JP2006308384A - Lng貯蔵タンク内の貯残lng密度の算出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 LNG貯蔵タンク内の貯残LNGのサンプリング及び分析作業を行なわずに計算のみにより貯残LNG密度を求めるLNG貯蔵タンク内の貯残LNG密度の算出方法を提供する。
【解決手段】 貯蔵しているLNGから蒸発したメタンガスを外部に払い出しているLNG貯蔵タンク11内の貯残LNGの密度の算出方法において、LNG貯蔵タンク11を含むLNG貯蔵設備10内のLNGからの理論メタン蒸発量を求め、理論メタン蒸発量からLNG貯蔵タンク11内のLNGの組成割合を求めてLNG平均分子量及びモル容積をそれぞれ算出し、LNG平均分子量をモル容積で除して貯残LNGの密度を求める。
【選択図】 図1

Description

本発明は、LNGを貯蔵しているLNG貯蔵タンクに新たにLNGを受入れる際に、LNG貯蔵タンク内でのLNGの層化を防止するためにLNG貯蔵タンク内の貯残LNG(受入れ前LNG)レベルを決定する根拠となるLNG貯蔵タンク内の貯残LNG密度の算出方法に関する。
LNGは、メタンを主成分としエタン、プロパン等の他の炭化水素を含む混合物であり、その組成は産地により異なっている。このため、LNGの密度も産地により異なることになる。また、LNGをLNG貯蔵タンクに受入れて払出しを行なっていると、LNG貯蔵タンク内では沸点の低いメタンの蒸発が優先するためLNGの組成が徐々に変化し、貯蔵中のLNGの密度は徐々に増加する。従って、LNGが残留しているLNG貯蔵タンクに新たにLNGを受入れる場合、貯残LNGの密度と受入れLNGの密度の間には差が生じることになる。その結果、例えば、密度の高いLNGが残留しているLNG貯蔵タンクに密度の低いLNGを受入れる場合、密度の高いLNGが下層に、密度の低いLNGが上層に存在するという層化が生じ、その状態が長期間継続するとロールオーバーと呼ばれる現象が発生し、ボイルオフガスが多量に発生してLNG貯蔵タンク内の圧力が急上昇するという問題が生じる。
そこで、受入れLNGの密度とLNG貯蔵タンク内の貯残LNGの密度との間の密度差及びLNG貯蔵タンク内の貯残LNGの液面高さの関係が層化の発生に及ぼす影響を予め把握しておき、LNGをLNG貯蔵タンクに受入れる際にLNG貯蔵タンク内の貯残LNGの密度を算出し、密度差と貯残LNGの液面高さの関係から層化の発生を判定し、層化が発生すると判定された場合は、貯残LNGの液面高さを減少させて層化を防止するようにしていた。ここで、貯残LNGの密度は、LNG貯蔵タンクから貯残LNGをサンプリングし貯残LNGの組成割合を求めてLNG平均分子量及びモル容積をそれぞれ算出し、LNG平均分子量をモル容積で除して求めている(例えば、非特許文献1参照)。
「LNG−6記念出版集 LNGのすべて」、LNG便覧、日本LNG会議、昭和56年5月、p.333
しかしながら、貯残LNGの密度を求めるには、貯残LNGを採取するサンプリング、サンプリングした貯残LNGの組成分析に手間がかかるという問題が生じる。更に、LNG貯蔵タンクから貯残LNGをサンプリングするためには払い出し装置を使用せねばならず、払い出し装置を稼動させるエネルギーが必要になるという問題が生じる。更に、LNGサンプリング時に気化したメタンガスが大気中に放散され、地球環境の観点からも問題が生じる。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、LNG貯蔵タンク内の貯残LNGのサンプリング及び分析作業を行なわずに計算のみにより貯残LNG密度を求めるLNG貯蔵タンク内の貯残LNG密度の算出方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う本発明に係るLNG貯蔵タンク内の貯残LNG密度の算出方法は、貯蔵しているLNGから蒸発したメタンガスを外部に払い出しているLNG貯蔵タンクを含むLNG貯蔵設備内のLNGからの理論メタン蒸発量を求め、該理論メタン蒸発量から前記LNG貯蔵タンク内のLNGの組成割合を求めてLNG平均分子量及びモル容積をそれぞれ算出し、前記LNG平均分子量を前記モル容積で除して前記貯残LNGの密度を求める。
