JP2006304966A - リング状部材を備えたトロカール - Google Patents

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Abstract

【課題】トロカールの体壁からの抜け防止、切開創の保護、切開創からの出血防止、および、血液の内視鏡レンズへの付着防止の全ての機能を備えた、破損に強い、使用勝手に優れたトロカールを提供すること。
【解決手段】切開創より大きく形成され、体腔内部に挿着される弾性を有する第一のリング11と、該第一のリングに端部を拡張して取り付け、体腔内部から切開創を覆い体外部まで位置させる筒状の弾性シート12と、前記弾性シートの他端部側に設けられ、前記第一のリングと同様な構成の第二リング13などからなるトロカール外筒への装着部位13とにより構成するリング状部材1と、外筒2に、前記リング状部材1の装着部位を保持する係合フック23などからなる受け部23を備えたトロカール本体より構成し、前記リング部材1とトロカール本体の外筒2は、前記装着部位13と受け部23により着脱自在となるように構成した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内視鏡下外科手術のさい、体表から体腔内に貫通され、内視鏡や鉗子など手術器具の挿入通路となるトロカールに関し、詳細には、該トロカールの外筒に多目的に利用されるリング形状の装着具を取り付けた、リング状部材を備えたトロカール外筒に関する。
内視鏡下外科手術において、内視鏡などの手術器具の挿入通路として用いられるトロカールは、該挿入通路となり、腹腔内の気密を維持する弁機構を備えた基部、及び、中空パイプ状の外筒管からなる外筒と、基部及び体壁を穿刺貫通するための先端部を備えた中実の内針より基本構成されているが、前記外筒管には、トロカールの体壁からの抜け防止、切開創あるいは穿刺創(以下、併せて切開創)の保護、切開創からの出血の防止、あるいは、該出血した血液がトロカールから挿入した内視鏡のレンズに付着することを防止するなどの目的で、これら目的に適した機能が備えられた装着部材を設けたものが数多く提案されている。
例えば、トロカールの体壁からの抜け防止を目的としたものでは、外筒管にバルーンを設け、体腔内で膨張させ、腹膜等に当接して保持させようとするもの(例えば、特許文献1)や、螺旋ネジなどを設け、その凹凸により筋層と係合させて保持させようとするもの(例えば、特許文献2)などがあり、また、前記と同様なバルーンを設け、同様に用いるものでも、切開創の圧迫止血、および気密維持を主な目的とした、バルーン付きトロカール(特許文献3)、あるいは、切開創からの出血があっても、トロカールに挿入した内視鏡の対物レンズを切開創から垂れる血液で汚すことがないようにすることを主たる目的としたバルーン付きの胸腔鏡用のトロカール(特許文献4)などがあり、更には、前記と同様に内視鏡先端のレンズが血液で汚れることを防止する目的で、外筒管に薄膜シート状あるいは、受け口形状の液体流入防止部材を設けたトロカール(特許文献5)などが開示されている。
そして、これらトロカールを体腔内に貫通させる場合には、細径のものでは直接穿刺されることもあるが、安全性や前記した外筒管に装着される部位を体腔内に無理なく挿入することを考慮して、小さな切開創を設け、該切開創から体腔内に貫通させて用いられることが多くなっている。
特開平6−38972号公報 特開平6−285012号公報 特開平5−161657号公報 登録実用新案3024069号公報 特開2004−430号公報
しかし、前記したような、螺旋ネジ状などの凹凸のものは、トロカールの体壁からの抜け防止には効果が期待できるが、切開部が露出したままであるなど、切開創の保護や、切開創からの出血の防止、あるいは、該出血が外筒管を伝わりトロカールに挿入された内視鏡先端のレンズにかかることで生じる汚れの防止といったことは一切考慮されておらず、逆に、ネジなどの凹凸により切開創を痛めたり、それにより出血が増えたりする懸念があり、切開創保護の観点、または、内視鏡レンズの汚れによる視界不良や拭き取りの手間を考慮すると、特に、内視鏡を挿入する部位に用いるトロカールとして使用するには問題がある。
また、シート状などの液体流入防止部材を設けたものは、内視鏡のレンズの汚れを防止するためには有効で、該文献の中で記載されている外筒管周囲に設ける液体吸収性の固定部材を併用すると切開創からの出血防止にも効果が期待できるが、抜け防止や切開創保護に関しては考慮されていないため、確実な固定のためには別途抜け防止手段を備えておく必要がある。
