JP2006292443A - 浮屋根式タンクの浮屋根傾斜測定方法 - Google Patents

浮屋根式タンクの浮屋根傾斜測定方法 Download PDF

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Abstract


【課題】 簡易な構成で浮屋根式タンクの浮屋根傾斜度合いを確実に測定する浮屋根式タンクの浮屋根傾斜測定方法を提供する。
【解決手段】 圧力センサの内蔵された圧力検出部11と、ダイアフラムを有する受圧部12と、圧力伝達油が封入されダイアフラムの受けた圧力を圧力検出部の圧力センサに当該圧力伝達油を介して伝えるキャピラリチューブ13を備えたリモートシール型圧力伝送器10を少なくとも2台用意し、リモートシール型圧力伝送器の各受圧部を浮屋根式タンクの浮屋根の異なる位置に設置し、浮屋根式タンクの浮屋根水平時における各圧力検出部の出力差を浮屋根水平状態測定値として測定して、浮屋根式タンクの浮屋根移動後における各圧力検出部の出力差を浮屋根移動後測定値として測定し、浮屋根水平状態測定値と浮屋根移動後測定値とを比較することで浮屋根の傾斜度合いを測定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、石油化学や化学工業等に用いられる貯蔵タンクであってタンク内に可燃性液体を貯蔵しかつ液面上に浮屋根を浮かべて設置される浮屋根式タンクの浮屋根傾斜測定方法に関する。
石油化学や化学工業等に用いられる貯蔵タンクであってタンク内に可燃性液体を貯蔵しかつ液面上に浮屋根を浮かべて設置される浮屋根式タンクは従来から用いられている。このような浮屋根式タンクに関する特有の問題点として、地震が発生したときに、浮屋根式タンクの構造上いわゆるスロッシングと呼ばれる現象、すなわち内部の液体が激しく動く現象に起因して浮屋根が浮屋根式タンク内で傾いたり沈んだりする場合がある。このようなスロッシングによる不都合が生じると、可燃性液体が外部に流出して引火し、火災を生じたりする危険がある。そして、このような浮屋根の傾きを測定して対策をとる浮屋根式タンクの浮屋根傾斜測定方法も知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−132564号公報(第3−4頁、図1)
かかる特許文献1に記載の浮屋根式タンクの浮屋根傾斜測定方法は、タンク上空に設置された2つの既知点よりタンクの計測点に設置した計測ターゲットを操作し、各既知点から計測点までの斜距離と高度角を計測し、この計測点の斜距離及び高度角と2つの既知点間の水平距離とから三角測量法に基づき計測点の座標値を演算して浮屋根式タンクの浮屋根の姿勢を測定する方法である。そして、このような浮屋根の姿勢測定にあたってはGPSと監視カメラを用いてこれを実現している。
しかしながら、このような方法ではタンク上空にカメラの設置が必要となり、設備上大掛かりになる。また、大きな地震の場合には浮屋根式タンクとカメラの相対位置が大きく変化して測定不能になる可能性もある。また、計測現場は防爆エリアであることが多く、そこに設置される機器は全て防爆規格を取得しなければならない。
本発明の目的は、簡易な構成で浮屋根式タンクの浮屋根の傾斜度合いを確実に測定できる浮屋根式タンクの浮屋根傾斜測定方法を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明にかかる浮屋根式タンクの浮屋根傾斜測定方法は、
圧力センサが内蔵されるとともに一部に大気圧側開口部を備えた圧力検出部と、ダイアフラムを有する受圧部と、圧力伝達油が封入され前記ダイアフラムの受けた圧力を前記圧力検出部の圧力センサに当該圧力伝達油を介して伝えるキャピラリチューブを備え、前記受圧部で受けた圧力伝達油の液柱圧の大気圧に対する差圧を前記圧力検出部の圧力センサを介して出力するリモートシール型圧力伝送器を少なくとも2台用意し、
前記リモートシール型圧力伝送器の各受圧部を浮屋根式タンクの浮屋根の異なる位置に設置するとともに、前記圧力検出部を浮屋根式タンクの浮屋根以外の場所に設置し、
前記浮屋根式タンクの浮屋根水平時における各圧力検出部の出力差を浮屋根水平状態測定値として測定して、
前記浮屋根式タンクの浮屋根移動後における各圧力検出部の出力差を浮屋根移動後測定値として測定し、
前記浮屋根水平状態測定値と浮屋根移動後測定値とを比較することで浮屋根式タンク内における浮屋根の傾斜度合いを測定することを特徴としている。
GPSやカメラを用いた三角測量法のような大掛かりな測定方法によらず、簡易な測定方法で浮屋根式タンクの浮屋根の傾斜度合いを確実に測定することができる。
また、本発明の請求項2に記載の浮屋根式タンクの浮屋根傾斜測定方法は、
