JP2006296739A - 悪臭発生防止剤及び悪臭発生防止方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 安価で効果的に悪臭の発生を防止できる悪臭発生防止剤及び悪臭発生防止方法を提供する。
【解決手段】 成分として硫黄を含むことを特徴とする悪臭発生防止剤。好ましくは、さらに成分として、下記(1)〜(3)の少なくとも一成分を含む。
(1)pH上昇抑止緩和剤
(2)アルカリ金属酸化物、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ土類金属水酸化物から選択される少なくとも一種
(3)硫黄酸化細菌
【選択図】 無し

Description

本発明は、環境汚染浄化、大気汚染浄化、畜産業、下水処理、汚泥処理、食品廃棄物処理、土壌汚染浄化等に使用できる悪臭発生防止剤及び悪臭発生防止方法に関する。
有機性廃棄物の大量発生により、従来埋め立て処理や海洋投棄等で処分されていた有機性廃棄物は、環境に負荷を与えないような方法で適正処分されることが求められている。有機性廃棄物はその処分が不適切であると悪臭が発生し、住宅環境に影響を与えるばかりか、揮発性ガスが大気に拡散することにより、地球温暖化の原因ともなっている。そのなかでも、悪臭発生の著しい畜産廃棄物、下水処理場からの余剰活性汚泥からの悪臭発生防止は、平成18年度大気汚染防止法の改正、規制強化とあいまって緊急の課題である。
有機性廃棄物から発生する悪臭にはアンモニア、メチルアミン等の塩基性物質、メチルメルカプタン、スカトール等の含硫化合物、酪酸、イソ酪産、吉草酸、イソ吉草酸等の低級脂肪酸等があり、これらの化合物が複雑な過程を経て生成し、混合物として臭気を発生している場合が大半である。
悪臭の発生を防止する方法として、過酸化物を用いる方法が提案されている。しかし、鶏糞、豚糞等から大量に発生するアンモニアは悪臭物質であると同時に、植物の栄養源でもある。従って、過酸化物で酸化、脱窒して無臭化を行なうことは資源の有効利用、生成する堆肥の肥料効果を落とすという点から必ずしも好ましい方法とは言えない。
悪臭発生を防止するためには時間的経過もまた考慮しなければならない。家畜は排泄直後、悪臭物質を放出するほか、鶏糞、豚糞では家畜が排泄してまもなく糞中の成分が分解され発生してくる。一方、牛糞のようにセルロース残渣を比較的多く含む排泄物は、悪臭発生までの時間が長い。このように、悪臭の発生期間も有機性廃棄物の種類により異なる。また、出荷した堆肥が保管中に悪臭を頻繁に発生するという問題もある。従って、短期で発生する悪臭、長期にわたって発生する悪臭のいずれにも対応できる手法が望まれている。
用水と廃水41、8、706−710、1999
本発明の目的は、安価で効果的に悪臭の発生を防止できる悪臭発生防止剤及び悪臭発生防止方法を提供することである。
本発明によれば、以下の悪臭発生防止剤及び悪臭発生防止方法が提供される。
1. 成分として硫黄を含むことを特徴とする悪臭発生防止剤。
2. さらに成分として、下記(1)〜(3)の少なくとも一成分を含むことを特徴とする1記載の悪臭発生防止剤。
(1)pH上昇抑止緩和剤
(2)アルカリ金属酸化物、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ土類金属水酸化物から選択される少なくとも一種
(3)硫黄酸化細菌
3. 前記成分(1)が、有機酸、無機酸、硫酸アルミニウム、第一鉄塩、チオ硫酸塩、活性白土、石炭灰、活性炭又はウレアーゼ阻害剤であることを特徴とする2記載の悪臭物質の発生防止剤。
4. 成分として硫黄と、前記成分(2)を含むことを特徴とする2記載の悪臭発生防止剤。
5. 前記成分(2)が、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムであることを特徴とする2〜4のいずれか記載の悪臭発生防止剤。
