JP2006331655A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】電力負荷の変動に応じて発電面積を調整でき、電流密度の不均一分布の抑制、燃料電池の耐久性の向上に有利な燃料電池システムを提供する。
【解決手段】燃料電池の燃料流路2および酸化剤流路3のうちの少なくとも一方は、イオン伝導膜10の面方向において複数に分割され且つ互いに独立する複数の分割流路21〜27,31〜37とを有する。燃料流路2における燃料の流れ方向と酸化剤流路3における酸化剤の流れ方向との関係は、燃料の基本的流れ方向と酸化剤の基本的流れ方向とが同じ向きである並行流形態、または、燃料の基本的流れ方向と酸化剤の基本的流れ方向とが逆向きである対向流形態とされている。
【選択図】図2
【解決手段】燃料電池の燃料流路2および酸化剤流路3のうちの少なくとも一方は、イオン伝導膜10の面方向において複数に分割され且つ互いに独立する複数の分割流路21〜27,31〜37とを有する。燃料流路2における燃料の流れ方向と酸化剤流路3における酸化剤の流れ方向との関係は、燃料の基本的流れ方向と酸化剤の基本的流れ方向とが同じ向きである並行流形態、または、燃料の基本的流れ方向と酸化剤の基本的流れ方向とが逆向きである対向流形態とされている。
【選択図】図2
Description
本発明は耐久性を向上させるのに有利な燃料電池システムに関する。
燃料電池は、一般的には、イオン伝導膜を挟む燃料極および酸化剤極を有する膜電極接合体と、膜電極接合体の燃料極に燃料を供給する燃料流路と、膜電極接合体の酸化剤極に酸化剤ガスを供給する酸化剤流路とを有する。
また、特許文献1には、図18に示すように、燃料流路200を2つの燃料分割流路200a,200bで形成すると共に、酸化剤流路300を2つの酸化剤分割流路300a,300bで形成する燃料電池が開示されている。この燃料電池によれば、燃料分割流路200a,200bと酸化剤分割流路300a,300bとを互いに直交させる直交流形態が採用されている。
一方の燃料分割流路200aは幅F1をもち、他方の燃料分割流路200bは幅F2をもつ。一方の酸化剤分割流路300aは幅A1をもち、他方の酸化剤分割流路300bは幅A2をもつ。この燃料電池によれば、電力負荷が高いときには、2つの燃料分割流路a,bの双方に燃料を供給するとともに、2つの酸化剤分割流路300a,300bの双方に酸化剤ガスを供給する。この場合、電力負荷が高く燃料電池の発電出力が高いときには、膜電極接合体における発電面積は、基本的には(F1+F2)×(A1+A2)で規定される領域に相当する。
また、特許文献2には、水平に配置した膜電極接合体を有するセルを高さ方向に積層した燃料電池において、燃料ガスのマニホルド内を仕切る仕切板を設け、各仕切板で仕切られた各空間に接続したガス配管に燃料ガス流量制御弁を取り付け、燃料電池の積層高さ方向の電圧分布が均一となるように、燃料ガス流量制御弁の弁開度を制御する燃料電池制御方法が開示されている。
特開平4−51467号公報
特許第2774496号公報(特開昭63−291364号公報)の第4図
一般的な燃料電池によれば、膜電極接合体の発電面積が一定であれば、図17に示すように電流密度が高くなるとセル電圧が低くなり、且つ、電流密度が低くなるとセル電圧が高くなる傾向が見られる。このようにセル電圧が高くなると、使用期間が長期にわたるとき、燃料電池の内部に使用されているイオン伝導体成分や触媒成分の性質が変化するおそれがある。
また、上記した特許文献1に係る燃料電池システムによれば、電力負荷が低いときには、2つの燃料分割流路200a,200bのうち一方の燃料分割流路200aに燃料を供給し、かつ、2つの酸化剤分割流路300a,300bのうちの一方の酸化剤分割流路300aに酸化剤ガスを供給し、膜電極接合体の発電面積を減少させている。このように電力負荷が低いときには、膜電極接合体の発電面積を減少させて燃料電池の発電出力を低下させているため、電流密度を低下させずともよい。この場合、セル電圧の過剰増加を抑制でき、燃料電池の内部に含まれているイオン伝導体成分や触媒成分の性質が変化することを抑えることができる利点が得られる。
上記した特許文献1に係る燃料電池システムによれば、電力負荷が低いとき、F1×A1(ハッチングで示す領域)に燃料および酸化剤ガスが供給されるため、膜電極接合体における発電面積は本来的にはF1×A1(ハッチングで示す領域)の領域である。しかしながら図18に示すように、燃料分割流路200a,200bと酸化剤分割流路300a,300bとを互いに直交させる直交流形態が採用されている。このため、F1×A1(ハッチングで示す領域)に燃料および酸化剤ガスを供給して発電させるとき、F1×A2の領域(△印で示す領域)においては、酸化剤ガスの供給は抑えられているものの、燃料が供給され、燃料濃度が高くなる。また、F2×A1の領域(○印で示す領域)においては、燃料の供給は抑えられているものの、酸化剤ガスが供給され、酸化剤の濃度が高くなる。この場合、燃料電池の内部に含まれているイオン伝導体成分や触媒成分の性質が変化することを抑えるには、好ましくない。更に、燃料や酸化剤ガスが対極に移行するクロスリークのおそれもある。
また特許文献1に係る燃料電池システムによれば、F1×A1の領域ばかりか、これ以外の領域、つまり、F1×A2の領域、F2×A1の領域においても、電気化学的反応がかなり生じる可能性がある。この結果、膜電極接合体において発電面積形状の異形化(非対称化)が促進される。
