JP2006316008A - テロメスタチン誘導体 - Google Patents

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Abstract

【課題】
テロメラーゼ阻害活性を有する新規なテロメスタチン誘導体を提供する。
【解決手段】
下記式(I):
Figure 2006316008

[式中、例えば、Rは、水素原子;R1は、水素原子;R2は、水素原子;R3は、水素原子又は保護基;Xは、酸素原子である。]で表される化合物又はその薬学的に許容される塩。
【選択図】なし

Description

本発明は抗腫瘍活性を有する新規なテロメスタチン誘導体に関する。
従来の抗癌剤は、癌細胞に対する細胞毒性を指標に開発されてきたものが多いが、癌細胞に対して特異的な分子標的を持つものは少なく正常細胞に対しても毒性を示すことから、副作用が常に問題となっている。この問題を解決するために、正常細胞と癌細胞の分子生物学的差異を標的とした、癌細胞に対して選択性のある薬剤開発が望まれている。このような分子標的の1つとしてテロメラーゼが注目されており、テロメラーゼ阻害剤の開発研究が精力的に行われている。
近年、そのようなテロメラーゼ阻害剤として天然化合物テロメスタチンが報告されている(国際公開第00/24747号パンフレット)。テロメスタチンは土壌分離放線菌 Streptomyces anulatus 3533-SV4株が産生する極めて強力且つ特異的なテロメラーゼ阻害剤であり、抗癌剤のリード化合物として有望視されている。テロメスタチンは、1分子のチアゾリン、2分子のメチルオキサゾール及び5分子のオキサゾールが大環状に縮合した、極めてユニークな構造的を有する化合物である。
また、現在のところ、テロメスタチンは放線菌の大量培養により得られているが、このような微生物の培養によるテロメスタチンの生産量には限界がある。このためテロメスタチンを化学合成により簡便に大量に製造できる方法が求められている。
国際公開第00/24747号パンフレット 国際公開第02/48153号パンフレット
本発明は、テロメラーゼ阻害活性を有し、テロメスタチンの化学合成中間体としても有用な新規なテロメスタチン誘導体を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、オキサゾール誘導体及びオキサゾリン誘導体等からテロメスタチンの大環状構造を構築できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は以下の発明を包含する。
(1)下記式(I):
Figure 2006316008
[式中、
各Rは、それぞれ独立に、水素原子、低級アルキル基、アリール基、アリル基、アラルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、R'O-、R'(C=O)-、R'(C=O)O-又はR'O(C=O)-(R'は炭素数1〜5のアルキル基である)であり;
R1は、水素原子、又は水酸基若しくはチオール基の保護基であり;
R2は、水素原子、アミノ基で置換されていてもよい低級アルキル基、水酸基又は保護基で保護された水酸基であり;
R3は、水素原子又は水酸基の保護基であり;
Xは、酸素原子又は硫黄原子である。]
で表される化合物又はその薬学的に許容される塩。
(2)(1)記載の化合物を有効成分として含有する抗腫瘍剤。
(3)一般式(II):
Figure 2006316008
[式中、
Rは、水素原子、低級アルキル基、アリール基、アリル基、アラルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、R'O-、R'(C=O)-、R'(C=O)O-又はR'O(C=O)-(R'は炭素数1〜5のアルキル基である)であり;
R1は、水素原子、又は水酸基若しくはチオール基の保護基であり;
R4は、炭素数1〜5のアルキル基又はアラルキル基であり;
Xは、酸素原子又は硫黄原子である。]
で表される化合物と、一般式(III):
Figure 2006316008
[式中、
各Rは、それぞれ独立に、前記定義のとおりであり;
R2は、水素原子、アミノ基で置換されていてもよい低級アルキル基、水酸基又は保護基で保護された水酸基であり;
R3'は、水素原子又は水酸基の保護基であり;
各R5及びR6は、それぞれ独立に、水素原子又はアミノ基の保護基である(但し、R5及びR6が同時に水素となることはない)、
か又は、R3'とR5又はR6とが一緒になって置換基を有していてもよい炭素数1〜5のアルキレン基を形成してもよい。]
で表される化合物とを反応させて一般式(IV):
Figure 2006316008
[式中、各R、R1、R2、R3'、R4、R5、R6及びXは上記定義のとおりである。]
で表される化合物を得る工程と、
一般式(IV)の化合物の両末端のアミノ基とカルボキシル基とを脱保護し、場合によりR1、R2及びR3'の保護基を脱保護して一般式(V):
Figure 2006316008
[式中、R3は水素原子又は水酸基の保護基であり、各R、R1、R2及びXは上記定義のとおりである。]
で表される化合物を得る工程と、
一般式(V)の化合物を環化して、場合によりR1、R2及びR3の保護基を脱保護する工程とを含む一般式(I):
Figure 2006316008
[式中、各R、R1、R2及びR3は上記定義のとおりである。]
の化合物又はその塩の製造方法。
本発明によれば、これまで微生物培養による方法でしか得られなかったテロメスタチン及びその誘導体を、化学合成により大量生産することができる。また、本発明の新規なテロメスタチン誘導体は、テロメスタチン及びその誘導体の合成中間体として有用なだけでなく、それ自身もテロメスタチンと同様に抗腫瘍活性を有し、抗腫瘍剤としても有用である。
以下に、本発明について詳細に説明する。
本発明の新規なテロメスタチン誘導体は一般式(I):
