JP2006329817A - 3次元計測におけるターゲット座標の取得方法およびそれに用いられるターゲット - Google Patents
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Abstract
【課題】ターゲットの表面側と裏面側とのいずれの側からの計測によっても、同じターゲット座標を得ることができ、厚み分の補正を行う必要のないターゲット座標の取得方法を提供すること。
【解決手段】3次元計測におけるターゲット座標の取得方法であって、貫通する穴12が設けられたターゲットTGを撮影手段によって互いに異なる複数の撮影位置から撮影し、各撮影位置から延びてターゲットの穴を透過する複数の視線束LSの交点から求まる3次元位置PT1をターゲット座標TZとする。
【選択図】 図2
【解決手段】3次元計測におけるターゲット座標の取得方法であって、貫通する穴12が設けられたターゲットTGを撮影手段によって互いに異なる複数の撮影位置から撮影し、各撮影位置から延びてターゲットの穴を透過する複数の視線束LSの交点から求まる3次元位置PT1をターゲット座標TZとする。
【選択図】 図2
Description
本発明は、3次元計測におけるターゲット座標の取得方法および装置、並びにそれに用いられるターゲットに関する。
対象物体の3次元形状データを取得するために、しばしば非接触による3次元計測が行われる。3次元計測には、レンズ焦点法やステレオ画像法などの受動型と、光レーダ法や光投影法などの能動型とがある。ステレオ画像法では、例えばカメラによって互いに異なる複数の位置から対象物体を撮影し、得られた複数の画像から三角測量の原理によって、対象物体上の各点の3次元座標を算出する。対象物体の写真を撮影して3次元座標を求めるので写真測量法とも呼ばれる。また、光投影法では、対象物体に対して検出光を投射し、対象物体からの反射光を撮像素子で受光する。検出光としてスリット光を用いたものがスリット光投影法(光切断法ともいう)である。スリット光投影法では、スリット光を偏向して対象物体を光学的に走査し、対象物体の表面形状に基づくスリット光の変形の程度から、三角測量の原理によって対象物体上の各点の3次元座標を算出する。
さて、1つの対象物体についての完全な3次元形状データを得るには、その対象物体に対して複数回の3次元計測を行い、得られた複数の3次元形状データを繋ぎ合わせて統合する必要がある。3次元形状データの繋ぎ合わせの際の位置合わせのために、その基準となるターゲット座標が取得される。特に例えば板金加工された薄物についての3次元形状データを得るためには、表面側の3次元形状データと裏面側の3次元形状データとを位置合わせするために、対象物体の外周上の点またはそれよりも外側の点のターゲット座標を取得する必要がある。
3次元計測におけるターゲット座標の取得方法として、対象物体の周囲を保持するフレームに3つのターゲット(マーカー)を形成し、この3つのターゲットを対象物体の表面とともにカメラで撮影し、撮影した画像からターゲット座標を算出して取得することを本出願人は先に提案した(特許文献1)。
すなわち、図13(A)に示すように、特許文献1のターゲットTGJは、平面板状体80に正面視円形の穴81が形成されている。写真撮影によって得られた穴の表面側のエッジ81eの円形の画像に基づいて、その中心点TPJ1の座標がターゲット座標として求められる〔図13(B)〕。穴の裏面側についても、同様に中心点TPJ2の座標がターゲット座標として求められる。
なお、ターゲットとして円柱状体を用い、その中心に円柱状の穴を設けたものも提案されている。また、穴を設けることなく、平面板状体の両面に円形のシールを貼ったターゲットも用いられている。
特開2003ー83739
上に述べた特許文献1のターゲット座標の取得方法では、円形の穴81の直径が小さいほど中心点TPJ1,2の座標が正確に求められる。しかし、従来の方法では、ターゲットに設けられた穴のエッジ81eに基づいて、その中心点TPJ1,2の座標を求めるので、ターゲットの表面側と裏面側とではその厚みの分だけターゲット座標に差異が生じる。そのため、表面側と裏面側とで得られた2つのターゲット座標に基づいて、厚みを補正した正確なターゲット座標をあらためて求めるための補正演算が必要があった。
