JP2006308227A - オイルセパレータ - Google Patents

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Abstract

【課題】導入口を外筒に対して斜めに穿たなくても、冷媒・潤滑油混合物を螺旋旋回させて遠心分離可能なオイルセパレータを提供すること。
【解決手段】オイルセパレータの外筒1は、肉盛り座部2の表面から、吐出口から遠ざかる方向に長い断面を有する長孔21が穿たれる。そして、外筒1の軸に直交する平面と平行となる方向で、外筒1の表面から真っ直ぐに穿設工具を挿入したときに当該穿設工具の側面が外筒1の内壁をえぐる位置に当該長孔21は穿たれる。また、この長孔21は、吐出口から遠ざかる方向(図の下方)にある位置の部分ほど、深さが大きくなっており、当該深さが滑らかに遷移している。長孔21が上記のようになっていると、当該長孔21から導入される混合物が、壁部22にぶつかり、これに沿って、潤滑油の混合物の流れが形成される。したがって、結局、流れを曲げたい方向(図の下方)に、混合物の流れ23が曲げられことになる。
【選択図】 図2−1

Description

本発明は、オイルセパレータに関するものであり、更に詳しくは、空気調和装置の冷媒回路に用いられる圧縮機から排出される潤滑油を簡易な構造で取り除くオイルセパレータに関する。
冷媒を圧縮する圧縮機において、冷媒中に潤滑油を混入させ、当該潤滑油によって圧縮機の各種機構を滑らかに作動させる技術が従来から用いられている。しかし、潤滑油を混入させたままの冷媒をそのまま冷媒回路で循環させると、回路中の蒸発器や凝縮器等の熱交換部に潤滑油が付着し、蒸発器等の熱交換性能が低下してしまう。そこで、そのような性能低下を防止するために、一般的に、当該潤滑油を冷媒から分離するオイルセパレータが用いられる。
オイルセパレータは、円筒形状の外筒と、この外筒と同心状に配設された内筒とを有し、圧縮機と独立した装置として設けられるタイプ、設置スペースとの関係から圧縮機の内部に上記外筒と内筒とが構築されるタイプ、または内筒が無く、外筒のみで構築されるタイプがある。これらのオイルセパレータは、冷媒と潤滑油との混合物から潤滑油を遠心分離させるものであり、分離された潤滑油は、当該オイルセパレータ下部の貯油部に溜まり、再び圧縮機の吸入口に循環させられる。
上記遠心分離作用は、外筒に導入された冷媒と潤滑油との混合物が、内筒外壁の周りや外筒内壁等を螺旋状に下方に向けて旋回する際の遠心力を利用する。すなわち、オイルセパレータは、比重の高い霧状の潤滑油が、旋回による遠心力によって冷媒から分離され、内筒の外壁面や外筒の内壁面をたどって下方に流れるしくみとなっている。上記混合物が導入される導入口は、当該混合物が円滑に螺旋運動するように(導入口から吐出口へと旋回・分離行程を経ずに吐出される流れを防ぐ為に)、斜め下方向(吐出口から遠ざかる方向)に向けて穿たれるのが一般的である(たとえば、特許文献1)。
特開2003−336588号公報
しかしながら、オイルセパレータの外筒は、円筒形状をしているために、冷媒と潤滑油の混合物を、長手方向でいう下方に向けて(吐出口から遠ざかる方向に)吹き出させる導入口を斜めに穿つことは、手間がかかり、加工工数を増やすことになって、コスト競争の激しい自動車部品や家電製品の部品としてのオイルセパレータとしては好ましくなかった。特に、圧縮機ケースの深い部分に内蔵されるオイルセパレータの外筒に斜めに導入口を穿つことは、工具の挿入角度の関係上、困難であった。
