JP2006300530A - 溶存酸素センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】 化学反応による析出物のカソード電極と酸素透過膜との間への侵入に伴うセンサ出力の低下を防止するとともに、電極部の熱応力を低減して、性能の向上がなされた溶存酸素センサを提供する。
【解決手段】 水等の液体に溶解する酸素量を測定する溶存酸素センサであって、酸素を透過するための酸素透過膜を備えたガルバニ電池式の溶存酸素センサにおいて、上記酸素透過膜の内側に所定圧力で接触する電極部を備え該電極部の外側を円筒状の絶縁ガラスの内部に貫通して構成されたカソード電極と、円筒状に形成されて上記カソード電極が内側に設置されたアノード電極と、該カソード電極及びアノード電極が臨む電解液とを筐体内に設け、上記筐体の線膨張係数α1と、上記カソード電極の線膨張係数α2との比が、2倍以内であるような材料で構成した。
【選択図】 図4

Description

本発明は、水等の液体に溶解する酸素量を測定する溶存酸素センサであって、酸素を透過するための隔膜を備えた溶存酸素センサにおけるシール構造の改良を図った溶存酸素センサに関する。
バイオセンサは試料水中の測定対象化学物質を認識する分子識別素子として、酵素や抗体などの生体機能性材料や、微生物、細胞等生体そのものを利用して構成されている。すなわち、これらの生物材料を多孔性高分子膜に化学的に包括または共有結合させることにより固定化した固定化膜を備える。
バイオセンサにおいては、試料水を生物材料の固定化膜に接触させ、これによって生ずる生化学反応により生成または消費される物質の濃度変化を、検出器によって電流や電圧などの電気的な出力(以下、センサ出力と記載する)の変化に変換して測定する。
上記バイオセンサを使用した測定にあたっては、固定化した生物材料が安定に機能するように温度とpH条件を一定にすることが必要である。そのため、バイオセンサ応用計測器では、温度を一定に保つために試料水を一定温度に加温する熱交換器とセンサ温度を一定にする恒温槽が備えられ、また、pH条件を一定とするために緩衝溶液が用いられている。
ここで、特許文献1に示すような水中の有害物質検出用バイオセンサが開発されている。
かかる技術においては、生物材料としては有害物質に極めて弱い微生物である硝化細菌を用い、この硝化細菌を生きたまま固定化して高分子多孔膜で封じ込めた微生物膜と、検出器として溶存酸素電極とを組合せた呼吸活性検知型バイオセンサを構成し、これに硝化細菌の基質および微量栄養成分を一定濃度含む緩衝溶液と試料水を所定の比率となるように混合して連続的に流すことにより、有害物質混入の連続監視を行っている。
上記バイオセンサに用いられる隔膜式ガルバニ電池方式の溶存酸素センサは、酸素透過膜を介して微生物膜の酸素量を検出する、この方式では、酸素透過膜と接触するカソード電極の端面部のみでの電位の変化を検出する。このため、それ以外の部分で、電解液とカソード電極や付属するリード線は絶縁ガラスにより絶縁保護されている。
特公平7−85072号公報
上記溶存酸素センサはガルバニ電池であり、長期間連続運転している間に、一般的には化学反応により、析出物が発生する。これら析出物がカソード電極と酸素透過膜との間に沈降物として、侵入するとセンサ出力が低下する。また、上記溶存酸素センサを稼働せずに長期間保管した状態でも、電解液を除去しない場合には、同様に化学反応が進み、析出物が発生する。保管期間が長い場合や保管温度が高い場合は、保管の時点でセンサ出力が低下してしまい、使用に耐えられない事態が発生する場合がある。
上記特許文献1のバイオセンサに用いられる従来の溶存酸素センサでは、接着剤によって電極を固定し、電解液を封止している。しかしながら、接着剤を使用すると、その粘性により流動性が悪い場合は、末端まで接着剤が流動せず接着不良やシール不良が生ずる。また、かかる従来の溶存酸素センサでは、接着層が厚いため、保管温度が高い場合には接着剤と電極や筐体間の熱応力で接着剥離が起こり、シール不良となってセンサ出力が低下したり、電解液がセンサ出力配線である銅製の電線を腐食・断線して、センサ出力が出ないという問題も有している。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、化学反応による析出物のカソード電極と酸素透過膜との間への侵入に伴うセンサ出力の低下を防止するとともに、電極部の熱応力を低減して、性能の向上がなされた溶存酸素センサを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る溶存酸素センサは、水等の液体に溶解する酸素量を測定する溶存酸素センサにおいて、酸素を透過するための酸素透過膜を備え、上記酸素透過膜の内側に圧接する電極部を備え、該電極部の外側を絶縁保護部の内部に貫通して構成されたカソード電極と、上記カソード電極が内側に設置されたアノード電極と、上記カソード電極及び該アノード電極が臨む電解液とを筐体内に設け、該筐体は、その線膨張係数α1と上記カソード電極の線膨張係数α2との差が小さくなるような材料で構成してなることを特徴とする。
