JP2006312947A - 真空断熱材、及び真空断熱材を用いた冷蔵庫、並びに真空断熱材の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 従来の真空断熱材は、芯材の水分及びガス成分による断熱性能の劣化を防止するため、吸着材を前記芯材の内部に設けていた。しかし、前記吸着材は、一個所に配置する構造であり、前記吸着材を配置した個所との距離が遠くなる芯材個所が生じ、断熱性能が安定するのに十分な吸着時間が必要で、製造工程での仕掛りが多く、生産性が悪い。
【解決手段】 芯材と前記芯材の水分及びガス成分を吸着する吸着材と、該芯材を被覆する内袋と外被材とからなる真空断熱材において、前記芯材の表面より等間隔に複数の挿入穴を設け、前記挿入穴の底部内に吸着材を配置することにより、前記吸着材が吸着する前記芯材の範囲が小さくなり、前記芯材の水分及びガス成分の吸着時間が短く、製造工程での仕掛りが少なくなり、生産性が良く、製造コスト上有効な真空断熱材、及び該真空断熱材を用いた冷蔵庫を提供できる。
【選択図】 図2
【解決手段】 芯材と前記芯材の水分及びガス成分を吸着する吸着材と、該芯材を被覆する内袋と外被材とからなる真空断熱材において、前記芯材の表面より等間隔に複数の挿入穴を設け、前記挿入穴の底部内に吸着材を配置することにより、前記吸着材が吸着する前記芯材の範囲が小さくなり、前記芯材の水分及びガス成分の吸着時間が短く、製造工程での仕掛りが少なくなり、生産性が良く、製造コスト上有効な真空断熱材、及び該真空断熱材を用いた冷蔵庫を提供できる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、真空断熱材、及び真空断熱材を用いた冷蔵庫、並びに真空断熱材の製造方法に関する。
真空断熱材、及び真空断熱材を用いた冷蔵庫に関する従来の方式は、特開2002-48466号の図1及び明細書記載のように、シート状無機繊維集合体の2層の間に、撥水処理を施している耐水性和紙層と微細孔を有しているポリエチレン層を含む積層フイルムからなる包装材にて覆われた少なくても水分を吸着する吸着材を配置し、真空断熱材製作過程の吸着材、並びに真空断熱材の劣化防止をしていた。
また、特開2004-218747号の図1及び明細書記載のように、芯材に設けた凹部に水分を吸着する吸着材を配置し、外被材と吸着材の間に保護シートを介在させ、 真空包装時のピンホール発生を防止していた。
しかしながら、前述した従来の例の特開2002-48466号或いは特開2004-218747号では、芯材の少なくても水分を吸着する吸着材を一個所に配置する構造であり、前記吸着材を配置した個所との距離が遠くなる芯材個所が生じ、前記芯材の水分を吸着するのに時間を要し、断熱性能が安定するのに十分な吸着時間が必要で、製造工程での仕掛りが多く、生産性が悪い課題がある。
また、前記吸着材を配置した個所とその他の個所では、芯材の厚み寸法に差が生じ、断熱性能を均等に出来ない課題がある。
また、一般に、真空断熱材を使用した冷蔵庫は、冷蔵庫の外板、又は内板の内側に接着部材を用いて真空断熱材を固定し、前記真空断熱材以外の空間にウレタン等の発泡断熱材を充填する構造であり、真空断熱材の表面の凹凸は、前記外板、又は内板の外面にひずみを発生させ、外観品質を低下させる恐れがあり、減圧密封後に圧縮平滑するが、前述した従来の例の特開2002-48466号或いは特開2004-218747号では、減圧密封後に圧縮平滑しても、後述するように芯材の厚み寸法の差が生じ、真空断熱材の表面に凹凸が出来る課題がある。
以下、前述の詳細を、前記特開2002-48466号の図8と前記特開2004-218747号の図9に於いて説明する。
