JP2006294236A - オーディオ装置及びオーディオデータ管理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 オーディオデータと該オーディオデータに関連する、少なくとも該オーディオデータを識別する識別情報を含む付加データが含まれるプログラムを記憶する記憶手段と、オーディオデータに対する各種付加情報を保持する外部サーバと通信可能な通信手段と、通信手段が記憶手段に記憶される識別情報を、外部サーバに送信し、識別情報に基づいて外部サーバから転送されるオーディオデータの付加情報を受信するように制御する制御手段とを備える。
【選択図】 図18
Description
ユーザーサイドでのオーディオデータ等のダビング記録(複写)としては、例えばCDに収録された曲をMDにダビングするような動作が行われることがあった。
また近年、CDやMDなどの可搬性記録媒体に記録されている楽曲等を、HDD(ハードディスクドライブ)にダビング記録し、HDDを例えば音楽サーバのような形態で使用できるようにするものも提案されている。
これらCDやMDを記録元とする他の記録媒体へのダビング動作では、例えばCD全体、つまりアルバム単位でダビングする場合もあれば、ユーザーが指定したトラックのみをダビングする場合もある。
ところが曲名などの文字データは、ユーザがMD録音装置の操作系を駆使して文字の入力を行わなければならず、面倒な場合が多く、多数のユーザーは曲名やアルバム名を入力せずに音楽を楽しんでいるケースが多い。
また、PC(パーソナルコンピュータ)と録音機器を接続して、PCのキーボードを用いるなどして文字入力の手助けをすることも可能であったが、必ずしもユーザーの手間が軽くなるとはいえない。
現在、インターネット等の曲情報サイトなどの外部サーバとして、或るCDについて収録された曲名やその他の付加情報を提供するサービスが存在するが、例えばHDDにダビング記録したCDアルバムが、どのCDであったかがわからなくなれば、上記外部サーバのサービスさえ受けられないものとなる。
上記付加データは上記プログラムのヘッダ部分にある。
さらに、オーディオデータと該オーディオデータの管理データが記録される記録媒体を再生する再生手段と、上記再生手段により再生されるデータを上記記憶手段に上記プログラムの形に記録する記録手段をさらに備える。
さらに、上記プログラムの上記識別情報に基づいて、上記再生手段により再生されるデータが既に上記記憶手段に記録済みか否かを検索し、検索結果に基づいて記録が不必要な場合に通知する通知手段をさらに備える。
また、上記記憶手段は複数のプログラムを含み、上記制御手段は複数のプログラムに対する付加情報を上記外部サーバから取得可能である。
そして、上記外部サーバへの付加情報取得の指示をする指示手段をさらに備え、上記制御手段は上記指示手段により付加情報取得指示に従って付加情報取得動作をするようにする。
上記プログラムはCDに記録された音楽データとTOCデータに基づいて生成されるようにする。
上記記憶手段はHDD或いはメモリである。
上記付加情報は少なくともオーディオデータの曲名、アルバム名、ジャンル、作曲者、指揮者、歌詞等の情報や、画像データのひとつを含むものである。
例えばHDDのような大容量記録媒体では、これまでとは比較にならないほど多くの曲を蓄えることが可能になっているので、録音した曲に曲名やアルバム名等が自動的につけられることは、ユーザーがHDDから聞きたいトラックを探す上でも非常に大きな手助けになるのはあきらかである。
例えば第2の記録媒体にアルバム毎に管理された曲構造が、ユーザーの編集操作、例えばトラック移動やトラック消去によって崩れた場合でも、トラック単位で曲を管理することで正確に曲名やそれに付随する情報を管理している状態を維持できる。
また、第2の記録媒体上に、ユーザーが多数のCD等から好きな曲だけを集めたアルバムを作る場合などにも、トラック単位で曲を管理することで正確に曲名等の付加情報を管理できる。
さらに、データ群管理ファイルは、管理対象となっているデータ群の各データが対応する1又は複数のデータベースファイルを示すポインタ情報を有している場合は、データ群管理ファイルからでもデータベースファイルを参照できる。
さらに一部のプログラムについての付加情報を受信させ、受信された付加情報を、データベース手段において識別情報に対応させて格納させることで、トラック単位での付加情報取得も可能となる。
これらのことから、第2の記録媒体上でのデータ構成、アルバム構成、或いは既に付加情報を取得したトラックの存在などの事情に応じて、適切な付加情報取得動作が実現される。例えば1つのアルバムとして管理されているデータ群の一部のデータが、既に付加情報取得済であれば、そのデータについては外部サーバから付加情報を取得する必要はなく、そのような動作を省略し、効率的な付加情報取得が実現できる。特に家庭用などの場合、効率的な付加情報取得動作により通信時間が短縮されることはユーザーにとって大きなメリットとなる。
なお、この実施の形態では、ダビング装置とパーソナルコンピュータが接続されて、本発明のデータ管理装置を構成するものとするが、もちろん本発明はそのような形態に限られるものではない。
1.ダビング装置の構成
2.CD再生部の構成
3.HD記録再生部の構成
4.音声入出力部の構成
5.CDのサブコード及びTOC
6.HDDに記録されるファイル構造
7.データベース
8.ダビング動作
9.付加情報取得動作
10.変形例
1.ダビング装置の構成
図1は本例のダビング装置100の構成を示すものである。ダビング装置100はシステムコントローラ1、CD再生部2、HD記録再生部3、音声入出力部4、操作部5、表示部6、インターフェース7によって構成される。
このダビング装置100と、パーソナルコンピュータ101が接続されてデータ管理装置が構築されるものとなる。この場合、パーソナルコンピュータ101は、主に通信手段としての機能を受け持つものとなる。
またCD再生部2,HD記録再生部3はシステムコントローラ1に対して制御信号CSに対するアンサー信号や、動作状況(ステータス)、後述するサブコードやTOC等の情報、その他必要な情報を送信する。
このシステムコントローラ1には、操作部5から入力が与えられる。操作部5には、電源キー、イジェクトキ−、再生キ−、一時停止キ−、停止キ−、選曲キ−、録音キ−などが用意され、ユーザーが任意の操作を行う。システムコントローラ1は操作部5による操作に応じて、制御信号CSによりCD再生部2,HD再生部3に実行すべき動作を指示する。
またCDのトラックナンバを指定してユーザーが任意の楽曲からの再生を指示する操作や、いわゆるプログラム再生と呼ばれるユーザーが曲順を指定して再生させる操作や、シャッフル再生と呼ばれるランダムな曲順で再生させる操作なども可能とされる。
さらに曲名等の付加情報をユーザーが入力することができるように、文字を入力できる操作子が用意されていてもよい。
また、ディスクネ−ム(アルバム名)やトラックネ−ム(曲名)が記録されているディスクの場合は、ディスクネ−ムやトラックネ−ムが表示される。
