JP2006313046A - シール構造 - Google Patents

シール構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2006313046A
JP2006313046A JP2005136312A JP2005136312A JP2006313046A JP 2006313046 A JP2006313046 A JP 2006313046A JP 2005136312 A JP2005136312 A JP 2005136312A JP 2005136312 A JP2005136312 A JP 2005136312A JP 2006313046 A JP2006313046 A JP 2006313046A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
waste
gas
passage
processing chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005136312A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4509850B2 (ja
Inventor
Mitsuo Kuwabara
光雄 桑原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2005136312A priority Critical patent/JP4509850B2/ja
Publication of JP2006313046A publication Critical patent/JP2006313046A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4509850B2 publication Critical patent/JP4509850B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Furnace Details (AREA)
  • Sealing Devices (AREA)
  • Muffle Furnaces And Rotary Kilns (AREA)

Abstract

【課題】シール材の耐久性を高めたシール構造を提供する。
【解決手段】内部に発熱部を有する筒体31にリング部材30固定し、回収装置8の囲繞部82に筒状フランジ32を設ける。リング部材30と筒状フランジ32の合わせ面に液体通路33を形成し、液体通路33の両端にシールリング34を設ける。筒状フランジ32には、液体通路33から所定流量の液体を排出する液体排出手段37と、液体排出手段47から排出される液体を補充する接続部材35とを設ける。
【選択図】図3