一方、バルーンを設けるものでは、前記した、トロカールの体壁からの抜け防止、切開創の保護、切開創からの出血の防止、および、該血液による内視鏡レンズの汚れ防止といった機能面のいずれの目的も達成することができるが、バルーンの製造やバルーンへの流体導入通路を含めた外筒管への取り付けには多くのコストがかかり、また、構造上、バルーンは必ず外筒管に固定して取り付けなければならず、該バルーンの耐久性や清潔性の維持の観点から、トロカール全部をディスポーザブル器具としなければいけないことで、トロカールに関わる全体のコストは一層大きなものとなってしまうといった問題がある。更に、バルーンは薄膜を膨張させているため、手術器具の接触などによる破損は常に起こりえる問題で、破損した場合は常に使用不能になってしまうといった問題を孕んでいる。
そこで本発明は、前記したトロカールの体壁からの抜け防止、切開創の保護、切開創からの出血防止、および、血液の内視鏡レンズへの付着防止が可能であって、更に、トロカールに関わるコストを低減するとともに、破損に強く、使用勝手に優れたトロカールを提供することを課題とした。
本発明のリング状部材を備えたトロカールは、切開創より大きく形成され、体腔内部に挿着される弾性を有する第一のリングと、該第一のリングに端部を拡張して取り付け、体腔内部から切開創を覆い体外部まで位置させる筒状の弾性シートと、前記弾性シートの他端部側に設ける、トロカール外筒への装着部位とにより構成するリング状部材と、外筒に、前記リング状部材の装着部位を保持する受け部を備えたトロカール本体より構成し、前記リング部材とトロカール本体の外筒は、前記装着部位と受け部により着脱自在となるように構成した。
そして、前記リング状部材に備える装着部位の形態としては、次のような構成とすることが好ましい。
・装着部位を、前記弾性シートの端部に取り付ける第二のリングとして形成する。
・また、該第二のリングは、切開創より大きく形成し、前記弾性シートの端部を拡張して取り付けるものとする。
・更に、該第二のリングを、弾性を有するものとする。
また、前記弾性を有する第一のリングおよび第二のリングは、超弾性合金あるいは形状記憶合金を含んで形成される、適度な剛性を有する弾性体よりなることが特に好ましい。
一方、前記トロカール本体の外筒に備える受け部は、該トロカール外筒の基部全周、あるいは、一部に設ける、前記リング状部材の装着部位辺縁と係合するミゾ部及び該ミゾ部開口部に突起して設けるツメ部よりなる係合フックにより形成し、受け部となる該係合フックにリング状部材の装着部を係合することにより、該リング状部材を着脱自在に保持するものとした。
また、前記受け部は、前記トロカール本体の外筒に備える係合フックを、手指操作によりトロカール外筒の基部の幅方向に拡縮可動するものとし、拡大時は、前記リング状部材が着脱可能となり、縮小時は、係合保持可能なものとすると、リング状部材とトロカールの外筒の着脱がより容易となり一層好ましい。
本構成のリング状部材を備えたトロカールによれば、前記したように、弾性を有する第一のリングと該リングに端部を拡張して取り付けた弾性シートを用いていることにより、体腔内部へのリングの挿入および取り出しの際は、リングの弾性を利用して該リングを押しつぶすことにより細径となり、切開創より大きなリングであっても、小切開創から体腔内部への挿入あるいは取り出しが可能で、また、体腔内挿入後は、弾性による復元力により元のリング形状に自然に戻ることにより、確実に体腔内部で保持されて、トロカールの外筒管の抜けを防止することができる。更に、該第一のリングに超弾性合金などを用いて適度な剛性を付加すると、より確実にトロカールの外筒管を体壁に保持する効果が期待できる。
また、切開創との接触部位を弾性シートとしているため、切開創全体が密着して覆われる作用により、外部環境に創部が直接触れないことや、該切開創が柔軟シートとの接触となることの作用により切開創の保護に効果がある。更に、第一のリングに拡張されて取り付けられた該弾性シートの弾性による開創維持効果も期待することができる。
加えて、前記切開創との密着性、および弾性シートによる切開創への圧迫作用による、切開創部の止血効果、更には、第一のリング及び弾性シートにより形成される広い体腔内接触面により、切開創からの血液が外筒管を伝わり流れ落ちることがない作用による、内視鏡レンズの汚れ防止効果もあることで、前述した機能面の目的の全てを満たす器具とすることができる。
