JP2006338358A - アプリケーションプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 ホストコンピュータ内に具備されている通信ポートの通信状態をユーザに対して適切に通知することが可能であり、また、該ポートの状態が悪い場合にもその原因が特定できるため、ユーザはデバイスの設定を変更するために表示されるポート選択画面の情報/指示に従うだけで、通信トラブルを回避することも可能となるアプリケーションプログラムの提供。
【解決手段】 デバイスと通信するための論理ポートが具備されているホストコンピュータにおいて動作するデバイスの設定値変更する為のアプリケーションプログラムであって、前記アプリケーションプログラムが、論理ポートを表示する表示画面と、前記表示画面においてデバイスの設定を変更するための通信に用いる論理ポートを選択する機能を備えている場合において、前記各論理通信ポートと前記デバイスとの通信の可否によらず、前記表示画面に全ての論理通信ポートを表示することを特徴としたアプリケーションプログラム。
【選択図】 図1
【解決手段】 デバイスと通信するための論理ポートが具備されているホストコンピュータにおいて動作するデバイスの設定値変更する為のアプリケーションプログラムであって、前記アプリケーションプログラムが、論理ポートを表示する表示画面と、前記表示画面においてデバイスの設定を変更するための通信に用いる論理ポートを選択する機能を備えている場合において、前記各論理通信ポートと前記デバイスとの通信の可否によらず、前記表示画面に全ての論理通信ポートを表示することを特徴としたアプリケーションプログラム。
【選択図】 図1
Description
デバイスと通信するための論理ポートが具備されているホストコンピュータにおいて動作する、デバイスの設定値変更する為のアプリケーションプログラムにおいて、前記各論理通信ポートと前記デバイスとの通信状態を表示する手法に関するものである。
複数のインタフェースを持つデバイスにおいては、同様の複数インタフェースを持つホストコンピュータとそれぞれのインタフェースのいずれかを用いて通信を行うことが可能である。それぞれの通信経路がOS・デバイス間の論理ポートとして確立するため、物理的には一つのプリンタデバイスであっても複数のプリンタであっても同様にインタフェース毎に論理通信ポートが作成され、デバイスとはいずれのポートを経由して通信可能となる。
ホストコンピュータ上のアプリケーションプログラム(以下、単にアプリケーションともいう)がデバイスにアクセスする場合、論理ポートを指定することで通信を行う。この際、所定の方法により該当する機能を持ったデバイスに対して通信可能な論理ポートを検出し、ポートが複数検出された場合はそれらをユーザに選択可能な状態で表示する等で適当な論理ポートを特定する。
例えばホストコンピュータ上で実行されているワードプロセッサアプリケーションにおいて印刷を行う場合、アプリケーションは所定の方法でホストコンピュータに接続されているプリンタの論理ポートの検索を行い、その検索結果を論理ポートのリスティングとしてユーザに提示することでユーザが意図するプリンタへの印刷を実現している。
一方、従来プリンタのような周辺機器をネットワークで複数のホストPCから共有して使うことが広く知られている。また近年無線インタフェースを有したプリンタやプリンタアダプタといった無線周辺機器は、従来有線で行っていたネットワーク構成を無線で構成することが出来、また配線等が不要なことから広く使われようになってきている。また無線機器の低価格化に伴い一般の家庭でも無線インタフェースを家庭内のLANとして使うことも普及し始めている。一例としてIEEEで標準化されている802.11g規格があり、この規格に対応した無線機器例えば無線LANアクセスポイント、ルーターなどがある。
またPC(パーソナルコンピュータ)にも内蔵されたものや、PCMCIAカード形式で後付けできるものなどが広く販売されている。プリンタに関しても今までPCとUSBなどのローカルインタフェースで一対一の接続が一般的であったが、家庭などでも複数のPCから印刷するようなニーズにこたえられるネットワークへの要望が増している。
しかしながらネットワーク接続を行うためのデバイス設定にはそれなりのネットワークに関する知識が必要となる。また無線インタフェース接続の場合は同様に無線インタフェースに関する知識も必要となる。
これら無線インタフェース、ネットワーク接続を行うにあたり、無線に関する設定やネットワークに関する設定を間違えてしまうとそれ以降通信を行うことが出来ない、といったトラブルの原因となることがあり、以下に記す種々の発明がなされている。
印刷機器と通信可能な状態にあるか否かを検出する接続状態検出手段を有し、検出手段により実際に通信が可能であるかどうかを判定する(例えば、特許文献1参照)。
画像形成装置との無線接続状態がデータの授受が可能な接続状態であるか、接続できない状態かを示す表示を行う(例えば、特許文献2参照)。
インタフェースが複数の論理チャネルを有し、それぞれの論理チャネルでの通信状況を取得し、それらをインタフェース、論理チャネルごとに表示を行う(例えば、特許文献3参照)。
特開2001−111760号公報
特開2002−118698号公報
特開2003−316712号公報
しかしながら、ホストコンピュータやデバイスの設定や状態によっては、通信ポートとデバイスとの通信自体が可能であっても、通信ポートを使用した本来のサービスが利用できない、というケースもあり得る。印刷装置を例に挙げると、印刷ポートが生成されておりデバイスと通信可能であっても、ユーザの誤操作等によりプリンタドライバが適切な印刷ポートに関連付けられていない、というケースである。
また、誤操作を防ぐ等の理由により、プリンタを選択する選択画面に通信可能なポートのみを表示する事も可能であるが、何らかの状況により通信が出来なくなったような場合には、上記のプリンタ選択画面に該当プリンタは表示されない。そのため、既に何がインストールされているかを知ることが出来ないだけでなく、何の原因により通信が出来なくなっているのかを知ることが難しかった。
本発明は、以上の点に着目して成されたもので、ホストコンピュータ内に具備されている通信ポートの通信状態をユーザに対して適切に通知することが可能であり、また、該ポートの状態が悪い場合にもその原因が特定できるため、ユーザはデバイスの設定を変更するために表示されるポート選択画面の情報/指示に従うだけで、通信トラブルを回避することも可能となるアプリケーションプログラムを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決する為、デバイスと通信するための論理ポートが具備されているホストコンピュータにおいて動作するデバイスの設定値変更する為のアプリケーションプログラムであって、前記アプリケーションプログラムが、論理ポートを表示する表示画面と、前記表示画面においてデバイスの設定を変更するための通信に用いる論理ポートを選択する機能を備えている場合において、前記各論理通信ポートと前記デバイスとの通信の可否によらず、前記表示画面に全ての論理通信ポートを表示するアプリケーションプログラムを提供する。
また、予め決められた方法で論理ポートとデバイスとの通信状態を判定し、その結果を前記表示画面に表示する事で、単に通信の可否を示すだけではなく、該当ポートが提供する所望のサービスが利用可能かというシステム的観点からの情報、或いは、現時点でのデバイスの稼動状況を把握し一時的に通信が確立できないという時系列的な観点からの情報を含む総合的な情報を示すアプリケーションプログラムを提供する。
更に、表示画面に表示されているデバイスの通信状態に応じて、表示する警告等の内容を制御するアプリケーションプログラムを提供する。
本発明によれば、ホストコンピュータ内に具備されている通信ポートの通信状態をユーザに対して適切に通知することが可能である。
また、該ポートの状態が悪い場合にもその原因が特定できるため、ユーザはデバイスの設定を変更するために表示されるポート選択画面の情報/指示に従うだけで、通信トラブルを回避することも可能となる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態例を説明する。
図1は、本発明の第1実施形態を示す情報処理装置(PC)、プリンタ、IEEE802.11a/b/g等の無線LAN通信の中継局として機能するアクセスポイントを含むデータ処理システムの一例を示す図である。
PC1−1は有線ローカルインタフェースとしてUSBインタフェースを有し、さらに、無線インタフェースとしてPCMCIAカードタイプの無線LANインタフェースを備える。また、プリンタ1−2もPCと同様に有線ローカルインタフェースと、無線インタフェースとの両者を備える。
図2は、図1に示したPC1−1とプリンタ1−2のハード構成を説明するブロック図であり、図1と同一のものには同一の符号を付してある。
PC1−1とプリンタ1−2との間では、USBインタフェースケーブル1−5を使い印刷を行うことも可能であり、また無線LANインタフェースを用いてアクセスポイント1−3を経由してプリンタ1−2へ印刷データを送ることも可能である。
図2において、PC1−1は、CPU1を備えている。CPU1は、ROM3のプログラム用ROMあるいは外部メモリ11に記憶された文書処理プログラム等に基づいて、図形や、イメージ、文字、表(表計算等を含む)等が混在した文書処理を実行し、システムバス4に接続される各デバイスをCPU1が総括的に制御する。
また、このROM3のプログラム用ROMあるいは外部メモリ11には、CPU1の制御プログラムであるオペレーティングシステムプログラム(以下OS)等が記憶され、ROM3のフォント用ROMあるいは外部メモリ11には、上記文書処理の際に使用するフォントデータ等が記憶され、ROM3のデータ用ROMあるいは外部メモリ11には、上記文書処理等を行う際に使用する各種データが記憶されている。
RAM2は、CPU1の主メモリやワークエリア等として機能する。キーボードコントローラ(KBC)5は、キーボード(KB)9や不図示のポインティングデバイスからのキー入力を制御する。CRTコントローラ(CRTC)6は、CRTディスプレイ(CRT)10の表示を制御する。ディスクコントローラ(DKC)7は、ブートプログラム、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、及びプリンタ制御コマンド生成プログラム(以下、プリンタドライバと記す)等を記憶する外部メモリ11とのアクセスを制御する。外部メモリ11は、ハードディスク(HD)やフレキシブルディスク(FD)等で構成される。