請求項1記載のLNG貯蔵タンク内の貯残LNG密度の算出方法においては、貯残LNG密度を理論メタン蒸発量から算出したLNG貯蔵タンク内のLNGの平均分子量及びモル容積を用いて算出するので、LNG貯蔵タンク内の貯残LNGのサンプリング及び分析作業といった受入れ前作業の軽減及びLNGの払い出し装置の運転コストの削減ができ、LNGの受入れコストを低減することが可能になる。更に、LNGのサンプリングに伴うメタンガスの大気中への放散が防止でき、地球温暖化防止にも寄与できる。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここで、図1は本発明の一実施の形態に係るLNG貯蔵タンク内の貯残LNG密度の算出方法が適用されるLNG貯蔵設備の説明図、図2は同LNG貯蔵設備におけるメタンガス処理量とメタンガス発生量の関係を示す模式図である。
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係るLNG貯蔵タンク内の貯残LNG密度の算出方法を適用するLNG貯蔵設備10は、LNGを貯蔵するLNG貯蔵タンク11と、LNG貯蔵タンク11にLNGを受入れるLNG受入れ配管12と、タンクローリー等の輸送タンクにLNGを払い出すLNGポンプ13を備えた出荷設備配管14と、LNG貯蔵タンク11内のメタンガスを外部に払い出すボイルオフガス配管系15とを備えている。
また、LNG貯蔵タンク11内には、貯残LNGの高さ、すなわち、貯蔵しているLNGの液位を検出する、例えばディスプレーサ16を備えた液位検出計17と、LNG貯蔵タンク11の高さ方向に間隔を置いて設けられた、例えば、熱電対等の第1の温度センサ18備えた温度計19が設けられている。更に、LNG貯蔵タンク11の底部には複数の第2の温度センサ20が取付けられている。そして、液位検出計17で検出されたLNGの液位と、温度計19及び温度センサ20で検出された温度は、図示しない演算処理装置に入力されるようになっている。
その結果、温度センサ20の検出値から、例えば、LNG貯蔵タンク11の底部の平均温度を求めることができる。また、温度計19の各検出値と液位検出計17の液位検出値を組み合わせることで、LNG貯蔵タンク11の側壁でLNGと接触している部分(液接触側壁部)の平均温度、メタンガスと接触している部分(ガス接触側壁部)の平均温度、及び、LNG貯蔵タンク11の天井部でメタンガスと接触している部分(ガス接触天井部)の平均温度の時間変化をそれぞれ求めることができる。
ボイルオフガス配管系15は、LNG貯蔵タンク11からメタンガスを図示しないガス送り出し本管に移送するもので、LNG貯蔵タンク11に接続するガス取り出し管21と、ガス取り出し管21の他端が接続されガス取り出し管21を介してLNG貯蔵タンク11からのメタンガスを冷却するサクションクーラー22と、サクションクーラー22の出口側に連結管23を介して接続されるガス圧縮機24と、ガス圧縮機24の出口に一端が接続され他端がガス送り出し本管に接続されて図示しない流量計を備えたガス圧縮機出口管25を有している。
ここで、サクションクーラー22には、出荷設備配管14と連通するLNG供給配管26によりLNGが供給され、ガス取り出し管21を介して流入するメタンガスとの間で熱交換が行なわれる。そして、LNGから蒸発した天然ガスは、ガス圧縮機24に供給されるようになっている。なお、符号27はLNG受入れ側遮断弁を指す。
次に、本発明の一実施の形態に係るLNG貯蔵タンク内の貯残LNG密度の算出方法について説明する。
貯残LNG密度Dは、LNG貯蔵設備10内のLNGからの理論メタン蒸発量Gを求め、理論メタン蒸発量GからLNG貯蔵タンク11内の貯残LNGの組成割合を求めてLNG平均分子量及びモル容積をそれぞれ算出し、LNG平均分子量をモル容積で除すことにより求めている。ここで、LNG貯蔵設備10内のLNGは、LNG貯蔵タンク11内のLNGと、LNG受入れ配管12の冷却用にLNG受入れ配管12内に注入しているLNGと、出荷設備配管14の冷却用に出荷設備配管14内に注入しているLNGと、LNG供給配管26を介してサクションクーラー22の図示しない熱交換配管内に注入しているLNGを指す。
理論メタン蒸発量Gは、LNG貯蔵設備10に外部からの入熱により生じるメタンの熱蒸発量と、ガス圧縮機24によりLNG貯蔵タンク11内のメタンガスが吸引されて外部に払い出されることに伴うLNG貯蔵タンク11内の圧力降下によるメタン強制蒸発量GF との総和であるメタンガス発生量に一致する。