図8に於いて、真空断熱材1は、複数の芯材2a、2bと外被材3と吸着材4と該吸着材4を包装する包装材5から構成し、前記芯材2aと芯材2bとの接合面の一端部に吸着材4を挟み保持されている。したがって、前記吸着材4を配置した芯材の一端部ともう一方の端部との距離が遠くなり、芯材の水分を吸着するのに十分な吸着時間が必要であり、製造工程での仕掛りが多く、生産性が悪い。
また、減圧蜜封した真空断熱材1の前記吸着材4を挟み保持した個所は、吸着材4の厚み寸法分の凹凸が外被材3の表面に生じ、圧縮平滑しても図8のように外被材3の表面が平坦とならず、冷蔵庫の外板、又は内板の外面にひずみが発生して、冷蔵庫の外観品質を低下させる恐れがある。
また、図8のように外被材3の表面に凹凸が無いようにするには、吸着材4の厚み寸法分の逃げ寸法を芯材2a又は2bに設ける必要があり、断熱性能を有する芯材の厚み寸法が、前記吸着材4を挟み保持した個所とその他の個所とで差が生じ、減圧密封した真空断熱材の断熱性能が均等にならない。
しかし、前記従来の例の特開2002-48466号には、その具体的対処方法が提示されていない。
つぎに、図9に於いて説明する。前述の図8と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。真空断熱材1は、芯材2と外被材3と吸着材4と保護シート6から構成し、凹部2aは前記芯材2のほぼ中央に設けられ、前記吸着材4が収納されている。したがって、前記吸着材4を配置した芯材の中央部と芯材の両端部との距離が遠くなり、芯材の水分を吸着するのに十分な吸着時間が必要であり、製造工程での仕掛りが多く、生産性が悪い。
また、断熱性能を有する芯材の厚み寸法は、前記吸着材4を収納する個所とその他の個所とで差が生じ、減圧密封した真空断熱材の断熱性能が均等にならない。
また、真空断熱材の断熱性能を均等にするために、前記吸着材4を収納する凹部12aを小さくすると、吸着剤4の厚み寸法分の凹凸が圧縮平滑しても外被材3の表面に生じ、冷蔵庫の外板、又は内板の外面にひずみが発生して、冷蔵庫の外観品質を低下させる恐れがある。
しかし、前記従来の例の特開2004-218747号には、その具体的対処方法が提示されていない。
本発明は、このような従来の課題を解決しようとするものである。つまり、芯材と前記芯材の水分及びガス成分を吸着する吸着材と、該芯材を被覆する内袋と外被材とからなる真空断熱材において、前記芯材の表面より等間隔に複数の挿入穴を設け、前記挿入穴の底部内に吸着材を配置したので、前記吸着材が吸着する前記芯材の範囲が全ての個所で等しく小さくなり、前記芯材の水分及びガス成分の吸着時間を短く、製造工程での仕掛りを少なくなるので、生産性の良く製造コスト上有利な真空断熱材、及び該真空断熱材を用いた冷蔵庫を提供するものである。
また、複数の挿入穴の底部内に吸着材を配置し、前記挿入穴は芯材自身が持つ弾性復元力で閉じる穴径で、前記挿入穴に配置する吸着材は前記芯材の水分及びガス成分を吸着するのに必要な量を等配分するので、断熱性能を有する芯材の厚み寸法は、前記吸着材を配置する個所とその他の個所との差が小さくなり、減圧密封、並びに圧縮平滑した外被材の表面に凹凸の無い真空断熱材にすることが出来るので、断熱性能が均等で、表面が平坦な真空断熱材、及び該真空断熱材を用いた冷蔵庫を提供するものである。
本発明の請求項1に記載の発明は、芯材と前記芯材の水分及びガス成分を吸着する吸着材と、該芯材を被覆する内袋と外被材とから構成し、前記芯材の表面より等間隔に複数の挿入穴を設け、前記挿入穴の底部内に吸着材を配置したので、前記吸着材が吸着する前記芯材の範囲が全ての個所で等しく小さくなり、前記芯材の水分及びガス成分の吸着時間を短く、製造工程での仕掛りが少なくなるので、生産性が良く、製造コスト上有効な真空断熱材の提供が出来る。
