JP2006289067A - 超音波診断装置及びその制御プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】精度の高い、組織の移動若しくは変形に関するタイミングを映像化すること。
【解決手段】超音波を被検体S内にスキャンしたときの受信信号に基づいて制御部21により被検体Sの動きの速度の時間的変化を求め、この速度の時間的変化から被検体Sにおける動きのタイミングの違いをモニター20にカラー表示する。
【選択図】図1

Description

本発明は、被検体内に超音波パルスを送信してスキャンし、被検体からの反射波を受信し、被検体内の画像に基づいて組織の運動情報を求める超音波診断装置及びその制御プログラムに関する。
超音波診断装置は、超音波パルス反射法により体表から生体内の軟組織の断層像を無侵襲に得る。超音波診断装置は、超音波探触子から被検体内に超音波を送信し、被検体内部で音響インピーダンスの不整合により生じる反射波を超音波探触子で受信して受信信号を生成し、この受信信号に基づいて被検体の内部を画像化する。
この超音波診断装置は、他の医療用画像機器に比べて次の特長を有する。例えば小型で安価である。X線等の被爆がなく安全性が高い。血流イメージングが可能である。超音波診断装置は、例えば心臓、腹部の診断に用いられ、かつ泌尿器科及び産婦人科等で広く利用されている。超音波診断装置は、心臓の診断に有用であることが知られている。心筋等の生体組織の機能を客観的かつ定量的に評価することは、非常に有用である。
最近注目を集めている治療法として、重度心不全患者に対する心臓再同期療法(CRT)が挙げられる。この心臓再同期療法の適用可否の判定や治療の効果判定のための定量的評価に対しても超音波診断装置を用いることが試みられている。
心臓再同期療法について簡単に説明する。重度心不全患者は、心壁運動の収縮同期不全を併発することが多い。心臓は、電気信号の伝導によって動いている。重度心疾患の患者には、心室内伝導障害が発生することがある。心室内伝導障害は、心筋を運動させる電気信号の伝わる順序にずれが起きることである。心室内伝導障害は、このずれにより本来ほぼ同時に全体に電気信号が伝わる心室において、早く伝わる部分と遅く伝わる部分ができてしまうことがある。この結果、心壁の収縮が同期せず、血液を充分に送り出せなくなり、心不全の状態となる。
心臓再同期療法は、このような障害に対して人工的に電気信号を出して心臓に伝わる電気信号の順序を整え、心臓のポンプ機能を助ける治療である。具体的には、ペースメーカーを胸の皮膚の下に埋め込むことによりなされる。心臓再同期療法は、既に多数の患者に施されており、劇的な症状の改善が確認されている。
一方、心臓再同期療法を適応しても症状の改善が見られない症例がある。心不全症例である。心不全症例の患者は、全体の約3割確認されている。これは、心不全症例の原因が収縮同期不全であるか否かを正確に判断できないためである。
現状、心臓再同期療法の適応基準は、心電波形のQRS幅が130msec未満、左室駆出率(EF)が35%であることとされている。この基準では、心不全であるが収縮同期不全ではない患者も含まれてしまう。
そこで、超音波診断装置を用いた定量的評価法により収縮同期不全のみを抽出しようという技術が開発されている。この技術は、例えば特許文献1に開示されている。特許文献1は、心筋(心臓壁)の運動速度をドプラー法により検出し、この運動速度を演算・解析することを開示する。この技術は、心筋の複数部位における運動速度や変位などの経時変化のピークを自動的に検出できる。そして、この技術は、所定心時相から各ピークに到達するまでの時間を算出し、この時間に応じて心筋の超音波画像に色付ける。これにより、心筋全体の運動状態の違いがカラー画像として出力される。心筋の各部位における運動タイミングの違いが画像化できる。
超音波診断装置は、生体内の構造だけでなく組織の移動速度を組織ドプラー法により映像化することが実現されている。組織ドプラー法は、心臓の壁などの反射が強く比較的動きの遅い部位の速度を計測して二次元カラー表示する。近年では、組織の移動速度を組織ドプラー法により映像化する機能を応用して、さらに臨床上重要な情報を得る手法が提案されている。例えば、組織の移動速度分布像を用いた移動タイミングの影像法と、Velocity Gradient影像法と、Displacement影像法と、Strain影像法と、角度補正を用いたティッシュトラッキング法とである。
組織の移動速度分布像を用いた移動タイミングの影像法は、組織ドプラー法によって得られた組織の移動速度分布像を用い、各画素の組織移動速度がある閾値に達する時間やピークとなる時間をカラーコーディングする。これにより、組織の移動タイミングを映像化する、この影像法は、例えば特許文献2に開示されている。
Velocity Gradient影像法は、組織ドプラー法で得られた移動速度分布に対して一定距離離れた2点の速度差をこれら2点間の距離で除算し、局所のVelocity Gradientを取得する。そして、局所のVelocity Gradientの取得を画像の多数の点で行い、画像として表示する。
Displacement影像法は、組織ドブラ法で得られた移動速度分布に対して一定時間に含まれる各フレームの速度値にフレーム間時間差を乗算した値を積分し、組織の移動量を計算する。
Strain影像法は、Displacement影像法で得られた移動量分布像若しくはVelocity Gradient像を用いて組織の歪(Strain)分布像を得る。