ここで、F1×A1の領域では電流密度が高い。しかしこれ以外の領域、つまり、F1×A2の領域、F2×A1の領域においては、F1×A1の領域から遠くなるほど、電流密度が低くなってしまう。この結果、膜電極接合体の発電部分において電流密度の分布の不均一性の程度が激しくなり、燃料電池の更なる耐久性の向上には好ましくない。その理由としては、電流密度の分布の不均一性の程度が激しくなると、膜電極接合体の面方向において生成水の分布の不均一化が進み、膜電極接合体の面方向における含水率の不均一化、膨潤の不均一化が進むためと推察される。また、面方向における温度の不均一化が進むためと推察される。
上記した特許文献2に係る燃料電池によれば、燃料を分流させるものの、燃料電池を構成する膜電極接合体の積層高さ方向に分流させるものであり、膜電極接合体の面方向において複数の分割流路を形成する方式ではない。このため膜電極接合体の面方向において電流密度の不均一化が生じるおそれがある。更に特許文献2に係る燃料電池によれば、燃料の流れ方向と酸化剤ガスの流れ方向とを互いに直交させる直交流形態が採用されている。
本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、発電出力の変動に応じて発電面積を調整させることができ、これによりセル電圧が高くなることを抑制でき、使用期間が長期にわたるときであっても、燃料電池の内部に使用されているイオン伝導体成分や触媒成分の性質が変化することを抑制でき、更に、発電出力を低下させるときであっても、膜電極接合体の発電部分の面方向における電流密度の不均一分布を抑制でき、燃料電池の耐久性を向上させるのに有利な燃料電池システムを提供することを課題とする。
本発明者は、上記した課題のもとに鋭意開発を進めている。そして、本発明者は、膜電極接合体の発電面積を変化させる構造を第1の手段として採用した。更に、燃料の流れ方向と酸化剤の流れ方向とを互いに対向させる対向流形態、あるいは、燃料の流れ方向と酸化剤の流れ方向とを互いに同じ向きとする並行流形態とする構造を第2の手段として採用した。このようにすれば、燃料電池の発電出力を小さくするために膜電極接合体の発電面積を低下させたときであっても、直交流形態の場合よりも発電面積部分における電流密度の不均一化を抑制できることを知見し、かかる知見に基づいて本発明を完成させた。
すなわち、本発明に係る燃料電池システムは、イオン伝導膜を挟む燃料極および酸化剤極を有する膜電極接合体と、燃料極に対向して設けられ燃料極に燃料を供給する燃料流路と、酸化剤極に対向して設けられ酸化剤極に酸化剤を供給する酸化剤流路とを有する燃料電池を備える燃料電池システムにおいて、
燃料流路は、膜電極接合体の面方向において複数に分割され且つ互いに独立する複数の燃料分割流路を有しており、酸化剤流路は、膜電極接合体の面方向において複数に分割され且つ互いに独立する複数の酸化剤分割流路を有しており、
燃料流路における燃料の流れ方向と酸化剤流路における酸化剤の流れ方向との関係は、燃料の基本的流れ方向と酸化剤の基本的流れ方向とが同じ向きである並行流形態、または、燃料の基本的流れ方向と酸化剤の基本的流れ方向とが逆向きである対向流形態で形成されており、
燃料電池の発電出力に応じて発電面積を変化させるように互いに対向する燃料分割流路および酸化剤分割流路にそれぞれ燃料および酸化剤を流すことを特徴とするものである。
燃料流路は、膜電極接合体の面方向において複数に分割され且つ互いに独立する複数の燃料分割流路を有しており、酸化剤流路は、膜電極接合体の面方向において複数に分割され且つ互いに独立する複数の酸化剤分割流路を有しており、
燃料流路における燃料の流れ方向と酸化剤流路における酸化剤の流れ方向との関係は、燃料の基本的流れ方向と酸化剤の基本的流れ方向とが同じ向きである並行流形態、または、燃料の基本的流れ方向と酸化剤の基本的流れ方向とが逆向きである対向流形態で形成されており、
燃料電池の発電出力に応じて発電面積を変化させるように互いに対向する燃料分割流路および酸化剤分割流路にそれぞれ燃料および酸化剤を流すことを特徴とするものである。
本発明によれば、電力負荷が低く発電出力を減少させるとき、膜電極接合体の発電面積を低くなるように調整させることができる。このため、電流密度を過剰に低下させずともよく、ひいてはセル電圧が過剰に高くなることを抑制できる。
また、本発明によれば、燃料流路における燃料の流れ方向と酸化剤流路における酸化剤の流れ方向との関係は、並行流形態または対向流形態で形成されている。並行流形態は、燃料の基本的流れ方向と酸化剤の基本的流れ方向とが同じ向きである。または、対向流形態は、燃料の基本的流れ方向と酸化剤の基本的流れ方向とが逆向きである対向流形態で形成されている。対向流形態および対向流形態によれば、燃料および酸化剤ガスが膜電極接合体の発電部分以外に流れることは抑制される。
本発明によれば、電力負荷が低く燃料電池の発電出力を減少させるとき、発電面積を低くなるように調整させることができるため、電流密度を過剰に低下させずともよく、ひいてはセル電圧が過剰に高くなることを抑制できる。このため、使用期間が長期にわたるときであっても、燃料電池の内部に使用されているイオン伝導体成分や触媒成分の性質が変化することを抑えることができ、燃料電池の耐久性を向上させ、信頼性を高めるのに有利である。
更に本発明によれば、対向流形態および対向流形態によれば、燃料および酸化剤ガスが膜電極接合体の発電部分以外に流れることは抑制される。したがって、燃料電池の発電出力を減少させるとき、図18に示す特許文献1に係る技術に比較し、膜電極接合体において発電面積形状の異形化(非対称化)が抑制される。ひいては膜電極接合体の発電部分の面方向における温度の不均一化の抑制、歪みの不均一化の抑制、ひいては応力集中の抑制に効果的である。このため、燃料電池の耐久性を向上させ、信頼性を高めるのに有利である。