Figure 2006316008
[式中、
各Rは、それぞれ独立に、水素原子、低級アルキル基、アリール基、アリル基、アラルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、R'O-、R'(C=O)-、R'(C=O)O-又はR'O(C=O)-(R'は炭素数1〜5のアルキル基である)であり;
R1は、水素原子、又は水酸基若しくはチオール基の保護基であり;
R2は、水素原子、アミノ基で置換されていてもよい低級アルキル基、水酸基又は保護基で保護された水酸基であり;
R3は、水素原子又は水酸基の保護基であり;
Xは、酸素原子又は硫黄原子である。]
で表される化合物又はその薬学的に許容される塩である。
本明細書において「低級アルキル基」及び「炭素数1〜5のアルキル基」とは、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基及びイソブチル基等の直鎖又は分岐の炭素数1〜5のアルキルをいう。また、本明細書でいう「低級アルコキシ基」とは上述のような低級アルキル基に対応するアルコキシ基を意味する。
R2の低級アルキル基はアミノ基-NR7R8(R7及びR8は、独立して、水素原子又は上記で定義したような低級アルキル基である。)で置換されていてもよく、そのようなアルキル基の具体例として、例えば、アミノメチル基、1-アミノエチル基、2-アミノエチル基、1-アミノプロピル基、2-アミノプロピル基、3-アミノプロピル基、N-メチルアミノメチル基、N-エチルアミノメチル基、N,N-ジメチルアミノメチル基、N-メチル-N-エチルアミノメチル基、N,N-ジエチルアミノメチル基、N-メチルアミノエチル基、N-エチルアミノエチル基、N,N-ジメチルアミノエチル基、N-メチル-N-エチルアミノエチル基及びN,N-ジエチルアミノエチル基等が挙げられる。
置換基Rについてより具体的には以下のものが例示される。アリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。アラルキル基としては、ベンジル基等が挙げられる。ヘテロアリール基としては、イミダゾリル基、ピリジニル基等の含窒素芳香環基、チオフェン、チアゾール等の含硫黄芳香環基、フラン、オキサゾール等の含酸素芳香環基等が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
また本発明で用いられる水酸基、アミノ基及びチオール基の保護基としては、合成化学の技術分野で慣用されるものであれば特に限定されるものではなく、水酸基の保護基としては、例えば、シリル基(トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、tert-ブチルジメチルシリル基(TBDMS、TBS)、tert-ブチルジフェニルシリル基(TBDPS、TPS)等)、アシル基(アセチル基、ベンゾイル基等)、アルキル基(メチル基及びtert-ブチル基等の低級アルキル基等)、アラルキル基(ベンジル基、p-メトキシベンジル基、トリチル基等)、スルホニル基(メタンスルホニル基、p-トルエンスルホニル基等)等が挙げられ、アミノ基の保護基としては、例えば、tert-ブトキシカルボニル基(Boc)やベンジルオキシカルボニル基(Cbz)等が挙げられる。
また、式(1)の化合物の薬学的に許容される塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機酸塩、酢酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、乳酸塩等の有機酸塩等の酸付加塩が挙げられる。
本発明の式(I)の化合物で特に好ましいものとしては、Xが酸素原子で、R1が水素原子又はシリル基(特に好ましくはTPS又はTBS)で、R2が水素原子、低級アルキル基又は低級アルコキシ基で、R3が水素原子又は低級アルキル基である化合物が挙げられる。
次に本発明の一般式(I)の化合物の製造方法について説明する。
式(I)の化合物は2つのトリオキサゾール誘導体どうしをカップリングさせることにより製造できる。本発明の製造方法では以下の式(II)及び(III)のトリオキサゾール誘導体を用いることができる。
Figure 2006316008
[式中、
各Rは、水素原子、低級アルキル基、アリール基、アリル基、アラルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、R'O-、R'(C=O)-、R'(C=O)O-又はR'O(C=O)-(R'は炭素数1〜5のアルキル基である)であり;
R1は、水素原子、又は水酸基若しくはチオール基の保護基であり;
R2は、水素原子、低級アルキル基、水酸基又は保護基で保護された水酸基であり;
R3'は、水素原子又は水酸基の保護基であり;
R4は、炭素数1〜5のアルキル基又はアラルキル基であり;
各R5及びR6は、それぞれ独立に、水素原子又はアミノ基の保護基である(但し、R5及びR6が同時に水素となることはない)か又は、R3'とR5又はR6とが一緒になって置換基を有していもよい炭素数1〜5のアルキレン基を形成してもよく;
Xは、酸素原子又は硫黄原子である。]
R3'とR5又はR6とが一緒になって形成される、置換基(例えばフェニル基等)を有していてもよい炭素数1〜5のアルキレン基としては、例えばイソプロピリデン基(Isop)やベンジリデン基等が挙げられる。
一般式(II)及び(III)の化合物は公知の合成化学技術により製造することができる。例えば、Rが水素原子で、R1がTPS基で、R2が水素原子で、R3'とR5とが一緒になってイソプロピリデン基で、R4がベンジル基で、R6がCbz基で、Xが酸素原子である式(II)及び(III)の化合物はアミノ酸誘導体を出発物質として用いて以下のスキームにしたがって製造できる。