6. 前記悪臭発生防止剤が、各成分が予め混合されているものである2〜5のいずれか記載の悪臭発生防止剤。
7. 1〜6のいずれか記載の悪臭発生防止剤を有機性廃棄物に添加することを特徴とする悪臭発生防止方法。
8. 前記硫黄を添加する以前及び/又は以後に、前記(1)〜(4)の少なくとも一成分を、前記有機性廃棄物に添加することを特徴とする7記載の悪臭発生防止方法。
本発明によれば、安価で効果的に悪臭の発生を防止できる悪臭発生防止剤及び悪臭発生防止方法が提供できる。
本発明の悪臭発生防止剤は、硫黄(硫黄単体)を有効成分として含む。
この悪臭発生防止剤を有機性廃棄物に投与することにより、悪臭の発生を防止することができる。
有機性廃棄物には、畜産、水産、食品由来の有機性廃棄物、汚泥等が含まれ、具体的には糞尿、スラッジ、汚水等が含まれる。一般に有機性廃棄物からはアンモニアが気中に発生する。このアンモニアの発生を最初に止めることが悪臭発生防止の基本である。
硫黄は石油、石炭、鉄鋼業等の排煙脱硫により大量に発生、回収される副産物であり、これを利用できる。従って、この硫黄を使用すれば安価な方法で脱臭が可能となる。
硫黄は本来中性物質であるが、土壌や水中に存在する硫黄酸化細菌の働きにより、徐々に酸化されて硫酸に変化する。この硫酸により有機性廃棄物が発生するアンモニアを中和できる。このとき、硫酸はアンモニアやアミンと塩を作り、不揮発化する。アンモニアを塩として固定し、悪臭を活性することなく植物栽培に有効な肥料源とすることができる。
硫黄は細かくして投与することが効果的であり、例えば、粒径1mm以下にして使用する。
硫黄の添加量は、有機性廃棄物の種類等により適宜設定すればよいが、通常は有機性廃棄物の乾燥量に対し0.15〜4%程度添加する。
しかし、硫酸が十分生成し、塩基性物質と塩を形成するまでには硫黄を添加して数日間を要する。また、鶏糞や豚糞ではアンモニアの絶対発生量が多いために、硫黄添加してしばらくは、生成する硫酸がアンモニアの発生に追いつかないために、アンモニアが発生してしまう恐れがある。
この短期的アンモニア大量発生に対応する方法として、下記(1)〜(3)の少なくとも一成分を併用することが好ましい。成分(1)〜(3)は単独で硫黄と併用してもよいし、組み合わせて併用してもよい。
(1)pH上昇抑止緩和剤
(2)アルカリ金属酸化物、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ土類金属水酸化物から選択される少なくとも一種
(3)硫黄酸化細菌
本発明では、硫黄の添加と同時に、又はその前後に、上記成分(1)〜(4)を添加する。前後に投与する場合は、好ましくは前後2週間以内に投与する。しかしながら、実際は、廃棄物が新たに蓄積されたりするので、硫黄と共に、適当な間隔をあけて、連続して投与してよい。
本発明の悪臭発生防止剤は、硫黄と、他の成分(1)〜(4)を予め混合して、必要時にそのまま投与してもよいし、硫黄と、他の成分(1)〜(4)を分離して保管しておいて、必要時に別々に又は一緒に投与してもよい。分離する場合は、キットとして販売できる。
pH上昇抑止緩和剤(1)には、例えば、酸性物質、吸着剤及びウレアーゼ阻害剤がある。
酸性物質は、主にアンモニアを中和することにより、アンモニアの発生を抑制する。吸着剤は、アンモニアを吸着することにより、アンモニアの発生を抑制する。ウレアーゼ阻害剤は、アンモニア生成に関与する酵素ウレアーゼを直接阻害することにより、アンモニアの発生を抑制する。
また、これらは、pHを制御することで、酪酸、吉草酸等の低級脂肪酸の発生も抑制できる。
家畜糞尿は排泄直後はpHが弱酸性から弱アルカリ性であるが短時間にpHが上昇し、高い場合には9.5を超える。このような場合、pH上昇抑止緩和剤の使用が効果的である。
