JP2006308257A - 蒸発器、冷媒混合器、およびこれらを用いたヒートポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の伝熱管(冷媒パス)を有する蒸発器の熱交換効率を改善する。
【解決手段】蒸発器の複数の伝熱管から冷媒51,52が供給される複数の流路11,12における冷媒の流量を流量制御機構20により制御する。この機構20は、温度変化によりばね定数が変化する特性を有する複数のばね21,22と、ばね21,22の間に配置され、複数の流路11,12の内壁の一部を構成する、ばね21,22の付勢力の相違に応じて変位可能である可動弁体31とを備え、流路11,12を通過する冷媒51,52の温度に応じたばね定数の変化に伴う可動弁体31の変位により、流路11,12を通過する冷媒の流量を制御する。流量制御機構20には、ばね21,22を圧縮するようにバイアスばね42を配置してもよい。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の伝熱管と複数の伝熱管から流出する冷媒の合流路とを備えた蒸発器、複数の伝熱管から流出する冷媒の合流路を備えた冷媒混合器、およびこの蒸発器または冷媒混合器を用いたヒートポンプに関する。
ヒートポンプは、圧縮機、放熱器(凝縮器)、膨張機(膨張弁)、蒸発器を配管で接続したループを有する。ヒートポンプでは、このループに沿って作業媒体(冷媒)が気液変換操作を受けながら循環し、この循環に伴って熱源から熱が汲み出される。
複数の伝熱管からなる複数のパスを冷媒が通過する蒸発器では、複数の伝熱管の一部に冷媒が偏って流れる冷媒偏流が生じ、冷媒偏流により熱交換効率が低下することがある。冷媒偏流が生じる原因としては、蒸発器の運転条件、設置条件などが挙げられる。
特許文献1は、冷媒偏流を防止するため、凝縮器で凝縮させた高圧の液体状態にある冷媒を高圧のまま蒸発器に導入し、複数の伝熱管(蒸発部)ごとに配置した固定の絞りで減圧して蒸発させることにより、各伝熱管に均一に冷媒を供給する技術を開示している。
空気調和機(エアコンディショナー)として用いるヒートポンプでは、2つの熱交換器(蒸発器)を、開閉弁を介して直列に接続した構成が採用されることがある。このヒートポンプでは、熱交換器を経由するごとに冷媒の分流および合流が行われるため、冷媒偏流による熱交換効率の低下が顕著になりやすい。これを防止するため、特許文献2は、2つの熱交換器を複数の配管で接続し、複数の配管ごとに開閉弁を配置したヒートポンプを開示する。特許文献2には、形状記憶合金からなるばねを用いた開閉弁が開示されている。
特公昭58−41429号公報 実開平5−64672号公報
特許文献1が開示する蒸発器には、気液二相状態の冷媒が供給されると熱交換効率が大きく低下するという問題がある。気相状態にある冷媒の比率が高い伝熱管と液相状態にある冷媒の比率が高い伝熱管とが存在すると、冷媒偏流が生じた場合と同様、伝熱管の間において冷媒の温度差が拡大し、その結果、蒸発器全体の熱交換効率が低下する。
特許文献2が開示する技術の適用は、複数の蒸発器を直列に接続したヒートポンプに制限される。この技術は、配管ごとに開閉弁を準備しなければならないため、製造コストの面でも有利とは言えない。
本発明は、熱交換効率を向上させる新たな蒸発器を提供することを目的とする。本発明の別の目的は、単一または複数の蒸発器に接続して用いられ、蒸発器の熱交換効率を向上させる新たな冷媒混合器の提供にある。本発明のまた別の目的は、上記蒸発器または冷媒混合器を備えたヒートポンプの提供にある。
特許文献1が開示するように、従来は、蒸発器の上流側において伝熱管への冷媒の供給量を均一化する試みが為されてきた。これに対し、本発明は、蒸発器の下流側において、伝熱管に接続された流路の流路抵抗を冷媒の温度に応じて制御するという新たな着想に基づいて完成された。