本発明によれば、燃料流路における燃料の流れ方向と酸化剤流路における酸化剤の流れ方向との関係は、並行流形態または対向流形態で形成されている。並行流形態は、燃料の基本的流れ方向と酸化剤の基本的流れ方向とが同じ向きである。または、対向流形態は、燃料の基本的流れ方向と酸化剤の基本的流れ方向とが逆向きである。基本的流れ方向とは、膜電極接合体の発電面積部分を100%としたとき、面積比で60%以上を占める部分の流れ方向を意味する。
本発明によれば、膜電極接合体の発電面積を100%とするとき、対向流形態または並行流形態が占める割合は、面積比で70%以上が好ましく、殊に80%以上、90%以上が好ましく、更には実質的に100%が好ましい。
本発明によれば、燃料流路は、発電面積を変化させるように複数に分割され且つ互いに独立する複数の燃料分割流路とを有している形態を例示することができる。また、酸化剤流路は、膜電極接合体を介して燃料分割流路に対向すると共に発電面積を変化させるように複数に分割され且つ互いに独立する複数の酸化剤分割流路とを有している形態を例示することができる。
本発明によれば、燃料電池の発電出力を減少させるとき、膜電極接合体において発電面積形状は、燃料流路および酸化剤流路流路の中心線を介して対称形状またはほぼ対称形状とする形態を例示することができる。この場合、膜電極接合体の面方向において発電部分の温度の不均一化の抑制、発電部分の歪みの不均一化の抑制、ひいては応力集中の抑制に効果的であり、燃料電池の長寿命化、耐久性の向上に有利である。
本発明によれば、各燃料分割流路の上流はそれぞれ燃料供給手段に繋がり、各酸化剤分割流路の上流はそれぞれ酸化剤供給手段に繋がっている形態を例示することができる。燃料供給手段は燃料を供給する部位であり、燃料供給バルブを例示できる。酸化剤供給手段は酸化剤を供給する部位であり、酸化剤供給バルブを例示できる。
本発明によれば、各燃料分割流路は上下方向に沿って延設されていると共に、各酸化剤分割流路は上下方向に沿って延設されている形態を例示することができる。この場合、水を重力を利用して排出させるのに有利である。この場合、各燃料分割流路のうち燃料極に対向する流路部分が上下方向に沿って延設されていると共に、各酸化剤分割流路のうち酸化剤極に対向する流路部分が上下方向に沿って延設されている形態を例示することができる。並行流形態または対向流形態の占める面積を高めることができる。
本発明によれば、燃料極および酸化剤極をこれの面に対して垂直方向に投影する投影部分において、分割流路のうち燃料が流れる流路と、酸化剤分割流路のうち酸化剤が流れる流路とが交差しないようにされていることが好ましい。この場合、並行流形態または対向流形態の占める面積を高めることができる。
本発明によれば、発電出力が低いときには、時間の経過につれて、順次異なる燃料分割流路を使用すると共に、順次異なる酸化剤分割流路を使用する形態を例示することができる。これにより使用する発電領域の使用頻度を平均化でき、燃料電池の長寿命化、耐久性の向上を図り得る。
以下、本発明の実施例を図1〜図3を参照して具体的に説明する。図1は燃料電池の断面の概念を示す。図2は燃料電池に燃料を供給する燃料流路2および酸化剤ガスを供給する酸化剤流路3を模式的に示す。図3は発電出力が低いとき、燃料電池に燃料流路2に燃料が酸化剤流路3に酸化剤ガスが供給されている状態を模式的に示す。図2は燃料電池に燃料および酸化剤ガスを供給する構造を模式的に示す。図3は発電出力が低いとき、燃料電池に燃料および酸化剤ガスが供給されている状態を模式的に示す。図1に示すように、燃料電池の膜電極接合体1は、イオン伝導膜としての固体高分子型の電解質膜10を挟む燃料極11および酸化剤極12を有する。燃料電池は、膜電極接合体1の燃料極11にガス状の燃料(一般的には水素ガスまたは水素含有ガス)を供給する燃料流路2と、膜電極接合体の酸化剤極12に酸化剤ガス(一般的には空気または酸素ガス)を供給する酸化剤流路3とを有する。燃料極11は、燃料極用のガス透過性を有するガス拡散層11eと、触媒金属および電解質成分を有する燃料極用の触媒層13とを有する。酸化剤極12は、酸化剤極用のガス透過性を有するガス拡散層14eと、触媒金属および電解質成分を有する酸化剤極用の触媒層14とを有する。従って燃料極11および酸化剤極12はガス透過性および導電性を有しており、互いに同一形状とされており、膜電極接合体1を介して互いに対向している。
燃料流路2および酸化剤流路3は各配流板8において表裏の関係で形成されており、膜電極接合体1を介して対向する。燃料流路2は、発電面積を変化させるように電解質膜10の面方向において複数に分割されており、互いに独立するように並設された複数の燃料分割流路21〜27を有している。酸化剤流路3は、発電面積を変化させるように電解質膜10の面方向において複数に分割されており、並設された複数の酸化剤分割流路31〜37を有している。燃料分割流路21〜27は壁状の仕切部20xにより仕切られており、互いに独立されている。酸化剤分割流路31〜37は壁状の仕切部30xにより仕切られており、互いに独立されている。各燃料分割流路21〜27は上下方向(鉛直方向)に沿って延設されていると共に、各酸化剤分割流路31〜37は上下方向(鉛直方向)に沿って延設されている。