酸性物質として、有機酸、無機酸、硫酸アルミニウム、第一鉄塩、チオ硫酸塩等が使用でき、吸着剤として、活性白土、活性炭、石炭灰等が使用でき、ウレアーゼ阻害剤として、チオ尿素、N−(n−ブチル)−チオフォスホリック・トリアミド等が使用できる。
有機酸の例として、ギ酸、シュウ酸、木酢液又は酢酸が挙げられ、好ましくはギ酸、シュウ酸である。
無機酸の例として、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩が挙げられる。
第一鉄塩の例として、硫酸第一鉄が挙げられる。
チオ硫酸塩の例として、チオ硫酸ナトリウムが挙げられる。
好適なウレアーゼ阻害剤として、N−(n−ブチル)−チオフォスホリック・トリアミドが挙げられる。
酸性白土、酸性石炭灰は酸性物質でも吸着剤でもある。
尚、活性炭は、酒中の有機酸除去に用いた廃活性炭等、有機酸を含有する活性炭が廃棄物利用の観点からも有効である。
上記のpH上昇抑止緩和剤は、単独でも組み合わせても使用できる。好ましいpH上昇抑止緩和剤は、有機酸、硫酸アルミニウム、チオ硫酸ナトリウム、ウレアーゼ阻害剤である。
pH上昇抑止緩和剤は、有機性廃棄物の低温期〜発熱発酵時の高温時までの、温度が10〜80℃程度のとき、添加することが好ましい。また、pH上昇抑止緩和剤は、有機性廃棄物の水分が、通常35%未満では悪臭の発生は少なくため、それ以上の水分であるとき、使用するのが好ましい。
pH上昇抑止緩和剤の種類と添加量は、pHの上昇に応じ決めることができる。通常、PH上昇抑止緩和剤は硫黄の添加量の0.1〜10重量部を用いる。ただし、例えば、ウレアーゼ阻害剤はN−(n−ブチル)−チオフォスホリック・トリアミドのように極少量で作用するものもあり、化合物によりかなり濃度が異なる。
成分(2)(アルカリ金属酸化物、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ土類金属水酸化物から選択される少なくとも一種)は、そのメカニズムは不明であるが、一時的にpHを上げ強アルカリとすることにより、ウリカーゼ、ウレアーゼ等の酵素を阻害して、アンモニアの発生、さらには酪酸、吉草酸等の低級脂肪酸の発生を抑制すると考えられる。
好適な成分(2)として、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムを挙げることができる。水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等は潮解性があるので、無機物等の担体に含ませて使用することが好ましい。
成分(2)の添加量は、通常、硫黄の添加量の0.1〜10重量部である。
本発明では、さらに、硫黄の酸化を促進するために、硫黄酸化細菌(3)を添加することができる。
硫黄酸化細菌には好気条件、嫌気条件、いずれの条件下でも単体硫黄を酸化してエネルギーを獲得、増殖できる。硫黄酸化細菌は増殖に伴い周囲に硫酸を放出するためにpHが低下する。硫黄酸化細菌は大別すると、弱アルカリで増殖し中性付近までpHを低下させるタイプ、中性付近からpH4〜5まで低下させるタイプ、pH4〜5からpH1以下まで低下させるタイプの3タイプがある。通常、有機性廃棄物には硫黄酸化細菌が存在するが、十分な菌が存在しない場合には添加により効果が高まる。
硫黄酸化細菌としては、チオバチルス(Thiobacillus)属菌及びチオミクロスピラ(Thiomicrospira)属菌等が挙げられる。
