JP2006306407A - 殺菌工程通過確認方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な方法で容器の並べ替えの手間もかからず、検査速度も速く、個々の被殺菌物の殺菌状態を確認することができ、かつ個々の被殺菌物についてレトルト殺菌における温度履歴を知ることができる殺菌工程通過確認方法および装置を提供する。
【解決手段】少なくとも被殺菌物を特定する識別情報が書き込まれているメモリを有するICタグをそれぞれ装着した複数の被殺菌物を殺菌装置内に入れ、殺菌装置が電磁波を遮蔽した状態で、殺菌装置内にアンテナを設置したリーダーにより、個々の被殺菌物の識別番号を読み出す。
【選択図】なし

Description

本発明は、レトルト殺菌等の加熱殺菌工程が確実に行われ被殺菌物に対して所要の殺菌が行われたか否かを確認する方法およびこの方法を実施するための装置に関する。
従来、缶詰、レトルト食品等の被殺菌物を缶、レトルト・パウチ等の容器に充填密封後、一定のレトルト条件で加熱加圧することにより被殺菌物を殺菌するレトルト殺菌が広く採用されている。そしてレトルト殺菌が確実に行われたか否かを確認する方法として、被殺菌物を収容した個々の容器の表面に熱履歴に応じて変色する示温インキをインクジェットプリンター等により印刷し、印刷された文字や模様等の色の変化により殺菌状態を確認する方法がたとえば特許文献1や特許文献2等により提案されている。
また、特許文献3に開示されているように、被殺菌物を収容するバスケットに温度センサーであるバイメタルと、温度センサーが所定温度に達したときに第1の状態から第2の状態に変化するフラッグを備えるサーモチェッカを設け、バスケットをレトルト内に搬入し加熱によりバスケット内の被殺菌物を殺菌した後レトルトから搬出されたバスケットのサーモチェッカが第1または第2のいずれの状態にあるかを識別することによりバスケット内の被殺菌物の殺菌が正常に行われたか否かを確認する方法が提案されている。
特開2003−231830号公報 特開2004−203464号公報 特開2002−104336号公報
上記示温インキを容器に印刷する殺菌確認方法は、個々の容器についての殺菌状態を確認することはできるが、示温インキの変化を確認するためには容器を一個一個ラインを通す必要があるので、殺菌前にトレイに積み重ねてあった容器を一列に並べ替えなければならず、工程が一つ増えることになり手間がかかるという問題点がある。また、容器を一個一個ラインを通しながら示温インキの変化を検出するので検出速度も遅い。さらに、個々の被殺菌物についてレトルト殺菌における温度履歴を知る方法がない。
また、上記バイメタルを使用する殺菌確認方法は、バスケットや、トレイ単位でバイメタルを取り付ける方法であって、個々の容器にバイメタルを取り付けることは非常に手間がかかり、事実上不可能であるので、個々の被殺菌物の殺菌状態を確認することができないという問題点がある。また、この方法によっても、個々の被殺菌物についてレトルト殺菌における温度履歴を知る方法がない。
本発明は、上記従来の殺菌確認方法の問題点にかんがみなされたものであって、簡単な方法で容器の並べ替えの手間もかからず、検査速度も速く、個々の被殺菌物の殺菌状態を確認することができ、かつ個々の被殺菌物についてレトルト殺菌における温度履歴を知ることができる殺菌工程通過確認方法および装置を提供しようとするものである。
上記本発明の目的を達成する殺菌工程確認方法は、少なくとも被殺菌物を特定する識別情報が書き込まれているメモリを有するICタグをそれぞれ装着した複数の被殺菌物を殺菌装置内に入れ、該殺菌装置が電磁波を遮蔽した状態で、該殺菌装置内にアンテナを設置したリーダーにより、個々の被殺菌物の識別番号を読み出すことを特徴とする。
本発明の1側面において、該殺菌装置は金属製であり、被殺菌物を搬入、搬出するための蓋を有し、該蓋を閉じることにより電磁波を遮蔽した状態になることを特徴とする。
本発明の他の側面において、該殺菌装置はレトルト釜であり、レトルト殺菌時のレトルト実施条件と個々の被殺菌物の識別番号を関連付けて保存することを特徴とする。