なお、CD再生部2においてはCD方式のディスクについて音楽データを再生できる部位とされ、説明上はCD−DAに対応するものとするが、例えばCD−R、CD−RWなどのCD方式の他の種のディスクに音楽データが記録されていた場合は、同様に再生できる。またCD−DAの1形態としてサブコードにテキストデータが記録されているCDテキストというディスクも存在するが、その場合は音楽データの再生とともに、サブコードからテキストデータを再生できる。
本例では第1の記録媒体をCDとした場合を例に挙げるが、第1の記録媒体は、MD、メモリカード、DAT(デジタルオーディオテープ)など、他の種のものでもよく、それらに対応する場合は、CD再生部2に代えて(或いは追加して)、MD再生部、メモリカード再生部、DAT再生部等が設けられればよい。
HD記録再生部3の構成は後述するが、HD記録再生部3に対しては、CD再生部2からのオーディオデータS1、音声入出力部4からのオーディオデータS2(PCMデジタルオーディオデータ)が入力できるようにされ、HD記録再生部3はこれらのオーディオデータS1,S2をHDDに記録できる。オーディオデータS1,S2は、例えばIEC60958準拠の音楽データ信号とされる。
またHDDから再生したオーディオデータS3を音声入出力部4に対して出力できる。
ここでいう外部サーバとは、通常市販されているCDについての付加情報を提供するサービスを行う情報サイトであり、CDの識別情報に応じて該当するCDを検索し、そのCDに対応する付加情報、例えばアルバム名、収録曲の曲名、ISRCなどを提供する。
パーソナルコンピュータ101はこのような外部サーバと通信することで、付加情報を取得できる。
付加情報取得のための通信処理を実行するため、パーソナルコンピュータ101には、付加情報自動取得実行のアプリケーションソフトウエアを有しており、図17〜図19で後述するように、そのアプリケーションとシステムコントローラ1が連係処理することで、本例の特徴的な動作となる付加情報自動取得動作を実現する。
また、パーソナルコンピュータ101上で動作する当該アプリケーションは、CDの曲情報やHDDに記録されている情報等をGUIを用いることで、それらの情報を視覚的に分かりやすく表示することが可能であり、このアプリケーション上でユーザーがそれらの情報の編集をすることを可能にしている。例えばパーソナルコンピュータ101に接続された図示しないモニタディスプレイなどでGUIによる操作を可能とする。
2.CD再生部の構成
図2にCD再生部2の構成を示す。ディスク90は、CD再生部2に装填されたCDである。
ディスク90はCD再生動作時においてスピンドルモータ22によって一定線速度(CLV)で回転駆動される。そして光学ヘッド23によってディスク90にピット形態で記録されているデータが読み出され、RFアンプ25に供給される。
対物レンズは二軸機構によってトラッキング方向及びフォーカス方向に移動可能に保持されている。
また光学ヘッド23の全体はスレッド機構24によりディスク半径方向に移動可能とされている。
これらのエラー信号はサーボ回路27に供給される。サーボ回路27はフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号から、フォーカス駆動信号、トラッキング駆動信号、スレッド駆動信号を生成し、光学ヘッド23内の2軸機構やスレッド機構24の動作を制御する。
またサーボ回路27はトラッキングエラー信号の低域成分や、CDコントローラ21からのアクセス指示信号に応じてスレッド駆動信号を生成し、スレッド機構24の動作を制御して光学ヘッド23を移動させる。
またサーボ回路27はデコーダ26又はCDコントローラ21から供給されるスピンドルエラー信号やスピンドルキック/ブレーキ信号に基づいてスピンドル駆動信号を生成し、スピンドルモータ22の動作を制御する。
またデコーダ26ではTOCやサブコード等の制御データも抽出されるが、それらはCDコントローラ21に供給され、各種制御に用いられる。
ディスク90(CD)の再生時には、CDに記録されている管理情報、即ちTOCを読み出す必要がある。CDコントローラ21はこの管理情報に応じてディスク90に収録されたトラック数、各トラックのアドレスなどを判別し、再生動作制御を行うことになる。このためCDコントローラ21はディスク90が装填された際にTOCが記録されたディスクの最内周側の再生動作を実行させることによって読み出し、例えば内部RAMに記憶しておき、以後そのディスク90に対する再生動作の際に参照できるようにしている。
例えばシステムコントローラ1は、操作部5からCDの再生、FF(早送り)、REW(早戻し)、AMS(頭出し)、ポーズ(一時停止)、停止、ダビング実行などの操作が行われた際には、それらの操作情報をCDコントローラ21に伝える。CDコントローラ21はその操作情報に応じて、ユーザーの意図する動作が実行されるようにCD再生部2の各部を制御する。
またCDコントローラ21は、CD再生部2の動作状態や、ディスク90から読み込んだTOC情報やテキスト情報、さらにはCD再生中の時間情報(アドレス)等を、システムコントローラ1に送信する。
システムコントローラ1は、これらのCDコントローラ21からの送信により、CD再生部2の動作状態を把握し、またTOCやサブコード情報に基づいて、上述したような各種表示を表示部6に実行させることができる。
また具体例は後に詳述するが、CDコントローラ21はHD記録再生部3との間で、ダビング動作の際に各種情報の送受信を行う。
3.HD記録再生部の構成
図3にHD記録再生部3の構成を示す。HD記録再生部3には大容量の第2の記録媒体としてHDD(ハードディスクドライブ)32が設けられる。
HDコントローラ31はHD記録再生部3の動作を制御するコントローラである。HDコントローラ31の内部には、HDD32へのアクセス、読み出し、書込みを実現するためのファイルシステムと呼ばれる機構が搭載されている。例えばFAT32ファイルシステムとされる。
例えばシステムコントローラ1は、後述するようにCD再生部2からの再生データをHDD32にダビングする際に、HDコントローラ31に対してダビングの指示やその他の指示を行う。
またCDコントローラ21からは、再生するディスク90から読み込んだTOC情報やテキスト情報が送信される。TOC情報等は、後述するデータベースにおけるディスクの識別情報の生成に用いられる。
またHDコントローラ31は、システムコントローラ1やCDコントローラ21に対して動作状態(ステータス)やダビング動作に係る情報を送信する。
また記録されたデータは、HDコントローラ31によって読み出され、音声入出力部4に供給されて出力される。
例えばユーザーが操作部5からHDD32に記録された楽曲等を指定して再生すべき操作を行った場合、システムコントローラ1は当該操作情報をHDコントローラ31に伝える。するとHDコントローラ31は指定された楽曲等のデータをHDD32から再生させ、音声入出力部4にオーディオデータS3として供給する。
また後述するが、HDD32に記録したデータの管理を行うため、CDの識別情報や付加情報を記録できるデータベースがHDD32に構築される。
HDコントローラ31はHDD32に記憶したデータベースを必要時に参照し、また更新できる。