Description

本発明はシール構造に関し、例えば、プラスチック含有物処理装置におけるガス回収ユニットと処理装置本体との接続箇所に採用されるシール構造に関する。
ロータリーキルンのシール構造が特許文献1に記載されている。これはロータリーキルン本体と排出装置との連結部分のシール構造であって、レトルトの出口側フランジにシール材を固設し、このシール材に排出装置の入口側フランジの突起をスプリングで押し付けてある。
特開2003−21461号公報(第1図)
しかし、ロータリーキルンは運転中にレトルトが相当な高温になるため、シール材としてゴム等を用いた場合、シール材の劣化が激しく、シール機能を十分に果たせなくなる虞がある。
本発明は、このような事情に鑑み、シール材の耐久性を高めたシール構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明は、発熱部を内蔵した回転体と、該回転体を取り囲む固定体との間のシール構造であって、上記回転体と固定体の合わせ面に形成した液体通路と、該液体通路の両端に設けたシール手段と、上記液体通路から所定流量の液体を排出すべく上記固定体に設けた液体排出手段と、該液体排出手段から排出される液体を補充すべく上記固定体に設けた液体供給手段とを備えたことを特徴とする。
かかる構成によれば、回転体と固定体との間の液体通路が液体で充満され、回転体が固定体に対して液体カップリングされた状態で回転する。回転体の回転にともなって、液体通路内の液体が液体排出手段から排出されるが、それと同じ量の液体が液体供給手段から補充されるので、液体の温度上昇が抑制され、シール手段の冷却効果が維持される。
本発明によれば、回転体が固定体に対して液体カップリングされた状態で回転するが、その際、液体通路に対する液体の流入と排出が行われるので、液体通路内の液体温度の上昇が抑制される。このため、シール手段の冷却効果が期待でき、シール手段の劣化の進行を抑制し、耐久性を高めることができる。
本発明に係るプラスチック含有廃棄物(以下、廃棄物と記す。)の処理工程は、この処理工程によって発生した残渣を用いて行う残渣燃焼工程や焼却灰溶融工程の前処理工程と位置付けることができる。
この処理工程は、下記の主要4工程で構成される。
第1工程:廃棄物と外気とを隔絶した状態での、廃棄物中の固結部分に対する固着状態の 緩和・脆弱部分に対する小片化、及び、廃棄物に対する触媒(FeO粉末)の 添加。
第2工程:廃棄物投入口側の第1領域(170℃〜240℃)での、廃棄物の撹拌及び廃 棄物に対する油分の散布。
第3工程:廃棄物排出口側の第2領域(280℃〜390℃)での、廃棄物の撹拌及び予 備加熱。
第4工程:廃棄物排出口側の第2領域(280℃〜390℃)での、廃棄物の撹拌及び廃 棄物に対する水蒸気接触反応。
これら各工程が担う役割は以下の通りである。
第1工程:廃棄物を外気と隔絶することにより工程中の酸素供給を抑制基調とする。これ により、第2〜4工程で未燃ガスが発生した場合の自然発火が防止され、設定 温度条件下での処理反応を確実に行うことができる。また、同時に固結部分と 脆弱部分とが混在する廃棄物に対して部分解体を行い、第2〜4工程での反応 収率を向上させる。さらに、FeO粉末から成る触媒を添加することにより、 第4工程での水蒸気接触反応の準備処理が完了する。なお、添加する触媒とし て、FeO以外にもFeO2H、Fe23、Fe22Hを用いても後の水蒸気
接触分解反応に対する触媒作用を同様に得られる。
第2工程:第1領域の170℃〜240℃の温度雰囲気中で、廃棄物を撹拌しながら油分 を散布することにより、廃棄物に含まれる塩ビ樹脂起源の塩素原子が化合され てほぼ完全に消費される。化合生成物たる塩化水素は、170℃〜240℃に おいて気相転移するものであり、塩化水素ガスの状態となるので排出ガスとし て効率的に除去できる。
第3工程:第2領域の280℃〜390℃の温度雰囲気中で、廃棄物を撹拌しながら予備 加熱することにより、第2工程で除去に至らなかった残留塩素の塩化水素ガス 化を促進し、塩ビ樹脂起源の塩素成分の徹底除去を行う。この予備加熱工程を 経ずに、高温(280℃〜390℃)条件下での水蒸気接触反応に直接至る場 合、急激な昇温により例外的な過熱状態が生じ、残留塩素原子に由来するダイ オキシン発生を招くおそれがある。本工程は、塩素成分の徹底除去と段階的な 昇温とを兼ねており、続く第4工程で水蒸気接触反応により所期の樹脂成分分 解処理を行うことができる。
