JP2006325747A - 画像処理装置、画像処理システム、x線ct装置、及び画像処理プログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理システム、x線ct装置、及び画像処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 画像処理部へのデータ読み込み時間の短縮化、及び画像処理用のメモリ容量の削減化を図ることが可能な画像処理装置を提供する。
【解決手段】 データ分割部は、医用画像診断装置により収集された複数の断層像データをスライス方向に積層して断層像データ群10とし、その断層像データ群10を複数の単位データA11、A12、・・・に分割し、個々の単位データに含まれるデータを1単位として記憶部に保存する。MPR処理を行う際に断層像データ群10を切断する切断面が指定されると、その切断面が交差する領域の単位データが画像処理部に読み込まれ、画像処理部は読み込まれた単位データに基づいてMPR処理を施すことにより、その切断面の画像データを生成する。
【選択図】 図3

Description

この発明は、X線CT装置、超音波診断装置又はMRI装置などの医用画像診断装置で収集された断層像データを保管し、その断層像データを用いて画像処理を行う画像処理装置に関する。特に、収集された断層像データを複数の領域に分割して、必要なデータのみを用いて所望の画像データを生成することが可能な画像処理装置に関する。
被検体内を撮像する医用画像診断装置には、例えば、X線CT装置、超音波診断装置又はMRI装置などがある。例えばX線CT装置はX線ビームを発生し、被検体を透過したX線ビームを検出してX線投影データとし、そのX線投影データを用いて再構成処理を行うことにより2次元で表される断層像データを生成する。また、いわゆるヘリカルスキャンが可能なX線CT装置では、体軸方向(スライス方向)に寝台を移動させながら回転架台(ガントリ)を回転させてスキャンを行うことにより、1度のスキャンで複数の断層像データが再構成される。
ヘリカルスキャンを行なうと、例えば図2に示すように、体軸方向(スライス方向)に沿って1000〜4000枚程度の断層像データが1度に得られる。なお、一般的に、体軸方向(スライス方向)に沿った断層像はアキシャル像と称される。
従来のX線CT装置又は画像処理装置などにおいては、上記のように収集された複数の断層像データを、1つ1つ別個の画像データとして記憶装置に保存していた。例えば図2に示す例においては、断層像データS1を1つのデータとして保存し、別の断層像データS2を1つのデータとして保存し、それ他の断層像データS3、・・・、Snもそれぞれ別個のデータとして保存していた。
このようにして収集された複数の断層像データを用いると、MPR処理(Multi Plannar Reconstruction)を行うことにより、任意断面の画像データや、いわゆるサジタル像データや、いわゆるコロナル像データなどが得られる。
そして、複数のアキシャル像データを用いてサジタル像データ、コロナル像データ又は任意断面の画像データを生成する場合には、画像処理装置は記憶装置に保存されている断層像データ(アキシャル像データ)を全て読み込み、読み込んだ断層像データのなかから任意断面の画像データなどの生成に必要なデータを用いてMPR処理を行うことにより、任意断面の画像データなどを生成していた(例えば特許文献1)。図2に示す例においては、画像処理装置は、1つのサジタル像データ、1つのコロナル像データ又は1つの任意断面の画像データを生成するために、断層像データS1から断層像データSnまでの全ての断層像データ(アキシャル像データ)を記憶装置から読み込み、それから任意断面の画像データなどを生成していた。
このように従来技術に係るX線CT装置又は画像処理装置などでは、個々の断層像データを1つの単位データとして保存し、MPR処理などを行うときには断層像データを1つの単位として読み込んで画像処理を行っていた。
特開2003−116838号公報
MPR処理などを行う場合は、各断層像データを構成する画素のデータが必要であるが、1つの断層像データを構成する全ての画素のデータが必要となるわけではない。つまり、指定された位置のサジタル像データ、コロナル像データ、又は指定された任意断面に沿った画像データを得るためには、全ての断層像データS1から断層像データSnまでのうち、各断層像データの指定された位置に対応したデータが必要となり、その位置のデータを用いてMPR処理を行って画像データが生成される。従って、画像処理装置が全ての断層像データを記憶装置から読み込んだとしても、読み込んだ全てのデータが用いられることはなく、各断層像データの1部のデータを、複数の断層像分、使用してサジタル像データなどが生成される。
しかしながら、従来技術に係るX線CT装置や画像処理装置などにおいては、1つの断層像データを最小限の単位として記憶装置に保存していたため、MPR処理などの画像処理を行うときには、画像処理を行う前に全ての断層像データを記憶装置から読み込む必要があった。MPR処理などを行う画像処理部(画像処理装置)には画像処理用のメモリ(記憶装置)が備えられ、読み込んだ断層像データを、一旦、そのメモリ(記憶装置)に記憶させてから画像処理を行うが、画像処理に用いられないデータまでも読み込んでそのメモリ(記憶装置)に記憶させる必要があるため、必要以上に大容量のメモリ(記憶装置)を設置する必要があった。つまり、1つの断層像データを最小限の単位とした保存形態であるため、画像処理に使用しないデータまでも記憶するための大容量のメモリを設置する必要があった。また、全ての断層像データを記憶することができる程度の容量を有するメモリが設置されていない場合には、結局、全ての断層像データを読み込むことができず、MPR処理などの画像処理を行うことができなかった問題がある。
さらに、全ての断層像データを読み込む必要があったため、その読み込み時間が長くなってしまう問題があった。例えば、ヘリカルスキャンを実行すると、1000〜4000枚程度の断層像が得られるが、1000程度の断層像データを読み込むには、数十秒以上の時間が必要となっていた。
X線CT装置に代表される医用画像診断装置の進化に伴って収集される断層像データの数が増加するため、画像処理用のメモリ容量の増大化及びデータ読み込み時間の増大化は、今後、更に大きな問題となる。
