JP2006316631A - 内燃機関の弁強制開閉装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 内燃機関の弁強制開閉装置を改良することで、バルブの熱膨張、熱収縮、あるいは、ロッカアーム、バルブ等の経時的な摩耗の影響を無くす。
【解決手段】 ロッカシャフト18を軸としてスイングするロッカアーム14の一端が、カムシャフト11に設けられたカム溝13の摺接面13A,13Bと摺接し、ロッカアーム14の他端を吸気バルブ16の軸部16aの先端に連結することで、カムシャフト11の回転に伴ってロッカアーム14で吸気バルブ16を強制的に開閉する弁強制開閉装置20において、ロッカシャフト18をカムシャフト11を軸としてスイング自在に支持するロッカシャフト支持リンク17と、このロッカシャフト支持リンク17のスイング角度を制御するスイング角度制御機構41とを備える。
【選択図】 図2
【解決手段】 ロッカシャフト18を軸としてスイングするロッカアーム14の一端が、カムシャフト11に設けられたカム溝13の摺接面13A,13Bと摺接し、ロッカアーム14の他端を吸気バルブ16の軸部16aの先端に連結することで、カムシャフト11の回転に伴ってロッカアーム14で吸気バルブ16を強制的に開閉する弁強制開閉装置20において、ロッカシャフト18をカムシャフト11を軸としてスイング自在に支持するロッカシャフト支持リンク17と、このロッカシャフト支持リンク17のスイング角度を制御するスイング角度制御機構41とを備える。
【選択図】 図2
Description
本発明は、内燃機関の弁強制開閉装置の改良に関するものである。
従来の内燃機関の弁強制開閉装置として、カム溝を設けたカムシャフトによりロッカーアームを介して吸気バルブを強制的に開閉するものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
実開平6−53702号公報
特許文献1の図1を以下の図7で説明する。なお、符号は振り直した。
図7は従来の内燃機関の弁強制開閉装置の側面図であり、カムシャフト201にカムプレート202を設け、このカムプレート202の両側面にほぼ環状のカム溝203を形成し、このカム溝203にロッカーアーム204の一端に設けた突起206を挿入し、ロッカーアーム204の他端を吸気バルブ207の軸部の先端に連結したことが記載されている。
図7は従来の内燃機関の弁強制開閉装置の側面図であり、カムシャフト201にカムプレート202を設け、このカムプレート202の両側面にほぼ環状のカム溝203を形成し、このカム溝203にロッカーアーム204の一端に設けた突起206を挿入し、ロッカーアーム204の他端を吸気バルブ207の軸部の先端に連結したことが記載されている。
吸気バルブ207の軸部の先端は、固定ピン211が入るピン溝(不図示。軸部の外周面に形成した環状の溝である。)を備え、ロッカーアーム204の他端は、コの字形の溝212と、この溝212に貫通する低部穴213とを備え、吸気バルブ207の軸部の先端を低部穴213から挿入した後に溝212内に位置するピン溝に固定ピン211を差し込んでロッカーアーム204と吸気バルブ207とを連結する。
図7に示した特許文献1の弁強制開閉装置では、部品数が少なく、コストを抑えることが可能であるが、ロッカーアーム204と吸気バルブ207とを連結するため、吸気バルブ207が熱膨張したときには着座が完全に行われなくなり、また、吸気バルブ207が熱収縮したときには吸気バルブ207に過大な引張力が作用することになる。また、ロッカーアーム204と吸気バルブ207との経時的な摩耗によっても上記の不都合が生じる。
本発明の目的は、内燃機関の弁強制開閉装置を改良することで、バルブの熱膨張、熱収縮、あるいは、ロッカアーム、バルブ等の経時的な摩耗の影響を無くすことにある。