ここで、メタンの熱蒸発量は、LNG貯蔵タンク11の底部からの入熱に伴うメタン蒸発量GB と、LNG貯蔵タンク11の液接触側壁部からの入熱に伴うメタン蒸発量GS と、LNG貯蔵タンク11のガス接触側壁部からの入熱に伴ってLNG貯蔵タンク11内のLNGの液面から蒸発するメタン蒸発量GW と、LNG貯蔵タンク11のガス接触天井部からの入熱に伴ってLNG貯蔵タンク11内のLNGの液面から蒸発するメタン蒸発量GC と、LNG受入れ配管12の外側面からの入熱によりLNG受入れ配管12内のLNGから生じるメタン蒸発量GR と、出荷設備配管14の外側面からの入熱により出荷設備配管14内のLNGから生じるメタン蒸発量GY と、サクションクーラー22での熱交換により発生するメタン蒸発量GM との総和となる。
一方、メタンの各蒸発量GF 、GB 、GS 、GW 、GC 、GR 、GY 、GM は、LNG貯蔵タンク11内のLNGが蒸発源となる蒸発量GF 、GB 、GS 、GW 、GC と、LNG貯蔵タンク11を除いた部分のLNGが蒸発源となる蒸発量GR 、GY 、GM に分けられる。このため、LNG貯蔵タンク11内のLNGからの総蒸発量を第1の理論メタン蒸発量GT 、LNG貯蔵タンク11を除いた部分のLNGからの総蒸発量を第2の理論メタン蒸発量GA とすると、図2に示すように、理論メタン蒸発量Gは、第1の理論メタン蒸発量GT と第2の理論メタン蒸発量GA の和となり
G=GT +GA ・・・・・(1)
と表される。ここで、第1の理論メタン蒸発量GT と第2の理論メタン蒸発量GA はそれぞれ次式のようになる。
T =GB +GS +GF +GW +GC ・・・・・(2)
A =GR +GY +GM ・・・・・(3)
LNG貯蔵タンク11の底部からの入熱は、LNG貯蔵設備10の周囲の大気温度TA とLNG貯蔵タンク11の底部の平均温度TB との差に比例するので、メタン蒸発量GB (単位:t/h)は
B =C1 ・(TA −TB )・・・・・(4)
と表せる。ここで、C1 はLNG貯蔵タンク11の寸法、LNG貯蔵タンク11の底部の断熱構造の特性、及び熱伝達特性等を反映した設備定数である。また、平均温度TB は、第2の温度センサ20の各検出値の平均値を求めることにより得られる。
また、LNG貯蔵タンク11の液接触側壁部からの入熱は、LNG貯蔵タンク11内に貯蔵されているLNGの液位LV に比例すると共に、LNG貯蔵タンク11の周囲の大気温度TA とLNG貯蔵タンク11の液接触側壁部の平均温度TS との差に比例するので、メタン蒸発量GS (単位:t/h)は、
S =C2 ・LV ・(TA −TS )・・・・・(5)
と表せる。ここで、C2 はLNG貯蔵タンク11の寸法、LNG貯蔵タンク11の側部の断熱構造の特性、及び熱伝達特性等を反映した設備定数である。また、液位LV は液位検出計17による測定から得られ、平均温度TS は、温度計19の各検出値と液位検出計17の液位検出値から判明する液接触側壁部の範囲に存在する第1の温度センサ18の各検出値の平均値を求めることにより得られる。
更に、LNG貯蔵タンク11のガス接触側壁部からの入熱は、LNG貯蔵タンク11内のメタンガスが存在する空間部の高さに比例すると共に、LNG貯蔵タンク11の周囲の大気温度TA とLNG貯蔵タンク11のガス接触側壁部の平均温度との差に比例する。そして、メタンガスが存在する空間部の高さは、LNG貯蔵タンク11の側壁の高さHと液位LV との差で表され、接触側壁部の平均温度は、温度計19の各検出値と液位検出計17の液位検出値から判明するガス接触側壁部の範囲に存在する第1の温度センサ18の各検出値の平均値TW となる。このため、メタン蒸発量GW (単位:t/h)は、
W =C3 ・LV ・(H−LV )・(TA −TW )・・・・・(6)
と表せる。ここで、C3 はLNG貯蔵タンク11の寸法、LNG貯蔵タンク11の側部の断熱構造の特性、及び熱伝達特性等を反映した設備定数である。
また、LNG貯蔵タンク11のガス接触天井部からの入熱は、LNG貯蔵タンク11の周囲の大気温度TA とLNG貯蔵タンク11のガス接触天井部の最高温度との差に比例する。そして、ガス接触天井部の最高温度は、ガス接触側壁部の範囲に存在する第1の温度センサ18の検出値の最高温度TC として求まる。このため、メタン蒸発量GC (単位:t/h)は、
C =C4 ・(TA −TC )・・・・・(7)
と表せる。ここで、C4 はLNG貯蔵タンク11の天井部の寸法、天井部の断熱構造の特性、及び熱伝達特性等を反映した設備定数である。