この発明は上記の問題点を解決するものであり、医用画像診断装置により収集された複数の断層像データからなる断層像データ群を複数の領域に分け、各領域に含まれるデータを単位データして保存し、画像処理部は必要な単位データのみを読み込んで画像処理を行うことにより、画像処理部のデータ読み込み時間を短縮することができ、更に画像処理用のメモリ容量を削減することが可能な画像処理装置、及びX線CT装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、医用画像診断装置により収集された複数の断層像データを積層して断層像データ群とし、前記断層像データ群を複数の領域に分割して領域ごとに記憶手段に記憶させるデータ分割手段と、前記断層像データ群を切断する切断面が交差する領域に含まれるデータを前記記憶手段から読み込み、読み込んだデータに基づいて前記切断面の画像データを生成して表示手段に表示させる画像生成手段と、を有することを特徴とする画像処理装置である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像処理装置であって、前記データ分割手段は各断層像データを複数の区分に分割し、各区分に含まれるデータを、所定数の断層像データ分、積層して前記記憶手段に記憶させることを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2のいずれかに記載の画像処理装置であって、前記記憶手段は、前記断層像データ群を分割された複数の領域ごとに記憶し、更に前記複数の断層像データを断層像データごとに記憶し、前記画像生成手段は、前記断層像データ群を切断する切断面が交差する領域に含まれるデータを前記記憶手段から読み込み、読み込んだデータに基づいて前記切断面の画像データを生成して前記表示手段に表示させ、又は、断層像データ若しくは前記領域に含まれるデータを前記記憶手段から読み込んで前記表示手段に断層像を表示させることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、複数の断層像データを収集する医用画像診断装置と、画像処理装置とが接続された画像処理システムであって、前記画像処理装置は、前記複数の断層像データを積層して断層像データ群とし、前記断層像データ群を複数の領域に分割して領域ごとに記憶手段に記憶させるデータ分割手段と、前記断層像データ群を切断する切断面が交差する領域に含まれるデータを前記記憶手段から読み込み、読み込んだデータに基づいて前記切断面の画像データを生成して表示手段に表示させる画像生成手段と、を有することを特徴とする画像処理システムである。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の画像処理システムであって、前記データ分割手段は各断層像データを複数の区分に分割し、各区分に含まれるデータを、所定数の断層像データ分、積層して前記記憶手段に記憶させることを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明は、請求項4又は請求項5のいずれかに記載の画像処理システムであって、前記記憶手段は、前記断層像データ群を分割された複数の領域ごとに記憶し、更に前記複数の断層像データを断層像データごとに記憶し、前記画像生成手段は、前記断層像データ群を切断する切断面が交差する領域に含まれるデータを前記記憶手段から読み込み、読み込んだデータに基づいて前記切断面の画像データを生成して前記表示手段に表示させ、又は、断層像データ若しくは前記領域に含まれるデータを前記記憶手段から読み込んで前記表示手段に断層像を表示させることを特徴とするものである。
請求項7に記載の発明は、被検体に対してX線を照射し、前記被検体を透過したX線を検出して前記被検体の複数の断層像データを生成するX線CT装置であって、前記複数の断層像データをスキャン方向に積層して断層像データ群とし、前記断層像データ群を複数の領域に分割して領域ごとに記憶手段に記憶させるデータ分割手段と、前記断層像データ群を切断する切断面が交差する領域に含まれるデータを前記記憶手段から読み込み、読み込んだデータに基づいて前記切断面の画像データを生成して表示手段に表示させる画像生成手段と、を有することを特徴とするX線CT装置である。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のX線CT装置であって、前記データ分割手段は各断層像データを複数の領域に分割し、各領域に含まれるデータを、所定数の断層像データ分、積層して前記記憶手段に記憶させることを特徴とするものである。
請求項9に記載の発明は、請求項7又は請求項8のいずれかに記載のX線CT装置であって、前記記憶手段は、前記断層像データ群を分割された複数の領域ごとに記憶し、更に前記複数の断層像データを断層像データごとに記憶し、前記画像生成手段は、前記断層像データ群を切断する切断面が交差する領域に含まれるデータを前記記憶手段から読み込み、読み込んだデータに基づいて前記切断面の画像データを生成して前記表示手段に表示させ、又は、断層像データ若しくは前記領域に含まれるデータを前記記憶手段から読み込んで前記表示手段に断層像を表示させることを特徴とするものである。
請求項10に記載の発明は、画像処理装置に、医用画像診断装置により収集された複数の断層像データを積層して断層像データ群とし、前記断層像データ群を複数の領域に分割して領域ごとに記憶手段に記憶させるデータ分割機能と、前記断層像データ群を切断する切断面が交差する領域に含まれるデータを前記記憶手段から読み込み、読み込んだデータに基づいて前記切断面の画像データを生成して表示手段に表示させる画像生成機能と、を実行させるための画像処理プログラムである。
この発明によると、複数の断層像データからなる断層像データ群を複数の領域に分け、分けられた領域ごとにデータを保存し、断層像データ群を切断する切断面が指定された場合は、保存先(記憶装置)からその切断面が交差する領域のデータを読み込んで新たな画像データを生成することにより、従来と比べて、保存先(記憶装置)から読み込むべきデータ量を削減することが可能となる。そのことにより、データの読み込み時間を短縮することができ、更に画像処理用のメモリの容量を削減することが可能となる。
[第1の実施の形態]
この発明の第1の実施形態に係る画像処理装置、画像処理システム及び画像処理プログラムについて、図1乃至図8を参照しつつ説明する。図1はこの発明の第1の実施形態に係る画像処理装置の概略構成を示すブロック図である。図2は医用画像診断装置により収集された複数の断層像データを示す模式図である。図3は複数の断層像データからなる断層像データ群と、その断層像データ群を構成する単位データを説明するための模式図である。図4は単位データの構成を説明するための図である。