HD記録再生部3には、CD再生部2からのデジタルオーディオデータS1、もしくは音声入出力部4からのデジタルオーディオデータS2が入力されるが、これらのデジタルオーディオデータS1、S2は入力されると、音声圧縮エンコード/デコード回路33においてデータ圧縮処理が施される。例えばATRAC3方式の圧縮処理が行われる。そして圧縮処理されたデジタルオーディオデータは、バッファメモリ34に格納され、HDコントローラ31の制御によりHDD32に記録される。
HDD32からの再生時には、HDコントローラ31によりHDD32から読み出されたデータはバッファメモリ34に格納されていく。そしてバッファメモリ34から所定のレートで読み出されて音声圧縮エンコード/デコード回路33においてデータ伸張処理が施される。これによりATRAC3方式の圧縮処理が解かれ、通常のデジタルオーディオデータS3とされて音声入出力部4に出力される。
また、HDD32に記録されるデータについては暗号化処理が施されるようにし、再生時に暗号解読処理が行われるようにしてもよい。
4.音声入出力部の構成
図4は音声入出力部4の構成を示すものである。図示するようにアナログオーディオ信号の出力端子41、アナログオーディオ信号の入力端子42、デジタルオーディオデータの出力端子43、デジタルオーディオデータの入力端子44、D/A変換器45,46、A/D変換器47、デジタルインターフェース48、スイッチ49,50が設けられる。
このためCD再生部2からのデジタルオーディオデータS1は、D/A変換器45によってアナログオーディオ信号とされ、スイッチ49を介して出力端子41に供給され、アナログオーディオ信号として出力される。
またHD記録再生部3で再生動作が行われている間は、システムコントローラ1は切換制御信号CSWによりスイッチ49をth端子に接続させる。
このためHD記録再生部3からのデジタルオーディオデータS3は、D/A変換器46によってアナログオーディオ信号とされ、スイッチ49を介して出力端子41に供給され、アナログオーディオ信号として出力される。
出力端子41からのアナログオーディオ信号は、パワーアンプ回路で増幅されてスピーカ出力されたり、或いはライン出力として他の機器へ供給される。
また入力端子44に外部機器からのデジタルオーディオデータが入力される場合は、その入力データはデジタルインターフェース48によりデコードされる。そしてこのときシステムコントローラ1は切換制御信号CSWによりスイッチ50をtd端子に接続させており、従ってデジタルインターフェースでデコードされた出力がデジタルオーディオデータS2としてHD記録再生部3に供給される。
またCD再生部2で再生されたデジタルオーディオデータS1を、デジタルインターフェース48を介してデジタルオーディオデータS2としてHD記録再生部3に供給することもできる。
5.CDのサブコード及びTOC
次にCDフォーマットのディスクにおいて主たるデータと共に記録されるサブコード、及びリードインエリアに記録されるTOCについて説明する。
1フレームの構造は図5のようになる。
1フレームは588ビットで構成され、先頭24ビットが同期データ、続く14ビットがサブコードデータエリアとされる。そして、その後にデータ及びパリティが配される。
98フレームの先頭の第1、第2のフレーム(フレーム98n+1,フレーム98n+2)からのサブコードデータは同期パターンとされている。そして、第3フレームから第98フレーム(フレーム98n+3〜フレーム98n+98)までで、各96ビットのチャンネルデータ、即ちP,Q,R,S,T,U,V,Wのサブコードデータが形成される。
具体的にはADRの4ビットで以下のようにモード(サブQデータ内容)が表現される。
0000:モード0・・・基本的はサブQデータはオールゼロ(CD−RWでは使用)。
0001:モード1・・・通常のモード。
0010:モード2・・・ディスクのカタログナンバを示す。
0011:モード3・・・ISRC(International Standard Recording Code)等を示す。
0100:モード4・・・CD−Vで使用。
0101:モード5・・・CD−R、CD−RW、CD−EXTRA等、マルチセッション系で使用。
ADR=モード1の場合のサブQデータ及びTOC構造を図7、図8で説明する。
ディスクのリードインエリアにおいては、そこに記録されているサブQデータが即ちTOC情報となる。
つまりリードインエリアから読み込まれたQチャンネルデータにおけるQ9〜Q80の72ビットのサブQデータは、図7(a)のような情報を有するものである。なお、この図7(a)は、リードインエリアにおける図6(b)の構造を72ビットのサブQデータの部分について詳しく示したものである。
サブQデータは各8ビットのデータを有し、TOC情報を表現する。
続いてQ17〜Q24の8ビットでPOINT(ポイント)が記される。
Q25〜Q32、Q33〜Q40、Q41〜Q48の各8ビットで、リードインエリア内の経過時間としてMIN(分)、SEC(秒)、FRAME(フレーム)が示される。
Q49〜Q56は「00000000」とされる。
さらに、Q57〜Q64、Q65〜Q72、Q73〜Q80の各8ビットで、PMIN,PSEC,PFRAMEが記録されるが、このPMIN,PSEC,PFRAMEは、POINTの値によって意味が決められている。
POINTの値が『A1』のときは、PMINに最後のトラックのトラックナンバが記録される。
POINTの値が『A2』のときは、PMIN,PSEC,PFRAMEにリードアウトエリアのスタートポイントが絶対時間アドレス(分(PMIN),秒(PSEC),フレーム(PFRAME))として示される。
TOCであるため、図示するようにトラックナンバTNOは全て『00』である。
ブロックNO.とは上記のように98フレームによるブロックデータ(サブコーディングフレーム)として読み込まれた1単位のサブQデータのナンバを示している。
各TOCデータはそれぞれ3ブロックにわたって同一内容が書かれている。
図示するようにPOINTが『01』〜『06』の場合、PMIN,PSEC,PFRAMEとして第1トラック#1〜第6トラック#6のスタートポイントが示されている。
ブロックn+27以降は、ブロックn〜n+26の内容が再び繰り返して記録されている。
続いてQ17〜Q24の8ビットでインデックスが記録される。インデックスは各トラックをさらに細分化することができる情報である。
Q49〜Q56は「00000000」とされる。
Q57〜Q64、Q65〜Q72、Q73〜Q80の各8ビットはAMIN,ASEC,AFRAMEとされるが、これは絶対アドレスとしての分(AMIN),秒(ASEC),フレーム(AFRAME)となる。
絶対アドレスとは、第1トラックの先頭(つまりプログラムエリアの先頭)からリードアウトエリアまで連続的に付されるアドレスとなる。
例えばCDテキストの場合は、上述したP、Q、R、S、T、U、V、WのサブコードデータのうちのR〜Wが用いられてテキスト情報が格納される。
6.HDDに記録されるファイル構造
HDD32に記録される各種ファイルについて図9で説明する。
例えば上述したデジタルオーディオデータS1,S2としてHD記録再生部3に入力され、HDD32に記録された音楽等のデータは、トラック単位(1つの楽曲単位)で1つの音楽データファイルMDFとして記録されることになる。
図9にはそれぞれが1曲となる複数の音楽データファイルMDF1、MDF2・・・・を示している。