請求項1に係る発明は、ロッカシャフトを軸としてスイングするロッカアームの一端が、カムシャフトに設けられたカムのカム摺動部と摺接し、ロッカアームの他端を吸排気バルブの軸部の先端に連結することで、カムシャフトの回転に伴ってロッカアームで吸排気バルブを強制的に開閉する弁強制開閉装置において、ロッカシャフトをカムシャフトを軸としてスイング自在に支持するロッカシャフト支持リンクと、このロッカシャフト支持リンクのスイング角度を制御するスイング角度制御機構とを備えることを特徴とする。
ロッカシャフトをカムシャフトを軸としてスイング自在に支持するロッカシャフト支持リンクにより、例えば、吸排気バルブの熱膨張、熱収縮、あるいは、吸排気バルブ、ロッカアーム等の経時的な摩耗の影響を、カムシャフト回りにロッカシャフト支持リンクをスイングさせるとともにこのときのロッカシャフト支持リンクのスイング角度をスイング角度制御機構で制御することで吸収することが可能になる。
請求項2に係る発明は、吸排気バルブとロッカアームとを、吸排気バルブの軸部の先端側、及びロッカアームの他端をそれぞれ貫通するピンで連結したことを特徴とする。
ピンが、吸排気バルブの軸部の先端側、及びロッカアームの他端をそれぞれ貫通するため、ロッカアームに対して吸気バルブはその軸周りに回転しない。
ピンが、吸排気バルブの軸部の先端側、及びロッカアームの他端をそれぞれ貫通するため、ロッカアームに対して吸気バルブはその軸周りに回転しない。
請求項1に係る発明では、ロッカシャフト支持リンク及びスイング角度制御機構により、ロッカシャフトをカムシャフトを軸としてスイングさせる構造としたので、吸排気バルブの熱膨張・熱収縮、あるいは、吸排気バルブ、ロッカアーム等の経時的な摩耗の影響を無くすことができ、吸排気バルブを確実に着座させることができるとともに、吸排気バルブへの過負荷を防止することができる。
請求項2に係る発明では、吸排気バルブの軸部の先端側、及びロッカアームの他端をそれぞれ貫通するピンで吸排気バルブとロッカアームとを連結したので、吸排気バルブの回転を防止することができ、例えば、傘部が非円形の吸排気バルブを使用することができる。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る内燃機関の弁強制開閉装置(第1実施形態)の要部を示す斜視図であり、カムシャフト11に軸に直交するように平板状の円板部12を一体に形成し、この円板部12の側面にカム溝13を形成し、このカム溝13にロッカアーム14の一端を挿入し、ロッカアーム14の他端を吸気バルブ16の軸部16aの先端部に連結し、カムシャフト11でロッカシャフト支持リンク17をスイング自在に支持し、このロッカシャフト支持リンク17の先端部に、ロッカアーム14をスイング自在に支持するロッカシャフト18を取付け、ロッカシャフト支持リンク17がカムシャフト11を軸としてスイングするスイング角度を吸気側のスイング角度制御機構(不図示)で制御する2組の弁強制開閉装置20を示す。
図1は本発明に係る内燃機関の弁強制開閉装置(第1実施形態)の要部を示す斜視図であり、カムシャフト11に軸に直交するように平板状の円板部12を一体に形成し、この円板部12の側面にカム溝13を形成し、このカム溝13にロッカアーム14の一端を挿入し、ロッカアーム14の他端を吸気バルブ16の軸部16aの先端部に連結し、カムシャフト11でロッカシャフト支持リンク17をスイング自在に支持し、このロッカシャフト支持リンク17の先端部に、ロッカアーム14をスイング自在に支持するロッカシャフト18を取付け、ロッカシャフト支持リンク17がカムシャフト11を軸としてスイングするスイング角度を吸気側のスイング角度制御機構(不図示)で制御する2組の弁強制開閉装置20を示す。
同様に、カムシャフト11の円板部12の側面(裏面)に形成したカム溝にロッカアーム24の一端を挿入し、ロッカアーム24の他端を排気バルブ26の軸部26aの先端部に連結し、カムシャフト11でロッカシャフト支持リンク27をスイング自在に支持し、このロッカシャフト支持リンク27の先端部に、ロッカアーム24をスイング自在に支持するロッカシャフト28を取付け、ロッカシャフト支持リンク27がカムシャフト11を軸としてスイングするスイング角度を排気側のスイング角度制御機構(不図示)で制御する弁強制開閉装置30をも示す。
