JP2006324116A - 電解液循環型電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】部品点数を削減できながら、セル積層体に接続される端子電極が電解液に接触しても、電池性能の低下が起こらない電解液循環型電池を提供する。
【解決手段】セル積層体と、各セルの電極3,5に電解液を給排する給排部と、セル積層体に対して電気の入出力を行う端子電極8とを有する電解液循環型電池である。前記給排部は、セル積層体に積層方向に連続して配設される給排板6を備え、当該給排板6は、セル積層体とセル外部との間で電解液を流通させる電解液流通路61を有する。端子電極8は、カーボンを含む非金属導電性材料で構成されて給排板6に一体化されている。端子電極8は、セル積層体の給排板に隣接する双極板21と導通させる導通部84と、電力系統に接続される接続部83とを有する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、双極板、正極電極、隔膜、負極電極を順次積層することにより、正極電極、隔膜、負極電極を有するセルが双極板を介して複数積層して構成されるセル積層体を有する電解液循環型電池に関するものである。
電解液循環型電池としては、例えばレドックスフロー電池が知られている。このレドックスフロー電池は、図10の動作原理図に示すように、イオン交換膜からなる隔膜101で正極セル100Aと負極セル100Bとに分離されたセル100を備える。正極セル100A、負極セル100Bにはそれぞれ正極電極102と負極電極103とを内蔵している。
正極セル100Aには、正極電解液を貯留する正極タンク104Aが導管106Aを介して接続され、負極セル100Bには、負極電解液を貯留する負極タンク104Bが導管106Bを介して接続されている。導管106A,106Bの途中には、循環ポンプ105A、105Bが設けられており、これら導管106A,106Bを介して、各電解液がそれぞれのタンクとセルとの間で循環される。
各極電解液にはバナジウムイオンなど原子価が変化するイオンの水溶液を用い、ポンプ105A、105Bで電解液を循環させながら、正極電極102、負極電極103におけるイオンの価数変化反応に伴って充放電を行う。そして、上記レドックスフロー電池は、交流/直流変換器に接続させることにより、交流/直流変換器を介して、発電所などの充電対象や需要家などの放電対象と接続し、各対象に対して充放電を行う。
また、レドックスフロー電池は、特許文献1に示すように、通常、複数のセルが積層されたセル積層体が用いられる。このセル積層体は、隔膜、双極板、正極電極および負極電極を複数用い、双極板、正極電極、隔膜、負極電極の順に積層していくことにより、双極板の間に正極電極、隔膜、負極電極が配置されたセルが複数形成される。
双極板は、絶縁性を有する合成樹脂で形成されたフレームに、その外周縁部が固定されている。正極電極と負極電極は、このフレームの内周部の面積より小さく形成され、隔膜は、フレームの内周部の面積より大きく形成される。そして、フレームを積層していく際に、フレームで隔膜の外周縁部を挟持するとともに、双極板と隔膜の間に、正極電極または負極電極を配置する。
さらに、セル積層体は、一般に、セル積層体の積層方向両端に双極板を配置させ、これら積層方向端部の双極板の外側にセル積層体に対して電気の入出力を行う端子電極を設けている。通常、端子電極は、銅製の板状部材で形成され、絶縁性を有する合成樹脂で形成された板状の端部フレームに端子電極の一方の面が露出するように固定される。さらに、端子電極は外周縁部の一部を端部フレームの外部に引き出しており、この引き出し部分に外部端子を接続するようになっている。また、端部フレームに固定された端子電極の露出面を覆うように双極板が端子電極のセル積層体側に設けられ、この双極板の外周縁部が端部フレームに固定される。端子電極は、引き出し部分を除いて、端部フレームと双極板とで全体が覆われた状態となる。
また、双極板を固定するフレームと端子電極が固定される端部フレームには、電解液を流通させる供給用マニホールドと排出用マニホールドとが形成されている。フレーム同士をシール部材を介して重ね合わせていくことにより、それぞれのマニホールドによって積層方向に延びる連続した電解液の流通路が形成される。さらに、端部フレームの積層方向外側には、マニホールドに連続する電解液流通路が形成された合成樹脂製の給排板が配置される。給排板の電解液流通路の外部取り出し口には、電解液タンクに連通するパイプ(導管)が接続される。
さらに、双極板を固定するフレームと端子電極が固定される端部フレームには、フレームの内周面側空間とマニホールドとを連通する連通溝が形成されており、供給用マニホールドを流れる電解液を供給用の連通溝を介して電極に供給し、電極に供給された電解液を排出用の連通溝を介して排出用マニホールドへと排出するようになっている。
従来のレドックスフロー電池では、各フレームに設けたマニホールドおよび連通溝と、給排板に設けた電解液流通路により、セルの電極に電解液を給排する給排部を構成している。
特開2002-367658号公報
前記したレドックスフロー電池では、セル積層体に設ける端子電極には、銅製の板材を用いていた。この銅製の板材は、電解液に接触してしまうと、電解液に溶解してしまう。
そこで、従来では、電解液が浸透された正極電極または負極電極に直接端子電極を接触させるのではなく、端子電極と正極電極または負極電極との間に、端子電極を覆う双極板を配置し、この双極板の外周縁部を端部フレームに溶剤で接着することにより端子電極を電解液から隔離している。このように構成することにより、正極または負極の電極に供給される電解液が、端部フレームと双極板とで囲まれる端子電極の配置空間に流入しないようになっている。
