JP2006322898A - 姿勢検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 被検物の任意の姿勢を検出できると共に簡易な構造で安価な姿勢検出装置を提供する。
【解決手段】 球状の空間21を有し、姿勢を変化させ得る筐体11と、空間に内蔵され、球状の表面を有すると共に表面が不均一な光学特性を有し、筐体の姿勢変化に拘わらず重力方向に対して一定の姿勢を保つ球体12と、球体の表面を照明する照明手段14,2Aと、筐体に対して特定された位置に配設され、表面からの光を検知する検知手段3A,4A,5A,15と、検知手段による検知結果に基づいて、筐体の姿勢に関わる情報を生成する生成手段16とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被検物の姿勢を検出する姿勢検出装置に関する。
簡易な構造で安価な姿勢検出装置として、被検物側に固定されるケース内部での球体の移動を利用した構成が知られている(例えば特許文献1を参照)。球体の移動空間は複数の平面で囲まれ、被検物と共にケースの姿勢が変化すると、各平面の位置が変化する。そして、球体は、重力にしたがって最も下方の平面に移動する。このため、球体が移動した最も下方の平面を特定することにより、ケースの姿勢(つまり被検物の姿勢)を検出することができる。
特許2933448号
しかし、上記の姿勢検出装置では、球体の移動空間を取り囲む平面の数や隣り合う平面の成す角度に応じて予め定められた数種類の姿勢(正立,左傾,右傾など)しか検出することができない。
本発明の目的は、被検物の任意の姿勢を検出できると共に簡易な構造で安価な姿勢検出装置を提供することにある。
本発明の姿勢検出装置は、球状の空間を有し、姿勢を変化させ得る筐体と、前記空間に内蔵され、球状の表面を有すると共に前記表面が不均一な光学特性を有し、前記筐体の姿勢変化に拘わらず重力方向に対して一定の姿勢を保つ球体と、前記球体の前記表面を照明する照明手段と、前記筐体に対して特定された位置に配設され、前記表面からの光を検知する検知手段と、前記検知手段による検知結果に基づいて、前記筐体の姿勢に関わる情報を生成する生成手段とを備えたものである。
また、前記筐体と前記球体との間に流体を充填することが好ましい。
さらに、前記球体の前記表面には、前記筐体の姿勢に関わる情報が前記光学特性として形成されていることが好ましい。
本発明の姿勢検出装置によれば、被検物の任意の姿勢を検出できると共に簡易な構造で安価に構成できる。
以下、図面を用いて本発明の実施形態を詳細に説明する。
(第1実施形態)
第1実施形態の姿勢検出装置10は、図1(a)に示す通り、筐体11と、球体12と、液体13と、発光素子14と、撮像素子15と、制御回路16とで構成される。この姿勢検出装置10は、基板17に実装された状態で被検物(不図示)側に固定される。基板17には、発光素子14と撮像素子15が載置されている。
筐体11は、2つの透明部材1A,1Bをダボ1Cの嵌め合いによって一体化したものであり、固定ネジ18,19によって基板17に固定される。このため、筐体11は、被検物と共に姿勢を変化させ得る部材となる。透明部材1A,1Bは、例えばアクリル製である。
筐体11の一方の透明部材1Aには、球状の空間21と、プリズム面2Aを有する凹部22と、レンズ面3Aを有する凹部23とが設けられる。他方の透明部材1Bには、レンズ面4Aを有する凹部24と、レンズ面5Aを有する凹部25と、プリズム面1Dとが設けられる。そして、透明部材1A,1Bを一体化させると、レンズ面3A,4Aの光軸が合致するようになっている。
また、筐体11を基板17に固定したとき、プリズム面2Aを有する凹部22には発光素子14が配置され、レンズ面5Aを有する凹部25には撮像素子15が配置される。このとき、プリズム面2Aは発光素子14の近傍に位置し、レンズ面5Aは撮像素子15の近傍に位置する。
さらに、透明部材1A,1Bの間には遮光部材26が配置され、発光素子14と撮像素子15とを分離している。遮光部材26は上記のダボ1Cによって貫通され、透明部材1A,1Bを一体化させると同時に位置合わせが行われる。遮光部材26を設けたことにより、透明部材1Aの内部での乱反射などに起因する迷光が透明部材1Bの方へ入射する事態を回避でき、コントラストの高い撮像を行える。