この再生曲順管理ファイルPFMは、アルバム管理ファイルとして全体が管理される。
アルバム管理ファイルと各再生曲順管理ファイルPFMの形態は、多様に考えられるが、例えば図12(a)のように、1つのアルバム管理ファイル内のブロックとして、各再生曲順管理ファイルPFM1,PMF2・・・が形成されるものであってもよいし、図12(b)のように、アルバム管理ファイルは各再生曲順管理ファイルPFMに対するポインタ、つまりHDD32上での記録位置やファイル名等を管理しておき、当該ポインタによって各再生曲順管理ファイルPFM1,PMF2・・・が示されるような形態でもよい。
なお、アルバムとしての管理は、例えばCDアルバムの全体がダビング記録された場合のみに行われるものではなく、ユーザーが任意に選曲してHDD32に記録させた複数の楽曲を再生曲順管理ファイルPFMで指定してアルバムとして管理させることもできる。つまりユーザーがアルバムとして任意の複数の音楽データファイルMDFを任意の曲順で構築することもできる。
また1つの音楽データファイルMDFを複数の再生曲順管理ファイルPFMが重複して管理対象としてもよい。つまり或る楽曲が複数のアルバムにおいて、それぞれアルバムを構成する1つの楽曲として管理される状態である。
1つのデータベースファイルDBFは、1つのCDアルバムに対応して形成される。そして各音楽データファイルMDFは、それぞれが対応するデータベースファイルDBFを示すポインタを有するものとなる。
例えば上述のように音楽データファイルMDF1、MDF2、MDF3、MDF4が、或る1枚の4曲入りCDアルバムからダビング記録されたトラックであったとした場合、データベースには、そのダビング元となったCDアルバムに対応するデータベースファイルDBF1が形成される。
そして音楽データファイルMDF1、MDF2、MDF3、MDF4は、それぞれ図示するようにデータベースファイルDBF1に対応されるものとなる。
或るファイル名「MDF***」が付される1つの音楽データファイルMDFは、大きく分けてヘッダ部と音楽データ部から構成される。
ヘッダ部は、当該音楽データファイルMDFの各種属性やファイルサイズ(サウンドユニット数)、その他必要な各種管理データが記録される。また上述したように当該音楽データファイルMDFが対応するデータベース内の或る1つのデータベースファイルDBFを指し示すポインタとして、データベースファイル番号やデータベースファイル名が記録される。さらに当該音楽データファイルMDFが対応するデータベースファイルDBF内において何トラック目の楽曲として管理されているかを示すトラックナンバ(TNO)も記録される。後述するが、データベースファイルはCDのTOCに基づいて形成されるため、このトラックナンバは、CDアルバムで元々記録されていたトラックナンバに相当する(次に説明する再生曲順管理ファイルで管理されるトラックナンバとは必ずしも一致しない)。
図11(a)に示すように、或るファイル名「PMF***」が付される再生曲順管理ファイルPFMは、大きく分けてヘッダ部と曲順管理部から構成される。ヘッダ部には、アルバム番号やその他必要な各種管理データが記録される。
具体的には図示するようにトラックTK#1〜TK#mとして、アルバムを構成する複数の音楽データファイルMDFのファイル名が記述されるものとなる。
例えば図9に例示したように、再生曲順管理ファイルPFM1が、この音楽データファイルMDF1、MDF2、MDF3、MDF4を、1枚のアルバムを構成するトラックTK1、TK2、TK3、TK4として管理する場合、曲順管理部には、音楽データファイルMDF1、MDF2、MDF3、MDF4の各ファイル名が順番に記録されるものとなる。
図9で上述したように、再生曲順管理ファイルPFMは、アルバムを構成する各音楽データファイルMDFを管理し、また各音楽データファイルMDFは、それぞれ対応するデータベースファイルDBFを指し示すものとされる。
本実施の形態の例は、このような構造を前提に説明していくが、図9に別例として示すように、再生曲順管理ファイルPFMが、管理している音楽データファイルMDFが対応するデータベースファイルDBFを指し示すようにしてもよい。そのようにする場合は、この図11(b)に示すように、対応するデータベースファイル番号やデータベースファイル名が記録されるものとなる。
即ち1つのデータベースファイルDBFは、ダビング元となった1つのCDアルバムに対応するものであり、CDアルバムとしての全体もしくは収録曲についての付加情報等を管理するものである。
従って、CDアルバムから全曲がダビングされ、その全曲の音楽データファイルMDFを1つのアルバムとして再生曲順管理ファイルPFMで管理する場合は、当該再生曲順管理ファイルPFMが管理する全曲(音楽データファイルMDF)は共通のデータベースファイルDBFに対応するため、当該再生曲順管理ファイルPFMからは、1つのデータベースファイルDBFが対応される。しかし、ユーザーが多数のCDから選曲してダビングし、それを1つの再生曲順管理ファイルPFMでアルバムとして管理する場合は、その再生曲順管理ファイルPFMが管理する各曲は異なるデータベースファイルDBFに対応するため、その再生曲順管理ファイルPFMからは、複数のデータベースファイルDBFが対応される。そのような場合、図11(b)のデータベースファイル番号やファイル名は、各トラックに応じて示されるものとなる。
7.データベース
図9に示したようにデータベースは、個々のデータベースファイルDBFの集合体として構築されている。そしてデータベースファイルDBFには、CDの識別情報と、CDアルバム及びそれに収録されるプログラム(トラック)についての付加情報が記録される構成を採る。
上述したように1つのデータベースファイルDBFは、1つのCDに対応して形成される。或るデータベースファイル名「DBF***」が付されて生成されるデータベースファイルDBFにおける個々の内容は次の通りである。
このデータベースファイル番号は、データベース内での個々のデータベースファイルに与えられるナンバである。
1バイト文字用アルバム名を入れるための領域である。
・アルバムネームスロット(2)
2バイト文字用アルバム名を入れるための領域である。
・アーティストネームスロット(1)
1バイト文字用アーティスト名を入れるための領域である。
・アーティストネームスロット(2)
2バイト文字用アーティスト名を入れるための領域である。
・アルバムINFO
アルバム名、アーティスト名以外の、アルバム全体に対応する付加情報を入れるための領域である。例えばアルバムの制作者、制作会社、ジャンル等の情報を格納することが可能な領域となる。また、アルバムジャケット画像、アーティスト画像、イメージ画像などの画像データも考えられる。
・記録日時
HDD32にダビング録音された年月日時分秒の情報を入れる領域である。
以上の、アルバム名から記録日時までが、或るCDアルバム全体に対応した付加情報として管理されるものとなる。
・アルバム内総トラック数
図7,図8で説明したTOCデータに示される、CDに収録されたトラック数を示す領域である。具体的には図8に示したディスクの最後のトラックナンバの値が入れられればよい。
・トラックTK#1のスタートポイント・・・TK#mのスタートポイント