プリンタコントローラ(PRTC)8は、USBインタフェース32、USBコネクタ33、USBインタフェースケーブル1−5、または、カードI/F30、無線LANカード1−4を介して接続するプリンタ1−2との通信制御処理を実行する。
USBインタフェース32は、USBコネクタ33に接続されるUSBインタフェースケーブル1−5を介してプリンタ1−2と有線通信可能に接続することができる。また、無線インタフェースとしてはPCMCIAカードタイプの無線LANカード1−4をカードI/F30を介して装着する。アクセスポイント1−3は、無線インタフェースのアクセスポイントで無線機器同士の仲介の役割を果たす。アクセスポイント1−3は、PCMCIAカードタイプの無線LANカードを装着することができる。なお、前述した無線LAN通信部がプリンタに内蔵されている構成であっても本発明の動作には影響ない。
なお、CPU1は、例えばRAM2上に設定された表示情報のアウトラインフォントへの展開(ラスタライズ)処理を実行し、CRT10上でのWYSIWYGを可能としている。また、CPU1は、CRT10上に表示されるマウスカーソル等で指示されたコマンドに基づいて、登録された種々のウインドウを開き、種々のデータ処理を実行する。
これによって、ユーザは、印刷を実行する際、印刷の設定に関するウインドウを開き、プリンタ1−2の設定や、印刷モードの選択を含むプリンタドライバに対する印刷処理方法の設定を行うことができる。
一方、プリンタ1−2は、プリンタCPU12を備えている。プリンタCPU12は、ROM13のプログラム用ROMに記憶された制御プログラム等あるいは外部メモリ14に記憶された制御プログラム等に基づいて、システムバス15に接続される印刷部(プリンタエンジン)17に出力情報としての画像信号を出力する。また、このROM13のプログラム用ROMには、CPU12の制御プログラム等が記憶されている。ROM13のフォント用ROMには、上記出力情報を生成する際に使用するフォントデータ等が記憶され、ROM13のデータ用ROMには、ハードディスク等の外部メモリ14を用いないプリンタ1−2の場合ではホストコンピュータ1−1上で利用される情報等が記憶されている。
CPU12は、プリンタ1−2内の情報等をPC1−1に通知可能に構成されている。RAM19はCPU12の主メモリやワークエリア等として機能し、図示しない増設ポートに接続されるオプションRAMによりメモリ容量を拡張することができるように構成されている。
カードインタフェース31は、スロットに装着される無線LANカード1−4へのアクセスが可能に構成されている。USBインタフェース34は、USBコネクタ35にUSBインタフェースケーブル1−5が接続される。
なお、RAM19は、出力情報展開領域や、環境データ格納領域、NVRAM等に用いられる。前述したハードディスク(HD)や、ICカード等の外部メモリ14は、メモリコントローラ(MC)20によりアクセスを制御される。外部メモリ14は、オプションとして接続され、フォントデータや、エミュレーションプログラム、フォームデータ等を記憶する。さらに、操作パネル151には、操作のためのスイッチ及びLED表示器等が配されている。
また、外部メモリ14は、少なくとも1個以上備えられ、内蔵フォントに加えてオプションフォントカード、言語系の異なるプリンタ制御言語を解釈するプログラムを格納した外部メモリを複数接続できるように構成されていても良い。さらに、図示しない不揮発性であるNVRAMを有し、操作パネル151からのプリンタモード設定情報を記憶するようにしても良い。
なお、図1、2では1台のPCのみが図示されているが、複数のPCが1つのアクセスポイントに接続可能で1つのプリンタを複数のPCで共有して印刷を行うことも可能である。無線LANにはアクセスポイントを経由して複数の無線LAN機器と接続可能なモードがあり、インフラストラクチャモードと呼ばれる。インフラストラクチャモードでは、アクセスポイントに設定されたID(SSID)と同じIDを無線LAN機器にも設定することで複数の無線LAN機器からアクセスポイントを経由してLANを構成することができる。無線LANとしてプリンタを使用する場合、プリンタがアクセスポイントに接続できるように設定する必要がある。
本実施例ではPC1−1とアクセスポイント1−3との間の設定は既になされていてインフラストラクチャモードで通信できる状態になっているものとする。
また、プリンタ1−2に関してはまだ無線LANの設定が行なわれておらず、初期状態としてインフラストラクチャモードでIDは設定されていないものとしている。無線LANの装備されていないプリンタでは一般的にUSBでPCと接続されて印刷を行うものが主流となっている。
一般的にPCでは何らかのOSが動作していて、そのOS環境で印刷を行うためには印刷用ソフト(プリンタドライバ)が必要となる。プリンタドライバは、OSメーカーあるいはプリンタメーカーから提供され、予めPCにインストールされたり、CDなどの形式で提供されたりする。プリンタで印刷を行うためには、何らかの形でプリンタドライバをインストールする必要がある。
またさらに、無線LANを使って印刷を行うような場合には、プリンタ内の無線LANの設定を行い、アクセスポイントと接続できる状態にした上、PCでは無線LANでの印刷を可能とするソフトウェアをインストールしプリンタに適した設定にしておく必要がある。
無線LAN機器のインストール作業には様々な方法が用いられる。例えば、無線LANのセットアップを無線LANインタフェースで行うセットアップ方法では、まずセットアップを行うために、PCの無線LAN通信設定をセットアップ対象機器に合わせて無線動作モードや接続ID(SSID)等を変更する必要があり、それまで正常に無線通信ができていたPCの無線LAN設定を一旦変更しないとセットアップが行えないという問題がある。また、機器をアクセスポイント1−3へ接続するにあたり、該当アクセスポイント1−3のSSIDをユーザが覚えておき、それを入力設定する必要があるといった不便さがある。
こういった問題を解決するために、無線LANのセットアップをより動作準備が簡易な無線LANインタフェース以外のインタフェースを使用して行うというセットアップ方法が考えられ、例えばプリンタ1−2とアクセスポイント1−3とを有線LANインタフェースで接続して無線LANのセットアップを行うといったセットアップ方法も出現している。
しかしながら、この場合、プリンタ1−2とアクセスポイント1−3を結線することで既に家庭内で使用しているアクセスポイント1−3の結線状態や設定をセットアップの為に変更してしまう可能性があり、その場合には元に戻すことが困難であったり手間がかかったりする。またこの場合、実際設定操作を行うPCとプリンタは相変わらず無線LAN経由の接続となる為、正しく接続されているかどうかを確かめるのが難しいという問題が残る。
上記に対して、本実施形態では無線LANのインストールをPC1−1とプリンタ1−2が備えるそれぞれのUSBインタフェースを使って行う。無線LANインタフェース31とUSBインタフェース34が備わったプリンタ1−2において、一般的なUSBプリンタのインストール同様にPC1−1とプリンタ1−2をUSBケーブル1−5で結線し、プリンタドライバのインストールを行った後に、何らインタフェース上の通信結線状態を変更することなく無線LANのインストールを行うことを可能としている。
プリンタ1−2の無線LAN設定は、PC1−1とプリンタ1−2間のUSB通信により行なわれる為、既に正常通信設定が行われているPC1−1やアクセスポイント1−3の無線LAN設定や物理結線を変更することなくプリンタの無線LAN設定が可能となる。
以降、一般的なプリンタドライバのインストールについて<プリンタドライバのインストール処理>で説明した後に、USBインタフェースを使ったプリンタドライバのインストール、USBインタフェースを使った無線LANのインストールを説明する。
<プリンタドライバのインストール処理>
PCなどのホストコンピュータにプリンタを接続して印刷を行えるようにするためには、ホストコンピュータのOS上で印刷アプリケーションからの印刷命令を理解し、印刷命令に基づく印刷制御コマンド並びに印刷データをプリンタに転送し、プリンタの制御を行うためのソフトウェアが必要となる。このプリンタの制御を行うソフトウェアが前述したプリンタドライバである。
PCなどのホストコンピュータにプリンタを接続して印刷を行えるようにするためには、ホストコンピュータのOS上で印刷アプリケーションからの印刷命令を理解し、印刷命令に基づく印刷制御コマンド並びに印刷データをプリンタに転送し、プリンタの制御を行うためのソフトウェアが必要となる。このプリンタの制御を行うソフトウェアが前述したプリンタドライバである。
プリンタドライバに代表されるように、ホストコンピュータに接続される全てのハードウェアは、デバイスドライバを介してアプリケーションからの制御命令を受け取る仕組みで制御される。デバイスドライバはオペレーティングシステム(OS)上で起動されている特定の上位アプリケーション専用のものではないため、デバイスがホストコンピュータに接続されている間は一種の常駐プログラムとして特定のメモリ領域を占有して常駐している。
例えばWindows(登録商標)に代表される最近のOSは、デバイスをホストコンピュータに接続したときに自動的にそのデバイスに対応した適切なデバイスドライバを組み込むといったプラグ・アンド・プレイ機能を有している。デバイスを初めてホストコンピュータに接続した際のプラグ・アンド・プレイ処理の場合において、OSが標準に備えているデバイスドライバの中に最適なものが無かった場合、デバイス購入時にフロッピー(登録商標)ディスクやCD−ROMといったメディアで添付されるデバイスドライバをOSに組み込む必要がある。このデバイスドライバの組み込み作業をドライバのインストール作業と称する。
以下に、プラグ・アンド・プレイに対応したOSにおけるデバイスドライバのインストール処理を説明する。
プラグ・アンド・プレイ対応の有線インタフェースの代表的なものとしてUSBインタフェースが挙げられる。ここではUSBインタフェースを使ったプリンタドライバのインストールを例に挙げて説明を行う。
図3は、プリンタドライバをインストールする際にホストコンピュータ上に表示されるメッセージ画面であり、図4はデバイスドライバのインストール時のシーケンスフローチャートである。なお、当該シーケンスフローまたはメッセージはプラグ・アンド・プレイが正常に行われた場合のみとする。プラグ・アンド・プレイが失敗した場合のエラーシーケンスは別途存在することは言うまでもない。
