JP2006285959A - 顔判別装置の学習方法、顔判別方法および装置並びにプログラム - Google Patents

顔判別装置の学習方法、顔判別方法および装置並びにプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】顔判別装置の学習方法において、本来学習させたい画像上の特徴部分を的確に学習させることを可能にする。
【解決手段】学習用顔画像の顔の向きや天地方向を揃えるだけでなく、学習用顔画像として、顔判別装置の判別すべき顔の向きおよび顔判別装置が用いられる顔検出上の処理の種類のうち少なくとも一方に応じて決定される所定の顔領域の画像のみを用いるようにする。例えば、判別すべき顔の向きが正面であり、上記処理の種類が、顔候補を抽出する前段処理と抽出した顔候補を絞り込む後段処理とを有する顔検出処理における後段処理である場合、顔領域を、両目、鼻および上唇のみを囲む領域の画像に限定する。
【選択図】図14

Description

本発明は、デジタル画像が顔画像であるか否かを判別する顔判別装置の学習方法、顔判別方法および装置並びにそのためのプログラムに関するものである。
従来、デジタルカメラによって撮影されたスナップ写真における人物の顔領域の色分布を調べてその肌色を補正したり、監視システムのデジタルビデオカメラで撮影されたデジタル映像中の人物を認識したりすることが行われている。このような場合、デジタル画像中の人物の顔に対応する顔領域を検出する必要がある。このため、画像が顔を表す画像であるか否かを判別する種々の手法が提案されている。
例えば、非特許文献1は、顔を検出する際に用いられる特徴量である輝度値を正規化し、顔について学習を行ったニューラルネットワークの学習結果を参照して、画像が顔画像であるか否かを判別する手法である。また、非特許文献2は、画像中に含まれるエッジのような高周波成分を対象物の検出に使用する特徴量として求めてこの特徴量を正規化し、ブースティングと称されるマシンラーニング(machine learning)の手法を用いての特徴量についての学習結果を参照して、画像が対象物を表す画像であるか否かを判別する手法である。これら非特許文献1,2の手法は、顔等の対象物の検出に使用する特徴量を正規化しているため、画像が対象物を表す画像であるか否かを精度よく判別することができる。
また、所定対象物を表す画像であることが分かっている複数のサンプル画像と、所定対象物を表す画像でないことが分かっている複数のサンプル画像とからなる多数のサンプル画像群のそれぞれから算出された特徴量を、マシンラーニングの手法によりあらかじめ学習することにより得られた、特徴量の入力により所定対象物を表す画像と所定対象物を表さない画像とを判別するための基準値を出力する複数の識別器を備え、この複数の識別器から出力された基準値の重み付け総和があらかじめ定めた閾値を超えた場合に、判別対象画像が所定対象物を表す画像であると判別する手法が本出願人により提案されている(特許文献2〜4参照)。
また、顔を表す画像であることが分かっている複数のサンプル画像と、顔を表す画像でないことが分かっている複数のサンプル画像とからなる多数のサンプル画像群のそれぞれから算出された特徴量を、マシンラーニングの手法によりあらかじめ学習することにより得られた、特徴量の入力により判別対象画像が顔を表す画像であるか否かを判別する複数の弱判別器を備え、これら複数の弱判別器を線形に結合してカスケード構造をなし、すべての弱判別器において顔を表す画像であると判別された場合に、判別対象画像が顔を表す画像であると判別する手法も提案されている(非特許文献3参照)。
この特許文献2から4および非特許文献3に記載された手法を用いて、サンプル画像として顔を学習させた場合には、判別対象画像が顔を表す画像であるか否かを良好に判別することができる。