本発明の請求項2に記載の発明は、芯材と前記芯材の水分及びガス成分を吸着する吸着材と、該芯材を被覆する内袋と外被材とから構成し、前記芯材の表面より等間隔に複数の挿入穴を設け、前記挿入穴の底部内に吸着材を配置し、前記挿入穴は芯材自身が有する弾性復元力で閉じる穴径で、前記挿入穴に配置する吸着材は前記芯材の水分及びガス成分を吸着するのに必要な量を等配分するので、断熱性能を有する芯材の厚み寸法は、前記吸着材を配置する個所とその他の個所との差が小さくなり、前記内袋の内部と前記外被材の内部を減圧密封、並びに圧縮平滑した前記外被材の表面に凹凸が無い真空断熱材にすることが出来るので、断熱性能が均等で、表面が平坦な真空断熱材の提供が出来る。
本発明の請求項3に記載の発明は、外板と内板とを備え、前記外板と内板とによって形成される空間の前記外板側、又は前記内板側に真空断熱材を配設、前記真空断熱材以外の前記空間に発泡断熱材を充填した冷蔵庫において、芯材と前記芯材の水分及びガス成分を吸着する吸着材と、該芯材を被覆する内袋と外被材とから構成し、前記芯材の表面より等間隔に複数の挿入穴を設け、前記挿入穴の底部内に吸着材を配置したので、前記吸着材が吸着する前記芯材の範囲が全ての個所で等しく小さくなり、前記芯材の水分及びガス成分の吸着時間を短く、製造工程での仕掛りが少なくなるので、生産性が良く、製造コスト上有効な真空断熱材を用いた冷蔵庫の提供が出来る。
本発明の請求項4に記載の発明は、外板と内板とを備え、前記外板と内板とによって形成される空間の前記外板側、又は前記内板側に真空断熱材を配設、前記真空断熱材以外の前記空間に発泡断熱材を充填した冷蔵庫において、芯材と前記芯材の水分及びガス成分を吸着する吸着材と、該芯材を被覆する内袋と外被材とから構成し、前記芯材の表面より等間隔に複数の挿入穴を設け、前記挿入穴の底部内に吸着材を配置し、前記挿入穴は芯材自身が有する弾性復元力で閉じる穴径で、前記挿入穴に配置する吸着材は前記芯材の水分及びガス成分を吸着するのに必要な量を等配分するので、断熱性能を有する芯材の厚み寸法は、前記吸着材を配置する個所とその他の個所との差が小さくなり、前記内袋の内部と前記外被材の内部を減圧密封、並びに圧縮平滑した前記外被材の表面に凹凸が無い真空断熱材にすることが出来るので、断熱性能が均等で、表面が平坦な真空断熱材を用いた冷蔵庫の提供が出来る。
本発明の請求項5に記載の発明は、芯材と前記芯材の水分及びガス成分を吸着する吸着材と、該芯材を被覆する内袋と外被材とから構成し、前記芯材の表面より等間隔に複数の挿入穴を設け、前記挿入穴の底部内に吸着材を充填する真空断熱材の製造方法であって、先が鋭利な中空の挿入管を用い、前記芯材の表面より等間隔に複数の穴を設け、前記挿入管の中空内部から前記吸着材を前記挿入穴の底部内に充填するために、前記吸着材が吸着する前記芯材の範囲を全ての個所で等しく小さくなり、前記芯材の水分及びガス成分の吸着時間を短く、製造工程での仕掛りが少なくなるので、生産性の良く、製造コスト上有効な真空断熱材の製造方法を提供できる。
また、挿入穴は芯材自身が有する弾性復元力で閉じる穴径で、前記挿入穴に配置する吸着材は前記芯材の水分及びガス成分を吸着するのに必要な量を等配分して、断熱性能を有する芯材の厚み寸法は、前記吸着材を配置する個所とその他の個所との差が小さくなるので、断熱性能が均等で、表面が平坦な真空断熱材の製造方法を提供できる。
上述したように本発明は、芯材の水分及びガス成分の吸着時間を短くなるように、等間隔に複数の吸着材を前記芯材内部に配置したので、製造工程での仕掛りが少なく、生産性の良く、製造コスト上有効な真空断熱材及び該真空断熱材を用いた冷蔵庫を提供できる。
