JP2006320961A - 熱線ろう付け装置及び熱線ろう付け方法 - Google Patents

熱線ろう付け装置及び熱線ろう付け方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 熱線による局部加熱をろう付け面に対して行うことにより、加熱部の温度をろう材の溶融する温度範囲で容易に制御できるとともに、短時間・短工程で安定したろう付けができる熱線ろう付け装置及び熱線ろう付け方法の提供。
【解決手段】 熱線ろう付け装置1は、集光された赤外線またはレーザ光である熱線70を、被ろう付け体55に照射する熱線源7と、被ろう付け体を囲繞し真空排気またはガス置換可能な容器本体25と、容器本体25内に熱線70を透過可能な熱線透過窓部材31等から構成されている。この装置による基材50とセラミックス部材52とのろう付けによる接合は、熱線透過窓部材31と被ろう付け体支持装置に固定された被ろう付け体55に、ろう付け面に対して熱線70を照射、加熱し、その後冷却するとよい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、金属、セラミックス、ダイヤモンド等の同種または異種材料を熱線によりろう付するための熱線ろう付け装置及び熱線ろう付け方法に関する。より詳しくは、ろう材を溶融する熱源として局所加熱可能な熱線によって発生する熱を利用した熱線ろう付け装置及び熱線ろう付け方法に関する。
基材に他の部材を銀ろう等ろう材を用いて接合する方法としてろう付けはよく知られている。例えば、工具のバイトシャンクと超硬合金のチップとの接合部、熱交換器のパイプとフィンとの接合部などにろう付けの技術が採用されている。ろう付け方法(加熱方法)としては、抵抗ろう付け法、炉中ろう付け法、トーチ(炎)ろう付け法などがよく知られている。しかしながら、これらの方法には、それぞれ問題点を有していることも知られている。例えば、抵抗ろう付け法やトーチろう付け法には温度コントロールが困難であるという問題点があった。また、炉中ろう付け法には、局部加熱が困難で過熱及び冷却に時間がかかるという問題点があった。
一方、金属、セラミックス、ダイヤモンドなど同種または異種材料のろう付け法として、酸素との結合反応を伴わない自己燃焼反応によって発生する熱を利用してろう材料を溶融することを特徴とするろう付け方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1の発明の効果の欄には、ろう材の溶融に必要な高温が秒単位のきわめて短い時間内に得られるなどの効果を有することが記載されている。さらに、実施例1の欄には、「2本の炭素リボンヒーターの上に発熱体となるペレット(Ti+C=1:1モル、1.0g)を置き、その上にMo基板(幅10×奥行き10×厚さ1mm)、Ag−Cu−Tiろう材(Ag:Cu:Ti=70:28:2、厚さ100μm)、100面でカットした天然ダイヤモンド(約1/3カラット)を設置し、Ar雰囲気の大気圧下で炭素リボンヒーターに通電して着火することにより発熱源ペレットの反応を促した。発熱源の温度を放射温度計で測定したところ、最高温度は約2750℃であった。」との記載がある。
また、セラミックスと金属との接合に際して、両者間の熱膨張の差に起因する残留応力を抑制して、セラミックスにクラックが発生するのを防止し、健全で強固な接合体を得ることができる接合方法も知られている(例えば、特許文献2参照)。この特許文献2の特許請求の範囲の欄等には、「セラミックス部材と金属部材を接合する方法において、セラミックス部材を活性金属と高融点ろう材とを有する接合材を介して金属部材よりも熱膨張係数が小さい金属板と第1の熱処理工程により接合し、次いで、前記金属板と前記金属部材との間に金属板および金属部材よりも熱処理による塑性変形が大きい軟質金属を挟んだ前記高融点ろう材の融点よりも低い融点を有する低融点ろう材を挿入し、前記第1の熱処理工程より低い温度の第2の熱処理工程により接合する」の記載がある。さらに、この特許文献2の実施例1には、「SiCをTi箔(厚さ1.5μm)および高融点銀ろう材(BAg8:液相線780℃)でタングステン板(厚さ800μm)に真空炉にて820℃、保持時間3分の条件でろう付けしたものに、低融点ろう材(BAg1:液相線620℃)で銅板(厚さ200μm)に高周波加熱により620℃、保持時間3分の条件でろう付けした」との記載もある。
さらに、チップボンド材からなる層を省いて、焼結工程を簡素化することができ、優れた接合強さと耐熱性の得られるダイヤモンドチップ工具の製法も知られている(例えば、特許文献3参照)。この特許文献3の特許請求の範囲の欄等には、「全体に均一に焼結したダイヤモンドチップと基材とを、中間にチップボンド材の融解変形温度と等しい、またはそれより高い融点を有する金属膜体を介在させて突き合わせ、この突き合わせ部に側方からレーザビーム、または電子ビームを照射して加熱し、ダイヤモンドチップ外形にチップボンド材の融解による変形を生じる以前に前記金属媒体を融解して接合する」の記載がある。また、特許文献3の実施例の例1の欄には、「ダイヤモンドチップと鋼製基材とをCo20wt%、Mo7wt%、Fe5.5wt%、B3.5wt%、Cr10wt%、Ni残の組成をもつ厚さ63μmのテープ状金属膜体(液相線温度1165℃)を挟んで突き合わせ、出力1kWのCOレーザをスポット径0.15mmとして突き合わせ部に沿って1.5m/分の速度で移動させつつ照射し、接合させた」との記載もある。
一方、指輪、ネックレス等の宝飾品において、宝飾品の基体にダイヤモンド等宝石を固定するには、宝石上縁部(例えば、クラウン部)の複数箇所を台座側から突出した爪部の先端で押圧挟持して台座に固定するいわゆる爪留め方法がよく行われている。しかし、この爪留め方法では、宝石上縁部の一部が部分的に隠れてしまい、宝石の持つ美しさを最大限に発揮させることができないため、この爪留め方法に変わる方法として、爪部の面と宝石の面とをろう付けで固定することが知られている。しかしながら、現状のろう付け方法は、トーチ、バーナ等で加熱してろう付けする方法が一般的であり、宝石をトーチ等で加熱してろう付けすると、宝石が高温にさらされ、宝石に表面粗さの悪化や変色などを生じるおそれがあるという問題点があった。そこで、トーチ等による加熱でろう付けする作業に適したろう材として、低温で使用可能なろう材、低膨張金属が中間に設けられたロウ材などが提案されている(例えば、特許文献4、特許文献5参照)。さらに、爪留め方法、トーチ等で加熱するろう付け方法は、熟練者による熟練を要する手作業となり、非熟練者では品質の安定化等を図るのが困難であり、生産性がよくなかった。
特公平7−008749号公報 特公平5−047513号公報 特公平4−064808号公報 特開平7−328790号公報 特開平6−253911号公報
