートを用い、連続熱ラミネート装置を使用して銅箔とラミネートすれば、銅箔エッチング後寸法変化率0.1%以下、常用使用温度150℃対応の連続耐熱フレキシブル基板を得ることができる。この場合上記式(1)中のΔLは、0.03である。
また、同様に厚さ25μmの絶縁層を有する両面耐熱フレキシブル銅張積層板を得る場合は、上記ボンディングシートを2枚、50μmの絶縁層を有する両面耐熱フレキシブル銅張積層板を得る場合は、上記ボンディングシートを4枚を2枚の銅箔と共に加熱加圧装置に繰り出すことで、一度の加工で連続である両面耐熱フレキシブル基板を得ることができる。
また、25μmの絶縁層を有する両面耐熱フレキシブル銅張積層板を得る場合、例えば、ベースフィルムとしてUPILEX20S(ポリイミドフィルム 宇部興産工業株式会社製、厚さ20μm、引張弾性率930kgf/cm2、線膨脹係数1.1×10-5/℃)を用いると、ガラス転移温度190℃、引張弾性率230kgf/cm2、線膨脹係数6.0×10-5/℃、厚さ2.5μmを有する熱可塑性ポリイミドを接着層として選択し、支持体フィルムの両面に形成したボンディングシートを用い、連続熱ラミネート装置を使用して銅箔とラミネートすれば、銅箔エッチング後寸法変化率0.1%以下、常用使用温度150℃対応の連続耐熱フレキシブル基板を得ることができる。この場合上記式(1)中のΔLは、0.01である。
また、同様に絶縁層の厚さ50μmの絶縁層を有する両面耐熱フレキシブル銅張積層板を得る場合は、上記ボンディングシートを2枚を2枚の銅箔と共に加熱加圧装置に繰り出すことで、一度の加工で連続である両面耐熱フレキシブル基板を得ることができる。
以下、本発明にかかるボンディングシートの算出寸法安定率について、実施例によって、より具体的に説明するが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき、種々なる改良、変更、修正を加えた態様で実施し得るものである。従って、本発明はこれらの実施例によって限定されるものでない。
なお、実施例で用いられるベースフィルム及び接着剤の線膨脹係数は、ベースフィルムあるいは所定の厚みのフィルム状にした接着剤層を窒素気流下において、理学電気製TMA8140により測定した100℃〜200℃の間の平均値である。
各層の弾性率は、ASTMD882に基づいて測定した。
(実施例1)
12.5μm厚、引張弾性率420kg/cm2、線膨脹係数1.7×10-5/℃のアピカルNPIフィルム(鐘淵化学工業株式会社製)をベースフィルムとし、乾燥後6μm厚、引張り弾性率150kg/cm2、線膨脹係数6.5×10-5/℃の物性を有する、3,3',4,4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸2無水物と3,3',4,4'-エチレングリコールジベンゾエートテトラカルボン酸2無水物および2,2'ービス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパンから得られるポリアミド酸DMF溶液を上記ベースフィルムの両面上に、バーコーターを用いて、塗布し、乾燥炉中で、100℃で6分加熱した後、ベースフィルムごと金属支持体に端部を固定した後、150℃、200℃、及び300℃で各6分間加熱し、3層構造からなるボンディングシートを得た。連続熱ラミネート装置を使用して、ボンディングシートの両面に銅箔をラミネートして、絶縁層の厚み25μmの両面フレキシブル銅張積層板を得た。ボンディングシートの各層のTD方向及びMD方向の弾性率(記号E、単位kgf/mm2)、線膨脹係数(記号α、単位/℃)、および厚み(記号t、単位mm)を求め、算出寸法変化率を、式1により算出した。