本発明は、冷媒に熱を吸収させる複数の伝熱管と、前記複数の伝熱管から流出した冷媒が通過する複数の流路、および前記複数の流路から流出した冷媒が通過する単一の流路、を有する冷媒の合流路と、を備えた蒸発器であって、前記複数の流路における冷媒の流量を制御する流量制御機構をさらに備え、前記流量制御機構が、前記複数の流路内に配置され、温度の変化によりばね定数が変化する特性を有する複数のばねと、前記複数のばねの間に配置され、前記複数の流路の内壁の一部を構成する、前記複数のばねの付勢力の相違に応じて変位可能である可動弁体と、を備え、前記複数のばねが、温度が高くなるとばね定数が大きくなる特性を有し、前記複数の流路を通過する冷媒の温度変化に応じた前記ばね定数の変化に伴う前記可動弁体の変位により、前記複数の流路を通過する冷媒の流量が制御される、蒸発器を提供する。
本発明は、前記流量制御機構を備えた冷媒混合器として実施してもよい。この冷媒混合器は、複数の伝熱管において熱を吸収し、前記複数の伝熱管から流出した冷媒が通過する複数の流路と、前記複数の流路から流出した前記冷媒が通過する単一の流路とを有する冷媒の合流路を備えた冷媒混合器であって、前記複数の流路における冷媒の流量を制御する流量制御機構をさらに備え、前記流量制御機構が、前記複数の流路内に配置され、温度の変化によりばね定数が変化する特性を有する複数のばねと、前記複数のばねの間に配置され、前記複数の流路の内壁の一部を構成する、前記複数のばねの付勢力の相違に応じて変位可能である可動弁体と、を備え、前記複数のばねが、温度が高くなるとばね定数が大きくなる特性を有し、前記複数の流路を通過する冷媒の温度変化に応じた前記ばね定数の変化に伴う前記可動弁体の変位により、前記複数の流路を通過する冷媒の流量が制御される、冷媒混合器を提供する。
また、本発明は、前記蒸発器を備えたヒートポンプを提供する。さらに、本発明は、前記冷媒混合器と、前記冷媒混合器に接続され、前記冷媒混合器に冷媒を供給する蒸発器と、を備えたヒートポンプを提供する。
本発明では、ばね定数が温度依存性を有する複数のばねを冷媒の合流路に配置し、複数のばねのばね定数を冷媒の温度に応じて変化させ、この変化により可動弁体を変位させることとした。可動弁体の変位によって冷媒の流路の内壁の一部が移動し、これによって冷媒の流路が拡張または縮小して流路抵抗が変化する。流路抵抗の変化により、蒸発器の伝熱管への冷媒の流入抵抗は、流出する冷媒の温度が低い伝熱管において増加し、流出する冷媒の温度が高い伝熱管において減少する。この流入抵抗の変化を反映して、冷媒の温度が低い伝熱管への冷媒の供給量は減少し、冷媒の温度が高い伝熱管への冷媒の供給量は増加する。こうして、蒸発器の各伝熱管への冷媒の供給量が各伝熱管から排出される温度差を解消するように調整されるため、蒸発器の熱交換効率は全体として向上する。
以下、図面を参照して、本発明の好ましい実施形態について説明する。
図1に示した冷媒混合器1は、蒸発器(図示省略)の2つの伝熱管から排出された冷媒51,52をそれぞれ受け入れる2つの冷媒流路11,12、冷媒流路11,12中に流路11,12を横断するように配置された流量制御機構20、および冷媒流路11,12から流出した冷媒を受け入れて1つの流れを構成する冷媒55としてさらに下流側へと排出する単一の冷媒流路15を備えている。冷媒流路11,12,15は、蒸発器の伝熱管から冷媒をまとめて排出する合流路を構成している。
流量制御機構20は、冷媒流路11,12内に配置された形状記憶合金からなるばね(形状記憶合金ばね)21,22と、形状記憶合金ばね21,22の間に配置された可動弁体31とを備えている。形状記憶合金ばね21,22は、冷媒流路11,12を流れる冷媒51,52と接触するように、かつ流路11,12を横断し、互いに同軸となるように配置されている。可動弁体31は、その表面の一部31a,31bが流路11,12の内壁の一部を構成し、冷媒流路11,12の一部において流路11,12を区画する部材として機能している。
図1に示した例では、可動弁体31は、断面エの字状の部材(H字型部材)であり、エの字の上辺を構成する鍔部31c,31dが、冷媒流路11,12へと突出して流路11,12の最狭部11c,12dを形成している。冷媒混合器1における冷媒流路11,12の流路抵抗は、最狭部11c,12dにおける流路面積を反映して定まる。
