JP2006293569A - 高周波回路の計算方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】表面実装部品を用いた高周波回路を正確に計算できる簡易な手法を提供することを目的とする。
【解決手段】誘電体基板上のパターンの電気的特性を求めるための基板上配線の電磁界シミュレーション102と基板上実装部品ランド部分のみの電磁界シミュレーション101を行う。基板上実装部品ランド部分のみの電磁界シミュレーション101を用いて、表面実装部品モデル100から基板上実装ランドの影響を取り除く回路演算103を行い、基準面の校正を行う。基板上配線の電磁界シミュレーション102の結果と表面実装部品モデル100に基準面校正103を行った結果の解析結果を組み合わせた回路網シミュレーション104により目的の構造の電気的特性を得る。
【選択図】図1

Description

本発明は誘電体基板上に表面実装部品が実装されている高周波回路の電気的特性を計算する方法に関するものである。
近年の無線通信分野においては、多層のプリント基板あるいはセラミック等の誘電体基板上に形成したマイクロストリップラインと表面実装型のキャパシタ、抵抗、インダクタ等の小型チップ部品により、インピーダンス整合回路やフィルタ回路、電源供給回路等の高周波回路が形成され、携帯電話装置本体の回路基板をはじめ、送信用パワーアンプモジュール、VCOモジュール等に利用されている。
図9は上述の構造を簡略化した説明図である。誘電体基板2の上に配線金属層15でマイクロストリップラインや表面実装部品の実装ランドが形成され、その上に表面実装用のチップ部品1が配置されている。
このような高周波回路設計のため、チップ部品1はネットワークアナライザ等の高周波回路計測装置によってSパラメータ測定され、寄生成分を含む等価回路でモデル化される。また、配線金属層15で形成されたマイクロストリップライン等の配線は、近似式からなる回路モデルや、近接パターンの干渉を考慮するため電磁界シミュレータにより高精度に電気的に解析される。
従来、このような高周波回路の電気的特性は高周波シミュレータにおいて図10に示すフローで計算処理されている。
ステップ104での回路網シミュレーションに際して、集中定数回路またはSパラメータによって表面実装部品モデル100を事前に測定して等価回路化し、ステップ102では誘電体基板上のパターンの電気的特性を求めるための基板上配線の電磁界シミュレーションを実行する。
ステップ104では、表面実装部品モデル100とステップ102の解析結果を組み合わせたて回路網シミュレーションを実行して目的の構造の電気的特性が得られているか確認する。
具体的には、図11(a)に示す平面図と図11(b)に示す側面図のように誘電体基板2の上の実装部品ランド部分3に実装されたチップ部品1が表面実装キャパシタの場合、表面実装部品モデルを等価回路化する表面実装部品モデル100は、ネットワークアナライザにより測定基準面4,4を測定する。この場合、チップ部品1の等価回路は図11(c)(d)のように、実装キャパシタ部分5と浮遊成分である誘電体基板部分6に分けて考えることができ、集中定数回路としてモデリングできる。P1,P2はチップ部品端子である。C1,C2,C3,C4はキャパシタ、R1は抵抗、L1,L2,L3はインダクタである。
図11(c)(d)の等価回路におけるマイクロストリップライン等の配線部分は、図12(a)のように、実装部品ランド部分3を除いて電磁界シミュレータにより6端子で解析する。誘電体基板2上の3つの配線メタルパターン9と配線メタルパターンに設定した端子P11,P33,P44,P55,P66,P22である。これらの結果を図12(b)のように接続し電気的特性を計算する。P1,P2はチップ部品端子で、10は誘電体基板の影響を考慮したチップ部品1を表している。12は電磁界解析した配線パターン特性である。
図13は従来の技術による別の計算方法を示している。
図13(a)のように、実装キャパシタ部分5は誘電体基板2の実装部品ランド部分を除いてキャパシタ部のみでモデル化されている。マイクロストリップライン等の配線部分は図13(b)のように、実装部品ランド部分3を含む形で配線メタルパターン9Aとして電磁界シミュレータにより6端子解析する。これらの結果を図13(c)のように接続し電気的特性を計算する。
