JP2006333313A - 画像補正装置、画像補正方法および画像補正プログラム - Google Patents

画像補正装置、画像補正方法および画像補正プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 色信号が飽和した画像データに滑らかな階調変化を付与することが可能な画像補正装置、画像補正方法および画像補正プログラムを提供する。
【解決手段】 飽和画素に対して、参考色として選択された非飽和色(G)の色信号値Ghに基づいて飽和色(R)の色信号値Rが補正されるため、飽和している色信号値Rに階調変化を付与することができる。飽和色(R)の色信号値Rも非飽和色(G)の色信号値Ghも同一の画素の色を示す色信号であるため、両者は何らかの因果関係を有していると考えることができる。特に、飽和画素が存在する部位の被写体の色が単調であるような画像データでは、RGBチャンネルの相対バランスは明度によらず一定と考えることができるため、一のチャンネルの色信号値に基づいて他のチャンネルの色信号値を精度よく推定することができる。
【選択図】図7

Description

本発明は、画像補正装置、画像補正方法および画像補正プログラムに関する。
従来、この種の画像補正装置として、対象画素に隣接する画素の最大輝度値に基づいて、当該対象画素を色抑圧するものが知られている(例えば、特許文献1、参照。)。
かかる構成によれば、対象画素に隣接する画素の最大輝度値に応じたゲインで当該対象画素の色信号を抑圧することができるため、暗い領域における色信号の過大な抑圧を防止し、無彩色化することが防止できた。
特開平10−198554号公報
デジタルスチルカメラ等によって撮影した逆光画像においては、入力される光量が多すぎ一部の色信号が飽和してしまっていることがある。この場合、上述した技術によって色信号を抑圧することにより、飽和状態を回避することができる。しかしながら、色信号を抑圧しても、飽和したことにより失われた色信号の階調変化は復元されることはない。従って、画像における高階調領域の階調変化を表現することができず、写実性の高い画像を表現することができないという課題があった。
本発明は、上述した課題をかんがみてなされたもので、色信号が飽和した画像データに滑らかな階調変化を付与することが可能な画像補正装置、画像補正方法および画像補正プログラムを提供することを目的とする。
課題を解決するための手段および効果
上記課題を解決するために、請求項1にかかる発明では、画像データは多数の画素が配列することにより形成され、各画素の色は複数の要素色の色信号の組み合わせによって色が表現される。画像データ取得手段は、この画像データを取得する。飽和画素検出手段は、上記画像データにおいて、いずれかの上記要素色の色信号が飽和している上記画素を飽和画素として検出する。上記飽和画素補正手段は、上記飽和画素において飽和している上記要素色である飽和色の色信号を補正する。その際に、当該飽和画素における飽和していない上記要素色である非飽和色の色信号に基づいて補正を行う。
上記非飽和色の色信号に基づいて上記飽和色の色信号を補正することにより、上記飽和色の色信号に階調変化を与えることができる。すなわち、上記非飽和色の色信号は飽和しておらず階調変化を有するため、この階調変化に基づいて上記飽和色の色信号を決定することにより、同飽和色の色信号に階調変化を与えることができる。また、上記画像データにおいて各要素色の色信号は相互に関連性を有している可能性が高いため、忠実に本来の階調変化を復元することができる。なお、色信号が飽和する状態とは、上記色信号の値が取り得る階調領域の上限または下限に同色信号の値が到達する状態を意味する。
さらに、請求項2にかかる発明では、上記飽和画素補正手段が上記飽和色の色信号の補正を行う際に、非飽和画素補正手段がいずれの上記要素色の色信号も飽和していない非飽和画素における当該飽和色の色信号を補正する。すなわち、上記飽和画素における上記飽和色の色信号の補正を行うと同時に、上記非飽和画素における上記飽和色の色信号の補正も行われる。これにより、上記飽和画素における上記飽和色の色信号と、上記非飽和画素における上記飽和色の色信号との間で生じる不整合を緩和することができる。
