JP2006321676A - ニオブ酸カリウム堆積体の製造方法、ニオブ酸カリウム層、表面弾性波素子およびその製造方法、並びに、電子機器 - Google Patents

ニオブ酸カリウム堆積体の製造方法、ニオブ酸カリウム層、表面弾性波素子およびその製造方法、並びに、電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】 ニオブ酸カリウム層の薄膜を含むニオブ酸カリウム堆積体の製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明に係るニオブ酸カリウム堆積体100の製造方法は,
基板11の上方にニオブ酸カリウム層13を形成する工程と、
少なくともニオブ酸カリウム層13に対して、大気圧より低い圧力下で行う熱処理工程と,を含む。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ニオブ酸カリウム堆積体の製造方法、ニオブ酸カリウム層、表面弾性波素子およびその製造方法、並びに、電子機器に関する。
情報通信分野の著しい発展に伴い、表面弾性波素子の需要が急速に拡大している。表面弾性波素子の開発の方向としては、小型化、高効率化、高周波化の方向にある。そのためには、より大きな電気機械結合係数k、より安定的な温度特性、より大きな表面弾性波伝播速度が必要となる。
ところで、ニオブ酸カリウム(KNbO)(a=0.5695nm、b=0.3973nm、c=0.5721nm、以下「斜方晶」としては本指数表示に従う)の単結晶基板は、大きな電気機械結合係数kを示すことが見出されている。例えば、Jpn.J.Appl.Phys.Vol.37(1998)2929.に記載されているように、0°YカットX伝播KNbO単結晶基板(以下「0°Y−X−KNbO基板」という)は、電気機械結合係数kが50%程度という非常に大きな値を示すことが実験で確認されている。また、同文献には、45°から75°までの回転YカットX伝播KNbO単結晶基板(以下「回転Y−X−KNbO基板」という)を用いたフィルタの発振周波数が、室温付近で零温度特性を示すことが報告されている。
圧電体の単結晶基板を用いた表面弾性波素子では、電気機械結合係数k、温度係数、音速などは、圧電体材料固有の値であり、カット角および伝播方向で決定される。0°Y−X−KNbO基板は、大きな電気機械結合係数kを示すが、45°から75°までの回転Y−X−KNbO基板のような室温付近での零温度特性を示さない。また、0°Y−X−KNbO基板の音速は、同じペロブスカイト型酸化物であるSrTiOなどに比べて遅い。このように、KNbO単結晶基板を用いるだけでは、高電気機械結合係数k、零温度特性、高音速の全てを満足させることはできない。一方、何らかの大面積の基板上にニオブ酸カリウム薄膜を形成して表面弾性波素子を作製することは、困難な場合がある。
Jpn.J.Appl.Phys.Vol.37(1998)2929.
本発明の目的は、ニオブ酸カリウム層の薄膜を含むニオブ酸カリウム堆積体の製造方法、および、該ニオブ酸カリウム層を提供することにある。
本発明の他の目的は、電気機械結合係数kの大きな表面弾性波素子およびその製造方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、上記表面弾性波素子を有する電子機器を提供することにある。
本発明に係るニオブ酸カリウム堆積体の製造方法は、
基板の上方にニオブ酸カリウム層を形成する工程と、
少なくとも前記ニオブ酸カリウム層に対して、大気圧より低い圧力下で行う熱処理工程と、を含む。
このニオブ酸カリウム堆積体の製造方法によれば、前記基板の上方に前記ニオブ酸カリウム層を形成する工程と、少なくとも前記ニオブ酸カリウム層に対して、大気圧より低い圧力下で行う熱処理工程と、を含む。これにより、前記ニオブ酸カリウム層はペロブスカイト型構造を保ちつつ、前記ニオブ酸カリウム層におけるカリウムを化学量論組成よりも少なくすることができる。これにより、前記ニオブ酸カリウム層の絶縁性を向上させることができる。そして、前記ニオブ酸カリウム層を用いることにより、電気機械結合係数kの大きな表面弾性波素子を得ることができる。
なお、本発明に係る記載では、「上方」という文言を、例えば、「特定のもの(以下、「A」という)の「上方」に他の特定のもの(以下、「B」という)を形成する」などと用いる場合に、A上に直接Bを形成するような場合と、A上に他のものを介してBを形成するような場合とが含まれるものとして、「上方」という文言を用いている。
本発明に係るニオブ酸カリウム堆積体の製造方法において、
前記熱処理工程は、少なくとも酸素を含む雰囲気下で行われ、
前記熱処理工程における酸素分圧は、1.33Pa(0.01Torr)以上、1.33×10Pa(1Torr)以下であることができる。
本発明に係るニオブ酸カリウム堆積体の製造方法において、
前記熱処理工程における酸素分圧は、6.67Pa(0.05Torr)以上、6.67×10Pa(0.5Torr)以下であることができる。
本発明に係るニオブ酸カリウム堆積体の製造方法において、
