JP2006300092A - クラッチ - Google Patents
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Abstract
【課題】 クラッチを解放する場合に、クラッチピストンをクラッチドラム側に移動させるに当たり、冷却および潤滑用の油が背圧として作用することを防止して、クラッチを解放する応答性が高めるとともに、スチールプレートとフリクションプレートとの間に引きずりを生じて、いわゆるドラグトルクを発生することを防止することができるクラッチを提供する。
【解決手段】 本発明に係るクラッチは、入力側となるインプットシャフトにスプライン嵌合されたクラッチドラム1に、軸方向に摺動可能にスプライン嵌合された複数のスチールプレート3と、出力側となるクラッチハブ4に軸方向に摺動可能にスプライン嵌合された、複数のフリクションプレート5とを、軸方向に交互に位置させて、スチールプレート3を軸方向に押圧可能なクラッチピストン6を設けて、前記クラッチドラム1の、前記クラッチピストン6の押圧部分6aに軸方向に対向する部分に一以上の排出穴16を設けることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】 本発明に係るクラッチは、入力側となるインプットシャフトにスプライン嵌合されたクラッチドラム1に、軸方向に摺動可能にスプライン嵌合された複数のスチールプレート3と、出力側となるクラッチハブ4に軸方向に摺動可能にスプライン嵌合された、複数のフリクションプレート5とを、軸方向に交互に位置させて、スチールプレート3を軸方向に押圧可能なクラッチピストン6を設けて、前記クラッチドラム1の、前記クラッチピストン6の押圧部分6aに軸方向に対向する部分に一以上の排出穴16を設けることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、自動車に用いられる自動変速機に用いられるクラッチに関するものである。
従来、自動変速機に使用されるクラッチとしては、たとえば特許文献1に記載されているような湿式多板式のクラッチがある。この湿式多板式のクラッチは、入力側となるインプットシャフトにスプライン嵌合されたクラッチドラムに、スプラインメンバを介して軸方向に摺動可能にスプライン嵌合された複数のスチールプレートと、出力側となるクラッチハブにこれも軸方向に摺動可能にスプライン嵌合された、複数のフリクションプレートとを、軸方向に交互に位置させて、スチールプレートを軸方向に押圧可能なクラッチピストンとを具えて構成される。このクラッチにおいて、当該クラッチピストンとクラッチドラムとの間に形成される作動液室に、作動液を導入すると、前記スチールプレートのフェーシング部分とフリクションプレートとが相互に接触されて、当該クラッチは、締結状態となり、動力を伝達する。
実開平7−20457号公報
ところが、この様な構成のクラッチにおいて、前記スチールプレートのフェーシング部分と、フリクションプレートとの、接触状態における面圧分布の均一化を図るために、当該フェーシング部分の面積を大きくすると、クラッチピストンのスチールプレートを押圧する部分の面積も大きくなり、当該クラッチピストンのスチールプレートを押圧する部分と、クラッチドラムとの軸方向隙間に介在する、冷却および潤滑用の油と、当該クラッチピストンとの接触面積も増大するため、クラッチを解放する場合に、作動液室から作動液を排出して、クラッチピストンをクラッチドラム側に移動させるに当たり、前記油が背圧として作用するため、クラッチを解放する応答性が悪くなるとともに、スチールプレートとフリクションプレートとの間に引きずりを生じて、いわゆるドラグトルクを発生してしまうという問題点が生じる。
本発明の目的は、上述した課題を解決することであり、クラッチを解放する場合に、クラッチピストンをクラッチドラム側に移動させるに当たり、冷却および潤滑用の油が背圧として作用することを防止して、クラッチを解放する応答性が高めるとともに、スチールプレートとフリクションプレートとの間に引きずりを生じて、いわゆるドラグトルクを発生することを防止することができるクラッチを提供することにある。
本発明に係るクラッチは、入力側となるインプットシャフトにスプライン嵌合されたクラッチドラムに、軸方向に摺動可能にスプライン嵌合された複数のスチールプレートと、出力側となるクラッチハブに軸方向に摺動可能にスプライン嵌合された、複数のフリクションプレートとを、軸方向に交互に位置させて、スチールプレートを軸方向に押圧可能なクラッチピストンを設けて、前記クラッチドラムの、前記クラッチピストンの押圧部分に軸方向に対向する部分に一以上の排出穴を設けることを特徴とする。
