JP2006318637A - 記録装置及び記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来のCDプレーヤと互換性を有すると共に、上位の再生装置で高音質の再生ができる記録媒体に音声データを記録する記録装置及び方法を提供する。
【解決手段】 本発明を適用した記録装置は、複数の記録領域を有する記録媒体1に情報を記録する。音源からのオーディオ信号を所定の標本化周波数で標本化すると共に、得られるデジタルオーディオ情報を上記記録媒体に記録する形態に変換する音声処理部23と、音声処理部23にて変換されたデジタルオーディオ情報を、記録媒体1の第1の記録領域9と第2の記録領域10に記録する記録部18とを有する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、複数の記録領域を有する記録媒体に情報を記録する記録装置及び記録方法に関する。
コンパクトディスク(CD:compact disc)は、まず、音楽CD(CD−DA:compact disc-digital audio)として供給され、その規格がマルチメディア用に拡張されてきている。そして、CDの代表的な規格として、
CD−DAフォーマット
CD−ROM(compact disc-read only memory)フォーマット
CD−I(compact disc-interactive)フォーマット
CD−ROM/XA(CD-ROM extended architecture)フォーマット
が規定されている。
CD−DAフォーマットは、オーディオ用のフォーマットである。このCD−DAフォーマットは、他のCDフォーマットの基礎となるフォーマットであって、ディスクの物理的構造及び信号処理方式を規定している。
CD−ROMフォーマットは、コンピュータデータ用に拡張したフォーマットであり、このCD−ROMフォーマットでは、物理的なブロック構造として、エラー検出コード(以下、EDC:error detection codeという。)とエラー訂正コード(以下、ECC:error correction codeという。)を付加したモード1と、EDC/ECCを省略したモード2との2つのモードが規定されている。
CD−Iフォーマットは、オーディオデータのほかに画像データや文字データなどを含むように拡張したフォーマットであり、このCD−Iフォーマットにおけるブロック構造は、CD−ROMフォーマットにおけるモード2のブロック構造となっており、このCD−Iフォーマットでは、物理的なブロック構造として、EDC/ECCを付加したフォーム1と、EDC/ECCを省略したフォーム2との2つのモードが規定されている。
CD−ROM/XAフォーマットは、コンピュータデータとオーディオデータを同期させるために、データとオーディオデータをインタリーブさせることを規定している。このCD−ROM/XAフォーマットにおけるブロック構造は、CD−ROMフォーマットにおけるモード2のブロック構造となっており、このCD−ROM/XAフォーマットでは、物理的なブロック構造として、EDC/ECCを付加したフォーム1と、EDC/ECCを省略したフォーム2との2つのモードが規定されている。
ところで、最近、コンパクトディスクと同じサイズのディスクの一面に、有機系記録材料が塗布された記録面を設け、この記録面に光ビームによって任意のデータが書き込めるようにしたCD−R(compact disc-recordable )ディスクが提案され、このCD−Rディスクでは、書換え可能CDのためのCD−MO(compact disc-magneto optical)フォーマットや、追記型CDのためのCD−WO(compact disc-write once)フォーマットが規定されている。そして、CD−Rディスクを利用して上述の各種フォーマットのCDが作成されるようになった。
ここで、CDのフォーマットでは、1つのトラックは、1回で書き込まれた1つのまとまったファイル構造か、あるいはオーディオデータのセグメントになっている。
そして、当初、CD−DAディスクやCD−ROMディスク等は、再生専用のディスクであり、オーディオデータが記録されたオーディオトラック及び/又はコンピュータデータが記録されたデータトラックからなる1以上のトラックで構成された1のセッション(領域)が設けられたシングルセッションディスクであったが、追記が可能なCD−Rディスクでは、ディスク上に複数のセッションを設けることができるようになっており、このCD−Rディスクを利用したマルチセッションディスクが提供されるようになった。
従来技術として、特許文献1、2が知られている。
特開平5−250811号公報 特開平1−282779号公報
ところで、CD−DAフォーマットで、CD−Rディスクに記録できるオーディオデータは16ビットデータである。したがって、例えば16ビット以上のビット数で記録されたマスタテープのオーディオデータをそのまま記録することはできない。
そこで、聴覚を考慮したスーパービットマッピング(super bit mapping)等でいわゆるノイズシェービングやディザ(dither)を利用して、16ビット以上のオーディオデータを、音質を損ねることなく16ビットにまとめてCD−DAフォーマットでCD−Rディスクに記録している。
これらの技術により、CD−DAフォーマットで記録されたCD−Rディスクを通常のCDプレーヤで再生できるようになったが、本質的にデータ量を減らしているため、マスターテープの音と同一の音を再現することができなかった。
また、CD−ROMフォーマットを用いれば、上述した16ビット以上のビット数のオーディオデータをCD−Rディスクに記録することが可能となるが、CD−DAフォーマットのCDと互換性がなくなるため、通常のCDプレーヤでこのCD−Rディスクを再生することはできない。
さらに、従来のCD−Rディスクのフォーマットには制約があり、例えばCD−DAフォーマットで記録されるオーディオセッションと、CD−ROMフォーマットで記録されるデータセッションとそれぞれ呼ばれる領域をいわゆるマルチセッションフォーマットにより同一のディスクに混在させて作成されたCD−Rディスクを通常のCDプレーヤで再生すると、認識できない可能性のあるコードが記録されているため、オーディオセッションに記録されているオーディオトラックのオーディオデータの再生が不可能になったり、データセッションに記録されているデータトラックのデータを誤ってオーディオデータとして再生してしまう虞があった。
そこで、本発明は、上述の実情に鑑みてなされたものであり、従来のCDプレーヤと互換性を保ち、上位の再生装置では高音質での再生を可能にする記録媒体に高音質を保ったままオーディオデータを記録する記録装置及び記録方法を提供することを目的とする。
本発明の記録装置は、上述の問題を解決するために、複数の記録領域を有する記録媒体に情報を記録する記録装置であって、音源からのオーディオ信号を所定の標本化周波数で標本化すると共に、得られるデジタルオーディオ情報を記録媒体に記録する形態に変換する音声処理部と、音声処理部にて変換されたデジタルオーディオ情報を、記録媒体の第1の記録領域と第2の記録領域に記録する記録部とを有する。
また、音声処理部は、第1の音源からのオーディオ信号を所定の標本化周波数で標本化すると共に、得られるデジタルオーディオ情報を所定のビット数で量子化する第1の音声処理部と、第1の音源に対応する第2の音源からのオーディオ信号を所定の標本化周波数と同一の標本化周波数で標本化すると共に、得られるデジタルオーディオ情報を圧縮する第2の音声処理部とを有し、記録部は、第1の音声処理部からのデジタルオーディオ情報を記録媒体の第1の記録領域に記録し、第2の音声処理部からのデジタルオーディオ情報をこの記録媒体の第2の記録領域に記録する。
また、音声処理部は、音源からのオーディオ信号を所定の標本化周波数で標本化すると共に、得られるデジタルオーディオ情報を所定のビット数で量子化する量子化部と、量子化部からのデジタルオーディオ情報を上位ビットと下位ビットとに分離する分離部とを有し、記録部は、分離部からの上位ビットのデジタルオーディオ情報を記録媒体の第1の記録領域に記録し、下位ビットのデジタルオーディオ情報をこの記録媒体の第2の記録領域に記録する。
また、音声処理部は、音源からのオーディオ信号を所定の標本化周波数で標本化すると共に、得られるデジタルオーディオ情報を所定のビット数で量子化する量子化部と、量子化部からのデジタルオーディオ情報を所定の標本化周波数の整数分の1の周波数で帯域分割して、2つのグループに分割する帯域分割部とを有し、記録部は、2つのグループの内、一方のグループのデジタルオーディオ情報を記録媒体の第1の記録領域に記録し、他方のグループのデジタルオーディオ情報をこの記録媒体の第2の記録領域に記録する。
また、第2の記録領域には、第1の記録領域に対応したタイムコードが記録される。
また、記録部は、第1の記録領域にデジタルオーディオ情報を記録する第1の記録用ヘッドと、第2の記録領域にデジタルオーディオ情報を記録する第2の記録用ヘッドとを有する。
また、本発明の記録方法は、上述の問題を解決するために、複数の記録領域を有する記録媒体に情報を記録する記録方法であって、音源からのオーディオ信号を所定の標本化周波数で標本化すると共に、得られるデジタルオーディオ情報を記録媒体に記録する形態に変換する音声処理工程と、音声処理工程にて変換されたデジタルオーディオ情報を、記録媒体の第1の記録領域と第2の記録領域に記録する記録工程とを有する。
本発明の記録装置によれば、音声処理部は音源からのオーディオ信号を所定の標本化周波数で標本化しデジタルデータにすると共に、このデジタルデータを複数の記録領域を有する記録媒体に記録する形態に変換する。なお、記録媒体は、第1の管理領域及び第1の記録領域を有して構成される第1のセッションと第2の管理領域及び第2の記録領域を有して構成される第2のセッションとから構成されるものとし、音声変換部は、第1のセッションに記録するデジタルデータをCD−DAフォーマットデータに変換し、第2のセッションに記録するデジタルデータをCD−ROMフォーマットデータに変換する。記録部は、上述のように、CD−DAフォーマットデータを第1の記録領域に記録し、CD−ROMフォーマットデータを第2の記録領域に記録する。
また、音声処理部は第1の音声処理部と第2の音声処理部とから構成された場合、第1の音声処理部は、第1の音源からの2チャンネル分のオーディオ信号をデジタルデータにしてから量子化することでCD−DAフォーマットデータに変換し、第2の音声処理部は、第1の音源に対応する第2の音源からの例えば2チャンネル分のオーディオ信号をデジタルデータにしてから圧縮することでCD−ROMフォーマットデータに変換する。また、記録部は、第1の音声処理部からのデジタルデータを第1の記録領域に記録し、第2の音声処理部からのデジタルデータを第2の記録領域に記録する。
また、音声処理部は量子化部と分離部とから構成された場合、量子化部は、音源からのオーディオ信号を所定の標本化周波数で標本化してデジタルデータに変換すると共に、このデジタルデータを量子化して16ビット以上のデジタルデータに変換し、分離部は、量子化部にて得られる16ビット以上のデジタルデータを例えば上位16ビット分のデジタルデータをCD−DAフォーマットデータに、その他の下位ビットのデジタルデータをCD−ROMフォーマットデータに分離変換する。記録部は、例えばCD−DAフォーマットデータを第1の記録領域に記録し、CD−ROMフォーマットデータを第2の記録領域に記録する。
また、音声処理部は、量子化部と帯域分割部とから構成された場合、量子化部は、音源からのオーディオ信号を所定の標本化周波数で標本化してデジタルデータに変換すると共に、このデジタルデータを量子化して16ビット以上のデジタルデータに変換し、帯域分割部は、デジタルデータを所定の標本化周波数の整数分の1の周波数で帯域分割する。例えばCD−DAフォーマットで規定されている標本化周波数である44.1kHzの倍の標本化周波数で標本化し、量子化したデジタルデータを44.1kHzの高域側と低域側との2つのグループに分割し、低域側をCD−DAフォーマットデータに変換し、高域側をCD−ROMフォーマットデータに変換する。記録部は、CD−DAフォーマットデータを第1の記録領域に記録し、CD−ROMフォーマットデータを第2の記録領域に記録する。
また、記録部は第1の記録用ヘッドと第2の記録用ヘッドとから構成された場合、第1の記録用ヘッドは、第1の記録領域にCD−DAフォーマットにて記録を行い、第2の記録用ヘッドは。第2の記録領域にCD−ROMフォーマットにて記録を行う。
本発明によれば、音声処理部は音源からのオーディオ信号を所定の標本化周波数で標本化しデジタルデータにすると共に、このデジタルデータを複数の記録領域を有する記録媒体に記録する形態に変換する。なお、記録媒体は、第1の管理領域及び第1の記録領域を有して構成される第1のセッションと第2の管理領域及び第2の記録領域を有して構成される第2のセッションとで、異なるフォーマットにてデータを記録することができ、さらに、第1のセッションにCD−DAフォーマットで記録されたデジタルオーディオ情報を、第2のセッションに第1のセッションに記録されたデジタルオーディオ情報に附属するデジタルオーディオ情報を記録することで、オーディオデータを高音質のままで記録すると共に、従来のCDプレーヤに対して互換性を保つ記録媒体が作成できる。
以下、本発明に係る記録媒体、記録装置並びに再生方法及び再生装置の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、記録媒体として、ディスク状記録媒体であるCD−Rディスクを用い、記録装置としてこのCD−Rディスクにデジタルオーディオ情報を記録するディスク状記録媒体の記録装置の例を挙げると共に、再生方法及び再生装置として、CD−Rディスクに記録されたデジタルオーディオ情報を再生するディスク状記録媒体の再生方法及び再生装置の例を挙げて説明する。
例えば図1に示すように、CD−Rディスク1は、所定の標本化周波数で標本化され、所定のビット数で量子化されたデジタルオーディオ信号(情報)が記録された第1の記録領域3と、第1の記録領域3に記録されたデジタルオーディオ信号を管理するための情報が記録された第1の管理領域2と、第1の記録領域3に記録されたデジタルオーディオ信号に対応するデジタルオーディオ信号が記録された第2の記録領域6と、第2の記録領域6に記録されたデジタルオーディオ信号を管理するための情報が記録された第2の管理領域5とを有する。
また、CD−Rディスク1には、中央にセンタ孔8が設けられており、第1の管理領域2と、第1の記録領域3と、これらの領域に対応する第1のリードアウト領域4とで第1のセッション(session)9が形成され、第2の管理領域5と、第2の記録領域6と、これらの領域に対応する第2のリードアウト領域7とで第2のセッション10が形成されたいわゆるマルチセッションディスク(multisession disc)である。ここで、第1のセッション9には、CD−DAフォーマットのデータが書き込まれ(記録され)、第2のセッション10には、CD−ROMフォーマットのデータが書き込まれるようにしてもよい。
ここで、本発明の記録媒体上のアドレス情報の管理を説明するに先立ち、サブコーディングフレームについて説明する。
CD−DAやCD−ROM等のCD方式の誤り訂正符号としては、CIRC(cross interleaved reed solomon code)が採用されている。このCD方式では、ディスク状記録媒体に記録される信号は、44.1kHzの標本化周波数で標本化された信号である。また、この標本化されたデータは、6標本化区間分のデータ毎に1つのCIRCフレームにまとめられる。