それぞれダイアフラムを有する2つの受圧部と、圧力センサが内蔵された圧力検出部と、前記各受圧部と圧力センサとを独立してそれぞれ接続し、圧力伝達油が封入され前記各受圧部のダイアフラムで受けた圧力を前記圧力センサに当該圧力伝達油を介して伝えるキャピラリチューブを備え、各受圧部間の圧力伝達油の液柱圧による圧力差を前記圧力検出部の圧力センサを介して差圧として出力するリモートシール型差圧伝送器を少なくとも2台用意し、
一方のリモートシール型差圧伝送器の各受圧部を浮屋根式タンクの浮屋根の直径方向中心を挟んで対向する位置に一定距離隔てて設置し、
他方のリモートシール型差圧伝送器の各受圧部をこれと交差する直径方向中心を挟んで対向する位置に一定距離隔てて設置し、
前記浮屋根式タンクの浮屋根水平状態における各リモートシール型差圧伝送器の圧力伝達油の差圧を浮屋根水平状態測定値として測定し、
前記浮屋根式タンクの浮屋根移動後における各リモートシール型差圧伝送器の圧力伝達油の差圧を浮屋根移動後測定値として測定し、
浮屋根水平状態測定値と浮屋根移動後測定値とから浮屋根式タンクの浮屋根の傾斜度合いを測定することを特徴としている。
請求項1と同様にGPSやカメラを用いた三角測量法のような大掛かりな測定方法によらず、簡易な測定方法で浮屋根式タンクの浮屋根の傾斜度合いを確実に測定することができる。
また、浮屋根の直径方向異なる二方向から浮屋根の傾きを測定するので、浮屋根がどのような姿勢で傾いているかを正確に知ることができる。
また、本発明の請求項3に記載の浮屋根式タンクの浮屋根傾斜測定方法は、
メーターボディ内に圧力センサを備えるとともに、当該メーターボディの両側に受圧ダイアフラムを備え、かつ当該受圧ダイアフラムの被受圧面の反対側面と当該圧力センサとの間にそれぞれ圧力伝達油を封入し、当該圧力伝達油を介して当該受圧ダイアフラムで受けた圧力を当該圧力センサに伝達し、前記各受圧部で受けた圧力伝達油の液柱圧による圧力差を前記メーターボディの圧力センサを介して差圧として出力するようになった差圧伝送器を少なくとも2台用意し、
前記差圧伝送器をそれぞれ浮屋根式タンクの浮屋根の中央部分又はその近傍であって各差圧伝送器の受圧ダイアフラムの形成された受圧面が互いにある角度をなすように当該浮屋根に設置し、
前記浮屋根式タンクの浮屋根水平状態における各差圧伝送器の圧力伝達油の差圧を浮屋根水平状態測定値として測定し、
前記浮屋根式タンクの浮屋根移動後における各差圧伝送器の圧力伝達油の差圧を浮屋根移動後測定値として測定し、
前記浮屋根水平状態測定値と浮屋根移動後測定値とから浮屋根式タンクの浮屋根の傾斜度合いを測定することを特徴としている。
例えば微差圧を測定できるような差圧伝送器を用いることで、リモートシール型差圧伝送器を用いずに請求項1や請求項2と同様の作用を発揮することが可能である。また、この場合、圧力伝達油の液量が少ないので、外気温度や日射状態などの天候上の影響による圧力伝達油の温度変化に起因する出力変動を受けずに浮屋根の傾斜度合いを確実に測定できる。
また、本発明の請求項4に記載の浮屋根式タンクの浮屋根傾斜測定方法は、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の浮屋根式タンクの浮屋根傾斜測定方法において、
前記ダイアフラムを有する受圧部の被測定圧側をゲル状樹脂などの高粘度の液体で覆ったことを特徴としている
数十μm程度の厚さの薄いダイアフラムであっても、このような高粘度の液体で覆うことで、外気の影響により地震時に圧力伝達油のスロッシング現象を抑えることによりダイアフラム自体が膨らんだりするような変形を防止でき、正確な出力測定が可能となり、浮屋根の傾斜度合いを確実に測定できる。
また、本発明の請求項5に記載の浮屋根式タンクの浮屋根傾斜測定方法は、請求項1に記載の浮屋根式タンクの浮屋根傾斜測定方法において、
前記圧力検出部の大気圧側開口部を大気に開放する代わりに、前記圧力検出部に備わった大気圧側開口部と前記受圧部とを導圧管で接続して当該導圧管内に密閉空間を形成し、前記圧力伝達油の液柱圧による圧力差の最大値から大気圧を減算した圧力以上の内圧を当該導圧管の密閉空間内にかけたことを特徴としている。
請求項1に記載の構成に加えて導圧管を用いて受圧部と圧力検出部の大気圧側開口部間に閉回路を形成することで、圧力センサの高さよりも受圧部の高さがかなり低くなっても、トリチェリの真空が圧力伝達油の圧力センサ側に発生するのを防止し、安定した出力測定を可能として浮屋根の傾斜度合いを確実に測定できる。
また、本発明の請求項6に記載の浮屋根式タンクの浮屋根傾斜測定方法は、請求項1に記載の浮屋根式タンクの浮屋根傾斜測定方法において、
前記キャピラリチューブを伸縮可能な蛇腹状の保護管で覆ったことを特徴としている。