チオバチルス属菌としては、チオバチルス・ノベラス(Thiobacillus novellus)、チオバチルス・ベルスタス(Thiobacillus versutus)、チオバチルス・インターメディウス(Thiobacillus intermedius)、チオバチルス・ペロメタボリス(Thiobacillus perometabolis)、チオバチルス・チオオキシダンス(Thiobacillus thiooxidans)、チオバチルス・フェロオキシダンス(Thiobacillus ferrooxidans)、チオバチルス・デリカタス(Thiobacillus delicatus)、チオバチルス・デニトリフィカンス(Thiobacillus denitrificans)が好ましく、チオバチルス・ノベラスIFO12433、チオバチルス・ベルスタスIFO14567、チオバチルス・インターメディウスIFO14564、チオバチルス・ペロメタボリスIFO14565、チオバチルス・チオオキシダンスIFO13701、チオバチルス・フェロオキシダンスIFO14262、チオバチルス・デリカタスIFO14566、チオバチルス・デニトリフィカンスNCIMB9546、チオバチルス・デニトリフィカンスNCIMB9548が特に好ましい。
チオミクロスピラ(Thiomicrospira)属菌としては、チオミクロスピラ・デニトリフィカンス(Thiomicrospira denitrificans)が好ましく、チオミクロスピラ・デニトリフィカンスATCC33889が特に好ましい。
チオバチルス・ノベラスIFO12433、チオバチルス・ベルスタスIFO14567、チオバチルス・インターメディウスIFO14564、チオバチルス・ペロメタボリスIFO14565、チオバチルス・チオオキシダンスIFO13701、チオバチルス・フェロオキシダンスIFO14262及びチオバチルス・デリカタスIFO14566は、生物遺伝資源センター(NBRC:千葉県木更津市かずさ鎌足2−5−8)から入手できる。また、チオバチルス・デニトリフィカンスNCIMB9546及びチオバチルス・デニトリフィカンスNCIMB9548は、National Collections of Industrial, Food and Marine Bacteria(NCIMB)から入手することができる。
また、チオミクロスピラ・デニトリフィカンスATCC33889は、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(アメリカ合衆国ヴァージニア州、20110−2209、マナサス、10801、ユニバーシティブルバード)から入手できる。
硫黄酸化細菌は、一種単独で用いてもよいし、複数種を同時に用いてもよい。
また、本発明に用いる硫黄酸化細菌は、硫黄酸化細菌の生菌である。硫黄酸化細菌は、例えば、市販の生菌剤等に含まれているものを用いることもでき、また、市販の菌株を用いて培養したものを用いることもできる。
硫黄酸化細菌を培養する方法は特に限定されず、定法により行うことができる。培養方法は、往復動式振盪培養、ジャーファーメンター培養等による液体培養法でもよく、固体培養法でもよい。培養で得られた生菌は、そのまま用いることもできるが、硫黄酸化細菌を培養した培養物を培地と共に粉砕又は細断して用いてもよい。また、培養物中の培地から生菌をかき取って用いてもよいし、この培養物を遠心分離することにより生菌を分離して用いてもよい。さらに、上記のように回収した培養物の粉砕物や生菌は、そのまま用いることもできるが、生菌剤の製品としての保存性の観点から、自然乾燥、噴霧乾燥、凍結乾燥等により、ある程度乾燥させて用いるのが好ましい。
本発明の悪臭発生防止方法では、有機性廃棄物のpHを好ましくは7.8以下、より好ましくは7.4以下に保つ。有機廃棄物は、由来や内容物によるが、pH7.4を超えるとアンモニア臭がわずかに感じられるようになり、7.8を超えるとほとんどの有機性廃棄物からアンモニアが気中に発生する。
尚、悪臭発生防止剤で使用する上記の成分は安全性が高いものが多いが、用途に応じて必要により安全性を考慮して成分を選択する。特に、家畜の糞尿の処理する場合は、家畜が摂取する恐れがあるため、注意を要する。
また、本発明の悪臭発生防止剤は、その他の成分として、脱臭能力のある微生物等を含むことができる。
実施例1、比較例1