また、断熱性能を有する芯材の厚み寸法が吸着材を配置する個所とその他の個所との差が小さくなるように、挿入穴を芯材自身が有する弾性復元力で閉じる穴径とし、前記挿入穴に配置する吸着材は前記芯材の水分及びガス成分を吸着するのに必要な量を等配分したので、断熱性能が均等で、表面が平坦な真空断熱材及び該真空断熱材を用いた冷蔵庫を提供できる。
以下本発明の実施の形態について、図1から図7を用いて説明する。
本発明の第一の実施例について、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の第一の実施例を示す冷蔵庫の縦断面図であり、図2は本発明の一実施例における真空断熱材の断面図であり、図3は本発明の一実施例における真空断熱材の正面図である。
先ず、図1に示すように、10は冷蔵庫箱体であり、外板11と内板12とを備え、前記外板11と内板12とによって形成される空間の前記外板側または前記内板側に真空断熱材30或いは40を設置し、前記真空断熱材30或いは40以外の前記空間にウレタン等の発泡断熱材13を充填してある。該冷蔵庫箱体10は、その内部に冷蔵温度室14と、製氷室や冷凍室を有する冷凍温度室15とをそれぞれ区画形成している。18は前記冷蔵庫を所定の温度に冷却する冷却器であり、19は該冷却器18と圧縮機20とを含み図示しない一連の冷凍サイクルの一部を構成する配管である。16は前記冷却器18にて冷却した冷気を前記の冷蔵庫庫内に循環して所定の低温温度を保持する送風機である。17は該送風機16の配線コードである。
次に、図2及び図3により、本発明の第一の実施例における真空断熱材の一実施例について説明する。図2に於いて、芯材31は、例えば、バインダーを含まない平均繊維径4μmのグラスウール積層体{JISA9504の「人造鉱物繊維保温材」}等の無機繊維を使用して、寸法245×560、或いは寸法460×1510などの所定寸法の大きさに形成してある。吸着材32は、前記芯材31の水分及びガス成分を吸着するための、例えば、合成ゼオライトであるモレキュラシーブス13X等で構成されたものであり、後述する先が鋭利な中空の挿入管を用いて、前記芯材41の表面から20以上の偶数個の挿入穴31aを設け、前記挿入穴31aの底部内に充填されている。なお、挿入穴31aは、芯材自身が有する弾性復元力で閉じる、例えば、5mm以下の小さな穴径であり、吸着材32を充填後、挿入管を芯材31から引き抜くと芯材自身の弾性復元力で、挿入穴31aが閉じて、吸着材32を挟み保持する。また、吸着材32は、前記芯材31の水分及びガス成分を吸着するのに必要な量を等配分しているため、等配分しただけ前記吸着材32の厚み寸法t1が小さく、例えば、2mm以下になるようにしている。換言すると、吸着材32は、顆粒に形成され、球径が2mm以下である。
図3に於いて、複数個所に設けた吸着材32は、左右の間隔寸法L1、上下の間隔寸法L2とし、間隔寸法L1と間隔寸法L2の関係を1/2L1<L2≦L1または1/2L2<L1≦L2としている。
以上のように構成されているので、本発明の第一の実施例は、図2及び図3に示すように、吸着材32が等間隔に複数配置されるため、前記芯材31の水分及びガスを吸着する範囲が全ての個所で等しく小さくなり、吸着時間を短く、製造工程での仕掛りが少なくなるので、生産性が良く、製造コスト上有効な真空断熱材を用いた冷蔵庫の提供が出来る。
また、挿入穴31aは、芯材自身が有する弾性復元力で閉じる穴であり、配置した吸着材32は、芯材31の水及びガスを吸着するのに必要な量を等配分しているので、等配分しただけ前記吸着材32の厚み寸法t1が小さくなる。換言すると、一粒一粒の前記吸着材32が前記芯材31に挟み保持される。したがって、断熱性能を有する芯材の厚み寸法は、前記吸着材32を配置する個所とその他の個所との差が小さく、前記内袋33の内部と前記外被材34の内部を減圧密封、及び圧縮平滑した前記外被材34の表面に凹凸が無い真空断熱材にすることが出来るので、断熱性能が均等で、表面が平坦な真空断熱材を用いた冷蔵庫の提供が出来る。
