JP2006330156A - 粉体挙動解析装置及び粉体挙動解析方法、並びにコンピュータ・プログラム - Google Patents

粉体挙動解析装置及び粉体挙動解析方法、並びにコンピュータ・プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 設計段階(粉体が存在せず、あるいは実験装置が試作前)において、適当な粉体の物性値を与えて挙動解析計算を好適に実行する。
【解決手段】 攪拌部におけるトナー濃度変化解析を行なう際、オーガ一周期分に相当する個別要素法による粒子挙動解析モデルを作成し、キャリアに相当する粒子を充填し、現像剤搬送方向の上流側に所定量のトナーを配置し、所定時間オーガを回転させた粒子挙動を計算する。現像剤搬送方向所定幅のトナーとキャリア粒子数の比率をトナー濃度とし、現像剤搬送方向に対するトナー濃度の変化から拡散係数を算出する。次いで、攪拌部全体の流体解析モデルを作成し、個別要素法による粒子挙動解析から求めた拡散係数を用いてトナー濃度変化を解析する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、所定の空間内で運動する多数の粉体の挙動をシミュレーションにより解析する粉体挙動解析装置及び粉体挙動解析方法、並びにコンピュータ・プログラムに係り、特に、現像、転写などの各プロセスを含む電子写真プロセスにおける現像剤の挙動を解析する粉体挙動解析装置及び粉体挙動解析方法、並びにコンピュータ・プログラムに関する。
さらに詳しくは、本発明は、消費分の新しいトナーを供給して適正なトナー濃度を保ちながら帯電させる現像プロセスの攪拌部における現像剤の粉体挙動を流体解析手法を適用してシミュレーション計算する粉体挙動解析装置及び粉体挙動解析方法、並びにコンピュータ・プログラムに係り、特に、設計段階(粉体が存在せず、あるいは実験装置が試作前)において適当な粉体の物性値を与えて挙動解析計算を実行する粉体挙動解析装置及び粉体挙動解析方法、並びにコンピュータ・プログラムに関する。
粉体や粒体などの粒子を取り扱う分野では、粒子の挙動を把握することか重要な課題である。従来は、このような粒子の挙動を試行錯誤の実験により把握することが多かった。このような場合、現実に用いる粒子の組成、実機に近い実験装置や実験環境を用意しなければ、粒子の挙動解析を行なうことはできない。また、これらの仕様を変更する度に改めて実験しなければならず、時間やコストの面で問題があった。
そこで、最近では、粉体や粒体などの粒子の挙動を数式化若しくはモデル化し、ほぼ同じ法則に支配されるシステムの挙動をコンピュータ上で模擬すること、すなわちシミュレーションが広く利用されている。シミュレーション技術を利用することにより、粒子の挙動を現実に体験する前に予測することができる。また、投入する条件やパラメータを変えて、同じシミュレーション計算を繰り返し行なうことにより、さまざまな粒子組成や装置設計・制御体系の性能を評価することができる。シミュレーションによれば、実験を行なう場合に比較して、より最適な解を低コストで得ることができる。さらに、シミュレーションにより得られたパラメータに基づいてシステムを制御し、システムのエラーを回避することができる。
粉体を取り扱う装置の代表例として、電子写真技術を利用した複写機やプリンタなどの画像形成装置を挙げることができる。この場合、画像構成剤としてのトナー及びトナーを搬送するための磁性体からなるキャリアという2成分からなる現像剤を粉体挙動解析の対象として取り扱う。電子写真プロセスは、電子写真感光体に対する帯電、スキャンした原稿イメージの露光、現像すなわち感光体へのトナー重畳、用紙へのトナー転写及びトナー定着、感光体のクリーニングという複数の工程からなる。このような電子写真プロセスでは、例えば現像、転写などの各プロセスにおいて粉体挙動解析シミュレーションを適用することで、現実に画像形成実験を行なうことなく、形成される画像を予測し評価することができる。
粉体挙動解析の主な手法として、粉体毎の挙動を解析する個別要素法(例えば、非特許文献1を参照のこと)と、複数の粉体を等価な物性値を持つ流体モデルに置き換えて解析する方法などが挙げられる。
前者の個別要素法によれば、すべての粒子に作用するさまざまな力(例えば、弾性力や粘性力などの接触による作用力、ファンデルワース力や鏡像力、液架橋力などの外力)を基に運動方程式を立てて、粒子毎の挙動を解析するので、より現実に近い評価を行なうことができる。
例えば、電子写真の現像器における穂切りの最適化、トナー飛散対策、クリーニングといった課題を解決するために、磁場や電場における粒子に加わる力を計算して現像剤の挙動をシミュレートする粒子挙動解析装置が開発されている(例えば、特許文献1を参照のこと)。同装置では、初回の演算時には、粒子以外に起因する電磁場に基づいて各粒子の双極子モーメントが求められ、以降の演算時には、前回の処理時に求められた他の粒子に起因する電磁場と、粒子以外に起因する電磁場とに基づいて各粒子の双極子モーメントが求められる。