また、サンプル画像を段階的に拡大縮小したり、段階的に回転したりすることによりサンプル画像を段階的に変形し、変形の各段において得られるサンプル画像を用いて学習を行っているため、判別対象画像が表す顔の縮率が異なったり、多少回転していても、判別対象画像が顔を表す画像であるか否かを判別することができる。
なお、マシンラーニングの手法によりあらかじめ学習することにより複数の識別器あるいは複数の弱判別器を得るような場合には、その学習において、顔を表すサンプル画像として、顔の天地方向や顔の向き(首振り方向)が揃った顔画像が用いられる(非特許文献3,図7等参照)。このような顔の天地方向や向きが揃った顔画像をサンプル画像として用いることにより、顔を表すサンプル画像において、顔を構成する目、鼻、口等の顔部品や顔の輪郭がそれぞれ略特定の位置に現れるので、顔に共通するパターン上の特徴が見出しやすく、判別精度の向上が期待できる。
また、上記のように顔の天地方向や向きが揃った顔画像をサンプル画像として用いる学習では、その学習に用いたサンプル画像の顔の向きがそのまま判別可能な顔の向きとなる。したがって、任意の方向を向いた顔を検出する多方向顔検出を実現しようとする場合には、上記判別手法によって判別対象画像が顔を表す画像か否かを判別する顔判別手段(装置)を顔の向き毎に複数用意し、これらを同時に使用することとなる。
Henry A. Rowley, Shumeet Baluja, and Takeo Kanada, "Neural Network-Based Face Detection", volume 20, number 1, pages 23-38, January 1998. Rainer Lienhart, Jochen Maydt, "An Extended Set of Haar-like Features for Rapid Object Detection", International Conference on Image Processing. 「高速全方向顔検出」,Shihong LAO他,画像の認識・理解シンポジウム(MIRU2004),2004年7月,P.II-271−II-276 特開平5−282457号公報 特願2003−316924号 特願2003−316925号 特願2003−316926号
ところで、顔判別装置に学習させたい画像上の特徴部分は常に同じではなく、特に、顔判別装置の判別すべき顔の向きや顔判別装置が用いられる顔検出上の処理の種類によって異なる。
例えば、横顔を判別する顔判別装置では、横顔に特有の比較的広い背景の存在を学習させることが重要であり、また、正面顔を判別する顔判別装置であって顔検出上の顔候補をラフに検出する処理に用いられる顔判別装置では、ロバスト性を重視し、顔部品の細かな特徴よりも顔の形状が丸いという正面顔の最も単純で共通性の高い特徴を学習させることが重要となる。
しかしながら、上記のように顔の天地方向や向きが揃った顔画像をサンプル画像として用いる学習では、顔を表すサンプル画像の顔の向きや天地方向を揃えただけであるから、学習させたい画像上の特徴部分がサンプル画像に適正に含まれず、また、サンプル画像に含まれる画像上の特徴が複数の画像間で分散する傾向があるため、顔判別装置に対して本来学習させたい特徴を的確に学習させることが難しい。
本発明は、上記事情に鑑み、本来学習させたい特徴を的確に学習した顔判別装置およびそのためのプログラム並びに当該顔判別装置を得るための顔判別装置の学習方法を提供することを目的とするものである。
本発明の顔判別装置の学習方法は、入力画像が所定の向きおよび天地方向の顔を含む顔画像であるか否かを判別するための顔判別装置に、顔の向きおよび天地方向が前記所定の向きおよび天地方向である複数の異なる学習用顔画像を用いたマシンラーニングの手法により顔の特徴を学習させる顔判別装置の学習方法において、前記複数の学習用顔画像が、前記所定の向きおよび該顔判別装置が用いられる顔検出上の処理の種類のうち少なくとも一方に応じて決定される所定の顔領域の画像のみからなることを特徴とするものである。