上記の筐体11に対し、球体12は、透明部材1Aの空間21に内蔵され、筐体11の姿勢変化に拘わらず重力方向に対して一定の姿勢を保つようになっている。そのため、球体12の内部には、中心2Cから外れた位置に錘2Dが配置される。錘2Dを偏心配置したことにより、球体12の重心も偏心状態となる。そして、球体12は、錘2Dの力によって姿勢が制限され、常に、中心2Cと重心とを結ぶ軸2Eが重力方向に一致する。
図2(a)〜(d)に筐体11の姿勢変化の一例を示す。この図からも分かるように、球体12の姿勢は重力方向に対して常に一定である。図2(a)〜(d)における筐体11の姿勢変化は、重力方向に垂直な軸(ここでは紙面に垂直な軸)を中心とした回転に相当する。例えば図2(a)の姿勢から図2(b)の姿勢への変化は、紙面に垂直な軸を中心とした90度回転である。
また、筐体11の姿勢が変化するときに、その空間21の内部で球体12が円滑に相対回転できるように、筐体11と球体12との間隙には液体13(図1(a))が充填される。液体13には、粘性が少なく潤滑性のある液体(水やオイルなど)を用いることが好ましい。特に、低温環境での使用が想定される場合には、低温でも粘性の増加が少ない低温用オイルを用いることが好ましい。
液体13の充填は、上記した球体12の相対回転の円滑化に加えて、空間21の内部における球体12の振動防止にも効果を発揮する。姿勢検出装置10を例えばカメラや車などに搭載した場合、シャッターレリーズや路面の凹凸などに起因して瞬間的な衝撃が発生しやすい。この場合でも、液体13を充填しておくことによって、球体12の振動(横揺れ)を確実に軽減することができる。
さらに、球体12の振動をより軽減するためには、筐体11と球体12との間隙の平均的な片側厚さt(図1(b))を、球体12の直径d(例えば5mm程度)に対して十分に小さくすることが好ましい。具体的には、間隙の片側厚さtを直径dの例えば5%以下とすることが考えられる。この場合、球体12の振動をより軽減することができ、外乱時にも、空間21に対する球体12の同心状態を維持することができる。
球体12は、例えば不透明な物質からなり、その球状の表面全体には、図3(a)に示すような多数のドット状の濃度パターン31が規則的に形成されている。濃度パターン31は、光吸収性を有し、周囲と比較して反射率が低い。このように、球体12の表面では、濃度パターン31の有無に応じて反射率の異なる部分(パターン)が分布して、不均一な光学特性を構成している。姿勢検出は、このパターンを指標に行われる。
筐体11の空間21に内蔵された球体12の表面を照明するため、筐体11の透明部材1Aにはプリズム面2Aが形成され、その近傍に発光素子14が配置される。発光素子14は制御回路16からの制御信号に応じて点灯する。発光素子14からの光は、プリズム面2Aに斜め方向から入射して屈折し、透明部材1Aの内部に導かれる。そして透明部材1Aを通過した後、液体13を介して球体12の表面に入射する。このとき、球体12の表面は、上記のレンズ面3A,4Aの光軸と交差する部分を含む所定領域で照明される。照明方向はレンズ面3A,4Aの光軸に対して斜めとなる。
球体12の表面(所定領域)で反射した光は、液体13を介して透明部材1Aに入射し、レンズ面3A,4Aによりコリメートされて透明部材1Bに入射する。そして、プリズム面1Dで全反射した後、レンズ面5Aにより集光されて撮像素子15に入射する。このとき、撮像素子15の撮像面には、レンズ面3A,4A,5Aの作用によって球体12の表面の像が形成される。
撮像素子15は、例えばCCDやCMOSなどの二次元撮像素子であり、制御回路16からの制御信号に応じて、その撮像面に形成された球体12の表面の像を撮像する。撮像素子15による撮像信号は、制御回路16に出力される。制御回路16では、撮像信号に基づいて球体12の表面の画像を生成する。この画像には球体12の表面の濃度パターン31(つまり不均一な光学特性)に応じて濃淡が現れる。