また、トロカール本体とリング状部材が着脱自在なことから、滅菌可能なトロカールを使用すれば、トロカール部分は、再滅菌してリユーザブルで使用することも考えられ、また、バルーンのように、製造段階での取り付け工程も不要となることから、トロカール全体に掛かるコストを小さくすることができる。
更に、リング状部材が第一のリングと弾性シート及び第二のリングなどの装着部位から基本構成されるため、バルーンのように、手術器具等の接触による破損の危険性は少なく、万一、一部が破損した場合でも、バルーンのように使用不能となる懸念は少ない。
また、本器具の構成や着脱自在性によれば、トロカールを外しリング部材単独でも、切開創の創縁保護具及び開創具としての役割を果たすことが可能で、トロカールの替わりに手指などを挿入して行う、内視鏡下の小切開法、体外法などの手術にも対応することができる。
加えて、リング部材単独での別の使い方として、第一のリングが体腔内部から確実に体壁を保持しているため、内視鏡下外科手術において、体腔内の空間確保のため体壁を吊り上げて行う吊り上げ手術における、吊り上げ器具としても使用することができる。
そして、このような際に、トロカール外筒への装着部位を第二のリングとして、切開創より大きく形成し、前記弾性シートの端部を拡張して取り付けるものとすると、リング状部材の体腔内側の当接部となる第一のリングと協働して体壁を挟むことで、抜け防止効果には一層効果的で、また、切開創の体表側も外部環境と直接接触することがないため、切開創を保護する効果がより高いものになる。
以上のように、内視鏡下外科手術の多くの手技に適用することができるトロカール器具とすることができる。
更に、トロッカー本体の外筒に設ける受け部を、リング状部材の装着部位辺縁と係合するミゾ部及びツメ部よりなる係合フックにより形成すると、該係合フックのミゾ部がリング状部材の装着部位の辺縁を挟み込み係合し、該ミゾ部の開口部に突起して設けたツメ部により外れを防止することにより確実な保持が可能で、また、装着部を、弾性を有する第二のリングとすると、該フックへの着脱のさいに、該リングの弾性を利用してリングを押しつぶし変形させることにより容易に装着及び離脱させることができる。
また、係合フックを、手指操作により幅方向(トロカール管の軸に対して直角面の方向)に拡縮可動するものとすると、拡大して、リング状部材の装着部位より大きく開くことで、該装着部位を容易に係合位置に導入する、あるいは、離脱することができ、導入後は、縮小させることで、係合フック内に該装着部材を納め確実に保持することができるため、トロッカー本体へのリング状部材の着脱を極めて容易にすることができる。尚、この場合は、必ずしも前記装着部位は、弾性を有するリングでなくとも良い。
以下、本発明の実施の形態につき図面を参考にしながら詳細に説明する。図1は、本発明の第一の実施の形態のリング状部材を備えたトロカールを示す構成図(A)、及び断面図(B)で、リング状部材とトロカール外筒が分離した状態を示し、図2は本実施の形態のリング状部材とトロカール外筒が装着された状態を示している。また、図3は、リング状部材の内部構造を示す一部断面図を示している。
本実施の形態のリング状部材を備えたトロカールは、切開創より大きく形成され、体腔内部に挿着される弾性を有する第一のリング11と、該第一のリング11に端部を拡張して取り付け、体腔内部から切開創を覆い体外部まで位置させる筒状に形成された弾性シート12と、前記弾性シート12の他端部側に設ける、トロカール外筒2への装着部位となる、切開創より大きく形成され、前記弾性シート12の端部を拡張して取り付けた弾性を有する第二のリング13により構成したリング状部材1と、
外筒管21と外筒基22より基本構成し、該外筒基22の内腔部の対向する位置に、前記第二のリング13を係合装着するための受け部となるミゾ部231と、該ミゾ部231の開口部位に突起してなるツメ部232により形成される係合フック23が設けられたトロカール外筒2により構成し、
前記リング部材1とトロカール外筒2は、前記弾性シート12内腔に外筒管21を挿入し、第二のリング13を係合フック23に係合させて装着(図2)、あるいは取り外しての分離(図1)が自在となるように構成している。
尚、図示しないが、前記トロカール外筒2の内腔に挿着する内針、あるいは、該トロカール外筒2の内針挿入口に設ける弁は、特定しない従来の構成のものが従来の手段により設けられる。
