JP2006291472A - 法面緑化用スペーサ - Google Patents
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Abstract
【課題】 装着がさらに簡単で、かつ十分な強度を有し、天候にかかわらず少なくとも2週間にわたって分解することなく間隔保持材として機能しうる法面緑化用スペーサを提供することを目的とする。
【解決手段】 堆肥と、ベントナイトと、酢酸ビニル共重合体と、有機高分子系団粒促進剤とを、円筒形状に成形してなる法面緑化用スペーサ1であって、該円筒の外側を周回する溝2を備え、該円筒両端の口縁部の外側が面取り3されていることを特徴とする法面緑化用スペーサ1。
【選択図】 図1
【解決手段】 堆肥と、ベントナイトと、酢酸ビニル共重合体と、有機高分子系団粒促進剤とを、円筒形状に成形してなる法面緑化用スペーサ1であって、該円筒の外側を周回する溝2を備え、該円筒両端の口縁部の外側が面取り3されていることを特徴とする法面緑化用スペーサ1。
【選択図】 図1
Description
本発明は、法面緑化用スペーサに関する。本発明は、特には、植栽ポットとして機能し、金網等に装着しやすく、強度が向上した法面緑化用スペーサに関する。
従来、道路造成、宅地造成工事等により形成される法面吹付層の強度をさらに補強する工法として、吹付層の中に網、例えばラス金網を張設する工法がとられている。このラス金網は、吹付層の厚さ方向中心部位に固定されることが好ましい。このため、地面からある程度の間隔を保持しながらラス金網等を固定するために、各種のスペーサが使用されてきた。
特許文献1には、有機性廃棄物から得られる良質堆肥を素材とする四方形の間隔保持材が開示されている。かかる間隔保持材は法面基盤から一定の間隔で網を離して保持固定することができ、かつ、非分解プラスチック等と異なり、速やかに土に還るという利点を有する。しかし、特許文献1に開示された間隔保持材は、必要な期間にわたって間隔保持材として機能する前に分解してしまうことがあった。また、四方形の間隔保持材は、工事の際に破損しやすいという問題もあった。
さらに、特許文献1に記載の間隔保持材は、装着の際にラス金網の網目に垂直に差し入れてから、右又は左に回転することにより間隔保持材の溝に金網の鉄線を食い込ませて装着するものであるが、かかる方法では、元に戻って外れることがあり、十分に固定することができない場合があった。
特開2004−176511号公報
本発明は、装着が簡単で外れにくく、かつ十分な強度を有し、天候にかかわらず少なくとも2週間にわたって分解することなく間隔保持材として機能しうる法面緑化用スペーサを提供することを目的とする。
本発明は上記課題を解決するためになされたものである。すなわち、本発明は、法面緑化用スペーサであって、堆肥と、ベントナイトと、酢酸ビニル共重合体と、有機高分子系団粒促進剤とを含む材料を成形してなる。
前記スペーサが円筒形状であって、該円筒の外側を周回する溝を備え、該円筒両端の口縁部の外側が面取りされていることが好ましい。
本発明は、また別の態様によれば、前記円筒形状のスペーサが、前記円筒の軸方向に平行に少なくとも二つの部分に分離可能である。
本発明は、また別の態様によれば、前記スペーサが円柱形状であって、該円柱の外側を周回する溝を備え、該円柱両端の口縁部の外側が面取りされている。このとき、円柱形状のスペーサは、くぼみを備えるものであってもよく、植木鉢形状のものであってもよい。
本発明に係る法面緑化用スペーサは、植栽ポットとして機能することができる。
本発明は、また別の態様によれば、法面緑化用スペーサの製造方法であって、堆肥と、ベントナイトと、酢酸ビニル共重合体と、有機高分子系団粒促進剤とを混合する工程と、混合物を一体成形する工程とを含んでなる。
本発明の法面緑化用スペーサは、保水力に優れ、使用後に速やかに分解されて環境に優しいのに加え、必要な期間にわたって分解することなくスペーサとして機能し、破損しにくいものである。また、かかる法面緑化用スペーサは、ラス金網等の網への装着が簡便であり、外れにくく、施工上も有利である。