12.5μm厚、引張弾性率420kg/cm2、線膨脹係数1.7×10-5/℃のアピカルNPIフィルム(鐘淵化学工業株式会社製)をベースフィルムとし、乾燥後6μm厚、引張り弾性率150kg/cm2、線膨脹係数6.5×10-5/℃の物性を有する、3,3',4,4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸2無水物と3,3',4,4'-エチレングリコールジベンゾエートテトラカルボン酸2無水物および2,2'ービス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパンから得られるポリアミド酸DMF溶液を上記ベースフィルムの両面上に、バーコーターを用いて、塗布し、乾燥炉中で、100℃で6分加熱した後、ベースフィルムごと金属支持体に端部を固定した後、150℃、200℃、及び300℃で各6分間加熱し、3層構造からなるボンディングシートを得た。連続熱ラミネート装置を使用して、ボンディングシートの両面に銅箔をラミネートして、絶縁層の厚み25μmの両面フレキシブル銅張積層板を得た。ボンディングシートの各層のTD方向及びMD方向の弾性率(記号E、単位kgf/mm2)、線膨脹係数(記号α、単位/℃)、および厚み(記号t、単位mm)を求め、算出寸法変化率を、式1により算出した。
(実施例2)
17μm厚、引張弾性率420kg/cm2、線膨脹係数1.7×10-5/℃のアピカルNPIフィルム(鐘淵化学工業株式会社製)をベースフィルムとし、このフィルムの両面上に、バーコーターを用いて接着剤としてポリアミド酸溶液を乾燥後4μm厚の実施例1と同様の接着剤を用いて、実施例1と同様に、3層構造からなるボンディングシートを得た。連続熱ラミネート装置を使用して、ボンディングシートの両面に銅箔をラミネートして、絶縁層の厚み25μmの両面フレキシブル銅張積層板を得た。ボンディングシートの各層のTD方向及びMD方向の弾性率(記号E、単位kgf/mm2)、線膨脹係数(記号α、単位/℃)、および厚み(記号t、単位mm)を求め、算出寸法変化率を、式1により算出した。
17μm厚、引張弾性率420kg/cm2、線膨脹係数1.7×10-5/℃のアピカルNPIフィルム(鐘淵化学工業株式会社製)をベースフィルムとし、このフィルムの両面上に、バーコーターを用いて接着剤としてポリアミド酸溶液を乾燥後4μm厚の実施例1と同様の接着剤を用いて、実施例1と同様に、3層構造からなるボンディングシートを得た。連続熱ラミネート装置を使用して、ボンディングシートの両面に銅箔をラミネートして、絶縁層の厚み25μmの両面フレキシブル銅張積層板を得た。ボンディングシートの各層のTD方向及びMD方向の弾性率(記号E、単位kgf/mm2)、線膨脹係数(記号α、単位/℃)、および厚み(記号t、単位mm)を求め、算出寸法変化率を、式1により算出した。
(実施例3)
12.5μm厚、引張弾性率600kg/cm2、線膨脹係数1.1×10-5/℃のアピカルHPフィルム(鐘淵化学工業株式会社製)をベースフィルムとし、このフィルムの両面上に、バーコーターを用いて接着剤としてポリアミド酸溶液を乾燥後6μm厚の実施例1と同様の接着剤を用いて、実施例1と同様に、3層構造からなるボンディングシートを得た。連続熱ラミネート装置を使用して、ボンディングシートの両面に銅箔をラミネートして、絶縁層の厚み25μmの両面フレキシブル銅張積層板を得た。ボンディングシートの各層のTD方向及びMD方向の弾性率(記号E、単位kgf/mm2)、線膨脹係数(記号α、単位/℃)、および厚み(記号t、単位mm)を求め、算出寸法変化率を、式1により算出した。
12.5μm厚、引張弾性率600kg/cm2、線膨脹係数1.1×10-5/℃のアピカルHPフィルム(鐘淵化学工業株式会社製)をベースフィルムとし、このフィルムの両面上に、バーコーターを用いて接着剤としてポリアミド酸溶液を乾燥後6μm厚の実施例1と同様の接着剤を用いて、実施例1と同様に、3層構造からなるボンディングシートを得た。連続熱ラミネート装置を使用して、ボンディングシートの両面に銅箔をラミネートして、絶縁層の厚み25μmの両面フレキシブル銅張積層板を得た。ボンディングシートの各層のTD方向及びMD方向の弾性率(記号E、単位kgf/mm2)、線膨脹係数(記号α、単位/℃)、および厚み(記号t、単位mm)を求め、算出寸法変化率を、式1により算出した。
(実施例4)
