JP2006298724A - ケイ酸を含有する農業資材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 根を経由して与える以外に、葉面や果実に散布されて植物にケイ酸を効果的に補給することができ、しかも、植物に無害で且つ有益な新規の農業資材を提供する。
【解決手段】 水溶性ケイ酸化合物およびアミノ酸、さらに、必要に応じて有機酸を含有し、それらの化合物の結晶混合物を水に溶解して使用され、水に溶解した際に弱酸性のpHを呈することを特徴とする植物用農業資材による。好ましくは、結晶混合物10〜20gが水100リットルに完全に溶解される。

Description

本発明は、農業分野で植物に不足しがちなケイ酸を根には対してはもとより、葉面や果実などにも散布してケイ酸を補給するための農業資材に関する。
植物の生育に欠かせないケイ酸は土壌鉱物を構成する元素として知られているが、水に溶解する濃度が低くて、植物が必要とする量を確保することができない。依って植物の茎や葉にケイ酸が不足して組織が弱くなり、各種病害菌などが壊れた組織に繁殖して病気を引き起こす要因となっている。
不足するケイ酸を補給するために、各種ケイ酸資材が売られているが、岩石を粉砕した資材が殆どであって、水に溶解する濃度が極めて低い。水に懸濁した状態で与えるから、葉面や果実に散布すれば乾燥して白くなって残留することになり、植物の組織に障害を与える可能性もある。そのため土壌に与えて根を経由して吸わせる方法しか採用できない。
これら岩石を粉砕した資材には、もともと原料の岩石に存在したアルミニウム、マグネシウム、カルシウムなどの塩が多量に含まれていて、植物が必要とする以上にこれらの元素を与えることになって植物の生育上好ましくない。
本発明の目的は根を経由して与える以外に、葉面や果実に散布されて植物にケイ酸を効果的に補給することができ、しかも、植物に無害で且つ有益な新規の農業資材を提供することにある。
本発明者は、研究を重ねた結果、水溶性であるケイ酸化合物を原材料として、これに両性イオンとなるアミノ酸を加えることで根を経由して与えることは勿論、葉面からも果実からも吸収されるケイ酸資材を作り出すことに成功して、本発明を導き出した。
さらに、研究の結果、施用する時の溶解液のpHが弱酸性であることが葉面および果実からの吸収上優れていることも解明した。
かくして、本発明は、水溶性ケイ酸化合物およびアミノ酸、さらに、必要に応じて有機酸を含有し、それらの化合物の結晶混合物を水に溶解して使用され、水に溶解した際に弱酸性のpHを呈することを特徴とする植物用農業資材を提供するものである。
本発明の組成物(植物用農業資材)は、水に溶解されて植物に供されると根を介してはもとより、葉面や果実に散布するのに充分な濃度を確保する溶解度を発現して、ケイ酸を植物に効果的に補給することができる。ケイ酸とともに本発明の組成物を構成するアミノ酸、さらには必要に応じて使用される有機酸も植物に無害であるよりも有益に働く。例えば、本発明において使用されるのに好適なグルタミン酸やアルギニンなどのアミノ酸、有機酸の一種であるクエン酸も植物に対する栄養面で優れたものとして知られた物質である。
本発明の農業資材は、水溶性ケイ酸化合物、アミノ酸、必要に応じて有機酸のそれぞれの結晶から成る混合結晶(結晶混合物)として提供され、使用時に水に溶解されるという保存や運搬等に便利な形態を呈する。水に溶解した際のpHは弱酸性、すなわち、一般に5.5〜6.5の範囲にあり、これによって植物に対する優れた吸収性が確保される。陰イオンに帯電するケイ酸イオンはアルカリ性になれば植物の葉や茎などの組織を構成する細胞膜の通過が良くないことが判明している。なお、上記結晶混合物は、一般に、水100リットルに対して10〜20gの割合で使用され溶解されるのが好ましい。
本発明の植物用農業資材は、精製された水溶性ケイ酸化合物を材料として、そのケイ酸化合物の種類に応じて、アミノ酸、さらには必要に応じて有機酸の特性を最高に活用することにより、所望の弱酸性のケイ酸イオン含有水溶液を調製することに基づくものである。
例えば、水溶性ケイ酸化合物として入手が簡単であり且つ値段が安いケイ酸ソーダ塩(ケイ酸ナトリウム:Na2O・nSiO2)を用いる場合には、アルカリ性が高いケイ酸ソーダ塩に対してアミノ酸、すなわち、グルタミン酸またはアスパラギン酸を弱酸性になる比率まで加えることにより本発明の植物用農業資材が得られる。この態様は簡単な組成で調製が容易である。
なお、アルカリ性が高いケイ酸化合物としてケイ酸ソーダ塩の他にケイ酸カリ塩(ケイ酸カリウム)もあるがケイ酸カリ塩は一般に結晶状態(固体)として市販されていないので不利である。
ケイ酸ソーダ塩を中和するのに、全ての酸性のアミノ酸のみでなく、一部をクエン酸など固体の有機酸で中和することも可能である。加えるアミノ酸の量はケイ酸と等モルとする。この態様は、低コストであり、実用面で一番優れている。混合状態で保存しても結晶同士の固結も軽微であって、吸湿性もなく保存性が優れていることも確認している。有機酸としては、クエン酸が最も好ましく用いられるが、クエン酸の他に、乳酸などの有機酸も使用可能である。
更に、別の方法としてケイ酸ソーダ塩を弱酸性まで中和するのはクエン酸のみとして、プロリンやグルタミンなど中性アミノ酸を加えることもできる。中性アミノ酸としては、プロリンやグルタミンの他、アスパラギン、システイン、トレオニン、セリン、イソロイシン、アラニン、グリシンなどすべてのアミノ酸が使用可能である。一般に、NH2−CH−(COOH)−Rで表わされるアミノ酸のうち、Rが直鎖状のものが入手しやすいことが多い。この時、加えるアミノ酸の量としてはケイ酸と等モルとなる量とする。
なお、ケイ酸ソーダ塩を用いるいずれの場合も、本発明のケイ酸資材にはNaが含まれるが、塩素イオンを同伴しないことと施用時の濃度が低いことから植物に障害が出るおそれは無い。植物にとってNaイオンには必要元素となっているし、実際に多くの幼植物に散布しても障害が出ることはなかった。
ケイ酸化合物としてオルトケイ酸(H4SiO4)を用いることもできる。オルトケイ酸を使用する場合には、アルカリ性を示すアミノ酸(塩基性アミノ酸)を加える。塩基性アミノ酸としてはアルギニンおよびリジン(リシン)が知られているが、リジンは結晶とならない理由で採用しない。この態様においては、溶解した時に弱酸性となる比率までアミノ酸(アルギニン)を加える。この態様の最大の特徴はケイ酸とアミノ酸以外に他の成分を含まないために最高の品質を提供できることにある。
本発明の特徴を更に具体的に示すため以下に実施例を示すが、本発明はこれらの実施例によって制限されるものではない。
2ケイ酸ソーダ塩(Na2O・2SiO2)にその重量の8割のグルタミン酸と、同じく2ケイ酸ソーダの5割重量のクエン酸を加えた混合結晶10gを100リットルの水に溶解して透明な液が得られた。溶解した液のpHは6.0を示した。ケイ酸濃度としてはSiO2表示で25ppmとなる。
この液をハウス栽培中のイチゴに葉面散布したら、葉の表面に出ていたウドン粉病が5日後には目立たなくなった。葉の組織がケイ酸を取り込んで固くなることで体液の漏出を抑えたためであると推測する。同じ液をウドン粉病が出ているプリンスメロンの葉に散布したら、散布後5日目にはその症状が消えた。
2ケイ酸ソーダ塩にその重量の8割のグルタミン酸と、同じく2ケイ酸ソーダ塩の5割重量のクエン酸を加えた混合結晶10gを100リットルの水に溶解した液をネギに散布したところ、葉の先端が枯れていた症状が無くなり、折れていた葉も減って、成長も著しいことが判明した。ケイ酸が示す根の活性化とネギの葉体を固くする作用が働いたためと考えられる。
2ケイ酸ソーダ塩にその重量の8割のグルタミン酸と、同じく2ケイ酸ソーダ塩の5割重量のクエン酸を加えた混合結晶10gを100リットルの水に溶解した液をゴルフ場のベント芝に散布したところ、色が鮮やかな緑色になり、葉が立つ症状と芽数の密度が増すことでボールの転がりが良くなった。ケイ酸が示す光合成の促進、及び、根の活性度を高める作用であると考えられる。
以上の詳細な説明から明らかなように、本発明は、水に完全溶解する植物用ケイ酸資材を初めて提供するものである。本発明のケイ酸資材は、低コストであり、調製が容易であり、保存性に優れ、且つ植物にも人にも無害な農業資材として、植物にケイ酸を補給し、更にアミノ酸や有機酸に因る植物の健全な生育を促進する目的で産業の多くの分野で利用することができる。