Displacement像若しくはStrain像を得る際には、複数フレームの値を用いた積分処理が必要となる。通常考えられるように、複数フレームの同一画素の値を積分したのでは、移動している組織に対して同一組織の値を積算したことにならない。角度補正を用いたティッシュトラッキング法は、組織の移動を追いかけながら積算する必要がある。
しかしながら、上記移動タイミングの影像法では、以下の問題を生じる。
第1に、組織は動いている。このため、各フレームの同一画素の速度値を用いたのでは、同一組織の速度の最大時刻を表示しない。例えば、心臓の短軸像を考える。図11は例えばモニターに表示された被検体Sとしての例えば心臓の左室短軸像の模式図を示す。USは心臓の左室短軸像の外膜を表す。USは心臓の拡張末期における左室短軸像の内膜を表す。このUSは、心臓の収縮末期における左室短軸像の内膜を表す。
この心臓の短軸像に点Aを設定する。左室の心筋が短軸像で動いた場合、点Aは拡張末期において心腔内にある。点Aは収縮末期において心筋内である。図12は左室の心筋が短軸像で動いたときの収縮運動の速度変化を示す。点Aの速度の時間的変化は、後半において心筋の速度を反映している。これに対して点Aの速度の時間的変化は、前半において心腔内の速度となる。このため、心筋の移動速度のピークは正しく検出されない。
第2に、心筋の複数部位における運動速度や変位などの経時変化のピークを自動的に検出する。図13は時間経過に対する心筋のある部位の速度の変化を示す。この速度の変化は、頂上付近で平坦を示す。このような速度の変化が頂上付近で平坦な場合、ちょっとした変動でピーク位置の時刻が大きく動いてしまうことがある。
第3に、移動速度の変化の仕方が臨床的に有用である可能性もある。心筋が短時間で急激に収縮したのか、比較的長い時間でゆっくり収縮したのかを、ピーク時刻からは分からない。
第4に、速度は、周囲の心筋の影響を受けてしまう。速度は、心筋の移動をみる。速度は、心筋のその部分が収縮したかを見ているわけではない。例えば、心尖像の場合、心筋局所の移動速度は、心尖部からその部分に至る部分全体の収縮によって決まる。心筋局所の移動速度は、その部分の収縮の強さは表さない。よって、局所の収縮タイミングを表す指標としては、速度を用いることは必ずしも適切でない場合がある。
第5に、速度のピークは、最もActiveな時刻を表し完結時刻は表さない。例えば心筋が最も活発に収縮している時刻はわかる。ところが、いつ収縮期が終了したかはわからない。
従来、Velocity Gradient影像法、Displacement影像法、Strain影像法、又は角度補正を用いたティッシュトラッキング法のいずれかを用いる場合がある。これら場合についても、精度の高い、組織の移動若しくは変形に関するタイミングを映像化できるようにしたものが強く望まれている。
特開平10−262970号公報 特許第3187008号公報
本発明の目的は、精度の高い、組織の移動若しくは変形に関するタイミングを映像化し得る超音波診断装置及びその制御プログラムを提供することにある。
本発明の第1の局面に係る超音波診断装置は、被検体内に超音波を送信し、被検体からの反射波を受信して受信信号を出力するスキャン部と、スキャン部から出力される受信信号に基づいて被検体の動きの速度の時間的変化を求め、この速度の時間的変化から被検体における動きのタイミングの違いを表示する演算表示部とを具備する。
本発明の第2の局面に係る超音波診断装置は、被検体内に超音波を送信し、被検体からの反射波を受信して受信信号を出力するスキャン部と、スキャン部から出力される受信信号に基づいて被検体の動きの速度を検出する検出部と、検出部により検出された被検体の動きの速度によりstrain値、velocity gradient値又はdisplacement値の少なくとも1つの値を求め、この値の変化から被検体における動きのタイミングの違いを表示する演算表示部とを具備する。
本発明によれば、精度の高い、組織の移動若しくは変形に関するタイミングを映像化し得る超音波診断装置及びその制御プログラムを提供できる。
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は超音波診断装置のブロック構成図を示す。超音波プローブ11には、送信部12と受信部13とが接続されている。超音波プローブ11は、複数の圧電振動子と、各圧電振動子に設けられる整合層と、各圧縮振動子から後方への超音波の伝播を防止するバッキング材等とを有する。各圧電振動子は、送信部12からの駆動信号に基づいて超音波パルスを発生し、被検体Sからの反射波を受信して電気信号に変換する。従って、超音波プローブ11は、例えば被検体S内に超音波パルスを送信する。被検体S内に送信された超音波パルスは、被検体S内の体内組織や血流等の音響インピーダンスの不連続面で次々と反射し、反射波として超音波プローブ11に入射する。超音波プローブ11は、反射波を受信して電気信号に変換出力する。
送信部12は、超音波プローブ11の各圧縮振動子に駆動信号を送出し、超音波パルスを発生させる。送信部12は、各圧縮振動子に送出する駆動信号の位相を予め設定された一定範囲で制御する。送信部12は、各圧縮振動子の駆動を位相制御し、送信する超音波パルスをスキャンさせる。
受信部13は、超音波プローブ11からの電気信号を増幅して出力する。