ここで、図2から理解できるように、燃料分割流路21および酸化剤分割流路31は同一形状、同一面積であり、膜電極接合体1を介して対向している。燃料分割流路22および酸化剤分割流路32は同一形状、同一面積であり、膜電極接合体1を介して対向している。燃料分割流路23および酸化剤分割流路33は同一形状、同一面積であり、膜電極接合体1を介して対向している。燃料分割流路24および酸化剤分割流路34は同一形状、同一面積であり、膜電極接合体1を介して対向している。燃料分割流路25および酸化剤分割流路35は同一形状、同一面積であり、膜電極接合体1を介して対向している。燃料分割流路26および酸化剤分割流路36は同一形状、同一面積であり、膜電極接合体1を介して対向している。燃料分割流路27および酸化剤分割流路37は同一形状、同一面積であり、膜電極接合体1を介して対向している。
換言すると、本実施例によれば、燃料極11および酸化剤極12をこれの面に対して垂直方向に投影する投影部分において、燃料分割流路21〜27のうち燃料が流れる流路と、酸化剤分割流路31〜37のうち酸化剤ガスが流れる流路とが交差しないようにされている。これにより対向流形態の割合を高めることができる。この点、図18に示す従来に係る直交形態とは異なる。
図2および図3に示すように、各燃料分割流路21〜27の上流はそれぞれ燃料供給手段としての燃料供給バルブ41〜47に繋がっている。具体的には、燃料分割流路21は燃料供給バルブ41に繋がっている。燃料分割流路22は燃料供給バルブ42に繋がっている。燃料分割流路23は燃料供給バルブ43に繋がっている。燃料分割流路24は燃料供給バルブ44に繋がっている。燃料分割流路25は燃料供給バルブ45に繋がっている。燃料分割流路26は燃料供給バルブ46に繋がっている。燃料分割流路27は燃料供給バルブ47に繋がっている。なお、各燃料分割流路21〜27の下流はそれぞれ燃料排出バルブ(図示せず)に繋がっている。
各酸化剤分割流路31〜37の上流はそれぞれ酸化剤供給手段としての酸化剤供給バルブ51〜57に繋がっている。具体的には、酸化剤分割流路31は酸化剤供給バルブ51に繋がっている。酸化剤分割流路32は酸化剤供給バルブ52に繋がっている。酸化剤分割流路33は酸化剤供給バルブ53に繋がっている。酸化剤分割流路34は酸化剤供給バルブ54に繋がっている。酸化剤分割流路35は酸化剤供給バルブ55に繋がっている。酸化剤分割流路36は酸化剤供給バルブ56に繋がっている。酸化剤分割流路37は酸化剤供給バルブ57に繋がっている。なお、各酸化剤分割流路31〜37の下流はそれぞれ酸化剤排出バルブ(図示せず)に繋がっている。
図2に示すように、酸化剤分割流路31〜37は酸化剤ガスを下向き(矢印Y1方向)に流すようになっている。これに対して、燃料分割流路21〜27は燃料を上向き(矢印Y2方向)に流すようになっている。従って、燃料流路2における燃料の流れ方向と酸化剤流路3における酸化剤ガスの流れ方向との関係は、互いに逆向きの対向流形態とされている。ここで、膜電極接合体1の発電面積を100%とするとき、対向流形態が占める割合は面積比で実質的に100%とされている。流れ方向とは、膜電極接合体1の垂直方向からみたときの流れ方向の意味である。
本実施例によれば、電力負荷が高く、燃料電池の発電出力を増加させるときには、全ての燃料供給バルブ41〜47が開放して燃料が全ての燃料分割流路21〜27に供給されると共に、全ての酸化剤供給バルブ51〜57が開放して酸化剤ガスが全ての酸化剤分割流路31〜37に供給される。これにより膜電極接合体1における発電面積が大きくなる。
これに対して電力負荷が低く、燃料電池の発電出力を減少させるときには、図3に例示して示すように、燃料供給バルブ43,44,45が開放し、燃料分割流路21〜27のうち燃料分割流路23,24,25に燃料が供給される。更に、酸化剤供給バルブ53,54,55が開放し、酸化剤分割流路31〜37のうち酸化剤分割流路33,34,35に酸化剤ガスが供給される。これにより膜電極接合体1における発電面積が減少する。この場合、図3から理解できるように、燃料分割流路21〜27のうち中央領域に燃料を供給すると共に、酸化剤分割流路31〜37のうち中央領域に酸化剤ガスを供給する。この場合、燃料供給バルブ41,42,46,47が閉鎖し、燃料分割流路21〜27のうち燃料分割流路21,22,26,27に燃料が供給されることが抑制される。酸化剤供給バルブ51,52,56,57が閉鎖し、酸化剤分割流路31〜37のうち酸化剤分割流路31,32,36,37に酸化剤ガスが供給されることが抑制される。
本実施例によれば、上記したように燃料電池の発電出力を減少させるとき、膜電極接合体1の発電面積を小さくすることができるため、燃料電池の発電出力を確保しつつ、電流密度が低くなることを抑制できる。ひいては図17の特性線に基づけば、セル電圧が過剰に増加することを抑制することができる。このため、使用期間が長期にわたるときであっても、燃料電池に使用されているイオン伝導体成分や触媒成分の性質の変化を抑えることができ、燃料電池の長寿命化、耐久性の向上を図り得る。
更に本実施例によれば、電力負荷が低く燃料電池の発電出力を減少させるとき、燃料の流れ方向と酸化剤ガスの流れ方向とを対向させる対向流形態を採用している。このため、図18に示す特許文献1の場合とは異なり、膜電極接合体1において発電面積形状の異形化(非対称化)が抑制される。ひいては膜電極接合体1の面方向において発電部分の電流密度の不均一化が抑制される。
更に、燃料電池の発電出力を減少させるとき、膜電極接合体1において発電面積形状は、図3に示すように、燃料流路2および酸化剤流路3の中心線を介して対称形状またはほぼ対称形状とされている。故に、膜電極接合体1の面方向において発電部分の温度の不均一化の抑制、歪みの不均一化の抑制、ひいては応力集中の抑制に有利であり、燃料電池の長寿命化、耐久性の向上を図り得る。