まずユーザがプラグ・アンド・プレイ対応インタフェースであるUSBインタフェースを使い、プリンタをホストコンピュータに接続する。ホストコンピュータ上で動作しているOSは、USBインタフェース経由でデバイスがホストコンピュータに接続されたことを検出する(図4のステップS400)。このときに、図3の3−1のような画面を表示する。
ユーザは、インストールを行いたい場合には、「インストール」ボタン3−2を押下する。一方、プリンタドライバのインストールをしたくない場合には、「キャンセル」ボタン3−3を押下する。つぎに、OSは、USBインタフェースで定められた所定の方法でUSB機器の基本情報であるデバイス・ディスクリプタをプリンタから読み出す(ステップS401)。デバイス・ディスクリプタには、デバイスの種類を示すデバイス・クラス情報など、その機器に関する基本機能情報が含まれている。
OSは、デバイス・ディスクリプタを読み出して解析することにより接続されたデバイスがプリンタ・クラスに属するデバイス、すなわちプリンタであるかを判断する(ステップS402)。接続されたデバイスがプリンタである場合には、ステップS403に進み、プリンタ以外のデバイスであれば、ステップS410に進む。ステップS410では、デバイスに対応するその他の処理を行う。
プリンタのデバイスドライバ構成は、一般的には大きく2レベルのドライバから構成される。1つは、プリンタが接続されるインタフェース毎に、そのインタフェース上で該当デバイスとのデータ通信を行うためのプロトコルを制御する下位レベルドライバとしてのポートドライバである。2つ目は、ポートドライバの上位層に位置し、実際の印刷アプリケーションデータを個々のプリンタに適した記録データやプリンタ言語に変換する上位プリンタドライバである。上位プリンタドライバは、プリンタの動作状態、すなわちステータス情報をプリンタから取得して、当該ステータス情報をプリンタ状態表示用アプリケーションに引き渡すといったことも行っている。
接続されたデバイスがプリンタであると認識すると、OSは予め定められた方法を使い、適切なポートドライバをインストールして使用可能な状態にする(ステップS403)。このとき、OSは図3の3−4のような画面を表示する。ユーザは、ポートドライバのインストールを中止したいときには、「キャンセル」ボタン3−5を押下する。さらに、ポートドライバの制御により、インタフェース上に検出された特定のデバイスとPCとの間で1対1のデータ通信を行うための論理コネクションであるポートインスタンスが用意される。USBプリンタの場合、USB印刷用のポートドライバがインストールされたのちに、そのプリンタとホストコンピュータとの間の通信を行うための論理通信路としてポートインスタンスが作成される(ステップS404)。
ポートドライバがロードされ、初期化処理を経て動作可能状態になると、OSは、所定の方法で接続されたプリンタの詳細情報としてクラスディスクリプタを取得する(ステップS405)。USBプリンタの場合、これは、USBプリンタ・クラス規格にて定義されたDeviceIDの読み出しコマンド(GET_CAPABILITIES)をポートドライバ経由でプリンタデバイスへ発行することにより行われる。その応答としてプリンタにより返送されるDeviceIDには、プリンタの製造元情報やモデル名、サポートされるプリンタ言語情報などプリンタモデル固有の情報が含まれている。
OSは、接続されたUSBプリンタの詳細情報を得て、その詳細情報に基づき、最適な上位プリンタドライバを検索する(S406)。該当する上位プリンタドライバがOSの標準検索範囲内に存在する場合、標準検索範囲内で見つかった上位プリンタドライバを組み込む。該当する上位プリンタドライバがOSの標準検索範囲内に存在しない場合、ユーザに対してそのドライバの保存先などを問い合わせる旨のメッセージ等を表示する。このような場合、ユーザは、デバイス購入時に同梱されるフロッピー(登録商標)ディスクやCD−ROMといったメディア、またはインターネットを経由してメーカーのファイルサーバーからダウンロードされたデバイスドライバ等を指定することにより、該当上位ドライバがOSに組み込まれる(ステップS407)。上位ドライバの組み込み時に、所定の手順に従って上位プリンタドライバがPCの所定の位置(ディレクトリ)にコピーされる。
次に、OSが標準で備えるデータベース上に現在インストールを行っているデバイスに関する項目(エントリ)が追加される(ステップS408)。このデータベースには、デバイス毎の制御用設定パラメータ、ドライバ・デバイス構成、デバイスインスタンスに関連付けられた下位ポートドライバに関する情報、ポートインスタンス情報、及びユーザによる設定情報、といった情報が保存される。Windows(登録商標)2000やWindows(登録商標)XPといったOSでは、この標準データベースを一般的にレジストリと称しており、本説明でも以下レジストリと呼ぶ。レジストリがユーザに認識できる形に表示された一例を図5に示す。
このエントリは、OSにより作成されたポートインスタンス経由で通信を行うデバイス、すなわち論理デバイス毎に作成される。すなわち、OSとデバイスとの間の論理接続毎にエントリが用意され、対応するポートインスタンス情報が保存されることにより関連付される。例えば複数の接続インタフェースを具備するプリンタをそれぞれのインタフェース経由でホストコンピュータに接続した場合、インタフェース毎にポートインスタンスが作成される。同一プリンタで使用される上位プリンタドライバは共通であるものの、エントリはインタフェース毎または論理接続毎にレジストリ上に作成される。
上記のように、プリンタドライバの起動準備が完了すると、インストールが完了した旨のメッセージを図3の3−6のように表示する(ステップS409)。
GUIを備えた一般的なOSのプリンタ一覧画面では、あるプリンタに対するポートインスタンスはプリンタ・アイコンという形で視覚的に表示される。この一例を図6に示す。すなわち、あるプリンタに対して複数のインタフェースを経由した複数のポートインスタンスが作成された場合、各インスタンスに対してそれぞれプリンタ・アイコンが表示される。このプリンタ・アイコンとポートインスタンスとの関連付けに関する情報も、上記ポートインスタンス毎に作成されるエントリに記述されるため、各ポートインスタンスがどのプリンタ・アイコンによって視覚的に代表されているかといった情報も管理される。
以上、プラグ・アンド・プレイに対応したOSにおける一般的なデバイスドライバのインストール処理についてUSBプリンタを例に説明した。無論OSの種類により異なる方法でデバイスドライバのインストールが行われる場合もあるが、概ね説明した手順と同様なシーケンスでプラグ・アンド・プレイデバイスのインストールが行われる。
<本実施形態のプリンタドライバ・インストール>
図7は、本実施形態に係る、USBを用いたプリンタドライバ・インストール処理で表示される画面例を示す図である。この画面例は、図1のプリンタ1−2で印刷を行うためプリンタドライバをPC1−1にインストールする際に、PC1−1の画面上に表示されるものである。
図7は、本実施形態に係る、USBを用いたプリンタドライバ・インストール処理で表示される画面例を示す図である。この画面例は、図1のプリンタ1−2で印刷を行うためプリンタドライバをPC1−1にインストールする際に、PC1−1の画面上に表示されるものである。
まず始めの画面として、画面7−1が表示される。この画面7−1は、プリンタドライバ・インストール処理の開始画面になり、ユーザがインストール用のソフトウェアを起動することで表示される。画面7−1上には、「実行」と「キャンセル」をそれぞれ選択する選択アイコン(ボタン)7−2、7−3があり、マウスなどで選択することができる。「実行」ボタン7−2を選択するとインストールが開始され、次の画面7−4が表示される。「キャンセル」ボタン7−3を選択した場合は、プリンタドライバのインストールは行われずに終了する。
画面7−4では、ユーザにUSBインタフェースを接続する旨の指示が表示され、ユーザはその指示に従ってプリンタ1−2のUSBコネクタ33を介してUSBインタフェース32にUSBケーブル1−5を接続する。プリンタ1−2の電源が入っていない場合、ユーザはプリンタ1−2の電源を入れる。画面7−4でも、「キャンセル」ボタン7−5でインストールを中止することができる。
USBケーブル1−5を接続してプリンタ1−2の電源を入れると、プラグ・アンド・プレイによりプリンタドライバのインストール、及びプリンタ1−2の内部設定が完了する。プラグ・アンド・プレイによるプリンタドライバのインストールは、前述した<プリンタドライバのインストール処理>で説明した手順で行われる。
インストールに成功すると、画面7−6が表示されてインストールが完了し、「OK」ボタン7−7を選択することでソフトウェアが終了する。何らかの理由によりプリンタドライバのインストールが失敗した場合は、画面7−8が表示されてインストールに失敗したことをユーザに知らしめる。画面7−6と同様に「OK」ボタン7−9でソフトウェアが終了する。
以上のように、画面7−1→画面7−4→画面7−6の指示に従って操作することで、USBインタフェースを使ったプリンタドライバのインストールが完了し、USBインタフェースを介して印刷データを送信することが可能となる。
図8は、PC1−1が実行する処理を示すフローチャートであって、図7に示した画面が表示される本実施形態のプリンタドライバ・インストール処理を示すフローチャートである。
まず、図7に示した画面7−1の表示を行う(ステップS800)。画面7−1で「実行」ボタン7−2が選択されるとステップS801へ進み、プリンタドライバ実行ファイルをシステムにコピーする。すなわち、一般的にはOSによりプリンタドライバ実行ファイル及び情報ファイルが配置されるシステム内の場所が決まっており、それに従ってプリンタドライバの実行ファイルをコピーしておく。前述の<プリンタドライバのインストール処理>で説明したように、OSは予め決まったプリンタドライバの情報ファイルの保存場所から適切なプリンタドライバを探し出して、それを使用できるように登録・設定の作業を行う。この作業が正しく行われるためにプリンタドライバ関連のファイルを指定の場所へコピーするのがこの処理である。