また、平面板状体の両面に円形のシールを貼ったターゲットを用いた場合も、平面板状体の厚みによって、表面側と裏面側とでターゲット座標に差異が生じる。
また、表面の一方の面のみがターゲットとして機能するものを用いた場合には、表面側を撮影した後にそのターゲットを反転させてから裏面側を撮影しなければならず、撮影に手間がかかるとともに、ターゲットの回転によってターゲット座標に誤差が生じ易いという問題がある。
また従来のターゲットでは、表面側と裏面側とで得られた2つのターゲット座標の互いの対応付けを自動で行うことができないという問題もある。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたもので、ターゲットの表面側と裏面側とのいずれの側からの計測によっても、同じターゲット座標を得ることができ、厚み分の補正を行う必要のないターゲット座標の取得方法および装置、並びにそれに用いられるターゲットを提供することを目的とする。
本発明に係る方法は、3次元計測におけるターゲット座標の取得方法であって、貫通する穴が設けられたターゲットを撮影手段によって互いに異なる複数の撮影位置から撮影し、各撮影位置から延びて前記ターゲットの穴を透過する複数の視線または視線束の交点から求まる3次元位置を前記ターゲット座標とする。
好ましくは、前記ターゲットに識別マークを付しておき、前記撮影手段により得られた前記識別マークの画像から識別コードを生成し、生成した識別コードを当該ターゲットにより得られたターゲット座標についての識別コードとする。
また、前記ターゲットは、板状体に前記穴が設けられ、その表面側および裏面側の両方にそれぞれ識別マークが付されており、前記ターゲットを表面側および裏面側から撮影し、表面側および裏面側それぞれの識別マークから得られた2つの識別コードに基づいて、当該ターゲットにより得られた2つのターゲット座標が同一の座標位置についてのものであるとの対応付けを行う。
また、前記撮影手段により得られた前記穴の形状を示す画像から識別コードを生成し、生成した識別コードを当該ターゲットにより得られたターゲット座標についての識別コードとする。
本発明に係る装置は、3次元計測におけるターゲット座標の取得装置であって、貫通する穴が設けられたターゲットと、前記ターゲットを互いに異なる複数の撮影位置から撮影する撮影手段と、前記撮影手段の各撮影位置から延びて前記ターゲットの穴を透過する複数の視線または視線束の交点から求まる3次元位置の座標をターゲット座標として算出する演算手段とを有する。
本発明に係るターゲットは、板状の本体と、前記本体を貫通するように設けられた穴と、を有し、前記本体は、少なくとも前記穴の内周面および周縁部が、全拡散性を有した同一の表面処理状態とされてなる。
好ましくは、前記穴の表面側および裏面側における正面視の形状は、円形、楕円形、または正2n角形(但しnは2以上の自然数)のいずれかであり、前記穴の断面形状は矩形である。
また、前記穴の周面の形状はナイフエッジ形状である。また、前記穴の表面側および裏面側における正面視の形状は、円形または楕円形であり、前記穴の周面の形状はアール状である。また、前記本体の表面側および裏面側における前記穴の周縁部に、それぞれ識別マークが付されてなる。
本発明によると、ターゲットの表面側と裏面側とのいずれの側からの測定によっても、同じターゲット座標を得ることができる。したがって厚み分の補正を行うことなく正確なターゲット座標を得ることができる。
また、請求項4の発明によると、穴の形状によってターゲット座標を識別することができ、特別な識別マークを付すことなくターゲット座標の識別を行うことが可能となる。
図1は本発明の実施形態に係る3次元形状データの取得のための装置1の概略を示す図、図2はターゲット座標の取得方法を説明するための図、図3はターゲットTGを示す斜視図および断面図、図4は識別マークMKと識別コードとの対応の例を示す図である。
