JP2006331536A - 光ディスク用基板、光ディスク、およびその光ディスクの製造方法 - Google Patents

光ディスク用基板、光ディスク、およびその光ディスクの製造方法 Download PDF

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浩 梅山
Masayuki Taniguchi
谷口  正幸
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Abstract

【課題】本発明は、特に信号記録層領域の表面が平滑性に優れ、光ディスク駆動装置においてチャッキング部分となるセンター孔における偏芯が起こらない、光ディスク用基板、光ディスク、および光ディスクの製造方法を提供する。
【解決手段】円形状のクランプエリア中芯部と外周に設けたリブ部と、その中芯部とリブ部を繋ぐ複数の繋ぎ部とからなり、その複数の繋ぎ部の信号記録層を形成する側の少なくとも片面が所定の厚さに圧潰されて、かつ、同時に前記円形状の中芯部の外周と繋ぎ部とリブ部の内周で囲まれる複数の領域が基材を貫通して打ち抜かれてなる基材の両面に、中芯部表裏とリブ部表裏および圧潰されていない複数の繋ぎ部表面に形成した接着剤層を介して、プラスチックフィルムが積層されてなり、前記中芯部の中心に所定の直径のセンター孔を有する円盤状の光ディスク用基板、光ディスク、およびその光ディスクの製造方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、板状の基材から形成される光ディスク用基板、光ディスクおよびその光ディスクの製造方法に係わり、特に、信号記録層領域の表面が平滑性に優れ、また高温・高湿環境下で熱や吸水による変形、反り等が生ずることがなく物理的強度に優れ、かつ光ディスク駆動装置においてチャッキング部分となるセンター孔における偏芯が起こらない、長期信頼性の高い光ディスク用基板およびその基板を用いた光ディスクならびに光ディスクの製造方法に関する。
従来、レーザ光の照射により情報の記録再生を行う光ディスクとしては、光磁気ディスク,各種追記型光ディスク,書換え可能型光ディスク,デジタル・オーディオ・ディスク(いわゆるコンパクトディスク),光学式ビデオディスク(いわゆるレーザディスク)等の各種の媒体が実用化されている。
このような光ディスクは、通常、光ディスクの基材材料としては、安定した読み取りおよび書き込みが行えるように、異物および不純物の含有が少なく、複屈折率が小さく、また透過性、吸水性、耐熱性に優れ、さらに成形加工時における高流動性を有し、離型性に優れる、ポリカーボネート(PC)樹脂やエポキシ樹脂等が多く用いられている。特に、PC樹脂は優れた透明性、寸法安定性、平滑性などによりレーザーによる読み取り性に優れた素材である。
通常、光ディスク基板と記録層が一体成形される。PC樹脂等からなる円盤状の基板上に、光学的な記録及び/又は再生が可能な信号記録層が形成され、さらにこの信号記録層を保護するための保護膜が形成された構成とされる。そして、信号読みだし面側(通常、基板面側)から信号記録層にレーザ光を照射し、この信号記録層に形成されたピット部分とピットが形成されていない部分の反射率あるいは位相等の差を検出することにより信号の読みだしが行われる。
しかしながら、昨今、ゴミ問題、廃棄物処理問題、石油資源枯渇問題などの環境問題から光ディスク基板として使用されるプラスチック材料の使用量を減らしたいという課題がある。
上記の問題の対策の一つとして、プラスチック材料から形成される光ディスクの厚みを薄くするという方法が考えられるが、厚みを薄くすると光ディスクの強度が不十分となることから、光ディスク基板にリブを設ける手段がとられている。しかしながら、光ディスク基板にリブを設けると、リブ部とリブ部以外の基板部分の射出成形における収縮が異なり記録層に凹凸ができてしまう問題がある。
また、従来のDVDは記録層を読み取り書き取りするとき、レーザー光がプラスッチク材料を透過して信号をやり取りしているために、プラスチック材料の厚い部分と薄い部分でのレーザー光の透過,反射に歪みが生じ、読み取り書き取りに問題が生じることがある。
そこで、易廃棄性や環境負荷の点で優れる紙を基材にした光ディスク用基板なども最近検討されている。
しかしながら、光ディスク用紙製基板は、特に、高温・湿度環境下で熱による変形や吸
水による反りが生じて、ドライブのトラッキングやフォーカシングサーボのエラーを起こし、読み取り・書き込みエラーに至るという問題があった。
また、紙製基材の表面凹凸が、光ディスクのレーザービームをガイドするための案内溝および/または信号ピットの凹凸パターンのノイズとして存在してしまうため、紙製基材の表面平滑性に問題があった。
さらには、光ディスクドライブ装置にローディングされ高速回転動作に対する紙製基材のセンター丸孔端面の物理的強度が十分でないため位置精度に誤差を生じ、偏芯するという問題があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、特に、信号記録層領域の表面が平滑性に優れ、また高温・高湿環境下で熱や吸水による変形、反り等が生ずることがなく物理的強度に優れ、かつ光ディスク駆動装置においてチャッキング部分となるセンター孔における偏芯が起こらない、長期信頼性の高い光ディスク用基板およびその基板を用いた光ディスクならびに光ディスクを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、すなわち、
請求項1に係る発明は、
板状の基材から打ち抜いて形成される光ディスク用基板であって、
板状の基材から打ち抜いて形成される円形状のクランプエリア中芯部と外周に設けたリブ部と、そのクランプエリア中芯部とリブ部を繋ぐ複数の繋ぎ部とからなり、その複数の繋ぎ部の光ディスク信号記録層を形成する側の少なくとも片面が所定の厚さに圧潰されて、かつ、同時に前記円形状のクランプエリア中芯部の外周と繋ぎ部とリブ部の内周で囲まれる複数の領域が基材を貫通して打ち抜かれ、前記円形状のクランプエリア中芯部とリブ部とが複数の繋ぎ部を介して保持されてなる基材の両面に、クランプエリア中芯部表裏、リブ部表裏および圧潰されていない複数の繋ぎ部表面に形成した接着剤層を介してプラスチック材料からなるフィルムを貼り合わせ積層されてなる構成をなしており、前記クランプエリア中芯部の中心に所定の直径のセンター孔を有することを特徴とする円盤状の光ディスク用基板である。
請求項2に係る発明は、
前記板状の基材が、紙を主体とする紙製基材であることを特徴とする請求項1記載の光ディスク用基板である。
請求項3に係る発明は、
前記センター孔が、所定の巾で同心円状に圧潰してできる同心円状周縁部が形成されてなることを特徴とする請求項1または2記載の光ディスク用基板である。
請求項4に係る発明は、
前記紙製基材に、予め、高分子からなる硬化性もしくは熱可塑性樹脂を、少なくとも紙基材の片面に塗工、もしくは紙基材の厚さ方向の全層に含浸して表面平滑処理を施してなることを特徴とする請求項1〜3のいずれ1項に記載の光ディスク用基板である。
請求項5に係る発明は、
前記高分子からなる硬化性樹脂が、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂から選ばれるいずれかの樹脂であることを特徴とする請求項4記載の光ディスク用基板
である。
請求項6に係る発明は、
前記高分子からなる熱可塑性樹脂が、生分解性樹脂であることを特徴とする請求項4記載の光ディスク用基板である。