そして、本発明に係る溶存酸素センサは、その実施の形態で、上記筐体の線膨張係数α1と、上記カソード電極の線膨張係数α2の比が、2倍以内であるような材料で構成することが好ましく、1.6倍以内であるような材料で構成することがより好ましい。すなわち、α1:α2=2:1〜1:2、さらに好適にはα1:α2=1.6:1〜1:1.6の範囲で、お互い同士の差が越えないようにすることが好ましい。
また、本発明に係る溶存酸素センサは、その実施の形態で、上記カソード電極の絶縁保護部をガラス材、又は絶縁性を有するセラミックスあるいは樹脂材のいずれかで構成することが好適であり、絶縁性を有する固体であれば、材質を特に限定することなく、どのようなものでも使用することができる。
また、本発明に係る溶存酸素センサは、その実施の形態で、上記カソード電極及びアノード電極の一端側を上記筐体の上部に設けられた第2の筐体に固定し、他端側を実質的な自由端に構成してなることを特徴とすることが好適である。
また、本発明に係る溶存酸素センサは、他の実施の形態で、上記第2の筐体が、上記筐体の上部に固定された上部筐体と該上部筐体に螺合され、又は該上部筐体に嵌合されたカバー部材からなり、上記上部筐体とカバー部材との間に上記アノード電極の上端部を挟持し接着剤により接着するとともに、上記カソード電極の上端部を上記カバー部材に接着剤により接着して構成したことを特徴とする。
また、本発明に係る溶存酸素センサは、他の実施の形態で、上記第2の筐体が、上記筐体の上部に固定された上部筐体と該上部筐体の内周に螺合されたカバー部材と該カバー部材の内周に螺合された内側カバー部材とにより構成され、上記内側カバー部材の下面に上記カソード電極の上端部を当接させて、上記内側カバー部材のねじ込み力によって上記カソード電極の電極部と上記酸素透過膜の内面との接触部に接触力を付与するように構成したことを特徴とする。
また、本発明に係る溶存酸素センサは、他の実施の形態で、上記第2の筐体が、上記筐体の上部に固定された上部筐体と該上部筐体の内周に螺合されたカバー部材とにより構成され、上記カバー部材の下面に上記カソード電極の上端部を当接させて、上記カバー部材のねじ込み力によって上記カソード電極の電極部と上記酸素透過膜の内面との接触部に接触力を付与するように構成したことを特徴とする。
また、本発明に係る溶存酸素センサは、他の実施の形態で、上記カソード電極の上端部及び上記アノード電極の上端部を、パッキンを介して上記第2の筐体に固定するとともに、上記カソード電極及びアノード電極の下端側を自由端に構成してなることを特徴とする。
また、本発明に係る溶存酸素センサは、他の実施の形態で、上記アノード電極の上端部及び下端部を、パッキンを介して上記第2の筐体に固定するとともに、上記カソード電極の上端部と上記第2の筐体との間にOリングを介装し、上記2つのパッキン及びOリングにより電解液の漏洩シールを行うように構成したことを特徴とする。
また、本発明に係る溶存酸素センサは、他の実施の形態で、上記アノード電極の上端部を、パッキンを介して上記第2の筐体に固定するとともに、上記カソード電極の上端部と上記第2の筐体との間及びアノード電極の下端部内周と上記カソード電極の中間部外周との間にOリングをそれぞれ介装し、上記パッキン及び上記2つのOリングにより電解液の漏洩シールを行うように構成したことを特徴とする。
本発明によれば、上記カソード電極側の材料と筐体側の材料とを、線膨張係数αがほぼ同レベルの材料の組み合わせとすることにより、上記カソード電極の下端部に固定された電極部と酸素透過膜の内面との間の接触圧力が、従来技術のようにカソード電極側と筐体側との熱膨張量の差によって低下するのを回避できる。
これにより、上記接触圧力の低下を防止できて、上記電極部と酸素透過膜の内面とは常時所定の接触圧力で接触し、化学反応により発生した析出物が、電極部と酸素透過膜の内面との隙間に侵入して、溶存酸素センサのセンサ出力が低下するのを回避でき、常時所要のセンサ出力を保持できる。このような析出物は、溶存酸素センサの運転状態、非運転状態にかかわらず生成するものであり、特に高温で溶存酸素センサを保管した場合、未使用にかかわらず、当初より十分な性能を得られないといった不都合を回避することができる。
また、本発明によれば、アノード電極の上端部及びカソード電極の上端部を、接着又はOリング又はパッキンを用いて電解液の漏洩シールを確実に行なって第2の筐体に固定できるとともに、アノード電極及びカソード電極の下端側は自由端に構成することにより拘束部が無いので、上記のような熱膨張量の差に伴う電極部と酸素透過膜との間の接触圧力の低下を防止しつつ、アノード電極及びカソード電極の熱応力を抑制できる。
以下に、本発明に係る溶存酸素センサの実施の形態を、図面を参照しながらさらに詳細に説明する。
図1は本発明に係る溶存酸素センサを装備したバイオセンサの概略構造を示す構成図で、4はフローセル、5は該フローセルの内部に形成された試料通路で、該試料通路5内を図の矢印のように試料水が流動している。1は上記試料水中の微生物を付着するための微生物膜である。
2は本発明の対象である溶存酸素センサで、この実施形態では隔膜式ガルバニ電池溶存酸素センサを用いている。3は後述するアノード電極及びカソード電極からのリード線である。