しかしながら、特許文献1の技術には、ろう付け温度を制御するために、ペレットの発熱量、混合粉末、またはペレットの配置方法、ろう付けしようとする材質の性質(重量、比熱、熱伝導度)、雰囲気(圧力、ガスの種類)等を最適に組み合わせる必要がある。従って、反応温度を制御するためには事前に十分な条件設定が必要となる問題点がある。そのうえ、燃焼反応を利用するため、一旦反応が始まると作業途中で温度を制御できない問題点もある。
また、特許文献2の技術には、ろう付け工程が2段階であるため、工程が複雑となり生産性が低下する等の問題点がある。さらに、特許文献3の技術には、レーザビームまたは電子ビームを側方より照射して加熱するため、単純形状のものしか加熱できない問題点や装置の部品点数が増加し、装置の信頼性を低下させるおそれがあるという問題点がある。
さらに、特許文献4,5の技術は、ろう材に関するものであり、ろう付け方法及びろう付け装置に関する提案ではなかった。言い換えると、宝飾品の分野においては、局部的に加熱して、宝石に表面粗さの悪化や変色を生じさせることがなく、確実に固定できる宝飾品のろう付け装置及びろう付け方法の開発が要望されていた。
本発明は、以上の技術背景に基づき、従来の問題点を解決するためになされたもので、次の目的を達成する。
本発明の目的は、熱線による局部加熱をろう付け面に対して垂直または略垂直に行うことにより、加熱部の温度をろう材の溶融する温度範囲で容易に制御することが可能な熱線ろう付け装置及び熱線ろう付け方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、構造の単純な装置を用い、短時間・短工程で安定したろう付けを行うことが可能な熱線ろう付け装置及び熱線ろう付け方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、宝飾品の基体に宝石を、表面粗さの悪化や変色を生じさせることなく、確実に固定でき、生産性向上、品質の安定が図れる宝飾品のろう付けに好適な熱線ろう付け装置及び熱線ろう付け方法を提供することにある。
本発明は、前記目的を達成するために次の手段をとる。
本発明1の熱線ろう付け装置は、
熱線により第1の部材に第2の部材をろう付けする熱線ろう付け装置であって、前記熱線を、前記第1の部材、ろう材及び前記第2の部材からなる被ろう付け体に照射する熱線源と、前記被ろう付け体を支持可能に設けられる被ろう付け体支持装置と、前記熱線源と対向する方向に開口部が形成され、前記被ろう付け体を囲繞可能に設けられる容器本体と、前記容器本体に設けられ、前記容器本体の前記開口部を密閉可能に覆うとともに前記熱線が透過可能な熱線透過窓部材とからなる。
本発明2の熱線ろう付け装置は、本発明1において、
前記熱線は、集光された赤外線、集光された遠赤外線、及びレーザ光から選択される1種以上であることを特徴とする。
本発明3の熱線ろう付け装置は、本発明1または2において、
前記熱線は、ろう付け面に対して垂直または略垂直な方向から照射されるものであることを特徴とする。
本発明4の熱線ろう付け装置は、本発明1から3において、
前記第1の部材は、金属またはセラミックスで製作されたものであり、前記第2の部材は、セラミックスで製作されたものであることを特徴とする。
本発明5の熱線ろう付け装置は、本発明1または2において、
前記第1の部材は、宝飾品の基体であり、前記第2の部材は、宝石であり、前記熱線を局部的に前記ろう付け面に照射、加熱することで、前記宝飾品の前記基体に、前記宝石をろう付け可能にしたことを特徴とする。
本発明6の熱線ろう付け装置は、本発明1から5において、
前記熱線透過窓部材は、前記被ろう付け体支持装置と協働して、前記被ろう付け体を固定するものであることを特徴とする。
本発明7の熱線ろう付け装置は、本発明1から6において、
前記熱線源は、前記被ろう付け体の温度制御が可能なものであることを特徴とする。
本発明8の熱線ろう付け装置は、本発明1から7において、
前記容器本体は、前記熱線透過窓部材で密閉されたとき、真空排気またはガス置換ができるものであることを特徴とする。
本発明9の熱線ろう付け装置は、本発明1から8において、
前記熱線源と、前記被ろう付け体とが、相対的に、前記熱線の照射方向と略直交する方向に移動可能であることを特徴とする。
本発明10の熱線ろう付け方法は、
第1の部材と第2の部材とをろう付けで接合する方法であって、
熱線を透過可能な熱線透過窓部材と被ろう付け体支持装置との間に、前記第1の部材、ろう材及び前記第2の部材からなる被ろう付け体を固定し、熱線源からの前記熱線を前記熱線透過窓部材を介して、前記被ろう付け体に照射、加熱し、加熱後、前記第1の部材と前記第2の部材を冷却することを特徴とする。
本発明11の熱線ろう付け方法は、本発明10において、
前記熱線は、集光された赤外線、集光された遠赤外線、及びレーザ光から選択される1種以上であることを特徴とする。
本発明12の熱線ろう付け方法は、本発明10または11において、
前記熱線は、ろう付け面に対して垂直または略垂直な方向から照射されるものであることを特徴とする
本発明13の熱線ろう付け方法は、本発明10から12において、
前記第1の部材は、金属またはセラミックスで製作されたものであり、前記第2の部材は、セラミックスで製作されたものであることを特徴とする。
本発明14の熱線ろう付け方法は、本発明10または11において、
前記第1の部材は、宝飾品の基体であり、前記第2の部材は、宝石であり、前記熱線を局部的に前記ろう付け面に照射、加熱することで、前記宝飾品の前記基体に前記宝石をろう付け可能にしたことを特徴とする。
本発明15の熱線ろう付け方法は、本発明10から14において、
前記熱線による照射、加熱する工程は、前記被ろう付け体の温度制御をしながら行っている工程であることを特徴とする。
本発明16の熱線ろう付け方法は、本発明10から15において、
前記容器本体は、開口部が前記熱線透過窓部材で密閉されたとき、真空排気またはガス置換ができるものであり、前記熱線の照射、加熱は、真空状態または所定のガスが充満されている状態で行っていることを特徴とする。
以下、本発明の熱線ろう付け装置の各要素をさらに詳細に説明する。
〔熱線源〕
本発明の熱線源は、集光された赤外線やレーザ光を用いて、ろう付け面に対して垂直または略垂直な方向からろう付けが必要な部分のみ局部加熱を、温度制御を行いつつ、短時間での加熱および冷却を実現し、安定した新規なろう付け法を実現し、工程の短縮を実現したものである。
〔ろう材〕
本発明のろう材は、450℃以上の高い融点をもつろう付け用溶加材であり、金ろう、銀ろう、銅ろう、黄銅ろう、ニッケルろう、パラジウムろう等をいう。
〔基材〕
本発明でいう基材(第1の部材)は、熱線により加熱されることでろう材を介してセラミックスと接合される金属またはセラミックスを意味する。本発明でいう金属は、鉄系や非鉄系を含むものであり、炭素鋼、合金鋼等の鉄鋼材料、タングステン、モリブデン等の非鉄金属材料または合金等が挙げられる。