請求項7に係る発明は、
請求項1〜6のいずれか1項に記載の光ディスク用基板の片面に信号記録層を形成してなり、その信号記録層領域の下部に空洞部を有することを特徴とする光ディスクである。
請求項8に係る発明は、
前記信号記録層が、ブルーレイディスクの規格で形成される信号記録層であることを特徴とする請求項7記載の光ディスクである。
請求項9に係る発明は、
板状の基材から打ち抜いて形成される光ディスクの製造方法であって、
板状の基材から打ち抜いて形成される円形状のクランプエリア中芯部と外周に設けたリブ部と、そのクランプエリア中芯部とリブ部を繋ぐ複数の繋ぎ部とからなり、その複数の繋ぎ部の光ディスク信号記録層を形成する側の少なくとも片面が所定の厚さに圧潰されて、かつ、同時に前記円形状のクランプエリア中芯部の外周と繋ぎ部とリブ部の内周で囲まれる複数の領域とリブ部外周を打ち抜く工程(1)と、
前記圧潰・打ち抜かれてなる円形状のクランプエリア中芯部とリブ部とが複数の繋ぎ部を介して保持されてなるクランプエリア中芯部表裏、リブ部表裏および圧潰されていない複数の繋ぎ部表面に接着剤を塗布する工程(2)と、
前記接着剤層を介して、表裏両面にプラスチック材料からなるフィルムを貼り合わせて積層する工程(3)と、
前記クランプエリア中芯部の中心に所定の直径を有するセンター孔を穿設する工程(4)と、
前記工程(1)〜(4)で得られる光ディスク用基板の片面に信号記録層を形成する工程と、
を含むことを特徴とする光ディスクの製造方法である。
本発明により、光ディスクの信号記録層領域の下部に複数の空洞を有する構造であるから、信号記録層領域は、紙製基材であっても、高温・高湿下でも伸縮などの影響を受けないので表面平滑性に優れ、また高温・高湿環境下で熱や吸水による変形、反り等が生ずることがなく、かつ光ディスク駆動装置においてチャッキング部分となるセンター孔における偏芯が起こらない物理的強度に優れ、長期信頼性の高い光ディスク用基板およびその基板を用いた光ディスクなたびにその光ディスクの製造方法を提供することが可能となる。また、信号記録層領域表面平滑性に優れ、表面平滑度が、JIS B 0601に準拠する中心線平均粗さ(Ra)で0.1μm以下、最大高さ(Rmax)が3.0μm以下の値が実現可能であることから、ブルーレイ・ディスク(Blu−ray Disc)規格の大容量光ディスクを提供できる。
以下、本発明の実施形態の一例を図面を参照して説明する。図1は、本発明の光ディスク用基板を用いた光ディスクの一例を示すものであって、(a)はその平面図でり、(b)は同図のX−Y方向の断面図である。図2は、本発明の光ディスク用基板の一例を示すものであって、(a)はその平面図でり、(b)は同図のX−Y方向の断面図である。図3は、本発明の光ディスク用基板の他の例を示すものであって、(a)はその平面図でり
、(b)は同図のX−Y方向の断面図である。図4は、本発明の光ディスク用基板の別の例を示すものであって、(a)はその平面図でり、(b)は同図のX−Y方向の断面図である。図5は、本発明の光ディスク用基板のさらに別の例を示すものであって、(a)はその平面図でり、(b)は同図のX−Y方向の断面図である。図6、本発明の光ディスク用基板を構成する紙製基材の製造方法の一例を示す製造工程を説明する説明図である。図7は、本発明の光ディスク用基板を構成する紙製基材の製造方法の他の例を示す製造工程を説明する説明図である。図8は、本発明の光ディスク用基板およびその基板を用いた光ディスクの製造方法の一例を示す製造工程を説明する説明図である。図9は、本発明の光ディスク用基板およびその基板を用いた光ディスクの製造方法の他の例を示す製造工程の一部を説明する説明図である。
本発明の一実施例としての光ディスクは、図1(a)平面図、および(b)同図のX−Y方向の断面図に示すように、板状の基材から打ち抜いて形成される円形状のクランプエリア中芯部11とリブ部12と、そのクランプエリア中芯部11とリブ部12を繋ぐ3個所の繋ぎ部13とからなり、その繋ぎ部13の光ディスク信号記録層を形成する側の両面が所定の厚さに圧潰してできる凹部15,15を有し、かつ、同時に前記円形状のクランプエリア中芯部11の外周と繋ぎ部13とリブ部12の内周で囲まれる複数(3個所)の領域が基材を貫通して打ち抜かれた複数(3個所)の欠切部14を有し、前記円形状のクランプエリア中芯部11とリブ部12の内周とが複数(3個所)の繋ぎ部13を介して板状の基材に保持されてなる基材の両面に、クランプエリア中芯部11表裏および外周に設けたリブ部12表裏に形成した接着剤層(図示せず)を介して両面にポリカーボネートフルムなどのプラスチック材料からなるフィルム16を貼り合わせ積層してなり、前記クランプエリア中芯部11の中心にセンター孔11aを有することを特徴とする円盤状の光ディスク用基板10Aである。そして、同図(b)に一部拡大断面図に示すように、光ディスク用基板10Aの片面に、例えば、凹凸17a,17bが転写されてなる信号記録層17を形成してあり、その信号記録層17領域の下部に基板10Aを貫通して打ち抜かれた欠切部14からなる複数(3個所)の空洞部と繋ぎ部13の圧潰してできる上記凹部15からなる複数(3個所)の空洞部を有する光ディスクである。
後に詳細に説明する板状の基材として上記の紙を主体とする紙製基材は、予め、高分子からなる硬化性もしくは熱可塑性樹脂を、少なくとも紙基材の片面に塗工、もしくは紙基材の厚さ方向の全層に含浸して表面平滑処理を施してなる紙を主体とする紙製基材を用いることができる。
上記の紙製基材を用いることにより、表面平滑性と物理的強度が向上し、特に、光ディスクとして光ディスクドライブ装置にローディングされ高速回転動作に対する紙製基材のセンター丸孔壁端面が物理的強度が十分でないと位置精度に誤差を生じ、偏芯するという問題が解消される。また、ディスク外周端面からの水分の浸透(吸水)が抑制されるので吸水による光ディスクの反りなどが改善される。
また、本発明の一実施例としての光ディスクは、図2(a)平面図、および(b)同図のX−Y方向の断面図に示すように、図1に示した光ディスク用基板10Aにおいて、センター孔21aが、所定の巾で同心円状に圧潰してできる同心円状周縁部21bが形成されてなり、その同心円状周縁部21bの紙層が加圧・圧縮により緻密化されて同心円状周縁部21bの端面の物理的強度が飛躍的に向上した光ディスク用基20Aを用いた光ディスク20である。
このように、クランプエリア中芯部21のセンター孔21aに同心円状周縁部21bを設けるで、光ディスクとして光ディスクドライブ装置にローディングされ高速回転動作に対する光ディスクのセンター孔壁端面の物理的強度が飛躍的に向上し、位置精度の誤差に
起因する偏芯を防止することができる。
また、本発明の光ディスク用基板は、図1、2に示した光ディスク用基板10A,20A以外に、図3〜図5に示す光ディスク用基板を使用することもできる。