次に、画面7−4を表示する(ステップS802)。この画面を表示した後、一定時間が経過したかをチェックする(ステップS803)。一定時間が経過していない、つまりタイムアウトが発生していない場合には、プリンタの認識が完了したかをチェックする(ステップS804)。これは、プラグ・アンド・プレイで正しくプリンタ1−2が発見されたどうかの確認を行うものであり、プリンタドライバのインストールが完了するとプリンタの認識が完了したものとする。詳しくは、前述した<プリンタドライバのインストール処理>で詳細が述べられている。
タイムアウトが発生したとステップS803で判定された場合は、インストールに失敗したことを画面7−8に表示する(ステップS807)。
ステップS804において、プリンタ1−2の認識が完了した場合は、ステップS805へ進み、プリンタ情報の設定を行う。そして、ステップS806において、正常にインストールが終わったことを示す画面7−6を表示する。画面7−6で「OK」ボタン7−7が選択された場合は、USBインタフェースを使ったプリンタドライバ・インストール処理が完了する。
本実施形態のプリンタ1−2は、USBインタフェースと無線LANインタフェースの両者を有するので、プリンタドライバのインストールが終了した後に引き続き無線LANの設定(無線ネットワーク・インストール)が行なわれる。
<本実施形態の無線ネットワーク・インストール>
図9は、図7、8で説明したプリンタドライバのインストールが終了した後、引き続き無線LANのインストール行う場合の画面表示を示したものである。USBのみのインストールの場合、図7の画面7−6で完了となっていたが、無線LANのインストールも行う場合は、画面7−6の画面に替わりに図9の画面9−1が表示される。画面9−1で「OK」ボタン9−2をユーザが選択した場合、ここで完了となり無線LANのインストールは行なわれない。画面9−1で「ネットワーク・インストール」ボタン9−3を選択すると引き続きネットワークのインストールが開始される。
図9は、図7、8で説明したプリンタドライバのインストールが終了した後、引き続き無線LANのインストール行う場合の画面表示を示したものである。USBのみのインストールの場合、図7の画面7−6で完了となっていたが、無線LANのインストールも行う場合は、画面7−6の画面に替わりに図9の画面9−1が表示される。画面9−1で「OK」ボタン9−2をユーザが選択した場合、ここで完了となり無線LANのインストールは行なわれない。画面9−1で「ネットワーク・インストール」ボタン9−3を選択すると引き続きネットワークのインストールが開始される。
本発明の効果を分かりやすく説明する為、まず、プリンタ1−2はMACアドレスフィルタリング機能を使用していない場合について全体の動作の流れを説明し、その後、<プリンタがフィルタリングを使用している場合>について説明する。
本実施例ではPC1−1とアクセスポイント1−3との間の設定は既になされていて、インフラストラクチャモードで通信できる状態になっているものとする。プリンタ1−2に関してはまだ無線LANの設定が行なわれておらず、初期状態としてインフラストラクチャモードでIDは設定されていないものとしている。
前述の通り、プリンタ1−2はフィルタリング機能を備えているものの、該当機能は使用していないものとする。
まず、始めにアクセスポイント1−3と接続するためにアクセスポイントを選択する操作に入る。
画面9−4はPC1−1からプリンタ1−2に装着された無線LANカードを使い、プリンタ1−2から発見されるアクセスポイントの一覧を表示するために、USBケーブル1−5経由でPC1−1からプリンタ1−2にアクセスポイントサーチのコマンドを送り、その結果得られたアクセスポイントの情報をUSBケーブル1−5経由で取得し、その取得内容を基に画面にサーチしたアクセスポイントの一覧を表示した状態を示している。
画面9−5には、プリンタ1−2から見つけることができたアクセスポイントの一覧を表示していて、この例では3つのアクセスポイントA、B、Cがプリンタから見つかったことを示している。発見したアクセスポイントの表示は、無線電波の届く範囲内で稼動しているアクセスポイントを全て示しており、必ずしも自分が使っているものだけが表示されるとは限っていない。複数のアクセスポイントが表示された場合、ユーザは自分が接続したい所望のアクセスポイントを画面9−5のハイライトされた行を移動することで使用するアクセスポイントを決定する必要がある。
この時、ネットワーク・インストーラは無線LANカード1−4のドライバとの通信により、現在PC1−1が接続しているアクセスポイントに関する情報を取得することにより画面9−4の表示が省略可能である事を<自動化>にて後述する。
ユーザの操作により、使用することが決定されたアクセスポイントが暗号化されている場合、暗号を解読するための暗号キーを画面9−6に入力することができ、暗号化されたアクセスポイントにも対応することができる。一般的に無線LANでは盗聴やデータの漏洩を防止するために暗号化の技術が採用されている。代表的なものにWEP(Wired Equivalent Privacy)があり、同じ暗号化用のキーと呼ばれる情報が暗号化と復号化のために使われる対称的なアルゴリズムでこのキーを設定することで他の機器からのデータの隠蔽を実現する。暗号化された環境で無線LANを使用している場合、プリンタ1−2にも同じ暗号キーを設定する必要がある。
画面9−4で、「戻る」ボタン9−7を選択すると前の画面9−1へ戻ることができる。「次へ」ボタン9−8を選択することで、ユーザが選択したアクセスポイントを指定して次に進むことができ、「キャンセル」ボタン9−9でインストールを中止することができる。
画面9−4でアクセスポイントを指定し、そのアクセスポイントを経由してPC1−1とプリンタ1−2が接続することが指定されると、プリンタ1−2へのアクセスポイントとの接続のための設定が行われ、プリンタ1−2がアクセスポイントから認識できるようになる。
その後、プリンタ1−2が正しく接続されたどうかを確認するために無線LAN経由でプリンタの検索を行う。詳細は図11のフローチャートで説明する。
画面9−10は、アクセスポイント1−3経由で発見されたプリンタの一覧を表示する画面であり、プリンタのサーチはPC1−1の無線LANからアクセスポイント1−3を経由して送信されたプリンタサーチコマンドを受け取ったプリンタがその返答を戻し、この応答をPC1−1が受信することで行なわれる。サーチコマンドはブロードキャストでネットワーク上の全ての機器に送信され、サーチコマンドを受取りこのコマンドを理解できる機器(この場合は特定のプリンタやプリンタアダプタ)がコマンドを送信したPC1−1に対してコマンドに対する予め決められた情報を戻す。この情報にはプリンタの名称やID、アドレスなどが含まれていて、これら情報を基に接続したいプリンタを特定することができる。
画面9−10では、発見されたプリンタの一覧9−11が表示されていて、この例ではプリンタ1、2、3の3つのプリンタが発見されたものとする。アクセスポイントの選択と同様にハイライトで示されたプリンタが選択できる。この画面でも「戻る」ボタン9−12を選択すると前画面9−4へ戻り、「次へ」ボタン9−13を選択すると、選択したプリンタに接続相手を決めることができる。「キャンセル」ボタン9−14を選択すると、インストールを中止することができる。
「次へ」ボタン9−13が選択されると、画面9−15が表示され、ポート名を入力する画面となる。ポート名入力欄9−16に入力したいポート名を入れることができる。ポート名は1つのPC上で、複数のプリンタを区別する為に用いられ、初期値としてこの場合WLAN01が設定される。WLANは無線LAN対応のプリンタを示すための識別名で、01はシステムに登録されている最終の番号を表している。この番号は、複数の同じ機能を有するプリンタを区別して扱うために順番につけられる。一般的にプリンタドライバでは、このポート名を指定して印刷するプリンタを特定するのに使われる。
画面9−15でも、「戻る」ボタン9−17を選択すると前画面9−10へ戻り、「次へ」ボタン9−18を選択すると入力欄9−16に入力したポート名を決めることができる。「キャンセル」ボタン9−19を選択すると、インストールを中止することができる。画面9−15で「次へ」ボタン9−18が選択されると、画面9−20が表示されネットワークのインストールが完了を示す画面となる。
この画面には2つの選択肢があり、無線LANのプリンタ・アイコンのみを作成する場合に選択するラジオボタン9−21と無線LANとUSBの両方のアイコンを作成する場合に選択するラジオボタン9−22のいずれかを選択することができる。ラジオボタン中で「●」で示されている項目が現在選択されているもので、図示しないポインティングデバイスなどで変更することが可能となる。「OK」ボタン9−23を選択すると、選択されたラジオボタンの内容に従ってプリンタ・アイコンが作成される。プリンタ・アイコンは、ユーザが登録されているプリンタを確認、区別あるいは現在準備可能なプリンタを識別するのに利用され、アプリケーションからの印刷ではこのアイコンが選択される。
なお、プリンタの名称やIDを取得するコマンドをUSBケーブル1−5経由でPC1−1からプリンタ1−2に送り、その結果得られたプリンタ情報と、上述したプリンタサーチコマンドに対する応答により発見されたプリンタのプリンタ情報とが一致したものをインストーラが自動的に選択することによりプリンタ選択のステップ、画面9−10を省略することが可能であることを<自動化>にて後述する。
また、プリンタポートも自動作成することにより画面9−15も省略して無線ネットワークのインストールを完了することが可能になることを<自動化>にて後述する。
<自動化>
PC1−1のネットワーク・インストーラは、無線LANカード1−4のドライバとの通信により、現在PCが接続しているアクセスポイントに関する情報を取得することが可能である。本実施例ではこの通信により、PC1−1が接続しているアクセスポイントがアクセスポイントCであるという情報を取得する。
PC1−1のネットワーク・インストーラは、無線LANカード1−4のドライバとの通信により、現在PCが接続しているアクセスポイントに関する情報を取得することが可能である。本実施例ではこの通信により、PC1−1が接続しているアクセスポイントがアクセスポイントCであるという情報を取得する。
ネットワーク・インストーラは、これらプリンタの情報、PCの情報を元に接続アクセスポイントを自動的に決定することができる。ネットワーク・インストーラは、PC1−1が現在接続しているアクセスポイントと一致するアクセスポイントを、プリンタから見つけたアクセスポイント一覧の中から探し、一致しているものが見つかった場合にはそのアクセスポイントを接続対象として決定し、かつ暗号化設定などアクセスポイント特定情報以外の情報を要することなく接続が可能な場合に自動的に接続設定を行う。
