JP2006318160A - 車両用表示装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】運転者が獲得した運転操作に対する車両挙動の記憶を混乱させることなく、運転者の運転操作に対する集中力を高める。
【解決手段】自車両の運動に連動した流動表示を運転者の視野内に提示する流動表示制御装置2と、運転者のアクセルの踏み込み量の変化、転舵、ブレーキの踏み込みの運転操作入力を監視するECU1とを備え、ECU1による監視に基づいて、これらの運転操作入力がある間、すなわち、投影運転者の運転操作が定常状態から変化していると判断される間、流動表示制御装置2により流動表示を提示する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車等の車両に搭載される車両用表示装置及び方法に関する。
車両の運転者の覚醒状態の維持を図る従来技術として、下記特許文献1に記載された「車両の制御装置」がある。
この技術では、車両もしくは運転者の運動状態量を検出する運動状態量検出手段と、この運動状態量検出手段により検出された運動状態量に基づき車両の運動を制御する制御手段と、所定期間ごとに、または運転者の居眠り状態が検出されたときに、前記制御手段の制御量に変動を付与し、車両の運動を変化させる変動付与手段とを備えている。
特開平7−201000号公報
しかしながら、上記従来装置では、車両の運動を変化させる制御量の変動量によっては、運転者が既に獲得した運転操作に対する車両挙動の記憶を混乱させ、違和感や不快感を覚えたり、一時的に運転技量が低下したり、更には初心者が運転する場合は、操作に対する車両挙動が刻々と変化するため、運転の習熟が難しいという問題がある。
本発明の目的は、運転者が獲得した運転操作に対する車両挙動の記憶を混乱させることなく、運転者の運転操作に対する集中力を高めることができる車両用表示装置及び方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、自車両の運動に連動した流動表示を運転者の視野内に提示する流動表示提示手段と、前記運転者の運転操作を監視する運転操作監視手段とを有し、前記運転操作監視手段の監視により、前記運転者の運転操作が定常状態から変化している間、前記流動表示提示手段により前記流動表示を提示する、という構成になっている。
本発明によれば、運転者が獲得した運転操作に対する車両挙動の記憶を混乱させることなく、運転者の運転操作に対する集中力を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下で説明する図面で、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
図1〜図13は、本発明の実施の形態を示す図である。
図1は本実施の形態の車両用表示装置の構成を示す図である。
図において、1はECU(Electronic Control Unit)、2は流動表示制御装置、3は車室内に設置されたプロジェクタ、4は投影面である車室内のダッシュボード、5は車室内に設置された照度計、(I)は基本流動表示演算、(II)は表示輝度演算、(III)は表示色演算、(IV)は出力演算である。
図2は本実施の形態の車両用表示装置のプロジェクタ3、ダッシュボード4、照度計5の設置位置並びに外観を示す図で、(a)は側面図、(b)は上面図である。
本実施の形態は、図2に示す通り、車室内の天井に設置したプロジェクタ3から、車室内構造物であるダッシュボード4上に、車両運動に連動する流動表示を投影可能とし、運転者の運転操作入力(アクセルの踏み込み量の変化、転舵、ブレーキの踏み込み)がある間のみ、流動表示を投影することで、運転者の運転操作行為に対する注意を喚起する。それと共に、車両挙動の視覚的強調により、運転者に運転操作の結果を知覚しやすくし、結果として、運転者の運転操作に対する集中力を向上させる車両用表示装置及び方法を提供するものである。
ECU1は、車両のアクセルの踏み込み量、ブレーキの踏み込み量、ステアリング舵角、車速、加速度(縦、横)、及びヨーレートを流動表示制御装置2へ出力する。照度計5は、図2に示す通り、ルームミラー21の背面に前方路面を臨む下方角及び視野角で取り付けられており、路面輝度に比例する照度(Er)を流動表示制御装置2へ出力する。流動表示制御装置2は、車両運動に連動した流動表示の表示方法を決定する(I)基本流動表示演算、路面輝度に応じて流動表示の輝度を決定する(II)表示輝度演算、自車両の加速度に応じて流動表示の色を決定する(III)表示色演算処理、流動表示のオン/オフ、輝度変化、色変化のスムージング(平滑化)を行う(IV)出力演算の4つの処理を実行する。各処理の詳細については後述する。