本実施形態の姿勢検出装置10では、球体12の表面からの光を検知する手段(レンズ面3A,4A,5Aと撮像素子15)が筐体11に対して特定された位置に配設されるため、筐体11の姿勢変化に応じて球体12が相対回転すると、その視野内で球体12の表面の濃度パターン31が移動することになる。したがって、制御回路16にて生成された画像でも、濃度パターン31に対応する光像が移動する。
制御回路16は、例えばカメラや車などの被検物側から姿勢検出の開始指令を受け取ると、上記の発光素子14を点灯し、撮像素子15から順に撮像信号を取り込む。そして、各々の撮像信号に基づいて画像を生成し、複数の画像を比較することで、濃度パターン31に対応する光像の移動方向と移動量を逐次検出する。そして、筐体11の姿勢に関わる情報を生成し、被検物側の機器本体へ送信する。
本実施形態の姿勢検出装置10によれば、筐体11の球状の空間21に球体12を内蔵し、筐体11の姿勢変化に拘わらず球体12の姿勢を重力方向に対して一定に保ち、球体12の表面の不均一な光学特性(例えば濃度パターン31)を指標とするため、筐体11に固定された被検物の任意の姿勢を検出することができ、かつ、簡易な構造で安価に構成することもできる。簡易な構造のため小型化・軽量化も可能であり、小型の携帯機器への搭載も十分可能である。
また、ユーザーによるリセット操作に応じて姿勢検出の基準面(例えば重力方向に垂直な水平面)を設定することにより、ユーザーが指定した基準面に対する任意の姿勢を検出することができる。
なお、姿勢検出装置10から被検物側へ出力される“筐体11の姿勢に関わる情報”とは、筐体11の姿勢変化または姿勢そのものに関わる情報であり、重力方向に垂直な任意の軸を中心とする回転角の情報と、回転軸(つまり回転方向)の情報とを含む。
さらに、本実施形態の姿勢検出装置10によれば、筐体11と球体12との間隙に液体13を充填するため、球体12の相対回転を円滑化することができ、球体12の振動を確実に軽減することができる。したがって、撮像素子15からの撮像信号に基づいて生成された画像の中で、濃度パターン31に対応する光像が、筐体11の姿勢変化以外の要因で移動することは殆ど無いと考えられ、姿勢検出の精度が向上する。
このため、被検物としてカメラを想定し、撮影画面の水平を出す場合など、高精度な姿勢検出が要求される用途にも使用することが可能となる。
また、制御回路16における信号処理の際に、画像のブレ補正のような複雑な信号処理を行う必要がなく、高精度な姿勢検出を素早く行うことができる。
(第1実施形態の変形例)
なお、上記した第1実施形態では、球体12の表面に規則的な濃度パターン31(図3(a))を形成したが、これに加えて図3(b)に示すような水平パターン32,垂直パターン33,交点パターン34などを形成してもよい。この場合、球体12の中心2Cと重心とを結ぶ軸2E(図1)により規定される水平垂直方向にしたがって、水平パターン32,垂直パターン33を形成し、その交点の種別を交点マーク34によって示すことが好ましい。水平パターン32,垂直パターン33は、筐体11の姿勢に関わる情報を表す。
そして、制御回路16では、ユーザーによるリセット操作が行われなくても、画像内に現れた水平パターン32または垂直パターン33を基準とし、例えば水平面に対する任意の姿勢を検出することができる。また、姿勢検出の前に、水平パターン32または垂直パターン33を検出することにより、自動的にリセット操作を行い、筐体11の水平面などを設定することもできる。
さらに、図3(c)に示す通り、規則的な濃度パターン31に加えて、直角マーク35,直下マーク36,直上マーク37などを形成してもよい。直角マーク35は、球体12の中心2Cと重心とを結ぶ軸2E(図1)により規定される水平方向の円周に沿って90度ごとに形成される。直下マーク36,直上マーク37は、上記の軸2Eが球体12の表面と交差する位置に形成される。直角マーク35,直下マーク36,直上マーク37は、筐体11の姿勢に関わる情報を表す。
この場合にも同様に、制御回路16では、ユーザーによるリセット操作が行われなくても、画像内に現れた直角マーク35,直下マーク36,直上マーク37を基準とし、例えば水平面に対する任意の姿勢を検出することができる。また、姿勢検出の前に、直角マーク35,直下マーク36,直上マーク37を検出することによって、自動的にリセット操作を行い、筐体11の水平面などを設定することもできる。
