JP2006313766A - 基板保持装置及びステージ装置並びに露光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 液体による装置の損傷を防止する。
【解決手段】 保持面34Aで基板Pを保持するホルダPHと、保持面34Aに開口する開口部71を介して基板Pを保持面34Aとほぼ直交する方向に駆動する駆動機構81とを有する。駆動機構81の駆動により、開口部71を介して保持面34Aとほぼ直交する方向に移動する移動部70を有する。開口部71と移動部70との少なくとも一部がそれぞれ撥液性を有する。
【選択図】 図4
【解決手段】 保持面34Aで基板Pを保持するホルダPHと、保持面34Aに開口する開口部71を介して基板Pを保持面34Aとほぼ直交する方向に駆動する駆動機構81とを有する。駆動機構81の駆動により、開口部71を介して保持面34Aとほぼ直交する方向に移動する移動部70を有する。開口部71と移動部70との少なくとも一部がそれぞれ撥液性を有する。
【選択図】 図4
Description
本発明は、基板保持装置及びステージ装置並びに露光装置に関し、特にホルダ上の基板に対して、投影光学系及び液体を介して露光する際に用いて好適な基板保持装置及びステージ装置並びに露光装置に関するものである。
半導体デバイスや液晶表示デバイスは、マスク上に形成されたパターンを感光性の基板上に転写する、所謂フォトリソグラフィの手法により製造される。このフォトリソグラフィ工程で使用される露光装置は、マスクを支持するマスクステージと基板を支持する基板ステージとを有し、マスクステージ及び基板ステージを逐次移動しながらマスクのパターンを投影光学系を介して基板に転写するものである。近年、デバイスパターンのより一層の高集積化に対応するために投影光学系の更なる高解像度化が望まれている。投影光学系の解像度は、使用する露光波長が短いほど、また投影光学系の開口数が大きいほど高くなる。そのため、露光装置で使用される露光波長は年々短波長化しており、投影光学系の開口数も増大している。そして、現在主流の露光波長はKrFエキシマレーザの248nmであるが、更に短波長のArFエキシマレーザの193nmも実用化されつつある。また、露光を行う際には、解像度と同様に焦点深度(DOF)も重要となる。解像度R、及び焦点深度δはそれぞれ以下の式で表される。
R=k1・λ/NA … (1)
δ=±k2・λ/NA2 … (2)
ここで、λは露光波長、NAは投影光学系の開口数、k1、k2はプロセス係数である。(1)式、(2)式より、解像度Rを高めるために、露光波長λを短くして、開口数NAを大きくすると、焦点深度δが狭くなることが分かる。
R=k1・λ/NA … (1)
δ=±k2・λ/NA2 … (2)
ここで、λは露光波長、NAは投影光学系の開口数、k1、k2はプロセス係数である。(1)式、(2)式より、解像度Rを高めるために、露光波長λを短くして、開口数NAを大きくすると、焦点深度δが狭くなることが分かる。
焦点深度δが狭くなり過ぎると、投影光学系の像面に対して基板表面を合致させることが困難となり、露光動作時のフォーカスマージンが不足するおそれがある。そこで、実質的に露光波長を短くして、且つ焦点深度を広くする方法として、例えば下記特許文献1に開示されている液浸法が提案されている。この液浸法は、投影光学系の下面と基板表面との間を水や有機溶媒等の液体で満たして液浸領域を形成し、液体中での露光光の波長が空気中の1/n(nは液体の屈折率で通常1.2〜1.6程度)になることを利用して解像度を向上するとともに、焦点深度を約n倍に拡大するというものである。
国際公開第99/49504号パンフレット
ところで、上記の基板ステージにおいては保持面で基板を保持するホルダが設けられ、そして基板を吸着しながら保持面と直交する方向に駆動されるリフトピンによって基板の受け渡しが行われている。このリフトピンは、保持面に形成された開口部を介して駆動される。ところが、上述した液浸方式の露光装置に対してリフトピンを適用する場合、リフトピンが駆動される開口部から液体が入り込んでしまい、リフトピンを駆動する駆動機構やテーブル制御機器等の電装品に漏電が生じる虞があるとともに、ステージ構成機器に錆等の不具合が生じる可能性がある。
そこで、開口部をOリング等のシール材を用いてシールすることも考えられるが、シール材によってリフトピンとテーブル(ホルダ)との間が拘束されるため、テーブルに変形が生じることで、位置計測に用いられる移動鏡の位置が変動して計測精度の低下を招く虞があり、その結果、制御性能が悪化する可能性もある。
また、何らかの不測の事態が生じて、本来リフトピンが駆動しない状況にも拘わらず、駆動機構が作動してリフトピンがホルダから突出する可能性がある。この場合、突出したリフトピンが、例えば液体供給装置等の周辺機器と接触して、この液体供給装置に損傷を与えることも想定される。
本発明は、以上のような点を考慮してなされたもので、計測精度の低下を招くことなく、浸水による周辺機器の損傷を防止できる基板保持装置及びステージ装置並びに露光装置を提供することを目的とする。
また、本発明の別の目的は、想定外の状況でリフトピンが突出した場合でも、周辺機器の損傷を抑制できる基板保持装置及びステージ装置並びに露光装置を提供することである。
また、本発明の別の目的は、想定外の状況でリフトピンが突出した場合でも、周辺機器の損傷を抑制できる基板保持装置及びステージ装置並びに露光装置を提供することである。
上記の目的を達成するために本発明は、実施の形態を示す図1ないし図11に対応付けした以下の構成を採用している。
本発明の基板保持装置は、保持面(34A)で基板(P)を保持するホルダ(PH)と、保持面(34A)に開口する開口部(71)を介して基板(P)を保持面(34A)とほぼ直交する方向に駆動する駆動機構(81)とを有する基板保持装置であって、駆動機構(81)の駆動により、開口部(71)を介して保持面(34A)とほぼ直交する方向に移動する移動部(70)を有し、開口部(71)と移動部(70)との少なくとも一部がそれぞれ撥液性を有していることを特徴とするものである。
本発明の基板保持装置は、保持面(34A)で基板(P)を保持するホルダ(PH)と、保持面(34A)に開口する開口部(71)を介して基板(P)を保持面(34A)とほぼ直交する方向に駆動する駆動機構(81)とを有する基板保持装置であって、駆動機構(81)の駆動により、開口部(71)を介して保持面(34A)とほぼ直交する方向に移動する移動部(70)を有し、開口部(71)と移動部(70)との少なくとも一部がそれぞれ撥液性を有していることを特徴とするものである。
従って、本発明の基板保持装置では、保持面(34A)における開口部(71)と移動部(70)との隙間の入口部に液体が存在する場合でも、隙間を形成する開口部(71)と移動部(70)とがそれぞれ撥液性を有しているので、この隙間から液体が浸入することを防止できる。そのため、駆動機構等のステージ構成機器が漏液により損傷することを回避できる。
また、本発明では、シール部材を設けることなく液体の漏れ出しを防止できるので、テーブル(52)の変形に起因する位置計測精度の低下も防止することが可能になる。
また、本発明では、シール部材を設けることなく液体の漏れ出しを防止できるので、テーブル(52)の変形に起因する位置計測精度の低下も防止することが可能になる。
また、本発明の基板保持装置は、保持面(34A)で基板(P)を保持するホルダ(PH)と、保持面(34A)に形成された開口部(71)を介して基板(P)を保持面(34A)とほぼ直交する方向に移動可能な移動部(70)とを有する基板保持装置であって、移動部(70)を駆動する駆動機構(94)と、駆動機構(94)を液体に対してカバーするカバー部材(94A)と、を備えたことを特徴とするものである。