なお、燃料電池の発電出力を減少させるときには、燃料供給バルブ44,45を開放させて燃料を燃料分割流路24,25に供給すると共に、酸化剤供給バルブ54,55を開放して酸化剤ガスを酸化剤分割流路34,35に供給することにしても良い。あるいは、燃料電池の発電出力を減少させるときには、燃料供給バルブ43,44を開放させて燃料を燃料分割流路23,24に供給すると共に、酸化剤供給バルブ53,54を開放して酸化剤ガスを酸化剤分割流路33,34に供給することにしても良い。
また燃料電池の発電出力を最も減少させるときには、燃料供給バルブ44を開放させて燃料を燃料分割流路24に供給すると共に、酸化剤供給バルブ54を開放して酸化剤ガスを酸化剤分割流路34に供給することにしても良い。このように発電出力が低いときには、発電時間の経過につれて、燃料分割流路21〜27のうち順次異なるものを使用すると共に、酸化剤分割流路31〜37のうち順次異なるものを使用することができる。これにより使用する発電領域の使用頻度を平均化でき、燃料電池の長寿命化、耐久性の向上を図り得る。
図4および図5は実施例2を示す。図4は燃料電池に燃料および酸化剤ガスを供給する構造を模式的に示す。図5は発電出力が低いとき、燃料電池に燃料および酸化剤ガスが供給されている状態を模式的に示す。本実施例は実施例1と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。酸化剤分割流路31〜37は酸化剤ガスを下向き(矢印Y1方向)に流すようになっている。これに対して、燃料分割流路21〜27は燃料を上向き(矢印Y2方向)に流すようになっている。従って、燃料流路2における燃料の流れ方向と酸化剤流路3における酸化剤ガスの流れ方向との関係は、互いに逆向きの対向流形態とされている。
実施例1の場合と同様に、電力負荷が大きく燃料電池の発電出力を増加させるときには、全ての燃料供給バルブ41〜47が開放して燃料が全ての燃料分割流路21〜27に供給されると共に、全ての酸化剤供給バルブ51〜57が開放して酸化剤ガスが全ての酸化剤分割流路31〜37に供給される。
これに対して電力負荷が低く発電出力を減少させるときには、図5に例示するように、燃料供給バルブ41,42,43が開放して燃料が燃料分割流路21,22,23に供給されると共に、酸化剤供給バルブ51,52,53が開放して酸化剤が酸化剤分割流路31,32,33に供給される。これにより膜電極接合体1の発電面積が減少する。この場合、図5から理解できるように、燃料分割流路21〜27のうち片側領域に燃料を供給すると共に、酸化剤分割流路31〜37のうち片側領域に酸化剤ガスを供給する。
本実施例においても、燃料電池の発電出力を減少させるとき、図18に示すような直交形態を採用していた従来技術に比較し、膜電極接合体1において発電面積形状の異形化(非対称化)が抑制される。ひいては膜電極接合体1において電流密度の不均一化が抑制される。更に、電解質膜10に膨潤や乾燥が生じたとしても、発電面積形状は燃料流路2および酸化剤流路3の中心線を介して対称形状またはほぼ対称形状とされており、膜電極接合体1の面方向において温度の不均一化の抑制、歪みの不均一化の抑制、ひいては応力集中の抑制に効果的であり、燃料電池の長寿命化、耐久性の向上を図り得る。
図6及び図7は実施例3を示す。図6は燃料電池に燃料および酸化剤ガスを供給する構造を模式的に示す。図7は発電出力が低いとき、燃料電池に燃料および酸化剤ガスが供給されている状態を模式的に示す。図6および図7は実施例3を示す。本実施例は実施例1と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。酸化剤分割流路31〜37は酸化剤ガスを下向き(矢印Y1方向)に流すようになっている。燃料分割流路21〜27は燃料を下向き(矢印Y1方向)に流すようになっている。したがって並行流形態とされている。
電力負荷が大きく燃料電池の発電出力を増加させるときには、全ての燃料供給バルブ41〜47が開放して燃料が全ての燃料分割流路21〜27に供給されると共に、全ての酸化剤供給バルブ51〜57が開放して酸化剤ガスが全ての酸化剤分割流路31〜37に供給される。この場合、発電面積が大きい。
これに対して電力負荷が低く燃料電池の発電出力を減少させるときには、図7に示すように、燃料供給バルブ43,44,45が開放して燃料が燃料分割流路23,24,25に供給されると共に、酸化剤供給バルブ53,54,55が開放して酸化剤ガスが酸化剤分割流路33,34,35に供給される。これにより膜電極接合体1の発電面積が減少する。この場合、図7から理解できるように、燃料分割流路21〜27のうち中央領域のみに燃料を供給すると共に、酸化剤分割流路31〜37のうち中央領域に酸化剤ガスを供給する。この場合、図18に示すような直交形態を採用していた従来技術に比較し、膜電極接合体1において発電面積形状の異形化(非対称化)が抑制される。ひいては膜電極接合体1において電流密度の不均一化が抑制される。更に、電解質膜10に膨潤や乾燥が生じたとしても、発電面積形状は燃料流路2および酸化剤流路3の中心線を介して対称形状またはほぼ対称形状とされており、膜電極接合体1の面方向において発電部分の温度の不均一化の抑制、発電部分の歪みの不均一化の抑制、ひいては応力集中の抑制に効果的であり、燃料電池の長寿命化、耐久性の向上を図り得る。
図8〜図12は実施例4を示す。本実施例は実施例1と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。図8は燃料電池の断面の概念を示す。図8に示すように、燃料電池の膜電極接合体1は、イオン伝導膜としての高分子型の電解質膜10を挟む燃料極11および酸化剤極12を有する。燃料電池は、膜電極接合体1の燃料極11に燃料を供給する燃料流路2と、膜電極接合体1の酸化剤極12に酸化剤を供給する酸化剤流路3とを有する。燃料流路2および酸化剤流路3は膜電極接合体1を介して対向する。