この1つのCIRCフレームにまとめられた信号のフォーマットは、例えば図2に示すように、各CIRCフレーム85に24ビットの同期パターンデータ領域81と、14ビットのサブコーディング領域82と、16個の各14ビットのプログラムデータD0〜D15から成るプログラムデータ領域83と、4個の各14ビットのパリティデータP0〜P3から成るパリティデータ領域84と、別のプログラムデータ領域83及びパリティデータ領域84とを設けたものである。また、各領域のデータを結合させるために、各部分に対して3ビットの余白領域が設けられている。したがって、各CIRCフレーム85は、合計588ビットのデータを有している。
さらに、98個のCIRCフレーム85を集めて、この各CIRCフレーム85の各領域のデータを結合して並べ換えたものを図3に示す。
この図3に示すように、98個のCIRCフレーム85を集めて形成される各ブロック89は、フレーム同期パターン部86と、サブコーディング部87と、データ及びパリティ部88とから成る。
さらに、サブコーディング部87は、98個のCIRCフレームの同期パターンと、P、Q、R、S、T、U、V、Wの8個のシンボルで定義されるデータ部分とを有している。特に、P、Qのシンボルで定義されるデータ部分は、再生装置のアクセス動作の制御用に用いられている。
ここで、図1に示した各領域には、CD−Rディスク1上における絶対位置を示すためのアドレスが与えられている。このアドレスは、Qのシンボルで定義されるデータ部分で管理されている。
図4は、第1のセッション9、すなわちCD−DAフォーマットにおけるQのシンボルで定義されるデータ部分のフォーマットを示す。
このフォーマットで規定されているデータ構造は、トラック番号部101、インデックス部102、経過時間部110、0部106及び絶対時間部111から構成される情報フレーム120が繰り返されたデータ構成となっている。なお、経過時間部110は、分成分部103、秒成分部104及びフレーム番号成分部105から構成され、また、絶対時間部111も同様に分成分部107、秒成分部108及びフレーム番号成分部109から構成されている。フレーム番号成分部105、109は、共に1秒を更に細かく分ける数字である。
また、各部分のデータは、8ビットのデータからなり、例えば二進化十進法(binary coded decimal:BCD)で表現された2桁で表現される。
図4において、トラック番号部101のデータTNOが“01”〜“99”である場合、このデータTNOは、第1の記録領域3に記録されるデータの順序を示す楽章番号いわゆるトラック番号を表し、経過時間部110及び絶対時間部111には、第1の記録領域3におけるトラック番号に対応するデータがデータ及びパリティ部88に記録されている位置が示される。すなわち、このデータがデータ及びパリティ部88のアドレスとなる。
また、インデックス部102は、楽章を更に細分化したものである。ただし、インデックス部102のデータIXが“00”である場合、このデータIXは、情報フレーム120が楽章間のポーズ区間であることを示すデータが記録される情報フレームであることを示し、特に1楽章目の前のポーズの始まり位置を0分0秒0フレームとし、経過時間部110及び絶対時間部111に示すデータの基準の位置として用いられる。また、0部106には、0が挿入される。
なお、経過時間部110には、各楽章の開始からの時間が記録され、この時間は、ポーズ区間が入るまで加算し続け、トラック番号が更新されると0から再度スタートする。これに対して、絶対時間部111には、基準の位置から加算されていく時間又は絶対時間が記録される。
また、トラック番号部101のデータTNOが“AA”である場合は、このデータTNOは、情報フレーム120が第1のリードアウト領域4の情報フレームであることを示す。
ここで、特に、データTNOが“00”である場合、このデータTNOは、情報フレーム120が第1の管理領域2内のデータであることを示し、この場合のフォーマットは、図5に示すデータ構造の繰り返しとなる。
この図5において、ポイント部112のデータPOが例えば“00”〜“99”である場合、このデータP0は、情報フレーム120が、このデータPOで示される各楽章が始まる絶対時間を示す情報フレームであることを示し、絶対時間部111に記録される各データは、各楽章が始まる絶対時間を示している。なお、最初のポーズの開始位置を0時0分0フレームとしている。
また、データPOが“A0”である場合、このデータPOは、情報フレーム120が最初の楽章番号が示される情報フレームであることを示し、絶対時間部111の分成分部107に記録されるデータPMINは、最初の楽章番号を示し、分成分部107及び秒成分部108には、データPSEC、PFRとして“00”が記録される。
また、データPOが“A1”である場合、このデータP0は、情報フレーム120が最後の楽章番号が示される情報フレームであることを示し、分成分部107にはデータPMINとして最後の楽章番号が記録され、秒成分108及びフレーム番号成分部1092は、データPSEC、PFRとして“00”が記録される。
また、データPOが“A2”である場合、このデータP0は、情報フレーム120が第1のリードアウト領域4が始まる絶対時間が示される情報フレームであることを示し、絶対時間部111には、データPMIN、PSEC、PFRとして、第1のリードアウト領域4が始まる絶対時間が記録される。
なお、以上のどの場合においても、経過時間部110の各データ部分には、“00”が記録される。
さらに、第2のセッション10の有無も、ポイント部112に示される。例えば、ポイント部112にデータPOとして“BO”が書き込まれていると、このデータPOは、第2の管理領域5が、第1のリードアウト領域4の後のポーズ部分の外周部分に設けられていることを示し、この位置を示す絶対時間は、例えば経過時間部110の分成分部103、秒成分部104及びフレーム番号部105に示される。なお、経過時間部110に限らず、絶対時間部111に第2の管理領域5の開始位置を示す絶対時間を記録してもよい。
さらに、第2の記録領域6に第1の記録領域3に記録されているデータに対応するデータが記録されている場合、ポイント部112が“E0”である情報フレームが設けられる。この情報フレームがない場合は、第2のセッション10には文字データのみが第2の管理領域5に記録され、第2の記録領域6にはデータが記録されていないディスク、いわゆる文字付ディスクであることが示される。
なお、第2のセッション10の有無を示す識別データとして、ポイント部112に“B0”が記録された情報フレームを設ける例を挙げたが、これに限定されず、“C0”が記録された情報フレームをもって識別データとしてもよい。CD−Rディスク1と文字付ディスクとを識別するための識別データとして“E0”が記録された情報フレームを設けたが、こちらもこれに限定されず、他の種類の情報フレームを用いてもよい。
また、同様に第2の記録領域6のデジタルオーディオ情報は、第2の管理領域5の情報フレームにより、通常のCD−ROMフォーマットとして上述のように管理される。
ここで、CD−Rディスクの具体例を、このCD−Rディスクにデータを記録する記録装置の第1の実施例と合わせて説明する。
この第1の実施例の記録装置は、例えば図6に示すように、複数の記録領域を有するCD−Rディスク1に情報を記録する記録装置であって、音源からのオーディオ信号を所定の標本化周波数で標本化すると共に、得られるデジタルオーディオ情報(信号)をCD−Rディスク1に記録する形態に変換する音声処理部23と、音声処理部23で処理されたデジタルオーディオ情報をCD−Rディスク1の第1のセッション9と第2のセッション10に記録する記録部18とを有する。
また、音声処理部23は、例えば図7に示すように、第1の音源からのオーディオ信号を所定の標本化周波数で標本化すると共に、得られるデジタルオーディオ情報を所定のビット数で量子化する第1の音声処理部16と、第1の音源に対応する第2の音源からのオーディオ信号を所定の標本化周波数と同一の標本化周波数で標本化すると共に、得られるデジタルオーディオ情報を圧縮する第2の音声処理部17とを有する。そして、記録部18は、第1の音声処理部16からのデジタルオーディオ情報を第1のセッション9の第1の記録領域3に記録し、第2の音声処理部17からのデジタルオーディオ情報を第2のセッション10の第2の記録領域6に記録する。
具体的には、第1の前方マイク12と第2の前方マイク13は、前方チャンネル用のマイクであり、第1の後方マイク14と第2の後方マイク15は、後方チャンネル用のマイクであり、前方チャンネルと後方チャンネルで、複数のチャンネルを有するいわゆるマルチチャンネルが構成されている。
そして、前方チャンネル、すなわち前方マイク12、13からの2チャンネルのオーディオ信号は、第1の音声処理部16に供給され、第1の音声処理部16は、例えばCD−DAフォーマットで規定されている44.1kHzの標本化周波数でこの前方チャンネルのオーディオ信号を標本化した後、16ビット直線量子化して、量子化データを記録部18に供給する。記録部18は、この量子化データを第1のセッション9の第1の記録領域3に記録する。
後方チャンネル、すなわち後方マイク圧縮器15、15からの2チャンネルのオーディオ信号は、第2の音声処理部17に供給され、第2の音声処理部17は、同様に、後方チャンネルのオーディオ信号を、例えば44.1kHzの標本化周波数で標本化した後、例えば聴覚特性を生かし略1/5のデータサイズにビット圧縮するアダプティブ・トランスフォーム・アコースティック・コーディング(adaptive transform acoustic coding:ATRAC)のアルゴリズムを用いて、圧縮を行う。記録部18は、この圧縮されたデータを第2のセッション10の第2の記録領域6に記録する。
また、このとき、上述したように、第1の管理領域2には、ポイント部112が例えば“B0”あるいは“C0”と定義された情報フレームと、ポイント部112が“E0”と定義された情報フレームとが、さらに、第2の管理領域5には、ポイント部112が例えば“D1”と定義された情報フレームが記録される。
ところで、従来のCD−DAフォーマットでは、4チャンネルのデジタルオーディオ情報は、最長で通常の2チャンネルのデジタルオーディオ情報の記録可能時間の半分の時間までしか記録できなかったが、この本発明を適用した記録装置では、この点を改善し、4チャンネルのデジタルオーディオ情報で代表されるマルチチャンネルのデジタルオーディオ情報の長時間の記録ができると共に、通常のCDプレーヤによって、CD−DAフォーマットで記録されたデジタルオーディオ情報を再生することができる記録媒体を実現することができる。
なお、上述では、第1のセッション9に通常のCDプレーヤで再生可能なD−DAフォーマットのデジタルオーディオ情報が記録されると共に、第2のセッション10に44.1kHzの標本化周波数で標本化され、ATRACのアルゴリズムを用いて圧縮されたデジタルオーディオ情報が記録されたCD−Rディスクであることを示す識別データとして、第1の管理領域2のポイント部112が“B0”あるいは“C0”である情報フレームと、“E0”である情報フレームとを設け、さらに、第2の管理領域5のポイント部112が“D1”である情報フレームを設けた具体例について説明したが、本発明は、この具体例に限定されるものではなく、例えば第1の管理領域2のポイント部112及び第2の管理領域5のポイント部112に他の値を記録して、識別データとしてもよい。
また、上述では、第2の音声処理部17において、後方チャンネルのオーディオ信号をATRACのアルゴリズムを用いて圧縮したが、これに限定されず、他の圧縮アルゴリズムを用いて圧縮するようにしてもよい。さらには、圧縮しなくてもビット数を落とすようにダウンサンプリングして、CD−ROMフォーマットのデータになるような量子化を行うようにしてもよい。
つぎに、本発明を適用した記録装置の第2の実施例について説明する。
この第2の実施例の記録装置は、例えば図8に示すように、音声処理部23として、音源からのオーディオ信号を所定の標本化周波数で標本化すると共に、得られるデジタルオーディオ情報を所定のビット数で量子化する量子化部24と、量子化部24からのデジタルオーディオ情報を上位ビットと下位ビットに分離する分離部25とを有する。そして、記録部18は、分離部25からの上位ビットのデジタルオーディオ情報をCD−Rディスク1の第1のセッション9に記録し、下位ビットのデジタルオーディオ情報をこのCD−Rディスク1の第2のセッション10に記録するようになっている。
具体的には、第1のマイク21と第2のマイク22からのオーディオ信号は、量子化部24に供給される。量子化部24は、これらのオーディオ信号を、例えばCD−DAフォーマットで規定されている44.1kHzの標本化周波数にて標本化した後、20ビット直線量子化する。ここで、CD−DAフォーマットで規定されるデータサイズは16ビットであるため、分離部25は、20ビット量子化されたオーディオ信号を上位16ビットのデータと、下位4ビットのデータに分離する。
記録部18は、分離部25で分離された上位16ビットのデータを第1のセッション9の第1の記録領域3に記録し、下位4ビットのデータを第2のセッション10の第2の管理領域5に記録する。
また、このとき、上述したように、第1の管理領域2には、ポイント部112が例えば“B0”あるいは“C0”と定義された情報フレームと、ポイント部112が“E0”と定義された情報フレームとが、さらに、第2の管理領域5には、例えばポイント部112が“D2”と定義された情報フレームが記録される。
ところで、従来のCD−DAフォーマットでは、16ビット以上のビット数で量子化されたデジタルオーディオ情報又は16ビット以上のデータサイズを有するデジタルオーディオ情報を直接ディスクに記録することができなかったため、このデジタルオーディオ情報のビットサイズを小さくする処理を行って、CD−DAフォーマットのデータとしてディスクに記録していたが、この本発明を適用した記録装置では、例えば20ビットのデータサイズを有するデジタルオーディオ情報を上位16ビットと下位4ビットに分割し、この上位ビット側の16ビットのデータサイズを有するデジタルオーディオ情報をCD−DAフォーマットで第1の記録領域3に記録すると共に、残りの下位ビット側の4ビット分のデジタルオーディオ情報を第2の記録領域6に記録することにより、ハイビット化された20ビットのデジタルオーディオ情報をCD−Rディスクに記録することができる。また、このように記録されたCD−Rディスクからは、通常のCDプレーヤを用いてCD−DAフォーマットで記録されたデジタルオーディオ情報を再生することができる。
なお、上述では、ハイビット化したデジタルオーディオ情報を上位ビットと下位ビットに分離し、それぞれを第1の記録領域3と第2の記録領域6に記録したCD−Rディスクであることを示す識別データとして、第1の管理領域2のポイント部112が“B0”あるいは“C0”である情報フレームと、“E0”である情報フレームとを設け、さらに、第2の管理領域5のポイント部112が“D2”である情報フレームを設けた具体例について説明したが、本発明は、この具体例に限定されるものでなく、例えば第1の管理領域2のポイント部112及び第2の管理領域5のポイント部112に他の値を記録して、識別データとしてもよい。
また、上述では、ハイビット化されたデジタルオーディオ情報を上位ビットと下位ビットに分離する方法として、単純に上位16ビットと下位4ビットに分離した例を挙げたが、これに限定されず、上位ビット側のデータをハイビット化したデジタルオーディオ情報に基づいて得られたデータとし、下位ビット側のデータを残りのデータに基づいて得られるデータとしてもよい。
ここで、ハイビット化されたデジタルオーディオ情報を上位ビットと下位ビットに分離して記録する記録装置の変形例の構成を図9に示す。
