JP2006323118A - カラーホイール装置及びプロジェクタ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】モータの負荷の増加を抑制しつつカラーホイールの回転によるカラーフィルタの脱落を防止できるカラーホイール装置を提供する。
【解決手段】係止ピン支持板12に一体的に固定した係止ピン32,32,32,32によりカラーホイール3の外周縁よりも中心側にてカラーフィルタ3r,3g,3b,3wのそれぞれを径方向に係止する。カラーホイール3の回転慣性が増加することを抑制でき、モータ11の負荷の増加を抑制しつつ、カラーフィルタ3r,3g,3b,3wが脱落してしまうことを防止できる。
【選択図】図1
【解決手段】係止ピン支持板12に一体的に固定した係止ピン32,32,32,32によりカラーホイール3の外周縁よりも中心側にてカラーフィルタ3r,3g,3b,3wのそれぞれを径方向に係止する。カラーホイール3の回転慣性が増加することを抑制でき、モータ11の負荷の増加を抑制しつつ、カラーフィルタ3r,3g,3b,3wが脱落してしまうことを防止できる。
【選択図】図1
Description
本発明は、照射された光をそれぞれ互いに異なる色光に変換する複数種類のカラーフィルタを周方向に備えた円板状のカラーホイールを有するカラーホイール装置及びこれを備えたプロジェクタ装置に関する。
従来、DMD(Digital Micromirror Device(商品名))を備えたプロジェクタなどのプロジェクタ装置は、白色光源からの白色光を、回転するカラーホイールを透過させることで赤(R)、緑(G)及び青(B)などの色光に時分割し、これら色光についてそれぞれDMDにより画像信号などに基づき光変調をして、この光変調された色光を投射光学系としての投射レンズ装置を介してスクリーンなどの投射面に投射する。
そして、投射面上の投射像は、色光毎に時分割で別々に投射されるが、各色光の投射像の投射を高速で切り換えることにより、投射像を観察する人間の目の残像効果により、あたかも各色光の色彩が合成された映像として視認できる。
上述のようなカラーホイールは、同心の円弧を内周と外周とにそれぞれ有し、厚みと半径とが等しい扇形の複数枚の薄いガラス板(セグメント板)と、これらガラス板が円弧の中心を一致させて環状に周方向に配置されるように支持する円板状の支持板とから構成され、隣接する各ガラス板同士は径方向に端縁が互いに接着剤により貼り合わされ、また、各ガラス板と支持板との間も接着剤により貼り合わされている。
すなわち、カラーホイールは、中心に円板状の支持板が配置され、その周囲のガラス板面が環状に配置され、全体として薄い円板状となっている。
そして、各ガラス板は、白色光から所定の色光を透過するように予め誘電多層膜を蒸着したフィルタ面が形成されてカラーフィルタとなり、光透過特性が異なるフィルタ面がカラーホイールの周方向に隣接するように配設されている。
このようなカラーホイールを有するカラーホイール装置は、支持板がモータの出力部に連結され、フィルタ面が光源からの照射光に順次挿入されるように高速で回転されているため、白色の照射光は、フィルタ面によりカラーホイールの回転速度とフィルタ面の回転方向の幅とに応じた速さで、時分割に異なる色光に変調されてカラーホイールから出射する。
色光は、観察者に色光の切り換えがわからないように、かつ、よりよい画質を得るために、高速で切り換える必要があるため、カラーホイールの回転には、数千回転/分〜一万回転/分を越える回転数が要求される。
このため、各ガラス板には、重力加速度の数百倍もの遠心力が加わることとなり、ガラス板同士、あるいはガラス板と支持板との接着が剥がれ、ガラス板が支持板から脱落してしまうおそれがある。
このような問題点の解決手段として、カラーホイールの外周縁の全周に亘って環状の外周リングを嵌着し、ガラス板に加わる遠心力を受け止める構成が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平11−295622号公報(第4頁、図1)
しかしながら、上述のカラーホイール装置では、カラーホイールの外周縁に外周リングを装着することにより、カラーホイールの回転慣性すなわち回転イナーシャが増加し、モータの負荷が大きくなってしまうという問題点を有している。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、モータの負荷の増加を抑制しつつカラーホイールの回転によるカラーフィルタの脱落を防止できるカラーホイール装置及びこれを備えたプロジェクタ装置を提供することを目的とする。