次に各部について詳細に説明する。リング状部材1は、前記の通り第一のリング11及び第二のリング13と弾性シート12より構成しており、第一及び第二のリング11、13は切開創の保護など前記した目的に適合させるため、切開創より大きく形成されており、芯材に、弾性及び形状復元力に富んだTi−Ni系金属などの線材をリング状に形成した超弾性合金111を配し、該超弾性合金111の外層に、該超弾性合金の端部による弾性シート12の破損防止のため、ポリアミド樹脂やポリウレタン樹脂よりなるカバーチューブ112を被覆して構成している。そして、この超弾性合金111とカバーチューブ112よりなるリングの外層に、前記弾性シート21の端部を拡張して全周に亘り被覆し、該弾性シート21の端部で重ね接合部とし、該接合部を接着あるいは溶着により固定して第一及び第二のリング11、13とした。(図3参照)
一方、弾性シート12は、弾性に富んだシリコン樹脂により筒状に形成されたもので、開創保持や強度を考慮し膜圧0.5mm程度のものを用いた。そして、筒状の両端部を各々前記第一及び第二のリング11、13に拡張して固定している。
トロカール外筒2は、外筒管21と外筒基22及び係合フック23が樹脂により一体成型されており、外筒管21は、体腔内への挿入が容易なように、先端がテーパー状に形成され、外周囲には全周囲に亘り、装着される前記リング状部材1のすべり防止、また切開創への保持力強化のための環状突起211が適当数(本実施例では3箇所)施され形成された。
外筒基22は、前記リング状部材1の第二のリング13を着脱自在に保持することのできるものであれば特定するものではないが、本例においては、内腔に収容する形態となるため、該第二のリング13を収容可能な内部空間を有して形成された。
前記第二のリング13を着脱自在に係合保持するための係合フック23は、前記外筒基22の一部として形成されており、外筒基22の下面辺縁部の対向する位置に適当な幅を有して、前記第二のリング13を係合保持するための受け部としてフックとなるようなミゾ部231を形成し、該ミゾ部231の開口端部に、係合する第二のリング13が容易に外れないようなストッパーとなる、突起状のツメ部232を形成し構成した。
本実施の形態のリング状部材を備えたトロカールによると、前記リング状部材1と、トロカール外筒2を取り付けるさいは、外筒管21をリング状部材1の弾性シート12内に挿入し、第二のリング13を該リングの弾性を利用して軽く押しつぶし、前記トロカール外筒2の係合フック23のミゾ部231内に係合させ、該弾性リング13全体を外筒基22の内部空間に収容することで装着された状態となり、該係合フック23のツメ部232によるストッパー効果と、外筒管21と弾性シート12の摩擦力及び環状突起211のすべり防止効果により容易に外れたり、ずれたりすることがない構成となっている。
一方、トロカール外筒2からリング状部材1を取り外すさいは、該トロカール外筒2の外筒基22の下面辺縁部で係合フック23が形成されていない部位より、第二のリング13を把持して該リングの弾性を利用して変形させ、係合フック23より第二のリング13を外し、外筒管21をリング状部材1より抜去することで分離することができる。
図4は、本発明の第二の実施の形態のリング状部材を備えたトロカールを示す構成図(A)、及びその断面図(B)で、リング状部材とトロカール外筒が分離した状態を示し、図5は本実施の形態のリング状部材とトロカール外筒が装着された状態を示している。また、図6は、本実施の形態の可動フックの動作状態を示す説明図で、Aが拡径状態、Bが縮径状態を示しており、図7は、本実施の形態の分離(A)、装着(B)状態を示す参考斜視図を示している。
本実施の形態のリング状部材を備えたトロカールは、第一の実施の形態と同様なリング状部材1と、外筒管31と外筒基32及び該外筒基22の側面の対向する位置に対称的に設けられた可動フック33よりなるトロカール外筒3より構成し、前記、可動フック33には、前記第二のリング13を係合装着するための受け部となるミゾ3部31と、該ミゾ部331の開口端部に突起してなるツメ部332を設け、前記第一の実施の形態の器具と同様に、リング状部材1がトロカール外筒3に、第二のリング13を可動フック33に係合させて装着(図2)、あるいは取り外して分離(図1)が自在となるように構成している。また、前記可動フック33は、対称的に設けられた2つのフックを手指操作により相互に可動することにより、外筒基32の幅方向に2つのフック部が近接、離間して拡縮可動し、拡大時は、前記リング状部材1が着脱可能となり、縮小時は、係合保持可能となるように構成している。