CDの各トラックのスタートポイント(絶対時間によるアドレス値)が示される。例えばTOCデータが図8のものである場合、トラック#1〜#6のそれぞれについて図示しているスタートポイントの値が、そのままデータベースファイルの当該領域に記録される。
・リードアウトのスタートポイント
CDのリードアウトのスタートポイント(絶対時間によるアドレス値)が示される。例えばTOCデータが図8のものである場合、図示しているリードアウトのスタートポイントの値が、そのままデータベースファイルの当該領域に記録される。
以上の総トラック数〜リードアウトのスタートポイントまでは、このようにCDのTOCデータの内容をほぼそのまま記録したものとなる。
CDに含まれるトラック数とトラックが開始される絶対時間(スタートポイント)、リードアウトのスタートポイントが、分・秒・フレームという形式で書いてあるTOCデータは、それらの全ての値が、異なるCDにおいて同一となる可能性はまずない。従って、これらのTOCデータは特定のタイトルのCDの識別情報となり得るものであり、本例ではその点を利用して、データベースファイルDBFが対応するCDの識別情報としている。
・トラックTK#1のネームスロット(1)〜TK#mのネームスロット(1)
トラックTK#1〜TK#mのそれぞれについて1バイト文字用トラック名を入れる領域である。
・トラックTK#1のネームスロット(2)〜TK#mのネームスロット(2)
トラックTK#1〜TK#mのそれぞれについて2バイト文字用トラック名を入れる領域である。
・トラックTK#1の記録日時〜TK#mの記録日時
トラックTK#1〜TK#mのそれぞれについてHDD23に記録された日時を入れる領域である。
・トラックTK#1のISRC〜TK#mのISRC
トラックTK#1〜TK#mのそれぞれについてISRCデータを入れる領域である。
・トラックTK#1のINFO〜TK#mのINFO
トラックTK#1〜TK#mのそれぞれについて上記以外の付加情報を入れる領域である。例えば曲のジャンルや作曲者、指揮者、歌詞等の情報や、画像データ等を格納することが可能な領域となる。
そして、これらの曲名等の付加情報は、データベースファイルDBFにおいて管理されていない状態では、ユーザーはHDD32に記録した音楽データファイルMDFを、曲名等で認識することができないが、本例では、後述するようにこれら付加情報を自動的に外部サーバから取込、データベースファイルDBFに登録するものである。
もちろんユーザが任意に曲名等を入力した場合も付加情報として登録できる。ただし、本例では、自動的な登録処理により、ユーザー入力を不要とするものである。
8.ダビング動作
続いてダビング装置100において、システムコントローラ1、CDコントローラ21、HDコントローラ31の制御によって実現されるダビング動作を、図14、図15で説明する。
そしてダビング操作があると、ステップF102で、CD再生部2(CDコントローラ21)にユーザーの操作情報を伝えるとともに、現在CD再生部2に装填されているディスク90のTOC情報をHDコントローラ31に転送する指示を与える。
操作情報とは、ユーザーがどのようなダビングを指示したかの情報である。即ちCDの全曲をダビングするのか、或いは1又は複数のトラックを指定して、そのトラックのみをダビングするのか等を示す情報となる。
同一の識別情報のデータベースファイルDBFが発見される場合とは、現在CD再生部2に装填されているディスク90からのダビングが過去にも行われ、既にそのディスク90についてデータベースファイルDBFが作成されている場合である。一方、同一の識別情報のデータベースファイルDBFが発見されない場合は、現在CD再生部2に装填されているディスク90からのダビングが、今回初めて行われる場合である。
また、検索結果として該当するデータベースファイルDBFが発見された場合は、ステップF302からF304に進む。
ステップF304では、今回のダビングに係るデータベースファイルDBFが新規に用意され、又は検索されたことで、データベース上で対応準備が整ったことをシステムコントローラ1に通知する。
それらのような場合は、今回のダビング動作は必要はないものとなる。従って図14には示していないが、重複的なダビングを避けるために、HDコントローラ31はダビング不要の通知をシステムコントローラ1に対して送信し、システムコントローラ1は表示部6においてユーザーにメッセージ表示を行うことで、ユーザーの意志を再確認するようにしてもよい。
データベースファイルDBFでは、上記のようにCDに収録されたトラックについてのHDD32への記録日時が記録されており、CD(ディスク90)の何トラック目の楽曲が既に音楽データファイルMDFとしてHDD32に記録済であるか否かが把握できるため、HDコントローラ31は、今回のダビングに係るトラックナンバをシステムコントローラ1又はCDコントローラ21から受け取ることにより、上記ダビング不要か否かの判断を行うことができる。もちろん、データベースファイルDBFに、各トラックのHDD32への記録有無の情報が記録されるようにしてもよい。
CDコントローラ21はステップF202で、システムコントローラ1からの指示に応じて、ディスク90に対する再生準備を行う。即ちユーザーの操作に応じた再生動作準備として、ディスク90の全体(つまり1曲目から最後の曲までの連続再生)の再生動作、又はユーザーが指定したトラックの再生動作の準備を行う。そして再生準備が整った時点でステップF203としてシステムコントローラ1に準備完了通知を送信する。
HDコントローラ31は、ステップF305で、システムコントローラ1からの指示に応じて、HDD32に対する録音準備を行う。即ちCD再生部2から再生されて供給されるデジタルオーディオデータS1についてHDD32に記録していく準備を行う。またこのとき、対応するデータベースファイルDBFをオープンし、ダビングするディスク90の曲情報管理のためのデータベースファイル名を記憶しておく。もちろんこれはステップF301で検索されたデータベースファイルDBFもしくはステップF303で新規作成されたデータベースファイルDBFとなる。
そして録音準備が整った時点でステップF306としてシステムコントローラ1に準備完了通知を送信する。
システムコントローラ1は、CD再生部2とHD記録再生部3の準備が整ったことを検知したらステップF104で、CDコントローラ21に再生開始を指示し、またHDコントローラ31に録音開始を指示する。
録音処理を開始する時点では、HDコントローラ31はまずステップF351として、新規に音楽データファイルMDFを設定する。そしてステップF352で、CD再生部2から供給されてくるデジタルオーディオデータS1についてデータ圧縮等の所定の処理を行い、サウンドユニットSUの単位で音楽データファイルMDFに書きこんでいくように録音処理を行うものとなる。
1つの音楽データファイルMDFに対してデータ書込を行っている期間は、HDコントローラ31はステップF353でトラックチェンジ又は録音終了指示を監視している。
トラックチェンジ、即ちCD再生部2で再生される曲(トラック)が次の曲に移行した場合、もしくはシステムコントローラ1から録音終了指示があると、ステップF354に進むことになる。