請求項1記載のカラーホイール装置は、モータと、照射された光をそれぞれ互いに異なる色光に変換する複数のカラーフィルタを周方向に接着して形成され、前記モータにより回転される円板状のカラーホイールと、前記複数のカラーフィルタのそれぞれを、前記カラーホイールの外周縁よりも中心側にて少なくとも1箇所以上で径方向に係止する複数の係止部と、これら係止部を一体的に固定して支持する係止部支持手段とを具備したものである。
そして、係止部支持手段により一体的に固定されて支持される複数の係止部により、カラーフィルタのそれぞれをカラーホイールの外周縁よりも中心側にて少なくとも1箇所以上で径方向に係止することで、例えばカラーホイールの外周縁にてカラーフィルタを径方向に保持する場合よりも、モータの負荷の増加を抑制しつつカラーホイールの回転によるカラーフィルタの脱落が防止される。
請求項2記載のカラーホイール装置は、請求項1記載のカラーホイール装置において、係止部は、各カラーフィルタに対して複数設けられているものである。
そして、係止部を各カラーフィルタに対して複数設けることにより、カラーホイールの回転時に係止部と各カラーフィルタとの間に作用する応力を分散し、この応力によるカラーフィルタの破断などに対する耐久性が向上される。
請求項3記載のプロジェクタ装置は、光源と、この光源から照射された光を複数の色光に変換する請求項1または2記載のカラーホイール装置と、このカラーホイール装置のカラーホイールにより変換された色光を変調する光変調手段と、この光変調手段により変調された光を投射する投射光学系とを具備したものである。
そして、モータの負荷の増加を抑制しつつカラーホイールの回転によるカラーフィルタの脱落を防止できる請求項1または2記載のカラーホイール装置を備えることで、カラーホイールの高速回転が可能となり、画質の向上が図られる。
本発明によれば、モータの負荷の増加を抑制しつつカラーホイールの回転によるカラーフィルタの脱落を防止できる。
以下、本発明の第1の実施の形態のプロジェクタ装置の構成を図面を参照して説明する。
図4において、1はプロジェクタ装置で、このプロジェクタ装置1は、光源としてのランプ2と、このランプ2から照射された光を時分割で各色光に変換するカラーホイール3を備えたカラーホイール装置としてのカラーホイールユニット4、このカラーホイールユニット4により変換された各色光の照度を均一化して導く照明光学系5、この照明光学系5で導かれた光を変調させる光変調手段としての表示素子すなわち表示デバイスであるDMD(Digital Micromirror Device(商品名))6、及び、このDMD6で変調された光線を図示しないスクリーンへと投射する投射光学系としてのレンズ鏡筒である投射レンズ装置7などを備えている。そして、このプロジェクタ装置1は、照明光学系5及びDMD6などが本体部としての図示しないフレーム体に取り付けられ、かつ、ランプ2、カラーホイールユニット4及び投射レンズ装置7などとともに外装筐体8内に収容されている。
なお、以下、ランプ2からスクリーンに向かう光線の光軸Oに沿って、スクリーン側を前側、ランプ2側を後側とし、光軸Oの後側から前側に向かって左右方向をそれぞれ左右方向として説明する。
ランプ2は、ハロゲンランプなどの白熱電球、あるいはメタルハライドランプなどの放電ランプである。
カラーホイール3は、例えば透過型のもので、図1に示すように、例えば赤(R)、緑(G)、青(B)、白(W)のセグメントである各カラーフィルタ3r,3g,3b,3wが、それぞれ同心の円弧を内周と外周とに有し厚みと半径とがそれぞれ等しい扇形状に形成して円板状の支持板3sの周方向に例えば紫外線硬化樹脂などの接着剤により固定配置した円板状に形成され、光軸O(図4に示す)に対して略直交する方向に沿って配設されている。
各カラーフィルタ3r,3g,3b,3wは、例えばガラス板により設けられており、カラーフィルタ3r,3g,3bのそれぞれの表面、あるいは裏面には、それぞれ異なる波長域の光を透過する誘電多層膜が蒸着により形成されている。
すなわち、カラーフィルタ3rは、ランプ2から照射された白色光について赤色の波長域の光を透過する誘電多層膜が形成されている。同様に、カラーフィルタ3gは、ランプ2から照射された白色光について緑色の波長域の光を透過する誘電多層膜が形成され、カラーフィルタ3bは、ランプ2から照射された白色光について青色の波長域の光を透過する誘電多層膜が形成されている。なお、カラーフィルタ3wは、誘電多層膜が形成されておらず、ランプ2からの光をそのまま透過させる無色透明なフィルタである。