本発明の他の側面において、蓋を閉じた状態で外部からの電磁波が遮蔽されるレトルト釜内にICタグのリーダーのアンテナが設置されていることを特徴とするレトルト装置が提供される。
本発明のさらに他の側面において、蓋を閉じた状態で外部からの電磁波が遮蔽される被殺菌物収納部内にICタグのリーダーのアンテナが設置されていることを特徴とするパスチュライザーが提供される。
本発明によれば、殺菌装置が電磁波を遮断した状態で被殺菌物に装着されたICタグの識別番号その他の情報を読み出すので、外部に置かれた容器に付されたICタグからの信号が当該殺菌装置のリーダーに誤って読み取られることはあり得ず、被殺菌物のICタグの情報がリーダーに読み取られたことは、当該被殺菌物が殺菌工程を確実に通過し、所定の殺菌が行われたことを意味する。
そして、本発明の方法によれば、ICタグを装着した被殺菌物を多数トレイ等に積載した状態で殺菌室に入れたまま個々の被殺菌物の識別番号を読み出すことができるので、示温インキを使用する方法のように被殺菌物を一列に並べ替える手間もかからず、工程数を減らすことができる。また、示温インキを使用する方法に比べて殺菌状態の検査はバルク単位で一挙に行うことができるので、検出速度も著しく速い。また、バイメタルを使用する方法に比べて、バスケットやトレイ単位でなく、個々の被殺菌物の殺菌状態を確認することができるので安全度もそれだけ高いという長所がある。
本発明の1側面によれば、該方法において使用する殺菌装置は金属製であり、蓋を閉じて電磁波を遮蔽した状態とすることができるので、なんら特別の電磁波遮蔽装置を設ける必要がなく、簡単に殺菌装置内の電磁波遮蔽状態を創出することができる。
本発明の他の側面においては、殺菌装置はレトルト釜であり、レトルト殺菌時のレトルト実施条件と個々の被殺菌物の識別番号を関連付けて保存するようにしたので、個々の被殺菌物がレトルト殺菌を受けた事実のみならず、個々の被殺菌物のレトルト温度履歴との照合を行うことができる。昭和34年12月28日の厚生省告示第370号「食品、添加物等の規格基準」における容器包装詰加圧加熱殺菌食品の項目の製造基準において、「(5)製造の際に行う加圧加熱殺菌は自記温度計を付けた殺菌器で行い、自記温度計によるその記録は3年間保存しなければならない。」と定められている。告示では、温度記録の3年間保管しか定められていないが、この方法によれば、個々の製品のレトルト履歴も保存することができる。
本発明の他の側面によれば、蓋を閉じた状態で外部からの電磁波が遮蔽されるレトルト釜内または被殺菌物収納部にICタグのリーダーのアンテナが設置されているレトルト装置またはパスチュライザーが提供されるので、本発明の殺菌工程通過確認方法を簡単で低コストな装置で容易に実施することができる。
以下添付図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の方法を実施するための殺菌装置の1例として、レトルト装置を使用した例を模式的に示すもので、(a)はレトルト装置の側面断面図、(b)はその正面断面図、(c)は被殺菌物としての内容物を充填密封した容器を示す側面図である。
レトルト装置1は筒状のレトルト釜2の両端に入り口である蓋3と出口である蓋4を備え、被殺菌物が充填、密封された複数の容器5を収容したトレイ6を多段に積み重ねた状態で蓋3を開けてレトルト釜2内に収容した後蓋3を閉じ、所定の温度、圧力条件でレトルト殺菌を行う。
容器5としては、金属缶やレトルト・パウチ、カップ等レトルト殺菌が施されるタイプの容器はすべて本発明の対象となる。図1(c)は容器としてカップを使用した例を示す。
各容器5にはシート状のICタグ7が接着、ラミネート等適宜の方法で装着されている。
レトルト用のICタグの外装として二種類の例を示す。一つは、レトルト処理するトレイの蓋材に組み込み、シール時に被殺菌物に貼付されるタイプであり、もう一つは、中身を入れて密封後の被殺菌物に貼り付けるタイプである。
タグを蓋材に組み込む場合には、次のように行う。蓋材フィルムとして例えば、シール面に50ミクロンのポリプロピレンを、外面には15ミクロンのナイロンを用いる。ナイロンの代わりにポリエステルでも可能である。このポリプロピレンとナイロンをラミネートするときに、両フィルムの間に、市販タグを一定間隔で挟みこむ。これを蓋材として、通常のシール機にかけてシールすると、蓋材にタグが組み込まれた密封容器が得られる。