個別要素法では、高精度なシミュレーションを実現可能である反面、取り扱う粒子数が膨大になると計算量が増大するため、すべての粒子の計算を現実的な時間で行なうのは困難であるという問題がある。計算コスト上見合わない場合には、流体モデルを用いた解析方法が適宜採り入れられる。
感光体に定着した時点でトナーの粒子数が減少することから、現像や転写工程では個別要素法を用いることはできる。一方、消費分の新しいトナーを供給して適正なトナー集中度を保ちながら帯電させる攪拌工程では、粒子数が多すぎるため、個別要素法を用いることは困難である。
例えば、現像器の攪拌部の現像剤を粘性流体と仮定した解析を行ない、粘度は測定装置と流体解析から算出する手法が使われている(例えば、非特許文献2を参照のこと)。また。現像器の攪拌部におけるトナー濃度分布の解析を1次元の流体解析モデルとして拡散方程式を解いてトナー濃度の時間変化を求めている。この場合、拡散係数はトナー濃度変化の実測値より決定している。
このように、粉体の挙動解析に流体解析を適用する場合には、粘度や拡散係数などの物性値を決定する必要がある。従来は、実験装置を用いた実測によりこれらの物性値を決定している。しかしながら、設計段階では、粉体そのものが定まっていなかったり、あるいは実験装置が試作前であったりするため、実測により物性値を求めることができない。粉体の特定や実験装置の試作を終えてからでないとシミュレーション計算を行なえないのでは、非効率的である。また、解析対象となる画像形成装置や粉体が多種にわたる場合には、物性値決定のための実測に膨大な手間と時間を要する。
特開平7−140059号公報 粉体工学会「粉体シミュレーション入門―コンピュータで粉体技術を創造する―」(産業図書株式会社、1998年3月30日)、第3章「粒子要素法シミュレーション」 植木平吾外著「流体モデルを用いた現像容器内シミュレーション・定着システムの熱解析」(日本画像学会誌、第43巻、第3号(2004)、pp180−185)
本発明の目的は、現像、転写などの各プロセスを含む電子写真プロセスにおける現像剤の挙動を好適に解析することかできる、優れた粉体挙動解析装置及び粉体挙動解析方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することにある。
本発明のさらなる目的は、消費分の新しいトナーを供給して適正なトナー濃度を保ちながら帯電させる現像プロセスの攪拌部における現像剤の粉体挙動を、流体解析手法を適用して好適にシミュレーション計算することができる、優れた粉体挙動解析装置及び粉体挙動解析方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することにある。
本発明のさらなる目的は、設計段階(粉体が存在せず、あるいは実験装置が試作前)において、適当な粉体の物性値を与えて挙動解析計算を好適に実行することができる、優れた粉体挙動解析装置及び粉体挙動解析方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することにある。
本発明は、上記課題を参酌してなされたものであり、その第1の側面は、所定の領域内で運動する多数の粉体の挙動を解析する粉体挙動解析装置であって、個別要素法を用いた粒子挙動解析により、流体解析で用いる物性値を求める物性値算出手段と、該算出された物性値を用いて、流体解析手法により粉体の挙動解析を行なう流体解析手段とを具備することを特徴とする粉体挙動解析装置である。
例えば電子写真技術では、現像、転写などの各プロセスにおいて粉体挙動解析シミュレーションを適用することで、現実に画像形成実験を行なうことなく、形成される画像を予測し評価することができる。
ここで、攪拌工程などでは解析対象となる粒子数が膨大であり、個別要素法によりすべての粒子の計算を現実的な時間で行なうのは困難なので、粉体の挙動解析に流体解析を適用することが相当である。この場合、粘度や拡散係数などの物性値を決定する必要があるが、設計段階では、実測により物性値を求めることができないという問題がある。
そこで、本発明では、流体解析手法を粉体の挙動解析に適用する際に、流体解析で用いる物性値を、個別要素法を用いた粒子挙動解析により算出するようにした。すなわち、前記物性値算出手段は、流体解析手法により粉体の挙動解析を行なう際に必要となる粘性及び拡散係数を、個別要素法を用いた粒子挙動解析により算出する。
例えば、電子写真装置の現像装置の攪拌部におけるトナー濃度変化解析を行なう際、現像装置の攪拌部のオーガ一周期分に相当する個別要素法による粒子挙動解析モデルを作成し、キャリアに相当する粒子を充填し、現像剤搬送方向の上流側に所定量のトナーを配置し、所定時間オーガを回転させた粒子挙動計算を行なう。このとき、前記物性値算出手段は、現像剤搬送方向所定幅のトナーとキャリア粒子数の比率をトナー濃度とし、現像剤搬送方向に対するトナー濃度の変化から拡散係数を算出する。そして、前記流体解析手段は、現像装置の攪拌部全体の流体解析モデルを作成し、個別要素法による粒子挙動解析から求めた拡散係数を用いてトナー濃度変化の解析を行なう。
したがって、本発明によれば、実際の装置や粉体が存在せず実測により物性値を求めることができない場合であっても、粉体挙動解析を行なうことができる。また、解析対象の装置や粉体が多種にわたる場合であっても、物性値決定のための実測に比べて手間と時間を低減することができる。