可動弁体31は、形状記憶合金ばね21,22の軸方向(伸縮方向)に沿った変位が可能である。可動弁体の表面31a,31bは、それぞれ形状記憶合金ばね21,22により押圧されており、可動弁体31は、ばね21,22からの力が均衡する位置において静止している。圧縮された状態で保持されている形状記憶合金ばね21,22からの付勢力が相対的に変化すると、可動弁体31は付勢力の相違に応じ、ばね21,22の軸方向に沿って変位する。
流量制御機構20には、形状記憶合金ばね21,22をその伸縮方向に圧縮する力(バイアス力)を与えるために、バイアスばね42がさらに配置されている。バイアスばね42は、形状記憶合金ばね21,22と同軸上に配置されており、バイアスばね42とばね22との間には、ばね21,22,42の伸縮方向に変位可能なばね受け板62が介在している。
形状記憶合金ばね21,22は、温度に応じてばね定数が変化する特性を有し、温度が高くなるとばね定数が大きくなる。このため、冷媒51,52の温度が変化すれば、形状記憶合金ばね21,22が可動弁体31に及ぼす付勢力も変化する。
図1に示した冷媒混合器1では、形状記憶合金ばね21,22として同じばねが用いられており、ばね21,22からの付勢力が等しければ冷媒流路11,12の最狭部11c,12dが同じ流路面積を有するように設計されている。このため、冷媒51,52の温度が同じであれば、冷媒流路11,12の流路抵抗は等しくなる。しかし、例えばこの状態から冷媒51の温度に対して冷媒52の温度が高くなると、形状記憶合金ばね22のばね定数は形状記憶合金21のばね定数よりも大きくなる。その結果、形状記憶合金ばね22からの付勢力、すなわち可動弁体31を冷媒流路11側へと変位させようとする力が、逆方向への力よりも相対的に大きくなる。
図2に、冷媒52の温度が上昇して冷媒51よりも高温となった結果、可動弁体31が変位した状態を示す。この状態では、可動弁体31は、形状記憶合金ばね22からの付勢力と形状記憶合金ばね21からの付勢力との間に新たな平衡状態が成立する位置、具体的には冷媒流路11側へと変位した位置、で静止する。可動弁体31の変位は、冷媒流路11を縮小し、冷媒流路12を拡張する。図2に示した例では、可動弁体31の変位に伴い、冷媒流路11の最狭部11cが狭まって流路11の流路抵抗が増大し、冷媒流路12の最狭部12dが広がって流路12の流路抵抗が減少する。このように、流量制御機構20では、冷媒51,52の温度差に応じ、冷媒流路11,12の流路抵抗が制御される。
以下、流量制御機構20の制御作用が蒸発器に及ぼす影響を、図7を併せて参照しながら説明する。図7に示した例では、蒸発器71において2つの冷媒パスを構成する2つの伝熱管81,82が冷媒混合器1の冷媒流路11,12にそれぞれ接続されている。各伝熱管81,82には単一の冷媒供給管18から冷媒が供給され、各冷媒流路11,12を通過した冷媒51,52は、単一の流れを構成する冷媒55として冷媒排出管15から排出される。
ここで、当初の状態では、両伝熱管81,82に冷媒が均等に供給されていたものの、運転条件その他の変更の影響を受け、伝熱管81に供給される冷媒51の量が伝熱管82に供給される冷媒52の量よりも多くなった状況、すなわち冷媒偏流が発生した状況、を考える。
冷媒51の量が冷媒52の量よりも多くなると、蒸発器71において冷媒51単位量に供給される熱量は冷媒52単位量に供給される熱量よりも少なくなるため、伝熱管82から冷媒流路12へと流出する冷媒52の温度は、伝熱管81から冷媒流路11へと流出する冷媒51の温度よりも高くなる。その結果、冷媒混合器1には、相対的に高温の冷媒52と相対的に低温の冷媒51が供給され、図2を参照して説明したように、冷媒51,52の温度差により可動弁体31が冷媒流路11側へと変位する。この変位は、冷媒流路11の流路抵抗の増加と冷媒流路12の流路抵抗の減少とをもたらし、これを反映し、蒸発器71の伝熱管81に供給される冷媒51の量は減少し、伝熱管82に供給される冷媒52の量は増加する。