この変形例の記録装置では、量子化部24の出力の代わりに、44.1kHzの標本化周波数で標本化した後、例えば16ビット以上のビット数で量子化したデジタルオーディオ情報が記録されたマスタテープ30を再生して得られるデジタルオーディオ情報を用いている。また、このマスタテープ30には、記録されているデジタルオーディオ情報を管理するための管理情報も予め書き込まれているものとしている。
また、この記録装置では、CD−Rディスク1に記録する上位ビットのデータ、例えば上位16ビットのデータを、マスタテープ30からのデジタルオーディオ情報をノイズシェーピング部31あるいはディザ回路部32にてデータサイズを16ビットデータに落として得られるものとし、下位ビットのデータを、差分計算部35にてマスタテープ30からのデジタルオーディオ情報と、ノイズシェーピング部31あるいはディザ回路部32からの出力との差分としている。
すなわち、ノイズシェーピング部31は、聴覚特性を考慮し、マスタテープ30からのデジタルオーディオ情報をいわゆるオーバーサンプリングすることにより、ノイズの周波数特性を感度の悪い高域に移動させて量子化ノイズを軽減すると共に、16ビット以上のビット数を有するデジタルオーディオ情報を、いわゆるサインビットマッピング(sign bit mapping)のアルゴリズムを用いて16ビットのデジタルオーディオ情報(以下、単に16ビットデータともいう。)にする。そして、ノイズシェーピング部31は、この16ビットデータを、管理情報生成部42に供給する共に、16ビットデータパス33を介して音楽CDフォーマット変換部36と差分計算部35に供給する。
一方、ディザ回路部32は、マスタテープ30からのデジタルオーディオ情報に、1量子化ステップより小さなランダムノイズ、いわゆるディザを加えて16ビットよりも大きなデータサイズのデータを16ビットデータに変換する。例えば、20ビットの量子化レベルで量子化されたデータ、すなわち20ビットデータを16ビットデータに変換する際に、20ビットの1量子化レベルのステップは16ビットの量子化レベルでの1量子化ステップより小さいため、ある16ビットの量子化ステップ間に分散するデータを、前後の16ビットの量子化レベルに統計的に分散させて量子化ノイズを軽減する。そして、ディザ回路部32は、この16ビットデータを、管理情報生成部42に供給するすると共に、16ビットデータパス33を介して差分計算部35と音楽CDフォーマット変換部36に供給する。
タイミング補正メモリ34は、マスタテープ30からの16ビット以上のビット数を有するデジタルオーディオ情報を一時的に記憶すると共に、記憶したデジタルオーディオ情報を、対応するデータがノイズシェーピング部31あるいはディザ回路部32から差分計算部35に供給されるのと同期させて、差分計算部35に供給する。
差分計算部35は、ノイズシェーピング部31あるいはディザ回路部32からの16ビットデータと、タイミング補正メモリ34からの16ビット以上の大きさのデータとの差分を取って、得られる差分データを混合部39に供給する。
混合部39は、アドレスデータ出力部37から供給されるアドレスデータと、差分計算部35からの差分データとを混合して、ひとまとまりのデータ、すなわち混合データを生成する。なお、アドレスデータは、差分データに対応する16ビットデータのCD−Rディスク1でのアドレスを示し、後述する再生装置にて、この差分データと、16ビットデータとを同期させて再生するのに用いられる。そして、混合データは、内部メモリ41に供給され、一時的に記憶される。
一方、音楽CDフォーマット変換部36は、16ビットデータをCD−DAフォーマットで規定されるデータに変換し、得られる音楽CDフォーマットデータを切換スイッチ40を介して、EFM変調部45に供給する。
また、CD−ROMフォーマット変換部38は、内部メモリ41に蓄積された混合データをCD−ROMフォーマットで規定されるデータに変換し、得られるCD−ROMフォーマットデータを切換スイッチ40を介してEFM変調部45に供給する。
管理情報生成部42は、レジスタを有し、第1の管理領域2あるいは第2の管理領域5に記録するための管理情報を形成するは管理データを、マスタテープ30から再生された管理情報及びノイズシェーピング部31あるいはディザ回路部32からの出力に基づいて生成し、レジスタに一時的に蓄積する。また、管理情報生成部42は、レジスタに蓄積した管理データを切換スイッチ40を介してEFM変調部45に供給する。なお、後述するように、第1の管理領域2に記録する第1の管理データがEFM変調部45に出力された後には、第2の管理領域5に記録する第2の管理データが生成され、レジスタにはこの第2の管理データが蓄積される。
リードアウト生成部43は、第1のリードアウト領域4及び第2のリードアウト領域7に記録するリードアウトデータを生成し、切換スイッチ40を介してEFM変調部45に出力する。
制御部44は、切換スイッチ40の切り換え動作を制御する。ここで、CD−Rディスク1へのデータ記録は、内周側から順、すなわち第1の管理領域2、第1の記録領域3、第1のリードアウト領域4、第2の管理領域5、第2の記録領域6、第2のリードアウトの順序で行われる。
したがって、CD−Rディスク1に記録する順序に従って、制御部44は、記録開始時に管理情報生成部42の出力が選択されるように切換スイッチ40を切り換えて、第1の管理データをEFM変調部45に供給し、続いて音楽CDフォーマット変換部36の出力が選択されるように切換スイッチ40を切り換えて、リアルタイムで送られてくる第1の記録領域3に記録する音楽CDフォーマットデータをEFM変調部45に供給し、さらに、リードアウト生成部43の出力が選択されるように切換スイッチ40を切り換えて、第1のリードアウト領域4に記録する第1のリードアウトデータをEFM変調部45に供給する。さらに、制御部44は、第1のセッション9に記録するためのデータをEFM変調部45に送り終えた後、第2のセッション10に記録するためのデータも、上述のように、切換スイッチ40を管理情報生成部42、CD−ROMフォーマット変換部38、リードアウト生成部43の順に切り換える制御を行い、データをEFM変調部45に供給する。なお、CD−ROMフォーマット変換部38は、その出力が切換スイッチ40によって選択されると、内部メモリ41に蓄積されているデータを取り出し、CD−ROMフォーマットに変換して出力する。
EFM変調部45は、各部分から切換スイッチ40を介して供給されるデータを、CD方式で採用されている変調方式であるEFM(eight to fourteen modulation)のアルゴリズムにて変調して、入力されるデータをCD−Rディスク1に書き込む形態に変換し、レーザダイオード46に出力する。
レーザダイオード46は、EFM変調部45から出力されるデータをCD−Rディスク1に記録するための記録用光源であり、EFM変調部45からのデータに応じて記録用レーザ光を発光し、この記録用レーザ光をCD−Rディスク1の表面に設けられた記録面に照射して記録を行う。
なお、例えば図10に示すように、さらに検出部48を設けて、この検出部48において、音楽CDフォーマットデータ及びCD−ROMフォーマットデータの各データ量を検出し、この検出結果に基づいて、後からCD−ROMフォーマットデータを書き込む第2の記録領域6に不足が生じないか否かを判別し、この判別結果に応じて制御部51を動作させるようにしてもよい。
すなわち、判別結果は、これ以上音楽CDフォーマットデータの第1の記録領域への記録を継続すると、音楽CDフォーマットデータに対応するCD−ROMフォーマットデータを記録する第2の記録領域6が不足する虞が生じた場合に発生する信号であり、この信号を制御部51に供給する。そして、制御部51は、この信号に基づいて、切換スイッチ40を制御する。また、判定結果を警告表示部49に供給して、第1の記録領域の記録の強制終了を知らせる表示を行わせる。
また、例えば図11に示すように、アドレスデータと同様に、16ビットデータと差分データをリンクするために、タイムコードを出力するタイムコード出力部52と、このタイムコード出力部52からタイムコードを、差分計算部35からの差分データと混合するためのデータに変換するタイムコードデータ変換部53とを設け、CD−Rディスク1の第2の記録領域6にタイムコード情報を含んだデータを記録するようにしてもよい。
すなわち、図11において、音楽CDフォーマット変換部55は、ノイズシェーピング部31あるいはディザ回路部32から16ビットデータパス33を介して供給される16ビットデータを音楽CDフォーマットデータに変換する。そして、この音楽CDフォーマットデータは、EFM変調された後、第1のセッション9の各領域にレーザダイオード等の記録用光源を用いて記録される。
一方、混合部54は、差分計算部35からの差分データと、タイムコードデータ変換部53からのタイムコードデータと、アドレスデータ出力部37からのアドレスデータとを混合し、得られる混合データをCD−ROMフォーマット変換部56に供給する。CD−ROMフォーマット変換部56は、この混合データをCD−ROMフォーマットデータに変換する。そして、このCD−ROMフォーマットデータは、EFM変調された後、第2のセッション10の各領域にレーザダイオード等の記録用光源を用いて記録される。
また、この図11に示す記録装置では、音楽CDフォーマット変換部55による第1のセッション9への記録と、CD−ROMフォーマット変換部56による第2のセッション10への記録とを、それぞれ独立した記録用ヘッドを用いて並行して行うようにしている。したがって、図9及び図10に示す記録装置に設けられていた内部メモリ41は、必要がなくなり、この記録装置では、混合部54から出力される混合データを、CD−ROMフォーマット変換部56に直接供給するようにしている。
なお、図9及び図10に示す記録装置においても、図11に示す記録装置のタイムコード出力部52のようなタイムコードに関するデータを出力する部分を設けて、混合部39にタイムコードデータを出力するようにしてもよい。換言すると、図11に示す記録装置において、図9及び図10に示す記録装置と同様に、単独の記録用ヘッドを用いて、第2の記録領域6にタイムコード等を記録するようにしてもよい。
つぎに、本発明を適用した記録装置の第3の実施例について説明する。
この第3の実施例の記録装置は、例えば図12に示すように、音声処理部23して、収録用音源11からのオーディオ信号を所定の標本化周波数で標本化すると共に、得られるデジタルオーディオ情報を所定のビット数で量子化する量子化部24と、量子化部24からのデジタルオーディオ情報を所定の標本化周波数の整数分の1の周波数で帯域分割して、2つのグループに分割する帯域分割部61とを有する。そして、記録部18は、2つのグループの内の一方のグループのデジタルオーディオ情報をCD−Rディスク1の第1のセッション9に記録し、他方のグループのデジタルオーディオ情報をこのCD−Rディスク1の第2のセッション10に記録するようになっている。
具体的には、第1のマイク21と第2の22からのオーディオ信号は、量子化部24に供給される。量子化部24は、これらのオーディオ信号を、例えばCD−DAフォーマットで規定されている標本化周波数よりも高い標本化周波数、例えば88.2kHzにて標本化した後、20ビット直線量子化する。ここで、CD−DAフォーマットで規定されるデータサイズは、44.1kHzの標本化周波数で標本化され16ビットである。また、所定の標本化周波数で標本化したデジタルオーディオ情報における有効な信号成分は、標本化周波数の半分の周波数よりも低域側のものである。
そこで、帯域分割部61は、例えば22kHz以下の信号成分を通過させる低域通過フィルタと、22kHz〜44kHzまでの帯域の信号成分を通過させる帯域通過フィルタとから構成され、帯域分割部61は、88.2kHzの標本化周波数で標本化されたデジタルオーディオ情報の内、低域通過フィルタによって22kHz以下の信号成分を取り出し、この信号成分を周波数特性変換部62に供給し、また、帯域通過フィルタによって22kHz〜44kHzの信号成分を取り出し、この信号成分を圧縮処理部63に供給する。
周波数特性変換部62は、22kHzまでの帯域の信号成分を、さらに44.1kHzの標本化周波数で標本化し、例えば上述のサインビットマッピングのアルゴリズムを用いて20ビットのデータサイズを16ビットに落として、記録部18に供給する。このようにして、CD−DAフォーマットで規定されるデータ、すなわち44.1kHzの標本化周波数で標本化され、16ビットで量子化されたデータが得られる。
一方、圧縮処理部63は、22kHz〜44kHzの帯域の信号成分を、例えば上述のATRACのアルゴリズムを用いて略1/5のデータサイズに圧縮して記録部18に供給する。
記録部18は、周波数特性変換部62からのデータをCD−Rディスク1の第1のセッション9の第1の記録領域3に記録し、圧縮処理部63からの圧縮データをCD−ROMフォーマットのデータに変換して、このCD−Rディスク1の第2のセッション10の第2の記録領域6に記録する。
また、このとき、上述したように、第1の管理領域2には、ポイント部112が例えば“B0”あるいは“C0”と定義された情報フレームと、ポイント部112が“E0”と定義された情報フレームとが、さらに、第2の管理領域5には、例えばポイント部112が“D3”と定義された情報フレームが記録される。
ところで、従来のCD−DAフォーマットでは、44.1kHzよりも大きな標本化周波数で標本化したデジタルオーディオ情報の記録を直接行うことが不可能であったが、この本発明を適用した記録装置では、例えば88.2kHzの標本化周波数で標本化したデジタルオーディオ情報の低域側の信号成分をダウンサンプリングしてビット数を落としたCD−DAフォーマットのデジタルオーディオ情報が第1の記録領域に記録され、高域側の信号成分を圧縮したデジタルオーディオ情報が第2の記録領域6に記録されたCD−Rディスクを生成することができる。また、このように記録されたCD−Rディスクからは、通常のCDプレーヤを用いて、CD−DAフォーマットで記録デジタルオーディオ情報を再生することができる。
また、従来のCD−DAフォーマットでは、16ビット以上のビット数で量子化されたデジタルオーディオ情報又は16ビット以上のデータサイズを有するデジタルオーディオ情報の記録を直接行うことが不可能であったが、この第3の実施例の記録装置では、例えば20ビットのデータサイズを有するデジタルオーディオ情報を低域側と高域側に分割し、低域側のデジタルオーディオ情報をサインビットマッピング等によってビット数を落とし、高域側を圧縮することにより、第2の実施例の記録装置と同様に、ハイビット化されたデジタルオーディオ情報を記録できると共に、通常のCDプレーヤを用いてCD−DAフォーマットで記録されたデジタルオーディオ情報を再生することができる記録媒体を実現することができる。
なお、上述では、標本化周波数が44.1kHzより高いいわゆるハイサンプリングされたデジタルオーディオ情報が所定の周波数で帯域分割され、さらに、得られる低域側のデータが44.1kHzの標本化周波数でダウンサンプリングされて第1の記録領域3に記録されると共に、高域側のデータがATRACのアルゴリズムを用いて圧縮されて第2の記録領域6に記録されたCD−Rディスクであることを示す識別データとして、第1の管理領域2のポイント部112が“B0”あるいは“C0”である情報フレームと、“E0”である情報フレームとを設け、さらに、第2の管理領域5のポイント部112が“D3”である情報フレームを設けた具体例について説明したが、本発明は、この具体例に限定されるものではなく、例えば第1の管理領域2のポイント部112及び第2の管理領域5のポイント部112に他の値を記録として、識別データとしてもよい。
また、上述では、圧縮処理部63において、高域側の信号成分をATRACのアルゴリズムを用いて圧縮するようにしていたが、これに限定されず、他の圧縮アルゴリズムを用いて圧縮するようにしてもよい。さらには、圧縮しなくてもビット数を落とすようにダウンサンプリングして、CD−ROMフォーマットのデータになるような量子化を行うようにしてもよい。