また、請求項3にかかる発明では、上記飽和画素補正手段が、所定の閾値よりも飽和側の領域において補正後の上記飽和色の色信号を分布させる。一方、上記非飽和画素補正手段は、上記閾値よりも非飽和側の領域に非飽和画素において当該飽和色の色信号を分布させる。すなわち、上記飽和画素補正手段および上記非飽和画素補正手段による補正後においては、上記飽和画素における上記飽和色の色信号と上記非飽和画素における上記飽和色の色信号とが、上記閾値を境界とした別の階調領域に分布することとなる。具体的には、飽和していた上記飽和色の色信号に基づく補正後の色信号を上記閾値よりも飽和側に分布させ、飽和していなかった上記飽和色の色信号に基づく補正後の色信号を上記閾値よりも非飽和側に分布させることができる。従って、もともと飽和していた色信号を補正した値が、必ず飽和していなかった色信号を補正した値よりも飽和側の値となるように補正を行うことができる。なお、色信号が高階調側に飽和した場合には高階調側が飽和側となり低階調側が非飽和側となる。反対に、色信号が低階調側に飽和した場合には低階調側が飽和側となり高階調側が非飽和側となる。
さらに、請求項4にかかる発明では、上記非飽和色の色信号の大小に応じて補正後の上記飽和色の色信号の大小が決定される。上記非飽和色の色信号の大きければ上記飽和色の色信号も大きい値となり、同非飽和色の色信号の小さければ上記飽和色の色信号も小さい値となるように補正される。各要素色のバランスが大きく変動せず明度のみが変動することにより一部の要素色が飽和する場合には、各要素色の色信号が明度に応じて一様に増減すると考えることができるため、飽和した色信号も、本来は、上記非飽和色の色信号と同様の傾向を有していたと推定することができる。
また、請求項5にかかる発明では、複数の上記要素色はRGBの各チャンネルによって構成される。そして、RまたはBチャンネルのいずれかが上記飽和色であるときには、上記非飽和色であるGチャンネルの色信号に基づいてRまたはBチャンネルの色信号が補正される。すなわち、RまたはBチャンネルのいずれかが上記飽和色であるときには、GとBチャンネル、または、RとGチャンネルが上記非飽和色に該当することとなるが、いずれの場合においてもGチャンネルの色信号に基づいて補正が行われる。Gチャンネルには、明度変化が大きく反映されるため、自然な見え方となるように補正することができる。
むろん、以上の発明は、装置のみならず、請求項6のような方法によって実現することも可能であるし、請求項7のように上記方法に従った処理を実行するプログラムによって実現することも可能である。さらに、上記画像補正を行った画像データに基づいて印刷を行う印刷制御装置、方法、プログラムとして実現することも可能であるし、上記画像補正を行いつつ画像データを生成するデジタルスチルカメラ等の画像入力装置、方法、プログラムとして実現することも可能である。また、本発明にかかる装置、方法、プログラムは単独で実施される場合もあるし、ある機器に組み込まれた状態で他の装置、方法、プログラムとともに実施されることもあるなど、発明の思想としてはこれに限らず、各種の態様を含むものであり、適宜、変更可能である。
さらに、本発明のプログラムを記録した記録媒体として提供することも可能である。このプログラムの記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。また、一次複製品、二次複製品などの複製段階については全く問う余地無く同等である。さらに、一部がソフトウェアであって、一部がハードウェアで実現されている場合においても発明の思想において全く異なるものではなく、一部を記録媒体上に記憶しておいて必要に応じて適宜読み込まれるような形態のものとしてあってもよい。また、必ずしも全部の機能を単独のプログラムで実現するのではなく、複数のプログラムにて実現させるようなものであっても良い。この場合、各機能を複数のコンピュータに実現させるものであればよい。
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)画像補正装置の構成:
(2)画像補正処理:
(3)他の実施形態:
(1)画像補正装置の構成:
図1は、本発明の一実施形態にかかる画像補正装置に相当するコンピュータの構成を概略的に示している。同図において、コンピュータ10は、バス10aを備えており、同バス10aを介してCPU11とROM12とRAM13とハードディスクドライブ(HDD)14とUSBインターフェイス(I/F)15とメモリスロット16が相互に接続されている。HDD14には、オペレーションシステム(O/S)14aと画像補正プログラム14bとが記憶されており、CPU11がオペレーションシステムO/S14aと画像補正プログラム14bを読み出して、これらに記述された処理を実行させる。その際に、RAM13を一時記憶エリアとして利用される。なお、RAM13のほかに画像データ専用メモリ(VRAM)を備えるようにしてもよい。
コンピュータ10には、USBI/F15を介してデジタルスチルカメラ20が接続されており、デジタルスチルカメラ20にて生成された画像データをコンピュータ10の内部に取り込むことが可能となっている。また、メモリスロット16には各種の可搬メモリを挿入することが可能となっており、可搬メモリに記憶された画像データもコンピュータ10の内部に取り込むことが可能となっている。コンピュータ10の内部に取り込まれた画像データは、HDD14に記憶される。また、USBI/F15を介してプリンタ30が接続されており、HDD14に記憶された画像データをプリンタ30にて印刷することが可能となっている。
図2は、CPU11が実行するプログラムの構成を概念的に示している。同図において、O/S P1が実行されており、O/S P1上にて画像補正プログラムP2やドライバP3が実行されている。ドライバP3はコンピュータ10に接続されたデジタルスチルカメラ20やプリンタ30を動作させる処理を行っており、画像補正プログラムP2は後述する画像補正処理を行う。O/S P1はドライバP3や画像補正プログラムP2を構成する各モジュールに介在し、これらの間のインターフェイスを提供している。
画像補正プログラムP2は、画像データ取得部P2aと飽和画素検出部P2bと飽和画素記憶部P2cと判定部P2dと参考色選択部P2eと参考色解析部P2fと対応関係規定部P2gと飽和画素補正部P2hと非飽和画素補正部P2iとから構成されている。画像データ取得部P2aは、HDD14またはデジタルスチルカメラ20またはメモリスロット16から画像データを取得する。本実施形態において画像データは、ドットマトリクス状に配列する多数の画素で構成されており、各画素の色は要素色としてのRGBチャンネルの色信号の組み合わせによって表現されている。また、RGBチャンネルの色信号は、それぞれ0〜255階調の範囲で変動する256階調(8ビット)で表現されるものとする。
なお、本発明が適用可能な画像データは、各画素の色がRGBチャンネルの色信号の組み合わせによって表現される画像データに限られず、他の表色系で表現されていてもよい。むろん、色信号の階調も256階調に限られず、10,12ビット等で表現されてもよい。飽和画素検出部P2bは、各画素の色信号を取得し、同色信号が最高の255階調となっている画素を検出する。各画素においてはRGBそれぞれに色信号を有しているため、いずれかの色信号が255階調となっていれば、当該画素を飽和画素として検出する。すなわち、いずれかのチャンネルの色信号が最高値(255)まで到達している状態を飽和状態と認定し、該当する画素を飽和画素として検出している。なお、以下においてチャンネルの色信号が飽和する255階調を飽和値というものとする。
飽和画素記憶部P2cは、飽和画素検出部P2bにて検出された飽和画素をHDD14またはRAM13に記憶する。判定部P2dは、飽和画素の個数を計数するとともに、その個数が所定の基準値を超えているかどうかを判定する。参考色選択部P2eは色信号が飽和していない要素色のうち一つを参考色として特定する。参考色解析部P2fは参考色の色信号を集計し、同色信号の分布態様を解析する。対応関係規定部P2gは、参考色の色信号の分布態様に基づいて、もともとの飽和色の色信号と、補正後の飽和色の色信号との対応関係を規定した飽和画素補正テーブルT1と非飽和画素補正テーブルT2を作成する。この飽和画素補正テーブルT1と非飽和画素補正テーブルT2はHDD14に記憶される。
飽和画素補正部P2hは、飽和画素補正テーブルT1を参照することにより、飽和画素における飽和色の色信号を補正する。一方、非飽和画素補正テーブルT2を参照することにより、非飽和画素における飽和色の色信号を補正する。
(2)画像補正処理:
図3は、以上説明した構成において実行される画像補正処理の流れをフローチャートにより示している。同図において、ステップS100では、画像データ取得部P2aがHDD14またはデジタルスチルカメラ20またはメモリスロット16から画像データを取得する。ステップS110においてはRチャンネルが飽和色であるかどうかを判定する。
図4は、ある画像データにおけるRチャンネルの色信号のヒストグラムを示している。同図において、縦軸に度数(画素数)を示し、横軸に色信号の階調を示している。ステップS110においては、まず、飽和画素検出部P2bがRチャンネルの色信号値が飽和値(255)に到達している画素を飽和画素として検出する。次に、検出された飽和画素を飽和画素記憶部P2cがHDD14またはRAM13に記憶する。そして、判定部P2dは、HDD14またはRAM13に記憶された飽和画素を計数し、その飽和画素数が所定の基準値を上回ればRチャンネルが飽和色であると判定する。逆に、飽和画素数が所定の基準値以下であればRチャンネルが非飽和色であると判定する。
図4においては、所定の度数に基準値が設けられており、Rチャンネルの色信号が飽和値となっている画素数が基準値を上回っている例が示されている。このような場合において、Rチャンネルが飽和色であると判定する。この基準値は、飽和画素が画像全体の見栄えに悪影響を与え得る最低限の個数に設定されており、例えば数個〜数十個と設定してもよいし、全画素数に対する割合によって規定してもよい。
ステップS120においては、Gチャンネルが飽和色であるかどうかを判定する。ステップS120において行われる処理はステップS110と同様であるため、説明は省略する。さらに、ステップS130においては、ステップS110と同様の処理によって、Bチャンネルが飽和色であるかどうかを判定する。以上のように、ステップS110〜S130を行うことにより、RGBチャンネルがそれぞれ飽和色であるかどうかを判定することができる。
次に、ステップS140おいては、RGBチャンネルが全て飽和色であるかどうかを判定する。そして、全てが飽和色である場合と、全てが非飽和色である場合には、処理を中止する。全てが非飽和色であれば、そのまま当該画像データを出力しても問題ないとして、以降の画像補正処理を行わない。一方、全てが飽和色であれば、以降の画像補正処理を行うことが不可能であるとして、処理を中止させる。そして、RGBチャンネルのいずれかが飽和色であり、いずれかが非飽和色である場合には、ステップS150にて、参考色選択部P2eが参考色を特定する。
図5は、RGBチャンネルのいずれかが飽和色であり、いずれかが非飽和色である場合の組み合わせを示している。同図において、パターン1〜6までの組み合わせが考えられる。まず、パターン1〜3においては、RGBチャンネルのうち2チャンネルが飽和色であり、1チャンネルのみの非飽和色が必然的に参考色として特定される。パターン4〜6においては、RGBチャンネルのうち1チャンネルのみが飽和色であり、2チャンネル存在する非飽和色から1チャンネルの非飽和色が択一的に参考色として選択される。この場合において、Gチャンネルが最も優先的に選択され、次にRチャンネルが優先的に選択される。
ステップS160においては、参考色解析部P2fが参考色として選択された非飽和色の色信号について解析する。例えば、図5のパターン4のようにRチャンネルが飽和色であり、Gチャンネルが参考色として選択された場合を例に挙げて説明する。この場合、ステップS110にて記憶したRチャンネルについての飽和画素を抽出し、同飽和画素におけるGチャンネルの色信号を取得する。
図6は、Rチャンネルが飽和している飽和画素におけるGチャンネルの色信号のヒストグラムを示している。同図において、縦軸に度数(画素数)を示し、横軸に色信号の階調を示している。Rチャンネルについては飽和しているものの、Gチャンネルについては非飽和色であると判定されているため、Gチャンネルの色信号はある範囲をもって分布することとなる。Rチャンネルが飽和している飽和画素におけるGチャンネルの色信号値をGhと表すものとし、その最大値、最小値をGhmax、Ghminと表すものとする。参考色解析部P2fは、Gチャンネルの色信号値Ghの値域幅Kを算出する。このとき、ノイズの影響を軽減するために、最大成分や最小成分を無視したり、中心値からのばらつきが大きい成分を無視したりしてもよい。本実施形態においては、全ての成分を考慮するものとし、値域幅Kが(Ghmax−Ghmin)によって定義されるものとする。ステップS170においては、対応関係規定部P2gが飽和画素補正テーブルT1と非飽和画素補正テーブルT2をそれぞれ作成する。