こうして、冷媒51,52の供給量の相違が解消に向かうと、冷媒51,52の温度差が減少する。冷媒51,52の温度差が減少すると蒸発器71における熱交換効率の低下も緩和される。
図2に示した状態から冷媒51,52の温度差が減少すれば、可動弁体31は、相対的に増加する形状記憶合金ばね21からの付勢力を受けて、冷媒流路12側へと押し戻されることになる。このように、可動弁体31は、冷媒51,52の温度差を反映して定まる形状記憶合金21,22からの付勢力が均衡する位置で静止する。流量制御機構20は、冷媒51,52の温度差を緩和するように、冷媒流路11,12の流路抵抗を自動制御する。
蒸発器71に気液二相状態の冷媒が供給され、気相状態にある冷媒の比率が高い伝熱管82と液相状態にある冷媒の比率が高い伝熱管81とが発生した場合には、伝熱管82から冷媒流路12へと流出する冷媒52の温度が、伝熱管81から冷媒流路11へと流出する冷媒51の温度よりも高くなる。その結果、上記と同様、可動弁体31の変位が、冷媒流路11の流路抵抗の増加と、冷媒流路12の流路抵抗の減少とをもたらし、伝熱管81に供給される冷媒51の量が低下し、伝熱管82に供給される冷媒52の量が増加する。こうして、冷媒51,52の温度差が減少し、蒸発器71における熱交換効率の低下が緩和される。このように、流量制御機構20は、気液二相状態の冷媒が蒸発器に供給され、これが原因で蒸発器の熱交換効率が低下した場合にも有効に作用する。
本発明の冷媒混合器は図1および図2に示した例に限らない。例えば、バイアスばね42の配置は、形状記憶合金ばね21,22の伸縮方向に安定した圧縮力を加えるためには望ましいが、部品点数削減のためにこれを省いてもよい。図3にバイアスばね42を用いない冷媒混合器の例を示す。この冷媒混合器2では、形状記憶合金ばね21,22に圧縮力が加わるように、ばね21,22の初期長さと、冷媒流路11,12におけるばね21,22を収容する部位の内径とが適切に調整されている。
逆に、図4に示すように、形状記憶合金ばね21側にもばね受け板61を介してバイアスばね41を配置してもよい。この冷媒混合器3の流量制御機構20には、形状記憶合金ばね21,22の両側にバイアスばね41,42が配置されている。冷媒混合器3では、冷媒51,52の温度差に起因する冷媒流路11,12の流路抵抗の変化量が両流路において同一となるように設計しやすく、形状記憶合金ばね21,22に、より安定したバイアス力を加えることもできる。
以上に示した冷媒混合器1,2,3では、2つの冷媒流路11,12からの冷媒51,52の混合が前提とされていたが、冷媒流路の数は3またはそれ以上であってもよい。図5に示した冷媒混合器4は、冷媒51,52,53が通過する3つの冷媒流路11,12,13を有し、流量制御機構30は、各流路11,12,13内に配置された3つの形状記憶合金ばね21,22,23と、ばね21,22,23の間に配置された2つの可動弁体31,32とを備えている。流量制御機構30は、2つの可動弁体31,32を有するため、その動作は、やや複雑ではあるが、基本的には流量制御機構20と同様であり、冷媒51,52の流量を、その温度に応じて最適化する。
蒸発器から冷媒を受け入れる冷媒流路の数がさらに増加した場合には、複数の流量制御機構を用いてもよく、冷媒を複数回に分けて合流させてもよい。図6に示す冷媒混合器5では、4つの冷媒流路11,12,13,14からの冷媒51,52,53,54が単一の流れを構成する冷媒55となって冷媒流路15を通じて排出される。この冷媒混合器5では、流量制御機構20aにより制御されつつ冷媒51,52が混合されて冷媒56となり、流量制御機構20bにより制御されつつ冷媒53,54が混合されて冷媒57となる。さらに、流量制御機構20a,20bの下流側に配置された流量制御機構20cにより、冷媒流路16,17を通じて供給される冷媒56,57がその温度に応じて制御されつつ混合され、冷媒55となって排出される。