このバイオセンサにおいては、試料水中の測定対象化学物質を認識する分子識別素子として、酵素や抗体などの生体機能性材料や微生物、細胞など生体そのものを利用し、これらの生物材料を多孔性高分子膜に化学的に包括または共有結合させることにより固定化した上記微生物膜1と上記溶存酸素センサ2とを組合せて、上記生物材料の分子識別信号を電気信号に変換して試料水中の化学物質の測定を行う。
すなわち、かかるバイオセンサは、試料水を上記生物材料の固定化膜である上記微生物膜1に接触させ、これによって生ずる生化学反応により生成または消費される物質の濃度変化を検出器である溶存酸素センサ2で、電流や電圧などの電気的な出力(以下、センサ出力と記載する)の変化に変換して測定する。
図2(A)は上記溶存酸素センサ2のセンサ部の概略構造を示す概略構成図、(B)は(A)におけるZ部拡大図である。
図2(A)、(B)において、34は後述する構成を備えた筐体である。29は該筐体34の内部に取り付けられたアノード電極で、この実施形態では鉛電極を用いている。30は該アノード電極29の内側に設けられたカソード電極で、白金電極からなる電極部30a、該電極部30aに結合される銀線30b、上記電極部30a及び銀線30bの絶縁用の絶縁ガラス32等により構成される。
31は酸素透過膜で、テフロンFEP材等の水分を遮断し酸素等の気体を透過可能な薄膜からなる。該酸素透過膜31の内面と上記カソード電極30の電極部30aとは、図2(B)のように、所定の圧力で接触せしめられている。31bは接触部である。
上記筐体34内には、上記アノード電極29及びカソード電極30が臨むように電解液33が貯留されている。
上記のように構成された溶存酸素センサ2において、上記微生物膜1に試料水中の微生物が付着しており、該試料水中に有害物質が混入すると、上記微生物膜1に付着している微生物が上記有害物質によって死滅または弱体化せしめられる。かかる微生物の死滅または弱体化が生じると、該微生物による酸素消費量が減少する。
したがって、上記溶存酸素センサ2によって、酸素等の気体を透過可能な酸素透過膜31を通った酸素量を検知すれば、該酸素量の変化によって、上記試料水中における有害物質の有無及び量を検出できる。
<第1実施形態>
図3は本発明の第1実施形態に係る隔膜式ガルバニ電池溶存酸素センサの要部構造を示す縦断面図である。
図3において、34は筐体、29は該筐体34の内部に取り付けられた円筒状のアノード電極で、この実施形態では鉛電極を用いている。
30は該アノード電極29の内側に設けられたカソード電極である。該カソード電極30は、白金電極からなる電極部30aの上部に、リード線に接続される銀線30bを結合し、円筒状の絶縁ガラス32の内部に上記電極部30a及び銀線30bを貫通して構成される。30cは上記アノード電極29のリード線である。
上記筐体34内に形成された電極収納穴34c内には、上記アノード電極29及びカソード電極30が臨むように電解液33が貯留されている。
38は上記カソード電極30の下部のずれを押えるための電極押えカラーである。
31はテフロンFEP材等の水分を遮断し酸素等の気体を透過可能な薄膜からなる酸素透過膜で、図2(B)の接触部31bのように、その中央部内面が上記カソード電極30の電極部30aと所定の圧力で接触せしめられている。
上記酸素透過膜31の両端部はリテーナ36に当接し、上記筐体34の下部に螺合された下部カバー35をねじ部35aにてねじ込むことにより、該リテーナ36を介して上記筐体34の下部に固定されている。なお、リテーナ36は、回転止めピン36bによって回転を制止されている。
37はOリングで、上記筐体34の下面と上記リテーナ36の上面との間に封設されて、上記筐体34の下部側における上記電解液33の漏洩を回避している。
かかる実施形態においては、上記カソード電極30の絶縁ガラス32を、線膨張係数(α)がα=8.5×10-6/℃程度の鉛ガラス材で構成する一方、上記筐体34を、線膨張係数(α)が上記絶縁ガラス32の線膨張係数に近い値であるα=10×10-6/℃程度を有するガラスを添加したポリフェニルサルファイド(PPS)材、又は線膨張係数α=13.5×10-6/℃程度を有するポリフェニルサルファイド材で構成している。
このような線膨張係数の組み合わせは、一例であって、本発明では、例えばカソード電極の絶縁保護部である32と筐体34の材質は、絶縁性を有する固体であって、互いの材料の線膨張係数の比が、2倍以内となるように構成すれば良い。すなわち、α1:α2=2:1〜1:2、さらに好適にはα1:α2=1.6:1〜1:1.6の範囲を、お互い同士の差が越えないようにすることが好ましい。
中空筐体11は、上記筐体34の電極収納穴34cの上部に螺合される(11aはねじ部)ている。中空筺体11は、上部の蓋体12と接着剤充填部13を介して一体化されている。蓋体12の下端は、筐体34の上面34dに圧接されている。41は上記中空筐体11の外周と上記筐体34の電極収納穴34cの上部内周との間に嵌挿されたOリングで、上記電解液33の筐体34の上面34d側への漏洩をシールしている。
上記アノード電極29は、上部につば部29aが形成され、中空筺体11の上端に当接している。