17μm厚、引張弾性率600kg/cm2、線膨脹係数1.1×10-5/℃のアピカルHPフィルム(鐘淵化学工業株式会社製)をベースフィルムとし、このフィルムの両面上に、バーコーターを用いて接着剤としてポリアミド酸溶液を乾燥後4μm厚の実施例1と同様の接着剤を用いて、実施例1と同様に、3層構造からなるボンディングシートを得た。連続熱ラミネート装置を使用して、ボンディングシートの両面に銅箔をラミネートして、絶縁層の厚み25μmの両面フレキシブル銅張積層板を得た。ボンディングシートの各層のTD方向及びMD方向の弾性率(記号E、単位kgf/mm2)、線膨脹係数(記号α、単位/℃)、および厚み(記号t、単位mm)を求め、算出寸法変化率を、式1により算出した。
17μm厚、引張弾性率600kg/cm2、線膨脹係数1.1×10-5/℃のアピカルHPフィルム(鐘淵化学工業株式会社製)をベースフィルムとし、このフィルムの両面上に、バーコーターを用いて接着剤としてポリアミド酸溶液を乾燥後4μm厚の実施例1と同様の接着剤を用いて、実施例1と同様に、3層構造からなるボンディングシートを得た。連続熱ラミネート装置を使用して、ボンディングシートの両面に銅箔をラミネートして、絶縁層の厚み25μmの両面フレキシブル銅張積層板を得た。ボンディングシートの各層のTD方向及びMD方向の弾性率(記号E、単位kgf/mm2)、線膨脹係数(記号α、単位/℃)、および厚み(記号t、単位mm)を求め、算出寸法変化率を、式1により算出した。
(実施例5)
20μm厚、引張弾性率930kg/cm2、線膨脹係数1.1×10-5/℃のUPILEX20S(宇部興産株式会社製)をベースフィルムとし、このフィルムの両面上に、バーコーターを用いて接着剤としてポリアミド酸溶液を乾燥後3μm厚の実施例1と同様の接着剤を用いて、実施例1と同様に、3層構造からなるボンディングシートを得た。連続熱ラミネート装置を使用して、ボンディングシートの両面に銅箔をラミネートして、絶縁層の厚み25μmの両面フレキシブル銅張積層板を得た。ボンディングシートの各層のTD方向及びMD方向の弾性率(記号E、単位kgf/mm2)、線膨脹係数(記号α、単位/℃)、および厚み(記号t、単位mm)を求め、算出寸法変化率を、式1により算出した。
20μm厚、引張弾性率930kg/cm2、線膨脹係数1.1×10-5/℃のUPILEX20S(宇部興産株式会社製)をベースフィルムとし、このフィルムの両面上に、バーコーターを用いて接着剤としてポリアミド酸溶液を乾燥後3μm厚の実施例1と同様の接着剤を用いて、実施例1と同様に、3層構造からなるボンディングシートを得た。連続熱ラミネート装置を使用して、ボンディングシートの両面に銅箔をラミネートして、絶縁層の厚み25μmの両面フレキシブル銅張積層板を得た。ボンディングシートの各層のTD方向及びMD方向の弾性率(記号E、単位kgf/mm2)、線膨脹係数(記号α、単位/℃)、および厚み(記号t、単位mm)を求め、算出寸法変化率を、式1により算出した。
この様にして得られた実施例1−5のボンディングシートを構成するそれぞれの層の弾性率、厚み、線膨脹係数、及び算出寸法安定率と、両面銅張積層板の実測の寸法安定率を表1に示す。
以上の実施例及び比較例から、特定の値の算出寸法安定率を有するボンディングシートに金属箔特に銅箔を張り合わせた両面耐熱性フレキシブル銅張積層板は加工において寸法安定性に優れていることがわかった。
10;処理システムの1例
12;CPU
14;メモリ
16;I/O
18;CRT
20;キーボード
22;LED
30;加熱ロール
32;銅箔
34;ボンディングシート
36;両面フレキシブル銅張積層板
38;製品巻き取りロール
40;エンドレスベルト
12;CPU
14;メモリ
16;I/O
18;CRT
20;キーボード
22;LED
30;加熱ロール
32;銅箔
34;ボンディングシート
36;両面フレキシブル銅張積層板
38;製品巻き取りロール
40;エンドレスベルト
Claims (5)
- 少なくとも1つのベースフィルム及び少なくとも1つの接着剤層を積層してなる多層ボンディングシートの製造方法であって、
多層ボンディングシートを構成し得る候補のベースフィルムあるいは接着剤層のそれぞれの線膨脹係数、弾性率、および厚み、貼りあわせるべき金属の線膨脹係数、を測定する工程;
該測定値から、任意のベースフィルムあるいは接着剤層を組み合わせて、各層の線膨脹係数と金属箔の線膨脹係数との差と、各層の弾性率と厚みの乗算値を算出し、各層の該乗算値を加算して積算値1を算出する工程;