また、カラーフィルタ3r,3g,3b,3wは、互いに隣接するもの同士の端面が例えば紫外線硬化樹脂などの接着剤により繋ぎ合わされている。ここで、これらカラーフィルタ3r,3g,3b,3wを繋ぎ合わせる接着剤は、カラーホイール3の前後面及び外周端縁からはみ出さないようにして、カラーホイール3の回転時に風切り音が発生することを防止する。また、各カラーフィルタ3r,3g,3b,3wの中心角の大きさは、投射像の色調などに応じて適宜設定されている。
さらに、これらカラーフィルタ3r,3g,3b,3wは、それぞれの前面及び背面が互いに略面一となるように形成されているとともに、カラーホイール3の外周部が正面視で縁形状に滑らかに繋がるように形成され、回転時の風切り音を防止している。
そして、これらカラーフィルタ3r,3g,3b,3wのそれぞれには、内周部近傍、すなわち支持板3sの近傍に位置する貫通孔9,9,9,9が厚み方向に貫通して設けられている。ここで、図4に示すランプ2から照射される光は、カラーホイール3の半径部分の一部のみを透過するようになっており、カラーホイール3の外周付近と内周側は透過しない。このため、各貫通孔9は、支持板3s(図1に示す)の周囲、すなわちカラーホイール3の外周縁よりも中心側、かつ、図4に示すランプ2から照射される光の透過領域Aよりも中心側に設けられている。
また、支持板3sは、例えば真鍮材、あるいはアルミ材などの金属により、カラーホイール3の各カラーフィルタ3r,3g,3b,3wよりも厚み寸法が大きく形成されている。このため、支持板3sは、カラーフィルタ3r,3g,3b,3wを周囲に接着した状態で、前面及び後面がそれぞれカラーホイール3の前面及び後面よりもそれぞれ前側、後側に突出している。
なお、カラーホイール3の回転バランスを取る際には、図3(a)あるいは図3(b)に示すようにカラーホイール3を構成する。図3(a)に示す構成では、カラーホイール3の外周端縁に接着剤Gを塗布して硬化させた後、この硬化した接着剤Gを回転バランスが取れるように削り取って回転バランスを調整する。このとき、接着剤Gを塗布する箇所は、例えばカラーフィルタ3r,3g,3b,3wの合わせ目部分とする。一方、図3(b)に示す構成では、カラーホイール3の図4に示すランプ2から照射される光の透過領域Aの外方に、穴部Hを形成し、この穴部Hに接着剤を充填して硬化させ、回転バランスが取れるように接着剤を削り取り、回転バランスを調整する。あるいは、穴部Hに接着剤を充填することに代えて、穴部を適宜の箇所、あるいは適宜の大きさ及び深さに形成することで回転バランスを調整してもよい。
そして、カラーホイールユニット4は、図1に示すように、カラーホイール3の各カラーフィルタ3r,3g,3b,3wが図4に示すランプ2の光線に順次当たるようにカラーホイール3を所定の速度で回転させるモータ11と、カラーホイール3を前後に挟持する係止部支持手段としての係止部支持板である係止ピン支持板12及び押さえ板13とを備え、モータ11がカラーホイール3の後側に位置するように外装筐体8内に配置されている。
モータ11は、いわゆるアウタロータ型のものであり、最外部に位置した略円筒状の外装体である出力部としてのロータ21と、このロータ21の中心部に挿通された回転軸22と、この回転軸22と一体的に設けられた取付板23とを備えている。
ロータ21は、例えばアルミ材で円筒状に設けられた本体部としての側周部25と、例えば真鍮材などにより円筒状に形成され側周部25の軸方向の前端部に一体的に取り付けられた前端部26とを有している。さらに、このロータ21の内周面には、図示しない永久磁石が設けられ、この永久磁石は、回転軸22に一体的に設けられロータ21内に収容された図示しないコイルの外周面に対向している。そして、ロータ21は、前端部26の中心孔26aに回転軸22が圧入されていることにより取付板23に対して支持され、モータ11の駆動により回転軸22を中心として取付板23に対して相対的に回転する部分となる。
前端部26は、カラーホイール3の支持板3sと略等しい外径寸法を有しており、この支持板3sの後面に略隙間なく当接している。
さらに、回転軸22は、支持板3sの中心部に穿設された軸孔27に挿入されて後端側がコイルに挿入されるとともに取付板23に図2に示す軸支部28を介して固定されている。この結果、モータ11のロータ21とカラーホイール3とが一体的に固定され、ロータ21とカラーホイール3とが一体に回転するようになっている。