従って、本発明の基板保持装置では、開口部(71)、もしくは開口部(71)と移動部(70)との隙間から液体が浸入した場合でも、液体が駆動機構(94)に濡れることをカバー部材(94A)によって防止できる。そのため、漏電等により駆動機構(94)に損傷が生じることを防止できる。また、本発明でも、シール部材を設ける必要がないので、テーブル(52)の変形に起因する位置計測精度の低下も防止することが可能になる。
そして、本発明のステージ装置は、基板(P)を保持するステージ装置(PST)であって、先に記載の基板保持装置を備えることを特徴とするものである。
また、本発明の露光装置は、基板ステージ(PST)に保持された基板(P)を用いてパターンを露光する露光装置(EX)であって、基板ステージとして、先に記載のステージ装置を用いることを特徴とするものである。
また、本発明の露光装置は、基板ステージ(PST)に保持された基板(P)を用いてパターンを露光する露光装置(EX)であって、基板ステージとして、先に記載のステージ装置を用いることを特徴とするものである。
従って、本発明のステージ装置及び露光装置では、移動部(70)を駆動する駆動機構(94)が液体に濡れて損傷することを防止できるので、保持面(34A)に対する基板(P)の移動を円滑、且つ確実に実施することが可能になり、安定したステージ駆動及び露光処理を実現することができる。
また、本発明の露光装置は、投影光学系(PL)を用いて基板ホルダ(PH)の載置面(34A)に載置された基板(P)にパターンを露光する露光装置(EX)であって、投影光学系(PL)と基板(P)との間に液体を供給する液体供給装置(10)と、基板ホルダ(PH)に形成された開口部(71)を介して基板(P)を載置面(34A)とほぼ直交する方向へ移動させる移動部(70)とを有し、移動部(70)は、液体供給装置(10)と接触した際の応力が集中する応力集中部(97)を有することを特徴とするものである。
従って、本発明の露光装置では、何らかの不測の事態が生じて、本来移動部(70)が移動しない状況にも拘わらず作動して、移動部(70)が基板ホルダ(PH)の載置面(34A)から突出して液体供給装置(10)と接触した場合に、液体供給装置(10)が破損する前に、移動部(70)の応力集中部(97)に応力を集中させ損傷させることが可能になる。そのため、本発明では、液体供給装置(10)に損傷が及ぶことを抑制できる。
なお、本発明をわかりやすく説明するために、一実施例を示す図面の符号に対応付けて説明したが、本発明が実施例に限定されるものではないことは言うまでもない。
本発明では、液体による装置の損傷を防止することができるとともに、想定外の状況が発生した場合でも、装置の損傷を抑制することができる。
以下、本発明の基板保持装置及びステージ装置並びに露光装置の実施の形態を、図1ないし図12を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明の露光装置の一実施形態を示す概略構成図である。
図1において、露光装置EXは、マスクMを支持するマスクステージMSTと、基板(感光基板)Pを支持する基板ステージPSTと、マスクステージMSTに支持されているマスクMを露光光ELで照明する照明光学系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターン像をステージ装置としての基板ステージPSTに支持されている基板Pに投影露光する投影光学系PLと、露光装置EX全体の動作を統括制御する制御装置CONTとを備えている。
(第1実施形態)
図1は本発明の露光装置の一実施形態を示す概略構成図である。
図1において、露光装置EXは、マスクMを支持するマスクステージMSTと、基板(感光基板)Pを支持する基板ステージPSTと、マスクステージMSTに支持されているマスクMを露光光ELで照明する照明光学系ILと、露光光ELで照明されたマスクMのパターン像をステージ装置としての基板ステージPSTに支持されている基板Pに投影露光する投影光学系PLと、露光装置EX全体の動作を統括制御する制御装置CONTとを備えている。
本実施形態の露光装置EXは、露光波長を実質的に短くして解像度を向上するとともに焦点深度を実質的に広くするために液浸法を適用した液浸露光装置であって、基板P上に液体1を供給する液体供給機構10と、基板P上の液体1を回収する液体回収機構20とを備えている。本実施形態において、液体1には純水が用いられる。露光装置EXは、少なくともマスクMのパターン像を基板P上に転写している間、液体供給機構10から供給した液体1により投影光学系PLの投影領域AR1を含む基板P上の少なくとも一部に(局所的に)液浸領域AR2を形成する。具体的には、露光装置EXは、投影光学系PLの先端部の光学素子2と基板Pの表面(露光面)との間に液体1を満たし、この投影光学系PLと基板Pとの間の液体1及び投影光学系PLを介してマスクMのパターン像を基板P上に投影し、基板Pを露光する。
ここで、本実施形態では、投影光学系PLとして倒立系を用いているので、露光装置EXとしてマスクMと基板Pとを走査方向における互いに異なる向き(逆方向)に同期移動しつつマスクMに形成されたパターンを基板Pに露光する走査型露光装置(所謂スキャニングステッパ)を使用する場合を例にして説明する。以下の説明において、投影光学系PLの光軸AXと一致する方向をZ軸方向、Z軸方向に垂直な平面内でマスクMと基板Pとの同期移動方向(走査方向)をX軸方向、Z軸方向及びY軸方向に垂直な方向(非走査方向)をY軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。なお、ここでいう基板は半導体ウエハ上に感光性材料であるフォトレジストを塗布したものを含み、マスクは基板上に縮小投影されるデバイスパターンを形成されたレチクルを含む。
照明光学系ILはマスクステージMSTに支持されているマスクMを露光光ELで照明するものであり、露光用光源、露光用光源から射出された光束の照度を均一化するオプティカルインテグレータ、オプティカルインテグレータからの露光光ELを集光するコンデンサレンズ、リレーレンズ系、露光光ELによるマスクM上の照明領域をスリット状に設定する可変視野絞り等を有している。マスクM上の所定の照明領域は照明光学系ILにより均一な照度分布の露光光ELで照明される。照明光学系ILから射出される露光光ELとしては、例えば水銀ランプから射出される紫外域の輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)や、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)及びF2レーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV光)などが用いられる。本実施形態においてはArFエキシマレーザ光が用いられる。上述したように、本実施形態における液体1は純水であって、露光光ELがArFエキシマレーザ光であっても透過可能である。また、純水は紫外域の輝線(g線、h線、i線)及びKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)も透過可能である。
マスクステージMSTはマスクMを支持するものであって、投影光学系PLの光軸AXに垂直な平面内、すなわちXY平面内で2次元移動可能及びθZ方向に微小回転可能である。マスクステージMSTはリニアモータ等のマスクステージ駆動装置MSTDにより駆動される。マスクステージ駆動装置MSTDは制御装置CONTにより制御される。マスクステージMST上には移動鏡50が設けられている。また、移動鏡50に対向する位置にはレーザ干渉計51が設けられている。マスクステージMST上のマスクMの2次元方向の位置、及び回転角はレーザ干渉計51によりリアルタイムで計測され、計測結果は制御装置CONTに出力される。制御装置CONTはレーザ干渉計51の計測結果に基づいてマスクステージ駆動装置MSTDを駆動することでマスクステージMSTに支持されているマスクMの位置決めを行う。