流動表示制御装置2の実体は、DSP(Digital Signal Processor)を備えた高性能の演算装置であり、インターフェース回路、グラフィックス回路、ビデオ・メモリ等から構成される。車室内のプロジェクタ3から投影される画像は、投影面であるダッシュボード4で実像として結像し、運転者に視認される。
プロジェクタ3は、図2に示す通り、車室内の天井、運転者のほぼ頭上に設置され、運転者正面のダッシュボード4上に、画像を投影する。
図3は運転者の視点から見た投影面31を示す図である。
投影面の運転者視点での投影面31の視野角範囲は、図3に示す通りである。投影面31は、運転者正面から、下方角15°以上の範囲に投影されるため、通常の運転時の視界では、周辺視野に画像が投影されることになる。以降、ダッシュボード4は水平面であると仮定して、投影画像の補正に関する説明は省略する。
〈(I)基本流動表示演算の演算内容〉
次に、流動表示制御装置2における(I)基本流動表示演算の演算内容について説明する。(I)基本流動表示演算は、運転者から見て、走行中の地面のテクスチャの流動と同じ動きをする、ドット等の表示実体をダッシュボード4上の投影面に表示するための演算処理である。
以降の説明に使用する座標系を、図4に示す。
運転者視点(設計点)を原点として、右方をX方向、前方をY方向、上方をZ方向とする。また、運転者視点の地上高をh、投影面と運転者視点のZ方向距離をhとする。
図5(a)は投影面における流動表示と路面の流動との関係を示す側面図、図6(b)は上面図である。
運転者視点から見た地面の流動と同じ動きを投影面上の表示で実現するためには、投影面の表示位置(x,y)における速度ベクトル(vx,vy)と、(x,y)への視線方向が地面と交わる点(x,y)における速度ベクトル(vx,vy)が、図5、6に示す通り、運転者視点における視野角で一致する必要がある。
これらの要請から、(x,y)と(vx,vy)は、以下のベクトル方程式を満たす。
(x,y)=h/h・(x,y) …(1)
(vx,vy)=h/h・(vx,vy) …(2)
図7は車両運動(旋回時)と路面の流動との関係を示す図である。図7に示す通り、車両運動を運転者視点を重心とする質点系の運動と仮定すると、ECU1から入力される車速Vとヨーレートr(右旋回が正値)を用いて、点(x,y)における速度ベクトル(vx,vy)は、以下のベクトル方程式で表される。
(vx,vy)=r・R(−sinθ,cosθ) …(3)
但し、R=((x−V/r)+y 1/2,θ=tan−1(y/(x−V/r))
ベクトル方程式(1)、(2)、(3)より、車速V、ヨーレートrの車両運動中における投影面の表示位置(x,y)における速度ベクトル(vx,vy)は、以下のベクトル方程式で表すことができる。
(vx,vy)=h/h・r・R(−sinθ,cosθ) …(4)
但し、R=(((h/h)x−V/r)+((h/h)y1/2,θ=tan−1((h/h)y/((h/h)x−V/r))
図8は車両運動(直進時)と地面の流動との関係を示す図である。
図8に示す通り、直進時(r=0)の場合、(4)式においてr→0とすると、以下のベクトル方程式で表すことができ、投影面の位置に関わらず、一定の速度ベクトルとなる。
(vx,vy)→(0,−h/h・V) …(5)
以上より、(4)式または(5)式を使用し、投影面の各位置における表示実体の移動成分をΔt・(vx,vy)(Δtは表示更新周期)となるようにする。これにより、走行中の地面のテクスチャの流動と同じ動きをする、ドット等の表示実体をダッシュボード4上の投影面に表示することが可能となる。流動表示を構成する表示実体の輝度、色、形状、大きさ、密度、表示部位等は、流動表示の視認性が確保できる範囲で自由に設定してよい。また、表示実体の初期出現位置は、投影範囲の前端(ウィンドシールド側)においてランダムな配置とすることで、自然な流動表示を行うことができる。
図9、図10はそれぞれ直進時と右旋回時の、運転者視点から見た投影面に表示される基本流動表示の例を示す図である。
以上の方法で決定される基本流動表示を投影面に投影すると、運転者視点からは、例えば直進時は図9、右旋回時は図10のような流動表示が得られる。
〈(II)表示輝度演算の演算内容〉
次に、流動表示制御装置2における(II)表示輝度演算の演算内容について説明する。(II)表示輝度演算は、流動表示の明るさを、路面の明るさに近づけるように調整することで、運転者の視覚において路面と流動表示との融合が起きやすくなるようにするための演算処理である。
