JP2006315273A - インクリボンカセット - Google Patents

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Abstract

【課題】輸送時の振動等が加わった場合であっても、インクリボンに適度なテンションが付与されるようにすることで、常にインクリボンの巻緩みを防止することができるようにする。
【解決手段】インクリボン30の巻出しスプール14は、傾斜角θを有する巻出しギヤ16を有しており、巻取りスプール17は、巻出しギヤ16と逆向きの傾斜角を有する巻取りギヤ19を有している。そして、バネ部材13aの付勢によって巻出しギヤ16をリブ12aに嵌合させ、巻出しスプール14に巻出し方向と逆方向の回転力を付与するとともに、バネ部材13bの付勢によって巻取りギヤ19をリブ12bに嵌合させ、巻取りスプール17に巻取り方向の回転力を付与する。
【選択図】図4

Description

本発明は、インクリボンを収容してプリンタに装着するインクリボンカセットに係るものであり、特に、輸送時の振動等によってインクリボンに巻緩みが発生することを防止できるようにしたインクリボンカセットに関するものである。
従来から、インクリボンを用いて印画を行うプリンタとして、昇華型熱転写記録方式のプリンタが知られている。ここで、昇華型熱転写記録方式のプリンタに用いられるインクリボンは、一般的に、ポリエステル系のフィルムからなる支持体の一方の面上に、昇華性又は熱拡散性の染料からなるインク層を有するとともに、支持体の他方の面上に、耐熱滑性層を有している。また、昇華型熱転写記録方式のプリンタに用いられる印画紙は、染料受容層を有している。そして、インクリボンと印画紙とを重ね合せ、画像情報に応じてプリンタのサーマルヘッドを加熱し、インクリボンのインク層から印画紙の染料受容層に染料を移行させることによって印画を行うようになっている。
このように、昇華型熱転写記録方式のプリンタは、熱エネルギーにより、インクリボンのインク層から印画紙の染料受容層に染料を移行させて印画を行うものであり、連続的な階調のフルカラー画像を形成することができるので、例えば、ビデオ画像をハードコピーする方法等として注目されている。また、消耗品であるインクリボンは、インクリボンカセットを介してプリンタに装着されるようになっており、新たなインクリボンを簡単に補充できるようにしている。
ここで、インクリボンカセットは、インクリボンを保護するものであり、インクリボンを内部に収容するカセットケースと、インクリボンを巻き出す巻出しスプールと、インクリボンを巻き取る巻取りスプールとを備えている。そして、使用開始当初の状態では、インクリボンは、カセットケースに取り付けられた巻出しスプールに巻き付けられた状態となっており、印画に伴って巻取りスプールに巻き取られる。
このようなインクリボンカセットは、プリンタに装着して印画を行った場合に、高い印画品質が得られるように、内部のインクリボンにシワやジャミング等を発生させないことが求められる。また、インクリボンが弛んでいると、インクリボンカセットをプリンタに装着する際に、弛んだインクリボンがプリンタの一部に接触して、インクリボンが折れたり、シワ等が発生してインクリボンが傷つく場合があるので、輸送時の振動等によって生ずるインクリボンの巻緩みを防止する必要がある。
すなわち、インクリボンの支持体には、10μm以下の薄膜のフィルムが使用されることが多いため、シワや傷等が発生しやすいものとなっている。そして、フィルムに微細な傷等があると、印画中にその傷を起点としてフィルムが裂け、印画不良につながる場合がある。そのため、インクリボンに弛みを発生させないように、巻出しスプールや巻取りスプールをテープでカセットケースに貼り付けたり、テープに代わる別の部材によってインクリボンの巻緩みを防止するようにしている。
また、インクリボンカセットに巻緩み防止機構を設けた技術も知られている。例えば、巻緩み防止機構として、巻取りスプールの周壁に、放射方向に延びる第1壁と第1壁に対して傾斜された第2壁とを有する2つの係合溝を形成し、カセットケースに係止されたスプールバネの屈曲部を係合溝の1つに係合可能に構成することにより、インクリボンの巻取り方向と逆の方向に回転力が作用した場合に、スプールバネの屈曲部が係合溝に係合当接して、巻取りスプールの回転を禁止するように構成した技術がある(例えば特許文献1参照)。