前記熱処理工程の温度は、600℃以上、900℃以下であることができる。
本発明に係るニオブ酸カリウム堆積体の製造方法において、
前記熱処理工程の温度は、700℃以上、800℃以下であることができる。
本発明に係る表面弾性波素子の製造方法は、
基板の上方にニオブ酸カリウム層を形成する工程と、
少なくとも前記ニオブ酸カリウム層に対して、大気圧より低い圧力下で行う熱処理工程と、
前記ニオブ酸カリウム層の上方に、所定のパターンを有する電極を形成する工程と、を含む。
本発明に係るニオブ酸カリウム層は、
ペロブスカイト型構造を有し、かつ、カリウムが化学量論組成よりも少ない。
本発明に係る表面弾性波素子は、
基板と、
前記基板の上方に形成され、ペロブスカイト型構造を有し、かつ、カリウムが化学量論組成よりも少ないニオブ酸カリウム層と、
前記ニオブ酸カリウム層の上方に形成された所定のパターンを有する電極と、を含む。
本発明に係る電子機器は、上述の表面弾性波素子を有する。
以下、本発明に好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。
1.第1の実施形態
1.1. 図1は、本実施形態に係るニオブ酸カリウム層13およびニオブ酸カリウム堆積体100を模式的に示す断面図である。図1に示すように、本実施形態に係るニオブ酸カリウム堆積体100は、基板(第1電極)11と、基板11上に形成されたニオブ酸カリウム層13と、ニオブ酸カリウム層13上に形成された第2電極14と、を含むことができる。
基板11としては、例えば、ニオブ添加チタン酸ストロンチウム単結晶基板を用いることができる。
ニオブ酸カリウム層13は、ペロブスカイト型構造を有し、かつ、カリウムが化学量論組成よりも少ない。このことは、後述する実験例において確認されている。ニオブ酸カリウム層13の厚さは、特に限定されず、適用されるデバイスなどによって適宜選択されるが、例えば、100nm以上10μm以下とすることができる。
また、ニオブ酸カリウム層13におけるニオブおよびカリウムの一部は、他の元素で置換されることができる。即ち、ニオブ酸カリウム層13は、ニオブ酸カリウム固溶体の層であることができる。このようなニオブ酸カリウム固溶体としては、例えば、ニオブ酸タンタル酸ナトリウムカリウム固溶体(K1−xNaNb1−yTa(0<x<1、0<y<1))などを挙げることができる。
第2電極14の形状は、特に限定されず、例えば、150μmφ、100nm厚の円柱状とすることができる。
1.2. 次に、本実施形態に係るニオブ酸カリウム堆積体100の製造方法について、図1、図2を参照しながら説明する。図2は、本実施形態に係るニオブ酸カリウム堆積体100の製造方法を模式的に示す断面図である。
(1)まず、例えば、ニオブ添加チタン酸ストロンチウム単結晶基板からなる基板11を脱脂洗浄することができる。脱脂洗浄は、基板11を有機溶媒に浸漬させ、超音波洗浄機を用いて行うことができる。ここで、有機溶媒としては、特に限定されないが、例えばエチルアルコールとアセトンとの1:1混合液を使用することができる。
(2)次に、図2に示すように、レーザーアブレーション法によって、基板11上にニオブ酸カリウム層13を形成する。
具体的には、基板11を基板ホルダーに装填したあと、室温での背圧が1.33×10−6Pa(1×10−8Torr)の真空装置内に基板ホルダーごと導入する。
次に、レーザー光をニオブ酸カリウム層用のターゲット、例えばKNbOターゲット(xは、例えば1.0以上4.0以下)に照射し、このターゲットからカリウム原子、ニオブ原子および酸素原子を叩き出すレーザーアブレーション法により、プルームを発生させる。そして、このプルームは、基板11上に向けて照射される。その結果、基板11上に擬立方晶表示において(100)配向のニオブ酸カリウム層13がエピタキシャル成長によって形成される。
レーザーアブレーション法の条件は、プルームが十分に基板11に到達できるならば、特に限定されない。レーザー光の照射時の条件としては、例えば、レーザーエネルギー密度が2J/cm以上4J/cm以下、レーザー周波数が5Hz以上20Hz以下、ターゲット基板間距離が30mm以上100mm以下、基板温度が600℃以上800℃以下、堆積中の酸素分圧が1.33Pa(1×10−2Torr)以上1.33×10Pa(1Torr)以下とすることができる。
なお、ニオブ酸カリウム層13の成膜方法としては、レーザーアブレーション法に限定されず、例えば蒸着法、MOCVD法、スパッタ法などを用いることができる。
(3)次に、図1に示すように、ニオブ酸カリウム層13をパターニングすることができる。パターニングは、公知のリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて行うことができる。
(4)次に、図1に示すように、ニオブ酸カリウム層13の上に第2電極14を形成する。第2電極14は、例えば、スパッタ法およびリフトオフ法の組み合わせ等により形成することができる。第2電極14としては、例えば、白金(Pt)、イリジウム(Ir)などを用いることができる。なお、第2電極14の材料はこれらに限定されない。