投影光学系PLはマスクMのパターンを所定の投影倍率βで基板Pに投影露光するものであって、基板P側の先端部に設けられた光学素子(レンズ)2を含む複数の光学素子で構成されており、これら光学素子は鏡筒PKで支持されている。本実施形態において、投影光学系PLは、投影倍率βが例えば1/4あるいは1/5の縮小系である。なお、投影光学系PLは等倍系及び拡大系のいずれでもよい。また、本実施形態の投影光学系PLの先端部の光学素子2は鏡筒PKに対して着脱(交換)可能に設けられており、光学素子2には液浸領域AR2の液体1が接触する。
光学素子2は螢石で形成されている。螢石は水との親和性が高いので、光学素子2の液体接触面2aのほぼ全面に液体1を密着させることができる。すなわち、本実施形態においては光学素子2の液体接触面2aとの親和性が高い液体(水)1を供給するようにしているので、光学素子2の液体接触面2aと液体1との密着性が高く、光学素子2と基板Pとの間の光路を液体1で確実に満たすことができる。なお、光学素子2は水との親和性が高い石英であってもよい。また光学素子2の液体接触面2aに親水化(親液化)処理を施して、液体1との親和性をより高めるようにしてもよい。また、鏡筒PKは、その先端付近が液体(水)1に接することになるので、少なくとも先端付近はTi(チタン)等の錆びに対して耐性のある金属で形成される。
基板ステージPSTは基板Pを支持するものであって、基板ホルダ(ホルダ)PHを介して基板Pを保持する基板テーブル(テーブル)52と、基板テーブル52を支持するXYステージ53と、XYステージ53を支持するベース54とを備えている。基板ステージPSTはリニアモータ等の基板ステージ駆動装置PSTDにより駆動される。基板ステージ駆動装置PSTDは制御装置CONTにより制御される。なお、基板ステージPSTの詳細構成については後述する。
基板ステージPST(基板テーブル52)上には移動鏡55が設けられている。また、移動鏡55に対向する位置にはレーザ干渉計56が設けられている。基板ステージPST上の基板Pの2次元方向の位置、及び回転角はレーザ干渉計56によりリアルタイムで計測され、計測結果は制御装置CONTに出力される。制御装置CONTはレーザ干渉計56の計測結果に基づいて基板ステージ駆動装置PSTDを駆動することで基板ステージPSTに支持されている基板Pの位置決めを行う。
基板テーブル52の近傍には、基板P上のアライメントマークあるいは基板テーブル52上に設けられた基準マーク(後述)を検出する基板アライメント系350が配置されている。また、マスクステージMSTの近傍には、マスクMと投影光学系PLとを介して基板テーブル52上の基準マークを検出するマスクアライメント系360が設けられている。なお、基板アライメント系350の構成としては、特開平4−65603号公報に開示されているものを用いることができ、マスクアライメント系360の構成としては、特開平7−176468号公報に開示されているものを用いることができる。
液体供給機構10は所定の液体1を基板P上に供給するものであって、液体1を供給可能な第1液体供給部11及び第2液体供給部12と、第1液体供給部11に流路を有する供給管11Aを介して接続され、この第1液体供給部11から送出された液体1を基板P上に供給する供給口13Aを有する第1供給部材13と、第2液体供給部12に流路を有する供給管12Aを介して接続され、この第2液体供給部12から送出された液体1を基板P上に供給する供給口14Aを有する第2供給部材14とを備えている。第1、第2供給部材13、14は基板Pの表面に近接して配置されており、基板Pの面方向において互いに異なる位置に設けられている。具体的には、液体供給機構10の第1供給部材13は投影領域AR1に対して走査方向一方側(−X側)に設けられ、第2供給部材14は他方側(+X側)に設けられている。
第1、第2液体供給部11、12のそれぞれは、液体1を収容するタンク、及び加圧ポンプ等を備えており、供給管11A、12A及び供給部材13、14のそれぞれを介して基板P上に液体1を供給する。また、第1、第2液体供給部11、12の液体供給動作は制御装置CONTにより制御され、制御装置CONTは第1、第2液体供給部11、12による基板P上に対する単位時間あたりの液体供給量をそれぞれ独立して制御可能である。また、第1、第2液体供給部11、12のそれぞれは液体の温度調整機構を有しており、装置が収容されるチャンバ内の温度とほぼ同じ温度(例えば23℃)の液体1を基板P上に供給するようになっている。
液体回収機構20は基板P上の液体1を回収するものであって、基板Pの表面に近接して配置された回収口23A、24Aを有する第1、第2回収部材23、24と、この第1、第2回収部材23、24に流路を有する回収管21A、22Aを介してそれぞれ接続された第1、第2液体回収部21、22とを備えている。第1、第2液体回収部21、22は例えば真空ポンプ等の真空系(吸引装置)、気液分離器、及び回収した液体1を収容するタンク等を備えており、基板P上の液体1を第1、第2回収部材23、24、及び回収管21A、22Aを介して回収する。第1、第2液体回収部21、22の液体回収動作は制御装置CONTにより制御され、制御装置CONTは第1、第2液体回収部21、22による単位時間あたりの液体回収量を制御可能である。
図2は基板テーブル52(基板ステージPST)を上方から見た平面図、図3は基板Pを保持した基板テーブル52を上方から見た平面図、図4は基板テーブルの内部構成を模式的に示す断面図である。なお、図4においては、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
図2及び図3において、平面視矩形状の基板テーブル52の互いに垂直な2つの縁部に移動鏡55が配置されている。また、基板テーブル52のほぼ中央部に平面視円形の凹部31が形成されている(図6参照)。この凹部31には、基板テーブル52の一部を構成する基板ホルダPHが配置されており、基板Pは基板ホルダPHの保持面(載置面)34Aで保持される。
図2及び図3において、平面視矩形状の基板テーブル52の互いに垂直な2つの縁部に移動鏡55が配置されている。また、基板テーブル52のほぼ中央部に平面視円形の凹部31が形成されている(図6参照)。この凹部31には、基板テーブル52の一部を構成する基板ホルダPHが配置されており、基板Pは基板ホルダPHの保持面(載置面)34Aで保持される。
基板Pの周囲には、基板Pの表面とほぼ同じ高さ(面一)の平坦面32Aを有するプレート部材32が設けられている。プレート部材32は基板ホルダPH(基板P)を囲むように配置されている。プレート部材32は、例えばポリ四フッ化エチレン(テフロン(登録商標))などの撥液性を有する材料によって形成されている。基板Pの周囲に、基板P表面とほぼ面一の平坦面32Aを有するプレート部材32を設けたので、基板Pのエッジ領域Eを液浸露光するときにおいても、投影光学系PLの像面側に液浸領域AR2を良好に形成することができる。
図4に示すように、XYステージ53には、投影光学系PLの結像面に対する基板Pの位置を調整するアクチュエータ80と、基板PをZ方向に駆動する(昇降させる)駆動機構81とが設けられている。
アクチュエータ80は、三角形を形成する頂点位置に三カ所配置されており(図4では2つのみ図示)、XYステージ53に設けられた固定子80Aと基板テーブル52に設けられた可動子80Bとからなる、例えばボイスコイルモータで構成されている。