図1において、対象物体Qの3次元形状データを得るために、カメラCM1によって対象物体Qを複数回にわたって撮影する。この例において、対象物体Qは自動車のドアであり、カメラCM1を種々の撮影位置CP1,2…に移動し、ドアの表面側および裏面側の両方とも複数回の撮影を行う。カメラCMとして、デジタルの静止画像データを得るデジタルカメラ、動画像を得るデジタルビデオカメラ、その他の種々のカメラを用いることが可能である。なお、図においては1つのカメラCM1を移動して撮影するように示されている。複数台のカメラを使用することも可能であるが、その場合にはカメラ間の誤差を補正する必要があるので、1台のカメラで撮影する方が好ましい。また、2回の撮影ではなくそれ以上の回数の撮影を行ってもよい。これら複数回の撮影によって得られた画像(2次元画像)に基づいて、演算装置ESは写真測量の原理によって3次元形状データを生成する。3次元形状データを生成するための具体的な手法については、公知の種々の手法を適用することができる。また、3次元形状データの取得のためには、カメラCMを用いた写真測量によるのでなく、能動型の3次元計測機(3次元デジタイザ)を用いるなど、種々の機器を用いることが可能である。
さて、対象物体Qの表面側の3次元形状データと裏面側の3次元形状データとを繋ぎ合わせるために、位置合わせの基準となるターゲット座標が必要である。ターゲット座標を取得するために、対象物体Qの外形の周囲に複数のターゲットTGが取り付けられている。
図3に示すように、ターゲットTGは、正面視が矩形の板状体11の中央に、円柱状に貫通する穴12が設けられたものである。板状体11の表面側および裏面側の両方において、穴12の周囲にそれぞれ識別マークMK1,2が貼り付けられている。
穴12は、金属、合成樹脂、木材、またはその他の材料からなり、穴12の内周面を含めた板状体11の表面の全体が、全拡散性を有した同一の表面処理状態とされている。全拡散性を有した表面処理の例として、全拡散性の高い塗料を塗布すること、蛍光塗料を塗布すること、または梨子地処理や艶消し処理を行うことなどがある。また、ガラスビーズを含んだ樹脂層を形成して再帰反射が行われるようにしてもよい。なお、板状体11の表面の全体ではなく、穴12の内周面およびその周縁部についてのみ、全拡散性を有した表面処理を施してもよい。
識別マークMKは、当該ターゲットTGから得られるターゲット座標を識別しまたは特定するためのものである。すなわち、カメラCMで撮影した識別マークMKの画像から識別コードSCが生成され、生成された識別コードSCが、当該ターゲットTGにより得られたターゲット座標についての識別コードSCとされる。識別マークMKは、薄いフィルム状のシートからなり、その裏面が接着剤または粘着剤などによって板状体11の表面に貼り付けられている。識別マークMKの表面は、板状体11の地肌と十分に区別できる状態に仕上げられている。例えば、板状体11と異なる色、または板状体11の表面状態と異なる状態となっている。また、識別マークMKは、フィルム状のシート以外でも形成可能であり、板状体11の表面にガラスビースを直接に塗布したり、金属膜を蒸着したりしてもよい。
識別マークMKは、図4に示すように、円環状の全部または一部で構成され、その円周の長さによってコード化された4ビットのコードである。つまり、この例では、全周が「1」、3/4周が「2」、半周が「3」、1/4周2つが「4」、1/4周1つが「5」に、それぞれ対応する。なお、これ以外の種々のコード化手法を用いてもよい。
そして、本実施形態では、表面側の識別マークMK1と裏面側の識別マークMK2とは、互いに同じ識別コードSCとなるように選定されている。したがって、1つのターゲットTGを表面側および裏面側から撮影した場合に、表面側および裏面側それぞれの識別マークMK1,2から得られた2つの識別コードSCに基づいて、当該ターゲットTGにより得られた2つのターゲット座標が同一の座標位置についてのものであるとの対応付けを自動で行うことができる。
なお、表面側と裏面側とに任意の識別コードSCとなる識別マークMKをそれぞれ付しておき、かつそれら表裏における識別コードSCの対応関係を示す情報を格納した記憶媒体を演算装置ESに内蔵しておき、表面側および裏面側から得られた識別コードSCを記憶媒体から読み出した情報に基づいて対応付けるようにしてもよい。