ここで、前記物性値算出手段は、基本的には、全解析領域の一部分について個別要素法を用いた粒子挙動解析を行なうことにより物性値である拡散係数を算出するが、計算粒径を実際の粒径より大きくして物性値を算出することもできる。計算粒子数が少なくなる上、タイムステップを大きくすることができるので物性値の計算処理を高速化することができる。
また、前記物性値算出手段は、あらかじめ物性値を離散的に算出しておき、流体解析計算に用いる物性値を補間により求めるようにすれば、毎回個別要素法により物性値を算出する必要がなくなる。
例えば、前記物性値算出手段は、オーガ回転速度、ピッチ、径などの拡散係数に相関のあるパラメータを離散的に変化させて、上述した個別要素法を用いた粒子挙動解析により物性値をあらかじめ算出しておく。そして、任意の値のパラメータに設定した場合のトナー濃度変化解析を行なう際に、あらかじめ計算してあるパラメータと物性値の関係から、任意の値のパラメータに対する物性値を補間して求める。流体解析手段は、このようにして求められた物性値を用いて流体解析を行なう。
また、粒子挙動解析計算は、条件パラメータを変化させながら繰り返し実行する必要があることから、分散コンピューティング技術を利用した並列処理化によって、高い演算性能を実現するとともに、投資対効果を高めることができる。
例えば、電子写真装置の現像装置の攪拌部におけるトナー濃度変化解析の計算を行なう際、解析対象となる攪拌部部内の全領域を複数の領域に分割して、領域毎の解析計算を複数のノードに配分する。このような場合、全解析領域の粒子挙動計算は領域毎に分割した複数のジョブとして扱われ、これらのジョブは逐次的且つ連成的なものとなる。
このような逐次的且つ連成的なジョブを分散コンピュータ上で並列計算する場合、先発するジョブが完全に終了するのを待ってから後発のジョブを行なうようにすると、プロセッサの利用効率という観点からは有効でない。そこで、2つの連続する領域の挙動計算を複数のノードに分配する際には、最初の領域についての流体解析に基づく粉体挙動解析計算と、続く領域についての物性値計算が同時に終わるように、各領域の物性値算出及び流体解析に対するノード数配分を行なうようにすればよい。このようにすれば、並列計算機を用いた連続する複数領域の粉体挙動解析において、次の領域の粉体挙動計算で必要になる次領域の物性値と現領域の流体計算がほぼ同時に終了するので、片方の計算待ちによる計算時間の増加を抑えることができる。
例えば、並列計算機を用いて連続する2つの領域Aa、Abの解析を行なう場合、まずAaの物性値Paを全ノードを用いて算出する。続いて、物性値Paを用いた領域Aaの流体解析、領域Abの物性値Pbの算出が同時に終了するよう計算量から求めたノード数を配分して計算を行なう。次いで、Aaの流体解析結果と物性値Pbを用いて領域Abの流体解析を行なう。
また、本発明の第2の側面は、所定の領域内で運動する多数の粉体の挙動を解析するための処理をコンピュータ・システム上で実行するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムであって、前記コンピュータ・システムに対し、個別要素法を用いた粒子挙動解析により、流体解析で用いる物性値を求める物性値算出手順と、該算出された物性値を用いて、流体解析手法により粉体の挙動解析を行なう流体解析手順とを実行させることを特徴とするコンピュータ・プログラムである。
本発明の第2の側面に係るコンピュータ・プログラムは、コンピュータ・システム上で所定の処理を実現するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムを定義したものである。換言すれば、本発明の第2の側面に係るコンピュータ・プログラムをコンピュータ・システムにインストールすることによって、コンピュータ・システム上では協働的作用が発揮され、本発明の第1の側面に係る粉体挙動解析装置と同様の作用効果を得ることができる。
本発明によれば、消費分の新しいトナーを供給して適正なトナー濃度を保ちながら帯電させる現像プロセスの攪拌部における現像剤の粉体挙動を、流体解析手法を適用して好適にシミュレーション計算することができる、優れた粉体挙動解析装置及び粉体挙動解析方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することができる。
また、本発明によれば、設計段階(粉体が存在せず、あるいは実験装置が試作前)において、適当な粉体の物性値を与えて挙動解析計算を好適に実行することができる、優れた粉体挙動解析装置及び粉体挙動解析方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することができる。