アクチュエータ80は、三角形を形成する頂点位置に三カ所配置されており(図4では2つのみ図示)、XYステージ53に設けられた固定子80Aと基板テーブル52に設けられた可動子80Bとからなる、例えばボイスコイルモータで構成されている。
図5は、駆動機構81の概略構成を示す外観斜視図である。
駆動機構81は、矩形ブロック状のベース部83にZ軸周りにほぼ等間隔で一体的に配置された3つのリフトピン70(図4では2つのみ図示、図5参照)と、ベース部83を保持面34Aとほぼ直交するZ方向に移動自在に非接触でガイドするエアーガイド装置(ガイド装置)91と、ベース部83の一側面に設けられ、Z方向に複数のギア92aが直線的に並ぶラック92と、ラック92のギア92aと互いに噛合し、図4の紙面と直交する軸周りに回転するピニオン(ピニオンギア)93と、ベース部83の近傍に設けられ制御装置CONTの制御下でピニオン93を回転駆動する回転モータ94と、ベース部83のZ軸方向の位置を検出し制御装置CONTに出力するレーザスケール95とを主体に構成されている。ベース部83には、各種配線が接続された電気基板96が取り付けられている。
駆動機構81は、矩形ブロック状のベース部83にZ軸周りにほぼ等間隔で一体的に配置された3つのリフトピン70(図4では2つのみ図示、図5参照)と、ベース部83を保持面34Aとほぼ直交するZ方向に移動自在に非接触でガイドするエアーガイド装置(ガイド装置)91と、ベース部83の一側面に設けられ、Z方向に複数のギア92aが直線的に並ぶラック92と、ラック92のギア92aと互いに噛合し、図4の紙面と直交する軸周りに回転するピニオン(ピニオンギア)93と、ベース部83の近傍に設けられ制御装置CONTの制御下でピニオン93を回転駆動する回転モータ94と、ベース部83のZ軸方向の位置を検出し制御装置CONTに出力するレーザスケール95とを主体に構成されている。ベース部83には、各種配線が接続された電気基板96が取り付けられている。
リフトピン70は、例えばセラミックスで形成され、外周面にコーティング材(撥液剤)70bで被覆されて撥液性を付与されている。このコーティング材70bとしては、例えばPTFE系やPFA系等のフッ素樹脂からなり、また導電性を有するものが選択して用いられている。
各リフトピン70には、先端上面に開口する吸気路が70aが形成されており、各吸気路70aは不図示の真空吸引源に接続されている。またリフトピン70には、外周の一部を欠落させた断面略V字状の切欠部97が応力集中部として軸周り(Z軸周り)にそれぞれ形成されている。切欠部97のZ方向の位置は、図7に示すように、回転モータ94の駆動によりリフトピン70が上昇した際に、基板ホルダPHの保持面34Aよりも突出する位置に設定されている。
各リフトピン70には、先端上面に開口する吸気路が70aが形成されており、各吸気路70aは不図示の真空吸引源に接続されている。またリフトピン70には、外周の一部を欠落させた断面略V字状の切欠部97が応力集中部として軸周り(Z軸周り)にそれぞれ形成されている。切欠部97のZ方向の位置は、図7に示すように、回転モータ94の駆動によりリフトピン70が上昇した際に、基板ホルダPHの保持面34Aよりも突出する位置に設定されている。
基板ホルダPHの各リフトピン70と対応する位置には、保持面34Aに開口する開口部71(図2参照)が形成されている。開口部71は、リフトピン70との間に1mm以下(例えば0.3mm)のクリアランスが形成される大きさに設定されており、その内周面は、リフトピン70の外周面と同様に、PTFE系やPFA系等のフッ素樹脂からなり、また導電性を有するコーティング材(撥液剤)PHbで被覆されて撥液性を付与されている。また、基板テーブル52には、開口部71と略同一位置及び同一径の連通状態で孔部74が貫通して形成されている。
図2及び図6に示すように、基板テーブル52の一部を構成する基板ホルダPHは、略円環状の周壁部33と、この周壁部33の内側のベース部35上に設けられ、基板Pを支持する複数の支持部34と、支持部34の間に配置され、基板Pを吸着保持するための複数の吸引口41とを備えている。支持部34及び吸引口41は周壁部33の内側において一様に配置されている。なお、図においては、周壁部33の上端面は比較的広い幅を有しているが、実際には1〜2mm程度の幅しか有していない。また、図6では図示していないが、ベース部35には、基板Pを昇降する上述したリフトピン70を配置した開口部71が設けられている。
図6は、基板Pを保持した基板テーブル52の要部拡大断面図である。図6において、基板テーブル52の凹部31内部に、基板Pを保持する基板ホルダPHが配置されている。周壁部33及び支持部34は、基板ホルダPHの一部を構成する略円板状のベース部35上に設けられている。支持部34のそれぞれは断面視台形状であり、基板Pはその裏面PCを保持面である複数の支持部34の上端面34Aに保持される。
なお、基板Pに対する保持面は複数の上端面34Aによって形成されるが、図6(及びそれ以降の図)においては、便宜上、平面として図示している。
なお、基板Pに対する保持面は複数の上端面34Aによって形成されるが、図6(及びそれ以降の図)においては、便宜上、平面として図示している。
周壁部33の上面33Aは平坦面となっている。周壁部33の高さは支持部34(上端面34A)の高さよりも低くなっており、基板Pと周壁部33との間にはギャップBが形成されている。ギャップBは、プレート部材32と基板Pの側面PBとの間のギャップAより小さい。また、凹部31の内側面36と、この内側面36に対向する基板ホルダPHの側面37との間にギャップCが形成されている。ここで、基板ホルダPHの径は基板Pの径より小さく形成されており、ギャップAは本実施形態では0.3mm程度になっているため、液体の流入を防止できる。
基板Pの露光面である表面PAにはフォトレジスト(感光材)90が塗布されている。本実施形態において、感光材90はArFエキシマレーザ用の感光材(例えば、東京応化工業株式会社製TARF-P6100)であって撥液性(撥水性)を有しており、その接触角は70〜80°程度である。
また、本実施形態において、基板Pの側面PBは撥液処理(撥水処理)されている。具体的には、基板Pの側面PBにも、撥液性を有する上記感光材90が塗布されている。これにより、表面が撥液性のプレート部材32と基板P側面とのギャップAからの液体の浸入を防止することができる。更に、基板Pの裏面PCにも上記感光材90が塗布されて撥液処理されている。
また、本実施形態において、基板Pの側面PBは撥液処理(撥水処理)されている。具体的には、基板Pの側面PBにも、撥液性を有する上記感光材90が塗布されている。これにより、表面が撥液性のプレート部材32と基板P側面とのギャップAからの液体の浸入を防止することができる。更に、基板Pの裏面PCにも上記感光材90が塗布されて撥液処理されている。
本実施形態において、基板テーブル52のうち、載置面52a、及び内側面36が撥液性を有している。本実施形態において、基板ホルダPHのうち、上述した開口部71の他に周壁部33の上面33A、及び側面37が撥液性を有している。基板テーブル52及び基板ホルダPHの撥液処理としては、例えば、フッ素系樹脂材料あるいはアクリル系樹脂材料等の撥液性材料を塗布、あるいは前記撥液性材料からなる薄膜を貼付する。撥液性にするための撥液性材料としては液体1に対して非溶解性の材料が用いられる。
基板ホルダPHの周壁部33に囲まれた第1空間38は、吸引装置40によって負圧にされる。吸引装置40は、基板ホルダPHのベース部35上面に設けられた複数の吸引口41と、基板テーブル52外部に設けられた真空ポンプを含むバキューム部42と、ベース部35内部に形成され、複数の吸引口41のそれぞれとバキューム部42とを接続する流路43とを備えている。吸引口41はベース部35上面のうち支持部34以外の複数の所定位置にそれぞれ設けられている。吸引装置40は、周壁部33と、ベース部35と、支持部34に支持された基板Pとの間に形成された第1空間38内部のガス(空気)を吸引してこの第1空間38を負圧にすることで、支持部34に基板Pを吸着保持する。なお、基板Pの裏面PCと周壁部33の上面33AとのギャップBは僅かであるので、第1空間38の負圧は維持される。