図7は、ステップS170において対応関係規定部P2gが飽和画素補正テーブルT1と非飽和画素補正テーブルT2を作成する手順を示している。同図左段において、デジタルスチルカメラ20が備える撮像素子のR画素に対するR光の入射光量R0と、画像データにおけるRチャンネルの色信号値Rとの関係をグラフにより示している。入射光量R0に応じてRチャンネルの色信号値Rも増加しているが、ある程度、入射光量R0が大きくなるとRチャンネルの色信号値Rが飽和している。この領域においては、入射光量R0の変化をRチャンネルの色信号値Rの階調変化によって表現することができない。なお、この領域の入射光量R0によって生じた画素が画像データにおける飽和画素に相当する。
ステップS170において、まず、飽和色であるRチャンネルの色信号の階調域(0〜255)における所定値において閾値Eを設定する。Rチャンネルの色信号の階調域において閾値Eよりも高階調側の階調域を飽和側領域幅Uと表記し、閾値Eよりも低階調側の階調幅を非飽和側領域幅Lと表記するものとする。そして、飽和しているRチャンネルの色信号の補正後の色信号値R*1が飽和側領域に分布するように、飽和画素のGチャンネルの色信号値Ghと補正後のRチャンネルの色信号値R*1との対応関係を規定した飽和画素補正テーブルT1を作成する。具体的には、飽和画素のGチャンネルの色信号値Ghと補正後のRチャンネルの色信号値R*1との間に下記式(1)によって表される対応関係が規定された飽和画素補正テーブルT1を作成する。
R*1=(U/K)×(Gh−Ghmin)+E ・・・(数1)
上記式(1)においては、第1項が0以上であり、第2項にて閾値Eを加算しているため、補正後のRチャンネルの色信号値R*1が閾値Eよりも高階調側(飽和側)となる。そして、図右段に示すように閾値Eよりも飽和側においてGチャンネルの色信号値Ghの増加にともない線形的に補正後のRチャンネルの色信号値R*1も増加する。すなわち、非飽和色であるGチャンネルの色信号値Ghの大小に応じて、飽和色であるRチャンネルの補正後の色信号値R*1の大小が決定されている。なお、傾き(U/K)によって、Gチャンネルの色信号値Ghの変化に伴う補正後の色信号値R*1の変化率が調整されているため、補正後の色信号値R*1が本来の階調域外となることはない。すなわち、飽和画素のGチャンネルの色信号値Ghが最大値Ghmaxであるときに限り、飽和画素のRチャンネルの補正後の色信号値R*1は最大となり、飽和値(U+E=255)となる。なお、飽和画素のGチャンネルの色信号値Ghが最小Ghminであるとき、飽和画素のRチャンネルの補正後の色信号値R*1はEとなるため、補正後の色信号値R*1の取り得る階調域はE〜255となる。
一方、図7左段において、Rチャンネルの色信号値が飽和していない非飽和画素は、補正を行わなくても、階調変化を表現することができる。しかしながら、上述したように補正後の飽和画素の色信号値R*1の値域がE〜255となるようにされており、これよりも少ない入射光量R0に対応して生成された非飽和画素の色信号値Rが閾値Eよりも大きくなると、不整合が生じることとなる。すなわち、本来、飽和画素よりも少ない入射光量R0に対応する非飽和画素の色信号値Rが、補正後の飽和画素のRチャンネルの色信号値R*1よりも大きい値のままであると、飽和画素と非飽和画素との間の階調性が損なわれることとなる。
そこで、図7右段に示すように非飽和画素についてもRチャンネルの色信号値Rを補正する。なお、非飽和画素におけるRチャンネルの補正後の色信号値をR*2と表記する。図7右段においては、補正後の色信号値R*2が取り得る階調域が0〜Eとなるように本来の色信号値Rが低階調側に色圧縮されている。これにより、非飽和画素におけるRチャンネルの補正後の色信号値をR*2が、飽和画素におけるRチャンネルの補正後の色信号値R*1をよりも高階調側になることが防止され、滑らかな階調変化を実現することができる。なお、上記色圧縮の手法としては、図7右段に示すように高階調となるほど下方修正量を大きくするようにしてもよいし、一律に補正係数(L/255)を乗算するようにしてもよい。対応関係規定部P2gは、非飽和画素における補正前の色信号値Rと、補正後の色信号値R*2との対応関係が規定された非飽和画素補正テーブルT2を作成する。