冷媒混合器5における各流量制御機構20a,20b,20cの構成および作用は、流量制御機構20と同様である。いずれの流量制御機構20a,20b,20cにも、可動弁体31,33,35、可動弁体を両側から押圧する一対の形状記憶合金ばね21,22;23,24:25,26、一対の形状記憶合金ばねをさらにその外側から押圧するバイアスばね41,42;43,44:45,46、形状記憶合金ばねとバイアスばねとの間に介在するばね受け板61,62;63,64:65,66が配置されている。
以上に示した冷媒混合器1,2…5は、いずれも、冷媒流路11,12…17からなる合流路を形成し、流量制御機構20,20a,20b,20c,30の構成部品(形状記憶合金ばね、バイアスばね、可動弁体、ばね受け板)を収容するハウジング10がその外形を構成している。冷媒混合器1,2…5は、ハウジング10と、ハウジング10内に収容された流量制御機構20,30の構成部品とから構成されていると見ることもできる。
以上に示した冷媒混合器1,2…5は、あくまでも好ましい形態の例示であり、本発明
がこれら形態に制限されるわけではない。例えば、冷媒の温度に応じた可動弁体の変位が可能である限り、形状記憶合金ばねおよびバイアスばねは、同軸に配置されている必要はない。また例えば、バイアスばね以外の弾性体を用いることにより、形状記憶合金ばねに圧縮力を加えてもよい。
形状記憶合金ばね21,22…26には、従来から知られている形状記憶合金を成形したものを用いればよい。代表的な形状記憶合金としては、Ti−Ni合金が挙げられるが、これに限らず、Cu−Al−Mn合金、Cu−Zn−Al合金などの銅系合金(銅含有合金)、Fe−Mn−Si合金などの鉄系合金(鉄含有合金)などを用いてもよい。形状記憶合金ばねは、一般に、温度が高くなるとばね定数が大きくなり、温度変化に応じてばね定数が連続的に変化する。一例として、図11にTi−Ni合金の応力−歪み曲線を示す。
また、形状記憶合金ばねに代えて、温度が高くなるとばね定数が大きくなる特性を有するばね、例えば形状記憶樹脂からなるばね、を用いてもよい。
ここで再び図7を参照する。図7では、蒸発器71の下流側に(蒸発器とは別に)冷媒混合器1を配置した例を示したが、この例は、冷媒混合器1を組み込んだ蒸発器91として把握することもできる。このように、本発明は、冷媒混合器として実施してもよく蒸発器として実施してもよい。
本発明の冷媒混合器は、並列に配置した複数の蒸発器に接続して用いてもよい。例えば、図5に示した冷媒混合器4は、図8に示すように、冷媒51,52,53を流出させる複数の蒸発器71,72,73と接続して用いることができる。冷媒混合器4により、冷媒供給管18から蒸発器71,72,73への冷媒の配分は最適化され、蒸発器71,72,73全体の熱交換効率は向上することとなる。なお、蒸発器71,72,73は、その内部に複数の伝熱管を有していても構わない。
図8に示した例も、3つのサブ蒸発器71,72,73と、これらサブ蒸発器71,72,73に接続された単一の冷媒混合器4とを備えた蒸発器92として把握することもできる。蒸発器91,92は、単一の冷媒供給管18、単一の冷媒排出管15、複数の伝熱管を備えた伝熱機構81,82;71,72,73、および伝熱機構の下流側に配置された流量制御機構付き冷媒混合器1,4を備えている。
図9に、本発明による蒸発器、または本発明による冷媒混合器を有する蒸発器91を備えたヒートポンプの構成例を示す。このヒートポンプは、圧縮機95、放熱器(凝縮器)96、膨張機97、蒸発器91を配管98が接続したループを有し、このループを冷媒50が循環する。図10に示すように、蒸発器91に代えて、蒸発器71,72,73とその下流側に配置した冷媒混合器4とからなる蒸発器92を配置したヒートポンプとしてもよい。
本発明は、冷媒の配分を最適化することにより、蒸発器の熱交換効率を向上させる蒸発器を提供するものであり、ヒートポンプに代表される熱交換機器の分野において、多大な利用価値を有する。