次に、ターゲットTGによるターゲット座標の取得方法について説明する。
図2(A)は、図1に示す多数のターゲットTGのうちの1つを示している。カメラCM1によって、対象物体Qの撮影の際に同時にターゲットTGが撮影される。つまり、ターゲットTGは、互いに異なる2つの撮影位置CP1,2から撮影される。図2(B)に示されるように、カメラCM1による各撮影位置CP1,2から延びてターゲットTGの穴12を透過する2つの視線束LS1,2を想定する。これら2つの視線束LS1,2の交点から求まる3次元位置PT1の座標をターゲット座標TZとする。
つまり、図2(C)(D)に示すように、各視線束LS1,2は、その断面形状が、上下2つの円弧などで囲まれた形状であり、その断面領域の重心位置をそれぞれ中心線LST1,2が通過する。2つの視線束LS1,2は、穴12の内部およびその近辺において交差する。2つの視線束LS1,2の交差した部分の中心が、求める3次元位置PT1である。3次元位置PT1は、穴12における円の中心点でありかつ長さ方向(板状体11の厚さ方向)の中点である。つまり、3次元位置PT1は、穴12の重心位置である。3次元位置PT1は、また、2つの中心線LST1,2の交点でもある。このようにして3次元位置PT1が定義されると、3次元位置PT1の座標は、カメラCM1による各撮影位置CP1,2から得られる画像に対して画像処理を行い、適当な公知の種々の演算を行うことによって求めることができる。演算装置ESはそのような演算を行う。
図2(E)は、図2(B)に対して、同じターゲットTGに対して異なる方向の視線束LS3,4で撮影した場合を示す。図2(E)に示すように、この場合も、3次元位置PT2は、穴12の重心位置であり、上の3次元位置PT1と同じ位置である。図2(B)(E)からも分かるように、3次元位置PT1は、ターゲットTGの表面側または裏面側のいずれの側から撮影しても同じ1つの位置である。
したがって、上のように定義された3次元位置PT1のターゲット座標TZは、視線束LSの方向つまり撮影方向に係わらず、例え表面側からの撮影であっても裏面側からの撮影であっても、常に一定である。
したがって、1つのターゲットTGについて得られたターゲット座標TZは、従来のような厚みの補正などを行うことなく、そのまま正確なターゲット座標TZとして用いることができる。
なお、「視線束」は、穴12の面積に応じた領域を(断面積)を有しているので「視線束」と表現したが、これを「視線」と表現することも可能である。
次に、ターゲットTGの穴の形状の他の例について説明する。
図5はターゲットTGの穴の正面視の形状の例を示す図、図6はターゲットTGの穴の断面形状の例を示す図である。
図5(A)は、ターゲットTGの穴12aが楕円形である例を示す。図5(B)は、ターゲットTGの穴12bが正方形である例を示す。図5(C)は、ターゲットTGの穴12cが長方形である例を示す。図5(D)は、ターゲットTGの穴12dが正六角形である例を示す。また、正八角形、正十角形、正十二角形などのように、正2n角形(但しnは2以上の自然数)であってもよい。また菱形であってもよい。なお、これらの穴12a〜dの立体形状は、柱状である。
このような穴12a〜dでは、正面視の各形状がその中心点に対して点対称であり、且つ、各穴12a〜dの立体形状がその重心点に対して点対称である。また、各穴12a〜dの立体形状が、穴の中心線を含む任意の平面に対して左右対称であるとも言える。
なお、ターゲットTGの板状体11の厚さは、カメラCMから見て遠近法が無視できる程度に薄いものであればよい。つまり、ターゲットTGの厚さが大きくなって、カメラCMから表面側までとカメラCMから裏面側までとの距離の違いの影響が無視できなくなると、表面側から撮影した場合のターゲット座標TZと裏面側から撮影した場合のターゲット座標TZとに誤差が生じてくるからである。
図6(A)は、穴12eの周面の形状がナイフエッジ型である。この場合の正面視形状はどのような形状でもよいが、表面側および裏面側のいずれの側から見ても同じ形状に見える鏡面対称であることが条件である。正面視形状の例を上げると、円形、楕円形、正三角形、二等辺三角形、正方形、長方形、菱形などである。