また、凹部31の内側面36と基板ホルダPHの側面37との間の第2空間39に流入した液体1は、回収部60で回収される。本実施形態において、回収部60は、液体1を収容可能なタンク61と、基板テーブル52内部に設けられ、空間39とタンク61とを接続する流路62とを有している。そして、この流路62の内壁面にも撥液処理が施されている。
図2に戻り、基板テーブル52上のプレート部材32の所定位置には、複数の開口部32K、32L、32Nが形成されている。開口部32Kには、ガラス材で形成された基準部材300が配置されている。基準部材300には、基板アライメント系350により検出される基準マークPFMと、マスクアライメント系360により検出される基準マークMFMとが所定の位置関係で設けられている。更に、基準部材300の上面301Aは基板P表面、プレート部材32の表面(平坦面)32Aとほぼ同じ高さ(面一)に設けられている。また、基準部材300は平面視において矩形状に形成されており、開口部32Kに配置された基準部材300とプレート部材32との間にはギャップKが形成される。本実施形態において、ギャップKは例えば0.3mm程度である。
開口部32Lには、ガラス部材400と、光学センサとして例えば特開昭57−117238号公報に開示されているような照度ムラセンサ410と、例えば特開平11−16816号公報に開示されているような照射量センサ(照度センサ)420とが設けられている。開口部32Nには、光学センサとして例えば特開2002−14005号公報に開示されているような空間像計測センサ500が設けられている。そして、上面501Aは、基板P表面、プレート部材32の表面32Aとほぼ同じ高さ(面一)に設けられている。空間像計測センサ500の上面501Aには、光を通過可能なスリット部570が設けられている。上面501Aのうち、スリット部570以外はクロムなどの遮光性材料で覆われている。また、空間像計測センサ500(上板501)は平面視において矩形状に形成されており、空間像計測センサ500(上板501)と開口部32Nとの間には0.3mm程度のギャップNが形成されている。
次に、上述した構成を有する露光装置EXを用いて基板Pを露光する方法について説明する。
基板Pに対して露光処理を実施する際には、図4に示すように、回転モータ94の回転駆動をピニオン93及びラック92により直線駆動に変換し、ベース部83を介して、先端面(上端面)が保持面34Aよりも低くなるようにリフトピン70を下降させるとともに、図6に示したバキューム部42の駆動により基板Pを基板ホルダPHの保持面34Aに吸着保持させる。
基板Pに対して露光処理を実施する際には、図4に示すように、回転モータ94の回転駆動をピニオン93及びラック92により直線駆動に変換し、ベース部83を介して、先端面(上端面)が保持面34Aよりも低くなるようにリフトピン70を下降させるとともに、図6に示したバキューム部42の駆動により基板Pを基板ホルダPHの保持面34Aに吸着保持させる。
この後、液体供給機構10により基板P上に液体1を供給しつつ、液体回収機構20により基板P上の液体1を回収して液浸領域AR2を形成する。そして、制御装置CONTは、投影光学系PLと液体1とを介して基板Pに露光光ELを照射し、基板Pを支持した基板ステージPSTを移動させながらマスクMのパターン像を基板P上に投影し、基板Pを露光する液浸露光を行う。
一方、基板Pに対する露光処理が終了して基板を交換する際には、液浸露光の完了後、基板P上などに残留した液体1を液体回収機構20などを使って回収した後、制御装置CONTが基板ステージ駆動装置PSTDを介して、XYステージ53を投影光学系PLの直下の位置から基板Pの交換位置(ローディングポジション)に移動させる。
次に、制御装置CONTは、バキューム部42の駆動を停止させて、基板Pの基板ホルダPH(の保持面34A)への吸着保持を解除するとともに、吸気路70aと接続された真空吸引源を駆動させながら、回転モータ94を駆動させ、ピニオン93及びラック92を介してリフトピン70を上昇させる。これにより、リフトピン70は、図7に示すように、基板Pの裏面PCを吸着保持した状態で上昇して、基板Pを基板ホルダPHの保持面34Aから離間させる。
このとき、リフトピン70の外周面は、導電性を有するコーティング材70bで被覆されているため、基板Pを基板ホルダPHから剥離させた際に生じた(剥離帯電した)静電気は、コーティング材7bを伝わって除去される。従って、帯電した静電気の放電によって、基板Pのフォトレジスト90に露光形成されたパターン像が破壊されることを防止できる。
このリフトピン70の上昇時の位置は、レーザスケール95で検出されている。そして、制御装置CONTは、検出されたリフトピン70の位置に基づいて、リフトピン70の上昇速度を調整する。具体的には、制御装置CONTは、基板Pへ加わる衝撃を抑えるために、基板Pへ接触するまではリフトピン70を低速で上昇移動させ、基板Pを吸着した後はスループットを向上させるために、リフトピン70を高速で上昇移動させる。
これらリフトピン70の速度調整及び位置調整は、ラック92及びピニオン93の歯形諸元に応じて当該リフトピン70の速度と一定の相対関係(比例関係)となる回転モータ94の回転速度を調整することにより行われる。
また、リフトピン70の上昇移動(及び下降移動)については、ベース部83がエアーガイド装置91によりガイドされるため円滑に行うことができる。
これらリフトピン70の速度調整及び位置調整は、ラック92及びピニオン93の歯形諸元に応じて当該リフトピン70の速度と一定の相対関係(比例関係)となる回転モータ94の回転速度を調整することにより行われる。
また、リフトピン70の上昇移動(及び下降移動)については、ベース部83がエアーガイド装置91によりガイドされるため円滑に行うことができる。
そして、リフトピン70によって上昇した基板Pと基板テーブル52との間に不図示の搬送アームが進入し、基板Pの下面を支持する。そして、搬送アームは、基板Pを基板テーブル52(基板ステージPST)から搬出するとともに、次の露光処理が施される基板をリフトピン70上に載置する。新たな基板が載置されたリフトピン70は、この基板を吸着保持した状態で下降し、当該基板を基板ホルダPHの保持面34Aに載置する。リフトピン70の下降時においても、基板が保持面34Aに到達するまでは、高速で下降移動してスループットの向上に寄与し、基板が保持面34Aに接触する直前から低速で下降して、保持面34Aとの接触で基板に加わる衝撃を緩和させる。
このようにして、基板の交換が完了する。
このようにして、基板の交換が完了する。
上記基板交換処理を含む一連の露光処理工程においては、不測の事態が生じて規定のシーケンスとは異なる動作が行われる虞がある。
例えば、基板ホルダPH上に基板Pが載置されていないのにも拘わらず、液体供給機構10により基板ホルダPH上に液体1が供給されてしまったり、XYステージ53が投影光学系PLの直下等、基板交換位置とは異なる位置にあるにも拘わらず、リフトピン70が上昇して基板ホルダPHから突出してしまう虞がある。
以下、これら規定外動作が生じた場合について説明する。
例えば、基板ホルダPH上に基板Pが載置されていないのにも拘わらず、液体供給機構10により基板ホルダPH上に液体1が供給されてしまったり、XYステージ53が投影光学系PLの直下等、基板交換位置とは異なる位置にあるにも拘わらず、リフトピン70が上昇して基板ホルダPHから突出してしまう虞がある。