Claims (6)

  1. 水溶性ケイ酸化合物およびアミノ酸、さらに、必要に応じて有機酸を含有し、それらの化合物の結晶混合物を水に溶解して使用され、水に溶解した際に弱酸性のpHを呈することを特徴とする植物用農業資材。
  2. 前記結晶混合物10〜20gが水100リットルに完全に溶解されることを特徴とする請求項1に記載の植物用農業資材。
  3. 前記ケイ酸化合物としてケイ酸ソーダ塩を用い、前記アミノ酸として酸性アミノ酸を用いることを特徴とする請求項1または2に記載の植物用農業資材。
  4. 前記有機酸としてクエン酸を用いることを特徴とする請求項3に記載の植物用農業資材。
  5. 前記ケイ酸化合物としてケイ酸ソーダ塩を用い、且つ、前記有機酸としてクエン酸を用いることを特徴とする請求項1または2に記載の植物用農業資材。
  6. 前記ケイ酸化合物としてオルトケイ酸を用い、前記アミノ酸として塩基性アミノ酸を用いることを特徴とする請求項1または2に記載の植物用農業資材。
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JP2011530467A (ja) * 2008-07-11 2011-12-22 エフビーサイエンシズ・ホールディングス,インコーポレイテッド 葉に施用可能なケイ素栄養組成物および方法
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