現在インストール作業を行っているPC1−1が接続しているアクセスポイントと同じアクセスポイントをプリンタ1−2が検出した場合、プリンタ1−2がその同じアクセスポイントに接続することで、PC1−1とプリンタ1−2が無線LAN経由で通信を行うことが可能になるのは自明である。よって、PC1−1が現在接続しているアクセスポイントと一致するアクセスポイントがプリンタから見つけられた場合には、そのアクセスポイントを接続対象として決定することができる。その上、ユーザの操作による暗号キーの入力が必要ない場合には、そのアクセスポイントへの接続指定、すなわちアクセスポイントの設定がPC1−1からプリンタ1−2に対して自動的に行われる。
ここでは、プリンタ1−2が見つけた3つのアクセスポイントA、B、Cのうち、アクセスポイントCはPC1−1が接続しているアクセスポイントと一致する為、アクセスポイントCが選択される。さらにアクセスポイントCは暗号化が無効の状態で動作中であることも判るので、自動的に接続が可能であることがわかる。この場合、画面9−4は表示する必要がないので表示を省略し、画面9−10へ進む事ができる。
また、アクセスポイントへの自動接続が行なわれた後、プリンタ1−2が正しく接続されたどうかを確認するためにPC1−1は無線LAN経由でプリンタの検索を行う。本例では前述のように、PC1−1が無線LAN通信によるプリンタサーチコマンドの応答により発見したプリンタの中に、プリンタの名称やIDを取得するコマンドをUSBケーブル1−5経由でPC1−1からプリンタ1−2に送り、その結果得られたプリンタ情報と一致するものをインストーラが自動的に選択することによりプリンタ選択のステップを自動化している。
またプリンタポートも自動作成している為、プリンタ検出、ポート作成に成功すると、インストールは完了する。つまり、図10のように、画面9−1から画面9−20に推移する。この場合、ユーザは図10の画面9−1で「ネットワーク・インストール」ボタン9−3の選択と、画面9−20の完了画面でアイコン作成のためのラジオボタン9−21、9−22の選択、「OK」ボタン9−23の選択を行うだけで無線ネットワークのインストールが完了することになる。詳細については図11のフローチャートで説明する。
なお、アクセスポイントが暗号化通信を行っている場合においては、暗号を解読するための暗号キーを入力する必要があるため、画面9−4が表示され、入力欄9−6に暗号キーを入力することで暗号化されたアクセスポイントに接続することができる。
また、アクセスポイント一覧9−5では、PC(ネットワークインストールソフトウエア、以降ネットワーク・インストーラ)がUSB経由で取得したプリンタから見つけることができた全てのアクセスポイントの情報を表示するものの、上述の判定基準によって既に自動決定されたアクセスポイント、本実施例ではアクセスポイントCを自動的に選択状態にしておくこともできる。暗号キー入力後、「次へ」ボタン9−8を選択することで、自動決定したアクセスポイントを指定して次に進むことができる。なお、何らかの理由により一致するアクセスポイントがなかった場合には、同様に画面9−4を表示して接続を行うアクセスポイントを選択する必要がある。
図11は、プリンタドライバのインストールが完了した後、引き続き行われる無線LANのインストール手順を示したフローチャートである。
ステップS1101では、プリンタ1−2は、PC1−1からUSBケーブル1−5経由でアクセスポイントサーチのコマンドが送られてくると、アクセスポイントのサーチを行う。無線LANインストールのためにUSBケーブル1−5経由でPC1−1とプリンタ1−2との間で送信されるコマンドは図12で示され、3つのコマンドが用意されている。その内のアクセスポイントサーチコマンドCMD121をPC1−1からプリンタ1−2へ送ることで、プリンタ1−2はアクセスポイントサーチのための設定を無線LANカード1−4に行う。
アクセスポイントサーチの設定がされたプリンタ1−2の無線LANカード1−4は、アクセスポイントサーチの信号を発信する。この信号を受け取ったアクセスポイントは自分のアクセスポイント情報(ID、電波状態、アドレス、チャネル、暗号化状態など)を、サーチ信号を発信した相手(すなわちプリンタ1−2)に返信する。アクセスポイントから応答された情報を、無線LANカード1−4を介してプリンタ1−2が受信すると、プリンタ1−2はその受信した情報をPC1−1へ返答する。この時プリンタ1−2は、見つかった全てのアクセスポイントの情報をPC1−1へ返信する。ここではプリンタ1−2の無線電波の届く範囲内で稼動しているアクセスポイント情報を全て取得しており、必ずしも自分が使っているアクセスポイントの情報のみを取得できるとは限っていない。その為、後述する方法により使用するアクセスポイントを指定する必要がある。
ステップS1102では、PC1−1は、PC1−1が接続しているアクセスポイント1−3の情報をPC1−1の無線LANカードドライバと通信することにより取得する。
ステップS1103では、ステップS1101とステップS1102で各々得られたアクセスポイント情報を比較する。具体的には、プリンタ1−2からのアクセスポイント情報に、PC1−1が現在接続しているアクセスポイント1−3の情報と一致するアクセスポイントがあるかどうかをチェックする。PC1−1が現在接続しているアクセスポイント1−3と一致するアクセスポイントが見つかった場合には、当該アクセスポイントを接続対象として決定しステップS1104へ進む。
ステップS1104では、ステップS1103で見つけたPC1−1と接続しているアクセスポイントが暗号化モードで動作しているかどうかをチェックする。暗号化モードで動作していない場合には、ユーザの操作による暗号キーの入力が必要無い為、ステップS1105、S1106を省略してステップS1107へ進む。
ステップS1103でアクセスポイントが見つけられなかった場合には、或いはステップS1104でアクセスポイントが暗号化モードで動作していると判断した場合は、ステップS1105へ進む。
ステップS1105では、ステップS1101でプリンタ1−2から通知されたアクセスポイントをアクセスポイント一覧画面に表示し、ユーザにアクセスポイントを選択させ、また、選択されたアクセスポイントによっては暗号キーを入力させる。なお、PC1−1が接続しているアクセスポイントを発見したが(ステップS1103)、発見したアクセスポイントが暗号化モードで動作していると判断した場合には(ステップS1104)、PC1−1が接続しているアクセスポイントをユーザに優先的に選択させるために、該当アクセスポイントを強調表示する等、ユーザの利便性について制御を加えても良い。また、ユーザがアクセスポイントの設定を手動で任意に入力する事も可能である。
ステップS1106では、アクセスポイントが動作している暗号化モードに応じて暗号キーの入力などを行う。なお、暗号化モードに応じた処理の詳細については、<暗号キー入力処理>で説明する。
また、ステップS1105でユーザにより選択されたアクセスポイントが暗号化モードで動作していない場合には、ステップS1106は省略される。
ステップS1107では、プリンタ1−2がアクセスポイント1−3と通信可能となるよう、プリンタ1−2のネットワーク設定を変更する。この時点では使用したいアクセスポイントが決定されているため該当アクセスポイントの情報を基にして情報設定コマンドCMD123(図12)を、USBケーブル1−5を介してPC1−1からプリンタ1−2に送ることにより行う。情報設定コマンドCMD123ではSSIDや、プリンタが使用するIPアドレス、ステップS1106で入力した暗号化キーなど、アクセスポイントを利用するために必要な情報を設定することで特定のアクセスポイントにプリンタを接続することができる。なお、ステップS1107については、<プリンタのネットワーク設定および接続>で、プリンタのフィルタリング機能が有効である場合の動作と共に詳細に説明する。
ステップS1108では、PC1−1がプリンタ1−2を利用できるか否かを確認するために、PC1−1の無線LANカード1−4を使いプリンタのサーチを行う。これは図13に示すネットワーク・インストール用コマンドとして用意されている2つのコマンドのうちの何れかを用いて行われる。図13に示すコマンドは、2つともプリンタのサーチのコマンドで、一方は相手を指定せずにブロードキャストで送信するプリンタサーチコマンド(ブロードキャスト)CMD131、他方は特定の相手を指定して送信するプリンタサーチコマンド(アドレス指定)CMD132である。
なお、本説明では、ブロードキャストのサーチコマンドCMD131を送信することでプリンタのサーチを行う。本コマンドは、PC1−1の無線LANカード1−4から無線LAN上に発信され、このコマンドを無線LANから受け取ったプリンタは、プリンタの情報(ID、名称、アドレス、モデル名など)をPC1−1へ返信する。コマンドCMD131はブロードキャストで送信されるため、このコマンドを理解できるプリンタは全てこのコマンドに返信する可能性がある。PC1−1は、プリンタから送り返された情報から自分が今インストールしようとしている機種を指定する必要がある。
使用するプリンタをPC1−1が自動で指定する場合は、ステップS1110ヘ、手動で指定する場合はステップS1112へ進む(ステップS1109)。
ステップS1110では、PC1−1は無線LAN経由で見つけたプリンタの中からUSBケーブル1−5経由で接続されているプリンタを特定する為に、USBケーブル1−5経由でプリンタ情報を取得する。これは図12で示した情報取得コマンドCMD122をUSBケーブル1−5経由でプリンタに送信し、その応答としてプリンタから得られたプリンタ情報を取得することにより行われる。
ステップS1111では、ステップS1108とS1110とで取得したプリンタの情報を比較することにより、無線LAN経由で見つけたプリンタのうちUSBケーブル1−5経由でPC1−1と接続されているプリンタと一致するプリンタを特定し、ステップS1113へ進む。
ステップS1112では、ステップS1108でサーチしたプリンタをプリンタ一覧画面9−11に表示し、ユーザに利用したいプリンタを指定させる。
ステップS1113では、ポート名を決定する。自動で決定する場合はネットワーク・インストーラが作成した文字列を利用してステップS1115へ、手動で決定する場合はステップS1114へ進む。