つぎに、本発明を適用した再生装置の第1の実施例について説明する。
この第1の実施例の再生装置は、例えば図1に示すようにデジタルオーディオ情報が記録された第1の記録領域3と、この第1の記録領域3に記録されたデジタルオーディオ情報を管理するための情報が記録された第1の管理領域2と、第1の記録領域3に記録されたデジタルオーディオ情報に対応するデジタルオーディオ情報が記録された第2の記録領域6と、この第2の記録領域6に記録されたデジタルオーディオ情報を管理するための情報が記録された第2の管理領域5とを有するCD−Rディスク1からデジタルオーディオ情報を再生する再生装置であって、例えば図13に示すように、CD−Rディスク1からデジタルオーディオ情報を再生する光ピックアップ70及び信号処理部71と、光ピックアップ70によって第1の記録領域3から読み取ったデジタルオーディオ情報を記憶する第1のメモリ72と、光ピックアップ70によって第2の記録領域6から読み取ったデジタルオーディオ情報を記憶する第2のメモリ73と、第1のメモリ72に蓄積されているデータ量が所定量以上か否かを判別する第1の判別部74と、第2のメモリ73に蓄積されているデータ量が所定量以上か否かを判別する第2の判別部75と、光ピックアップ70を移動するサーボ回路部77と、第1の管理領域2の情報に基づいて第2の記録領域6に光ピックアップ70を移動して、第2の記録領域6から読み取ったデジタルオーディオ情報を第2のメモリ73に記憶し、第2の判別部75にて第2のメモリ73に記憶されたデータ量が所定量以上と判別された場合、第2のメモリ73に蓄積されたデジタルオーディオ情報に対応するデジタルオーディオ情報が記録された第1の記録領域3に光ピックアップ70を移動して、第1の記録領域3から読み取ったデジタルオーディオ情報を第1のメモリ72に記憶し、第1のメモリ72と第2のメモリ73からデジタルオーディオ情報を同期を取って出力する制御を行う制御部76とを備える。
なお、上述のようにCD−Rディスク1は、第1の管理領域2と第1の記録領域3を有する第1のセッション9にはCD−DAフォーマットのデータが記録され、第2の管理領域5と第2の記録領域6を有する第2のセッション10にはCD−ROMフォーマットのデータが記録されたマルチセッションの光ディスクである。
そして、光ピックアップ70は、CD−Rディスク1からのデータを読み出し、得られる再生信号を信号処理部71に供給する。また、光ピックアップ70は、後述するサーボ回路部77からのサーボ制御信号に基づいて、第1の記録領域3あるいは第2の記録領域6にアクセスする。ここで、CD−Rディスク1の第1のセッション9から第2のセッション10へのアクセス時間及び第2のセッション10から第1のセッション9への光ピックアップ70のアクセス時間は、例えば1秒である。
信号処理部71は、再生信号から、第1の管理領域2あるいは第2の管理領域5から得られるCD−Rディスク1の種類を示す識別データを抽出して、制御部76に供給する。そして、制御部76は、この識別データに基づいて信号処理部71等を制御する。具体的には、信号処理部71は、制御部76の制御の下に、第1のセッション9を読み出して得られた再生信号に対してCD−DAフォーマット用の信号処理を施し、得られるデジタルオーディオ情報を第1のメモリ72に供給し、第2のセッション10を読み出して得られた再生信号に対して所定の信号処理を施し、得られるデジタルオーディオ情報を第2のメモリ73に供給する。
例えば、後述するように、第1の実施例の記録装置にて記録されたCD−Rディスク1を再生する場合は、再生しようとしているCD−Rディスク1は、第2のセッション10を有するディスクであり、第2の記録領域6に記録されているデータはATRACのアルゴリズムを用いて圧縮されており、第1の管理領域2にはポイント部112が“B0”あるいは“C0”である情報フレームが、また、第2の管理領域5にはポイント部112が“D1”である情報フレームが記録されている。そして、信号処理部71は、これらの情報フレームを検出すると、情報フレームを識別する識別テータを制御部76に供給する。制御部76は、この識別データに応じた制御信号によって信号処理部71を制御し、信号処理部71は、第2の記録領域6に対応するデータを伸張し、得られるデジタルオーディオ情報を第2のメモリ73に供給する。
第1のメモリ72は、信号処理部71から供給される第1の記録領域3に対応するデジタルオーディオ情報を一時的に記憶する。また、この第1のメモリ72は、取り込んだ蓄積データ量を示すデータを第1の判別部74に供給すると共に、制御部76からのメモリ制御信号に基づいて、記憶しているデジタルオーディオ情報を読み出して再生出力部79に供給する。また、第2のメモリ73は、信号処理部71からの第2の記録領域6に対応するデジタルオーディオ情報を一時的に記憶する。また、この第2のメモリ73は、第1のメモリ72と同様に、取り込んだ蓄積データ量を示すデータを第2の判別部75に供給すると共に、制御部76からのメモリ制御信号に基づいて、記憶しているデジタルオーディオ情報を読み出して再生出力部79に供給する。
すなわち、第1の判別部74は、第1のメモリ72から送られる蓄積データ量を示すデータに基づいて、第1のメモリ72の蓄積データ量が所定量、例えば蓄積許容量に達したか否かを判別し、この判別結果を示す判別データを制御部76に供給する。また、同様に、第2の判別部75は、第2のメモリ73から送られる蓄積データ量を示すデータに基づいて、第2のメモリ73の蓄積データ量が所定量、例えば蓄積許容量に達したか否かを判別し、この判別結果を示す判別データを制御部76に供給する。なお、ここでは、第1及び第2の判別部74、75を、第1及び第2のメモリ72、73とは独立して設けたが、これらを各メモリ72、73の内部に、あるいは制御部76の内部に設けるようにしてもよい。
ここで、この第1の実施例の再生装置の動作、すなわち本発明を適用した再生方法について、例えば図14に示すフローチャートを参照して説明する。
この本発明を適用した再生方法は、デジタルオーディオ情報が記録された第1の記録領域3と、この第1の記録領域3に記録されたデジタルオーディオ情報を管理するための情報が記録された第1の管理領域2と、第1の記録領域3に記録されたデジタルオーディオ情報に対応するデジタルオーディオ情報が記録された第2の記録領域6と、第2の記録領域6に記録されたデジタルオーディオ情報を管理するための情報が記録された第2の管理領域5とを有する記録媒体からデジタルオーディオ情報を再生する再生方法であって、図14に示すように、第1の管理領域2の情報を読み取り、読み取った管理情報に基づいて第2の記録領域6が存在するか否かを判別するステップS1、S2と、ステップS1、S2で第2の記録領域6が存在すると判別された場合、第2の管理領域5に光ピックアップ70を移動するステップS6と、ステップS6で移動した光ピックアップ70によって第2の管理領域5の情報を読み取り、この情報に基づいて第2の記録領域6のデジタルオーディオ情報を読み取り、読み取ったデジタルオーディオ情報を第1のメモリ72に記憶するステップS12、S13、S14と、ステップS12〜S14にて第1のメモリ72に蓄積した第2の記録領域6からのデジタルオーディオ情報に対応するデジタルオーディオ情報が記録されている第1の記録領域3中のデータ記録位置に光ピックアップ70を移動するステップS15と、ステップS15にて移動した光ピックアップ70によって第1の記録領域3のデジタルオーディオ情報を読み出し、このデジタルオーディオ情報を第2のメモリ73に記憶すると共に、第1のメモリ72に蓄積されているデジタルオーディオ情報とこの第2のメモリ73に蓄積されたデジタルオーディオ情報を同期を取りながら出力するステップS16、S17とを有する。
さらに、この再生方法は、第2のメモリの蓄積量と所定値を比較するステップS18と、ステップS18にて第2のメモリの蓄積量が所定値を越えたと判別された場合、第1のメモリ72に蓄積されたデジタルオーディオ情報に継続するデジタルオーディオ情報が記録された第2の記録領域6中のデータ記録位置に光ピックアップ70を移動すると共に、デジタルオーディオ情報を読み出すステップS20と、ステップS20にて読み取った第2の記録領域6のデジタルオーディオ情報を第1のメモリ72に記憶すると共に、この第1のメモリ72に蓄積したデジタルオーディオ情報と第2のメモリ73に蓄積されているデジタルオーディオ情報を同期を取りながら出力するステップS21、S22とを有する。
そして、この再生方法では、ステップS0において、CD−Rディスク1の再生操作が開始され、ステップS1において、光ピックアップ70が第1の管理領域2にアクセスして、情報を再生する。
すなわち、制御部76は、サーボ回路部77にサーボ回路制御信号を供給して、光ピックアップ70のアクセス動作を制御する。
ステップS2において、光ピックアップ70から供給される管理情報(以下、第1の管理情報という。)中に、図5で示すデータPOが“B0”である情報フレームが存在するか否かが制御部76で判別される。すなわち、再生しているディスクがマルチセッションディスクであるか否かが判別される。判別結果がNO、すなわち再生しているディスクがシングルセッションディスクである場合には、処理はステップS3に進み、この再生装置は、通常のディスクの再生処理を行う。
一方、ステップS2における判別結果がYES、すなわち再生しているディスクがマルチセッションディスクであると判別された場合には、処理はステップS4に進み、今度は第1の管理情報中に、データPOが“E0”である情報フレームが存在するか否かが制御部76で判別される。この判別結果がNO、すなわち再生しているディスクが、第2のセッション10の第2の管理領域5に文字データのみが記録され、第2の記録領域6にはデータが記録されていないディスクであると判別されたときは、処理はステップS5に進み、再生装置は、いわゆる文字付ディスクの再生処理を行う。
また、ステップS4における判別結果がYES、すなわち再生しているディスクがCD−Rディスクであると判別された場合には、処理はステップS6に進み、第1の管理情報に示されるアドレス情報に基づいて、光ピックアップ70は第2の管理領域5をアクセスする。すなわち、制御部76は、サーボ回路部77にサーボ回路制御信号を供給して、光ピックアップ70のアクセス動作を制御する。
ステップS7において、光ピックアップ70は第2の管理領域5の再生を行い、処理はステップS8に進む。
ステップS8において、制御部76は、第2の管理領域5のデータ内容(以下、第2の管理情報という。)を内部のメモリに蓄積し、処理はステップS9に進み、再生装置はコマンド入力待機状態になり一旦停止する。
ステップS10において、制御部76はコマンド入力があると判別すると、処理はステップS11に進み、制御部76は一旦停止を解除し、処理はステップS12に進む。
ステップS12において、制御部76は、第2の管理情報のアドレス情報に基づいて、サーボ回路制御信号をサーボ回路部77に供給し、光ピックアップ70は第2の記録領域6をアクセスする。
ステップS13において、信号処理部71は、CD−ROMの規格で記録された第2の記録領域6のCD−ROMフォーマット用スクランブル解除処理や、例えばエラー訂正やアドレス処理等のCD−ROM処理を行う。すなわち、制御部76は、信号処理部71に処理を行わせる制御信号を送る。
ステップS14において、第2のメモリ73は、CD−ROM処理によって得られる再生データを取り込む。すなわち、制御部76は、信号処理部71に処理制御信号を供給すると共に、第2のメモリ73にメモリ制御信号を供給する。
ステップS15において、光ピックアップ70は、第2のメモリ73に取り込まれた再生データに対応するデジタルオーディオ情報が記録されているアドレスに基づいて第1の記録領域3をアクセスする。すなわち、制御部76は、サーボ回路制御信号をサーボ回路部77に供給して、光ピックアップ70のアクセス動作を制御する。
ステップS16において、光ピックアップ70は、ステップS15にてアクセスした第1の記録領域3から再生データを再生して出力する。さらに、第1のメモリ72はこの再生データを取り込む。すなわち、制御部76は、信号処理部71に処理を行わせる処理制御信号を供給すると共に、第1のメモリ72にメモリ制御信号を供給する。
ステップS17において、第1のメモリ72及び第2のメモリ73は、記憶しているデジタルオーディオ情報を、所定のデータ量毎に読み出して、再生出力部79に供給する。再生出力部79は、供給されるデジタルオーディオ情報を混合して出力する。すなわち、制御部76は、第1のメモリ72、第2のメモリ73にメモリ制御信号を供給する共に、再生出力部79に再生制御信号を供給する。
なお、この間も、信号処理部71から第1のメモリ72に、第1の記録領域を再生して得られる再生データが送られて、蓄積されている。
ステップS18において、制御部76は、第1のメモリ72がデータ蓄積許容量に達したか否かを判別し、この判別結果がNO、すなわち第1のメモリ72に空き領域が存在すると判別したときには、処理はステップS19に進む。
ステップS19において、光ピックアップ70は、第1の記録領域3の再生を継続し、第1のメモリ72は、光ピックアップ70からの再生データを蓄積する。すなわち、制御部76は、サーボ回路制御信号をサーボ回路部77に供給して光ピックアップ70のアクセス動作を制御すると共に、信号処理部71に処理制御信号を供給し、第1のメモリ72にメモリ制御信号を供給する。そして、処理はステップS17に戻る。
一方、ステップS18での判別結果がYES、すなわち制御部76が第1のメモリ72がデータ蓄積許容量に達したと判別したときには、処理はステップS20に進む。
ステップS20において、光ピックアップ70は、第2の記録領域6の続きのアドレスをアクセスし、データを再生する。すなわち、制御部76は、サーボ回路制御信号をサーボ回路部77に供給し、光ピックアップ70のアクセス動作を制御する。
ステップS21において、第2のメモリ73は、ステップS20で光ピックアップ70よって再生された第2の記録領域6の再生データを取り込む。すなわち、制御部76は、信号処理部71に処理制御信号を供給し、第2のメモリ73にメモリ制御信号を供給する。
ステップS22において、第1のメモリ72及び第2のメモリ73は、記憶しているデジタルオーディオ情報を所定のデータ量毎に読み出して、再生出力部79に供給する。再生出力部79は、供給されるデジタルオーディオ情報を混合して出力する。そこで、制御部76は、第1のメモリ72、第2のメモリ73にメモリ制御信号を供給すると共に、再生出力部79に再生制御信号を供給する。なお、この間も、信号処理部71から第2のメモリ73に、第2の記録領域6を再生して得られるからの再生データが送られて、蓄積されている。
ステップS23において、制御部76は、第2のメモリ73がデータ蓄積許容量に達したか否かを判別する。この判別結果がNO、すなわち第2のメモリ73に空き領域が存在すると判別したときは、処理はステップS21に戻り、判別結果がYES、すなわち第2のメモリ73がデータ蓄積許容量に達したと判別したときは、処理はステップS24に進む。
ステップS24において、光ピックアップ70は、第1の記録領域3の続きのアドレスにアクセスし、データを再生する。すなわち、制御部76は、サーボ回路制御信号をサーボ回路部77に供給し、光ピックアップ70のアクセス動作を制御する。
ステップS25において、判別部76は、第1の記録領域3の再生が終了したか否か、あるいは停止操作用のコマンド入力があるか否かを判別する。この判別結果がNO、すなわち第1の記録領域3には未再生のデジタルオーディオ情報が存在していると判別すると共に、停止操作用のコマンド入力がないと判別すると、処理はステップS26に進む。