特開2004−114589号公報
しかし、巻出しスプールや巻取りスプールをテープでカセットケースに貼り付けたり、テープに代わる別の部材によってインクリボンの巻緩みを防止するようにした場合には、テープや別の部材を付加するために、インクリボンカセットの製造工程が多くなる等、生産面での不都合がある。しかも、インクリボンカセットをプリンタに装着する前に、テープや別の部材をカセットケースから取り外さなければならず、使用者の使い勝手の面でも問題がある。
また、上記した特許文献1に記載の巻緩み防止機構では、巻取りスプールの回転を禁止することはできるが、インクリボンに適度なテンションを付与するものではないため、インクリボンの巻緩み防止として、十分なものとはいえない。すなわち、インクリボンが一度弛んでしまえば、いくら巻取りスプールの回転を禁止していても、発生した弛みを解消できるものではない。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、巻出しスプールや巻取りスプールの回転を単に禁止するだけでなく、輸送時の振動等が加わった場合であっても、インクリボンに適度なテンションが付与されるようにすることで、常にインクリボンの巻緩みを防止することができるインクリボンカセットを提供することである。
本発明は、以下の解決手段によって、上述の課題を解決する。
本発明の1つである請求項1に記載の発明は、インクリボンを内部に収容するカセットケースと、前記カセットケースに取り付けられ、前記インクリボンを巻き出す巻出しスプールと、前記カセットケースに取り付けられ、前記インクリボンを巻き取る巻取りスプールとを備え、前記巻出しスプールから巻き出された前記インクリボンを前記巻取りスプールで巻き取るようにしたインクリボンカセットであって、前記巻出しスプールは、傾斜角を有する巻出しギヤを有し、前記巻取りスプールは、前記巻出しギヤと逆向きの傾斜角を有する巻取りギヤを有し、前記カセットケースは、前記巻出しギヤ及び前記巻取りギヤにそれぞれ嵌合するリブと、前記巻出しギヤ及び前記巻取りギヤをそれぞれ前記リブに嵌合させるように付勢するバネ部材とを備え、前記巻出しギヤと前記リブとの嵌合により、前記巻出しスプールに巻出し方向と逆方向の回転力が付与され、前記巻取りギヤと前記リブとの嵌合により、前記巻取りスプールに巻取り方向の回転力が付与されることを特徴とする。
(作用)
上記の発明においては、巻出しスプールは、傾斜角を有する巻出しギヤを有し、巻取りスプールは、巻出しギヤと逆向きの傾斜角を有する巻取りギヤを有している。そして、カセットケースに備えられたバネ部材により、カセットケースのリブが巻出しギヤ及び巻取りギヤにそれぞれ嵌合すると、巻出しスプールには、巻出し方向と逆方向の回転力が付与され、巻取りスプールには、巻取り方向の回転力が付与される。そのため、インクリボンに、常に適度なテンションが付与されることとなる。
上記の発明によれば、カセットケース内のインクリボンに、常に適度なテンションを付与することができる。そのため、インクリボンカセットの輸送時の振動等により、カセットケース内でインクリボンが巻き緩むように作用したとしても、インクリボンに弛みが発生することはない。したがって、インクリボンの弛みに起因するインクリボンの損傷を確実に防止することができる。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態のインクリボンカセット10の外観を示す斜視図である。
図1に示すように、インクリボンカセット10は、インクリボン(図示せず)を内部に収容するカセットケース11と、インクリボンを巻き出す巻出しスプール14と、インクリボンを巻き取る巻取りスプール17とを備えている。そして、このインクリボンカセット10は、昇華型熱転写記録方式のプリンタに装着され、使用される。
図2は、本実施形態のインクリボンカセット10を装着する昇華型熱転写記録方式のプリンタ20の外観を示す斜視図である。
図2に示すように、プリンタ20は、直方体形状のプリンタ本体21と、印画紙を収納する給紙カセット22と、印画紙の排紙トレイ23とを備えており、インクリボンカセット10は、プリンタ本体21の側面に設けられた蓋21aを開けた後、横からプリンタ本体21の内部に挿入して装着するようになっている。