本発明の光ディスク用基板30Aは、図3(a)平面図、および(b)同図のX−Y方向の断面図に示すように、板状の基材として、紙を主体とする紙製基材から打ち抜かれて形成され、円形状のクランプエリア中芯部31とリブ部32と、そのクランプエリア中芯部31とリブ部32を繋ぐ複数(3個所)の繋ぎ部33とからなり、その繋ぎ部33の光ディスク信号記録層を形成する側の片面が所定の厚さに圧潰してできる凹部35を有し、かつ、同時に前記円形状のクランプエリア中芯部31の外周と繋ぎ部33とリブ部32の内周で囲まれる複数(3個所)の領域が基材を貫通して打ち抜かれた欠切部34を有し、前記円形状のクランプエリア中芯部31とリブ部32の内周とが複数(3個所)の繋ぎ部33を介して板状の基材に保持されてなる基材の両面に、クランプエリア中芯部31表裏、外周に設けたリブ部32表裏および複数(3個所)の繋ぎ部33の圧潰されていない表面に形成した接着剤層(図示せず)を介して両面にポリカーボネートフィルムなどのプラスチック材料からなるフィルム36を貼り合わせ積層してなり、前記クランプエリア中芯部31の中心にセンター孔31aを有し、基板30Aを貫通して打ち抜かれた欠切部34からなる複数(3個所)の空洞部と繋ぎ部33には光ディスク信号記録層を形成する側の片面が所定の厚さに圧潰してできる上記凹部35からなる複数(3個所)の空洞部を有し、そして基板外周リブ部32の内周と3個所の繋ぎ部33との結合部分の繋ぎ部33に丸みを付けた形状の構成をなしている。
また、図4(a)平面図、および(b)同図のX−Y方向の断面図に示すように、本発明の光ディスク用基板40Aは、図1に示した構成の光ディスク10に用いた光ディスク用基板10Aにおいては、複数(3個所)の繋ぎ部13の両面を圧潰しているのに対して、繋ぎ部43の信号記録層を形成する側の片面のみを圧潰してできる凹部45を形成した構成をなしている。
さらに、図5(a)平面図、および(b)同図のX−Y方向の断面図に示すように、本発明の光ディスク用基板50Aは、図1に示した構成の光ディスク10に用いた光ディスク用基板10Aにおいて、複数の繋ぎ部53の表裏を圧潰していない構成をなしているもので、このような構成の光ディスク用基板を使用することもできる。
本発明において使用される板状の基材として、上記の実施形態では紙を主体とする紙製基材を例示したが、紙製基材以外に、木質材料、プラスチック材料、金属材料、セラミック材料などからなる基材も使用され、特に限定されない。
まず、上記の紙製基材を構成する紙材料としては、通常の製紙で使用されるパルプが使用可能である。例えば、針葉樹や広葉樹の化学パルプや機械パルプ等の木材パルプ、麻や綿等の非木材パルプ、ポリエチレン、プロピレン等を原料とした合成パルプなどを挙げることができ、これらを組み合わせて使用することができる。また、上記のパルプの他に、アクリル繊維、レーヨン繊維、フェノール繊維、ポリアミド繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維等の各種繊維を混抄することも可能である。さらには、原料紙を塩化亜鉛溶液の膨潤作用を利用して任意の厚さに積層後、塩化亜鉛を除去乾燥して得られる剛性を有するバルカナイズドファイバーのような素材を使用することもできる。
金属材料としては、アルミニウム、鉄などの金属を使用できる。
プラスチック材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステルなどの熱可
塑性樹脂、ポリウレタン、エポキシ、フェノールなどの熱硬化性樹脂などが使用でき、ポリ乳酸、脂肪族ポリエステルなどの生分解性樹脂などを用いることもできる。
しかしながら、使用済み後の廃棄を考慮すると、金属材料、セラミック材料などは、情報が漏洩することを防止するために光ディスクを破壊して記録情報を消去しようとすると容易に破壊することができないという問題や、またプラスチック材料は、廃棄物処理や環境負荷の観点からも好ましいものではなく、易廃棄性や環境負荷の点で優れる紙材料、木質材料、特に紙を主体とする紙製基材を使用するのが好ましい。
以下、本発明における最良の実施形態の一例として、紙を主体とした板状の紙製基材から打ち抜かれて形成される光ディスク用基板およびその基板を用いた光ディスクについて詳細に説明する。
本発明の光ディスク用基板を構成する紙を主体とする紙製基材は、紙基材に、予め、高分子からなる硬化性もしくは熱可塑性樹脂を、少なくとも紙基材の片面に塗工、もしくは紙基材の厚さ方向の全層に含浸した後、前記樹脂を塗工したその塗工面もしくは含浸した紙基材の表面に鏡面を有する基材のその鏡面側を重ね合わせ、少なくとも一方の側から加圧してその鏡面を前記塗工面もしくは含浸紙基材の表面に転写する表面平滑処理を施し、硬化もしくは乾燥して得られる紙製基が用いられる。
本発明において使用される上記の高分子からなる硬化性樹脂としては、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂から選ばれるいずれかの樹脂が使用できる。また、上記の高分子からなる熱可塑性樹脂としては、生分解性樹脂等が使用できる。これらの樹脂を主体とした塗工液もしくは含浸液として調整して上記の紙製基材の少なくとも片面に塗工、もしくは紙製基材の厚さ方向の全層に含浸して高分子からなる硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を付与することができる。
本発明において使用される上記の高分子からなる硬化性樹脂としての上記の紫外線硬化性樹脂組成物としては、分子中に重合性不飽和結合または、エポキシ基を有するプレポリマー、オリゴマー、および/またはモノマーを適宜に混合したものを使用することが好ましい。
紫外線硬化性樹脂組成物中のプレポリマー、オリゴマーの具体例としては、不飽和ジカルボン酸と多価アルコールの縮合物等の不飽和ポリエステル類、ポリエステルメタクリレート、ポリエーテルメタクリレート、ポリオールメタクリレート、メラミンメタクリレート等のメタクリレート類、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリオールアクリレート、メラミンアクリレート等のアクリレート、カチオン重合型エポキシ化合物が挙げられる。
紫外線硬化性樹脂組成物中のモノマーの例としては、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系モノマー、アクリル酸メチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸ブトキシエチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸メトキシブチル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸エトキシメチル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ラウリル等のメタクリル酸エステル類、アクリル酸−2−(N,N−ジエチルアミノ)エチル、アクリル酸−2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル、アクリル酸−2−(N,N−ジベンジルアミノ)メチル、アクリル酸−2−(N,N−ジエチルアミノ)プロピル等の不飽和置換の置換アミノアルコールエステル類、アクリルアミド、メタクリルアミド等の不飽和カルボン酸アミド、エチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコー
ルジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート等の化合物、ジプロピレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート等の多官能性化合物、及び/又は分子中に2個以上のチオール基を有するポリチオール化合物、例えばトリメチロールプロパントリチオグリコレート、トリメチロールプロパントリチオプロピレート、ペンタエリスリトールテトラチオグリコレート等が挙げられる。