しかしながら、従来のレドックスフロー電池では、双極板の外周縁部を端部フレームに接着することにより、端子電極側への電解液の流出を防止するためのシールを行うようにしているため、シール面積(双極板の外周縁部の長さ)が非常に大きくなってしまう。このようにシール面積が大きくなると、シール漏れが発生する箇所が必然的に多くなる。
さらに、レドックスフロー電池に用いる双極板は、通常、プラスチックカーボンで形成され、端部フレームは塩化ビニル樹脂(PVC)で形成される。プラスチックカーボンとPVCは熱膨張率が大きくことなるので、双極板を端部フレームに接着した場合、セル積層体の温度が上昇すると、熱膨張率の差によって、双極板の接着部分にズレが生じ、双極板と端部フレームとの接着部分において、シール漏れが生じる虞がある。
このようにシール漏れが生じて、電解液が端子電極に接触してしまうと、銅製の端子電極は電解液に溶解し、電池性能の低下が起きてしまう。
従って、本発明の主目的は、部品点数を削減できながら、セル積層体に接続される端子電極が電解液に接触しても、電池性能の低下が起こらない電解液循環型電池を提供することにある。
本発明の電解液循環型電池は、双極板、正極電極、隔膜、負極電極を順次積層することにより、正極電極、隔膜、負極電極を有するセルが双極板を介して複数積層して構成されるセル積層体を有する。さらに、セル外部とセルとの間で電解液を循環させる電解液循環系統に設けられ、各セルの正極電極または負極電極に電解液を給排する給排部と、セル積層体に対して電気の入出力を行う端子電極とを有する。
さらに、本発明の電解液循環型電池は、前記給排部が、セル積層体に積層方向に連続して配設される給排板を備え、当該給排板は、セル積層体とセル外部との間で電解液を流通させる電解液流通路を有する。給排板は、セル積層体の積層方向両端部に設けるだけにしてもよい。また、給排板は、セル積層体の積層方向両端部に設けるとともに、セル積層体の各セルをいくつかのグループに区切るようにするために、積層されたセルの間に給排板を一箇所以上設けるようにしてもよい。給排板を多数設ける場合には、給排板に端子電極が一体化されているので、電力の入出力を行う端子電極を、必要とする電圧に応じて選択することが可能となる。
そして、本発明の電解液循環型電池は、前記端子電極が、カーボンを含む非金属導電性材料で構成されて給排板に一体化され、当該端子電極は、セル積層体の給排板に隣接する双極板と導通させる導通部と、電力系統に接続される接続部とを有することを特徴とする。
端子電極は、例えば、合成樹脂製の給排板に埋め込んだ状態で一体化させる場合、導通部と接続部とが給排板で覆われないようにすることで、端子電極として機能させることができる。
本発明の電解液循環型電池は、例えば、各極の電解液を貯留する正極タンクと負極タンクとに配管を介して連結されて構成される。電解液循環型電池は、負荷または電力系統に接続されて充放電を行う。さらに、電解液循環型電池は、セル積層体の正極電極と正極タンクとの間で正極電解液を循環させ、セル積層体の負極電極と負極タンクとの間で負極電解液を循環させる構成となっている。
本発明の電解液循環型電池に設ける電解液の給排部は、例えば双極板を保持するフレームにマニホールドなどを形成することにより、セルの正極電極または負極電極に電解液を給排する電解液流通路をセル積層体に形成するとともに、セル積層体の積層方向両端部に、正極電解液と負極電解液の電解液流通路を有する給排板を配置して、これら電解液流通路により構成される。
そして、本発明の電解液循環型電池は、セル積層体に対して電気の入出力を行う端子電極を従来のような端部フレームに固定するのではなく、前記給排板に端子電極を一体化させる。さらに、端子電極は、カーボンを含む非金属導電性材料で形成する。
端子電極の導通部は、セル積層体の給排板に隣接する双極板と導通させる部分を給排板から露出させて、この露出部分を双極板に接触させる。また、端子電極の接続部は、電力系統に接続される部分を給排板の外部に露出させて、この露出部分を電力系統に接続する。なお、接続部は、給排板から端子電極の一部を突出させて外部に露出させるようにしてもよいし、端子電極に端子接続用の穴を形成し、この穴を給排板から外部に開口するように、即ち、外部に露出させるようにして、この開口部を接続部とすることもできる。
端子電極の材質は、カーボンを含む非金属導電性材料で形成するが、グラファイトを主成分とした非金属導電性材料で形成することがさらに好ましい。例えば、端子電極は、グラファイト単独で形成することができるし、合成樹脂にグラファイトを含有させたもので形成することもできる。
また、端子電極の気体透過性または液体浸透性を考慮した場合、合成樹脂にグラファイトを含有させたもので端子電極を形成することが電解液の漏れを防止するうえで好ましい。この場合、端子電極は、従来の銅製の端子電極と同等の抵抗を有し、かつ、電極への電解液の浸透を抑制できるように、合成樹脂とグラファイトの混合量を設定することが好ましい。
さらに、本発明の端子電極は、カーボンを含む非金属導電性材料で形成しているため、従来の銅製の端子電極に比べて導電性が低下する。従来の銅製の端子電極と同等の導電量を得るためには、本発明の端子電極は、従来の銅板製の端子電極の断面積よりも断面積(導電面積)を大きくとる必要がある。そこで、本発明の端子電極は体積を大きくして、端子電極の大部分を給排板内に埋め込んだ状態にすることにより、導電面積を確保する。