さらに、上記した第1実施形態では、球体12の表面に規則的な濃度パターン31(図3(a)〜(c))を形成したが、これに代えてランダムな濃度パターンを形成してもよい。例えば、ドット状の濃度パターンをランダムな間隔で配置してもよいし、濃度パターンの各々の大きさを表面上での位置に応じて変えてもよいし、濃度パターンの形状や密度を変えてもよい。
また、球体12の表面にアノトパターン(アノト社製)を形成してもよい。アノトパターンは多数のドットマークを含み、各ドットマークの微細な位置ズレを利用して、表面上の各位置ごとに固有な部分パターンを構成する。また、各々の部分パターンの位置関係は既知であり、所定のリセット操作によって各々の部分パターンと筐体11の姿勢との対応関係も予め設定することができる。この場合、制御回路16では、姿勢検出を開始した後、1枚の画像を生成するだけで、視野内に含まれる部分パターンの絶対位置を特定することができ、筐体11の姿勢を検出することができる。アノトパターンは、筐体11の姿勢に関わる情報を表す。
さらに、上記した第1実施形態では、球体12の表面に低反射率の濃度パターン31や水平パターン32などを設けたが、本発明はこれに限定されない。その逆に、周囲と比較して反射率が高い反射パターンを設けても同様の効果を得ることができる。
また、上記した第1実施形態では、発光素子14から球体12までの照明光路上にプリズム面2Aを設けたが、本発明はこれに限定されない。プリズム面2Aに代えて、レンズ面や拡散面を設けてもよいし、それらを複合した形態でもよい。
さらに、上記した第1実施形態では、球体12が不透明な物質からなる場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されない。光拡散性を有する半透明の物質(例えば乳白色のアクリル材料)で球体12を構成してもよい。この場合、球体12に入射した光の一部(表面で反射しなかった光)は、球体12の内部を透過して反対側に到達し得る。このため、球体12自体が照明構造の一部として作用することになり、均一な照明状態を得ることができる。さらに、斜め照明に限らず、透過照明とすることもでき、照明の自由度が向上する。
また、上記した第1実施形態では、筐体11を透明部材1A,1Bにより構成したが、本発明はこれに限定されない。少なくとも照明光路と撮像光路の部分が透明であれば、その周囲は不透明な物質で構成してもよい。さらに、照明光路と撮像光路の一部を空気中とし、そこに必要な光学素子(レンズなど)を配置してもよい。
(第2実施形態)
第2実施形態の姿勢検出装置40は、図4に示す通り、球体41の表面に複数の反射面42を設けたものである。図4の例では、反射面42の数が12枚で、各々の反射面42が集光性を有する形態(例えば凹面鏡)となっている。各々の反射面42の向きが異なるため、球体41の表面の光学特性は不均一である。この場合にも筐体11と球体41との間には液体13が充填される。
発光素子14からの照明光は、球体41の反射面42で反射して撮像素子15の撮像面に集光される。制御回路16では、撮像素子15から出力される撮像信号に基づいて球体41の表面の画像を生成する。この画像には球体41の表面の反射面42(つまり不均一な光学特性)に応じて光点が現れる。
図4では筐体11の外部に発光素子14と撮像素子15を配置しているが、筐体11と発光素子14と撮像素子15との位置関係は固定である。このため、筐体11の姿勢が変化すると、発光素子14と撮像素子15の姿勢も同じように変化する。そして、筐体11の姿勢変化に応じて球体41が相対回転すると、制御回路16にて生成された画像では、光点が移動する。
制御回路16は、例えばカメラや車などの被検物側から姿勢検出の開始指令を受け取ると、上記の発光素子14を点灯し、撮像素子15から順に撮像信号を取り込む。そして、各々の撮像信号に基づいて画像を生成し、複数の画像を比較することで、反射面42による光点の移動方向と移動量を逐次検出する。そして、筐体11の姿勢に関わる情報を生成し、被検物側の機器本体へ送信する。