図9は、配流板の一方の片面に形成されている燃料流路2を模式的に示す側面図である。図10は配流板の他方の片面に形成されている酸化剤流路3を模式的に示す側面図である。図11は配流板の一方の片面に形成されている燃料流路2を示す側面図である。図12は配流板の他方の片面に形成されて酸化剤流路3を示す側面図である。
図9に示すように配流板8の一方の表面には燃料流路2が形成されている、図11は配流板8の燃料流路2の詳細を示す。図10に示すように、配流板8の他方の表面には酸化剤流路3が形成されている。図12は配流板8の酸化剤流路3の詳細を示す。配流板8は上辺部8uと下辺部8dと側辺部8sとを有する。
図9において、燃料流路2は、互いに独立するように接近状態に並設された2つの第1燃料分割流路21と第2燃料分割流路22とで形成されている。第1燃料分割流路21と第2燃料分割流路22は、発電面積を変化させるように、電解質膜10の面方向において複数に分割状態に仕切部20xにより仕切られている。第1燃料分割流路21の上流は第1燃料供給バルブ41に繋がる。第2燃料分割流路22の上流は第2燃料供給バルブ42に繋がる。
図9に示すように、第1燃料分割流路21は全体としてクランク形状に曲成されており、第1燃料入口61fから横方向(矢印X1方向)に延設された第1端流路21aと、第1端流路21aの端部から縦方向に延設された第1中央流路21bと、第1中央流路21bの端から第1燃料出口63fに向かうように横方向(矢印X1方向)延設された第1端流路21cとを備えている。更に、図9に示すように、第2燃料分割流路22は全体としてクランク形状に曲成されており、第2燃料入口61sから横方向(矢印X1方向)に延設された第2端流路22aと、第2端流路22aの端部から縦方向に延設された第2中央流路22bと、第2中央流路22bの端から第2燃料出口63sに向かうように横方向(矢印X1方向)延設された第2端流路22cとを備えている。
ここで図9から理解できるように、第1燃料入口61fから第1燃料流路21に導入された燃料は、第1燃料流路21の第1端流路21aを矢印X1方向に流れ、第1中央流路21bを矢印Y2方向(上向き)に流れ、第2端流路21cを矢印X1方向に流れ、第1燃料出口63fから導出される。また図9から理解できるように、第2燃料入口61sから第2燃料流路22に導入された燃料は、第2燃料流路22の第2端流路22aを矢印X1方向に流れ、第2中央流路22bを矢印Y2方向(上向き)に流れ、第2端流路22cを矢印X1方向に流れ、第2燃料出口63sから導出される。
更に、図10において、酸化剤流路3は、互いに独立するように接近状態に並設された2つの第1酸化剤分割流路31と第2酸化剤分割流路32とで形成されている。第1酸化剤分割流路31と第2酸化剤分割流路32とは、発電面積を変化させるように、電解質膜10の面方向において複数に分割状態に仕切部30xにより仕切られている。第1酸化剤分割流路31の上流は第1酸化剤供給バルブ51に繋がる。第2酸化剤分割流路32の上流は第2酸化剤供給バルブ52に繋がる。第1酸化剤分割流路31は全体としてクランク形状に曲成されており、第1酸化剤入口71fから横方向(矢印X2方向)に延設された第1端流路31aと、第1端流路31aの端部から縦方向に延設された第1中央流路31bと、第1中央流路31bの端から第1酸化剤出口73fに向かうように横方向(矢印X2方向)延設された第1端流路31cとを備えている。
図10に示すように、第2酸化剤分割流路32は全体としてクランク形状に曲成されており、第2酸化剤入口71sから横方向(矢印X2方向)に延設された第2端流路32aと、第2端流路32aの端部から縦方向に延設された第2中央流路32bと、第2中央流路32bの端から第2酸化剤出口73に向かうように横方向(矢印X2方向)延設された第2端流路32cとを備えている。ここで、燃料流路2および酸化剤流路3は配流板8の表裏の関係とされているため、図10および図11において、矢印X1方向および矢印X2方向は、燃料電池として組み付けた状態では互いに同じ向きとされている。
本実施例によれば、第1燃料分割流路21の第1中央流路21bと第1酸化剤分割流路31の第1中央流路31bとは、膜電極接合体1を介して互いに対向している。また、第2燃料分割流路22の第2中央流路22bと第2酸化剤分割流路32の第2中央流路32bとは、膜電極接合体1を介して互いに対向している。
ここで、図10および図12において、第1酸化剤供給バルブ51が開放されると、第1酸化剤入口71fから第1酸化剤流路31に導入された酸化剤ガスは、第1酸化剤流路31の第1端流路31aを矢印X2方向に流れ、第1中央流路31bを矢印Y1方向(下向き)に流れ、第2端流路31cを矢印X2方向に流れ、第1酸化剤出口73fから導出される。また、第2酸化剤供給バルブ52が開放すると、第2酸化剤入口71sから第2酸化剤流路32に導入された酸化剤ガスは、第2酸化剤流路32の第2端流路32aを矢印X2方向に流れ、第2中央流路32bを矢印Y1方向(下向き)に流れ、第2端流路32cを矢印X2方向に流れ、第2酸化剤出口73sから導出される。このように酸化剤ガスの基本流れ方向を下向き(矢印Y1方向)にするのは、発電反応で生成した水を重力を利用して排出させるためである。
このように本実施例によれば、酸化剤ガスの基本流れ方向を下向き(矢印Y1方向)にすると共に、燃料の基本的流れを上向き(矢印Y2方向)にしている。このため、燃料の基本的流れ方向と酸化剤ガスの基本的流れ方向との関係は、対向流形態とされている。