本発明では、十分な導電面積を確保するために、端子電極を棒状部材で形成し、複数本の端子電極を給排板に埋め込んだ状態にすることが好ましい。この場合、各端子電極の長尺な面の一部を導通部とし、この導通部を外部に露出させて双極板に接触させるとともに、端子電極の長手方向一端部も外部に露出させて外部端子との接続部とすることができる。
このように、複数本の端子電極を給排板内に埋め込まれた状態で一体に取り付けることにより、端子電極全体の総断面積を大きくすることができるので、十分な導電面積を確保できる。
しかも、複数の端子電極のうち、一部の端子電極に異常が生じた場合には、電解液循環型電池全体を停止することなく、この異常部分の端子電極を用いずに、他の端子電極を用いて電力の出し入れを行うことができる。
さらに、端子電極を給排板から着脱可能に、給排板に取り付けている場合には、一部の端子電極が破損したときに、破損した端子電極を、給排板から取り外して、端子電極を簡単に交換することができる。
また、複数本の端子電極を用いる場合には、各端子電極の前記導通部は、双極板と接触させる面積が大きいほど接触抵抗を小さくできて好ましい。
そこで、端子電極を棒状に形成する場合には、端子電極を、円柱状に形成し、さらに、円柱の外周面の一部に長手方向に延びる平面部を形成して、この平面部を導通部とすることが好ましい。
また、端子電極を棒状に形成する場合、端子電極を、角柱状に形成し、角柱外周面の一部を導通部とすることもできる。
ところで、端子電極を棒状に形成する場合、端子電極を、給排板の幅よりも長い長尺体に形成して、給排板に埋め込んだ状態にすると、給排板が外部圧力や熱により大きく湾曲変形したときに、端子電極が、この変形により折れてしまう虞がある。
そこで、端子電極を棒状に形成する場合には、1本の端子電極を、長手方向で複数に分割された分割片で構成することが好ましい。これら分割片は、隣合う分割片を接触させた状態で給排板内に配置させて1本の棒状に構成する。このように、端子電極を分割しておくことにより、端子電極が埋め込まれる給排板が外部圧力等により曲げ応力が発生して湾曲変形しても、この変形にあわせて、分割片同士の接触状態が変わるだけで、分割片が折れることなく、端子電極としての機能を維持できる。
さらに、端子電極は、導通部形成位置より接続部側の外周面で、給排板への配置時に外周面の全周が給排板で覆われる部分に雄ネジを形成し、給排板に雄ネジと螺合する雌ネジを形成することが好ましい。
このように、端子電極と給排板との間にネジ構造を有するようにすれば、端子電極を、給排板に対して着脱可能に固定することができる。
また、端子電極を、接続部を有する部分と、導通部を有する部分とに分割して構成し、導通部を有する部分を、給排板に対して端子電極の長手方向に抜け止めし、接続部を有する分割片を、ネジ構造により隣接する分割片に固定するようにすることもできる。この場合は、接続部を有する分割片を給排板に対して着脱可能に固定できる。
導通部を有する分割片が、給排板における接続部側から抜けないように給排板内に配設しておくには、導通部を有する分割片を角柱に形成し、接続部側の分割片を円柱に形成することにより、角柱の角部を給排板で覆うことができるので、これら角部を給排板に当接させて抜け止めすることができる。このようにしてネジにより分割片同士を接続することにより、接続部を有する分割片が給排板から外れてしまうのを防止できる。
本発明では、端子電極を棒状に形成する場合には、端子電極における接続部と導通部との間で、外周面の全周が給排板で覆われている部分において、端子電極と給排板との間をシール部材でシールする構成とすることが好ましい。このように、シール部材を設けることにより、端子電極と、給排板における端子電極が配置される空間の壁面との間に僅かな隙間が生じても、このシール部材により電解液が給排板の外部に漏れるのを防止することができる。
特に、端子電極をネジ構造で給排板に固定するようにした場合には、端子電極を大径部と小径部とを有する段状の形状とし、大径部に接続部を設け、小径部に導通部を設けて、大径部と小径部とで形成される段部にリング状のシール部材を配置させることが好ましい。この構成の場合、給排板には、端子電極の形状に沿った段状の穴を形成し、端子電極を給排板にネジ締めすることにより、大径部の端面と給排板の壁面との間でシール部材を押圧して、端子電極と給排板との間をシールすることができる。
また、端子電極を、接続部を有する分割片と、導通部を有する分割片とに分割させる構造とし、これら分割片をネジ構造で接続するようにした場合もシール材を設けることができる。例えば、接続部を有する分割片を、外部端子接続側の大径部と、分割片接続側の小径部とを有するように形成し、大径部と小径部で形成される段部にリング状のシール部材を配置させる。そして、給排板に、端子電極の形状に沿った段状の穴を形成し、接続部を有する分割片を他方の分割片にネジ締めすることにより、大径部の端面と給排板の壁面との間でシール部材を押圧して、端子電極と給排板との間をシールすることができる。
このように、端子電極をネジ機構により給排板に固定するようにした場合には、端子電極を給排板から取り外すだけで、シール部材の交換ができるので、シール部材が破損して給排板の端子電極挿入口から電解液が漏れてもシール部材を交換するだけで、電解液循環型電池を正常な状態に戻すことができる。
なお、端子電極を複数の分割片で構成する場合には、接続部を有する分割片を円柱状に形成し、他の分割片を、角柱状、または、外周面の一部に平面部を有する円柱状に形成することができる。