取付部23は、ロータ21に対して径方向に突出した突出部23aを有し、この突出部23aに穿設された孔部23bに図示しない螺子などを挿入して螺子止めすることにより、モータ11が外装筐体8側に固定される。
また、コイルは、図示しない複数のリード線を介して電源部などに接続され、この電源部から給電を受けている。
一方、係止ピン支持板12は、カラーホイール3の後部すなわち背面に取り付けられるもので、中央部に孔部31を有する円環状に形成されている。さらに、この係止ピン支持板12には、図1及び図2に示すように、前部に係止部としての複数、例えば4つの係止ピン32,32,32,32が前方に向けて突出するように配設されている。すなわち、係止ピン支持板12は、各係止ピン32を一体的に固定して支持している。そして、係止ピン支持板12は、これら係止ピン32を各貫通孔9に挿入した状態でカラーホイール3の背面側に取り付けられて接着剤により接着される。
また、係止ピン支持板12は、その厚み寸法が支持板3sの後面のカラーホイール3の背面からの突出寸法と略等しくなっている。また、孔部31は、支持板3sの外径寸法と略等しい内径寸法に形成されている。このため、係止ピン支持板12は、カラーホイール3に取り付けた状態で、孔部31に支持板3sが丁度嵌まり背面が支持板3sの背面と略面一となるとともに、前面がカラーホイール3の背面に当接する。
なお、係止ピン支持板12は、係止ピン32に加わる遠心力に対する強度を考慮して、例えば真鍮材やアルミ材などの金属材にて形成されていることが好ましい。
係止ピン32は、カラーフィルタ3r,3g,3b,3wのそれぞれに設けられた貫通孔9,9,9,9に対して円周方向および径方向に対応する位置に配設されている。すなわち、係止ピン32は、例えば周方向に略等間隔に離間されている。また、これら係止ピン32は、カラーホイール3の厚み寸法よりも長さ寸法が大きく形成されている。このため、これら係止ピン32は、係止ピン支持板12をカラーホイール3の背面側に取り付けた状態で、各貫通孔9に挿入されて前端部がカラーホイール3の前面よりも前方に若干突出する。
押さえ板13は、係止ピン支持板12と同様に、中央部に嵌合孔35を有する円環状に形成され、厚み寸法が支持板3sの前面のカラーホイール3の前面からの突出寸法と略等しくなっており、嵌合孔の内径寸法が、支持板3sの外径寸法と略等しく形成されている。また、押さえ板13のカラーホイール3の前面に対向する背面側には、各貫通孔9に挿入された係止ピン支持板12の係止ピン32,32,32,32のそれぞれの前端部が嵌合する複数、例えば4つの嵌合凹部36,36,36,36が設けられている。このため、押さえ板13は、カラーホイール3の前面側に取り付けて接着剤により接着固定した状態で、嵌合孔35に支持板3sが丁度嵌まり前面が支持板3sの前面と略面一となるとともに、背面がカラーホイール3の前面に当接する。
また、照明光学系5は、図4に示すように、カラーホイールユニット4で変換した各色光の光線の照度を均一化するとともに集光するレンズ部45と、このレンズ部45で照度を均一化され集光された光線をDMD6へと反射させるミラーM1,M2などを有している。
DMD6は、照明光学系5により照度を均一化され集光された光線を、処理された映像信号に応じて変調させて反射する反射型素子であり、映像信号を処理する映像信号処理回路などの電子回路に実装されている。すなわち、プロジェクタ装置1は、いわゆる反射型のものである。
投射レンズ装置7は、フォーカス動作用の図示しないフォーカス環と、ズーム動作用のズーム環とをそれぞれ備え、略円筒状に形成されている。
次に、上記第1の実施の形態の動作を説明する。
まず、カラーホイールユニット4の組み立てに際しては、各カラーフィルタ3r,3g,3b,3wをそれぞれ互いに接着固定するとともに支持板3sに接着固定した後、カラーホイール3の背面から係止ピン支持板12を、各係止ピン32を各貫通孔9にそれぞれ挿入しつつ支持板3sの後部を孔部31に嵌合させ、係止ピン支持板12の前面とカラーホイール3の背面とを接着剤により固定するとともに、支持板3sと孔部31との隙間、及び、係止ピン32と貫通孔9との隙間に接着剤を充填して硬化させ、係止ピン支持板12をカラーホイール3の背面側に固定する。