以下、これら規定外動作が生じた場合について説明する。
まず、基板ホルダPH上に基板Pが載置されていない状態で、液体供給機構10により基板ホルダPH上に液体1が供給された場合や、液浸露光中に基板Pの裏面PCに回り込んで回収しきれなかった液体が、基板交換時に基板ホルダPHから基板Pが離間して開放され、開口部71に達した場合が考えられるが、この場合、開口部71における隙間82を形成するリフトピン70の外周面、及び開口部71の内周面がそれぞれ撥液性のコーティング材70b、PHbで被覆されているため、液体1の浸入(漏水)が阻止される。
一方、XYステージ53(基板テーブル52)が基板交換位置とは異なる位置にある状態で、リフトピン70が上昇して基板ホルダPHから突出した場合には、液体供給機構10における第1、第2供給部材13、14や、液体回収機構20における第1、第2回収部材23、24、さらに基板アライメント系350、温度調整装置等の露光装置構成機器に接触する可能性がある。
この場合、接触に伴う荷重により上記の露光装置構成機器が損傷(破損)する虞があるが、本実施形態では、リフトピン70に切欠部97が設けられているため、接触に伴う荷重により切欠部97に応力が集中し、切欠部97でリフトピン70が折り曲がったり、破損することになり、露光装置構成機器へ加わる衝撃が緩和される。
この場合、接触に伴う荷重により上記の露光装置構成機器が損傷(破損)する虞があるが、本実施形態では、リフトピン70に切欠部97が設けられているため、接触に伴う荷重により切欠部97に応力が集中し、切欠部97でリフトピン70が折り曲がったり、破損することになり、露光装置構成機器へ加わる衝撃が緩和される。
以上説明したように、本実施の形態では、リフトピン70及び開口部71がそれぞれ撥液性のコーティング材70b、PHbで被覆されているため、液体1の浸入を阻止することが可能になり、開口部71にシール部材を設けた場合のテーブルの変形に起因する位置計測精度の低下を生じさせることなく、回転モータ94やアクチュエータ80、レーザスケール95、電気基板96等の電装品が漏電により損傷することを防止できる。また、本実施の形態では、コーティング材70b、PHbが導電性を有しているため、基板Pに帯電する静電気を除去することが可能になり、基板Pに形成されたパターン像が静電気の放電により破壊されてしまうことも防止できる。
また、本実施の形態では、ラック92及びピニオン93を用いてリフトピン70を昇降させているため、リフトピン70の速度と比例関係を有する回転モータ94の回転速度を調整することにより、リフトピン70の速度調整及び位置調整が容易になり、リフトピン70の移動をより高精度に制御することができる。さらに、本実施形態では、リフトピン70の昇降をエアーガイド装置91により非接触でガイドするため、摩耗が生じず、装置の耐久性を向上させることができる。特に、接触式のガイド装置では、漏水や結露等でガイドが濡れて錆、腐食が生じた場合にはガイド性能が劣化することが考えられるが、本実施形態では、非接触でガイドすることにより、ガイド性能が劣化することなく、リフトピン70による基板Pの位置決め性能を恒久的に保つことが可能となる。
加えて、本実施の形態では、不測の事態が生じて基板交換位置とは異なる位置でリフトピン70が保持面34Aよりも突出しても、切欠部97でリフトピン70が折れるため、露光装置構成機器へ加わる衝撃を緩和して、これらの機器が破損することを防止できる。特に、本実施の形態では、切欠部97をリフトピン70の外周に全周に亘って設けているため、どの方向からの接触に対しても切欠部97でリフトピン70が折れることになり、他の機器への安全性を高めることができる。しかも、本実施形態では、リフトピン70が上昇したときに保持面34Aより突出する位置に切欠部97を設けているため、リフトピン70が折れる際に、基板ホルダPHに当接して損傷を与えてしまうことを防止できる。
(第2実施形態)
次に、基板保持装置の第2実施形態について図8を参照して説明する。
図8に示すように、ベース部83の上面には、それぞれリフトピン70の周囲を囲うように配置された伸縮部材としてZ方向に伸縮自在なベローズ(包囲部材)76の一端(下端)が固定されている。ベローズ76の他端(上端)は、孔部74を閉塞するように基板テーブル52の下面に係合・固定されている。つまり、ベローズ76は、開口部71(保持面34A)を下側から包囲し、且つリフトピン70の駆動に伴ってZ方向に移動・伸縮する構成となっている。また、ベローズ76は、リフトピン70の上面が保持面34Aよりも下側にあるとき(換言すると、基板Pが保持面34Aに保持されているとき)に伸張状態で取り付けられている。
他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
次に、基板保持装置の第2実施形態について図8を参照して説明する。
図8に示すように、ベース部83の上面には、それぞれリフトピン70の周囲を囲うように配置された伸縮部材としてZ方向に伸縮自在なベローズ(包囲部材)76の一端(下端)が固定されている。ベローズ76の他端(上端)は、孔部74を閉塞するように基板テーブル52の下面に係合・固定されている。つまり、ベローズ76は、開口部71(保持面34A)を下側から包囲し、且つリフトピン70の駆動に伴ってZ方向に移動・伸縮する構成となっている。また、ベローズ76は、リフトピン70の上面が保持面34Aよりも下側にあるとき(換言すると、基板Pが保持面34Aに保持されているとき)に伸張状態で取り付けられている。
他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
上記の実施形態では、上記第1実施形態と同様の作用・効果が得られることに加えて、万一リフトピン70と開口部71との隙間から基板テーブル52の下方に液体が浸入した場合でも、当該液体はベース部83上のベローズ76で囲まれた空間に貯溜されるため、回転モータ94やアクチュエータ80、レーザスケール95、電気基板96等の電装品が漏電により損傷することを確実に防止できる。
なお、本実施形態では、ベース部83の昇降に関してはベローズ76が伸縮するため、リフトピン70の移動に支障を来すことはない。
なお、本実施形態では、ベース部83の昇降に関してはベローズ76が伸縮するため、リフトピン70の移動に支障を来すことはない。
(第3実施形態)
続いて、基板保持装置の第3実施形態について図9を参照して説明する。
上記第1実施形態及び第2実施形態では、リフトピン70及び開口部71をそれぞれ撥液性のコーティング材70b、PHbで被覆することにより、リフトピン70と開口部71との隙間からの液体浸入を防止することを主題としたが、本実施形態では液体が浸入した場合でも、電装品が漏電により損傷することを防止する点を主題とする。
続いて、基板保持装置の第3実施形態について図9を参照して説明する。
上記第1実施形態及び第2実施形態では、リフトピン70及び開口部71をそれぞれ撥液性のコーティング材70b、PHbで被覆することにより、リフトピン70と開口部71との隙間からの液体浸入を防止することを主題としたが、本実施形態では液体が浸入した場合でも、電装品が漏電により損傷することを防止する点を主題とする。
図9は、駆動機構81近傍を抜粋した外観斜視図である。
本実施形態では、回転モータ94、レーザスケール95、電気基板96の電装品がそれぞれカバー部材94A、95A、96Aによって液体に対してカバーされている。さらに、回転モータ94、レーザスケール95、電気基板96のそれぞれは、上述したフッ素樹脂によりコーティングされて撥液性を有している。