図1に示すように、画像処理装置1と医用画像診断装置7とが接続されることにより、画像処理システムが構成される。画像処理装置1は、画像制御部2、記憶部3、画像処理部4、操作部5及び表示部6を備えて構成されている。画像制御部2はいわゆるCPUからなり、データ分割部21、データ登録部22及びデータ読み込み部23を備えて構成されている。また、画像制御部2には、ROM、RAMなどのメモリ(記憶装置)が備えられ、そのメモリにはデータ分割、データ登録及びデータ読み込みの処理を実行するための画像処理プログラムが記憶されている。
データ分割部21は、X線CT装置などの医用画像診断装置7により収集された複数の断層像データ(2次元画像データ)を受け、複数の断層像データを所定方向に積層して断層像データ群とし、その断層像データ群を複数の領域に分割して単位データを生成する。例えば、X線CT装置により体軸方向(スライス方向)に複数の断層像データが収集された場合は、データ分割部21は、それら複数の断層像データを体軸方向(スライス方向)に積層して断層像データ群とし、断層像データ群を分割して単位データを生成する。
図2に示すように、例えばX線CT装置(医用画像診断装置7)により体軸方向(スライス方向)に断層像データS1、S2、・・・、Snが収集されたものとする。データ分割部21は、断層像データS1、・・・、Snを受け、スライス方向(体軸方向)にそれらを積層して、1つの断層像データ群10とする。そして、図3(a)に示すように、その断層像データ群10を複数の領域に分け、個々の領域に含まれるデータを、保存する際の最小限の単位データとする。図3(a)に示す例においては、断層像データ群10を複数の直方体で表される領域に分割することにより、その直方体で表される領域に含まれるデータを1つの単位である単位データとしている。このように断層像データ群10を複数の領域に分けることにより、図3(b)に示すように、断層像データ群10は、複数の単位データA11、A12、・・・、A1x、・・・、A401、・・・、A401xにより構成されることになる。
例えば、X線CT装置などによりスライス方向(体軸方向)に4000枚の断層像データが収集された場合であって、1つの単位データに含まれる断層像データの枚数を100枚とした場合、スライス方向には、40個分の単位データが形成されることになる。また、断層像データ群10を縦に10分割、横に10分割した場合は、合計で10×10×40=4000個の単位データが形成されることになる。
これら単位データは、データ分割部21により複数の断層像データの1部分が1つにまとめられたデータであり、1つの単位データにはm枚分(m≦n)の断層像データの1部分のデータが含まれている。例えば1つの単位データA11には、図4(a)に示すように、100枚分の断層像データの1部分が含まれている。ここで、各単位データに含まれるデータを図4(b)に示す。データ分割部21は、図4(b)に示すように、各断層像データS1、S2、S3、・・・、S100、・・・、Snをそれぞれ複数の区分に分割する。これにより、例えば、断層像データS1は、データ1−1、データ1−2、・・・などの複数の区分に分けられる。断層像データS2、S3、・・・、S100、・・・、Snについても同様に複数の区分に分けられる。このように分割されたデータ1−1、データ2−1、データ3−1、・・・、データ100−1、・・・、データS−1をスライス方向に積層して1つにまとめたデータが単位データとなる。例えば、スライス方向に100枚分の断層像データの1部分を積層することにより単位データA11が生成される。これにより単位データA11には、断層像データS1の1部分のデータであるデータ1−1、断層像データS2の1部分のデータであるデータ2−1、断層像データS3の1部分のデータであるデータ3−1、・・・、断層像データS100の1部分のデータであるデータ100−1が含まれることになる。他の単位データも同様に、各断層像データの1部分のデータが複数集まって単位データとされる。
そして、データ分割部21は、生成した単位データに含まれるデータをデータ登録部22に出力する。さらに、分割処理を行う前の、複数の断層像データもデータ登録部22に出力する。データ登録部22は、データ分割部21により生成された複数の単位データ、及び複数の断層像データを記憶部3に出力し、第1の記憶部31に複数の断層像データを記憶させ、第2の記憶部32に複数の単位データを記憶させる。
ここで、各単位データの保存形態について説明する。例えば単位データA11には、データ1−1、データ2−1、データ3−1、・・・、データ100−1が含まれているため、第2の記憶部32には図4(c)に示すように、データ1−1、データ2−1、データ3−1、・・・、データ100−1が1つの単位(ファイル)として保存される。このように保存することにより、データ読み込み部23が単位データ11を読み込むことにより、単位データに含まれるデータ1−1、データ2−1、データ3−1、・・・、データ100−1が読み込まれることになる。
データ読み込み部23は、画像処理部4からの画像データの読み込み命令を受けると、記憶部3から断層像データ又は単位データを読み込み、画像処理部4に出力する。例えば、断層像データを用いて各種測定などを行うために断層像データの要求を受けた場合は、データ読み込み部23は第1の記憶部31から指定された断層像データを読み込み、画像処理部4に出力する。一方、MPR処理などにより任意断面の画像データなどを生成するために単位データの要求を受けた場合は、データ読み込み部23は第2の記憶部32から単位データを読み込み、画像処理部4に出力する。単位データには、各断層像データの1部分のデータが複数の断層像データ分、含まれているため、それら1部分のデータが画像処理部4に出力されることになる。図4に基づいて説明すると、例えばデータ読み込み部23により単位データA11が読み込まれると、その単位データA11に含まれる、データ1−1、データ2−1、データ3−1、・・・、データ100−1が画像処理部4に出力されることになる。