さらに、カラーホイール3の前側から押さえ板13を、支持板3sの前部を嵌合孔35に嵌合させるとともに各貫通孔9から前方に突出した各係止ピン32の前端部を各嵌合凹部36にそれぞれ嵌合させ、押さえ板13の背面をカラーホイール3の前面に接着剤により固定する。
この後、モータ11の前端部26の前部と、係止ピン支持板12の孔部31から後部に露出した支持板3sの後部とを、接着剤により固定して、カラーホイールユニット4を完成する。
この組み立てられたカラーホイールユニット4は、図示しないバランス検査装置に掛け、図3(a)、あるいは図3(b)に示すように回転バランスを取った後、外装筐体8側に取り付ける。
そして、モータ11の駆動により各カラーフィルタ3r,3g,3b,3wに対して径方向に加わる遠心力を各係止ピン32で受ける。
すなわち、上記第1の実施の形態によれば、カラーホイール3の外周縁よりも中心側にて係止ピン32,32,32,32によりカラーフィルタ3r,3g,3b,3wのそれぞれを径方向に係止することで、例えばカラーホイールの外周縁に環状のリングなどを取り付けてカラーフィルタを径方向に保持する場合と比較して、カラーホイール3の回転慣性すなわち回転イナーシャが増加することを抑制でき、モータ11の負荷の増加を抑制しつつ、カラーフィルタ3r,3g,3b,3w同士の接着部及びカラーフィルタ3r,3g,3b,3wと支持板3sとの接着部にカラーホイール3の回転による遠心力により負荷が加わってこれら接着が剥がれ、カラーフィルタ3r,3g,3b,3wが脱落してしまうことを防止できる。
しかも、カラーホイール3を高速回転させてもカラーフィルタ3r,3g,3b,3wが脱落することがないので、プロジェクタ装置1の使用時に数千回転/分〜一万回転/分を越える回転数でカラーホイール3を高速回転させることが容易に可能になるので、この高速回転により各カラーフィルタ3r,3g,3b,3wにより変換される色光の切り換えが観察者にわからないようにでき、かつ、画質の向上を図ることができる。
さらに、各貫通孔9を支持板3sの近傍に設けることにより、カラーホイール3の回転時に加わる遠心力を最小限に抑制した位置で係止ピン32,32,32,32により各カラーフィルタ3r,3g,3b,3wを係止できるので、カラーフィルタ3r,3g,3b,3wの脱落を、より確実に防止できる。
また、各係止ピン32と各貫通孔9との隙間にも接着剤を充填して硬化させることにより、各係止ピン32と各貫通孔9との間に空隙がなくなるので、各カラーフィルタ3r,3g,3b,3wを各係止ピン32により確実に支持でき、カラーホイール3の回転により加わる遠心力を各係止ピン32により確実に受けることができ、カラーフィルタ3r,3g,3b,3w同士の接着部、あるいはカラーフィルタ3r,3g,3b,3wと支持板3sとの接着部に加わる負荷を、より確実に軽減でき、カラーフィルタ3r,3g,3b,3wの脱落を、より確実に防止できる。
さらに、カラーホイール3は、係止ピン支持板12と押さえ板13との間も接着剤により固定されているので、この接着部によってもカラーホイール3の回転時の遠心力を受けることができ、カラーフィルタ3r,3g,3b,3w同士の接着部、あるいはカラーフィルタ3r,3g,3b,3wと支持板3sとの接着部に加わる負荷を、より確実に軽減できる。
また、図3(a)に示すようにカラーホイール3の回転バランスを取るための接着剤Gをカラーフィルタ3r,3g,3b,3wの合わせ目部分に設けると、カラーフィルタ3r,3g,3b,3w同士の接合強度を向上できる。
そして、図3(a)あるいは図3(b)に示すように、カラーホイール3の回転バランスを取ることにより、回転中心に対して重さに不均一が生じ、高速で回転させた際に振動が生じて騒音及び画質劣化が発生することを防止できる。
次に、第2の実施の形態を図5を参照して説明する。なお、上記第1の実施の形態と同様の構成及び作用については、同一符号を付してその説明を省略する。
本実施の形態は、上記第1の実施の形態において、係止ピン32を、カラーフィルタ3r,3g,3b,3wのそれぞれに対して複数、例えば2つずつ設けたものである。
さらに、これら係止ピン32の個数に対応して、カラーフィルタ3r,3g,3b,3wのそれぞれに、貫通孔9を複数、例えば2つずつ設けるとともに、押さえ板13の嵌合凹部36を、係止ピン32の個数に対応してそれぞれ複数、例えば2つずつ設ける。
そして、このように構成することにより、上記第2の実施の形態でも、カラーホイール3の外周縁よりも中心側にて各係止ピン32によりカラーフィルタ3r,3g,3b,3wを径方向に係止することで、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏することが可能になる。
また、カラーフィルタ3r,3g,3b,3wのそれぞれに対して係止ピン32を2つずつ設けることにより、カラーホイール3の回転時に係止ピン32とカラーフィルタ3r,3g,3b,3wとの間に作用する応力を分散でき、この応力によるカラーフィルタ3r,3g,3b,3wの破断などに対する耐久性を向上できる。
なお、上記第2の実施の形態において、係止ピン32はカラーフィルタ3r,3g,3b,3wのそれぞれに対して3つ以上設ける構成も可能である。この場合には、貫通孔9及び嵌合凹部36を、それぞれ係止ピン32に対応させて設ける。
次に、第3の実施の形態を図6及び図7を参照して説明する。なお、上記各実施の形態と同様の構成及び作用については、同一符号を付してその説明を省略する。
本実施の形態は、上記第1実施の形態において、支持板3sに代えて、係止ピン支持板12の中央部に孔部31に代えて一体に設けた支持部51をカラーフィルタ3r,3g,3b,3wの支持部とするものである。
すなわち、支持部51は、係止ピン支持板12の前面から前方へと、円環状に繋ぎ合わされたカラーフィルタ3r,3g,3b,3wの内径寸法と略等しい外径寸法を有する円柱状に突設されており、その突出寸法は、カラーフィルタ3r,3g,3b,3wの厚み寸法と略等しく形成されている。このため、係止ピン支持板12をカラーホイール3の背面に取り付けた状態で、支持部51がカラーフィルタ3r,3g,3b,3wの中心部に丁度嵌るとともに、支持部51の前面がカラーホイール3の前面と略面一となっている。
また、支持部51の中央部には、モータ11の回転軸22が挿通される挿通孔52が穿設されている。
さらに、各係止ピン32は、支持部51の周囲のフランジ状部にそれぞれ配設されている。
また、押さえ板13は、嵌合孔35に代えて、回転軸22の前端部が挿入される挿入孔53が中央部に穿設されている。
そして、このカラーホイールユニット4を組み立てる際には、互いに接着固定して円環状となった各カラーフィルタ3r,3g,3b,3wの中心部に、背面側から係止ピン支持板12の支持部51を挿入するとともに、各係止ピン32を各貫通孔9にそれぞれ挿通して、カラーフィルタ3r,3g,3b,3wと支持部51とを接着剤により固定し、かつ、各係止ピン32と各貫通孔9との隙間に接着剤を充填して硬化した後、押さえ板13をカラーホイール3の前側に、各貫通孔9から前方に突出した各係止ピン32の前端部を各嵌合凹部36にそれぞれ嵌合させつつ接着剤により固定する。
さらに、モータ11を、カラーホイール3の背面側から、回転軸22を挿通孔52に挿通するとともに挿入孔53に挿入し、これら挿通孔52及び挿入孔53と回転軸22との隙間に接着剤を充填し、かつ、モータ11の前端部26の前面と係止ピン支持板12の背面とに接着剤を塗布して、これら接着剤を硬化させて接着固定する。
この結果、上記第3の実施の形態でも、カラーホイール3の外周縁よりも中心側にて各係止ピン32によりカラーフィルタ3r,3g,3b,3wを径方向に係止することで、上記各実施の形態と同様の作用効果を奏することが可能になる。
また、係止ピン支持板12に一体に設けた支持部51にてカラーフィルタ3r,3g,3b,3wを支持することにより、例えばカラーフィルタを支持する支持板などの部材を別個に設ける場合と比較して、部品点数の増加を抑制できる。
なお、上記各実施の形態において、係止ピン支持板12及び押さえ板13のそれぞれを透明な樹脂で形成し、カラーホイール3と係止ピン支持板12及び押さえ板13とを接着する接着剤を紫外線硬化樹脂などの光硬化性樹脂として、透明な係止ピン支持板12及び押さえ板13を介して紫外線を照射して接着剤を硬化させることも可能である。この場合には、接着作業がより容易となる。
そして、このように係止ピン支持板12を透明にする際には、ポリカーボネイトなどの強度に優れた樹脂を用いることで、各係止ピン32の強度を確保しつつ係止ピン支持板12を透明にすることができる。
また、カラーホイール3以外のプロジェクタ装置1の各部には、他の様々な構成を適用することが可能である。
さらに、カラーホイール3は透過型のものとしたが、反射型のカラーホイール3とすることもできる。この場合には、ランプ2、照明光学系5、DMD6及び投射レンズ装置7の配置をそれぞれ変更することで容易に対応可能となる。