以下に、本発明を、図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の第一実施形態による法面緑化用スペーサの正面図であり、図2は、平面図である。本実施形態による法面緑化用スペーサ1は、中心を貫通する空洞4を有する円筒形状をしている。円筒の外側面の略中心部には、円筒を周回する溝2が設けられている。また、円筒両端の口縁部の外側に面取り3がされている。説明の便宜のため、図1の紙面上下方向をスペーサの高さ方向と表現する。
図1は、本発明の第一実施形態による法面緑化用スペーサの正面図であり、図2は、平面図である。本実施形態による法面緑化用スペーサ1は、中心を貫通する空洞4を有する円筒形状をしている。円筒の外側面の略中心部には、円筒を周回する溝2が設けられている。また、円筒両端の口縁部の外側に面取り3がされている。説明の便宜のため、図1の紙面上下方向をスペーサの高さ方向と表現する。
本実施形態に係る法面緑化用スペーサ1の各部分のサイズは、法面緑化工法において、スペーサ1を装着して用いるラス金網のサイズと、吹付層の厚さに対応して決定することができる。したがって以下の説明において、各部材の設計については、ラス金網のサイズと吹付層の厚さとの関係で説明する。本明細書において、ラス金網の網目の大きさとは、略正方形の網目の一辺の長さをいう。なお、以下の説明において、法面緑化工事に用いる網として、ラス金網を例示して説明するが、網はラス金網に限定されず、当業者に既知の各種網を使用することができる。また、吹付層の厚さとは、法面からの吹付の厚さをいう。吹付に用いる吹付材としては、客土や堆肥、土壌改良剤、肥料、ファイバー、粘着剤、種子を使用することができるが、これらには限定されず、当業者に既知の各種吹付材を使用することができる。
図示する法面緑化用スペーサ1は、堆肥と、ベントナイトと、酢酸ビニル共重合体と、有機高分子系団粒促進剤との混合物を材料として一体成形されたものである。本実施形態による法面緑化用スペーサ1は、本体を貫通する空洞4を備える円筒形状をしている。
空洞4は、挿し木等を差し込む目的、又は種子や苗木を設置する目的で設けられるものである。空洞部の直径R4は、例えば、スペーサ本体直径R1の40〜60%とすることができるが、特定の大きさには限定されない。挿し木等を差し込むことができ、かつ、法面緑化用スペーサ1の強度保持ができる範囲で、空洞部の直径R4が決定される。図示する空洞はスペーサの高さ方向にわたって一定の直径になるように記載されているが、スペーサの高さ方向にわたって空洞部の直径が変化するように設計されていても良い。
溝2は、法面緑化用スペーサ1がラス金網に装着されたときに、金網に当接して、金網から外れないように固定される箇所である。本実施形態においては、溝2は、法面緑化用スペーサ1の外周であって、法面緑化用スペーサ1の高さ方向中央付近に設けられている。これは、ラス金網が、吹付層厚さの略中心付近に固定されることが好ましいためである。しかし、本発明の法面緑化用スペーサ1においては、溝2を法面緑化用スペーサの高さ方向の別の箇所に設けてもよく、溝を設ける位置を変えることにより、金網の固定位置を変えることもできる。
溝2の幅W2は、ラス金網等の網を構成する線材が溝2中に入った状態で、溝2中で可動域を有する程度であればよい。例えば、5mm〜1.5cmとすることができるが、かかる幅には限定されない。いっぽう、溝2の深さは、法面緑化用スペーサ1の本体直径R1と、法面緑化用スペーサ1の溝2部の直径R2との差の半分になる。このとき、溝2部の直径R2が、網目の一辺の長さとほぼ同一となり、本体直径R1が、溝部の直径R2よりも大きくなるように決定することができる。具体的には、本体直径R1が、溝部の直径R2よりも約4mm〜8mm大きくなるように決定することができる。網目を構成する線材が、容易に溝2から外れないようにするためである。
円筒口縁部の外側の面取り3は、法面緑化用スペーサ1が網への装着の際や法面緑化工事中に欠けたり、破損したりすることを防ぐために設けられる。面取り3を設ける際の角度等は、スペーサ1本体の強度を損なわないように、適宜決定することができる。
法面緑化用スペーサ1の高さは、所望の吹付層の厚さと略同一とすることができる。一般的には、吹付層の厚さは、30mm〜100mmとすることができ、法面緑化用スペーサ1の高さも、30mm〜100mmとすることができるが、かかる高さには限定されない。なお、吹付層の厚さは、法面緑化工事を行う場所の下地の状況や、斜面の角度により、当業者が適宜決定することができる。