記憶部3は例えばハードディスクやメモリなどの記憶装置からなり、第1の記憶部31と第2の記憶部32とを備えて構成されている。第1の記憶部31には医用画像診断装置5により収集された断層像データが記憶され、第2の記憶部32にはデータ分割部21により生成された単位データが記憶されている。つまり、第2の記憶部32には、単位データに含まれる、各断層像データの1部分のデータが1つの単位(ファイル)として保存される。なお、第1の記憶部31と第2の記憶部32は、同一の記憶装置(ハードウェア)で構成されていても良く、それぞれ別の記憶装置(ハードウェア)で構成されていても良い。
画像処理部4は、第1の画像処理部41と第2の画像処理部42とを備えて構成されている。第1の画像処理部41は操作者により与えられる指示に従い、断層像データを用いて各種の測定などを実施し、断層像データを表示部6に出力する。例えば第1の画像処理部41は、断層像を拡大して表示部6に表示させたり、断層像上で任意に指定された線分の距離を算出したりする。一方、第2の画像処理部42は操作者により与えられる指示に従い、断層像データ群から得られた単位データを用いてMPR処理などを施すことにより、任意断面の画像データやサジタル像データやコロナル像データなどを生成し、表示部6に生成した画像を表示させる。この画像処理部4には画像処理用のメモリ(記憶装置)が備えられており、画像制御部2から送られた画像データ(断層像データ又は単位データ)は一旦、その記憶装置に記憶される。第1の画像処理部41及び第2の画像処理部42は、その記憶装置から断層像データ又は単位データを読み込んで各種の画像処理を実施する。
操作部5はキーボードやマウスなどで構成され、操作者により、MPR処理などの各種画像処理の命令、MPR処理における任意断面の指定、断層像表示の要求などが入力される。このように入力された画像処理命令や、任意断面を示す情報(座標情報)などは画像処理部4に出力される。表示部6は、例えばCRTや液晶ディスプレイなどからなり、画像処理部4から出力された断層像データ、MPR処理後の任意断面の画像データなどを受けて、断層像や任意断面の画像(コロナル像やサジタル像を含む)をモニタ画面に表示する。
医用画像診断装置7は、X線CT装置、超音波診断装置又はMRI装置などからなり、X線ビームや超音波ビームを被検体に照射することで、2次元画像データとしての断層像データを収集する。例えばX線CT装置を用いた場合は、X線ビームを発生して被検体を透過したX線ビームを検出し、再構成処理を行うことにより断層像データを得る。特に、ヘリカルスキャンが可能なX線CT装置の場合は、1度のスキャンにより、スライス方向(体軸方向)に1000〜4000程度の断層像データを得る。また、超音波診断装置を用いた場合は、超音波振動子が2次元的に配列されてなる、いわゆる2次元超音波プローブを用いてスキャンを行なうことにより、所定方向に並んだ一連の断層像データを得る。医用画像診断装置7は、収集した断層像データを画像処理装置1の画像制御部2に出力する。
(作用)
以上の構成を有する画像処理装置1によると、以下に示す好適な作用を奏することが可能となる。
まず、医用画像診断装置7により複数の断層像データが収集され、それら複数の断層像データは画像処理装置1の画像制御部2に出力される。例えば図2に示すように、X線CT装置によりスライス方向(体軸方向)に並んだ複数の断層像データS1、・・・、Snが収集されたものとする。これら複数の断層像データS1、・・・、Snは、医用画像診断装置7から画像処理装置1の画像制御部2に出力される。
画像制御部2のデータ分割部21は複数の断層像データS1、・・・、Snを受けると、それら複数の断層像データS1、・・・、Snをスライス方向(体軸方向)に積層して断層像データ群10とし、さらに断層像データ群10を複数の領域に分け、各領域に含まれるデータをそれぞれ単位データとする。この領域の範囲は予め操作者により任意に設定されたものであり、図示しないメモリなどの記憶装置にその領域の範囲を示す情報を予め記憶させておく。データ分割部21は、図示しない記憶装置から領域の範囲を示す情報を読み込み、その範囲に含まれるデータを1つの単位データとする。そして、この単位データを保存する際の最小限の単位とする。
データ分割部21は、例えば図3(a)、(b)に示すように、直方体からなる領域により断層像データ群を分割し、各領域の範囲に含まれるデータを単位データとする。この例においては、断層像データ群10を、単位データA11、A12、・・・、A1x、・・・A401、・・・、A401xに分けている。分割の個数や各領域(範囲)の大きさは、操作者によって指定される情報であり、操作者によって任意に変更可能な情報である。例えば、図4(b)に示すように、各断層像データS1、S2、・・・、Snをそれぞれ複数の領域に分割し、分割されたデータをスライス方向に積層して1つにまとめたデータを単位データとする。この実施形態では、図3(b)、図4に示すように、1つの単位データに、100枚分の断層像データの1部分が含まれるように、断層像データ群10を分割する。これにより単位データA11には、断層像データS1の1部分のデータであるデータ1−1、断層像データS2の1部分のデータであるデータ2−1、・・・、断層像データS100の1部分のデータであるデータ100−1が含まれることになる。他の単位データも同様に、各断層像データの1部分のデータが複数集まって単位データが構成される。また、断層像データ群10を縦に10分割、横に10分割した場合は、合計で10×10×40=4000個の単位データが形成されることになる。
そして、データ分割部21は分割後の複数の単位データA11、・・・、A401xと、分割前の複数の断層像データS1、・・・、Snとをデータ登録部22に出力する。データ登録部22は、複数の断層像データS1、・・・、Snを第1の記憶部31に出力して記憶させ、複数の単位データA11、・・・、A401xを第2の記憶部32に出力して記憶させる。第2の記憶部32における単位データの保存形態は、図4(c)に示すようになる。つまり、単位データA11に含まれるデータ1−1、・・・、データ100−1が1つの単位(ファイル)として第2の記憶部32に保存される。
ここで、MPR処理を行って任意断面の画像データ、サジタル像データ又はコロナル像データなどを生成する場合について図5乃至図7を参照しつつ説明する。図5乃至図7は、MPR処理を行う際に指定される切断面、及び記憶部から読み込まれる単位データを説明するための模式図である。