そして、プロジェクタ装置1としては、DMD6を用いた反射型に限らず、LCOS(Liquid Crystal On Silicon)型の表示素子を用いることも可能であり、さらには、透過型の液晶表示素子なども適用可能である。
また、上記各実施の形態においては、カラーフィルタ3r,3g,3b,3wを互いに隣接するもの同士の端面を接着剤により繋ぎ合わせるとともに、各カラーフィルタ3r,3g,3b,3wを支持板3sに接着固定する構成としたが、各カラーフィルタ3r,3g,3b,3wを支持板3sへ接着固定するのみでカラーホイール3の強度が確保できる場合には、カラーフィルタ3r,3g,3b,3w同士の端面の接着を省略してもよい。この接着を省略することにより、製造性を向上できるとともに、カラーホイール3の回転バランスが崩れるおそれが少なくなり、また、回転イナーシャを低減することも可能になる。
1 プロジェクタ装置
2 光源としてのランプ
3 カラーホイール
3b,3g,3r,3w カラーフィルタ
4 カラーホイール装置としてのカラーホイールユニット
6 光変調手段としてのDMD
7 投射光学系としての投射レンズ装置
11 モータ
12 係止部支持手段としての係止ピン支持板
32 係止部としての係止ピン
2 光源としてのランプ
3 カラーホイール
3b,3g,3r,3w カラーフィルタ
4 カラーホイール装置としてのカラーホイールユニット
6 光変調手段としてのDMD
7 投射光学系としての投射レンズ装置
11 モータ
12 係止部支持手段としての係止ピン支持板
32 係止部としての係止ピン
Claims (3)
- モータと、
照射された光をそれぞれ互いに異なる色光に変換する複数のカラーフィルタを周方向に接着して形成され、前記モータにより回転される円板状のカラーホイールと、
前記複数のカラーフィルタのそれぞれを、前記カラーホイールの外周縁よりも中心側にて少なくとも1箇所以上で径方向に係止する複数の係止部と、
これら係止部を一体的に固定して支持する係止部支持手段と
を具備したことを特徴としたカラーホイール装置。 - 係止部は、各カラーフィルタに対して複数設けられている
ことを特徴とした請求項1記載のカラーホイール装置。 - 光源と、
この光源から照射された光を複数の色光に変換する請求項1または2記載のカラーホイール装置と、
このカラーホイール装置のカラーホイールにより変換された色光を変調する光変調手段と、
この光変調手段により変調された光を投射する投射光学系と
を具備したことを特徴としたプロジェクタ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005146171A JP2006323118A (ja) | 2005-05-19 | 2005-05-19 | カラーホイール装置及びプロジェクタ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005146171A JP2006323118A (ja) | 2005-05-19 | 2005-05-19 | カラーホイール装置及びプロジェクタ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006323118A true JP2006323118A (ja) | 2006-11-30 |
Family
ID=37542856
Family Applications (1)
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Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006323118A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011070882A (ja) * | 2009-09-25 | 2011-04-07 | Casio Computer Co Ltd | 光源装置及び光源装置を備えたプロジェクタ |
WO2016075853A1 (ja) * | 2014-11-12 | 2016-05-19 | ソニー株式会社 | 光源装置、画像表示装置、及び光学ユニット |
-
2005
- 2005-05-19 JP JP2005146171A patent/JP2006323118A/ja active Pending
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