特開2002−163321 特開2003−141201
しかし、図12の従来の計算方法においては、近接する実装ランド間の干渉が考慮できないことによる計算精度の劣化だけでなく、例えば誘電体基板2の回路密度を上げる目的のため、キャパシタモデルの測定時の基準面以外の接続が生じる場合、キャパシタモデルの精度が劣化してしまう。
また、図13の従来の計算方法においても、表面実装部品と実装ランドの接続位置を電磁界シミュレータの給電ポート位置と仮定してしまうため、表面実装部品の等価回路化が困難になる場合が生じることや、給電ポートの種類が電磁界シミュレータごとに異なるため表面実装部品と実装ランドの接続位置をある電磁界シミュレータ用にあわせて等価回路化を行った場合、その等価回路を他の電磁界シミュレータで用いると計算精度が劣化してしまうという課題がある。
本発明では、このような表面実装部品を用いた高周波回路の計算に対し、正確かつ簡易に計算できる汎用的な高周波回路の計算方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の高周波回路の計算方法では、表面実装部品は誘電体基板の実装部品ランド部分を含んだ形でモデリングされており、基準面は実装ランドのエッジである。次にマイクロストリップライン等の配線部分の電磁界シミュレーションと同時に、実装ランドの形状を電磁界シミュレーションすることを特徴とする。次のステップでは、実装ランド形状の電磁界シミュレーション結果を用いて、表面実装部品モデルから実装部品ランド部分の影響を取り除く。最後に、解析したいマイクロストリップライン等の配線部分の電磁界シミュレーション結果と実装ランドの影響を取り除いた表面実装部品モデルを組み合わせて全体の解析を行う。
本発明の請求項1記載の高周波回路の計算方法は、誘電体基板上に表面実装部品が実装された高周波回路の電気的特性を計算するに際し、実装部品ランド部分の影響を考慮して等価回路化された表面実装部品モデルと電磁界解析された誘電体基板上の金属配線を組み合わせて回路計算を行う工程では、表面実装部品モデルから実装部品ランド部分の影響を取り除いた結果と前記電磁界解析された誘電体基板上の金属配線のシミュレーション結果とに基づいて高周波回路の電気的特性を計算することを特徴とする。
本発明の請求項2記載の高周波回路の計算方法は、誘電体基板上に表面実装部品が実装された高周波回路の電気的特性を計算するに際し、実装部品ランド部分の影響を考慮して等価回路化された表面実装部品モデルと電磁界解析された誘電体基板上の金属配線を組み合わせて回路計算を行う工程では、前記電磁界解析された誘電体基板上の金属配線のシミュレーション結果から実装部品ランド部分の影響を取り除いた結果と前記表面実装部品モデルに基づいて高周波回路の電気的特性を計算することを特徴とする。
本発明の請求項3記載の高周波回路の計算方法は、請求項1または請求項2において、実装部品ランド部分の電磁界解析結果を用いて実装ランドの影響を取り除くことを特徴とする。
本発明の請求項4記載の高周波回路の計算方法は、請求項1または請求項2において、実装部品ランド部分の電磁界解析の基板パラメータを、表面実装部品の等価回路化を行った誘電体基板と同じにすることを特徴とする。
本発明の請求項5記載の高周波回路の計算方法は、請求項3において、実装部品ランド部分の電磁界解析を誘電体基板上の金属配線の電磁界解析と同じ段階で行うことを特徴とする。
本発明の請求項6記載の高周波回路の計算方法は、請求項1または請求項2において、実装部品ランド部分の伝送線路の形状からその電気特性を計算するモデル式による等価回路を用いて実装ランドの影響を取り除くことを特徴とする。
本発明の請求項7記載の高周波回路の計算方法は、請求項1または請求項2において、実装部品ランド部分の集中定数素子による等価回路を用いて実装ランドの影響を取り除くことを特徴とする。
本発明の請求項8記載の高周波回路の計算方法は、請求項1または請求項2において、表面実装部品モデルが基板材質の誘電率の影響を計算していることを特徴とする。
本発明の請求項9記載の高周波回路の計算方法は、請求項1,請求項2,請求項8の何れかにおいて、表面実装部品モデルが基板材質の厚さの影響を計算していることを特徴とする。
本発明の請求項10記載の高周波回路の計算方法は、請求項1,請求項2,請求項8,請求項9の何れかにおいて、表面実装部品モデルが実装ランドの形状を計算していることを特徴とする。