(5)次に、大気圧より低い圧力下(即ち、真空下)で、少なくともニオブ酸カリウム層13に対して(本実施形態では、上述までの工程により形成された堆積体に対して)熱処理を行う。この熱処理工程は、ニオブ酸カリウム層13におけるカリウムが、化学量論組成よりも少なくなるように、かつ、ニオブ酸カリウム層13がペロブスカイト型構造を保つように行われる。例えば、この熱処理工程は、酸素を含む雰囲気下で行われることができる。この場合の酸素分圧は、例えば、1.33Pa(0.01Torr)以上、1.33×10Pa(1Torr)以下とすることができ、好ましくは、6.67Pa(0.05Torr)以上、6.67×10Pa(0.5Torr)以下とすることができる。即ち、例えば、1.33Pa(0.01Torr)より小さな酸素分圧では、カリウムが蒸発し過ぎて、異相(ニオブ:カリウム=4:6)が発生する。その結果、圧電性が低下する。また、1.33×10Pa(1Torr)より大きな酸素分圧では、熱処理によるカリウムの蒸発が抑えられ、絶縁性が向上しない。また、この熱処理工程は、酸素と、酸素以外の気体(例えば窒素)を含む雰囲気下で行うことができる。この場合の酸素分圧は、上述の範囲であることができる。
また、この熱処理工程における基板温度は、例えば、600℃以上、900℃以下とすることができ、好ましくは、700℃以上、800℃以下とすることができる。即ち、例えば、600℃より低い温度では、熱処理によるカリウムの蒸発が抑えられ、絶縁性が向上しない。また、900℃より高い温度では、異相(ニオブ:カリウム=4:6)が発生し、圧電性が低下したり、基板との反応が生じたりする。熱処理の時間は、例えば1時間とすることができる。
なお、この熱処理工程は、ニオブ酸カリウム層13を形成した後に行えばよく、例えば、第2電極14を形成する前に行うことも可能である。
以上の工程により、本実施形態に係るニオブ酸カリウム堆積体100を形成することができる。
1.3. 本実施形態によれば、基板11の上にニオブ酸カリウム層13を形成し、その後、大気圧より低い圧力下で熱処理を行う。これにより、ニオブ酸カリウム層13はペロブスカイト型構造を保ちつつ、ニオブ酸カリウム層13におけるカリウムを化学量論組成よりも少なくすることができる。これにより、ニオブ酸カリウム層13の絶縁性を向上させることができる。このことは、後述する実験例において確認されている。そして、このニオブ酸カリウム層13を用いることにより、後述するように、電気機械結合係数kの大きな表面弾性波素子200(図6参照)を得ることができる。
1.4.実験例
(1) 次に、実験例について説明する。本実験例では、以下の方法によりニオブ酸カリウム堆積体100を形成した。
まず、0.5wt%Nb添加SrTiO(100)基板からなる基板11を有機溶媒に浸漬させ、超音波洗浄機を用いて脱脂洗浄を行った。ここで、有機溶媒としては、エチルアルコールとアセトンの1:1混合液を使用した。次に、基板11を基板ホルダーに装填した後、室温での背圧1.33×10−6Pa(1×10−8Torr)の真空装置内に基板ホルダーごと導入した。
次に、K1.5NbOターゲットの表面に、エネルギー密度3J/cm、周波数10Hz、パルス長10nsの条件でKrFエキシマレーザーのパルス光を入射し、ターゲット表面にK、Nb、Oのプラズマプルームを発生させた。このプラズマプルームを、基板温度600℃、酸素分圧6.67×10Pa(0.5Torr)の条件で基板11に向けて照射し、基板11の上にニオブ酸カリウム層13を形成した。ターゲット基板間距離は70mmとし、照射時間は300分とし、ニオブ酸カリウム層13の厚さは0.5μmとした。
次に、公知のリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて、ニオブ酸カリウム層13をパターニングした。
次に、スパッタ法およびリフトオフ法を用いて、ニオブ酸カリウム層13の上に白金(Pt)からなる第2電極14を形成した。第2電極14の形状は、150μmφ、100nm厚の円柱状とした。
次に、室温での背圧1.33×10−6Pa(1×10−8Torr)の真空装置内に、上述までの工程により得られた堆積体を導入した。次に、該真空装置内に酸素を導入し、酸素雰囲気下で熱処理を行い、ニオブ酸カリウム堆積体100(図1参照)を得た。熱処理の条件は、酸素分圧1.33×10Pa(0.1Torr)、基板温度800℃、処理時間1時間とした。
熱処理の前後での第1電極(基板)11と第2電極14との間の電流密度−電圧曲線を測定した結果を図3に示す。なお、図3において、電流密度はJ(A/cm2)、電圧はV(V)、熱処理前の測定結果はbefore、熱処理後の測定結果はafterとして示している。また、第2電極14を正、第1電極11を負としたときの電圧Vを正符号で表している。即ち、正電圧は第1電極(基板)11からニオブ酸カリウム層13への電子の注入を示しており、負電圧は第2電極14からニオブ酸カリウム層13への電子の注入を示している。図3に示すように、正電圧と負電圧の両方とも、熱処理によって電流密度Jが低減しており、特に+2V付近では、3×10A/cmから2×10−4A/cmへと約4桁も値が小さくなっている。第2電極14の直径が150μm、ニオブ酸カリウム層13の膜厚が0.5μmであることから、抵抗率に換算すると、4×10Ωcmから7×10Ωcmへと約4桁も値が大きくなっている。