照度計5の出力結果(Er)は、取り付け位置であるルームミラー21(図2(a))付近から路面を臨んだ際の路面輝度(Br)に比例する。
Br=C・Er …(6)
ここで、Cは、照度計の視野角、路面までの視距離によって決定される定数である。
運転者視点から流動表示の投影面31(図3等)上の任意の点までの距離をRf、その延長線上の路面までの距離をRrとすると、図5、6の関係から、(7)式の関係が求められる。
Rr/Rf=h/h …(7)
運転者視点において、路面の明るさと流動表示の明るさとを等しくするためには、流動表示の輝度Bfは、(8)式を満たす必要がある。
Bf/Rf=Br/Rr …(8)
(6)、(7)式より、
Bf=C・h /h ・Er …(9)
よって最終的に、(II)表示輝度演算においては、(9)式に従って、照度計5の出力結果(Er)から流動表示の輝度(Bf)を決定する。
〈(III)表示色演算の演算内容〉
次に、流動表示制御装置2における(III)表示色演算の演算内容について説明する。(III)表示色演算は、車両の発生している加速度に応じて流動表示の表示色を変化させることで、運転者に加減速G、旋回G(Gは加速度ベクトル)の大小を視覚的に把握しやすくさせ、運転者の運転操作に対する車両挙動(モデル)の記憶の再認識・獲得を促進するための演算処理である。
図11は流動表示の表示色を決定するための決定表である。
ECU1から入力される自車両の縦方向加速度(Gy),横方向加速度(Gx)に基づいて図11に示す決定表を用いて、流動表示の表示色を加減速(hlon)、旋回(hlat)を各々決定する(hlat,hlon:共に色相角度表記)。
本実施の形態では、加速、減速、旋回とも、低Gの際は緑色、中程度のGの際は黄色、高Gの際は赤色と設定してある。Gの程度判定の閾値(GyAL,GyAM,GyDL,GyDM,GxL,GxM)は、各加速度方向毎に、車両性能を勘案して決定する必要がある。最終的な表示色演算の結果として、加減速及び旋回のうち、程度の高い方の表示色を流動表示表示色(hf)とする。すなわち、
hf=min(hlon,hlat)である。
〈(IV)出力演算の演算内容〉
次に、流動表示制御装置103における(IV)出力演算の演算内容について説明する。(IV)出力演算は、運転者がアクセル、ブレーキ操作、転舵の何れかを行っている間のみ流動表示を投影することで、運転者の操作行為に対する注意を喚起し、流動表示による車両挙動の視覚的強調により、運転者に運転操作の結果を知覚しやすくさせ、結果として運転者の運転操作に対する集中力を向上させるための演算処理である。
図12は流動表示の(IV)出力演算の方法を説明する処理フローである。
以降、図12の処理フローに従って説明する。
まず、S121において、前回処理の流動表示のオン/オフを判別する。オフならばS122に、オンならばS125に分岐する。
前回流動表示オフの場合、S122において、流動表示開始のための判定を行う。ECU1から入力されるアクセル踏み込み量(A)と前回値(Ab)との差分が開始閾値(Ats)より大、もしくはECU1から入力されるブレーキ踏み込み量(B)が開始閾値(Bts)より大、もしくはECU1から入力されるステアリング舵角(S)が開始閾値(Sts)より大ならば、運転者の操作入力があるとして、流動表示を開始するためS123へ移行し、何れの条件も満たさない場合は、運転者の操作入力がないとして、流動表示を行わない(S126)。
一方、S121において、前回流動表示オンの場合、S125において、流動表示終了のための判定を行う。ECU1から入力されるアクセル踏み込み量(A)と前回値(Ab)との差分が終了閾値(Ate)より小、かつ、ECU1から入力されるブレーキ踏み込み量(B)が終了閾値(Bte)より小、かつ、ECU1から入力されるステアリング舵角(S)が終了閾値(Ste)より小ならば、運転者の操作入力が終了したとして、流動表示を消去するためS126へ移行する。これらのうち何れかの条件を満たさない場合は、運転者の操作入力が継続しているとして、流動表示を継続する(S123)。
流動表示を行う場合、S123において流動表示の表示属性値、すなわち輝度、色の目標値(B,H)として、表示輝度演算(b)の出力結果Bfと表示色演算(c)の出力結果hfを設定する。流動表示を消去する場合、S126において流動表示の輝度の目標値Bを0に設定する。色の目標値Hは、消去中も色変化が起こり得るため、S123と同様hfを設定する。