〔セラミックス〕
本発明でいうセラミックス部材(第2の部材)とは、窯業で生産される製品をいう。具体的には、ファインセラミックス、機能性セラミックス、強化セラミックス、陶磁器をいい、酸化物系や非酸化物系を含むものであり、酸化物系には、アルミナ、シリカ、マグネシア、ジルコニア等が挙げられ、非酸化物系には炭化ケイ素、窒化ケイ素、炭化チタン、窒化チタン、窒化ホウ素、炭化ホウ素、ダイヤモンド等が挙げられる。
〔ダイヤモンド〕
本発明において、ダイヤモンドとは、天然ダイヤモンド及び合成(人工)ダイヤモンド等全ての種類のものであり、単結晶ダイヤモンド、多結晶ダイヤモンドを含むものである。この多結晶ダイヤモンドには、いわゆる多結晶ダイヤモンド、焼結ダイヤモンド及び薄膜ダイヤモンドが含まれる。
本発明の熱線ろう付け装置は、簡素な構成の装置とすることができ、熱線ろう付け装置の信頼性向上が図れた。また、この装置によるろう付け方法は、加熱部の温度をろう材の溶融する温度範囲で容易に制御できるとともに、短時間・短工程で安定した新規なろう付けを行うことができた。
また、熱線透過窓部材と、熱線透過窓部材と協働して真空室を構成する容器本体とを主な構成要素とする簡素な構成のろう付け冶具装置を用い、赤外線やレーザ光等の熱線により短時間での加熱を可能とした。また、ろう付け冶具装置への基材、ろう材、セラミックス部材からなる被ろう付け体の固定作業、取り外し作業を容易に、かつ、短時間で行えるようにし、ろう付け作業の生産性の向上が図ることができた。
さらに、熱線による局部加熱をろう付け面に対して垂直または略垂直に行うことにより、加熱部の温度をろう材の溶融する温度範囲で容易に制御することが可能となった。また、温度計で基材の温度を計測しながらろう付けを行うことができ、確実なろう付けによる接合を行うことができる。
また、熱線ろう付け装置を宝飾品に適用すると、宝飾品の基体に宝石を、表面粗さの悪化や変色を生じさせることなく、実用的な接合強度にろう付けすることができる。 さらに、作業者の熟練を必要せず、熱線ろう付け装置にろう付け前の宝飾品をセットさえすれば、品質の安定した宝飾品が製作でき、生産性の向上が図れる。
以下、本発明の熱線ろう付け装置の実施の形態を図面に従って説明する。
図1は、本発明の実施の形態の熱線ろう付け装置の外観を示す斜視図、図2は、ろう付け冶具装置の断面図、図3は、熱線ろう付け装置の概要を示す説明図である。
〔熱線ろう付け装置の全体構成〕
熱線ろう付け装置1は、概略、ろう付け作業工程のために被ろう付け体の位置決めと、ろう付け作業環境を作るための機能を備えた装置である。機体2は、鋼板で作られたL字状の部材である。機体2は、底板3と側板4とからなる。底板3の上には、被ろう付け体をX軸方向、Y軸方向の2方向で位置決めができる位置決め機構5が搭載されている。
位置決め機構5は、X軸方向(図1の左右方向である)に駆動するX駆動機構8と、これと直交するY軸方向(図1の前後方向)に駆動するY駆動機構9とが積み重ねられている。底板3の上には、X駆動機構8が搭載されている。
図1から3に示すように、熱線ろう付け装置1は、ろう付け治具装置6、熱線透過窓部材31、熱線源7を主な構成要素とする。ろう付け治具装置6には、炭化タングステン合金板等の第1の部材(基材)50、ろう材51、ダイヤモンド等の第2の部材(セラミックス部材)52が固定される。熱線源7としては局部加熱が可能なように集光された熱線源を用いるのが好ましい。例えば、反射や屈折により集光された赤外線、反射や屈折により集光された遠赤外線、レーザ光のようにエネルギー密度の高い熱線源が採用できる。すなわち、熱線源は、赤外線、遠赤外線、及びレーザ光から選択される1種以上であることが好ましい。
基材50には、温度計60が設けられている。温度計60は、例えば熱電対または放射温度計を用いて温度を測定するとともにその温度データを熱線制御装置71に出力する。熱線制御装置71は、熱線源7の制御を行う。すなわち、熱線制御装置71は、ろう付けする部分の温度、またはろう付けする部分の近傍の温度が、所定の温度、例えばろう材の溶融する温度範囲内になるように、熱線源7の制御を行う。
熱線70により加熱された基材50の温度を温度計60で測定し、測定結果を熱線源7の熱線制御装置71に入力し、基材50の温度を制御する。基材50の温度ならびに単位面積あたりの熱線の照射エネルギーを制御するための要素としては、熱線の絞り径、シャッターの開閉による照射時間、レーザ光のパルス波の波形等が挙げられる。
基材50、ろう材51及びセラミックス部材52からなるろう付け体55をろう付け治具装置6に固定する。具体的には、被ろう付け体載置台40の上に載せた基材50、ろう材51及びセラミックス部材52を熱線透過窓部材31と協働して、挟み込むことで固定、加圧する。固定の際に加圧することにより、ろう材51の溶融によって厚さの減少が生じた場合においても、基材50、ろう材51及びセラミックス部材52を固定することができる。
熱線透過窓部材31でセラミックス部材52を押さえるとともに、上部に設置された熱線源7より照射される熱線70を、熱線透過窓部材31を透過させて基材50に垂直または略垂直(例えば、75〜105度)に照射する。単位面積あたりの熱線70の照射エネルギーは、基材50に対する熱線70の照射角度および熱線70の絞りによって決定される。照射角度は必ずしも垂直でなくても良く、基材50のろう付け面に対して75〜105度の範囲内であれば、熱線透過窓部材31を透過させて不具合なく加熱できる。
図1から3に示すように、被ろう体載置台40の上に基材50を置き、その上にろう材51、更にその上に単結晶ダイヤモンド等のセラミックス部材52を置き、上から熱線透過窓部材31を当て、これで押圧して固定する。ろう付けを行う雰囲気は、Ar(アルゴン)ガス等の不活性ガス中、または真空中が好ましい。この雰囲気条件は、真空中なら10-1Pa以下で十分であり、不活性ガス中なら10-1Pa以下に減圧した後に不活性ガスを充満させ、大気圧より約5mPa高い圧力を保てば十分である。
図1に示すように、底板3には、基台11が固定されている。基台11には、X駆動機構8が設けられている。基台11には、両端を軸受部12a、12bに回転可能に支持された第1ねじ軸10が設けられている。第1移動台15の下部に設けられたナット14に、第1ねじ軸10の雄ねじがねじ込まれている。第1ねじ軸10の一方の端部には、第1駆動モータ13が設けられている。第1駆動モータ13の出力軸と第1ねじ軸10とは、図示しない連結部材で連結されている。従って、第1駆動モータ13を駆動すると、第1移動台15は、基台11に形成された案内部に案内されてX軸方向に移動する。第1駆動モータ13、第1ねじ軸10等でX駆動機構8が構成されている。