まず、オキサゾール誘導体9a又は9bを以下のスキームにしたがって合成する:
Figure 2006316008
具体的に説明すると、化合物4a又は4bと塩化メタンスルホニルとをトリエチルアミン及びDBUの存在下で反応させて化合物5a又は5bを得て、次いでこれを精製することなくメタノール中でNBSを用いて臭素化化合物6a又は6bを得る。これとCs2CO3とを反応させることにより環化させてオキサゾリン誘導体7a又は7bを得て、酸触媒によるβ脱離、水酸基及びアミノ基の脱保護及び水素添加工程を経て化合物9a又は9bを得る。
次いで、化合物10と化合物9bとを用いて下記のスキームにしたがって式(II)の化合物が得られる:
Figure 2006316008
具体的に説明すると、BOP(ベンゾトリアゾール-1-イル-オキシ-トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウム ヘキサフルオロホスフェート)を縮合剤として用いて化合物10と化合物9とをカップリングさせて化合物11を得て、次いで上述のスキーム1と同様にして水酸基をメタンスルホニル化した後にNBSを用いて臭素化して化合物13を得て、 これをCs2CO3と反応させてオキサゾール環を形成させ(化合物14)、メチルエステルからベンジルエステルへ変換後、アミノ保護基(Boc)を脱保護して遊離アミノ基を有する化合物18(式(II)の化合物)を得る。
もう一方のトリオキサゾール誘導体(式(III)の化合物)は下記のスキームにしたがって得られる:
Figure 2006316008
具体的に説明すると、上述のスキーム1で合成した化合物8aのカルボキシル基を脱保護(エステルの加水分解)して化合物19を得て、これと化合物9aとを縮合剤としてBOPを用いてカップリングさせて化合物20を得る。次いで、化合物20をメタンスルホニル化して脱離反応させた後に、メタノール中でNBSを用いて臭素化して化合物22を得る。これとCs2CO3とを反応させてオキサゾリン環を形成させ、次いで酸触媒によりβ脱離させてオキサゾール環に変換し、最後にエステルを加水分解して遊離カルボキシル基を有する化合物25(式(III)の化合物)を得る。
上記以外の他の化合物(II)及び化合物(III)も上記と同様にして合成することができる。また、上記のスキームに記載された各化学反応は公知の反応であり、それぞれの反応条件(例えば、溶媒、反応温度、反応時間、保護基等)は当業者が適宜設定できるものである。
次に、式(II)及び式(III)のトリオキサゾール誘導体を用いて一般式(I)のテロメスタチン誘導体を製造する方法について説明する。
まず上述の一般式(II)の化合物と一般式(III)の化合物とをカップリングさせて一般式(IV):
Figure 2006316008
[式中、各R、R1、R2、R3'、R4、R5、R6及びXは上記定義のとおりである。]
を得る。
この反応はアミノ基とカルボキシル基とを結合させるアミド結合形成反応であり、公知の縮合剤(例えば、BOP、DCC、EDCI、DPPA等)を用いることにより行うことができる。この縮合反応の反応条件は当業者が適宜設定できるが、例えば、塩基(例えば、ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルアミノピリジン等)の存在下、有機溶媒(例えば、DMF、塩化メチレン、クロロホルム等)中で、反応温度を0〜60℃とし、1〜72時間反応させる。
次いで、一般式(IV)の化合物を環化させるために、両末端のアミノ基とカルボキシル基の保護基(即ち、R4、R5及びR6)を脱保護して一般式(V)の化合物を得る:
Figure 2006316008
[式中、各R、R1、R2、R3、R3'、R4、R5、R6及びXは上記定義のとおりである。]
この脱保護工程の反応条件は、採用した保護基に応じて適宜設定すればよく、例えば、アミノ基及びカルボキシル基の保護基として、それぞれCbz及びベンジル基等を用いた場合にはパラジウム担持活性炭等を触媒として用いて水素添加することにより容易に且つ定量的に脱保護できる。また、この脱保護工程において、場合により他の保護基(即ち、R1、R2及びR3')も同時に脱保護してもよい。
次いで、両末端の遊離のアミノ基とカルボキシル基との間でアミド結合を形成させて環化させることにより一般式(I)の化合物が得られる:
Figure 2006316008
[式中、各R、R1、R2、R3及びXは上記定義のとおりである。]
この反応はアミノ基とカルボキシル基とを結合させるアミド結合形成反応であり、公知の縮合剤(例えば、BOP、DCC、EDCI、DPPA等)を用いることにより行うことができる。この縮合反応の反応条件は当業者が適宜設定できるが、例えば、塩基(例えば、ジイソプロピルエチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルアミノピリジン等)の存在下、有機溶媒(例えば、DMF、塩化メチレン、クロロホルム等)中で、反応温度を0〜60℃とし、1〜72時間反応させる。
上述のようにして一般式(I)で表される本発明の化合物を製造することができる。
一般式(I)の化合物は下記式で表されるテロメスタチン:
Figure 2006316008
の合成中間体として有用である。例えば、Rが全て水素原子で、Xが−SHで、R3が水素原子で、R2がβ脱離可能な脱離基である一般式(I)の化合物:
Figure 2006316008
を用いて、-OH及び-SH基によるカルボニル炭素への求核置換反応やβ脱離反応等によりテロメスタチン及びその誘導体を製造することが理論的には可能であり、一般式(I)の化合物を用いることにより、これまで微生物培養でしか得られなかったテロメスタチンを化学合成により大量に製造できることが期待される。
さらに、一般式(I)の化合物はテロメスタチン及びその誘導体の合成中間体としてだけでなく、オキサゾール環が連結したテロメスタチンに類似した大環状構造を有することから、それ自身もテロメスタチンと同様に高い抗腫瘍活性を有し、抗腫瘍剤としても有用である。