通常、紫外線硬化性樹脂組成物中のモノマーとしては、以上の化合物を必要に応じて、1種もしくは2種以上を混合して用いるが、紫外線硬化性樹脂組成物に通常の塗工および含浸適性を与えるために、上記のプレポリマーまたはオリゴマー、上記モノマーおよび/またはポリチオール化合物の配合量を適宜選択するのが好ましい。
一般的な紫外線硬化性樹脂組成物には、光重合開始剤や光重合促進剤を添加する。光重合開始剤としては、一般的には、ラジカル重合性不飽和基を有する樹脂系の場合は、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル等を単独または混合して用いる。また、カチオン重合性官能基を有する樹脂系の場合は、光重合開始剤として、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、メタセロン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル等を単独または混合物として用いる。光重合開始剤や光重合促進剤の配合量は、硬化特性を考慮して適宜選択する。
本発明において使用される上記の高分子からなる硬化性樹脂としての上記の電子線硬化性樹脂組成物としては、紙製基材への浸透を考慮し100〜500cps程度の粘度と、硬化後の適当な物理的強度と硬度を付与する点から選択され、電子線硬化性オリゴマーまたは樹脂を単官能または多官能アクリレートモノマーあるいはメタアクリレートモノマー(以下、(メタ)アクリレートと略称する)で希釈したものが好適である電子線による硬化には、硬化速度が速い及び基材に熱がかからないために後加工が直ちにできるといった生産性上有利な点と、開始剤が不要及び電子線の高透過力により、厚膜または紙製基材の深部まで硬化が進むという品質面で有利な点があり好適である。
このような化合物としては、例えば以下のものが該当する。電子線硬化性オリゴマーとしては、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート等があげられる。
単官能(メタ)アクリレート類としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレートメチルエーテル、フェニルエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、メトキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルモルホリン、イソボルニル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
多官能(メタ)アクリレート類としては、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、グリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレンジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリスアクリロイルオキシエチルイソシアヌレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アク
リレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、アジピン酸エポキシ(メタ)アクリレート、水素化ビスフェノールエチレンオキサイドジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールグリセロールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリエチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エチレングリコール化ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、プロピレングリコール化ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
電子線による硬化は、加速電圧30〜500KV、特に50〜200KVの電子線を照射することにより行う。好ましい照射線量としては5〜200KGy程度であり、更に好ましくは10〜100KGyである。
本発明において使用される上記の高分子からなる硬化性樹脂としての熱硬化性樹脂としては、特に制限されるものではないが、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂(PPO樹脂)などを例示することができる。
そして、上記の熱硬化性樹脂にジシアンジアミド等の硬化剤やトリアリルイソシアヌレート等の架橋性モノマーを添加して、熱硬化性樹脂組成物を調整することができる。
また、熱硬化性樹脂組成物には、必要に応じて硬化促進剤や重合開始剤や溶剤等を添加することができる。硬化促進剤としては、2−エチル−4−メチルイミダゾール等を例示することができ、重合開始剤としては、ジクミルパーオキサイド等を例示することができる。
また、本発明において使用される上記の高分子からなる熱可塑性樹脂として、生分解性樹脂が使用できる。生分解性樹脂を使用することで、生分解性、リサイクル性、省資源性、安全性等に優れ環境保全型の紙製基材が得られる。
生分解性樹脂組成物としては、ポリオキシカルボン酸類、ポリ乳酸類、ポリラクトン類、脂肪族ポリエステル類、脂肪族−芳香族ポリエステル共重合体類、ポリエステルアミド共重合体類、ポリエステルウレタン共重合体類、ポリエステルウレア共重合体類、ポリヒドロキシアルカノエート類、ポリエステルカーボネート共重合体類、ポリエステルエーテル共重合体類などのポリエステル系生分解性樹脂およびその誘導体、または架橋剤が添加された単体、あるいは複数混合されたものが使用される。
具体的には、ポリオキシカルボン酸類は、ポリグリコリドやポリ乳酸類などが例示でき、特にポリ乳酸類は、乳酸を原料として直接、或いは二量体(ラクチド)から開環重合したもの何れでも良く、D−体、L−体が適宜の比率で配分されているものを示す。ポリラクトン類は、例えば、ε−カプロラクトン、β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトンなどのラクトン類を単独、或いは2種以上の共重合体を示す。脂肪族ポリエステル類は、例えば、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネートアジペート共重合体、ポリエチレンサクシネート共重合体などを示す。脂肪族−芳香族ポリエステル類は、例えば、ポリブチレンアジペート中にテレフタル酸やイソフタル酸が共重合されているものなどを示す。ポリヒドロキシアルカノエート類は、ポリヒドロキシブチレート、ポリヒドロキシブチレートバリレート共重合体などで生物産生のものも含まれる。ポリエステルアミド類は、例えば、ε−カプロラクトンとε−カプロラクタムの共重合体や各種脂肪族ポリエステル中にヘキサメチレンジアミンが共重合しているものなどを示す。ポリエステルウレタン類は、前述の各種脂肪族ポリエステル中に2、或いは3官能の
イソシアネート類が共重合、或いは架橋剤として含まれたものである。ポリエステルカーボネート共重合体は、各種脂肪族ポリエステル中にジフェニルカーボネートなどとの共重合によるカーボネート結合を有したものを示す。また、以上の各種ポリエステル類は、単独、或いは2種類以上で混合したものでも良い。架橋剤としては、本発明の主旨を損なわない反応可能な多官能試薬であれば良く、例えば、グリセロール、ソルビトール、トリメチロールプロパン、およびペンタエリスリトールなどのポリオール類や、クエン酸などの多価カルボン酸類、或いは前述の多官能イソシアネート類が挙げられる。