操作部5によりMPR処理の指示が与えられると、操作部5から画像処理部4にその指示を示す信号が出力される。さらに、MPR処理を行う場合は、操作部5により断層像データ群を切断する切断面が指定され、その切断面の座標を示す情報が画像処理部4に出力される。画像処理部4の第2の画像処理部42はMPR処理の指示を受け、更に、切断面の座標を示す情報を受けると、その切断面の座標を示す情報を画像制御部2のデータ読み込み部23に出力する。
データ読み込み部23は、第2の画像処理部42から切断面の座標を示す情報を受けると、第2の記憶部32に保存されている複数の単位データのなかから、その切断面の座標を含む領域の単位データを読み込み、第2の画像処理部42に出力する。これにより、切断面が交差する領域の単位データが第2の記憶装置から読み込まれて、第2の画像処理部42に出力される。
例えば、図5に示す断層像データ群10において、スライス方向(体軸方向)に沿う1点鎖線で表される切断面が指定された場合、データ読み込み部23はその切断面の座標を含む領域の単位データを第2の記憶部32から読み込み、第2の画像処理部42に出力する。つまり、データ読み込み部23は、切断面が交差する領域の単位データ(図中、斜線で示す単位データ)を第2の記憶部32から読み込み、第2の画像処理部42に出力する。第2の画像処理部42に出力された単位データは、一旦、画像処理用のメモリ(記憶装置)に記憶された後、MPR処理が施されて切断面の画像データが生成される。このように断層像データ群10を複数の領域に分割し、データを読み込む際には、切断面が交差する単位データ(切断面の座標を含む単位データ)を読み込むことにより、画像処理のために全ての断層像データを読み込む必要が無くなる。つまり、MPR処理により切断面の画像データを生成するために必要なデータが含まれる単位データのみを読み込めば良いため、読み込みのデータ量を削減することができ、これにより、データ読み込みの時間を短縮することが可能となる。また、読み込まれるデータ量が従来よりも減少するため、画像処理部4に備えられている画像処理用のメモリ(記憶装置)の容量を小さくすることが可能となる。
例えば、断層像データ群10全体を4000個の領域に分割して4000個の単位データを生成した場合であって、切断面が400個の領域と交わる場合、データ読み込み部32は、4000個の単位データのなかから切断面が交差する400個の単位データを第2の記憶部32から読み込んで、第2の画像処理部42に出力する。第2の画像処理部42に出力された400個の単位データは、一旦、画像処理用のメモリ(記憶装置)に記憶された後、MPR処理が施されて切断面の画像データが生成される。この場合、全体のデータ量の1/10に相当するデータのみを第2の記憶部32から読み込んで第2の画像処理部42に出力すれば良いことになるため、データ読み込み時間は全ての断層像データを読み込む場合と比べて1/10になり、画像処理用のメモリの容量も1/10になる。
第2の画像処理部42は、切断面が交差する領域の単位データを受け、各単位データに含まれ、切断面の画像データ生成に必要なデータを用いてMPR処理を行って、切断面の画像データを生成する。図5に示す例においては、切断面がスライス方向(体軸方向)に沿っているため、いわゆるサジタル像データが生成される。また、切断面を変えることにより、いわゆるコロナル像データも生成される。コロナル像データを生成する場合も、指定された切断面が交差する領域の単位データが第2の記憶部32から読み込まれて第2の画像処理部42に出力され、全ての断層像データ(アキシャル像データ)が出力されることはないため、データ読み込み時間が短縮され、さらに、画像処理用のメモリの容量を削減することができる。
第2の画像処理部42により生成された画像データは表示部6に出力され、表示部6のモニタ画面上に切断面の画像が表示される。図5に示す例では、表示部6のモニタ画面上にサジタル像が表示されることになる。
上記図5に示す例においては、スライス方向(体軸方向)に沿う切断面を指定し、サジタル像又はコロナル像を生成する場合について説明したが、この発明はこれらの切断面に限定されることはない。例えば、図6に示すように、断層像データ群10を斜めに切断する切断面が指定された場合であっても、この発明の作用及び効果を奏することができる。操作部5によりMPR処理の指示及び切断面が指定され、画像処理部4にその指示及び切断面の座標を示す情報が出力されると、第2の画像処理部42は切断面の座標を示す情報をデータ読み込み部23に出力する。データ読み込み部32はその切断面の座標を示す情報を受けると、第2の記憶部32に保存されている複数の単位データのなかから、その切断面が交差する領域の単位データを読み込み、第2の画像処理部42に出力する。第2の画像処理部42に出力された単位データは、一旦、画像処理用のメモリ(記憶装置)に記憶された後、MPR処理が施されて切断面の画像データが生成される。このように複数の領域に分割された単位データを読み込むことにより、全ての断層像データを読み込む必要が無いため、データの読み込み時間の短縮化、及び画像処理部4のメモリ(記憶装置)の容量の削減化が図れる。
従来においては、図6に示す斜めの切断面の画像データを生成するために、断層像データ群10を構成する全ての断層像データを読み込んでいた。しかしながら、実際にMPR処理に用いられるデータは、斜めの切断面に沿った位置にあるデータであり、その他のデータは用いられないにもかかわらず、記憶装置から読み込まれていたため、その読み込みの時間が必要以上に長くなっていた。この実施形態に係る画像処理装置1によると、斜めの切断面が指定された場合であっても、その切断面が交差する領域の単位データのみが第2の記憶部32から読み込まれて第2の画像処理部42に出力されるため、データの読み込み時間の短縮化、及び、画像処理部4における画像処理用のメモリ容量の削減化が図れる。
その他の変形例を図7に示す。図7に示すように、断層像データ群10に対して曲線で表される切断面が指定された場合であっても、この発明の作用及び効果を奏することができる。上記の例と同様に、データ読み込み部23は切断面の座標を示す情報を受けると、その切断面が交差する領域の単位データを読み込み、第2の画像処理部42に出力する。第2の画像処理部42に出力された単位データは、一旦、画像処理用のメモリ(記憶装置)に記憶された後、MPR処理が施されて切断面の画像データが生成される。このように切断面が曲線で表されている場合であっても、その切断面が交差する領域の単位データのみを読み込めば、その切断面の画像データが生成されるため、必要以上のデータを読み込む必要が無くなり、読み込み時間の短縮化、及び画像処理用のメモリ容量の削減化が図れる。