上記した吸気側の弁強制開閉装置20と排気側の弁強制開閉装置30とはほぼ同一構造であるため、弁強制開閉装置20のみ以下に説明する。
上記した吸気側の弁強制開閉装置20と排気側の弁強制開閉装置30とはほぼ同一構造であるため、弁強制開閉装置20のみ以下に説明する。
図2は本発明に係る内燃機関のシリンダヘッド組立体を示す断面図(第1実施形態)であり、内燃機関10のシリンダヘッド組立体35は、シリンダヘッド本体36と、このシリンダヘッド本体36に回転自在に取付けたカムシャフト11と、このカムシャフト11に設けた軸部11aにスイング自在に取付けたロッカシャフト支持リンク17と、このロッカシャフト支持リンク17の先端部17aに取付けたロッカシャフト18と、このロッカシャフト18にスイング自在に取付けたロッカアーム14と、このロッカアーム14の一端に連結部37を介して軸部16aの先端を連結するとともにシリンダヘッド本体36にバルブガイド38を介して移動自在に取付けた吸気バルブ16と、ロッカシャフト支持リンク17の軸部11aを中心としたスイングを制御するためにシリンダヘッド本体36に設けたスイング角度制御機構41とを備える。
上記のカムシャフト11、ロッカアーム14、ロッカシャフト支持リンク17、ロッカシャフト18、連結部37及びスイング角度制御機構41は、前述の弁強制開閉装置20を構成するものである。
ここで、44は点火プラグ、45はシリンダヘッド本体36に開けた吸気ポート、46は吸気ポート45の入口に設けたバルブシート、47は排気バルブ26用のバルブガイド、48はシリンダヘッド本体36に開けた排気ポートである。
カムシャフト11のカム溝13は、ロッカアーム14の凸部14aと摺接させるための側壁の壁面である摺接面13A,13Bを備える。
ロッカアーム14は、一端にカムシャフト11の軸方向に突出する(紙面の奥側に突出する)凸部14aを設けるとともに、他端に吸気バルブ16との連結部37を設けた部材であり、凸部14aはカム溝13内に位置し、カム溝13の両側の側壁の摺接面13A,13Bとそれぞれ摺動する断面が円弧状の摺接面14A,14Bを備える。
吸気バルブ16は、非円形の傘部16bを備えるものであり、排気バルブ26も同様に、非円形の傘部26bを備える。
ロッカアーム14は、一端にカムシャフト11の軸方向に突出する(紙面の奥側に突出する)凸部14aを設けるとともに、他端に吸気バルブ16との連結部37を設けた部材であり、凸部14aはカム溝13内に位置し、カム溝13の両側の側壁の摺接面13A,13Bとそれぞれ摺動する断面が円弧状の摺接面14A,14Bを備える。
吸気バルブ16は、非円形の傘部16bを備えるものであり、排気バルブ26も同様に、非円形の傘部26bを備える。
ロッカシャフト支持リンク17は、ロッカシャフト18を取付けた第1アーム部17Bと、スイング角度制御機構41で先端を挟持した第2アーム部17Cとを備える。なお、17dは第2アーム部17Cに備える上方突出部である。
スイング角度制御機構41は、シリンダヘッド本体36に備える下部取付部36aと、この下部取付部36aの上部に取付けた上部取付部36bとに設けたものである。
スイング角度制御機構41は、シリンダヘッド本体36に備える下部取付部36aと、この下部取付部36aの上部に取付けた上部取付部36bとに設けたものである。
ここで、36cは上部取付部36bに設けた側方突出部であり、この側方突出部36cにボルト51をねじ込み、このボルト51をロックナット52で回り止めすることでストッパ53を構成する。このストッパ53は、第2アーム部17Cが上方へスイングしたときに上方突出部17dを当ててスイングを規制するものである。