図3は、本実施形態のインクリボンカセット10を装着したプリンタ20の内部を示す概略の側面図である。
図3に示すように、プリンタ20は、その内部にサーマルヘッド24を備えるものであり、サーマルヘッド24に配列された複数の発熱素子(抵抗素子)に通電した際の熱エネルギーを利用して、インクリボンカセット10に収納されたインクリボン30のインク層から印画紙40の染料受容層に染料を移行させて印画を行う。
すなわち、インクリボン30は、矢印のように回転する巻出しスプール14から巻き出され、サーマルヘッド24とプラテンローラ25との間を通り、巻取りスプール17に巻き取られて順次搬送されるようになっている。一方、印画紙40は、給紙カセット22(図2参照)から給紙され、サーマルヘッド24とプラテンローラ25との間を通り、排紙トレイ23(図2参照)上に排紙されるようになっている。なお、印画紙40は、キャプスタンローラ26とピンチローラ27とによって挟持され、キャプスタンローラ26の回転駆動によって搬送される。
そして、プリンタ20に印画指令が入力されると、上昇していたサーマルヘッド24(図3の点線で示す状態)が下降し、プラテンローラ25を押圧して、サーマルヘッド24とプラテンローラ25との間にインクリボン30及び印画紙40を挟持する(図3の実線で示す状態)。
この状態において階調データが入力されると、巻取りスプール17の回転駆動によって巻出しスプール14からインクリボン30が巻き出されるとともに、キャプスタンローラ26の回転駆動によって印画紙40が搬送される。同時に、サーマルヘッド24内の発熱素子(抵抗素子)が選択的に通電駆動される。すると、インクリボン30のインク層から染料が印画紙40の染料受容層に移行し、印画が行われる。
ここで、インクリボン30に傷等があると、印画中にインクリボン30が裂け、印画不良となる場合がある。そのため、インクリボン30に傷等があってはならないが、インクリボン30が弛んでいると、インクリボンカセット10をプリンタ20に装着する際に、インクリボン30がプリンタ20の一部に接触し、傷つく場合がある。
しかし、本実施形態のインクリボンカセット10によれば、巻出しスプール14に巻出し方向と逆方向の回転力が付与されるとともに、巻取りスプール17に巻取り方向の回転力が付与されるので、インクリボン30の巻緩みが効果的に防止され、インクリボン30に弛みが発生することはなく、優れた印画品質が維持される。
図4は、本実施形態のインクリボンカセット10の内部を示す平面図である。
図4に示すように、インクリボンカセット10のカセットケース11には、インクリボン30を巻き出す巻出しスプール14と、巻出しスプール14から巻き出されたインクリボン30を巻き取る巻取りスプール17とが取り付けられている。そして、巻出しスプール14及び巻取りスプール17は、ともに、カセットケース11内で軸方向に移動可能となっている。
ここで、巻出しスプール14は、インクリボン30の幅方向の移動を拘束し、案内する一対のフランジ15(15a,15b)を有しており、その片方のフランジ15aの外側には、巻出しギヤ16が形成されている。そして、この巻出しギヤ16は、図4のA部を拡大して示すように、傾斜角θを有するものとなっている。また、巻取りスプール17も同様に、一対のフランジ18(18a,18b)を有しており、片方のフランジ18aの外側には、巻出しギヤ16と逆向きの傾斜角(180°−θ)を有する巻取りギヤ19が形成されている。
一方、カセットケース11は、2つのリブ12(12a,12b)と、2つのバネ部材13(13a,13b)とを備えており、図4に示すように、バネ部材13aが巻出しスプール14の端部を軸方向に付勢し、反対側の端部をカセットケース11の側面から突出させるとともに、巻出しギヤ16をリブ12aに嵌合させている。また、同様に、バネ部材13bが巻取りスプール17の端部を軸方向に付勢し、反対側の端部をカセットケース11の側面から突出させるとともに、巻取りギヤ19をリブ12bに嵌合させている。