このような保護管で覆うことで浮屋根の昇降時においてキャピラリチューブが浮屋根上に形成された突起部に引っかかることが無くなり、キャピラリチューブの破損を防止できる。
本発明によると、簡易な構成で浮屋根式タンクの浮屋根の傾斜度合いを確実に測定できる浮屋根式タンクの浮屋根傾斜測定方法を提供することができる。
以下、本発明の第1の実施形態にかかる浮屋根式タンクの浮屋根傾斜測定方法について図面に基づいて説明する。本発明の第1の実施形態にかかる浮屋根式タンクの浮屋根傾斜測定方法は、リモートシール型圧力伝送器の受圧部と圧力センサの内蔵されたメーターボディの高低差により圧力伝達油の液柱圧が発生し、浮屋根が傾斜することでこの液柱圧の圧力が変化することを利用して浮屋根傾斜度合いを測定する方法である。なお、リモートシール型圧力伝送器を2台用いれば、圧力検出部の浮屋根上における2ヶ所の設置場所の高低差を測定することが可能であるが、本実施形態の場合、浮屋根の傾斜度合いをより正確に測定するために3台のリモートシール型圧力伝送器を使用し、そのメーターボディを浮屋根式タンクのタンク側壁の上縁上にほぼ等間隔で設置している。そして、受圧部をこれらのメーターボディに対応する浮屋根上に設置して浮屋根の傾斜度合いを測定している。以下、本実施形態にかかる浮屋根式タンクの浮屋根傾斜測定方法を図1に基づいて詳細に説明する。
本実施形態にかかる浮屋根式タンクの浮屋根傾斜測定方法を実施するにあたって、まずリモートシール型圧力伝送器10(10A,10B,10C)を3台用意する。このリモートシール型圧力伝送器10は、シリコン感圧素子からなる圧力センサが内蔵されるとともに一部に大気圧側開口部を備えた圧力検出部を構成するメーターボディ(圧力検出部)11と、ダイアフラムを有する受圧部12と、シリコンオイルからなる圧力伝達油が封入されダイアフラムの受けた圧力をメーターボディ11の圧力センサに当該圧力伝達油を介して伝えるキャピラリチューブ13を備え、受圧部で受けた圧力伝達油の液柱圧の大気圧に対する差圧を圧力検出部の圧力センサを介して出力するようになっている。
次いで、このリモートシール型圧力伝送器10のメーターボディ11を浮屋根式タンク1のタンク側壁2の上縁上に周方向ほぼ等距離に設置する。そして、メーターボディ11の取り付け位置に対応する浮屋根上の適当な位置、具体的にはメーターボディ11の取り付け位置からキャピラリチューブ13をそのまま下方に垂下した位置であって浮屋根3の上面周縁部に周方向等間隔になる位置に受圧部12を設置する。
このようにしてリモートシール型圧力伝送器10を浮屋根式タンク1に設置した場合における浮屋根式タンクの浮屋根傾斜測定方法について説明する。
最初に、浮屋根式タンク1の浮屋根水平時において、3台のメーターボディ11のうち、2台ごとの出力差を浮屋根水平状態測定値として測定する。この場合のリモートシール型圧力伝送器10Aとリモートシール型圧力伝送器10Bの出力差を例えばΔPab1、リモートシール型圧力伝送器10Bとリモートシール型圧力伝送器10Cとの出力差ΔPbc1、リモートシール型圧力伝送器10Cとリモートシール型圧力伝送器10Aとの出力差をΔPca1とする。
次いで、浮屋根式タンク1の浮屋根移動後における各リモートシール型差圧伝送器10のこれに対応する2台ごとの出力差ΔPab2,ΔPbc2,ΔPca2を浮屋根移動後測定値として測定する。そして、浮屋根水平状態測定値ΔPab1,ΔPbc1,ΔPca1と浮屋根移動後測定値ΔPab2,ΔPbc2,ΔPca2とをそれぞれ比較する。
ここで、浮屋根3が水平状態を保ったまま上下動している場合について説明する。リモートシール型圧力伝送器10の各出力差は例えばメーターボディ11が浮屋根式タンク1のタンク側壁2の上縁で互いに同一の高さに設置されている場合、浮屋根3の高さが水平となっておりかつ受圧部12の設置された部分の高さが各受圧部12で同一の高さであり、各リモートシール型圧力伝送器10の圧力伝達油の液柱圧は等しくなるので、各リモートシール型圧力伝送器間の出力差は常にゼロとなる。すなわち、ΔPab1=ΔPbc1=ΔPca1=ΔPab2=ΔPbc2=ΔPca2=0となる。同様にメーターボディ11が浮屋根式タンク上方の異なる位置にそれぞれ異なる高さに設置されていたとしても、浮屋根式タンク1の浮屋根3が水平状態を保ったまま上下動した場合、各リモートシール型圧力伝送器10の圧力伝達油の液柱圧は等しく変化するので、各リモートシール型圧力伝送器間の出力差は浮屋根3が初期の水平状態において得られた出力差に対して変化することがない。すなわち、ΔPab1=ΔPab2、ΔPbc1=ΔPbc2、ΔPca1=ΔPca2となる。