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、冷媒と潤滑油の混合物を導入する導入口を外筒に対して斜めに穿たなくても、当該混合物を螺旋旋回させる(導入口から吐出口へと旋回・分離行程を経ずに吐出される流れを防ぐ)ことができるオイルセパレータを提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、この発明にかかるオイルセパレータは、冷媒と潤滑油の混合物の流れを曲げたい方向に長い断面を有し、外筒の中心軸に直交する平面と平行となる方向で当該外筒の表面から真っ直ぐに穿設工具を挿入したときに当該穿設工具の側面が当該外筒の内壁をえぐる位置に穿たれる長孔であって、前記混合物の流れを曲げたい方向にある位置の孔ほど、前記長孔の深さが大きくなっており、当該深さが滑らかに遷移しているようにしたものである。
オイルセパレータの外筒は、表面から吐出口から遠ざかる方向に長い断面を有する長孔が穿たれる。そして、外筒の軸に直交する平面と平行となる方向で、外筒の表面から真っ直ぐに穿設工具を挿入したときに、当該工具の側面が外筒の内壁をえぐる位置に長孔は穿たれる。また、この長孔は、吐出口から遠ざかる方向にある位置の部分ほど、深さが大きくなっており、当該深さが滑らかに遷移している。長孔が上記のようになっていると、長孔から導入される混合物が、上記えぐる部分に形成される壁部にぶつかる。そして、当該壁部は、斜めに形成されるから、これに沿って潤滑油の混合物の流れが形成される。したがって、結局、流れを曲げたい方向に、混合物の流れが曲げられことになる。
また、この発明にかかるオイルセパレータは、外筒の中心軸に直交する平面と平行となる方向で、当該外筒壁を貫く長孔であって、前記外筒を側面から見た場合、冷媒と潤滑油との混合物の流れを曲げたい方向に対して直角方向に一定角度傾いた断面を有する長孔を有し、前記混合物の流れを曲げたい方向の端に位置する部分の前記長孔は、当該外筒の断面円形内壁の接線方向で穿たれるようにしたものである。
長孔が上記のようになっていると、混合物の流れを曲げたい方向の端に位置する部分の長孔を通って導入される混合物は、円筒内壁に沿って流れる。これに対し、混合物の流れを曲げたい方向と反対方向の端に位置する部分の長孔を通って導入される混合物は、孔の真っ正面にある部分の内壁に衝突し、動圧が下がる分だけ静圧が高くなる。この静圧の差により、混合物の流れに下方成分が生じる。したがって、結局、全体として流れを曲げたい方向(図の下方)に、混合物の流れが曲げられことになり、混合物は、螺旋状に内壁を伝わるようになる。
以上説明したように、この発明に係るオイルセパレータによれば、冷媒と潤滑油の混合物を導入する導入口を外筒の中心軸に対して斜めに穿たなくても、当該混合物を螺旋旋回させることができる。つまり、導入口を吐出口から遠ざかる方向に設置しなくても、冷媒と潤滑油との混合物を外筒の内壁に沿って螺旋運動させ、それによって潤滑油を遠心分離させることができ、混合物が導入口から吐出口へと旋回・分離行程を経ずに吐出されることを防ぐことができる。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
図1−1〜1−3は、この発明の実施例1に係るオイルセパレータを示す斜視図、断面図、および側面図である。このオイルセパレータは、外筒のみを有し、内筒を有しないタイプである。このオイルセパレータの外筒1の一部には、ドリル等の穿孔工具の挿入方向に対して直角となる平面を形作る肉盛り座部2が設けられる。なお、当該肉盛り座部2は、加工を容易にするために一般に設けられるもので、この発明に必ず必要となるものではない。
図1−1〜1−3に示すように、外筒1には、2つの孔が設けられる。第一の孔3は、外筒1の中心軸に直交する平面と平行となる方向で、かつ外筒1の断面円形内壁の接線方向で、外筒1の壁を貫く孔である。ここでは、当該第一の孔3の深さは、外筒1の半径と等しくしてある。これ以上の深さだと、対面する内壁にくい込み、内面に余計な圧損や流れの乱れを生じさせてしまうからである。