以上のように、複数の断層像データ(例えばアキシャル像データ)からなる断層像データ群を複数の領域に分割して、各領域に含まれるデータを1つの単位データとして保存することにより、MPR処理などの画像処理を行う場合は、指定された座標を含む単位データのみを読み込めば所望の画像処理を行うことが可能となるため、データの読み込み時間の短縮化が図れ、さらに画像処理用のメモリ(記憶装置)の容量を削減することが可能となる。
なお、断層像データ群10を分割して得られる単位データの個数や領域(範囲)の大きさは、操作者によって任意に設定することができ、断層像データ群10を少なくとも2つ以上の領域に分割することにより、この発明の作用及び効果を奏することができる。
また、分割する領域の数を多くするほど、各単位データに含まれるデータ量が減るため、第2の記憶部32から読み込むデータ量が少なくて済む。つまり、断層像データ群10を細かい領域に分割するほど分割後の単位データの数は増加するが、各単位データに含まれるデータ量は減少する。従って、切断面が交差する領域の単位データに含まれるデータ量が減少するため、分割数を多くするほどデータ読み込み時間が短縮され、画像処理部4に設置される画像処理用のメモリ(記憶装置)の容量が少なくて済む。
このように分割数を多くするほどデータ読み込み時間がより短くなり、メモリ(記憶装置)の容量がより少なくて済むが、この発明によると分割数が少なくても、従来技術よりも有利な効果を奏することができる。例えば図8に示すように、断層像データ群10を8つの領域に分割して、各領域に含まれるデータを1つの単位データとしても良い。このように分割数が少なくても、スライス方向(体軸方向)に沿って切断面(1点鎖線)が指定された場合、その切断面(1点鎖線)が交差する領域の単位データのみを第2の記憶部32から読み込んで第2の画像処理部42に出力すれば良いため、データの読み込み量が削減され、読み込み時間の短縮化及びメモリ容量の削減化が図れる。図8に示すように、断層像データ群10を均等に8つの領域に分割している場合は、切断面(1点鎖線)が4つの領域に交差するため、第2の記憶部32から読み込まれて第2の画像処理部42に出力されるデータ量は、断層像データ群10の半分のデータ量で済む。従って、全ての断層像データを読み込むよりも、半分の時間でデータを読み込むことが可能となり、画像処理用のメモリの容量も半分で済む。
また、操作部5により断層像観察の指示が与えられると、操作部5から画像処理部4にその指示を示す信号が出力される。例えば、操作部5により断層像データのデータ番号が指定されると、そのデータ番号を示す信号が画像処理部4に出力される。画像処理部4の第1の画像処理部41は断層像観察の指示及びデータ番号を受けると、指定された断層像データを示す情報を画像制御部2のデータ読み込み部23に出力する。データ読み込み部23は、第1の記憶部31から指定された断層像データを読み込んで第1の画像処理部41に出力する。第1の画像処理部41は、断層像データを表示部6に出力して表示部6に指定された断層像を表示させる。また、操作部5により断層像の拡大表示が指示されると、第1の画像処理部41は表示部6を制御して表示中の断層像を拡大させて表示させる。さらに、操作部5により断層上における任意の線分や任意の範囲が指定されると、第1の画像処理部41はその線分の距離やその範囲の面積などを算出し、算出結果を表示部6に表示させる。
なお、データ読み込み部23は、第2の記憶部42に保存されている単位データを読み込んで第1の画像処理部41に出力しても構わない。この場合、指定された断層像データを構成する複数の単位データが第1の画像処理部41に出力され、第1の画像処理部41により複数の単位データから断層像データが再構築されて表示部6に断層像が表示されることになる。このように断層像データS1、・・・、Snを表示部6に表示させる場合には、指定された断層像データを第1の記憶部31から読み込んで表示させても良く、指定された断層像データを構成する複数の単位データを第2の記憶部32から読み込んで表示させても良い。
[第2の実施の形態]
次にこの発明の第2の実施形態として、上記第1の実施形態に係る画像処理装置1を備えた医用画像診断装置、特に、X線CT装置について図9を参照しつつ説明する。図9はこの発明の第2の実施形態に係るX線CT装置の概略構成を示すブロック図である。
図9に示すように、第2の実施形態に係るX線CT装置は、架台装置70、寝台装置80及びコンソール部90を備えて構成されている。この第2の実施形態に係るX線CT装置は、コンソール部90内に第1の実施形態に係る画像処理装置1を備えている。
例えばヘリカルスキャンを行なう場合、スキャン制御部91は入力装置を用いて入力されたスライス厚、回転速度等のヘリカルスキャン条件のうち、回転速度、スライス厚、及びファン角度等を架台・寝台制御信号として架台駆動装置76及び寝台駆動装置81に対して出力する。また、スキャン制御部91は、架台駆動装置76及び寝台駆動装置81に対して診断開始の指示を与える。さらにスキャン制御部91は、X線ビーム発生を制御するX線ビーム発生制御信号を高電圧発生装置71に対して出力し、X線ビームの検出のタイミングを示すデータ収集制御信号をデータ収集装置75に対して出力する。
高電圧発生装置71は、スキャン制御部91からの制御信号に従って、高電圧をX線源72に供給する。X線源72は、高電圧発生装置71から供給された高電圧によって、ファン状やコーン状などのX線ビームを曝射する。
X線検出器73は、X線源72から曝射され、被検体を透過したX線ビームを検出する。シングルスライスCT装置の場合、X線検出器13は、ファン状又は直線状に例えば1000チャンネルのX線検出素子を1列に並べて構成されている。また、マルチスライスCT装置の場合、X線検出器73は、X線検出素子を互いに直交する2方向(スライス方向及びチャンネル方向を成す)それぞれにアレイ状に複数個配列され、これにより2次元のX線検出器を成している。
回転架台74(ガントリ)は、X線源72とX線検出器73とを内部に保持する。また、回転架台74は、架台駆動装置76により、X線源72とX線検出器73との中間点を通る回転軸を中心にして回転させられる。架台駆動装置76は、スキャン制御部91により出力された架台制御信号に基づいて、回転架台74を回転させる。