法面緑化用スペーサ1を上記形状及び組成とすることで、破損しにくく、強度の高いものとすることができる。さらに、ラス金網等に装着しやすく、外れにくい法面緑化用スペーサ1とすることができる。
次に、第一実施形態による法面緑化用スペーサの製造方法について説明する。法面緑化用スペーサの製造方法は、堆肥と、ベントナイトと、酢酸ビニル共重合体と、有機高分子系団粒促進剤とを混合する工程と、混合物を一体成形する工程とを含む。
スペーサを構成する材料には、堆肥と、ベントナイトと、酢酸ビニル重合体と、有機高分子系団粒促進剤とが含まれる。
堆肥は、スペーサの主成分であって、自然に土に還り、かつ挿し木や苗、種子等の肥料として機能するものである。また、圧縮成形した堆肥は保水力が大きく、保水材として機能するものである。さらに、堆肥は、有機性廃棄物から大量に得られるものであるため、リサイクルの観点からも好ましく用いることができる。通常市販している堆肥を使用することができる。特に好ましい堆肥としては、汚泥堆肥、木質堆肥、動物糞尿堆肥、生ゴミ堆肥、刈草堆肥等が挙げられるが、これらには限定されない(特に好ましい種類等があればご教示ください。)。堆肥はスペーサ全体の質量の69〜94質量%となるように含まれることが好ましい。植栽ポットとして機能させるためである。
ベントナイトは、凝集力、固結力が高く、スペーサにおいて必要な強度を保つためのものである。また、ベントナイトは土に含まれる鉱物であり、安定で安全なため、処分の必要がないという特性を有する。ベントナイトはスペーサ全体の質量の5〜30質量%となるように含まれることが好ましい。ベントナイトにより固結力を高めることで、堆肥スペーサの製品強度を上げるためである。ベントナイトの他にも凝集力、固結力が高く、安定で安全な機能を有するものであれば、代替的に使用することができる。
酢酸ビニル重合体は、上記堆肥及びベントナイトを結合し、スペーサに十分な強度を与える結合剤として機能し、かつ自然に分解する安全性の高いものである。市販のバインダ用の酢酸ビニル重合体、特には種子吹付工法用バインダとして市販している酢酸ビニル重合体を使用することができる。酢酸ビニル重合体は、スペーサ全体の質量の0.4〜2質量%となるように含まれることが好ましい。ベントナイトにより、堆肥を固結させた粒子を接着させ、製品強度を上げるためである。
有機高分子系団粒促進剤は、酢酸ビニル重合体と同様に上記堆肥及びベントナイトを結合し、スペーサに十分な強度を与え、スペーサを分解しにくくする一方で、自然に分解する安全性の高いものである。市販の有機高分子系団粒促進剤を使用することができる。有機高分子系団粒促進剤は、スペーサ全体の質量の0.1〜0.5質量%となるように含まれることが好ましい。雨天にさらしても少なくとも2週間は強度を保ち、施工後は速やかに分解させるためである。
また、本実施形態に係る法面緑化用スペーサ1には、上記材料以外に、その機能と安全性を損なわない限りにおいて、別の材料等を含んでもよい。
常温、常圧下で、上記割合の堆肥、ベントナイト、粘着剤、団粒剤とをあわせた原料100gに対し、好ましくは、5〜20mlの水を混合したものを型に入れて圧縮成形し、常温で、例えば、24時間にわたって自然乾燥させることで、本発明のスペーサを製造することができる。あるいは、圧縮成形した後、高温で、例えば、3時間にわたって、乾燥機等で乾燥させることができる。なお、ここで、常温とは、0〜40℃とすることができる。また、高温とは、40〜80℃とすることができる。なお、80℃以上の乾燥温度であっても、スペーサの上記材料の特性を損なわない限り、排除されるものではない。
上記組成を有し、上記方法で製造された本実施形態に係る法面緑化用スペーサ1は、約450〜490kN/m2の強度を有し、少なくとも2週間にわたって分解することなくスペーサとして機能し、破損しにくいものである。
次に、本発明に係る法面緑化用スペーサ1の使用方法について説明する。法面緑化用スペーサ1は、法面緑化用のラス金網等に装着して使用するものである。法面緑化工法においては、まず、ラス金網等の網を法面に敷設し、次に、フック付のアンカーピンを用い、アンカーピンのフックがラス金網にかかるようにアンカーピンを法面に打ち込み、法面にラス金網を押さえるといった方法で法面に固定する。次に、本発明に係る法面緑化用スペーサ1を、金網に単に押し込むことにより、金網に装着することができる。法面緑化用スペーサ1は、例えば、金網を張った基盤面1m2あたり1個となるように付設することができる。その後、ラス金網等の網を覆うように、法面緑化用スペーサ1の高さ程度の厚さにまで吹付層を吹付けることができる。
図3は、本発明の第一実施形態による法面緑化用スペーサ1をラス金網10に装着した態様を示す概念図である。略正方形の目を構成する金網の線材10は、溝2部で法面緑化用スペーサ1に当接している。図4は、本発明の第一実施形態による法面緑化用スペーサ1をラス金網10に装着した態様における平面図である。図4に示されるように、ラス金網10の網目の一辺の長さは、スペーサ1の溝部直径R2に等しく、本体直径R1よりも小さい。このため、法面緑化用スペーサ1がいったんラス金網10に装着され、金網が溝部2に固定された後は、外れにくくなっている。また、装着するときは、スペーサ1の円筒の口縁部を金網の網目に差し込んで押し込むが、面取り3により口縁部の直径が網目の大きさより小さくなっているため、押し込みやすいという利点がある。
挿し木をする場合には、本発明の第一実施形態に係る法面緑化用スペーサ1を金網10に装着する前または装着した後に、法面緑化用スペーサ1の空洞部4に木を差し込み、吹付層で固定することができる。
本発明の第二実施形態による法面緑化用スペーサは、二つの法面緑化用スペーサ部材から構成され、これらを組み合わせたときに図1及び図2に示す法面緑化用スペーサの形態となるものである。
図5は、本発明の第二実施形態による法面緑化用スペーサ部材1aの正面図であり、図6は、平面図である。図示するように、かかる法面緑化用スペーサ部材1aは、第一実施形態によるスペーサ1を、円筒の中心軸を通る平面で分離した形態である。したがって、法面緑化用スペーサ部材1aは、溝部2、面取り3、空洞4及び、接合部5を備える。そして、同一形状の二つの法面緑化用スペーサ部材1aを接合部5で合わせることで、第一実施形態の法面緑化用スペーサと同様の携帯を有するスペーサとすることができる。
法面緑化用スペーサ部材1aを構成する溝部2、面取り3、空洞4の特徴は、第一実施形態の法面緑化用スペーサと同様に決定することができるので、ここでは説明を省略する。このような法面緑化用スペーサ部材1aは、第一実施形態に示す法面緑化用スペーサ1を一体成型したあと、円筒の中心軸を通る平面で切断することによって製造することができる。あるいは、図5及び図6に示す部材を形成しうる型を用いて一体成型して製造することもできる。
図3および図4に示すように、法面緑化用スペーサを金網10に装着して使用する場合には、法面緑化用スペーサの溝部2において金網等により挟まれた状態となる。したがって、第二実施形態による法面緑化用スペーサ部材1aを使用する場合には、同一形状の二つの法面緑化用スペーサ部材1aの接合部5を合わせた状態で金網10の網目に押し込むだけで、特に接着等をしなくとも、第一実施形態の法面緑化用スペーサと同様の態様で、金網の網目中に固定され、スペーサとして機能させることができる。
発明の第二実施形態に係る法面緑化用スペーサは、苗木植栽をする場合に特に好ましく用いられる。例えば、装着前に、苗木の根が空洞部4にくるように同一形状の二つの法面緑化用スペーサ部材1aを組み合わせ、根を挟んだ状態のまま金網等に押し込み装着して、その後、吹付層で固定することができる。第二実施形態に係る法面緑化用スペーサ部材1aから構成される法面緑化用スペーサを使用する場合には、特に、スペーサの空洞部分よりも太い根を有する植物を植えつける場合にも使用することができる点で好適である。
なお、図示する法面緑化用スペーサ部材1aは、同一形状の部材を組み合わせて一つのスペーサとするものであるが、本発明は必ずしも同一形状の部材を組み合わせて一つのスペーサとするものには限定されず、異なる二つ以上の部材を組み合わせて一つのスペーサとするものであってもよい。また、嵌合部などを設けて、はめ込み式のものとしてもよい。挿し木等を、二以上の部材で挟んだときに、本発明の第一実施形態に係る法面緑化用スペーサと同様の形態を実施できるものであれば良い。
さらに、本発明に係る法面緑化用スペーサは、図1に示すような円筒形状のスペーサ以外に、本体を貫通する空洞を有しない円柱形状のスペーサとすることができる。あるいはまた、本体を貫通する空洞は有しないが、苗木や種を差し込むことができる程度のくぼみを供えた円柱形状のスペーサとすることもできる。くぼみを供えた円柱形状のスペーサには、植木鉢形状のスペーサも含まれ、スペーサを植木鉢形状とすることで、苗木等の植栽に好適である。この場合も、第一実施形態と同様の組成を有し、少なくとも円柱の外側を周回する溝を備え、該円筒両端の口縁部の外側が面取りされていることが好ましい。そして、約450〜490kN/m2の強度を有していることが好ましい。
本発明の実施例1を以下に説明する。以下の実施例は、本発明を例示するものであって、本発明の法面緑化用スペーサは、特定の大きさ、形状に限定されるものでない。
本実施形態の製造方法に従って法面緑化用スペーサを製造した。高さが5cmタイプの堆肥スペーサの材料は、堆肥として、森産業株式会社製のパーク堆肥を250ml、ベントナイトとして、クニミネ工業株式会社製のクニゲルV−1を25g、酢酸ビニルとして、大日本インキ化学工業株式会社製のポンコートHD−3000を0.5g、有機高分子系団粒促進剤として、株式会社テルナイト製の環テクシード200を0.25g使用した。これらを混合し、さらに、18.75mlの水を加え、型に入れてプレス成形して、第一実施形態にかかる法面緑化用スペーサを得た。
成型用の型は、得られるスペーサ本体の直径R1が55mm、空洞の直径R4が25mm、スペーサの溝部の直径R2が50mm、溝の深さが2.5mm、溝の幅W2が10mm、スペーサの高さが50mmとなるように設計した。これは、吹付層厚さを50mmとする場合で、目の大きさが50mmx50mmのラス金網に適用するためのスペーサであった。
得られた法面緑化用スペーサについて、一軸圧縮試験により、一軸圧縮強さを測定した。測定は、上記の組成で上記の方法により得られた3つの法面緑化用スペーサについて行った。測定結果は、452kN/m3、481kN/m3、454kN/m3であり、平均で462kN/m3といった強度を有した。すなわち、本実施例により得られたスペーサは、上記サイズのラス金網に押し込んでも破損したり欠けたりすることのない、十分な強度を有するものであった。また、かかる法面緑化用スペーサは、適度な分解速度を有するものであった。すなわち、装着後2週間にわたって雨が降り続いた場合にも、その期間にわたって分解してしまうことなく、金網の固定性能を有するものであった。
1 法面緑化用スペーサ
1a 法面緑化用スペーサ用部材
2 溝
3 面取り
4 空洞
5 接合部
1a 法面緑化用スペーサ用部材
2 溝
3 面取り
4 空洞
5 接合部
Claims (6)
- 堆肥と、ベントナイトと、酢酸ビニル共重合体と、有機高分子系団粒促進剤とを含む材料を成形してなる法面緑化用スペーサ。
- 前記スペーサが円筒形状であって、該円筒の外側を周回する溝を備え、該円筒両端の口縁部の外側が面取りされている請求項1に記載の法面緑化用スペーサ。
- 前記円筒の軸方向に平行に、少なくとも二つの部分に分離可能な請求項2に記載の法面緑化用スペーサ。
- 前記スペーサが円柱形状であって、該円柱の外側を周回する溝を備え、該円柱両端の口縁部の外側が面取りされている請求項1に記載の法面緑化用スペーサ。
- 植栽ポットとして機能する請求項1〜4のいずれかに記載の法面緑化用スペーサ。
- 堆肥と、ベントナイトと、酢酸ビニル共重合体と、有機高分子系団粒促進剤とを含む材料を混合する工程と、
混合物を一体成形する工程と
を含んでなる法面緑化用スペーサの製造方法。
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JP2005109936A JP2006291472A (ja) | 2005-04-06 | 2005-04-06 | 法面緑化用スペーサ |
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