このような構造とする場合は、接続部を有する分割片が円柱状なので、給排板への着脱作業を容易に行えるし、シール部材を設ける場合には、シール部材を四角形状とする場合よりもシール面積を小さくできるので、シール漏れもより少なくできる。さらに、他の分割片、即ち、双極板と接触させる導通部を有する分割片は、角柱状、または、外周面の一部に平面部を有する円柱状に形成するので、角柱の外周面の一面または円柱状の平面部を双極板と接触させる導通部にすることができるので、双極板との接触面積を大きくすることができる。
また、端子電極は、導通部の表面に、金やチタンなどの導電性材料を被覆することが好ましい。被覆用の導電性材料は、電解液と反応し難い材料で、しかも、端子電極を構成するカーボンを含む非金属導電性材料よりも導電率の高いものを用いることが好ましい。このように、導通部の表面に導電性材料を被覆するとにより、導通部を双極板に接触させたときの接触抵抗をより小さくできる。
そして、本発明の電解液循環型電池は、電解液の性質からレドックスフロー電池に用いることが好ましい。なお、本発明の電解液循環型電池は、常時電解液を循環するタイプのものだけでなく、間歇的に電解液を循環するタイプのものも含む。
本発明の電解液循環型電池によれば、端子電極を、給排板に一体化させるので、従来のように、板状の端子電極を固定する端部フレームを設ける必要がなくなり、部品点数の削減が図れる。
さらに、端子電極の材質をカーボンを含む非金属導電性材料としているので、たとえ電解液が端子電極に接触しても、銅製の端子電極と異なり、端子電極が電解液によって溶けてしまうことはなく、端子電極の品質を保持することができる。
また、本発明の端子電極は、電解液流通路を備える比較的厚みの厚い給排板内に埋め込んだ状態にできるので、端子電極を小さい体積の薄い板状とすることなく、体積を大きくすることができる。その結果、給排板内に埋め込ます部分の体積を大きくできるので、従来の銅製の端子電極と同等の導電量を確保することができる。
以下、本発明電解液循環型電池の実施の形態を説明する。本実施形態の電解液循環型電池は、レドックスフロー電池である。
[第1実施形態]
(全体構成)
図1は、本発明の電解液循環型電池を上部から見た概略構成図である。この電解液循環型電池1は、双極板21を有するセルフレーム2、正極電極3、隔膜4、負極電極5を複数備える。そして、各セルフレーム2の間に正極電極3と隔膜4と負極電極5とが有するようにこれらの部材を積層してセル積層体を構成し、セル積層体の積層方向両端部に給排板6を配置して、エンドプレート71を有する締付機構7にて各部材を積層方向に締め付けて電解液循環型電池1が構成される。
また、セル積層体の単位セルは、2枚のセルフレーム2の間に正極電極3、隔膜4、負極電極5を配置することにより構成される。そして、2枚のセルフレーム2のフレーム部22で隔膜4の外周縁部を挟持した状態にするとともに、隔膜4とセルフレーム2の双極板21との間に正極電極3または負極電極5を配置させている。
(セルフレーム)
セルフレーム2は、図2に示すように、フレーム部22と、フレーム部22の内側に固定された双極板21とから構成される。フレーム部22は塩化ビニルを主成分とする合成樹脂で形成された枠状体である。一方、双極板21は黒鉛を含有した導電性プラスチックカーボン製の矩形板からなる。
フレーム部22と双極板21とを一体化する方法には、以下の二つの方法がある。一つには、射出成形などで得られた2枚のフレーム片を用意し、これらフレーム片を接合してフレーム部22を構成すると共に、両フレーム片を接合する際に両フレーム片の内周部の間に双極板21の外周部を挟み込んで接着する方法がある。他の一つは、双極板21を中子としてフレーム部22を射出成形にて形成し、フレーム部22に双極板21を一体化させる方法がある。本例では、2枚のフレーム片を用いてセルフレーム2を構成している。
なお、セルフレーム2のフレーム部22には、図2に示すように、フレーム部22の長辺において、複数のマニホールド23が形成されている。これらのマニホールド23は、正極電解液用として用いるものと負極電解液用として用いるものとに区別されている。複数のセルフレームを積層した際、各セルフレームのマニホールド23が連続した状態となって、これらマニホールド23により積層方向に伸びる電解液の流路が形成される。さらに、フレーム部22の表面には、図示していないが、一つのマニホールドとフレーム部の内周面とを連通する流通溝が形成されている。
本実施形態の電解液循環型電池では、正極電解液用のマニホールドから正極用流通溝を介してフレーム部22の内周面に正極電解液を供給し、この内周面に供給された正極電解液を別の正極用流通溝を介して別の正極電解液用マニホールドから排出させるようなっている。また、負極電解液は、負極電解液用のマニホールドから負極用流通溝を介してフレーム部22の内周面に負極電解液を供給し、この内周面に供給された負極電解液を他方の負極用流通溝を介して他方の負極電解液用マニホールドから排出させるようなっている。
セルフレーム2は、各セルフレーム2の間に、正極電極3、隔膜4、負極電極5を配置した状態で、セルフレーム2のフレーム部22同士をパッキンなどのシール部材を介して重ね合わしていく。このとき、2枚のフレーム部22で隔膜4の外周縁部を挟持した状態にするとともに、フレーム部22の枠内で、双極板21と隔膜4との間に正極電極3または負極電極5を配置させる。
(正極電極と負極電極)
