JP7178753B1 - 潮力及び引力を利用した発電装置 - Google Patents

潮力及び引力を利用した発電装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7178753B1
JP7178753B1 JP2022100818A JP2022100818A JP7178753B1 JP 7178753 B1 JP7178753 B1 JP 7178753B1 JP 2022100818 A JP2022100818 A JP 2022100818A JP 2022100818 A JP2022100818 A JP 2022100818A JP 7178753 B1 JP7178753 B1 JP 7178753B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tank
water level
opening
hours
plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2022100818A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2024001940A (ja
Inventor
雄三郎 伊東
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2022100818A priority Critical patent/JP7178753B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7178753B1 publication Critical patent/JP7178753B1/ja
Publication of JP2024001940A publication Critical patent/JP2024001940A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/30Energy from the sea, e.g. using wave energy or salinity gradient

Landscapes

  • Other Liquid Machine Or Engine Such As Wave Power Use (AREA)

Abstract

【課題】設置場所を選ばず24時間発電可能な潮力及び引力を利用した発電装置を提供する。【解決手段】第1タンクに側面板に第1開口を設け、第1開口につながる第1開閉扉を有する第1弁体を設け、第2タンクに側面板に第2開口を設け、第2開口につながる第2開閉扉を有する第2弁体を設け、境界板には小流水口を設け、小流水口には回転可能な羽根車を設け、羽根車と発電機を接続し、第1タンクには満潮時に又は満潮前から第1開閉扉が開いて第1タンク内に海水が流入し、満潮時と同様の水位となり、第1タンク内の海水の水圧により第1開閉扉が閉鎖され、第2タンクには第1タンクの水位と第2タンクの水位の差により小流水口から第2タンクに海水が流れ込み、羽根車が回転して発電機の発電が継続し、第2タンクには干潮時に第2開閉扉が開いて第2タンクの海水が流出し、24時間の間発電機が発電を継続する。【選択図】 図1