さらに、熱処理の前におけるニオブ酸カリウム層13のX線回折パターン(2θ−θスキャン)を図4に示し、熱処理の後におけるニオブ酸カリウム層13のX線回折パターン(2θ−θスキャン)を図5に示す。熱処理前後でのニオブ酸カリウム層13の構造変化はなく、ペロブスカイト型構造を保っていることが確認された。
また、ICP組成分析を行ったところ、ニオブ酸カリウム層13におけるK/Nbモル比は、熱処理前は1.01であり、熱処理後は0.99であった。この測定結果により、熱処理の前後でのニオブ酸カリウム層13の組成は、K1.01Nb1.003.00からK0.99Nb1.003.00となっていることが分かった。即ち、熱処理後のニオブ酸カリウム層におけるカリウムが、化学量論組成よりも少なくなっていることが確認された。
以上の測定結果により、ニオブ酸カリウム層13におけるカリウムが本発明に係る熱処理によって蒸発し、それにより絶縁性が向上することが確認された。
2.第2の実施形態
2.1. 次に、本発明を適用した第2の実施形態に係る表面弾性波素子の一例について、図面を参照しながら説明する。図6は、本実施形態に係る表面弾性波素子200を模式的に示す断面図である。図6において、図1に示すニオブ酸カリウム堆積体100の部材と実質的に同じ部材には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
表面弾性波素子200は、基板11と、基板11上に形成されたニオブ酸カリウム層13と、ニオブ酸カリウム層13上に形成された第2電極14と、を含む。第2電極14は、インターディジタル型電極(以下、「IDT電極」という)を構成する。IDT電極は、所定のパターンを有する。
本実施形態に係る表面弾性波素子200は、本発明に係るニオブ酸カリウム堆積体、例えば、図1に示すニオブ酸カリウム堆積体100を含む。従って、表面弾性波素子200を構成するニオブ酸カリウム層13は、ニオブ酸カリウム堆積体100のニオブ酸カリウム層13と同じ特徴を有する。
2.2. 本実施形態に係る表面弾性波素子200は、本発明に係るニオブ酸カリウム堆積体を用いて、例えば以下のようにして形成される。
まず、図1に示すニオブ酸カリウム堆積体100のニオブ酸カリウム層13上に、例えば真空蒸着法により金属層を形成する。金属層としては、例えばアルミニウムを用いることができる。次に、公知のリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて金属層をパターニングすることにより、ニオブ酸カリウム層13上にIDT電極を構成する第2電極14を形成する。
2.3. 本実施形態に係る表面弾性波素子は、本発明に係るニオブ酸カリウム堆積体を有する。従って、本実施形態によれば、電気機械結合係数kの大きな表面弾性波素子を実現することが可能となる。このことは、後述する実験例において確認されている。
2.4. 次に、本実施形態に係る表面弾性波素子200について行った実験例について述べる。
(1) 上述した第1の実施形態における実験例のニオブ酸カリウム堆積体100を用いて、表面弾性波素子200を形成した。なお、IDT電極としては、厚さ100nmのアルミニウム層を用いた。また、比較例として、本発明に係る熱処理工程を行わずに形成したニオブ酸カリウム堆積体を用いて、表面弾性波素子を形成した。熱処理工程を行わなかった点以外は、第1の実施形態における実験例と同じ形成条件とした。
得られた表面弾性波素子200について、IDT電極間での表面弾性波の伝播速度Vopenを測定した。その結果から求められた音速は、5000m/sであった。また、IDT電極間を金属薄膜で覆った場合の表面弾性波の伝播速度Vshortとの差から求められた電気機械結合係数kは35%であった。これに対し、比較例に係る表面弾性波素子における電気機械結合係数kは5%であった。このように、本発明に係る熱処理工程を行うことによって、電気機械結合係数kが改善されることが明らかとなった。
また、ニオブ酸カリウムの代わりに、ニオブ酸タンタル酸ナトリウムカリウム固溶体(K1−xNaNb1−yTa、0<x<1、0<y<1)を用いた表面弾性波素子200の場合も同様の効果が得られた。
次に、本発明を電子機器(例えば、周波数フィルタ、発振器、電子回路などを含む)に適用する実施形態について説明する。本発明に係る電子機器は、上述した表面弾性波素子を有する。なお、電子機器は上述したものに限定されるわけではない。
3.第3の実施形態
3.1. まず、本発明を適用した第3の実施形態に係る周波数フィルタの一例について、図面を参照しながら説明する。図7は、本実施形態の周波数フィルタを模式的に示す図である。