本発明によれば、流体解析手法を粉体の挙動解析に適用する際に、流体解析で用いる物性値を、個別要素法を用いた粒子挙動解析により算出することができる。したがって、実際の装置や粉体が存在せず実測により物性値を求めることができない場合であっても、粉体挙動解析を行なうことができる。また、解析対象の装置や粉体が多種にわたる場合であっても、物性値決定のための実測に比べて手間と時間を低減することができる。さらに、計算粒径を実際の粒径より大きくして個別要素法による粒子挙動解析を行なうことで、計算粒子数を少なくするとともに、タイムステップを大きくすることができるので、物性値計算時間を高速化することができる。
また、本発明によれば、物性値に相関のあるパラメータを任意の値としたときの粉体挙動解析を行なう場合でも、毎回個別要素法による粒子挙動解析を行なわずに物性値を求めることができる。
また、本発明によれば、並列計算機を用いた連続する複数領域の粉体挙動解析において、次の領域の粉体挙動計算で必要になる次領域の物性値と現領域の流体計算がほぼ同時に終了するので、片方の計算待ちによる計算時間の増加を抑えることができる。
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳解する。
本発明は、電子写真プロセス方式の画像形成装置における粉体の挙動解析に関する。この種の画像形成装置は、画像構成剤としてのトナー及びトナーを搬送するための磁性体からなるキャリアという2成分からなる現像剤を用い、電子写真感光体に対する帯電、スキャンした原稿イメージの露光、現像すなわち感光体へのトナー重畳、用紙へのトナー転写及びトナー定着、感光体のクリーニングという複数のプロセスからなる。
まず、電子写真プロセスについて説明する。図6には、電子写真プロセスの機能的構成を模式的に示している。
感光体の表面を帯電器によって一様な表面電位に帯電させた後、原稿をスキャンして得た画像データに従って感光体表面にレーザ・ビームをスキャンすることによって露光して所望の潜像電位からなる静電潜像を形成する。続いて、現像器においてトナー濃度、トナー帯電量を整えながら、トナーを静電潜像に重畳してトナー像を形成し、転写器は外部から搬送されてきた印刷用紙上にトナー像を転写する。そして、定着器により加熱溶融・圧着作用によりトナー像を印刷用紙上に定着してから、画像形成装置の外に排紙する。転写後の感光体表面は、残留トナーをクリーナによって除去する。清掃後の感光面には残留電位が残っているが、初期電位を印加してから次の電子写真プロセスに利用される。
図7には、現像プロセスを中心に装置構成を図解している。
感光体13の回りには、回転方向bに沿って順に中間転写ベルト14、ブラシ・ローラ34、帯電ローラ36、現像ユニットが設けられている。中間転写ベルト14、ブラシ・ローラ34、帯電ローラ36はいずれも感光体13の感光面に当接している。また、帯電ローラ36と現像ユニットとの間には、感光面をライン露光するLEDアレイヘッド40が配置されている。
現像ユニットは、感光体13に相対するように配設された現像ローラ38と、現像ローラ38の下方に位置し、現像ローラ38に2成分系現像剤を供給するスクリュー・フィーダ39A及び39Bと、現像ローラ38とスクリュー・フィーダ39A及び39Bとを収容する筐体37とを備える。2成分系現像剤は、トナーと磁性キャリア粒子とを主用成分として含有している。筐体37の感光体13に相対する部分には開口部37Aが設けられている。
現像ローラ38は、感光体13の感光面との間に間隙即ち現像ギャップが形成されるように配設されている。現像ローラ38は、円柱状のマグネット・ロール38Bと、マグネット・ロール38Bに被せられたスリーブ38Aとを有する。マグネット・ロール38Bは、円柱状であって画像形成装置本体に対して固定され、スリーブ38Aは、マグネット・ロール38Bの軸線の回りを、感光体13の回転方向bと同じ反時計回り方向、すなわち感光体13との対向部において感光体13に相対するアゲインスト方向に回転している。これにより、現像ローラ38から感光体13へのトナーの転移効率が高められている。
マグネット・ロール38Bは、フェライトや希土類磁石合金などの磁性材料の粉末を円柱状又は円筒状に成形したマグローラであり、N極とS極とが所定のパターンで配設されるように着磁しつつ燒結することにより形成される。その着磁パターンとして、感光体13に相対する部分が現像極S1であり、スリーブ38Aの回転方向に沿って現像極S1の隣にピックオフ極N1が位置し、その隣にピックアップ極N2、トリミング極S2、搬送極N3の順で磁極が配置されるパターンなどが挙げられる。なお、現像極S1とトリミング極S2はいずれもS極であり、ピックオフ極N1、ピックアップ極N2、搬送極N3はいずれもN極である。
現像極S1における現像ニップに対応する部分は、法線方向磁束密度Brの変化が±5[mT]になるように着磁されている。ここで、搬送極N3とトリミング極S2との境界部を0度とし、時計回りの方向を正の角度とすると、240〜270度の部分に現像ニップが位置し、前記現像ニップ部を包含するように現像極S1が形成されている。そして、マグネット・ロール38Bにおける角度240〜270度の部分においては法線方向磁束密度Brの変化が±5[mT]である。これは、マグネット・ロール38Bにおける現像ニップの部分における法線方向磁束密度Brの変化が±5[mT]になるように着磁されていることを示す。マグネット・ロール38Bは、さらに法線方向磁気拘束力Frの極大値が現像ニップに位置するように着磁されている。