最後に、S124において、流動表示の輝度、色のスムージングを行う。これは、不連続な(段階的な)表示属性変化が運転者の注意を過度に引きつけることを防止するための処理である。本実施の形態では、スムージングとして1次遅れ処理を採用し、出力する流動表示の輝度、色(Bo,Ho)をS123、S126の出力値(BT,HT)を用いて以下の(10)、(11)式で決定する。
Bo=Bb+(Δt/T)・(BT−Bb) …(10)
Ho=Hb+(Δt/T)・(HT−Hb) …(11)
なお、Bb、Hbは、Bo、Hoの前回値、Δtは処理周期、Tは時定数である。
以上で決定されるBo、Hoにおいて、(I)基本流動表示演算に従って、流動表示の投影を行う。
以上から、運点者の運転操作入力がある間、車両挙動に連動した流動表示が投影される。流動表示の明るさは、路面の明るさに一致し、流動表示の色は、車両の加速度に応じて変化する。また、流動表示の輝度、色の変化は連続的となる。
以下に、運転者の運転操作入力がある間、車両挙動に連動した流動表示が、運転者の運転操作に対する集中力が向上する効果を示す実験データを示す。図13は流動表示の効果の実験結果を示す図である。
本実験は、ドライビング・シミュレータにおいて単調な直線道路を先行車に追従するシーンを設定し、被験者(運転者)に先行車のブレーキランプ点灯を視認したらフルブレーキ操作を行うタスクを課した。先行車は一定速走行で、実験開始から先行車がブレーキランプ点灯するまでの時間は、3〜4分とした。実験条件は、運転操作に連動した流動表示(操作連動表示)と、運転操作に関わらず常に表示される流動表示(定常表示)の2通りであり、計測項目は、被験者のブレーキ反応時間(先行車ブレーキランプ点灯から運転者のブレーキ操作が行われるまでの時間)である。図13は本実験を5回連続で行った際(5セッション)の、ブレーキ反応時間の結果を示す。「定常表示条件」では、実験回数が進むに従い、ブレーキ反応時間が遅くなる傾向がうかがえる。これは、単調な直線道路において一定速で走行する先行車に追従するという単調な運転状況において、運転への集中力を失っていくためである。一方、「操作連動表示条件」では、実験回数が進行しても、初期のブレーキ反応時間を維持できることがわかる。これは、運転操作に連動した流動表示によって、運転者の運転への集中力が維持できていることを反映している。
以上から、本発明が運転者の運転への集中力を維持する効果があると言える。
以上説明したように、本実施の形態の車両用表示装置は、自車両の運動に連動した流動表示を運転者の視野内に提示する流動表示制御装置2と、運転者の運転操作を監視するECU1とを備え、ECU1による監視に基づいて、運転者の運転操作が定常状態から変化していると判断される間、流動表示制御装置2により流動表示を提示するという構成になっている。また、本実施の形態の車両用表示方法は、自車両の運動に連動した流動表示を運転者の視野内に提示する流動表示制御装置2と、運転者の運転操作を監視するECU1とを備えた車両用表示装置を用いた車両用表示方法であって、ECU1による監視に基づいて、運転者の運転操作が定常状態から変化していると判断される間、流動表示制御装置2により流動表示を提示するという構成になっている。
このような構成によれば、運転者が運転操作入力(加減速、旋回)を行っている間、車両挙動に連動した流動表示が、運転者視野(運転者視点の視野角)内に表示されるため、第1に、流動表示の出現により、運転者の操作行為に対する注意が喚起される。第2に、流動表示による車両挙動の視覚的強調により、運転者は運転操作の結果を知覚しやすくなる。これら両者の作用によって、運転者の運転操作に対する集中力が向上する。このとき、流動表示は車両挙動に連動しているため、運転者の運転操作に対する車両挙動の記憶を混乱させることはなく、むしろ操作結果の視覚的フィードバック情報が増加する分、記憶を再認・獲得しやすくなる効果が得られる。
また、流動表示の運動は、運転者の視野内において、自車両に対する路面の相対運動と一致している。このように運転者が運転操作入力を行っている間に表示される流動表示の運動が、運転者から見て、実際の路面の相対運動と一致しているため、運転者が車両挙動を視覚的に把握する上で普遍的に利用している路面の相対運動が強調されることになり、上記の運転操作に対する集中力の向上効果が増大する。
また、自車両の前方の路面の輝度を取得する照度計5を更に備え、流動表示の輝度を、照度計5により取得された路面の輝度に応じて変化させるようになっている。このように運転者視点において、運転者が運転操作入力を行っている間に表示される流動表示の明るさを、路面の明るさに近づけるように調整することにより、運転者の視覚において路面と流動表示との融合が起きやすくなり、上記の路面の相対運動強調効果が増大する。