第4工程:予備加熱温度(280℃〜390℃)を維持したまま、それと同じ程度の温度 の水蒸気を導入することにより、触媒FeO粉末が添加された状態の廃棄物に 対して水蒸気接触分解反応が行われ、最終的に樹脂成分が分解生成ガスに変換 して排出される。分解ガスの成分は、主成分たる炭化水素ガス、水分及び窒素 ガスと、僅小成分たる酸素ガスなどである。また、水蒸気温度を390℃以下 に設定することにより、ダイオキシン発生温度(約400〜650℃)を確実 に下回り、所望の樹脂成分分解を得ることができる。なお、分解反応の残渣分 は、乾燥された後に、その後の燃焼工程により処理される。
次に、第1〜第4工程を実行するための廃棄物処理装置の一例について、添付面を参照しながら詳細に説明する。
図1において、1はプラスチック含有廃棄物処理装置(以下、処理装置と記す。)であり、具体的には、プラスチック含有廃棄物Wを油分と反応させて塩素成分を除去し、次いで水蒸気と反応させて樹脂成分を分解するものである。
この処理装置1は、内部で廃棄物Wを処理するための処理室本体2と、その処理室本体2の外周面に沿って設けられる加熱流体用流路3(第1加熱手段)と、処理室本体2をその軸心を水平面に対して傾斜させた状態で支持すると共に軸心周りに回転させる支持回転機構4と、処理室本体2内に設けられる加熱装置5(第2加熱手段)と、処理室本体2内に油分を散布するための油分散布装置6と、処理室本体2内に水蒸気を噴霧するための水蒸気噴霧装置7と、処理室本体2内で生成されたガス及び油分を回収する回収装置8とを備えている。
処理室本体2は筒体21の内部に形成されており、筒体21の一端(図1において左端)側の開口は蓋部2aで閉塞されている。この蓋部2aの中央には廃棄物投入口22が開口していると共に、他端(図1において右端)側の径が若干絞られて廃棄物排出口23を構成している。
廃棄物投入口22にはスクリューコンベア9が貫設されており、このスクリューコンベア9の上流側にスクリュー10a内蔵のホッパ10が接続されている。スクリューコンベア9は、床面Fに設置されているモータ9aによって駆動するものであり、ホッパ10のスクリュー10aも所定のモータ(図示せず)によって駆動するものである。また、ホッパ10の上部には外気隔絶機構(図示せず)が設けられている。廃棄物排出口23には、廃棄物排出口23から排出される廃棄物Wを下方向にガイドするガイド部材11が固設されている。
加熱流体用流路3は、処理室本体2を構成する筒体21よりも大径の筒体31を、筒体21との間にスペーサ32を介して固設して構成される。この通路3には加熱された流体が流れ、その熱で処理室本体2内が加熱される。
支持回転機構4は、筒体31の外周面に固設されている支持リング41と、支持リング41で筒体21を回転自在に支持する支持部42と、筒体21の内周面に支持されて処理室本体2の軸心上に配置されるロッド部材43と、筒体31の外側に固設されるガースギア44と、ガースギア44を回転させるための減速ギア45及び駆動モータ46とを有している。
支持リング41は、筒体21の軸心方向に沿って5個間隔をおいて配置される。支持部42は、支持リング41に対応させて床面Fに5組間隔をおいて配置されており、1つの組の支持部42は、図2に示すように、支持リング41の下面を左右から支持する1対のガイドローラ42aを有している。これにより、筒体21は、その軸心が床面Fに対して平行となるように支持される。本実施形態では、床面Fが水平面に対して傾斜しているので、筒体21は、その軸心が水平面に対して傾斜した状態で支持される。
ロッド部材43は、一端が上記スクリューコンベア9の下流側端部に固定され、他端が上記ガイド部材11に回動自在に支持されている。また、ロッド部材43には、半径方向に延びる3本の支持ガイド47aを有する支持ガイドユニット47が、軸心方向に沿って5個間隔をおいて固設されている。これら5つのガイドユニット47のそれぞれの支持ガイド47aの先端は、筒体21の内面と当接しており、これにより、処理室本体2はロッド部材43を中心に回転するようになっている。
ガースギア44は、減速ギア45を介して駆動モータ46と接続されている。これにより、駆動モータ46が駆動すると、減速ギア45を介してガースギア44が回転し、さらに、筒体21がロッド部材43を中心に回転する。