ビーム形成部14は、受信部13から出力される電気信号をデジタル変換し、このデジタル電気信号を所定の時間だけ遅延し、この後、整相加算し、フォーカシングを行う。ビーム形成部14は、フォーカシングした信号をB/M(Bモード/Mモード)処理部15とCFM(カラードプラーモード)処理部16とに供給する。
B/M処理部15は、ビーム形成部14の出力信号に対してバンドパスフィルタ処理を施し、この後、その包絡線成分を検出し、LOG圧縮処理を行う。B/M処理部15は、エッジ強調等の処理を行ってもよい。
CFM処理部16は、ビーム形成部14の出力信号に対してハイパスフィルタ処理を行い、この後、自己相関処理を行う。ハイパスフィルタ処理は、組織信号と血流信号とを分離する。ハイパスフィルタ処理は、例えばMTIフィルタ若しくはWallフィルタを有する。本発明は、組織ドプラー法を前提とする。この場合、MTIフィルタは、全周波数通過若しくはローパスフィルタとなる。これにより、MTIフィルタは、組織信号を通過させる。その他、ハイパスフィルタ処理は、組織信号を低減・削除するための非線形処理を行う場合もある。自己相関処理は、血流や組織の移動速度を検出する。
第1のスキャンコンバータ17は、B/M処理部15の出力信号を超音波パルスの送受信に対応した位置にマッピングし、1フレームずつ複数の画像データを逐次作成する。
第2のスキャンコンバータ18は、CFM処理部16の出力信号を超音波パルスの送受信に対応した位置にマッピングし、1フレームずつ複数の画像データを逐次作成する。
ビデオインタフェース部19は、第1のスキャンコンバータ17から出力されるB/M用の画像データ、又は第2のスキャンコンバータ18から出力されるCFM用の画像データを入力し、これら画像データと画像に関する様々な情報とを組み合わせ、レイアウトした超音波画像をモニター20に表示する。
制御部21は、送信部12と、受信部13と、ビーム形成部14と、B/M処理部15と、CFM処理部16と、第1のスキャンコンバータ17と、第2のスキャンコンバータ18と、ビデオインタフェース部19とを制御する。制御部21は、B/M処理部15の出力信号、CFM処理部16の出力信号、第1と第2のスキャンコンバータ17、18からそれぞれ出力される各画像データを取り込む。
制御部21は、第1のスキャンコンバータ17と第2のスキャンコンバータ18とにより逐次作成される画像データ上における画素を制御点として設定し、後続して作成される各フレームの画像データ上における制御点の移動を追跡し、各フレームの画像データ間の相関処理を行って制御点の速度を求め、この速度の変化から被検体Sにおける動きのタイミングの違いをモニター20に表示する。
制御部21は、制御点を画像データにおける全ての画素又は一部の画素に設定する。
制御部21は、演算表示部としての第1の処理部21aと、第2の処理部21bと、カラー表示部21cとを有する。第1の処理部21aは、時間経過に対する被検体Sの組織の動きの速度の変化の各ピーク位置を求める。
第2の処理部21bは、第1の処理部21aにより求められた各ピーク位置に基づいて被検体Sの収縮運動による組織の動きのタイミングの違いを求める。
第2の処理部21bは、第1のスキャンコンバータ17と第2のスキャンコンバータ18とにより逐次作成される各画像データから超音波画像をモニター20に表示する。第2の処理部21bは、モニター20に表示する超音波画像に対して被検体Sの収縮運動による組織の動きのタイミングの違いを例えば並べて表示する。これにより、第2の処理部21bは、被検体Sの組織の動きの急峻、緩慢を表示する。
カラー表示部21cは、第2の処理部21bにより求められた被検体Sの組織の動きのタイミングの違いをモニター20にカラー表示する。
制御部21は、B/M処理部15及びCFM処理部16の各出力信号を入力し、スキャンコンバーションを行って被検体Sの組織の動きのタイミングの違いの解析を行ってもよい。
なお、制御部21には、記憶部22が接続されている。第1のスキャンコンバータ17と第2のスキャンコンバータ18とにより逐次作成される画像データは、パーソナルコンピュータ23に送られている。
次に、上記の如く構成された装置の動作について説明する。
先ず、被検体Sの診断処理が開始されると、送信部12は、超音波プローブ11の各圧縮振動子に駆動信号を送出する。このとき、送信部12は、各圧縮振動子に送出する駆動信号の位相を予め設定された一定範囲で制御する。これにより、超音波プローブ11は、例えば被検体S内に超音波パルスをスキャンして送信する。被検体S内に送信された超音波パルスは、被検体S内の体内組織や血流等の音響インピーダンスの不連続面で次々と反射し、反射波として超音波プローブ11に入射する。超音波プローブ11は、反射波を受信して電気信号に変換出力する。受信部13は、超音波プローブ11からの電気信号を増幅して出力する。
ビーム形成部14は、受信部13から出力される電気信号をデジタル変換し、このデジタル電気信号を所定の時間だけ遅延し、この後、整相加算し、フォーカシングを行う。
B/M処理部15は、ビーム形成部14の出力信号に対してバンドパスフィルタ処理を施し、この後、その包絡線成分を検出し、LOG圧縮処理を行う。
これと共にCFM処理部16は、ビーム形成部14の出力信号に対して例えばMTIフィルタによりハイパスフィルタ処理を行って組織信号と血流信号とを分離する。次に、CFM処理部16は、組織信号と血流信号とに対して自己相関処理を行って血流や組織の移動速度を検出する。
第1のスキャンコンバータ17は、B/M処理部15の出力信号を超音波パルスの送受信に対応した位置にマッピングし、1フレームずつ複数の画像データを逐次作成する。