本発明の顔判別装置の学習装置は、入力画像が所定の向きおよび天地方向の顔を含む顔画像であるか否かを判別するための顔判別装置に、顔の向きおよび天地方向が前記所定の向きおよび天地方向である複数の異なる学習用顔画像を用いたマシンラーニングの手法により顔の特徴を学習させる顔判別装置の学習装置において、前記複数の学習用顔画像が、前記所定の向きおよび該顔判別装置が用いられる顔検出上の処理の種類のうち少なくとも一方に応じて決定される所定の顔領域の画像のみからなることを特徴とするものである。
本発明のプログラムは、コンピュータに、入力画像が所定の向きおよび天地方向の顔を含む顔画像であるか否かを判別するための顔判別装置に、顔の向きおよび天地方向が前記所定の向きおよび天地方向である複数の異なる学習用顔画像を用いたマシンラーニングの手法により顔の特徴を学習させる処理を実行させるプログラムにおいて、前記複数の学習用顔画像が、前記所定の向きおよび該顔判別装置が用いられる顔検出上の処理の種類のうち少なくとも一方に応じて決定される所定の顔領域の画像のみからなることを特徴とするものである(第1のプログラム)。
本発明の顔判別方法は、顔の向きおよび天地方向が所定の向きおよび天地方向である複数の異なる学習用顔画像を用いたマシンラーニングの手法により顔の特徴を学習してなる、入力画像が前記所定の向きおよび天地方向の顔を含む顔画像であるか否かを判別する顔判別装置を用いて、入力画像が前記顔画像であるか否かを判別する顔判別方法において、前記複数の学習用顔画像が、前記所定の向きおよび該顔判別装置が用いられる顔検出上の処理の種類のうち少なくとも一方に応じて決定される所定の顔領域の画像のみからなることを特徴とするものである。
本発明の顔判別装置は、顔の向きおよび天地方向が所定の向きおよび天地方向である複数の異なる学習用顔画像を用いたマシンラーニングの手法により顔の特徴を学習してなる、入力画像が前記所定の向きおよび天地方向の顔を含む顔画像であるか否かを判別する顔判別装置において、前記複数の学習用顔画像が、前記所定の向きおよび該顔判別装置が用いられる顔検出上の処理の種類のうち少なくとも一方に応じて決定される所定の顔領域の画像のみからなることを特徴とするものである。
本発明のプログラムは、コンピュータを、顔の向きおよび天地方向が所定の向きおよび天地方向である複数の異なる学習用顔画像を用いたマシンラーニングの手法により顔の特徴を学習してなる、入力画像が前記所定の向きおよび天地方向の顔を含む顔画像であるか否かを判別する顔判別装置として機能させるためのプログラムにおいて、前記複数の学習用顔画像が、前記所定の向きおよび該顔判別装置が用いられる顔検出上の処理の種類のうち少なくとも一方に応じて決定される所定の顔領域の画像のみからなることを特徴とするものである(第2のプログラム)。
本発明において、前記所定の向きが横であるときには、前記所定の顔領域は、顔輪郭すべてを囲む領域とすることができる。
また、本発明において、前記所定の向きが正面であり、前記処理の種類が、顔候補を抽出する前段処理と抽出した顔候補を絞り込む後段処理とを有する顔検出処理における前記前段処理であるときには、前記所定の顔領域は、顔輪郭すべてを囲む領域とすることができる。
また、本発明において、前記所定の向きが正面であり、前記処理の種類が、顔候補を抽出する前段処理と抽出した顔候補を絞り込む後段処理とを有する顔検出処理における前記後段処理であるときには、前記所定の顔領域は、両目、鼻および上唇のみを囲む領域および顔輪郭すべてを囲む領域、両目、鼻および上唇のみを囲む領域、または、両目および鼻のみを囲む領域とすることができる。
本発明において、前記顔領域は、矩形領域であることが好ましい。
本発明において、前記顔判別装置は、互いに異なる複数の弱判別器を線形に結合した構造を有するものとすることができる。
本発明においては、学習に用いる顔画像として、少なくとも前記学習用顔画像を用いていればよく、もちろん、学習に用いる画像として、前記学習用顔画像に加え学習用非顔画像を用いても構わない。