一方、浮屋根3が初期の水平状態から上下動すると同時に傾いた場合、各リモートシール型圧力伝送装置10の圧力伝達油の液柱圧は等しくなくなるので、各リモートシール型圧力伝送器間の出力差のバランスが崩れて浮屋根3の傾き度合いを測定できる。すなわち、メーターボディ11を浮屋根式タンク上縁において互いに同一の高さに設置した場合は、浮屋根3が初期の水平状態にあるときは、ΔPab1=ΔPbc1=ΔPca1=0であるが、浮屋根3がその後傾斜すると、ΔPab2,ΔPbc2,ΔPca2は少なくとも何れか一つが0ではなくなる。また、メーターボディ11が、タンク側壁2の上縁の異なる高さに設置されている場合は、ΔPab1とΔPab2、ΔPbc1とΔPbc2、ΔPca1とΔPca2は浮屋根3が水平状態のまま上下動する場合はそれぞれ等しいが、浮屋根3がその後傾斜すると、各リモートシール型圧力伝送装置10の圧力伝達油の液柱圧が異なって変化するので、これらのうちの少なくとも何れかが等しくなくなる。そして、この出力差がどのようにずれたかを測定することによって、どの受圧部12の設置された浮屋根3の周方向部分が高くなり、また、どの受圧部12の設置された浮屋根3の周方向部分が低くなったかを測定できる。これによって、浮屋根式タンク内で浮屋根3がどのような向きでどの程度傾いたかを具体的に知ることができ、その後の対策に役立てることができる。
なお、この受圧部12の取り付け方向は、受圧部12に備わったダイアフラム121が図2に示すように上方に向くようにしても良く、又は下方に向くようにしても良い。また、ダイアフラム121を有する受圧部12の被測定圧側は例えばゲル状液体などの高粘度の液体122で覆っているのが良い。数十μm程度の厚さの薄いダイアフラムであっても、このような高粘度の液体122で覆うことで、地震時に圧力伝達油のスロッシング現象を抑えることによりダイアフラム自体が膨らんだりするような変形を防止する。
また、ダイアフラム121の受圧面が上向きになった場合、図2に示すように受圧面の上方をカバー123で覆いかつ端部が開口したL字状やU字状の導圧管124を設けることによって、受圧面への雨水や粉塵の進入を防止することができる。
また、かかるリモートシール型圧力伝送器10において、大気圧側開口部を大気に開放する代わりに、図3に示すように、受圧部12とメーターボディ11の大気圧側開口部とを導圧管101で接続して当該導圧管内に密閉空間を形成し、圧力伝達油の液柱圧による圧力差の最大値から大気圧を減算した圧力以上の内圧を当該導圧管101の密閉空間内にかけるようにしても良い。
このような導圧管101を用いて受圧部12とメーターボディ11の大気圧側開口部間に閉回路を形成することで、圧力センサ111の高さよりも受圧部12の高さがかなり低くなって大気圧−圧力伝達油の液柱圧ρh(ρはシリコンオイルの比重)が圧力センサ111の近傍に働いても、トリチェリの真空が圧力伝達油の圧力センサ側に発生するのを防止する。具体的には、浮屋根式タンク1の高さは一般的に数十メートルと非常に高く、浮屋根式タンク1のタンク側壁2の上縁にメーターボディ11を備えた場合、浮屋根3に設置された受圧部12がメーターボディ11の高さより10メートル以上低くなることもあり得るが、このような場合であっても、例えば、比重がほぼ1のシリコンオイルを圧力伝達油に用いた場合で、圧力センサ側の圧力伝達油内にトリチェリの真空の原理により真空の空間が生じたりすることはない。真空の空間が生じると、圧力伝達油は圧力伝達ができなくなり、受圧部の圧力が正確に圧力センサに伝わらない。導圧管101の密閉空間内に内圧を加えることによって、このトリチェリの真空による空間の形成を防止でき、浮屋根3の傾斜を常に正確に測定できる。
また、好ましくは、図4に示すようにキャピラリチューブ13を伸縮可能な蛇腹状の保護管131で覆っていても良い。このような保護管131で覆うことで浮屋根3の昇降時においてキャピラリチューブ13が浮屋根上に形成された梯子やシール保守用の突起部3aに引っかかることがなくなり、キャピラリチューブ13の破損を防止できる。
なお、この実施形態においては、3台のリモートシール型圧力伝送器10を用いてその3つの受圧部を浮屋根3の上面周縁部に周方向等間隔になる位置に設置したが、2台のリモートシール型圧力伝送器10を用いた場合は、その2つの受圧部を浮屋根3の中心を挟んで直径方向対向する位置に設けるのが良い。また、4台以上のリモートシール型圧力伝送器10を用いる場合、各受圧部を浮屋根3の上面周縁部に周方向所定間隔で設置するのが良い。
また、この実施形態において、各受圧部は浮屋根3の縁方向異なる位置に設置されているが、ここでいう縁方向とは厳密な意味での浮屋根の縁近傍に限定されるものではなく、浮屋根の縁から浮屋根中心方向にある程度離間した位置も含まれることは言うまでもない。