上記中空筺体11と上記アノード電極29との間には接着剤14が長手方向に介在し、該アノード電極29と上記円筒状の絶縁ガラス32にも接着剤15が長手方向に介在している。これによって、電解液の漏洩を防止している。
かかる第1実施形態においては、酸素センサ2の温度上昇に伴い、上記筐体34が軸方向(長手方向)に熱膨張するとともに、上記カソード電極30の絶縁ガラス32が熱膨張する。
しかるに、上記カソード電極30の絶縁ガラス32を、線膨張係数(α)がα=8.5×10-6/℃程度の鉛ガラス材で構成するとともに、上記筐体34を、線膨張係数(α)が上記絶縁ガラス32の線膨張係数に近い値であるα=10×10-6/℃程度を有するガラスを添加したポリフェニルサルファイド(PPS)材、又は線膨張係数α=13.5×10-6/℃程度を有するポリフェニルサルファイド材で構成しているので、上記カソード電極30側の絶縁ガラス32と上記筐体34側の熱膨張量がほぼ同レベルとなり、該カソード電極30の絶縁ガラス32側と筐体34側との熱膨張差がきわめて小さく、又は0(ゼロ)となる。
したがって、かかる第1実施形態によれば、上記カソード電極30の絶縁ガラス32側の材料と上記筐体34側の材料とを、線膨張係数αがほぼ同レベルの材料の組み合わせとすることにより、上記絶縁ガラス32の下端部に固定された電極部30aと上記薄膜からなる酸素透過膜31の中央部内面との間の接触圧力が、従来技術のように上記カソード電極30の絶縁ガラス32側と上記筐体34側との熱膨張量の差によって低下するのを回避できる。
よって、かかる第1実施形態によれば、上記接触圧力の低下を防止できて、上記電極部30aと上記酸素透過膜31の内面とは常時所定の接触圧力で接触し、高温下で長期間保管又は連続運転している間等において化学反応により発生した析出物が、電極部30aと酸素透過膜31の内面との隙間に侵入して、酸素センサ2のセンサ出力が低下するのを回避でき、常時所要のセンサ出力を保持できる。
<第2実施形態>
図4は本発明の第2実施形態に係る隔膜式ガルバニ電池溶存酸素センサの要部構造を示す縦断面図である。この第2実施形態は、第1の実施の形態と共通する要素もある。しかし、第1の実施の形態との相違点が相当程度あるので、あえて重複する説明を行う。
図4において、34は筐体、29は該筐体34の内部に取り付けられた円筒状のアノード電極で、この実施形態では鉛電極を用いている。
30は該アノード電極29の内側に設けられたカソード電極である。該カソード電極30は、白金電極からなる電極部30aの上部に、リード線に接続される銀線30bを結合し、円筒状の絶縁ガラス32の内部に上記電極部30a及び銀線30bを貫通して構成される。30cは上記アノード電極29のリード線である。
上記筐体34内に形成された電極収納穴34c内には、上記アノード電極29及びカソード電極30が臨むように電解液33が貯留されている。
38は上記カソード電極30の下部のずれを押えるための電極押えカラーである。
31はテフロンFEP材等の水分を遮断し酸素等の気体を透過可能な薄膜からなる酸素透過膜で、図2(B)の接触部31bのように、その中央部内面が上記カソード電極30の電極部30aと所定の圧力で接触せしめられている。
上記酸素透過膜31の両端部はリテーナ36に当接し、上記筐体34の下部に螺合された下部カバー35をねじ部35aにてねじ込むことにより、該リテーナ36を介して上記筐体34の下部に固定されている。なお、本第2実施形態以降では、第1実施形態で説明した回転止め36aは省略しているが、勿論第1実施形態以外の実施形態で備えることもできる。
37はOリングで、上記筐体34の下面と上記リテーナ36の上面との間に封設されて、上記筐体34の下部側における上記電解液33の漏洩を回避している。
かかる実施形態においては、上記カソード電極30の絶縁ガラス32を、線膨張係数(α)がα=8.5×10-6/℃程度の鉛ガラス材で構成する一方、上記筐体34を、線膨張係数(α)が上記絶縁ガラス32の線膨張係数に近い値であるα=10×10-6/℃程度を有するガラスを添加したポリフェニルサルファイド(PPS)材、又は線膨張係数α=13.5×10-6/℃程度を有するポリフェニルサルファイド材で構成している。
このように、本発明では、一般に上記該筐体の線膨張係数α1と、上記カソード電極の線膨張係数α2との比が、2倍以内であるような材料で構成することが好適である。すなわち、α1:α2=2:1〜1:2、さらに好適にはα1:α2=1.6:1〜1:1.6の範囲を、お互い同士の差が越えないようにすることが好ましい。
39は中空の上部筐体で、上記筐体34の電極収納穴34cの上部に螺合される(39aはねじ部)ことにより、該筐体34の上面34dに圧接されている。41は上記上部筐体39の下部外周と上記筐体34の電極収納穴34cの上部内周との間に嵌挿されたOリングで、上記電解液33の筐体34の上面34d側への漏洩をシールしている。
40は上記上部筐体39の上部穴39eに螺合された(40aはねじ部)カバー部材である。
上記アノード電極29は、上部につば部29aが形成され、上記カバー部材40を上部筐体39にねじ込むことにより該つば部29aを挟持し、該つば部29aの上面を上記カバー部材40の下面に接着剤により接着するとともに、該つば部29aの下面を上記上部筐体39の穴に接着剤により接着している。なお、図中Sとして示したものは接着部である。