第1移動台15には、Y駆動機構9が設けられている。第1移動台15には、軸受部17等に回転可能に支持された第2ねじ軸16が設けられている。第2ねじ軸16の一方の端部には、第2駆動モータ18が設けられている。第2駆動モータ18の出力軸と第2ねじ軸16とは、図示しない連結部材で連結されている。第2移動台20の下部に設けられたナット19が、第2ねじ軸16の雄ねじにねじ込まれている。従って、第2駆動モータ18を駆動すると、第2移動台20は、第1移動台15に形成された案内部に案内されてY軸方向に移動する。第2駆動モータ18、第2ねじ軸16等でY駆動機構9が構成されている。従って、第2移動台20は、X軸、Y軸の両方向に移動可能になっている。なお、駆動モータは、移動台を直接駆動するリニアモータ、減速機構を備えた駆動モータ等他の駆動体であってもよい。要するに、熱線源7と、被ろう付け体55が取り付けられる被ろう付け体載置台40とが、相対的に、X軸方向及びY軸方向に移動可能な構成とすることができる駆動機構であればよい。
〔ろう付け冶具装置6の構成〕
図2に示すように、ろう付け冶具装置6は、容器本体25、昇降部材36、ねじ部材38、被ろう付け体載置台(以下、載置台という)40、熱線透過窓部材(以下、透過窓部材という。)31、押さえ蓋32、シール部材42、シール部材43等で構成される。
ろう付け治具装置6は第2移動台20に載置固定されている。
容器本体25はステンレス鋼製で円柱形状をし、気密性を保つように棒鋼を穿鑿加工し、製作したものである。容器本体25の下フランジ部26はボルト27で第2移動台20に固定されている。容器本体25は、ろう付けを真空状態で行う場合には真空容器本体となり、ろう付けを所定のガスで充満させた状態で行う場合にはガス置換容器本体となる。容器本体25には、中間に小径の案内孔部35を備えた中間凸部29が形成され、中間凸部29より上部側に上部が開口した第1の穴、下部側に第2の穴が形成されている。
第2の穴内に設けられたねじ部材38の雄ねじ(例えば、M10mmのねじ)は、昇降部材36のねじ穴37にねじ込まれている。昇降部材36は、図示しない回り止め部材により、容器本体25に対して回転しないように規制されている。すなわち、昇降部材36は、容器本体25に対して昇降方向にのみ移動可能になっている。昇降部材36の上部には、載置台40が着脱可能に設けられている。従って、ねじ部材38を回転させると、昇降部材36が案内孔部35に案内されて昇降動作する。すなわち、載置台40が昇降動作し、後述する透過窓部材31と協働して、被ろう付け体55を固定する役割をしている。ねじ部材38と昇降部材36とで昇降手段が構成されている。案内孔部35に形成された溝には、O−リング等シール部材43が設けられている。シール部材43は、容器本体25の中間凸部29と昇降部材36との間を密封可能にしている。昇降部材36は、シール部材43によって密封状態を保ちながら、上下方向の移動ができる。被ろう付け体55の厚みに応じて、上下の移動の調整をねじ部材38で行う。
載置台40は、例えば石英ガラスのような材料で形成されており、被ろう付け体55に照射される以外の例えば昇降部材36への熱伝導を低減できる。なお、載置台40は、昇降部材36等への熱伝導を低減できる材料で形成されているものであればよい。すなわち、熱線70の熱が、被ろう付け体55のみに効率よく供給され、他の部位に逃げてしまうことがないようにすることが好ましい。このことで熱線源7が大型化するのを防止できる。
透過窓部材31は、熱線70を透過させるとともに、照射時の被ろう付け体55の固定の役割をしている。透過窓部材31は、例えば透明な光学ガラス、光学用プラスチックの表面に熱線反射防止のためのコーティング等の処理がなされているものが好ましい。すなわち、被ろう付け体55の固定のための強度を有しているとともに、熱線70を透過させることができるものであればよい。
透過窓部材31は押さえ蓋32に押さえられている。押さえ蓋32は、ボルト33で容器本体25の上フランジ部に固定されている。容器本体25の上フランジ部に形成された溝内には、O−リング等であるシール部材42が設けられている。
シール部材42は、容器本体25と透過窓部材31との間を密閉するためのものである。すなわち、容器本体25の第1の穴、透過窓部材31、シール部材42、シール部材43、昇降部材36により密閉状態にすることが可能な真空室30を形成している。押さえ蓋32は透過窓部材31を押さえ、容器の真空状態を保つ役割もしている。なお、シール部材は、弾性を有する材料、例えばゴム、合成樹脂、エラストマ等で形成されているいわゆるシール、パッキン類が使用できる。
配管46は、真空室30内を真空排気する役割、Ar(アルゴン)、N(窒素)等の不活性ガスを流す役割及び温度計60、圧力センサ39の配線等を保持する役割をしている。配管46には、圧力計、ストップバルブ等の流体圧機器が接続可能になっている。また、配管46は、真空発生装置や不活性ガス供給装置に流体圧機器等を介して接続されている。なお、真空発生装置や不活性ガス供給装置は一般に使用されている周知なものであり詳細な説明を省略する。
載置台40と昇降部材36との間に、圧力センサ39を設けられている。この圧力センサ39によって、被ろう付け体55にかかっている圧力を測定することができる。この圧力センサ39の出力を監視することで、被ろう付け体55の固定の際に、被ろう付け体55を必要以上に加圧してしまうことなどを防止できる。また、被ろう付け体55を固定できていないことも防止することができる。圧力センサ39には、圧電式、ピエゾ抵抗式、歪センサ式など周知なセンサが使用できる。なお、圧力センサに変えて、載置台40と昇降部材36との間に力センサを設け、被ろう付け体55にかかっている力(荷重)を測定してもよい。
なお、載置台40は、昇降部材36に対して着脱可能になっているため、一つの被ろう付け体55を載置したもの、複数の被ろう付け体55を載置したものなどを用意しておけば取り替えることが可能である。例えば、これに複数の被ろう付け体55を置き、X駆動機構8、Y駆動機構9で載置台40を移動させながら熱線を照射することで、真空状態を破ることなく一括して複数の被ろう付け体55のろう付けができる。同時に複数の被ろう付け体55のろう付けが可能となり、製造コスト低減を図ることができる。
位置決め機構5は、ろう付け冶具装置6の下部に設けられている。熱線70によるろう付け時に、X軸方向(図1の前後方向)、Y軸方向(図1の左右方向)の移動、位置決めを行う。また、位置決め機構5に、X−Y平面と直交する軸線の周り方向に回転させる回転駆動装置を設け、この周り方向に回転動作、位置決め動作をさせてもよい。
基材50、ろう材51及びセラミックス部材52とからなる被ろう付け体55を載置台40に載置可能なろう付け冶具装置6が、第2移動台20に取り付けられている。そして、熱線源7に対して被ろう付け体55及び載置台40を移動させることで、熱線源7と、ろう付け治具装置6及び被ろう付け体55との相対位置および/または角度を決定する。なお、加熱中に熱線源7とろう付け治具装置6及び被ろう付け体55との相対位置を数百〜数千μm/秒の移動速度で変更することによって、局所的な加熱を行うことも可能である。