第二の孔4は、径が第一の孔3よりも相対的に小さく、第一の孔3と交わらずに、第一の孔3に対して冷媒と潤滑油の混合物を向けさせる方向にずれた位置で、第一の孔3と平行で、かつ断面円形である内壁13の接線方向で、外筒1の壁を貫くものである。また、第二の孔4の深さは、第一の孔3と同様に、外筒1の半径と等しくなっている。第一の孔3に対して冷媒と潤滑油の混合物を向けさせる方向とは、通常オイルセパレータの長手方向で下方であり、導入口から導入される当該混合物が十分に遠心分離せずに吐出口から出ていかないように、十分な遠心分離作用を施すべく、吐出口から遠ざかる方向をいう。
第一の孔3が外筒1の内壁13に顔を出す部分5から外筒1内に導入される冷媒と潤滑油の混合物(以下、単に混合物という。)は、そのまま真っ直ぐに進もうとするが、すぐ下にある第二の孔4の影響により、図の下方に曲がる速度成分が生じて、下方に向けて螺旋運動を開始する。
ここで、第二の孔4の影響とは、静圧の影響である。以下、当該影響について説明する。第二の孔4は、第一の孔3よりも面積が小さく、外筒1の外側から導入される混合物にとって、第二の孔4は、第一の孔3よりも圧力損失が大きくなっている。ここで、外筒1の外部における冷媒の圧力をHPとし、外筒1の内部における冷媒の圧力をMPとすると(HP>MP)、第一の孔3及び第二の孔4における圧力バランスは、それぞれ式(1)、式(2)のようになる。
HP=MP+ρV1 2/2+ΔP1・・・(1)
HP=MP+ρV2 2/2+ΔP2・・・(2)
ここで、ρは冷媒の密度であり、V1、V2は、それぞれ第一の孔3、第二の孔4から外筒1内へ流入する冷媒の流速であり、ΔP1、ΔP2は、それぞれ第一の孔3、第二の孔4の圧力損失である。
ΔP1<ΔP2とすると、式(1)、式(2)から、V1>V2となる。外筒1内には、すでに冷媒の旋回流が存在する。この旋回流の流速(旋回流速度)をV0とする。第一の孔3及び第二の孔4から新しく外筒1内へ流入する冷媒は、前記旋回流速度V0と略等しくなる。第一の孔3から外筒1内へ流入する冷媒の流速(以下、第一の速度という。)V1は、第二の孔4から外筒1内へ流入する冷媒の流速(以下、第二の速度という。)V2よりも大きい。このため、第一の速度V1及び第二の速度V2が、旋回流速度V0になったときには、第一の孔3から外筒1内へ流入する冷媒の流れ(以下、第一流れという。)の静圧Ps1は、第二の孔4から外筒1内へ流入する冷媒の流れ(以下、第二流れという。)の静圧Ps2よりも大きくなる(ベルヌーイの定理)。
すなわち、第一の孔3が外筒1の内壁13に顔を出す部分5から外筒1内に導入される混合物の流れ10は、すぐ下にある孔6(4)から導入される混合物の流れ11に、静圧の違いによって、引き寄せられ、図に点線で示したように、図の下方に曲がる。このような作用を発生させるため、この発明では、第一の孔3と第二の孔4との間隔は、第二の孔4から導入される混合物周辺の圧力変化が第一の孔3から導入される混合物に影響を及ぼす距離であることが必要となる。離れすぎていると、速度の違いによる圧力変化が互いに影響を及ぼすことなく、流れを曲げるまでには至らないからである。この観点からは、第一の孔3と第二の孔4との中心間距離Lは、(第一の孔の半径)+(第二の孔の半径)<L<(第一の孔の直径)とするのが理想である。
上記のように、大きさの異なる孔3、4を形成するには、ドリルの径を変えるのが一般的であるが、同一のドリルで、完全に外筒を貫通する手前で加工を止めると、ドリルの先端のみによって小さな孔が穿設可能となる。このようにすれば、ドリル交換の手間も省け、加工工数をさらに減少させることができる。
