JP2006320822A - 高分子凝集剤及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 凝集性能の優れた高分子凝集剤を提供する。
【解決手段】 架橋点をもつ水溶性ポリマー及び架橋剤の存在下で重合又は共重合した下記一般式(C)、(D)、(A)、(B)
【化23】
Figure 2006320822

【化24】
Figure 2006320822

【化25】
Figure 2006320822

【化26】
Figure 2006320822

で示す単量体(モノマー)のいずれかの重合体又は上記一般式(C)、(D)、(A)、(B)の下記組合せ組成、
(A)+(B)、(A)+(B)+(C)、(A)+(B)+(D)、
(A)+(B)+(C)+(D)、(A)+(C)、(A)+(D)、
(A)+(C)+(D)、(B)+(C)、(B)+(D)および
(B)+(C)+(D)のいずれかの共重合体で構成する。

Description

本発明は、各種産業排水や汚泥処理及び下水汚泥処理に用いられる曳糸性、溶解性および凝集性能が従来品より優れた超高分子量の高分子凝集剤及びその製造方法に関する。
従来から高分子凝集剤は、その製品形態から粉体状、エマルジョン状(ラテックス状)、水溶液状或いは懸濁液状の各製品がそれぞれの特徴に応じて工業的に生産され市販されている。それぞれの生産方法は主として、塊状重合、逆相乳化重合、水溶液重合、懸濁重合であり、各々生産設備も異なる。又、高分子凝集剤は、一部の用途を除くと、一般的には、分子量が高く、又、より直鎖状に重合又は共重合したポリマー(重合体又は共重合体)が添加量も少なくてすみ、凝集操作として得られる生成フロックも大きくなり性能が優れる。
一方、水溶性モノマー(単量体)を水系で重合又は共重合するに際し、工業的には少しでも高濃度で重合又は共重合した方が次の理由で工業的に有利である。すなわち、高濃度であればある程、全体に仕込み効率が上がり、製品形態的には粉状製品であれば乾燥工程での乾燥時間が短縮されるし、エマルジョン状製品(ラテックスポリマー)、水溶液状製品、懸濁液状製品であれば、製品の貯蔵スペースが減少でき、輸送費も軽減される。
しかしながら、水相中のモノマー濃度を増していくと、重合(又は共重合)時に重合速度のコントロールが難しく、重合操作中高温度になり易くなり、生成するポリマー(重合体又は共重合体)の分子内又は分子間架橋が起こり易くなったり、結果的に生成したポリマー(重合体又は共重合体)は一部酸化分解したり、分枝構造ポリマーになったり、三次元架橋ポリマーになったりして性能の劣化をきたす。そこで従来は、モノマー濃度を可及的に抑えて重合操作を行なっているが、必ずしも充分な成果が得られていない。
このような問題点を解決するため、今日まで種々の提案がなされてきており、例えば、エチレンジアミン四酢酸塩、チオリンゴ酸、チオサリチル酸等を重合反応系に添加することによる水溶性ポリマーの劣化防止効果を期待するもの(特許文献1および2)や、ポリアミン塩又はポリアミン4級化物を水溶性ポリマー系に添加することによる劣化防止(架橋防止)効果を期待するもの(例えば、特許文献3)、或いは、アスコルビン酸誘導体の存在下に重合し、水溶性の良好な高分子量重合体を得る方法のもの(例えば、特許文献4)がある。
その他、公知の尿素、チオ尿素、ハイドロキノン、グアニジン塩等を架橋防止剤として用いたり、重合触媒を工夫し重合時の生成ポリマーの熱劣化を防止したり、公知の連鎖移動剤を用いて分子量分布を平均化(重合時の不都合な架橋を防止)したり、特許文献5に提案されているように製造設備及び製造プロセスを工夫することにより水溶性高分子量ポリマーを得ようとするものものもある。
特開昭58−40306号公報 特開昭58−61105号公報 特公昭54−32657号公報 特開平5−247136号公報 特開昭62−235305号公報