各層のそれぞれの弾性率と厚みとの乗算値を算出し、各層の該乗算値を加算して積算値2を算出する工程;
ボンディングシートの製造中に負荷される温度差を算出する工程;
前記積算値1を積算値2で除する工程;
前記積算値1を積算値2で除した除算値と上記温度差の乗算値を算出し、100を乗して算出寸法変化率ΔLCALを算出する工程;
前記算出寸法変化率ΔLCALが一定値の範囲にあるように、ベースフィルムと接着剤層との組み合わせを選択する工程;
及び
選択されたベースフィルムと選択された接着剤層とを交互に組み合わせて多層ボンディングシートを作製する工程;
とからなることを特徴とする多層ボンディングシートの製造方法。 - 前記算出寸法変化率ΔLCALが、0.15≧|ΔLCAL|を満たす請求項1の製造方法。
- 請求項1または2の製造方法によって製造された多層ボンディングシートの両面に金属箔を重層し、一度に熱圧着する工程を含むフレキシブル両面金属張積層板の製造方法。
- 前記金属箔をエッチングする工程を含む請求項3の製造方法。
- 前記金属箔の重層は、1以上の多層ボンディングシートと金属箔とを同時にラミネートする工程を含む請求項3または4の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006163082A JP2006339661A (ja) | 2006-06-13 | 2006-06-13 | 多層ボンディングシート及びフレキシブル両面金属張積層板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006163082A JP2006339661A (ja) | 2006-06-13 | 2006-06-13 | 多層ボンディングシート及びフレキシブル両面金属張積層板の製造方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7678899A Division JP3969886B2 (ja) | 1999-03-19 | 1999-03-19 | 多層ボンディングシートの寸法変化率の算出方法、その算出システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006339661A true JP2006339661A (ja) | 2006-12-14 |
Family
ID=37559875
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006163082A Withdrawn JP2006339661A (ja) | 2006-06-13 | 2006-06-13 | 多層ボンディングシート及びフレキシブル両面金属張積層板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006339661A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019054130A (ja) * | 2017-09-15 | 2019-04-04 | 日東電工株式会社 | 配線回路基板およびその製造方法 |
JP2020162008A (ja) * | 2019-03-27 | 2020-10-01 | 株式会社大真空 | 水晶振動デバイス |
WO2021075124A1 (ja) * | 2019-10-16 | 2021-04-22 | 株式会社大真空 | 圧電振動デバイス及びその製造方法 |
CN112711929A (zh) * | 2021-01-18 | 2021-04-27 | 广州兴森快捷电路科技有限公司 | 盲槽溢胶控制方法、装置、电子设备及存储介质 |
-
2006
- 2006-06-13 JP JP2006163082A patent/JP2006339661A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019054130A (ja) * | 2017-09-15 | 2019-04-04 | 日東電工株式会社 | 配線回路基板およびその製造方法 |