これと共に第2のスキャンコンバータ18は、CFM処理部16の出力信号を超音波パルスの送受信に対応した位置にマッピングし、1フレームずつ複数の画像データを逐次作成する。
ビデオインタフェース部19は、第1のスキャンコンバータ17から出力されるB/M用の画像データ、又は第2のスキャンコンバータ18から出力されるCFM用の画像データを入力し、これら画像データと画像に関する様々な情報とを組み合わせ、レイアウトした被検体S内の超音波画像をモニター20に表示する。
図11はモニター20に表示された被検体Sとしての例えば心臓の左室短軸像の模式図を示す。USは心臓の左室短軸像の外膜を表す。USは心臓の拡張末期における左室短軸像の内膜を表す。このUSは、心臓の収縮末期における左室短軸像の内膜を表す。この心臓の短軸像に点Aを設定する。左室の心筋が短軸像で動いた場合、点Aは拡張末期において心腔内にある。点Aは収縮末期において心筋内である。図12は左室の心筋が短軸像で動いたときの収縮運動の速度変化を示す。点Aの速度の時間的変化は、後半において心筋の速度を反映している。これに対して点Aの速度の時間的変化は、前半において心腔内の速度となる。このため、心筋の移動速度のピークは正しく検出されない。
これに対して本実施の形態の制御部21は、図2に示す制御処理フローチャートを実行する。
制御部21は、第1と第2のスキャンコンバータ17、18により作成される各フレームの画像データを取り込んで例えば記憶部22に一時記憶する。制御部21は、ステップ#1において、第1と第2のスキャンコンバータ17、18から取り込んだ1フレームの画像データの全ての画素に各制御点を自動的に設定する。なお、制御部21は、1フレームの画像データの少なくとも一部を構成する各画素に制御点を設定してもよい。但し、これ以下、説明の都合上により2つの制御点についてのみ説明する。
図3はフレームFの画像データ上に設定した2つの制御点C、Cを示す。これら制御点C、Cは、心臓の収縮運動による組織の移動する速度変化を求めるために設定される。
次に、制御部21は、ステップ#2において、フレームFよりも後続して作成されるフレームFの画像データ上における各制御点C、Cの移動を追跡する。各制御点C、Cは、各フレームF、Fの各画像データ上における心臓の同一組織を追跡する。追跡は、組織ドプラー法により得られる速度情報を用いて行われる。これにより、各フレームFとFの各画像データ間における各制御点C、Cの移動が追跡される。
制御部21は、各フレームFとFの各画像データ上における各制御点C、Cの各移動距離と各フレームFとFの各画像データの各間隔とに基づいて各制御点C、Cの各速度値を求める。なお、各フレーム間の移動距離は、次式により求められる。
次のフレームまでの移動距離=速度値×フレーム間時間(一定) …(1)
制御部21は、各制御点C、Cの速度値を例えば記憶部22に記憶する。
次に、制御部21は、ステップ#3において、全フレームF〜Fnの画像データ上における各制御点C、Cの速度値を求めることを終了したか否かを判断する。この判断の結果、終了していなければ、制御部21は、ステップ#4からステップ#2に戻り、フレームFと次のフレームFの画像データ上における各制御点C、Cを追跡する。これにより、制御部21は、各フレームFとFの各画像データ上における各制御点C、Cの各移動距離と各フレームF〜Fnの各画像データの各間隔とに基づいて各制御点C、Cの各速度値を求める。制御部21は、各制御点C、Cの速度値を例えば記憶部22に記憶する。
以下、同様に、制御部21は、ステップ#2からステップ#4を繰り返し、全フレームF〜Fnの各画像データ間における各制御点C、Cを追跡し、これら制御点C、Cの速度値を求める。制御部21は、各制御点C、Cの各速度値を例えば記憶部22に記憶する。なお、記憶部22には、全フレームF〜Fnの各画像データにおける全ての画素における各制御点の各速度値が記憶される。
全フレームF〜Fnの各画像データ間における各制御点C、Cの速度値が求められると、制御部21は、ステップ#5において、記憶部22に記憶した全フレームF〜Fnの各画像データ間の各制御点C、Cの各速度値を読み出し、各制御点C、Cの各速度の時間的変化を求める。
図4は時間経過に対する各制御点C、Cの各速度の各変化曲線を示す。これら変化曲線は、心臓に各制御点C、Cおける動きの速度の変化を示す。同図から心臓の収縮運動において制御点Cにて観測された組織よりも制御点Cにて観測された組織の方が遅れて動いていることが分かる。
制御点の変化曲線は、全フレームF〜Fnの各画像データにおける全ての画素において求められている。これにより、被検体Sである心臓全体における各制御点の各変化曲線が求められる。
第1の処理部21aは、2つの制御点C、Cの各変化曲線における各ピーク位置を求める。図4は各制御点C、Cの各変化曲線における各ピーク位置P、Pを示す。同図13各ピーク位置P、Pが異なる。
第2の処理部21bは、第1の処理部21aにより求められた各ピーク位置に基づいて被検体Sの収縮運動による組織の動きのタイミングの違いを求める。第2の処理部21bは、図4に示すような各制御点C、Cの各変化曲線における各ピーク位置P、P
モニター20に表示してもよい。各ピーク位置P、Pが異なることから各制御点C、Cにおける被検体Sの収縮運動による組織の動きのタイミングが異なることが分かる。心臓の収縮運動による組織の動きのタイミングが異なるのは、心壁運動の収縮同期不全であると診断できる。