続いて、本発明の第2の実施形態にかかる浮屋根式タンクの浮屋根の傾斜測定方法について説明する。本発明の第2の実施形態にかかる浮屋根式タンクの浮屋根の傾斜測定方法は、リモートシール型差圧伝送器を用い、圧力センサの内蔵されたメーターボディを浮屋根上面の中央に設置し、受圧部を浮屋根直径方向の外縁側に設置している。なお、本実施形態の場合、リモートシール型差圧伝送器を2台直径方向に直交するように円周方向等角度で設置している。これによって、リモートシール型差圧伝送器のHP側(高圧側)受圧部とLP側(低圧側)受圧部の高低差で液柱圧が発生し、差圧が変化することを利用して浮屋根の傾斜度合いを測定する。この場合、HP側受圧部とLP側受圧部を十分に離間させることで浮屋根傾斜測定の感度を向上させることができる。以下、図面に基づきこの浮屋根の傾斜測定方法を具体的に説明する。
本実施形態にかかる浮屋根式タンクの浮屋根傾斜測定方法を実施するにあたって、図5に示すように、まずリモートシール型差圧伝送器20(20D,20E)を2台用意する。このリモートシール型差圧伝送器20は、それぞれダイアフラムを有する2つの受圧部22と、圧力センサの内蔵されたメーターボディ(圧力検出部)21と、各受圧部22とメーターボディ21とを独立してそれぞれ接続し、内部圧力伝達油を介して各受圧部22のダイアフラムで受けた圧力を圧力センサに伝えるキャピラリチューブ23を備え、各受圧部間の圧力伝達油の液柱圧の圧力差を圧力検出部の圧力センサを介して差圧として出力するようになっている。
そして、一方のリモートシール型差圧伝送器20Dの受圧部22を浮屋根式タンクの浮屋根3の直径方向中心を挟んで対向する位置に一定距離隔てて設置する。また、他方のリモートシール型差圧伝送器20Eの受圧部22をこれと交差する直径方向中心を挟んで対向する位置に一定距離隔てて設置する。
このようにしてリモートシール型差圧伝送器20を設置した場合における浮屋根式タンクの浮屋根傾斜測定方法について説明する。
最初に浮屋根式タンクの浮屋根3の水平状態における各リモートシール型差圧伝送器20における圧力伝達油の液柱圧間の差圧ΔPd1,ΔPe1を浮屋根水平状態測定値として測定する。
次いで、浮屋根式タンクの浮屋根3の移動後における各リモートシール型差圧伝送器20における圧力伝達油の液柱圧間の差圧ΔPd2,ΔPe2を浮屋根移動後圧力値として測定する。
そして、浮屋根水平状態測定値ΔPd1,ΔPe1と浮屋根移動後測定値ΔPd2,ΔPe2とを比較する。まず、最初に測定した測定値に対して浮屋根3が水平状態を保ったまま上下動している場合について説明する。この場合、リモートシール型差圧伝送器20の各差圧は浮屋根3の高さが水平となっており、受圧部22の設置された部分の高さが各受圧部22で同一の高さであるので、それぞれゼロとなる。すなわち、ΔPd1=ΔPe1=ΔPd2=ΔPe2=0となる。これは、浮屋根式タンクの浮屋根3が平行に上下動した場合は各リモートシール型差圧伝送器20における圧力伝達油の液柱圧間の差圧は浮屋根3が初期の水平状態を保ったままの差圧に対して変化することがないからである。
一方、浮屋根3が初期の水平状態から上下動すると同時に傾いた場合、各リモートシール型差圧伝送器20の圧力伝達油の液柱圧が等しく無くなるので、この差圧が変化して浮屋根3の傾斜度合いを測定できる。すなわち、この差圧がどのように変化したかを測定することによって、どの受圧部22の設置された浮屋根の部分が高くなり、また、どの受圧部22の設置された浮屋根の部分が低くなったかを具体的に知ることができる。例えば、ΔPd1=ΔPe1=0に対して、ΔPd2>0、ΔPe2<0となったときは、リモートシール型差圧伝送器20DのHP(高圧)側がLP(低圧)側より高さが高くなり、リモートシール型差圧伝送器20EのHP側がLPより高さが低くなるように浮屋根3が傾いていることを表している。このように、浮屋根式タンク内で浮屋根3がどのような向きでどの程度傾いたかを具体的に知ることで、その後の対策に役立てることができる。
なお、この受圧部22の取り付け方向は、第1の実施形態の場合と同様に、受圧部22であるダイアフラムが図2に示した第1の実施形態と同様に上方を向くようにしても良く、又は下方を向くようにしても良い。また、ダイアフラムを有する受圧部22の被測定圧側は同じく図2に示すように例えばゲル状液体などの高粘度の液体で覆っているのが良い。これによって、数十μm程度の薄いダイアフラムであっても、このような高粘度の液体で覆うことで、地震時に圧力伝達油のスロッシング現象を抑えることによりダイアフラム自体が膨らんだりするような変形を防止する。
また、ダイアフラムの受圧面が上向きになった場合、図2に示した第1の実施形態と同様に受圧面の上方をカバーで覆いかつ端部が開口したL字状やU字状の導圧管を設けることによって、受圧面への雨水や粉塵の進入を防止することができる。