次に本発明の第二の実施例について図4、図3により説明する。図4は本発明の二実施例における真空断熱材の断面図である。なお、第一の実施例と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図4に於いて、芯材31は、例えば、バインダーを含まない平均繊維径4μmのグラスウール積層体{JISA9504の「人造鉱物繊維保温材」}等の無機繊維を使用して、寸法245×560、或いは寸法460×1510などの所定寸法の大きさに形成してある。吸着材32は、前記芯材31の水分及びガス成分を吸着するための、例えば、合成ゼオライトであるモレキュラシーブス13X等で構成されたものであり、後述する先端が鋭利な中空の挿入管を用いて、前記芯材31の表面から20以上の偶数個の挿入穴31aを設け、前記挿入穴31aの底部内に充填されている。なお、挿入穴31aは、芯材自身が有する弾性復元力で閉じる、例えば、5mm以下の小さな穴径であり、吸着材32を充填後、挿入管を芯材31から引き抜くと芯材自身の弾性復元力で、挿入穴31aは閉じ、吸着材32を挟み保持する。また、吸着材32は、前記芯材31の水分及びガス成分を吸着するのに必要な量を等配分しているため、等配分しただけ前記吸着材32の厚み寸法t1が、例えば、2mm以下になるようにしている。換言すると、吸着材32は顆粒に形成され、球径が2mm以下である。
図3に於いて、複数個所に設けた吸着材32は、左右の間隔寸法L1、上下の間隔寸法L2とし、間隔寸法L1と間隔寸法L2の関係は1/2L1<L2≦L1または1/2L2<L1≦L2としている。
なお、第二の実施例の特徴とするところは、図4に示す真空断熱材30の厚さ寸法T2が8mm以下と比較的薄い場合であり、かつ、芯材31の表面より傾斜角度を付け、後述する先端が鋭利な挿入管により、挿入穴41aが芯材41を突き抜け無いようにした例である。
以上のように構成されているので、本発明の第二の実施例は、図4及び図3に示すように、吸着材32が等間隔に複数配置されるため、前記芯材31の水分及びガスを吸着する範囲が全ての個所で等しく小さくなり、吸着時間を短く、製造工程での仕掛りが少なくなるので、生産性が良く、製造コスト上有効な真空断熱材を用いた冷蔵庫の提供が出来る。
また、挿入穴31aは、芯材自身が有する弾性復元力で閉じる穴であり、配置した吸着材32は、芯材31の水及びガスを吸着するのに必要な量を等配分しているので、等配分しただけ前述した吸着材32の厚み寸法t1が小さくなる。換言すると、一粒一粒の前記吸着材32が前記芯材31に挟み保持される。したがって、断熱性能を有する芯材の厚み寸法は、前記吸着材32を配置する個所とその他の個所との差が小さく、前記内袋33の内部と前記外被材34の内部を減圧密封、及び圧縮平滑した前記外被材34の表面に凹凸が無い真空断熱材にすることが出来るので、断熱性能が均等で、表面が平坦な真空断熱材を用いた冷蔵庫の提供が出来る。
次に本発明の第三の実施例について図5から図6により説明する。図5は本発明の第三の実施例における真空断熱材の製造工程説明図であり、図6は真空断熱材の吸着材充填工程説明図である。なお、第一の実施例と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
先ず、図5により製造工程例を説明する。