また、上記円筒状の絶縁ガラス32上端面は上記カバー部材40の穴内に接着剤により接着され(Sは接着部)、上記アノード電極29の下端部内周と上記カソード電極30の絶縁ガラス32外周とは接着剤により接着されている(Sは接着部)。
かかる第2実施形態においては、酸素センサ2の温度上昇に伴い、上記筐体34が軸方向(長手方向)に熱膨張するとともに、上記カソード電極30の絶縁ガラス32が上記カバー部材40の穴との接着部Sを起点として、下方に熱膨張する。
しかるに、上記カソード電極30の絶縁ガラス32を、線膨張係数(α)がα=8.5×10-6/℃程度の鉛ガラス材で構成するとともに、上記筐体34を、線膨張係数(α)が上記絶縁ガラス32の線膨張係数に近い値であるα=10×10-6/℃程度を有するガラスを添加したポリフェニルサルファイド(PPS)材、又は線膨張係数α=13.5×10-6/℃程度を有するポリフェニルサルファイド材で構成しているので、上記カソード電極30側の絶縁ガラス32と上記筐体34側の熱膨張量がほぼ同レベルとなり、該カソード電極30の絶縁ガラス32側と筐体34側との熱膨張差がきわめて小さく、又は0(ゼロ)となる。
したがって、かかる第2実施形態によれば、上記カソード電極30の絶縁ガラス32側の材料と上記筐体34側の材料とを、線膨張係数αがほぼ同レベルの材料の組み合わせとすることにより、上記絶縁ガラス32の下端部に固定された電極部30aと上記薄膜からなる酸素透過膜31の中央部内面との間の接触圧力が、従来技術のように上記カソード電極30の絶縁ガラス32側と上記筐体34側との熱膨張量の差によって低下するのを回避できる。
よって、かかる第2実施形態によれば、上記接触圧力の低下を防止できて、上記電極部30aと上記酸素透過膜31の内面とは常時所定の接触圧力で接触し、高温下長期間保管している間等において化学反応により発生した析出物が、電極部30aと酸素透過膜31の内面との隙間に侵入して、溶存酸素センサ2のセンサ出力が低下するのを回避でき、常時所要のセンサ出力を保持できる。
また、かかる第2実施形態によれば、アノード電極29の上端部を上部筐体39及びカバー部材40に固定するとともに、カソード電極30の上端部をカバー部材40に固定し、該アノード電極29の下部とカソード電極30の中間部とは振れ止め程度の接着Sにとどめて、アノード電極29及びカソード電極30の下端側は自由端に構成し、長手方向の接着剤による拘束部がないので、上記のような熱膨張量の差に伴う電極部30aと酸素透過膜31との間の接触圧力の低下を防止しつつ、アノード電極29及びカソード電極30の熱応力を抑制できる。
また、かかる第2実施形態によれば、上記アノード電極29のつば部29aをカバー部材40と上部筐体39とにより挟持し、該つば部29aの上面をカバー部材40の下面に接着剤により接着部Sにて接着するとともに、該つば部29aの下面を上部筐体39に接着剤により接着部Sにて接着しており、また上記カソード電極30の絶縁ガラス32上端面とカバー部材40とを接着剤により接着部Sにて接着しているので、アノード電極29の上端部及びカソード電極30の上端部を確実に流体シールすることができて、かかる電極接続部からの電解液33の漏洩を防止できる。
<第3実施形態>
図5は本発明の第3実施形態を示す、第2実施形態について説明した図4に対応する図である。
かかる第3実施形態においては、上記第2実施形態における39は中空の上部筐体39の上部穴39eにカバー部材40を螺合する構造に代えて、上記中空の上部筐体39の上部穴39eにカバー部材20を嵌合し、上記アノード電極29のつば部29aを上記カバー部材20の下面と上記上部筐体39の穴との間で挟持し、該つば部29aの上面を上記カバー部材20の下面に接着剤により接着するとともに該つば部29aの下面を上部筐体39の穴に接着剤により接着している(Sは接着部)。
また、上記カソード電極30の絶縁ガラス32上端面はカバー部材20の穴内に接着剤により接着されている(Sは接着部)。
この第3実施形態の場合は、上部筐体39の上部穴39eにカバー部材20を嵌合し、該カバー部材20に上記アノード電極29及びカソード電極30を接着すればよいので、上記第2実施形態よりも構造が簡単で組み立ても容易となる。
その他の構成及び作用効果は上記第2実施形態と同様であり、これと同一の部材は同一の符号で示す。
<第4実施形態>
図6は本発明の第4実施形態を示す、第2実施形態について説明した図4に対応する図である。
かかる第4実施形態においては、上記第2実施形態に対して、カバー部材20を上記上部筐体39に螺合し(20aはねじ部)て、上記アノード電極29のつば部29aを該カバー部材20と上部筐体39とにより挟持し、さらに該カバー部材20の内周側に円筒状の内側カバー部材50を螺合して(50aはねじ部)いる。
さらに上記カバー部材20の下面には、上記絶縁ガラス32の上端部を接着剤によって接着し(Sは接着部)、該内側カバー部材50によって上記カソード電極30の絶縁ガラス32を介して上記電極部30aと酸素透過膜31の内面との接触部に接触力を付与している。