また、ECU1により取得される自車両の加速度情報に応じて、流動表示の色を変化させるようになっている。このように運転者が運転操作入力を行っている間に表示される流動表示の色を、車両の加速度に応じて変化させるため、運転者は、加減速G、旋回Gの大小を視覚的に把握しやすくなる。従って、運転者の運転操作に対する車両挙動の記憶の再認識・獲得を更に効果的に行うことができるようになり、上記の運転操作に対する集中力の向上効果が増大する。
更に、流動表示の輝度もしくは色の変化は、連続的に行うようになっている。このように流動表示の輝度、色に変化が連続的に行われるため、運転者の注意を表示変化に対して過度に引きつけることがなく、ディストラクションの防止につながる。
なお、以上説明した実施の形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施の形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
また、特許請求の範囲における各構成要素と、発明の実施の形態における各構成要素との対応について説明すると、実施の形態における流動表示制御装置2、(I)基本流動表示演算、(II)表示輝度演算、(III)表示色演算、(IV)出力演算が、特許請求の範囲の流動表示提示手段に、ECU1が運転操作監視手段に、照度計5が路面輝度取得手段にそれぞれ対応する。
本発明の実施の形態における車両用表示装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態の車両用表示装置のプロジェクタ、ダッシュボード、照度計の設置位置並びに外観を示す図である。 本発明の実施の形態における運転者視点から見た投影面を示す図である。 本発明の実施の形態の説明に用いる座標系を示す図である。 本発明の実施の形態の投影面における流動表示と路面の流動との関係を示す図である。 本発明の実施の形態の投影面における流動表示と路面の流動との関係を示す図である。 本発明の実施の形態における車両運動(旋回時)と路面の流動との関係を示す図である。 本発明の実施の形態における車両運動(直進時)と地面の流動との関係を示す図である。 本発明の実施の形態における運転者視点から見た投影面に表示される基本流動表示の例を示す図である(直進時)。 本発明の実施の形態における運転者視点から見た投影面に表示される基本流動表示の例を示す図である(右旋回時)。 本発明の実施の形態における流動表示の表示色を決定するための決定表である。 本発明の実施の形態における流動表示の出力演算の処理フローである。 本発明の実施の形態における流動表示の効果の実験結果を示す図である。
符号の説明
1…ECU 2…流動表示制御装置
3…プロジェクタ 4…ダッシュボード
5…照度計
21…ルームミラー 31…投影面

Claims (7)

  1. 自車両の運動に連動した流動表示を運転者の視野内に提示する流動表示提示手段と、
    前記運転者の運転操作を監視する運転操作監視手段とを備え、
    前記運転操作監視手段による監視に基づいて、前記運転者の運転操作が定常状態から変化していると判断される間、前記流動表示提示手段により前記流動表示を提示することを特徴とする車両用表示装置。
  2. 前記流動表示の運動は、前記運転者の視野内において、前記自車両に対する路面の相対運動と一致していることを特徴とする請求項1記載の車両用表示装置。
  3. 前記自車両の前方の前記路面の輝度を取得する路面輝度取得手段を更に備え、
    前記流動表示の輝度を、前記路面輝度取得手段により取得された前記路面の輝度に応じて変化させることを特徴とする請求項2記載の車両用表示装置。
  4. 前記流動表示の輝度の変化は、連続的に行うことを特徴とする請求項3記載の車両用表示装置。
  5. 前記運転操作監視手段により取得される前記自車両の加速度情報に応じて、前記流動表示の色を変化させることを特徴とする請求項1記載の車両用表示装置。
  6. 前記流動表示の色の変化は、連続的に行うことを特徴とする請求項5記載の車両用表示装置。
  7. 自車両の運動に連動した流動表示を運転者の視野内に提示する流動表示提示手段と、
    前記運転者の運転操作を監視する運転操作監視手段とを備えた車両用表示装置を用いた車両用表示方法であって、
    前記運転操作監視手段による監視に基づいて、前記運転者の運転操作が定常状態から変化していると判断される間、前記流動表示提示手段により前記流動表示を提示することを特徴とする車両用表示方法。
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