JP2006308127A - 熱交換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 熱交換効率が良好で、安価な熱交換器を提供するものである。
【解決手段】 本発明に係る熱交換器10は、温度差のある流体同士の間で、高温の流体の熱を低温の流体に伝熱させて熱回収し、熱交換を行うものであり、一方の流体F1の雰囲気内に、他方の流体F2がその内部に導入される伝熱管11を設け、その伝熱管11の周りに、表層部が3次元的なポーラス構造を有する多孔質体15を設けたものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、1次冷却系又は2次冷却系における熱交換器に係り、特に、熱交換効率が良好な熱交換器に関するものである。
熱交換器は、温度差のある流体同士の間で、高温の流体の熱を低温の流体に伝熱させて熱回収し、熱交換を行っている。一般に、熱交換器は、熱交換部の表面積を大きくした方が熱交換効率が良好である。このため、熱交換部であるフィン部材などを、表面に微細な孔を有する板材やハニカム構造の板材で構成したり、それらの板材を積層させた積層体で構成することで、表面積の増大を図っている。例えば、金属多孔質部材を用いた熱交換器(例えば、特許文献1参照)や、多数の開口を備えた熱伝達板を用いた熱交換器(例えば、特許文献2参照)がある。
特開2004−156881号公報 特開2002−243379号公報
ところで、前述した微細孔構造やハニカム構造は、一般に、機械加工によって形成されることから、加工に手間と時間がかかり、生産コスト上昇の一因となっていた。
また、ガスタービンなどの排気ガスは約1000℃にも達するため、この排気ガスを用いて熱交換を行う場合、熱交換部を耐熱合金で構成する必要がある。しかしながら、前述した微細孔構造やハニカム構造の熱交換部は、機械加工が容易であることが重要となるため、これらの熱交換部に難削材である耐熱合金を適用することは困難である。よって、高温の流体(ガスや液体)が導入される熱交換部に、微細孔構造やハニカム構造のものを適用することは困難であった。
以上の事情を考慮して創案された本発明の目的は、熱交換効率が良好で、安価な熱交換器を提供することにある。
上記目的を達成すべく本発明に係る熱交換器は、温度差のある流体同士の間で、高温の流体の熱を低温の流体に伝熱させて熱回収し、熱交換を行う熱交換器において、
一方の流体の雰囲気内に、他方の流体がその内部に導入される伝熱管を設け、その伝熱管の周りに、表層部が3次元的なポーラス構造を有する多孔質体を設けたものである。
ここで、伝熱管は、その周りに複数のフィン部材を備え、そのフィン部材の表面にも多孔質体を設けることが好ましい。伝熱管の内周面にも多孔質体を設けることが好ましい。多孔質体は、板状の本体部と、その本体部と一体に鋳造形成された3次元的なポーラス構造を有する多孔質層とで構成されるプレート部材であることが好ましい。
また、本発明に係る熱交換器は、温度差のある流体同士の間で、高温の流体の熱を低温の流体に伝熱させて熱回収し、熱交換を行う熱交換器において、
ブロック状の熱交換器本体の内部に、一方の流体が導入される流路を形成すると共に、他方の流体が循環供給される循環路を形成し、少なくとも流路の内面に、表層部が3次元的なポーラス構造を有する多孔質体を設けたものである。
ここで、流路及び循環路のそれぞれの内面に、多孔質体を設けてもよい。多孔質体は、板状の本体部と、その本体部と一体に鋳造形成された3次元的なポーラス構造を有する多孔質層とで構成されるプレート部材であることが好ましい。流路及び循環路内に、プレート部材を敷設することが好ましい。
さらに、本発明に係る熱交換器は、温度差のある流体同士の間で、高温の流体の熱を低温の流体に伝熱させて熱回収し、熱交換を行う熱交換器において、
板状の熱交換プレートの表面に、高温の流体が導入される溝状の第1流路を形成し、別の熱交換プレートの表面に、低温の流体が導入される溝状の第2流路を形成し、各流路の内面に、表層部が3次元的なポーラス構造を有する多孔質体を設け、第1流路を有する上記熱交換プレートと第2流路を有する上記熱交換プレートを少なくとも1層ずつ交互に積層させたものである。
ここで、第1流路及び第2流路のそれぞれの内面に、多孔質体を設けてもよい。多孔質体が、板状の本体部と、その本体部と一体に鋳造形成された3次元的なポーラス構造を有する多孔質層とで構成されるプレート部材であることが好ましい。第1流路及び第2流路内に、プレート部材を敷設することが好ましい。
本発明によれば、熱交換部に、鋳造形成された3次元的なポーラス構造を有する熱交換器を得ることができるという優れた効果を発揮する。
(第1の実施形態)
以下、本発明の好適一実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
本発明の好適一実施の形態に係る熱交換器の断面概略図を図1に示す。
図1に示すように、本実施の形態に係る熱交換器10は、温度差のある流体同士F1,F2の間で、高温の流体F1の熱を低温の流体F2に伝熱させて熱回収し、熱交換を行うものであり、主に伝熱管11で構成される。
伝熱管11は、一方の流体(例えば、高温の流体F1)の雰囲気内、すなわち一方の流体が導入される配管(図示せず)内に配設される。伝熱管11の内部には、他方の流体(例えば、低温の流体F2)が導入される。一方の流体F1と他方の流体F2は向流となるように導入、すなわち一方の流体F1の流れ方向(図1中では右方向)と他方の流体F2の流れ方向(図1中では左方向)が逆向きとなるように導入することが好ましい。また、伝熱管11は、その周りに複数のフィン部材12を備えている。その伝熱管11及びフィン部材12の表面に、表層部が3次元的なポーラス構造を有する多孔質体15が設けられる。多孔質体15は、伝熱管11の内周面にも設けてもよい。
多孔質体15は、図2に示すように、板状の本体部13と、その本体部13と一体に鋳造形成された3次元的なポーラス構造を有する多孔質層14とで構成されるプレート部材である。このプレート部材を、伝熱管11及びフィン部材12の表面に多数貼設することで、伝熱管11及びフィン部材12の表面に多孔質体15の層が形成される。多孔質体15の層が形成された領域が、熱交換部となる。
この多孔質体15(プレート部材)の製造方法について説明する。
多孔質体15は、精密鋳造法、すなわちインベストメント鋳造法(ロストワックス法)によって製造される。
先ず、所定形状のキャビティを有する金型(雌型)を製造する(工程A)。この金型内に蝋材を射出成型などの手法により注入し(工程B)、蝋材の硬化後、金型から蝋成形体を取り出す(工程C)。この蝋成形体を用いて、消失模型である蝋型(雄型)が得られる。この蝋型は、多孔質体15における本体部13とほぼ同サイズ、同形状とされる。工程A〜Cにおいて、必要に応じて2種類以上の蝋成形体を成形すると共に、これらを組み立て、目的とする蝋型を得るようにしてもよい。蝋型は、後述する鋳造時に用いる堰、湯道、及び湯口を備えている。また、複数の蝋型をツリー状又はクラスタ状に一体化してもよい。ここで言う蝋材とは、蝋そのものだけではなく、樹脂(プラスチック)全般を含んでいる。
次に、この蝋型の周囲の、3次元的なポーラス構造としたい部分に位置させて可燃性の粉粒体の層を形成する。具体的には、蝋型の周囲に、粉末状又は顆粒状を呈した可燃性の粉粒体を任意に付着させる。これによって、周囲に3次元的なポーラス構造の層を有する蝋型が得られる。
この時、蝋型の周囲に付着させる粉粒体の配列を制御することで、ランダムに孔が配置されたポーラス構造や、所定方向に孔が配向配置されたポーラス構造を得ることができる。また、粉粒体のサイズ・形状を変えることで、ポーラス構造の孔サイズ、孔形状を制御することができる。また、粉粒体の層の厚さを制御することで、後述する鋳型の多孔質層の厚さ、延いては鋳造製品の多孔質層の厚さを制御することができる。
粉粒体の層の形成後、蝋型の周囲にセラミック前駆体スラリを付着、乾燥させ、スラリ膜をコーティングする。この時、スラリは、層のポーラス構造部(空隙内)にも入り込み、粉粒体はスラリ膜で覆われる。スラリの付着方法としては、浸漬法、吹き付け法、塗布法が挙げられるが、層内部へのスラリの浸透性が良好な浸漬法が好ましい。また、スラリ膜の膜厚は、スラリの付着、乾燥作業を適宜繰り返すことで制御される。
スラリ膜をコーティングした蝋型に、例えば、100〜180℃、好ましくは140〜160℃前後の温度、4〜8気圧で加熱・加圧処理を施して脱蝋を行う。これによって、蝋材が溶け、蝋型が消失して空洞となり、スラリ膜の内部に空洞を有する鋳型前駆体が得られる。この段階では、スラリ膜中の粉粒体は消失せず、粉粒体の形状が保持されている。
脱蝋後、鋳型前駆体に、例えば900〜1300℃の温度で焼成処理を施し、スラリ膜を焼き固めて殻体(シェル)を形成する。この焼成処理時、殻体の内側から外側に向かって可燃性の粉粒体が徐々に燃焼消失してゆく。これに伴って粉粒体が位置していた部分が微小空洞となり、燃焼の際に発生したガスは隣接する微小空洞を通って空洞へと達し、殻体の外に排出される。粉粒体の燃焼消失温度は、スラリ膜の焼成温度以下、好ましくはスラリ膜の焼成温度よりも100℃位低い温度以下となるように材料の選択がなされる。その結果、粉粒体が燃焼消失する際に、発生ガスによって微小空洞が損壊されるおそれがなく、微小空洞の形状を保持できると共に、各微小空洞が相互に連通される。よって、殻体の内部にキャビティ(蝋型の空洞+粉粒体の微小空洞)を有するセラミックス製の鋳型が得られる。言い換えると、鋳型は、殻体のキャビティ表面に、3次元的なポーラス構造の多孔質層を有している。
次に、鋳型のキャビティに金属溶湯を注湯して鋳込みを行う。この時、各微小空洞が相互に連通していることから、金属溶湯は微小空洞の隅々にまで入り込む。その後、鋳型を冷却することで鋳型内に鋳造体が形成され、鋳造が完了する。金属溶湯の鋳込み方法としては、置注ぎ、遠心鋳造、吸引鋳造(低圧鋳造)などが適用可能である。
鋳造後、殻体にブラストクリーニングを施し、殻体(シェル)を除去する。これによって、板状の本体部13の表面に3次元的なポーラス構造の多孔質層14を有する一体物の鋳造製品(多孔質体15)が得られる。ブラストクリーニングとしては、サンドブラスト、ショットブラスト、又はウォータジェット(高圧水の吹き付け)のいずれでもよい。また、ブラストクリーニング以外の殻体の除去方法として、シェイクアウトを用いてもよい。
以上に述べたように、殻体のキャビティ表面に3次元的なポーラス構造の多孔質層を有する鋳型を用いることで、従来、鋳造法では製造できなかった表面に複雑で3次元的なポーラス構造の多孔質層を有する鋳造製品(表面に3次元的なポーラス構造の多孔質層14を有する多孔質体15)を、一体的に、かつ、容易に得ることができる。
ここで、粉末状又は顆粒状を呈した可燃性の粉粒体のマトリックスとしては、900〜1300℃の焼成処理温度で、完全に(又は略完全に)燃焼消失するものであれば特に限定するものではなく、例えば、木材、繊維、炭素(グラファイト)等が挙げられる。また、蝋型の周囲に粉粒体を付着させる方法としては、特に限定するものではなく、例えば、蝋型の周囲に接着剤や粘着剤を塗布する方法などが挙げられる。この時、粉粒体の周囲に接着剤や粘着剤を多量に付け過ぎると、微小空洞を精度よく形成することができなくなるため、あまり好ましくない。
また、金属溶湯のマトリックス、すなわち多孔質体15の構成材は、鋳造用金属(又は合金)として慣用的に用いられているものであれば特に限定するものではなく、例えばNi基超合金、Co基超合金、Cu合金、及びAl合金などが挙げられる。熱交換器10において、熱交換効率を重視する場合、熱伝導性が良好なCu合金が好ましい。また、熱交換器10において、熱伝導性及び軽量性を重視する場合、Al合金が好ましい。さらに、熱交換器10において、高温流体使用時の耐熱性を重視する場合、Ni基超合金、Co基超合金が好ましい。
多孔質体15における本体部13の形状及び面形状は制限されず、かつ、そのサイズは一定の範囲内であれば自由に調整できることから、伝熱管11及びフィン部材12の表面を隙間なく、多孔質体15で覆うことも可能である。多孔質体15の1ユニットの大きさは、例えば、最大で縦100mm×横100mm×厚さ10〜20mmとされ、多孔質層14の厚さは約1〜5mmとされる。もちろん、このサイズのユニットよりも大型(又は小型)の任意のサイズのユニットが、自由に作製可能である。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
本実施の形態に係る熱交換器10は、伝熱管11及びフィン部材12の表面を3次元的なポーラス構造を有する多孔質体15の層で覆っているため、熱交換部(伝熱管11及びフィン部材12)の表面積が飛躍的に増大する。その結果、本実施の形態に係る熱交換器10は、伝熱管11及びフィン部材12だけで構成される熱交換器と比べて、熱交換効率が著しく向上する。熱交換効率は、多孔質体15で覆われた面積が大きいほど高くなる。このため、多孔質体15の被覆面積を調整したり、多孔質体15の多孔質層14の厚さを調整したりすることで、熱交換効率を一定の範囲で自在に調整することができる。
また、本実施の形態に係る熱交換器10の多孔質体15を、Ni基超合金やCo基超合金などの耐熱合金を用いて構成することで、例えば、1000℃を超えるような高温の流体F1であっても熱交換が可能な熱交換器となる。高温の流体F1を用いて熱交換を行うことで、熱交換器10におけるシステム全体の高効率化が可能となる。
さらに、本実施の形態に係る熱交換器10の多孔質体15は、鋳造品(精密鋳造品)であるため、機械加工品と異なり、ニアネットシェイプでの成形が可能である。よって、Ni基超合金やCo基超合金などの難削材であっても、容易に、ニアネットシェイプの多孔質体15を得ることができる。また、この多孔質体15は、一旦金型を作ってしまえば、容易に、かつ、短時間で大量生産することができる。このため、多孔質体15の生産コストを低く抑えることができる。延いては、熱交換器10を安価に製造することが可能となる。
また、特許文献1に記載された熱交換器では、金属製の隔壁の表層に金属粉末とろう材とを練り合わせた板状ペーストからなる接合層を密着接合させていた。ところが、この接合はろう付けによってなされるものであるため、接合力が低いと共に、ろう材の融点を超える高温の流体を流すとろう材が融解して接合層が剥がれてしまうという問題があった。これに対して、本実施の形態に係る熱交換器10の多孔質体15は、本体部13と多孔質層14が鋳造によって一体に設けられているため、ろう付けに比べて接合力が高いと共に、流体の温度が多孔質体15の構成材の融点を超えない限り、多孔質層14が本体部13から剥がれることはない。つまり、熱的信頼性に優れた熱交換器10が得られる。
さらに、本実施の形態に係る熱交換器10は、多孔質体15を熱交換器の熱交換部に貼設することで得られることから、既存(又は既設)の熱交換器に対しても適用可能である。
次に、本発明の他の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
(第2の実施形態)
本発明の他の好適一実施の形態に係る熱交換器の分解斜視図を図3に示す。尚、図1,図2と同様の部材には同じ符号を付しており、これらの部材については説明を省略するものとする。
図3に示すように、本実施の形態に係る熱交換器30は、温度差のある流体同士F1,F2の間で、高温の流体F1の熱を低温の流体F2に伝熱させて熱回収し、熱交換を行うものであり、主に本体部材31と蓋部材33で構成される。本体部材31と蓋部材33でブロック状の熱交換器本体が構成される。この熱交換器本体は、その内部に、一方の流体(例えば、高温の流体F1)が導入される流路32と、他方の流体(例えば、低温の流体F2)が循環供給される循環路34を有する。
具体的には、本体部材31はその上面に溝状の流路32を有しており、この流路32に多孔質体15の各ユニットが平面状に多数個敷設され、多孔質体15を敷設した領域が熱交換部となる。
蓋部材33は、本体部材31の上面に載置される。本体部材31の上面に蓋部材33を載置することで、熱交換部がトンネル状の閉空間となり、この閉空間に一方の流体F1が導入される。また、蓋部材33は、その内部にトンネル状の循環路34を有しており、この循環路34に他方の流体F2が導入される。流路32に導入される流体F1と循環路34に導入される流体F2は、向流となるように導入することが好ましい。
ここで、流路32及び循環路34の各パターンは、平面視ほぼ同一であることが好ましい。また、低温の流体F2が導入される循環路34は、本体部材31に形成してもよく、又は蓋部材33と本体部材31の両方に形成してもよい。
本実施の形態に係る熱交換器30においても、前述した第1の実施形態に係る熱交換器10と同様の作用効果が得られる。また、本実施の形態に係る熱交換器30によれば、熱交換部の形状、サイズは、流路32のパターンによって決定される。このため、流体配管などの取り合いに応じて流路32のパターンを設定するだけで、熱交換器における熱交換部の設計を容易に変更することができる。
また、本実施の形態に係る熱交換器30においては、本体部材31に形成した溝状の流路32に多孔質体15を敷設する場合について説明を行ったが、特にこれに限定するものではない。例えば、図4に示すように、平板部材41の上面に平板プレート45を所定のパターンで平面状に敷設したものを本体部材31としてもよい。この場合、平板プレート45の非敷設領域が流路32となる。この平板プレート45の非敷設領域に多孔質体15の各ユニットを敷設することで、熱交換部が形成される。本体部材31の大きさがあまり大きくない場合、すなわち熱交換器30の大きさがあまり大きくない場合、この方法を用いることで、極めて簡単に流路32を形成することができる。
さらに、本実施の形態に係る熱交換器30においては、流路32のみに多孔質体15を敷設する場合について説明を行ったが、特にこれに限定するものではない。例えば、循環路34にも多孔質体15を敷設するようにしてもよい。これによって、流路32に導入された高温の流体F1と循環路34に導入された低温の流体F2の熱交換効率がさらに良好となる。
(第3の実施形態)
本発明の別の好適一実施の形態に係る熱交換器の分解斜視図を図5に示す。尚、図1〜図4と同様の部材には同じ符号を付しており、これらの部材については説明を省略するものとする。
図5に示すように、本実施の形態に係る熱交換器50は、温度差のある流体同士F1,F2の間で、高温の流体F1の熱を低温の流体F2に伝熱させて熱回収し、熱交換を行うものであり、主に複層(図5中では4層を図示)の熱交換プレートからなる本体部材51と蓋部材52で構成される。
本体部材51は、高温の流体F1が導入される熱交換プレート53と低温の流体F2が導入される熱交換プレート55の積層体である。具体的には、熱交換プレート53は、その表面に高温の流体F1が導入される溝状の第1流路54を有する。また、熱交換プレート55は、その表面に低温の流体F2が導入される溝状の第2流路56を有する。第1流路54及び第2流路56の各パターンは、平面視ほぼ同一であることが好ましいが、全く異なっていてもよい。
各熱交換プレート53,55は、少なくとも1層ずつ交互に(図5中では、2層ずつ交互に53a,55a,53b,55bの順で)積層され、各層間が接合される。各流路54,56には多孔質体15が敷設され、多孔質体15を敷設した領域が熱交換部となる。
蓋部材52は、本体部材51の上面に載置される。各熱交換プレート53,55を積層することで、最上層の熱交換プレート(図5中では熱交換プレート53a)を除いて各熱交換部が閉空間となる。また、本体部材51の上面に蓋部材52を載置することで、最上層の熱交換プレートの熱交換部が閉空間となる。各閉空間にそれぞれの流体F1,F2が導入される。図6に示すように、第1流路54に導入される流体F1と第2流路56に導入される流体F2は、向流となるように導入することが好ましい。
ここで、各熱交換プレート53,55の接合方法としては、拡散接合やろう付けなどの方法が挙げられ、特に限定するものではない。拡散接合は、高温雰囲気下、高圧を負荷する(例えば、Ni基超合金同士の拡散接合の場合、約1000〜1350℃、0.1〜500MPa、好ましくは約1150〜1300℃、10〜200MPa)だけで、層間接合を達成可能である。流体F1の温度が高い場合は、ろう付けだと接合部の耐熱性が不十分となるため、拡散接合の方が好ましい。
本実施の形態に係る熱交換器50においても、前述した第1及び第2の実施形態に係る熱交換器10,30と同様の作用効果が得られる。また、本実施の形態に係る熱交換器50によれば、各熱交換プレート53,55ごとに異なる流体(水、オイル、ガスなどの種類と、冷or熱などの温度状態)を導入することができるため、それぞれの熱交換効率を組み合わせることで熱交換器システム全体の熱交換効率を自在に調整することができ、高効率化を図ることができる。また、各熱交換プレート53,55を積層させて本体部材51を構成していることから、設置スペースの低減を図ることができる。すなわち、高効率で省設置スペースの熱交換器となることから、熱交換器システム全体のサイズダウンを図ることができる。
接合面における多孔質層14の表面粗さを小さくすることで、層間接合がより容易となると共に、層間の接合強度をより高くすることができる。多孔質層14の表面粗さを小さくする方法としては、機械加工(例えば、フライス加工)による切削法や、製造時に予め調整しておく方法がある。後者の方法は、例えば、多孔質体15の製造時、蝋型の周囲に粉粒体の層を付着、形成させる際、型などを用いて粉粒体の層表面を滑らかに形成するというものである。
流体F1,F2間の温度勾配が急峻だと、各熱交換プレート53,55の接合部における温度変化が大きく、熱的に厳しくなる。この場合、図5に示すように、第1流路54と第2流路56の位置をずらして形成したり、熱交換プレート53,55の間に中間層(例えば、図4に示した平板プレート45)を配置してもよい。これによって、各熱交換プレート53,55の接合部における温度変化を緩和することができる。
以上、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、他にも種々のものが想定されることは言うまでもない。
本発明の好適一実施の形態に係る熱交換器の断面概略図である。 図1における多孔質体の拡大断面図である。 本発明の他の好適一実施の形態に係る熱交換器の分解斜視図である。 多孔質体の配置状態を説明するための本体部材の平面図である。 本発明の別の好適一実施の形態に係る熱交換器の分解斜視図である。 図5における熱交換プレートの積層状態を説明するためのモデル図である。
符号の説明
10 熱交換器
11 伝熱管
15 多孔質体
F1 高温の流体(一方の流体)
F2 低温の流体(他方の流体)

Claims (12)

  1. 温度差のある流体同士の間で、高温の流体の熱を低温の流体に伝熱させて熱回収し、熱交換を行う熱交換器において、
    一方の流体の雰囲気内に、他方の流体がその内部に導入される伝熱管を設け、
    その伝熱管の周りに、表層部が3次元的なポーラス構造を有する多孔質体を設けたことを特徴とする熱交換器。
  2. 上記伝熱管がその周りに複数のフィン部材を備え、そのフィン部材の表面にも上記多孔質体を設けた請求項1記載の熱交換器。
  3. 上記伝熱管の内周面にも上記多孔質体を設けた請求項1又は2記載の熱交換器。
  4. 上記多孔質体が、板状の本体部と、その本体部と一体に鋳造形成された3次元的なポーラス構造を有する多孔質層とで構成されるプレート部材である請求項1から3いずれかに記載の熱交換器。
  5. 温度差のある流体同士の間で、高温の流体の熱を低温の流体に伝熱させて熱回収し、熱交換を行う熱交換器において、
    ブロック状の熱交換器本体の内部に、一方の流体が導入される流路を形成すると共に、他方の流体が循環供給される循環路を形成し、
    少なくとも流路の内面に、表層部が3次元的なポーラス構造を有する多孔質体を設けたことを特徴とする熱交換器。
  6. 上記流路及び上記循環路のそれぞれの内面に、上記多孔質体を設けた請求項5記載の熱交換器。
  7. 上記多孔質体が、板状の本体部と、その本体部と一体に鋳造形成された3次元的なポーラス構造を有する多孔質層とで構成されるプレート部材である請求項5又は6記載の熱交換器。
  8. 上記流路及び上記循環路内に、上記プレート部材を敷設した請求項5から7いずれかに記載の熱交換器。
  9. 温度差のある流体同士の間で、高温の流体の熱を低温の流体に伝熱させて熱回収し、熱交換を行う熱交換器において、
    板状の熱交換プレートの表面に、高温の流体が導入される溝状の第1流路を形成し、
    別の熱交換プレートの表面に、低温の流体が導入される溝状の第2流路を形成し、
    各流路の内面に、表層部が3次元的なポーラス構造を有する多孔質体を設け、
    第1流路を有する上記熱交換プレートと第2流路を有する上記熱交換プレートを少なくとも1層ずつ交互に積層させたことを特徴とする熱交換器。
  10. 上記第1流路及び上記第2流路のそれぞれの内面に、上記多孔質体を設けた請求項9記載の熱交換器。
  11. 上記多孔質体が、板状の本体部と、その本体部と一体に鋳造形成された3次元的なポーラス構造を有する多孔質層とで構成されるプレート部材である請求項9又は10記載の熱交換器。
  12. 上記第1流路及び上記第2流路内に、上記プレート部材を敷設した請求項9から11いずれかに記載の熱交換器。
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