トリミング極S2の対向部には、トリミング極S2と協働して磁気ブラシの高さを揃えるトリミングブレード41が現像ローラ38に向かって延びている。現像ローラ38には、マイナスの現像バイアス電圧が印加されている。
現像モードにおいて、感光体13は一定速度で反時計回りに回転するので、その感光面は帯電ローラ36によってマイナスに帯電される。次いで、感光面の帯電面がLEDアレイヘッド40によって露光されることにより、帯電面の露光部分の電位が低下して静電潜像が形成される。そして、現像ユニットにおいて、現像ローラ38によって、感光体13と同様にマイナス電圧に帯電されたトナーが感光面に形成された静電潜像すなわち帯電面の電位低下部に電気的に付着されて現像され、トナー画像が形成される。感光面上に付着したトナーは、トナーと逆極性のプラスの転写電圧が印加された転写ローラ32によって中間転写ベルト14に向かって電気的に引き寄せられる。これによって、感光面13A上のトナー像が、感光体13から中間転写ベルト14へと転写される。
転写する度にトナーが消費されるが、オーガには新たなトナーが供給され、キャリアと混合攪拌され(図8を参照のこと)、適正なトナー濃度を保ちながら、摩擦帯電によりトナーを帯電させる。
スリーブ38Aが回転すると、スクリュー・フィーダ39A、39Bで筐体37内部に供給された現像剤は、ピックアップ極N2によってスリーブ38Aの表面に吸着される。ここで、スリーブ38Aの表面には、搬送極N3から現像極S1に向かう磁界、ピックオフ極N1から現像極S1に向かう磁界、ピックアップ極N2からトリミング極S2に向かう方向の磁界、及び搬送極N3からトリミング極S2に向かう磁界が形成され、しかも現像剤は、磁性キャリア粒子の表面にトナーが付着した構造を有している。したがって、図9に示すように、スリーブ38Aの表面に吸着された現像剤は、スリーブ38Aの表面において磁力線の方向に配列され、穂立ちして磁気ブラシを形成する。
ピックアップ極N2の近傍においてスリーブ38Aの表面に形成された磁気ブラシは、図9中において矢印で示すように、スリーブ38Aが回転するのに伴い、トリミング極S2→搬送極N3→現像極S1→ピックオフ極N1へと紙面右から左に向かって搬送される。そして、トリミング極S2を通過するときに磁気ブラシの高さが整えられ、現像極S1近傍で磁気ブラシ上のトナーが感光体13に転移して、スリーブ38Aの表面にはほとんど磁性キャリアだけになった磁気ブラシが残る。ほとんど磁性キャリアだけになった磁気ブラシは、スリーブ38Aの回転に伴い、ピックオフ極N1でスリーブ38Aの表面から脱落して筐体37内に戻る。
現像モードでは、このようにスリーブ38Aが回転することにより、ピックアップ極N2では常に新鮮な現像剤が補充されて現像極S1に搬送され、現像極S1にてトナーが感光体13に転移して感光面13Aの潜像が現像される。
このような電子写真技術では、例えば現像、転写などの各プロセスにおいて粉体挙動解析シミュレーションを適用することで、現実に画像形成実験を行なうことなく、形成される画像を予測し評価することができる。
粉体毎の挙動を解析する個別要素法を用いれば、より現実に近い評価を行なうことができる。しかしながら、攪拌工程などでは解析対象となる粒子数が膨大であり、すべての粒子の計算を現実的な時間で行なうのは困難なので、粉体の挙動解析に流体解析を適用する。
ここで、粉体の挙動解析に流体解析を適用する場合、粘度や拡散係数などの物性値を決定する必要があるが、設計段階では、粉体そのものが定まっていなかったり、あるいは実験装置が試作前であったりするため、実測により物性値を求めることができないという問題がある。
そこで、本発明では、粉体の挙動解析に流体解析手法を適用する際に、粉体の粘性や拡散係数といった流体解析で必要となる物性値を、個別要素法を用いた粒子挙動解析から算出するようにした。
図1には、本発明の一実施形態に係る粉体挙動解析装置の機能的構成を模式的に示している。図示の粉体挙動解析装置100は、個別要素法による粒子挙動解析によって拡散係数を算出する拡散係数算出部101と、個別要素法による粒子挙動解析によって粘性を算出する粘性算出部102と、これら拡散係数及び粘性といった物性値を用いて流体解析手法により粉体の挙動解析を行なう流体解析部103で構成される。
拡散係数算出部101は、現像装置の攪拌部のオーガ一周期分に相当する個別要素法による粒子挙動解析モデルを作成し、キャリアに相当する粒子を充填し、現像剤搬送方向の上流側に所定量のトナーを配置し、所定時間オーガを回転させた粒子挙動計算を行なう。そして、現像剤搬送方向所定幅のトナーとキャリア粒子数の比率をトナー濃度とし、現像剤搬送方向に対するトナー濃度の変化から拡散係数を算出する。また、粘性算出部102は、個別要素法により粒子の攪拌状態を計算した結果から、流体計算モデルの粘性計数を計算する。
流体解析部103は、現像装置の攪拌部全体の流体解析モデルを作成し、個別要素法による粒子挙動解析から求めた拡散係数を用いてトナー濃度変化の解析を行なう。
拡散係数算出部101では、全解析領域の一部分について個別要素法を用いた粒子挙動解析を行ない物性値である拡散係数を算出している。この変形例として、計算粒径を実際の粒径より大きくして物性値を算出することもできる。計算粒径を実際の粒径より大きくして個別要素法による粒子挙動解析を行なうことにより、計算粒子数が少なくなる上、タイムステップを大きくすることができるので物性値の計算処理を高速化することができる。
図1に示したシステム構成では、個別要素法を用いた粒子挙動解析を全解析領域の一部とすることにより、現実的な計算時間でシミュレーション計算を行なえるようにした。しかしながら、拡散係数算出部101などで物性値を得るために個別要素法を適用しており、システム全体のボトルネックになりかねない。そこで、あらかじめ物性値を離散的に算出しておき、流体解析計算に用いる物性値を補間により求めるようにしてもよい。
例えば、拡散係数算出部101は、オーガ回転速度、ピッチ、径などの拡散係数に相関のあるパラメータを離散的に変化させて、上述した個別要素法を用いた粒子挙動解析により物性値をあらかじめ算出しておく。そして、任意の値のパラメータに設定した場合のトナー濃度変化解析を行なう際に、あらかじめ計算してあるパラメータと物性値の関係から、任意の値のパラメータに対する物性値を補間して求める。流体解析部103では、このようにして求められた物性値を用いて流体解析を行なう。
このようにすることで、物性値に相関のあるパラメータを任意の値としたときの粉体挙動解析を行なう場合であっても、拡散係数算出部101は毎回個別要素法による粒子挙動解析を行なわずに物性値を求めることができる。
図2には、本実施形態に係る粉体挙動解析装置によって、電子写真装置の現像装置の攪拌部におけるトナー濃度変化解析を行なうための処理手順をフローチャートの形式で示している。
所定の初期化処理を行なった後(ステップS1)、解析領域への現像剤の配置を行なう(ステップS2)。
現像剤配置では、回転粘性計と同形状のモデルにキャリア粒子とトナー粒子を所定のトナー濃度で混合した粒子を所定量だけ配置するようにする。
次いで、個別要素法による粒子挙動計算を行なう(ステップS3)。ここでは、モデルのスピンドルを回転させ、キャリアとトナーの粒子挙動計算を行なうが、詳細は後述に譲る。
次いで、粒子挙動計算結果の粒子がスピンドルに与える力からトルクを算出する(ステップS4)。
そして、ステップS3及びS4の処理を、所定時間に到達するまで(ステップS5)、タイムステップ毎に繰り返し実行する(ステップS6)。
そして、所定時刻に到達すると、粒子挙動計算から算出したトルクと残差が最小になる回転粘性計流体モデルの粘性係数μを求める(ステップS7)。粘性係数μは、例えば、現像剤の攪拌を下式で示すナビエ・ストークス方程式でモデル化し、粒子挙動計算によるトルクから算出することができる。但し、vは流体の流速、Fは外力、ρは密度、pは圧力である。
Figure 2006330156
最後に、算出した粘性係数μを用いて現像装置流体モデルの挙動計算を行なうことによって、粉体挙動解析を行なう(ステップS8)。
図3には、図2に示したフローチャートのステップS3で行なわれる、個別要素法による粒子挙動計算を行なうための処理手順をフローチャートの形式で示している。
まず、粒子に対する接触力を算出して、接触力の判定を行なう(ステップS11)。
次いで、静電気力、磁気力、重力といった粒子に対する他の作用力を算出する(ステップS12)。
そして、粒子に対する全作用力(接触力と作用力の和)を算出して、運動方程式から粒子の加速度、速度、変位を求めることにより、粒子状態を算出する(ステップS13)。
上述した粒子挙動解析計算は、条件パラメータを変化させながら繰り返し実行する必要がある。このような演算処理には分散コンピューティング技術を利用した並列処理化が適当であると本発明者らは思料する。分散コンピューティング・システムによれば、ネットワーク上の複数の計算機を連携させ、その協調動作により高い演算性能を実現するとともに、投資対効果を高めることができる。
図4には、分散コンピューティング・システムの構成を模式的に示している。ネットワーク上には、シミュレーション計算などの演算処理を統括するサーバと、1台以上のクライアントPC(ノード)が接続されている。ネットワークは、単一のLANセグメントである以外に、ルータ若しくはゲートウェイ経由で相互接続される複数のLANセグメントや、インターネットなどの広帯域ネットワークで構成することができる。
例えば電子写真装置の現像装置の攪拌部におけるトナー濃度変化解析の計算を行なう際、解析対象となる攪拌部部内の全領域を複数の領域に分割する。そして、サーバは、領域毎の物性値計算及び算出した物性値を利用した流体解析手法に基づく粒子挙動解析計算を、各ノードに配分するようにすればよい。
ここで、全解析領域を複数の領域に分割し、領域毎のシミュレーション計算を並列する計算機ノードに分配する場合について考察してみる。
全解析領域の粒子挙動計算を領域毎に分割した複数のジョブとして扱う場合、これらのジョブは、逐次的且つ連成的なものとなる。1つの領域について流体解析を用いた粒子挙動計算を行なう場合、まず個別要素法により物性値を得てからでないと、当該領域の流体計算を開始することができない。また、連続する2つの領域において粒子挙動計算を行なう場合、最初の領域についての流体計算が完了してからでないと、後続の領域の流体計算を開始することができない。
このような逐次的且つ連成的なジョブを分散コンピュータ上で並列計算する場合、先発するジョブが完全に終了するのを待ってから後発のジョブを行なうようにすると、プロセッサの利用効率という観点からは有効でない。
そこで、本実施形態では、2つの連続する領域の挙動計算を複数のノードに分配する際には、最初の領域についての流体解析に基づく粉体挙動解析計算と、続く領域についての物性値計算が同時に終わるように、各領域の物性値算出及び流体解析に対するノード数配分を行なうようにしている。
図5には、連続する2つの領域Aa及びAbについての粉体挙動解析を、複数のノードからなる並列計算機を用いて行なう場合の様子を模式的に示している。
まずAaの物性値Paを全ノードを用いて算出する。続いて、物性値Paを用いた領域Aaの流体解析、領域Abの物性値Pbの算出が同時に終了するよう計算量から求めたノード数を配分して計算を行なう。次いで、Aaの流体解析結果と物性値Pbを用いて領域Abの流体解析を行なう。
このようにすれば、並列計算機を用いた連続する複数領域の粉体挙動解析において、次の領域の粉体挙動計算で必要になる次領域の物性値と現領域の流体計算がほぼ同時に終了するので、片方の計算待ちによる計算時間の増加を抑えることができる。
上述の説明では、連続する2つの領域を例に取り上げているが、勿論、3つ以上の領域に対しても同様にこのようなジョブ分配方法を適用することができる。
以上、特定の実施形態を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。
本明細書では、電子写真プロセス方式の画像形成装置における現像プロセスのトナー攪拌部におけるトナー挙動解析に本発明に係る粉体挙動解析を適用した場合を例にとって説明してきたが、それ以外に、感光体表面に形成された静電潜像へトナーを重畳する現像プロセスや、トナー像を転写体へ転写する転写プロセスなどにおける粉体挙動シミュレーションにも本発明を適用することができる。勿論、この種の画像形成装置でなくとも、粉体を取り扱うその他のシステムのシミュレーションに本発明を適用することも可能である。
要するに、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、特許請求の範囲を参酌すべきである。
図1は、本発明の一実施形態に係る粉体挙動解析装置の機能的構成を模式的に示した図である。 図2は、電子写真装置の現像装置の攪拌部におけるトナー濃度変化解析を行なうための処理手順を示したフローチャートである。 図3は、個別要素法による粒子挙動計算を行なうための処理手順を示したフローチャートである。 図4は、分散コンピューティング・システムの構成を模式的に示した図である。 図5は、連続する2つの領域Aa及びAbについての粉体挙動解析を、複数のノードからなる並列計算機を用いて行なう場合の様子を模式的に示した図である。 図6は、電子写真プロセスの機能的構成を模式的に示した図である。 図7は、現像プロセスまわりの装置構成例を示した図である。 図8は、オーガ内でトナーとキャリアを混合・攪拌しながら移送する様子を示した図である。 図9は、スリーブ38Aの表面において磁力線の方向に配列され、穂立ちして磁気ブラシを形成する様子を示した図である。
符号の説明
13…感光体
14…中間転写ベルト
32…転写ローラ
34…ブラシ・ローラ
36…帯電ローラ
37…筐体
38…現像ローラ
39…スクリュー・フィーダ
40…LEDアレイヘッド
41…トリミングブレード

Claims (15)

  1. 所定の領域内で運動する多数の粉体の挙動を解析する粉体挙動解析装置であって、
    個別要素法を用いた粒子挙動解析により、流体解析で用いる物性値を求める物性値算出手段と、
    該算出された物性値を用いて、流体解析手法により粉体の挙動解析を行なう流体解析手段と、
    を具備することを特徴とする粉体挙動解析装置。
  2. 前記物性値算出手段は、流体解析手法により粉体の挙動解析を行なう際に必要となる粘性及び拡散係数を、個別要素法を用いた粒子挙動解析により算出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の粉体挙動解析装置。
  3. 感光体の露光・帯電、現像、転写、定着を含む電子写真技術の現像プロセスのトナー攪拌部におけるトナーの粉体挙動解析に適用され、
    前記物性値算出手段は、現像装置の攪拌部のオーガ一周期分に相当する個別要素法による粒子挙動解析モデルを作成し、キャリアに相当する粒子を充填し、現像剤搬送方向の上流側に所定量のトナーを配置し、所定時間オーガを回転させた粒子挙動計算を行ない、現像剤搬送方向所定幅のトナーとキャリア粒子数の比率をトナー濃度とし、現像剤搬送方向に対するトナー濃度の変化から拡散係数を算出し、
    前記流体解析手段は、現像装置の攪拌部全体の流体解析モデルを作成し、個別要素法による粒子挙動解析から求めた拡散係数を用いてトナー濃度変化の解析を行なう、
    ことを特徴とする請求項1に記載の粉体挙動解析装置。
  4. 前記物性値算出手段は、計算粒径を実際の粒径より大きくして物性値を算出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の粉体挙動解析装置。
  5. 前記物性値算出手段は、
    物性値に相関のあるパラメータを離散的に変化させて、個別要素法を用いた粒子挙動解析により物性値をあらかじめ算出しておく事前算出手段と、
    任意の値のパラメータに設定した場合の粉体挙動解析を行なう際に、あらかじめ計算してあるパラメータと物性値の関係から、該任意の値のパラメータに対する物性値を補間して求める物性値決定手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の粉体挙動解析装置。
  6. 全解析領域を複数の領域に分割し、分割された各領域の粉体挙動解析を複数の計算機ノードを用いて並列計算するように制御する並列計算制御部を備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の粉体挙動解析装置。
  7. 前記並列計算制御部は、2つの連続する領域の挙動計算を複数のノードに分配する際に、最初の領域についての流体解析に基づく粉体挙動解析計算と、続く領域についての物性値計算が同時に終わるように、各領域の物性値算出及び流体解析に対するノード数配分を行なう、
    ことを特徴とする請求項6に記載の粉体挙動解析装置。
  8. 所定の領域内で運動する多数の粉体の挙動を解析する粉体挙動解析方法であって、
    個別要素法を用いた粒子挙動解析により、流体解析で用いる物性値を求める物性値算出ステップと、
    該算出された物性値を用いて、流体解析手法により粉体の挙動解析を行なう流体解析ステップと、
    を具備することを特徴とする粉体挙動解析方法。
  9. 前記物性値算出ステップでは、流体解析手法により粉体の挙動解析を行なう際に必要となる粘性及び拡散係数を、個別要素法を用いた粒子挙動解析により算出する、
    ことを特徴とする請求項8に記載の粉体挙動解析方法。
  10. 感光体の露光・帯電、現像、転写、定着を含む電子写真技術の現像プロセスのトナー攪拌部におけるトナーの粉体挙動解析に適用され、
    前記物性値算出ステップでは、現像装置の攪拌部のオーガ一周期分に相当する個別要素法による粒子挙動解析モデルを作成し、キャリアに相当する粒子を充填し、現像剤搬送方向の上流側に所定量のトナーを配置し、所定時間オーガを回転させた粒子挙動計算を行ない、現像剤搬送方向所定幅のトナーとキャリア粒子数の比率をトナー濃度とし、現像剤搬送方向に対するトナー濃度の変化から拡散係数を算出し、
    前記流体解析ステップでは、現像装置の攪拌部全体の流体解析モデルを作成し、個別要素法による粒子挙動解析から求めた拡散係数を用いてトナー濃度変化の解析を行なう、
    ことを特徴とする請求項8に記載の粉体挙動解析方法。
  11. 前記物性値算出ステップでは、計算粒径を実際の粒径より大きくして物性値を算出する、
    ことを特徴とする請求項8に記載の粉体挙動解析方法。
  12. 前記物性値算出ステップは、
    物性値に相関のあるパラメータを離散的に変化させて、個別要素法を用いた粒子挙動解析により物性値をあらかじめ算出しておく事前算出ステップと、
    任意の値のパラメータに設定した場合の粉体挙動解析を行なう際に、あらかじめ計算してあるパラメータと物性値の関係から、該任意の値のパラメータに対する物性値を補間して求める物性値決定ステップと、
    を備えることを特徴とする請求項8に記載の粉体挙動解析方法。
  13. 全解析領域を複数の領域に分割し、分割された各領域の粉体挙動解析を複数の計算機ノードを用いて並列計算する並列計算ステップを備える、
    ことを特徴とする請求項8に記載の粉体挙動解析方法。
  14. 前記並列計算ステップでは、2つの連続する領域の挙動計算を複数のノードに分配する際に、最初の領域についての流体解析に基づく粉体挙動解析計算と、続く領域についての物性値計算が同時に終わるように、各領域の物性値算出及び流体解析に対するノード数配分を行なう、
    ことを特徴とする請求項13に記載の粉体挙動解析方法。
  15. 所定の領域内で運動する多数の粉体の挙動を解析するための処理をコンピュータ・システム上で実行するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムであって、前記コンピュータ・システムに対し、
    個別要素法を用いた粒子挙動解析により、流体解析で用いる物性値を求める物性値算出手順と、
    該算出された物性値を用いて、流体解析手法により粉体の挙動解析を行なう流体解析手順と、
    を実行させることを特徴とするコンピュータ・プログラム。
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