本実施形態のインクリボンカセット10においては、このように、バネ部材13aの付勢により、傾斜角θを有する巻出しギヤ16とリブ12aとが嵌合するようにしているので、常に、巻出しスプール14に巻出し方向と逆方向の回転力が付与され、インクリボン30の弛みが防止されるように作用する。すなわち、インクリボンカセット10の輸送時の振動等により、バネ部材13aが伸縮することがあるが、バネ部材13aが縮んで巻出しスプール14が巻出し方向に回転すると、リブ12aが巻出しギヤ16の傾斜面を上ることとなる。すると、リブ12aと巻出しギヤ16の傾斜面との関係で、バネ部材13aが伸びることによる付勢力は、巻出しギヤ16の傾斜面からリブ12aを下らせるように作用する。その結果、巻出しギヤ16には、巻出し方向と逆方向の回転力が発生し、インクリボン30にバックテンションが付与されるのである。
また、本実施形態のインクリボンカセット10は、バネ部材13bの付勢により、巻出しギヤ16と逆向きの傾斜角を有する巻取りギヤ19とリブ12bとが嵌合するようにしているので、常に、巻取りスプール17に巻取り方向の回転力が付与され、インクリボン30の弛みが防止されるように作用する。すなわち、インクリボンカセット10の輸送時の振動等により、バネ部材13bが伸縮することがあるが、バネ部材13bが縮んで巻取りスプール17が巻取り方向と逆方向に回転すると、リブ12bが巻取りギヤ19の傾斜面を上ることとなる。すると、リブ12bと巻取りギヤ19の傾斜面との関係で、バネ部材13bが伸びることによる付勢力は、巻取りギヤ19の傾斜面からリブ12bを下らせるように作用する。その結果、巻取りギヤ19には、巻取り方向の回転力が発生し、インクリボン30にテンションが与えられるのである。
このように、バネ部材13(13a,13b)の付勢力は、巻出しギヤ16の傾斜面及び巻取りギヤ19の傾斜面により、巻出しスプール14及び巻取りスプール17の回転力に変換される。したがって、巻出しギヤ16の傾斜角θ及び巻取りギヤ19の傾斜角θ’(θ’=180°−θ)は重要であり、巻出しギヤ16ではθ=30°〜75°、巻取りギヤ19ではθ’=105°〜150°が好ましい範囲である。
ここで、巻出しギヤ16の傾斜角θが30°未満であると、バネ部材13aの付勢力を相当に強くしなければ、変換される回転力が弱くなり、インクリボン30に十分なバックテンションを与えることができなくなる。そのため、インクリボン30の巻緩みを防止することができない場合がある。逆に、傾斜角θが75°を超えると、付勢力を回転力に変換できる範囲が狭くなり、巻出しスプール14がほとんど回転しなくなるので、インクリボン30に十分なバックテンションを与えることができなくなる。そのため、インクリボン30の巻緩みを防止することができない場合がある。
また、巻取りギヤ19の傾斜角θ’が150°を超えると、バネ部材13bの付勢力を相当に強くしなければ、変換される回転力が弱くなり、インクリボン30に十分なテンションを与えることができなくなる。そのため、インクリボン30の巻緩みを防止することができない場合がある。逆に、傾斜角θ’が105°未満であると、付勢力を回転力に変換できる範囲が狭くなり、巻取りスプール17がほとんど回転しなくなるので、インクリボン30に十分なテンションを与えることができなくなる。そのため、インクリボン30の巻緩みを防止することができない場合がある。
なお、本実施形態のインクリボンカセット10においては、巻出しギヤ16及び巻取りギヤ19が対称の傾斜角(巻出しギヤ16は傾斜角θ、巻取りギヤ19は180°−θ)を有するようにしているが、必ずしも両者の傾斜角を対称の角度とする必要はない。ただし、巻出しギヤ16及び巻取りギヤ19の両者に傾斜角を設けることは必須である。すなわち、何れか一方のみに傾斜角を設け、他方に傾斜角を設けないようにすると、他方の自由な回転を許すこととなり、いくら一方の傾斜角で付勢力を回転力に変換したとしても、インクリボン30に十分なバックテンション(テンション)を与えることができなくなるので、インクリボン30の巻緩みを防止することができない。
図5は、インクリボンカセット10における巻出しギヤ16の傾斜角θ及び巻取りギヤ19の傾斜角θ’(θ’=180°−θ)とインクリボン30の巻緩みとの関係を示す表である。
図5に示すように、巻出しギヤ16の傾斜角θが45°(巻取りギヤ19の傾斜角θ’が135°)の場合を実施例1とした。また、傾斜角θを30°(θ’を150°)とした以外は実施例1と同様の構成のものを実施例2、同様に、傾斜角θを75°(θ’を105°)としたものを実施例3、傾斜角θを25°(θ’を155°)としたものを実施例4、傾斜角θを80°(θ’を100°)としたものを実施例5、傾斜なし(傾斜角θ及び傾斜角θ’を90°)としたものを比較例1とした。