加熱装置5は、処理室本体2の軸心方向長さの約3分の2の長さを有し、ロッド部材43の廃棄物排出口23側に固定される加熱ケース51と、その加熱ケース51内に、その周方向の等分箇所を軸心方向に延びるように収容された8本のニクロム電熱線52(熱源)とを有している。加熱ケース51には、その外周面から外側に延びる6つのフィン53(熱拡散部材)が形成されている。これら6つのフィン53は、加熱ケース51に対して周方向に等分配置されている。また、ニクロム電熱線52は図外の電力制御装置と接続されている。これにより、ニクロム電熱線52によって発生させた熱をフィン53によって効果的に処理室本体2内に拡散させることができる。
この加熱装置5と加熱流体用流路3とを用いることにより、処理室本体2内の廃棄物投入口22側の約3分の1の領域(以下、第1領域と記す。)は、170℃〜240℃となり、廃棄物排出口23側の約3分の2の領域(以下、第2領域と記す。)は、280℃〜390℃となる。
油分散布装置6は、ロッド部材43によって構成されている。具体的には、ロッド部材43として中空管が用いられていると共に、ロッド部材43の第1領域内の所定箇所に、油分を散布するための散布孔61が開けられている。これにより、ロッド部材43のガイド部材11側から導入された油分が、ロッド部材43の内部を通って散布孔61から処理室本体2内の第1領域に散布される。
水蒸気噴霧装置7は、処理室本体2の軸心方向に延びる4本の水蒸気導管71と、それら水蒸気導管71にそれぞれ接続管72を介して取り付けられている蒸気吹出管73とで構成されており、油分散布装置6の散布孔61から所定距離をおいた位置から処理室本体2内の廃棄物排出口23に亘って設けられている。この水蒸気噴霧装置7は、図2に示すように加熱ケース51から周方向に延びるフィン53の間に4組配設されている。蒸気吹出管73には、微細な孔が多数形成されており、水蒸気導管71から接続管72を介して導入された水蒸気がその孔から噴霧される。
回収装置8は、3つのガス回収ユニット8a、8b、8cを備えており、これらガス回収ユニット8a、8b、8cは、2つの筒体21,1を貫通して処理室本体2内に達するガス回収ダクト81と、ガス回収ダクト81の筒体,1から外側に突出した端部を囲う囲繞部82と、囲繞部82に接続されるガス回収器83とで構成されている。これらガス回収ユニット8a、8b、8cは、支持体(図示せず)に支持されて固定されている。また、筒体,1 と回収装置8の囲繞部82との境界には、筒体,1の回転動作を許容すると共に、気体の漏出を防止するため、後述のようなシール構造が設けられている。
ガス回収ユニット8aは、油分散布装置6の散布孔61と水蒸気噴霧装置7との間に設けられており、上下左右に3つずつのガス回収ダクト81を有している。また、ガス回収ユニット8bは、加熱ケース51の軸心方向の中程に設けられており、上下左右に5つずつのガス回収ダクト81を有している。さらに、ガス回収ユニット8cは、加熱ケース51の廃棄物排出口23側に設けられており、上下左右に5つずつのガス回収ダクト81を有している。
ところで、この廃棄物処理装置1においては、処理室本体2内の発生ガスが回収装置8の囲繞部82と筒体31の連結部から漏洩することが問題となる。この連結部にシール材としてゴム製のパッキンを用いると、熱劣化が激しく、金属製のパッキンを用いると、腐食や熱膨張などが問題となる。また、シール材の周りに水路を設ける間接冷却法も考えられるが、ラビリンス構造が大型化し実用的でない。さらに、処理室本体2内を減圧して対処する方法もあるが、急激なガス発生の危険性等を考慮すると、やはり装置の大型化は避けられない。そこで、この廃棄物処理装置1は以下のようなシール構造を採用している。
図3は図1の点線枠X内を拡大して示し、図4は図3の液体排出手段を拡大して示している。
筒体31 の外周面には、回転体としてのリング部材30をボルト31で固定するとともに、回収装置8の囲繞部82の端縁には、固定体としての筒状フランジ32を延設してある。そして、リング部材30と筒状フランジ32の合わせ面に液体通路33をクランク状に形成し、この液体通路33の両端にはゴム製のシールリング34(シール手段)を設けてある。
液体通路33の中央は接続部材35を介して液体供給手段(図示せず)と接続され、この液体供給手段から液体通路33内に液体(水または油)が供給される。液体通路33は、接続部材35との接続箇所に関して対称に形成されるとともに、この接続箇所に関して対称となるようにメタルOリング36と液体排出手段37を配設してある。メタルOリング36は、リング部材30と筒状フランジ32の合わせ面に形成された非対称の溝38に設置してある。ここで、溝38を非対称に形成したのは、メタルOリング36に作用する液体圧力のバランスを崩し、メタルOリング36における液体の漏出流量を調整し易くするためである。