これによれば、クラッチを解放する場合に、クラッチピストンをクラッチドラム側に移動させるに当たり、クラッチピストンの押圧部分とクラッチドラムとの軸方向の隙間に位置する、冷却および潤滑用の油を当該排出穴により排出することができるため、クラッチピストンがクラッチドラム側に移動するにあたり、当該油が背圧として作用することを防止して、クラッチを解放する応答性が高めることができる。これとともに、クラッチ解放時において、応答性が低いことに起因して、スチールプレートとフリクションプレートとの間に引きずりを生じて、ドラグトルクを発生することを防止することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係るクラッチの一実施形態を示す中心軸線を含む模式断面図である。
図1は本発明に係るクラッチの一実施形態を示す中心軸線を含む模式断面図である。
このクラッチは、入力側となる図示しないインプットシャフトにスプライン嵌合されたクラッチドラム1に、軸方向に延びるスプラインメンバ2を介して軸方向に摺動可能にスプライン嵌合された複数のここでは五枚のスチールプレート3と、出力側となるクラッチハブ4にこれも軸方向に摺動可能にスプライン嵌合された、複数のここでは五枚のフリクションプレート5とを、軸方向に交互に位置させて、スチールプレート5を軸方向に押圧可能なクラッチピストン6とを具えて構成される。スチールプレート3はここでは五枚設けられ、前記クラッチピストン6の最も反対側に位置するスチールプレート5の、さらにクラッチピストン6の反対側には、前記フリクションプレート4を挟んで、リテーニングプレート7がスナップリング8を介してスプラインメンバ2に固定され、その軸方向位置が規定される。
クラッチピストン6のクラッチドラム1に対向する側と反対側には、当該クラッチピストン6をクラッチドラム1側に付勢するスプリング9が設けられ、当該スプリング9のクラッチドラム1の反対側端は、クラッチドラム1にスナップリング10によりその軸方向位置を規制されながら固定されたキャンセルプレート11に固定される。クラッチピストン6とドラム1との間には、オイルシール12、13が設けられて、これにより作動液室14が形成される。
クラッチ締結時には、当該作動液室14に作動液が導入され、前記スプリング9の付勢力に打ち勝って、クラッチピストン6はクラッチドラム1と反対側に移動される。これに伴い、クラッチピストン6の押圧部分6aが、最もクラッチドラム1側に位置するスチールプレート3を押圧して、当該押圧部分6aと前記リテーニングプレート7との間に、それぞれ五枚ずつ交互に位置するスチールプレート3とフリクションプレート5とを挟持することにより、各々軸方向に交互に位置する複数のスチールプレート3のフェーシング部分3aとフリクションプレート5とを接触させて、動力が伝達される。
なお、図1はクラッチが締結した状態を示している。
なお、図1はクラッチが締結した状態を示している。
クラッチ解放時には、前記作動液室14から作動液が排出されるとともに、クラッチピストン6とキャンセルプレート11およびクラッチドラム1とにより区画される、キャンセル室15に冷却および潤滑用の油が遠心力により導入されることとあいまって、クラッチピストン6はクラッチドラム1側に移動されて、前述したスチールプレート3のフェーシング部分3aとフリクションプレート5とを軸方向に相互に離隔して、動力が遮断される。
本実施形態のクラッチでは、前記スチールプレート3のフェーシング部分3aと、フリクションプレート5との接触状態における、面圧分布の均一化を図るために、当該フェーシング部分3aの面積を大きくするべく、クラッチピストン6のスチールプレート3を押圧する部分6aの面積を大きくし、かつ外周縁6bの径も大きくしている。このため、当該クラッチピストン6のスチールプレート3を押圧する部分6aと、クラッチドラムと1の軸方向隙間αに介在する、スチールプレート3およびフリクションプレート5を冷却するとともに潤滑するための油と、当該クラッチピストン5との接触面積も増大する。
そこで、クラッチドラム1の、前記クラッチピストン6の押圧部分6aに軸方向に対向する部分に一以上の排出穴16を設ける。(請求項1に相当)
これによれば、クラッチを解放する場合に、クラッチピストン6をクラッチドラム1側に移動させるに当たり、クラッチピストン6の押圧部分6aとクラッチドラム1との軸方向の隙間αに位置する、冷却および潤滑用の油を当該排出穴16により速やかに排出することができるため、クラッチピストン6がクラッチドラム1側に移動するにあたり、当該油が背圧として作用することを防止して、クラッチを解放する応答性が高めることができる。これとともに、クラッチ解放時において、応答性が低いことに起因して、スチールプレート3とフリクションプレート5との間に引きずりを生じて、ドラグトルクを発生することを防止することができる。
さらに、この排出穴12は、クラッチピストン6の外周縁6bよりも内周側に位置させる。(請求項2に相当)
これによれば、クラッチピストン6の押圧部分6aとクラッチドラム1との軸方向の隙間αに位置する冷却および潤滑用の油を、当該排出穴16に速やかに誘導して、当該油を当該排出穴16からさらに速やかに排出することができるため、クラッチを解放する応答性をより高め、スチールプレート3とフリクションプレート5との間の引きずりをより確実に防止して、ドラグトルクの発生を防止することができる。