図3は本発明に係るロッカアームと吸気バルブとの連結部を示す断面図(第1実施形態)であり、連結部37は、吸気バルブ16の軸部16aの端部にピン55で取付けるとともにロッカアーム14の先端部14bに設けた凹部14c内に配置したバルブ端部部材56と、このバルブ端部部材56の軸直角方向に開けた貫通穴56aに回転自在に挿入した回転部材57と、この回転部材57に開けたピン挿通穴57aに通すとともにバルブ端部部材56に貫通穴56aを横切るように開けたピン挿通穴56bに通し且つロッカアーム14に設けたピン挿通穴14d,14eに通した連結ピン58と、この連結ピン58がピン挿通穴14eから抜けるのを防止するためにロッカアーム14の側面からピン穴14fに通した抜け止めピン61とからなる。
バルブ端部部材56のピン挿通穴56bは、回転部材57と共に連結ピン58がスイングするために両側の開口部を大きくした部分であり、連結ピン58がピン挿通穴56bの壁面に干渉するのを防止した。
回転部材57は、ピン挿通穴57aを連結ピン58に移動自在に嵌合させた部材である。
回転部材57は、ピン挿通穴57aを連結ピン58に移動自在に嵌合させた部材である。
連結ピン58は、一端部に油孔58aを開け、他端部にめねじ58bを形成した部材である。なお、58cは連結ピン58に軸直角方向に形成した断面が半円形状の抜け止め用の溝であり、ロッカアーム14のピン穴14fに通したピン61が溝58cに嵌る。
油孔58aは、ロッカシャフト18の中空部18a、油孔18b、18b、ロッカアーム14の油孔14gから供給されたオイルを、図示せぬ油穴を通じて、連結ピン58と回転部材57のピン挿通穴57aとの隙間、及び回転部材57とバルブ端部部材56の貫通穴56aとの隙間にそれぞれ流して潤滑するためのものである。
めねじ58bは、ボルトをねじ込んで溝58cをピン孔14fに合わせるためのものである。
めねじ58bは、ボルトをねじ込んで溝58cをピン孔14fに合わせるためのものである。
上記した連結ピン58は、ロッカアーム14の先端部14bと、吸気バルブ16の先端に取付けたバルブ端部部材56とを貫通するから、ロッカアーム14に対して吸気バルブ16が軸回りに回転することはない。従って、図2において、吸気バルブ16の傘部16b(詳しくは、バルブシート46のシール面に当たるバルブフェイス面)が軸部16aの軸方向から見て非円形である非円形バルブであっても使用可能である。
図4(a),(b)は本発明に係るスイング角度制御機構の説明図(第1実施形態)であり、(a)は断面図、(b)は作用説明図である。
(a)において、スイング角度制御機構41は、上部取付部36bに設けたアッパシリンダ部71と、下部取付部36aに設けたロアシリンダ部72とからなる。
(a)において、スイング角度制御機構41は、上部取付部36bに設けたアッパシリンダ部71と、下部取付部36aに設けたロアシリンダ部72とからなる。
アッパシリンダ部71は、上部取付部36bに開けたシリンダ穴36eと、このシリンダ穴36eに移動自在に挿入するとともに先端をロッカシャフト支持リンク17の第2アーム部17Cの上面に当てたカップ状のリフタ74と、このリフタ74内に移動自在に挿入したプランジャ75と、これらのリフタ74の底とプランジャ75の底との間に設けたチェックバルブ76とからなる。なお、36fはシリンダ穴36e内にオイルを供給するオイル供給孔、36gはシリンダ穴36eから外部に通じるオリフィス、77はリフタ74内のプランジャ75の移動を規制するためにリフタ74の内側に設けた止め輪、78はプランジャ75内に設けたチャンバである。
ロアシリンダ部72は、下部取付部36aに開けたシリンダ穴36jと、このシリンダ穴36jに移動自在に挿入したカップ状のリフタ84と、このリフタ84内に移動自在に挿入したプランジャ85と、これらのリフタ84の底とプランジャ85の底との間に設けたチェックバルブ86と、プランジャ85の端部に嵌合させるとともに端面をロッカシャフト支持リンク17の第2アーム部17Cの下面に当てたキャップ87とからなる。なお、36kはシリンダ穴36j内にオイルを供給するオイル供給孔、36mはシリンダ穴36jの内周面に設けるとともにオイル供給穴36kに連通させた環状油溝、88はプランジャ85内に設けたチャンバである。