本発明において、マシンラーニングの手法としては、例えば、ブースティングやニューラルネットワーク等の手法を考えることができる。
「学習用顔画像」とは、顔を表す画像であることが分かっている学習に用いるサンプル画像をいい、「学習用非顔画像」とは顔を表す画像でないことが分かっている学習に用いるサンプル画像をいう。
「顔の向きおよび天地方向が前記所定の向きおよび天地方向である」とは、顔の向きおよび天地方向が完全に前記所定の向きおよび天地方向に一致した状態に限定されるわけではなく、僅かなずれを許容するものであり、例えば、顔の天地方向について、画像平面上での±15度程度の回転角度のずれを許容するものとする。
「弱判別器」とは、正答率が50%を超える判別手段(モジュール)であり、「複数の弱判別器を線形に結合した構造」とは、このような弱判別器を直列に接続し、弱判別器において、対象画像が顔画像であると判別されたときに次の弱判別器に進み、非顔画像であると判別されたときに判別処理を離脱するように構成された構造のことをいう。最後の弱判別器において顔画像であると判別された対象画像が、最終的に、顔画像であると判別される。
「顔」は、目、鼻、口、を構成部品として有し、口は上唇と下唇からなるものとする。耳は「構成部品」には含めない。したがって、学習用顔画像の顔領域には、耳が含まれていてもいなくてもよい。「目」は眉を含んでも含まなくてもよい。
「顔輪郭」とは、頭部(後頭部を含む)および首の輪郭を除いた輪郭であって、正面顔の場合には、右側のこめかみ、顎(あご)、左側のこめかみの各点を結ぶ輪郭、横顔の場合には、額、鼻、下顎の各点を結ぶ輪郭をいう。
本発明の顔判別装置の学習方法によれば、学習用顔画像の顔の向きや天地方向を揃えることに加え、学習させたい画像上の特徴部分がそれぞれ異なる場合別に、学習用顔画像の顔領域を、所定の顔領域に限定しているので、学習させたい画像上の特徴部分を学習用顔画像に適正に含めることができるとともに、学習用顔画像に含まれる画像上の特徴が複数の画像間で分散するのを抑制することができ、本来学習させたい画像上の特徴を的確に学習した顔判別装置を得ることができる。
また、本発明の顔判別装置およびプログラムは、上記学習方法に基づく学習により得られたものであるから、本来学習させたい画像上の特徴を的確に学習した顔判別装置およびそのためのプログラムとなる。
以下、本発明の実施形態について説明する。図1は本発明の顔判別装置(判別器)が適用された顔検出システムの構成を示す概略ブロック図である。この顔検出システムは、判別器による判別結果に基づいて、デジタル画像中の顔を、その位置、大きさ、向き、回転角によらずに検出するものである。図1に示すように、顔検出システム1は、入力画像S0を多重解像度化して複数の解像度画像(縮小画像)S1_i(i=1,2,3・・・)を得る多重解像度画像生成部10、多重解像度画像S1_iの輝度分散の正規化を行って正規化済みの多重解像度画像S1′_iを得る画像正規化部20、各解像度画像S1′_iに対してラフな顔検出処理を施して顔候補S2を抽出する顔検出前段処理部30、顔候補近傍画像に対して高精度な顔検出処理を施して顔候補S2を絞り込み顔S3を得る顔検出後段処理部40、複数の解像度画像上で重複して検出された顔S3を整理して顔S3′を得る重複検出判定処理部50を備える。