これによれば、クラッチピストン6の押圧部分6aとクラッチドラム1との軸方向の隙間αに位置する冷却および潤滑用の油を、当該排出穴16に速やかに誘導して、当該油を当該排出穴16からさらに速やかに排出することができるため、クラッチを解放する応答性をより高め、スチールプレート3とフリクションプレート5との間の引きずりをより確実に防止して、ドラグトルクの発生を防止することができる。
なお、本発明は、上記実施の形態にのみ限定されるものではなく、幾多の変形または変更が可能である。
例えば、本実施の形態ではクラッチドラムを入力側としているが、クラッチは部を入力側としてもよい。また、本実施の形態では、作動液を導入した場合にクラッチが締結されるが、作動液を導入した場合にクラッチが解放される構成としてもよい。
さらに、当該冷却および潤滑用の油は、図示しない軸心油路により供給されるが、供給手段はこれに限られるものではない。
例えば、本実施の形態ではクラッチドラムを入力側としているが、クラッチは部を入力側としてもよい。また、本実施の形態では、作動液を導入した場合にクラッチが締結されるが、作動液を導入した場合にクラッチが解放される構成としてもよい。
さらに、当該冷却および潤滑用の油は、図示しない軸心油路により供給されるが、供給手段はこれに限られるものではない。
本発明のクラッチは、A/T車の自動変速機に用いて好適なものであり、クラッチ解放の応答性を高めて、ドラグトルクの発生を防止することができるものである。
1 クラッチドラム
2 スプラインメンバ
3 スチールプレート
4 クラッチハブ
5 フリクションプレート
6 クラッチピストン
6a 押圧部分
6b 外周縁
7 リテーニングプレート
8 スナップリング
9 スプリング
10 スナップリング
11 キャンセルプレート
12 オイルシール
13 オイルシール
14 作動液室
15 キャンセル室
16 排出穴
2 スプラインメンバ
3 スチールプレート
4 クラッチハブ
5 フリクションプレート
6 クラッチピストン
6a 押圧部分
6b 外周縁
7 リテーニングプレート
8 スナップリング
9 スプリング
10 スナップリング
11 キャンセルプレート
12 オイルシール
13 オイルシール
14 作動液室
15 キャンセル室
16 排出穴
Claims (2)
- 入力側となるインプットシャフトにスプライン嵌合されたクラッチドラムに、軸方向に摺動可能にスプライン嵌合された複数のスチールプレートと、出力側となるクラッチハブに軸方向に摺動可能にスプライン嵌合された、複数のフリクションプレートとを、軸方向に交互に位置させて、スチールプレートを軸方向に押圧可能なクラッチピストンを設けて、前記クラッチドラムの、前記クラッチピストンの押圧部分に軸方向に対向する部分に一以上の排出穴を設けることを特徴とするクラッチ。
- 前記排出穴を、前記クラッチピストンの外周縁よりも内周側に位置させることを特徴とする請求項1に記載のクラッチ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005118335A JP2006300092A (ja) | 2005-04-15 | 2005-04-15 | クラッチ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005118335A JP2006300092A (ja) | 2005-04-15 | 2005-04-15 | クラッチ |
Publications (1)
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---|---|
JP2006300092A true JP2006300092A (ja) | 2006-11-02 |
Family
ID=37468638
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005118335A Withdrawn JP2006300092A (ja) | 2005-04-15 | 2005-04-15 | クラッチ |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2006300092A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102937149A (zh) * | 2012-11-23 | 2013-02-20 | 盛瑞传动股份有限公司 | 一种离合器及其装配工艺 |
JP2018135894A (ja) * | 2017-02-20 | 2018-08-30 | トヨタ自動車株式会社 | 係合機構の油圧制御装置 |
-
2005
- 2005-04-15 JP JP2005118335A patent/JP2006300092A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
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