そして、実施例1〜実施例5、比較例1のインクリボンカセット10の各側面に5Hz〜50Hzのサイン波の振動をそれぞれ20分間加え、インクリボン30の巻緩みの程度を目視で確認することによって評価した。なお、評価は、巻緩みが見られない良好なレベルを「A」、少量の巻緩みが見られるが、巻緩みを取らずにプリンタ20(図2参照)に装着してもインクリボン30を傷つけないレベルを「B」、巻緩みが多く、インクリボン30を傷つけずにプリンタ20に装着するためには、別途、巻き戻すことが必要なレベルを「C」として分類した。
図5に示すように、巻出しギヤ16の傾斜角θが45°(巻取りギヤ19の傾斜角θ’が135°)の実施例1の評価は「A」、傾斜角θが30°(傾斜角θ’が150°)の実施例2の評価も「A」、傾斜角θが75°(傾斜角θ’が105°)の実施例3の評価も「A」であり、インクリボンカセット10の輸送時を想定した振動の付与後も、巻緩みが見られない良好なレベルであることが確認できた。
また、傾斜角θが25°(傾斜角θ’が155°)の実施例4の評価は「B」、傾斜角θが80°(傾斜角θ’が100°)の実施例5の評価も「B」であり、少量の巻緩みが見られるが、巻緩みを取らずにプリンタ20(図2参照)に装着できるレベルであることが確認できた。したがって、傾斜角θが25°(傾斜角θ’が155°)の場合や、傾斜角θが80°(傾斜角θ’が100°)の場合でも問題はないが、傾斜角θは、30°〜75°(傾斜角θ’は、105°〜150°)であることが好ましい。
しかし、傾斜なし(傾斜角θ及び傾斜角θ’が90°)の比較例1の評価は「C」であり、巻緩みが多く、インクリボン30を傷つけないように巻き戻すことが必要なレベルであった。したがって、巻出しギヤ16(巻取りギヤ19)には、傾斜角を設ける必要がある。
このように、実施例1〜実施例5は、傾斜角θを有する巻出しギヤ16及び傾斜角θ’(θ’=180°−θ)を有する巻取りギヤ19により、インクリボンカセット10に振動が加えられた場合であっても、インクリボン30にバックテンション(テンション)が付与される。すなわち、バネ部材13(13a,13b)の伸縮により、巻出しスプール14には巻出し方向と逆方向の回転力が付与され、巻取りスプール17には巻取り方向の回転力が付与される。その結果、インクリボン30は、巻出しスプール14側と巻取りスプール17側とが互いに逆向きに引っ張られ、それによってインクリボン30の弛みが抑制される。したがって、巻緩みを取らずにプリンタ20(図2参照)に装着することができるようになる。
図6は、本実施形態のインクリボンカセット10をプリンタに装着した状態を示す概略の平面図である。
図6に示すように、インクリボンカセット10をプリンタに装着すると、プリンタ側の嵌合解除部材28がカセットケース11から突出していた巻出しスプール14の端部を押し込み、バネ部材13aを圧縮する。すると、リブ12aと巻出しギヤ16との嵌合が解除され、巻出しスプール14の自由な回転が可能となる。同様に、プリンタ側の駆動部材29が巻取りスプール17を押し込み、バネ部材13bを圧縮してリブ12bと巻取りギヤ19との嵌合を解除する。そして、駆動部材29を矢印のように回転駆動させると、巻取りスプール17が回転してインクリボン30を巻き取る。
本実施形態のインクリボンカセット10は、このように、巻出しスプール14は、傾斜角を有する巻出しギヤ16を有し、巻取りスプール17は、巻出しギヤ16と逆向きの傾斜角を有する巻取りギヤ19を有している。そして、バネ部材13aの付勢によって巻出しギヤ16とリブ12aとが嵌合し、巻出しスプール14に巻出し方向と逆方向の回転力が付与され、バネ部材13bの付勢によって巻取りギヤ19とリブ12bとが嵌合し、巻取りスプール17に巻取り方向の回転力が付与される。そのため、輸送時の振動等によってカセットケース11内でインクリボン30が巻き緩むように作用したとしても、インクリボン30に弛みが発生することはなく、プリンタ20に装着するに際し、インクリボン30を損傷することはない。また、プリンタ20に装着されると、リブ12a(リブ12b)と巻出しギヤ16(巻取りギヤ19)との嵌合が解除され、印画が可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、例えば以下のような種々の変形等が可能である。