データ収集部75(DAS)は、X線検出器73の各X線検出素子と同様にアレイ状に配列されたデータ収集素子を有し、X線検出器73により検出されたX線ビーム(実際には検出信号)を、スキャン制御部91により出力されたデータ収集制御信号に対応させて収集する。この収集されたデータがX線投影データとなる。
寝台駆動装置81は、スキャン制御部91から出力された寝台制御信号に基づいて、回転架台74の1回転当たりの寝台天板83の移動量を求め、スキャン時にこの移動量で寝台天板83を移動させる。寝台基台82は、寝台駆動装置81により寝台天板83を上下方向に移動させる。寝台天板83は被検体を載せ、被検体の体軸方向(Z軸方向:スライス方向)に移動可能となっている。
前処理部92は、データ収集装置75から出力されたX線投影データに感度補正やX線強度補正等を施す。再構成処理部93は、前処理部92から出力されたX線投影データを逆投影処理することにより断層像データを再構成する。この逆投影の方法は公知の方法と同じである。また、X線投影データに対して補間処理を行う場合は、360度補間法又は180度補間法(対向データ補間法)などの公知の補間法により、目的のスライス位置におけるX線投影データを求める。再構成された断層像データは画像処理装置1の画像制御部2に出力される。
再構成された断層像データは、画像処理装置1の画像制御部2に出力される。画像処理装置1は、第1の実施形態と同様に、画像制御部2、記憶部3、画像処理部4、操作部5及び表示部6を備えて構成されている。
(動作)
ヘリカルスキャンを行なう場合、まず、操作者は入力装置を用いてヘリカルスキャン条件を入力する。このヘリカルスキャン条件には、被検体に対して断層像を得たい撮影領域の範囲の情報が含まれる。入力されたヘリカルスキャン条件はスキャン制御部91に出力される。スキャン制御部91はこのヘリカルスキャン条件のうち、回転速度、スライス厚、及びファン角等を架台・寝台制御信号として架台駆動装置76及び寝台駆動装置81に出力する。そして、架台駆動装置76は、スキャン制御部91から出力された制御信号に基づいて回転架台74を所定の回転速度で回転させる。寝台駆動装置81はスキャン制御部91から出力された制御信号に基づいて回転架台74の1回転あたりの寝台天板83の移動量を求め、この移動量で寝台天板83を移動させる。
この状態で操作者により診断開始命令が入力装置から入力されると、スキャン制御部91は、架台駆動装置76及び寝台駆動装置81に対して診断開始を指示するとともに、X線ビーム発生を制御するX線ビーム発生制御信号を高電圧発生装置71に対して出力する。そして、X線ビーム発生制御信号に対応させて、高電圧発生装置71は高電圧を発生する。
これにより、X線源72からX線ビームが曝射されるとともに、寝台天板83が寝台駆動装置81により移動させられ、X線源72の被検体Pに対する相対的な軌跡がらせん状となるようないわゆるヘリカルスキャンによる診断が開始される。そして、データ収集制御信号がスキャン制御部91により出力されると、データ収集装置75は、このデータ収集制御信号に対応させてX線検出器73からX線ビームを検出する。データ収集装置75は、この検出したX線ビーム(実際にはX線投影データ)を前処理部92に供給する。
再構成処理部93は、スキャンにより収集されたX線投影データを用いて、スライス方向(体軸方向)に沿った複数の断層像データ(アキシャル像データ)を再構成する。
再構成された複数の断層像データ(アキシャル像データ)は、画像処理装置1の画像制御部2に出力される。画像制御部2のデータ分割部21は、複数の断層像データ(断層像データ群)を複数の領域に分割し、各領域に含まれるデータを1つの単位データとする。各単位データは、データ登録部22により第2の記憶部32に出力され、第2の記憶部32に保存される。また、複数の断層像データは第1の記憶部31に保存される。そして、操作部5から断層像データ群を切断する切断面が指定されると、その切断面の座標を示す情報が画像処理部4を介してデータ読み込み部23に出力され、第2の記憶部32からその切断面が交差する領域の単位データが読み込まれて第2の画像処理部42に出力される。第2の画像処理部42に出力された単位データは、一旦、画像処理用のメモリ(記憶装置)に記憶される。第2の画像処理部42は、読み込まれた単位データに含まれるデータを用いてMPR処理を施すことにより、切断面の画像データを生成する。その切断面の画像データは表示部6に出力され、表示部6のモニタ画面上に指定された切断面の画像が表示される。
このように断層像データ群を複数の領域に分割して、複数の単位データとして保存することにより、データ読み込み時間の短縮化、及び画像処理用のメモリ(記憶装置)容量の削減化が図れる。
また、操作部5により断層像表示の命令が与えられると、その命令は画像処理部4を介してデータ読み込み部23に出力される。データ読み込み部23は、指定された断層像データを第1の記憶部31から読み込んで第1の画像処理部41に出力する。第1の画像処理部41は、断層像データを表示部6に出力して表示部6に断層像を表示させる。また、断層像上で任意の線分や任意の範囲が指定された場合は、第1の画像処理部41はその線分の長さやその範囲の面積などを算出し、表示部6に算出結果を表示させる。なお、第1の実施形態と同様に、第2の記憶部32に保存されている複数の単位データを読み込んで第1の画像処理部41に出力し、それら複数の単位データに基づいて指定された断層像データを再構築して表示部6に断層像を表示させても良い。
この第2の実施形態においては、X線CT装置を例にして説明したが、超音波診断装置又はMRI装置に画像処理装置1を設置しても同様の作用及び効果を奏することができる。例えば、いわゆる2次元超音波プローブを備えた超音波診断装置に画像処理装置1を設けた場合、スキャンにより複数の断層像データ(断層像データ群)が収集されると、画像処理装置1によりその断層像データ群は複数の領域に分割され、各領域内のデータはそれぞれ単位データとして保存される。このように単位データとして保存することにより、MPR処理などを施す際には、画像処理部は指定された切断面が交差する領域の単位データのみを読み込んで切断面の画像データを生成することが可能となるため、データの読み込み量を減少することが可能となり、さらに、画像処理用のメモリ(記憶装置)の容量を削減することが可能となる。