また、上記上部筐体39の下端部と上記アノード電極29の外周とを接着剤によって接着し(Sは接着部)、上記円筒状の内側カバー部材50の下端部内周と上記絶縁ガラス32の外周とを接着剤によって接着し(Sは接着部)、さらに上記アノード電極29の下端部と上記内側カバー部材50のつば部50aとを接着剤によって接着することにより(Sは接着部)、上記電解液33の漏洩を封止している。
この第4実施形態の場合は、上記カバー部材20の内周に螺合した内側カバー部材50のねじ込み力によって、上記電極部30aと酸素透過膜31の内面との接触部に接触力を付与しているので、該接触部の接触面圧の低下による隙間の形成及びこれに伴う隙間への析出物の侵入を回避できる。
その他の構成及び作用効果は上記第2実施形態と同様であり、これと同一の部材は同一の符号で示す。
<第5実施形態>
図7は本発明の第5実施形態示す、第2実施形態について説明した図4に対応する図である。
かかる第5実施形態においては、上記第4実施形態に対して、アノード電極29をつば部29aを有しない円筒状に形成し、上記上部筐体39に螺合したカバー部材20の下面に該アノード電極29の上端部を接着剤によって接着するとともに(Sは接着部)、上記カソード電極30の絶縁ガラス32の上端部を上記カバー部材20の内側下面に接着剤によって接着している(Sは接着部)。
また、上記上部筐体39の下部を上記筐体34内に延長して、奥部で該筐体34と螺合するとともに(34aはねじ部)、上記上部筐体39の下端部とアノード電極29の下端部とを接着剤によって接着している(Sは接着部)。
この第5実施形態の場合は、上記カバー部材20のねじ込み力によって、上記電極部30aと酸素透過膜31の内面との接触部に接触力を付与しているので、該接触部の接触面圧の低下による隙間の形成及びこれに伴う隙間への析出物の侵入を回避できる。
その他の構成及び作用効果は上記第4実施形態と同様であり、これと同一の部材は同一の符号で示す。
<第6実施形態>
図8は本発明の第6実施形態を示す、第2実施形態について説明した図4に対応する図である。
かかる第6実施形態においては、上記第2〜第5実施形態に対して、上記アノード電極29及びカソード電極30の絶縁ガラス32の上端部をパッキンを介して上記上部筐体39側に固定し、上記第2〜第5実施形態における接着剤による接着を廃止している。
40は上記上部筐体39の上部に螺合されたカバー部材(40aはねじ部)、22は該カバー部材40の上部内周に螺合された内側カバー部材である(22aはねじ部)。
また、上記円筒形状のアノード電極29の上端部につば部29aを形成し、該つば部29a上面と上記カバー部材40の下面との間にパッキン53を挟み込み、該つば部29aの下面と上記上部筐体39の穴の底面との間にパッキン54を挟み込み、上記カバー部材40を上部筐体39に締め付けることにより、上記パッキン53及びパッキン54による流体シール(電解液33の漏洩シール)を行っている。
さらに上記カソード電極30の絶縁ガラス32の上端部につば部32aを形成し、該つば部32a上面と上記内側カバー部材22の下面との間にパッキン51を挟み込み、該つば部32aの下面と上記カバー部材40の穴の底面との間にパッキン52を挟み込み、上記内側カバー部材22をカバー部材40に締め付けることにより、上記パッキン51及びパッキン52による流体シール(電解液33の漏洩シール)を行っている。
この第6実施形態の場合は、アノード電極29の上端部に形成されたつば部29a両面及びカソード電極30の上端部に形成されたつば部32a両面を、パッキン53、パッキン54及びパッキン51、パッキン52によってそれぞれシールしているので、上記第1〜第5実施例のように接着剤による接着を行うことなく、より確実に電解液33の漏洩シールを行うことができる。
また、上記アノード電極29の上端のつば部29a及びカソード電極30の上端つば部32aをパッキン51〜54を介装した強固な固定端に構成することにより、下端側を拘束部が無い完全な自由端に構成できるので、アノード電極29及びカソード電極30の熱応力を抑制効果が大きくなる。
その他の構成及び作用効果は上記第2実施形態と同様であり、これと同一の部材は同一の符号で示す。
<第7実施形態>
図9は本発明の第7実施形態を示す、第2実施形態について説明した図4に対応する図である。
かかる第7実施形態においては、上記第2〜第5実施形態に対して、上記アノード電極29及びカソード電極30の絶縁ガラス32の上端部を、パッキン、Oリング、及び接着手段を組み合わせて用いて上記上部筐体39側に固定している。
すなわち、図9において、上記上部筐体39は、上記筐体34内部に収納される円筒における最下部のねじ部34aの内周側につば部39bを形成し、円筒体に形成された上記アノード電極29の下端面と該つば部39bの上面との間にパッキン24を挿入している。
一方、上記上部筐体39にはカバー部材40が螺合され(40aはねじ部)、該カバー部材40の下面と上記アノード電極29の上面との間にはパッキン53が挿入されている。
したがって、上記カバー部材40を上部筐体39にねじ込むことにより、上部側の上記パッキン53を圧縮するとともに下部側のパッキン24を圧縮することにより、アノード電極29側の電解液の漏洩シールを確実に行うことができる。