なお、リモートシール型差圧伝送器20のメーターボディ21の浮屋根上での設置場所は、図6(a)に示すように浮屋根3の直径方向中心位置(図中、一点鎖線Xと一点鎖線Yとの交点)からずれていても構わない。また、リモートシール型差圧伝送器20の受圧部22の浮屋根上での設置場所は、図6(b)に示すように厳密な意味で浮屋根3の直径方向中心を挟んで対向せず、若干ずれて対向配置されていても良い(図中、一点鎖線Xと一点鎖線Yからのずれ参照)。
なお、この実施形態においては、2台のリモートシール型差圧伝送器20を用いてその各2つの受圧部を浮屋根3の上面周縁部に一方のリモートシール型差圧伝送器の各受圧部と他方のリモートシール型差圧伝送器の各受圧部とが直径方向中心を挟んで互いに直交するように浮屋根の周方向に設置したが、3台以上のリモートシール型差圧伝送器20を用いた場合、その各リモートシール型差圧伝送器20の各受圧部を浮屋根3の中心を挟んで直径方向互いにある角度をなすように周方向等間隔或いは不等間隔で浮屋根3の上面周縁部に周方向所定間隔で設置するのが良い。
また、この実施形態においても、各受圧部は浮屋根3の縁方向異なる位置に設置されているが、ここでいう縁方向とは厳密な意味での浮屋根の縁近傍に限定されるものではなく、浮屋根の縁から浮屋根中心方向にある程度離間した位置も含まれることは言うまでもない。
続いて、この第2の実施形態にかかる浮屋根式タンクの浮屋根傾斜測定方法の変形例について説明する。かかる変形例は、2台の標準型差圧伝送器を浮屋根のほぼ中央に90度向きを変えて等角度になるように設置している。そして、リモートシール型ではない標準型の例えば微差圧伝送器、すなわちHP側とLP側の圧力伝達油の僅かな液柱圧間の差圧をも測定できる高精度の差圧伝送器の傾斜特性を利用して浮屋根の傾斜度合いを測定する方法である。このような差圧伝送器を2台用いることで、浮屋根の傾斜を二方向から測定できる。
以下、本変形例にかかる浮屋根式タンクの浮屋根傾斜測定方法を図面に基づき具体的に説明する、まず、図7に示すように、差圧伝送器30(30G,30F)を2台用意する。この差圧伝送器30は、差圧伝送器のメーターボディ31に圧力センサを備えるとともに、メーターボディ31の両側に受圧ダイアフラム32,33を備え、かつ当該受圧ダイアフラム32,33の被受圧面の反対側面と圧力センサとの間にそれぞれシリコンオイルからなる圧力伝達油を封入し、圧力伝達油を介して受圧ダイアフラムで受けた圧力を圧力センサに伝達し、各受圧部の液柱圧間の圧力差をメーターボディの圧力センサを介して差圧として出力するようになっている。
そして、浮屋根傾斜測定方法を実施するにあたって、まず、差圧伝送器30をそれぞれ浮屋根式タンク1の浮屋根3の中央部分又はその近傍であって各差圧伝送器30の受圧ダイアフラムの形成された受圧面が互いにある角度をなすように浮屋根に設置する。この場合、2台の標準型の差圧伝送器30を浮屋根のほぼ中央に90度向きを変えて等角度になるように設置するのが良い。
このようにして差圧伝送器30を設置した後、最初に浮屋根式タンクの浮屋根3の水平状態における各差圧伝送器30に関する圧力伝達油の液柱圧の差圧ΔPf1とΔPg1を浮屋根水平状態測定値として測定する。
次いで、浮屋根式タンクの浮屋根3の移動後における各差圧伝送器30に関する圧力伝達油の液柱圧の差圧ΔPf2とΔPg2を浮屋根移動後測定値として測定する。
そして、浮屋根水平状態測定値ΔPf1とΔPg1と浮屋根移動後測定値ΔPf2とΔPg2とを比較する。まず、最初に測定した測定値に対して浮屋根3が水平状態を保ったまま上下動している場合について説明する。この場合、差圧伝送器30の各差圧は浮屋根3が水平状態を維持しており、受圧ダイアフラム32,33の設置された部分の高さが各受圧ダイアフラム32,33で同一の高さであるので、それぞれの差圧伝送器30で得られた圧力伝達油の液柱圧間の差圧はゼロのままとなる。すなわち、ΔPf1=ΔPg1=ΔPf2=ΔPg2=0となる。これは、浮屋根式タンクの浮屋根3が平行に上下動した場合、各差圧伝送器30における圧力伝達油の液柱圧間の差圧は浮屋根3が初期の水平状態を保ったままにおける差圧に対して変化することがないからである。
一方、浮屋根3が初期の水平状態から上下動すると同時に傾いた場合、各差圧伝送器30の圧力伝達油の液柱圧が等しくなくなることで、その差圧が変化して浮屋根3が傾いたことを測定できる。すなわち、この差圧がどの程度変化したかを測定することによって、どの受圧ダイアフラム32,33の設置された浮屋根3の部分が高くなり、また、どの受圧ダイアフラム32,33の設置された浮屋根3の部分が低くなったかを具体的に知ることができる。例えば、ΔPf1=ΔPg1=0に対して、ΔPf2>0、ΔPg2<0となったとき、差圧伝送器30FのHP側がLP側より高さが高くなり、差圧伝送器30GのHP側がLP側よりも高さが低くなるように浮屋根3が傾いていることを表している。これによって、浮屋根式タンク内で浮屋根3がどのような向きでどの程度傾いたかを具体的に知ることができ、その後の対策に役立てることができる。なお、浮屋根3の傾斜によるこのような差圧の変化は、微差圧伝送器を用いることで確実に測定することが可能である。