本実施の形態のろう付方法を適用しうるセラミックス部材52と基材50の組み合わせは、例えばセラミックス(上)−金属(下)、セラミックス−セラミックスであってもよい。セラミックス部材55は酸化物系のものでも、非酸化物系のものであってもよい。酸化物系には、アルミナ、シリカ、マグネシア、ジルコニア等が挙げられ、非酸化物系には炭化ケイ素、窒化ケイ素、炭化チタン、窒化チタン、窒化ホウ素、炭化ホウ素、ダイヤモンド等が挙げられる。
特に、本実施の形態の方法は従来のろう付け方法と比較して容易にろう付けができる。従って、金属とセラミックスの組み合わせのように熱膨張差の大きいものの接合に大きな効果がある。熱線源7としては、レーザ光(例えば、YAGレーザやCOレーザ)または赤外線(例えば、ハロゲンランプ、カーボンランプ)を使用するとよい。所定の加熱温度での加熱時間を10数秒〜60秒程度と短くしてろう付けを完了することができる。
また温度制御用の温度計を利用することにより、熱線源7の出力を容易に制御することが可能である。加熱過程、冷却過程ともに、温度が精度良く制御できることから、ろう付け工程の安定化が図れ、ひいては歩留まり向上が可能となる。
さらに、本実施の形態の方法は、ダイヤモンドのように靭性が低く、少しの熱応力でもクラックが発生しやすいものを少なくとも一方に含む場合のろう付けには特に好適である。ダイヤモンドの熱膨張係数は、金属やろう材と比較してはるかに小さい。従って、加熱過程、冷却過程において温度が精度良く制御されていない場合は、ろう付け時の温度変化によって熱膨張係数の差異から生じる熱応力が発生し、接合面に著しく大きな応力が生じる。
短時間でろう付けできることによる他のメリットは、ダイヤモンドのように熱分解性の性質を持つ材料が、高温においても熱分解をおこしにくいことである。ダイヤモンドを1000℃〜1200℃で1時間加熱すると、真空中またはアルゴン中においても3%が黒鉛に熱分解する。加熱時間を短時間にすることにより、ダイヤモンドの黒鉛への熱分解を防止することができる。
本実施の形態に使用されるろう材としては、ろう付けする材料の組み合わせに応じたろう材が一般的に使用される。例えば、セラミックスと金属のろう付けの場合やセラミックス同士のろう付けの場合、Ti、Zr、Ta、Cr、V等の活性金属を含んだ銀系または銅系あるいはニッケル系等のろう材が適している。
以上の構成でできている熱線ろう付け装置は、熱線照射前の固定作業と照射後の取り外し作業が簡単にでき、真空排気、ガス置換も容易にできる。また、熱線照射時に、熱線用保護眼鏡を使用することによりろう付けによる接合状態を目視できるため、作業条件の変更が容易にでき、短時間で接合準備ができる利点がある。
以下、実施例に基づいて、本実施の形態をさらに詳細に説明する。
炭化タングステン合金板(幅10×奥行き10×厚さ2mm、体積0.2cm)の上にAg−Cu−Tiろう材(70.5wt%Ag−27.5wt%Cu−2wt%Ti、ろう付け温度範囲:810〜850℃)を、更にその上に100面でカットした単結晶ダイヤモンド(幅3×奥行き3×厚さ1.2mm)を置いた。
図3に示すように、ろう付け治具装置6の上に基材50としての炭化タングステン合金板を置き、その上にろう材51を、更にその上にセラミックス部材52としての単結晶ダイヤモンドを載置した。
更に、単結晶ダイヤモンド52の上から透過窓部材31を当てて固定した。
ろう付け治具装置6、基材50、ろう材51、セラミックス部材52及び透過窓部材31を第2移動台20に設置した。
真空室30内をAr(アルゴン)ガスにガス置換した状態であるAr雰囲気の大気圧下にて透過窓部材31を通して熱線源7から熱線70(YAGレーザ光:出力1.8kW)をスポット径0.3mm、基材50のろう付け面に対する熱線70の照射角度85度で照射した。
セラミックス部材52の端部から約1mm離れた基材50に熱線70が照射されるように、第2移動台20を位置決め機構5で移動させた。
温度計60を用いて基材50の温度を測定することにより、基材温度が820℃となるように熱線70の照射量および第2移動台20の移動速度を制御した。
20秒の加熱後、被ろう付け体(試料)55を取り出したところ、ろう付けによる接合状態はきわめて良好で、単結晶ダイヤモンド52にクラックの発生がなかった。
基材50としての炭化タングステン合金板(スローアウェイチップ形状:厚さ3mm、体積0.08cm)の先端にAg−Cu−Tiろう材(70.5wt%Ag−27.5wt%Cu−2wt%Ti、ろう付け温度範囲:810〜850℃)を、更にその上にセラミックス部材52としての100面でカットした単結晶ダイヤモンド(幅3×奥行き3×厚さ1.2mm)を置き、加熱温度(830℃)以外は実施例1と同一の条件にてろう付けした。15秒の加熱後、被ろう付け体(試料)55を取り出したところ、ろう付けによる接合状態はきわめて良好で、単結晶ダイヤモンド52にクラックの発生がなかった。
基材50としての炭化タングステン合金板(幅10×奥行き10×厚さ2mm、体積0.2cm)の上にAg−Cu−Tiろう材(70.5wt%Ag−27.5wt%Cu−2wt%Ti)を、更にその上にセラミックス部材52としての100面でカットした単結晶ダイヤモンド(幅3×奥行き3×厚さ1.2mm)を置き、加熱温度(850℃)以外は実施例1と同一の条件にてろう付けした。28秒の加熱後、被ろう付け体(試料)55を取り出したところ、ろう付けによる接合状態はきわめて良好で、単結晶ダイヤモンド52にクラックの発生がなかった。
基材50としての炭化タングステン合金板(幅10×奥行き10×厚さ2mm、体積0.2cm)の上にAg−Cu−Tiろう材(70.5wt%Ag−27.5wt%Cu−2wt%Ti)を、更にその上にセラミックス部材52としての100面でカットした単結晶ダイヤモンド(幅3×奥行き3×厚さ1.2mm)を置き、加熱温度(850℃)と基材50のろう付け面に対する熱線の照射角度75度以外は実施例1と同一の条件にてろう付けした。30秒の加熱後、被ろう付け体(試料)55を取り出したところ、ろう付けによる接合状態はきわめて良好で、単結晶ダイヤモンド52のクラック発生もなかった。
基材50としての炭化タングステン合金板(幅10×奥行き10×厚さ2mm、体積0.2cm)の上にAg−Cu−Tiろう材(70.5wt%Ag−27.5wt%Cu−2wt%Ti)を、更にその上にセラミックス部材52としての100面でカットした単結晶ダイヤモンド(幅3×奥行き3×厚さ1.2mm)を置き、加熱温度(850℃)と基材50のろう付け面に対する熱線の照射角度105度以外は実施例1と同一の条件にてろう付けした。31秒の加熱後、被ろう付け体(試料)55を取り出したところ、ろう付けによる接合状態はきわめて良好で、単結晶ダイヤモンド52のクラック発生もなかった。
〔比較例1〕