ステップS26において、光ピックアップ70は、第1の記録領域3の再生を継続し、第1のメモリ72は、光ピックアップ70からの再生データを蓄積する。すなわち、制御部76は、サーボ回路制御信号をサーボ回路部77に供給して、光ピックアップ70のアクセス動作を制御すると共に、信号処理部71に処理制御信号を供給し、第1のメモリ72にメモリ制御信号を供給する。そして、処理はステップS17に戻る。
また、判別結果がYES、すなわち第1の記録領域3のデジタルオーディオ情報の再生が終了したと判別されるか、あるいは停止操作用のコマンド入力がなされた場合、処理はステップS27に進み、この再生装置は、再生動作を終了する。
なお、第2の記録領域6にタイムコードがCD−ROMフォーマットにて付加されたCD−Rディスクである場合、ステップS17及びステップS22では第1のメモリ72からの再生データと第2のメモリ73からの再生データをタイミングをとって取り出さなくても、第1のメモリ72と第2のメモリ73を同時に読み出すことにより、デジタルオーディオ情報を同期させて出力することができる。
図14に示したような再生方法では、読み出したデータを一時的にメモリに取り込んで、このメモリからデータを出力させるには、このメモリに書き込む際のデータ書き込み速度は、データ読み出し速度以上であることが条件となる。
そこで、第1のメモリ72にデジタルオーディオ情報を書き込む速度は、第1のメモリからデジタルオーディオ情報を読み出す速度よりも速く、第2のメモリ73にデジタルオーディオ情報を書き込む速度は、第2のメモリからデジタルオーディオ情報を読み出す速度よりも速くする必要がある。
ここで、この第1のメモリ72に書き込む速度及び読み出す速度、また、第2のメモリ73に書き込む速度及び読み出す速度について、第1の記録領域3にはCD−DAフォーマットデータが記録され、第2の記録領域6にはATRACのアルゴリズムを用いて圧縮された圧縮データが記録されたCD−Rディスクを再生する再生方法を例に挙げて説明する。
通常のCD方式において規定される再生時のデータ読み出し速度は、1.4112Mビット/秒である。また、上述のようにATRACのアルゴリズムを用いて圧縮された圧縮データは略1/5のデータサイズに圧縮されているため、第2のメモリ73からの圧縮データの読み出し速度は、0.2822(=1.4112×(1/5))Mビット/秒である。
上述したような条件を満たすには、再生時に第1の記録領域3のデジタルオーディオ情報を取り込む第1のメモリ72からのデータ読み出し速度は、1.4112(Mビット/秒)であるため、第1のメモリ72へのデータ書き込み速度は、1.4112(Mビット/秒)以上である必要がある。また、第1の記録領域3のデジタルオーディオ情報と同期して再生する際の第2の記録領域6のデジタルオーディオ情報を取り込む第2のメモリ73からのデータ読み出し速度は、282.2(=1.4112(Mビット/秒)×(1/5))Kビット/秒であるため、第2のメモリ73へのデータ書き込み速度は、282.2Kビット/秒以上である必要がある。
そこで、第1のメモリ72へのデータ書き込み速度(以下、第1の書き込み速度ともいう。)を、第1のメモリ72からのデータ読み出し速度(以下、第1の読み出し速度ともいう。)の4倍、すなわち5.6448(Mビット/秒)とし、第2のメモリへのデータ書き込み速度(以下、第2の書き込み速度ともいう。)を、第2のメモリ73からのデータ読み出し速度(以下、第2の読み出し速度ともいう。)の20倍、すなわち5.6448(Mビット/秒)として、説明を行う。
第1のメモリ72は、例えば図15Aに示すように、アドレスAから順にデータを記憶していき、それをある周期で繰り返すようになっている。第2のメモリ73は、例えば図15Bに示すように、第1のメモリ72と同様に、アドレスAから順にデータを記憶していき、それをある周波数で繰り返すようになっている。なお、第1のメモリ72及び第2のメモリ73のデータの蓄積許容量を、16.38Mビットとする。
また、第1のメモリ72にアドレスAから順にデータを書き込んでいく方向とアドレスを示すものとして、ライトベクトルWを定義し、また、第1のメモリ72のアドレスAから順にデータを読み出す方向とアドレスを示すものとして、リードベクトルRを定義する。さらに、第2のメモリ73についても同様に、ライトベクトルWとリードベクトルRを定義する。また、一般に、メモリの容量をm、このメモリへのデータ書き込み速度をW、このメモリからのデータ読み出し速度をr(ただし、w>r)とすると、メモリがデータ蓄積許容量に達する時間Tは、以下の式1のようになる。
T=m/(w−r) ・・・ 式1
式1によれば、第1のメモリ72がデータ蓄積許容量に達するまでの時間Tは、3.8690(=16.38/(5.6448−1.4112))秒、すなわち略3.9秒である。一方、第2のメモリ73がデータ蓄積許容量に達するまでの時間Tは、3.0545(=16.38/(5.6448−0.2822))秒、すなわち略3.1秒である。
また、第1の書き込み速度が第1の読み出し速度の4倍であり、第2の書き込み速度が第2の読み出し速度の20倍であるので、ライトベクトルWが進む速度は、リードベクトルRが進む速度の4倍となり、また、ライトベクトルWが進む速度は、リードベクトルRが進む速度の20倍となる。
ここで、デジタルオーディオ情報を各記録領域から取り出して再生するタイミングを図16の数直線で模式化して示す。
この数直線において、再生を開始し、第1の管理領域2のデータと、第2の管理領域5のデータとを、図13に示した再生装置の制御部76が取り込んだ後、時刻tから時刻tまでの間に、光ピックアップ70が、第2の管理領域5のデータに基づいて、第1の記録領域3から第2の記録領域6にアクセスする。
時刻tから時刻tまでの区間lでは、第2の記録領域6からの再生データが第2のメモリ73に書き込まれる。時刻tから時刻tまでの間に、光ピックアップ70が第2の記録領域6から第1の記録領域3にアクセスする。
また、時刻tから時刻tまでの区間lでは、第1の記録領域3からの再生データが第1のメモリ72に書き込まれる。時刻tから時刻tまでの間に、光ピックアップ70が第1の記録領域3から第2の記録領域6にアクセスする。
時刻tから時刻tまでの区間lでは、第2の記録領域6からの再生データが第2のメモリ73に書き込まれる。時刻tから時刻tまでの間に、光ピックアップ70が第2の記録領域6から第1の記録領域3にアクセスする。
また、時刻tから時刻tまでの区間lでは、第1の記録領域3からの再生データが第1のメモリ72に書き込まれる。時刻tから時刻tまでの間に、光ピックアップ70が第1の記録領域3から第2の記録領域6にアクセスする。
なお、時刻tで再生動作が開始し、時刻tで実際に再生データが出力されるものとする。
また、第1の記録領域3と第2の記録領域6との間のアクセス時間は、上述のように1秒である。
また、区間lは、例えば0.3秒間であり、この区間lにおいて第2の記録領域6から第2のメモリ73にデータが取り込まれる。また、ライトベクトルWがリードベクトルRの20倍の速度を有するので、第2のメモリ73には6(=3×20)秒分の再生データが取り込まれたことになる。すなわち、時刻tから6秒間は、第2の記録領域6からデータを第2のメモリ73に取り込む必要はない。
区間lは、再生動作開始から区間l、すなわち1.3(=0.3+1)秒後に始まり、また、上述のように第1のメモリ72がデータ蓄積許容量に達するまでの時間時間Tは3.9秒間であり、この区間lにおいて第1の記録領域3から第1のメモリ72にデータが取り込まれる。また、ライトベクトルWがリードベクトルRの4倍の速度を有するので、第1のメモリ72には15.6(=3.9×4)秒分の再生データが取り込まれたことになるが、このとき、上述のように区間lの開始時より、第1のメモリ72bからの再生データの出力が開始しているため、データ取り込み終了時、すなわち時刻tにおいて、第1のメモリ72には11.7(=15.6−3.9)秒分の再生データが残っていることになる。
区間lは、時刻tから区間l、すなわち4.9(=3.9+1)秒後に始まり、また、上述のように第2のメモリ73がデータ蓄積許容量に達するまでの時間Tは3.1秒間であり、この区間lにおいて第2の記録領域6から第2のメモリ73にデータが取り込まれる。ここで、第2のメモリ73へのデータ取り込みを再び開始した時刻tは、前に第2のメモリ73へのデータ取り込みを停止した時刻tから、1秒と、区間lすなわち4.9(=3.9+1)秒とを加算した5.9(=1+4.9)秒だけ経過しているが、この経過時間は、上述の6秒以下であるため、第2のメモリ73がこの区間lで空になることはない。
なお、区間lにおいて、第2のメモリ73には、62(=3.1×20)秒分の再生データが取り込まれたことになるが、データ読み出し動作が継続しているため、データ取り込み終了時、すなわち時刻tにおいては、第2のメモリ73には58.9(=62−3.1)秒分の再生データが残っていることになる。
また、区間lは、第1の記録領域3から第1のメモリ72に3.9秒間データを1回取り込むと共に、第1のメモリ72から15.6秒間データを2回出力するといった動作が行われる。すなわち、区間lは、35.1(=15.6+15.6+3.9)秒である。ここで、第1のメモリ72へのデータ取り込みを再び開始した時刻tは、前に第1のメモリ72へのデータ取り込みを停止した時刻tから、区間lすなわち5.1(=1+3.1+1)秒だけ経過しているが、この経過時間は、上述の11.7秒以下であるため、第1のメモリ72がこの区間lで空になることはない。なお、区間lが終了する時刻、すなわち時刻tからは、11.7秒分の再生データが第1のメモリ72取り込まれていることになる。
さらに、時刻tから、第2のメモリ73へのデータ取り込みが開始されるが、この時刻tは、前に第2のメモリ73へのデータ取り込みを停止した時刻、すなわち時刻tから、区間lすなわち37.1(=1+35.1+1)秒だけ経過しているが、この経過時間は、上述の58.9秒以下であるため、第2のメモリ73がこの区間lで空になることはない。
以上のようにして、時刻tから時刻tまでの区間lの動作を継続することにより、音声が途切れることなく、第1の記録領域3と第2の記録領域6からデータを再生し、同期をとって出力することができる。すなわち、区間lは、40.2(=3.1+1+35.1+1)秒である。
なお、上述では、再生するディスクとして、複数の記録領域を有すると共に、第1の記録領域3にCD−DAフォーマット規格のデータが記録され、第2の記録領域6にCD−ROMフォーマット規格のデータが記録され、CD−ROMフォーマット規格のデータとしてはATRACのアルゴリズムを用いて圧縮されたデータが記録されたCD−Rディスクを例を挙げて説明したが、後述するような他の形態のディスクを用いてもよい。
また、上述では、ディスクから取り出したデータをメモリに書き込む速度をこのメモリからデータを取り出す速度の4倍としたが、本発明では、これに限定されず、実現可能な範囲でより高速としてもよい。また、メモリの容量を16Mビットとしたが、本発明では、こちらもこれに限定されず、任意の容量を有するメモリを使用することができる。ただし、これらの値が変わると、図16に示す各区間l乃至lの長さも変わることはいうまでもない。例えば、使用するメモリが大容量である程、各区間の長さを長く設定することができる。
ここで、図13に示す再生装置の他の部分について説明する。
サーボ回路部77は、制御部76から供給される上述したようなサーボ回路制御信号に応じて、フォーカスサーボ制御信号、トラッキングサーボ制御信号、スレッドサーボ制御信号を光ピックアップ70に供給して、光ピックアップ70のサーボ制御を行う。また、サーボ回路部77は、スピンドルモータ78に回転サーボ制御信号を供給して、スピンドルモータ78の回転を制御を行う。
スピンドルモータ78は、通常のCDプレーヤのスピンドルモータよりも速く回転することが必須である。上述のように、記録媒体からのデータ取り込むメモリに再生データを書き込む速度を、このメモリから再生データを読み出す速度の4倍とするためには、このスピンドルモータ78の回転速度を、通常のCDプレーヤのスピンドルモータの回転速度の4倍とする。また、さらに、スピンドルモータ78を高速で回転させるようにしてもよい。このように、スピンドルモータ78を通常のCDプレーヤのスピンドルモータよりも速く回転させることにより、上述した再生方法によってCD−Rディスク1からのデジタルオーディオ情報の再生が可能となる。
再生出力部79は、合成部分、デジタル/アナログ変換器、オーディオアンプ等を備える。そして、合成部分は、制御部76からの再生制御信号に基づいて、第1のメモリ72からのデジタルオーディオ情報と第2のメモリ73からのデジタルオーディオ情報を、同期を取りながら合成し、デジタル/アナログ変換器は、合成されたデジタルオーディオ情報をアナログのオーディオ信号に変換し、オーディオアンプは、このオーディオ信号を増幅し、出力端子80を介して出力する。
ここで、本発明を適用した再生装置の第1の実施例の変形例について説明する。
この再生装置では、CD−Rディスク1の第1のセッション9の第1の記録領域3に記録されているデジタルオーディオ情報は、2チャンネル例えば前方チャンネルのデジタルオーディオ情報であり、第2のセッション10の第2の記録領域6に記録されているデジタルオーディオ情報は、第1の記録領域3に記録されているデジタルオーディオ情報に対応する2チャンネル例えば後方チャンネルのデジタルオーディオ情報であり、この再生装置は、CD−Rディスク1からデジタルオーディオ情報を再生するようになっている。また、第2の記録領域6に記録されているデジタルオーディオ情報は、例えばATRACのアルゴリズムで圧縮されたデジタルオーディオ情報である。
この変形例の再生装置では、例えば図17に示すように、光ピックアップ70は、サーボ回路部77からのフォーカスサーボ制御信号、トラッキングサーボ制御信号、スレッドサーボ制御信号により、CD−Rディスク1をアクセスする。そして、CD−Rディスク1のデータは、光ピックアップ70によって読み取られて、RF信号として、RF回路131に供給され、波形整形及び2値化された後、CD信号処理及び時間軸同期回路132に供給される。
CD信号処理及び時間軸同期回路132は、RF回路131からのデータの内、第1の管理領域2、第2の管理領域5に記録されていた管理情報が入力されると、この管理情報を制御部76に供給する。また、CD信号処理及び時間軸同期回路132は、第1の記録領域3、第2の記録領域6に記録されていたプログラムデータ(デジタルオーディオ情報)が入力されると、CD信号処理すなわちCD−DAフォーマットのデータをEFM復調し、得られる再生データを第1のメモリ72に供給する。
一方、CD信号処理及び時間軸同期回路132は、CD−ROMフォーマットのデータが入力されると、このCD−ROMフォーマットのデータをEFM復調し、得られるデータをCD−ROM信号処理回路133に供給する。
また、CD信号処理及び時間軸同期回路132は、制御部76からの処理制御信号、メモリ制御信号に基づいて、第1のメモリ72から再生データを読み出し、前方チャンネル出力端子137を介して出力する。
第1のメモリ72は、例えば16Mビットの容量を有し、第1の記録領域3に記録されていたデータに対応した再生データを一時的に記憶する。
そして、CD−ROM信号処理回路133は、CD信号処理及び時間軸同期回路132からのCD−ROMフォーマットのデータを、CD−ROMフォーマット用のエラー訂正符号を用いてエラー訂正したり、アドレス情報等を検出する。