しかしながら、これら提案は、一応の効果はあるものの必ずしも充分ではない。これらは、課題を解決するため重合系中に添加する、劣化防止剤であったり、架橋防止剤であったり、重合プロセスの工夫であったり、公知の連鎖移動剤による分子量分布のコントロールであったり、重合触媒の工夫であったりでそれぞれ一応の効果はあるものの必ずしも充分なものではない。
本発明者は、前述の架橋防止剤とは全く発想を逆にし、架橋剤を用いて分子構造的に生成ポリマーの不都合な架橋を防止し、超高分子量の水溶性ポリマーを得るという発想に基づき、架橋剤の存在下に種々モノマーを重合又は共重合し、曳糸性の優れた超高分子量の高分子凝集剤に関し、特願2003−199750において提案したが、本発明は、かかる提案の限界を超え、より一層優れた凝集性能を持つ高分子凝集剤を提供するもので、特願2003−199750により示された効果を踏まえ、さらに新しい凝集性能の特徴、凝集性能の向上を目的として全く新しい発想のもとに創案したものである。
高分子凝集剤は、凝集剤生成時の架橋点が少なければ、水溶液としたとき水中で分子の広がりと、曳糸性を保ちながら部分化学架橋により幹ポリマー同士の結合がなされ、巨大な分子鎖が形成される。また、架橋点が多すぎると、水中で分子はその広がりを阻害され縮まってしまい、極端には不溶解となってしまう。本発明において凝集性能上重要なことは、あくまで幹ポリマー部分ができるだけ高分子量化した長いものであり、架橋点は、できるだけ少ない架橋点を有することである。
又、部分化学架橋を意図的に生起させることにより他の幹の途中でのコントロールできない不都合な架橋(自然架橋)結合をブロックできる(物理的、立体的に結合を阻害)との発想にもとづき実験によりこれを実証した。
つまり、高分子凝集剤においては幹ポリマーの長さと架橋部位、架橋点の数のバランスにより、凝集性能を向上させることが出来る。
本発明は、重合系中に溶解状態で架橋点を持つ水溶性ポリマーを存在させ、請求項中記載の一般式(C)、(D)、(A)、(B)のモノマーを重合又は共重合させることにより、生成したポリマーに前記の架橋点を持つポリマーを組み込んだ形で最終的に目的とするポリマーが生成されるため、より高分子量となり凝集性能が向上する。
いずれにしても、本発明の手法は、架橋点の位置、数をコントロールすることが可能でそれにより、様々な性質の高分子凝集剤を創出することを可能にする。
本発明の効果の1つである重合中の自然架橋を防止する効果に対する完全な理論的解明には更に時間を要するが、推定として、次のことが考えられる。すなわち、重合系中の架橋剤のエポキシ基がモノマー又はポリマー中の主として一部のカルボキシル基あるいは他の架橋点となり得る官応基と結合し、ポリマー側鎖をバルキーで安定な状態とし、不都合な三次元架橋を立体的に防いでいることが考えられる。重合系のモノマーが請求項中記載の一般式(B)のアクリルアミド又はメタクリルアミドのみの場合にも、又、重合系のモノマーが請求項中記載の一般式(C)、(D)のカチオンモノマーのみの場合にも、同様の効果を見られることは興味深く、今後の詳細な解明が必要だが、重合系のモノマーが請求項中記載の一般式(B)の場合は、アミド基が微量加水分解しカルボキシル基が発生し、自然架橋の原因となる部分を、架橋剤のエポキシ基との反応により防いでいることが考えられるし、重合系のモノマーが請求項記載中の一般式(C)又は(D)のみの場合には、モノマー中に微量、残存するメタクリル酸又はアクリル酸が架橋剤のエポキシ基と反応することにより不都合な自然架橋の原因となる部分をブロックしていることが考えられる。
架橋点を持つ水溶性ポリマー及び架橋剤の存在下で重合又は共重合した下記一般式(C)、(D)、(A)、(B)
Figure 2006320822
Figure 2006320822
Figure 2006320822
Figure 2006320822