このようなナイフエッジ型の場合には、3次元位置PT3はナイフエッジの先端縁で囲まれる領域の重心位置であり、そのような3次元位置PT3の座標をターゲット座標TZとする。
上に述べたように、ナイフエッジ型の場合には、正面視形状として多くの種々の形状を用いることができるので、カメラCMによって得られた穴の形状を示す画像から識別コードを生成してもよい。このようにすると、識別マークMKを別途設ける必要がなくなる。
図6(B)は、穴12fの周面の形状がアール型(R型)である。つまり、穴12fの周面の一部が断面で半径rの円弧となっている。この場合の正面視形状は、円形または楕円形である。このアール型の場合には、3次元位置PT4はアール面の先端で囲まれる領域の重心位置であり、そのような3次元位置PT4の座標をターゲット座標TZとする。
このように、ターゲットTGとしては、表面側および裏面側のいずれの側からも同じ3次元位置PTが定義される形状の貫通穴を有したものであればよい。
なお、上に述べた実施形態では、穴12を貫通する領域とその周囲とを区別できるように板状体11の表面状態を同一の表面処理状態としたが、そのようにすることなく、逆光を撮影することによって穴12を貫通する領域とその周囲とを区別できるようにしてもよい。つまり、例えば、対象物体Qの背景としてバックライトを設け、バックライトの光が穴12を貫通してカメラCMに撮影されるようにしてもよい。
上に述べた実施形態において、識別マークMKの形状によって識別コードを生成したが、識別マークMKの1つまたは複数のカラーによって識別コードを生成してもよい。つまり、図7(A)(B)に示すように、円環状の領域を複数の小領域MKR1〜4に分割し、それぞれの小領域MKR1〜4に所定のカラーを付す。小領域MKR1〜4に付されたカラーの種類またはその配列などに基づいて識別コードを生成する。カラーとして、例えば、R,G,B、またはC,M,Y、これらの組み合わせ、その他、識別可能な種々のカラーを用いることができる。
上に述べた実施形態の他に、穴12の形状として用いることの可能な例を図8および図9に示す。
図8に示すターゲットTGの穴12gは、半円柱状である。つまり、図3に示した穴12の上半分をカットした状態である。このような穴12gでも、得られた画像に対して適切な画像処理を行うことによって、1つの3次元位置PT5からターゲット座標TZを求めることができる。
図9に示すターゲットTGの穴12hは、楔状である。つまり、図6(A)に示した穴12eはナイフエッジ型であったが、図9に示す穴12hは、そのナイフエッジを一方の面側に片寄らせたものといえる。これによっても、1つの3次元位置PT6からターゲット座標TZを求めることができる。
上に述べた実施形態において、ターゲットTGの3次元位置PTを求めるために、次のような画像処理を行ってもよい。
つまり、図10において、ターゲットTGには楕円形の穴12jが設けられている。穴12jの表面側から見た形状HTFは楕円であり、裏面側から見た形状HTRも同じ楕円である。カメラCMから見て穴12jを貫通する視線束LS5の領域を検出し、その領域に内接する円ENをフィッティングさせる。そのような円ENの中心点が3次元位置PT7である。この場合に、3次元位置PT7は、穴12jの表面側と裏面側との正面視形状の中心点を結ぶ直線上に存在する。もし、視線束LS5の領域に内接する円ENの中心点が穴の表面側と裏面側との正面視形状の中心点を結ぶ直線上に存在しない場合には、そのような穴をターゲットTGとして用いることは困難である。
次に、ターゲットTGを用いた対象物体Qの3次元形状データの生成の手順をフローチャートに沿って説明する。
図11は3次元形状データの生成の手順の概略を示すフローチャート、図12はターゲット座標の算出の例を示すフローチャートである。
図11において、3次元形状データの生成のために、写真測量および3次元計測を行い、これらにより得られたデータに基づいて3次元形状データを統合する。