例えばHD記録再生部3に供給されるデジタルオーディオデータS1がIEC60958フォーマットに準拠したデジタルデータであるとすれば、それに含まれるUbitのトラックナンバを監視していれば、HDコントローラ31はデジタルオーディオデータS1についてトラックチェンジタイミングを検出できるものとなる。
またCDコントローラ21は、ディスク90の再生中に得られるサブコードから当然にトラックチェンジを把握できるため、デジタルオーディオデータS1の送出タイミングに合わせてトラックチェンジ通知をHDコントローラ31に送信することで、HDコントローラ31は入力されてくるデジタルオーディオデータS1についてのトラックチェンジタイミングを把握できるものとなる。
このような処理により、HDD32では、ディスク90のトラック単位で、音楽データファイルMDFが形成されていくものとなる。
システムコントローラ1は、CDコントローラ21からの通知によりCD再生終了を検知したら、ステップF105で、HDコントローラ31に対して録音終了を指示する。
HDコントローラ31は図16のステップF353の処理において、録音終了指示を検知することになり、その場合は、ステップF354として上記同様の処理を行うことで、録音していた最後のトラックについての音楽データファイルMDFを完成させ、その場合はステップF355から図15のステップF308の録音終了処理に進むことになる。
そして以上の録音終了処理を終えてダビング時の一連の処理を終了する。
9.付加情報取得動作
上記のダビング動作により、HDD32にはトラック単位で音楽データファイルMDFが形成されていき、またデータベースには各音楽データファイルMDFに対応するデータベースファイルDBFが存在するものとなり、さらに再生曲順管理ファイルPFMにより、音楽データファイルMDFがアルバムとして管理される状態となる。即ち図9で説明したファイル構造が構築されていくことになるが、データベースファイルDBFには曲名等の付加情報が記録されていない状態となっている。
本例では、付加情報が記録されていないデータベースファイルDBFについては、以下に説明する処理により、自動的に付加情報が登録されていくものである。
パーソナルコンピュータ101上で起動されるアプリケーション(以下、PCアプリケーションという)とは、HDD32に記録された音楽データファイルMDFについての情報をユーザーに提示する機能、GUI操作対応機能、ネットワーク通信機能、システムコントローラ1に対する制御機能を有するものとなる。なお、以下の説明において「ディスプレイ」とはパーソナルコンピュータ101におけるモニタディスプレイを指すものとするが、別例としては例えばダビング装置100の表示部6を利用することも可能である。またユーザー操作は、パーソナルコンピュータ101側のキーボードやマウス等を用いて行うものとするが、同様に別例としては操作部5を利用することも考えられる。
PCアプリケーションは、ユーザーからのアルバム情報表示要求を図17のステップF401で検出したら、ステップF402としてダビング装置100に対してアルバム情報を要求する。
例えばPCアプリケーションはHDD32に存在する再生曲順管理ファイルPFMのファイル名については起動時などにダビング装置100から取り込むようにしており、最低限、HDD32において存在する「アルバム」の数については把握できるようにする。そしてディスプレイ上に各再生曲順管理ファイルPFMに応じたアルバム番号等を表示するようにする。ユーザーはこの表示に対して、任意のアルバムを選択し、そのアルバムについての詳しい情報を求めるものとなる。
従ってステップF402では、ユーザーが選択したアルバム(再生曲順管理ファイルPFM)についての情報を求めることになる。
続いてステップF502で、各音楽データファイルMDFに記録されているデータベースファイルのポインタから、各音楽データファイルMDFに対応するデータベースファイルDBFを確認する。なお、この場合において当該再生曲順管理ファイルPFMで管理される各音楽データファイルMDFが1つのCDからダビングされたものであった場合は、各音楽データファイルMDFに対応するデータベースファイルDBFとして1つのデータベースファイルDBFが確認される。
一方、当該再生曲順管理ファイルPFMで管理される各音楽データファイルMDFが2つ以上のCDから選択的にダビングされて1枚のアルバムとされた場合は、各音楽データファイルMDFに対応するデータベースファイルDBFとして2つ以上のデータベースファイルDBFが確認されることになる。
一方、現在対象となっている再生曲順管理ファイルPFM、つまりアルバムについて、一部又は全ての音楽データファイルMDFについて、曲名等の付加情報が既に登録されている場合は、ステップF503からF505に進んで、再生曲順管理ファイルPFMの内容と、さらには対応するデータベースファイルDBFに登録されている付加情報の内容を、アルバム情報としてPCアプリケーション側に送信する。つまりこの場合は当該再生曲順管理ファイルPFMで管理される音楽データファイルMDFのファイル名等がパーソナルコンピュータ100側に伝えられると共に、付加情報が登録されている音楽データファイルMDFについては、その曲名等の付加情報も送信される。
例えばユーザーが情報を求めたアルバムに含まれる曲としての音楽データファイルMDFのファイル名を一覧表示する。特にステップF505として付加情報が送信されてきた場合は、当該ファイル名と共に、或いはファイル名に代えて、曲名等を表示することができるものとなる。もちろんその他の付加情報も表示できる。
もちろん曲名が表示されていなくてもそれらは可能であるが、HDD32に非常に多数の音楽データファイルMDFが記録されているような場合、ユーザーにとってどの音楽データファイルMDFがどの曲であるかを判別することは困難である。またアルバム単位での付加情報も、表示されればユーザにとって便利であるが表示されなければ不便となる。
そこでPCアプリケーションでは、ユーザーが、アルバム名や曲名等が付加されていないアルバムや音楽データファイルMDFについて、それらの情報を自動的に登録する処理を要求できるようにしている。
この場合、ユーザーは、アルバム単位で、アルバム名やそのアルバムに含まれる楽曲の曲名などの付加情報を取得する処理と、アルバム内の或るトラックを指定して(或いは付加情報が登録されていないトラックのみを自動選択して)、そのトラックについての曲名等の付加情報を取得する処理を選択的に指示できるものとしている。
ユーザーがトラック単位の付加情報自動取得を指示した場合は、PCアプリケーションの処理はステップF406からF407に進み、ダビング装置100に対してトラック単位での付加情報自動取得処理を実行することを通知して図19の処理に移行する。
ダビング装置100側も、ステップF405又はF407によるPCアプリケーションの通知に応じて、アルバム単位の付加情報自動取得処理の場合は図18の処理に移行し、トラック単位の付加情報自動取得処理の場合は図19の処理に移行する。
これらについては、付加情報自動取得処理とは直接関係ないため詳細な説明を省略する。
この場合まずPCアプリケーションはステップF409で、ダビング装置100に対して、今回の処理の対象となるデータベースファイル名を要求する。