以上のようにして、飽和画素補正テーブルT1と非飽和画素補正テーブルT2が作成できると、ステップS180に進み画像補正を開始する。まず、ステップS180においては、画像データにおける最初の画素を選択する。ステップS190では、ステップS180にて選択した画素が予めステップS110にて記憶した飽和画素であるかどうかを判別する。選択した画素が飽和画素である場合には、ステップS200にて飽和画素補正部P2hが飽和画素補正テーブルT1を参照することにより、Gチャンネルの色信号値Ghに対応する補正後の飽和画素の色信号値R*1を特定する。そして、特定した色信号値R*1によって当該飽和画素のRチャンネルの色信号値Rを更新する。
一方、ステップS180にて選択した画素が非飽和画素である場合には、ステップS210にて非飽和画素補正部P2iが非飽和画素補正テーブルT2を参照することにより、補正前のRチャンネルの色信号値Rに対応する補正後の飽和画素の色信号値R*2を特定する。そして、特定した色信号値R*2によって当該飽和画素のRチャンネルの色信号値Rを更新する。すなわち、ステップS200,S210においては、選択した画素が飽和画素であれば非飽和色(G)の色信号値Ghに基づいて飽和色(R)の色信号値Rが補正されるとともに、選択した画素が非飽和画素であれば飽和色(R)の色信号値Rに基づいて飽和色(R)の色信号値Rが補正される。
ステップS200,S210のいずれかにおいて色信号値Rが更新されると、ステップS220において画像データの全画素について色信号値Rの更新が完了したかが判定される。そして、全画素について更新が完了していない場合には、ステップS180に戻り、次の画素に対する補正を実行させる。そして、最後の画素についての補正が完了すると、処理を終了させる。
以上説明したように、本発明において飽和画素に対して、参考色として選択された非飽和色(G)の色信号値Ghに基づいて飽和色(R)の色信号値Rが補正されるため、飽和している色信号値Rに階調変化を付与することができる。飽和色(R)の色信号値Rも非飽和色(G)の色信号値Ghも同一の画素の色を示す色信号であるため、両者は何らかの因果関係を有していると考えることができる。特に、飽和画素が存在する部位の被写体の色が単調であるような画像データでは、RGBチャンネルの相対バランスは明度によらず一定と考えることができるため、一のチャンネルの色信号値に基づいて他のチャンネルの色信号値を精度よく推定することができる。
なお、Gチャンネルは明度変化に最も敏感であるため、図5に示すように参考色を選択するにあたり、Gチャンネルを最も優先させている。従って、飽和画素が存在する部位の被写体の色が単調で明度のみが変動するような画像データにおいて、効果的に明度変化を飽和画素の階調に反映させることができる。Rチャンネルは、Gチャンネルの次に明度変化に敏感であるため、Gチャンネルが選択できない場合にはRチャンネルが参考色として選択されるようにされている。一方、閾値Eを境界として高階調の飽和側にて飽和画素の補正後の色信号値R*1を分布させ、閾値Eを境界として低階調の非飽和側にて飽和画素の補正後の色信号値R*2を分布させているため、飽和画素と非飽和画素との間で飽和色の階調性が不自然となることはない。
(3)他の実施形態:
以上説明した実施形態においては、コンピュータが画像補正を行うものを例示したが、デジタルスチルカメラのような画像入力装置において本発明の画像補正処理の手法が実現されてもよい。また、以上説明した実施形態においては、閾値Eが一定の値であったが、閾値Eを画像データに応じて変動させるようにしてもよい。例えば、飽和画素の全体に占める割合が大きい場合には、閾値Eを低下させ飽和画素に割り当てられる階調域を増大させるようにしてもよい。また、図7右段に示した補正後の色信号値R*1と色信号値R*2の変化態様を変更してもよい。例えば、色信号値R*1や色信号値R*2が二次関数や指数関数等によって表されてもよい。