この受圧ダイアフラム32,33の取り付けに際して、ダイアフラムを有する受圧部の被測定圧側は例えばゲル状液体などの高粘度の液体で覆っているのが良い。数十μm程度の薄いダイアフラムであっても、このような高粘度の液体で覆うことで、地震時に圧力伝達油のスロッシング現象を抑えることによりダイアフラム自体が膨らんだりするような変形を防止することができる。
なお、この変形例において差圧伝送器を3台以上用いる場合、各差圧伝送器をそれぞれ浮屋根式タンクの浮屋根の中央部分又はその近傍であって各差圧伝送器の受圧ダイアフラムの形成された受圧面が角度的に等間隔又は不等間隔で互いにある角度をなすように浮屋根上に設置すれば良い。
以上説明したように、従来のような浮屋根式タンクの浮屋根傾斜測定方法では、タンク上空にカメラを設置するとともにGPSを利用するなど測定設備自体が大掛かりになる。また、大きな地震の場合には、タンクとカメラの相対位置が大きく変化して測定不能になるおそれもある。しかしながら、本発明の浮屋根式タンクの浮屋根傾斜測定方法によると、防爆構造を備えたリモートシール型圧力伝送器、又はリモートシール型差圧伝送器、若しくは標準型の微差圧伝送器などを所定の配置状態で設置するだけでその圧力伝達油の液柱圧の変化を利用して浮屋根の傾斜を測定でき、簡易で安全な浮屋根傾斜の測定方法を実現できるようになる。
また、第1の実施形態の場合においては、導圧管を備えてその内圧を所定圧以上にしておくことで圧力伝達油の圧力センサ側領域にトリチェリの真空による空間が発生するのを防ぐことができる。浮屋根式タンクは高さ10mを超えるものが多く、このような対策をとることが実際上有意義である。
また、第1の実施形態及び第2の実施形態において受圧部のダイアフラムの被受圧面側に例えばゲル状などの高粘度の液体で覆っておくことで、ダイアフラムの破損を防ぐことができる。
また、第1の実施形態においてメーターボディ本体と接液部をつなぐキャピラリチューブを蛇腹状の保護管の中に通して設置することで、浮屋根が上下に動くときにはキャピラリチューブが内部に収まったままその保護管が伸縮するようになり、浮屋根上面の突起物にキャピラリチューブが引っかかることによる破損を防止する。
なお、上述した実施形態において、標準型の差圧伝送器の圧力伝達油はシリコンオイルを用いていたが、この代わりにフッ素を用いても良い。この場合、フッ素はシリコンオイルよりも比重が大きいので差圧伝送器が微妙に傾いただけでもこれを圧力伝達油の液柱圧間の差圧として測定することができ、浮屋根の傾斜をより正確に測定することが可能となる。
また、上述したリモートシール型差圧伝送器、リモートシール型圧力伝送器、標準型微差圧伝送器は上述した台数で浮屋根式タンクに設置する必要はなく、これよりも多い台数を浮屋根式タンクに設置しても良いことは言うまでもない。またこれよりも少ない台数を浮屋根式タンクに設置しても浮屋根の極端な傾斜を測定することは十分可能である。
本発明の第1の実施形態にかかる浮屋根式タンクの浮屋根傾斜測定方法を説明するためにリモートシール型圧力伝送器の設置された浮屋根式タンクを透過的に示した斜視図である。 図1に示した浮屋根式タンクの受圧部を拡大して示した断面図である。 図1に示した浮屋根式タンクに用いるリモートシール型圧力伝送器の好ましい実施形態を示す断面図である。 図1に示した浮屋根式タンクに用いるリモートシール型圧力伝送器の図3とは異なる好ましい実施形態を示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態を説明するためにリモートシール型差圧伝送器の設置された浮屋根式タンクを透過的に示した斜視図である。 図5に示した第2の実施形態の考えられる変形例を示した説明図であり、浮屋根上でのメーターボディの設置場所を変えた平面図(図6(a))及び浮屋根上での受圧部の設置場所を変えた平面図(図6(b))である。 図5に示した第2の実施形態のさらなる変形例を示した図5に対応する図である。
符号の説明
1 浮屋根式タンク
2 タンク側壁
3 浮屋根
3a 突起部
10(10A,10B,10C) リモートシール型圧力伝送器
11 メーターボディ
12 受圧部
13 キャピラリチューブ
20(20D,20E) リモートシール型差圧伝送器
21 メーターボディ
22 受圧部
23 キャピラリチューブ