図5に於いて、芯材切断工程51は、前述したグラスウール積層体等の無機質繊維からなる芯材31を所定の寸法に切断する。芯材乾燥工程52は、例えば、200℃から250℃程度の乾燥炉中で、前記芯材31に含まれる水分及びガス成分を除去する工程である。吸着材充填工程53は、図6によりその詳細を後述する。内袋挿入工程54は、短期的なガスバリア性を有し、且つ、熱溶着可能な合成樹脂フイルム、例えば、高密度ポリエチレン樹脂等で形成された内袋33を用い、前記芯材31を一次圧縮して、前記内袋33内に挿入する。内袋包装工程55は、前記芯材31の一次圧縮を保持したまま、前記内袋33の開口口を熱溶着密封する。外被材挿入工程56は、前記内袋33に包装した前記芯材31を、長期的なガスバリア性を有し、且つ、熱溶着可能なラミネートフイルムで構成された外被材34を用い、前記内袋33に包装した前記芯材31を、前記外被材34内に挿入する。真空包装工程57は、前記芯材31を包装した前記内袋33の一辺を切断開放し、前記内袋33と前記外被材34の内部を減圧して、密封包装をする工程である。平滑工程58は、上下2本のローラを用いて、減圧密封した前記外被材34の表面に出来る、主に前記芯材31の密度バラツキによる凹凸を挟み込み圧縮を行い平滑する工程である。
次に図6について説明する。図6は前述した「吸着材充填工程53」の第一の例であり、芯材31の所定の位置に吸着材32を自動充填する場合の説明図である。
図6(a)に於いて、コンベア37は、芯材31を置載搬送する。コンベア38とコンベア39は、前記コンベア37で搬送される前記芯材31を挟み込み、一次圧縮搬送をする。
次に図6(b)に於いて、前記コンベア38と前記コンベア39の上に、前記芯材31の所定の位置に前記吸着材32を自動充填する吸着材充填装置36を構成し、例えば、先端角度15から30度の中空の挿入管36aを1本備えている。前記吸着材32は、吸着材投入制御装置35で制御される。前記コンベア37と前記コンベア38及び前記コンベア39で、前記芯材31を流れ方向、並びに幅方向の第1番目の所定位置に搬送すると、前記挿入管36aを前期芯材31の中央部まで挿入する。前記挿入管36aの挿入後、前記吸着材投入制御装置35で制御された前記吸着材32が前記挿入管36aの中空部内より、前記芯材31の内部に自然落下、或いは挿入機構により自動充填される。前記吸着材32の充填後、前記挿入管35aを前記芯材31から引き抜き、前記吸着材32は、芯材自身が有する弾性復元力で前記挿入穴31aが閉じ、前記芯材31の内部に挟み保持される。
また、幅方向の第2番目以降の吸着材32は、前記吸着材充填装置36を幅方向の第2番目以降の位置に移動して、繰返し動作で自動充填する。また、流れ方向の第2番目以降の吸着材32は、前記コンベア37と前記コンベア38及び前記コンベア39により、前記芯材31を流れ方向の第2番目以降の位置まで移動して、前記吸着材充填装置36と前記吸着材投入制御装置35の繰返し動作で自動充填する。全ての個所に前記吸着材32を充填した後、前述した「内袋挿入工程54」に前記芯材31を搬送する。
なお、前記吸着材投入制御装置35と前記吸着材充填装置36との間は、密閉構造であり、前記吸着材32が直接、大気に触れることは無く、大気中の水分を吸着しての前記吸着材32の劣化防止をしている。また、前記吸着材充填装置36に備えた前記挿入管36aは、複数本備えても良く、数の限定は無い。
以上のように構成されているので、本発明の第三の実施例は、図6に示すように、吸着材32が等間隔に複数配置されるため、芯材31の水分及びガスを吸着する範囲が全ての個所で等しく小さくなり、吸着時間を短く、製造工程での仕掛りが少なくなるので、生産性が良く、製造コスト上有効な真空断熱材の製造方法を提供できる。