なお、図5は正常な心臓における2つの制御点C、Cの各変化曲線における各ピーク位置P、Pを示す。同図13各ピーク位置P、Pが略同一である。これにより、各制御点C、Cにおける被検体Sの収縮運動による組織の動きのタイミングが略同一であることが分かる。
次に、制御部21は、ステップ#6において、画像データの全ての画素において求められた各制御点C、Cを含む全変化曲線に基づいて例えば各制御点C、Cの移動の画像データを作成する。
次に、カラー表示部21cは、ステップ#7において、画像データの全ての画素において求められた各制御点C、Cを含む全変化曲線に基づいて被検体Sである心臓の収縮運動による組織の動きのタイミングの違いをカラーコーディングしてモニター20に表示する。
具体的にカラー表示部21cは、例えば図6に示すように各制御点C、Cを含む全変化曲線に対してカラーバーCBを設定する。カラーバーCBは、例えば時間経過が遅くなると共に例えば緑色から赤色に変化する配色になっている。カラーバーCBの配色は、緑色から赤色に限らず、他の色を用いてもよい。カラーバーCBは、各制御点C、Cを含む全変化曲線の各ピーク位置P、Pを含む長さに設定されている。すなわち、カラーバーCBは、心臓の収縮運動による組織の動きのタイミングの相違により生じる各ピーク位置P、Pの違いを区分するために設定される。
カラー表示部21cは、各ピーク位置P、Pに対応する色をカラーバーCBから求め、これら色を各制御点C、Cのカラーとしてコーディングする。例えば、制御点Cの変化曲線のピーク位置Pは、緑色にコーディングする。制御点Cの変化曲線のピーク位置Pは、赤色にコーディングする。このようにして画像データの全ての画素において求められた各制御点の各変化曲線のピーク位置の色をコーディングする。
次に、制御部21は、ステップ#8において、各制御点C、Cの移動の画像データ、カラーコーディングの画像データをビデオインタフェース部19に送る。このビデオインタフェース部19は、第1のスキャンコンバータ17から出力されるB/M用の画像データ、又は第2のスキャンコンバータ18から出力されるCFM用の画像データを入力し、これら画像データと各制御点C、Cの移動の画像データ、カラーコーディングの画像データ、さらには画像に関する様々な情報とを組み合わせ、レイアウトした被検体S内の超音波画像をモニター20に表示する。
図7はモニター20に表示された超音波画像の一例を示す。この超音波画像は、心臓の収縮運動を動画で表示する。この超音波画像は、心臓の収縮末期の画像を示す。全制御点のうち例えば制御点Cの変化曲線のピーク位置Pは、緑色にコーディングされて表示される。制御点Cの変化曲線のピーク位置Pは、赤色にコーディングされて表示される。従って、心臓の超音波画像において緑色と赤色とがコーディングされて表示されている。コーディングされた色が緑色と赤色とで異なることは、心臓の収縮運動による組織の動きのタイミングが異なることを示す。この結果、モニター20に表示された超音波画像のコーディングの色から心壁運動の収縮同期不全であることが診断できる。
一方、図8は正常な心臓における各制御点C、Cの各変化曲線に設定したカラーバーCBを示す。各ピーク位置P、Pは、略同一位置となっている。これにより、全制御点のうち例えば制御点Cの変化曲線のピーク位置Pは、緑色にコーディングされて表示される。制御点Cの変化曲線のピーク位置Pも緑色にコーディングされて表示される。従って、モニター20に表示された超音波画像は、例えば図9に示すように緑色一色でコーディングされて表示される。この結果、モニター20に表示された超音波画像のコーディングの色から正常な心臓であることが診断できる。
なお、上記処理において、組織ドプラー法で得られた速度像をそのまま用いてもよいが、角度補正を最初に行い、角度補正された速度像を用いるようにすれば正確な結果が得られる。
このように上記第1の実施の形態によれば、画像データ上に例えば制御点C、Cを設定し、全フレームF〜Fnの各画像データ間における各制御点C、Cを追跡し、これら制御点C、Cの速度値を求め、これら各制御点C、Cの各変化曲線を求める。そして、これら制御点C、Cの各変化曲線の時間経過に対する各ピーク位置P、Pに対応する色をコーディングする。これにより、例えば心臓の収縮運動による組織の動きのタイミングの違いが色の違いにより表示される。
この結果、正常な心臓であれば、心臓の全体が略同一タイミングで移動するので、超音波画像は、例えば緑色一色でコーディングされて表示される。これに対して心臓が心壁運動の収縮同期不全であれば、心臓の収縮運動による組織の動きのタイミングに違いが生じる。これにより、超音波画像は、例えば緑色と赤色とでコーディングされて表示される。従って、心臓の収縮運動による組織の動きのタイミングの違いが視覚的に認識できる。例えば収縮同期不全が診断できる。
なお、第1の処理部21aは、図4に示すように例えば2つの制御点C、Cの各変化曲線における各ピーク位置P、Pを求めているが、これに限らず、各変化曲線の重心位置又は標準偏差の位置を求めてもよい。
次に、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、上記第1の実施の形態と同一部分の説明は省略し、相違するところを説明する。
制御部21は、第1のスキャンコンバータ17と第2のスキャンコンバータ18とにより逐次作成される画像データ上における全画素を制御点として設定する。制御部21は、後続して作成される各フレームの画像データ上における各制御点から被検体Sの動きの速度を検出する。