この発明の第1の実施形態に係る画像処理装置の概略構成を示すブロック図である。 医用画像診断装置により収集された複数の断層像データを示す模式図である。 複数の断層像データからなる断層像データ群と、その断層像データ群を構成する単位データを説明するための模式図である。 単位データの構成を説明するための図である。 MPR処理を行う際に指定される切断面、及び記憶部から読み込まれる単位データを説明するための模式図である。 MPR処理を行う際に指定される切断面、及び記憶部から読み込まれる単位データを説明するための模式図である。 MPR処理を行う際に指定される切断面、及び記憶部から読み込まれる単位データを説明するための模式図である。 断層像データ群の分割の変形例を示す模式図である。 この発明の第2の実施形態に係るX線CT装置の概略構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 画像処理装置
2 画像制御部
3 記憶部
4 画像処理部
5 操作部
6 表示部
7 医用画像診断装置
21 データ分割部
22 データ登録部
23 データ読み込み部
31 第1の記憶部
32 第2の記憶部
41 第1の画像処理部
42 第2の画像処理部

Claims (10)

  1. 医用画像診断装置により収集された複数の断層像データを積層して断層像データ群とし、前記断層像データ群を複数の領域に分割して領域ごとに記憶手段に記憶させるデータ分割手段と、
    前記断層像データ群を切断する切断面が交差する領域に含まれるデータを前記記憶手段から読み込み、読み込んだデータに基づいて前記切断面の画像データを生成して表示手段に表示させる画像生成手段と、
    を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記データ分割手段は各断層像データを複数の区分に分割し、各区分に含まれるデータを、所定数の断層像データ分、積層して前記記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記記憶手段は、前記断層像データ群を分割された複数の領域ごとに記憶し、更に前記複数の断層像データを断層像データごとに記憶し、
    前記画像生成手段は、前記断層像データ群を切断する切断面が交差する領域に含まれるデータを前記記憶手段から読み込み、読み込んだデータに基づいて前記切断面の画像データを生成して前記表示手段に表示させ、又は、断層像データ若しくは前記領域に含まれるデータを前記記憶手段から読み込んで前記表示手段に断層像を表示させることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の画像処理装置。
  4. 複数の断層像データを収集する医用画像診断装置と、画像処理装置とが接続された画像処理システムであって、
    前記画像処理装置は、
    前記複数の断層像データを積層して断層像データ群とし、前記断層像データ群を複数の領域に分割して領域ごとに記憶手段に記憶させるデータ分割手段と、
    前記断層像データ群を切断する切断面が交差する領域に含まれるデータを前記記憶手段から読み込み、読み込んだデータに基づいて前記切断面の画像データを生成して表示手段に表示させる画像生成手段と、
    を有することを特徴とする画像処理システム。
  5. 前記データ分割手段は各断層像データを複数の区分に分割し、各区分に含まれるデータを、所定数の断層像データ分、積層して前記記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項4に記載の画像処理システム。
  6. 前記記憶手段は、前記断層像データ群を分割された複数の領域ごとに記憶し、更に前記複数の断層像データを断層像データごとに記憶し、
    前記画像生成手段は、前記断層像データ群を切断する切断面が交差する領域に含まれるデータを前記記憶手段から読み込み、読み込んだデータに基づいて前記切断面の画像データを生成して前記表示手段に表示させ、又は、断層像データ若しくは前記領域に含まれるデータを前記記憶手段から読み込んで前記表示手段に断層像を表示させることを特徴とする請求項4又は請求項5のいずれかに記載の画像処理システム。
  7. 被検体に対してX線を照射し、前記被検体を透過したX線を検出して前記被検体の複数の断層像データを生成するX線CT装置であって、
    前記複数の断層像データをスキャン方向に積層して断層像データ群とし、前記断層像データ群を複数の領域に分割して領域ごとに記憶手段に記憶させるデータ分割手段と、
    前記断層像データ群を切断する切断面が交差する領域に含まれるデータを前記記憶手段から読み込み、読み込んだデータに基づいて前記切断面の画像データを生成して表示手段に表示させる画像生成手段と、
    を有することを特徴とするX線CT装置。
  8. 前記データ分割手段は各断層像データを複数の領域に分割し、各領域に含まれるデータを、所定数の断層像データ分、積層して前記記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項7に記載のX線CT装置。
  9. 前記記憶手段は、前記断層像データ群を分割された複数の領域ごとに記憶し、更に前記複数の断層像データを断層像データごとに記憶し、
    前記画像生成手段は、前記断層像データ群を切断する切断面が交差する領域に含まれるデータを前記記憶手段から読み込み、読み込んだデータに基づいて前記切断面の画像データを生成して前記表示手段に表示させ、又は、断層像データ若しくは前記領域に含まれるデータを前記記憶手段から読み込んで前記表示手段に断層像を表示させることを特徴とする請求項7又は請求項8のいずれかに記載のX線CT装置。
  10. 画像処理装置に、
    医用画像診断装置により収集された複数の断層像データを積層して断層像データ群とし、前記断層像データ群を複数の領域に分割して領域ごとに記憶手段に記憶させるデータ分割機能と、
    前記断層像データ群を切断する切断面が交差する領域に含まれるデータを前記記憶手段から読み込み、読み込んだデータに基づいて前記切断面の画像データを生成して表示手段に表示させる画像生成機能と、
    を実行させるための画像処理プログラム。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101899304B1 (ko) 2012-01-26 2018-09-17 삼성전자주식회사 실시간 피드백을 활용한 비순차적 스캔 방식의 영상 복원 시스템 및 방법

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