前述したように各セルフレーム2の間に正極電極3と負極電極5が配置されることから、双極板21の一方の面には正極電極3が、他方の面には負極電極5が配置されることになる。通常、正極電極3および負極電極5には、カーボンフェルトが用いられる。これら電極3,5の大きさは、セルフレーム2のフレーム部22の枠内に形成される矩形空間に対応したサイズとしている。なお、これら電極3,5は双極板21に接着剤で接着するようにしてもよいし、後述する締付機構7の締付力により双極板21に各電極3,5を接触させるようにしてもよい。
(隔膜)
隔膜4は、イオン交換膜を用いる。材料にはイオン交換樹脂に塩化ビニル、フッ素樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレンなどを含有したものが利用できる。この隔膜4は、セルフレーム2とほぼ同等の面積か、フレーム部22の外周縁より小さく、フレーム部22の内周縁よりも大きい外周縁を有する面積か、フレーム部22の外周縁より大きい面積を有するものとすることができる。なお、隔膜4は、フレーム部22に形成するマニホールドと重なる部分を有する場合には、マニホールドに面する個所に透孔を形成する。隔膜4は、その外周縁部をフレーム部22で挟持することにより、隔膜4の形状を保持するようになっている。
(給排板)
給排板6は、セル積層体の積層方向両端に配置され、図2から図6に示すように、各電解液タンクとセルフレーム2のマニホールド23とを連結してマニホールドへ電解液を供給・排出する電解液流通路61を有する。給排板6に形成する電解液流通路61にはパイプ11が取り付けられ、このパイプ11は電解液タンクへと接続される。このパイプ11と、給排板6内の電解液流通路61と、セルフレーム2のマニホールド23および連通溝とにより電解液の給排部が構成される。
電解液流通路61は、図2から図6に示すように、セルフレーム2のフレーム部22に形成するマニホールドの位置に合わせて、給排板6の上部または下部に形成されている。そして、本実施形態では、給排板6における電解液流通路61が形成されていない部分に棒状の端子電極8を4本設けている。さらに、本実施形態では、給排板6に、セル積層体の積層方向端部に配置される正極電極3または負極電極5の外側に配置されることになる双極板21を組みつけている。
給排板6は、端子電極8が設けられる矩形板状の本体部6aと、本体部6aのセル積層体との対向面に取り付けられる本体部と同じ大きさの外周部を有する矩形状の固定用フレーム6bとを有する。
本体部6aは、固定用フレーム6bの取り付け側の面に、双極板21が嵌め込まれる矩形状の凹部62を有する。本体部6aは、図3から図6に示すように、この凹部62の上方と下方に電解液流通路61を有し、凹部62と対向する位置に左右に延びる端子電極挿入穴63が4つ形成されている。
各電解液流通路61は、一端がセルフレーム2のマニホールド23と対向する位置に開口され、他端が本体部6aの左右方向一方の側面に開口されている。
端子電極挿入穴63には、棒状の端子電極8が嵌め込まれるのであって、端子電極挿入穴63の長手方向の一端は閉鎖され、他端が本体部6aの左右方向の側面で電解液流通路61が開口されている面と反対側の面に開口され、この開口部を端子電極挿入穴63の挿入部としている。さらに、端子電極挿入穴63は、凹部62において長方形状に開口されており、この開口部64から、端子電極挿入穴63に嵌め込まれた端子電極8の一部を露出させるようになっている。さらに、端子電極挿入穴63は、挿入部側の大径穴部65と、大径穴部65より凹部側に形成される小径穴部66とを有しており、大径穴部65の内周面には、図示していないが、雌ネジとなるネジ溝を形成している。
固定用フレーム6bは、枠内の面積が凹部62の面積より小さく、枠の外周面が本体部6aの外周面と同じ大きさになるように形成されており、本体部6aの電解液流通路61に連続し、電解液流通路となる貫通孔60が形成されている。
端子電極8は、レドックスフロー電池としての充放電を行うため、セル積層体に対して電力を出し入れするために用いる。
端子電極8は、カーボンを含む非金属導電性材料で形成されており、本実施形態では、グラファイト単独、または、合成樹脂にグラファイトを含有させたもので形成している。特に、端子電極の気体透過性または液体浸透性から、合成樹脂にグラファイトを含有させたもので端子電極を形成することが電解液の漏れを防止するうえで好ましい。
本実施形態の端子電極8は、カーボンを含む非金属導電性材料で形成しているため、従来の銅製の端子電極に比べて導電性は低下する。本実施形態では、従来の銅製板状の端子電極と同等の導電量を得るために、複数本の棒状の端子電極8を給排板6に埋め込んだ状態で装着している。端子電極8は、給排板6の板厚よりやや小さい直径を有する棒状に形成して、給排板6に装着されているので、端子電極8全体としての導電面積が大きくなる。
さらに、本実施形態の各端子電極8は、図2から図6に示すように、円柱状の大径部81と円柱状の小径部82とを有する段状の形状としている。大径部81の端部を接続部83とし、小径部82に導通部84を設けている。小径部82に設ける導通部84は、双極板との接触抵抗をできるだけ小さくするために、円柱の一部が切り欠かれた長尺な平面部により形成している。また、大径部81の外周面には、図示していないが、端子電極挿入穴63の大径穴部65に形成する雌ネジのネジ溝に螺合するネジ溝(雄ネジ)を形成している。