リフタ84は内周面と外周面とを貫通する油孔84aを備え、プランジャ85は内周面と外周面とを貫通する油孔85aを備える。
リフタ84は内周面と外周面とを貫通する油孔84aを備え、プランジャ85は内周面と外周面とを貫通する油孔85aを備える。
以上に述べたスイング角度制御機構41の作用を次に説明する。
(b)において、アッパシリンダ部71では、オイルポンプからソレノイドバルブを介してオイル供給穴36fに供給されたオイルが、矢印で示すように、シリンダ穴36e、プランジャ75のチャンバ78内に流入すると、チャンバ78内の圧力が高まり、リフタ74には、白抜き矢印で示すような下向きの押圧力F1が発生し、この押圧力F1でロッカシャフト支持リンク17の第2アーム部17Cを下方へ押す。チャンバ78内のオイルの一部はオリフィス36gを通って外部に流出する。
(b)において、アッパシリンダ部71では、オイルポンプからソレノイドバルブを介してオイル供給穴36fに供給されたオイルが、矢印で示すように、シリンダ穴36e、プランジャ75のチャンバ78内に流入すると、チャンバ78内の圧力が高まり、リフタ74には、白抜き矢印で示すような下向きの押圧力F1が発生し、この押圧力F1でロッカシャフト支持リンク17の第2アーム部17Cを下方へ押す。チャンバ78内のオイルの一部はオリフィス36gを通って外部に流出する。
また、ロアシリンダ部72では、アッパシリンダ部71と同様にオイルポンプからソレノイドバルブを介してオイル供給穴36kに供給されたオイルが、矢印で示すように、環状油溝36m、油孔84a、油孔85aを通ってプランジャ85のチャンバ88内に流入すると、チャンバ88内の圧力が高まり、キャップ87には、白抜き矢印で示すような上向きの押圧力F2が発生し、この押圧力F2でロッカシャフト支持リンク17の第2アーム部17Cを上方へ押す。チャンバ88内のオイルの一部はリフタ84とプランジャ85との隙間を通って外部に流出する。
上記した押圧力F1と押圧力F2とは、F1>F2の関係にある。
上記した押圧力F1と押圧力F2とは、F1>F2の関係にある。
次に弁強制開閉装置20の作用を説明する。
図5(a),(b)は本発明に係る弁強制開閉装置(第1実施形態)の作用を示す作用図である。
(a)において、吸気バルブ16が熱膨張すると、吸気バルブ16のバルブフェイス16c(図2参照)とバルブシートのバルブシート面46a(図2参照)との間に隙間が発生するが、第2アーム部17Cに作用する下向きの押圧力F1が上向きの押圧力F2よりも大きく設定されていることから、第2アーム部17Cに矢印Aの向きに押圧力が発生し、ロッカシャフト支持リンク17に矢印Bの向きの回転力が発生する。ロッカシャフト支持リンク17に回転力が発生すると、ロッカシャフト18には矢印Cの向きにモーメントが発生し、ロッカアーム14にはカム溝との接触部である凸部14aをほぼ中心とした矢印Dの向きにモーメントが発生する。このモーメントが発生すると、連結部37を介して吸気バルブ16が矢印Eの向きに引き上げられ、吸気バルブ16のバルブフェイス16cはバルブシートのバルブシート面46aに着座する。
図5(a),(b)は本発明に係る弁強制開閉装置(第1実施形態)の作用を示す作用図である。
(a)において、吸気バルブ16が熱膨張すると、吸気バルブ16のバルブフェイス16c(図2参照)とバルブシートのバルブシート面46a(図2参照)との間に隙間が発生するが、第2アーム部17Cに作用する下向きの押圧力F1が上向きの押圧力F2よりも大きく設定されていることから、第2アーム部17Cに矢印Aの向きに押圧力が発生し、ロッカシャフト支持リンク17に矢印Bの向きの回転力が発生する。ロッカシャフト支持リンク17に回転力が発生すると、ロッカシャフト18には矢印Cの向きにモーメントが発生し、ロッカアーム14にはカム溝との接触部である凸部14aをほぼ中心とした矢印Dの向きにモーメントが発生する。このモーメントが発生すると、連結部37を介して吸気バルブ16が矢印Eの向きに引き上げられ、吸気バルブ16のバルブフェイス16cはバルブシートのバルブシート面46aに着座する。