また、上記カソード電極30の絶縁ガラス32の上端部の外周と上記カバー部材40の穴部内周との間にはOリング23が介装されるとともに、該カソード電極30の絶縁ガラス32の上端面と上記カバー部材40の穴部底面とを接着剤によって接着している(Sは接着部)。
この第7実施形態の場合は、アノード電極29の上端部及び下端部をパッキン53,24で電解液の漏洩シールを行い、上記筐体34との熱膨張差が問題になるカソード電極30の上端部側は、Oリング23及び接着剤による接着を併用して電解液の漏洩シールを行う構造としたので、カソード電極30側と筐体34との熱膨張差が抑制され、熱応力を低減しつつ電解液の漏洩シールを確実に行うことができる。
その他の構成及び作用効果は上記第2実施形態と同様であり、これと同一の部材は同一の符号で示す。
<第8実施形態>
図10は本発明の第8実施形態を示す、第2実施形態について説明した図4に対応する図である。
かかる第8実施形態においては、上記第2〜第5実施形態に対して、上記円筒形状のアノード電極29の上端部につば部29aを形成し、該つば部29a上面と上記上部筐体39に螺合されたカバー部材40の下面との間にパッキン53を挟み込み、該つば部29aの下面と上記上部筐体39の穴の底面との間にパッキン54を挟み込み、上記カバー部材40を上部筐体39に締め付けることにより、上記パッキン53及びパッキン54による電解液33の漏洩シールを行っている。
また、上記カソード電極30の絶縁ガラス32の上端部の外周と上記カバー部材40の穴部内周との間にはOリング55を介装し、さらに上記絶縁ガラス32の下端部の外周と上記アノード電極29の下端部内周との間にOリング56を介装している。
したがって、かかる第8実施形態においては、カソード電極30側の熱膨張を拘束して熱応力を発生させることなく上下2つのOリング55,56によってカソード電極30側における電解液33の漏洩シールを行うことができるとともに、アノード電極29は上端部を、パッキン53,54を介してのアノード電極29の強固な締着により電解液33の漏洩シールを確実に行うことができる。
その他の構成及び作用効果は上記第2実施形態と同様であり、これと同一の部材は同一の符号で示す。
なお、要求される溶存酸素センサの性能によっては、上記線膨張係数に関連する改良部分とは無関係に、第2〜第8実施形態について説明したシール構造のみを改良点として実施することもできる。
上記第1実施形態に係る溶存酸素センサ(実施例1〜3)、上記第8実施形態に係る溶存酸素センサ(実施例4〜6)、従来品に係る溶存酸素センサ(比較例1、2)について、65℃という高温に放置した場合の出力低下を調べた結果を図11に示す。また、実施例1〜3、実施例4〜6、比較例1、2の各平均を取り、傾向をまとめたものを図12に示す。
これらの結果から了解されるように、従来品に比べ、線膨張係数に関する改良のみを行った実施例1〜3でも明らかに溶存酸素センサの初期出力の低下が抑制されている。さらに、構造的改良を図った第8実施形態に係る実施例4〜6では、2000時間近い負荷がかかっても、初期出力の60%を維持していた。
なお、第1、8実施形態に係る実施例1〜6おいては、上記カソード電極30の絶縁ガラス32を線膨張係数(α)がα=8.5×10-6/℃の鉛ガラス材で構成するとともに上記筐体34を線膨張係数(α)が絶縁ガラス32の線膨張係数に近い値であるα=10×10-6/℃のガラスを添加したポリフェニルサルファイド材で構成した。
比較例1、2においては、上記カソード電極30の絶縁ガラス32を線膨張係数(α)がα=8.5×10-6/℃の鉛ガラス材で構成するとともに上記筐体34を線膨張係数(α)がα=8.5×10-5/℃と大きいポリアセタール材で構成した。
上記第1実施形態に係る溶存酸素センサ(実施例1〜3)、上記第8実施形態に係る溶存酸素センサ(実施例4〜6)、従来品に係る溶存酸素センサ(比較例1、2)について、65℃という高温に放置した場合の、無酸素水に対する室温でのセンサ出力を調べた結果を図13に示す。
比較例1、2では、無酸素水であっても、上記した電極先端と酸素透過膜との間隙が広がったため、電解液が流動しやすくなり、上方にある電解液に酸素を保持しがちになり、無酸素水でも酸素を検知してしまった状態であることが了解される。実施例1〜6は、そのようなことを生じていない。これは、特にバイオセンサのような微少な変化に鋭敏に対応することを要求される適用対象にとってはその効果が大きい。
本発明によれば、化学反応による析出物のカソード電極と酸素透過膜との間への侵入に伴うセンサ出力の低下を防止できるとともに、電極部の熱応力を低減でき、性能の向上がなされた溶存酸素センサを提供できる。
本発明に係る溶存酸素センサを装備したバイオセンサの概略構造を示す構成図である。 (A)は上記溶存酸素センサのセンサ部の概略構造を示す概略構成図、(B)は(A)におけるZ部拡大図である。 本発明の第1実施形態に係る隔膜式ガルバニ電池溶存酸素センサの要部構造を示す縦断面図である。 本発明の第2実施形態に係る隔膜式ガルバニ電池溶存酸素センサの要部構造を示す縦断面図である。 本発明の第3実施形態を示す、第2実施形態について用いた図4に対応する縦断面図である。 本発明の第4実施形態を示す、第2実施形態について用いた図4に対応する縦断面図である。 本発明の第5実施形態を示す、第2実施形態について用いた図4に対 応する縦断面図である。 本発明の第6実施形態を示す、第2実施形態について用いた図4に対応する縦断面図である。 本発明の第7実施形態を示す、第2実施形態について用いた図4に対応する縦断面図である。 本発明の第8実施形態を示す、第2実施形態について用いた図4に対応する縦断面図である。 第1実施形態に係る溶存酸素センサ(実施例1〜3)、第8実施形態に係る溶存酸素センサ(実施例4〜6)、従来品に係る溶存酸素センサ(比較例1、2)について、65℃という高温に放置した場合の出力低下を調べた結果を示すグラフである。 実施例1〜3、実施例4〜6、比較例1、2の各平均を取った結果を示すグラフである。 上記第1実施形態に係る溶存酸素センサ(実施例1〜3)、上記第8実施形態に係る溶存酸素センサ(実施例4〜6)、従来品に溶存センサ(比較例1、2)について、65℃という高温に放置した場合の、無酸素水に対する室温でのセンサ出力を調べた結果を示すグラフである。
符号の説明
1 微生物膜
2 溶存酸素センサ
3 リード線
4 フローセル
5 試料流路
20,40 カバー部材
23,41, Oリング
29 アノード電極
30 カソード電極
30a 電極部
31 酸素透過膜
32 絶縁ガラス
33 電解液
34 筐体
39 上部筐体
51 パッキン
S 接着部

Claims (10)

  1. 気体の酸素濃度や水等の液体に溶解する酸素量を測定する溶存酸素センサにおいて、酸素を透過するための酸素透過膜を備え、上記酸素透過膜の内側に圧接する電極部を備え、該電極部の外側を絶縁保護部の内部に貫通して構成されたカソード電極と、上記カソード電極が内側に設置されたアノード電極と、上記カソード電極及び該アノード電極が臨む電解液とを筐体内に設け、該筐体は、その線膨張係数α1と上記カソード電極の線膨張係数α2との差が小さくなるような材料で構成してなることを特徴とする溶存酸素センサ。
  2. 上記筐体の線膨張係数α1と、上記カソード電極の線膨張係数α2との比が、2倍以内となるような材料で構成していることを特徴とする請求項1に記載の溶存酸素センサ。
  3. 上記カソード電極の絶縁保護部をガラス材、又は絶縁性を有するセラミックスあるいは樹脂材のいずれかで構成したことを特徴とする請求項1又は2の溶存酸素センサ。
  4. 上記カソード電極及びアノード電極の一端側を上記筐体の上部に設けられた第2の筐体に固定し、他端側を実質的な自由端に構成してなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの溶存酸素センサ。
  5. 上記第2の筐体は、上記筐体の上部に固定された上部筐体と該上部筐体に螺合され、又は該上部筐体に嵌合されたカバー部材からなり、上記上部筐体とカバー部材との間に上記アノード電極の上端部を挟持し接着剤により接着するとともに、上記カソード電極の上端部を上記カバー部材に接着剤により接着して構成したことを特徴とする請求項4の溶存酸素センサ。
  6. 上記第2の筐体は、上記筐体の上部に固定された上部筐体と該上部筐体の内周に螺合されたカバー部材と該カバー部材の内周に螺合された内側カバー部材とにより構成され、上記内側カバー部材の下面に上記カソード電極の上端部を当接させて、上記内側カバー部材のねじ込み力によって上記カソード電極の電極部と上記酸素透過膜の内面との接触部に接触力を付与するように構成したことを特徴とする請求項4の溶存酸素センサ。
  7. 上記第2の筐体は、上記筐体の上部に固定された上部筐体と該上部筐体の内周に螺合されたカバー部材とにより構成され、上記カバー部材の下面に上記カソード電極の上端部を当接させて、上記カバー部材のねじ込み力によって上記カソード電極の電極部と上記酸素透過膜の内面との接触部に接触力を付与するように構成したことを特徴とする請求項4の溶存酸素センサ。
  8. 上記カソード電極の上端部及び上記アノード電極の上端部を、パッキンを介して上記第2の筐体に固定するとともに、上記カソード電極及びアノード電極の下端側を自由端に構成してなることを特徴とする請求項4の溶存酸素センサ。
  9. 上記アノード電極の上端部及び下端部を、パッキンを介して上記第2の筐体に固定するとともに、上記カソード電極の上端部と上記第2の筐体との間にOリングを介装し、上記2つのパッキン及びOリングにより電解液の漏洩シールを行うように構成したことを特徴とする請求項4の溶存酸素センサ。
  10. 上記アノード電極の上端部を、パッキンを介して上記第2の筐体に固定するとともに、上記カソード電極の上端部と上記第2の筐体との間及びアノード電極の下端部内周と上記カソード電極の中間部外周との間にOリングをそれぞれ介装し、上記パッキン及び上記2つのOリングにより電解液の漏洩シールを行うように構成したことを特徴とする請求項4の溶存酸素センサ。
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