図7に示すように、周波数フィルタは基体140を有する。基体140は、第2の実施形態に係る表面弾性波素子(例えば図6参照)における基板11と、ニオブ酸カリウム層13と、を含む。基体140の上面には、IDT電極141,142が形成されている。IDT電極141,142は、第2の実施形態に係る表面弾性波素子における第2電極14に相当する。従って、本実施形態に係る周波数フィルタは、第2の実施形態に係る表面弾性波素子を含む。
また、IDT電極141,142を挟むように、基体140の上面には吸音部143,144が形成されている。吸音部143,144は、基体140の表面を伝播する表面弾性波を吸収するものである。基体140上に形成されたIDT電極141には高周波信号源145が接続されており、IDT電極142には信号線(信号は、端子146a,146bから取り出される)が接続されている。
3.2. 本実施形態に係る周波数フィルタは、本発明に係る電気機械結合係数kの大きな表面弾性波素子を有する。従って、本実施形態によれば、周波数フィルタの小型化を実現することが可能となる。
4.第4の実施形態
4.1. 次に、本発明を適用した第4の実施形態に係る発振器の一例について、図面を参照しながら説明する。図8は、本実施形態に係る発振器を模式的に示す図である。
図8に示すように、発振器は基体150を有する。基体150は、上述した周波数フィルタと同様に、第2の実施形態に係る表面弾性波素子における基板11と、ニオブ酸カリウム層13と、を含む。
基体150の上面には、IDT電極151が形成されており、さらに、IDT電極151を挟むように、IDT電極152,153が形成されている。IDT電極151,152,153は、第2の実施形態に係る表面弾性波素子における第2電極14に相当する。従って、本実施形態に係る発振器は、第2の実施形態に係る表面弾性波素子を含む。
IDT電極151を構成する一方の櫛歯状電極151aには、高周波信号源154が接続されており、他方の櫛歯状電極151bには、信号線(信号は、端子155a,155bから取り出される)が接続されている。なお、IDT電極151は、電気信号印加用電極に相当し、IDT電極152,153は、IDT電極151によって発生される表面弾性波の特定の周波数成分または特定の帯域の周波数成分を共振させる共振用電極に相当する。
4.2. 図9および図10は、上述した発振器をVCSO(Voltage Controlled SAW Oscillator:電圧制御SAW発振器)に応用した場合の一例を模式的に示す図であり、図9は側面透視図であり、図10は上面透視図である。
VCSOは、金属製(Alまたはステンレススチール製)の筐体60内部に実装されて構成されている。基板61上には、IC(Integrated Circuit)62および発振器63が実装されている。この場合、IC62は、外部の回路(不図示)から入力される電圧値に応じて、発振器63に印加する周波数を制御する発振回路である。
発振器63は、基体64上に、IDT電極65a〜65cが形成されており、その構成は、図8に示す発振器と同様である。即ち、発振器63は、第2の実施形態に係る表面弾性波素子を含む。
基板61上には、IC62と発振器63とを電気的に接続するための配線66がパターニングされている。IC62および配線66が、例えば金線等のワイヤー線67によって接続され、発振器63および配線66が金線等のワイヤー線68によって接続されている。これにより、IC62と発振器63とが配線66を介して電気的に接続されている。
図9および図10に示すVCSOは、例えば、図11に示すPLL回路のVCO(Voltage Controlled Oscillator)として用いられる。図11は、PLL回路の基本構成を示すブロック図である。PLL回路は、位相比較器71、低域フィルタ72、増幅器73、およびVCO74から構成されている。位相比較器71は、入力端子70から入力される信号(以下「入力信号」という)の位相(または周波数)と、VCO74から出力される信号の位相(または周波数)とを比較し、その差に応じて値が設定される誤差電圧信号を出力するものである。低域フィルタ72は、位相比較器71から出力される誤差電圧信号の位置の低周波成分のみを通過させるものである。増幅器73は、低域フィルタ72から出力される信号を増幅するものである。VCO74は、入力された電圧値に応じて発振する周波数が、ある範囲で連続的に変化する発振回路である。
このような構成のもとにPLL回路は、入力端子70から入力される位相(または周波数)と、VCO74から出力される信号の位相(または周波数)との差が減少するように動作し、VCO74から出力される信号の周波数を入力信号の周波数に同期させる。VCO74から出力される信号の周波数が入力信号の周波数に同期すると、その後は一定の位相差を除いて入力信号に一致し、また、入力信号の変化に追従するような信号を出力するようになる。
4.3. 本実施形態に係る発振器は、本発明に係る電気機械結合係数kの大きな表面弾性波素子を有する。従って、本実施形態によれば、発振器の小型化を実現することが可能となる。
5.第5の実施形態
5.1. 次に、本発明を適用した第5の実施形態に係る電子回路および電子機器の第1の例について、図面を参照しながら説明する。図12は、本実施形態に係る電子機器300の電気的構成を示すブロック図である。電子機器300とは、例えば携帯電話機である。