上記の本発明において使用される上記の高分子からなる硬化性の樹脂としての紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂高分子、および高分子からなる熱可塑性の樹脂としての生分解性樹脂を主成分とする、特に水溶液、あるいは水性エマルジョンの形態の塗工液もしくは含浸液であれば、脱石油系溶剤となり、より一層環境に配慮したものとなる。もちろん、これらの各種樹脂を石油系溶剤で溶解した塗工液もしくは含浸液でも構わない。これらの樹脂から選ばれる塗工液もしくは含浸液を紙製基材に塗工や含浸して、上記の樹脂を付与することができる。
以上の各種樹脂を主成分とする塗工液もしくは含浸液の紙基材への塗工、あるいは含浸方法としては、エアナイフコーティング、バーコーティング、ロールコーティング、グラビアコーティング、キャストコーティング、ブレードコーティング、ゲートロールコーティング、キスロールコーティング、ディピング法、スプレーコーティングなどで塗工、あるいは含浸が可能であり、サイズプレス含浸すれば、紙製基材の内部まで含浸可能である。
塗工量としては、紙基材の種類、表面状態により異なるが、ノンコートカート原紙の場合は10〜100μmの範囲、またアート紙、コート紙などのピグメントコート紙の場合は、0.5〜20μmの範囲の塗工層が得られる程度の塗工量が好ましい。さらに、アート紙、コート紙などのピグメントコート紙等にカレンダー加工を施すことにより塗工量を少なくすることができる。
サイズプレスで含浸させる場合の含浸量は、紙の坪量が大きければその分含浸量が多い程、紙基材の空隙を埋めて、均一で表面平滑性の高い紙基材が得られる。紙基材の坪量は、特に制限はないが、30〜400g/m2位の紙から、600g/m2位の厚紙でも可能であるので、含浸量は5〜60g/m2が適当である。
塗工あるいは含浸する樹脂が紫外線硬化性または電子線硬化性樹脂の場合は、上記の方法により紙製基材に塗工あるいは含浸した後、前記樹脂を塗工したその塗工面もしくは含浸した紙製基材の表面に鏡面を有する基材のその鏡面側を重ね合わせ、少なくとも一方の側から加圧してその鏡面を前記塗工面もしくは含浸紙製基材の表面に転写する表面平滑処理における加圧しながら紫外線もしくは電子線を照射するか、または、加圧後紫外線もしくは電子線を照射するかして紙製基材表面の空隙を埋めて、均一で表面平滑性の高い紫外線硬化または電子線硬化樹脂層が得られる。
図6は、塗工あるいは含浸する樹脂が紫外線硬化性または電子線硬化性樹脂の場合における本発明の光ディスク用基板を構成する紙製基材の製造方法の一例を説明する断面工程図である。図6に示すように、予め、紙製基材1の片面に高分子からなる紫外線または電子線硬化性樹脂2を塗布装置3により塗工した後[(b)参照]、前記樹脂を塗工した紙製基材1の塗工面に鏡面を有する紫外線または電子線透光性基材4のその鏡面側を重ねあわせ、加圧ロール5により一方の側から加圧し[(c)参照]、紫外線または電子線照射装置6により鏡面を有する基材4を介して、紫外線または電子線照射して樹脂を硬化した後[(d)参照]、前記基材4を剥離して[(e)参照]、その基材4の鏡面が紙製基材
1の表面に転写して表面平滑処理を施し、紙製基材1表面の空隙を埋めて、表面平滑性の高い紫外線硬化または電子線硬化樹脂層2cを形成した紙製基材が得られる[(f)参照]。なお、図中の符号2aは、紙製基材1の紙層中に浸透した紫外線硬化性または電子線硬化性樹脂を示し、また、符号2bは、紙製基材1の紙層中に浸透した紫外線硬化または電子線硬化樹脂を示す。もちろん、紙製基材1の両面に同様の処理を施すこともできる。この場合は、樹脂材料、厚み、塗工量等は両面で同じにした方が好ましい。これは、温湿度環境下の影響により保存中の基板が反るのを防止するためである。
上記の紫外線照射については、紫外線照射装置として、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ等があり、オゾン発生の少ないオゾンレスタイプもある。一般に、出力30w/cm以上のランプを複数本並行して使用する。
また、上記の電子線照射については、電子線加速器としては、例えば、エレクトロカーテンシステム、スキャンニングタイプ、ダブルスキャンニングタイプ等の何れでも良く、電子線照射は、透過力、硬化力の面から加速電圧が100〜1000KVであり、より好ましくは150〜200KVの電子線加速器を用い、照射量が0.5〜20Mradになるようにすることが好ましい。加速電圧、あるいは電子線照射量がこの範囲より低いと電子線の透過力が低すぎて十分な硬化が行なわれず、またこの範囲より大きすぎるとエネルギー効率が悪化するばかりでなく、樹脂、添加剤の分解、原紙の強度低下など品質上好ましくない影響が現われる。
また、塗工あるいは含浸樹脂が熱硬化性樹脂の場合は、予め塗工あるいは含浸樹脂による基材のタック性を消失する程度の可塑性を有する状態まで硬化させた後、鏡面熱プレスにて加圧・加熱し、完全硬化することにより、紙製基材表面の空隙を埋めて、表面平滑性の高い熱硬化樹脂層が得られる。
上記の塗工あるいは含浸する樹脂が熱硬化樹脂の場合における紙製基材の製造方法を図7を参照して説明する。予め、高分子からなる熱硬化性樹脂7を紙製基材1の片面に塗布装置3により塗工した後[(b)参照]、塗工した熱硬化性樹脂7による紙製基材のタック性を消失する程度の可塑性を有する状態まで硬化させた(図示せず)後、鏡面熱プレス8,8′にて加圧・加熱し[(c)参照]、完全硬化することにより、紙製基材1表面の空隙を埋めて、表面平滑性の高い熱硬化樹脂層7cが形成された紙製基材が得られる。なお、図中の符号7aは、紙製基材1の紙層中に浸透した熱硬化性樹脂を示し、また符号7bは、紙製基材1の紙層中に浸透した紫外線硬化または電子線硬化樹脂を示す。もちろん、紙製基材1の両面に同様の処理を施すこともできる。
また、塗工あるいは含浸樹脂が熱可塑性樹脂の場合は、鏡面熱プレスにて加圧・加熱し、熱溶融状態で鏡面を転写した後、冷却固化して、紙製基材表面の空隙を埋めて、均一な表面平滑性を有する熱可塑性樹脂層を得ることもできる。
なお、紙製基材に、予め、高分子からなる硬化性もしくは熱可塑性の樹脂を、少なくとも紙製基材の片面に塗工、もしくは紙製基材の厚さ方向の全層に含浸せずに、紙製基材に、直接鏡面を有するプラスチックフィルム基材のその鏡面側が紙製基材の表面となるように接着剤を介して、その鏡面を有する基材を積層してよい。
鏡面を有するプラスチックフィルム基材としては、表面平滑度が、JIS B 0601に準拠する中心線平均粗さ(Ra)で0.1μm以下、最大高さ(Rmax)が3.0μm以下の平滑性を有するものであれば特に限定されず、情報記録層材料との密着性の点からポリカーボネートフィルムが一般的に用いられる。また、コスト面で安価な、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系フィルム、ポリエチレンテレフタレートなど
のポリエステル系フィルム、ナイロンなどのポリアミド系フィルム等も用いられる。
さらに、高度の水蒸気バリア性を付与する場合は、蒸着フィルムやアルミニウム箔などの金属箔等を積層して使用することもできる。