また、挿入穴31aは、芯材自身が有する弾性復元力で閉じる穴であり、配置した吸着材32は、芯材31の水及びガスを吸着するのに必要な量を等配分しているので、等配分しただけ前述した吸着材32の厚み寸法t1が小さくなる。換言すると、一粒一粒の前記吸着材32が前記芯材31に挟み保持される。したがって、断熱性能を有する芯材の厚み寸法は、前記吸着材32を配置する個所とその他の個所との差が小さく、前記内袋33の内部と前記外被材34の内部を減圧密封、及び圧縮平滑した前記外被材34の表面に凹凸が無い真空断熱材にすることが出来るので、断熱性能が均等で、表面が平坦な真空断熱材を用いた冷蔵庫を提供できる。
次に本発明の第四の実施例について図7により説明する。図7は本発明の第四の実施例における真空断熱材の吸着材充填工程説明図である。なお、第一の実施例と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図7は前述した「吸着材充填工程」の第二の例であり、芯材31の所定の位置に吸着材32を自動充填する場合の説明図である。
図7(a)に於いて、コンベア37は、芯材31を置載搬送する。コンベア38とコンベア39は、前記コンベア37で搬送される前記芯材31を挟み込み、一次圧縮搬送をする。
次に図7(b)に於いて、前記コンベア38と前記コンベア39の上に、前記芯材31の所定の位置に前記吸着材32を自動充填する吸着材充填装置36を構成し、例えば、先端角度15から30度の中空の挿入管36aを1本備えている。前記吸着材32は、吸着材投入制御装置35で制御される。前記コンベア37と前記コンベア38及び前記コンベア39で、前記芯材31を流れ方向、並びに幅方向の第1番目の所定位置に搬送すると、前記挿入管36aを前記芯材31の中央部まで挿入する。前記挿入管36aの挿入後、前記吸着材投入制御装置35で制御された前記吸着材32が前記挿入管36aの中空部内より、前記芯材31の内部に自然落下、或いは挿入機構により自動充填される。前記吸着材32の充填後、前記挿入管35aを前記芯材31から引き抜き、前記吸着材32は、芯材自身が有する弾性復元力で前記挿入穴31aが閉じ、前記芯材31の内部に挟み保持される。
また、幅方向の第2番目以降の吸着材32は、前記吸着材充填装置36を幅方向の第2番目以降の位置に移動して、繰返し動作で自動充填する。また、流れ方向の第2番目以降の吸着材32は、前記コンベア37と前記コンベア38及び前記コンベア39により、前記芯材31を流れ方向の第2番目以降の位置まで移動して、前記吸着材充填装置36と前記吸着材投入制御装置35の繰返し動作で自動充填する。全ての個所に前記吸着材32を充填した後、前述した「内袋挿入工程54」に前記芯材31を搬送する。
なお、前記吸着材投入制御装置35と前記吸着材充填装置36との間は、密閉構造であり、前記吸着材32が直接、大気に触れることは無く、大気中の水分を吸着しての前記吸着材32の劣化防止をしている。また、前記吸着材充填装置36に備えた前記挿入管36aは、複数本備えても良く、数の限定は無い。
また、第四の実施例の特徴とするところは、図4に示す真空断熱材30の厚さ寸法T2が比較的薄い場合であり、かつ、芯材31の表面より傾斜角度を付け、先端が鋭利な挿入管36aにより、挿入穴31aが芯材31を突き抜け無いようにした例である。
以上のように構成されているので、本発明の第四の実施例は、図7に示すように、吸着材32が等間隔に複数配置されるため、芯材31の水分及びガスを吸着する範囲が全ての個所で等しく小さくなり、吸着時間を短く、製造工程での仕掛りが少なくなるので、生産性が良く、製造コスト上有効な真空断熱材の製造方法を提供できる。