一般式(I)の化合物を有効成分として含有する抗腫瘍剤を使用する際の薬学的投与形態としては、目的に応じて各種の薬学的投与形態を採用でき、例えば、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、細粒剤、液剤、丸剤、乳剤、懸濁剤等の経口剤、注射剤、坐剤、軟膏剤、硬膏剤、貼付剤、エアゾール剤、点眼剤等の非経口剤のいずれでもよく、これら投与形態は、それぞれ当業者に公知慣用の製造方法により製造できる。
経口用固形製剤を調製する場合には、有効成分(即ち、一般式(I)の化合物)に賦形剤、必要に応じて結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、矯味剤、矯臭剤等を加えた後、常法により錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、細粒剤等を製造することができる。賦形剤としては、例えば乳糖、蔗糖、澱粉、タルク、ステアリン酸マグネシウム、結晶セルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、グリセリン、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴム等が、結合剤としてはポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、エチルセルロース、アラビアゴム、シェラック、白糖等が、崩壊剤としては乾燥デンプン、アルギン酸ナトリウム、寒天末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、乳糖等が、滑沢剤としてはステアリン酸マグネシウム、タルク等が、矯味剤としては白糖、橙皮、クエン酸、酒石酸等が使用できる。その他、着色剤、矯臭剤等は通常公知のものを用いることができる。なお、錠剤は、必要に応じ周知の方法により通常の剤皮を施した錠剤、例えば、糖衣錠、ゼラチン被包錠、腸溶被錠、フィルムコーティング錠、その他、二重錠、多層錠とすることができる。
経口用液体製剤を調製する場合は、有効成分に矯味剤、緩衝剤、安定化剤、矯臭剤等を加えて、常法により内服液剤、シロップ剤、エリキシル剤等を製造することができる。この場合、矯味剤としては上記に挙げられたもので良く、緩衝剤としてはクエン酸ナトリウム等が、安定化剤としてはトラガント、アラビアゴム、ゼラチン等が使用できる。
注射剤を調製する場合には、有効成分に、希釈剤、pH調製剤、緩衝剤、安定化剤、等張化剤、局所麻酔剤等を添加し、常法により静脈内、筋肉内、皮下、皮内並びに腹腔内用注射剤を製造できる。希釈剤としては、例えば、水、エチルアルコール、マクロゴール、プロピレングリコール、エトキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等を使用できる。pH調製剤及び緩衝剤としては、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、リン酸ナトリウム等が、安定化剤としてはピロ亜硫酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸、チオグリコール酸、チオ乳酸等が使用できる。等張化剤としては塩化ナトリウム、ブドウ糖等が、局所麻酔剤としては塩酸プロカイン、塩酸リドカイン等が使用できる。
坐剤を調製する場合には、有効成分に基剤、さらに必要に応じて界面活性剤等を加えた後、常法により坐剤を製造することができる。基剤としては、例えばマクロゴール、ラノリン、カカオ油、脂肪酸トリグリセライド、ウィテップゾール(ダイナマイト ノーベルズ社製)等の油性基剤を用いることができる。
軟膏剤を調製する場合は、有効成分に通常使用される基剤、安定化剤、湿潤剤、保存剤等が必要に応じて配合され、常法により混合、製剤化される。基剤としては流動パラフィン、白色ワセリン、サラシミツロウ、オクチルドデシルアルコール、パラフィン等が、保存剤としてはパラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル等が使用できる。
貼付剤を製造する場合は、通常の支持体に有効成分と前記軟膏、クリーム、ゲル、ペースト等を常法により塗布すれば良い。支持体としては綿、スフ、化学繊維からなる織布、不織布や軟質塩化ビニル、ポリエチレン、ポリウレタン等のフィルムあるいは発泡体シートが使用できる。
更に、上記各製剤には、必要に応じて、着色剤、保存剤、香料、風味剤、甘味剤等や他の医薬品を医薬製剤中に含有せしめてもよい。
本発明の製剤に含有されるべき有効成分(即ち、一般式(I)の化合物)の量は、特に限定されず広範囲より適宜選択されるが、通常それらの製剤中1〜70重量%とするのがよい。
かくして得られる本発明の製剤の投与方法は、特に制限はなく、各種製剤形態、患者の年齢、性別、その他の条件、疾患の程度等に応じて適宜決定される。例えば、注射剤形態の医薬製剤は、静脈内、筋肉内、皮下、皮内、腹腔内投与などにより投与され得る。これは必要に応じてブドウ糖、アミノ酸等の通常の補液と混合して静脈内投与することもできる。錠剤、丸剤、顆粒剤、カプセル剤などの固剤形態や経口投与用液剤形態の本発明の抗腫瘍剤は、経口投与又は経腸投与され得る。坐剤は直腸内投与できる。
上記の各投与単位形態中に配合されるべき有効成分の量は、これを適用すべき患者の症状によりあるいはその剤型等により適宜設定できるが、一般に投与単位形態あたり経口剤では約1〜1000mg、注射剤では約0.1〜500mg、坐剤では約5〜1000mgとするのが望ましい。
また、上記投与形態を有する薬剤の1日あたりの投与量は、患者の症状、体重、年齢、性別、その他の条件等に応じて適宜選択されるが、通常成人1日あたり約0.1〜1000mg/kg、好ましくは約1〜100mg/kgとすればよく、これを1日1回又は2〜4回程度に分けて投与することができる。