この場合、接着材料としては、例えば、天然高分子系樹脂、生分解性樹脂、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、湿気硬化性樹脂、紫外線(UV)硬化性樹脂、電子線(EB)硬化性樹脂などからなる接着剤が使用できる。具体的には、ポリエステル系、アクリル系、ウレタン系、酢酸ビニル系、フェノール系接着剤などを用いる。
上記の鏡面を有する紫外線または電子線を透過する基材、鏡面熱プレス、およびミラーロール等の鏡面の表面平滑度が、JIS B 0601に準拠する中心線平均粗さ(Ra)で0.1μm以下、最大高さ(Rmax)が3.0μm以下のものを使用することで、本発明において使用される高分子からなる硬化性の樹脂としての紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂高分子、および高分子からなる熱可塑性樹脂としての生分解性樹脂を塗工もしくは含浸してなる紙製基材の表面平滑処理を施された少なくとも片面表面の表面平滑度が、JIS B 0601に準拠する中心線平均粗さ(Ra)で0.1μm以下、最大高さ(Rmax)が3.0μm以下である紙製基材が得られる。
以下、本発明の光ディスクの製造方法の一例について図8〜図10を参照して説明する。
板状の基材として紙を主体とする紙基材60から、例えば、打ち抜き型プレス機(図示せず)を用いて、板状の基材から打ち抜いて形成される円形状のクランプエリア中芯部11とリブ部12と、そのクランプエリア中芯部とリブ部を繋ぐ複数の繋ぎ部13とからなり、その複数の繋ぎ部の光ディスク信号記録層を形成する側の少なくとも片面が所定の厚さに圧潰し、かつ、同時に前記円形状のクランプエリア中芯部の外周と繋ぎ部とリブ部の内周で囲まれる複数の領域とリブ部外周を打ち抜く工程[図8(a)参照]から、光ディスク用基材70を得る。その光ディスク用基材70の平面図を同図(b)に、また、同図(c)にそのX−Y方向の断面図を示した。この光ディスク用基材70は、板状の基材から打ち抜いて形成される円形状のクランプエリア中芯部11とリブ部12と、そのクランプエリア中芯部11とリブ部12を繋ぐ複数の繋ぎ部13とからなり、同図(c)に示すように、その繋ぎ部13の光ディスク信号記録層を形成する側の両面が所定の厚さに圧潰してできる凹部15,15を有し、かつ、同時に前記円形状のクランプエリア中芯部11の外周と繋ぎ部13とリブ部12の内周で囲まれる複数の領域が基材を貫通して打ち抜かれた3個所の欠切部14を有し、前記円形状のクランプエリア中芯部11とリブ部12の内周とが3個所の繋ぎ部13を介して板状の基材に保持されてなる構成をなしている。
次に、図9(d)に示すように、例えば、ロールコーター、またはクランプエリア中芯部11と基板外周リブ部12,12のみを塗工できるようにしたグラビア版、シルク版などの印刷版(図示せず)を用いて、上記で得られた光ディスク用基材70の円形状のクランプエリア中芯部11とリブ部12とが複数の繋ぎ部13を介して保持されてなる光ディスク用基材のクランプエリア中芯部11、リブ部12の表裏両面に接着剤を塗布する。(圧潰された繋ぎ接着剤は塗布されない。)[図9(d)参照]。
その後、上記で接着剤を塗布して得られた光ディスク用基材80の接着剤層90を介してポリカーボネートフィルムなどのプラスチックフィルム16をニップロールもしくはプレス機(図示せず)を用いて貼り合わせ積層する[図9(e)参照]。
しかる後、上記で得られた光ディスク用基材100のクランプエリア中芯部11の中心
に設けるセンター孔を打ち抜く抜き刃80aを備えた打ち抜き型プレス機80,80′を用いてプレスして、クランプエリア中芯部11中心にセンター孔11aを穿設する[図9(f)参照]。
上記の工程を経て、本発明において使用される円盤状の光ディスク用基板10Aを得ることができる[図10(g)参照]。すなわち、板状の基材から打ち抜いて形成される円形状のクランプエリア中芯部11とリブ部12と、そのクランプエリア中芯部11とリブ部12を繋ぐ3個所の繋ぎ部13とからなり、その繋ぎ部13の光ディスク信号記録層を形成する側の両面が所定の厚さに圧潰してできる凹部15,15を有し、かつ、同時に前記円形状のクランプエリア中芯部11の外周と繋ぎ部13とリブ部12の内周で囲まれる複数の領域が基材を貫通して打ち抜かれた複数の欠切部14を有し、前記円形状のクランプエリア中芯部11とリブ部12の内周とが複数の繋ぎ部13を介して板状の基材に保持されてなる基材の両面に、クランプエリア中芯部11表裏および外周に設けたリブ部12表裏に形成した接着剤層(図示せず)を介して両面にポリカーボネートフルムなどのプラスチック材料からなるフィルム16を貼り合わせ積層してなり、前記クランプエリア中芯部11の中心にセンター孔11aを有する、図1で例示した光ディスクに使用した、円盤状のが得られる。
上記光ディスク用基板10Aのポリカーボネートフィルムなどのプラスチックフィルム16の片面に表面にスパッタリング、イオンプレーティング等の物理蒸着やプラズマCVD等の化学蒸着等により成膜されてなる信号記録層を設け、さらにこの信号記録層の表面を覆って保護膜(図示せず)を形成された構成の光ディスクが得られる。信号記録層17領域の下部に基板10Aを貫通して打ち抜かれてできる欠切部14および繋ぎ部13が圧潰されてできる凹部15からなる空洞部を有する本発明の光ディスクを製造することができる[図8(h)参照]。
なお、図11に示すように、上記の本発明の光ディスクの製造方法において得られた光ディスク用基材100[図11(e)参照]を用いて、に示す、前記基板30のクランプエリア中芯部に設けたセンター孔11aの端面から中芯部外側に向かって所定の巾で同心円状に加圧・圧縮する型を有するそれぞれ型110aおよび110′aを具備した型プレス機110,110′を用いて両面からプレスして、前記光ディスク用基材100のクランプエリア中芯部に設けたセンター孔21a穿設すると同時に所定の巾で同心円状に加圧・圧縮されて紙層が緻密化してできるセンター孔同心円状周縁部21bを設けた光ディスク用基板20Aを使用して、図2に示した構成の本発明の光ディスクを製造することもできる。このように、クランプエリア中芯部21のセンター孔21aに同心円状周縁部21bを設けるで、光ディスクとして光ディスクドライブ装置にローディングされ高速回転動作に対する光ディスクのセンター孔壁端面の物理的強度が飛躍的に向上し、位置精度の誤差に起因する偏芯を防止することができる。
なお、上記の本発明の光ディスクの製造方法において、上記の実施形態で例示したように、円盤状の光ディスク用基板として打ち抜いた信号記録層を形成する方法とは別に、円盤状の光ディスク用基板に信号記録層を形成した後打ち抜くこともできる。
上記の信号記録層としては、特に限定されず、用途に応じて任意選択すればよい。例えば、デジタルオーディオディスクや、いわゆるCD―ROM等においては、凹凸パターンが転写されたディスク基材上にアルミニウム(Al)、アルミニウム(Al)−チタン(Ti)合金、アルミニウム(Al)−クロム(Cr)合金等の金属反射膜がスパッタリング、イオンプレーティング等の物理蒸着やプラズマCVD等の化学蒸着等により形成される。光磁気ディスクでは、磁気光学特性を有する垂直磁化膜が形成される。その他、低融点金属薄膜、相変化膜、有機色素を含有する膜等を記録層とする光ディスクにも適用可能
である。
上記の保護膜は、信号記録層を衝撃や外部環境との接触による腐食等から保護するために設けられるもので、例えば、スピンコーターによって塗工された紫外線硬化性樹脂等が硬化して形成されたものである。なお、上記の保護膜の材料も特に限定されるものではないが、スピンコーターにより塗工することができ、しかる後に硬化して十分な強度の被膜を形成できる材料であればよい。