で示す単量体(モノマー)のいずれかの重合体又はいずれか同士の共重合体で構成し、架橋剤としては、モノグリシジルエーテル、ジグリシジルエーテル、ポリグリシジルエーテル、ジエポキシ化合物、環状エポキシ化合物、ジイソシアナート、ポリイソシアナート、ジメチロールフェノール樹脂、ポリメチロールフェノール樹脂、アジリジン化合物、アミン化合物およびジアルデヒド化合物のいずれかを選択する。また、架橋点をもつ水溶性ポリマーを、前記一般式(C)、(D)、(A)、(B)で示す単量体(モノマー)のいずれかの重合体又はいずれかの前記単量体と他のいずれかの前記単量体との共重合体中から選択する。
要するに、前記一般式(A)、(B)、(C)および(D)で示すアニオン性、カチオン性或いはノニオン性の各単量体(モノマー)に限っての組合わせ例として具体的に挙げれば、重合体としては(A)、(B),(C)および(D)それぞれの重合体があり、共重合体の組合わせとしての組成は、
(A)+(B)、(A)+(B)+(C)、(A)+(B)+(D)、
(A)+(B)+(C)+(D)、(A)+(C)、(A)+(D)、
(A)+(C)+(D)、(B)+(C)、(B)+(D)および
(B)+(C)+(D)の組合せを挙げることができる。これらの組合わせによって前記目的を達成するのである。そしてこの凝集剤は、ジグリシジルエーテル又はポリグリシジルエーテル若しくはモノグリシジルエーテルの存在下で前記一般式(C)、(D)、(A)、(B)で示す単量体(モノマー)を重合又は共重合して得られ、更には、前記一般式(C)、(D)、(A)、(B)で示すモノマーを架橋点をもつ水溶性ポリマー及び架橋剤の存在下に重合又は共重合する際、架橋点となる活性水素を有する官応基をもつモノマーが微量存在する条件下で、高分子鎖中の架橋部位が生成ポリマーの曳糸性、溶解性、凝集性能のマイナスにならない範囲で架橋点の数及び位置をコントロールして得られ、架橋点となる活性水素を有する官応基とはカルボキシル基、アミノ基、ヒドロキシル基などを挙げることができる。なお、官応基を持つモノマーが多すぎると、架橋点が増加することにより必要以上の架橋を生じ、曳糸性、溶解性が損われる。
前記一般式(A)で表わすアニオン性モノマー(単量体)は具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸及びそれらのアルカリ金属塩、又は部分中和塩があり、これらを組合わせたものでもよい。また、前記一般式(B)で表わすノニオン性のモノマーは、具体例としてはメタクリルアミド、アクリルアミドなどであり、これらの組合せでもよく、前記一般式(C)で表わすカチオン性モノマーは、ジアルキルアミノエチルメタクリレートの四級アンモニウム塩であり、具体例としてはジメチルアミノエチルメタクリレートの塩化メチル四級化物、ジエチルアミノエチルメタクリレートの塩化メチル四級化物、同様のジエチル硫酸四級化物、塩化ベンジル四級化物などであり単独で用いても複数の四級化物を組み合わせてもよい。
さらに、前記一般式(D)で表わすカチオン性モノマーは、ジアルキルアミノエチルアクリレートの四級アンモニウム塩であり、具体例としては、ジメチルアミノエチルアクリレートの塩化メチル四級化物、ジエチルアミノエチルアクリレートの塩化メチル四級化物、同様のジエチル硫酸四級化物、塩化ベンジル四級化物などがあり、これらの組合わせでもよい。
本発明で用いるモノグリシジルエーテルは下記一般式
Figure 2006320822
で表わされ、具体例としては、アリルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、2−メチルオクチルグリシジルエーテル、グリシドール、フェノール(EO) グリシジルエーテル、ラウリルアルコール(EO) グリシジルエーテル、ブチルフェニルグリシジルエーテルなどがあるが、特に実用上、水溶性のものが好ましい。その具体例として、フェノール(EO) グリシジルエーテル、ラウリルアルコール(EO) グリシジルエーテルなどが挙げられる。これらのモノグリシジルエーテルは単独又は2種以上の併用でもかまわない。
また下記一般式