Description

本発明は、満潮と干潮(潮力)及び引力を利用した発電装置に関する。
従来、潮力発電装置が知られている(特許文献1)。
この潮力発電装置は、川の流れが海にそそぐ河口、海と接する湖水の湾口、一方の水面が他方の水面に対して高くなる。例えば、満潮時には海水面が湖水面より高くなり、干潮時には海水面が湖水面より低くなり、両者の海水が流出入することが知られている。
これを利用して、海水面が湖水面より高い場合は、潮流阻止設備としては、海水から湖水に流出する流水を利用して羽根車を回し、湖水から海水に流出する流水を利用して羽根車を同一方向に回し、羽根車と発電機を接続して、発電するものである。
特開昭60-98174号公報
ところで、上記従来の技術は、川の流れが海にそそぐ河口、海と接する湖水の湾口にしか設置できないため、設置場所が限定的となる。
また、導水路が設けられているが、満潮、干潮何れの場合も水面下となる位置に、導水路に繋がる入水口が設けてあり、入水口のさらに下方に、満潮、干潮何れの場合も水面下となる位置に出水口が設けてあり、これでは水位の差を利用しているとは言えず、満潮と干潮の前後の時間は発電はできないと思われる。
本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、設置場所を選ばずに、潮力及び引力を利用した発電装置を提供するものである。
また、本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、24時間発電が可能な潮力及び引力を利用した発電装置を提供するものである。
上記の目的を達成するため本発明は、
第1に、海岸に設置された潮力及び引力を利用した発電装置であって、第1タンクと第2タンクとを境界板を介して設けられ、上記第1タンクと上記第2タンクの上面は開口されており底面は閉鎖されており、上記第1タンクには、上記境界板を除く側面板の下方に第1開口が設けられ、上記第1タンク内には上記第1開口につながる第1開閉扉を有する第1弁体が設けられ、上記第2タンクには、上記境界板を除く側面板の下方に第2開口が設けられ、上記第2タンク外には上記第2開口につながる第2開閉扉を有する第2弁体が設けられ、上記境界板の下方には、上記第1タンクと上記第2タンクをつなぐ筒状の小流水口が設けられ、上記小流水口内には回転可能な羽根車が設けられ、上記羽根車が発電機と接続されており、上記第1タンクには満潮時に又は満潮前から上記第1開閉扉が開いて上記第1タンク内に海水が流入され、上記第1タンクには満潮と同様の水位となり、満潮から干潮になるとき上記第1タンクの水位により上記第1開閉扉は閉鎖され、上記第2タンクには、上記第1タンクの水位と上記第2タンクの水位の差により、上記小流水口から上記第2タンクに海水が流れ込み、このときに上記羽根車が回転して上記発電機の発電が継続され、上記第2タンクには、干潮又は干潮になる以前から、上記第2タンクに溜まった海水の水圧により、上記第2開閉扉が開いて上記第2タンクの海水が流出され、これにより上記第1タンクと上記第2タンクの水位の差が維持され、24時間の間、満潮と干潮とが各々2回繰り返すことにより、上記24時間の間、上記発電機が発電を継続するものである潮力及び引力を利用した発電装置により構成される。
上記第1タンクはAタンク(1,14,17)、上記第2タンクはBタンク(2,15,18)である。上記境界板は、第1実施形態は後板(1B)、第2実施形態は中央板(14E)、第3実施形態は中央板(17B)により構成されている。上記側面板は、第1実施形態は第1タンク(Aタンク)(1)は前板(1A)、左板(1C)、右板(1D)、第2タンク(Bタンク)(2)は後板(2B)、左板(2A)、右板(2C)により構成され、第2実施形態は第1タンク(Aタンク)(14)は前板(14A)、後板(14C)、右板(14D)、第2タンク(Bタンク)(15)は前板(15A)、後板(15B)、左板(15C)、第3実施形態は第1タンク(Aタンク)(17)は湾曲板(17A)、後板(17C)、第2タンク(Bタンク)(18)は湾曲板(18A)、後板(18B)により構成される。「上記第1タンク内には上記第1開口につながる第1開閉扉を有する第1弁体が設けられ」とは、第1タンク(1,14,17)の内部には第1開口(4d)に繋がる第1開閉扉(4a)を有する第1弁体(4)が設けられていることである。「上記第2タンク外には上記第2開口につながる第2開閉扉を有する第2弁体が設けられ」とは、第2タンク(2,15,18)の外部には第2開口(9d)につながる第2開閉扉(9a)を有する第2弁体(9)が設けられていることである。「上記第1タンクには満潮時に又は満潮前から上記第1開閉扉が開いて上記第1タンク内に海水が流入され、上記第1タンクには満潮と同様の水位となり、」とは、満潮時に又は満潮前から第1開閉扉(4a)が開いて、上記第1タンク(1,14,17)には海水が流入され、上記第1タンク(1,14,17)には満潮時と同様の水位となることである。「満潮から干潮になるとき上記第1タンクの水位により上記第1開閉扉は閉鎖され、」とは、満潮から干潮になるとき(例えば海面の水位10c、図3参照)、第1タンク(1,14,17)の水位(11b)が海面の水位(10c)より高くなったとき、第1開閉扉(4a)は閉鎖され、とのことである。上記第1タンク(1,14,17)には満潮時に上記第1開閉扉が開いて海水が流入し、第1タンクには満潮時と同様の水位となり、満潮から干潮になるとき上記第1タンクの水位により上記第1開閉扉は閉鎖され、上記第2タンク(2,15,18)には上記第1タンクの水位と第2タンクの水位の差より、上記小流水口から上記第2タンクに海水が流れ込み、このとき羽根車が回転し発電機が発電が継続され、上記第2タンクには干潮又は干潮になる以前から、上記第2タンクに溜まった海水の水圧により、上記第2開閉扉が開いて上記第2タンクの海水が流出され、これにより上記第1タンクと上記第2タンクの水位の差が維持され、満潮と干潮が各々2回繰り返すことにより、上記24時間の間、上記発電機が発電を継続するものである潮力及び引力を利用した発電装置により構成されるものである。このようにすると、潮力及び引力を利用した発電装置が、海岸(干潟)等に設置することができ、設置場所が選ばれないし、24時間発電が可能なので、自然の力を利用した発電装置を提供することができる。
第2に、上記第1タンクには、上記側面板の上縁に波が入る切欠が設けられているものである上記第1記載の潮力及び引力を利用した発電装置により構成される。
このように構成すると、第1タンクには側面板の上縁に波が入る切欠が設けられているので、上記第1タンクに波が入ることにより、上記第1タンクには、満潮の水位を超える水位となることができる。これにより、第1タンク(1,14,17)と第2タンク(2,15,18)の水位の差をつけるためである。
第3に、上記第2タンクには、干潮又は干潮になる以前から、上記第2タンクに溜まった海水の水圧により、上記第2開閉扉が開いて上記第2タンクの海水が流出される、に代えて、波は海面の水位より高く打ち寄せ、引くときは海面の水位より低くなるので、上記第2タンクに溜まった海水の水圧により、干潮になる以前から、上記第2開閉扉が開いて、上記第2タンクに溜まった水位が排水され、これによって上記第1タンクと上記第2タンクの水位の差が拡大されることを特徴とする上記第1又は2記載の潮力及び引力を利用した発電装置により構成される。
このように構成すると、干潮になる以前から、第2タンクの第2開閉扉が開いて、該第2タンクに溜まった水位が排水され、これにより、上記第1タンクと上記第2タンクの水位の差が拡大される。これによって、引力発電(第1タンクと第2タンクの水位の差により、第1タンクの海水が第2タンクに流出する)にとっては好都合となる。
第4に、上記第1タンクと上記第2タンクは、略直方体形状又は略立方体形状であり、上記第1タンクと上記第2タンクは同一体積である上記第1又は2記載の潮力及び引力を利用した発電装置により構成される。
このように構成すると、第1タンクと第2タンクは略直方体形状又は略立方体形状であり、第1タンクと第2タンクは同一体積なので、水位の基準がわかりやすく便宜である。
第5に、上記第1タンクと上記第2タンクは、略直方体形状又は略立方体形状であり、上記境界板を介して並列して設けられたものであり、上記第1タンクには、海側の上記側面板の上縁を陸側に傾斜させ、波が入り易くしたものであり、上記第2タンクには、海側の上記側面板の上縁には、海側に傾斜した逆反り状の波返しが設けられているものである上記第1又は2記載の潮力及び引力を利用した発電装置により構成される。
上記境界板は例えば中央板(14E)をいう。上記第1タンクの海側の上記側面板は例えば後板(14C)をいう。上記第2タンクの海側の上記側面板とは例えば後板(15B)をいう。このように構成すると、第1タンクには波が入り易く、第1タンクには満潮時の海水の水位より高く水位が流入し、第2タンクには逆反り状の波返しが設けられており、これは波が入り難くするためである。
第6に、上記第1タンクと上記第2タンクは、略1/4円形状であり、上記境界板を介して並列して設けられたものであり、上記第1タンクには、海側の上記側面板の上縁を陸側に傾斜させ、波が入り易くしたものであり、上記第2タンクには、海側の上記側面板の上縁には、海側に傾斜した逆反り状の波返しが設けられているものである上記第1又は2記載の潮力及び引力を利用した発電装置により構成される。
上記境界板は例えば中央板(17B)をいう。上記第1タンクの海側の上記側面板は例えば後板(17C)をいう。上記第2タンクの海側の上記側面板は例えば後板(18B)をいう。このように構成すると、第1タンクには波が入り易く、第1タンクには満潮時の海水の水位より高く海水が流入し、第2タンクには逆反り状の波返しが設けられており、これは波が入り難くするためである。
第7に、陸側を前方側、海側を後方側とすると、上記第1タンクと上記第2タンクは前後に設けられており、上記第1タンクの上記第1開閉扉は前方側が上記側面板に軸支されており、上記第1開閉扉は、閉鎖時は前方側から後方側に向けて下り傾斜しており、上記第2タンクの上記第2開閉扉は前方側が上記側面板に軸支されており、上記第2開閉扉は、閉鎖時は前方側から後方側に向けて下り傾斜しているものである上記第1に記載の潮力及び引力を利用した発電装置により構成される。
上記第1開閉扉の上記側面板とは、第1実施形態では前板(1A)、上記第2開閉扉の上記側面板とは、上記第1実施形態では後板(2B)をいう。このように構成すると、第1開閉扉と第2開閉扉は、何れも閉鎖時には前方から後方に向けて下り傾斜しており、これにより上面側(表面側)と下面側(裏面側)の圧力(水圧)の変化をより感じやすくすることにより、開閉を確実にすることができる。
以上のように、本発明では、潮力及び引力を利用した発電装置が、海岸(例えば干潟)に設置することができ、設置場所が選ばれないし、24時間発電が可能なので、自然の力を利用した発電装置を提供することができる。
また、第1タンクには側面板の上縁に波が入る切欠が設けられているので、上記第1タンクに波が入ることにより、上記第1タンクには、満潮の水位を超える水位となることができる。これにより、第1タンクと第2タンクの水位の差をつけるためである。
また、干潮になる以前から、第2タンクの第2開閉扉が開いて、該第2タンクに溜まった水位が排水され、これにより、上記第1タンクと上記第2タンクの水位の差が拡大される。これによって、引力発電にとっては好都合となる。
また、上記側面板に波が入り切欠を設けることにより、第1タンクには満潮時の水位よりも海水の水位が上がり、これにより第2タンクとの間に水位の差がより広くなる。
また、第1タンクと第2タンクは略直方体形状又は立方体形状であり、第1タンクと第2タンクは同一体積なので、水位の基準がわかりやすく便宜である。
また、第1タンクには波が入り易く、第1タンクには満潮時の海水の水位より高く海水が流入し、第2タンクには逆反り状の波返しが設けられており、これは波が入り難くするためである。
また、第1開閉扉と第2開閉扉は、何れも閉鎖時には前方から後方に向けて下り傾斜しており、これにより上面側(表面側)と下面側(裏面側)の圧力の変化をより感じやすくすることにより、開閉を確実にすることができる。
潮力及び引力を利用した発電装置の全体斜視図である(第1実施形態)。 同上発電装置の満潮時の側面断面図である。 同上発電装置の干潮時の側面断面図である(1日目、約6時間後)。 同上発電装置の満潮時の側面断面図である(1日目、約12時間後)。 同上発電装置の満潮時の側面断面図である(1日目、約12時間後)。 同上発電装置の干潮時の側面断面図である(1日目、約18時間後)。 同上発電装置の満潮時の側面断面図である(1日目、約24時間後)。 潮力及び引力を利用した発電装置の全体斜視図である(第2実施形態)。 潮力及び引力を利用した発電装置の平面図である(第3実施形態)。 同上発電装置の羽根車を示す断面図である。 同上発電装置の発電機の他の実施形態である(第5実施形態)。
以下、本発明に係る潮力(満潮と干潮)及び引力を利用した発電装置について詳細に説明する。また、24時間の間、満潮から干潮(約6時間経過)、干潮から満潮(約12時間経過)、満潮から干潮(約18時間経過)、干潮から満潮(約24時間経過)は、1日に2回の満潮と干潮を迎えることになる。
(第1実施形態)
図1に示す、1はAタンク(第1タンク)、2はBタンク(第2タンク)であり、干潟(海岸)に設置されている。図1に向かって右側を、陸側、前、前方、前方側、前面、図1に向かって左側を、海側、後、後方、後方側、後面という。また、幅方向(左板1C、右板1D間)は左右方向という。また、Aタンク1外、Bタンク2外は「海面」という。
上記Aタンク1は、例えば、略直方体形状又は略立方体形状であり、底板1Eは完全に閉鎖されている。前板(側面板)1A、左板(側面板)1C、右板(側面板)1D、後板(境界板)1Bは垂直である。前板(側面板)1Aには上縁に波を入れる方形の切欠3が形成されている。また前板(側面板)1A内には(Aタンク1の内側)、下方に第1弁体4が設置されており、第1開閉扉4aはAタンク1内の下方の内側に設置されている。尚、上記切欠3は左板(側面板)1C、右板(側面板)1Dの上縁に設けても良い。また、上方は全面的に開口1aしている。Aタンク1とBタンク2は後板(境界板)1Bを介して前後に設けられている。Bタンク2も、同様に、例えば、略直方体形状又は略立方体形状であり、Bタンク2もAタンク1と同一の体積を有している。即ち、上記Aタンク(第1タンク)1には、上記側面板(前板1A又は左板1C又は右板1D)の上縁に波が入る切欠3が設けられている。
上記Bタンク2において、左板(側面板)2A、右板(側面板)2C、後板(側面板)2Bは垂直である。また、Bタンク2の底板2Dは完全に閉鎖されている。またBタンク2の上方は全面的に開口2aしている。Aタンク1とBタンク2は同一高さである。
また、上記Aタンク1内は、前板(側面板)1Aには下方の中央又は略中央には、第1弁体4の前面側の下方に方形の第1開口4dが形成されている。上記第1開閉扉4aはAタンク1の内側に設けられており、上記第1開閉扉4aの前面辺側(前方側)は、前板(側面板)1Aの内側を軸支4cされており、上記第1開閉扉4aは、上記軸支4cを中心として開閉可能(矢印C,D、図1参照)に構成されている。上記第1弁体4の基部の左右方向には傾斜側面4b,4bが形成されており、上記傾斜側面4b,4bは前方から後方に下り傾斜面が形成されており、その上面を上記第1開閉扉4aが閉鎖されている。尚、上記第1開閉扉4aは閉鎖状態では、前方から後方に向けて下り傾斜している(図3参照)。これは第1開閉扉4aの上面(表面側)と下面(裏面側)で水圧を感じ易くするためである。また、上記第1開閉扉4aの上面を表面側、下面を裏面側という。
直立板4eは、干潮の水位10bの高さまで設けられている(図3参照)。その上に、第1開閉扉4aが前方から後方に下り傾斜して閉鎖されている。また、満潮時(水位10a)は、Aタンク1内において、完全に水没するまで第1弁体4が下方に設けられている(図4参照)。尚、軸支4cは、第1開口4dの上辺に沿って設けられており、第1開口4dは前板(側面板)1Aの下方に設けられている。
上記第1弁体4の上記第1開閉扉4aは閉鎖されており、満潮時に又は満潮前から海面の圧力(水圧)により、第1開閉扉4aは軸支4cを中心として開き(矢印C方向、図1参照)、上記第1開口4dにより海水と上記Aタンク1が連通することになり、上記第1開口4dからAタンク1内に海水が流入する。上記第1弁体4の上記第1開閉扉4aが開いて(矢印C方向、図1参照)、上記Aタンク1内の水位11aが満潮時の水位10aと同様になり、それから海面は満潮から水位が下がりはじめ、Aタンク1外の海面の水位が下がったら(例えば干潮時)、Aタンク1内の水圧により第1開閉扉4aが閉鎖される(矢印D方向、図1参照)。
また、満潮から干潮になるとき、海面の水位が下がったら(水位10c、図3参照)、海面の水位10cより、Aタンク1の水位(例えば水位11b、図3参照)が、海面の水位10cより高くなり、これにより第1開閉扉4aが閉鎖される(図3参照)。或いは、干潮時(水位10b)により、上記Aタンク1の水位11bの方が高くなるので、第1開閉扉4aは閉鎖される(第1開閉扉4aの表面側の水圧>第1開閉扉4aの裏面側の水圧、図3参照)。
尚、上記第1弁体4(第1開口4d)は、上記Aタンク1内には前板(側面板)1Aの下方に設けられていたが、上記Aタンク1内の左板(側面板)1C、右板(側面板)1Dの下方の内側の中央又は略中央に設けても良い。この場合、第1開閉扉4aは、左板(側面板)1Cに設けた場合は、閉鎖時は左から右に下り傾斜することになり、上記第1開閉扉4aは、右板(側面板)1Dに設けた場合は、閉鎖時は右から左に下り傾斜することになる。これは第1開閉扉4aの上面(表面側)と下面(裏面側)で水圧を感じ易くするためである。
即ち、上記Aタンク(第1タンク)1には、上記後板(境界板)1Bを除く側面板(前板1A又は左板1C又は右板1D)の下方に第1開口4dが設けられ、上記Aタンク(第1タンク)1内には上記第1開口4dにつながる第1開閉扉4aを有する第1弁体4が設けられている。
上記Aタンク1の後板(境界板)1Bには、後板(境界板)1Bの中央の下方に、上記Bタンク2につなぐ小流水口5が構成されている。上記小流水口5は直方体形状の筒状又は円柱状の筒状であり、中に羽根車6が設置され、上記Aタンク1と上記Bタンク2の水位の差により(図3参照)、上記Aタンク1から上記Bタンク2への小流水口5内の水流により、羽根車6は同一方向に回転する。羽根車6が回転すると、その回転は、傘歯車20等を介して、軸7を回転させ、発電機8に接続され、上記発電機8のロータ軸を回転するので、そこで発電することができる(図10参照)。上記小流水口5、上記羽根車6、傘歯車20、上記軸7、上記発電機8は、複数設けても良い。但し、上記Aタンク1と上記Bタンク2の水位の差により、小流水口5の羽根車6を回しているので、上記Aタンク1と上記Bタンク2の水位の差(引力発電)を常に考慮しなければならない。
即ち、上記Bタンク(第2タンク)2には、上記Aタンク(第1タンク)1の水位と上記Bタンク(第2タンク)2の水位の差により、上記小流水口5から上記Aタンク(第1タンク)1から上記Bタンク(第2タンク)2に海水が流れ込み、このときに上記羽根車6が回転して上記発電機8の発電が継続される。
Bタンク2は、Aタンク1と同一体積(例えば、略直方体形状又は略立方体形状)に形成されており、後板(側面板)2B外には、海側(後方側)に第2弁体9が設置されており、第2開閉扉9aは後板(側面板)2Bの海側(後方側)に設置されている。
上記第2弁体9は後板(側面板)2Bの海側(後方)に設置されており、該後板(側面板)2Bの下方の中央又は略中央には、上記第2弁体9につながる方形の第2開口9dが開口形成されている。そして、第2弁体9は第2開口9dに沿って、後板(側面板)2Bの海側(後面側)に設置されている。上記第2開閉扉9aは、後板(側面板)2B側を第2開閉扉9aの前面辺側(前方側)に軸支9cされており、開閉可能(矢印C,D方向、図1参照)に構成されている。上記第2弁体9の基部の左右方向には傾斜側面9b,9bが形成されており、上記傾斜側面9b,9bは前方から後方に下り傾斜面が形成され、その上面を上記第2開閉扉9aが閉鎖されている(矢印D方向、図1参照)。尚、上記第2開閉扉9aは閉鎖状態では、前方から後方に向けて下り傾斜している。これは第2開閉扉9aの上面(表面側)と下面(裏面側)で水圧を感じ易くするためである。また、上記第2開閉扉9aの上面を表面側、下面を裏面側という。
直立板9eは、干潮の水位10bの高さまで設けられている(図3参照)。その上に、第1開閉扉9aが前方から後方に下り傾斜して閉鎖されている。また、満潮時(水位10a)は、Bタンク2外において、完全に水没するまで第1弁体9が設けられている(図4参照)。尚、軸支9cは、第1開口9dの上辺に沿って設けられており、第1開口9dは後板(側面板)2Bの後方の下方に設けられている。
上記第2弁体9の第2開閉扉9aは閉鎖されており、干潮において、又は、干潮になる以前に、上記Bタンク2内の海水の水位が上昇すると、その水圧で上記第2開閉扉9aは軸支9cを中心として開かれる(矢印C方向、図1参照)。
尚、上記第2弁体9(第2開口9d)は、上記Bタンク2には後板(側面板)2Bの下方に設けられていたが、上記Bタンク2外の左板(側面板)2A、右板(側面板)2Cの各外側の下方の中央又は略中央に設けても良い。この場合、第2開閉扉9aは、左板(側面板)2Aに設けた場合は、閉鎖時は右から左に下り傾斜することになり、上記第2開閉扉9aは、右板(側面板)2Cに設けた場合は、閉鎖時は左から右に下り傾斜することになる。これは第2開閉扉9aの上面(表面側)と下面(裏面側)で水圧を感じ易くするためである。
このように、上記Bタンク(第2タンク)2には、上記後板(境界板)1Bを除く側面板(後板2B又は左板2A又は右板2C)の下方に第2開口9dが設けられ、上記Bタンク(第2タンク)2外には上記第2開口9dにつながる第2開閉扉9aを有する第2弁体9が設けられている。
また、上記第2弁体9は、後面側には直立板9eが設けられており、これが1日目の約6時間後(水位12a)には、上記直立板9eの高さまで、溜り水13となって、ここに溜まることになる(図3参照)。
また、上記第1開閉扉4aは、何れも上記Aタンク1内の水位11cが低下して(図4参照)、該Aタンク1外が、満潮時の水位10aのときに(水位11c<水位10a)、或いは満潮の水位前に(水位11c<水位10e、図4参照)、満潮時の水位10a又は満潮前の水位10eの水圧により第1開閉扉4aが開き(矢印C方向、図4参照)、海水がAタンク1に流入する。満潮時は第1開閉扉4aは開いたままとなる。
また、干潮時に(水位10b、図6参照)、上記Bタンク2内の海水の水位が高くなると(水位12a’、図6参照)、上記第2開閉扉9aが開き、上記Bタンク2内の海水が流出する。また、上記第2開閉扉9aは、満潮時の海水の水位10aの水圧により閉鎖される(図7参照)。
上記Aタンク(第1タンク)1と上記Bタンク(第2タンク)2は、略直方体形状又は略立方体形状であり、上記Aタンク(第1タンク)1と上記Bタンク(第2タンク)2は同一体積である。
陸側を前方側、海側を後方側とすると、上記Aタンク(第1タンク)1と上記Bタンク(第2タンク)2は前後に設けられており、上記Aタンク(第1タンク)1内の上記第1開閉扉4aは前方側が上記側面板1Aに軸支4cされており、第1開閉扉4aは閉鎖時は前方から後方側に向けて下り傾斜しており、上記Bタンク(第2タンク)2外の上記第2開閉扉9aは前方側が上記側面板2Bに軸支9cされており、第2開閉扉9aは閉鎖時は前方から後方側に向けて下り傾斜している。
次に、潮力及び引力を利用した発電装置の動作を説明する。
1 干潮から満潮へ(1日前の干潮から1日目の満潮、図2参照)
図2は干潮から満潮時の海面(水位10a)を示すものであり、満潮時の水位10a(1日前の干潮から約6時間経過後、図2参照)に至るまで海水が、上記第1弁体4の上記第1開閉扉4aは、上記Aタンク1外の海面の水圧により開口され(第1開閉扉4aの表面側の水圧<第1開閉扉4aの裏面側の水圧、矢印C方向、図2参照)、或いは満潮前の水位10eとなるので(1日前の干潮から約5時間経過後、図2参照)、第1開閉扉4aが開口され(矢印C方向、図2参照)(Aタンク1内の水位11a”の海水の水圧<海面の満潮前の水位10eの水圧)、上記第1開口4dから海水が上記Aタンク1内に流入し(矢印E、図2参照)、該Aタンク1の水位が上昇し、満潮時の水位10aと同程度になる(水位11a、図2参照)。或いは、波等により切欠3から波が入り、上記Aタンク1の水位が満潮時より高くなる(水位11a’、図2参照)。ここで、Aタンク1の水位が満潮の水位10aより高くなるのは(水位11a’)、Aタンク1とBタンク2の水位の差をつけるためである。上記第1開閉扉4aは、満潮時は開いたままとなる(図2参照)。尚、満潮時から干潮時の海面の水位が、Aタンク1(水位11b等、図3参照)より低くなると(水位10c(満潮から約3時間経過後)、図3参照)、第1開閉扉4aは閉鎖される(図3参照)。満潮時の水位10aは大潮と小潮で異なる。
ここで、満潮時は上記Aタンク1内の海水の水位11aは(図2参照)、Aタンク1内の海水は、Aタンク1とBタンク2の水位の差により、徐々に小流水口5からBタンク2に流出し(矢印F、図2参照)、満潮から干潮への移行は約6時間を要するので、干潮時(水位10b、図3参照)にはAタンク1の海水の水位は徐々に低下し、約6時間後の水位11bとなる(図3参照)。水位11aから水位11bはT1=約40cmとする(図3参照)。このとき、約6時間の間、Aタンク1とBタンク2の水位の差により、上記Aタンク1から上記Bタンク2への上記小流水口5への水流により、上記羽根車6を回し、傘歯車20を介して、その回転は上記軸7を回転させ、上記発電機8が発電する。
この間、上記Bタンク2には、Aタンク1とBタンク2の水位の差により、上記小流水口5よりAタンク1の海水がBタンク2に流入し、上記Bタンク2の水位が上昇する。上記Bタンク2の水位の上昇は、該Bタンク2はAタンク1と同一体積なので、該Bタンク2の水位12aの上昇は、干潮時(水位10b)には、T2=約40cmとなる(図3参照)。
ここで上記Aタンク1の水位11aと、上記Bタンク2の水位12aの水位の差により、Aタンク1からBタンク2への上記小流水口5の水流により羽根車6を回して発電するので、これを引力発電という。
2 満潮から干潮へ(1日目、約6時間経過)図3参照
上記Bタンク2の外側は、干潮時の水位10bなので、この時は、第2弁体9の第2開閉扉9aは閉鎖されている。満潮(水位10a)から干潮(水位10b)までは、海面は、徐々に水位が減少する。この満潮から干潮までは約6時間経過する。
干潮になっても(水位10b、図3参照)、上記Bタンク2の水位12aは約6時間後のT2=約40cmなので、上記第2弁体9の第2開閉扉9aは、依然として閉鎖されている。満潮から干潮に至る間(約6時間)、Aタンク1とBタンク2の水位の差に基づく、上記小流水口5の流水により、羽根車6は回転しているので(矢印F方向、図3参照)、傘歯車20を介して、軸7を回転させ、約6時間の間、上記発電機8は発電を継続する。尚、大潮と小潮で干潮の水位は異なる。
この間、満潮(水位10a)から干潮(水位10b)に移行するとき、上記Aタンク1の水位11bの方が高くなるので(例えば、海面の水位10c(満潮から約3時間後)、図3参照)、第1開閉扉4aは閉鎖される(第1開閉扉4aの表面側の水圧>第1開閉扉4aの裏面側の水圧)。或いは、干潮時(水位10b、満潮から約6時間経過後)により、Aタンク1の水位11bの方が高くなるので(図3参照)、第1開閉扉4aは閉鎖される(第1開閉扉4aの表面側の水圧>第1開閉扉4aの裏面側の水圧、図3参照)。
このように、上記Aタンク(第1タンク)1には、満潮時(水位10a、1日前の干潮から約6時間経過後)に、又は満潮前から(水位10e、1日前の干潮から約5時間経過後、図2参照)、上記第1開閉扉4aが開いて上記Aタンク(第1タンク)1内に海水が流入され、上記Aタンク(第1タンク)1には満潮と同様の水位11aとなり(図2参照)、満潮から干潮になるとき(満潮から約6時間経過後)、上記Aタンク(第1タンク)1内の水位11bにより上記第1開閉扉4aは閉鎖される(図3参照)。
3 干潮から満潮へ(1日目、約12時間経過)図4参照
干潮(水位10b)から満潮(水位10a)へは約6時間(1日目、約12時間経過)を要するので、海面は、徐々に水位は上昇する。上記Aタンク1と上記Bタンク2の水位の差により、上記Aタンク1内の海水の水位は、上記Bタンク2に流出するので、該Aタンク1内の水位11bは徐々に低下していく。干潮から満潮には約6時間(1日目、約12時間)を要するので、約6時間後の上記Aタンク1の水位は徐々に低下して水位11cとなる(図4参照)。
この間、上記Aタンク1内の海水は、Aタンク1とBタンク2の水位の差により、徐々に上記小流水口5から上記Bタンク2に移行し、干潮から満潮への移行は約6時間(1日目、約12時間経過後)を要するので、満潮時にはAタンク1の水位は約6時間後の水位11cとなる(図4参照)。上記Aタンク1の水位11bから水位11cはT1=約40cmとする。このとき、約6時間の間(1日目、約12時間の間)、上記小流水口5の流水が、羽根車6を回して、傘歯車20を介して、上記軸7を回転させ、上記発電機8が発電を継続する。
また、上記Aタンク1の海水の水位は水位11cとなるが、該Aタンク1内の海水の水位(水位11cより高い水位、水位11bと水位11cの中間程度、干潮になってから約3時間経過程度、海面の水位10d、図4、図5参照)により、該Aタンク1内の海水の水圧により、上記第1弁体4の第1開閉扉4aは閉鎖されている。ここでは、Aタンク1外の海面は、まだ満潮の水位10aに達していないとする(例えば、海面の水位10d(干潮になってから約3時間程度)、図4、図5参照)。
上記Bタンク2内の水位は、Aタンク1とBタンク2の水位の差により、約6時間後(1日目、約12時間経過後)には水位12bとなり(図4参照)、水位12aよりもT2=約40cm上昇する。しかしながら、海面の水位は満潮時の水位10aとなっているので、満潮時の水位10aの海面の水圧により、第2弁体9の上記第2開閉扉9aは開かない(第2開閉扉9aの表面側の水圧>第2開閉扉9aの裏面側の水圧、図4参照)。
上記Aタンク1の水位は、水位11cとなっているので、水位が低下しており(Aタンク1内の水圧が低下しており)、上記Aタンク1外は、約6時間後(1日目、約12時間経過後)は満潮時の水位10aとなるので(図4参照)、上記Aタンク1外の水位10aの水圧により(Aタンク1内の水位11cの海水の水圧<海面の満潮時の水位10aの水圧)、或いは、満潮前の水位10e(>水位11c)となるので(1日目、約11時間経過後(約6時間+約5時間))(図4参照)(Aタンク1内の水位11cの海水の水圧<海面の満潮前の水位10eの水圧)(上記第1開閉扉4aの表裏の水圧は、裏面側の方が高くなるので)、上記第1開閉扉4aが開き(矢印C方向、図4参照)、海水が上記第1開口4dから上記Aタンク1内に流入し(矢印E方向、図4参照)、該Aタンク1内の海水は、水位11cから上昇し、満潮時の水位10aと同程度になる(Aタンク1内の水位11a、図5参照)。さらに波等により上記切欠3から波が入り、上記Aタンク1内の水位が満潮時より高くなる(水位11a’、図4,5参照)。ここで、Aタンク1の水位が満潮の水位10aより高くなるのは(水位11a’)、Aタンク1とBタンク2の水位の差をつけるためである。上記第1開閉扉4aは、満潮時は開いたままとなる(図4、図5参照)。
ここで、上記Aタンク1の水位11cと、上記Bタンク2の水位12bの水位の差により発電が継続する(引力発電)。
4 満潮から干潮へ(1日目、約18時間経過)図6参照
満潮から干潮時には約6時間(1日目、約18時間経過後)を要するので、海面の水位は徐々に低下していく。また、上記Aタンク1内の水位11aは、Aタンク1とBタンク2の水位の差により、上記小流水口5から上記Bタンク2に流出するので、水位は徐々に低下していく。満潮から干潮には約6時間(1日目、約18時間経過後)を要するので、約6時間後の上記Aタンク1の水位11aは低下して水位11bとなる(図6参照)。
この間、上記Aタンク1の海水は、Aタンク1とBタンク2の水位の差により、徐々に上記小流水口5から上記Bタンク2に移行し、満潮から干潮への移行は約6時間(1日目、約18時間経過後)を要するので、干潮時にはAタンク1の水位は約6時間後の水位11bとなる。水位11aから水位11bはT1=約40cmとする。このとき、Aタンク1とBタンク2の水位の差により、上記Aタンク1から上記Bタンク2への上記小流水口5の水流により、約6時間の間(1日目、約18時間の間)、上記羽根車6を回して、傘歯車20を介して、軸7を回転させ、上記発電機8が発電を継続する。
満潮(水位10a)から干潮(水位10b)に移行するとき、上記Aタンク1の水位11bの方が高くなるので(例えば、海面の水位10c(満潮から約3時間経過後)、図6参照)、第1開閉扉4aは閉鎖される(第1開閉扉4aの表面側の水圧>第1開閉扉4aの裏面側の水圧、図6参照)。或いは、干潮時(水位10b)により、Aタンク1の水位11bの方が高くなるので、第1開閉扉4aは閉鎖される(第1開閉扉4aの表面側の水圧>第1開閉扉4aの裏面側の水圧、図6参照)。
上記Bタンク2の水位は、約6時間後(1日目、約18時間経過後)には水位12a’となり、水位12bよりもT2=約40cm上昇する。海面の水位は干潮の水位10bとなっているので、上記Bタンク2内の海水の水圧(水位12a’)により、該Bタンク2の上記第2開閉扉9aが開き、第1開口9dから該Bタンク2から海水が流出する(第2開閉扉9aの裏面側の水圧>第2開閉扉9aの表面側の水圧、矢印G、図6参照)。干潮の水位10bと、Bタンク2の水位12a’は、Bタンク2の水位12a’が干潮の水位10bよりも高いことが条件となる。これにより、上記Aタンク1と上記Bタンク2の水位の差を維持する。
又は、干潮になる以前から(1日目、約17時間経過後(約6時間+約6時間+約5時間))、上記Bタンク2内の海水の水圧により、該Bタンク2の上記第2開閉扉9aが開き、第1開口9dから該Bタンク2から海水が流出する(矢印G、図6参照)。干潮になる以前の水位と、上記Bタンク2の水位は、Bタンク2の水位が、干潮になる以前の水位よりも高いことが条件となる。これにより、上記Aタンク1と上記Bタンク2の水位の差を維持する。
即ち、上記Bタンク(第2タンク)2には、干潮(1日目、約18時間経過後)、又は干潮になる以前(1日目、約17時間経過後(約6時間+約6時間+約5時間))から、上記Bタンク(第2タンク)2に溜まった海水の水圧により、上記第2開閉扉9aが開いて上記Bタンク(第2タンク)2の海水が流出され、これにより上記Aタンク(第1タンク)1と上記Bタンク(第2タンク)2の水位の差が維持される。
又は、波は、海面の水位より高く打ち寄せ、引くときは海面の水位より低くなるので、これにより干潮になる以前から(1日目、約17時間経過後(約6時間+約6時間+約5時間))、第2開閉扉9aが開いて、Bタンク2に溜まった水位(例えば、水位12bと水位12a’の中間等)が排水される。尚、上記Bタンク2の水位(例えば水位12bと水位12a’の中間等)が干潮の海面の水位より高いことが条件となる(第2開閉扉9aの裏面側の水圧>第2開閉扉9aの表面側の圧力、図6参照)。これにより、上記Aタンク1と上記Bタンク2の水位の差を拡大する。
波は海面の水位より高く打ち寄せ、引くときは海面の水位より低くなるので、上記Bタンク(第2タンク)2に溜まった海水の水圧により、干潮になる以前から(1日目、約17時間経過後(約6時間+約6時間+約5時間))、上記第2開閉扉9aが開いて、上記Bタンク(第2タンク)2に溜まった水位が排水され、これによって上記Aタンク(第1タンク)1と上記Bタンク(第2タンク)2の水位の差が拡大される。
ここで、上記Aタンク1の水位11bと、上記Bタンク2の水位12a’の水位の差により発電が継続する(引力発電)。
尚、1日目の約18時間経過後は、上記Bタンク2の水位12bと水位12a’の水圧により、上記第2開閉扉9aが開き、上記第2弁体9から上記Bタンク2の第2開口9dから海水が流出するが、最初の約6時間分の水位12aは溜り水13となって、直立板9eの高さまでは、上記Bタンク2からは流出しない。尚、干潮の深さ(水位)は、大潮と小潮で異なる。
5 干潮から満潮へ(1日目、約24時間経過)図7参照
干潮から満潮へは約6時間(1日目、約24時間)を要するので、海面の水位は徐々に上昇していく。Aタンク1とBタンク2の水位の差により、上記Aタンク1内の水位は、上記Bタンク2に流出するので、水位11bは徐々に低下していく。干潮から満潮には約6時間(1日目、約24時間経過後)を要するので、約6時間後の上記Aタンク1の水位11bは低下して水位11cとなる(図7参照)。
この間、上記Aタンク1内の海水は、Aタンク1とBタンク2の水位の差により、徐々に上記小流水口5から上記Bタンク2に移行し、干潮から満潮への移行は約6時間(1日目、約24時間後)を要するので、満潮時にはAタンク1の水位は約6時間後(1日目、約24時間後)の水位11cとなる。水位11bから水位11cはT1=約40cmとする。このとき、約6時間の間(1日目、約24時間の間)、Aタンク1とBタンク2の水位の差により、上記Aタンク1から上記Bタンク2への上記小流水口5の水流が、羽根車6を回して、傘歯車20を介して、軸7を回転させ、上記発電機8が発電を継続する。
また、上記Aタンク1の水位は水位11cとなるが、上記Aタンク1内の水位(水位11cより高い水位、水位11bと水位11cの中間程度(干潮になってから約3時間経過程度)、海面の水位10d、図7参照)により、上記Aタンク1内の海水の水圧により、上記第1開閉扉4aは閉鎖されている。ここでは、Aタンク1外の海面は、まだ満潮の水位10aに達していないとする(例えば、海面の水位10d(干潮より約3時間程度)、図7参照)。
上記Bタンク2の水位は、溜り水13(水位12a)の上に、約6時間後(1日目、約24時間後)には水位12b’となり、溜り水13の水位12aよりもT2=約40cm上昇する。しかしながら、海面の水位は満潮時の水位10aとなっているので、満潮時の水位10aの水圧により第2弁体9の上記第2開閉扉9aは開かない(第2開閉扉9aの表面側の水圧>第2開閉扉9aの裏面側の水圧、図7参照)。これにより、上記発電機8は、1日目の約24時間発電が継続する。
上記Aタンク1の水位は、水位11cとなっているので(水位11c<水位10a)、水位が低下しており(Aタンク1内の水圧が低下しており)、上記Aタンク1外は、約6時間後(1日目、約24時間経過後)は満潮時の水位10aとなるので(図7参照)、上記Aタンク1外の水位10aの水圧により(Aタンク1内の水位11cの海水の水圧<海面の満潮時の水位10aの水圧)、或いは満潮前の水位10e(>水位11c)となるので(1日目、約23時間経過後(約6時間+約6時間+約6時間+約5時間)(図7参照)(Aタンク1内の水位11cの海水の水圧<海面の満潮前の水位10eの水圧)(上記第1開閉扉4aの表裏の水圧は、裏面側の方が高くなるので)、上記第1開閉扉4aが開き(矢印C方向、図7参照)、海水が上記第1開口4dから上記Aタンク1内に流入し(矢印E方向、図7参照)、該Aタンク1内の海水は、水位11cから上昇し、満潮時の水位10aと同程度になる(水位11a、図5参照)。さらに波等により上記切欠3から波が入り、上記Aタンク1内の水位が満潮時より高くなる(水位11a’、図7,5参照)。ここで、Aタンク1の水位が満潮の水位10aより高くなるのは(水位11a’)、Aタンク1とBタンク2の水位の差をつけるためである。上記第1開閉扉4aは、満潮時は開いたままとなる(図7参照)。
ここで、上記Aタンク1の水位11cと、上記Bタンク2の水位12b’の水位の差により発電が継続する(引力発電)。
この状況(上記「5」(干潮から満潮)、図7参照)は、上記「3」(干潮から満潮)(図4参照)と同様であり、上記「4」(満潮から干潮)(図6参照)から、上記「5」(干潮から満潮)(図7参照)の繰り返しとなる。
即ち、2日目の約6時間経過後は、上記「4」(図6参照)(満潮から干潮)に移行し、上記Aタンク1の水位が、水位11aから水位11bとなり、上記Bタンク2の水位12bから水位12a’となり、上記第2開閉扉9aが開いて上記Bタンク2から海水が流出する(図6参照)。
又は、波は、海面の水位より高く打ち寄せ、引くときは海面の水位より低くなるので、これにより干潮になる以前から、上記第2開閉扉9aが開いて、Bタンク2に溜まった水位(例えば、水位12bと水位12a’の中間等)が排水される(図6参照)。尚、Bタンク2の水位(例えば水位12bと水位12a’の中間等)が現在の海面の水位より高いことが条件となる(第2開閉扉9aの裏面側の水圧>第2開閉扉9aの表面側の圧力)(図6参照)。これによって上記Aタンク1と上記Bタンク2の水位の差を拡大する。
2日目の約12時間経過後は、上記「5」(図7参照)(干潮から満潮)に移行し、上記第1開閉扉4aが開いて(矢印C方向、図7参照)、海水が該Aタンク1に流入し(矢印E方向、図7参照)、上記Aタンク1の海水の水位が水位11aとなる(図7,5参照)。上記第1開閉扉4aは、満潮時は開いたままとなる(図7参照)。上記Bタンク2の水位は水位12b’となる(図7参照)。
2日目の約18時間経過後は、上記「4」(図6参照)(満潮から干潮)に移行し、上記Aタンク1の水位が、水位11aから水位11bとなり、上記Bタンク2の水位が水位12a’となり、上記第2開閉扉9aが開いて、該Bタンク2から海水が流出する(図6参照)。
又は、波は、海面の水位より高く打ち寄せ、引くときは海面の水位より低くなるので、これにより干潮になる以前から、上記第2開閉扉9aが開いて、Bタンク2に溜まった水位(例えば、水位12bと水位12a’の中間等)が排水される(図6参照)。尚、Bタンク2の水位(例えば水位12bと水位12a’の中間等)が現在の海面の水位より高いことが条件となる(第2開閉扉9aの裏面側の水圧>第2開閉扉9aの表面側の圧力)(図6参照)。これにより、上記Aタンク1と上記Bタンク2の水位の差を拡大する。
2日目の約24時間経過後は、上記「5」(図7参照)(干潮から満潮)に移行し、上記第1開閉扉4aが開いて(矢印C方向、図7参照)、海水が上記Aタンク1に流入し(矢印E方向、図7参照)、上記Aタンク1の水位が水位11aとなる(図7、図5参照)。満潮時は、第1開閉扉4aは開いたままである。Bタンク2の水位は水位12b’となる。その後は、上記「4」(図6参照)から、上記「5」(図7参照)の繰り返しとなる。
このように、24時間の間、満潮と干潮とが各々2回繰り返すことにより、上記24時間の間、上記発電機8が発電を継続するものである。
(第2実施形態)
図8に本発明の第2実施形態を示す。図8に示す、14はAタンク(第1タンク)、15はBタンク(第2タンク)であり、干潟(海岸)に設置されている。尚、図8において、図面に向かって上方が、陸側、前、前面、前方、前方側といい、図面に向かって下方が、海側、後、後面、後方、後方側といい、幅方向(左板15C、右板14D間)は左右方向という。尚、同一構成のものは、第1の実施形態と同一符号を付し、原則的に説明は省略する。
上記Aタンク1と上記Bタンク2は、第1実施形態では前後に並んでいたが、第2実施形態では、Aタンク14とBタンク15は、中央板(境界板)14Eを中心に左右に並列している。上記Aタンク14は、略直方体形状又は略立方体形状であり、前板(側面板)14A、右板(側面板)14D、中央板(境界板)14Eは垂直であり、後板(側面板)14Cの上縁は前方に傾斜している。また、底板14Fは完全に閉鎖されている。上記Aタンク14の後板(側面板)14Cの上縁は前方に傾斜しており(傾斜角度は鉛直線から前方に30度程度)、これは波が入り易くするためである。また、切欠3は、Aタンク14の右板(側面板)14Dの上縁に設けられている。尚、切欠3は前板(側面板)14A、後板(側面板)14Cの各上縁に設けても良い。また、開口14aは全面的に開口している。上記Aタンク14と上記Bタンク15は同一体積ではない。
上記Aタンク14は、後板(側面板)14Cの上縁が前方に傾斜しているので、深くなる程、体積が増加する。よって、Aタンク14の減る海水は深くなる程、水位は低下し難くなり、よって、Aタンク14内の海水の水位は、T1=約35cm~約34cm程度とする(Aタンク14とBタンク15の水位の差により、上記Aタンク14から上記Bタンク15に海水が、小流水口5により流出することによる、約6時間にて)。上記Bタンク15に上記Aタンク14の海水が小流水口5により流出するが、上記Bタンク15の水位の上昇はT2=約30cm程度(約6時間にて)とする。
また、第1実施形態では、第1弁体4は、上記Aタンク1内の前板(側面板)1Aの下方の中央又は略中央に設けられていたが、上記第1弁体4は、後板(側面板)14Cの上記Aタンク14内の内側の下方の中央又は略中央に設けられており、第1開閉扉4a、傾斜側面4b,4b、第1開口4d(後板(側面板)14Cの下方の中央又は略中央)、軸支4c、直立板4eは、第1実施形態と同一構成である。また、第1実施形態と異なることは、傾斜側面4b,4bは、後方から前方に向けて下り傾斜している点である。よって第1開閉扉4aは、閉鎖状態では、後方から前方に向けて下り傾斜している。これは、第1開閉扉4aの上面(表面側)と下面(裏面側)で水圧を感じ易くするためのである。
尚、上記第1弁体4(第1開口4d)は、Aタンク14内の上記前板(側面板)14Aの内側の下方の中央又は略中央、Aタンク14内の上記右板(側面板)14Dの内側の下方の中央又は略中央に設けても良い。また、前板(側面板)14Aの下方の中央又は略中央に設けた場合は、第1開閉扉4aは閉鎖時は、前方から後方に下り傾斜しており、右板(側面板)14Dの下方の中央又は略中央に設けた場合は、第1開閉扉4aは閉鎖時は、右方から左方に下り傾斜している。これは第1開閉扉4aの上面(表面側)と下面(裏面側)で水圧を感じ易くするためである。
即ち、上記Aタンク(第1タンク)14には、上記中央板(境界板)14Eを除く側面板(後板14C又は右板14D又は前板14A)の下方に第1開口4dが設けられ、上記Aタンク(第1タンク)14内には上記第1開口4dにつながる第1開閉扉4aを有する第1弁体4が設けられている。
また、Aタンク14からBタンク15へは、Bタンク15につなぐ上記小流水口5が設けられており、内部に羽根車6が設けられ、羽根車6と発電機8とは傘歯車20等を介して軸7で接続されており(図10参照)、Aタンク14とBタンク15の水位の差により、上記小流水口5を介してAタンク14からBタンク15に海水が流出すると、羽根車6が同一方向に回転し、傘歯車20を介して、軸7が回転し、上記発電機8のロータ軸を回転し、発電が行われる(図10参照)。上記小流水口5、上記羽根車6、上記軸7、上記発電機8は、複数設けても良い。但し、上記Aタンク14と上記Bタンク15の水位の差により、小流水口5の羽根車6を回しているので、上記Aタンク14と上記Bタンク15の水位の差(引力発電)を常に考慮しなければならない。
即ち、上記Bタンク(第2タンク)15には、上記Aタンク(第1タンク)14の水位と上記Bタンク(第2タンク)15の水位の差により、上記小流水口5から上記Aタンク14から上記Bタンク(第2タンク)15に海水が流れ込み、このときに上記羽根車6が回転して上記発電機8の発電が継続される。
上記Bタンク15は、例えば、略直方体形状又は略立方体形状であり、底板15Eは完全に閉鎖されおり、開口15aは全面的に開口している。上記Bタンク15は、前板(側面板)15A、後板(側面板)15B、左板(側面板)15Cは垂直である。開口15aの上縁には波返し16が設けられている。上記波返し16は、後板(側面板)15Bの上縁に逆反り状に設けられており(逆反り状の傾斜角度は鉛直線から後方に30度程度)、上記Aタンク14と上記Bタンク15の中央板(境界板)14Eの上縁に、直線的(延長板)に波返し16Aが設けられ、左板(側面板)15Cの上縁に直線的(延長板)に波返し16Bが設けられている。これは、Bタンク15内に波が入らないようにするためである。尚、Bタンク15とAタンク14は、波返し16(延長板)の分、同一高さではない。Bタンク15が波返し16(延長板)の分、背が高い。
第2弁体9は後板(側面板)15Bの下方の中央又は略中央の海側(後方)に設けられており、これは図1(第1実施形態)と同様である。また、第2弁体9は、第2開閉扉9a、傾斜側面9b,9b、第2開口9d(上記後板(側面板)15Bの中央又は略中央の下方)、軸支9c、直立板9eは、第1実施形態と同一構成である。また、第2開閉扉9aは、閉鎖状態では前方から後方に向けて下り傾斜している。これは、第2開閉扉9aの上面(表面側)と下面(裏面側)で水圧を感じ易くするためのである。
尚、上記第2弁体9(第2開口9d)は、Bタンク15外の上記前板(側面板)15Aの外側の下方(海側)の中央又は略中央、上記左板(側面板)15Cの外側の下方(海側)の中央又は略中央に設けても良い。また、第2開閉扉9aは、前板(側面板)15Aの外側の下方の中央又は略中央に設けた場合は、閉鎖時は、後方から前方に向けて下り傾斜している。さらに、上記第2開閉扉9aを、左板(側面板)15Cの外側の下方の中央又は略中央に設けた場合は、第2開閉扉9aは、閉鎖時は、右側から左側に下り傾斜している。これは第1開閉扉4aの上面(表面側)と下面(裏面側)で水圧を感じ易くするためである。
このように、上記Bタンク(第2タンク)15には、上記中央板(境界板)14Eを除く側面板(後板15B又は前板15A又は左板15C)の下方に第2開口9dが設けられ、上記Bタンク(第2タンク)15外には上記第2開口9dにつながる第2開閉扉9aを有する第2弁体9が設けられている。
次に、第2実施形態の動作は、1日目の24時間は、第1実施形態の上記「1」(図2参照)(第1実施形態)から、上記「5」(図7参照)(第1実施形態)と同様である。
尚、第2実施形態では、上記Aタンク14と上記Bタンク15が同一体積ではないので、Aタンク14の減る海水と、Bタンク15に溜まる海水は、同一水位とはならないが、動作は略同一となる。
上記「1」(1日目、図2参照)から、上記「5」(1日目、約24時間経過、図7参照)は、第1実施形態と同様とする(上記Aタンク14の減る水位T1と上記Bタンク15の増加する水位T2は同一ではないが)。
上記第1弁体4は、Aタンク14内の後板(側面板)14Cに位置しているが、第1実施形態の第1弁体4の動作と同様である。また、上記Aタンク14と上記Bタンク15は同一体積ではないが、約6時間後の上記Aタンク14の減る量はT1=約35cm~約34cm(Aタンク14とBタンク15の水位の差により、Aタンク14からBタンク15に流れる小流水口5の海水による水位、約6時間で)、上記Bタンク15に入る量(増える水位)はT2=約30cm(約6時間で)とする。
図2の動作は、第1実施形態と同様である。Aタンク14内の水位は水位11a、Aタンク14外の海面の水位は満潮時の水位10aとする。
上記Aタンク(第1タンク)14と上記Bタンク(第2タンク)15は、略直方体形状又は略立方体形状であり、上記境界板14Eを介して並列して設けられたものであり、上記Aタンク(第1タンク)14には、海側の上記側面板14Cの上縁を陸側に傾斜させ、波が入り易くしたものであり、上記Bタンク(第2タンク)15には、海側の上記側面板15Bの上縁には、海側に傾斜した逆反り状の波返し16が設けられている。
6 満潮から干潮(1日目、約6時間経過後、図3参照)
上記Aタンク14外の海面の水位は、約6時間の間(1日目、約6時間経過後)には、海面の水位10aは徐々に低下していく。そして、Aタンク14内の海水は、Aタンク14とBタンク15の水位の差により、徐々に小流水口5からBタンク15に流出し(矢印F方向、図3参照)、満潮から干潮への移行は約6時間(1日目)を要するので、干潮時にはAタンク14の水位11aは約6時間後の水位11bとなる(図3参照)。水位11aから水位11bはT1=約35cmとする。このとき、約6時間の間、上記Aタンク14から上記Bタンク15への水流(小流水口5)が羽根車6を回して、傘歯車20を介して、上記軸7を回転させ、上記発電機8が発電を継続する。
この間、Bタンク15には、上記小流水口5よりAタンク14の海水がBタンク15に流入し(矢印F方向、図3参照)、上記Bタンク15の水位が上昇する。上記Bタンク15の水位の上昇は、該Bタンク15の水位12aの上昇は、T2=約30cmとなる(図3参照)。
ここで、上記Bタンク15の外側は、干潮時の水位10bなので、このときの上記第2弁体9の上記第2開閉扉9aは開かない(図3参照)。
この間、満潮(水位10a)から干潮(水位10b)に移行するとき、上記Aタンク14の水位11bの方が高くなるので(例えば、海面の水位10c、図3参照)、第1開閉扉4aは閉鎖される(第1開閉扉4aの表面側の水圧>第1開閉扉4aの裏面側の水圧)。或いは、干潮時(水位10b)により、Aタンク14の水位11bの方が高くなるので、第1開閉扉4aは閉鎖される(第1開閉扉4aの表面側の水圧>第1開閉扉4aの裏面側の水圧、図3参照)。
このように、上記Aタンク(第1タンク)14には、満潮時(水位10a、1日前の干潮から約6時間経過後)に、又は満潮前から(水位10e、1日前の干潮から約5時間経過後、図2参照)、上記第1開閉扉4aが開いて上記Aタンク(第1タンク)14内に海水が流入され、上記Aタンク(第1タンク)14には満潮と同様の水位11aとなり(図2参照)、満潮から干潮になるとき(満潮から約6時間経過後)、上記Aタンク(第1タンク)14の水位11bにより上記第1開閉扉4aは閉鎖される(図3参照)。
7 干潮から満潮(1日目、約12時間経過後、図4参照)
干潮から満潮には約6時間(1日目、約12時間経過後)を要するので、海面は徐々に上昇していく。上記Aタンク14の水位11bは、干潮から満潮時には約6時間(1日目、約12時間後)を要するので、上記Aタンク14の海水の水位は、Aタンク14とBタンク15の水位の差により、上記Bタンク15に移行するので、該Aタンク14の水位11bは徐々に低下していく。干潮から満潮には約6時間(1日目、約12時間)を要するので、約6時間後の上記Aタンク14の水位は徐々に低下して水位11cとなる(図4参照)。
この間、上記Aタンク14内の海水は、Aタンク14とBタンク15の水位の差により、徐々に上記小流水口5から上記Bタンク15に移行し、干潮から満潮への移行は約6時間(1日目、約12時間経過後)を要するので、満潮時にはAタンク14の水位は約6時間後の水位11cとなる(図4参照)。上記Aタンク14の水位11bから水位11cはT1=約34cmとする。このとき、約6時間の間(1日目、約12時間の間)、水流(上記小流水口5)が羽根車6を回して、傘歯車20を介して、上記軸7が回転させ、上記発電機8が発電を継続する。
また、上記Aタンク14の水位は水位11cとなるが、該Aタンク14内の海水の水位(水位11cより高い水位、水位11bと水位11cの中間程度、干潮になってから約3時間程度、海面の水位10d、図4、図5参照)により、上記Aタンク14内の海水の水圧により、上記第1弁体4の上記第1開閉扉4aは閉鎖されている。ここでは、Aタンク外の海面は、まだ満潮の水位10aに達していないとする(例えば海面の水位10d(干潮より約3時間程度)、図4、図5参照)。
上記Bタンク15の水位は、約6時間後(1日目、12時間経過後)には水位12bとなり、溜り水13の水位12aよりもT2=約30cm上昇する(図4参照)。しかしながら、海水の水位は満潮時の水位10aとなっているので、満潮時の水位10aの海水の水圧により上記第2弁体9の第2開閉扉9aは開かない(第2開閉扉9aの表面側の水圧>第2開閉扉9aの裏面側の水圧、図4参照)。
上記Aタンク14の水位は、水位11cとなっているので、水位が低下しており(Aタンク14内の水圧が低下しており)、上記Aタンク14外は、約6時間後(1日目、約12時間経過後)は満潮時の水位10aとなるので(図4参照)、上記Aタンク14外の水位10aの水圧により(Aタンク14内の水位11cの海水の水圧<海面の満潮時の水位10aの水圧)、或いは、満潮前の水位10e(>水位11c)となるので(1日目、約11時間経過後(約6時間+約5時間))(図4参照)、(Aタンク1内の水位11cの海水の水圧<海面の満潮前の水位10eの水圧)(上記第1開閉扉4aの表裏の水圧は、裏面側の方が高くなるので)、上記第1開閉扉4aが開き(矢印C方向、図4参照)、海水が上記第1開口4dから上記Aタンク14内に流入し(矢印E方向、図4参照)、該Aタンク14内の海水は、水位11cから上昇し、満潮時の水位10aと同程度になる(Aタンク14内の水位11a、図4、図5参照)。さらに波等により上記切欠3から波が入り、後板(側面板)14Cから波がAタンク14内に入り、上記Aタンク14内の水位が満潮時より高くなる(水位11a’、図4、図5参照)。ここで、Aタンク14の水位が満潮の水位10aより高くなるのは(水位11a’)、Aタンク14とBタンク15の水位の差をつけるためである。上記第1開閉扉4aは満潮時は開いたままとなる。
ここで、上記Aタンク14の水位11cと、上記Bタンク15の水位12bの水位の差により発電が継続する(引力発電)。
8 満潮から干潮(1日目、約18時間経過後、図6参照)
上記Aタンク14外の海面は、満潮から干潮には約6時間(1日目、約18時間経過後)を要するので、海面は徐々に低下する。上記Aタンク14内の水位11aは、Aタンク14とBタンク15の水位の差により、上記小流水口5から上記Bタンク15に流出するので、満潮から干潮時には約6時間(1日目、約18時間経過後)を要するので、約6時間後の上記Aタンク14の水位11aは低下して、水位11bとなる(図6参照)。
この間、上記Aタンク14内の海水は、Aタンク14とBタンク15の水位の差により、徐々に上記小流水口5から上記Bタンク15に移行し、満潮から干潮への移行は約6時間(1日目、約18時間経過後)を要するので、干潮時には上記Aタンク14の水位は約6時間後の水位11bとなる。水位11aから水位11bはT1=約35cmとする。このとき、Aタンク14とBタンク15の水位の差により、上記Aタンク14から上記Bタンク15への水流により(小流水口5)、約6時間の間(1日目、約18時間の間)、羽根車6を回して、傘歯車20を介して、上記軸7が回転させ、上記発電機8が発電を継続する。
また、満潮(水位10a)から干潮(水位10b)に移行するとき、上記Aタンク14内の水位11bの方が高くなるので(例えば、海面の水位10c、図6参照)、第1開閉扉4aは閉鎖される(第1開閉扉4aの表面側の水圧>第1開閉扉4aの裏面側の水圧)。或いは、干潮時(水位10b)により、Aタンク14の水位11bの方が高くなるので、第1開閉扉4aは閉鎖される(第1開閉扉4aの表面側の水圧>第1開閉扉4aの裏面側の水圧、図6参照)。Aタンク14外は、干潮時の水位10bとなっている。
上記Bタンク15の水位は、約6時間後(1日目、約18時間経過後)には水位12a’となり、水位12bよりもT2=約30cm上昇する。海面の水位は干潮時の水位10bとなっているので、上記Bタンク15内の海水の水圧により、該Bタンク15の上記第2開閉扉9aが開き(第2開閉扉9aの裏面側の水圧>第2開閉扉9aの表面側の水圧)、該Bタンク15から海水が流出する(矢印G、図6参照)。干潮の水位10bと、Bタンク15の水位12a’は、Bタンク15の水位12a’が干潮の水位10bよりも高いことが条件となる。これにより、上記Aタンク14と上記Bタンク15の水位の差を維持する。
又は、干潮になる以前から(1日目、約17時間経過後(約6時間+約6時間+約5時間))、上記Bタンク15内の海水の水圧により、該Bタンク15の上記第2開閉扉9aが開き、第1開口9dから該Bタンク15から海水が流出する(矢印G、図6参照)。干潮になる以前の水位と、上記Bタンク15の水位は、Bタンク15の水位が、干潮になる以前の水位よりも高いことが条件となる。これにより、上記Aタンク14と上記Bタンク15の水位の差を維持する。
即ち、上記Bタンク(第2タンク)15には、干潮(1日目、約18時間経過後)又は干潮になる以前(1日目、約17時間経過後(約6時間+約6時間+約5時間))から、上記Bタンク(第2タンク)15に溜まった海水の水圧により、上記第2開閉扉9aが開いて上記Bタンク(第2タンク)15の海水が流出され、これにより上記Aタンク(第1タンク)14と上記Bタンク(第2タンク)15の水位の差が維持される。
又は、波は、海面の水位より高く打ち寄せ、引くときは海面の水位より低くなるので、これにより干潮になる以前から(1日目、約17時間経過後(約6時間+約6時間+約5時間))、第2開閉扉9aが開いて、Bタンク15に溜まった水位(例えば、水位12bと水位12a’の中間等)が排水される。尚、Bタンク15の水位(例えば水位12bと水位12a’の中間等)が干潮の海面の水位より高いことが条件となる(第2開閉扉9aの裏面側の水圧>第2開閉扉9aの表面側の水圧、図6参照)。これにより、上記Aタンク14と上記Bタンク15の水位の差を拡大する。
波は海面の水位より高く打ち寄せ、引くときは海面の水位より低くなるので、上記Bタンク(第2タンク)15に溜まった海水の水圧により、干潮になる以前から(1日目、約17時間経過後(約6時間+約6時間+約5時間))、上記第2開閉扉9aが開いて、上記Bタンク(第2タンク)15に溜まった水位が排水され、これによって上記Aタンク(第1タンク)14と上記Bタンク(第2タンク)15の水位の差が拡大される。
尚、1日目の約18時間経過後は、水位12bと水位12a’の水圧により、第2開閉扉9aが開き、第2弁体9から2回分(水位12bと水位12a’)が流出するが、最初の約6時間分の水位12aは溜り水13となって、直立板9eの高さまでは、Bタンク15からは流出しない。
ここで、上記Aタンク14の水位11bと、上記Bタンク15の水位12a’の水位の差により発電が継続する(引力発電)。
9 干潮から満潮(1日目、約24時間経過後、図7参照)
干潮から満潮には約6時間(1日目、約24時間経過後)を要するので、上記Aタンク14外の海面の水位は徐々に上昇する。上記Aタンク14内の水位11bは、Aタンク14とBタンク15の水位の差により、Bタンク15に移行するので、徐々に低下していく。干潮から満潮には約6時間(1日目、約24時間経過後)を要するので、約6時間後のAタンク14の水位11bは低下して水位11cとなる(図7参照)。
この間、Aタンク14内の海水は、Aタンク14とBタンク15の水位の差により、徐々に上記小流水口5からBタンク15に移行し、干潮から満潮への移行は約6時間(1日目、約24時間後)を要するので、満潮時にはAタンク14の水位は約6時間後(1日目、約24時間後)の水位11cとなる。水位11bから水位11cはT1=約34cmとする。このとき、Aタンク14とBタンク15の水位の差により、Aタンク14からBタンク15への水流により(上記小流水口5)、約6時間の間(1日目、24時間の間)、羽根車6を回して、傘歯車20を介して、上記軸7を回転させ、上記発電機8が発電を継続する。
また、Aタンク14の水位は水位11cとなるが、上記Aタンク14内の水位(水位11cより高い水位、水位11bと水位11cの中間程度、干潮になってから約3時間程度、海面の水位10d、図7参照)により、該Aタンク14内の海水の水圧により、上記第1弁体4の上記第1開閉扉4aは閉鎖されている。ここでは、上記Aタンク14外の海面は、まだ満潮の水位10aに達していないとする(例えば海面の水位10d(干潮より約3時間程度、図7、図5参照)。
上記Bタンク15の水位は、溜り水13(水位12a)の上に、約6時間後(1日目、約24時間後)には水位12b’となり、溜り水13の水位12aよりもT2=約30cm上昇する。しかしながら、海面の水位は満潮時の水位10aとなっているので、満潮時の水位10aの水圧により上記第2弁体9の上記第2開閉扉9aは開かない(第1開閉扉9aの表面側の水圧>第2開閉扉9aの裏面側の水圧)。これにより、上記発電機8は、1日目から約24時間発電が継続する。
上記Aタンク14の水位は、水位11cとなっているので(水位11c<水位10a)、水位が低下しており、約6時間後(1日目、24時間経過後)は満潮時の水位10aとなるので(図7参照)(Aタンク14の水位11cの水圧<海面の満潮時の水位10aの水圧)、或いは、満潮前の水位10e(>水位11c)となるので(1日目、約23時間経過後(約6時間+約6時間+約6時間+約5時間)(図7参照)、(Aタンク1内の水位11cの海水の水圧<海面の満潮前の水位10eの水圧)(上記第1開閉扉4aの表裏の水圧は、裏面側の方が高くなるので)、上記第1開閉扉4aが開き(矢印C方向、図7参照)、海水が上記第1開口4dから上記Aタンク14内に流入し(矢印E方向、図7参照)、上記Aタンク14の上記水位11cから上昇し、満潮時の水位10aと同程度になる(水位11a、図7、図5参照)。さらに波等により切欠3から波が入り、上記後板(側面板)14Cから波が入り、上記Aタンク14の水位が満潮時より高くなる(水位11a’、図7、図5参照)。ここで、Aタンク14の水位が満潮の水位10aより高くなるのは(水位11a’)、Aタンク14とBタンク15の水位の差をつけるためである。上記第1開閉扉4a、満潮時は開いたままとなる(図7参照)。
ここで、上記Aタンク14の水位11cと、上記Bタンク15の水位12b’の水位の差により発電が継続する(引力発電)。
この状況(上記「9」(図7参照))は、上記「7」(図4参照)と同様であり、以降は、上記「9」(干潮から満潮)(図7参照)から、上記「8」(満潮から干潮)(図6参照)の繰り返しとなる。これにより、24時間の間、発電が継続的に行われる。
このように、24時間の間、満潮と干潮とが各々2回繰り返すことにより、上記24時間の間、上記発電機8が発電を継続するものである。
(第3実施形態)
図9に本発明の第3実施形態を示す。図9に示す、17はAタンク(第1タンク)、18はBタンク(第2タンク)であり、干潟(海岸)に設置されている。尚、図9において、図面に向かって上側が、陸側、前、前面、前方、前方側といい、図面に向かって下側が、海側、後、後面、後方、後方側といい、幅方向(中央板(境界板)17Bと湾曲板(側面板)17Aの方向、中央板(境界板)17Bと湾曲板(側面板)18Aの方向)は左右方向という。尚、同一構成のものは、第1の実施形態と同一符号を付し、原則的に説明は省略する。
上記Aタンク17と上記Bタンク18は中央板(境界板)17Bを中心に左右に並列している。上記Aタンク17は、略1/4円形状の筒状であり(底面17Eは完全に閉鎖されている)、湾曲板(側面板)17A、中央板(境界板)17Bは垂直であり、後板(側面板)17Cの上縁は前方に傾斜しており(傾斜角度は鉛直線から前方に30度程度)、これは波が入り易くするためである。また、切欠3は、上記Aタンク17の湾曲板(側面板)17Aの上縁に設けられている。尚、上記Aタンク17の開口17aは全面的に開口している。
上記Aタンク17は、後板(側面板)17Cの上縁が前方に傾斜しているので、深くなる程、体積が増加する。よって、該Aタンク17の減る海水は深くなる程、水位は低下し難くなり、よって、上記Aタンク17内の海水の水位は、T1=約25cm~約24cm程度(Aタンク17とBタンク18の水位の差により、Aタンク17の海水がBタンク18に小流水口5により流出することによる、約6時間にて)とする。上記Bタンク18に上記Aタンク17の海水がBタンク18につなぐ小流水口5により流出するが、上記Bタンク18の水位の上昇はT2=約30cm程度(約6時間にて)とする。上記Aタンク17と上記Bタンク18は同一体積ではない。
また、第1実施形態では、第1弁体4は、上記Aタンク1内の前板(側面板)1Aの下方に設けられていたが、第3実施形態では、第1弁体4は、後板(側面板)17CのAタンク17内の内側の下方の中央又は略中央に設けられており、第1開閉扉4a、傾斜側面4b,4b、第1開口4d(第1開口4dは後板(側面板)17Cの下方の中央又は略中央に設けられている)、軸支4c、直立板4eは、第1実施形態と同一構成である。また、第1実施形態と異なることは、傾斜側面4b,4bは、後方から前方に向けて下り傾斜している点である。よって第1開閉扉4aは、閉鎖状態では、後方から前方に向けて下り傾斜している(第2実施形態と同様)。これは、第1開閉扉4aの上面(表面側)と下面(裏面側)で水圧を感じ易くするためのである。
また、Aタンク17からBタンク18へは、小流水口5が、中央板(境界板)17Bの下方の中央又は略中央に、設けられ、内部に羽根車6が設けられており、羽根車6と発電機8とは傘歯車20等を介して軸7で接続されており、Aタンク17とBタンク18の水位の差により、上記小流水口5を介して上記Aタンク17から上記Bタンク18に海水が流水すると、羽根車6が回転し、傘歯車20が回転し、軸7が回転し、上記発電機8のロータ軸を回転し、発電が行われる(図9、図10参照)。
即ち、上記Bタンク(第2タンク)18には、上記Aタンク(第1タンク)17の水位と上記Bタンク(第2タンク)18の水位の差により、上記小流水口5から上記Bタンク(第2タンク)18に海水が流れ込み、このときに上記羽根車6が回転して上記発電機8の発電が継続される。
Bタンク18は、例えば、略1/4円形状の筒状であり(底面18Eは完全に閉鎖されている)、湾曲板(側面板)18A、後板(側面板)18Bは垂直であり、開口18aは全面的に開口されている。上記Bタンク18は、上記後板(側目板)18Bの上縁には、波返し19が設けられている。上記波返し19は、上記後板(側面板)18Bの上縁に逆反り状に設けられており(逆反り状の傾斜角度は鉛直線から後方に30度程度)、上記湾曲板(側面板)18Aの上縁、及び、上記中央板(境界板)17Bの上縁に、各々直線的(延長板)に波返し19A(湾曲状)、直線的(延長板)に波返し19Bが設けられている。これは、上記Bタンク18内に波が入らないようにするためである。尚、Bタンク18とAタンク17は、波返し19(延長板)の分、同一高さではない。Bタンク18が波返し19(延長板)の分、背が高い。
上記第2弁体9は後板(側面板)18Bの下方の中央又は略中央の海側に設けられており、これは図1(第1実施形態)と同様である。また、第2弁体9は、第2開閉扉9a、傾斜側面9b,9b、第2開口9d(第2開口9dは後板(側面板)18Bの下方の中央又は略中央に設けられている)、軸支9c、直立板9eは、第1実施形態と同一構成である。また、第2開閉扉9aは、閉鎖状態では前方から後方に向けて下り傾斜している。これは、第2開閉扉9aの上面(表面側)と下面(裏面側)で水圧を感じ易くするためのである。
上記「1」(1日目、約6時間経過、図2参照)から、上記「5」(1日目、約24時間経過、図7参照)は、第1実施形態と同様とする(上記Aタンク17の減る水位T1と上記Bタンク18の増加する水位T2は同一ではないが)。
尚、第3の実施形態では、上記Aタンク17と上記Bタンク18が同一体積ではないので、Aタンク17の減る海水と、Bタンク18に溜まる海水は、同一水位とはならないが、動作は略同一となる。
上記第1弁体4は、Aタンク17内の後板(側面板)17Cに位置しているが、第1実施形態の第1弁体4の動作と同様である。また、Aタンク17とBタンク18は同一体積ではないが、約6時間後のAタンク17の減る量はT1=約25cm~約24cm(約6時間にて)、上記Bタンク15に入る量(増える水位)はT2=約30cm(約6時間にて)とする。
第1弁体4(第1開口4d)は、湾曲板(側面板)17Aの内側の中央又は略中央に設けても良い。この場合、第1開閉扉4aは、閉鎖時は、斜め右方から斜め左方に向けて下り傾斜している。第2弁体9(第2開口9d)は、湾曲板(側面板)18Aの外側の中央又は略中央に設けても良い。この場合、第2開閉扉9aは、閉鎖時は、斜め左方から斜め右方に向けて下り傾斜している。
即ち、上記Aタンク(第1タンク)17には、上記中央板(境界板)17Bを除く側面板(後板17C又は湾曲板17A)の下方に第1開口4dが設けられ、上記Aタンク(第1タンク)17内には上記第1開口4dにつながる第1開閉扉4aを有する第1弁体4が設けられている。
このように、上記Bタンク(第2タンク)18には、上記中央板(境界板)17Bを除く側面板(後板18B又は湾曲板18A)の下方に第2開口9dが設けられ、上記Bタンク(第2タンク)18外には上記第2開口9dにつながる第2開閉扉9aを有する第2弁体9が設けられている。
図2の動作は第1実施形態と同様である。Aタンク17内の水位は水位11a、Aタンク17外の海面の水位は満潮時の水位10aとする。
上記Aタンク(第1タンク)17と上記Bタンク(第2タンク)18は、略1/4円形状であり、上記境界板17Bを介して並列して設けられたものであり、上記Aタンク(第1タンク)17には、海側の上記側面板17Cの上縁を陸側に傾斜させ、波が入り易くしたものであり、上記Bタンク(第2タンク)18には、海側の上記側面板18Bの上縁には、海側に傾斜した逆反り状の波返し19が設けられている。
10 満潮から干潮(1日目、約6時間経過後、図3参照)
上記Aタンク17外の海面の水位は、約6時間の間(1日目、約6時間経過後)には、海面の水位10aは徐々に低下していく。そして、上記Aタンク17内の海水は、Aタンク17とBタンク18の水位の差により、徐々に上記小流水口5から上記Bタンク18に流出し(矢印F方向、図3参照)、満潮から干潮への移行は約6時間(1日目)を要するので、干潮時にはAタンク17の水位は約6時間後の水位11bとなる(図3参照)。水位11aから水位11bはT1=約25cmとする。このとき、約6時間の間、上記Aタンク17から上記Bタンク18への水流(上記小流水口5)が羽根車6を回して、傘歯車20を介して、上記軸7を回転させ、上記発電機8が発電を継続する。
この間、上記Bタンク18には、Aタンク17とBタンク18の水位の差により、上記小流水口5より上記Aタンク17の海水が上記Bタンク18に流入し(矢印F方向、図3参照)、該Bタンク18の水位が上昇する。上記Bタンク18の水位の上昇は、該Bタンク18の水位12aの上昇は、T2=約30cmとなる(図3参照)。
ここで、上記Bタンク18の外側は、干潮時の水位10bなので、このときの上記第2弁体9の第2開閉扉9aは開かない(図3参照)。
この間、満潮(水位10a)から干潮(水位10b)に移行するとき、上記Aタンク17の水位11bの方が高くなるので(例えば、海面の水位10c、図3参照)、第1開閉扉4aは閉鎖される(第1開閉扉4aの表面側の水圧>第1開閉扉4aの裏面側の水圧)。或いは、干潮時(水位10b)により、Aタンク17内の水位11bの方が高くなるので、第1開閉扉4aは閉鎖される(第1開閉扉4aの表面側の水圧>第1開閉扉4aの裏面側の水圧)。
このように、上記Aタンク(第1タンク)17には、満潮時(水位10a、1日前の干潮から約6時間経過後)に、又は満潮前から(水位10e、1日前の干潮から約5時間経過後、図2参照)、上記第1開閉扉4aが開いて上記Aタンク(第1タンク)17内に海水が流入され、上記Aタンク(第1タンク)17には満潮と同様の水位11aとなり(図2参照)、満潮から干潮になるとき(満潮から約6時間経過後)、上記Aタンク(第1タンク)17の水位11bにより上記第1開閉扉4aは閉鎖される(図3参照)。
11 干潮から満潮(1日目、約12時間経過後、図4参照)
干潮から満潮には約6時間(1日目、12時間経過後)を要するので、海面は徐々に上昇していく。上記Aタンク17の水位11bは、干潮から満潮時には約6時間(1日目、約12時間後)を要するので、上記Aタンク17の海水の水位は、Aタンク17とBタンク18の水位の差により、上記Bタンク18に流出するので、Aタンク17内の水位11bは徐々に低下していく。干潮から満潮には約6時間(1日目、約12時間)を要するので、約6時間後のAタンク17の水位は徐々に低下して水位11cとなる(図4参照)。
この間、上記Aタンク17内の海水は、Aタンク17とBタンク18の水位の差により、徐々に上記小流水口5から上記Bタンク18に移行し、干潮から満潮への移行は約6時間(1日目、約12時間経過後)を要するので、満潮時にはAタンク17の水位は約6時間後の水位11cとなる(図4参照)。Aタンク17の水位11bから水位11cはT1=約24cmとする。このとき、約6時間の間(1日目、約12時間の間)、水流(小流水口5)が羽根車6を回して、傘歯車20を介して、上記軸7が回転し、上記発電機8が発電を継続する。
また、上記Aタンク17の水位は水位11cとなるが、上記Aタンク17内の海水の水位(水位11cより高い水位、水位11bと水位11cの中間程度、干潮になってから約3時間程度、海面の水位10d、図4、図5参照)により、該Aタンク17内の海水の水圧により、第1弁体4の上記第1開閉扉4aは閉鎖されている。ここでは、Aタンク17外の海面は、まだ満潮の水位10aに達していないとする(例えば海面の水位10d(干潮より約3時間程度)、図4、図5参照)。
上記Bタンク18の水位は、約6時間後(1日目、約12時間経過後)には水位12bとなり、溜り水13の水位12aよりもT2=約30cm上昇する(図4参照)。しかしながら、海水の水位は満潮時の水位10aとなっているので(図4参照)、満潮時の水位10aの海面の水圧により、上記第2弁体9の上記第2開閉扉9aは開かない(第2開閉扉9aの表面側の水圧>第2開閉扉9aの裏面側の水圧、図4参照)。
上記Aタンク17の水位は、水位11cとなっているので、水位が低下しており(Aタンク17内の水圧が低下しており)、上記Aタンク17外は、約6時間後(1日目、約12時間経過後)は満潮時の水位10aとなるので(図4参照)、上記Aタンク17外の水位10aの水圧により(Aタンク17内の水位11cの海水の水圧<海面の満潮時の水位10aの水圧)、或いは満潮前の水位10e(>水位11c)となるので(1日目、約11時間経過後(約6時間+約5時間))(図4参照)(Aタンク1内の水位11cの海水の水圧<海面の満潮前の水位10eの水圧)(上記第1開閉扉4aの表裏の水圧は、裏面側の方が高くなるので)、上記第1開閉扉4aが開き(矢印C方向、図4参照)、海水が上記第1開口4dから上記Aタンク17内に流入し(矢印E方向、図4参照)、該Aタンク17内の海水は、水位11cから上昇し、満潮時の水位10aと同程度になる(水位11a、図5参照)。さらに波等により上記切欠3から波が入り、或いは、後板(側面板)17Cから波が、Aタンク17内に入り、上記Aタンク17内の水位が満潮時より高くなる(水位11a’、図4、5参照)。ここで、Aタンク17の水位が満潮の水位10aより高くなるのは(水位11a’)、Aタンク17とBタンク18の水位の差をつけるためである。第1開閉扉4aは、満潮時は開いたままとなる(図4、図5参照)。
ここで、上記Aタンク17の水位11cと、上記Bタンク18の水位12bの水位の差により発電が継続する(引力発電)。
12 満潮から干潮(1日目、約18時間経過後、図6参照)
上記Aタンク17外の海面は、満潮から干潮には約6時間(1日目、約18時間経過後)を要するので、海面は徐々に低下する。上記Aタンク17内の水位11aは、Aタンク17とBタンク18の水位の差により、Aタンク17の海水が小流水口5から、Bタンク18に流出して、満潮から干潮時には約6時間(1日目、約18時間経過後)を要するので、約6時間後の該Aタンク17の水位11aは低下して水位11bとなる(図6参照)。
この間、上記Aタンク17内の海水は、Aタンク17とBタンク18の水位の差により、徐々に上記小流水口5から上記Bタンク18に流出し、満潮から干潮への移行は約6時間(1日目、約18時間経過後)を要するので、干潮時にはAタンク17の水位は約6時間後の水位11bとなる。水位11aから水位11bはT1=約25cmとする。このとき、Aタンク17とBタンク18の水位の差により、上記Aタンク17から上記Bタンク18への水流により(上記小流水口5)、約6時間の間(1日目、約18時間の間)、羽根車6を回して、傘歯車20を介して、上記軸7が回転し、上記発電機8が発電を継続する。
また、満潮(水位10a)から干潮(水位10b)に移行するとき、上記Aタンク14内の水位11bの方が高くなるので(例えば、海面の水位10c(満潮から約3時間経過後)、図6参照)、第1開閉扉4aは閉鎖される(第1開閉扉4aの表面側の水圧>第1開閉扉4aの裏面側の水圧)。或いは、干潮時(水位10b)により、Aタンク14の水位11bの方が高くなるので、第1開閉扉4aは閉鎖される(第1開閉扉4aの表面側の水圧>第1開閉扉4aの裏面側の水圧)。Aタンク14外は、干潮時の水位10bとなっている。
上記Bタンク18の水位は、約6時間後(1日目、約18時間経過後)には水位12a’となり、水位12bよりもT2=約30cm上昇する。海面の水位は干潮時の水位10bとなっているので、Bタンク18内の海水の水圧により(水位12a’)、上記Bタンク18の上記第2開閉扉9aが開き(第2開閉扉9aの裏面側の水圧>第2開閉扉9aの表面側の水圧)、上記Bタンク2から海水が流出する(矢印G、図6参照)。干潮の水位10bと、Bタンク15の水位12a’は、Bタンク15の水位12a’が干潮の水位10bよりも高いことが条件となる。これにより、上記Aタンク17と上記Bタンク18の水位の差を維持する。
又は、干潮になる以前から(1日目、約17時間経過後(約6時間+約6時間+約5時間))、上記Bタンク18内の海水の水圧により、該Bタンク18の上記第2開閉扉9aが開き、第1開口9dから該Bタンク18から海水が流出する(矢印G、図6参照)。干潮になる以前の水位と、上記Bタンク18の水位は、Bタンク18の水位が、干潮になる以前の水位よりも高いことが条件となる。これにより、上記Aタンク17と上記Bタンク18の水位の差を維持する。
即ち、上記Bタンク(第2タンク)18には、干潮(1日目、約18時間経過後)又は、干潮になる以前から(1日目、約17時間経過後(約6時間+約6時間+約5時間))、上記Bタンク(第2タンク)18に溜まった海水の水圧により、上記第2開閉扉9aが開いて上記Bタンク(第2タンク)18の海水が流出され、これにより上記Aタンク(第1タンク)17と上記Bタンク(第2タンク)18の水位の差が維持される。
又は、波は、海面の水位より高く打ち寄せ、引くときは海面の水位より低くなるので、これにより干潮になる以前から(1日目、約17時間経過後(約6時間+約6時間+約5時間))、第2開閉扉9aが開いて、Bタンク18に溜まった水位(例えば、水位12bと水位12a’の中間等)が排水される。尚、Bタンク18の水位(例えば水位12bと水位12a’の中間等)が干潮の海水の水位より高いことが条件となる(第2開閉扉9aの裏面側の水圧>第2開閉扉9aの表面側の圧力、図6参照)。これにより、上記Aタンク17と上記Bタンク18の水位の差を拡大する。
波は海面の水位より高く打ち寄せ、引くときは海面の水位より低くなるので、上記Bタンク(第2タンク)18に溜まった海水の水圧により、干潮になる以前から(1日目、約17時間経過後(約6時間+約6時間+約5時間))、上記第2開閉扉9aが開いて、上記Bタンク(第2タンク)18に溜まった水位が排水され、これによって上記Aタンク(第1タンク)17と上記Bタンク(第2タンク)18の水位の差が拡大される。
尚、1日目の約18時間経過後は、水位12bと水位12a’の水圧により、第2開閉扉9aが開き、上記第2弁体9から2回分が流出するが、最初の約6時間分の水位12aは溜り水13となって、上記直立板9eの高さまで、Bタンク18からは流出しない。
ここで、上記Aタンク17の水位11bと、上記Bタンク18の水位12a’の水位の差により発電が継続する(引力発電)。
13 干潮から満潮(1日目、約24時間経過後、図7参照)
干潮から満潮には約6時間(1日目、約24時間経過後)を要するので、上記Aタンク17外の海面の水位は徐々に上昇する。Aタンク17とBタンク18の水位の差により、上記Aタンク17内の水位11bは、上記Bタンク18に移行するので、徐々に低下していく。干潮から満潮には約6時間(1日目、約24時間経過後)を要するので、約6時間後の上記Aタンク17の水位11bは低下して水位11cとなる(図7参照)。
この間、上記Aタンク17内の海水は、Aタンク17とBタンク18の水位の差により、徐々に上記小流水口5から上記Bタンク18に流出し、干潮から満潮への移行は約6時間(1日目、約24時間後)を要するので、満潮時にはAタンク17の水位は約6時間後(1日目、約24時間後)の水位11cとなる。水位11bから水位11cはT1=約24cmとする。このとき、上記Aタンク17から上記Bタンク18への水流により(上記小流水口5)、約6時間の間(1日目、約24時間の間)、羽根車6を回して、傘歯車20を介して、上記軸7を回転し、上記発電機8が発電を継続する。
また、上記Aタンク17の水位は水位11cとなるが、上記Aタンク17内の水位(水位11cより高い水位、水位11bと水位11cの中間程度、干潮になってから約3時間程度、海面の水位10d、図7参照)により、該Aタンク17内の海水の水圧により、上記第1弁体4の上記第1開閉扉4aは閉鎖されている。ここでは、上記Aタンク17外の海水は、まだ満潮の水位10aに達していないとする(例えば海面の水位10d(干潮より約3時間程度)、図7、図5参照)。
上記Bタンク18の水位は、溜り水13(水位12a)の上に、約6時間後(2日目、約24時間後)には水位12b’となり、水位12aよりもT2=約30cm上昇する。しかしながら、海面の水位は満潮時の水位10aとなっているので(図7参照)、満潮時の水位10aの水圧により、上記第2弁体9の上記第2開閉扉9aは開かない(第2開閉扉9aの表面側の水圧>第2開閉扉9aの裏面側の水圧、図7参照)。これにより、上記発電機8は、2日目から24時間発電が継続する
上記Aタンク17の水位は、水位11cとなっているので(水位11c<水位10a)、水位が低下しており、約6時間後(1日目、約24時間経過後)は満潮時の水位10aとなるので(図7参照)(Aタンク17の水位11cの水圧<海面の満潮時の水位10aの水圧)、或いは満潮前の水位10e(>水位11c)となるので(1日目、約23時間経過後(約6時間+約6時間+約6時間+約5時間)(図7参照)(Aタンク1内の水位11cの海水の水圧<海面の満潮前の水位10eの水圧)(上記第1開閉扉4aの表裏の水圧は、裏面側の方が高くなるので)、上記第1開閉扉4aが開き(矢印C方向、図7参照)、海水が上記第1開口4dから上記Aタンク17内に流入し(矢印E方向、図7参照)、該Aタンク17の水位11cから上昇し、満潮時の水位10aと同程度になる(水位11a、図7参照)。さらに波等により切欠3から波が入り、後板(側面板)17Cから波が入り、上記Aタンク17の水位が満潮時より高くなる(水位11a’、図7,5参照)。ここで、Aタンク17の水位が満潮の水位10aより高くなるのは(水位11a’)、Aタンク17とBタンク18の水位の差をつけるためである。第1開閉扉4aは、満潮時には開いたままとなる(図7参照)。
ここで、上記Aタンク17の水位11cと、上記Bタンク18の水位12b’の水位の差により発電が継続する(引力発電)。
この状況(上記「13」(図7参照))は、上記「11」(図4参照)と同様であり、以降は、上記「13」(干潮から満潮)(図7参照)から、上記「12」(満潮から干潮)(図6参照)の繰り返しとなる。これにより、24時間の間、発電が継続的に行われる。
このように、24時間の間、満潮と干潮とが各々2回繰り返すことにより、上記24時間の間、上記発電機8が発電を継続するものである。
(第4実施形態)
上記Aタンク(第1タンク)1(14,17)の傍に、風力ポンプ(風力だけを使用して、他の動力は使わない)を設け、海水をAタンク(第1タンク)1(14,17)に投入する。これにより、上記Aタンク(第1タンク)1(14,17)の満潮時の水位10aを、より高くする(例えば水位11a’、図2参照)。これは、Aタンク(第1タンク)1(14,17)とBタンク(第2タンク)2(15,18)の水位の差を大きくするためである。
(第5実施形態)
上記発電機8をBタンク(第2タンク)2(15,18)の内部に設ける。このようにすると、上記発電機8の修理が楽になる(図11参照)。図11において、20は傘歯車、21,22は軸である。
本発明によれば、干潮と満潮時の潮の満ち引きにより(潮力により)、24時間の発電が可能となるものである。また、従来技術のように、河口と海の境界に設ける必要がなく、例えば干潟であれば、どんな海岸でも設置が可能となる。
以上のように、潮力及び引力を利用した発電装置が、どのような海岸でも設置ができ、設置場所が選ばれないし、24時間発電が可能なので、自然の力を利用した発電装置を提供することができる。
また、Aタンク(第1タンク)1(14,17)には側面板の上縁に波が入る切欠3が設けられているので、上記Aタンク(第1タンク)1(14,17)に波が入ることにより、上記Aタンク(第1タンク)1(14,17)には、満潮の水位を超える水位11a’となることができる。これにより、第1タンク(1,14,17)と第2タンク(2,15,18)の水位の差をつけるためである。
また、干潮になる以前から、Bタンク(第2タンク)2(15,18)の第2開閉扉9aが開いて、該Bタンク(第2タンク)2(15,18)に溜まった水位が排水され、これにより、上記Aタンク(第1タンク)1(14,17)と上記Bタンク(第2タンク)2(15,18)の水位の差が拡大される。これによって、引力発電にとっては好都合となる。
また、上記側面板(第1実施形態では前板(側面板)1A、第2実施形態では右板(側面板)14D、第3実施形態では湾曲板(側面板)17A)に波が入る切欠3を設けることにより、Aタンク(第1タンク)1(14,17)には満潮時の水位よりも海水の水位が上がり、これによりBタンク(第2タンク)2(15,18)との間に水位の差がより広くなる。
また、Aタンク(第1タンク)1とBタンク(第2タンク)2は略直方体形状又は略立方体形状であり、Aタンク(第1タンク)1とBタンク(第2タンク)2は同一体積なので、水位の基準がわかりやすく便宜である(第1実施形態)。
また、Aタンク(第1タンク)(14,17)には波が入り易く、Aタンク(第1タンク)には満潮時の海水の水位より高く海水が流入し、第2タンク(15,18)には逆反り状の波返し(16,16A,16B,19,19A,19B)が設けられており、これは波が入り難くするためである(第2実施形態、第3実施形態)。
また、第1開閉扉4aと第2開閉扉9aは(第1実施形態では)、何れも閉鎖時には前方から後方に向けて下り傾斜しており、これにより上面側(表面側)と下面側(裏面側)の圧力の変化をより感じやすくすることにより、開閉を確実にすることができる。
上記Aタンク(第1タンク)1(14,17)の傍に、風力ポンプを設け、海水をAタンク(第1タンク)1(14,17)に投入する。これにより、上記Aタンク(第1タンク)1(14,17)の満潮時の水位11aを、より高くする(例えば水位11a’、図2参照)。これは、Aタンク(第1タンク)1(14,17)とBタンク(第2タンク)2(15,18)の水位の差を大きくするためである。
発電機8をBタンク(第2タンク)2(15,18)内部に設ける。これにより、発電機8の修理が楽になる。
このように潮力及び引力を利用した発電装置は、実用価値の高いものであり、クリーンなエネルギーを生み出す装置であり、効果的なものである。
1,14,17 Aタンク(第1タンク)
1A 前板(側面板)
1B 後板(境界板)
1C 左板(側面板)
1D 右板(側面板)
1a,14a,17a 開口
2,15,18 Bタンク(第2タンク)
2a,15a,18a 開口
2A 左板(側面板)
2B 後板(側面板)
2C 右板(側面板)
3 切欠
4 第1弁体
4a 第1開閉扉
4d 第1開口
5 小流水口
6 羽根車
8 発電機
9 第2弁体
9a 第2開閉扉
9d 第2開口
14A 前板(側面板)
14C 後板(側面板)
14D 右板(側面板)
14E 中央板(境界板)
15A 前板(側面板)
15B 後板(側面板)
15C 左板(側面板)
16,16A,16B 波返し
17A 湾曲板(側面板)
17B 中央板(境界板)
17C 後板(側面板)
18A 湾曲板(側面板)
18B 後板(側面板)
19,19A,19B 波返し

Claims (7)

  1. 海岸に設置された潮力及び引力を利用した発電装置であって、
    第1タンクと第2タンクとを境界板を介して設けられ、上記第1タンクと上記第2タンクの上面は開口され、底面は閉鎖されており、
    上記第1タンクには、上記境界板を除く側面板の下方に第1開口が設けられ、上記第1タンク内には上記第1開口につながる第1開閉扉を有する第1弁体が設けられ、
    上記第2タンクには、上記境界板を除く側面板の下方に第2開口が設けられ、上記第2タンク外には上記第2開口につながる第2開閉扉を有する第2弁体が設けられ、
    上記境界板の下方には、上記第1タンクと上記第2タンクをつなぐ筒状の小流水口が設けられ、上記小流水口内には回転可能な羽根車が設けられ、上記羽根車が発電機と接続されており、
    上記第1タンクには満潮時に又は満潮前から上記第1開閉扉が開いて上記第1タンク内に海水が流入され、上記第1タンクには満潮と同様の水位となり、満潮から干潮になるとき上記第1タンクの水位により上記第1開閉扉は閉鎖され、
    上記第2タンクには、上記第1タンクの水位と上記第2タンクの水位の差により、上記小流水口から上記第2タンクに海水が流れ込み、このときに上記羽根車が回転して上記発電機の発電が継続され、
    上記第2タンクには、干潮又は干潮になる以前から、上記第2タンクに溜まった海水の水圧により、上記第2開閉扉が開いて上記第2タンクの海水が流出され、これにより上記第1タンクと上記第2タンクの水位の差が維持され、
    24時間の間、満潮と干潮とが各々2回繰り返すことにより、上記24時間の間、上記発電機が発電を継続するものである潮力及び引力を利用した発電装置。
  2. 上記第1タンクには、上記側面板の上縁に波が入る切欠が設けられているものである請求項1記載の潮力及び引力を利用した発電装置。
  3. 上記第2タンクには、干潮又は干潮になる以前から、上記第2タンクに溜まった海水の水圧により、上記第2開閉扉が開いて上記第2タンクの海水が流出される、に代えて、
    波は海面の水位より高く打ち寄せ、引くときは海面の水位より低くなるので、上記第2タンクに溜まった海水の水圧により、干潮になる以前から、上記第2開閉扉が開いて、上記第2タンクに溜まった水位が排水され、これによって上記第1タンクと上記第2タンクの水位の差が拡大されることを特徴とする請求項1又は2記載の潮力及び引力を利用した発電装置。
  4. 上記第1タンクと上記第2タンクは、略直方体形状又は略立方体形状であり、
    上記第1タンクと上記第2タンクは同一体積である請求項1又は2記載の潮力及び引力を利用した発電装置。
  5. 上記第1タンクと上記第2タンクは、略直方体形状又は略立方体形状であり、上記境界板を介して並列して設けられたものであり、
    上記第1タンクには、海側の上記側面板の上縁を陸側に傾斜させ、波が入り易くしたものであり、
    上記第2タンクには、海側の上記側面板の上縁には、海側に傾斜した逆反り状の波返しが設けられているものである請求項1又は2記載の潮力及び引力を利用した発電装置。
  6. 上記第1タンクと上記第2タンクは、略1/4円形状であり、上記境界板を介して並列して設けられたものであり、
    上記第1タンクには、海側の上記側面板の上縁を陸側に傾斜させ、波が入り易くしたものであり、
    上記第2タンクには、海側の上記側面板の上縁には、海側に傾斜した逆反り状の波返しが設けられているものである請求項1又は2記載の潮力及び引力を利用した発電装置。
  7. 陸側を前方側、海側を後方側とすると、
    上記第1タンクと上記第2タンクは前後に設けられており、
    上記第1タンクの上記第1開閉扉は前方側が上記側面板に軸支されており、上記第1開閉扉は、閉鎖時は前方側から後方側に向けて下り傾斜しており、
    上記第2タンクの上記第2開閉扉は前方側が上記側面板に軸支されており、上記第2開閉扉は、閉鎖時は前方側から後方側に向けて下り傾斜しているものである請求項1に記載の潮力及び引力を利用した発電装置。
JP2022100818A 2022-06-23 2022-06-23 潮力及び引力を利用した発電装置 Active JP7178753B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022100818A JP7178753B1 (ja) 2022-06-23 2022-06-23 潮力及び引力を利用した発電装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022100818A JP7178753B1 (ja) 2022-06-23 2022-06-23 潮力及び引力を利用した発電装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP7178753B1 true JP7178753B1 (ja) 2022-11-28
JP2024001940A JP2024001940A (ja) 2024-01-11

Family

ID=84227650

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022100818A Active JP7178753B1 (ja) 2022-06-23 2022-06-23 潮力及び引力を利用した発電装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7178753B1 (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5888439A (ja) * 1981-11-18 1983-05-26 Nissan Motor Co Ltd 内燃機関のピストンリング装置
JP2006307818A (ja) * 2005-04-25 2006-11-09 Masahiro Ikemura タンク給排水式水力発電及び潮位差発電
US7564143B1 (en) * 2007-12-26 2009-07-21 Weber Harold J Staging of tidal power reserves to deliver constant electrical generation
EP2333311A1 (en) * 2009-12-14 2011-06-15 Ernest Rooney Nute Structure for the exploitation of tidal energy
JP5888439B2 (ja) 2013-10-30 2016-03-22 東レ株式会社 分離膜、シート流路材および分離膜エレメント
JP2017530294A (ja) * 2014-10-03 2017-10-12 クォン シン ツェTSE, Kwong Shing 潮汐力発電及び電力貯蔵システム並びにこのようなシステムの貯水池建設方法
WO2018169117A1 (ko) * 2017-03-16 2018-09-20 이재혁 태양광발전, 조력발전 및 풍력발전용 하이브리드 발전설비

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5888439A (ja) * 1981-11-18 1983-05-26 Nissan Motor Co Ltd 内燃機関のピストンリング装置
JP2006307818A (ja) * 2005-04-25 2006-11-09 Masahiro Ikemura タンク給排水式水力発電及び潮位差発電
US7564143B1 (en) * 2007-12-26 2009-07-21 Weber Harold J Staging of tidal power reserves to deliver constant electrical generation
EP2333311A1 (en) * 2009-12-14 2011-06-15 Ernest Rooney Nute Structure for the exploitation of tidal energy
JP5888439B2 (ja) 2013-10-30 2016-03-22 東レ株式会社 分離膜、シート流路材および分離膜エレメント
JP2017530294A (ja) * 2014-10-03 2017-10-12 クォン シン ツェTSE, Kwong Shing 潮汐力発電及び電力貯蔵システム並びにこのようなシステムの貯水池建設方法
WO2018169117A1 (ko) * 2017-03-16 2018-09-20 이재혁 태양광발전, 조력발전 및 풍력발전용 하이브리드 발전설비

Also Published As

Publication number Publication date
JP2024001940A (ja) 2024-01-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2735227C (en) Device for conversion of wave energy
US7479708B1 (en) Wave power converter apparatus employing independently staged capture of surge energy
AU2018101952A4 (en) Apparatus and method for extracting energy from a fluid
KR101073462B1 (ko) 조력발전 시스템
US20100289267A1 (en) Integrated power system combining tidal power generation and ocean current power generation
JP5486600B2 (ja) 流体発電機
KR20140092218A (ko) 조석과 파도를 이용한 다단계 복류식 수차발전소구조물.
US20180291864A1 (en) Ocean current power generating device
JP7178753B1 (ja) 潮力及び引力を利用した発電装置
KR200395997Y1 (ko) 조류발전용 수차
KR100822089B1 (ko) 조격 정수 부치 이중 발전 시스템
KR20150140057A (ko) 수차를 이용한 수력발전기
US20210123410A1 (en) Movable and semi-submerged power generator using waterwheel turbine
KR102032685B1 (ko) 양수기능을 가진 조력발전 시스템
KR101951272B1 (ko) 조력발전시스템
KR20100119294A (ko) 수력발전장치
US10408188B2 (en) Tidal power generator
KR100853517B1 (ko) 밀물과 썰물을 이용한 수력 발전 시스템
KR100828621B1 (ko) 조력발전장치
Swane Tidal power plant in Saemangeum
JP2024011086A (ja) 連続発電装置及び連続発電システム
TWM631267U (zh) 水力發電裝置及其旋轉水輪
JP2018100657A (ja) 水槽室による潮汐発電装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220628

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20220810

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20221025

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221108

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7178753

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150