すなわち、図11に示すように、対象物体QにターゲットTGを配置する(#11)。通常、1つの対象物体Qに対して複数のターゲットTGを取り付ける。例えば、図1に示すように、対象物体Qの周囲に多数のターゲットTGを取り付ける。本実施形態では、ターゲットTGのターゲット座標TZは撮影方向によって変化することなく1つに特定されるので、対象物体QへのターゲットTGの取り付け方向を厳密に合わせる必要がない。なお、本実施形態で説明したターゲットTG以外に、例えば円形で再帰反射性のシールからなるターゲットを、必要に応じて対象物体Qの表面に貼ってもよい。
次に、カメラCMで対象物体Qを撮影し、多数の画像を取得する(#12)。その際に、対象物体Qの表面側および裏面側について撮影を行い、対象物体QとともにターゲットTGも撮影する。
それぞれのターゲットTGについて、カメラCMによって撮影した複数の画像に基づき、ターゲット座標TZを算出する(#13)。本実施形態のターゲットTG以外のターゲットがある場合には、そのターゲットについてもターゲット座標を算出する。
次に、対象物体Qに対して、3次元計測機によって複数回の撮影(計測)を行う(#14)。撮影した複数の画像に基づいて、3次元形状データを算出する(#15)。ここで算出される3次元形状データは、表面側および裏面側について少なくとも1つずつあり、通常はそれぞれについて部分的な複数の3次元形状データが算出される。
そして、得られた複数の3次元形状データについて、ターゲット座標TZを用いて対応付けを行い、それらを統合して対象物体Qについての1つの3次元形状データを生成する(#16)。
すなわち、このフローチャートでは、カメラCMで撮影した画像に基づいて取得したターゲット座標TZを基にして、3次元計測機を用いて得た対象物体Qの3次元形状データを対応付けし、位置合わせを行って統合する手順を示している。
図12において、カメラCMからの複数の視線束LSから、その視線束LSの中心を通る中心線LSTの式を求める(#21)。求めた複数の中心線LSTの交点を求め、その交点の座標をターゲット座標TZとする(#22)。
なお、3次元形状データの算出、ターゲット座標TZの算出、3次元形状データの統合などは、図1に示した演算装置ESによって行うことができる。演算装置ESとして、処理装置、表示装置、操作入力装置、記憶装置、ネットワークとのインタフェースなどを備えたパーソナルコンピュータなどを用いることができる。そして、パーソナルコンピュータのメモリに記憶された適当なプログラムをCPUに実行させることによって、上に述べた演算を実行させることができる。
上に述べた実施形態において、写真測量によって対象物体Qの3次元形状データを得ることができるが、そのために、カメラCMの各撮影位置CPや姿勢についてのデータが必要である。これらのデータは、撮影時点で取得しておいてもよく、または撮影された画像に基づいて計算によって求めることとしてもよい。例えば、カメラCMによって対象物体Qの表面について多数の画像を撮影し、多数の画像から対象物体Qの表面上の各点の法線ベクトルを検出することによって、カメラCMによる撮影位置CPや姿勢を算出することが可能である。
その他、カメラCM、演算装置ES、ターゲットTG、穴などの全体または各部の構造、形状、寸法、個数、材質などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
本発明は、種々の対象物体について、種々の方法で3次元計測を行って得られた3次元形状データを位置合わせして統合するために利用可能である。
1 3次元形状データの取得装置(ターゲット座標の取得装置)
11 板状体
12 穴
ES 演算装置(演算手段)
CM カメラ(撮影手段)
TG ターゲット
LS 視線
LST 中心線
PT 3次元位置
MK 識別マーク
11 板状体
12 穴
ES 演算装置(演算手段)
CM カメラ(撮影手段)
TG ターゲット
LS 視線
LST 中心線
PT 3次元位置
MK 識別マーク
Claims (10)
- 3次元計測におけるターゲット座標の取得方法であって、
貫通する穴が設けられたターゲットを撮影手段によって互いに異なる複数の撮影位置から撮影し、各撮影位置から延びて前記ターゲットの穴を透過する複数の視線の交点から求まる3次元位置を前記ターゲット座標とする、