尚、第一の実施の形態と同様に、図示しないが、前記トロカール外筒2の内腔に挿着する内針、あるいは、該トロカール外筒2の内針挿入口に設ける弁は、特定しない従来の構成のものが従来の手段により設けられる。
次に各部について詳細に説明する。リング状部材1は、第一の実施の形態と同様の構造構成のものであるため説明を省略する。
トロカール外筒3は、外筒管31と外筒基32が樹脂により一体成型で形成され、外筒管31は、体腔内への挿入が容易なように、先端がテーパー状に形成され、外周囲には全周囲に亘り、装着される前記リング状部材1のすべり防止、また切開創への保持力強化のための環状突起311が適当数(本実施例では3箇所)施され形成される。
外筒基32は、リング状部材1の第二のリング13を内腔に収容する形態となるため、該リングを収容可能な内部空間を有して形成され、側面の相対する位置には可動フック33を取り付けるために、該フックに適合する切り込み孔が設けられる。
前記第二のリング13を着脱自在に係合保持するための可動フック33は、前記した通り外筒基32の側面の対向する位置に適当な幅のほぼ対称的な形状のものが一対取り付けられており、本例においては、前記第二のリング13を係合保持するための受け部となるミゾ部331と、該ミゾ部331の開口端部に設ける、係合する第二のリング13が容易に外れないようにストッパーとなる突起状のツメ部332と、該可動フック33を幅方向に可動するさいの操作部位となる可動ロット333a、333bの各部位を各々に備えており、また、各々の上面の内針や挿入器具の通路にあたる部位には長孔336が設けられている。そして、各々の可動フック33は、可動ロット333の部分が重ねられ、相互にスライドされて、第二のリング13との係合部位となるミゾ部331を相互的に近接、離間させる構造としており、近接方向にスライドするさいには、前記可動ロット333a、333bが交差して突出する構成となることから、重ねたさいに上側となる可動フック33aには、下側の可動フック33bの可動ロット333bを突出させるための貫通孔335を設けて構成している。
本実施の形態のリング状部材を備えたトロカールによると、前記リング状部材1と、トロカール外筒3を取り付けるさいは、先ず、各々の可動フック33a、33bの可動ロット333a、333bの端部を手指により該手指が近接する方向に押し込むことにより、該フック33のリング状部材1との係合部位となるミゾ部331が互いに拡開する方向に可動し、第二のリング13の径よりも大きな開口部が得られることで、該第二のリング13の装着位置への導入が容易に可能となり、該第二のリング13を装着位置に導入したら、次に、各々の可動フック33の側面部に当たる押圧面334を手指により近接する方向に押し込むことにより、ミゾ部331が互いに近接する方向に可動し、第二のリング13が該可動フック33のミゾ部331内に係合されると装着された状態となり、該可動フック33のツメ部332によるストッパー効果と、外筒管31と弾性シート12の摩擦力及び環状突起311のすべり防止効果により容易に外れたり、ずれたりすることがない構成となっている。
一方、トロカール外筒3からリング状部材1を取り外すさいは、取り付けるさいと同様に、各々の可動フック33の可動ロット333a、333bを手指により該手指が近接する方向に押し込むことにより、該フック33のリング状部材1との係合部位となるミゾ331が互いに拡開する方向に可動し、第二のリング13の径よりも大きな開口部が得られることで、該第二のリング13の装着位置からの離脱が容易に可能で、そのまま外筒管21をリング状部材1より抜去することで分離することができる。
尚、可動フック33の構成、構造は本実施の形態に限定されるものではなく、手指による可動操作により、該可動フック33のミゾ部331にリング状部材1の装着部位が着脱自在に係合保持されるものであれば、どのような公知の手段を用いても良い。例えば、外筒基の側面の対向する位置に対称的に一対設ける、ミゾ部及びツメ部を備えた係合フックが、該係合フックの外筒基への取り付け部を支点として、上下にウイング状に開閉可動するような手段も、本発明の係合フックが操作により幅方向に拡縮可動し、拡大時は、前記リング状部材が着脱可能となり、縮小時は、係合保持可能となるとする形態に含まれる。
次に、本発明の第二の実施の形態の器具を体壁に装着する場合の一例に付き説明する。