(b)において、吸気バルブ16が熱収縮して矢印Gの向きに連結部37を引く力が発生すると、連結部37を介してロッカアーム14に凸部14aをほぼ中心とした矢印Hの向きのモーメントが発生するが、実際には、ロッカアーム14及びロッカシャフト18には、矢印Jの向きにモーメントが発生し、ロッカアーム支持リンク17に矢印Kの向きの回転力が発生する。ロッカアーム支持リンク17に回転力が発生すると、第2アーム部17Cに矢印Lの向きの押圧力が発生する。この上向きの押圧力と第2シリンダ部72の上向きの押圧力F2との和が、第1シリンダ部71の下向きの押圧力F1よりも大きくなると、第2アーム部17Cは上方に移動する。
以上の(a),(b)から、弁強制開閉装置20によって、吸気バルブ16の熱膨張・熱収縮を吸収することができる。また、第1シリンダ部71の下向きの押圧力F1によって、ロッカシャフト支持リンク17、ロッカシャフト18、ロッカアーム14を介して吸気バルブ16の軸部16aには常に閉弁方向の引張力が作用するため、吸気バルブ16の着座を確実に行うことができる。
このように、弁強制開閉装置20は、ラッシュアジャスタと閉弁用スプリングの機能を有し、具体的には、第1シリンダ部71及び第2シリンダ部72がラッシュアジャスタ及び閉弁用スプリングに相当する。
以上の図2で説明したように、本発明は第1に、ロッカシャフト18を軸としてスイングするロッカアーム14の一端が、カムシャフト11に設けられたカムとしてのカム溝13のカム摺動部としての摺接面13A,13Bと摺接し、このロッカアーム14の他端を吸気バルブ16の軸部16aの先端に連結することで、カムシャフト11の回転に伴ってロッカアーム14で吸気バルブ16を強制的に開閉する弁強制開閉装置20において、ロッカシャフト18をカムシャフト11を軸としてスイング自在に支持するロッカシャフト支持リンク17と、このロッカシャフト支持リンク17のスイング角度を制御するスイング角度制御機構41とを備えることを特徴とする。
ロッカシャフト支持リンク17及びスイング角度制御機構41により、ロッカシャフト18をカムシャフト11を軸としてスイングさせる構造としたので、吸気バルブ16の熱膨張・熱収縮、あるいは、吸気バルブ16、ロッカアーム14、カムシャフト11、ロッカシャフト18、連結部37等のシリンダヘッド組立体35の各部品の経時的な摩耗の影響を無くすことができ、吸気バルブ16を確実に着座させることができるとともに、吸気バルブ16への過負荷(詳しくは、過大な引張力)を防止することができる。
このように、吸気バルブ16の熱膨張・熱収縮の吸収と、吸気バルブ16の確実な着座とを同時に行うことができ、2つの機能を一つの機構で達成することができる。
従って、例えば、バルブ、ロッカアーム周りに上記の2つの機能を果たすための部品(ラッシュアジャスタ、閉弁用スプリング等)を設置するのに比べて、本発明では、吸気バルブ16、ロッカアーム14周りにそれらの部品を設置する必要が無くなり、吸気バルブ16、ロッカアーム14周りのスペースが広くなって、吸気バルブ16、ロッカアーム14、ひいてはカムシャフト11の形状、配置等の動弁機構の主要部品の設計自由度を増すことができる。
従って、例えば、バルブ、ロッカアーム周りに上記の2つの機能を果たすための部品(ラッシュアジャスタ、閉弁用スプリング等)を設置するのに比べて、本発明では、吸気バルブ16、ロッカアーム14周りにそれらの部品を設置する必要が無くなり、吸気バルブ16、ロッカアーム14周りのスペースが広くなって、吸気バルブ16、ロッカアーム14、ひいてはカムシャフト11の形状、配置等の動弁機構の主要部品の設計自由度を増すことができる。