図11および図12において、燃料極11、酸化剤極12、膜電極接合体1の高さサイズは、寸法LAとされており、燃料流路2の上下方向に延びる中央流路21b,22bに投影されると共に,酸化剤流路3の上下方向に延びる中央流路31b,32bに投影されるように設定されている。この結果、並行流形態が占める面積を高めることができる。具体的には、図11〜図12において寸法LAの領域のみに膜電極接合体1が配置されており、膜電極接合体1の発電面積を100%とするとき、対向流形態が占める割合は面積比で実質的に100%とされている。
図11に示すように燃料流路2は、互いに平行に並走する複数の流路壁2xにより仕切られている。更に、通路幅D1とするように、上下方向にのびる複数の中間壁29が、隣接する流路壁2x間に並設されている。各中間壁29の上部29uは仮想的な斜辺R1に沿って配置されている。各中間壁29の下部29dは仮想的な斜辺R2に沿って配置されている。なお、斜辺R1および斜辺R2は互いに平行またはぼ平行に配置されている。
また図12に示すように酸化剤流路3は、互いに平行に並走する複数の流路壁3xにより仕切られている。更に、通路幅D1とするように、上下方向にのびる複数の中間壁39が、隣接する流路壁3x間に並設されている。各中間壁39の上部39uは仮想的な斜辺R10に沿って配置されている。各中間壁39の下部39dは仮想的な斜辺R20に沿って配置されている。なお、斜辺R10および斜辺R20は互いに平行またはぼ平行に配置されている。
本実施例によれば、電力負荷が大きく燃料電池の発電出力を増加させるときには、燃料供給バルブ41,42の双方が開放して燃料が第1燃料分割流路21,第2燃料分割流路22の双方に供給されると共に、酸化剤供給バルブ51,52の双方が開放して酸化剤ガスが第1酸化剤分割流路31,第2酸化剤分割流路32の双方に供給される。
これに対して電力負荷が低くて燃料電池の発電出力を低減させるときには、形態Aまたは形態Bのいずれかを採用する。形態Aによれば、燃料供給バルブ41が開放して燃料が第1燃料分割流路21に供給されると共に、酸化剤供給バルブ51が開放して酸化剤ガスが第1酸化剤分割流路31に供給される。形態Aによれば、燃料は第2燃料分割流路22に供給されず、酸化剤ガスが第2酸化剤分割流路32に供給されない。
また形態Bによれば、燃料供給バルブ42が開放して燃料が第2燃料分割流路22に供給されると共に、酸化剤供給バルブ52が開放して酸化剤ガスが第2酸化剤分割流路32に供給される。形態Bによれば、燃料は第1燃料分割流路21に供給されず、酸化剤ガスが第1酸化剤分割流路31に供給されない。これにより発電面積が減少する。
このように燃料電池の発電出力を低減させるとき、形態Aあるいは形態Bのいずれかに切り替え、形態Aあるいは形態Bは対向流形態とされている。このため、膜電極接合体1において発電面積形状の異形化(非対称化)が抑制される。この点、燃料の流れ方向と酸化剤ガスの流れ方向とを直交させる直交形態を採用する特許文献1(図18参照)の場合とは異なる。この結果本実施例によれば、膜電極接合体1の発電面積形状における電流密度の不均一化が抑制される。更に、発電面積形状の異形化(非対称化)が抑制されるため、電解質膜10に膨潤や乾燥が生じたとしても、膜電極接合体1の面方向において、発電部分の温度の不均一化の抑制、歪みの不均一化の抑制が図られ、ひいては応力集中の抑制に効果的である。
図13および図14は実施例5を示す。本実施例は実施例4と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。以下、実施例4と相違する部分を中心として説明する。本実施例によれば、酸化剤ガスの基本流れ方向を下向き(矢印Y1方向)にすると共に、燃料の基本的流れを下向き(矢印Y1方向)にしている。このため、燃料の流れ方向と酸化剤ガスの流れ方向との関係は、並行流形態とされている。
本実施例によれば、図13に示すように、第1燃料入口61fおよび第2燃料入口61sは配流板8の上側に形成され、第1燃料出口63fおよび第2燃料出口63sは配流板8の下側に形成されている。また図14に示すように、第1酸化剤入口71fおよび第2酸化剤入口71sは配流板8の上側に形成され、第1酸化剤出口73fおよび第2酸化剤出口73sは配流板8の下側に形成されている。
図13および図14において、膜電極接合体1、燃料極11および酸化剤極12の高さサイズは寸法LAとされており、寸法LAの領域のみに膜電極接合体1が配置されており、このため、膜電極接合体1の発電面積を100%とするとき、対向流形態が占める割合は面積比で実質的に100%とされている。
本実施例においても、電力負荷が低くて発電出力を低減させるとき形態Aまたは形態Bのいずれかを採用する。この場合、実施例4の場合と同様に、膜電極接合体1において発電面積形状の異形化(非対称化)が抑制され、ひいては電流密度の不均一化が抑制される。更に、電解質膜10に膨潤や乾燥が生じたとしても、膜電極接合体1の面方向において、発電部分の温度の不均一化の抑制、歪みの不均一化の抑制が図られ、ひいては応力集中の抑制に効果的である。
図15および図16は実施例6を示す。本実施例は実施例4と基本的には同様の構成、同様の作用効果を有する。以下、相違する部分を中心として説明する。図15に示すように、配流板8の一方の表面には燃料流路2が形成されている。燃料流路2は実施例4と同様な構成とされている。また図16に示すように、配流板8の他方の表面には酸化剤流路3が形成されている。図16に示すように、酸化剤流路3は、互いに独立するように並設された上下方向に沿って直線状に延設された2つの第1酸化剤分割流路31と第2酸化剤分割流路32とで形成されている。第1酸化剤分割流路31と第2酸化剤分割流路32は仕切部30xにより仕切られている。