液体排出手段37は、図4に示すような構造になっている。
すなわち、筒状フランジ32には、液体通路33の端部から分岐して外部に開口する分岐通路39が形成されるとともに、この分岐通路39の開口部にはねじ部材40がそれぞれ装着されている。さらに、分岐通路39には押圧部材41が摺動自在に配設されている。押圧部材41は、その突起41aを筒状フランジ32のスリット32aに係合させて直線移動する。
押圧部材41には、ねじ部材40の凸部40aが嵌入される凹部41bが形成されている。なお、この凸部40aの先端部にはOリング(図示せず)が装着されている。押圧部材41は、ねじ部材40との間に介装したスプリング42により付勢されてメタルOリング36を押圧している。ねじ部材40と押圧部材41に液抜き通路43を形成して溝38を外部と連通させている。なお、押圧部材41の先端面を傾斜させて溝38を非対称に形成してある。
このシール構造においては、液体通路33内に液体供給手段から所定圧力の液体が送り込まれる。液体排出手段37は、押圧部材41のメタルOリング36に対する押圧力をねじ部材40で調整することで、ねじ部材40の液抜き通路43から排出される液体の流量を変化させることができる。ここで、ねじ部材40の液抜き通路43から排出される液体の流量と、液体供給手段から液体通路33内に送り込まれる液体の流量とを等しくすると、液体通路33内の液体圧力が一定に保たれる。
つまり、リング部材30が筒状フランジ32に対して液体カップリングされた状態で回転することになる。その際、液体通路33に対する液体の流入と排出が行われるので、液体通路33内の液体温度の上昇が抑制される。つまり、シールリング34の液体による冷却効果が期待できるため、シールリング34の劣化の進行が抑制し、耐久性の向上を図ることができる。また、回収装置8の囲繞部82と筒体31の連結部は熱膨張による金属劣化を生じ易いが、液体通路33内を連続的に流れる液体によって強制冷却されるため、金属劣化の進行が抑えられ、耐久性の向上に役立つ。
液体通路33内の液体圧力は通常2〜5気圧に設定しておく。処理室本体2内で発生するガス圧は、水蒸気を導入しても、通常は0.1〜0.3気圧であって、異常時の急激な上昇の場合は、処理室本体2の大きさとも関係するが、0.7気圧が最大となる。つまり、液体圧がガス圧よりも大きいため、ガスの漏洩が生じることはない。
次に、プラスチック含有廃棄物処理装置1の作用について説明する。
この処理装置1でシュレッダーダスト等のプラスチック含有廃棄物Wを処理する場合、予め、廃棄物Wを1mm〜200mm角程度に粉砕しておく。本実施形態では、粉砕した状態の廃棄物Wの内容内訳が、概ね、ゴム成分を含む樹脂成分約50%、金属鉄成分約12%、金属銅成分約8%、及び、土砂成分など約30%である場合について説明する
まず、予め粉砕された一定量の廃棄物Wと、廃棄物Wの概ね5重量%に相当するFeO粉末触媒とをホッパ10から投入する。投入後、外気隔絶機構によって、外気流入、すなわち酸素供給を遮断し、その後の高温反応時に発生する高温可燃ガスへの引火を防止する。そして、ホッパ10のスクリュー10a及びスクリューコンベア9の駆動によって、廃棄物W中の固結部分に対する固着状態の緩和、及び脆弱部分に対する小片化が行われると共に、廃棄物Wに対して触媒が添加される(第1工程)。
スクリューコンベア9によって処理室本体2内に搬送された廃棄物Wは、処理室本体2の回転によって、撹拌されながら処理室本体2の傾斜に沿って廃棄物排出口23側に搬送される。そして、廃棄物Wは、第1領域(図1において区間A)において、その雰囲気温度である170℃〜240℃に加熱されると共に、油分散布装置6の散布孔61の下方において、散布孔61からの170〜240℃の油分が散布される。これにより、廃棄物Wから塩ビ樹脂成分の塩素が脱離し、塩素ガスおよび周囲の水素原子と化合して塩化水素が生成される。具体的には、図5に示すように、油分中の塩ビポリマーが、廃棄物Wに含有される周囲の微量水分と化合し、ポリマー成分としてポリビニルアルコールを生成すると共に、塩化水素ガスとして塩素原子が除去される。このようにして生成された塩化水素ガスは、ガス回収ユニット8aによって回収される(第2工程)。