制御部21は、被検体Sの動きの速度によりstrain値、velocity gradient値又はdisplacement値の少なくとも1つの値を求める。制御部21は、strain値、velocity gradient値又はdisplacement値の少なくとも1つの値の時間的変化から被検体Sにおける動きのタイミングの違いをモニター20にカラー表示する。
次に、上記の如く構成された装置の動作について図10に示す制御処理フローチャートに従って説明する。
制御部21は、第1と第2のスキャンコンバータ17、18により作成される各フレームの画像データを取り込んで例えば記憶部22に一時記憶する。制御部21は、ステップ#10において、第1と第2のスキャンコンバータ17、18から取り込んだ1フレームの画像データの全画素に各制御点を設定する。制御点は、画像データの少なくとも一部を構成する各画素に設定してもよい。但し、ここでも説明の都合上、2つの制御点についてのみ説明する。
制御部21は、ステップ#11において、フレームFよりも後続して作成されるフレームFの画像データ上における2つの制御点C、Cの移動を追跡する。制御部21は、各フレームFとFの各画像データ上における各制御点C、Cを追跡しながら各制御点C、Cの移動速度を検出する。制御部21は、各制御点C、Cの移動速度から各strain値を求める。strain値は、各制御点C、C間の距離が例えば各フレームF、F間でどれだけ変化したかを示す。
従って、フレームFの画像データ上の制御点CとフレームFの画像データ上の制御点Cと間のstrain値が求められる。これと共にフレームFの画像データ上の制御点CとフレームFの画像データ上の制御点Cと間のstrain値が求められる。制御部21は、各制御点C、Cの各strain値を例えば記憶部22に記憶する。
次に、制御部21は、ステップ#12において、全フレームF〜Fnの画像データ上における各制御点C、Cの各strain値を求めることを終了したか否かを判断する。この判断の結果、終了していなければ、制御部21は、ステップ#13からステップ#11に戻り、フレームFと次のフレームFの画像データ上における各制御点C、Cを追跡する。これにより、制御部21は、各フレームFとFの各画像データ上における各制御点C、Cの各strain値を求める。
以下、同様に、制御部21は、ステップ#11からステップ#13を繰り返し、全フレームF〜Fnの各画像データ間における各制御点C、Cを追跡し、これら制御点C、C間の各strain値を求める。
全フレームF〜Fnの各画像データ間における各制御点C、C間の各strain値が求められると、制御部21は、ステップ#14において、記憶部22に記憶した全フレームF〜Fnの各画像データ間の各制御点C、C間の各strain値を読み出し、各制御点C、Cにおける各strain値の時間的変化を示す各変化曲線を求める。制御点の変化曲線は、全フレームF〜Fnの各画像データにおける全ての画素において求められているので、心臓全体における制御点の変化曲線が求められる。
次に、制御部21は、ステップ#15において、画像データの全ての画素において求められた各制御点C、Cを含む全変化曲線に基づいて例えば各制御点C、Cの移動の画像データを作成する。
次に、第1の処理部21aは、各制御点C、Cを含む全制御点の各変化曲線における各ピーク位置を求める。
次に、第2の処理部21bは、ステップ#16において、画像データの全ての画素において求められた各制御点C、Cを含む全変化曲線に基づいて心臓等の被検体Sの収縮運動による組織の動きのタイミングの違いをモニター20に表示する。
具体的にカラー表示部21cは、例えば上記図6に示すのと同様に、各制御点C、Cを含む全変化曲線に対してカラーバーCBを設定する。
カラー表示部21cは、各ピーク位置P、Pに対応する色をカラーバーCBから求め、これら色を各制御点C、Cのカラーとしてコーディングする。例えば、制御点Cの変化曲線のピーク位置Pは、緑色にコーディングする。制御点Cの変化曲線のピーク位置Pは、赤色にコーディングする。このようにして画像データの全ての画素において求められた各制御点の各変化曲線のピーク位置の色をコーディングする。
次に、制御部21は、ステップ#17において、各制御点C、Cの移動の画像データ、カラーコーディングの画像データをビデオインタフェース部19に送る。このビデオインタフェース部19は、第1のスキャンコンバータ17から出力されるB/M用の画像データ、又は第2のスキャンコンバータ18から出力されるCFM用の画像データを入力し、これら画像データと各制御点C、Cの移動の画像データ、カラーコーディングの画像データ、さらには画像に関する様々な情報とを組み合わせ、レイアウトした被検体S内の超音波画像をモニター20に表示する。
この結果、被検体Sが心壁運動の収縮同期不全であれば、上記図7に示す超音波画像と同様に、モニター20に表示される超音波画像は、緑色と赤色とがコーディングされる。従って、コーディングされた色が緑色と赤色とで異なることから心壁運動の収縮同期不全であることが認識できる。
一方、被検体Sが正常な心臓であれば、モニター20に表示される超音波画像は、例えば図9に示すように緑色一色でコーディングされて表示される。これにより、正常な心臓であることが認識できる。