本実施形態では、端子電極挿入穴63の挿入部から、端子電極8を、小径部82の先端部から挿入して、端子電極挿入穴63の小径穴部66に端子電極8の小径部82を位置させ、端子電極挿入穴63の大径穴部65に端子電極8の大径部81を位置させる。このとき、端子電極8の小径部82の導通部84が、給排板6の凹部62に形成する開口部64から露出するように、端子電極8を給排板6に装着する。
さらに、本実施形態では、端子電極8を端子電極挿入穴63に挿入したとき、端子電極8の大径部81に形成した雄ネジを、端子電極挿入穴63の大径穴部65に形成した雌ネジに螺合して、締め込んでいくことにより、端子電極8を給排板6に固定するようになっている。
端子電極8を給排板6に装着することにより、端子電極8の大径部81の一部が給排板6の側面から突出された状態となる。この端子電極8の突出された部分が、外部端子との接続部83となる。
さらに、本実施形態では、端子電極8の外周面における大径部81と小径部82とで形成される段部にゴム製のリング状シール部材9を装着している。端子電極8を端子電極挿入穴63に装着して、ネジ構造により締め込んでいくことにより、シール部材9を端子電極8の大径部81の端面と端子電極挿入穴63の大径穴部65の壁面とにより圧縮変形させて、端子電極8と端子電極挿入穴63との間をシールしている。このシール部材9により、セル内を流れる電解液が端子電極8に流入しても、端子電極挿入穴63から電解液が外部に漏れるのを防止する。
そして、本体部6aに端子電極8を装着させた後、本体部6aの凹部62に双極板21を嵌め込み、固定用フレーム6bを本体部6aに貼り付ける。双極板21は、その外周縁部を固定用フレーム6bの本体側の面に接着剤または溶剤により接着する。双極板21が固定された固定用フレーム6bを本体部6aに接着剤により貼り合わせる。固定用フレーム6bを本体部6aに貼り合わすことにより、本体部6aの凹部62において露出している端子電極8の導通部84に双極板21が接触する。
さらに、本実施形態では、凹部62内で露出している端子電極8が、双極板21と固定用フレーム6bにより覆われた状態になり、双極板21と固定用フレーム6bとの間が接着によりシールされているので、セルの正負極電極に給排される電解液が凹部62内に流入しないようになっている。
本実施形態では、端子電極8は、給排板6に装着することにより、導通部84と外部端子との接続部83とが本体部6aから突出して露出し、他の部分が給排板6の本体部6aで覆われる構成となる。
また、端子電極8は、双極板21との導通部84の表面を金などの導電性材料で被覆している。この導電性材料は、電解液に反応し難く、端子電極8を構成するカーボンを含有する非金属導電性材料よりも導電率が高いものを使用することが好ましい。このように、導通部84の表面に導電性材料を被覆することにより、導通部を双極板に接触させたときの接触抵抗をより小さくできる。
本実施形態では、端子電極8の接続部83の位置と、パイプ11を本体部6aに接続する位置を左右方向で反対となるようにしている。このように、端子電極8の接続部83とパイプ11を接続する位置が重ならないようにしているので、端子電極8への外部端子の接続作業およびパイプ11とタンクへ繋がる配管との接続作業が容易になる。
(締付機構)
締付機構7は、図1に示すように、セル積層体に重ね合わされた両給排板6の外側に配置されるエンドプレート71と、これらエンドプレート71を連結する複数の連結棒72と、連結棒72の両端部に装着されるナット73と、連結棒72に挿通され、エンドプレート71とナット73との間に配設されるスプリング74とにより構成される。
エンドプレート71は、給排板6、セルフレーム2よりも面積が大きく、格子板となっている。格子板の格子内は抜けており、エンドプレート71の軽量化を図っている。さらに、エンドプレート71における給排板6およびセルフレーム2からはみ出した部分には、連結棒72を挿通させる挿通孔が複数形成されている。連結棒72は、その両端部にナット73をねじ込むための雄ネジ加工がなされている。
セル積層体に重ね合わされた両給排板6の外側に、エンドプレート71を配置させ、これらエンドプレート71を連結棒72で接続し、ナット73を締め付けていくことにより、エンドプレート71、給排板6、セルフレーム2、正極電極3、隔膜4、負極電極5を互いに圧接させて電解液循環型電池1を構成している。なお、連結棒72に装着されるスプリング74は、電解液循環型電池1を構成する部材の熱伸縮を吸収するために用いる。
以上のように構成される電解液循環型電池1の動作原理は、図10に示したレドックスフロー電池に関して説明したものと同様であり、正極電解液が正極タンクと正極電極との間で循環されて正極電極に正極電解液が循環供給され、負極電解液が負極タンクと負極電極との間で循環されて負極電極に負極電解液が循環供給される。
第1実施形態によれば、端子電極8の材質をカーボンを含む非金属導電性材料としているので、固定用フレーム6bと双極板21との接着部分から電解液が端子電極側に漏れて、端子電極8に電解液が接触したとしても、銅製の端子電極と異なり、端子電極が電解液によって溶けてしまうことはないので、端子電極の品質を保持することができる。
また、本実施形態では、端子電極8を給排板6に埋め込んだ状態にして、端子電極8を給排板6に一体化させるので、従来のように、板状の端子電極を固定する端部フレームを設ける必要がなくなり、部品点数の削減が図れる。
また、複数本の端子電極8を給排板6内に埋め込んだ状態で配置することができるので、端子電極全体の総断面積を大きくすることができ、十分な導電面積を確保できる。
しかも、複数の端子電極8のうち、一部の端子電極に異常が生じた場合には、電解液循環型電池全体を停止することなく、この異常部分の端子電極を用いずに、他の端子電極で電力の出し入れを行うことができる。