本発明の製剤を投与することにより治療できる腫瘍としては、特に制限はなく、例えば、頭頸部癌、食道癌、胃癌、結腸癌、直腸癌、肝臓癌、胆嚢・胆管癌、膵臓癌、腎臓癌、肺癌、乳癌、卵巣癌、膀胱癌、前立腺癌、睾丸腫瘍、骨・軟部肉腫、子宮頸癌、皮膚癌、脳腫瘍等の固形の悪性腫瘍、悪性リンパ腫、白血病などが挙げられ、好ましくは固形の悪性腫瘍である。
実施例1:ジペプチド2の合成
Figure 2006316008
N2置換下、Z-L-セリン(1)(25.3g, 106mmol)のDMF(200ml)溶液に、0℃下、イミダゾール(28.8g, 424mmol)、TBSCl(32.0g, 212mmol)を加え、室温に昇温し22時間攪拌した。0℃下、蒸留水を加え10%塩酸にてpH2に調整しCHCl3:MeOH=3:1で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、ろ過後溶媒留去した。残渣をN2置換下、DMF(100ml)に溶解し、L-セリンメチルエステル(16.5g, 106mmol)、EDCI(30.6g, 160mmol)、HOBt(21.6g, 160mmol)、Et3N(36.5ml, 260mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。0℃下、蒸留水を加えAcOEtで抽出した。有機層を蒸留水、飽和食塩水で順次洗浄した後、MgSO4で乾燥し、ろ過後溶媒留去した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:AcOEt=4:1〜1:2)にて精製し、ジペプチド 2(34.2g, 71% 2工程)を白色固体として得た。
2:1H NMR(CDCl3)δ7.36(m, 5H), 5.69(d, J=5.3 Hz, 1H), 5.13(s, 2H), 4.65(dt, J=3.7, 7.3 Hz, 1H), 4.27(m, 1H), 4.05(dd, J=4.2, 9.8 Hz, 1H), 3.95(m, 2H), 3.77(s, 3H), 3.72(dd, J=6.6, 9.8 Hz, 1H), 0.90(s, 9H), 0.08(s, 6H)。
実施例2:オキサゾール3の合成
Figure 2006316008
N2雰囲気下、ジペプチド2(11.2g, 24.7mmol)のCH2Cl2(50ml)溶液に、-40℃下DAST(5.9ml, 44.5mmol)を滴下し15分攪拌した。飽和重曹水を加え室温に昇温し、CH2Cl2で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、ろ過後溶媒留去した。残渣をN2置換下、CH2Cl2(30ml)に溶解し、0℃下DBU(6.5ml, 40mmol)、BrCCl3(4ml, 40mmol)をそれぞれ滴下した。室温に昇温し、2時間攪拌した。0℃下、蒸留水を加えCH2Cl2で抽出し、有機層をMgSO4で乾燥し、ろ過後溶媒留去した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:AcOEt=1:0〜3:1)にて精製し、オキサゾール 3(7.54g, 70 % 2工程)を黄色油状物質として得た。
3:1H NMR(CDCl3)δ8.19(s, 1H), 7.36(m, 5H), 5.76(d, J=8.3 Hz, 1H), 5.12(m, 3H), 4.09(dd, J=3.7, 11.7 Hz, 1H), 3.94(dd, J=4.4, 10.0 Hz, 1H), 0.79(s, 9H), -0.05(d, J=19 Hz, 6H)。
実施例3:カルボン酸4の合成
Figure 2006316008
オキサゾール 3(3.12g, 7.19mmol)のTHF:蒸留水=3:1(15ml)溶液に0℃下、水酸化リチウム一水和物(500mg, 10.8mmol)を加え、室温に昇温し90分攪拌した。0℃下、10%塩酸を加えpH2に調整し、AcOEt, CHCl3:MeOH=3:1 にて抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、ろ過後溶媒留去してカルボン酸 4(2.96g, 98%)を無色油状物質として得た。
4:1H NMR(CDCl3)δ8.22(s, 1H), 7.32(m, 5H), 6.55(d, J=9.0Hz, 1H), 5.13(m, 3H), 4.09(dd, J=3.9, 10.0 Hz, 1H), 3.97(dd, J=5.1, 10.0 Hz, 1H), 0.79(s, 9H), -0.04(d, J=11 Hz 6H)。
実施例4:アルコール5の合成
Figure 2006316008
オキサゾール 3(3.02g, 6.96mmol)のTHF(10ml)溶液に0℃下、HF/ピリジン(0.5ml)を滴下し室温に昇温し、5時間攪拌した。0℃下、AcOEtで希釈し、飽和重曹水、炭酸ナトリウムを加え、AcOEtで抽出した。有機層をMgSO4にて乾燥し、ろ過後溶媒留去し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:AcOEt=2:3〜1:2)にて精製し、アルコール5(2.28g, q.y.)を無色油状物質として得た。
5:1H NMR(CDCl3)δ8.17(s, 1H), 7.33(m, 5H), 6.12(s, 1H), 5.11(m, 3H), 4.15(dd, J=3.4, 11.5 Hz, 1H), 3.98(dd, J=3.9, 11.5 Hz, 1H), 3.89(s, 3H)。
実施例5:アミン6の合成
Figure 2006316008