また、サクションクーラー22で熱交換される熱量は、ガス取り出し管21を介してサクションクーラー22に流入するまでに、ガス取り出し管21の外側面を介して流入してメタンガスの加熱に使用された熱量に等価と考えられる。従って、各メタン蒸発量GR 、GY 、GM はいずれも配管の外側面からの入熱により生じると考えられるため、配管内のLNG温度は一定として各配管からのメタン蒸発量合計GA を大気温度の関数として表す実験式を構築した。
A =CA exp(A・TA )・・・・・(8)
ここで、CA とAは、各配管の寸法、断熱構造の特性、及び熱伝達特性を等を反映した設備定数である。
メタン強制蒸発量GF を除いた各メタン蒸発量は、それぞれ(4)〜(8)式により定量的に求められる。一方、図2に示すように、LNG貯蔵設備10におけるメタンガス処理量は理論メタン蒸発量Gに一致し、LNG貯蔵タンク11から外部に払い出された排出ガス量GE と、LNG貯蔵タンク11内のLNG液面降下代Dに相当する空間内を満たしている液面降下代吸収ガス量GP との総和
G=GE +GP ・・・・・(9)
として表せる。
ここで、排出ガス量GE は、ガス圧縮機出口管25に設けた流量計により測定することができる。また、液面降下代吸収ガス量GP は、LNG液面降下代Dに相当する空間の体積に比例する。このため、液面降下代吸収ガス量GP (単位:t/h)は
P =C5 ・D・・・・・(10)
と表せる。なお、C5 は貯残LNGの高さから貯残LNG重量を求める際の換算係数である。また、LNG液面降下代Dは、液位検出計17の検出値から得られる。
また、式(1)〜(3)より、
F =GE +GP −(GB +GS +GW +GC +GR +GY +GM
・・・・・(11)
が成立し、メタン強制蒸発量GF を定量的に決定することができ、理論メタン蒸発量Gを、ガス圧縮機出口管25に設けた流量計による測定から得られる排出ガス量GE 、大気温度TA 、LNG貯蔵タンク11内に設置した液位検出計17、温度計19、及び第2の温度センサ20の検出値から得られるLNG貯蔵タンク11の底部の平均温度TB 、液接触側壁部の平均温度TS 、ガス接触側壁部の平均温度TW 、ガス接触天井部の最高温度TC 、及び液位LV を用いて算出することができる。
そして、LNG貯蔵タンク11に貯蔵しているLNGのある時刻における組成を一度求めておくと、その時刻を基準としてZ時間が経過したときまでの総メタン蒸発量は、式(4)〜(8)及び(11)から得られる理論メタン蒸発量Gを用いてG・Zとして求まるので、Z時間が経過したときのLNGの組成を算出することができる。すなわち、基準時刻におけるLNGの各成分のモル数が、例えば、メタンがMC1 モル、エタンがMC2 モル、プロパンがMC3 モル、ブタンがMC4 モル、ペンタンがMC5 モル、及び窒素がMN2 モルであり、G・Zトンに相当するメタンのモル数がMBOG モルであるとすると、基準時刻からZ時間経過後のLNGの各成分のモル数は、メタンが(MC1 −MBOG )モル、エタンがMC2 モル、プロパンがMC3 モル、ブタンがMC4 モル、ペンタンがMC5 モル、及び窒素がMN2 モルとなる。
従って、基準時刻からZ時間経過後のLNGのモル分率で示した組成割合は、メタンモル分率x1 が(MC1 −MBOG )/(M0 −MBOG )、エタンモル分率x2 がMC2 /(M0 −MBOG )、プロパンモル分率x3 がMC3 /(M0 −MBOG )、ブタンモル分率x4 がMC4 /(M0 −MBOG )、ペンタンモル分率x5 がMC5 /(M0 −MBOG )、窒素モル分率xN がMN2 /(M0 −MBOG )となる。なお、M0 =MC1 +MC2 +MC3 +MC4 +MC5 +MN2 である。
そして、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、及び窒素の各分子量m1 、m2 、m3 、m4 、m5 、mN を用いて、基準時刻からZ時間経過後のLNGの平均分子量mA を求めると、
A =x1 ・m1 +x2 ・m2 +x3 ・m3 +x4 ・m4 +x5 ・m5 +xN ・mN
・・・・・(12)
となる。
以降の、LNG密度計算は、第1回LNG国際会議で提唱されたエアープロダクションアンドケミカル社のクローゼクとマッキンレーの方法による。
メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、及び窒素の各モル容積v1 、v2 、v3 、v4 、v5 、vN を用いて、基準時刻からZ時間経過後のLNGの平均モル容積vA を求めると、