このように上記第2の実施の形態によれば、画像データ上に例えば制御点C、Cを設定し、全フレームF〜Fnの各画像データ間における各制御点C、Cを追跡し、各フレームの各制御点C、Cにおける各strain値を求め、各制御点C、Cにおける各strain値の各変化曲線を求める。これにより、上記第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
本発明は、上記各実施の形態に限定されるものでなく次の通り変形してもよい。
例えば、パーソナルコンピュータ23は、第1及び第2のスキャンコンバータ17、18から出力される各画像データを取り込む。パーソナルコンピュータ23は、各画像データを処理して例えば被検体Sの組織の運動を解析してもよい。
制御部21は、2つの制御点C、Cの速度値又はstrain値に限らず、velocity gradient値又はdisplacement値の少なくとも1つの値を求めてもよい。Velocity Gradient値は、組織ドプラー法で得られた移動速度分布に対して一定距離離れた2点の速度差をこれら2点間の距離で除算して取得する。Velocity Gradient値の取得は、各画像データの全画素で行う。Displacement値は、組織ドブラ法で得られた移動速度分布に対して一定時間に含まれる各フレームの速度値にフレーム間時間差を乗算した値を積分し、組織の移動量として求める。Displacement値は、被検体S内における組織が任意の時間内にどれだけ移動したかを示す。制御部21は、全ての制御点における各velocity gradient値又は各displacement値の時間的変化を示す各変化曲線を求める。
上記各実施の形態は、制御点の速度値、strain値、velocity gradient値又はdisplacement値を求めて記憶部22に記憶し、この後に自動的に速度値、strain値、velocity gradient値又はdisplacement値の変化曲線を求めている。これに限らず、制御部21は、制御点の速度値、strain値、velocity gradient値又はdisplacement値を一旦記憶部22に記憶する。この後、制御部21は、例えばユーザの指示の入力を待つ。ユーザの指示が制御部21に入力されると、制御部21は、速度値、strain値、velocity gradient値又はdisplacement値の変化曲線を求めるようにしてもよい。
その他、超音波診断装置の構成、制御部の機能、タイミング画像生成手順及びその内容、制御点の変化量の種類等についても、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
本発明に係わる超音波診断装置の第1の実施の形態を示すブロック構成図。 同装置における制御処理フローチャート。 同装置において画像データ上に設定した2つの制御点の移動例を示す図。 同装置により求められる収縮同期不全の心臓における時間経過に対する各制御点の各変化曲線における各ピーク位置を示す図。 同装置により求められる正常な心臓における時間経過に対する各制御点の各変化曲線における各ピーク位置を示す図。 同装置による収縮同期不全の心臓に対するカラーバーを用いたカラーコーディングを示す図。 同装置のモニターに表示された収縮同期不全の心臓のカラーコーディングされた超音波画像の一例を示す図。 同装置による正常な心臓に対するカラーバーを用いたカラーコーディングを示す図。 同装置のモニターに表示された正常な心臓のカラーコーディングされた超音波画像の一例を示す図。 本発明に係わる超音波診断装置の第2の実施の形態における制御処理フローチャート。 心臓の左室短軸像を示すモニター表示例の模式図。 左室の心筋が短軸像で動いたときの収縮運動の速度変化を示す図。 時間経過に対する心筋のある部位の速度の変化を示す図。
符号の説明
11:超音波プローブ、12:送信部、13:受信部、14:ビーム形成部、15:B/M(Bモード/Mモード)処理部、16:CFM(カラードプラーモード)処理部、17:第1のスキャンコンバータ、18:第2のスキャンコンバータ、19:ビデオインタフェース部、20:モニター、21:制御部、21a:第1の処理部、21b:第2の処理部、21c:カラー表示部、22:記憶部、23:パーソナルコンピュータ。

Claims (19)

  1. 被検体内に超音波を送信し、前記被検体からの反射波を受信して受信信号を出力するスキャン部と、
    前記スキャン部から出力される前記受信信号に基づいて前記被検体の動きの速度の時間的変化を求め、この速度の時間的変化から前記被検体における動きのタイミングの違いを表示する演算表示部と、
    を具備することを特徴とする超音波診断装置。
  2. 前記スキャン部から出力される前記受信信号に基づいて前記被検体内の画像データを逐次作成する画像データ作成部を有し、
    前記演算表示部は、前記画像データ作成部により逐次作成された前記画像データ上に制御点を付し、逐次作成される前記画像データ上の前記制御点の移動を追跡して前記被検体の動きの速度の時間的変化を求め、この速度の時間的変化から前記被検体における動きのタイミングの違いを表示する、
    ことを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  3. 前記画像データ作成部は、前記画像データを時間の経過と共に複数フレーム作成し、