これに対してダビング装置100側はステップF507で、現在対象となっているアルバム(再生曲順管理ファイルPFM)に管理される各音楽データファイルMDFにおいて記録されているデータベースファイル名(又はデータベースファイル番号でもよい)をPCアプリケーションに送信する。
ここで、データベースファイル名が全て一致していなかった場合は、現在対象となっているアルバム(再生曲順管理ファイルPFM)は、或る1枚のCDからダビングされた音楽データファイルMDFを管理しているものではないことになる。
つまり、その再生曲順管理ファイルPFMは、或る1枚のCDに対応したアルバムを管理しているものではない。
そこでこのような場合は、ステップF413に進んで、アルバム単位の付加情報自動取得処理を中止し、またディスプレイ上に中止の旨のメッセージを表示してユーザーに伝え、処理を終了する。
これに応じてダビング装置100側はステップF508で、要求されたデータベースファイルDBFの内容をPCアプリケーションに送信する。
なおこのとき、PCアプリケーションに送信するデータベースファイルDBFの内容としては、全データでもよいが、少なくともTOCデータに基づいて生成されている上述した識別情報の部分のみでもよい。
ここで、その元々のCDのトラック数と、現在対象となっている再生曲順管理ファイルPFMに管理されるトラック数(音楽データファイルMDFの数)を比較し、一致するか否かを判別する。
ここでトラック数が一致する場合とは、例えばCDの全トラックがHDD32にダビング記録され、曲順管理ファイルPFMは、その元のCDに収録されている全トラックと同一の内容の曲集として、HDD32上の各音楽データファイルMDFを管理している場合である。(但しユーザーの編集操作により、曲順は一致していない場合はあり得る。)
このような場合は、元々のCDと、現在対象となっているHDD23上のアルバム(再生曲順管理ファイルPFM)は、含まれる楽曲は完全一致ではないとして、ステップF413に進んで、アルバム単位の付加情報自動取得処理を中止し、またディスプレイ上に中止の旨のメッセージを表示してユーザーに伝え、処理を終了する。
そしてステップF415で、データベースファイルDBFに記録されているTOCデータ、即ち上述した識別情報を送信し、当該識別情報で示されるCDについてのアルバム名、曲名等の付加情報を要求する。
外部サーバでは、市販されている大量のCDアルバムについて、TOCデータを判別のためのキーとして特定のCDアルバムを判別し、そのCDアルバムについての付加情報を送信してくる。
PCアプリケーションは、このようにして外部サーバから付加情報が受信されたら、ステップF416でそれをディスプレイ上に表示する。
例えばそれまでアルバム名や曲名がHDD32上のファイル名で表示されていたものに代えて(もしくはファイル名とともに)、実際のアルバム名、曲名等を表示することになる。
ダビング装置100側はこれに応じてステップF509でデータベースファイルDBFの更新準備を行い、準備が整った時点で準備完了通知を返答することになる。
そして更新が完了したら、ステップF511で更新完了通知をPCアプリケーションに送信して処理を終える。
例えば、上記処理前の時点でデータベースファイルDBFには図13に示す情報のうちデータベースファイル番号と、TOCデータによる識別情報と、記録日時のみしか記録されていなかったとしても、上記処理により、図13に示す各ネームスロット、ISRC、INFO等に付加情報が登録されることになる。
この場合まずPCアプリケーションはステップF429で、ダビング装置100に対して対象となる1又は複数のトラックに対応するデータベースファイル名を要求する。対象となるトラックとはユーザーが指定したトラックである。或いはディスプレイ上で曲名が表示できないトラックを自動的に対象トラックとしてPCアプリケーションが指定するようにしてもよい。
対象トラックの全部について、対応するデータベースファイル名が存在しない場合とは、今回の対象トラック(音楽データファイルMDF)の全部が、上述した図14〜図16の処理でCD等からダビングされたものではない場合であって、識別情報を有する対応するデータベースファイルが形成されていない場合である。例えばTOCデータ送信機能のない外部機器からのダビングによるものであった場合などである。
データベースファイルDBFが存在しなければ、付加情報登録はできないため、ステップF422で処理を中止し、またディスプレイ上に中止の旨のメッセージを表示してユーザーに伝え、処理を終了する。
これに応じてダビング装置100側はステップF513で、要求されたデータベースファイルDBFの内容をPCアプリケーションに送信する。
なおこのときも、PCアプリケーションに送信するデータベースファイルDBFの内容としては、全データでもよいが、少なくともTOCデータに基づいて生成されている上述した識別情報の部分のみでもよい。
PCアプリケーションは、データベースファイルDBFの内容から、各対象トラックについての、ダビング元のCDアルバムの識別情報内が把握できる。もちろん音楽データファイルMDFに記録されたデータベースファイルDBF上でのトラックナンバも上記ステップF512の送信で得ているため、対象トラックが、ダビング元のCDアルバムにおけるトラックナンバも把握できている。
一部の対象トラックについてデータベースファイルDBFが存在しない場合は、ステップF424からF425に進んで、ディスプレイ上に一部のトラックについて付加情報取得ができない旨をユーザーに提示する。またこのとき、データベースファイルDBFが存在しないトラックについては、今回の付加情報自動取得処理の対象から外すものとする。
即ちPCアプリケーションは、ステップF426でネットワーク回線接続を行い、付加情報提供サービスを実施している所定の外部サーバに接続する。
そしてステップF427で、データベースファイルDBFに記録されているTOCデータ、即ち上述した識別情報及び対象トラックのトラックナンバを送信し、当該識別情報で示されるCDにおいて、対象トラックの曲名その他の付加情報を要求する。
外部サーバでは、TOCデータをキーとして特定のCDアルバムを判別し、また送信されてきたトラックナンバからパーソナルコンピュータ100側が必要とするトラックの付加情報を抽出し、その付加情報を送信してくる。
例えばそれまでHDD32上のファイル名で表示されていたトラックについて実際の曲名等を表示することになる。
そして実際の登録についてはユーザーの意志を確認する。即ちPCアプリケーションはステップF429でディスプレイ上に、今回取得した表示中の名称等の付加情報をトラックに対応させて登録してよいか否かを尋ねるメッセージを表示し、ユーザーがそれに答える操作を行う。ここでユーザーが登録不要とした場合は、そのまま処理を終えるが、ユーザーが登録を求めた場合はステップF430に進んで、ダビング装置100側にデータベースファイルDBFの更新要求を送信する。
ダビング装置100側はこれに応じてステップF514でデータベースファイルDBFの更新準備を行い、準備が整った時点で準備完了通知を返答する。
複数のデータベースファイルDBFが更新対象となっている場合は、各データベースファイルDBFについての更新を同様に行うことになる。