電子機器300は、電子回路310、送話部80、受話部91、入力部94、表示部95、およびアンテナ部86を有する。電子回路310は、送信信号処理回路81、送信ミキサ82、送信フィルタ83、送信電力増幅器84、送受分波器85、低雑音増幅器87、受信フィルタ88、受信ミキサ89、受信信号処理回路90、周波数シンセサイザ92、および制御回路93を有する。
電子回路310において、送信フィルタ83および受信フィルタ88として、第3の実施形態に係る周波数フィルタ(例えば図7参照)を用いることができる。フィルタリングする周波数(通過させる周波数)は、送信ミキサ82から出力される信号のうちの必要となる周波数、および、受信ミキサ89で必要となる周波数に応じて、送信フィルタ83および受信フィルタ88で個別に設定されている。また、周波数シンセサイザ92内に設けられるPLL回路(例えば図11参照)のVCO74として、例えば図8に示す発振器、または、例えば図9および図10に示すVCSOを用いることができる。即ち、周波数シンセサイザ92は、第4の実施形態に係る発振器を含むことができる。
送話部80は、例えば音波信号を電気信号に変換するマイクロフォン等で実現されるものである。送信信号処理回路81は、送話部80から出力される電気信号に対して、例えばD/A変換処理、変調処理等の処理を施す回路である。送信ミキサ82は、周波数シンセサイザ92から出力される信号を用いて送信信号処理回路81から出力される信号をミキシングするものである。送信フィルタ83は、中間周波数(以下、「IF」と表記する)の必要となる周波数の信号のみを通過させ、不要となる周波数の信号をカットするものである。送信フィルタ83から出力される信号は、変換回路(図示せず)によってRF信号に変換される。送信電力増幅器84は、送信フィルタ83から出力されるRF信号の電力を増幅し、送受分波器85へ出力するものである。
送受分波器85は、送信電力増幅器84から出力されるRF信号をアンテナ部86へ出力し、アンテナ部86から電波の形で送信するものである。また、送受分波器85は、アンテナ部86で受信した受信信号を分波して、低雑音増幅器87へ出力するものである。低雑音増幅器87は、送受分波器85からの受信信号を増幅するものである。低雑音増幅器87から出力される信号は、変換回路(図示せず)によってIFに変換される。
受信フィルタ88は、変換回路(図示せず)によって変換されたIFの必要となる周波数の信号のみを通過させ、不要となる周波数の信号をカットするものである。受信ミキサ89は、周波数シンセサイザ92から出力される信号を用いて、受信フィルタ88から出力される信号をミキシングするものである。受信信号処理回路90は、受信ミキサ89から出力される信号に対して、例えばA/D変換処理、復調処理等の処理を施す回路である。受話部91は、例えば電気信号を音波に変換する小型スピーカ等で実現されるものである。
周波数シンセサイザ92は、送信ミキサ82へ供給する信号、および、受信ミキサ89へ供給する信号を生成する回路である。周波数シンセサイザ92は、PLL回路を有し、このPLL回路から出力される信号を分周して新たな信号を生成することができる。制御回路93は、送信信号処理回路81、受信信号処理回路90、周波数シンセサイザ92、入力部94、および表示部95を制御する。表示部95は、例えば携帯電話機の使用者に対して機器の状態を表示する。入力部94は、例えば携帯電話機の使用者の指示を入力する。
5.2. 次に、本発明を適用した第5の実施形態に係る電子回路および電子機器の第2の例について、図面を参照しながら説明する。本実施形態では、電子機器の例として、リーダライタ2000およびそれを用いた通信システム3000について説明する。図13は、本実施形態に係るリーダライタ2000を用いた通信システム3000を示す図であり、図14は、図13に示す通信システム3000の概略ブロック図である。
図14に示すように、通信システム3000は、リーダライタ2000と、非接触情報媒体2200と、を含む。リーダライタ2000は、キャリア周波数fを有する電波W(以下「キャリア」ともいう)を非接触情報媒体2200へ送信し、または非接触情報媒体2200から受信し、無線通信を利用して非接触情報媒体2200と交信する。電波Wは任意の周波数帯のキャリア周波数fcを使用することができる。図13および図14に示されるように、リーダライタ2000は、本体2105と、本体2105上面に位置するアンテナ部2110と、本体2105内部に格納される制御インターフェース部2120と、電源回路172と、を含む。アンテナ部2110と制御インターフェース部2120とは、ケーブル2180によって電気的に接続されている。また、図示はしないが、リーダライタ2000は、制御インターフェース部2120を介して、外部ホスト装置(処理装置など)に接続されている。
アンテナ部2110は、非接触情報媒体2200との間で情報の通信を行う機能を有する。アンテナ部2110は、図13に示すように、所定の通信領域(点線で示す領域)を有する。アンテナ部2110は、ループアンテナ112および整合回路114により構成される。