更に、カムシャフト11でロッカシャフト支持リンク17のスイング軸を兼ねるから、特別にロッカシャフト支持リンクを支持する支持部材を設けるのに比べて、部品数を減らすことができ、弁強制開閉装置20のコストを低減することができる。
また更に、ロッカアーム14及びロッカシャフト18をカムシャフト11の回りにスイングさせるから、例えば、ロッカアーム及びロッカシャフトを、鉛直方向又は水平方向に移動させる構造に比べて、本発明では、カムシャフト11からのロッカアーム14及びロッカシャフト18の移動量が小さくなり(即ち、移動量がほぼ一定になり)、大きなスペースを占有することがない。従って、シリンダヘッドに被せるヘッドカバーの突出量を小さくすることができ、内燃機関の全高を抑えることができる。
本発明は第2に、図3に示したように、吸気バルブ16とロッカアーム14とを、吸気バルブ16の軸部16aの先端側、及びロッカアーム14の他端をそれぞれ貫通する連結ピン58で連結したことを特徴とする。
吸気バルブ16の軸部16aの先端側、及びロッカアーム14の他端をそれぞれ貫通する連結ピン58で吸気バルブ16とロッカアーム14とを連結したので、吸気バルブ16の回転を防止することができ、例えば、傘部16b(図1参照)が非円形の吸気バルブ16を使用することができる。
図6は本発明に係る弁強制開閉装置(第2実施形態)を示す側面図であり、各構成を模式的に表したものである。
弁強制開閉装置100は、開弁用カム101及び閉弁用カム102を備えるカムシャフト103と、このカムシャフト103に設けた軸部104にスイング自在に取付けたロッカシャフト支持リンク106と、このロッカシャフト支持リンク106の二股状としたアーム部107,108のそれぞれの先端部に取付けたロッカシャフト111,112と、ロッカシャフト111にスイング自在に取付けるとともに一端部を吸気バルブ113の軸部114の先端に当て且つ他端部を開弁用カム101の周面に当てた開弁用ロッカアーム116と、ロッカシャフト112にイング自在に取付けるとともに先端部を吸気バルブ113の軸部114に設けた鍔部117に当て且つ他端部を閉弁用カム102の周面に当てた閉弁用ロッカアーム118と、ロッカシャフト支持リンク106に設けたアーム部121を上下に挟み込むことでロッカシャフト支持リンク106のスイング角度を制御するスイング角度制御機構41とからなる。なお、124はカムシャフト103を回転自在に支持するシャフト支持部材、125は吸気バルブ113をガイドするバルブガイドである。なお、101Aは開弁用カム101の開弁用ロッカアーム116との摺接面、102Aは閉弁用カム102の閉弁用ロッカアーム118との摺接面、116Aは開弁用ロッカアーム116の開弁用カム101との摺接面、118Aは閉弁用ロッカアーム118の閉弁用カム102との摺接面である。
弁強制開閉装置100は、開弁用カム101及び閉弁用カム102を備えるカムシャフト103と、このカムシャフト103に設けた軸部104にスイング自在に取付けたロッカシャフト支持リンク106と、このロッカシャフト支持リンク106の二股状としたアーム部107,108のそれぞれの先端部に取付けたロッカシャフト111,112と、ロッカシャフト111にスイング自在に取付けるとともに一端部を吸気バルブ113の軸部114の先端に当て且つ他端部を開弁用カム101の周面に当てた開弁用ロッカアーム116と、ロッカシャフト112にイング自在に取付けるとともに先端部を吸気バルブ113の軸部114に設けた鍔部117に当て且つ他端部を閉弁用カム102の周面に当てた閉弁用ロッカアーム118と、ロッカシャフト支持リンク106に設けたアーム部121を上下に挟み込むことでロッカシャフト支持リンク106のスイング角度を制御するスイング角度制御機構41とからなる。なお、124はカムシャフト103を回転自在に支持するシャフト支持部材、125は吸気バルブ113をガイドするバルブガイドである。なお、101Aは開弁用カム101の開弁用ロッカアーム116との摺接面、102Aは閉弁用カム102の閉弁用ロッカアーム118との摺接面、116Aは開弁用ロッカアーム116の開弁用カム101との摺接面、118Aは閉弁用ロッカアーム118の閉弁用カム102との摺接面である。