第1酸化剤分割流路31は、切欠部3mを備えた壁状をなす流路壁3xを有しており、第1酸化剤入口71fから縦方向に沿って第1酸化剤出口73fに向けて直線状に延設されている。第2酸化剤分割流路32は、第2酸化剤入口71sから縦方向に沿って第2酸化剤出口73sに向けて直線状に延設されている。
本実施例によれば、酸化剤ガスの基本流れ方向を下向き(矢印Y1方向)にすると共に、燃料の基本的流れを上向き(矢印Y2方向)にしている。このため燃料の流れ方向と酸化剤ガスの流れ方向との関係は、対向流形態とされている。図15および図16において、燃料極11および酸化剤極12を有する膜電極接合体1の形状は、仮想的な斜辺R1,R2に沿った輪郭を有する平行四辺形または疑似平行四辺形とされている。斜辺R1,R2に沿った輪郭を有する平行四辺形または疑似平行四辺形とされている部分に、膜電極接合体1が配置されている。このため、膜電極接合体1の発電面積を100%とするとき、対向流形態が占める割合は面積比で実質的に100%とされている。
本実施例においても、燃料電池の発電出力を増加させるとき、燃料供給バルブ41,42が開放して燃料が第1燃料分割流路21,第2燃料分割流路22の双方に供給されると共に、酸化剤供給バルブ51,52が開放して酸化剤ガスが第1酸化剤分割流路31,第2酸化剤分割流路32の双方に供給される。
これに対して燃料電池の発電出力を低減させるときには、形態Aまたは形態Bのいずれかを採用する。形態Aによれば、燃料供給バルブ41が開放して燃料が第1燃料分割流路21に供給されると共に、酸化剤供給バルブ52が開放して酸化剤ガスが第1酸化剤分割流路31に供給される。また形態Bによれば、燃料供給バルブ42が開放して燃料が第2燃料分割流路22に供給されると共に、酸化剤供給バルブ51が開放して酸化剤ガスが第2酸化剤分割流路32に供給される。
本実施例によれば、図18に示す特許文献1のように燃料の流れ方向と酸化剤ガスの流れ方向とを全体的に直交させる直交形態を採用していないため、実施例4の場合と同様に、膜電極接合体1において発電面積形状の異形化(非対称化)が抑制され、ひいては発電面積形状における電流密度の過剰な不均一化が抑制される。更に、電解質膜10に膨潤や乾燥が生じたとしても、膜電極接合体1の面方向において、発電部分の温度の不均一化の抑制、発電部分の歪みの過剰の不均一化の抑制が図られ、ひいては応力集中の抑制に効果的である。なお、燃料を下向きに流して並行流形態としても良い。この場合、図15に記載されている第1燃料入口61fおよび第2燃料入口61sを配流板8の上側に形成し、第1燃料出口63fおよび第2燃料出口63sを配流板8の下側に形成する。
(他の実施例)
その他、本発明は上記し且つ図面に示した実施例のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できるものである。
その他、本発明は上記し且つ図面に示した実施例のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できるものである。
本発明は例えば定置用、車両用、電気機器用、電子機器用、携帯用等の燃料電池シテスムに利用することができる。
1は膜電極接合体、10は電解質膜(イオン伝導膜)、11は燃料極、12は酸化剤極、2は燃料流路、21〜27は燃料分割流路、3は酸化剤流路、31〜37は酸化剤分割流路、41〜47は燃料供給バルブ(燃料供給手段)、51〜57は酸化剤供給バルブ(酸化剤供給手段)を示す。
Claims (4)
- イオン伝導膜を挟む燃料極および酸化剤極を有する膜電極接合体と、前記燃料極に対向して設けられ前記燃料極に燃料を供給する燃料流路と、前記酸化剤極に対向して設けられ前記酸化剤極に酸化剤を供給する酸化剤流路とを有する燃料電池を備える燃料電池システムにおいて、
前記燃料流路は、前記膜電極接合体の面方向において複数に分割され且つ互いに独立する複数の燃料分割流路を有しており、前記酸化剤流路は、前記膜電極接合体の面方向において複数に分割され且つ互いに独立する複数の酸化剤分割流路を有しており、
前記燃料流路における燃料の流れ方向と前記酸化剤流路における酸化剤の流れ方向との関係は、燃料の基本的流れ方向と酸化剤の基本的流れ方向とが同じ向きである並行流形態、または、燃料の基本的流れ方向と酸化剤の基本的流れ方向とが逆向きである対向流形態で形成されており、
前記燃料電池の発電出力に応じて発電面積を変化させるように互いに対向する前記燃料分割流路および前記酸化剤分割流路にそれぞれ燃料および酸化剤を流すことを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項1において、各前記燃料分割流路の上流はそれぞれ燃料供給手段に繋がり、各前記酸化剤分割流路の上流はそれぞれ酸化剤供給手段に繋がっていることを特徴とする燃料電池システム。
- 請求項2において、各前記燃料分割流路は上下方向に沿って延設されていると共に、各前記酸化剤分割流路は上下方向に沿って延設されていることを特徴とする燃料電池システム。
- 請求項1〜請求項3のうちのいずれか一項において、発電出力が低いときには、時間の経過につれて、順次異なる前記燃料分割流路を使用すると共に、順次異なる前記酸化剤分割流路を使用することを特徴とする燃料電池システム。
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2005
- 2005-05-23 JP JP2005148979A patent/JP2006331655A/ja active Pending
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