基材50としての炭化タングステン合金板(幅10×奥行き10×厚さ2mm、体積0.2cm)の上にAg−Cu−Tiろう材(70.5wt%Ag−27.5wt%Cu−2wt%Ti)を、更にその上にセラミックス部材52としての100面でカットした単結晶ダイヤモンド(幅3×奥行き3×厚さ1.2mm)を置き、加熱温度(800℃)以外は実施例1と同一の条件にてろう付けした。11秒の加熱後、被ろう付け体(試料)55を取り出したところ、ろう材51は溶融していなかった。
〔比較例2〕
基材50としての炭化タングステン合金板(幅10×奥行き10×厚さ2mm、体積0.2cm)の上にAg−Cu−Tiろう材(70.5wt%Ag−27.5wt%Cu−2wt%Ti)を、更にその上にセラミックス部材52としての100面でカットした単結晶ダイヤモンド(幅3×奥行き3×厚さ1.2mm)を置き、加熱温度(870℃)以外は実施例1と同一の条件にてろう付けした。48秒の加熱後、被ろう付け体(試料)55を取り出したところ、ろう材51は溶融していたものの、単結晶ダイヤモンド52に力を加えたところ、接合部が剥離した。
基材50としての炭化タングステン合金板(幅10×奥行き10×厚さ2mm、体積0.2cm)の上にAg−Cu−Tiろう材(70.5wt%Ag−27.5wt%Cu−2wt%Ti)を、更にその上にセラミックス部材52としての100面でカットした単結晶ダイヤモンド(幅3×奥行き3×厚さ1.2mm)を置き、ろう付けした。
図3に示すように、ろう付け治具装置6の上に基材50として炭化タングステン合金板を置き、その上にろう材51を、更にその上にセラミックス部材52として単結晶ダイヤモンドを置いた。
更に、単結晶ダイヤモンドの上から透過窓部材31を当てて固定した。
ろう付け治具装置6、基材50、ろう材51、セラミックス部材52及び透過窓部材31を第2移動台20に載置した。
Ar雰囲気の大気圧下にて透過窓部材31を通して熱線源7から熱線70(ハロゲンランプ光源による赤外線:最大出力2kW)を照射した。
温度計60を用いて基材50の温度を測定することにより、基材温度が820℃となるようにハロゲンランプ(熱線源)7の出力を熱線制御装置71によって制御した。
820℃に到達後更に1分間加熱を続けた。加熱を停止し、被ろう付け体(試料)55を取り出したところ、ろう付けによる接合状態はきわめて良好であり、単結晶ダイヤモンド52にクラックの発生がなかった。
〔比較例3〕
基材50としての炭化タングステン合金板(幅10×奥行き10×厚さ2mm、体積0.2cm)の上にAg−Cu−Tiろう材(70.5wt%Ag−27.5wt%Cu−2wt%Ti)を、更にその上にセラミックス部材52としての100面でカットした単結晶ダイヤモンド(幅3×奥行き3×厚さ1.2mm)を置き、加熱温度(800℃)以外は実施例4と同一の条件にてろう付けした。800℃に到達後更に1分間加熱を続けた。被ろう付け体(試料)55を取り出したところ、ろう材51は溶融していなかった。
基材50としての炭化タングステン合金板(幅10×奥行き10×厚さ2mm、体積0.2cm)の上にAg−Cu−Tiろう材(70.5wt%Ag−27.5wt%Cu−2wt%Ti)を、更にその上にセラミックス部材52としての100面でカットした単結晶ダイヤモンド(幅3×奥行き3×厚さ1.2mm)を置き、加熱温度(850℃)とした以外は実施例6と同一の条件にてろう付けした。850℃に到達後更に50秒加熱を続けた。被ろう付け体(試料)55を取り出したところ、ろう付けによる接合状態はきわめて良好であり、単結晶ダイヤモンド52にクラックの発生がなかった。
〔比較例4〕
基材50としての炭化タングステン合金板(幅10×奥行き10×厚さ2mm、体積0.2cm)の上にAg−Cu−Tiろう材(70.5wt%Ag−27.5wt%Cu−2wt%Ti)を、更にその上に100面でカットしたセラミックス部材52としての単結晶ダイヤモンド(幅3×奥行き3×厚さ1.2mm)を置き、加熱温度(870℃)以外は実施例4と同一の条件にてろう付けした。870℃に到達後更に1分間加熱を続けた。被ろう付け体(試料)55を取り出したところ、ろう材51は溶融していたものの、単結晶ダイヤモンド52に力を加えたところ、ろう付けによる接合部が剥離した。
基材50としての炭化タングステン合金板(スローアウェイチップ形状:厚さ3mm、体積0.08cm)の先端にAg−Cu−Tiろう材(70.5wt%Ag−27.5wt%Cu−2wt%Ti、ろう付け温度範囲:810〜850℃)を、更にその上にセラミックス部材52としての100面でカットした単結晶ダイヤモンド(幅3×奥行き3×厚さ1.2mm)を置き、加熱温度(840℃)以外は実施例5と同一の条件にてろう付けした。840℃に到達後更に30秒加熱を続けた。被ろう付け体(試料)55を取り出したところ、ろう付けによる接合状態はきわめて良好で、単結晶ダイヤモンド52にクラックの発生がなかった。
基材50としての炭化タングステン合金板(幅10×奥行き10×厚さ2mm、体積0.2cm)の上部先端にAg−Cu−Tiろう材(70.5wt%Ag−27.5wt%Cu−2wt%Ti)を、更にその上にセラミックス部材52としての窒化ボロン(幅5×奥行き5×厚さ3mm)を置き、加熱温度(840℃)以外は実施例1と同一の条件にてろう付けした。33秒の加熱後、被ろう付け体(試料)55を取り出したところ、ろう付けによる接合状態はきわめて良好で、窒化ボロン52にクラックの発生がなかった。
基材50としての炭化タングステン合金板(スローアウェイチップ形状:厚さ3mm、体積0.08cm)の先端にAg−Cu−Tiろう材(70.5wt%Ag−27.5wt%Cu−2wt%Ti)を、更にその上にセラミックス部材52としての100面でカットした単結晶ダイヤモンド(幅3×奥行き3×厚さ1.2mm)を置き、突き合わせ部に沿って移動させつつCOレーザ光(出力1kW)を照射した。スポット径0.5mmとし、加熱温度(840℃)に到達後、更に5秒の加熱し、被ろう付け体(試料)55を取り出した。ろう付けによる接合状態はきわめて良好で、単結晶ダイヤモンド52にクラックの発生がなかった。
〔比較例5〕
基材50としての炭化タングステン合金板(スローアウェイチップ形状:厚さ3mm、体積0.08cm)の先端にAg−Cu−Tiろう材(70.5wt%Ag−27.5wt%Cu−2wt%Ti)を、更にその上にセラミックス部材52としての100面でカットした単結晶ダイヤモンド(3×3×厚さ1.2mm)を置き、突き合わせ部に沿って移動させつつCOレーザ光(出力1kW)を照射した。スポット径0.15mmとし、0.5秒の加熱後、被ろう付け体(試料)55を取り出したところ、炭化タングステン合金板50にスポット孔が生じ、接合(ろう付け)されていなかった。