本発明の光ディスクは、信号記録層領域の下部に複数の空洞を有する構造であるから、信号記録層領域は、紙製基材であっても、高温・高湿下でも伸縮などの影響を受けないので表面平滑性に優れ、また高温・高湿環境下で熱や吸水による変形、反り等が生ずることがなく、かつ光ディスク駆動装置においてチャッキング部分となるセンター孔における偏芯が起こらない物理的強度に優れ、長期信頼性の高い光ディスク用基板およびその基板を用いた光ディスクなたびにその光ディスクの製造方法を提供すること可能となる。
また、本発明の光ディスクは、信号記録層表面平滑度が、JIS B 0601に準拠する中心線平均粗さ(Ra)で0.1μm以下、最大高さ(Rmax)が3.0μm以下の平滑性を実現可能であることから、光ディスクの記憶容量を大幅に上回る大容量光ディスクとしてブルーレイ・ディスク(Blu−ray Disc)規格の大容量光ディスクを提供できる。ブルーレイ・ディスクとは大容量光ディスクの規格名称である。このブルーレイ・ディスクにおいては、情報の読み取りに際して、ディスク基板と反対側すなわち情報記録層の上の面に設けた光透過層を通して読み取り用の光を情報記録面に入射させ、情報を読み取る等している。ブルーレイ・ディスクによれば、読み取り用の精度に係わる光透過層の膜厚は薄くすることができ、一方ディスク基板には読み取り用の光が入射しないのでディスク強度を確保できる厚みに設定することができる。この場合、高密度に情報が記録された情報記録面に対して光透過層に光を入射させる入射角度や射出角度が多少ずれたとしても光透過層の膜厚が薄く均一なので光路差を小さくすることができる。このため、読み取り時の誤差を小さくすることができ、正確に大容量の情報を記録再生することができる。
以下、本発明を具体的実施例を挙げて説明する。
図1に示す構成をないしている本発明の光ディスクを作製した。
すなわち、光ディスク用基板を構成する紙基材として、厚さ0.8mm、坪量800g/m2、表面粗さRaが0.42μmでRmaxが3.6μmのピグメントコート紙(北越製紙社製)を用いて、打ち抜き型プレス機により加熱温度80℃、500kgf/cm2の条件で板状の基材から打ち抜いて形成される円形状のクランプエリア中芯部と外周に設けたリブ部と、そのクランプエリア中芯部とリブ部を繋ぐ3個所の繋ぎ部とからなり、その繋ぎ部の両面がクランプエリア中芯部とリブ部面より各々0.1mm圧潰されると同時に前記円形状のクランプエリア中芯部の外周と繋ぎ部とリブ部の内周で囲まれる領域が基材を貫通して打ち抜かれた3個所の欠切部を有し、前記円形状のクランプエリア中芯部とリブ部の内周とが3個所の繋ぎ部を介して保持されてなる光ディスク用基材を得た。
次に、上記で得られた光ディスク用基材の前記繋ぎ部の圧潰された両面を除く、クランプエリア中芯部とリブ部の表裏両面に湿気硬化型ウレタン系ホットメルト型接着剤(セキスイエスダイン社製)をロールコーターにて厚さ10μmの接着剤層を形成し、表面粗さRaが0.08μmでRmaxが0.8μmの表面平滑なポリカーボネートフィルムを両面に貼り合わせ積層した後、打ち抜きプレス機で外径120mmで打ち抜くと同時にクラ
ンプエリア中芯部に直径15mmのセンター孔を穿設して円盤状の光ディスク用基板を得た。なお、ポリカーボネートフィルムを積層した後のフィルムの信号記録層を形成する領域の下部に前記欠切部からなる空洞部と前記繋ぎ部の両面が所定の厚さに圧潰されてなる空洞部を有するために紙基材の表面粗さや伸縮などの影響を受けずに、フィルム表面粗さRaが0.08μmでRmaxが0.8μmがそのまま保持された平滑な表面が得られた。
上記の光ディスク用基板の片面のポリカーボネートフィルム表面に光りデータをやり取りできる紫外線硬化性樹脂からなる凹凸を有する信号記録層を形成し、その表面に銀蒸着を施し、その表面に厚さ0.1mmのアクリル系樹脂からなる保護層を形成した光ディスクを作成して信号記録層の読み取りテストを実施した結果読み取り可能であることが確認された。また、80℃85%の高温・高湿環境下に96時間保存した後であっても、信号記録層に表面は平滑面を保持されており、読み取りテストにおいて読み取り可能であった。
図1に示す構成をないしている本発明の光ディスクを作製した。
すなわち、光ディスク用基板を構成する紙基材として、厚さ0.9mm、坪量860g/m2、表面粗さRaが0.58μmでRmaxが4.7μmのコート紙(特種製紙製)を用いて、打ち抜き型プレス機により加熱温度80℃、500kgf/cm2の条件で板状の基材から打ち抜いて形成される円形状のクランプエリア中芯部と外周に設けたリブ部と、そのクランプエリア中芯部とリブ部を繋ぐ3個所の繋ぎ部とからなり、その繋ぎ部の両面がクランプエリア中芯部とリブ部面より各々0.1mm圧潰されると同時に前記円形状のクランプエリア中芯部の外周と繋ぎ部とリブ部の内周で囲まれる領域が基材を貫通して打ち抜かれた3個所の欠切部を有し、前記円形状のクランプエリア中芯部とリブ部の内周とが3個所の繋ぎ部を介して保持されてなる光ディスク用基材を得た。
次に、上記で得られた光ディスク用基板のクランプエリア中芯部と基板外周リブ部の表裏両面にアクリル系紫外線硬化型接着剤(大日本インキ化学工業社製)をノズル塗布装置にて厚さ10μmの接着剤層を形成し、表面粗さRaが0.05μmでRmaxが2.9μmの表面平滑なポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡社製)を紫外線照射装置により紫外線を照射して両面に貼り合わせ積層した後、打ち抜きプレス機で外径120mmで打ち抜くと同時にクランプエリア中芯部に直径15mmのセンター孔を穿設して円盤状の光ディスク用基板を得た。なお、PETフィルムを積層した後のフィルムの信号記録層を形成する領域の下部に前記欠切部からなる空洞部と前記繋ぎ部の両面が所定の厚さに圧潰されてなる空洞部を有するために紙基材の表面粗さや伸縮などの影響を受けずに、フィルム表面粗さRaが0.05μmでRmaxが2.9μmがそのまま保持された平滑な表面が得られた。
上記の光ディスク用基板の信号記録層を形成する側のPETフィルムに光りデータをやり取りできる、シルク印刷で形成した紫外線硬化インキからなる凹凸を有する信号記録層を形成し、その表面に光反射層として厚さ30nmのアルミニウム蒸着を施し、その表面に厚さ0.1mmのアクリル系樹脂からなる保護層を形成した光ディスクを作成して信号記録層の読み取りテストを実施した結果読み取り可能であることが確認された。また、80℃85%の高温・高湿環境下に96時間保存した後であっても、信号記録層に表面は平滑面を保持されており、読み取りテストにおいて読み取り可能であった。
実施例1、2で得られた本発明の光ディスクとその性能を比較するための比較例として

光ディスク用基板を構成する紙基材として、実施例1で用いたピグメントコート紙に、直接、実施例1で用いたと同様の湿気硬化型ウレタン系ホットメルト型接着剤をダイコータにて厚さ40μmの接着剤層を形成し、実施例1で用いた同様のポリカーボネートフィルムを両面に貼り合わせ積層した後、打ち抜きプレス機で外径120mmで打ち抜くと同時にクランプエリア中芯部に直径15mmのセンター孔を穿設して円盤状の光ディスク用基板を得た。なお、上記の接着剤層が厚いため、ポリカーボネートフィルムの積層後のフィルム表面粗さRaが0.08μmでRmaxが0.8μmがそのまま保持された平滑な表面が得られた。