続いて廃棄物Wは搬送され、第2領域でかつ水蒸気噴霧装置7が設けられていない領域において、その雰囲気温度である170℃〜240℃に加熱される(第3工程)。これには、次の水蒸気接触反応時の高温に近い温度まであらかじめ昇温させておく、という目的に加え、それまでの塩化水素ガスを生成する反応で消費し切れなかった残留塩素成分を徹底除去するという目的がある。この際に生成する塩化水素ガスは、ガス回収ユニット8aによって回収される。
さらに廃棄物Wは搬送され、第2領域の水蒸気噴霧装置7が設けられている領域において、水蒸気噴霧装置7の蒸気吹出管73からの280〜390℃の水蒸気が噴霧される。これにより、FeO触媒下での水和反応により、廃棄物W中の樹脂成分の炭化水素骨格が分解される。具体的には、図7(a)に示すように、水蒸気導入により、炭化水素骨格の周囲を水分子が包囲する(水蒸気接触)。しかし、図7(b)に示すように、周囲の水蒸気中の水分子に対してFeO触媒が作用して活性酸素原子が生成する。そして、図7(c)に示すように、この活性酸素原子が炭化水素骨格の水素原子と化合して水分子として炭化水素骨格から脱離する(水和反応)。そして、この際に、炭化水素骨格の主鎖が分断されて分解が生じる(図7(d)参照)。
これに対して、図6は、FeO触媒によらない水蒸気接触分解反応の進行を模式的に示すものである。図6(a)に示すように、水蒸気導入により、炭化水素骨格の周囲を水分子が包囲する(水蒸気接触)。そして、図6(b)に示すように、この水分子中の酸素原子と炭化水素骨格の水素原子とがお互いの極性により接近し、化合して水分子として炭化水素骨格から脱離する(水和反応)。そして、この際に、炭化水素骨格の主鎖が分断されて分解が生じる(図6(c)参照)。
いずれの場合も、熱分解を導く水和反応を得ることはできる。しかし、図6と図7との比較から明らかなように、炭化水素骨格の水素原子と化合するものが、活性酸素(図7)と、水分子中の負極性酸素原子(図6)とである点で異なる。そして、相対的に高い反応エネルギーを保持する活性酸素による反応、即ち、FeO触媒下での水蒸気接触分解反応が、炭化水素骨格の分離に有効であることが分る。
そして、分解時に生成された炭化水素ガス、水、窒素などの主成分ガスや、酸素などの微量成分ガスは、ガス回収ユニット8b、8cによって回収される(第4工程)。
なお、ガス回収ユニット8a、8b、8cのガス回収器83に蒸留器を取付けることにより、排気生成ガスの成分ごとに分留し、回収することができる。そして、蒸留して得られる重質油成分は、第1領域の温度(約170〜240℃)程度では揮発することなく安定状態を保つので、油分散布装置6の散布孔61から散布する油分として再利用することが可能である。これにより、油分の入手や重質油廃棄に要する作業省略ができ、効率向上の一助となる。なお、反応生成ガスの蒸留に際して、重質油留分と分留されて同時に得られる軽質油留分は揮発性であることが多く、加熱を伴う第3工程用の浸漬油分としては不向きであると考えられる。
ところで、水蒸気接触反応が小康状態になった後は、分解残渣Waが残る。このようにして得られた分解残渣Waは、廃棄物排出口23からガイド部11を通して排出される。排出された残渣Waは、その後乾燥及び集積され、別設置の焼却炉に運搬され、その後の燃焼工程に供される。
なお、上記した全工程に亘って反応温度を最大で390℃に留めたのは、廃棄物W中からの塩素成分完全除去が達成されない場合を想定したためである。この場合でも、ダイオキシン発生温度(約400〜650℃)を確実に下回るため、ダイオキシン発生という不測の事態は回避される。
なお、本発明は以上の実施形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々変更することが可能である。
プラスチック含有廃棄物の処理装置の側面からみた断面図 プラスチック含有廃棄物の処理装置の正面からみた断面図 図1の点線枠X内の拡大図 図3の液体排出手段の拡大図 塩ビポリマーから塩化水素ガスとして塩素原子が除去される反応を示す模式図 FeO触媒によらない水蒸気接触分解反応を示す模式図 FeO触媒下での水蒸気接触分解反応を示す模式図
符号の説明
1 プラスチック含有廃棄物処理装置
1 筒体
8 回収装置
2 囲繞部
30 リング部材(回転体)
32 筒状フランジ
33 液体通路
34 シールリング(シール手段)
35 接続部材
37 液体排出手段