ステップS1114では、ポート名入力画面9−16を表示し、ユーザ入力によりポート名を決定する。
ステップS1115では、PC1−1のネットワーク印刷設定を行い、PC1−1とプリンタ1−2との間で無線LANを利用した印刷が可能な状態にする。ここではPC1−1に対して、プリンタ1−2のアドレス、名称、印刷ポートなど印刷に必要となる設定を行う。アイコンの作成方法に関しては後述する。
ステップS1116では、ネットワーク・インストール完了画面9−20を表示し、ネットワーク・インストールを完了する。ここで、完了したネットワーク設定情報を表示し、ユーザに通知する事もできる。
なお、図12では、USBケーブルを介してプリンタ1−2へ送られるインストールのためのコマンドとして3つのコマンドCMD121〜123を示したが、この他にも印刷データを送るコマンド、各種プリンタの設定を行うコマンドなどがあるが、本説明に直接関係するインストールコマンドだけをあげている。図13も、無線ネットワークコマンドの内インストールに使用される2つのコマンドCMD131、132を示したが、この他にも印刷データを送るコマンド、各種プリンタの設定を行うコマンドなどがあるが、本説明に直接関係するインストールコマンドだけをあげている。これらコマンドはネットワーク上で一般的なTCP/IP、UDPなどのプロトコルを介して転送、返信が行われる。
図14は、無線ネットワーク・インストールで用いられるコンピュータのネットワークアダプタインタフェースコマンドを示していて、本実施例では2つのコマンドCMD141、142を使用している。この他にも各種設定値情報読み出しコマンド、各種設定コマンドなどがあるが、本説明に直接関係するコマンドだけをあげている。1つはコンピュータに装着されているネットワークアダプタが無線LANのネットワークアダプタであるかどうかを問い合わせるための無線インタフェース問合せコマンドCMD141である。そして、装着されているアダプタが無線LANアダプタであった場合、そのアダプタドライバに対してもう1つのコマンドである接続SSID取得コマンドCMD142を発行して、そのアダプタが現在接続しているアクセスポイントのSSIDを取得する。この一連の動作は、図11に示すステップS1103で説明を行った。
また、本OSでは、プリンタに対して個々のポートインスタンスを表わすプリンタのアイコンを作成する。一台のプリンタに対して複数のインタフェースを経由した複数のポートインスタンスが作成された場合、それぞれが異なる出力ポートを表わすものの、同一プリンタを表わす複数個のプリンタ・アイコンが表示されてしまう。
本実施例において無線LANのインストールを行う過程でUSBケーブルを介してプリンタとPCを接続することによりUSBのポートインスタンスが作成されるが、これは無線LANのセットアップを行う為に作成されたポートであり、ユーザはUSBのポートインスタンスの作成を望んでいない場合もある。また、無線LANのセットアップの結果としてUSBも含めた2つのポートインスタンスを表わす2つのプリンタ・アイコンが表示されると、無線LANのセットアップのみを望んでいたユーザは混乱する可能性がある。
そこで、無線LANセットアップにおけるインストール完了時に作成されるポートインスタンス、ならびにプリンタ・アイコンをユーザに確認する。つまり、ネットワーク・インストール完了画面9−20には、無線LANのプリンタ・アイコンのみ、すなわち本プリンタの出力ポートインスタンスとして無線LANのポートインスタンスのみを作成するか、または無線LANとUSB両方のアイコン、すなわち無線LANポートとローカルポートであるUSBポートインスタンスの2つを作成するかをユーザに選択させるためのラジオボタン9−21、9−22を表示してユーザに選択させることにより、インストール作業の結果としてプリンタの出力先が無線LAN経由のみ、または無線LANとUSBの双方とするかを決定する。
ユーザが無線LAN経由のポートインスタンスのみの作成を選択した場合、セットアップの過程で作成されたUSBのポートインスタンスを表わすプリンタ・アイコンの代わりに無線LANポートインスタンスとそれを表わすプリンタ・アイコン一つのみを作成・表示する(図15)。これは、無線ポートインスタンスのインストール完了時のプリンタ・アイコン作成において、USBポートインスタンスを表わす該当プリンタ・アイコンを削除したうえで、作成された無線LANポートインスタンスに該当するプリンタ・アイコンを新規に作成する方法、USBポートインスタンスを表わすプリンタ・アイコンの設定を変更し、無線LANのポートインスタンスを割り当てる等、いくつかの方法によって実現される。
いずれの場合も前記<プリンタドライバのインストール>にて説明したように、OSが備えるレジストリの無線LANポートに関するエントリに、該当するプリンタ・アイコンの情報が記述され、USBポートに関するエントリのアイコン情報は消滅、または未使用の旨情報が記述される。またインストール手順によってはUSBポートに関するエントリ、USBポートインスタンスそのものが削除される場合もある。
ユーザが無線LAN経由、USB経由両方のポートインスタンスの作成を選択した場合には、セットアップの過程で既に作成されたUSBのポートインスタンスを表わすプリンタ・アイコンを削除、変更せずに、無線LANポートインスタンスに該当するプリンタ・アイコンを新規に作成する(図16)。この場合も前記<プリンタドライバのインストール>にて説明したように、OSが備えるレジストリの無線LANポートに関するエントリに、新規に作成されたプリンタ・アイコンの情報が記述される。
以上の方法で、ネットワーク・インストール完了画面におけるユーザの選択に従い、無線LANポートのセットアップのみを選択した場合は無線LANポートインスタンスを表わすプリンタ・アイコンのみが作成され、無線LANポートと共にUSBポートのセットアップを選択した場合は無線LANポート、USBポート両インスタンスの2つのプリンタ・アイコンが作成される。
なお、本実施例ではネットワーク・インストール完了画面9−20において、インストール完了時に作成されるプリンタ・アイコンをユーザに選択させ、ユーザの選択に応じたアイコンの作成・削除を行うが、これは異なるタイミングで行なわれてもかまわない。例えば、プリンタドライバ・インストール完了画面表示とネットワーク・インストール完了画面表示に移行する間で行えるように構成してもよい。この場合、USBポートを表すアイコンを削除する場合には、ネットアーク・インストール完了を待つことなく、USBポートがインストール作業において不必要となった時点で削除することができる。
また、本実施例ではPC自身が現在接続しているアクセスポイントと一致したアクセスポイントが存在して、アクセスポイント特定情報以外の情報を要することなく接続が可能な場合には、USB経由でそのアクセスポイントへの接続設定を自動的に行っていたが、その前にユーザへの確認メッセージを表示することも可能である。また自動接続を行う前に、検出したアクセスポイント一覧画面9−4を表示して、一覧画面上で一致したアクセスポイントを選択済状態とした上でユーザに確認させる、といったこともできる。
さらに、本実施例ではPC自身が現在接続しているアクセスポイントと一致したアクセスポイントが存在しない場合には、画面9−4を表示してプリンタが検出したアクセスポイントの一覧を提示し、ユーザにアクセスポイントを選択させる必要があったが、一致するアクセスポイントがない状況ではインストールを行っているコンピュータとプリンタ間の無線LAN経由通信が正常に行なわれる可能性が低いと考えられる為、無線LANのインストールを中止して有線インタフェース経由の通信を行う設定をするよにしてしてもよい。
<暗号キー入力処理>
図17に、図11のステップS1106で説明した処理を詳細に説明する。
図17に、図11のステップS1106で説明した処理を詳細に説明する。
ステップS1701では、ステップS1105で選択されたアクセスポイントが暗号化モードで動作しているかどうかを確認する。暗号化モードで動作していなければ、ステップS1106は省略される。
ステップS1702では、動作している暗号化モードがWEPかどうかを確認する。WEPの場合は、設定されている書式に従い、暗号キーを入力し(ステップS1703)、ステップS1106を完了する。
ステップS1704では、アクセスポイントに設定されている暗号化モードに従い(暗号化の種類に応じて)、暗号キーと他の必要な情報を入力する。
例えば、WPA(Wi−Fi Protected Access)は、従来のSSIDとWEPに加えて、ユーザ認証機能を備えた点や、暗号鍵を一定時間毎に自動的に更新する「TKIP」(Temporal Key Integrity Protocol)と呼ばれる暗号化プロトコルを採用するなどの改善が加えられている。
従って、暗号化モードがWPAの場合は、パスフレーズや事前共有キーなどを入力する必要がある。
<プリンタのネットワーク設定および接続>
さて上記実施例において、セキュリティ向上の観点からプリンタ1−2のフィルタリング機能が稼動中であった場合について説明する。ここではプリンタ1−2が備えているフィルタリング機能として、MACアドレスフィルタリングを使用し、プリンタ1−2はPC1−1とのみ通信可能な状態に設定されているものとする。ここでのMACアドレスフィルタリングは一般的なものであり、プリンタ1−2が所有している登録リストにはPC1−1のMACアドレスのみが登録されており、かつ、登録されているMACアドレスから送信されてくる通信パケット(TCP/IP、UDP)のみをプリンタ1−2は受信する設定となっているものとする。
さて上記実施例において、セキュリティ向上の観点からプリンタ1−2のフィルタリング機能が稼動中であった場合について説明する。ここではプリンタ1−2が備えているフィルタリング機能として、MACアドレスフィルタリングを使用し、プリンタ1−2はPC1−1とのみ通信可能な状態に設定されているものとする。ここでのMACアドレスフィルタリングは一般的なものであり、プリンタ1−2が所有している登録リストにはPC1−1のMACアドレスのみが登録されており、かつ、登録されているMACアドレスから送信されてくる通信パケット(TCP/IP、UDP)のみをプリンタ1−2は受信する設定となっているものとする。
図18に、ステップS1107の詳細を示す。
ステップS1801では、アクセスポイント1−3と通信可能となるように、PC1−1はプリンタ1−2へ各種設定値をUSBケーブル1−5経由で送信する。