本発明の請求項11記載の高周波回路の計算方法は、請求項8,請求項9,請求項10の何れかにおいて、実装部品ランド部分の電磁界解析の基板パラメータを、解析する誘電体基板と同じにすることを特徴とする。
本発明の請求項12記載の高周波シミュレータは、請求項1〜請求項11の何れかに記載の高周波回路の計算方法を用いて誘電体基板上に表面実装部品が実装されている高周波回路の電気的特性を計算することを特徴とする。
本発明の高周波回路計算方法は、一つの表面実装部品モデルを異なる電磁界シミュレータでの解析結果と組み合わせて計算する場合においても、電磁界シミュレータの給電ポートの違いによる計算誤差を吸収することができ、また、実装基板の誘電率の違いや実装するランド形状の違いに対しても精度良く計算することが可能となる。また、表面実装部品の実測データを計算に用いても同じ効果が得られることは言うまでも無い。
以下、本発明の高周波回路の計算方法を実行する各実施の形態の高周波シミュレータを説明する。
(第1の実施の形態)
図1と図2は本発明の(第1の実施の形態)を示す。
図1に示すように、集中定数回路またはSパラメータによって表面実装部品モデル100を事前に測定して等価回路化した後に、ステップ104で電磁界シミュレーションを行う際には、ステップ102とステップ101およびステップS103を実行している。
ステップ102では、誘電体基板上のパターンの電気的特性を求めるために基板上配線の電磁界シミュレーションを実行する。ステップ101では、基板上実装部品ランド部分のみの電磁界シミュレーションを行う。ステップ103では、ステップ101での基板上実装部品ランド部分のみの電磁界シミュレーションを用いて、表面実装部品モデル100から基板上の実装部品ランド部分3の影響を取り除く回路演算を行い基準面の校正を行う。
また、実装部品ランド部分3の伝送経路の形状からその電気特性を計算するモデル式による等価回路を用いて実装部品ランド部分3の影響を取り除いて、配線メタルパターン9と見なして処理するという方法もある。
その後のステップ104では、ステップ102での基板上配線の電磁界シミュレーションの結果と、ステップ103での前記表面実装部品モデルに基準面校正を行った結果との、それぞれの解析結果を組み合わせた回路網シミュレーションを実行して目的の構造の電気的特性を得る。
表面実装部品モデル100は、図11(a)(b)のような誘電体基板2上の実装部品ランド部分3上に実装されたチップ部品1をネットワークアナライザにより測定基準面4で測定し等価回路化する。図11(c)のように、表面実装部品の等価回路は実装キャパシタ部分5と浮遊成分である誘電体基板部分6に分けて考えることができ、図11(d)のように集中定数回路としてモデリングできる。
チップ部品1の実装キャパシタ部分5は、図11(c)のようにキャパシタ部に誘電体基板2上の実装部品ランド部分3が含まれるようにモデル化されている。マイクロストリップライン等の配線部分は図2(a)のように、実装部品ランド部分3を含む形で電磁界シミュレータによりP11,P33,P44,P55,P66,P22の6端子で解析する。
誘電体基板2上の配線メタルパターン9また誘電体基板2上の実装部品ランド部分3についても図2(b)のように、解析端子P111,P333,P444,P222を設定し電磁界シミュレーションを行う。
表面実装部品のチップ部品1が単一の実装ランド(基板パラメータの影響を考慮しない)に対してのみモデリングされている場合は、図2(b)の実装部品ランドの電磁界解析に用いる基板パラメータはチップ部品1をモデリングした際の基板パラメータと同一であり、チップ部品1が実装ランドの基板パラメータ依存性を考慮してモデリングされている場合、表面実装部品モデルの基板パラメータと図2(b)の実装部品ランドである配線メタルパターン9の電磁界解析に用いる基板パラメータは、図2(a)の配線パターンを解析する基板パラメータと同一に設定する。ここでいう基板パラメータとは、誘電率、誘電体損失、基板材質の厚さ、実装ランド形状のことを指している。
次に図2(c)は、図2(a)と図2(b)の電磁界シミュレーションの結果を用いて、表面実装キャパシタの等価回路の基準面を校正する手法を示している。実装部品ランド部分の影響を取り除く演算11を誘電体基板の影響を考慮した表面実装部品10に対して行うことにより、新しい基準面をP1_C、P2_Cに校正する。