本発明の冷媒混合器の一例を示す断面図である。 図1の冷媒混合器の可動弁体が変位した状態を示す断面図である。 本発明の冷媒混合器の別の例を示す断面図である。 本発明の冷媒混合器のまた別の例を示す断面図である。 3つの冷媒流路から供給される冷媒を混合する、本発明の冷媒混合器の一例を示す断面図である。 4つの冷媒流路から供給される冷媒を混合する、本発明の冷媒混合器の一例を示す断面図である。 本発明の蒸発器の一例を示す構成図であり、同時に本発明の冷媒混合器を蒸発器とともに用いた場合の構成例を示す図である。 本発明の蒸発器の別の一例を示す構成図であり、同時に本発明の冷媒混合器を蒸発器とともに用いた場合の別の構成例を示す図である。 本発明の蒸発器を用いたヒートポンプの構成例を示す図である。 本発明の冷媒混合器を用いたヒートポンプの構成例を示す図である。 形状記憶合金ばねのばね定数の温度依存性(応力−歪む曲線の温度依存性)を例示する図である。
符号の説明
1,2,3,4,5 冷媒混合器
10 ハウジング
11,12,13,14,16,17 冷媒流路
15 冷媒排出管(冷媒流路)
18 冷媒供給管
20,20a,20b,20c,30 流量制御機構
21,22,23,24,25,26 形状記憶合金ばね
31,32,33,35 可動弁体
41,42,43,44,45,46 バイアスばね
50,51,52,53,54,55 冷媒
61,62,63,64,65,66 ばね受け板
71,72,73,91,92 蒸発器(伝熱機構)
81,82 伝熱管
95 圧縮機
96 放熱器(凝縮器)
97 膨張機

Claims (8)

  1. 冷媒に熱を吸収させる複数の伝熱管と、
    前記複数の伝熱管から流出した冷媒が通過する複数の流路、および前記複数の流路から流出した冷媒が通過する単一の流路、を有する冷媒の合流路と、を備えた蒸発器であって、
    前記複数の流路における冷媒の流量を制御する流量制御機構をさらに備え、
    前記流量制御機構が、
    前記複数の流路内に配置され、温度の変化によりばね定数が変化する特性を有する複数のばねと、
    前記複数のばねの間に配置され、前記複数の流路の内壁の一部を構成する、前記複数のばねの付勢力の相違に応じて変位可能である可動弁体と、を備え、
    前記複数のばねが、温度が高くなるとばね定数が大きくなる特性を有し、
    前記複数の流路を通過する冷媒の温度変化に応じた前記ばね定数の変化に伴う前記可動弁体の変位により、前記複数の流路を通過する冷媒の流量が制御される、蒸発器。
  2. 前記複数のばねが形状記憶合金からなる請求項1に記載の蒸発器。
  3. 前記流量制御機構が、前記複数のばねを伸縮方向に圧縮する力を与えるバイアスばねをさらに備えた請求項1または2に記載の蒸発器。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の蒸発器を備えたヒートポンプ。
  5. 複数の伝熱管において熱を吸収し、前記複数の伝熱管から流出した冷媒が通過する複数の流路と、前記複数の流路から流出した前記冷媒が通過する単一の流路とを有する冷媒の合流路を備えた冷媒混合器であって、
    前記複数の流路における冷媒の流量を制御する流量制御機構をさらに備え、
    前記流量制御機構が、
    前記複数の流路内に配置され、温度の変化によりばね定数が変化する特性を有する複数のばねと、
    前記複数のばねの間に配置され、前記複数の流路の内壁の一部を構成する、前記複数のばねの付勢力の相違に応じて変位可能である可動弁体と、を備え、
    前記複数のばねが、温度が高くなるとばね定数が大きくなる特性を有し、
    前記複数の流路を通過する冷媒の温度変化に応じた前記ばね定数の変化に伴う前記可動弁体の変位により、前記複数の流路を通過する冷媒の流量が制御される、冷媒混合器。
  6. 前記複数のばねが形状記憶合金からなる請求項5に記載の冷媒混合器。
  7. 前記流量制御機構が、前記複数のばねを伸縮方向に圧縮する力を与えるバイアスばねをさらに備えた請求項5または6に記載の冷媒混合器。
  8. 請求項5〜7のいずれか1項に記載の冷媒混合器と、前記冷媒混合器に接続され、前記冷媒混合器に冷媒を供給する蒸発器と、を備えたヒートポンプ。
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