タグを密封後貼付する場合は、次のように行う。外装として例えば、透明レトルト・パウチに準じた構成を用いて、外側フィルムは15ミクロンのナイロンで耐衝撃性を確保し、内面は50ミクロンのポリプロピレンでヒートシール性を確保している。これらのフィルムのラミネートにはイソシアネート系接着剤を用いる。予め、購入したICタグよりやや大きい三方シールしたパウチを作製し、タグを挿入して、真空包装機で袋内の空気を除去して密封し、このパウチ入りICタグを粘着剤で殺菌する容器側面に貼り付ける。
ICタグとしては、公知のものを使用することができる。ICタグの方式には、電磁結合方式、電磁誘導方式、マイクロ波方式、光結合方式の4種があるとされている。これらのうち、電磁結合方式は通信距離が10cm以下と短く、本発明の用途に適さない。また、光結合方式は、積み重ねた容器やトレイの陰になったタグが読み取れないので不適当である。従って、本発明に利用できる方式としては、電磁誘導方式とマイクロ波方式2種類である。それぞれに利用される周波数は電磁誘導方式が13.56MHz、マイクロ波方式が2.45GHz帯と950MHz帯である。
電池を備える型のものも電池を備えない型のものも使用可能であるが、電池を備えない型のものが好ましい。また本発明において使用するICタグは殺菌装置内の殺菌条件下で耐えられる耐熱性と耐水性を有することが必要であり、通常のICタグは120℃程度の耐熱性を有するので特別の処置を講ずる必要はないが、耐水性と耐水蒸気性は乏しいので、フイルムラミネート等により形成した耐水性を有するカバーでICタグを覆うことが必要である。
ICタグに内蔵されたメモリには少なくとも被殺菌物を個別に特定する識別情報が書き込まれている。商品である被加熱殺菌物にとって、参照される情報の種類としては、次のようなものがある。ここでは、殺菌対象物が飲食品の例を挙げる。タグ自体に書き込まれている識別番号以外の以下にあげる情報は必ずしも全ての情報を有しているわけではなく、また、ここに例示しない情報を有していることもある。まず、容器に関する情報としては、 (1)容器の製造年月日、(2)容器材料、(3)容器の加工方法、(4)飲食品メーカーまでの搬送ルート、(5)納入年月日等がある。内容物に関する情報としては、(1)原料名、(2)添加物や調味料、(3)加工年月日、(4)ロット、(5)処理条件等がある。充填や密封に関する情報としては、 (1)充填と密封の年月日と時間、(2)充填した材料の構成、(3)素材の生産者や加工年月日など食品履歴に冠する情報、(4)商品としての食品の名称、(5)密封工程以降の予定されている加工条件、(6)予測される賞味期限等がある。
これらの情報のうち、識別番号以外の情報については、ICタグ内のメモリが保有している場合と、別のデータベース・サーバーに保有され、識別記号から参照される場合とがある。この他、製品の製造者情報、製品コード、製造年月日情報等他の情報も必要に応じて書き込むことができる。メモリはROMでもよいし、追記型や書換可能型メモリ、センサー付きメモリでもよい。
レトルト釜2内には、容器5を収容したトレイ6の通過する方向の両側にループコイル状のリーダーアンテナ8が多段に積み重ねられたトレイ6に対応して設置されている。リーダーアンテナ8としては、ループコイル状アンテナの他平面アンテナ、棒状アンテナ等他の種類のアンテナも使用することができる。各リーダーアンテナ8はケーブル9を介してレトルト装置外部に配置されたコンピュータ内に設けられたリーダー(図示省略)の送受信部に接続されている。
レトルト殺菌の間にリーダーは、コンピュータ内に設けられたレトルト管理サーパーからICタグのメモリに貯蔵された識別情報その他の情報を読み出すための読み出し指令を受け取り、リーダーからリーダーアンテナ8を介して送出される読み取り指令はICタグに内蔵されるアンテナによって受信され、ICタグに内蔵されるトランスポンデントによって電波から電力に変換され、ICタグのメモリに送られる。メモリからはこの読み出し指令に応答して個々の容器の識別情報その他必要な情報が読み出され、トランスポンダーによって電力から電波に変換されてICタグのアンテナから発信される。リーダーアンテナ8はこの情報を受信してリーダーに送出し、リーダーからコンピュータに設けられた工程管理サーバーに該情報が送られ、容器リストの照合後各容器ごとのレトルト内送入符号がオンになる。