多重解像度画像生成部10は、顔検出しようとする入力画像S0の画像サイズ(解像度)を所定のサイズ、例えば、短辺が416画素の矩形サイズに変換して画像S1を生成し、さらに画像S1を基本画像として、解像度の異なる複数の解像度画像S1_iを生成する。このような画像を生成する理由は、通常、入力画像に含まれる顔の大きさは不明であるが、一方、検出しようとする顔の大きさ(画像サイズ)は、後述の判別器の構造と関連して一定にする必要があるため、解像度の異なる画像上で所定サイズの部分画像をそれぞれ切り出して、顔か非顔かを判別してゆく必要があるためである。具体的には、図2に示すように、画像S1を基本画像S1_1として、画像S1_1に対して2の−1/3乗倍の画像S1_2と、画像S1_2に対して2の−1/3乗倍(基本画像S1_1に対しては2の−2/3乗倍)の画像S1_3とを先に生成し、その後、画像S1_1,S1_2,S1_3のそれぞれに対して、1/2倍サイズの縮小画像を生成し、それらの縮小画像に対してさらに1/2倍サイズの縮小画像を生成する・・・といった処理を繰り返し行い、複数の縮小画像を所定の数だけ生成するようにする。このようにすることで、輝度信号の補間処理を必要としない1/2倍の縮小処理をメインに、基本画像から2の−1/3乗倍ずつ解像度が縮小された複数の画像が高速に生成できる。例えば、画像S1_1が短辺416画素の矩形サイズである場合、画像S1_2,S1_3,・・・は、短辺がそれぞれ、330画素,262画素,208画素,165画素,131画素,104画素,82画素,65画素,・・・の矩形サイズとなり、2の−1/3乗倍ずつ縮小された解像度画像を生成することができる。なお、このように輝度信号を補間しないで生成される画像は、画像パターンの特徴をそのまま担持する傾向が強いので、顔検出処理において精度向上が期待できる点で好ましい。
画像正規化部20は、多重解像度画像S1_iに対して後に施される顔検出処理の精度が向上するように、輝度分散が所定レベルとなるように階調変換を行って正規化し、正規化済みの多重解像度画像S1′_iを得る。
顔検出前段処理部30は、画像正規化部20により正規化された各解像度画像S1′_iに対して比較的粗く高速な顔検出処理を施し、各解像度画像S1′_iから顔候補S2を暫定的に抽出するものである。図3は、この顔検出前段処理部30の構成を示すブロック図である。顔検出前段処理部30は、図3に示すように、主に正面顔を検出する第1の正面顔検出部31と、主に左横顔を検出する第1の左横顔検出部32と、主に右横顔を検出する第1の右横顔検出部33とから構成されており、各顔検出部31〜33は、それぞれ、複数の弱判別器WCi(i=1〜N)が線形に結合してカスケード構造を有する判別器31a,32a,33aを備えている。
図5は、上記判別器における大局的な処理フローを示したものであり、図6は、その中の各弱判別器による処理フローを示したものである。
まず、最初の弱判別器WC1が、解像度画像S1′_i上で切り出された所定サイズの部分画像に対して当該部分画像が顔であるか否かを判別する(ステップSS1)。具体的には、弱判別器WC1は、図7に示すように、解像度画像S1′_i上で切り出された所定サイズの部分画像、例えば、32×32画素サイズの画像に対して、4近傍画素平均を行うことにより、16×16画素サイズの画像と、8×8画素サイズの縮小した画像を得、これら3つの画像の平面内に設定される所定の2点を1ペアとして、複数種類のペアからなる1つのペア群を構成する各ペアにおける2点間の輝度の差分値をそれぞれ計算し、これらの差分値の組合せを特徴量とする(ステップSS1−1)。各ペアの所定の2点は、例えば、画像上の顔の濃淡の特徴が反映されるよう決められた縦方向に並んだ所定の2点や、横方向に並んだ所定の2点とする。そして、特徴量である差分値の組合せに応じて所定のスコアテーブルを参照してスコアを算出し(ステップSS1−2)、直前の弱判別器が算出したスコアに自己の算出したスコアを加算して累積スコアを算出するが(ステップSS1−3)、最初の弱判別器WC1では、直前の弱判別器がないので、自己の算出したスコアをそのまま累積スコアとする。この累積スコアが所定の閾値以上であるか否かによって部分画像が顔であるか否かを判別する(ステップSS1−4)。ここで、上記部分画像が顔と判別されたときには、次の弱判別器WC2による判別に移行し(ステップSS2)、部分画像が非顔と判別されたときには、部分画像は、即、非顔と断定され(ステップSSB)、処理が終了する。