ことを特徴とする3次元計測におけるターゲット座標の取得方法。 - 前記ターゲットに識別マークを付しておき、前記撮影手段により得られた前記識別マークの画像から識別コードを生成し、生成した識別コードを当該ターゲットにより得られたターゲット座標についての識別コードとする、
請求項1記載の3次元計測におけるターゲット座標の取得方法。 - 前記ターゲットは、板状体に前記穴が設けられ、その表面側および裏面側の両方にそれぞれ識別マークが付されており、
前記ターゲットを表面側および裏面側から撮影し、表面側および裏面側それぞれの識別マークから得られた2つの識別コードに基づいて、当該ターゲットにより得られた2つのターゲット座標が同一の座標位置についてのものであるとの対応付けを行う、
請求項2記載の3次元計測におけるターゲット座標の取得方法。 - 前記撮影手段により得られた前記穴の形状を示す画像から識別コードを生成し、生成した識別コードを当該ターゲットにより得られたターゲット座標についての識別コードとする、
請求項1記載の3次元計測におけるターゲット座標の取得方法。 - 3次元計測におけるターゲット座標の取得装置であって、
貫通する穴が設けられたターゲットと、
前記ターゲットを互いに異なる複数の撮影位置から撮影する撮影手段と、
前記撮影手段の各撮影位置から延びて前記ターゲットの穴を透過する複数の視線の交点から求まる3次元位置の座標をターゲット座標として算出する演算手段と、
を有することを特徴とする3次元計測におけるターゲット座標の取得装置。 - 3次元計測におけるターゲット座標の取得に用いられるターゲットであって、
板状の本体と、
前記本体を貫通するように設けられた穴と、
を有し、
前記本体は、少なくとも前記穴の内周面および周縁部が、全拡散性を有した同一の表面処理状態とされてなる、
ことを特徴とする3次元計測におけるターゲット座標の取得に用いられるターゲット。 - 前記穴の表面側および裏面側における正面視の形状は、円形、楕円形、または正2n角形(但しnは2以上の自然数)のいずれかであり、
前記穴の断面形状は矩形である、
請求項5記載の3次元計測におけるターゲット座標の取得に用いられるターゲット。 - 前記穴の周面の形状はナイフエッジ形状である、
請求項5記載の3次元計測におけるターゲット座標の取得に用いられるターゲット。 - 前記穴の表面側および裏面側における正面視の形状は、円形または楕円形であり、
前記穴の周面の形状はアール状である、
請求項5記載の3次元計測におけるターゲット座標の取得に用いられるターゲット。 - 前記本体の表面側および裏面側における前記穴の周縁部に、それぞれ識別マークが付されてなる、
請求項6ないし9のいずれかに記載の3次元計測におけるターゲット座標の取得に用いられるターゲット。
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---|---|---|---|---|
JP2009139197A (ja) * | 2007-12-05 | 2009-06-25 | Topcon Corp | カラーコード付き標識、カラーコード抽出手段及び三次元計測システム |
JP2011017700A (ja) * | 2009-07-08 | 2011-01-27 | Steinbichler Optotechnik Gmbh | 対象物の3次元座標の決定方法 |
JP2018096855A (ja) * | 2016-12-14 | 2018-06-21 | 株式会社カクマル | レーザー測量用ターゲット板 |
JP2020537242A (ja) * | 2017-10-08 | 2020-12-17 | マジック アイ インコーポレイテッド | 複数の可動センサを含むセンサシステムの校正 |
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2005
- 2005-05-26 JP JP2005153944A patent/JP2006329817A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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