本実施形態では、回転モータ94、レーザスケール95、電気基板96の電装品がそれぞれカバー部材94A、95A、96Aによって液体に対してカバーされている。さらに、回転モータ94、レーザスケール95、電気基板96のそれぞれは、上述したフッ素樹脂によりコーティングされて撥液性を有している。
本実施形態では、リフトピン70と開口部71との隙間から基板テーブル52の下方に液体が浸入した場合でも、上記電装品94、95、96がカバー部材94A、95A、96Aによりカバーされているため、液体で濡れてしまうことを防止でき、漏電等の不都合が生じることを回避できる。また、本実施形態では、カバー部材94A、95A、96Aの継ぎ目等から液体が染み入った場合でも、撥液剤でコーティングされているため、漏電が生じず、より安全性を高めることが可能になる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態で示したリフトピン70のコーティング材70b及び開口部71のコーティング材PHbは、必ずしも全面に亘って被覆される必要はなく、少なくとも保持面34Aの近傍にそれぞれ被覆されていればよい。また、上記実施形態では、セラミック材で形成されたリフトピン70及び基板ホルダPHに撥液剤をコーティングする構成としたが、これに限定されるものではなく、上述したPTFE系やPFA系等のフッ素樹脂で形成することにより、撥液性を付与する構成としてもよい。
また、上記第1、第2実施形態では、リフトピン70及び開口部71に撥液性を付与し、第3実施形態ではこれらに撥液性を付与せずに、回転モータ94、レーザスケール95、電気基板96等の電装品にカバー部材94A、95A、96Aを設けるとともに、撥液剤でコーティングする構成を例示したが、これらを組み合わせた構成としてもよい。すなわち、撥液剤によるコーティングまたは撥液性を有する材料で形成することによりリフトピン70及び開口部71に撥液性を付与し、且つ回転モータ94、レーザスケール95、電気基板96等の電装品にカバー部材94A、95A、96Aを設けるとともに、撥液剤でコーティングする構成としてもよい。
また、上記実施形態で示したリフトピン70を昇降させる駆動機構(ラック92及びピニオン93等)は一例であり、エアシリンダやボールネジ等、各種の直動機構を用いることができる。
さらに、上記実施形態では、基板ホルダPHの開口部側面をコーティング材PHbで被覆する構成としたが、被覆工程を簡素化するために、撥液性を別部材で負担させる構成としてもよい。具体的には、図10に示すように、基板ホルダPHの保持面34Aと逆側の面に、開口部71と連通する有底の孔部85を形成して、この孔部85にハウジング86を接着固定する。そして、フッ素樹脂等の撥液性を有する材料で形成されたブッシュ87をハウジング86に圧入固定する。このブッシュ87の貫通孔に、コーティング材70bが被覆されたリフトピン70を挿通することにより、開口部71に浸入した液体が、貫通孔とリフトピン70との隙間から漏水することを防止できる。
さらに、上記実施形態では、基板ホルダPHの開口部側面をコーティング材PHbで被覆する構成としたが、被覆工程を簡素化するために、撥液性を別部材で負担させる構成としてもよい。具体的には、図10に示すように、基板ホルダPHの保持面34Aと逆側の面に、開口部71と連通する有底の孔部85を形成して、この孔部85にハウジング86を接着固定する。そして、フッ素樹脂等の撥液性を有する材料で形成されたブッシュ87をハウジング86に圧入固定する。このブッシュ87の貫通孔に、コーティング材70bが被覆されたリフトピン70を挿通することにより、開口部71に浸入した液体が、貫通孔とリフトピン70との隙間から漏水することを防止できる。
また、上記実施形態では、投影光学系PLと基板Pとの間に液体1を満たして露光する液浸露光を行う露光装置EXに対して本発明を適用する構成としたが、必ずしも液浸露光装置に限定されるものではなく、液浸露光を行わない露光装置に対しても適用可能である。例えば、XYステージ53を駆動するリニアモータ等の駆動装置における電機子等の発熱源を液体(純水やハイドロフルオロエーテル、フッ素系不活性液体等)を用いて冷却する場合、この液体が漏れて基板ホルダPH上に飛散・流入する可能性がある。このような場合でも、本発明が適用されたステージ装置(基板ステージ)や露光装置であれば、当該液体による漏電等で駆動機構等のステージ構成機器が損傷することを回避できる。
さらに、本発明は、特開平11−135400号公報や特開2000−164504号公報に開示されているように、基板を保持する基板ステージと、図2及び図3で示した基準部材300のように、基準マークが形成された基準部材や、照度ムラセンサ410、照射量センサ(照度センサ)420、空間像計測センサ500等の各種の光電センサを搭載した計測ステージとがそれぞれ独立して移動する露光装置における前記計測ステージにも適用可能である。
同様に、本願出願人が先に出願した特願2004−88282号及び特願2004−168481号に記載された基板ステージや計測ステージにも適用することができる。
同様に、本願出願人が先に出願した特願2004−88282号及び特願2004−168481号に記載された基板ステージや計測ステージにも適用することができる。
例えば、図11に示すように、計測テーブル152のホルダMH上に設けられた撥液性のプレート部材132の所定位置に開口部132Kが形成され、ホルダMHには開口部132Kと連通する空間153が形成されている。空間153には、カバー部材としてのガラス部材154、スペーサー155によって覆われた照度ムラセンサ410と、照射量センサ420とが、ステージ駆動に関する機能を備えた機能構成体として設けられている。
この構成では、プレート部材132の側面と対向するガラス部材154の側面に、上述した撥液性のコーティングを施すことにより、開口部132Kを介して液体が浸入することを防止できるとともに、万一、液体が浸入した場合でもセンサ410、420がカバー部材154、155で覆われているので、液体により漏電することを防止できる。
この構成では、プレート部材132の側面と対向するガラス部材154の側面に、上述した撥液性のコーティングを施すことにより、開口部132Kを介して液体が浸入することを防止できるとともに、万一、液体が浸入した場合でもセンサ410、420がカバー部材154、155で覆われているので、液体により漏電することを防止できる。
また、上述の実施形態の投影光学系PLは、先端の光学素子の像面側の光路空間を液体で満たしているが、国際公開第2004/019128号パンフレットに開示されているように、先端の光学素子の物体面側の光路空間も液体で満たす投影光学系を採用することもできる。
なお、本実施形態における液体としては水を用いることができるが、水以外の液体であってもよい、例えば、露光光の光源がF2レーザである場合、このF2レーザ光は水を透過しないので、液体としてはF2レーザ光を透過可能な例えば、過フッ化ポリエーテル(PFPE)やフッ素系オイル等のフッ素系流体であってもよい。この場合、液体と接触する部分には、例えばフッ素を含む極性の小さい分子構造の物質で薄膜を形成することで親液化処理する。また、液体としては、その他にも、露光光に対する透過性があってできるだけ屈折率が高く、投影光学系や基板P表面に塗布されているフォトレジストに対して安定なもの(例えばセダー油)を用いることも可能である。
また、液体としては、屈折率が1.6〜1.8程度のものを使用してもよい。更に、石英や蛍石よりも屈折率が高い(例えば1.6以上)材料で光学素子を形成してもよい。
なお、上記各実施形態の基板としては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、ディスプレイデバイス用のガラス基板や、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用される。