上記の光ディスク用基板に実施例と同様にして、ポリカーボネートフィルム表面に光りデータをやり取りできる紫外線硬化性樹脂からなる凹凸を有する信号記録層を形成し、その表面に銀蒸着を施し、その表面に厚さ0.1mmのアクリル系樹脂からなる保護層を形成した光ディスクを作成して信号記録層の読み取りテストを実施した結果読み取り可能であることが確認された。
しかしながら、80℃85%の高温・高湿環境下に96時間保存した後、読み取りテストを実施したところ読み取り不可能であった。このことは、紙基材とポリカーボネートフィルムとが接着剤層を介して直接(空洞部がなく)積層されて信号記録層領域の下部に空洞部が存在しないために、80℃85%の高温・高湿環境下において、紙基材を構成しているパルプ繊維が伸縮変形して、ポリカーボネートフィルムを介して信号記録層が変形したことに起因するするものである。
本発明の光ディスク用基板を用いた光ディスクの一例を示すものであって、(a)はその平面図でり、(b)は同図のX−Y方向の断面図である。 本発明の光ディスク用基板の一例を示すものであって、(a)はその平面図でり、(b)は同図のX−Y方向の断面図である。 本発明の光ディスク用基板の他の例を示すものであって、(a)はその平面図でり、(b)は同図のX−Y方向の断面図である。 本発明の光ディスク用基板の別の例を示すものであって、(a)はその平面図でり、(b)は同図のX−Y方向の断面図である。 本発明の光ディスク用基板のさらに別の例を示すものであって、(a)はその平面図でり、(b)は同図のX−Y方向の断面図である。 本発明の光ディスク用基板を構成する紙製基材の製造方法の一例を示す製造工程を説明する説明図である。 本発明の光ディスク用基板を構成する紙製基材の製造方法の他の例を示す製造工程を説明する説明図である。 本発明の光ディスク用基板およびその基板を用いた光ディスクの製造方法の一例を示す製造工程の一部を説明する説明図である。 本発明の光ディスク用基板およびその基板を用いた光ディスクの製造方法の一例を示す製造工程の一部を説明する説明図である。 本発明の光ディスク用基板およびその基板を用いた光ディスクの製造方法の一例を示す製造工程の一部を説明する説明図である。 本発明の光ディスク用基板およびその基板を用いた光ディスクの製造方法の一例を示す製造工程の一部を説明する説明図である。
符号の説明
1、60・・・紙基材
2・・・紫外線もしくは電子線硬化性樹脂
2a・・・紙基材に浸透した紫外線もしくは電子線硬化性樹脂層
2b・・・紙基材に浸透した紫外線もしくは電子線硬化樹脂層
2c・・・紙基材表面を被覆した紫外線もしくは電子線硬化樹脂層
3・・・塗布装置
4・・・鏡面を有する紫外線もしくは電子線透過性基材
5・・・加圧ロール
6・・・紫外線もしくは電子線照射装置
7・・・熱硬化性樹脂
7a・・・紙基材に浸透した熱硬化性樹脂
7b・・・紙基材に浸透した熱硬化樹脂層
7c・・・紙基材表面を被覆した熱硬化樹脂層
8,8′・・・鏡面加熱プレス装置
10A、20A、30A、40A、50A・・・円盤状光ディスク用基板
11、21、31、41、51・・・クランプエリア中芯部
11a、21a・・・センター孔
12、22、32、42、52・・・外周リブ部
13、23、33、43、53・・・繋ぎ部
14、24、34、44、54・・・打ち抜き貫通部(欠切部)
15、25、35、45、55・・・圧潰部(凹部)
16・・・プラスチックフィルム
17・・・信号記録層
17a・・・信号凸部
17b・・・信号凹部
21b・・・センター孔同心円状周縁部

Claims (9)

  1. 板状の基材から打ち抜いて形成される光ディスク用基板であって、
    板状の基材から打ち抜いて形成される円形状のクランプエリア中芯部と外周に設けたリブ部と、そのクランプエリア中芯部とリブ部を繋ぐ複数の繋ぎ部とからなり、その複数の繋ぎ部の光ディスク信号記録層を形成する側の少なくとも片面が所定の厚さに圧潰されて、かつ、同時に前記円形状のクランプエリア中芯部の外周と繋ぎ部とリブ部の内周で囲まれる複数の領域が基材を貫通して打ち抜かれ、前記円形状のクランプエリア中芯部とリブ部とが複数の繋ぎ部を介して保持されてなる基材の両面に、クランプエリア中芯部表裏、リブ部表裏および圧潰されていない複数の繋ぎ部表面に形成した接着剤層を介してプラスチック材料からなるフィルムを貼り合わせ積層されてなる構成をなしており、前記クランプエリア中芯部の中心に所定の直径のセンター孔を有することを特徴とする円盤状の光ディスク用基板。
  2. 前記板状の基材が、紙を主体とする紙製基材であることを特徴とする請求項1記載の光ディスク用基板。
  3. 前記センター孔が、所定の巾で同心円状に圧潰してできる同心円状周縁部が形成されてなることを特徴とする請求項1または2記載の光ディスク用基板。
  4. 前記紙製基材に、予め、高分子からなる硬化性もしくは熱可塑性樹脂を、少なくとも紙基材の片面に塗工、もしくは紙基材の厚さ方向の全層に含浸して表面平滑処理を施してなることを特徴とする請求項1〜3のいずれ1項に記載の光ディスク用基板。
  5. 前記高分子からなる硬化性樹脂が、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂から選ばれるいずれかの樹脂であることを特徴とする請求項4記載の光ディスク用基板。
  6. 前記高分子からなる熱可塑性樹脂が、生分解性樹脂であることを特徴とする請求項4記載の光ディスク用基板。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の光ディスク用基板の片面に信号記録層を形成してなり、その信号記録層領域の下部に空洞部を有することを特徴とする光ディスク。
  8. 前記信号記録層が、ブルーレイディスクの規格で形成される信号記録層であることを特徴とする請求項7記載の光ディスク。
  9. 板状の基材から打ち抜いて形成される光ディスクの製造方法であって、
    板状の基材から打ち抜いて形成される円形状のクランプエリア中芯部と外周に設けたリブ部と、そのクランプエリア中芯部とリブ部を繋ぐ複数の繋ぎ部とからなり、その複数の繋ぎ部の光ディスク信号記録層を形成する側の少なくとも片面が所定の厚さに圧潰されて、かつ、同時に前記円形状のクランプエリア中芯部の外周と繋ぎ部とリブ部の内周で囲まれる複数の領域とリブ部外周を打ち抜く工程(1)と、
    前記圧潰・打ち抜かれてなる円形状のクランプエリア中芯部とリブ部とが複数の繋ぎ部を介して保持されてなるクランプエリア中芯部表裏、リブ部表裏および圧潰されていない複数の繋ぎ部表面に接着剤を塗布する工程(2)と、
    前記接着剤層を介して、表裏両面にプラスチック材料からなるフィルムを貼り合わせて積層する工程(3)と、
    前記クランプエリア中芯部の中心に所定の直径を有するセンター孔を穿設する工程(4)と、
    前記工程(1)〜(4)で得られる光ディスク用基板の片面に信号記録層を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする光ディスクの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016196182A (ja) * 2015-03-31 2016-11-24 長興材料工業股▲ふん▼有限公司Eternal Materials Co.,Ltd. 積層構造

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