端子電極8を給排板6から着脱可能に構成しているので、一部の端子電極が破損したときに、破損した端子電極を、給排板6の端子電極挿入穴63から取り出して、端子電極を簡単に交換することができる。さらに、端子電極8を給排板6から着脱可能に構成しているので、シール部材9が破損して端子電極挿入穴63の挿入部から電解液が流れ出ても、端子電極8を給排板6から取り外すだけで、シール部材9の交換が簡単に行える。
なお、第1実施形態では、端子電極を円柱状としたが、端子電極は、角柱状に形成し、角柱外周面の一面における長手方向の一部を導通部とすることもできる。
[第2実施形態]
前記第1実施形態の電解液循環型電池では、複数の端子電極は、それぞれ連続した1本の棒状体に形成したが、図7および図8に示す第2実施形態のように、端子電極8を、接続部83を有する部分(第一分割片85)と、導通部84を有する部分(第二分割片86)とに分割して構成することができる。
第2実施形態の電解液循環型電池は、端子電極8の構造と給排板6における端子電極挿入穴63の形状が第1実施形態と異なるだけであり、他の構成は、第1実施形態と同じ構成であるので、説明を省略する。
第一分割片85は、円柱状をしており、大径部85aと小径部85bを有し、大径部85aの端部を接続部83としている。小径部85bの端部には、第二分割片86に形成するネジ穴86aに螺合される雄ネジ85cが突設されている。この雄ネジ85cの外径は、小径部85bの外径より小さくなっている。
第二分割片86は、四角柱に形成されており、四角柱の長手方向一方の端面の中心部に前記ネジ穴86aを形成している。
本実施形態では、第一分割片85の雄ネジ85cを第二分割片86のネジ穴86aに締め込んでいくことにより、第一分割片85と第二分割片86を連結するようになっている。
また、給排板6は、前記第1実施形態と同様に本体部6aと固定用フレームとを備える。第2実施形態では、本体部6aに形成する端子電極挿入穴63の形状が第1実施形態の本体部と異なるだけで、固定用フレームと、この固定用フレームに固定される双極板の構成、そして、本体部に形成される凹部と電解液流通路の構成は、前記第1実施形態と同じであるので、説明を省略する。
本体部6aに形成する端子電極挿入穴63は、端子電極8の第一分割片85の形状に沿う断面円形の大径穴部分67と小径穴部分68とを備えるとともに、第二分割片86の形状に沿う断面正方形部分69とを有する。断面正方形部分69は、その一辺が凹部62との対向部分において、この凹部62に開口させている。なお、断面正方形部分69における小径穴部分68とは反対側端部は、凹部62の範囲内に位置するように形成している。
端子電極8を端子電極挿入穴63に装着する際は、まず、第二分割片86を凹部62に形成する開口部から断面正方形部分69内に装着する。
そして、第一分割片85を大径穴部分67から挿入し、第一分割片85の雄ネジ85cを第二分割片86のネジ穴86aに締め込んでいくことにより、第一分割片85と第二分割片86を連結する。
このとき、第二分割片86のネジ穴形成側の角部は、断面正方形部分69の角部に当接することになる。この断面正方形部分69の角部が第二分割片86の抜け止めと供回りの防止になり、第二分割片86は、第一分割片85とのネジ締めにより端子電極挿入穴63の外側に向けて引出される力が作用しても、端子電極挿入穴63の大径穴部分67から抜け出ない。
本実施形態では、第1実施形態と同様に、第一分割片85の大径穴部分67と小径穴部分68とにより形成される段部にリング状のシール部材9を装着させる。
従って、第一分割片85の雄ネジ85cを第二分割片86のネジ穴86aに締め込んでいく際に、シール部材9が圧縮変形し、第1実施形態と同様の端子電極8と給排板6との間のシールが行える。
第2実施形態では、第二分割片86が端子電極挿入穴63から抜け出ないようにした状態で、ネジ構造により第一分割片85と第二分割片86とを接続するので、第一分割片85および第二分割片86が給排板6に確実に固定される。
第2実施形態の場合は、シール部材が破損したときには、第一分割片85を端子電極挿入穴63から取り外すだけで、シール部材9の交換を行える。
さらに、第一分割片85を円柱状に形成しているので、第一分割片85の給排板6への着脱作業を容易に行える。
なお、本実施形態では、第二分割片を角柱に形成したが、第二分割片は、第1実施形態のように、外周面の一部に平面部を有する円柱状に形成することもできる。
[第3実施形態]
前記第1実施形態では、複数の端子電極は、それぞれ連続した1本の棒状体に形成したが、図9に示す第3実施形態のように、1本の端子電極8を長手方向で4つに分割して構成するようにしてもよい。
第3実施形態は、端子電極8の構造が第1実施形態と異なるだけであり、他の構成は、第1実施形態と同じ構成であるので、説明を省略する。
4つの分割片は、接続部83と導通部84の一部とを有する部分(第一分割片8a)と、導通部84を有する部分(第二分割片8b、第三分割片8c、第四分割片8d)とから構成されている。第一分割片8aには、前記した第1実施形態と同様に、外周面に雄ネジが形成され、給排板6の端子電極挿入穴63に雌ネジが形成されている。
これら分割片は、隣合う分割片を接触させた状態で給排板内に配置させて1本の棒状に構成する。分割片同士の導通部分は、対向する一方の面を球面状に形成し、他方の面をこの球面に沿う凹面に形成する。このように分割片の端部を形成することにより、給排板6が外部圧力等により曲げ応力が発生して湾曲変形しても、各分割片は、球面状の導通部分が滑るだけであり、各分割片の接触状態は維持される。