実施例2で作製した接合体(被ろう付け体)55をダイヤモンドバイトとして使用して、切削テストを実施した。主軸回転数1000min-1、切り込み深さ0.01mm、送り速度0.03mm/回転の切削条件にてAl(アルミニウム)を切削したところ、切削が可能であった。また、切削後、接合部にクラック等は見られなかった。このことから、実用的な接合強度を有していることが確認された。
実施例8で作製した接合体(被ろう付け体)55をダイヤモンドバイトとして使用して、切削テストを実施した。主軸回転数1000min-1、切り込み深さ0.01mm、送り速度0.03mm/回転の切削条件にてAl(アルミニウム)を切削したところ、切削が可能であった。また、切削後、接合部にクラック等は見られなかった。このことから、実用的な接合強度を有していることが確認された。
〔熱線ろう付け装置の他の実施の形態〕
熱線ろう付け装置の他の実施の形態について、説明を行う。なお、この他の実施の形態では、前述した実施の形態と同一の部位については同一の符号を付与し、詳細な説明を省略する。
前述した熱線ろう付け装置では、金属等の基材に、セラミックス部材をろう付けするものとして説明を行ったが、この熱線ろう付け装置は、宝飾品のろう付けにも使用することができる。すなわち、この他の実施の形態は、宝飾品の熱線ろう付け装置であり、図4から6に基づいて説明を行う。図4は、宝飾品としての指輪を図示した正面図、図5は、宝飾品としての指輪のろう付けを行う熱線ろう付け装置の概要を示す断面図、図6は、熱線の照射方向を示す説明図である。
宝飾品とは、金、銀、プラチナ、もしくはこれらの合金等からなる宝飾品の基体(第1の部材)に宝石(第2の部材)がろう付けされたものである。この他の実施の形態では、宝飾品を指輪として説明を行っているが、宝飾品は、ネックレス、ブローチ、イヤリング、ピアス、ティアラ、ブレスレッド、リング、ブローチ等他の種類の宝飾品であってもよいことはいうまでもない。宝飾品としての指輪100は、基体101と宝石としてのダイヤモンド110とからなり、基体101は、リング部104、台座部102、爪部103などを備えており、前述した実施の形態の基材に相当する。また、ダイヤモンド110には、クラウン部111、バビリオン部112などが形成されている。指輪100は、台座部102にキューレット部(図示せず)が支持されたダイヤモンド110のバビリオン部112と爪部103とをろう付けしたもの(図4(a))、ダイヤモンド110のバビリオン部112と爪部103とをろう付けしたもの(図4(b))、台座部102とバビリオン部112とをろう付けしたもの(図4(c),(d))などであればよい。すなわち、ダイヤモンド110、ろう材(図示せず)、指輪100の基体101で被ろう付け体が構成されている。
なお、宝石は、ダイヤモンド、エメラルド、サファイヤ、ルビー、オパール等の他の種類の宝石であってもよいことはいうまでもない。さらに、宝飾品の基体の材料は、金、銀、プラチナ、もしくはこれらの合金だけでなく、他の種類の貴金属、金属などであってもよいことはいうまでもない。
この他の実施の形態では、熱線源7Aが、図5に示すように、B軸方向に傾動可能に設けられている。すなわち、X軸方向およびY軸方向と直交するZ軸方向に対して、所定の角度B軸方向に傾動する。基体101の上部には、ろう材、ダイヤモンド110が順に置かれている。
被ろう付け載置台40の上部には、T字状の取付部材120が設けられている。取付治具120は、被ろう付け載置材40に立設された立軸部121と、立軸部121の上部に設けられた取付軸部122とから構成されている。この取付軸部122に指輪100がダイヤモンド(宝石)110を上方に向けて取り付けられる。ろう付け前の指輪100は、仮止めされた状態で取り付け治具120に取り付けられていることが好ましい。
被ろう付け載置台40を移動させ、被ろう付け体に対して、熱線70Aを照射可能な位置に位置決めする。または、熱線源7Aを所定の角度傾斜させた後、被ろう付け載置台40を移動させ、被ろう付け体に対して、熱線70Aを照射可能な位置に位置決めする。取付け治具120は、熱伝導の低減部材すなわち、石英などの材料で形成されていることが好ましい。このようにすると、熱線70Aの熱が、爪部103、ダイヤモンド110のバビリオン部112などからなる被ろう付け体に効率よく供給され、他の部位に逃げてしまうことがない。
熱線源7Aから熱線70Aが照射されると、熱線70Aが、ダイヤモンド110を透過してろう付け面などに照射され、基体101とダイヤモンド110とがろう付けされる。例えば、爪部103とダイヤモンド110をろう付けする場合には、図6(a)に示すように、熱線源7Aを所定の角度傾斜させ、照射方向S1または照射方向S2から熱線70Aを照射するとよい。また、照射方向S3のように上方から熱線70Aを照射してもよい。さらに、台座部102と、ダイヤモンド110とをろう付けする場合でも、照射方向S4のように上方から熱線70Aを照射するとよい。
照射方向S1からS4のように熱線70Aを照射すると、ろう材が溶融する。照射終了後、ろう材が冷却すると、ダイヤモンド110と、基体101の台座部102、爪部103等とがろう付けされる。
また、取付軸部122には、例えば凹状または凸状のような位置決め部が形成されていると、指輪100を繰り返しろう付けするのに位置決めが容易となり好適である。さらに、熱線源7Aは、所定の角度、自動的に傾動動作できるようになっていることが好ましい。また、熱線源傾動駆動装置、X−Y平面と直交する軸線の周り方向に回転させる回転駆動装置などを備えていると、複数の指輪のろう付けが自動的に行え、さらによい。
この他の実施の形態のように、熱線70Aによる加熱温度、加熱時間、熱線の照射位置の位置決めが容易に行えることにより、熱線70Aを、局部的照射することでにダイヤモンド(宝石)110への影響を最小限とすることができる。また、前述したように、金属性の爪部103とダイヤモンド110等宝石の組み合わせのように熱膨張差の大きいものの接合に大きな効果がある。熱線源7Aとしては、例えばレーザ光(例えば、YAGレーザやCOレーザ)、集光された赤外線、遠赤外線などを使用できる。又、ろう付けの条件は、例えば、前述した実施例の条件に準じたもので行うと良い。さらに、前述したろう材より100℃ほど低い融点のろう材を使用してもよい。このように、融点の低いろう材を使用すると、温度条件を下げることが可能であり、宝石、基体への影響を更に小さいものとすることができる。
このようにすることで、強固にろう付けすることが可能であるため、台座部、爪部の大きさを最小限とすることができ、爪部及び台座部に隠れる部位を最小限にしダイヤモンドの大きさ、美しさを十分見せることができる。特に、側面方向からもダイヤモンドのほとんどの部分を眺めることができ、美観を良好にすることができる。
以上、本発明の実施の形態の説明を行ったが、本発明はこの実施の形態に限定されることはない。本発明の目的、趣旨を逸脱しない範囲内での変更が可能なことはいうまでもない。例えば、被ろう付け体載置台側を移動可能な構成として説明しているが、熱線源側を移動可能な構成としたものであってもよい。すなわち、熱線源と、被ろう付け体載置台(被ろう付け体)とが、相対的に移動可能であればよい。