その後必要に応じて、レトルト管理サーバーにおいて、レトルト温度履歴と個々の容器の識別番号を関連付けて保存する工程が行われる。
これらの工程をより詳細に例示すると、次のようになる。タグは製造段階で特有の識別コードが書き込まれたものを用い、容器製造以降の工程で、タグへの書き込みは行わない。容器が所定の規格を満たしている事が確認されると、その容器に貼付するタグの識別コードを参照して、管理用データの書き込みスペースがサーバーに用意される。このデータ・スペースは、タグの内容を読み出すリーダーと接続されたネットワーク上にある特定のデータベース・サーバーに存在するが、サーバーの地理的な位置は限定されない。また、そのデータベースは、識別コードに関連したデータそのものを保有させたが、場合によっては、関連データの電子的所在地を示すアドレスもしくはポインターやインデックスの形で保有され、他にデータ記憶装置を確保する場合もある。また、工程を経る内に、保存すべきデータが増大し、予め用意したスペースでは不足する場合には、最初のスペース内の特定の場所に、そのデータベースに含まれないデータを辿ることができる場所を示すコード書き込むことができるので、最初に確保されるスペースの大きさは適当に決めて良い。今回は、1024バイトの領域を確保した。
充填密封時における内容物情報の書き込みは次のように行われる。充填・密封が終了した段階で、その内容物に合致する予定殺菌条件を書き込む。まず、充填装置を容器が通過した段階で、容器の識別コードを読み出す。一方、別に用意した内容物の識別コードを容器の識別コードに関連したデータ領域に書き込む。内容物が識別コードで表されていた場合、その内容を保持するデータベースへの参照位置も同時に表すものである。前記内容物の加熱処理条件は内容物の識別コードと関連づけられて、予め蓄えられている。そのため、内容物の識別コードが確定すると処理条件を参照することができる。この段階で、容器はその内容物を保持したが為に受ける処理工程の情報を参照できる状態になる。処理工程の条件も内容物の性状と同様に、その条件がデータベースのスペースに書き込まれるか、参照するための記号が書き込まれる。
レトルトの準備は次のように行われる。レトルトには次に入ってくる内容物の殺菌条件を予めセットしておく。この条件は、単純には、殺菌温度または殺菌圧力と殺菌時間のみであるが、容器の耐熱性や耐圧性によっては、昇温、殺菌、降温の各工程における一定時間毎、例えば、10秒毎の温度と圧力の組み合わせを規定した加熱温度履歴の場合もある。これらの特定時間の間については、補間計算により任意の時間の温度と圧力の制御目標が設定されるが、昇温する時は、レトルト中への蒸気や熱水、圧縮空気の流入量や放出量を制御し、降温時に冷却するときは、流入する冷却水と圧縮空気の量を制御するプログラムも殺菌条件の一部に含まれる。また、加熱媒体としては水蒸気、水蒸気と加圧空気の混合物、熱水、熱水と加圧空気、さらには、シャワーやスプレーといった熱水の微小飛沫と水蒸気と加圧空気の混合物などが使われるが、このような加熱媒体の選択も殺菌条件のセットの中に含まれる。
レトルトへの搬入は次のように行われる。レトルトにセットされる前に、被殺菌物はトレイに並べられる。このトレイは金属製のものでも、十分な間隔があれば、利用できるが、好ましくは、樹脂製または樹脂を金属枠で補強したものが適している。トレイに使われる樹脂としては、耐熱性とコストの観点からポリカーボネートやポリプロピレンが適しているが、テフロンやポリエーテルサルフォン、ポリエーテルエーテルケトンなどであっても良い。被殺菌物がトレイに並べられた後は、トレイを積み重ねて台車に載せ、台車ごとレトルト装置内に設置する。一度に処理する量がレトルト内に設置されると、扉を閉める。