1.体表に小さな切開創を設け、該切開創から体内にトロカールを穿刺挿入し、体腔内まで貫通させる。
2.一度トロカールを抜き、貫通した切開創から、本器具のリング状部材1の第一のリングを押しつぶし細径形状として体腔内に押し込み、体壁に装着する。
3.可動フック33のミゾ部331の間隔を拡開した状態で、トロカール外筒3を、体壁に装着したリング部材1の内腔に第二のリング13が前記ミゾ部331により保持される位置まで挿入する。
4.可動フック33の押圧面334を押して第二のリング13をミゾ部331内に係合することにより、本器具が体壁に装着される。
一方、取り外す場合は、可動フック33の可動ロット333a、333bの端部を手指により押して、第二のリング13とミゾ部331との係合を解除し、トロカール外筒3を抜去した後、リング部材1の内腔を通して鉗子を挿入し、該鉗子で体腔内部に位置する第一のリング11の縁を把持して、リング部材1の内腔を通して引っ張り出すことにより、該リング部材1が体壁により押しつぶされた状態となり、小さな切開創からでも取り出すことができる。
尚、腹壁への装着方法は、体腔内まで予め小切開する場合や、トロカールによる穿刺と同時にリング部材1を体腔内部に挿入してしまうなど、手技により異なり、本例に特定されるものではない。
本発明の第一の実施の形態を示す構成図及び断面図(分離状態) 前記実施の形態を示す構成図及び断面図(装着状態) 前記実施の形態のリング部分の構造を示す一部断面図 本発明の第二の実施の形態を示す構成図及び断面図(分離状態) 前記実施の形態を示す構成図及び断面図(装着状態) 前記実施の形態の可動フックの作動状態を示す説明図 前記実施の形態の装着及び離脱状態を示す斜視図
符号の説明
1. リング状部材
11. 第一のリング
111.超弾性合金
112.カバーチューブ
12. 弾性シート
13. 第二のリング
2. トロカール外筒
21. 外筒管
22. 外筒基
23. 係合フック
231.ミゾ部
232.ツメ部
3. トロカール外筒
31. 外筒管
32. 外筒基
33. 可動フック
331.ミゾ部
332.ツメ部
333a.可動ロット(上)
333b.可動ロット(下)
334.押圧面
335.通孔

Claims (7)

  1. 切開創より大きく形成され、体腔内部に挿着される弾性を有する第一のリングと、該第一のリングに端部を拡張して取り付けられ、体腔内部から切開創を覆い体外部に位置させる筒状の弾性シートと、前記弾性シートの他端部側に設けるトロカール外筒への装着部位とにより構成するリング状部材と、外筒に該リング状部材の装着部位を保持する受け部を備えたトロカール本体より構成し、前記リング状部材とトロカール本体の外筒は、前記装着部位と受け部により着脱自在に構成したことを特徴とするリング状部材を備えたトロカール。
  2. 前記リング状部材の装着部位は、前記弾性シートの端部に取り付ける第二のリングである請求項1のリング状部材を備えたトロカール。
  3. 前記リング状部材の装着部位となる第二のリングは、切開創より大きく形成され、前記弾性シートの端部を拡張して取り付けた請求項2のリング状部材を備えたトロカール。
  4. 前記リング状部材の装着部位となる第二のリングは、弾性を有する請求項2乃至3のリング状部材を備えたトロカール。
  5. 前記弾性を有する第一のリングおよび第二のリングは、超弾性合金あるいは形状記憶合金を含んで形成される請求項1乃至4のリング状部材を備えたトロカール。
  6. 前記トロカール本体の外筒に備える受け部は、該トロカール本体外筒の基部全周、あるいは一部に設ける、前記リング状部材の装着部位辺縁と係合するミゾ部及び該ミゾ部開口部に設けるツメ部よりなる係合フックである請求項1乃至5のリング状部材を備えたトロカール。
  7. 前記リング状部材の受け部となる係合フックは、操作により幅方向に拡縮可動し、拡大時は、前記リング状部材が着脱可能となり、縮小時は、係合保持可能となる請求項6のリング状部材を備えたトロカール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007143743A (ja) * 2005-11-25 2007-06-14 Hakko Co Ltd 開創具装着補助器具
WO2010126076A1 (ja) * 2009-04-30 2010-11-04 マニー株式会社 眼科手術用カニューレとその製造方法
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