このように、この発明にかかるオイルセパレータは、混合物を導入する導入口を外筒に対して斜めに穿たなくても、当該混合物を吐出口から遠ざかる方向で十分な螺旋旋回をさせ、潤滑油を遠心分離させることができるという効果を有する。これにより、オイルセパレータに穿つ孔の加工も容易となり、加工数減少による加工コストの低減を実現できる。
図2−1〜2−3は、この発明の実施例2に係るオイルセパレータを示す斜視図、断面図、および側面図である。肉盛り座部2の形成は実施例1と同様なので、ここでは説明を省略する。また、実施例1と同一の部分には、同一の符号を付して説明を省略する。
この発明にかかるオイルセパレータの外筒1は、肉盛り座部2の表面から、長孔21が穿たれる。上記図に示すように、この長孔21は、混合物の流れを曲げたい方向、つまり、吐出口から遠ざかる方向で、図でいうところの下方に長い断面を有する。そして、外筒1の軸に直交する平面と平行となる方向で、外筒1の表面(肉盛り座部2)から真っ直ぐにドリル等の穿設工具を挿入したときに当該穿設工具の側面が外筒1の内壁をえぐる位置に当該長孔21は穿たれる。つまり、図2−3のように、側面から見た場合に、長孔21から内壁の断面が見える位置に、当該長孔21が穿たれる。
そして、混合物の流れを曲げたい方向(吐出口から遠ざかる方向で図の下方)にある位置の部分ほど、当該長孔21の深さが大きくなっており、当該深さが滑らかに遷移している。長孔21の深さの具体的な値は、この発明において本質的ではないが、長孔21が外筒1の内壁13をえぐる深さと、混合物の流れが曲がり具合とのバランスを考慮して、決定するのが好ましい。ここでは、一般的な位置として、図2−2に示すように、外筒1の径の、およそ半分となる位置で孔が終わるようにした。なお、上記深さの滑らかな遷移には、ドリルやリーマの先端角度を利用すると加工が容易である。
長孔21が上記のようになっていると、当該長孔21から導入される混合物が、長孔21が内壁13をえぐる部分24の流れ方向終端に形成される壁部22にぶつかる。そして、当該壁部22は、深さの違いから斜めに形成されるので、これに沿って、流れが形成される。したがって、結局、流れを曲げたい方向(図の下方)に、混合物の流れ23が曲げられことになり、外筒1の下方に向く速度成分により、当該混合物は、螺旋状に内壁13を伝わるようになる。
このように、この発明にかかるオイルセパレータは、混合物を導入する導入口を外筒に対して斜めに穿たなくても、当該混合物を螺旋旋回させることができるという効果を有する。これにより、オイルセパレータに穿つ孔の加工も容易となり、加工コストの低減を実現できる。
図3−1〜3−3は、この発明の実施例3に係るオイルセパレータを示す斜視図、断面図、および側面図である。肉盛り座部2の形成は実施例1等と同様なので、ここでは説明を省略する。また、実施例1と同一の部分には、同一の符号を付して説明を省略する。
この発明にかかるオイルセパレータの外筒1は、肉盛り座部2の表面から、長孔31が穿たれる。図3−2、3−3に示すように、この長孔31は、外筒1を側面から見た場合、混合物の流れを曲げたい方向、つまり、図の下方に対して直角方向に一定角度傾いた断面形状を有する。混合物の流れを曲げたい方向と反対方向の端に位置する部分31aの長孔31は、外筒1の中心軸に直交する平面と平行となる方向で外筒1を貫いている。また、混合物の流れを曲げたい方向の端に位置する部分31bの長孔31は、外筒1の中心軸に直交する平面と平行となる方向で、かつ外筒1の断面円形内壁13の接線方向で、外筒1の壁を貫くようにしてある。なお、上記部分31aの長孔31の深さは、外筒1の半径と同一として、対面となる内壁13には穿たず、混合物の流れに余計な影響を与えないようにしている。
長孔31が上記のようになっていると、混合物の流れを曲げたい方向の端に位置する部分31bの長孔31を通って導入される混合物は、円筒内壁13に沿って流れる。これに対し、混合物の流れを曲げたい方向と反対側の端に位置する部分31aの長孔31を通って導入される混合物は、孔の真っ正面にある部分33の内壁13に衝突し、動圧が下がる分だけ静圧が高くなる(ベルヌーイの定理)。これにより、内壁13の長手方向で静圧の勾配ができて、混合物の流れに下方成分が生じる。したがって、結局、全体として流れを曲げたい方向(図の下方)に、混合物の流れ34が曲げられことになり、混合物は、螺旋状に内壁13を伝わり、遠心分離作用により、潤滑油が分離される。
また、長孔31が上記のようになっていると、当該長孔31の上部となる部分31aと下部となる部分31bとで、孔の深さ異なることになる。孔の深さ(長さ)が異なれば、混合物の速度分布も異なり、圧力差にも変化が起きる。したがって、孔の深さ(長さ)の変化にも考慮して、長孔31の上記幾何学的な配置を決定することが重要である。なお、ここでは、長孔31を採用したが、これを複数に分離したような複数の孔としても、上記と同様に、混合物の流れを曲げることができる。
このように、この発明にかかるオイルセパレータは、混合物を導入する導入口を外筒に対して斜めに穿たなくても、当該混合物を螺旋旋回させることができるという効果を有する。これにより、オイルセパレータに穿つ孔の加工も容易となり、加工数減少による加工コストの低減を実現できる。
図4−1〜4−3は、この発明の実施例4に係るオイルセパレータを示す斜視図、断面図、および側面図である。肉盛り座部2の形成は実施例1等と同様なので、ここでは説明を省略する。また、実施例1と同一の部分には、同一の符号を付して説明を省略する。
この発明にかかるオイルセパレータの外筒1は、肉盛り座部2の表面から、複数の孔41、42、43が穿たれる。図4−3に示すように、これらの孔41、42、43は、外筒1を側面から見た場合、冷媒と潤滑油の混合物の流れを曲げたい方向に対して直角方向で外筒1の軸方向に一定角度傾いて並設される。また、これらの孔41、42、43は、外筒1の軸に直交する平面と平行となる方向で、外筒1を貫いている。なお、ここでは孔を3つ穿設した場合を示したが、原理的にこの数に限るものではない。
孔41、42、43が上記のようになっていると、それぞれの孔41、42、43から導入される混合物は、孔の真っ正面にある部分44、45、46の内壁13にそれぞれぶつかり、動圧が下がる分だけ静圧が高くなる。その静圧の上昇する度合いは、衝突の度合い、すなわち孔41、42、43の正面にある内壁13の角度によって変わる。具体的には、孔41から導入される混合物が内壁13に衝突する場合が、最も正面の内壁13の角度が大きいので、静圧が上昇しやすい。他方、孔43から導入される混合物は、内壁13の略接線方向に導入されるから、衝突とまではいかず、内壁13に沿って流れて静圧は上昇しにくい。このような原理から、当該静圧の高い方から低い方へ、混合物は流れ方向が変わる。したがって、結局、全体として流れを曲げたい方向(図の下方)に、混合物の流れ47、48、49が曲げられることになり、当該混合物は、螺旋状に内壁13を伝わるようになる。
混合物の流れを曲げたい方向の端に位置する孔43は、できるだけ、外筒1の内壁の接線方向にした方が、当該内壁に沿った流れが残りやすく、孔42から導入される混合物の静圧上昇との間で差が生じやすいので好ましい。孔の数を2つにして、一方の孔を当該接線方向としたのが、図5−1〜5−3、および図6−1〜6−3である。具体的に、図5−1〜5−3は、孔51が接線方向に穿たれた孔であり、当該孔51が、孔52よりも低い位置(混合物の流れを曲げたい方向の位置)に穿たれている。これは、図4−1等の孔43が内壁接線方向に穿たれたものと考えればよい。
また、孔52は、孔51に対して、水平方向で角度を有するように穿たれている(図5−2、5−3参照)。このようにしても、孔51と孔52とから導入される混合物の流れに、静圧の差が生じ、外筒1の中心軸方向における両孔51、52の位置の違いから、混合物の流れは図の下方に曲がる。孔52の孔51に対する上記水平方向の角度は、図6−1〜6−3の孔62の孔61に対する角度のように、できるだけ急角度にして、内壁13にぶつかるようにした方が、混合物の流れの動圧成分が静圧成分に変わりやすく、孔61との静圧の差が大きくなるので好ましい。
このように、この発明にかかるオイルセパレータは、混合物を導入する導入口を外筒に対して斜めに穿たなくても、当該混合物を螺旋旋回させることができるという効果を有する。これにより、オイルセパレータに穿つ孔の加工も容易となり、加工数減少による加工コストの低減を実現できる。なお、上記複数の孔は、これらを繋げるような1つの長孔にしても同一の効果が得られる。
以上のように、本発明にかかるオイルセパレータは、自動車部品や家電製品の部品としての空気調和装置に用いられるオイルセパレータに有用であり、特に、圧縮機内部に構築されるオイルセパレータの生産、使用に適している。
この発明の実施例1に係るオイルセパレータを示す斜視図である。 この発明の実施例1に係るオイルセパレータを示す断面図である。 この発明の実施例1に係るオイルセパレータを示す側面図である。 この発明の実施例2に係るオイルセパレータを示す斜視図である。 この発明の実施例2に係るオイルセパレータを示す断面図である。 この発明の実施例2に係るオイルセパレータを示す側面図である。 この発明の実施例3に係るオイルセパレータを示す斜視図である。 この発明の実施例3に係るオイルセパレータを示す断面図である。 この発明の実施例3に係るオイルセパレータを示す側面図である。 この発明の実施例4に係るオイルセパレータを示す斜視図である。 この発明の実施例4に係るオイルセパレータを示す断面図である。 この発明の実施例4に係るオイルセパレータを示す側面図である。 この発明の実施例5に係るオイルセパレータを示す斜視図である。 この発明の実施例5に係るオイルセパレータを示す断面図である。 この発明の実施例5に係るオイルセパレータを示す側面図である。 図5−1のオイルセパレータの変形例を示す斜視図である。 図5−2のオイルセパレータの変形例を示す断面図である。 図5−3のオイルセパレータの変形例を示す側面図である。
符号の説明
1 外筒
2 盛り座部
3、4、5、6、41、42、43、51、52、61、62 孔
13 内壁
21、31 長孔
22 壁部

Claims (2)

  1. 冷媒と潤滑油の混合物の流れを曲げたい方向に長い断面を有し、
    外筒の中心軸に直交する平面と平行となる方向で当該外筒の表面から真っ直ぐに穿設工具を挿入したときに当該穿設工具の側面が当該外筒の内壁をえぐる位置に穿たれる長孔であって、
    前記混合物の流れを曲げたい方向にある位置の孔ほど、前記長孔の深さが大きくなっており、当該深さが滑らかに遷移していることを特徴とするオイルセパレータ。
  2. 外筒の中心軸に直交する平面と平行となる方向で、当該外筒壁を貫く長孔であって、前記外筒を側面から見た場合、冷媒と潤滑油との混合物の流れを曲げたい方向に対して直角方向に一定角度傾いた断面を有する長孔を有し、
    前記混合物の流れを曲げたい方向の端に位置する部分の前記長孔は、当該外筒の断面円形内壁の接線方向で穿たれることを特徴とするオイルセパレータ。
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