ステップS1802では、アクセスポイント1−3との接続に認証が必要か否かを判断し、認証が必要な場合はステップS1803以降の認証処理へ、必要ない場合はステップ1807へ進む。
ステップS1803では、アクセスポイント1−3に接続を許可してもらうために、プリンタ1−2からアクセスポイント1−3に対して接続の開始を要求する無線認証パケットPKT01(後述)を送信する。ここでパケットの送受信が複数回になることや接続拒否の場合には応答しないこと等が有り得るが、本説明では送受信回数は1回として説明する。
ステップS1804では、アクセスポイント1−3(必要に応じては認証サーバ)は、プリンタ1−2との接続を許可するかどうかを、プリンタ1−2から送られた情報に含まれる暗号キー、パスワード、機器識別情報等により判断し、その結果を応答パケットとして送信する。
またここでは、プリンタ1−2は、アクセスポイント1−3との接続を許可されるものとする。
ステップS1805では、プリンタ1−2は、アクセスポイント1−3から接続許可の応答パケットを受信する。
このとき、プリンタ1−2のMACフィルタリング機能が有効で、PC1−1としか通信できない状態であったとすると、アクセスポイント1−3からの上記応答パケットのデータをプリンタ1−2は受信することができない。即ち、アクセスポイント1−3との接続許可を得る通信そのものができず、ネットワーク・インストールは失敗となってしまう。そこで本実施例では、後述するフィルタリング機能の通過方法を用いることで、例えプリンタ1−2がPC1−1からのパケットしか受信できないように設定されていても、アクセスポイント1−3からの上記応答パケットを受信できるようにする。
ステップS1806では、後述するフィルタリング機能の通過方法を用いることで、アクセスポイント1−3からの応答パケットを受信できたので、その内容から接続認証に成功したかどうかを判断する。
認証に成功すればインストールを継続しステップS1807へ進む。認証に失敗した場合、インストールは失敗となる(ステップS1814へ)。
ステップS1807では、IPアドレスを手動で決定する設定か、自動設定かを判断する。IPアドレスを手動で決定する場合は、ステップS1808においてユーザの入力を経てIPアドレスを取得し、ステップS1813へ進む。IPアドレスを自動で決定する場合は、ステップS1809において、プリンタ1−2のIPアドレスを取得するために、各種パケットを発行する。ここで、パケットの送受信が複数回になることが有り得るが、本説明では送受信回数は1回として説明する。
具体的には、例えばアクセスポイント1−3がDHCPサーバ機能を備えており、プリンタ1−2のIPアドレスをDHCPサーバによって割り当ててもらうのであれば、プリンタ1−2はIPアドレス分配パケットPKT11(後述)をアクセスポイントに送信する。
或いは、アクセスポイント1−3がDHCPサーバ機能を備えておらず、プリンタ1−2のIPアドレスを自動で決定しなければならない場合には、ネットワーク上の他の機器のIPアドレスとの重複を防ぐため、IPアドレス解決パケットPKT12(後述)をネットワークに対して発行する。
ステップS1810では、プリンタ1−2がIPアドレス分配パケットPKT11を送信した場合は、アクセスポイント1−3に備えられているDHCPサーバ機能が適切なIPアドレスを決定し、プリンタ1−2に通知するパケットを送信する。プリンタ1−2がIPアドレス解決パケットPKT12を発行した場合は、該パケットを受信したネットワーク上のクライアント機器は各々の情報をプリンタ1−2に応答する。
ステップS1811では、アクセスポイント1−3からのIPアドレス通知のための応答パケットまたはネットワーク上のクライアント機器からの応答パケットの受信処理を行う。受信処理の詳細はステップS1805と同様であるため省略する。ここでも、後述するフィルタリング機能の通過方法を用いることで応答パケットを受信できる。
ステップS1812では、ステップS1811で受信した応答パケットにより、IPアドレスの取得に成功したかどうかを判断する。成功すればインストールを継続しステップS1813へ進む。IPアドレスの取得に失敗した場合、インストールは失敗となる(ステップS1814へ)。
ステップS1813では、実際にプリンタ1−2とアクセスポイント1−3とが接続可能であることを確認する。接続が可能であれば、ステップS1108へと進みインストールを継続する。接続が不可能であれば、インストール失敗となる(ステップS1814へ)。
なお、プリンタ1−2がアクセスポイント1−3との接続できずにインストール失敗となった場合(ステップS1814)、失敗の原因に応じて適切メッセージを表示したり或いは失敗の原因に応じて適切なステップへと進んでも良い。
また、プリンタ1−2のフィルタリング機能が有効である場合の動作をわかりやすく説明するため、ステップS1806、S1812、S1813の3箇所でアクセスポイントとプリンタとの接続の確認を行っているが、これらステップは、例えばS1813のみの1ステップにする等、必要に応じて変更することも可能である。
<ネットワーク設定アプリケーション>
本実施形態においてプリンタの無線LANインストールを行う過程で、無線ネットワーク設定ユーティリティアプリケーションがPCにインストールされる。
本実施形態においてプリンタの無線LANインストールを行う過程で、無線ネットワーク設定ユーティリティアプリケーションがPCにインストールされる。
このアプリケーションはインストール後にユーザにより起動されるコンピュータプログラムであり、本アプリケーションにより、既にインストールされた該当無線LANプリンタについて無線LAN並びにネットワークの設定変更を行うことが可能である。設定変更はインストール時にセットアップされたプリンタのポートインスタンスを介した通信により、アプリケーションで指定された設定内容がPCからプリンタに通信されることにより行なわれる。図17はネットワーク設定のためにプリンタへ送られるコマンドを示しており、本実施形態では6つのコマンドが用意されている。
本アプリケーション起動時のウインドウを図19に示す。図で示されるように、初期ウインドウではPCにインストール済みのプリンタが接続されているポートの一覧表示が行なわれる。ユーザはここで設定を行うプリンタを選択後、「詳細設定」ボタン19−2を押下することで選択されたプリンタの設定画面を呼び出すことが可能となる。
図20から図22に詳細設定ウインドウを示す。
詳細設定画面は大項目毎にタブで別れており、ユーザはタブのタイトル部分をクリックすることによりタブ間を移動し、項目毎の設定変更を行うことが可能である。
各タブにはこれら項目とその詳細設定内容が表示されるが、この内容はプリンタの設定可能項目、ネットワーク構成に応じたものが表示される。
図19の「詳細設定」ボタン19−2が押下されると、アプリケーションは所定の通信手順に従い選択されたポートを経由して該当プリンタのネットワークコントロール部にコマンドを発行することにより、各種情報の取得、設定を行う。
詳細設定表示時、アプリケーションはまず設定可能値取得コマンドを発行し、通信相手であるプリンタのネットワークコントロール部のネットワーク構成、設定可能項目、そして設定可能値に関する情報を取得する。これにより、表示するタブ(大項目)、並びに各タブにおいて設定可能とする項目を判断する。
次に、アプリケーションはプリンタに対して現在値取得コマンドを発行し、各設定項目に関して現在の設定値が何であるかを問い合わせる。コマンドを受信したネットワークコントローラは現在設定値を応答する。
本実施形態のプリンタの場合は以下の設定項目が詳細設定画面に表示される。
−無線LAN関連項目
無線LANの使用状態選択(使用・未使用)
無線LANの動作モード(インフラストラクチャ/アドホック)
IPアドレスの取得方法(自動化/マニュアル)IPアドレス
サブネットマスク
デフォルト・ゲートウエイ
−管理パスワード
管理パスワードの使用状態選択(使用・未使用)
管理パスワード入力
−アクセス制限
アクセス制限の使用状態選択(使用・未使用)
アクセス制限を行うMACアドレス(または、IPアドレス:非図示)
無線LANの使用状態選択(使用・未使用)
無線LANの動作モード(インフラストラクチャ/アドホック)
IPアドレスの取得方法(自動化/マニュアル)IPアドレス
サブネットマスク
デフォルト・ゲートウエイ
−管理パスワード
管理パスワードの使用状態選択(使用・未使用)
管理パスワード入力
−アクセス制限
アクセス制限の使用状態選択(使用・未使用)
アクセス制限を行うMACアドレス(または、IPアドレス:非図示)
上記無線LAN関連項目、管理パスワード、アクセス制限が大項目となり、タブ見出しとなってそれぞれ図20、図21および図22に示すウインドウ20−1、21−1、22−1として表示される。
各設定項目に応じて、設定の選択肢を選ぶためのラジオボタン、または値を入力することが出来るエディットボックスが用意される。プリンタに設定された現在値は各項目の選択肢、エディットボックスに反映されて表示される。
ユーザは設定を変更したい項目について、変更値の選択、または入力を行った後に「OK」ボタンを押下することで設定変更がプリンタに反映される。
「OK」が押下されるとアプリケーションはプリンタから取得した現在値と、ユーザの設定変更に伴う設定内容と比較を行う。そしてその差分、すなわち設定変更が行なわれた設定内容をプリンタに対する設定値書き込みコマンドの発行により通信し、プリンタのネットワークコントロール部への設定内容変更を完了する。
次に、本発明の特徴である本アプリケーションの初期ウインドウにおけるプリンタの表示方法について説明する。
初期ウインドウでは、PCに作成されているネットワークプリンタポート及び、USBプリンタポートプリンタポートの中から本ユーティリティに対応したプリンタのポートを表示する。本ユーティリティに対応しているネットワークプリンタポートかどうかは、OSが備えるレジストリのネットワークポートに関するエントリに記載されている情報により識別する。また、USB接続されているプリンタに関しては、実際に通信することで取得した情報により識別(後述)する。
続いて、初期ウインドウ「状態」欄の表示方法について説明する。「状態」欄には、プリンタポートとプリンタとが通信可能かどうかの状態が表示されるが、単なる通信状態ではなく以下に示す総合的な状態が表示されるため、ユーザは本初期画面を見るだけでプリンタポートとプリンタとの関係を把握することが出来る。
−通信不可:該プリンタポートと該プリンタとが、通信できない状態。
−通信可能:該プリンタポートと該プリンタとが、通信可能な状態