ステップSS2においても、ステップSS1と同様に、弱判別器WC2が部分画像に基づいて画像上の特徴を表す上記のような特徴量を算出し(ステップSS2−1)、スコアテーブルを参照して特徴量からスコアを算出する(ステップSS2−2)。そして、自ら算出したスコアを前の弱判別器WC1が算出した累積スコアに加算して累積スコアを更新し(ステップSS2−3)、当該累積スコアが所定の閾値以上であるか否かによって部分画像が顔であるか否かを判別する(ステップSS2−4)。ここでも、部分画像が顔と判別されたときには、次の弱判別器WC3による判別に移行し(ステップSS3)、部分画像が非顔と判別されたときには、部分画像は、即、非顔と断定され(ステップSSB)、処理が終了する。このようにして、N個すべての弱判別器において部分画像が顔であると判別されたときには、その部分画像を最終的に顔候補として抽出する(ステップSSA)。
顔検出部31〜33は、それぞれ、独自の、特徴量の種類、スコアテーブル、および閾値によって定められた複数の弱判別器からなる判別器によって、それぞれの判別すべき顔の向き、すなわち、正面顔、左横顔、右横顔にある顔を判別する。また、顔検出部31〜33は、上記のような部分画像に対する判別処理を、図8に示すように、すべての解像度画像S1′_iの平面上でその解像度画像を360度回転させつつ、解像度画像上において32×32画素サイズの部分画像を切り出すサブウィンドウWを設定し、サブウィンドウWを解像度画像上で所定画素数分、例えば5画素ずつ移動させながら、サブウィンドウWで切り出された部分画像が顔の画像であるか否かの判別を行うことにより、各解像度画像S1′_iにおいて、平面上のあらゆる回転角度にある正面顔、左横顔、および右横顔を検出し、顔候補S2を出力する。なお、斜め向きの顔の検出精度を上げるため、右斜め顔、左斜め顔をそれぞれ判別する判別器をさらに設けるようにしてもよいが、ここでは特に設けないものとする。
顔検出後段処理部40は、顔検出前段処理部30にて抽出された顔候補S2の近傍の画像に対して比較的精度の高い顔検出処理を施し、顔候補近傍の画像から真の顔S3を検出するものである。この顔検出後段処理部40は、基本的には、顔検出前段処理部30と同様の構成であり、図4に示すように、主に正面顔を検出する第2の正面顔検出部41と、主に左横顔を検出する第2の左横顔検出部42と、主に右横顔を検出する第2の右横顔検出部43とから構成されており、各顔検出部41〜43は、それぞれ、複数の弱判別器WCi(i=1〜N)が線形に結合してカスケード構造を有する判別器41a,42a,43aを備えている。ただし、これらの判別器は、顔検出前段処理部30における判別器より判別精度の高いものが好ましい。この顔検出後段処理部40においては、判別器における大局的な処理フロー、および弱判別器による処理フローも基本的には顔検出前段処理部30と同様であるが、サブウィンドウWを設定する位置は、顔検出前段処理部30によって抽出された顔候補S2を含む所定領域内の画像に限定され、また、サブウィンドウWの移動幅は、顔検出前段処理部30の場合より細かく、例えば、1画素ずつとなる。これにより、顔検出前段処理部30でラフに抽出された顔候補S2がさらに絞り込まれ、真の顔S3だけが出力されることになる。
重複検出判定処理部50は、顔検出後段処理部40によって検出された各解像度画像S1′_i上の顔S3の位置情報に基づいて、各解像度画像上で検出された顔のうち重複して検出された同一の顔を1つの顔としてまとめる処理を行い、入力画像S0において検出された顔S3′の位置情報を出力する。判別器は、学習方法にもよるが、一般的に部分画像のサイズに対して検出できる顔の大きさにはある程度幅があるので、解像度レベルが隣接する複数の解像度画像において、同一の顔が重複して検出される場合があるからである。
