JP2006307818A5 - - Google Patents

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圧力差発生装置及び圧力差発生方法
本発明は給排水するタンクを利用する圧力差発生装置とそれを用いた圧力差発生方法に関するものであり、特にエアタービンや、潮位差を利用する水力発電を行う発電装置や気流発生装置に関する。
従来の水力発電は水の圧力でタービンを回転させるもので流体摩擦が大きく、低水位差では高速のタービン回転が困難で発電効率を上げることが出来なかった。
特開2001−132607号公報
本発明が解決しようとする課題は次のとおりである。
(1)低水位差の水力発電で発電効率を上げる。
(2)発電に関連した装置の動力を発電装置の原理の圧力で動作させる。
(3)水中で動作する装置の耐久性と信頼性を上げ、メンテナンスが必要な装置は水上に配置する。
(4)潮位差を利用して水源を確保する。
(5)水門の構造を高信頼性、高耐久性とする。
(6)潮位差発電において発電手法を簡素化し設置の拡張を図る。
上記課題を解決するため本発明は以下のように構成される。まず第1に、給水弁と排水弁を有する密閉タンクと、密閉タンク内外を連通可能な気路となるタンク内外連絡路を備え、密閉タンクへの給排水で密閉タンク内外の圧力差を生じさせる圧力差発生装置であって、給水弁の開栓により密閉タンク外の高水位水源から密閉タンク内へ自然給水可能で、この高水位水源からの給水時に密閉タンク内が加圧され、排水弁の開栓により密閉タンク内に貯まった水を密閉タンク外の低水位水源に自然排水可能で、この低水位水源への排水時に密閉タンク内が減圧される圧力差発生装置である。
ここで、前記密閉タンクは、第1密閉タンクと第2密閉タンクの2つの密閉タンクでなり、タンク内外連絡路が、第1密閉タンクと第2密閉タンクとを連通したものとすることができる。
また、前記密閉タンクが、第1密閉タンクと第2密閉タンクの2基の密閉タンクでなり、第1密閉タンクと第2密閉タンクの底同士を連通する水中連絡路を有するものとすることができる。
さらに、前記密閉タンクが、第1密閉タンクと第2密閉タンクの2基の密閉タンクを多段に組合せたものとすることができる。
また、この圧力差発生装置は、タンク内外連絡路にエアタービンを設け、タンク内外連絡路に生じた気流でエアタービンを回転させて発電する発電装置とすることができる。
さらに、この圧力差発生装置は、タンク内外連絡路にエアーバルブを設け、エアーバルブの開閉で密閉タンク内外への給排気を行う気流発生装置とすることができる。
さらにまた、この圧力差発生装置は、タンク内外連絡路の先に、シリンダー部内の圧力でピストン部が駆動するピストンシリンダー構造の駆動装置を設けてあり、タンク内外連絡路を通じて伝達された密閉タンク内外の圧力差でピストン部を駆動するものとすることができる。
こうした圧力差発生装置は、前記駆動装置と密閉タンクとを連通する配管内に配管内体積増大部を設けて、この配管内の水面の上下動を抑制可能とした水面維持タンクを備えることができる。
また、前記駆動装置のピストン部に接する位置検出センサーを有し、このピストン部にピストン部の一端から他端に貫通するバイパス穴を設け、ピストン部の移動によって、位置検出センサーの端部がバイパス穴と合致して、位置検出センサーがこのバイパス穴を通じてピストン部外部と連通することでピストン部の移動位置の検出を行う位置検出装置を備えるものとすることができる。
さらに、前記駆動装置のピストン部にバイパス口を設け、ピストン部の移動に連動してバイパス口が移動するものであり、ピストン部を静止させる位置でバイパス口がシリンダー部の内外を連通させることでシリンダー部内外の圧力差を無くしてピストン部の移動を静止させる静止装置を備えるものとすることができる。
さらにまた、前記駆動装置に圧力密閉構造を設け、ピストン部の移動を停止させる衝撃吸収装置を備えるものとすることができる。
こうした圧力差発生装置には、弁に対面する圧力入力通路となる配管をさらに設け、この配管は、弁の一方面側に対面する圧力入力通路となる配管と、他方面側に対面する圧力入力通路となる配管とを有し、弁の一方面側からの水圧が、弁の他方面側にもかかるようにしてあるものとすることができる。
また、前記高水位水源や低水位水源を潮位差から確保する水門をさらに設け、この水門が、増水位側水源と減水位側水源との境界を仕切る水門閉水部と、水門閉水部の回動中心となる水門回転部と、水門回転部を中心にして水門閉水部に対する重量バランスをもたせる重量バランス部と、を有し、水圧に応じて水門閉水部が前記増水位側水源と減水位側水源との境界を自動開閉するものとすることができる。
前記水門の重量バランス部の可動領域にシリンダー部を設け、このシリンダー部に圧力制御及び圧力開放部を連通して圧力による水門の制御を可能としたものとすることができる。
また、高水位水源や低水位水源を潮位差から確保する水門をさらに設け、この水門が、増水位側水源と、減水位側水源との境界を仕切る水門平水部と、水門閉水部の回動中心となる水門回転部と、を有し、その比重が水に近似することで水流に可動で、水門閉水部と水門回転部との自重で閉門可能であるものとすることができる。
本発明はまた次のように構成される。すなわち、給水弁と排水弁を有する密閉タンクと、密閉タンク内外を連通可能な気路となるタンク内外連絡路、高水位水源、低水位水源とから、この密閉タンクへの給排水で密閉タンク内外の圧力差を生じさせる圧力差発生方法であって、低水位水源と接する排水弁を開栓し、高水位水源と接する給水弁を閉栓して、密閉タンク外へ自然排水することで密閉タンク内を減圧させるステップ、と前記排水弁を閉栓し、前記給水弁を開栓して、密閉タンク内へ自然給水することで密閉タンク内を加圧させるステップ、を繰り返して実行する圧力差発生方法である。
あるいは、この圧力差発生方法は、前記密閉タンクを第1密閉タンクと第2密閉タンクの2つの密閉タンクを備えるものとし、タンク内外連絡路を第1密閉タンクと第2密閉タンクとを連通したものとし、第1密閉タンクの低水位水源と接する排水弁を開栓し高水位水源と接する給水弁を閉栓して第1密閉タンク外へ自然排水し、且つ、第2密閉タンクの低水位水源と接する排水弁を閉栓し高水位水源と接する給水弁を開栓して第2密閉タンク内へ自然給水し、第2密閉タンクを第1密閉タンクより高圧とするステップ、と第1密閉タンクの前記排水弁を閉栓し前記給水弁を開栓して第1密閉タンク内へ自然給水し、且つ、第2密閉タンクの前記排水弁を開栓し前記給水弁を閉栓して第2密閉タンク外へ自然排水し、第1密閉タンクを第2密閉タンクより高圧とするステップ、を繰り返して実行するものとすることができる。
さらに、 給水弁と排水弁を有する2基の密閉タンクと、この密閉タンク内外を連通可能な気路となるタンク内外連絡路と、第1密閉タンクと第2密閉タンクの底同士を連通する水中連絡路と、密閉タンク内のから、この密閉タンクへの給排水で密閉タンク内外の圧力差を生じさせる圧力差発生方法であって、前記給水弁、排水弁、及び水中連絡路を閉じ、第1密閉タンクと第2密閉タンクの水位差がある状態から、この水中連絡路を開くことを実行することができる。
この水源について、大潮期の満潮時に高水位水源として多段式最高水位水源を確保し、大潮期の干潮時に低水位水源として多段式最低水位水源を確保し、大潮期以外に高水位水源として多段式高水位水源を確保し、または大潮期以外に低水位水源として多段式低水位水源を確保する各ステップを別に設けることができる。
本発明の圧力差発生装置及び圧力差発生方法によれば、新しい発電方法で自然エネルギー利用の範囲を増やすことができる。
水力を利用した発電装置について説明する。図1や図2で示すように、高水位水源(5)と低水位水源(6)の水位差のある二つの水源があるところに発電用タンク(1)と給水弁(3)、排水弁(4)、発電用タービン(2)を設置する。発電用タービン(2)は、発電用タンク(1)上部の高水位水源(5)の水面より高い位置に配置すると、発電用タンク(1)に完全に給水した場合でも、発電用タービン(2)に空気を出入りさせることができる。
図1で示すように、給水弁(3)を閉じ排水弁(4)を開いて発電用タンク(1)から排水すると発電用タンク(1)内の気圧が下がり吸気になり発電用タービン(2)が回転する。また、図2で示すように、排水弁(4)を閉じ給水弁(3)を開くと、発電用タンク(1)に給水が始まり、発電用タンク(1)内の気圧が上昇して排気になり発電用タービン(2)が回転する。この発電装置はこの工程を繰り返し、発電用タービン(2)の回転力で発電機を回転させる。
次に、図3で示す発電装置について説明する。給水弁(3)が閉じて排水弁(4)が開いた満水で減圧状態にある発電用タンク(8)の吸気口(8a)と、排水弁(4)が閉じて給水弁(3)が開いた減水で加圧状態にある発電用タンク(9)の排気口(9a)の間に発電用タービン(2)を接続すると、それぞれの発電用タンク(8,9)で生じた圧力が加算され発電用タンクが1つのときの2倍の圧力での発電が可能である。すなわち高速高圧で高効率の発電ができる。
そして、次に給排水を切り替えると、発電用タンク(8)の減圧と発電用タンク(9)の加圧が入れ替わり逆方向で同様な高効率の発電をすることができる。特に低水位差の状態にあり圧力が不足するような環境下における発電では有効な手段となる。
潮位差(潮位変動)を利用して、高水位水源(5)や低水位水源(6)などの水源を確保するために利用できる水門(57)を図4に示す。図4で示す水門(57)は、図5で示すように、シーソーの原理により、水門閉水部(29)が水門重量バランス部(31)により水門回転部(30)でバランスされており、水位差に応じて開閉する。この水門(57)の動作原理を図6、図7で説明する。
図6や図7で示すように水門(57)の水門閉水部(29)が水圧や水流に反応する。例えば、塞き止めたい側の水位が上がると、図7で示すように増水位側水源(34)からの水流で水門閉水部(29)が蓋をして塞き止め、さらに水圧で密閉度を上げることができる。このように、水門閉水部(29)が水圧や水流に反応する。
基本的には、水門回転部(30)の回転軸が水平でも垂直でも動作可能であるが、水門(57)より水位が下がる場合は、水門(57)の自重による摩擦で動作しにくくなる。したがって、回転軸が水平の方が回転軸を水中に配置する環境を作り易くなり好ましい。
こうした水門(57)は、図4や図8で示す水門閉鎖時の衝撃吸収部(32)と圧力封入ビット(37)を設けることが好ましく、水門閉水部(29)が蓋をする瞬間に、衝撃吸収部(32)と圧力封入ビット(37)とで作る構造が水を密閉し、蓋が閉じる瞬間の速度を遅くすることができる。
また、水門重量バランス部(31)と図5で示すシリンダー部(14)とでピストンシリンダー構造を作り圧力制御及び圧力開放部をこれに連通すると圧力制御により開閉することができる。またシリンダー部(14)に圧力を開放する弁を付けると圧力制御と自然開閉の両方の機能を発揮させることができる。
この水門(開閉弁)の動作環境が水中であるなら、材料の比重を水に近くした場合に、図9で示す水門(58)のように水門重量バランス部(31)がなくても、水中では漂う様に存在するため、自重による摩擦なく水流に反応するようになる。水門閉水部(29)と水門回転部(30)の比重が水よりわずかに重い場合は、水圧差や水流のない状態で、水門閉水部(29)と水門回転部(30)の自重で自然に蓋をすることができる。
潮位差を利用して発電する場合は、水門(57,58)の開閉により、図10で示すように、大潮期の満潮時に多段式最高水位水源(38)を確保し、干潮時に多段式最低水位水源(41)を確保して水門(57,58)を閉じる。大潮期でない場合もその潮位差の程度による多段式高水位水源(39)と多段式低水位水源(40)を確保する。そして、多段式水源発電用タンク(53)のタンク内最高水位水面(42)を得る給水のみを多段式最高水位水源(38)で行い、タンク内最低水位水面(45)を得る排水のみを多段式最低水位水源(41)で行うようにして水源に基づく調整を行う。こうした取扱いは、潮位差発電にかかわらず、高い水位差を持つ水源確保が難しい環境で有効な取扱いである。
また、潮位差発電は、図11で示すように、上述のように多くの装置を使うのではなく、発電用タンクを海中に置いて海中部を開放にし、潮位の上下によってのみ発電するものとすることができる。発電効率は悪く大潮期にしか大きな電力が得られないが、海岸施設の追加機能として実用性がある。
また、発電用タンク(1)は動力源としての制御用加圧タンク(10)とすることができる。すなわち、発電用タンク(1)と同じ原理でタンクで生じた圧力を制御に応用する駆動装置とすることができる。制御用加圧タンク(10)は、図12で示すように、その上部にエアーバルブ(16)を備えている。制御用加圧タンク(10)から排水し、エアーバルブ(16)と排水弁(4)を閉じる。次に、高水位水源(5)の給水弁(3)を開くと、制御用加圧タンク(10)内のタンク内水位(12)が上昇するのでエアーバルブ(16)は加圧される。この状態を保持しておいて制御で必要な時に加圧供給源として利用することができる。
エアーバルブ(16)の先には駆動管(13)を配管してピストンシリンダー構造の駆動装置のシリンダー部(14)に接続してある。水面維持タンク(17)は駆動管(13)の水面位置に取り付ける。加圧されたエアーバルブ(16)に接続するシリンダー部(14)は、その内部の圧力が上がりピストン部(14a)を動かすことができる。
図13で示すように、制御用減圧タンク(11)内に給水し、エアーバルブ(16)と給水弁(3)を閉じ、低水位水源(6)の排水弁(4)を開くと制御用減圧タンク(11)内の水面が下降するのでエアーバルブ(16)で減圧される。この状態を保持しておいて制御で必要な時に減圧供給源として利用することができる。この場合、大気圧が基準となり、水位差の水の重さの分だけマイナスの圧力になる。駆動管(13)は制御用減圧タンク(11)に接続してあり、水面維持タンク(17)の水面を引き、水中の駆動装置を動かすことができる。水面維持タンク(17)がなければ、減圧で水面が上がるためにその分の水位差で圧力が減少してしまうことになる。これは加圧制御でも同じである。こうした圧力源を用いて水中で駆動制御を行うことができる。
図14で示したのは、増圧制御用減圧タンク(18)の水中と増圧制御用加圧タンク(19)の水中を繋げ、制御用加圧タンク(10)の排気口(10a)を増圧制御用減圧タンク(18)の吸気口(18a)に接続する駆動装置である。増圧制御用加圧タンク(19)の排気口(19a)は圧力計に接続する。
制御用加圧タンク(10)の給水弁(3)と、排水弁(4)、エアーバルブ(16)を閉じた状態で、増圧制御用減圧タンク(18)と増圧制御用加圧タンク(19)をこのようにつなげることで、大気圧と絶縁し、水中で繋がったタンク内の水位差の位置エネルギーでのみ加圧するから、増圧制御用加圧タンク(19)の排気口(19a)からはより大きな圧力が取り出せる。これは制御用加圧タンク(10)は、高水位水源(5)の大気圧で押されているが、増圧制御用減圧タンク(18)と増圧制御用加圧タンク(19)は大気とは絶縁されているからである。
増圧制御用減圧タンク(18)と増圧制御用加圧タンク(19)のお互いの水面が揃う位置が加減圧修了時水位(20)となる。すなわち、3基のタンクが同時に加減圧終了となるには、増圧制御用減圧タンク(18)と増圧制御用加圧タンク(19)の容量が、制御用加圧タンク(10)の容量の倍必要になる。
この駆動装置は、増圧制御用減圧タンク(18)と増圧制御用加圧タンク(19)を多段に連結しさらに増圧することが可能である。
次に、ピストン部(14a)の移動位置の検出について説明する。
図15には、ピストン部(14a)のスライド位置検出装置を示す。ピストン部(14a)には移動位置検出用のバイパス穴(24)が設けられている。また、センサー(13a)に連結する駆動管(13)の先端には圧力検出口(25)が設けられている。ピストン部(14a)が移動して、図16で示すように、移動位置検出用のバイパス穴(24)が圧力検出口(25)に到達した時に、ピストン部(14a)の移動位置を検出する。
このピストン部(14a)の移動位置の検出では、センサー(13a)に直結する駆動管(13)の圧力を水深の圧力ではないように設定しておく。すると、移動位置検出用のバイパス穴(24)が圧力検出口(25)に到達し、両者が重なった時に、駆動管(13)の上部口のセンサー(13a)で圧力の変化を検知することができる。
ピストン部(14a)の移動を止める静止装置について説明する。
この装置は、水中でピストン部(14a)が移動による暴走を防止する装置である。
ピストン部(14a)には、図17で示すように、ピストン部(14a)の所定位置でシリンダー部(14)内の圧力が抜けるピストン部(14a)静止用の圧力バイパス口(26)を設けている。ピストン部(14a)がこの所定位置まで移動するとシリンダー部(14)内の圧力が外に抜けることでピストン部(14a)が静止する。
この手法は、加圧時の駆動に利用でき、この機能は駆動装置の誤動作保護機能として有効である。
ピストン部(14a)駆動時のピストン部(14a)の衝撃吸収装置について説明する。
図18で示すように、シリンダー部(14)の端を圧力密閉構造としている。このため、減圧駆動でピストン部(14a)に慣性力があったとしてもピストン部(14a)がシリンダー部(14)に衝突しない。
水中ではメンテナンスが非常に困難なために、こうした多くの機能を持つ構造が重要になる。また、コンクリートのように水中で耐久性のある素材を使える長所がある。
次に、水中の弁について説明する。
スライド式の圧力弁(15)(以下「スライド弁」ともいう)の駆動では、図19で示すように、スライド弁(15)の閉鎖時は圧力が一方にかかっており、摩擦のためにスライド弁(15)を動かすには大きな力が必要になる。そこで、図20で示すように、圧力出入路である圧力通路1(54)、圧力通路2(55)、圧力通路3(56)を設ける。ここで、圧力通路2(55)と圧力通路3(56)は、圧力通路1(54)と相対してスライド弁(15)の板面にかかる圧力のベクトルを打ち消すように設けられている。こうした圧力出入路は、圧力通路2(55)及び圧力通路3(56)と、これらに逆方向の圧力通路1(54)とをスライド弁(15)のスライド方向に対し直角の両方向に1/2の断面積で均等に配置することができる。
すなわち、図21や図22で示すように、スライド弁(15)の両面に圧力通路1〜3(54,55,56)となる圧力入力通路(22)の配管と圧力出力通路(23)の配管を設ける。スライド弁(15)の片面に圧力入力通路(22)と圧力出力通路(23)が両方とも存在するために、圧力入力通路(22)の配管と圧力出力通路(23)の配管はスライド弁(15)を両側から囲むような形になる。
こうした方法をとれば、スライド弁(15)の開放時を示す図21や、スライド弁(15)の閉鎖時を示す図22からわかるように、スライド弁(15)の開閉途中でも圧力のベクトルはバランスしていて、摩擦力を減らしスライド弁(15)の動きをスムーズにすることができる。
水中の弁については、図23、図24で示すような扇柱圧力弁(27)を用いることができる。扇柱圧力弁(27)は、図25で示すような底面扇形の柱状体で、内部が肉逃げされた構造をしている。図24で示すように設置され、扇状の円弧面の開閉部(27a)で圧力を受けて水流を塞ぎ、支持部(28)で圧力を支えている。図24で示す扇柱圧力弁(27)の埋まっている部分をピストンシリンダー構造としてピストンシリンダーの役割を担う。
開閉部(27a)に駆動管(13)から配管し圧力で扇柱圧力弁(27)の昇降を行うことができる。扇柱圧力弁(27)の長所は、回転の外側の扇部で圧力を受け、回転軸である支持部(28)で圧力を支えているために、回転軸が摩擦される。したがって、モーメントの法則から駆動を妨げる摩擦に対して圧力制御が有利に働く。
この扇柱圧力弁(27)は、密閉度の高い大流量型スライド弁(52)の開閉補助を行うことができる。図19で示すスライド弁(15)と同様に、圧力で塞がった大流量型スライド弁(52)は摩擦で開閉が困難である。しかしながら、図25で示すように、大流量型スライド弁(52)の低圧側の空間を塞ぐ様に扇柱圧力弁(27)を配置し、扇柱圧力弁(27)で一旦、密室を作る。そして圧力通路1(54)〜圧力通路3(56)を配管し、その密室に圧力を注入して大流量型スライド弁(52)の圧力による摩擦をなくす。こうして大流量型スライド弁(52)の開閉が容易になる。弁の開閉回数の多い装置では弁の性能が重要になるが、この方式であれば弁の負担が少なく装置の高寿命化が実現できる。この装置では、扇柱圧力弁(27)の密閉度があまり良くなくても大容量開閉弁の主機能としての役割を果たすことができる。
上記内容を連動して行うには、当然のことながら人による制御は無理があり、給水弁、排水弁、給排気弁、タービン、その他の駆動制御やセンサー情報などを総合的に管理する電子制御装置が必要になる。
排水時の発電用装置の模式図。 給水時の発電用装置の模式図。 発電用タンクを2連にした発電用装置の模式図。 水門の斜視図。 水門の動作説明図。 水門の開門動作説明図。 水門の閉門動作説明図。 水門閉門時の衝撃吸収動作説明図。 重量バランス部のない水門の斜視図。 潮位差による発電装置の模式図。 別の潮位差による発電装置の模式図。 加圧状態の駆動装置の模式図。 減圧状態の駆動装置の模式図。 制御用タンクを3連にした駆動装置の模式図。 位置検出用圧力バイパス穴が閉じた状態の移動位置検出装置の模式図。 位置検出用圧力バイパス穴が開いた状態の移動位置検出装置の模式図。 静止装置の模式図。 衝撃吸収装置の模式図。 スライド弁が圧力で開かない状態の斜視図。 スライド弁への水流の概念図。 スライド弁開放時の圧力通路と水流の模式図。 スライド弁閉鎖時の圧力通路と水流の模式図。 扇柱圧力弁の斜視図。 扇柱圧力弁の動作説明図。 スライド弁の開閉補助をする扇柱圧力弁の動作説明図。
符号の説明
1 発電用タンク
2 発電用タービン
3 給水弁
4 排水弁
5 高水位水源
6 低水位水源
7 発電用タンク内水位
8 発電用タンク(満水で減圧状態)
8a 吸気口
9 発電用タンク(減水で加圧状態)
9a 排気口
10 制御用加圧タンク
10a 排気口
11 制御用減圧タンク
12 タンク内水位
13 駆動管
13a センサー
14 シリンダー部
14a ピストン部
15 スライド弁
15a,15b 接触面
16 エアーバルブ
17 水面維持タンク
18 増圧制御用減圧タンク
18a 吸気口
19 増圧制御用加圧タンク
19a 排気口
20 加減圧修了時水位
21 タンク間水路制御バルブ
22 圧力入力通路
23 圧力出力通路
24 バイパス穴(位置検出用)
25 圧力検出口
26 圧力バイパス口
27 扇柱圧力弁
27a 開閉部
28 支持部
29 水門閉水部
30 水門回転部
31 水門重量バランス部
32 衝撃吸収部
33 圧力制御及び圧力開放部
34 増水位側水源
35 減水位側水源
36 水門閉水部並側板
37 圧力封入ビット
38 多段式最高水位水源
39 多段式高水位水源
40 多段式低水位水源
41 多段式最低水位水源
42 タンク内最高水位水面
43 タンク内高水位水面
44 タンク内低水位水面
45 タンク内最低水位水面
46 最高水位水源用給水弁
47 高水位水源用給水弁
48 低水位水源用排水弁
49 最低水位水源用排水弁
50 満潮時水位
51 干潮時水位
52 大流量型スライド弁
53 多段式水源発電用タンク
54 圧力通路1
55 圧力通路2
56 圧力通路3
57,58 水門

Claims (15)

  1. 給水弁と排水弁を有する密閉タンクと、密閉タンク内外を連通可能な気路となるタンク内外連絡路を備え、密閉タンクへの給排水で密閉タンク内外の圧力差を生じさせる圧力差発生装置であって、
    給水弁の開栓により密閉タンク外の高水位水源から密閉タンク内へ自然給水可能で、この高水位水源からの給水時に密閉タンク内が加圧され、排水弁の開栓により密閉タンク内に貯まった水を密閉タンク外の低水位水源に自然排水可能で、この低水位水源への排水時に密閉タンク内が減圧される圧力差発生装置。
  2. 前記密閉タンクは、第1密閉タンクと第2密閉タンクの2基の密閉タンクでなり、
    タンク内外連絡路が、第1密閉タンクと第2密閉タンクとを連通したものである請求項1記載の圧力差発生装置。
  3. 前記密閉タンクが、第1密閉タンクと第2密閉タンクの2基の密閉タンクでなり、
    第1密閉タンクと第2密閉タンクの底同士を連通する水中連絡路を有するものである請求項1または請求項2記載の圧力差発生装置。
  4. 前記密閉タンクが、第1密閉タンクと第2密閉タンクの2基の密閉タンクを多段に組合せたものである請求項3記載の圧力差発生装置。
  5. 前記タンク内外連絡路にエアタービンを設け、タンク内外連絡路に生じた気流でエアタービンを回転させて発電する発電装置である請求項1〜請求項4何れか1項記載の圧力差発生装置。
  6. 前記タンク内外連絡路にエアーバルブを設け、エアーバルブの開閉で密閉タンク内外への給排気を行う気流発生装置である請求項1〜請求項5何れか1項記載の圧力差発生装置。
  7. 前記タンク内外連絡路の先に、シリンダー部内の圧力でピストン部が駆動するピストンシリンダー構造の駆動装置を設けてあり、タンク内外連絡路を通じて伝達された密閉タンク内外の圧力差でピストン部を駆動するものである請求項6記載の圧力差発生装置。
  8. 前記弁に対面する圧力入力通路となる配管をさらに設け、
    この配管は、弁の一方面側に対面する圧力入力通路となる配管と、他方面側に対面する圧力入力通路となる配管とを有し、弁の一方面側からの水圧が、弁の他方面側にもかかるようにしてある請求項1〜請求項7何れか1項記載の圧力差発生装置。
  9. 前記高水位水源や低水位水源を潮位差から確保する水門をさらに設け、
    この水門が、増水位側水源と、減水位側水源との境界を仕切る水門閉水部と、水門閉水部の回動中心となる水門回転部と、水門回転部を中心にして水門閉水部に対する重量バランスをもたせる重量バランス部と、を有し、水圧に応じて水門閉水部が前記増水位側水源と減水位側水源との境界を自動開閉するものである請求項1〜請求項8何れか1項記載の圧力差発生装置。
  10. 前記水門の重量バランス部の可動領域にシリンダー部を設け、このシリンダー部に圧力制御及び圧力開放部を連通して圧力による水門の制御を可能とした請求項9記載の圧力差発生装置。
  11. 前記高水位水源や低水位水源を潮位差から確保する水門をさらに設け、
    この水門が、増水位側水源と、減水位側水源との境界を仕切る水門閉水部と、水門閉水部の回動中心となる水門回転部と、を有し、その比重が水に近似することで水流に可動で、水門閉水部と水門回転部との自重で閉門可能である請求項9または請求項10記載の圧力差発生装置。
  12. 給水弁と排水弁を有する密閉タンクと、密閉タンク内外を連通可能な気路となるタンク内外連絡路、高水位水源、低水位水源とから、この密閉タンクへの給排水で密閉タンク内外の圧力差を生じさせる圧力差発生方法であって、
    低水位水源と接する排水弁を開栓し、高水位水源と接する給水弁を閉栓して、密閉タンク外へ自然排水することで密閉タンク内を減圧させるステップ、と
    前記排水弁を閉栓し、前記給水弁を開栓して、密閉タンク内へ自然給水することで密閉タンク内を加圧させるステップ、
    を繰り返して実行する圧力差発生方法。
  13. 前記密閉タンクを第1密閉タンクと第2密閉タンクの2つの密閉タンクを備えるものとし、タンク内外連絡路を第1密閉タンクと第2密閉タンクとを連通したものとし、
    第1密閉タンクの低水位水源と接する排水弁を開栓し高水位水源と接する給水弁を閉栓して第1密閉タンク外へ自然排水し、且つ、第2密閉タンクの低水位水源と接する排水弁を閉栓し高水位水源と接する給水弁を開栓して第2密閉タンク内へ自然給水し、第2密閉タンクを第1密閉タンクより高圧とするステップ、と
    第1密閉タンクの前記排水弁を閉栓し前記給水弁を開栓して第1密閉タンク内へ自然給水し、且つ、第2密閉タンクの前記排水弁を開栓し前記給水弁を閉栓して第2密閉タンク外へ自然排水し、第1密閉タンクを第2密閉タンクより高圧とするステップ、
    を繰り返して実行する請求項12記載の圧力差発生方法。
  14. 給水弁と排水弁を有する2基の密閉タンクと、この密閉タンク内外を連通可能な気路となるタンク内外連絡路と、第1密閉タンクと第2密閉タンクの底同士を連通する水中連絡路と、密閉タンク内から、この密閉タンクへの給排水で密閉タンク内外の圧力差を生じさせる圧力差発生方法であって、
    前記給水弁、排水弁、及び水中連絡路を閉じ、第1密閉タンクと第2密閉タンクの水位差がある状態から、この水中連絡路を開くことを実行する圧力差発生方法。
  15. 前記水源について、大潮期の満潮時に高水位水源として多段式最高水位水源を確保し、大潮期の干潮時に低水位水源として多段式最低水位水源を確保し、大潮期以外に高水位水源として多段式高水位水源を確保し、または大潮期以外に低水位水源として多段式低水位水源を確保する各ステップを別に設けてなる請求項12〜請求項14何れか1項記載の圧力差発生方法。
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