    前記演算表示部は、前記画像データにおける画素を前記制御点とし、後続して作成される前記各フレームの前記画像データ上における前記制御点の移動を追跡して前記制御点の速度の時間的変化を求め、この速度の時間的変化に基づいて前記被検体における動きのタイミングの違いを表示することを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  4. 前記演算部は、前記制御点を前記画像データにおける全ての前記画素又は一部の前記画素に設定することを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  5. 前記被検体は、組織から成り、
    前記演算表示部は、前記被検体の前記組織の動きの速度の時間的変化の各ピーク位置を求める第1の処理部と、
    前記第1の処理部により求められた前記各ピーク位置に基づいて前記組織の動きのタイミングの違いを求め、この動きのタイミングの違いを表示する第2の処理部と、
    を有することを特徴とする請求項1記載の超音波診断装置。
  6. 前記被検体の前記組織の動きのタイミングの違いをカラー表示するカラー表示部を有することを特徴とする請求項5記載の超音波診断装置。
  7. 前記被検体は、収縮運動し、
    前記カラー表示部は、前記被検体の収縮運動による前記被検体の各部位における前記組織の動きのタイミングの違いをカラー表示することを特徴とする請求項6記載の超音波診断装置。
  8. 前記第1の処理部は、前記被検体の前記組織の動きの速度の時間的変化の重心又は標準偏差を求めることを特徴とする請求項5記載の超音波診断装置。
  9. ディスプレイ装置を有し、
    前記カラー表示部は、前記画像データ作成部により逐次作成される前記画像データから超音波画像を前記ディスプレイ装置に表示し、かつ前記組織の動きのタイミングの違いの前記カラー表示を前記超音波画像に重ねて表示する、
    ことを特徴とする請求項6記載の超音波診断装置。
  10. 被検体内に超音波を送信し、前記被検体からの反射波を受信して受信信号を出力するスキャン部と、
    前記スキャン部から出力される前記受信信号に基づいて前記被検体の動きの速度を検出し、前記被検体の動きの速度によりstrain値、velocity gradient値又はdisplacement値の少なくとも1つの値を求め、この値の時間的変化から前記被検体における動きのタイミングの違いを表示する演算表示部と、
    を具備することを特徴とする超音波診断装置。
  11. 前記スキャン部から出力される前記受信信号に基づいて前記被検体内の画像データを複数フレーム逐次作成する画像データ作成部を有し、
    前記演算表示部は、前記画像データにおける画素を前記制御点とし、後続して作成される前記各フレームの前記画像データ上における前記制御点の前記strain値、前記velocity gradient値又は前記displacement値の少なくとも1つの値を求める、
    ことを特徴とする請求項10記載の超音波診断装置。
  12. 前記演算表示部は、前記制御点を前記画像データにおける全ての前記画素又は一部の前記画素に設定することを特徴とする請求項10記載の超音波診断装置。
  13. 前記演算表示部は、前記strain値、前記velocity gradient値又は前記displacement値の少なくとも1つの値の変化のピーク位置を求める第1の処理部と、
    前記第1の処理部により求められた前記ピーク位置に基づいて前記被検体における動きのタイミングの違いを求める第2の処理部と、
    を有することを特徴とする請求項10記載の超音波診断装置。
  14. 前記第1の処理部は、前記strain値、前記velocity gradient値又は前記displacement値の少なくとも1つの値の変化の重心又は標準偏差を求めることを特徴とする請求項13記載の超音波診断装置。
  15. 前記被検体の前記組織の動きのタイミングの違いをカラー表示するカラー表示部を有することを特徴とする請求項13記載の超音波診断装置。
  16. 前記被検体は、収縮運動し、
    前記カラー表示部は、前記被検体の収縮運動による前記被検体の各部位における前記組織の動きのタイミングの違いをカラー表示することを特徴とする請求項15記載の超音波診断装置。
  17. ディスプレイ装置を有し、
    前記カラー表示部は、前記画像データ作成部により逐次作成される前記画像データから超音波画像を前記ディスプレイ装置に表示し、かつ前記組織の動きのタイミングの違いの前記カラー表示を前記超音波画像に重ねて表示する、
    ことを特徴とする請求項15記載の超音波診断装置。
  18. スキャン部から超音波を被検体内に送信し、前記被検体からの反射波を受信して受信信号を出力し、
    前記スキャン部から出力される前記受信信号に基づいて前記被検体の動きの速度の時間的変化を求め、この速度の時間的変化から前記被検体における動きのタイミングの違いを表示する、
    ことを特徴とする超音波診断装置の制御プログラム。
  19. スキャン部から超音波を被検体内に送信し、前記被検体からの反射波を受信して受信信号を出力し、
    前記受信信号に基づいて前記被検体の動きの速度を検出し、
    前記検出された前記被検体の動きの速度によりstrain値、velocity gradient値又はdisplacement値の少なくとも1つの値を求め、この値の時間的変化から前記被検体における動きのタイミングの違いを表示する、
    ことを特徴とする超音波診断装置の制御プログラム。
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