そして、CD−ROM信号処理回路133は、得られた再生データをメモリ制御回路135を介して第2のメモリ73に、アドレス情報を制御部76に供給する。すなわち、CD−ROM信号処理回路133に接続されているROM134は、例えば64Kビットの容量を有し、このROM134にはエラー訂正やアドレス情報を検出するためのデータやプログラムが記憶されている。そして、CD−ROM信号処理回路133は、これらのデータやプログラムに従って、エラー訂正やアドレス検出を行う。
メモリ制御回路135は、CD−ROM信号処理回路133から供給される再生データ、すなわち第2の記録領域6から得られる再生データを第2のメモリ73に供給する。また、メモリ制御回路135は、制御部76からのメモリ制御信号に応じて、第2のメモリ73から再生データを読み出して、圧縮デコード処理回路136に供給する。第2のメモリ73は、例えば第1のメモリ72と同様に、16Mビットの容量を有し、第2の記録領域6に記録されていたデータに対応する再生データを一時的に記憶する。
圧縮デコード処理回路136は、第2のメモリ73から読み出された再生データ、すなわちATRACのアルゴリズムを用いて略1/5のデータサイズに圧縮されているデータを復調し、得られる再生データを後方チャンネル出力端子138を介して出力する。
制御部76は、CD信号処理及び時間軸同期回路132から供給される管理情報と再生データに基づいて、光ピックアップ70のCD−Rディスク1に対するアクセス動作を制御するためサーボ回路制御信号を発生し、このサーボ回路制御信号をサーボ回路部77に供給すると共に、CD信号処理及び時間軸同期回路132及びCD−ROM信号処理回路133でのデータ処理を制御するための処理制御信号を発生して、CD−ROM信号処理回路133に供給する。また、制御部76は、第1のメモリ72から再生データを取り出すためのメモリ制御信号を発生して、CD信号処理及び時間軸同期回路132を介してCD−ROM信号処理回路133に供給し、また、第2のメモリ73から再生データを取り出すためのメモリ制御信号をメモリ制御回路135に供給する。また、制御部76は、CD−ROM信号処理回路133からのCD−ROMフォーマットデータに基づいて、圧縮デコード処理回路136での復調動作を制御する復調制御信号を発生して、圧縮デコード処理回路136に供給する。
サーボ回路部77は、制御部76から供給されるサーボ回路制御信号に基づいて、フォーカスサーボ制御信号、トラッキングサーボ制御信号、スレッドサーボ制御信号を発生して、光ピックアップ70のCD−Rディスク1に対するアクセス動作を制御する。また、スピンドルモータ78の回転動作を制御するための回転サーボ制御信号を発生して、スピンドルモータ78に供給する。
スピンドルモータ78は、上述のように、通常のCDプレーヤのスピンドルモータよりも回転速度が速く、例えば4倍速で回転する。
そして、この再生装置では、前方チャンネルのデジタルオーディオ情報が第1の記録領域3に記録され、後方チャンネルのデジタルオーディオ情報が第2の記録領域6に記録されたCD−Rディスク1を再生した場合、光ピックアップ70によって各記録領域のデータが読み取られ、第1の記録領域3からのデータはCD信号処理及び時間軸同期回路132で処理され、第1のメモリ72に一時的に蓄積される。また、第2の記録領域6からのデータはCD信号処理及び時間軸同期回路132でEFM復調処理された後、メモリ制御回路135を介して第2のメモリ73に一時的に蓄積される。
制御部76は、第1のメモリ72に取り込まれた再生データと第2のメモリ73に取り込まれた再生データを、メモリ制御信号に基づいて、同期させて取り出し、第1のメモリ72からの再生データを前方チャンネル出力端子137を介して出力し、第2のメモリ73からの再生データを圧縮デコード処理回路136で復調した後、後方チャンネル出力端子138を介して出力する。
つぎに、再生装置の第1の実施例の他の変形例について説明する。
この再生装置では、CD−Rディスク1の第1のセッション9の第1の記録領域3に記録されているデジタルオーディオ情報は、オーディオ信号を所定の標本化周波数、例えば88.2kHzで標本化した後、所定のビット数、例えば16ビットで量子化されたデジタルオーディオ情報を所定の周波数、例えば22kHzで帯域分割し、例えば0kHz〜22kHzの低域側のループのデジタルオーディオ情報を所定の標本化周波数より低い標本化周波数、例えば44.1kHzで標本化したデジタルオーディオ情報であり、第2のセッション10の第2の記録領域6に記録されているデジタルオーディオ情報は、22kHz〜44kHzの高域側のグループのデジタルオーディオ情報を例えばATRACのアルゴリズムで圧縮したデジタルオーディオ情報であり、この再生装置は、CD−Rディスク1からデジタルオーディオ情報を再生するようになっている。
ここで、この第2の変形例の再生装置の構成を図18に示す。なお、以下の説明では、図17に示す再生装置と同じ回路には、同一の符号を付して、説明を省略する。
光ピックアップ70からの出力は、上述と同様に、RF回路131を介してCD信号処理及び時間軸同期回路132に供給される。なお、光ピックアップ70のアクセス動作は、サーボ回路部77からのサーボ制御信号よって制御される。
CD信号処理及び時間軸同期回路132は、第1の記録領域3からデータをEFM復調し、CD−DAフォーマット規格の再生データとして第1のメモリ72に記憶させる。また、CD信号処理及び時間軸同期回路132は、第2の記録領域6からのデータをEFM復調して、CD−ROM信号処理部133に供給する。また、CD信号処理及び時間軸同期回路132は、制御部76からのメモリ制御信号に基づいて、第1のメモリ72から再生データを取り出して、オーバーサンプリング回路140に供給する。なお、CD信号処理及び時間軸同期回路132の動作は、制御部76からの処理制御信号によって制御される。
ここで、オーバーサンプリング回路140について説明する。
上述のように、第1の記録領域3に記録されているデジタルオーディオ情報は、88.2kHzで標本化したデータの0kHz〜22kHzまでの部分である。これに対して、オーバーサンプリング回路140には、CD−DAフォーマット規格のデータすなわち44.1kHzの標本化周波数で標本化されたデータが入力される。したがって、オーバーサンプリング回路140は、CD−DAフォーマット規格のデータを、例えば88.2kHzの標本化周波数でオーバーサンプリングし、得られたオーバーサンプリングデータを帯域合成回路141に供給する。
一方、CD−ROM信号処理回路133は、上述のように、第2の記録領域6に記録されていたデータのエラー訂正やアドレス処理を行い、得られる再生データをメモリ制御回路135を介して第2のメモリ73に供給すると共に、アドレス情報を制御部76に供給する。なお、CD−ROM信号処理回路133の動作は、制御部76からの処理制御信号に基づいて制御される。
メモリ制御回路135は、CD−ROM信号処理回路133からの再生データを第2のメモリ73に記憶させると共に、制御部76からのメモリ制御信号に基づいて、第2のメモリ73から再生データを読み出し、圧縮デコード処理回路136に供給する。
圧縮デコード処理回路136は、第2のメモリ73から読み出された再生データはATRACのアルゴリズムを用いて圧縮されているので、復調して、得られたデータを帯域合成回路141に供給する。なお、復調して得られるデータは、88.2kHzで標本化したデジタルオーディオ情報の22kHz〜44kHzの部分である。また、圧縮デコード処理回路136は、制御部76からの復調制御信号に基づいて制御される。
帯域合成回路141は、オーバーサンプリング回路140から供給される88.2kHzの標本化周波数で標本化された0kHz〜22kHzのデータと、圧縮デコード処理回路136から供給される88.2kHzの標本化周波数で標本化された22kHz〜44kHzのデータとを合成し、88.2kHzの標本化周波数で標本化された0kHz〜44kHzの範囲のデジタルオーディオ情報を、デジタルオーディオ情報出力端子139を介して出力する。なお、第1のメモリ72からの再生データの取り出しと、第2のメモリ73からの再生データの取り出しとは、制御部76によって制御されており、帯域合成回路141には、タイミングが合った状態で、互いに対応するデジタルオーディオ情報が入力されるため、ここでは、特に同期をとる必要はない。
続いて、再生装置の第1の実施例の第3の変形例ついて説明する。
この再生装置では、CD−Rディスク1の第1のセッション9の第1の記録領域3に記録されているデジタルオーディオ情報は、オーディオ信号を所定の標本化周波数、例えば44.1kHzで標本化した後、所定のビット数例えば20ビットで量子化されたデジタルオーディオ情報の上位の例えば16ビットのデジタルオーディオ情報であり、第2のセッション10の第2の記録領域6に記録されているデジタルオーディオ情報は、量子化されたデジタルオーディオ情報の下位の4ビットのデジタルオーディオ情報であり、この再生装置は、CD−Rディスク1からデジタルオーディオ情報を再生するようになっている。
ここで、この第3の変形例の再生装置の構成を図19に示す。なお、以下の説明では、図17の再生装置と同じ回路には、同一の符号を付して、説明を省略する。
光ピックアップ70からの出力は、上述と同様に、RF回路131を介してCD信号処理及び時間軸同期回路132に供給される。なお、光ピックアップ70のアクセス動作は、サーボ回路部77からのサーボ制御信号によって制御される。
CD信号処理及び時間軸同期回路132は、第1の記録領域3からデータをEFM復調し、CD−DAフォーマット規格の再生データとして第1のメモリ72に記憶させる。また、CD信号処理及び時間軸同期回路132は、第2の記録領域6からのデータをEFM復調して、CD−ROM信号処理部133に供給する。また、CD信号処理及び時間軸同期回路132は、制御部76からのメモリ制御信号に基づいて、第1のメモリ72から再生データを取り出して、データ合成部142に送る。なお、ここで得られるデータは、44.1kHzの標本化周波数で標本化された20ビットのデジタルオーディオ情報の上位16ビット分であり、この部分のみを再生出力として出力することができる。また、CD信号処理及び時間軸同期回路132の動作は、制御部76からの処理制御信号によって制御される。
CD−ROM信号処理回路133は、上述のように、第2の記録領域6に記録されていたデータのエラー訂正やアドレス処理を行い、得られる再生データをメモリ制御回路135を介して第2のメモリ73に供給する共に、アドレス情報を制御部76に供給する。なお、CD−ROM信号処理回路133の動作は、制御部76からの処理制御信号に基づいて制御される。
メモリ制御回路135は、CD−ROM信号処理回路133からの再生データを第2のメモリ73に記憶させると共に、制御部76からのメモリ制御信号に基づいて、第2のメモリ73から再生データを読み出し、データ合成部142に供給する。なお、メモリ制御回路135から出力されるデータは、44.1kHzの標本化周波数で標本化された20ビットのデジタルオーディオ情報の下位4ビット分である。
データ合成部142は、CD信号処理及び時間軸同期回路132からの上位16ビット分のデータと、メモリ制御回路135からの下位4ビット分のデータとを合成して、オーディオ信号を標本化周波数44.1kHzで標本化した20ビットのデジタルオーディオ情報を生成し、デジタルオーディオ情報出力端子143を介して出力する。なお、第1のメモリ72からの再生データの取り出しと、第2のメモリ73からの再生データの取り出しとは、制御部76によって制御されており、データ合成部142には、タイミングが合った状態で、互いに対応するデジタルオーディオ情報が入力されるため、ここでは、特に同期をとる必要はない。
ところで、第1乃至第3の変形例の何れにおいても、第2の記録領域6に記録されているCD−ROMフォーマットのデータを、対応する第1の記録領域3のデータのタイムコードを含むデジタルオーディオ情報とすると、第1のメモリ72と第2のメモリ73から同時に再生データを読み出し、タイムコードを参照して合成することで、高音質のデジタルオーディオ情報を再生することができる。
つぎに、本発明を適用した再生装置の第2の実施例について説明する。
この第2の実施例の再生装置は、例えば図1に示すようにデジタルオーディオ情報とアドレス情報が多重化されて記録された第1の記録領域3と、この第1の記録領域3に記録されたデジタルオーディオ情報を管理するための情報が記録された第1の管理領域2と、第1の記録領域3に対応するデジタルオーディオ情報とアドレス情報が多重化されて記録された第2の記録領域6と、この第2の記録領域6に記録されたデジタルオーディオ情報を管理するための情報が記録された第2の管理領域5とを有するCD−Rディスク1からデジタルオーディオ情報を再生する再生装置であって、例えば図20に示すように、第1の記録領域3からデジタルオーディオ情報及びアドレス情報を読み取る第1のピックアップ151及び第1の信号処理部153と、第2の記録領域6からデジタルオーディオ情報及びアドレス情報を読み取る第2のピックアップ152及び第2の信号処理部154と、第2の信号処理部154からのデジタルオーディオ情報を記憶する内部メモリ160と、第1の記録領域3からのアドレス情報と第2の記録領域6からのアドレス情報とに基づいて、内部メモリ160と第2の信号処理部154を制御する制御部155と、第1のピックアップ151によって再生されたデジタルオーディオ情報と第2のピックアップ152によって再生されたデジタルオーディオ情報を混合する混合部162と、混合部162によって混合されたデジタルオーディオ情報をアナログのオーディオ信号に変換して出力するD/A変換部164とを備える。
なお、上述のようにCD−Rディスク1は、第1のセッション9がCD−DAフォーマットにて記録され、第2のセッション10がCD−ROMフォーマットにて記録されたマルチセッションの光ディスクである。
そして、第1のピックアップ151は、第1のセッション9に記録されているデジタルオーディオ情報を読み取り、得られる再生信号を第1の信号処理部153に供給する。また、第1のピックアップ151は、制御部155からの後述するサーボ制御信号あるいは読み取り停止信号に基づいて、CD−Rディスク1をアクセスする。
また、第2のピックアップ152は、第2のセッション10に記録されているデジタルオーディオ情報を読み取り、得られる再生信号を第2の信号処理部154に供給する。また、第2のピックアップ152は、第1のピックアップ151と同様に、制御部155からのサーボ制御信号あるいは読み取り停止信号に基づいて、CD−Rディスク1をアクセスする。
第1の信号処理部153は、第1のピックアップ151からの再生信号を2値化し、得られる第1の管理領域2からのデータを制御部155に供給し、また、第1の記録領域3からのデータをCD−DAフォーマットで規定されている方式で復調し、得られる16ビットのデジタルオーディオ情報を16ビットデータパス156を介して混合部162に供給し、このデジタルオーディオ情報のアドレスデータをアドレスデータパス157を介して内部メモリ160に供給する。
第2の信号処理部154は、第2のピックアップ152からの再生信号を2値化して、第2の管理領域5からのCD−Rディスク1の種類を示す識別データを抽出し、この識別データに基づいて、第2の記録領域6からのデータを復号化する。また、第2の信号処理部154は、得られるCD−ROMフォーマットのデータを、CD−ROMフォーマットデータパス158を介して内部メモリ160に供給し、各データのアドレスデータをアドレスデータパス159を介して内部メモリ160に供給する。
内部メモリ160は、第2の信号処理部154から供給されるCD−ROMフォーマットのデータを蓄積データとして一時的に記憶する共に、第1の信号処理部153から供給されるアドレスデータと第2の信号処理部154から送られるアドレスデータに基づいて、第1の信号処理部153で得られた16ビットのデジタルオーディオ情報が混合部162に出力されるのと同期するようにタイミングをとりながら、蓄積データを混合部162に供給する。