このように、端子電極を多数分割しておくことにより、端子電極が埋め込まれる給排板が外部圧力等により曲げ応力が発生して湾曲変形しても、分割片が折れることなく電解液循環型電池の電池機能を維持できる。
本発明の電解液循環型電池は、特にレドックスフロー電池の運転に利用することが好適である。
本発明の第1実施形態に係るレドックスフロー電池として用いる電解液循環型電池の概略構成図である。 第1実施形態の電解液循環型電池における給排板と電極とセルフレームの組み付け状態を示す、分解斜視図である。 第1実施形態の電解液循環型電池に用いる給排板の平面図である。 第1実施形態の電解液循環型電池に用いる給排板であって、(a)は給排板の側面図、(b)は図3におけるA-A断面図、(c)は図3におけるB-B断面図である。 第1実施形態の電解液循環型電池に用いる給排板の固定フレームを外した状態の平面図である。 第1実施形態の電解液循環型電池に用いる給排板の断面図である。 第2実施形態の電解液循環型電池に用いる給排板の部分断面図である。 第2実施形態の電解液循環型電池に用いる端子電極の斜視図である。 第3実施形態の電解液循環型電池に用いる給排板の断面図である。 レドックスフロー電池の動作原理の説明図である。
符号の説明
1 電解液循環型電池
2 セルフレーム
21 双極板 22 フレーム部 23 マニホールド
3 正極電極 4 隔膜 5 負極電極
6 給排板
6a 本体部
61 電解液流通路 62 凹部 63 端子電極挿入穴
64 開口部 65 大径穴部 66 小径穴部 67 大径穴部分
68 小径穴部分 69 断面正方形部分
6b 固定用フレーム 60 貫通孔
7 締付機構
71 エンドプレート 72 連結棒 73 ナット
74 スプリング
11 パイプ
8 端子電極
81 大径部 82 小径部 83 接続部 84 導通部
85 第一分割片 85a 大径部 85b 小径部 85c 雄ネジ
86 第二分割片 86a ネジ穴
8a 第一分割片 8b 第二分割片 8c 第三分割片
8d 第四分割片
9 シール部材
100 セル 100A 正極セル 100B 負極セル
101 隔膜 102 正極電極 103 負極電極
104A 正極タンク 104B 負極タンク
105A,105B ポンプ 106A,106B 導管

Claims (11)

  1. 双極板、正極電極、隔膜、負極電極を順次積層することにより、正極電極、隔膜、負極電極を有するセルが双極板を介して複数積層して構成されるセル積層体と、
    セル外部とセルとの間で電解液を循環させる電解液循環系統に設けられ、各セルの正極電極または負極電極に電解液を給排する給排部と、
    セル積層体に対して電気の入出力を行う端子電極とを有する電解液循環型電池であって、
    前記給排部は、セル積層体に積層方向に連続して配設される給排板を備え、
    当該給排板は、セル積層体とセル外部との間で電解液を流通させる電解液流通路を有し、
    前記端子電極は、
    カーボンを含む非金属導電性材料で構成されて給排板に一体化され、
    セル積層体の給排板に隣接する双極板と導通させる導通部と、電力系統に接続される接続部とを有することを特徴とする電解液循環型電池。
  2. 端子電極は棒状に形成され、複数本の端子電極を給排板内に嵌め込み、各端子電極の長尺な面の一部を双極板と導通させる導通部とし、長手方向一端部を接続部としていることを特徴とする請求項1に記載の電解液循環型電池。
  3. 端子電極は、円柱状をしており、円柱の外周面の一部に長手方向に延びる平面部を形成し、この平面部を双極板と導通させる導通部としていることを特徴とする請求項2に記載の電解液循環型電池。
  4. 端子電極は、角柱状をしており、角柱外周面の一部を双極板と導通させる導通部としていることを特徴とする請求項2に記載の電解液循環型電池。
  5. 1本の端子電極は、長手方向で複数に分割された分割片で構成され、これら分割片は、隣合う分割片を接触させた状態で給排板内に配置させていることを特徴とする請求項2に記載の電解液循環型電池。
  6. 端子電極は、導通部形成位置より接続部側の外周面で、給排板への配置時に外周面の全周が給排板で覆われる部分に雄ネジが形成されるとともに、給排板に雄ネジと螺合する雌ネジが形成されていることを特徴とする請求項2に記載の電解液循環型電池。
  7. 端子電極は、接続部を有する部分と、導通部を有する部分とに分割して構成され、導通部を有する部分が給排板に対して長手方向に抜け止めされ、接続部を有する分割片を、ネジ機構により隣接する分割片に固定することを特徴とする請求項2に記載の電解液循環型電池。
  8. 端子電極における接続部と導通部との間で、外周面の全周が給排板で覆われている部分において、端子電極と給排板との間をシール部材でシールしていることを特徴とする請求項2に記載の電解液循環型電池。
  9. 端子電極が、グラファイトを主成分とした非金属導電性材料で形成されていることを特徴とする請求項1から請求項8の何れかに記載の電解液循環型電池。
  10. 端子電極は、導通部の表面に導電性材料を被覆していることを特徴とする請求項1から請求項9の何れかに記載の電解液循環型電池。
  11. 電解液循環型電池がレドックスフロー電池であることを特徴とする請求項1から請求項10の何れかに記載に電解液循環型電池。
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