この操作により、電磁界シミュレータの給電ポートの違いによる誤差要因を校正できる。基準面校正後の表面実装部品13と電磁界シミュレーションを行った配線パターン特性12とを図2(d)のように接続しトータルの電気的特性を計算する。
この構成によれば、実装基板の誘電率の違いや実装するランド形状の違いに対しても精度良く計算することができ、かつ電磁界シミュレータの給電ポート形状の違いによらず表面実装部品モデルを統一化できる。
また、より利便性を図るために、誘電体基板上のパターンの電気的特性を求めるための基板上配線の電磁界シミュレーション102と基板上実装部品ランド部分のみの電磁界シミュレーション101は、シミュレーションソフト上では基板上配線と実装部品ランド部分の同一ステップでの電磁界シミュレーション105とすることが可能である。
なお、本実施の形態では表面実装部品の回路モデルを用いた場合について説明したが、表面実装部品の実測値を用いた場合でも同様の効果が得られる。
また、本実施の形態では2端子のチップ部品1としてキャパシタを用いた場合について説明したが、インダクタ、抵抗、ダイオード等の他の2端子のチップ部品や、n端子のチップ部品に対しても同様の効果が得られることは言うまでも無い。
(第2の実施の形態)
図3は本発明の第2の実施の形態を表す高周波回路計算方法の流れ図である。
表面実装部品モデル100を事前に測定して等価回路化するステップと並行した電磁界シミュレーションの際、誘電体基板上のパターンの電気的特性を求めるための基板上配線の電磁界シミュレーション102と、基板上の実装部品ランド部分のみの電磁界シミュレーション101を行う。次のステップで、基板上実装部品ランド部分のみの電磁界シミュレーション101を用いて、基板上配線の電磁界シミュレーション102から基板上実装ランドの影響を取り除く回路演算106を行い、基準面の校正を行う。その後に、表面実装部品モデル100と基板上配線の電磁界シミュレーション102の結果に基準面校正106を行った結果のそれぞれの解析結果を組み合わせた回路網シミュレーション104により目的の構造の電気的特性を得る。
表面実装部品モデルを等価回路化するステップは、図11(a)のような誘電体基板2上の実装部品ランド部分3上に実装されたチップ部品1をネットワークアナライザにより測定基準面4で測定し等価回路化する。図11(c)のように、表面実装部品の等価回路は実装キャパシタ部分5と浮遊成分である誘電体基板部分6に分けて考えることができ、図11(d)のように集中定数回路としてモデリングできる。表面実装部品のキャパシタは図11(c)のようにキャパシタ部に誘電体基板2上の実装部品ランド部分が含まれるようにモデル化されている。
マイクロストリップライン等の配線部分は図4(a)のように、実装部品ランド部分を含む形で電磁界シミュレータによりP11,P22,P33,P44,P55,P66の6端子で解析する。また誘電体基板2上の実装部品ランド部分についても図4(b)のように、解析端子P111,P222,P333,P444を設定し電磁界シミュレーションを行う。
表面実装部品が単一の実装ランド(基板パラメータの影響を考慮しない)に対してのみモデリングされている場合、図4(b)の実装部品ランドの電磁界解析に用いる基板パラメータは表面実装部品をモデリングした際の基板パラメータと同一であり、表面実装部品が実装ランドの基板パラメータ依存性を考慮してモデリングされている場合、表面実装部品モデルの基板パラメータと図4(b)の実装部品ランドの電磁界解析に用いる基板パラメータは図4(a)の配線パターンを解析する基板パラメータと同一に設定する。ここでいう基板パラメータとは、誘電率、誘電体損失、基板材質の厚さ、実装ランド形状のことを指している。
次に図4(c)は、図4(a)と図4(b)の電磁界シミュレーションの結果を用いて、電磁界解析した配線パターン特性の基準面を校正する手法を示している。実装部品ランド部分の影響を取り除く演算11を電磁界解析した配線パターン特性12に対して行うことにより、新しい基準面をP33_C,P44_C、P55_C,P66_Cに校正する。
この操作により、電磁界シミュレータの給電ポートの違いによる誤差要因を校正できる。表面実装部品10と基準面校正後の配線パターン特性14とを図4(d)のように接続しトータルの電気的特性を計算する。