[硫黄のみ添加した例:粒径の影響]
硫黄を紛砕し、順次目開き5mm、2.5mm、1mm、0.5mm、0.1mmの篩を通過せしめ、篩上に残った硫黄粉末を集めた。直径10センチ、深さ15センチのポリカーボネート性ねじ口式蓋付き容器の蓋の中心部に直径9ミリの穴を開けた容器に、家鳩の自然通風乾燥糞(水分25%)50gを入れた。次いで、篩にて分級した硫黄粉末3gを加え、撹拌した後、蒸留水50gを添加して撹拌、混合した。蓋をした後、30℃の恒温槽に入れた。
168時間後に、蓋に空けた穴からガスを抜き取り、気相中のアンモニアの温度を定量した。結果を表1に示す。
尚、比較例1では硫黄を添加しない他は上記と同一の条件で実験した。
Figure 2006296739
実施例2、比較例2
[硫黄と水酸化ナトリウムを添加した例]
硫黄を紛砕し、目開き0.5mmの篩を通過した硫黄粉末を集めた。一方、直径10センチ、深さ15センチのポリカーボネート性ねじ口式蓋付き容器の蓋の中心部に直径9ミリの穴を開けた容器に、家鳩の自然通風乾燥糞(水分25%)50gを入れた。次いで分級した硫黄粉末1.5gを添加し撹拌し混合した。
100mlのビーカーに30gの蒸留水をいれ、水酸化ナトリウムをそれぞれ1.5g、2.5g、4.0gを加え、さらに水を加えて全量を50gにフィルアップした。この水酸化ナトリウム溶液を家鳩の糞が入った容器に添加し、十分撹拌した。その後容器を30℃の恒温槽に入れ、168時間後に気相中のアンモニア量を定量した。結果を表2に示す。
尚、比較例2では硫黄と水酸化ナトリウムを添加しない他は上記と同一の条件で実験した。
Figure 2006296739
実施例3、比較例3
[硫黄と担体含浸水酸化ナトリウムを添加した例]
硫黄を紛砕し、目開き0.5mmの篩を通過した硫黄粉末を集めた。一方、直径10センチ、深さ15センチのポリカーボネート性ねじ口式蓋付き容器の蓋の中心部に直径9ミリの穴を開けた容器に、家鳩の自然通風乾燥糞(水分25%)50gを入れた。次いで分級した硫黄粉末1.5gを添加し混合した。
一方、水酸化ナトリウムの30%水溶液100gを110℃で乾燥したベントナイト400gと混合し、固形物を作成し、家鳩の入った容器にそれぞれ0g、4g、6g入れ混合した。その後蒸留水を60g添加し、十分撹拌した。その後容器を30℃の恒温槽に入れ、144時間後に気相中のアンモニア量を定量した。結果を表3に示す。
尚、比較例3では硫黄と水酸化ナトリウムを添加しない他は上記と同一の条件で実験した。
Figure 2006296739
実施例4、比較例4
[硫黄と各種添加剤を添加した例:低級脂肪酸に対する影響]
豚の生糞5kgにオガクズを加えて水分を65%に調整した。この豚糞に目開き0.5mmの篩を通過した硫黄粉末100gを加えて撹拌、混合した。この糞100gを、直径10センチ、深さ15センチのポリカーボネート性ねじ口式蓋付き容器の蓋の中心部に直径9ミリの穴を開けた容器に添加した。次いでシュウ酸、硫酸アルミニウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、石炭灰を表3に示す濃度で添加し、十分撹拌した。
一方、ノルマル酪酸、イソ吉草酸の1%水溶液をあらかじめ調製し、この悪臭を放つ低級脂肪酸溶液を豚糞に5mlあて添加した。その後容器を30℃の恒温槽に入れ144時間後に気相中のアンモニア量を定量するとともに、容器の蓋を取り去り、悪臭低級脂肪酸の臭いを嗅ぎ、その強弱を判定した。尚、比較のため、硫黄、添加剤を加えず、低級脂肪酸を加えたこと以外は同様の方法で臭気を判定した。結果を表4に示す。
Figure 2006296739
実施例5、比較例5
[硫黄のみ添加した例:経時変化]
実験を行なうに先立ち、直径10センチ、深さ15センチのポリカーボ性ねじ口式蓋付き容器の蓋の中心部に直径9ミリの穴を開けた容器を用意した。