本実施形態の姿勢検出装置40によれば、筐体11の球状の空間21に球体41を内蔵し、筐体11の姿勢変化に拘わらず球体41の姿勢を重力方向に対して一定に保ち、球体41の表面の不均一な光学特性(複数の反射面42)を指標とするため、筐体11に固定された被検物の任意の姿勢を検出することができ、かつ、簡易な構造で安価に構成することもできる。
さらに、本実施形態の姿勢検出装置40では、姿勢検出の動作中は発光素子14を点灯し続けることになるが、球体41の表面を反射面42とするので、発光素子14の照明輝度を下げても、撮像素子15の撮像面に形成される光点の輝度として姿勢検出に必要な値を確保することができる。したがって、発光素子14の消費電力を削減でき、小型の携帯機器に搭載する場合に好適である。
また、本実施形態の姿勢検出装置40では、球体41の反射面42に集光性を持たせたので、筐体11の外部の撮像光路上にレンズなどの集光素子を設ける必要がなく、さらに簡易な構造とすることができる。
(第3実施形態)
第3実施形態の姿勢検出装置50は、図5(a)に示す通り、球体51の表面に複数の反射面52を設け、筐体11の周囲に遮光性の被覆部材53を設けたものである。図5(a)の例では、上記した図4の例と比較して反射面52の数が多くなっている。各々の反射面52は、集光性を有する形態(例えば凹面鏡)を成し、互いに向きが異なっている。このため球体51の表面の光学特性は不均一である。筐体11と球体51との間には液体13が充填されている。
また、球体51の表面付近を拡大した図5(b)に示す通り、球体51は、その本体57の表面に反射膜56が形成され、その外部に透明体55を被覆した構成となっている。反射膜56に集光性などの光学特性を持たせるため、本体57の表面には凹凸がある。これを透明体55で被覆することにより球体51の表面の凹凸をなくし、液体13との摩擦を軽減している。その結果、球体51の相対回転の円滑化が図られる。
また、球体51の本体57には錘2Dが固定され、本体57の内側は空洞58となっている。球体51の内部に空洞58を設けることによって、より大きく重量バランスを崩すことができる。このため、液体13の粘性による回転抵抗が増大しても、球体51を重力方向へ迅速に相対回転しやすく出来る。
そして、発光素子14からの照明光は、プリズム面5Bを介して球体51の反射面52に入射し、そこで反射した後、プリズム面5Cを介して撮像素子15の撮像面に集光される。制御回路16では、撮像素子15からの撮像信号に基づいて球体51の表面の画像を生成する。この画像には球体51の表面の反射面52(つまり不均一な光学特性)に応じて光点が現れる。この光点は、筐体11の姿勢変化に応じて球体51が相対回転すると、それに合わせて移動する。
制御回路16は、例えばカメラや車などの被検物側から姿勢検出の開始指令を受け取ると、上記の発光素子14を点灯し、撮像素子15から順に撮像信号を取り込む。そして、各々の撮像信号に基づいて画像を生成し、複数の画像を比較することで、反射面52による光点の移動方向と移動量を逐次検出する。そして、筐体11の姿勢に関わる情報を生成し、被検物側の機器本体へ送信する。
本実施形態の姿勢検出装置50によれば、筐体11の球状の空間21に球体51を内蔵し、筐体11の姿勢変化に拘わらず球体51の姿勢を重力方向に対して一定に保ち、球体51の表面の不均一な光学特性(複数の反射面42)を指標とするため、筐体11に固定された被検物の任意の姿勢を検出することができ、かつ、簡易な構造で安価に構成することもできる。
また、本実施形態の姿勢検出装置50では、筐体11を遮光性の被覆部材53によって全体的に覆うため、外光によるコントラスト低下などの影響を防止できる。被覆部材53としては遮光性の塗装膜を用いることが考えられる。また、金属缶など遮光性のあるものならば被覆部材53として使用可能である。
(第2実施形態と第3実施形態の変形例)
なお、上記した第2実施形態と第3実施形態では、説明を分かりやすくするために、反射面42,52を大きく示したが、実際には、検出可能なパターンをより多く生じさせるために、反射面42,52を微細な光学構造とすることが好ましい。