アルコール 5(1.51g, 4.72mmol)のMeOH(15ml)溶液に室温下、10%Pd/C(10mg)を加え、H2置換後8時間攪拌した。セライトろ過後、溶媒留去してアミン6(1.01g, q.y.)を無色油状物質として得た。
6:1H NMR(CDCl3)δ8.21(s, 1H), 4.19(m, 1H), 3.92(m, 5H)。
実施例6:アミド7の合成
Figure 2006316008
N2置換下、カルボン酸 4(2.05g, 4.89mmol)、アミン 6(1.01g, 4.72mmol)のDMF(20ml)溶液にEDCI(1.88g, 14.7mmol)、HOBt(1.32g, 14.7mmol)、Et3N(2.1ml, 14.7mmol)を加え室温で17時間攪拌した。0℃下、蒸留水を加えAcOEtで抽出した。有機層を蒸留水、飽和食塩水で順次洗浄した後、MgSO4で乾燥し、ろ過後溶媒留去した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(CHCl3:MeOH=1:0〜40:1)にて精製し、アミド 7(1.99g, 72%)を無色油状物質として得た。
7:1H NMR(CDCl3)δ8.21(s, 1H), 8.17(s,1H), 7.37(m, 5H), 5.74(d, J=8.5 Hz, 1H), 5.49(dt, J=3.9, 8.8 Hz, 1H), 5.15(dd, J=12.2, 18.1 Hz, 2H), 5.02(m, 1H), 4.27(d, J=11.5 Hz, 1H), 4.04(m, 1H), 3.91(m, 4H), 0.79(s, 9H), -0.03(d, J=16.8 Hz, 6H)。
実施例7:オキサゾール8の合成
Figure 2006316008
N2置換下、アミド 7(1.58g, 2.69mmol)のCH2Cl2(20ml)溶液に、-40℃下DAST(0.5ml, 3.49mmol)を滴下し15分攪拌した。飽和重曹水を加え室温に昇温し、CH2Cl2で抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、ろ過後溶媒留去した。残渣をN2置換下、CH2Cl2(20 ml)に溶解し、0℃下DBU(0.9ml, 5.6mmol)、BrCCl3(0.6ml, 5.6mmol)をそれぞれ滴下した。室温に昇温し、4時間攪拌した。0℃下、蒸留水を加えCH2Cl2で抽出し、有機層をMgSO4で乾燥し、ろ過後溶媒留去した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:AcOEt=3:1〜1:3)にて精製し、オキサゾール 8(1.46g, 89% 2工程)を黄色固体物質として得た。
8:1H NMR(CDCl3)δ8.42(s, 1H), 8.32(s, 2H), 7.37(m, 5H), 5.79(d, J=8.8 Hz, 1H), 5.14(m, 3H), 4.13(m, 1H), 3.98(dd, J=4.4, 10.5 Hz, 1H), 3.95(s, 3H), 0.79(s, 9H), -0.04(d, J=14.1 Hz, 6H)。
実施例8:カルボン酸9の合成
Figure 2006316008
オキサゾール 8(243mg, 0.428mmol)のTHF:蒸留水=3:1(5ml)溶液に水酸化リチウム一水和物(36mg, 0.856mmol)を加え、室温に昇温し25分攪拌した。0℃下、10%塩酸を加えpH2に調整し、AcOEt, CHCl3:MeOH=3:1 にて抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、ろ過後溶媒留去してカルボン酸 9(231mg, 97%)を黄色油状物質として得た。
9:1H NMR(CDCl3)δ8.44(s, 1H), 8.40(s, 1H), 8.34(s, 1H), 7.38(m, 5H), 5.84(d, J=8.5 Hz, 1H), 5.16(m 3H), 4.14(dd, J=2.9, 10.0 Hz, 1H), 3.99(dd, J=4.1, 10.2 Hz, 1H), 0.80(s, 9H), -0.03(d, J=13.9 Hz 6H)。
実施例9:アミン10の合成
Figure 2006316008
オキサゾール8(240mg, 0.392mmol)のMeOH:AcOEt=3 :1(5ml)溶液に室温下、10%Pd/C(5mg)を加え、H2置換後21時間攪拌した。セライトろ過後溶媒留去し、アミン10(180mg, q.y.)を黄色油状物質として得た。
10:1H NMR(CDCl3)δ8.44(s, 1H), 8.40(s, 1H), 8.35(s, 1H), 5.19(m, 1H), 4.44(m,1H), 4.37(dd, J=4.9, 11.0 Hz, 1H), 3.94(s, 3H), 0.76(s, 9H), -0.00(s, 6H)。
実施例10:アミド11の合成
Figure 2006316008
N2置換下、カルボン酸 9(414mg, 0.736mmol)、アミン 10(307mg, 0.693mmol)のDMF(15ml)溶液にEDCI(280mg, 1.47mmol)、HOBt(200mg, 1.47mmol)、Et3N(0.3 ml, 22.1mmol)を加え室温で27間攪拌した。蒸留水を加えAcOEtで抽出し、有機層を蒸留水、飽和食塩水で順次洗浄した後、MgSO4で乾燥し、ろ過後溶媒留去した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:AcOEt=1:0〜1:3)にて精製し、アミド 11(416mg, 62%)を黄色油状物質として得た。