Figure 2006320822
で表わすジグリシジルエーテルは、具体例としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジググリシジルエーテル、があるが、その他には、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテルなどエポキシ基を2ヶ有するものであればよい。但し、実用上は水溶性のものが好ましい。これらジグリシジルエーテルは、単独又は、2種以上の併用でもかまわない。
また、本発明でいうポリグリシジルエーテルとは、エポキシ基を3ヶ以上含むものを意味し、その具体例としては、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル等がある。但し、実用上は、水溶性のものが好ましい。これらポリグリシジルエーテルは、単独又は、2種以上の併用でもかまわない。又、モノ、ジ、ポリの各グリシジルエーテルの併用でもかまわない。
このグリシジルエーテルの適用にあたっては単量体(モノマー類)と同一系に仕込むが、例えば、あらかじめ前記一般式(A)で示されるアニオンモノマーと反応させたものをアニオンモノマーの代わりに適用してもよい。グリシジルエーテルの添加量は、それぞれの配合内容に応じて、特に一般式(A)で示すアクリル酸等のアニオンモノマーの量を考慮して決める必要があるが特に制限はない。しかし、実用上は対モノマー当り5重量%以下、好ましくは2重量%以下が良い。
本発明の効果を生起する他の物質(架橋剤)としては、幹ポリマー鎖に対して、特定の架橋点を橋渡し出来る物質又は特定の架橋点に結合して物理的、立体的に他の望ましくない自然架橋の発生をブロック出来る物質であれば可能である。
すなわち、末端に活性水素をもつカルボキシル基、アミノ基、ヒドロキシル基等と化学反応を起こす能力を有する物質(架橋剤)であればいずれでも良く、例えば、ジエポキシ化合物、環状エポキシ化合物、ジ及びポリイソシアナート化合物、ジ及びポリメチロールフェノール樹脂、アジリジン化合物、アミン化合物、ジアルデヒド化合物などを挙げることが出来る。
本発明は、少量のポリマーを重合系中に溶解状態で存在させて重合するすることにより、得られたポリマーの一段の凝集性能の向上を図るものであるが、本発明で用いる架橋点をもつ水溶性ポリマーは、ノニオン性、アニオン性、カオチン性、又は両性いずれのイオン性のものでも良く、また、ポリマーを重合系中に存在させる量は特に制限はないが、高分子量のものほど重合系の粘度が上昇するため、物理的に上限はあるが、重合操作可能な範囲であれば構わない。重合系に一定量のポリマーが存在しても重合反応を大きく疎外することはく、ポリマーが存在することにより、重合系の粘度が上がるため、重合系を窒素で置換し静置重合する場合は、液面上部の未重合部分を少なくする効果もある。本発明の特徴は、少量の水溶性ポリマーの存在下に重合することだが、重合系中では、ポリマーは完全に溶解状態すなわち、分子が充分に広がった状態を保ちながら重合反応が進行して行く点に眼目がある。従って、添加ポリマーは少量であるが架橋点が存在すれば縮まった状態のポリマーと異なり、僅かな架橋点で架橋反応の進行が可能と考えられる。勿論、最終的に生成したポリマーは種々の物理的からみ合いや、電気的結合、又、化学架橋反応による結合の組合せになっていることが想像される。本発明で用いる水溶性ポリマーは、より凝集性能を向上させるためには出来るだけ分子量が大きく、直鎖状で分子が水槽中で広がりやすいものが好ましく、さらに架橋点になる部位が極力少ないもの(全く架橋点が存在しないものは不可)がより好ましい。
本発明は、製造方法に於いて、塊状重合、逆相乳化重合、水溶液重合、懸濁重合等の常法(公知方法)のいずれの方法にも適用でき(これらに限る必要はない)、その製品形態も粉体状、エマルジョン状(ラテックスポリマー)、水溶液状、懸濁状、いずれの場合も含まれる。