A =x1 ・v1 +x2 ・v2 +x3 ・v3 +x4 ・v4 +x5 ・v5 +xN ・vN
・・・・・(13)
となる。ここで、(13)式の平均モル容積は、LNGを各組成の単なる混合状態と仮定した場合のモル容積を示したものである。
一方、実際のLNGでは、各組成が混合すると容積減少が生じ、この容積減少量Sは、LNGの平均分子量mA 、主成分であるメタンモル分率x1 、及びLNGの温度に依存することが判明し、定量的に求まっている。このため、LNGの平均分子量mA 当たりの実平均モル容積vE は、
E =vA −S・・・・・(14)
と表され、従って、貯残LNGの密度Dは
D=mA /(vA −S)・・・・・(15)
を用いて算出できる。
次に、本発明の作用効果を確認するために行った実施例について説明する。
LNG貯蔵タンクにLNGの受入れが完了した時点を基準時刻として、貯蔵しているLNGの払い出しを行ないながら、LNG貯蔵タンク内の各部位の温度の計測、液位検出計によるLNG貯蔵タンク内の貯残LNGの高さLV の計測、及びLNG貯蔵設備の周囲の大気温度をそれぞれ検出すると共に、LNG貯蔵タンクから払い出された排出ガス量GE を計測した。一方、一定期間毎にLNG貯蔵タンクからLNGをサンプリングして、LNGの組成をガスクロマトグラフを用いて分析し、得られた組成に基づいてLNGの密度を算出することで実測貯残LNG密度DM を求めた。
次いで、実測貯残LNG密度DM を求めるためにLNGのサンプリングを行なった時刻に対応するLNG貯蔵タンク内の各部位の温度、貯残LNGの高さLV 、及びLNG貯蔵設備の周囲の大気温度、及び排出ガス量GE を用いて式(4)〜(8)及び(11)から理論メタン蒸発量Gを求め、式(15)を用いて基準時刻以降の貯残LNG密度Dを順次求めた。そして、貯残LNG密度Dと実測貯残LNG密度DM との差devを求め、差devと実測貯残LNG密度DM の関係を求めた。その結果を図3に示す。図3から、差devは、実測貯残LNG密度DM に対して±1kg/m3 の範囲となり、貯残LNG密度Dは実測貯残LNG密度DM に対して±0.2%の範囲内で一致することが確認できた。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲での変更は可能であり、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組み合わせて本発明のLNG貯蔵タンク内の貯残LNG密度の算出方法を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
例えば、LNG貯蔵タンク内のLNGの液位をディスプレーサ式の液位検出計で測定したが、超音波等を使用した非接触式の液位検出計を使用することができる。また、複数の温度センサを用いた温度計を複数本LNG貯蔵タンク内に設置して、より正確にLNG貯蔵タンク内の温度を測定するようにしてもよい。
本発明の一実施の形態に係るLNG貯蔵タンク内の貯残LNG密度の算出方法を適用するLNG貯蔵設備の説明図である。 同LNG貯蔵設備におけるメタンガス処理量とメタンガス発生量の関係を示す模式図である。 貯残LNG密度と実測貯残LNG密度との差に対する実測貯残LNG密度の関係を示すグラフである。
符号の説明
10:LNG貯蔵設備、11:LNG貯蔵タンク、12:LNG受入れ配管、13:LNGポンプ、14:出荷設備配管、15:ボイルオフガス配管系、16:ディスプレーサ、17:液位検出計、18:第1の温度センサ、19:温度計、20:第2の温度センサ、21:ガス取り出し管、22:サクションクーラー、23:連結管、24:ガス圧縮機、25:ガス圧縮機出口管、26:LNG供給配管、27:LNG受入れ側遮断弁

Claims (1)

  1. 貯蔵しているLNGから蒸発したメタンガスを外部に払い出しているLNG貯蔵タンク内の貯残LNGの密度の算出方法において、
    前記LNG貯蔵タンクを含むLNG貯蔵設備内のLNGからの理論メタン蒸発量を求め、該理論メタン蒸発量から前記LNG貯蔵タンク内のLNGの組成割合を求めてLNG平均分子量及びモル容積をそれぞれ算出し、前記LNG平均分子量を前記モル容積で除して前記貯残LNGの密度を求めることを特徴とするLNG貯蔵タンク内の貯残LNG密度の算出方法。
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