30(30F,30G) 差圧伝送器
31 メーターボディ
32,33 受圧ダイアフラム
101 導圧管
111 圧力センサ
121 ダイアフラム
122 液体
123 カバー
124 導圧管
131 保護管

Claims (6)

  1. 圧力センサが内蔵されるとともに一部に大気圧側開口部を備えた圧力検出部と、ダイアフラムを有する受圧部と、圧力伝達油が封入され前記ダイアフラムの受けた圧力を前記圧力検出部の圧力センサに当該圧力伝達油を介して伝えるキャピラリチューブを備え、前記受圧部で受けた圧力伝達油の液柱圧の大気圧に対する差圧を前記圧力検出部の圧力センサを介して出力するリモートシール型圧力伝送器を少なくとも2台用意し、
    前記リモートシール型圧力伝送器の各受圧部を浮屋根式タンクの浮屋根の異なる位置に設置するとともに、前記圧力検出部を浮屋根式タンクの浮屋根以外の場所に設置し、
    前記浮屋根式タンクの浮屋根水平時における各圧力検出部の出力差を浮屋根水平状態測定値として測定して、
    前記浮屋根式タンクの浮屋根移動後における各圧力検出部の出力差を浮屋根移動後測定値として測定し、
    前記浮屋根水平状態測定値と浮屋根移動後測定値とを比較することで浮屋根式タンク内における浮屋根の傾斜度合いを測定することを特徴とする浮屋根式タンクの浮屋根傾斜測定方法。
  2. それぞれダイアフラムを有する2つの受圧部と、圧力センサが内蔵された圧力検出部と、前記各受圧部と圧力センサとを独立してそれぞれ接続し、圧力伝達油が封入され前記各受圧部のダイアフラムで受けた圧力を前記圧力センサに当該圧力伝達油を介して伝えるキャピラリチューブを備え、各受圧部間の圧力伝達油の液柱圧による圧力差を前記圧力検出部の圧力センサを介して差圧として出力するリモートシール型差圧伝送器を少なくとも2台用意し、
    一方のリモートシール型差圧伝送器の各受圧部を浮屋根式タンクの浮屋根の直径方向中心を挟んで対向する位置に一定距離隔てて設置し、
    他方のリモートシール型差圧伝送器の各受圧部をこれと交差する直径方向中心を挟んで対向する位置に一定距離隔てて設置し、
    前記浮屋根式タンクの浮屋根水平状態における各リモートシール型差圧伝送器の圧力伝達油の差圧を浮屋根水平状態測定値として測定し、
    前記浮屋根式タンクの浮屋根移動後における各リモートシール型差圧伝送器の圧力伝達油の差圧を浮屋根移動後測定値として測定し、
    浮屋根水平状態測定値と浮屋根移動後測定値とから浮屋根式タンクの浮屋根の傾斜度合いを測定することを特徴とする浮屋根式タンクの浮屋根傾斜測定方法。
  3. メーターボディ内に圧力センサを備えるとともに、当該メーターボディの両側に受圧ダイアフラムを備え、かつ当該受圧ダイアフラムの被受圧面の反対側面と当該圧力センサとの間にそれぞれ圧力伝達油を封入し、当該圧力伝達油を介して当該受圧ダイアフラムで受けた圧力を当該圧力センサに伝達し、前記各受圧部で受けた圧力伝達油の液柱圧による圧力差を前記メーターボディの圧力センサを介して差圧として出力するようになった差圧伝送器を少なくとも2台用意し、
    前記差圧伝送器をそれぞれ浮屋根式タンクの浮屋根の中央部分又はその近傍であって各差圧伝送器の受圧ダイアフラムの形成された受圧面が互いにある角度をなすように当該浮屋根に設置し、
    前記浮屋根式タンクの浮屋根水平状態における各差圧伝送器の圧力伝達油の差圧を浮屋根水平状態測定値として測定し、
    前記浮屋根式タンクの浮屋根移動後における各差圧伝送器の圧力伝達油の差圧を浮屋根移動後測定値として測定し、
    前記浮屋根水平状態測定値と浮屋根移動後測定値とから浮屋根式タンクの浮屋根の傾斜度合いを測定することを特徴とする浮屋根式タンクの浮屋根傾斜測定方法。
  4. 前記ダイアフラムを有する受圧部の被測定圧側を高粘度の液体で覆ったことを特徴とする、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の浮屋根式タンクの浮屋根傾斜測定方法。
  5. 請求項1に記載のリモートシール型圧力伝送器において、前記圧力検出部の大気圧側開口部を大気に開放する代わりに、前記圧力検出部に備わった大気圧側開口部と前記受圧部とを導圧管で接続して当該導圧管内に密閉空間を形成し、前記圧力伝達油の液柱圧による圧力差の最大値から大気圧を減算した圧力以上の内圧を当該導圧管の密閉空間内にかけたことを特徴とする、請求項1に記載の浮屋根式タンクの浮屋根傾斜測定方法。
  6. 前記キャピラリチューブを伸縮可能な蛇腹状の保護管で覆ったことを特徴とする、請求項1に記載の浮屋根式タンクの浮屋根傾斜測定方法。
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