本発明の一実施形態にかかる画像補正装置のハードウェア構成図である。 画像補正装置のソフトウェア構成図である。 画像補正処理の流れを示すフローチャートである。 色信号のヒストグラムである。 飽和色と参考色との対応関係を示すテーブルである。 色信号のヒストグラムである。 (非)飽和色補正テーブルを説明するグラフである。
符号の説明
10…コンピュータ,10a…バス,11…CPU,12…ROM,13…RAM,14…HDD,14a…O/S,14b…画像補正プログラム,15…USBI/F,16…メモリスロット,20…デジタルスチルカメラ,30…プリンタ,P1…O/S,P2…画像補正プログラム,P2a…画像データ取得部,P2b…飽和画素検出部,P2c…飽和画素記憶部,P2d…判定部,P2e…参考色選択部,P2f…参考色解析部,P2g…対応関係規定部,P2h…飽和画素補正部,P2i…非飽和画素補正部,P3…ドライバ,R0…入射光量,T1…飽和画素補正テーブル,T2…非飽和画素補正テーブル

Claims (7)

  1. 複数の要素色の色信号の組み合わせによって色が表現された画素が多数配列した画像データに対して画像補正を実行させる画像補正装置において、
    上記画像データを取得する画像データ取得手段と、
    いずれかの上記画素において、いずれかの上記要素色の色信号が飽和している飽和画素を検出する飽和画素検出手段と、
    上記飽和画素における飽和した上記要素色である飽和色の色信号を、当該飽和画素における飽和していない上記要素色である非飽和色の色信号に基づいて補正する飽和画素補正手段とを具備することを特徴とする画像補正装置。
  2. 上記飽和画素補正手段が上記飽和色の色信号の補正を行う際に、いずれの上記要素色の色信号も飽和していない非飽和画素における当該飽和色の色信号を補正する非飽和画素補正手段を具備することを特徴とする請求項1に記載の画像補正装置。
  3. 上記飽和画素補正手段は、所定の閾値よりも飽和側の領域において補正後の上記飽和色の色信号を分布させ、
    上記非飽和画素補正手段は、上記閾値よりも非飽和側の領域に非飽和画素における当該飽和色の色信号を分布させることを特徴とする請求項2に記載の画像補正装置。
  4. 上記飽和画素補正手段は上記飽和画素における上記非飽和色の色信号を取得し、当該非飽和色の色信号の大小に応じて補正後の当該飽和画素における上記飽和色の色信号の大小を決定することを特徴とする請求項3に記載の画像補正装置。
  5. 複数の上記要素色はRGBの各チャンネルからなるとともに、
    上記飽和画素補正手段は、RまたはBチャンネルのいずれかが上記飽和色であるとき、上記非飽和色であるGチャンネルの色信号に基づいてRまたはBチャンネルの色信号の補正を行うことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の画像補正装置。
  6. 複数の要素色の色信号の組み合わせによって色が表現された画素が多数配列した画像データに対して画像補正を実行させる画像補正方法において、
    上記画像データを取得する画像データ取得工程と、
    いずれかの上記画素において、いずれかの上記要素色の色信号が飽和している飽和画素を検出する飽和画素検出工程と、
    上記飽和画素における飽和した上記要素色である飽和色の色信号を、当該飽和画素における飽和していない上記要素色である非飽和色の色信号に基づいて補正する飽和画素補正工程とを具備することを特徴とする画像補正方法。
  7. 複数の要素色の色信号の組み合わせによって色が表現された画素が多数配列した画像データに対する画像補正をコンピュータにて実行させる画像補正プログラムにおいて、
    上記画像データを取得する画像データ取得機能と、
    いずれかの上記画素において、いずれかの上記要素色の色信号が飽和している飽和画素を検出する飽和画素検出機能と、
    上記飽和画素における飽和した上記要素色である飽和色の色信号を、当該飽和画素における飽和していない上記要素色である非飽和色の色信号に基づいて補正する飽和画素補正機能とをコンピュータにて実行させることを特徴とする画像補正プログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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