以上のように、本実施の形態を用いれば、実装基板の誘電率の違いや実装するランド形状の違いに対しても精度良く計算することができ、かつ電磁界シミュレータの給電ポート形状の違いによらず表面実装部品モデルを統一化できる。
また、より利便性を図るために、誘電体基板上のパターンの電気的特性を求めるための基板上配線の電磁界シミュレーション102と基板上実装部品ランド部分のみの電磁界シミュレーション101は、シミュレーションソフト上では基板上配線と実装部品ランド部分の同一ステップでの電磁界シミュレーション105とすることが可能であり、その後の基準面校正のステップを加えたシミュレーション107とすることも可能である。
また、実装部品ランドである配線メタルパターン9の伝送線路の形状からその電気特性を計算するモデル式による等価回路を用いて実装ランドの影響を取り除くこともできる。
なお、本実施の形態では表面実装部品の回路モデルを用いた場合について説明したが、表面実装部品の実測値を用いた場合でも同様の効果が得られる。
また、本実施の形態では2端子の表面実装部品としてキャパシタを用いた場合について説明したが、インダクタ、抵抗、ダイオード等の他の2端子の表面実装部品や、n端子の表面実装部品に対しても同様の効果が得られることは言うまでも無い。
(第3の実施の形態)
図5は本発明の第3の実施の形態を表す高周波回路計算方法の流れ図である。
表面実装部品モデル100を事前に測定して等価回路化するステップと並行して誘電体基板上のパターンの電気的特性を求めるための基板上配線の電磁界シミュレーション102を行う。次のステップで、表面実装部品モデル100から基板上実装ランドの影響を取り除く回路演算103を行い、基準面の校正を行う。
その後に、基板上配線の電磁界シミュレーション102の結果と表面実装部品モデル100に基準面校正103を行った結果のそれぞれの解析結果を組み合わせた回路網シミュレーション104により目的の構造の電気的特性を得る。
表面実装部品モデルを等価回路化するステップは、図11(a)のような誘電体基板2上の実装部品ランド部分3上に実装されたチップ部品1をネットワークアナライザにより測定基準面4で測定し等価回路化する。
表面実装部品のキャパシタは、図11(c)のようにキャパシタ部に誘電体基板2上の実装部品ランド部分3が含まれるようにモデル化されている。マイクロストリップライン等の配線部分は図6(a)のように、実装部品ランド部分を含む形で電磁界シミュレータによりP11,P22,P33,P44,P55,P66,の6端子で解析する。C1,C2,C3,C4はキャパシタ、L1,L2,L3はインダクタである。
また誘電体基板2上の実装部品ランド部分3については図6(b)のように、端子P111,P222,P333,P444をもつ等価回路でモデル化する。ここで図6(b)の実装ランドモデルは第1の実施の形態および第2の実施の形態で基準面校正に用いた実装ランドの電磁界解析を簡略化するためのものであり、図11(d)の表面実装部品モデルの実装部品ランド部分と必ずしも同一のものではない。
次に図6(c)は、図6(a)の電磁界シミュレーションの結果と図6(b)の実装ランドモデルを用いて、表面実装キャパシタの等価回路の基準面を校正する手法を示している。実装部品ランド部分の影響を取り除く演算11を誘電体基板の影響を考慮した表面実装部品10に対して行うことにより、新しい基準面をP1_C、P2_Cに校正する。基準面校正後の表面実装部品13と電磁界シミュレーションを行った配線パターン特性12とを図6(d)のように接続しトータルの電気的特性を計算する。
以上のように、本実施の形態を用いれば、実装基板の誘電率の違いや実装するランド形状の違いに対しても精度良く計算することができ、かつ電磁界シミュレータの給電ポート形状の違いによらず表面実装部品モデルを統一化できる。
なお、本実施の形態では表面実装部品の回路モデルを用いた場合について説明したが、表面実装部品の実測値を用いた場合でも同様の効果が得られる。
また、本実施の形態では2端子の表面実装部品としてキャパシタを用いた場合について説明したが、インダクタ、抵抗、ダイオード等の他の2端子の表面実装部品や、n端子の表面実装部品に対しても同様の効果が得られることは言うまでも無い。
(第4の実施の形態)