また、上記した第2実施形態と第3実施形態では、反射面42,52が集光性を有する例で説明したが、平面としてもよい。この場合には、撮像光路上に図1のレンズ面3A,4A,5Aと同様の構造を設け、球体41,51からの反射光を集光することが好ましい。
さらに、上記した第2実施形態と第3実施形態では、複数の反射面42,52の外形が略同じである例を説明したが、球体41,51の表面上の各位置ごとに変えてもよい。
(第4実施形態)
ここでは、第1実施形態の姿勢検出装置10が搭載されたカメラ60(図6(a))について説明する。カメラ60の本体61の内部には、撮影レンズ62による被写体像を撮像するための撮像素子63が配置され、撮像素子63は基板64に実装されている。基板64は、カメラ60の本体61に固定されている。そして、姿勢検出装置10は、撮像素子63と同一の基板64に実装されている。
近年の高密度実装技術により、基板64に実装される電子部品(撮像素子63など)の位置精度を非常に高くすることができる。本実施形態では、カメラ60の撮像素子63と同じ基板64に姿勢検出装置10を実装することにより、特別な調整作業なしに、撮像素子63と姿勢検出装置10との位置調整(水平合わせ)を行うことができる。
カメラ60に搭載された姿勢検出装置10は、その筐体11の姿勢に関わる情報を生成すると、これをカメラ60の制御部(不図示)に出力する。カメラ60の制御部では、姿勢検出装置10による検出結果を利用して、例えば撮影画面の水平出し(図6(b),(c))を行う。
図6(b)は、水平位置を示すインジケータ65を用いた例である。カメラ60が水平に対して傾いている場合、画面内の画像66は図6(b)のように傾いてしまう。カメラ60の制御部は、姿勢検出装置10による検出結果に基づいてカメラ60の傾きをインジケータ65に表示する。このため、インジケータ65で0位置を合わせれば、カメラ60の水平を出すことができる。
図6(c)は、水平のとれた画像67を生成する例である。カメラ60の制御部は、姿勢検出装置10による検出結果に基づいてカメラ60の傾き量を把握して、傾いた画像66から水平のとれた画像67を自動的に切り出す。この場合、撮影画像の一部分を破棄するため画質の面ではやや不利であるが、図6(b)のようにインジケータ65を見ながら水平を出す必要がなく、処理の自動化を図ることができる。
なお、上記の第4実施形態では、静止画を想定しているが、もちろん動画への適用も可能である。動画は静止画よりも修正に労力を要する上、傾いた画像を長時間見続けるのは苦痛を伴うので、図6(c)のように自動的に水平の取れた画像を自動生成する方法が特に有効である。
(第5実施形態)
ここでは、第1実施形態の姿勢検出装置10が搭載されたヘッドマウントディスプレイ70(図7)について説明する。ヘッドマウントディスプレイ70は、画像表示素子71からの光をレンズ72によって使用者73の眼に導き、仮想空間74の中に画像を表示する装置である。姿勢検出装置10は、例えば、ヘッドマウントディスプレイ70の後方に配置される。
ヘッドマウントディスプレイ70に搭載された姿勢検出装置10は、その筐体11の姿勢に関わる情報を生成すると、これをヘッドマウントディスプレイ70の制御部(不図示)に出力する。ヘッドマウントディスプレイ70の制御部では、姿勢検出装置10による検出結果を利用して、水平に対する視軸75の傾き角θを検出し、使用者73の頭部の上下方向や左右方向の傾きを検出する。そして、検出された傾き角θに応じて画像の表示領域76を切り出し、仮想空間74の中に表示する。
ヘッドマウントディスプレイ70では、姿勢検出装置10の他の検出器(例えば地磁気センサなど)を併用して、使用者73の頭部の水平回転を検出できるようにすれば、頭部のあらゆる動きに対して表示画像を追従させることができる。
(第4実施形態と第5実施形態の変形例)
なお、上記した第4実施形態と第5実施形態では、第1実施形態の姿勢検出装置10をカメラ60やヘッドマウントディスプレイ70に適用する例を説明したが、本発明はこれに限定されない。第2実施形態の姿勢検出装置40や第3実施形態の姿勢検出装置50を同じようにカメラ60やヘッドマウントディスプレイ70に適用してもよい。