Claims (1)

  1. 内部に発熱部を有する回転体と、該回転体を取り囲む固定体との間のシール構造であって、上記回転体と固定体の合わせ面に形成した液体通路と、該液体通路の両端に設けたシール手段と、上記液体通路から所定流量の液体を排出すべく上記固定体に設けた液体排出手段と、該液体排出手段から排出される液体を補充すべく上記固定体に設けた液体供給手段とを備えたことを特徴とするシール構造。
JP2005136312A 2005-05-09 2005-05-09 シール構造 Expired - Fee Related JP4509850B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005136312A JP4509850B2 (ja) 2005-05-09 2005-05-09 シール構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005136312A JP4509850B2 (ja) 2005-05-09 2005-05-09 シール構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006313046A true JP2006313046A (ja) 2006-11-16
JP4509850B2 JP4509850B2 (ja) 2010-07-21

Family

ID=37534602

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005136312A Expired - Fee Related JP4509850B2 (ja) 2005-05-09 2005-05-09 シール構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4509850B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101273425B1 (ko) * 2011-09-21 2013-06-11 한국에너지기술연구원 로터리킬른의 냉각 시일장치
CN109405536A (zh) * 2018-05-25 2019-03-01 河南龙成煤高效技术应用有限公司 一种高温管板封尘结构及回转窑
JP2022509505A (ja) * 2018-10-29 2022-01-20 ジーイー-ヒタチ・ニュークリア・エナジー・アメリカズ・エルエルシー 原子炉ジェットポンプの使用方法

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61131565U (ja) * 1985-02-04 1986-08-16
JPH03251683A (ja) * 1990-02-28 1991-11-11 Tanabe Kakoki Kk 回転キルンのシール装置
JPH10103639A (ja) * 1996-09-27 1998-04-21 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd 熱分解反応器
JP2000266325A (ja) * 1999-03-15 2000-09-29 Sumitomo Heavy Ind Ltd ロータリーキルン
JP2003190770A (ja) * 2001-12-27 2003-07-08 Fuji Electric Co Ltd 有機化合物分解処理装置
JP2003262318A (ja) * 2002-03-06 2003-09-19 Sumitomo Heavy Ind Ltd ロータリーキルン
JP2004053217A (ja) * 2002-07-24 2004-02-19 Tsukishima Kikai Co Ltd 回転円筒装置のシール装置
JP2006078149A (ja) * 2004-09-06 2006-03-23 Tanabe:Kk ロータリーキルンのシール構造