図7は本発明の第4の実施の形態を表す高周波回路計算方法の流れ図である。表面実装部品モデル100を事前に測定して等価回路化するステップと平行して誘電体基板上のパターンの電気的特性を求めるための基板上配線の電磁界シミュレーション102を行う。次のステップで、基板上配線の電磁界シミュレーション102から基板上実装ランドの影響を取り除く回路演算106を行い、基準面の校正を行う。その後に、表面実装部品モデル100と基板上配線の電磁界シミュレーション102の結果に基準面校正106を行った結果のそれぞれの解析結果を組み合わせた回路網シミュレーション104により目的の構造の電気的特性を得る。表面実装部品モデルを等価回路化するステップは図11(a)のような誘電体基板2上の実装部品ランド部分3上に実装されたチップ部品1をネットワークアナライザにより測定基準面4で測定し等価回路化する。
図8は本発明の第4の実施の形態を表す高周波回路計算方法の説明図である。表面実装部品のキャパシタは図11(c)のようにキャパシタ部に誘電体基板2上の実装部品ランド部分が含まれるようにモデル化されている。マイクロストリップライン等の配線部分は図8(a)のように、実装部品ランド部分を含む形で電磁界シミュレータによりP11,P22,P33,P44,P55,P66の6端子で解析する。また誘電体基板2上の実装部品ランド部分については図8(b)のように、端子P111,P222,P333,P444をもつ伝送線路素子TL1,TL2,TL3の数値計算モデルで等価回路化されている。ここで図8(b)の実装ランドモデルは(第1の実施の形態)および(第2の実施の形態)で基準面校正に用いた実装ランドの電磁界解析を簡略化するためのものである。
次に図8(c)は、図8(a)の電磁界シミュレーションの結果と図8(b)の実装ランドモデルを用いて、電磁界解析した配線パターン特性の基準面を校正する手法を示している。実装部品ランド部分の影響を取り除く演算11を電磁界解析した配線パターン特性12に対して行うことにより、新しい基準面をP33_C、P44_C、P55_C、P66_Cに校正する。この操作により、電磁界シミュレータの給電ポートの違いによる誤差要因を校正できる。表面実装部品10と基準面校正後の配線パターン特性14とを図8(d)のように接続しトータルの電気的特性を計算する。
以上のように、本実施の形態を用いれば、実装基板の誘電率の違いや実装するランド形状の違いに対しても精度良く計算することができ、かつ電磁界シミュレータの給電ポート形状の違いによらず表面実装部品モデルを統一化できる。
なお、本実施の形態では表面実装部品の回路モデルを用いた場合について説明したが、表面実装部品の実測値を用いた場合でも同様の効果が得られる。
また、本実施の形態では2端子の表面実装部品としてキャパシタを用いた場合について説明したが、インダクタ、抵抗、ダイオード等の他の2端子の表面実装部品や、n端子の表面実装部品に対しても同様の効果が得られることは言うまでも無い。
本発明の高周波回路の計算方法は、無線通信分野での多層のプリント基板あるいはセラミック基板上に形成したマイクロストリップラインと表面実装型のキャパシタ、抵抗、インダクタ等の小型チップ部品により、インピーダンス整合回路やフィルタ回路、電源供給回路等の高周波回路の高精度設計や、その設計に用いる高周波シミュレータの計算方法として有用である。
本発明の(第1の実施の形態)における高周波回路計算方法の流れ図 同実施の形態の説明図 本発明の(第2の実施の形態)における高周波回路計算方法の流れ図 同実施の形態の説明図 本発明の(第3の実施の形態)における高周波回路計算方法の流れ図 同実施の形態の説明図 本発明の(第4の実施の形態)における高周波回路計算方法の流れ図 同実施の形態の説明図 本高周波回路計算方法を適用する構造の説明図 従来の高周波回路計算方法の流れ図 基板上の表面実装部品の説明図と等価回路図 従来の計算方法の説明図 別の従来例の計算方法の説明図
符号の説明
1 チップ部品
2 誘電体基板
3 実装部品ランド部分
4 表面実装部品の測定時の基準面
5 表面実装キャパシタ部分
6 誘電体基板部分
9 誘電体基板上の配線メタルパターン
10 誘電体基板の影響を考慮した表面実装部品
11 実装部品ランド部分の影響を取り除く演算
12 電磁界解析した配線パターン特性
13 基準面校正後の表面実装部品
14 基準面校正後の配線パターン特性
100 表面実装部品モデル
101 基板上実装部品ランド部分のみの電磁界シミュレーション
102 基板上配線の電磁界シミュレーション