次に実施例を挙げ本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
実施例1乃至実施例5
500mlセパラブルフラスコに水溶性ポリマー(組成比AA/AAM/DAC=0.025/19.975/80モル比)0.5重量部、80%アクリル酸0.04重量部、50%アクリルアミド61.56重量部、25%カセイソーダ0.07重量部、78%ジメチルアミノエチルメタクリレート塩化メチル四級塩269.37重量部、アゾ系開始剤0.03重量部、脱イオン水23.5重量部、架橋防止剤0.48重量部、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル0.40重量部を仕込み、酸およびアルカリで系のPHを4.0に調整して、撹拌下60分間窒素置換した後、ウォーターバスの温度38℃で24時間密閉静置重合しその後、ウォーターバス温度を50℃とし6時間静置し、塊状ポリマーサンプルを作成した。以下同様の方法で組成比のみを変え比較例1のサンプルを作成した。これらのサンプルを表Aに示す。
Figure 2006320822
表Aの実施例1サンプルをポリマー分で0.1%になるようにまた、比較例1サンプルを実施例1作成時に配合した水溶性ポリマーの割合に相当する量に該ポリマーを加えてポリマー分で0.1%になる様に蒸留水で溶解し、みそ(市販品 信州一みそ)5%懸濁液に対する凝集性能について比較した。5%みそ懸濁液80mlを正確に比色管にはかりとり所定量のポリマーを添加し、15回転倒撹拌後フロックの状態を比較した(図1の「フロック粒径判定表」に基き、以下、フロックの比較は該判定表に基く)。
Figure 2006320822
0.1%ポリマー水溶液の曳糸性は、実施例1は比較例1より良好であった。
500mlセパラブルフラスコに水溶性ポリマー(組成比AA/AAM/DAC=10/65/25モル比)を0.5重量部、80%アクリル酸0.023重量部、50%アクリルアミド73.66重量部、25%カセイソーダ0.04重量部、78%ジメチルアミノエチルメタクリレート塩化メチル四級塩138.04重量部、アゾ系開始剤0.02重量部、脱イオン水131.48重量部、架橋防止剤0.27重量部、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル0.54重量部を仕込み、酸およびアルカリで系のPHを4.0に調整して撹拌下60分間窒素置換した後、ウォーターバスの温度38℃で24時間密閉静置重合し、その後ウォーターバスの温度を50℃とし6時間静置し、塊状のポリマーサンプルを作成した。
以下同様の方法で組成比のみを変え比較例2のサンプルを作成した。これらサンプルを表Cに示す。
Figure 2006320822
表Cの実施例2のサンプルをポリマー分で0.1%になるように又、比較例2サンプルを実施例2作成時に配合した水溶性ポリマーの割合に相当する量の該ポリマーを加えてポリマー分で0.1%になるように蒸留水で溶解し、みそ(市販品 神州一みそ)5%懸濁液に対する凝集性能について比較した。5%みそ懸濁液80mlを正確に比色管にはかりとり所定量のポリマーを添加し15回転倒撹拌後フロックの状態を比較した。
Figure 2006320822
0.1%ポリマー溶解液の曳糸性は、実施例2は比較例2より良好であった。
500mlセパラブルフラスコに水溶性ポリマー(組成比AA/AAM/DAC=2/18/80モル比)を0.5重量部、80%アクリル酸0.015重量部、50%アクリルアミド68.76重量部、25%カセイソーダ0.027重量部、78%ジメチルアミノエチルメタクリレート塩化メチル四級塩55.22重量部、アゾ系開始剤0.01重量部、脱イオン水307.05重量部、架橋防止剤0.15重量部、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル0.54重量部を仕込み、酸及びアルカリで系のPHを4.0に調整して撹拌下60分間窒素置換した後、ウォーターバスの温度38℃で24時間密閉静置重合し、その後ウォーターバスの温度を50℃とし6時間静置し、塊状のポリマーサンプルを作成した。