また、蓄積データは、検出部161にも供給され、検出部161は、内部メモリ160の蓄積データ量を見積もり、得られる検出データを制御部155に供給する。
制御部155は、図21に示す第2の例の再生装置による再生方法を示すフローチャートにしたがって、第1の信号処理部153から送られる再生信号と、検出部161から送られる検出データとに基づいて、第2の例の再生装置の各部に制御信号を供給して、各部の動作を制御する。
ここで、この第2の実施例の再生装置の動作、すなわち本発明を適用した再生方法について、例えば図21に示すフローチャートを参照して説明する。
この本発明を適用した再生方法は、デジタルオーディオ情報とアドレス情報が多重化されて記録された第1の記録領域3と、この第1の記録領域3に記録されたデジタルオーディオ情報を管理するための情報が記録された第1の管理領域2と、第1の記録領域3に対応するデジタルオーディオ情報とアドレス情報が多重化されて記録された第2の記録領域6と、この第2の記録領域6に記録されたデジタルオーディオ情報を管理するための情報が記録された第2の管理領域5とを有する記録媒体であるCD−Rディスク1からオーディオ情報を再生する再生方法であって、図21に示すように、第1のピックアップ151によって第1の記録領域3からデジタルオーディオ情報及びアドレス情報を読み取るステップS107と、第2のピックアップ152によって第2の記録領域6からデジタルオーディオ情報及びアドレス情報を読み取るステップS108と、ステップS107にて得られたデジタルオーディオ情報及びアドレス情報と、ステップS108得られたデジタルオーディオ情報及びアドレス情報とに基づいて同期を取りながらデジタルオーディオ情報を出力するステップS112、S114と、第2のピックアップ152からのデジタルオーディオ情報を一時的に記憶する内部メモリ160の情報蓄積量が所定値以上か否かを判別するステップS110と、ステップS110にて記憶部に記憶された情報の蓄積量が所定値以上と判別された場合、第2のピックアップ152を待機状態に制御するステップS113と、内部メモリ160の情報蓄積量が所定値以下か否かを判別するステップS115と、ステップS115にて蓄積量が所定値以下と判別された場合、第2のピックアップ152を再起動制御するステップS116とを有する。
そして、この再生方法では、ステップS100において、CD−Rディスク1の再生動作が開始され、ステップS101において、制御部155は、第1のピックアップ151に、第1の管理領域2をアクセスするようにサーボ制御信号を供給し、第1のピックアップ151に第1の管理領域2からの管理情報の再生を行わせる。そして、処理はステップS102に進む。
ステップS102において、第1のピックアップ151から供給される管理情報(以下、第1の管理情報という。)中に、図5に示すデータPOが“B0”である情報フレームが存在するか否かが制御部155で判別される。すなわち、再生しているディスクがマルチセッションディスクであるか否かが判別される。判別結果がNO、すなわち再生しているディスクがシングルセッションディスクである場合には、処理はステップS103に進み、この再生装置は、通常のディスクの再生処理を行う。
一方、ステップS102における判別結果がYES、すなわち再生しているディスクがマルチセッションディスクであると判別された場合には、処理はステップS104に進み、今度は第1の管理情報中に、データPOが“EO”である情報フレームが存在するか否かが判別される。この判別結果がNO、すなわち再生しているディスクが第2のセッション10の第2の管理領域5に文字データのみが記録され、第2の記録領域6にはデータが記録されていないディスクであると判別されたときは、処理はステップS105に進み、再生装置は、いわゆる文字付ディスクの再生処理を行う。
一方、ステップS104における判別結果がYES、すなわち再生しているディスクがCD−Rディスクであると判別された場合には、処理はステップS106に進み、制御部155は、第1の管理情報に示されるアドレス情報に基づいて、第2のピックアップ152に第2の管理領域5へアクセスするようにサーボ制御信号を供給し、第2のピックアップ152は、第2の管理領域5の再生を行い、処理はステップS107に進む。
ステップS107において、制御部155は、第1の管理情報で示されるアドレス情報に基づいて、第1のピックアップ151に第1の記録領域3へアクセスするようにサーボ制御信号を供給し、第1のピックアップ151は、第1の記録領域3に記録されているプログラムを再生する。
また、ステップS108において、制御部155は、第2の管理情報で示されるアドレス情報に基づいて、第2のピックアップ152に第2の記録領域6へアクセスするようにサーボ制御信号を供給し、第2のピックアップ152は、第2の記録領域6に記録されているプログラムを再生する。
ステップS109において、制御部155は、メモリ制御信号を内部メモリ160に供給し、内部メモリ160は、第2の記録領域6を再生して得られるデータを記憶する。
また、ステップS110において、制御部155は、検出部161から供給される検出データに基づいて、内部メモリ160の蓄積データの量が所定量、例えば蓄積許容量に達しているか否かを判別し、この判別結果がNO、すなわち内部メモリ160に十分な空き領域が存在する場合は、処理はステップS111に進む。
ステップS111において、第2の記録領域6の再生が終了したか否かが判別され、この判別結果がNO、すなわち演奏がまだ終わっていない場合には、処理はステップS112に進み、制御部155は、第2のピックアップ152の再生動作を継続させながら、第1の記録領域3を再生して得られたアドレス情報と、第2の記録領域6を再生して得られたアドレス情報とを同期させて蓄積データを出力させるようなメモリ制御信号を、内部メモリ160に供給する。そして、処理はステップS109に戻る。
一方、ステップS111における判別結果がYES、すなわち演奏が終了した場合には、処理はステップS117に進み、制御部155は、第1のピックアップ151と第2のピックアップ152に、読み取り停止信号を送り、再生動作を停止させる。そして、この再生装置は、再生動作を終了する。
一方、ステップS110における判別結果がYES、すなわち内部メモリ160は蓄積データの量が蓄積許容量に達し、これ以上データを取り込むことが不可能であると判別された場合には、処理はステップS113に進み、制御部155は、第2のピックアップ152に読み取り停止信号を送り、第2のピックアップ152は、再生動作を停止して待機する。
ステップS114において、制御部155は、ステップS112と同様に、第1の記録領域3を再生して得られたアドレス情報と、第2の記録領域6を再生して得られたアドレス情報とを同期させて蓄積データを出力させるようなメモリ制御信号を内部メモリ160に供給する。そして、処理はステップS115に進む。
ステップS115において、制御部155は、検出部161からの検出データに基づいて、蓄積データの量が所定値以下になったか否かが判別する。この判別結果がNO、すなわち内部メモリ160に空き領域がまだ十分に確保されていないと判別された場合には、処理はステップS113に戻る。
一方、ステップS115での判別結果がYES、すなわち蓄積データの量が所定値に達し、内部メモリ160に十分な空き領域が確保されたと判別された場合には、処理はステップS116に進み、制御部155は、待機状態にしておいた第2のピックアップ152に再起動するような制御信号を送り、処理はステップS110に戻る。
なお、ステップS109乃至ステップS116の動作は、演奏が終了されるまで継続される。
ここで、CD−Rディスク1が、第1の記録領域3に記録されているデジタルオーディオ情報が2チャンネルのデジタルオーディオ情報であり、第2の記録領域6に記録されているデジタルオーディオ情報が第1の記録領域3に記録されているデジタルオーディオ情報に対応する2チャンネルのデジタルオーディオ情報であるマルチチャンネルの光ディスクである場合、すなわちCD−Rディスク1の第1のセッション9に前方チャンネルのデータがCD−DAフォーマットで記録され、第2のセッション10に後方チャンネルのデータが圧縮されてCD−ROMフォーマットで記録されている場合には、第1の管理領域2に図5で示す管理情報のデータPOが“B0”、“E0”である2つの情報フレームが存在し、また、第2の管理領域5に、図5で示す管理情報にのデータPOが“D1”である情報フレームが存在する。これらの情報フレームが、マルチチャンネルの光ディスクを識別するの識別データになる。
そこで、制御部155は、図21の再生方法を示すフローチャートのステップS102及びステップS104において、第1のピックアップ151からの第1の管理情報に、データPOが“B0”である情報フレームとデータPOが“E0”である情報フレームを検出し、さらに、ステップS106において、第2のピックアップ152からの第2の管理情報に、データPOが“D1”である情報フレームを検出する。そして、制御部155は、マルチチャンネルに対応する光ディスクの第2の記録領域6を再生するための信号処理、例えば圧縮されているデータを再生する際に伸張処理するといった信号処理方法を指定する処理制御信号を第2の信号処理部154に供給する。
したがって、第1の信号処理部153は、前方チャンネルの16ビットのデジタルオーディオ情報を出力し、第2の信号処理部154は、後方チャンネルのデータを出力する。かくして、デジタルオーディオ情報出力端子165からは、4チャンネルである高音質のデジタルオーディオ情報が出力される。
つぎに、CD−Rディスク1が、第1の記録領域3に記録されているデジタルオーディオ情報が所定の標本化周波数で標本化及び所定のビット数で量子化されたデジタルオーディオ情報の上位ビットのデジタルオーディオ情報であり、第2の記録領域6に記録されているデジタルオーディオ情報が量子化されたデジタルオーディオ情報の下位ビットのデジタルオーディオ情報であるいわゆるハイビット化の信号に対応した光ディスクである場合、すなわち例えばCD−Rディスク1の第1のセッション9に上位16ビットのデジタルオーディオ情報がCD−DAフォーマットで記録され、第2のセッション10に下位4ビットのデジタルオーディオ情報が例えば上述のATRACのアルゴリズムで圧縮されてCD−ROMフォーマットで記録され、すなわち20ビットのいわゆるハイビットのデジタルオーディオ情報が記録されている場合には、第1の管理領域2に図5で示す管理情報のデータPOが“B0”、“E0”である2つの情報フレームが存在し、また、第2の管理領域5に図5で示す管理情報のデータPOが“D2”である情報フレームが存在する。これらの情報フレームが、ハイビット化の信号に対応した光ディスクの識別データになる。
そこで、制御部155は、図21の再生方法を示すフローチャートのステップS102及びステップS104において、第1のピックアップ151からの第1の管理情報に、データPOが“B0”である情報フレームとデータPOが“E0”である情報フレームを検出し、さらに、ステップS106において、第2のピックアップ152からの第2の管理情報に、データPOが“D2”である情報フレームを検出する。そして、制御部155は、ハイビット化の信号に対応する光ディスクの第2の記録領域6を再生するための信号処理、例えば圧縮されているデータを再生する際に伸張処理するといった信号処理方法を指定する処理制御信号を第2の信号処理部154に供給する。
したがって、第1の信号処理部153は、CD−DAフォーマットで記録されたデータを出力し、第2の信号処理部154は、下位4ビットの情報が伸張処理され得られるデータを出力する。かくして、デジタルオーディオ情報出力端子165からは、20ビットの高音質のデジタルオーディオ情報が出力される。
また、CD−Rディスク1が、第1の記録領域3に記録されているデジタルオーディオ情報が、所定の標本化周波数、例えば88.2kHzで標本化され、所定のビット数、例えば20ビットで量子化されたデジタルオーディオ情報を所定の周波数、例えば標本化周波数の1/4である22kHzで帯域分割し、高域側と低域側とでグループ分けした一方のグループ、例えば低域側のデジタルオーディオ情報を88.2kHzの標本化周波数より低い標本化周波数、例えば44.1kHzで標本化した、すなわちダウンサンプリングしたデジタルオーディオ情報であり、第2の記録領域6に記録されているデジタルオーディオ情報が、高域側のデジタルオーディオ情報を、例えば上述のATRACのアルゴリズムで圧縮したいわゆるハイサンプリングデータに対応したデジタルオーディオ情報である光ディスクである場合、すなわち例えばCD−Rディスク1の第1のセッション9に88.2kHzの標本化周波数で標本化した信号の内、低域側(0kHz〜22kHz)のデータがダウンサンプリングされ、CD−DAフォーマットで記録され、第2のセッション10に高域側(22kHz〜44kHz)のデータが圧縮され、CD−ROMフォーマットで記録されている場合には、第1の管理領域2に図5で示す管理情報のデータPOが“BO”、“EO”である2つの情報フレームが存在し、また、第2の管理領域5に図5で示す管理情報のデータPOが“D3”である情報フレームが存在する。これらの識別フレームが、マルチチャンネルに対応した光ディスクの識別データになる。
そこで、制御部155は、図21の再生方法を示すフローチャートのステップS102及びステップS104において、第1のピックアップ151からの第1の管理情報に、データPOが“B0”である情報フレームとデータPOが“E0”である情報フレームを検出し、さらに、ステップS106において、第2のピックアップ152からの第2の管理情報に、データPOが“D3”である情報フレームを検出する。そして、制御部155は、ハイビット化に対応する光ディスクの第2の記録領域6を再生するための信号処理、例えば圧縮されているデータを再生する際に伸張処理するといった信号処理方法を指定する処理制御信号を第2の信号処理部154に供給する。
したがって、第1の信号処理部153は、CD−DAフォーマットで記録されたデータを出力し、第2の信号処理部154は、圧縮されたデジタルオーディオ情報を伸張して出力する。かくして、デジタルオーディオ情報出力端子165からは、88.1kHzの標本化周波数で標本化され、20ビットの高音質のデジタルオーディオ情報が出力される。
なお、本発明の記録媒体として、複数のセッションを同一面に有するCD−Rディスクを例に挙げて、このCD−Rディスクにデータを記録する記録装置、また、このCD−Rディスクを再生する再生方法及び再生装置の例を挙げたが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば多層構造を有する記録媒体としてのマルチメディア光学ディスク、例えば第1層目にCD−DAフォーマットのデータを記録し、第2層目にCD−ROMフォーマットのデータを記録したマルチメディア光学ディスクと、このマルチメディア光学ディスクの記録装置並びに再生方法及び再生装置に本発明を適用することができる。
以上説明したように、本発明の実施の形態の記録媒体によれば、第1のセッション9と第2のセッション10とで、異なるフォーマットにてデータを記録することができ、さらに、第1のセッション9にCD−DAフォーマットで記録されたデジタルオーディオ情報を、第2のセッション10に第1のセッション9に記録されたデジタルオーディオ情報に附属するデジタルオーディオ情報を記録することで、オーディオデータを高音質のままで記録すると共に、従来のCDプレーヤに対して互換性を保つ記録媒体が作成できる。
また、記録媒体において、4チャンネルのデジタルオーディオ情報を各セッションに2チャンネルずつ、少なくとも第1のセッション9にはCD−DAフォーマットにて記録する記録媒体とすることで、高音質のままオーディオデータを記録すると共に、従来のCDプレーヤに対して互換性を保つ記録媒体が作成できる。