このように、弁強制開閉装置100は、ロッカシャフト支持リンク106で、開弁用ロッカアーム116用のロッカシャフト111と、閉弁用ロッカアーム118用のロッカシャフト112との両方を支持することを特徴とするものである。これにより、ロッカシャフト111,112をそれぞれ別々にロッカシャフト支持リンクで支持するのに比べて、部品数を減らすことができ、コストを低減することができる。
尚、本発明では、ロッカシャフト支持リンクを、カムシャフトを軸としてスイング自在に支持したが、これに限らず、ロッカシャフト支持リンクを、カムシャフトとは別に設けた支軸でスイング自在に支持してもよい。
また、本実施形態では、図4(a)に示したように、スイング角度制御機構41を、油圧で作動する形式のものとしたが、これに限らず、スイング角度制御機構を、スプリング及びダンパからなる形式のものとしてもよい。
本発明の弁強制開閉装置は、二輪車、四輪車の内燃機関に好適である。
10…内燃機関、11,103…カムシャフト、13…カム溝、13A,13B…カム摺動部(摺接面)、14、116,118…ロッカアーム、16,113…吸排気バルブ(吸気バルブ)、16a,114…軸部、17,106…ロッカシャフト支持リンク、18,111,112…ロッカシャフト、20,30,100…弁強制開閉装置、41…スイング角度制御機構、58…連結ピン、101…開弁用カム、101A,102A…カム摺動部(摺接面)、102…閉弁用カム。
Claims (2)
- ロッカシャフトを軸としてスイングするロッカアームの一端が、カムシャフトに設けられたカムのカム摺動部と摺接し、前記ロッカアームの他端を吸排気バルブの軸部の先端に連結することで、前記カムシャフトの回転に伴って前記ロッカアームで前記吸排気バルブを強制的に開閉する弁強制開閉装置において、
前記ロッカシャフトを前記カムシャフトを軸としてスイング自在に支持するロッカシャフト支持リンクと、このロッカシャフト支持リンクのスイング角度を制御するスイング角度制御機構とを備えることを特徴とする内燃機関の弁強制開閉装置。 - 前記吸排気バルブと前記ロッカアームとを、前記吸排気バルブの軸部の先端側、及び前記ロッカアームの他端をそれぞれ貫通するピンで連結したことを特徴とする請求項1記載の内燃機関の弁強制開閉装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005137510A JP2006316631A (ja) | 2005-05-10 | 2005-05-10 | 内燃機関の弁強制開閉装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005137510A JP2006316631A (ja) | 2005-05-10 | 2005-05-10 | 内燃機関の弁強制開閉装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006316631A true JP2006316631A (ja) | 2006-11-24 |
Family
ID=37537538
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005137510A Pending JP2006316631A (ja) | 2005-05-10 | 2005-05-10 | 内燃機関の弁強制開閉装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006316631A (ja) |
-
2005
- 2005-05-10 JP JP2005137510A patent/JP2006316631A/ja active Pending
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