制御インターフェース部2120は、送信部161と、減衰振動キャンセル部(以下「キャンセル部」という)140と、受信部168と、コントローラ160と、を含む。
送信部161は、外部装置(図示せず)より送信されたデータを変調し、ループアンテナ112に送信する。送信部161は、発振回路162と、変調回路163と、駆動回路164と、を含む。発振回路162は、所定の周波数のキァリアを発生させるための回路である。発振回路162は、通常、水晶振動子等を用いて構成されるが、上述した第4の実施形態に係る発振器を用いることにより、通信周波数の高周波化、検出感度の向上が可能となる。変調回路163は、キャリアを与えられた情報に従って変調する回路である。駆動回路164は、変調されたキャリアを受けて電力増幅し、アンテナ部2110を駆動する。
キャンセル部165は、キャリアのON/OFFに伴い、アンテナ部2110のループアンテナ112によって発生する減衰振動を抑制する機能を有する。キャンセル部165は、ロジック回路166と、キャンセル回路167と、を含む。
受信部168は、検波部169と、復調回路170と、を含む。受信部168は、非接触情報媒体2200が送信した信号を復元する。検波部169は、例えば、ループアンテナ112に流れる電流の変化を検出する。検波部169は、例えばRFフィルタを含むことができる。RFフィルタとしては、通常、水晶振動子等を用いるが、上述した第3の実施形態に係る周波数フィルタを用いることにより、通信周波数の高周波化、検出感度の向上、小型化が可能となる。復調回路170は、検波部169で検出された変化分を復調する回路である。
コントローラ160は、復調した信号から情報を取り出して外部装置に転送する。電源回路172は、外部より電力の供給を受けて適宜電圧変換を行い、各回路に対し必要電力を供給する回路である。なお、内蔵電池を電力源とすることもできる。
非接触情報媒体2200は、リーダライタ2000と電磁波(電波)を用いて交信する。非接触情報媒体2200としては、例えば、非接触ICタグ、非接触ICカードなどを挙げることができる。
次に、本実施形態のリーダライタ2000を用いた通信システム3000の動作について説明する。リーダライタ2000から非接触情報媒体2200にデータが送られる場合には、図示しない外部装置からのデータは、リーダライタ2000において、コントローラ160で処理されて送信部161に送られる。送信部161では、発振回路162から一定振幅の高周波信号がキャリアとして供給されており、このキャリアが変調回路163により変調されて、変調高周波信号が出力される。変調回路163から出力される変調高周波信号は、駆動回路164を介してアンテナ部2110に供給される。これと同時に、キャンセル部165が、変調高周波信号のOFFタイミングに同期して、所定のパルス信号を生成し、ループアンテナ112における減衰振動の抑制に寄与する。
非接触情報媒体2200においては、アンテナ部186を介して、変調高周波信号が受信回路180に供給される。また、変調高周波信号は、電源回路182に供給されて、非接触情報媒体2200の各部に必要な所定の電源電圧が生成される。受信回路180から出力されたデータは、復調されてロジック制御回路184に供給される。ロジック制御回路184は、クロック183の出力に基づいて動作し、供給されるデータを処理して所定のデータをメモリ185に書き込む。
非接触情報媒体2200からリーダライタ2000にデータが送られる場合は、リーダライタ2000において、変調回路163からは無変調で一定振幅の高周波信号が出力される。高周波信号は、駆動回路164、アンテナ部2110のループアンテナ112を介して、非接触情報媒体2200に送られる。
非接触情報媒体2200においては、メモリ185から読み出されたデータがロジック制御回路184で処理されて、送信回路181に供給される。送信回路181では、データの‘1’、‘0’ビットに応じて、スイッチがON/OFFする。
リーダライタ2000においては、送信回路181のスイッチがON/OFFすると、アンテナ部2110のループアンテナ112の負荷が変動する。このため、ループアンテナ112に流れる高周波電流の振幅が変動する。即ち、高周波電流は、非接触情報媒体2200から供給されるデータによって振幅変調される。この高周波電流は、受信部168の検波部169で検出され、復調回路170で復調されてデータが得られる。このデータは、コントローラ160で処理され、外部装置などに送られる。
5.3. 本実施形態に係る電子回路および電子機器は、本発明に係る電気機械結合係数kの大きな表面弾性波素子を有する。従って、本実施形態によれば、電子回路および電子機器の省電力化を実現することが可能となる。
上記のように、本発明の実施例について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。
例えば、本発明に係る周波数フィルタ、発振器はそれぞれ、UWBシステム、携帯電話機、無線LAN等における広帯域フィルタ、VCOに適用することができる。