レトルト処理装置における照合は次のように行われる。扉を閉めると、レトルト外部から電磁波は遮断されるので、レトルト内に設置したリーダーのアンテナで読める識別記号は全てレトルト内に入ったことが保障される。この段階で、加熱殺菌装置にセットされている処理条件と内部にある被殺菌物の条件が合致していることの確認が行われる。この方法は次のような手順を踏む。まず、リーダーは問い合わせ信号を送り、内部のタグから発信される識別記号を待つ。識別記号が得られると、その識別記号を持つ容器に収容された内容物の殺菌条件を参照する。殺菌条件がレトルトにセットされている殺菌条件と合致していることの確認を行う。この照合も条件そのものによる比較だけでなく、条件の識別コードによる比較であっても良い。全ての被殺菌物から読み出した条件がレトルトに設定された条件と一致した場合、レトルトは運転を開始する。合致していないか、不明のものが混入している場合は、台車を出して、不一致物を除き、同様の手順を繰り返す。
レトルトの実温度履歴の記録は次のように行われる。レトルトの運転が開始されると、時刻と温度圧力のデータが蓄積される。圧力は、レトルト内部の位置に関わらず同一であるが、温度は必ずしも同一ではない。しかし、商業的に利用されているレトルトにおいては、その違いは無視できる程度に小さいので、少なくとも1箇所の温度を測定し、その温度をもってレトルトの温度履歴としてよい。これらのデータは、レトルトを監視する温度測定装置または、レトルトの制御機構そのものに有する記憶装置に蓄えられる。レトルトを制御するシーケンサー内部にはレトルトの温度制御を行うための温度計から取得した温度信号を持っているので、これを取り出して温度記録とすることもできる。データを蓄える物理的な場所はレトルトの近傍とは限定されず、ネットワーク上に存在するが地理的には遠方のサーバーに蓄えても良い。このときの温度記録と内容物ごとに定められた殺菌条件とが合致すれば、殺菌は完了である。
出荷以降の工程は次のように行われる。レトルト後、容器に付着している水分を除去し、外装して出荷する。このような状態で殺菌を完了させれば、初期の殺菌条件が適正である限り、殺菌不足になることは考えられないが、万が一、高耐熱性細菌などの汚染が発生した場合には速やかに、殺菌条件を検索し、対策を立てることが可能になる。
上記実施形態においては、殺菌装置としてレトルト殺菌装置を使用した例を示したが、本発明の方法が適用される殺菌装置としては、パスチュライザーやコンベアタイプの湯殺菌装置を使用することも可能である。ただしコンベアタイプの湯殺菌装置を使用する場合は、装置を電磁波を遮蔽した状態とするために、装置を金属板で覆う等の手段を講じる必要がある。
また、容器に装着されるICタグは、殺菌工程通過確認のためばかりでなく、容器製造段階から製品の小売、消費、回収までの流通履歴を記録するために共通に使用することもできる。
本発明を実施するためのレトルト殺菌装置を模式的に示す図で、(a)は側面断面図、(b)は正面断面図、(c)はICタグを装着した容器の側面図である。

Claims (5)

  1. 少なくとも被殺菌物を特定する識別情報が書き込まれているメモリを有するICタグをそれぞれ装着した複数の被殺菌物を殺菌装置内に入れ、該殺菌装置が電磁波を遮蔽した状態で、該殺菌装置内にアンテナを設置したリーダーにより、個々の被殺菌物の識別番号を読み出すことを特徴とする殺菌工程通過確認方法。
  2. 該殺菌装置は金属製であり、被殺菌物を搬入、搬出するための蓋を有し、該蓋を閉じることにより電磁波を遮蔽した状態になることを特徴とする請求項1記載の殺菌工程通過確認方法。
  3. 該殺菌装置はレトルト釜であり、レトルト殺菌時のレトルト実施条件と個々の被殺菌物の識別番号を関連付けて保存することを特徴とする請求項2記載の殺菌工程通過確認方法。
  4. 蓋を閉じた状態で外部からの電磁波が遮蔽されるレトルト釜内にICタグのリーダーのアンテナが設置されていることを特徴とするレトルト装置。
  5. 蓋を閉じた状態で外部からの電磁波が遮蔽される被殺菌物収納部内にICタグのリーダーのアンテナが設置されていることを特徴とするパスチュライザー。

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