JP2006299645A - 防音シンク - Google Patents

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Noritoshi Kameyama
典利 亀山
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

【課題】作業性よく、また、接着性よくシンクに取着され、防音効果と十分な結露防止効果とを有するキッチン用シンクを提供する。
【解決手段】金属製のシンクBと複合シートAとからなる防音シンクであって、該複合シートAは制振層1と断熱層2とからなるとともに、上記制振層1はシンクBの外側に取着されるアクリル系樹脂11とこのアクリル系樹脂11の音による振動を拘束する拘束部とからなり、上記断熱層2は制振層1に積層する発泡ポリエチレンからなる防音シンク。好ましくは、上記拘束部がアルミ箔121にアクリル系粘着材122をコーティングして粘着性を付与されたアルミ拘束部12とされる。
【選択図】図1

Description

本発明は、キッチン用シンクに関する。さらに詳しくは、洗浄のため水を流したときや、食器等が接触した際に大きな音を立てることのない防音シンクの構造に関する。
従来からキッチンのシンクは、ステンレス製やホーロー製の薄手のものが一般的に用いられている。上記ステンレス製やホーロー製のものは材料強度が高く、また、軽量であるため持ち運びが簡単で設置作業も容易であり、輸送コストも低いという利点がある。ところが、上記のように薄い金属材料から形成されているシンクは、衝撃を受け振動して音が発生する。
すなわち、これらの材料は流下する水の衝撃によって音が大きく響き、対面キッチンにおいてはダイニング側との会話がしにくく、また、テレビ等の音声が聞こえにくくなるという問題がある。また、厚みがないためシンクは水によってすぐに外底部まで冷却され、結露が生じ易いという問題もある。そこで、下記特許文献1にはシンクの外底部に木質繊維板からなるカバーを取り付け、押圧しながら加熱し、結着剤として含浸させたフェノール樹脂を硬化させ、カバーの成形を行う技術が開示されている。
特開2000−96648号公報(第1〜3頁、第3図)
上記特許文献1に開示された技術によれば、防音と結露防止用のカバーの成形とシンクへの取り付けを同時に行うことができるが、プレスや加熱等のための大掛かりな装置を必要とし、また、金属材料とフェノール樹脂との接着性が必ずしもよくないという問題がある。本発明はこのような問題を解決して、作業性よく、また、接着性よくシンクに取着されて防音効果を発揮するとともに、十分な結露防止効果を有するキッチン用シンクを提供することを、その課題とする。
上記課題を解決するために、本発明においては、つぎのような技術的手段を講じている。すなわち、本発明によれば、金属製のシンクと複合シートとからなる防音シンクであって、該複合シートは制振層と断熱層とからなるとともに、上記制振層はシンクの外側に取着されるアクリル系樹脂とこのアクリル系樹脂の音による振動を拘束する拘束部とからなり、上記断熱層は制振層に積層する発泡ポリエチレンからなる防音シンクが提供される。上記アクリル系樹脂はそれ自身が振動を吸収して音の伝達を妨げる機能を有するとともに、金属材料に対して優れた接着性を示す。
上記拘束部は拘束部材とこの拘束部材に粘着性を与えるためにコーティングされた粘着部材とからなり、上記拘束部材としては、上記制振層における音の振動に剪断変形を起こさせる材料が用いられる。例えば、鉛、鉄、鋼材、アルミニウム等をあげることができるが、コスト的に、また、作業性の観点から、アルミニウムをアルミ箔の形態にしたものが好ましく用いられる。
また、粘着部材としては、公知の粘着材を用いることができるが、上記アクリル系樹脂との親和性の観点からアクリル系粘着材がとくに好ましく用いられる。上記の観点から拘束部としては、アルミ箔を拘束部材とし、このアルミ箔にアクリル系粘着材をコーティングしたアルミ拘束部を用いることが好ましい。
上記断熱層として用いる発泡ポリエチレンは、優れた断熱性を有するとともに、公知の方法により積層されて上記複合シートに成形性を付与する。このようにして得られた複合シートはシンクの外形に合わせて箱形に成形可能となるため、該シンクの外側に一体的に取り付けることができる。また、上記複合シートをシンクの外底板の必要な箇所にのみ、部分的に取着して用いてもよい。