そして全ての更新が完了したら、ダビング装置100側はステップF516で更新完了通知をPCアプリケーションに送信して処理を終える。
例えば、このような処理前の時点で、或る1つの再生曲順管理ファイルPFMで管理される音楽データファイルMDFのうちの一部について、付加情報がデータベースファイルDBFに登録されていないような場合に、その音楽データファイルMDF(トラック)についての付加情報を取得し、対応するデータベースファイルDBFに登録するということが行われる。
もちろん付加情報が登録されている場合は、それが表示されることにより、ユーザーが知らずに再度自動登録要求の操作を行うことはなく、無駄な通信接続は回避される。
10.変形例
ところで、本発明は上記実施の形態の構成例、動作例に限らず、多様な変形例が考えられる。
また上記例ではアルバム単位の処理の場合は、再生曲順管理ファイルPFMによるHDD32上のアルバムに含まれる収録曲(音楽データファイルMDF)と、ダビング元のCDアルバムの収録曲が完全一致した場合に行われるようにしたが、完全一致していない場合でも、付加情報自動取得処理が行われるようにしてもよい。例えば図18のステップF410又はF412の判断を行わずに、1又は複数のデータベースファイルDBFを対象として、アルバム単位の付加情報自動取得処理を実行してもよい。
或いは、CD再生部とHD記録再生部が別体の装置として構成される場合も考えられる。
また各CDを識別する識別情報は、TOCデータから形成するものに限られず、何らかの付加情報や、或いはCDの製造番号などが用いられてもよい。即ち外部サーバが或るCDを特定できる情報であればよい。
Claims (24)
- オーディオデータと該オーディオデータに関連する、少なくとも該オーディオデータを識別する識別情報を含む付加データが含まれるプログラムを記憶する記憶手段と、
上記オーディオデータに対する各種付加情報を保持する外部サーバと通信可能な通信手段と、
上記通信手段が上記記憶手段に記憶される上記識別情報を、上記外部サーバに送信し、上記識別情報に基づいて上記外部サーバから転送される上記オーディオデータの付加情報を受信するように制御する制御手段と
を備えるオーディオ装置。 - 上記プログラムは、上記オーディオデータと上記付加データを含む1つのファイルである請求項1に記載のオーディオ装置。
- 上記付加データは上記プログラムのヘッダ部分にある請求項2に記載のオーディオ装置。
- 受信した上記付加情報に基づいて上記プログラムの上記付加データを更新する付加データ更新手段をさらに備える請求項1に記載のオーディオ装置。
- オーディオデータと該オーディオデータの管理データが記録される記録媒体を再生する再生手段と、
上記再生手段により再生されるデータを上記記憶手段に上記プログラムの形に記録する記録手段をさらに備える請求項1に記載のオーディオ装置。 - 上記プログラムの上記識別情報に基づいて、上記再生手段により再生されるデータが既に上記記憶手段に記録済みか否かを検索し、検索結果に基づいて記録が不必要な場合に通知する通知手段をさらに備える請求項5に記載のオーディオ装置。
- 上記記憶手段は複数のプログラムを含み、上記制御手段は複数のプログラムに対する付加情報を上記外部サーバから取得可能である請求項1に記載のオーディオ装置。
- 受信した上記付加情報に基づいて上記プログラムの上記付加データを更新する付加データ更新手段をさらに備え、
上記制御手段は上記外部サーバから取得した複数のプログラムに対する付加情報に基づいて各々のプログラムの付加データを更新する請求項6に記載のオーディオ装置。 - 上記外部サーバへの付加情報取得の指示をする指示手段をさらに備え、
上記制御手段は上記指示手段により付加情報取得指示に従って付加情報取得動作をする請求項1に記載のオーディオ装置。 - 上記プログラムはCDに記録された音楽データとTOCデータに基づいて生成されることを特徴とする請求項1に記載のオーディオ装置。
- 上記記憶手段はHDD或いはメモリである請求項1に記載のオーディオ装置。
- 上記付加情報は少なくともオーディオデータの曲名、アルバム名、ジャンル、作曲者、指揮者、歌詞等の情報や、画像データのひとつを含む請求項1に記載のオーディオ装置。
- オーディオデータとプログラムを記憶する記憶手段と、外部サーバと通信可能な通信手段と、上記外部サーバと送受信するように制御する制御手段とを備えたオーディオ装置のオーディオデータ管理方法において、
上記オーディオデータと該オーディオデータに関連する、少なくとも該オーディオデータを識別する識別情報を含む付加データが含まれるプログラムを記憶する記憶手順と、
上記オーディオデータに対する各種付加情報を保持する上記外部サーバと通信とする通信手順と、
上記通信手順において上記記憶手順において記憶される上記識別情報を、上記外部サーバに送信し、上記識別情報に基づいて上記外部サーバから転送される上記オーディオデータの付加情報を受信するように制御する制御手順と
を備えるオーディオデータ管理方法。 - 上記プログラムは、上記オーディオデータと上記付加データを含む1つのファイルである請求項13に記載のオーディオデータ管理方法。
- 上記付加データは上記プログラムのヘッダ部分にある請求項14に記載のオーディオデータ管理方法。
- 受信した上記付加情報に基づいて上記プログラムの上記付加データを更新する付加データ更新手順をさらに備える請求項13に記載のオーディオデータ管理方法。
- オーディオデータと該オーディオデータの管理データが記録される記録媒体を再生する再生手順と、
上記再生手順において再生されるデータを上記記憶手順において上記プログラムの形に記録する記録手順をさらに備える請求項13に記載のオーディオデータ管理方法。 - 上記プログラムの上記識別情報に基づいて、上記再生手順において再生されるデータが既に上記記憶手順において記録済みか否かを検索し、検索結果に基づいて記録が不必要な場合に通知する通知手順をさらに備える請求項17に記載のオーディオデータ管理方法。
- 上記記憶手段は複数のプログラムを含み、上記制御手段は複数のプログラムに対する付加情報を上記外部サーバから取得可能である請求項13に記載のオーディオデータ管理方法。
- 受信した上記付加情報に基づいて上記プログラムの上記付加データを更新する付加データ更新手順をさらに備え、
上記制御手順において上記外部サーバから取得した複数のプログラムに対する付加情報に基づいて各々のプログラムの付加データを更新する請求項18に記載のオーディオデータ管理方法。 - 上記外部サーバへの付加情報取得の指示をする指示手順をさらに備え、
上記制御手順において上記指示手順における付加情報取得指示に従って付加情報取得動作をする請求項13に記載のオーディオデータ管理方法。 - 上記プログラムはCDに記録された音楽データとTOCデータに基づいて生成されることを特徴とする請求項13に記載のオーディオデータ管理方法。
- 上記記憶手段はHDD或いはメモリである請求項13に記載のオーディオデータ管理方法。
- 上記付加情報は少なくともオーディオデータの曲名、アルバム名、ジャンル、作曲者、指揮者、歌詞等の情報や、画像データのひとつを含む請求項13に記載のオーディオデータ管理方法。
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