また、例えば、上記実施形態においては、電子機器として携帯電話機およびリーダライタを用いた通信システムを、電子回路として携帯電話機およびリーダライタ内に設けられる電子回路をその一例として挙げて説明した。しかしながら、本発明はこれらに限定されることなく、種々の移動体通信機器およびその内部に設けられる電子回路に適用することができる。例えば、BS(Broadcast Satellite)放送等を受信するチューナなどの据置状態で使用される通信機器およびその内部に設けられる電子回路、光ケーブル中を伝播する光信号等を用いるHUBなどの電子機器およびその内部に設けられる電子回路にも適用することができる。
第1の実施形態に係るニオブ酸カリウム堆積体を模式的に示す断面図。 第1の実施形態のニオブ酸カリウム堆積体の製造方法を模式的に示す図。 実験例における熱処理前後の電流密度−電圧曲線の測定結果を示す図。 実験例に係るニオブ酸カリウム層の熱処理前のX線回折図。 実験例に係るニオブ酸カリウム層の熱処理後のX線回折図。 第2の実施形態に係る表面弾性波素子を示す断面図。 第3の実施形態に係る周波数フィルタを示す斜視図。 第4の実施形態に係る発振器を示す斜視図。 第4の実施形態に係る発振器をVCSOに応用した一例を示す概略図。 第4の実施形態に係る発振器をVCSOに応用した一例を示す概略図。 PLL回路の基本構成を示すブロック図。 第5の実施形態に係る電子回路の構成を示すブロック図。 第5の実施形態に係るリーダライタを用いた通信システムを示す図。 第5の実施形態に係る通信システムの概略ブロック図。
符号の説明
11 基板(第1電極)、13 ニオブ酸カリウム層、14 第2電極、60 筐体、61 基板、62 IC、63 発振器、64 基体、66 配線、67 ワイヤー線、68 ワイヤー線、70 入力端子、71 位相比較器、72 低域フィルタ、73 増幅器、74 VCO、80 送話部、81 送信信号処理回路、82 送信ミキサ、83 送信フィルタ、84 送信電力増幅器、85 送受分波器、86 アンテナ部、87 低雑音増幅器、88 受信フィルタ、89 受信ミキサ、90 受信信号処理回路、91 受話部、92 周波数シンセサイザ、93 制御回路、94 入力部、95 表示部、100 ニオブ酸カリウム堆積体、112 ループアンテナ、114 整合回路、140 基体、141,142 IDT電極、143,144 吸音部、145 高周波信号源、150 基体、151,152,153 IDT電極、154 高周波信号源、160 コントローラ、161 送信部、162 発振回路、163 変調回路、164 駆動回路、165 キャンセル部、166 ロジック回路、167 キャンセル回路、168 受信部、169 検波部、170 復調回路、172 電源回路、180 受信回路、181 送信回路、182 電源回路、183 クロック、184 ロジック制御回路、185 メモリ、186 アンテナ部、200 表面弾性波素子、300 電子機器、310 電子回路、2000 リーダライタ、2105 本体、2110 アンテナ部、2120 制御インターフェース部、2180 ケーブル、2200 非接触情報媒体,3000 通信システム

Claims (9)

  1. 基板の上方にニオブ酸カリウム層を形成する工程と、
    少なくとも前記ニオブ酸カリウム層に対して、大気圧より低い圧力下で行う熱処理工程と、を含む、ニオブ酸カリウム堆積体の製造方法。
  2. 請求項1において、
    前記熱処理工程は、少なくとも酸素を含む雰囲気下で行われ、
    前記熱処理工程における酸素分圧は、1.33Pa以上、1.33×10Pa以下である、ニオブ酸カリウム堆積体の製造方法。
  3. 請求項2において、
    前記熱処理工程における酸素分圧は、6.67Pa以上、6.67×10Pa以下である、ニオブ酸カリウム堆積体の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、
    前記熱処理工程の温度は、600℃以上、900℃以下である、ニオブ酸カリウム堆積体の製造方法。
  5. 請求項4において、
    前記熱処理工程の温度は、700℃以上、800℃以下である、ニオブ酸カリウム堆積体の製造方法。
  6. 基板の上方にニオブ酸カリウム層を形成する工程と、
    少なくとも前記ニオブ酸カリウム層に対して、大気圧より低い圧力下で行う熱処理工程と、
    前記ニオブ酸カリウム層の上方に、所定のパターンを有する電極を形成する工程と、を含む、表面弾性波素子の製造方法。
  7. ペロブスカイト型構造を有し、かつ、カリウムが化学量論組成よりも少ない、ニオブ酸カリウム層。
  8. 基板と、
    前記基板の上方に形成され、ペロブスカイト型構造を有し、かつ、カリウムが化学量論組成よりも少ないニオブ酸カリウム層と、
    前記ニオブ酸カリウム層の上方に形成された所定のパターンを有する電極と、を含む、表面弾性波素子。
  9. 請求項8に記載の表面弾性波素子を有する、電子機器。
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