11:1H NMR(CDCl3)δ8.43(s, 1H), 8.35(s, 1H), 8.33(s, 1H), 8.33(s, 1H), 8.32(s, 1H), 8.30(s, 1H), 7.38(m, 5H), 5.79(d, J=8.3 Hz, 1H), 5.55(dt, J=4.6, 8.5 Hz, 1H), 5.16(m, 3H), 4.23(dd, J=4.1, 10.0 Hz, 1H), 4.10(m, 2H), 3.95(m, 5H), 0.82(d, J=20.7 Hz, 18H), 0.03(m, 12H)。
実施例11:大環状体 12の合成
Figure 2006316008
アミド 11(127mg, 0.131mmol)のTHF:蒸留水=3:1(5ml)溶液に0℃下、水酸化リチウム一水和物(11mg, 0.262mmol)を加え、室温に昇温し2時間攪拌した。0℃下、10%塩酸を加えpH2に調整し、AcOEt, CHCl3:MeOH=3:1 にて抽出した。有機層をMgSO4で乾燥し、ろ過後溶媒留去してカルボン酸を淡黄色油状物質として得た。得られたカルボン酸(127mg, 0.132mmol)のMeOH:AcOEt=1:1(5ml)溶液に室温下、10%Pd/C(3mg)を加え、H2置換後20時間攪拌した。セライトろ過後溶媒留去し、アミノ酸(97.8mg, 91%)を黄色油状物質として得た。N2置換下室温で、DMAP(28mg, 0.230mmol)、HOBt(32mg, 0.230mmol)のDMF(10ml)溶液に、Et3N(33μl, 0.230mmol)、DPPA(50μl, 0.230mmol)を加え、得られたアミノ酸(47.4mg)のDMF(1ml)溶液を10時間かけて滴下し、さらに2日間攪拌した。0℃で蒸留水を加えAcOEtで抽出した。有機層を蒸留水、飽和食塩水で順次洗浄した後、MgSO4で乾燥し、ろ過後溶媒留去した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(CHCl3:MeOH=1:0〜50:1)にて精製し、大環状体 12(13.2mg, 20% 3工程)を淡黄色油状物質として得た。
12:1H NMR(CDCl3)δ8.51(d, J=7.3 Hz, 2H), 8.24(s, 2H), 8.21(s, 2H), 8.19(s, 2H), 5.39(dd, J=6.6, 11.5 Hz, 2H), 4.17(dd, J=4.1, 10.0 Hz, 2H), 3.98(dd, J=6.3, 9.8 Hz, 2H), 0.82(m, 18H), -0.01(m, 12H)。
実施例12:ジオール13の合成
Figure 2006316008
大環状体12(19.6mg, 0.0244mmol)にAcOH:蒸留水=5:1(1.5ml)を加え、室温下3日間攪拌した。溶媒を留去しジオール 13(13.1mg, 93%)を白色固体物質として得た。さらに、PEGASIL-ODSカラムを用い、60%MeOH、0.5%TFAにて逆相HPLCを行った。
18, 1H NMR(DMSO-d6)δ9.11(s, 2H), 9.09(s, 2H), 8.91(s, 2H), 8.31(m, 2H), 5.34(m, 2H), 5.26(m, 2H), 3.90(m, 4H)。
実施例13:腫瘍細胞に対するMT319及びMT320の抗腫瘍効果
以下の化合物の抗腫瘍活性について試験した。
Figure 2006316008
腫瘍細胞として、HT1080、SiHa及びHeLa2.11細胞を使用した。腫瘍細胞を5×104cells/mlとなるように調製した後、96穴プレートに100μLずつ分注し、12〜15時間インキュベートした。次いで、終濃度が25μM及びその2倍、4倍、16倍、32倍、64倍並びに128倍希釈濃度となるように上記化合物MT319又はMT320を添加して培養した。48時間後、生存細胞数をMTT(3-(4,5-ジメチルチアゾール-2-イル)-2,5-ジフェニル テトラゾリウム ブロミド)法により定量した。MTT法は次の通り行った。MTT(SIGMA社製)をPBSで5g/100mLとなるように調製し、各ウェルに10μLずつ添加し、産生されるホルマザンを検鏡にて観察しながら、ホルマザンの産生が終了した時点で培地を吸引した。ジメチルスルホキシド(DMSO)を各ウェルに100μLずつ添加して撹拌し、比色定量した。比色定量は、ARVO SX(Perkin Elmer社製)を用いて570nmの吸光度を測定することで行った。MT319又はMT320の抗腫瘍効果の結果について図1に示した。図1に示されるように、本発明の化合物は顕著な抗腫瘍効果(細胞毒性効果、あるいは、殺細胞効果)を示すことが分かった。
実施例14:TRAP EZE アッセイによるMT319及びMT320のテロメラーゼ阻害活性の測定
本発明の化合物MT319又はMT320によるテロメラーゼ阻害活性の測定をIntergen社のTRAPEZE telomerase detection kitを用いて行った。このキットはTRAP法に基づいている。TRAP法では、テロメラーゼ活性により鋳型DNA配列にテロメア反復配列を付加・伸長し、次いでこの伸長産物はPCRによって増幅され、その増幅産物を検出することによりテロメラーゼ活性を測定する。したがって、伸長産物が少ないほどテロメラーゼ阻害活性が高いと言える。
アッセイに用いるテロメラーゼ酵素をT細胞由来のがん細胞株であるNamalwa細胞株より得た。テロメラーゼを含む細胞抽出液を以下のようにして得た。対数増殖期の細胞(3×107cell)をPBSで2回洗浄後、50μLのlysisバッファ(8.5mM Tris-HCl(pH 7.5)、0.85mM MgCl2, 0.85mM EGTA(pH 7.5)、4.25mM β-ME、0.425% CHAPS、8.5% グリセロール、1mM PMSF、 10μg/mL leupepsin、25μg/mL pepstatin、1mM DTT、10mM NaF、100μMNa3VO4、50μg/mL Bowman-Birk)中で氷温にて破砕した。30分間氷温で静置後、55000rpm、4℃で30分間遠心して上清を回収して細胞抽出液を得た。得られた細胞抽出液はBradford法でタンパク質濃度を測定後、分注して-80℃で保存した。