また、記録媒体において、16ビット以上のデジタルオーディオ情報の16ビットまでを第1のセッション9にCD−DAフォーマットにて記録し、残りのビット分のデジタルオーディオ情報を第2のセッション10に例えばCD−ROMフォーマットにて記録する記録媒体とすることで、高音質のままオーディオデータを記録すると共に、従来のCDプレーヤに対して互換性を保つ記録媒体が作成できる。
また、記録媒体において、通常のCD−DAフォーマットで規定されている標本化周波数で標本化したデジタルオーディオ情報を所定の周波数、例えば標本化周波数の1/2の周波数で帯域分割して、この周波数の高域側と低域側とでグループ分けをして、低域側をダウンサンプリングして第1のセッション9にCD−DAフォーマットにて記録し、高域側を第2のセッション10に例えばCD−ROMフォーマットにて記録した記録媒体とすることで、高音質のままオーディオデータを記録すると共に、従来のCDプレーヤに対して互換性を保つ記録媒体が作成できる。
また、本発明の実施の形態の記録装置によれば、第1のセッション9と第2のセッション10とで、異なるフォーマットにてデータを記録することができ、さらに、第1のセッション9にCD−DAフォーマットで記録されたデジタルオーディオ情報を、第2のセッション10に第1のセッション9に記録されたデジタルオーディオ情報に附属するデジタルオーディオ情報を記録することで、オーディオデータを高音質のままで記録すると共に、従来のCDプレーヤに対して互換性を保つ記録媒体が作成できる。
また、本発明の実施の形態の再生方法によれば、第1の記録領域3にデジタルオーディオ情報が、また、第2の記録領域6に第1の記録領域3に記録されたデジタルオーディオ情報に対応するデジタルオーディオ情報が記録された記録媒体の再生を、第1及び第2の記録領域6に記録された互いに対応するそれぞれのデジタルオーディオ情報を読み取り再生し、同期させて出力することで、高音質のままで記録されている記録媒体から音質を損ねることなく、デジタルオーディオ情報の再生を行うことが可能になる。
また、再生方法において、第1の記録領域3には2チャンネルのデジタルオーディオ情報が記録され、第2の記録領域6には第1の記録領域3に記録されているデジタルオーディオ情報に対応する2チャンネルのデジタルオーディオ情報が記録されている記録媒体を用いた場合、第1の記録領域3に記録されているデジタルオーディオ情報と、第2の記録領域6に記録されているデジタルオーディオ情報とをそれぞれ読み取り再生し、同期させて出力することで、マルチチャンネルの高音質のデジタルオーディオ情報の再生が可能になる。
また、再生方法において、第1の記録領域3には16ビット以上のデジタルオーディオ情報の16ビットまでが記録され、第2の記録領域6には残りのビット分のデジタルオーディオ情報が記録された記録媒体を用いた場合、第1の記録領域3に記録されているデジタルオーディオ情報と、第2の記録領域6に記録されているデジタルオーディオ情報とをそれぞれ読み取り再生し、同期させて再生することで、ハイビット化された高音質のデジタルオーディオ情報の再生が可能になる。
また、再生方法において、第1の記録領域3には通常のCD−DAフォーマットで規定されている標本化周波数で標本化したデジタルオーディオ情報を所定の周波数、例えば標本化周波数の1/2の周波数で帯域分割して、標本化周波数の1/2の周波数よりも低域側をダウンサンプリングした情報が記録され、第2の記録領域6には高域側を圧縮した情報が記録された記録媒体を用いた場合、第1の記録領域3からのデジタルオーディオ情報を再生すると共に、第2の記録領域6からの圧縮された情報を伸張処理し再生し、互いに対応するデジタルオーディオ情報を同期させて出力することで、ハイサンプリングの高音質のデジタルオーディオ情報の再生が可能になる。
また、本発明の実施の形態の再生装置によれば、第1の記録領域3にデジタルオーディオ情報が、また、第2の記録領域6に第1の記録領域3に記録されたデジタルオーディオ情報に対応するデジタルオーディオ情報が記録された記録媒体の再生を、単一の再生手段を用いて、第1及び第2の記録領域6に記録されたデジタルオーディオ情報を読み出し再生し、互いに対応するそれぞれのデジタルオーディオ情報を同期させて出力することで、高音質のままで記録されている記録媒体から音質を損ねることなく、デジタルオーディオ情報の再生を行うことが可能になる。
また、再生装置において、第1の記録領域3には2チャンネルのデジタルオーディオ情報が記録され、第2の記録領域6には第1の記録領域3に記録されているデジタルオーディオ情報に対応する2チャンネルのデジタルオーディオ情報が記録されている記録媒体を用いた場合、第1の記録領域3に記録されているデジタルオーディオ情報と、第2の記録領域6に記録されているデジタルオーディオ情報とを再生手段にて読み取り再生し、制御手段にて互いに対応するデジタルオーディオ情報を同期させて出力するように制御させることで、マルチチャンネルの高音質のデジタルオーディオ情報の再生が可能になる。
また、再生装置において、第1の記録領域3には16ビット以上のデジタルオーディオ情報の16ビットまでが記録され、第2の記録領域6には残りのビット分のデジタルオーディオ情報が記録された記録媒体を用いた場合、第1の記録領域3に記録されているデジタルオーディオ情報と、第2の記録領域6に記録されているデジタルオーディオ情報とを再生手段にて読み取り再生し、制御手段にて互いに対応するデジタルオーディオ情報を同期させて出力するように制御させることで、ハイビット化された高音質のデジタルオーディオ情報の再生が可能になる。
また、再生装置において、第1の記録領域3には通常のCD−DAフォーマットで規定されている標本化周波数で標本化したデジタルオーディオ情報を所定の周波数、例えば標本化周波数の1/2の周波数で帯域分割して、標本化周波数の1/2の周波数よりも低域側をダウンサンプリングした情報が記録され、第2の記録領域6には高域側を圧縮した情報が記録された記録媒体を用いた場合、再生手段にて第1の記録領域3に記録されているデジタルオーディオ情報を読み取って取り再生すると共に、第2の記録領域6から圧縮されたデジタルオーディオ情報を読み取り、伸張して再生し、制御手段にて互いに対応するデジタルオーディオ情報を同期させて出力するように制御させることで、ハイサンプリングの高音質のデジタルオーディオ情報の再生が可能になる。
また、本発明の実施の形態の再生装置によれば、第1の記録領域3にデジタルオーディオ情報が、また、第2の記録領域6に第1の記録領域3に記録されたデジタルオーディオ情報に対応するデジタルオーディオ情報が記録された記録媒体の再生を、2つの再生手段を用いて、第1及び第2の記録領域6に記録されたデジタルオーディオ情報を取り出し、混合手段にて互いに対応するそれぞれのデジタルオーディオ情報を同期させて出力することで、高音質のままで記録されている記録媒体から音質を損ねることなく、デジタルオーディオ情報の再生を行うことが可能になる。
また、再生装置において、第1の記録領域3には2チャンネルのデジタルオーディオ情報が記録され、第2の記録領域6には第1の記録領域3に記録されているデジタルオーディオ情報に対応する2チャンネルのデジタルオーディオ情報が記録されている記録媒体を用いた場合、第1の再生手段にて第1の記録領域3に記録されているデジタルオーディオ情報を読み取って再生し、第2の再生手段にて第2の記録領域6に記録されているデジタルオーディオ情報を読み取って再生し、混合手段にて第1及び第2の再生手段からの互いに対応するデジタルオーディオ情報を同期させて出力することで、マルチチャンネルの高音質のデジタルオーディオ情報の再生が可能になる。
また、再生装置において、第1の記録領域3には16ビット以上のデジタルオーディオ情報の16ビットまでが記録され、第2の記録領域6には残りのビット分のデジタルオーディオ情報が記録された記録媒体を用いた場合、第1の再生手段にて第1の記録領域3に記録されているデジタルオーディオ情報を読み取って再生し、第2の再生手段にて第2の記録領域6に記録されているデジタルオーデイオ情報を読み取って再生し、混合手段にて第1及び第2の再生手段からの互いに対応するデジタルオーディオ情報を同期させて出力することで、ハイビット化された高音質のデジタルオーディオ情報の再生が可能になる。
また、再生装置において、第1の記録領域3には通常のCD−DAフォーマットで規定されている標本化周波数で標本化したデジタルオーディオ情報を所定の周波数、例えば標本化周波数の1/2の周波数で帯域分割して、標本化周波数の1/2の周波数よりも低域側をダウンサンプリングした情報が記録され、第2の記録領域6には高域側を圧縮した情報が記録された記録媒体を用いた場合、第1の再生手段にて第1の記録領域3に記録されているデジタルオーディオ情報を読み取って再生し、第2の再生手段にて第2の記録領域6から圧縮されたデジタルオーディオ情報を読み取り、伸張して再生し、混合手段にて第1及び第2の再生手段からの互いに対応するデジタルオーディオ情報を同期させて出力することで、ハイサンプリングの高音質のデジタルオーディオ情報の再生が可能になる。
なお、本発明は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。
本発明を適用した記録媒体の構成を示す図である。 記録媒体のデータフォーマットであるCIRCフレームを説明する図である。 CIRCフレームに基づいたサブコーディングを説明する図である。 サブコーディングのQチャンネルのデータフォーマットを示す図である。 記録媒体の管理領域に記録されるQチャンネルのデータフォーマットを示す図である。 本発明を適用した記録装置の第1の実施例の構成を示すブロック図である。 上記記録装置の音声処理部の構成を示すブロック図である。 本発明を適用した記録装置の第2の実施例の構成を示すブロック図である。 上記記録装置の第1の変形例の構成を示すブロック図である。 上記記録装置の第2の変形例の構成を示すブロック図である。 上記記録装置の第3の変形例の構成を示すブロック図である。 本発明を適用した記録装置の第3の実施例の構成を示すブロック図である。 本発明を適用した再生装置の第1の実施例の構成を示すブロック図である。 本発明を適用した再生方法を説明するためのフローチャートである。 上記再生装置のメモリの動作を説明するための図である。 2つのメモリーに対するデータ書き込み及びデータ読み出しのタイミングを示す数直線である。 本発明を適用した再生装置の第1の実施例の構成を示すブロック図である。 上記再生装置の第1の変形例の構成を示すブロック図である。 上記再生装置の第2の変形例の構成を示すブロック図である。 本発明を適用した再生装置の第2の実施例の構成を示すブロック図である。 本発明を適用した再生方法を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1 CD−Rディスク、 2 第1の管理領域、 3 第1の記録領域、 4 第1のリードアウト領域、 5 第2の管理領域、 6 第2の記録領域、 7 第2のリードアウト領域、 9 第1のセッション、 10 第2のセッション、 16 第1の音声処理部、 17 第2の音声処理部、 18 記録部、 23 音声処理部、 24 量子化部、 25 分離部、 31 ノイズシェーピング部、 32 ディザ回路部、 35 差分計算部、 36,55 音楽CDフォーマット変換部、 38,56 CD−ROMフォーマット変換部、 39,54 混合部、 44,51 制御部、 45 EFM変調部、 46 レーザダイオード、 52 タイムコード出力部、 61 帯域分離部、 62 周波数特性変更部、 63 圧縮処理部、 70 光ピックアップ、 71 信号処理部、 72 第1のメモリ、 73 第2のメモリ、 74 第1の判別部、 75 第2の判別部、 76 制御部、 132 CD信号処理及び時間軸同期回路、 133 CD−ROM信号処理回路、 135 メモリ制御回路、 136 圧縮デコード処理回路、 140 オーバーサンプリング回路、 141 帯域合成部、 142 データ合成部、 152 第1のピックアップ、 154 第2のピックアップ、 155 制御部、 160 内部メモリ、 162 混合部、 164 D/A変換部

Claims (7)

  1. 複数の記録領域を有する記録媒体に情報を記録する記録装置であって、
    音源からのオーディオ信号を所定の標本化周波数で標本化すると共に、得られるデジタルオーディオ情報を上記記録媒体に記録する形態に変換する音声処理部と、
    上記音声処理部にて変換されたデジタルオーディオ情報を、上記記録媒体の第1の記録領域と第2の記録領域に記録する記録部と、
    を有することを特徴とする記録装置。
  2. 上記音声処理部は、
    第1の音源からのオーディオ信号を所定の標本化周波数で標本化すると共に、得られるデジタルオーディオ情報を所定のビット数で量子化する第1の音声処理部と、
    上記第1の音源に対応する第2の音源からのオーディオ信号を上記所定の標本化周波数と同一の標本化周波数で標本化すると共に、得られるデジタルオーディオ情報を圧縮する第2の音声処理部と、
    を有し、
    上記記録部は、
    上記第1の音声処理部からのデジタルオーディオ情報を上記記録媒体の第1の記録領域に記録し、上記第2の音声処理部からのデジタルオーディオ情報を該記録媒体の第2の記録領域に記録する、
    ことを特徴とする請求項1記載の記録装置。
  3. 上記音声処理部は、
    音源からのオーディオ信号を所定の標本化周波数で標本化すると共に、得られるデジタルオーディオ情報を所定のビット数で量子化する量子化部と、
    上記量子化部からのデジタルオーディオ情報を上位ビットと下位ビットとに分離する分離部と、
    を有し、
    上記記録部は、
    上記分離部からの上記上位ビットのデジタルオーディオ情報を上記記録媒体の第1の記録領域に記録し、上記下位ビットのデジタルオーディオ情報を該記録媒体の第2の記録領域に記録する、
    ことを特徴とする請求項1記載の記録装置。
  4. 上記音声処理部は、
    音源からのオーディオ信号を所定の標本化周波数で標本化すると共に、得られるデジタルオーディオ情報を所定のビット数で量子化する量子化部と、
    上記量子化部からのデジタルオーディオ情報を上記所定の標本化周波数の整数分の1の周波数で帯域分割して、2つのグループに分割する帯域分割部と、
    を有し、
    上記記録部は、
    上記2つのグループの内、一方のグループのデジタルオーディオ情報を上記記録媒体の第1の記録領域に記録し、他方のグループのデジタルオーディオ情報を該記録媒体の第2の記録領域に記録する、
    ことを特徴とする請求項1記載の記録装置。
  5. 上記第2の記録領域には、上記第1の記録領域に対応したタイムコードが記録される
    ことを特徴とする請求項1記載の記録装置。
  6. 上記記録部は、
    上記第1の記録領域にデジタルオーディオ情報を記録する第1の記録用ヘッドと、
    上記第2の記録領域にデジタルオーディオ情報を記録する第2の記録用ヘッドと、
    を有することを特徴とする請求項1記載の記録装置。
  7. 複数の記録領域を有する記録媒体に情報を記録する記録方法であって、
    音源からのオーディオ信号を所定の標本化周波数で標本化すると共に、得られるデジタルオーディオ情報を上記記録媒体に記録する形態に変換する音声処理工程と、
    上記音声処理工程にて変換されたデジタルオーディオ情報を、上記記録媒体の第1の記録領域と第2の記録領域に記録する記録工程と、
    を有することを特徴とする記録方法。
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