−利用可能:該プリンタポートと該プリンタとが、通信可能な状態、且つ、該プリンタポートが本来持っているサービスが利用可能、即ち、印刷が可能な状態。
−使用中:該プリンタポートと該プリンタとが、通信可能な状態であるが、その時点で該プリンタが他のPC等により使用されている状態。
−通信可能:該プリンタポートと該プリンタとが、通信可能な状態
−利用可能:該プリンタポートと該プリンタとが、通信可能な状態、且つ、該プリンタポートが本来持っているサービスが利用可能、即ち、印刷が可能な状態。
−使用中:該プリンタポートと該プリンタとが、通信可能な状態であるが、その時点で該プリンタが他のPC等により使用されている状態。
上記の分類によって、機器の通信設定を変更する必要がある場合(通信不可)、サービス自体は利用できないが通信自体は可能なので機器の通信設定を変更する必要が無い場合(通信可能)、そのまま利用できる場合(利用可能)、機器の通信設定は必要無いが他のPCからの使用が完了するまで待機する必要がある場合(使用中)、を識別することがでる。これにより、機器の通信環境の再設定が必要な場合と不必要な場合とを識別可能となり、既存の正常な通信環境を無駄に壊してしまう危険性を避けることも出来る。
なお、上記の分類を可能とするため、本発明では、PCとプリンタとの間でやり取りされるプリンタ情報を取得するコマンド(図23)、および、PC内部でプリンタドライバとやり取りされるコマンド(図24)を備えている。
プリンタポートが通信可能であるかどうかの判定は、該当プリンタポートを使用した実際の通信により行なわれる。プリンタの機器情報が記述されているDeviceID等の各種情報をPCから問い合わせるDeviceID取得コマンドCMD231を発行し、以下の条件に合致したプリンタが接続されているポートインスタンスが通信可能であると判断できる。
−同コマンドに対して応答があること
−取得されるDeviceID情報を解析した結果、本アプリケーションで使用されるネットワーク設定コマンドによる通信が可能であることを表すIDが付加されていること
−取得されるDeviceID情報を解析した結果、本アプリケーションで使用されるネットワーク設定コマンドによる通信が可能であることを表すIDが付加されていること
アプリケーションはPCにインストールされたプリンタ用のポート全てに対して上記判定を行い、PCに複数の該当プリンタが接続されている場合はそれらが検出される。
本実施形態に係るプリンタは無線LANのセットアップを行うためUSBを介してホストコンピュータを接続することによりUSBのポートが作成される。同時に、当然ながらセットアップの結果無線LANのポートも作成される。本プリンタがPCとUSBを接続されている場合、USBプリンタポートは上記DeviceID取得コマンドCMD231への応答があるのでリストアップ対象となる。また、無線LANプリンタポートは、前述のレジストリに記載されているのでリストアップ対象となる。
なお、プリンタポートとプリンタとが通信可能である場合には、図23に示したデバイス構成情報取得コマンドCMD232を発行することで、プリンタのMACアドレス等の情報を得ることができる。この結果、各ポートと通信しているプリンタが同一のプリンタであるか否かが識別可能であり、初期ウインドウにおいてプリンタポートの表示順序をソートする際に活用することも出来る。
さらにPC内部では、図24に示したプリンタドライバID情報コマンドCMD241を発行し、プリンタドライバと接続されているプリンタとの整合性が取れているかどうかを判断することや、プリンタ・アイコン情報取得コマンドCMD242を発行し、該プリンタポートにポートインスタンスを示すプリンタ・アイコンが関連付けられているかどうかの情報を表示することが可能である。プリンタポートが作成されており、且つ、プリンタとの通信自体が可能であっても、該プリンタポートにポートインスタンスが関連付けられていない場合は、プリンタポートが本来提供すべきサービス、即ち印刷サービスを利用することが出来ない。その為、本情報を示すことで、印刷サービスを利用する為に「機器の通信設定を再設定する必要がある」のか「該当プリンタポートにプリンタ・アイコンを割り当てるだけで良い」のかを識別することが可能となるため、ユーザにとって非常に有益である。
また、Windows(登録商標)に代表されるOSによっては、ユーザの利便性を考慮し複数のプリンタの中からデフォルトで使用するプリンタを設定できるものもある。デフォルトプリンタ情報取得コマンドCMD243を発行することによって、本アプリケーションに対応しているプリンタポートでデフォルトプリンタに設定されているものがあれば、あわせて表示することが出来る。
加えて「状態」欄の結果に応じた内容の警告やヘルプを自動で表示することも可能であり、ユーザに対して適切な解決策を提示することも出来る。
上記の初期ウインドウ「状態」欄の表示方法について、図25に示したネットワーク設定アプリケーションの初期画面における「状態」表示処理のフローチャート図を用いて詳細に説明する。
ユーティリティが起動されると、ステップS2501でPCにインストールされている本アプリケーションに対応したプリンタポート(以下、対象プリンタポート)をリストアップする。対象プリンタポートの選出方法は、前述のとおりである。
ステップS2502で対象プリンタポートの有無を確認し、対象プリンタポートがインストールされていなければ、ステップS2511(後述)へ進み、対象プリンタポートがインストールされていれば、ステップS2503乃至S2510の状態判定処理を行う。
ステップS2503では、プリンタポートとプリンタとが通信可能か否かを判定する。具体的には前述のDeviceID取得コマンドCMD231を発行し、プリンタからの応答の有無を調べる。指定時間内に応答が無ければ「状態=通信不能」(S2509:機器の通信設定の見直しが必要)と判断し、応答があればステップS2504へ進む。
ステップS2504では、プリンタが使用中であるか否かを判別する。具体的にはステップS2503で発行したDeviceID取得コマンドCMD231の応答を解析し、プリンタからの応答はあるが通信が失敗している等を含め、第3者が該デバイスを使用中であることを判定する。プリンタが使用中であれば「状態=使用中」(S2508:通信可能となるまで、暫く待つ必要がある)と判断し、使用中で無ければ通信可能であると判断し、ステップS2505へ進む。
ステップS2505では、プリンタドライバの関連付けを判定する。具体的には、プリンタ・アイコン情報取得コマンドCMD242を発行し、該プリンタポートがプリンタドライバと関連付けられているかどうかの情報を取得する。仮にプリンタポートとプリンタとが通信可能であっても、プリンタポートがプリンタドライバに関連付けられていないとユーザは印刷サービスを利用することができないため、本ステップにおいて確認している。
該プリンタポートとプリンタドライバとが正常に関連付けられている場合は「状態=利用可能」(S2506:印刷サービスを含め正常に利用可能)と判断し、関連付けられていない場合は「状態=通信可能」(S2507:印刷サービスは利用できないが通信は可能。即ち設定値の変更等も可能)と判断する。
以上の手順で、該プリンタポートの状態を判定することは説明したので、全ての対象プリンタポートに対して、同様の手順を繰り返す(S2510)。
最後に、ステップS2511で必要に応じて警告などを表示し、初期画面の表示シーケンスを完了する。
警告の表示方法・内容の一例としては、「状態=利用可能」でないプリンタポートが存在した場合や、対象ポートが未インストールの場合に、ユーザにトラブルシュートを提示したり、或いは特定の条件を満たした場合にのみ、専用の解決策を提示したりすることが挙げられる。また、警告表示機能自体を有効/無効にすることを、ユーザに選択させても良い。
本実施例では無線LANポートとローカルポートであるUSBを具備したプリンタを取り上げたが、無線LANと有線LANのポートを備えたプリンタでも同様の制御を行うことで同様の効果を得ることが可能である。
1−1 ノートPC
1−2 プリンタ
1−3 アクセスポイント
1−4 無線LANカード
1−5 USBケーブル
1−2 プリンタ
1−3 アクセスポイント
1−4 無線LANカード
1−5 USBケーブル
Claims (7)
- デバイスと通信するための論理ポートが具備されているホストコンピュータにおいて動作するデバイスの設定値変更する為のアプリケーションプログラムであって、
前記アプリケーションプログラムが、論理ポートを表示する表示画面と、前記表示画面においてデバイスの設定を変更するための通信に用いる論理ポートを選択する機能を備えている場合において、
前記各論理通信ポートと前記デバイスとの通信の可否によらず、前記表示画面に全ての論理通信ポートを表示することを特徴としたアプリケーションプログラム。 - 請求項1に記載のアプリケーションプログラムであって、
前記デバイスとは、印刷装置であることを特徴としたアプリケーションプログラム。 - 請求項1または2に記載のアプリケーションプログラムであって、
予め決められた方法で論理ポートとデバイスとの通信状態を判定し、その結果を前記表示画面に表示することを特徴としたアプリケーションプログラム。 - 請求項3に記載のアプリケーションプログラムであって、
デバイスと通信可能な論理ポートに関しては、予め決められた情報を取得しておき、表示時や通信時にその情報を活用することを特徴としたアプリケーションプログラム。 - 請求項3または4に記載のアプリケーションプログラムであって、
前記通信状態とは、単に通信の可否を示すだけではなく、
デバイスとホストコンピュータとの各種設定を包含することで、
設定上は通信可能である状態と、そのデバイスが提供する本来のサービスが利用可能な状態とを判別して表示することを特徴としたアプリケーションプログラム。 - 請求項3乃至5のいずれかに記載のアプリケーションプログラムであって、
前記通信状態とは、デバイスとホストコンピュータとの各種設定を包含するだけではなく、
現時点でのデバイスの稼動状況を包含することで、
現時点で通信可能である状態と、設定上は通信可能であるが現時点では通信が一時的に失敗する状態とを判別して表示することを特徴としたアプリケーションプログラム。 - 請求項3乃至6のいずれかに記載のアプリケーションプログラムであって、
前記表示画面に表示されているデバイスの通信状態に応じて、表示する警告等の内容を制御することを特徴としたアプリケーションプログラム。
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