露光装置としては、マスクと基板とを同期移動してマスクのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)の他に、マスクと基板とを静止した状態でマスクのパターンを一括露光し、基板を順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)にも適用することができる。
また、露光装置としては、第1パターンと基板とをほぼ静止した状態で第1パターンの縮小像を投影光学系(例えば1/8縮小倍率で反射素子を含まない屈折型投影光学系)を用いて基板上に一括露光する方式の露光装置にも適用できる。この場合、更にその後に、第2パターンと基板とをほぼ静止した状態で第2パターンの縮小像をその投影光学系を用いて、第1パターンと部分的に重ねて基板上に一括露光するスティッチ方式の一括露光装置にも適用できる。また、スティッチ方式の露光装置としては、基板上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写し、基板を順次移動させるステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。
また、本発明は、特開平10−163099号公報、特開平10−214783号公報、特表2000−505958号公報などに開示されているような複数の基板ステージを備えたツインステージ型の露光装置にも適用できる。
また、上述の実施形態においては、投影光学系と基板との間に局所的に液体を満たす露光装置を採用しているが、本発明は、特開平6−124873号公報、特開平10−303114号公報、米国特許第5,825,043号などに開示されているような露光対象の基板の表面全体が液体中に浸かっている状態で露光を行う液浸露光装置にも適用可能である。
露光装置の種類としては、基板に半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
なお、上述の実施形態においては、光透過性の基板上に所定の遮光パターン(又は位相パターン・減光パターン)を形成した光透過型マスクを用いたが、このマスクに代えて、例えば米国特許第6,778,257号公報に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて透過パターン又は反射パターン、あるいは発光パターンを形成する電子マスクを用いてもよい。
また、国際公開第2001/035168号パンフレットに開示されているように、干渉縞を基板上に形成することによって、基板上にライン・アンド・スペースパターンを露光する露光装置(リソグラフィシステム)にも本発明を適用することができる。
各ステージの駆動機構としては、二次元に磁石を配置した磁石ユニットと、二次元にコイルを配置した電機子ユニットとを対向させ電磁力により各ステージを駆動する平面モータを用いてもよい。この場合、磁石ユニットと電機子ユニットとのいずれか一方をステージに接続し、磁石ユニットと電機子ユニットとの他方をステージの移動面側に設ければよい。
本実施形態の露光装置は、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
半導体デバイス等のマイクロデバイスは、図12に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、デバイスの基材である基板を製造するステップ203、前述した実施形態の露光装置EXによりマスクのパターンを基板に露光する露光処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。
EX…露光装置、 M…マスク(レチクル)、 MH…ホルダ、 P…基板、 PH…基板ホルダ、 PL…投影光学系、 PST…基板ステージ、 1…液体、 10…液体供給機構、 20…液体回収機構、 34A…保持面、 70…リフトピン、70b、PHb…コーティング材、 71、132K…開口部、 76…ベローズ、 81…駆動機構、 91…エアーガイド装置、 92…ラック、 93…ピニオン、 94A、95A、96A…カバー部材、 97…切欠部、 153…空間、 154…ガラス部材、 155…スペーサー
Claims (16)
- 保持面で基板を保持するホルダと、前記保持面に開口する開口部を介して前記基板を前記保持面とほぼ直交する方向に駆動する駆動機構とを有する基板保持装置であって、
前記駆動機構の駆動により、前記開口部を介して前記保持面とほぼ直交する方向に移動する移動部を有し、
前記開口部と前記移動部との少なくとも一部がそれぞれ撥液性を有していることを特徴とする基板保持装置。 - 請求項1記載の基板保持装置において、
前記ホルダと前記移動部とは、それぞれ撥液性を有する材料で形成されていることを特徴とする基板保持装置。 - 請求項1記載の基板保持装置において、
前記撥液性を有する前記開口部と前記移動部との少なくとも一部は、表面がそれぞれ撥液剤で被覆されていることを特徴とする基板保持装置。 - 請求項3記載の基板保持装置において、
前記撥液剤は、導電性を有することを特徴とする基板保持装置。 - 請求項1から4のいずれかに記載の基板保持装置において、
前記保持面の下側から前記開口部を包囲する包囲部材を有することを特徴とする基板保持装置。 - 保持面で基板を保持するホルダと、前記保持面に形成された開口部を介して前記基板を前記保持面とほぼ直交する方向に移動可能な移動部とを有する基板保持装置であって、
前記移動部を駆動する駆動機構と、
前記駆動機構を液体に対してカバーする
カバー部材と、を備えたことを特徴とする基板保持装置。 - 請求項6記載の基板保持装置において、
前記駆動機構は、撥液剤で被覆されていることを特徴とする基板保持装置。 - 請求項1から7のいずれかに記載の基板保持装置において、
前記駆動機構は、互いに噛合し前記移動部を前記保持面とほぼ直交する方向に移動させるラック及びピニオンを有することを特徴とする基板保持装置。 - 請求項1から8のいずれかに記載の基板保持装置において、
前記駆動機構は、前記移動部の移動を非接触でガイドするガイド装置を有することを特徴とする基板保持装置。 - 基板を保持するステージ装置であって、
請求項1から9のいずれか一項に記載の基板保持装置を備えることを特徴とするステージ装置。 - 表面で開口する開口部と、該開口部と連通する空間に液体に対するカバー部材で覆われて配置され、ステージの駆動に関する機能を備えた機能構成体とを有することを特徴とするステージ装置。
- 基板ステージに保持された基板を用いてパターンを露光する露光装置であって、
前記基板ステージとして、請求項10または11記載のステージ装置を用いることを特徴とする露光装置。 - 請求項12記載の露光装置において、
前記基板に前記パターンの像を投影する投影光学系と、
前記投影光学系と前記基板との間に液体を供給する液体供給装置とを備えたことを特徴とする露光装置。 - 投影光学系を用いて基板ホルダの載置面に載置された基板にパターンを露光する露光装置であって、
前記投影光学系と前記基板との間に液体を供給する液体供給装置と、
前記基板ホルダに形成された開口部を介して前記基板を前記載置面とほぼ直交する方向へ移動させる移動部とを有し、
前記移動部は、前記液体供給装置と接触した際の応力が集中する応力集中部を有することを特徴とする露光装置。 - 請求項14記載の露光装置において、
前記応力集中部は、前記移動部の一部を軸周りに欠落させた切欠部であることを特徴とする露光装置。 - 請求項14または15記載の露光装置において、
前記応力集中部は、前記移動部が移動したときに前記載置面より突出する位置に設けられることを特徴とする露光装置。
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