JP7407498B2 (ja) | 2017-09-15 | 2024-01-04 | 日東電工株式会社 | 配線回路基板およびその製造方法 |
JP2020162008A (ja) * | 2019-03-27 | 2020-10-01 | 株式会社大真空 | 水晶振動デバイス |
WO2020195144A1 (ja) * | 2019-03-27 | 2020-10-01 | 株式会社大真空 | 水晶振動デバイス |
WO2021075124A1 (ja) * | 2019-10-16 | 2021-04-22 | 株式会社大真空 | 圧電振動デバイス及びその製造方法 |
CN112711929A (zh) * | 2021-01-18 | 2021-04-27 | 广州兴森快捷电路科技有限公司 | 盲槽溢胶控制方法、装置、电子设备及存储介质 |
CN112711929B (zh) * | 2021-01-18 | 2024-03-26 | 广州兴森快捷电路科技有限公司 | 盲槽溢胶控制方法、装置、电子设备及存储介质 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6590568B2 (ja) | 絶縁性フィルム、絶縁性フィルムの製造方法、および金属張積層板の製造方法 | |
JP5661051B2 (ja) | 片面金属張積層体の製造方法 | |
JP4625458B2 (ja) | 接着フィルムおよびその利用 | |
JP5119401B2 (ja) | 熱可塑性ポリイミド層を有するフレキシブル積層板及びその製造方法 | |
JP6743697B2 (ja) | 多層ポリイミドフィルム、多層ポリイミドフィルムの製造方法、それを用いたポリイミド積層体、及びそれらに用いられる共重合ポリイミド | |
KR101514221B1 (ko) | 다층 폴리이미드 구조의 연성금속적층판 제조방법 | |
US20090025867A1 (en) | Multi-layer laminate substrates useful in electronic type applications | |
JP2006339661A (ja) | 多層ボンディングシート及びフレキシブル両面金属張積層板の製造方法 | |
EP1566263B1 (en) | Process for producing heat-resistant flexible laminate and heat-resistant flexible laminate produced thereby | |
TWI672220B (zh) | 熱熔著性聚醯亞胺膜、銅箔積層板及銅箔積層板之製造方法 | |
WO2011129232A1 (ja) | Led用放熱基板 | |
JP2017205948A (ja) | 両面金属張積層板の製造方法 | |
KR100728150B1 (ko) | 본딩 시트 및 한면 금속 클래드 적층판 | |
JP3969886B2 (ja) | 多層ボンディングシートの寸法変化率の算出方法、その算出システム | |
JP2005101269A (ja) | 多層プリント配線板 | |
JP2005169755A (ja) | フレキシブル回路用基板の製造方法 | |
JPH0281495A (ja) | フレキシブル両面金属箔積層板 | |
JP4035243B2 (ja) | 銅張積層板用の多層ボンディングシートの製造方法 | |
WO2014106930A1 (ja) | 高周波回路用基板 | |
JP5313191B2 (ja) | 金属張積層板及びその製造方法 | |
JP2010208322A (ja) | ポリイミド金属積層体、およびそれらを用いたプリント配線板 | |
JP2007313854A (ja) | 銅張積層板 | |
JP2007320083A (ja) | 銅張積層板 | |
JPH05114784A (ja) | 両面フレキシブル金属張積層板 | |
KR102160000B1 (ko) | 후막 폴리이미드 금속박 적층체 및 이의 제조방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20090331 |