以下同様の方法で組成比のみを変え比較例3のサンプルを作成した。これらサンプルを表Eに示す。
Figure 2006320822
表Eの実施例3サンプルをポリマー分で0.1%になるように又、比較例3サンプルを実施例3作成時に配合した水溶性ポリマーの割合に相当する量の該ポリマーを加えてポリマー分で0.1%になる様に蒸留水で溶解し、みそ(市販品 神州一みそ)5%懸濁液に対する凝集性能について比較した。5%みそ懸濁液80mlを正確に比色管にはかりとり所定量のポリマーを添加し、15回転倒撹拌後、フロックの状態を比較した。
Figure 2006320822
0.1%ポリマー溶解液の曳糸性は実施例3は比較例3より良好であった。
500mlセパラブルフラスコに水溶性ポリマー(組成比AAM/DAC=20/80モル比)を0.5重量部、80%アクリル酸0.02重量部、50%アクリルアミド73.66重量部、25%カセイソーダ0.04重量部、79%ジメチルアミノエチルメタクリレート塩化メチル四級塩127.10重量部、アゾ系開始剤0.02重量部、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル0.54重量部、脱イオン水126.38重量部、架橋防止剤0.27重量部を仕込み、酸及びアルカリで系のPHを4.0に調整して、撹拌下60分間窒素置換した後、ウォーターバスの温度38℃で24時間密閉静置重合し、その後ウォーターバスの温度を50℃とし6時間静置し、塊状のポリマーサンプルを作成した。これらのサンプルを表Gに示す。
Figure 2006320822
表Gの実施例4サンプルをポリマー分で0.1%になるように又、比較例4サンプルを実施例4作成時に配合した水溶性ポリマーの割合に相当する量の該ポリマーを加えてポリマー分で0.1%になる様に蒸留水で溶解し、みそ(市販品 信州一みそ)5%懸濁液に対する凝集性能について比較した。5%みそ懸濁液80mlを正確に比色管にはかりとり所定量のポリマーを添加し15回転倒撹拌後、フロックの状態を比較した。
Figure 2006320822
0.1%ポリマー溶解液の曳糸性は実施例4は比較例4より良好であった。
500mlセパラブルフラスコに水溶性ポリマー(組成比AAM/DAC=20/80モル比)0.5重量部、80%アクリル酸0.015重量部、50%アクリルアミド68.76重量部、25%カセイソーダ0.027重量部、79%ジメチルアミノエチルアクリレート塩化メチル四級塩50.84重量部、アゾ系開始剤0.01重量部、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル0.13重量部、脱イオン水295.29重量部、架橋防止剤0.15重量部を仕込み、酸およびアルカリで系のPHを4.0に調整して、撹拌下60分間窒素置換した後、ウォーターバスの温度38℃で24時間密閉静置重合し、その後ウォーターバス温度を50℃とし6時間静置し、塊状ポリマーサンプルを形成した。以下同様の方法で組成比のみを変え比較例5のサンプルを作成した。これらのサンプルを表Iに示す。
Figure 2006320822
表Iの実施例5サンプルをポリマー分で0.1%になるように又、比較例5サンプルを実施例5作成時に配合した水溶性ポリマーの割合に相当する量の該ポリマーを加えてポリマー分で0.1%になる様に溶解し、みそ(市販品 信州一みそ)5%懸濁液に対する凝集性能について比較した。5%みそ懸濁液80mlを正確に比色管にはかりとり所定量のポリマーを添加し、15回転倒撹拌後フロックの状態を比較した。
Figure 2006320822
0.1%ポリマー水溶液の曳糸性は、実施例5は比較例5より良好であった。
フロックの大きさを判定するためのフロック粒径判定表。

Claims (7)