実験場から30分以内にある養鶏場から運んだ鶏糞を速やかに通風式混練機に入れ、水分を65%に調整した。この鶏糞をビニール袋に詰めて、氷水中に漬けて数時間冷却した。
この鶏糞を100g容器に添加し、目開き0.5mmの篩を通過せしめた硫黄を0.75〜3.0g添加した。次いで、速やかにスパチュラーで攪拌し、蓋を閉めて、30℃の湯浴に1時間漬けた後、30℃の恒温槽に入れて、pHの変化、揮発するアンモニア濃度を測定した。結果を表5に示す。
尚、比較例5では硫黄を添加しない他は上記と同一の条件で実験した。
Figure 2006296739
実施例6〜12、比較例6〜12
[硫黄と各種添加剤を添加した例:経時変化]
実験を行なうに先立ち、直径10センチ、深さ15センチのポリカーボ性ねじ口式蓋付き容器の蓋の中心部に直径9ミリの穴を開けた容器を用意した。
実験場から30分以内にある養鶏場から運んだ鶏糞を速やかに通風式混練機に入れ、水分を65%に調整した。この鶏糞をビニール袋に詰めて、氷水中に漬けて数時間冷却した。
この容器に加える、表6〜12に示す各種添加剤をあらかじめ秤量した。100gの鶏糞を容器に添加した。次いで、目開き0.5mmの篩を通過せしめた硫黄と秤量した添加剤を表6〜12に示す量で加え、速やかにスパチュラーで攪拌し、蓋を閉めて、30℃の湯浴に1時間漬けた後、30℃の恒温槽に入れて、pHの変化、揮発するアンモニア濃度を測定した。結果を表6〜12に示す。
尚、比較例は硫黄と添加剤を添加しない他は上記と同一の条件で実験した。
一日のうち実験に使った鶏糞はその日中に廃棄し、新しく実験を行なうごとに新鮮な鶏糞を用意して行なった。
Figure 2006296739
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本発明の悪臭発生防止剤及び悪臭発生防止方法は、環境汚染浄化、大気汚染浄化、畜産業、下水処理、汚泥処理、食品廃棄物処理、土壌汚染浄化等の様々な分野で使用できる。悪臭の強い、牛糞、豚糞、鳥糞、特に、鳥糞の処理に効果的である。

Claims (8)

  1. 成分として硫黄を含むことを特徴とする悪臭発生防止剤。
  2. さらに成分として、下記(1)〜(3)の少なくとも一成分を含むことを特徴とする請求項1記載の悪臭発生防止剤。
    (1)pH上昇抑止緩和剤
    (2)アルカリ金属酸化物、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属酸化物、アルカリ土類金属水酸化物から選択される少なくとも一種
    (3)硫黄酸化細菌
  3. 前記成分(1)が、有機酸、無機酸、硫酸アルミニウム、第一鉄塩、チオ硫酸塩、活性白土、石炭灰、活性炭又はウレアーゼ阻害剤であることを特徴とする請求項2記載の悪臭物質の発生防止剤。
  4. 成分として硫黄と、前記成分(2)を含むことを特徴とする請求項2記載の悪臭発生防止剤。
  5. 前記成分(2)が、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムであることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項記載の悪臭発生防止剤。
  6. 前記悪臭発生防止剤が、各成分が予め混合されているものである請求項2〜5のいずれか一項記載の悪臭発生防止剤。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項記載の悪臭発生防止剤を有機性廃棄物に添加することを特徴とする悪臭発生防止方法。
  8. 前記硫黄を添加する以前及び/又は以後に、前記(1)〜(4)の少なくとも一成分を、前記有機性廃棄物に添加することを特徴とする請求項7記載の悪臭発生防止方法。
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