103 表面実装部品モデル100に対する基準面校正
104 回路網シミュレーション
105 基板上配線と実装部品ランド部分の同一ステップでの電磁界シミュレーション
106 基板上配線の電磁界シミュレーション結果102に対する基準面校正
107 電磁界シミュレーション105と基準面校正を同一ステップで行うシミュレーション
P1,P2 チップ部品端子
P1_C,P2_C 校正後のチップ部品端子
P11,P22,P33,P44,P55,P66 配線パターンに設定した端子
P33_C,P44_C,P55_C,P66_C 校正後の配線パターンに設定した端子
P111,P222,P333,P444 チップ実装ランドに設定した端子

Claims (12)

  1. 誘電体基板上に表面実装部品が実装された高周波回路の電気的特性を計算するに際し、
    実装部品ランド部分の影響を考慮して等価回路化された表面実装部品モデルと電磁界解析された誘電体基板上の金属配線を組み合わせて回路計算を行う工程では、表面実装部品モデルから実装部品ランド部分の影響を取り除いた結果と前記電磁界解析された誘電体基板上の金属配線のシミュレーション結果とに基づいて高周波回路の電気的特性を計算する
    高周波回路の計算方法。
  2. 誘電体基板上に表面実装部品が実装された高周波回路の電気的特性を計算するに際し、
    実装部品ランド部分の影響を考慮して等価回路化された表面実装部品モデルと電磁界解析された誘電体基板上の金属配線を組み合わせて回路計算を行う工程では、前記電磁界解析された誘電体基板上の金属配線のシミュレーション結果から実装部品ランド部分の影響を取り除いた結果と前記表面実装部品モデルに基づいて高周波回路の電気的特性を計算する
    高周波回路の計算方法。
  3. 実装部品ランド部分の電磁界解析結果を用いて実装ランドの影響を取り除くことを特徴とする
    請求項1または請求項2記載の高周波回路の計算方法。
  4. 実装部品ランド部分の電磁界解析の基板パラメータを、表面実装部品の等価回路化を行った誘電体基板と同じにすることを特徴とする
    請求項1または請求項2記載の高周波回路の計算方法。
  5. 実装部品ランド部分の電磁界解析を誘電体基板上の金属配線の電磁界解析と同じ段階で行うことを特徴とする
    請求項3記載の高周波回路の計算方法。
  6. 実装部品ランド部分の伝送線路の形状からその電気特性を計算するモデル式による等価回路を用いて実装ランドの影響を取り除くことを特徴とする
    請求項1または請求項2記載の高周波回路の計算方法。
  7. 実装部品ランド部分の集中定数素子による等価回路を用いて実装ランドの影響を取り除くことを特徴とする
    請求項1または請求項2記載の高周波回路の計算方法。
  8. 表面実装部品モデルが基板材質の誘電率の影響を計算していることを特徴とする
    請求項1または請求項2記載の高周波回路の計算方法。
  9. 表面実装部品モデルが基板材質の厚さの影響を計算していることを特徴とする
    請求項1,請求項2,請求項8の何れかに記載の高周波回路の計算方法。
  10. 表面実装部品モデルが実装ランドの形状を計算していることを特徴とする
    請求項1,請求項2,請求項8,請求項9の何れかに記載の高周波回路の計算方法。
  11. 実装部品ランド部分の電磁界解析の基板パラメータを、解析する誘電体基板と同じにすることを特徴とする
    請求項8,請求項9,請求項10の何れかに記載の高周波回路の計算方法。
  12. 請求項1〜請求項11の何れかに記載の高周波回路の計算方法を用いて誘電体基板上に表面実装部品が実装されている高周波回路の電気的特性を計算する
    高周波シミュレータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010072684A (ja) * 2008-09-16 2010-04-02 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 回路特性解析方法、装置、およびプログラム
JP2014206867A (ja) * 2013-04-12 2014-10-30 富士通株式会社 シミュレーション装置及びシミュレーション方法

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