アッセイはマニュアルで指定されたスケールの4分の1でおこなった(12.5μL/reaction)。細胞抽出液は反応時の総タンパク質濃度が0.025μg/12.5μLとなるように蒸留水で希釈した。10×TRAP reaction Buffer 1.25μL、50×dNTP Mix 0.25μL、TS primer 0.25μL、TRAP Primer Mix 0.25μL、Taq polymerase 0.1μL、蒸留水7.9μLを氷温で混合した(TRAP反応液)。種々の濃度のMT319又はMT320を含む溶液2.5μLと細胞抽出液22.5μLとを混合し、このうちの2.5μLを上記のTRAP反応液と混合した(MT319及びMT320の終濃度:50nM〜20μM)。サーマルサイクラーで30℃/30分処理をおこなった後、94℃/30秒-59℃/30秒を34サイクルおこなった。PCRを終えたサンプル12.5μLに泳動バッファ1.25μLを加えた。また、比較例としてMT319及びMT320のいずれも添加せずに実験を行った。
PCRを終えたサンプル50μLに泳動バッファ5μLを加えて10%アクリルアミドゲルで電気泳動した(15mA)。SYBER Green 5μLを100mLの0.5×TBEバッファに希釈し、ゲルを浸して30分間振とうした。蒸留水で10分間リンスした後、FLA-2000により蛍光強度を測定した。
TRAPアッセイの結果を図2(MT319)及び図3(MT320)に示す。図2及び3に示されるように、本発明の化合物を添加した場合にはテロメラーゼ伸長産物が検出されないか又はごくわずかしか検出されず、このことから本発明の化合物はテロメラーゼの活性を阻害していることが推測される。
本発明の化合物は抗腫瘍活性を有するテロメスタチンまたはその誘導体の合成中間体として有用である。また、それ自身も抗腫瘍活性を有するので抗腫瘍剤として有用である。
図1は実施例13の結果(本発明の化合物の抗腫瘍作用)を示す図である。 図2は実施例14による電気泳動観察図である。図中、カラム1は比較例での結果であり、カラム2〜7はそれぞれ04MT319濃度が20μM、5μM、1μM、0.5μM、0.1μ及び50nMの場合での結果である。 図3は実施例14による電気泳動観察図である。図中、カラム1は比較例での結果であり、カラム2〜7はそれぞれ04MT320濃度が20μM、5μM、1μM、0.5μM、0.1μ及び50nMの場合での結果である。

Claims (3)

  1. 下記式(I):
    Figure 2006316008
    [式中、
    各Rは、それぞれ独立に、水素原子、低級アルキル基、アリール基、アリル基、アラルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、R'O-、R'(C=O)-、R'(C=O)O-又はR'O(C=O)-(R'は炭素数1〜5のアルキル基である)であり;
    R1は、水素原子、又は水酸基若しくはチオール基の保護基であり;
    R2は、水素原子、アミノ基で置換されていてもよい低級アルキル基、水酸基又は保護基で保護された水酸基であり;
    R3は、水素原子又は水酸基の保護基であり;
    Xは、酸素原子又は硫黄原子である。]
    で表される化合物又はその薬学的に許容される塩。
  2. 請求項1記載の化合物を有効成分として含有する抗腫瘍剤。
  3. 一般式(II):
    Figure 2006316008
    [式中、
    Rは、水素原子、低級アルキル基、アリール基、アリル基、アラルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、R'O-、R'(C=O)-、R'(C=O)O-又はR'O(C=O)-(R'は炭素数1〜5のアルキル基である)であり;
    R1は、水素原子、又は水酸基若しくはチオール基の保護基であり;
    R4は、炭素数1〜5のアルキル基又はアラルキル基であり;
    Xは、酸素原子又は硫黄原子である。]
    で表される化合物と、一般式(III):
    Figure 2006316008
    [式中、
    各Rは、それぞれ独立に、前記定義のとおりであり;
    R2は、水素原子、アミノ基で置換されていてもよい低級アルキル基、水酸基又は保護基で保護された水酸基であり;
    R3'は、水素原子又は水酸基の保護基であり;
    各R5及びR6は、それぞれ独立に、水素原子又はアミノ基の保護基である(但し、R5及びR6が同時に水素となることはない)、
    か又は、R3'とR5又はR6とが一緒になって置換基を有していてもよい炭素数1〜5のアルキレン基を形成してもよい。]
    で表される化合物とを反応させて一般式(IV):
    Figure 2006316008
    [式中、各R、R1、R2、R3'、R4、R5、R6及びXは上記定義のとおりである。]
    で表される化合物を得る工程と、
    一般式(IV)の化合物の両末端のアミノ基とカルボキシル基とを脱保護し、場合によりR1、R2及びR3'の保護基を脱保護して一般式(V):
    Figure 2006316008
    [式中、R3は水素原子又は水酸基の保護基であり、各R、R1、R2及びXは上記定義のとおりである。]
    で表される化合物を得る工程と、
    一般式(V)の化合物を環化して、場合によりR1、R2及びR3の保護基を脱保護する工程とを含む一般式(I):
    Figure 2006316008
    [式中、各R、R1、R2及びR3は上記定義のとおりである。]
    の化合物又はその塩の製造方法。
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