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61131565U (ja) * 1985-02-04 1986-08-16
JPH03251683A (ja) * 1990-02-28 1991-11-11 Tanabe Kakoki Kk 回転キルンのシール装置
JPH10103639A (ja) * 1996-09-27 1998-04-21 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd 熱分解反応器
JP2000266325A (ja) * 1999-03-15 2000-09-29 Sumitomo Heavy Ind Ltd ロータリーキルン
JP2003190770A (ja) * 2001-12-27 2003-07-08 Fuji Electric Co Ltd 有機化合物分解処理装置
JP2003262318A (ja) * 2002-03-06 2003-09-19 Sumitomo Heavy Ind Ltd ロータリーキルン
JP2004053217A (ja) * 2002-07-24 2004-02-19 Tsukishima Kikai Co Ltd 回転円筒装置のシール装置
JP2006078149A (ja) * 2004-09-06 2006-03-23 Tanabe:Kk ロータリーキルンのシール構造

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101273425B1 (ko) * 2011-09-21 2013-06-11 한국에너지기술연구원 로터리킬른의 냉각 시일장치
CN109405536A (zh) * 2018-05-25 2019-03-01 河南龙成煤高效技术应用有限公司 一种高温管板封尘结构及回转窑
CN109405536B (zh) * 2018-05-25 2024-01-23 河南龙成煤高效技术应用有限公司 一种高温管板封尘结构及回转窑
JP2022509505A (ja) * 2018-10-29 2022-01-20 ジーイー-ヒタチ・ニュークリア・エナジー・アメリカズ・エルエルシー 原子炉ジェットポンプの使用方法
JP7470705B2 (ja) 2018-10-29 2024-04-18 ジーイー-ヒタチ・ニュークリア・エナジー・アメリカズ・エルエルシー 原子炉ジェットポンプの使用方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4509850B2 (ja) 2010-07-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN1130444C (zh) 气化反应装置
CN1195818C (zh) 废物处理方法及废物处理装置
AU726855B2 (en) Chemical separation and reaction apparatus
JP2971073B2 (ja) 化学的に安定な廃棄物の分解方法
EP2454341B1 (en) Process and apparatus for decomposing rubber products through pyrolysis
US20140161681A1 (en) Device for Processing Domestic and Industrial Organic Waste
JP2008272534A (ja) Psa方式の窒素ガス発生装置を利用する有機ハロゲン化合物を含む廃棄物の加熱処理方法及び加熱処理装置
CA2571616A1 (en) Wood gasification apparatus
KR20010043559A (ko) 처리장치, 처리방법 및 토양의 처리방법
JPH03291331A (ja) 屑鉄に含まれている樹脂質残留物のエネルギの全てを回収するとともに、製鋼サイクルを向上させながら、この樹脂質残留物を熱分解することにより、屑鉄を予熱する方法
JP4509850B2 (ja) シール構造
JP2018522093A (ja) メタンガスを生成するための装置及び該装置の使用
CN102580994B (zh) 难挥发有机类污染土壤的修复设备
JP2015518510A (ja) スクラップポリマーおよびエラストマーからより多くの量の純粋なテルペンおよびテルペノイドを回収するための装置および方法
JP2515870B2 (ja) 可燃性汚染物質と廃棄物をクリ―ンエネルギ―と利用できる生成物として変換するプロセスと装置
WO2013081553A1 (en) Reactor
JP4520888B2 (ja) プラスチック含有廃棄物処理装置及び処理方法
JP2013043149A (ja) 廃棄物処理装置
CN202447366U (zh) 难挥发有机类污染土壤的修复设备
JP2004255223A (ja) 複合汚染土壌の浄化処理車両
CN114159930A (zh) 一种利用等离子体强化沸石转轮净化有机废气的装置及工作方法
KR100743399B1 (ko) 반도체 제조공정에서 발생하는 염소가스와 과불화물의처리장치
CN209890254U (zh) 一种热还原氧化石墨烯装置
JP2000346561A (ja) 廃棄物熱処理装置および廃棄物熱処理方法
JP5134749B2 (ja) ごみの固形燃料の焼却方法及び焼却設備

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20070319

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071128

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090821

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091002

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091201

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100413

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100428

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130514

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees