JP2006289560A - 敷物製造方法及び敷物提供方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 対象面の寸法形状に合った敷物を簡便に提供することを可能にする。
【解決手段】 敷物を敷くべき対象面1上に、例えばA3規格のコピー用紙としての複数のシート2,3を配置して、対象面1を任意のカメラ角でデジタルカメラ10で撮影することにより画像データが得られる。この画像データがネットワーク50を通じて、サービス提供業者が保有する情報処理装置60へ送られる。情報処理装置60は、画像データに含まれるシート2,3の画像とそれらの規定寸法の値とに基づいて、画像データ上の任意の座標値を対象面1上の座標値に対応づける変換式を導く。情報処理装置60は、更に、画像データ上の対象面1の輪郭の各点の座標値を、変換式に基づいて対象面1上の座標値に変換する。裁断装置80は、変換された座標値に基づいて敷物8を裁断する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、敷物を敷くべき対象面の形状に合わせて敷物を裁断し提供する技術に関する。
テーブル、机、部屋の床、自動車の荷台等の敷物を敷くべき対象面の形状に合わせて、敷物を裁断し顧客に提供する敷物提供業が従来より知られている。敷物には、例えばマット、カーペット、事務机上のビニールシート等が含まれる。当該敷物提供業を実現する従来の敷物提供技術は、対象面の寸法形状を表現した図面を入手する、対象面の寸法形状を計測する、或いは対象面を型取りした型紙を作製することにより、対象面の寸法形状に合致した寸法形状に敷物を裁断するものであった。
しかしながら、対象面の寸法形状を表現した図面は、常に入手できるとは限らない。例えば、テーブル等の商品によっては、使用説明書に図面の添付のない場合があり得る。また、対象面の寸法形状を計測することが容易でない場合がある。例えば、対象面が矩形、円形等の単純な形状ではなく、複雑な曲線を輪郭線とする場合には、寸法形状の計測は事実上不可能である。また、対象面を型取りして型紙を作製する方法では、実物大の広さの用紙を準備する必要があるのに加えて、型取りに手間を要するという問題点があった。また、計測や型取りによる方法では、敷物提供業者の営業担当者が客先へ出向いて、計測、型取り等を行う必要があり、この点でも手間とコストとを要するという問題点があった。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、対象面の寸法形状に合った敷物を簡便に提供することを可能にする敷物製造技術及び敷物提供技術を得ることを目的とする。
上記課題を解決し上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は敷物製造方法であって、敷物を敷くべき対象面上に規定寸法のシートを配置して前記対象面を撮影することにより得られた画像データを取得する画像データ取得工程と、前記画像データ取得工程により取得された前記画像データに含まれる前記シートの画像と前記規定寸法の値とに基づいて前記画像データ上の任意の座標値を前記対象面上の座標値に対応づける変換式を導く演算工程と、前記画像データ上の前記対象面の輪郭の各点の座標値を前記変換式に基づいて前記対象面上の座標値に変換する変換工程と、前記変換工程で変換された前記座標値に従って敷物を裁断する敷物裁断工程と、を備えるものである。
この構成によれば、敷物を敷くべき対象面上に規定寸法のシートを配置して対象面を撮影することにより得られた画像データが取得され、取得された画像データに含まれるシートの画像と規定寸法の値とに基づいて画像データ上の任意の座標値を対象面上の座標値に対応づける変換式が導かれる。このため、対象面に対するカメラ角の影響を補償して、画像データ上の座標値を対象面上の座標値に対応付ける変換式が導かれる。更に、画像データ上の対象面の輪郭の各点の座標値が変換式に基づいて対象面上の座標値に変換されるので、対象面の寸法形状を再現することができる。また、変換された座標値に従って敷物が裁断されるので、対象面の寸法形状に合致した敷物が得られる。このように、本構成によれば、規定寸法の複数のシートを配置した対象面を制限のないカメラ角度で撮影するという簡便な方法で得られた画像データに基づいて、対象面の寸法形状に合致した敷物を製造することができる。従って、対象面の撮影を顧客に任せることが可能となる。即ち、本構成は、顧客が撮影して得た画像又は画像データを業者側が取得し、画像を取得した場合にはこれを画像データへ変換した上で、画像データに基づいて敷物を裁断することにより製造し、顧客に提供するというサービス提供業務を可能にする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の敷物製造方法であって、前記画像データ取得工程は、前記対象面上に前記シートとして規定寸法の複数のシートを配置して前記対象面を撮影することにより得られた画像データを取得し、前記演算工程は、前記画像データ取得工程により取得された前記画像データに含まれる前記複数のシートの画像と前記規定寸法の値とに基づいて前記画像データ上の任意の座標値を前記対象面上の座標値に対応づける変換式を導くものである。
この構成によれば、敷物を敷くべき対象面上に規定寸法の複数のシートを配置して対象面を撮影することにより得られた画像データが取得され、取得された画像データに含まれる複数のシートの画像と規定寸法の値とに基づいて画像データ上の任意の座標値を対象面上の座標値に対応づける変換式が導かれる。このため、対象面に対するカメラ角の影響を補償し、且つカメラのレンズ歪の影響をも減殺して、画像データ上の座標値を対象面上の座標値に精度良く対応付ける変換式が導かれる。それにより、対象面の寸法形状を精度良く再現することができ、対象面の寸法形状に精度良く合致した敷物が得られる。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の敷物製造方法であって、前記画像データ取得工程が、前記画像データをネットワークを通じて取得するものである。
この構成によれば、画像データがネットワークを通じて取得されるので、遠隔地に所在する対象面を撮影して得られた画像データの取得が迅速かつ簡便に行われる。
請求項4記載の発明は、請求項1ないし3の何れかに記載の敷物製造方法であって、前記変換工程で変換された前記座標値に従ってサンプルシートを裁断するサンプル裁断工程と、前記サンプルシートの寸法形状が前記対象面に適しているか否かについての判定結果を受け取る判定結果受領工程と、を更に備え、前記敷物裁断工程は、前記判定結果受領工程において前記寸法形状が適切であるとの判定結果を受領することを条件として実行されるものである。
この構成によれば、変換工程で変換された座標値に従ってサンプルシートが裁断される。それにより、敷物の使用者は、サンプルシートを対象面に仮に設置することにより、サンプルシートの寸法形状が対象面に適しているか否かについて判定することができる。敷物の裁断が、サンプルシートの寸法形状が適切であるとの判定結果を受領することを条件として実行されるので、通常において高価な敷物が、精度の低い寸法形状のままで製造されることを回避することができる。
請求項5記載の発明は、敷物提供方法であって、請求項1ないし4の何れかに記載の敷物製造方法を実行する工程と、前記敷物裁断工程により裁断された前記敷物を前記対象面が所在する地へ搬送する敷物搬送工程を備えるものである。
この構成によれば、本発明の敷物製造方法により製造された敷物が、敷物を敷くべき対象面が所在する地へ搬送されるので、敷物の使用者は、対象面の撮影から裁断された敷物の取得に至るまで、敷物の提供者の地へ移動することを要しない。即ち、本構成によれば、敷物の使用者に手間を取らせることなく、所望の敷物を提供することができる。
請求項6記載の発明は、敷物提供方法であって、請求項4記載の敷物製造方法を実行する工程と、前記サンプル裁断工程により裁断された前記サンプルシートを、前記判定工程より前に、前記対象面が所在する地へ搬送するサンプルシート搬送工程と、を備えるものである。
この構成によれば、変換工程で変換された座標値に従ってサンプルシートが裁断され、裁断されたサンプルシートが対象面が所在する地へ搬送される。それにより、敷物の使用者は、サンプルシートを対象面に仮に設置することにより、サンプルシートの寸法形状が対象面に適しているか否かについて判定することができる。敷物の裁断が、サンプルシートの寸法形状が適切であるとの判定結果を受領することを条件として実行されるので、通常において高価な敷物が、精度の低い寸法形状のままで使用者に提供されることを回避することができる。
以上のように本発明によれば、規定寸法のシートを配置した対象面を制限のないカメラ角度で撮影するという簡便な方法で得られた画像データに基づいて、対象面の寸法形状に合致した敷物を提供することができる。
(1.全体構成)
図1は、本発明の一実施の形態による敷物製造方法及び敷物提供方法の実施に用いられるシステム構成を示すブロック図である。この敷物提供システム300は、顧客側備品100、サービス提供業者側設備200、ネットワーク50、及びトラック等の搬送手段90を含んでいる。顧客側備品100は、敷物を敷くべき対象面1を有するテーブル等の対象物5、デジタルカメラ10、及び端末装置20を含んでいる。
デジタルカメラ10は、対象面1を撮影することにより対象面1の画像データを取得するのに用いられる。対象面1を撮影する際には、後述するように、シート2及び3が対象面1に配置される。シート2,3は、例えばA3規格、B4規格、A4規格等の規格により規定寸法を有する紙片である。このような紙片は、例えばコピー用紙として顧客において容易且つ低廉に入手可能である。
端末装置20は、デジタルカメラ10により取得される画像データをネットワーク50を通じて送信可能な装置である。端末装置20として、汎用のパーソナルコンピュータの他、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistance)等の携帯通信端末などを例示することができる。端末装置20は、入力部21、記憶部22、通信インタフェース23、及び入力装置30を備えている。入力部21は、デジタルカメラ10が取得した画像データ、及び、キーボード或いはマウス等の入力装置30から入力される入力データを受信し、取り込むものである。記憶部22は、入力部21が取り込んだ画像データ等のデータを記憶するものである。通信インタフェース23は、入力装置30の操作にしたがって、記憶部22が記憶する画像データをネットワーク50へ送信するものである。
端末装置20が携帯電話機である場合には、例えば携帯電話機の操作ボタンは入力装置30に該当する。端末装置20が、特にカメラ付き携帯電話機である場合には、デジタルカメラ10は端末装置20に一体化されている。
ネットワーク50は、例えば公衆電話回線、ケーブルTV用回線、携帯電話用無線通信回線等の通信経路を物理的基礎として構築され、例えばTCP/IP等のインタネット関連プロトコルに基づいて、データ等の通信を可能にする通信網である。
サービス提供業者側設備200は、情報処理装置60及び裁断装置80を含んでいる。情報処理装置60は、例えばパーソナルコンピュータであり、顧客側の端末装置20から送られる画像データをネットワーク50を通じて受信可能に構成されている。より具体的には、情報処理装置60は、通信インタフェース61、記憶部62、演算部63、出力部64、入力部65、表示装置70、及び入力装置71を備えている。
入力部65は、キーボード或いはマウス等の入力装置71から入力される入力データを受信し、取り込むものである。通信インタフェース61は、端末装置20から送られる画像データを、ネットワーク50を通じて受信するものである。記憶部62は、通信インタフェース61が受信した画像データを記憶するものである。演算部63は、入力装置71の操作にしたがって、記憶部62が記憶する画像データに基づいて、裁断すべき敷物の寸法形状を算出するものである。出力部64は、入力装置71の操作にしたがって、算出された敷物の寸法形状を表す座標データを裁断装置80又は表示装置70へ出力するものである。
裁断装置80は、情報処理装置60が出力する、裁断すべき敷物の寸法形状を表す座標データに基づいて、素材としての敷物8を裁断し、顧客が要望する寸法形状を有する完成品としての敷物7を形成する装置である。裁断装置80は、例えばX−Yプロッタと類似の構造を有しており、敷物8を載置し固定するためのステージ83、ステージ83上をX方向へ平行移動するアーム81、及びアーム81上をY方向に平行移動する刃保持部82を有している。刃保持部82には、不図示の刃が取り付けられている。裁断装置80は、情報処理装置60から送られる座標データに基づいてアーム81及び刃保持部82を移動させることにより、上記座標データに基づく敷物8の裁断を実現する。
搬送手段90は、裁断が完了した完成品としての敷物7を、サービス提供業者の地から、顧客の地へ搬送するものであり、例えば貨物用自動車である。
図2は、本実施の形態による敷物提供方法の実行手順の概略を示すシーケンス図である。以下の例が想定しているように通常においては、敷物提供業者は、不特定多数の顧客へ顧客の注文に応じた不特定の時期に、サービスの提供を行う。但し、本発明の敷物提供方法は、当該形態に制限されるものではない。
図2が示すように、敷物提供業者にとって顧客となるべき者が、敷物を注文しようとすると、この者(以下、顧客と称する)は、敷物を敷くべき対象面1の上に規定寸法の複数のシート2,3を配置する(ステップS1)。複数のシート2,3は2枚であってもよい。シート2,3として、A3規格等のコピー用紙が特に便宜である。情報処理装置60による対象面1の寸法形状の演算精度を高める上で、例えば2枚のシート2,3は互いの距離が大きくなるように、対象面1の両端に載置するのが望ましい。これらのシート2,3の向きは任意であるが、演算精度を高める上では、互いに平行に近い向きとするのが望ましい。
次に、顧客は、シート2,3が載置された対象面1をデジタルカメラ10により撮影する(ステップS2)。対象面1とデジタルカメラ10との間の角度、即ちカメラ角は任意であるが、演算精度を高める上では、対象面1に対して正面向きに近い角度、例えば真上に近い方向から撮影するのが望ましい。
次に、顧客は、デジタルカメラ10を端末装置20へ接続するとともに、入力装置30を操作することにより、撮影によりデジタルカメラ10が取得した対象面1の画像データを端末装置20へ転送する。続いて、顧客は、入力装置30を操作することにより、端末装置20へ取り込んだ対象面1の画像データを、ネットワーク50を通じて、所望のサービス提供業者が保有する情報処理装置60へ送信する(以上、ステップS3)。図2では記載を略するが、画像データを送信する前提として、顧客とサービス提供業者(以下、「業者」と適宜略記する)との間で、端末装置20或いは通常の電話機等を通じて、発注、受注の商業上の契約が行われる。
次に、サービス提供業者側設備200が有する情報処理装置60は、送信された画像データを通信インタフェース61により受信する(ステップS11)。続いて、情報処理装置60は、受信した画像データを記憶部62に記憶する(ステップS12)。次に、情報処理装置60は、演算部63により画像データに基づいて裁断すべき敷物7の寸法形状を演算する(ステップS13)。ステップS13における演算処理の詳細な手順については後述する。
図2には、記載を略しているが、裁断すべき敷物7の寸法形状の演算が終了すると、業者は入力装置71を操作することにより、演算結果を表示装置70に表示させ、その寸法形状にもとづいて、見積もりを行い、見積額を顧客へ提示してもよい。見積額の提示は、ネットワーク50を通じて情報処理装置60から端末装置20に対して行うものであっても良く、通常の電話機を通じて業者から顧客へ行うものであっても良い。業者は、見積額の提示と同時に、演算によって得られた敷物7の寸法形状を表す画像データを情報処理装置60から端末装置20へ送信しても良い。見積額の提示を受けると、顧客は提示された額の適否を判断し、判断結果を業者へ伝える。業者は、見積額を了承する旨の回答を得ると、処理をステップS14以下へ進める。
ステップS14において、業者は、先ず裁断装置80にサンプルシートを取り付ける。サンプルシートには、紙などの廉価なシート状のものが用いられる。次に、業者は、入力装置71を操作することにより、演算部63が演算して得た敷物7の寸法形状、すなわち輪郭線の座標値を表す座標データを出力部64から裁断装置80へ転送させる。次に、業者は裁断装置80を動作させることにより、座標データに基づいてサンプルシートを裁断させる(以上、ステップS14)。
次に、業者は裁断が終了したサンプルシートを、搬送手段90によって顧客の下へ届けるべく発送する(ステップS15)。搬送手段90によりサンプルシートを搬送する工程(ステップS21)は、サービス提供業者とは別の業者が担当するものであっても良い。顧客は、搬送されたサンプルシートを受領すると(ステップS4)当該サンプルシートを対象面1の上に仮に設置する(ステップS5)。それにより、顧客は、サンプルシートの寸法形状が適切であるか否か、すなわち対象面1の寸法形状に合致しているか否かを判定する(ステップS6)。その後、顧客は寸法形状の適否に関する回答を業者へ伝える(ステップS7)。回答は、端末装置20から情報処理装置60へ送信されるものであっても、通常の電話機等により顧客から業者へ伝達されるものであっても良い。
業者は、情報処理装置60等により回答を受信すると(ステップS16)、回答内容が寸法形状の適正を意味するものであるか否かを判定する(ステップS17)。回答内容が、寸法形状が適切でない旨を伝えるものであった場合には(ステップS17でNo)、業者は、入力装置30を再度操作することにより、演算部63に敷物7の寸法形状の演算をやり直させる(ステップS13)。一方、回答内容が、寸法形状が適切である旨を伝えるものであった場合には(ステップS17でYes)、業者は、裁断装置80に素材としての敷物8を載置し固定する。次に、業者は、裁断装置80を動作させることにより、出力部64から送られた座標データに基づいて敷物8を裁断させる(以上、ステップS18)。
次に、業者は裁断が終了した敷物7を、搬送手段90によって顧客の下へ届けるべく発送する(ステップS19)。搬送手段90により敷物7を搬送する工程(ステップS22)は、ステップS21と同様にサービス提供業者とは別の業者が担当するものであっても良い。顧客は、搬送された敷物7を受領すると(ステップS8)、当該敷物7を対象面1の上に設置することにより使用に供する(ステップS9)。
顧客は、敷物7を受領すると同時に、或いはその後に、業者へ代金を支払う。代金の支払いは、例えばステップS22の搬送を行う業者の手を通じて行われても良く、端末装置20を通じて電子マネーの形態で行われるものであっても良い。以上により、顧客へ敷物を提供する一連の処理が完了する。
なお、図2の手順において、サンプルシートに関する処理(ステップS14〜S17、S21、S4〜S7)を省略し、敷物形状の演算処理(ステップS13)から直接に敷物の裁断処理(ステップS18)へ移行しても良い。また、顧客と業者との間で行われる各処理、例えば画像データのやり取り、サンプルシートの搬送、敷物7の搬送、見積もりの提示、各種回答の提示、代金の支払い等を、小売店、卸業者等の中間流通業者、或いは当該中間流通業者が設置する通信端末装置を介在させて行うことも可能である。
(2.演算処理)
次に、情報処理装置60の演算部63によって実行されるステップS13の処理について詳述する。図3は、ステップS13の処理手順を展開して示すフローチャートである。ステップS13の処理は、大きく分けて、前処理(ステップS51)、解析処理(ステップS52)、及び後処理(ステップS53)を含んでいる。
業者は、前処理を開始しようとすると、入力装置71を操作することにより、記憶部62に格納されている画像データの中から、演算の対象とすべき画像データを選択し、演算部63へ入力する(ステップS31)。これにより例えば、ハードディスク装置等の外部記憶装置としての記憶部62から不図示の主記憶装置へ、対象とすべき画像データが転送される。なお、情報処理装置60を操作するのは、営業主体としての業者に所属する技術者等の操作者(オペレータ)であるのが通例であるが、かかる業者の構成員、従業者をも含めて業者と表現する。
次に、業者は入力装置71を操作することにより、レンズ歪の補正を行う(ステップS32)。図4は、レンズ歪を説明するためのデジタルカメラ10の光学系の概念図である。デジタルカメラ10のレンズ40が歪を有しない場合には、レンズ40に入射角θで入射した光は、CCD(Charge Coupled Device)面等の受光面41上の中心点IからCtanθの距離をもって離れた点Iθに像を結ぶ。しかし、現実のレンズ40はラジアルディストーション(径方向歪)と称されるレンズ歪を有しているため、上記光は、点Iθから変位dをもってずれた点I’θに像を結ぶ。変位dは、次の数1で表現される。
Figure 2006289560
また、変位dは、受光面41上の中心点Iからの距離rを用いて、近似的に次の数2で表現することが可能である。
Figure 2006289560
係数a〜aを適切に与えることにより、変位dを定めることができ、当該変位dを用いることにより、画像データに現れているレンズ歪みの影響を補償することができる。変位dを求めるには、例えば、図5に示すパターン42が用いられる。パターン42は、等間隔でマトリクス状に配列するドットからなるものである。デジタルカメラ10と同型のカメラで且つ同一の撮影条件(シャッタスピード、望遠の度合い、その他)でパターン42を撮影し、それによって得られる画像データから、数2を用いて係数a〜aを定めることができる。顧客から送られる画像データには、撮影に供したデジタルカメラ10の型式や撮影条件に関する情報が付随しているので、業者は顧客が用いたデジタルカメラ10の型式及び撮影条件を識別することが可能である。或いは、パターン42を、業者がウェブサイトに公開しておき、顧客にダウンロード及びプリントさせ、デジタルカメラ10で、当該パターン42を撮影したものを、対象面1の画像とともに業者へ送付させるようにしてもよい。
パターン42の画像データは、例えば入力部65を通じて記憶部62へ記憶される。演算部63は、パターン42の画像データ上で各ドットの位置を特定し、その座標値を割り出し、当該座標値に基づいて係数a〜aを求める演算を実行する。或いは、業者が入力装置71を操作することにより、表示装置70に表示されるパターン42の上で、各ドットの位置を演算部63に教示しても良い。
次に、業者は、入力装置71を操作することにより、顧客が対象面1の撮影の際に用いたシート2,3の寸法形状を入力し(ステップS33,S34)、及び画像データ上におけるシート2,3上の基準点の位置を入力する(ステップS35、S36)。図6は、デジタルカメラ10で撮影することにより得られた対象面1の画像データを例示する概略図である。図6では、対象面1のほぼ真上から対象面1の撮影を行うことにより得られる画像データを例示している。敷物7をより高い精度で裁断するには、図6に例示するように対象面1の真上に近いカメラ角で撮影が行われるのが望ましい。しかしながら、一般に斜め方向を含む任意の方向から対象面1の撮影が行われた場合であっても、後述する解析処理(ステップS52)により、画像データ上の対象面1の寸法形状に対してカメラ角の影響を相殺ないし減殺するための演算が行われる。したがって、顧客はカメラ角を厳格に選択する必要はない。
図6に例示する複数のシート2,3のうち、一方は基準シート、他方は調整シートとして用いられる。何れを基準シート、及び調整シートと選んでも支障がない。ここでは、シート2を基準シートとして選択し、シート3を調整シートとして選択するものとする。ステップS33では、業者は入力装置71を操作することにより、基準シート2の寸法形状を入力する。同様にステップS34では、業者は入力装置71を操作することにより、調整シート3の寸法形状を入力する。具体的には、基準シート2及び調整シート3がA3規格等に基づくコピー用紙であれば、縦の長さ及び横の長さを入力すれば足りる。
これに対して、業者は基準シート2及び調整シート3の輪郭上の基準点の座標値を入力しても良い。この場合、入力すべき各座標値は、基準シート2及び調整シート3が置かれた平面上の座標値であり、ある一つの座標値(例えば、(0,0)とする)を基準としたもので足りる。基準シート2及び調整シート3が矩形であることを考慮すれば、それらの4つの角が基準点に最も相応しい。基準シート2及び調整シート3の寸法形状の入力が、縦の長さ及び横の長さを入力することにより行われる場合には、演算部63は、それらの値から、輪郭上の基準点の座標値を算出する。このように、業者が入力した何らかのデータに基づいて、演算部63は、基準シート2及び調整シート3の輪郭上の基準点、例えば4つの角の座標値を取得する。これら座標値を、後述する画像データ上の座標値と区別するために、固有座標値と仮称する。
ステップS35では、業者は画像データ上における基準シート2上の基準点の位置を入力する。同様に、ステップS36では、業者は画像データ上における調整シート3上の基準点の位置を入力する。図6の例では、基準シート2及び調整シート3が矩形であるので、業者は、基準点としてそれぞれの4つの角を選択し、それらの位置を入力する。位置を入力するには、業者は、図7に例示するように、表示装置70に表示される画像データ上で、マウス等の入力装置71を用いて、基準シート2及び調整シート3の4つの角の位置を指定するとよい。図7は、基準シート2について位置が指定された部位に円形マークが表示され、調整シート3について位置が指定された部位に三角マークが表示されている様子を表している。演算部63は、指定された部位の画像データ上の座標値を算出する。
入力される基準点の位置精度を高めるために、業者は表示装置70に画像データを拡大して表示させ、拡大した画像データ上で、基準点をマウス等で指定するのが望ましい。それにより、例えば画素の8倍ないしそれ以上の精度で基準点の位置を指定することが可能となる。
次に、業者は、入力装置71を操作することにより、演算部63に解析処理(ステップS52)を実行させる。解析処理は、画像データ上の任意の座標値を対象面1上の座標値に対応づける変換式を導く処理である。解析処理が始まると、演算部63は、標定処理(ステップS37)を実行する。標定処理は、基準シート2の基準点の固有座標値と、同基準点の画像データ上の座標値とから、上記変換式を導く処理である。
図8は、画像データ上の平面Lと対象面1に沿った平面L’との間における基準シート2の基準点の位置関係を例示する説明図である。平面L上の基準点A,B,C,Dは、平面L’上の基準点A’,B’,C’,D’にそれぞれ対応している。平面L’上の基準点A’,B’,C’,D’の座標値(X,Y)は、ステップS33により基準点の固有座標値として既に取得されている。また、平面L上の基準点A,B,C,Dの座標値(x,y)は、ステップS35により取得されている。各基準点の座標値(x,y)と座標値(X,Y)との間には、次の数3の関係が成り立つ。
Figure 2006289560
ここで、8個の係数A〜A、B〜B、C及びCは、カメラ角によって定まる変換係数である。数3の関係は、次の数4の関係へと書き改めることができる。
Figure 2006289560
数4に示す1対の関係式が、4つの基準点A〜Dの各々に対して成立する。従って、基準点A〜Dに対する座標値(x,y)及び座標値(X、Y)を入力することにより、8個の方程式が得られる。これらの8個の方程式を解くことにより、8個の未知の係数A〜A、B〜B、C及びCを定めることができる。演算部63は、標定処理(ステップS37)として、連立方程式の解としての8個の未知の係数A〜A、B〜B、C及びCを算出する。矩形の基準シート2は、必要な4つの基準点に対応する4つの角を有するので、基準シート2として好適である。
基準点A〜Dに対する座標値(x,y)及びこれに対応する座標値(X、Y)を入力する代わりに、後述する図9に示すように、基準点の間を結ぶベクトルU1〜U4のx,y成分と、これに対応するベクトルのX,Y成分とを入力しても良い。
先に述べたレンズ歪が、ステップS32の補正により高精度で相殺されるものであれば、ステップS37で得られた変換式を用いることにより、画像データ上の対象面1の輪郭線の座標値から現実の対象面1の輪郭線の座標値を精度良く取得することができる。しかしながら、ステップS35及びS36で入力される基準点の位置には、通常において誤差が含まれる。入力した基準点の位置の誤差の影響を低減するために、調整シート3を用いた誤差判定処理(ステップS38)及び調整処理(ステップS39)が行われる。更に、ステップS32の補正を経ても、わずかながらレンズ歪の影響が残るのが通例である。対象面1が広いものであればあるほど、その影響は大きいものとなる。ステップS38及びS39の処理は、レンズ歪の影響を対象面1の全体に平均化することにより、対象面1の輪郭形状へのレンズ歪の影響を抑制するという効果をももたらす。
図9は、誤差判定処理と調整処理とを説明するための対象面1の模式図であり、図9(a)は対象面1の平面L上の画像データを示し、図9(b)は対象面1の平面L’上の画像データを示している。図9(a)は、シート2,3が対象面1の上に、互いに平行な望ましい方向から幾分ずれた方向に載置され、且つ対象面1に対して斜め方向から撮影が行われた一般の場合の平面L上の対象面1の画像を描いている。
誤差判定処理では、演算部63は、ステップS37で得られた変換式を用いて、図9(a)に示す平面L上の対象面1、基準シート2及び調整シート3の画像データを変換することにより、図9(b)に示す平面L’上の画像データを得る。演算部63は、それと同時に、ステップS36で取得した調整シート3の4つの基準点の平面L上の座標値(x,y)を、ステップS37で得た変換式を用いて、平面L’上の座標値(X,Y)へ変換する。
図9(b)において、符号102は、基準シート2の本来の形状を表しており、固有基準シートと仮称する。同様に、符号103は、調整シート3の本来の形状を表しており、固有調整シートと仮称する。固有基準シート102の形状は、ステップS33で与えられており、固有調整シート103の形状は、ステップS34で与えられている。基準シート2の基準点の座標値(x,y)と固有基準シート102の基準点の座標値(X,Y)とに基づいて、変換式が得られているので、図9(b)の画像において、基準シート2の画像と、適切な位置及び方向に配置された固有基準シート102の画像とは一致する。
次に、得られた調整シート3の基準点の座標値(X,Y)と、ステップS34で得られた固有調整シート103の基準点の座標値(X,Y)との誤差が基準値未満となるまで(ステップS38)、図9(a)の基準シート2の基準点の座標値(x,y)を変更する(ステップS39)。望ましくは、演算部63は、図9(a)の基準シート2の基準点を結ぶベクトルU1〜U4を定義し、これらのベクトルU1〜U4のx成分及びy成分を算出する。図9(a)は、ベクトルU1のx成分である成分U1xと、y成分である成分U1yとを例示している。また、演算部63は、図9(b)の調整シート3の基準点を結ぶベクトルV1〜V4を定義し、これらのベクトルV1〜V4のX成分及びY成分を算出する。
演算部63は、更に、適切な位置に置かれた固有調整シート103についても、対応するベクトル(不図示)を定義し、それらのX成分及びY成分を算出する。演算部63は、更に、調整シート3のベクトルV1〜V4のX成分と固有調整シート103のベクトル(不図示)のX成分との間の誤差であるX成分誤差を算出するとともに、調整シート3のベクトルV1〜V4のY成分と固有調整シート103のベクトル(不図示)のY成分との間の誤差であるY成分誤差を算出する。X成分誤差及びY成分誤差は、それらの値が最小となるように、固有調整シート103を調整シート3に対して適切な方向に配置させることによって算出される。
X成分誤差とY成分誤差の何れかが基準値未満に達していなければ(ステップS38で「誤差大」)、演算部63は、ステップS39の処理を実行する。例えば、X成分誤差とY成分誤差の双方が基準値未満に達していなければ、演算部63は、先ずx成分の値を、例えばベクトルU1〜U4の順序で変更する。すなわち先ず、演算部63は、ベクトルU1のx成分U1xについて、例えば1画素の1/1000倍の幅で値を正方向又は負方向に変更する。次に演算部63は、変更したベクトルU1の値に対応する変換式を求める(ステップS37)。次に演算部63は、新たな変換式に基づいて調整シート3のベクトルV1〜V4のX成分と、対応する固有調整シート103のベクトル(不図示)のX成分との間の誤差、すなわちX成分誤差を評価する(ステップS38)。X成分誤差は、4成分について例えば最小自乗法を用いて評価される。演算部63は、X成分誤差が基準値未満となるまで、以上のステップS38、S39及びS37の処理を反復する。
ステップS38においてX成分誤差が基準値未満となると、演算部63は、例えばベクトルU3のx成分について、X成分誤差が基準値未満となるまで同様の処理を反復する。以下同様に、ベクトルU2のx成分、及びベクトルU4のx成分について、X成分誤差が基準値未満となるまで同様の処理を反復する。全てのベクトルU1〜U4のx成分について、X成分誤差を基準値未満とする値が定まると、演算部63は、次にベクトルU1〜U4のy成分について、上記と同様の手順により、Y成分誤差を基準値未満とする値を探索する。
すなわち、演算部63は、ベクトルU1のy成分U1yについて、例えば1画素の1/1000倍の幅で値を正方向又は負方向に変更する(ステップS39)。次に演算部63は、変更したベクトルU1の値に対応する変換式を求める(ステップS37)。次に演算部63は、新たな変換式に基づいて調整シート3のベクトルV1〜V4のY成分と、対応する固有調整シート103のベクトル(不図示)のY成分との間の誤差、すなわちY成分誤差を評価する(ステップS38)。Y成分誤差は、4成分について例えば最小自乗法を用いて評価される。演算部は、Y成分誤差が基準値未満となるまで、以上のステップS38、S39及びS37の処理を反復する。
ステップS37においてY成分誤差が基準値未満となると、演算部63は、例えばベクトルU3のy成分について、Y成分誤差が基準値未満となるまで同様の処理を反復する。以下同様に、ベクトルU2のy成分、及びベクトルU4のy成分について、Y成分誤差が基準値未満となるまで同様の処理を反復する。全てのベクトルU1〜U4のx成分についてX成分誤差を基準値未満とする値が定まり、y成分についてY成分誤差を基準値未満とする値が定まると(ステップS38で「誤差小」)、業者は処理を後処理(ステップS53)へ進める。なお、ステップS38の判定は、業者が、表示装置70に表示される誤差の数値を、基準値と比較することにより行っても良い。また、ステップS39におけるベクトルU1〜U4のx成分及びy成分の変更を、業者が入力装置71を通じて手動入力により行っても良い。
後処理では、業者は、マウス等の入力装置71を操作することにより、図6又は図9(a)に例示した表示装置70に表示された画像データ上で、対象面1の輪郭をトレースする(ステップS40)。すなわち、業者は、対象面1の輪郭上の各点を指定する。それに伴い、演算部63は、指定された各点の画像データ上の座標値を算出する。更に演算部63は、最後の標定処理(ステップS37)により定まった変換式に従って、L平面上の座標値としての輪郭上の各点の座標値を、L’平面上の座標値へ変換する。
対象面1が広いために、顧客が対象面1の撮影を複数回に分けて行う場合がある。この場合には顧客は、図10に例示するように、各撮影によって得られる画像データ11A,11Bの各々の中に複数(図10の例では2枚)のシートが入るように、例えば3枚のシート2A、3A(又は2B)、3Bを対象面1の上に配置した上で撮影を行うと良い。図10の例では、画像データ11Aには、対象面1の左側から中央へわたる部分と、その上に置かれたシート2A,3Aとが含まれており、画像データ11Bには、対象面1の中央から右側へわたる部分と、その上に置かれたシート2B,3Bとが含まれている。
業者は、ステップS33〜S40までの処理を画像データ11A、11Bについて個別に行った後に、入力装置71を操作することにより、演算部63に、ステップS40で得られた対象面1の輪郭上の各点の座標値を合成させる。このときに、図11が示すように、演算部63は、画像データ11A、11Bの双方に含まれるシート3A(又は2B)がL’平面上で重なり合うように合成を実行する(ステップS41)。顧客が対象面1の撮影を1回で行っている場合には、ステップS41の合成処理は無用である。
ステップS40又はS41が終了すると、業者は、入力装置71を操作することにより、対象面1の輪郭の寸法形状を目視により確認するために、ステップS40又はS41で得られた輪郭の座標値に基づく輪郭の画像を表示装置70に表示させたり、サンプルシート或いは敷物8の裁断を行うために、ステップS40又はS41で得られた座標値を表す座標データを裁断装置80へ出力させたりする(ステップS42)。
なお、情報処理装置60から裁断装置80へ送られる座標データは、ステップS40又はS41で得られた座標値のみでなく、それらの座標値を補間する座標値を含むものであっても良く、ステップS40又はS41で得られた座標値に基づいてそれらの座標値に最近接する所定の曲線の座標値に変換されたものであっても良い。裁断装置80がこれらの座標値に基づいて裁断を行う場合においても、ステップS40又はS41で得られた座標値に基づいて、即ち当該座標値に従って裁断を行う点に変わりはない。以上により、ステップS13(図2)の処理が終了する。
(3.その他の実施の形態)
上記の実施の形態の他に、本発明は以下の実施の形態を採ることが可能である。
(1)上記実施の形態では、シート2、3として、A3等の規格に基づく矩形のコピー用紙を用いる例を示したが、予め顧客との間で寸法形状を取り決めることができるものであって、基準点として4点以上を特定することができるものであれば、任意の寸法形状のシートを用いることが可能である。但し、A3等の規格に基づく矩形のコピー用紙は、顧客の側において、容易かつ低廉に入手が可能であり、且つ寸法形状の精度も高いため、シート2、3の具体例として好適である。
(2)上記実施の形態では、顧客がデジタルカメラ10により対象面1を撮影する例を示した。これに対し、顧客が銀塩カメラにより対象面1を撮影する場合にも、本発明は適用可能である。この場合には、顧客の側で撮影された画像(ネガ又はポジの何れも可)を、例えばスキャナで読み取り、画像データに変換し、この画像データを端末装置20からサービス提供業者が保有する情報処理装置60へ送信しても良く、撮影された画像をそのままサービス提供業者へ送付しても良い。後者の場合には、サービス提供業者が、スキャナを用いて画像を画像データへ変換し、情報処理装置60の入力部65を通じて記憶部62へ格納すると良い。
(3)上記実施の形態は、敷物を敷くべき対象面1の上に複数のシート2,3を配置して対象面1を撮影することにより得られた画像データを処理することにより、対象面1の寸法形状を精度良く再現するものであった。これに対して、対象面1の上に単一のシート2を配置して、対象面1を撮影することにより得られた画像データを処理することにより、対象面1の寸法形状を再現してもよい。この場合には、図3の処理手順において、調整用紙3のサイズを入力する処理(S34)、調整用紙3の基準点の位置を入力する処理(S36)、誤差判定処理(S38)及び調整処理(S39)を省略すると良い。基準シート2の座標値に基づく標定処理(S37)によって変換式が得られ、当該変換式に基づいて対象面1の輪郭の座標値が得られる(S40〜S42)。このような手順によっても、カメラ角の影響を補償して対象面1の輪郭の座標値が相応の精度で得られる。なお、このように対象面1の上に単一のシート2のみを配置する場合には、得られる対象面1の輪郭の座標値の精度を高める上で、シート2はなるべく対象面1の中央部付近に配置するのが望ましい。また、顧客が対象面1の撮影を複数回に分けて行う場合には、図10におけるシート3A又は2Bのように、複数の画像に基準シート2が共通に含まれるように撮影が行われると良い。
本発明の敷物製造方法及び敷物提供方法は、規定寸法のシートを配置した対象面を制限のないカメラ角度で撮影するという簡便な方法で得られた画像データに基づいて、対象面の寸法形状に合致した敷物を製造し且つ提供することを可能にするので、産業上有用である。
本発明の一実施の形態による敷物製造方法及び敷物提供方法の実施に用いられるシステム構成を示すブロック図である。 本実施の形態による敷物製造方法及び敷物提供方法の実行手順の概略を示すシーケンス図である。 図2のステップS13の処理手順を展開して示すフローチャートである。 レンズ歪を説明するためのデジタルカメラの光学系の概念図である。 レンズ歪の補正に用いられるパターンの平面図である。 デジタルカメラで撮影することにより得られた対象面の画像データが表示装置に表示された例を示す概略画面図である。 図6の画像データに基準点を指定したときの様子を示す概略画面図である。 画像データ上の平面Lと対象面1に沿った平面L’との間における基準シートの基準点の位置関係を例示する説明図である。 誤差判定処理と調整処理とを説明するための対象面1の模式図であり、(a)は対象面1の平面L上の画像データを示し、(b)は対象面1の平面L’上の画像データを示している。 対象面の撮影を2回に分けて行った場合の画像データを例示する概略説明図である。 対象面の輪郭上の各点の座標値の合成処理を示す説明図である。
符号の説明
1 対象面
2,2A,2B,3,3A,3B シート
7,8 敷物
10 デジタルカメラ
11A,11B 画像データ
20 端末装置
30 入力装置
50 ネットワーク
60 情報処理装置
70 表示装置
71 入力装置
80 裁断装置
90 搬送手段
100 顧客側備品
200 サービス提供業者側設備
300 敷物提供システム

Claims (6)

  1. 敷物を敷くべき対象面上に規定寸法のシートを配置して前記対象面を撮影することにより得られた画像データを取得する画像データ取得工程と、
    前記画像データ取得工程により取得された前記画像データに含まれる前記シートの画像と前記規定寸法の値とに基づいて前記画像データ上の任意の座標値を前記対象面上の座標値に対応づける変換式を導く演算工程と、
    前記画像データ上の前記対象面の輪郭の各点の座標値を前記変換式に基づいて前記対象面上の座標値に変換する変換工程と、
    前記変換工程で変換された前記座標値に従って敷物を裁断する敷物裁断工程と、を備える敷物製造方法。
  2. 前記画像データ取得工程は、前記対象面上に前記シートとして規定寸法の複数のシートを配置して前記対象面を撮影することにより得られた画像データを取得し、
    前記演算工程は、前記画像データ取得工程により取得された前記画像データに含まれる前記複数のシートの画像と前記規定寸法の値とに基づいて前記画像データ上の任意の座標値を前記対象面上の座標値に対応づける変換式を導く、請求項1記載の敷物製造方法。
  3. 前記画像データ取得工程は、前記画像データをネットワークを通じて取得する請求項1又は2記載の敷物製造方法。
  4. 前記変換工程で変換された前記座標値に従ってサンプルシートを裁断するサンプル裁断工程と、
    前記サンプルシートの寸法形状が前記対象面に適しているか否かについての判定結果を受け取る判定結果受領工程と、を更に備え、
    前記敷物裁断工程は、前記判定結果受領工程において前記寸法形状が適切であるとの判定結果を受領することを条件として実行される請求項1ないし3の何れかに記載の敷物製造方法。
  5. 請求項1ないし4の何れかに記載の敷物製造方法を実行する工程と、
    前記敷物裁断工程により裁断された前記敷物を前記対象面が所在する地へ搬送する敷物搬送工程とを備える敷物提供方法。
  6. 請求項4に記載の敷物製造方法を実行する工程と、
    前記サンプル裁断工程により裁断された前記サンプルシートを、前記判定工程より前に、前記対象面が所在する地へ搬送するサンプルシート搬送工程と、を備える敷物提供方法。
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