また、姿勢検出装置10,40,50は、カメラ60やヘッドマウントディスプレイ70の他、自動車や自律歩行ロボットの姿勢制御、身振りで入力するコミュニケーションツールの入力動作検出など、姿勢変化の検出を必要とする用途一般に適用可能である。
(全体の変形例)
なお、上記した実施形態では、姿勢検出装置10,40,50の球体12,41,51の表面を不均一な光学特性とするために、周囲とは反射率の異なる濃度パターン31などを設けたり、向きの異なる複数の反射面41などを設ける例で説明したが、本発明はこれに限定されない。このような反射特性の代わりに、波長特性を不均一にする場合でも、同様の効果を得ることができる。
また、上記した実施形態では、筐体11と球体12,14,15との間に液体13を充填する例で説明したが、本発明はこれに限定されない。液体13の代わりに気体を充填しても、同様の効果を得ることができる。すなわち、筐体11と球体12,14,15との間に流体(液体または気体)を充填することで、球体12,14,15の相対回転を円滑化することができ、球体12,14,15の振動を確実に軽減することができる。
さらに、筐体11と球体12,14,15との間に流体を充填する場合に限らず、流体を省略する場合にも、本発明を適用できる。ただし、筐体11の表面や球体12,14,15の表面に潤滑性を持たせることが好ましい。
また、上記した実施形態では、球体12,14,15の表面を1つの撮像素子15で撮像する例を説明したが、撮像素子を2つ以上設けてもよい。同様に、発光素子14も2つ以上設けてもよい。
さらに、上記した実施形態では、姿勢検出装置10,40,50の筐体11をカメラ60などの機器本体に固定する例を説明したが、カメラ60などの筐体そのものに球状の空間を設け、そこに球体を内蔵することにより、姿勢検出装置を構成してもよい。
姿勢検出装置10の全体構成を示す図である。 筐体11の姿勢変化を説明する図である。 球体12の表面の不均一な光学特性を説明する図である。 姿勢検出装置40の全体構成を示す図である。 姿勢検出装置50の全体構成を示す図である。 カメラ60への搭載例を説明する図である。 ヘットマウンドディスプレイ70への搭載例を説明する図である。
符号の説明
10,40,50 姿勢検出装置
11 筐体
12,41 球体
13 液体
14 発光素子
2A プリズム面
15 撮像素子
3A,4A,5A レンズ面
16 制御回路
21 球状の空間
31 濃度パターン
42,52 反射面

Claims (3)

  1. 球状の空間を有し、姿勢を変化させ得る筐体と、
    前記空間に内蔵され、球状の表面を有すると共に前記表面が不均一な光学特性を有し、前記筐体の姿勢変化に拘わらず重力方向に対して一定の姿勢を保つ球体と、
    前記球体の前記表面を照明する照明手段と、
    前記筐体に対して特定された位置に配設され、前記表面からの光を検知する検知手段と、
    前記検知手段による検知結果に基づいて、前記筐体の姿勢に関わる情報を生成する生成手段とを備えた
    ことを特徴とする姿勢検出装置。
  2. 請求項1に記載の姿勢検出装置において、
    前記筐体と前記球体との間に流体を充填した
    ことを特徴とする姿勢検出装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の姿勢検出装置において、
    前記球体の前記表面には、前記筐体の姿勢に関わる情報が前記光学特性として形成されている
    ことを特徴とする姿勢検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016009695A1 (ja) * 2014-07-18 2016-01-21 ソニー株式会社 情報処理装置、情報処理方法、著作物提供システムおよびコンピュータプログラム
JP2016102682A (ja) * 2014-11-27 2016-06-02 株式会社トプコン 傾斜検出装置及び回転レーザ装置
JP2019039926A (ja) * 2018-09-26 2019-03-14 株式会社トプコン 傾斜検出装置及び回転レーザ装置

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