また、挿入穴31aは、芯材自身が有する弾性復元力で閉じる穴であり、配置した吸着材32は、芯材31の水及びガスを吸着するのに必要な量を等配分しているので、等配分しただけ前述した吸着材32の厚み寸法t1が小さくなる。換言すると、一粒一粒の前記吸着材32が前記芯材31に挟み保持される。したがって、断熱性能を有する芯材の厚み寸法は、前記吸着材32を配置する個所とその他の個所との差が小さく、前記内袋33の内部と前記外被材34の内部を減圧密封、及び圧縮平滑した前記外被材34の表面に凹凸が無い真空断熱材にすることが出来るので、断熱性能が均等で、表面が平坦な真空断熱材を用いた冷蔵庫を提供できる。
11…外板、12…内板、13…発泡断熱材、30、40…真空断熱材、31、41…芯材、32、42…吸着剤外被材、33、43…内袋、34、44…外被材。
Claims (5)
- 無機繊維集合体からなる芯材と前記芯材の水分及びガス成分を吸着する吸着材と、該芯材を被覆する内袋と外被材とからなる真空断熱材において、前記芯材の表面より等間隔に複数の挿入穴を設け、前記挿入穴の底部内に吸着材を配置したことを特徴とする真空断熱材。
- 無機繊維集合体からなる芯材と前記芯材の水分及びガス成分を吸着する吸着材と、該芯材を被覆する内袋と外被材とからなる真空断熱材において、前記芯材の表面より等間隔に複数の挿入穴を設け、前記挿入穴の底部内に吸着材を配置し、前記挿入穴は芯材自身が有する弾性復元力で閉じる穴径で、前記挿入穴に配置する吸着材は前記芯材の水分及びガス成分を吸着するのに必要な量を等配分し、前記内袋の内部と前記外被材の内部を減圧密封、並びに圧縮平滑した前記外被材の表面に凹凸が無いことを特徴とする真空断熱材。
- 外板と内板とを備え、前記外板と内板とによって形成される空間の前記外板側、又は前記内板側に真空断熱材を配設、前記真空断熱材以外の前記空間に発泡断熱材を充填した冷蔵庫において、無機繊維集合体からなる芯材と前記芯材の水分及びガス成分を吸着する吸着材と、該芯材を被覆する内袋と外被材とから構成し、前記芯材の表面より等間隔に複数の挿入穴を設け、前記挿入穴の底部内に吸着材を配置したことを特徴とする真空断熱材を用いたことを特徴とする冷蔵庫。
- 外板と内板とを備え、前記外板と内板とによって形成される空間の前記外板側、又は前記内板側に真空断熱材を配設、前記真空断熱材以外の前記空間に発泡断熱材を充填した冷蔵庫において、無機繊維集合体からなる芯材と前記芯材の水分及びガス成分を吸着する吸着材と、該芯材を被覆する内袋と外被材とから構成し、前記芯材の表面より等間隔に複数の挿入穴を設け、前記挿入穴の底部内に吸着材を配置し、前記挿入穴は芯材自身が有する弾性復元力で閉じる穴径で、前記挿入穴に配置する吸着材は前記芯材の水分及びガス成分を吸着するのに必要な量を等配分し、前記内袋の内部と前記外被材の内部を減圧密封、並びに圧縮平滑した前記外被材の表面に凹凸が無いことを特徴とする真空断熱材を用いたことを特徴とする冷蔵庫。
- 無機繊維集合体からなる芯材と前記芯材の水分及びガス成分を吸着する吸着材と、該芯材を被覆する内袋と外被材とから構成し、前記芯材の表面より等間隔に複数の挿入穴を設け、前記挿入穴の底部内に吸着材を充填したことを特徴とする真空断熱材の製造方法。
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KR101509742B1 (ko) | 2014-11-07 | 2015-04-07 | 최승환 | 친환경 단열재 및 그 제조방법 |
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2005
- 2005-05-06 JP JP2005134723A patent/JP2006312947A/ja not_active Withdrawn
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