請求項1に記載の発明にかかる防音シンクは上記のとおりであり、シンクの外側に取着される複合シートは制振層と断熱層とからなるとともに、上記制振層はアクリル系樹脂とこのアクリル系樹脂の音による振動を拘束する拘束部とからなり、上記制振層に積層される断熱層が発泡ポリエチレンからなるため、流下する水の衝撃によって生じる振動を抑えて防音効果を発揮し、かつ、発泡ポリエチレンの断熱効果により、シンクの外底板に結露が生じてキッチンキャビネット内に湿気がこもることを防ぐ。さらに、積層された発泡ポリエチレンにより成形性も付与することができる。
上記拘束部がアルミ箔にアクリル系粘着材をコーティングして粘着性を付与したアルミ拘束部とされているため、上記アクリル系粘着材がアクリル系樹脂に親和性よく粘着するとともに、アルミ箔がアクリル系樹脂の音の振動に剪断変形を起こさせて拘束し、優れた制振効果を発揮することができる。
上記複合シートを上記シンクの外形に合わせて箱形に成形し外側に取り付けるため、シンクの外側に制振層を構成するアクリル系樹脂がしっかりと接着し、シンクと複合シートとを一体化することができる。その結果、優れた防音効果と結露防止効果を得ることができる。また、上記複合シートが上記シンクの外底板に部分的に取り付け可能とされているため、カランから吐出する水が直接当たったり、食器等が当たって衝撃音の発生し易い底面の外側に、カットした上記複合シートを部分的に接着することにより、効率よく、防音効果と結露防止効果とを得ることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して、詳細に説明する。図1は、本発明にかかる防音シンクを示す側断面図である。図1からよくわかるように、上記防音シンクは、複合シートAとシンクBとからなり、複合シートAは制振層1と断熱層2とが積層して構成されている。図1に、上記複合シートAをシンクBの外形に合わせて成形し、シンクAに一体的に取り付けた形態を示す。
図2は、上記複合シートAを示す部分拡大側断面図である。図2において、上記制振層1は、アクリル系樹脂11とアルミ拘束部12とからなり、アルミ拘束部12はアルミ箔121とこのアルミ箔121にコーティングされたアクリル系粘着材122とから構成されている。このとき、アクリル系樹脂11の厚さは1〜6mmとされ、アルミ拘束部12の厚さは1.5〜6mmとされる。上記アクリル系樹脂11にアルミ拘束部12を粘着、一体化することによって簡単に制振層1を形成することができる。
ついで、上記制振層1にさらに断熱層2として耐熱性発泡ポリエチレン(発泡倍率30倍)を接着等の公知の手段で積層し、成形可能とされた複合シートAが得られる。このようにして得られた本発明にかかる複合シートAはシンクBの外形に合わせて箱形に成形され、シンクBの外側に一体的に取り付けられて図1に示す防音シンクを得ることができる。
図3はシンクBの外底板に、カットした複合シートAを部分的に取着した本発明にかかる防音シンクを示す側断面図である。図3からよくわかるように、カランから吐出する水が直接当たる、あるいは食器等が当たって衝撃音が発生する底面の外側の要部に、部分的に複合シートAが取着されている。図3に示す実施形態においては、シンクBの外形に合わせて全体に複合シートAを取り付けることなく、要部のみに取着するため、簡単に、効率的に防音効果および結露防止効果を得ることができる。
本発明にかかる防音シンクを示す側断面図である。 本発明にかかる複合シートを示す部分拡大側断面図である。 シンクの外底板に部分的に複合シートを取着した本発明の防音シンクを示す側断面図である。
符号の説明
A 本発明にかかる複合シート
B シンク
1 制振層
11 アクリル系樹脂
12 アルミ拘束部
121 アルミ箔
122 アクリル系粘着材
2 断熱層

Claims (4)

  1. 金属製のシンクと複合シートとからなる防音シンクであって、該複合シートは制振層と断熱層とからなるとともに、上記制振層はシンクの外側に取着されるアクリル系樹脂とこのアクリル系樹脂の音による振動を拘束する拘束部とからなり、上記断熱層は制振層に積層する発泡ポリエチレンからなる防音シンク。
  2. 上記拘束部がアルミ箔にアクリル系粘着材をコーティングして粘着性を付与されたアルミ拘束部である請求項1に記載の防音シンク。
  3. 上記複合シートが上記シンクの外形に合わせて箱形に成形され、該シンクの外側に一体的に取り付けられた請求項1に記載の防音シンク。
  4. 上記複合シートが上記シンクの外底板に部分的に取着された請求項1に記載の防音シンク。
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