また、熱線が、宝石を透過してろう付け面に照射されると説明しているが、宝石を透過しなくてもよい。例えば、宝飾品の基体の外方から、熱線をろう付け面に照射するものであってもよい。
本発明の熱線ろう付け装置を示した斜視図である。 本発明のろう付け冶具装置の断面を示した断面図である。 本発明の熱線ろう付け装置の概要を示した説明図である。 本発明の熱線ろう付け装置でろう付けを行う宝飾品としての指輪を図示した正面図である。 本発明の他の実施の形態の熱線ろう付け装置の概要を示す断面である。 他の実施の形態の熱線の照射方向を示した説明図である。
符号の説明
1,1A…熱線ろう付け装置
2…機体
5…位置決め機構
6…ろう付け冶具装置
7,7A…熱線源
8…X駆動機構
9…Y駆動機構
15…第1移動台
20…第2移動台
25…容器本体
31…熱線透過窓部材
32…押さえ蓋
36…昇降部材
38…ねじ部材
39…圧力センサ
40…被ろう付け体載置台
42…シール部材(O-リング)
43…シール部材(O-リング)
50…基材(第1の部材)
51…ろう材
52…セラミックス部材(第2の部材)
55…被ろう付け体
60…温度計
70,70A…熱線
71…熱線制御装置
100…指輪(宝飾品)
101…宝飾品の基体(第1の部材)
110…ダイヤモンド(宝石、第2の部材))
120…取り付け治具

Claims (16)

  1. 熱線により第1の部材に第2の部材をろう付けする熱線ろう付け装置であって、
    前記熱線を、前記第1の部材、ろう材及び前記第2の部材からなる被ろう付け体に照射する熱線源と、
    前記被ろう付け体を支持可能に設けられる被ろう付け体支持装置と、
    前記熱線源と対向する方向に開口部が形成され、前記被ろう付け体を囲繞可能に設けられる容器本体と、
    前記容器本体に設けられ、前記容器本体の前記開口部を密閉可能に覆うとともに前記熱線が透過可能な熱線透過窓部材と
    からなる熱線ろう付け装置。
  2. 請求項1に記載された熱線ろう付け装置において、
    前記熱線は、集光された赤外線、集光された遠赤外線、及びレーザ光から選択される1種以上である
    ことを特徴とする熱線ろう付け装置。
  3. 請求項1または2に記載された熱線ろう付け装置において、
    前記熱線は、ろう付け面に対して垂直または略垂直な方向から照射されるものである
    ことを特徴とする熱線ろう付け装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載された熱線ろう付け装置において、
    前記第1の部材は、金属またはセラミックスで製作されたものであり、
    前記第2の部材は、セラミックスで製作されたものである
    ことを特徴とする熱線ろう付け装置。
  5. 請求項1または2に記載された熱線ろう付け装置において、
    前記第1の部材は、宝飾品の基体であり、
    前記第2の部材は、宝石であり、
    前記熱線を局部的に前記ろう付け面に照射、加熱することで、前記宝飾品の前記基体に、前記宝石をろう付け可能にした
    ことを特徴とする熱線ろう付け装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載された熱線ろう付け装置において、
    前記熱線透過窓部材は、前記被ろう付け体支持装置と協働して、前記被ろう付け体を固定するものである
    ことを特徴とする熱線ろう付け装置。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載された熱線ろう付け装置において、
    前記熱線源は、前記被ろう付け体の温度制御が可能なものである
    ことを特徴とする熱線ろう付け装置。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載された熱線ろう付け装置において、
    前記容器本体は、前記熱線透過窓部材で密閉されたとき、真空排気またはガス置換ができるものである
    ことを特徴とする熱線ろう付け装置。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載された熱線ろう付け装置において、
    前記熱線源と、前記被ろう付け体とが、相対的に、前記熱線の照射方向と略直交する方向に移動可能である
    ことを特徴とする熱線ろう付け装置。
  10. 第1の部材と第2の部材とをろう付けで接合する方法であって、
    熱線を透過可能な熱線透過窓部材と被ろう付け体支持装置との間に、前記第1の部材、ろう材及び前記第2の部材からなる被ろう付け体を固定し、
    熱線源からの前記熱線を前記熱線透過窓部材を介して、前記被ろう付け体に照射、加熱し、
    加熱後、前記第1の部材と前記第2の部材を冷却する
    ことを特徴とする熱線ろう付け方法。
  11. 請求項10に記載された熱線ろう付け方法において、
    前記熱線は、集光された赤外線、集光された遠赤外線、及びレーザ光から選択される1種以上である
    ことを特徴とする熱線ろう付け方法。
  12. 請求項10または11に記載された熱線ろう付け方法において、
    前記熱線は、ろう付け面に対して垂直または略垂直な方向から照射されるものである
    ことを特徴とする熱線ろう付け方法。
  13. 請求項10から12のいずれか1項に記載された熱線ろう付け方法において、
    前記第1の部材は、金属またはセラミックスで製作されたものであり、
    前記第2の部材は、セラミックスで製作されたものである
    ことを特徴とする熱線ろう付け方法。
  14. 請求項10または11に記載された熱線ろう付け方法において、
    前記第1の部材は、宝飾品の基体であり、
    前記第2の部材は、宝石であり、
    前記熱線を局部的に前記ろう付け面に照射、加熱することで、前記宝飾品の前記基体に前記宝石をろう付け可能にした
    ことを特徴とする熱線ろう付け方法。
  15. 請求項10から14のいずれか1項に記載された熱線ろう付け方法において、
    前記熱線による照射、加熱する工程は、前記被ろう付け体の温度制御をしながら行っている工程である
    ことを特徴とする熱線ろう付け方法。
  16. 請求項10から15のいずれか1項に記載された熱線ろう付け方法において、
    前記容器本体は、開口部が前記熱線透過窓部材で密閉されたとき、真空排気またはガス置換ができるものであり、
    前記熱線の照射、加熱は、真空状態または所定のガスが充満されている状態で行っている
    ことを特徴とする熱線ろう付け方法。
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