  1. 架橋点をもつ水溶性ポリマー及び架橋剤の存在下で重合又は共重合した下記一般式(C)、(D)、(A)、(B)
    Figure 2006320822
    Figure 2006320822
    Figure 2006320822
    Figure 2006320822
    で示す単量体(モノマー)のいずれかの重合体又は上記一般式(C)、(D)、(A)、(B)の下記組合せ組成、
    (A)+(B)、(A)+(B)+(C)、(A)+(B)+(D)、
    (A)+(B)+(C)+(D)、(A)+(C)、(A)+(D)、
    (A)+(C)+(D)、(B)+(C)、(B)+(D)および
    (B)+(C)+(D)のいずれかの共重合体で成る高分子凝集剤。
  2. 架橋剤をモノグリシジルエーテル、ジグリシジルエーテル、ポリグリシジルエーテル、ジエポキシ化合物、環状エポキシ化合物、ジイソシアナート、ポリイソシアナート、ジメチロールフェノール樹脂、ポリメチロールフェノール樹脂、アジリジン化合物、アミン化合物およびジアルデヒド化合物のいずれかとした請求項1記載の高分子凝集剤。
  3. 架橋点を持つ水溶性ポリマーを、下記一般式(C)、(D)、(A)、(B)
    Figure 2006320822
    Figure 2006320822
    Figure 2006320822
    Figure 2006320822
    で示す単量体(モノマー)のいずれかの重合体又は上記一般式(C)、(D)、(A)、(B)の下記組合せ組成、
    (A)+(B)、(A)+(B)+(C)、(A)+(B)+(D)、
    (A)+(B)+(C)+(D)、(A)+(C)、(A)+(D)、
    (A)+(C)+(D)、(B)+(C)、(B)+(D)および
    (B)+(C)+(D)のいずれかの共重合体とした請求項1又は2記載記載の高分子凝集剤。
  4. Figure 2006320822
    Figure 2006320822
    Figure 2006320822
    Figure 2006320822
    上記一般式で示すモノマーを、架橋点をもつ水溶性ポリマー及び架橋剤の存在下に重合又は共重合する際、架橋点となる活性水素を有する官応基をもつモノマーが微量存在する条件下で、高分子鎖中の架橋部位が生成ポリマーの曳糸性、溶解性、凝集性能のマイナスにならない範囲にすることを特徴とする高分子凝集剤の製造方法。
  5. 架橋剤をモノグリシジルエーテル、ジグリシジルエーテル、ポリグリシジルエーテル、ジエポキシ化合物、環状エポキシ化合物、ジイソシアナート、ポリイソシアナート、ジメチロールフェノール樹脂、ポリメチロールフェノール樹脂、アジリジン化合物、アミン化合物およびジアルデヒド化合物のいずれかとした請求項4記載の高分子凝集剤の製造方法。
  6. 架橋点を持つ水溶性ポリマーを、下記一般式(C)、(D)、(A)、(B)
    Figure 2006320822
    Figure 2006320822
    Figure 2006320822
    Figure 2006320822
    で示す単量体(モノマー)のいずれかの重合体又は上記一般式(C)、(D)、(A)、(B)の下記組合せ組成、
    (A)+(B)、(A)+(B)+(C)、(A)+(B)+(D)、
    (A)+(B)+(C)+(D)、(A)+(C)、(A)+(D)、
    (A)+(C)+(D)、(B)+(C)、(B)+(D)および
    (B)+(C)+(D)のいずれかの共重合体とした請求項4又は5記載の高分子凝集剤の製造方法。
  7. 活性水素を有する官応基がカルボキシル基、アミノ基又はヒドロキシル基であることを特徴とする請求項4乃至6のうちいずれか1項記載の高分子凝集剤の製造方法。
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