(1)本実施形態では、巻出しスプール14及び巻取りスプール17に、インクリボン30を案内する一対のフランジ15(15a,15b)を設け、巻出しギヤ16及び巻取りギヤ19は、このフランジ15(15a,15b)の一方に形成した。しかし、巻出しギヤ16及び巻取りギヤ19は、巻出しスプール14及び巻取りスプール17の端面に形成することもできる。
(2)カセットケース11に形成するリブ12(12a,12b)は、巻出しギヤ16及び巻取りギヤ19と嵌合する位置であれば良く、その形成位置は、何ら特定されるものではない。また、リブ12(12a,12b)は、巻出しギヤ16及び巻取りギヤ19と嵌合する形状であれば良く、その形状は、何ら特定されるものではない。
(3)バネ部材13(13a,13b)は、巻出しギヤ16及び巻取りギヤ19をそれぞれリブ12(12a,12b)に嵌合させるように付勢するものであれば良く、バネ部材13(13a,13b)の取付け位置や形状は、何ら特定されるものではない。
本実施形態のインクリボンカセットの外観を示す斜視図である。 本実施形態のインクリボンカセットを装着する昇華型熱転写記録方式のプリンタの外観を示す斜視図である。 本実施形態のインクリボンカセットを装着したプリンタの内部を示す概略の側面図である。 本実施形態のインクリボンカセットの内部を示す平面図である。 インクリボンカセットにおける巻出しギヤの傾斜角θ及び巻取りギヤの傾斜角θ’とインクリボンの巻緩みとの関係を示す表である。 本実施形態のインクリボンカセットをプリンタに装着した状態を示す概略の平面図である。
符号の説明
10 インクリボンカセット
11 カセットケース
12(12a,12b) リブ
13(13a,13b) バネ部材
14 巻出しスプール
15(15a,15b) フランジ
16 巻出しギヤ
17 巻取りスプール
18(18a,18b) フランジ
19 巻取りギヤ
20 プリンタ
30 インクリボン

Claims (5)

  1. インクリボンを内部に収容するカセットケースと、
    前記カセットケースに取り付けられ、前記インクリボンを巻き出す巻出しスプールと、
    前記カセットケースに取り付けられ、前記インクリボンを巻き取る巻取りスプールと
    を備え、
    前記巻出しスプールから巻き出された前記インクリボンを前記巻取りスプールで巻き取るようにしたインクリボンカセットであって、
    前記巻出しスプールは、傾斜角を有する巻出しギヤを有し、
    前記巻取りスプールは、前記巻出しギヤと逆向きの傾斜角を有する巻取りギヤを有し、
    前記カセットケースは、前記巻出しギヤ及び前記巻取りギヤにそれぞれ嵌合するリブと、前記巻出しギヤ及び前記巻取りギヤをそれぞれ前記リブに嵌合させるように付勢するバネ部材とを備え、
    前記巻出しギヤと前記リブとの嵌合により、前記巻出しスプールに巻出し方向と逆方向の回転力が付与され、
    前記巻取りギヤと前記リブとの嵌合により、前記巻取りスプールに巻取り方向の回転力が付与される
    ことを特徴とするインクリボンカセット。
  2. 請求項1に記載のインクリボンカセットにおいて、
    前記巻出しスプール及び前記巻取りスプールは、前記インクリボンを案内する一対のフランジを備え、
    前記巻出しギヤ及び前記巻取りギヤは、前記フランジの一方に形成されている
    ことを特徴とするインクリボンカセット。
  3. 請求項1に記載のインクリボンカセットにおいて、
    前記巻出しギヤの傾斜角及び前記巻取りギヤの傾斜角は、30°〜75°である
    ことを特徴とするインクリボンカセット。
  4. 請求項1に記載のインクリボンカセットにおいて、
    前記巻出しスプール及び前記巻取りスプールは、軸方向に移動可能であり、
    前記バネ部材は、前記巻出しスプール及び前記巻取りスプールを軸方向に付勢する
    ことを特徴とするインクリボンカセット。
  5. 請求項4に記載のインクリボンカセットにおいて、
    前記巻出しスプール及び前記巻取りスプールは、前記バネ部材の付勢側と反対側の端部が前記カセットケースから突出している
    ことを特徴とするインクリボンカセット。
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