図9は、上記顔検出システムにおける処理の流れを示したフローチャートである。図9に示すように、多重解像度画像生成部10に入力画像S0が供給されると(ステップS1)、当該入力画像S0の画像サイズが所定のサイズに変換された画像S1が生成され、画像S1から2の−1/3乗倍ずつ解像度が縮小された複数の解像度画像S1_iが生成される(ステップS2)。そして、画像正規化部20において、各解像度画像S1_iの輝度分散が正規化され、正規化済みの解像度画像S1′_iが得られる(ステップS3)。顔検出前段処理部30は、正面顔、右横顔、および左横顔の判別器31a,32a,33aを用いて、各解像度画像S1′_iについて顔候補S2をラフに検出する(ステップS4)。さらに、顔検出後段処理部40は、ステップ4で抽出された顔候補S2の近傍画像に対して、顔検出前段処理部30と同様に、正面顔、右横顔、および左横顔の判別器41a,42a,43aを用いて精査に相当する顔検出を行い、真の顔S3に絞り込む(ステップS5)。そして、各解像度画像S1′_iにおいて重複して検出された同一の顔を判定(ステップS6)し、これらをそれぞれ1つにまとめて最終的に検出された顔S3′とする。
次に、判別器の学習方法について説明する。図10は、この判別器の学習方法を示すフローチャートである。なお、学習は、判別器の種類、すなわち、判別すべき顔の向き毎に行われる。
学習の対象となるサンプル画像群は、所定のサイズ、例えば32×32画素サイズで規格化された、顔であることが分かっている複数のサンプル画像と、顔でないことが分かっている複数のサンプル画像とからなる。顔であることが分かっているサンプル画像としては、顔の向きが判別器の判別すべき顔の向きと同一であって顔の天地方向が揃ったものを用いる。顔であることが分かっているサンプル画像は、1つのサンプル画像につき、縦および/または横を0.7倍〜1.2倍の範囲にて0.1倍単位で段階的に拡縮して得られる各サンプル画像に対し、平面上±15度の範囲にて3度単位で段階的に回転させて得られる複数の変形バリエーションを用いる。各サンプル画像には、重みすなわち重要度が割り当てられる。まず、すべてのサンプル画像の重みの初期値が等しく1に設定される(ステップS11)。
次に、サンプル画像およびその縮小画像の平面内に設定される所定の2点を1ペアとして複数のペアからなるペア群を複数種類設定したときの、当該複数種類のペア群のそれぞれについて弱半別器が作成される(ステップS12)。ここで、それぞれの弱判別器とは、サブウィンドウWで切り出された部分画像とその縮小画像の平面内に設定される所定の2点を1ペアとして複数のペアからなる1つのペア群を設定したときの、当該1つのペア群を構成する各ペアにおける2点間の輝度の差分値の組合せを用いて、顔の画像と顔でない画像とを判別する基準を提供するものである。本実施形態においては、1つのペア群を構成する各ペアにおける2点間の輝度の差分値の組合せについてのヒストグラムを弱判別器のスコアテーブルの基礎として使用する。
図11を参照しながらある判別器の作成について説明する。図11の左側のサンプル画像に示すように、この判別器を作成するためのペア群を構成する各ペアの2点は、顔であることが分かっている複数のサンプル画像において、サンプル画像上の右目の中心にある点をP1、右側の頬の部分にある点をP2、眉間の部分にある点をP3、サンプル画像を4近傍画素平均で縮小した16×16画素サイズの縮小画像上の右目の中心にある点をP4、右側の頬の部分にある点をP5、さらに4近傍画素平均で縮小した8×8画素サイズの縮小画像上の額の部分にある点をP6、口の部分にある点をP7として、P1−P2、P1−P3、P4−P5、P4−P6、P6−P7の5ペアである。なお、ある判別器を作成するための1つのペア群を構成する各ペアの2点の座標位置はすべてのサンプル画像において同一である。そして顔であることが分かっているすべてのサンプル画像について上記5ペアを構成する各ペアの2点間の輝度の差分値の組合せが求められ、そのヒストグラムが作成される。ここで、輝度の差分値の組合せとしてとり得る値は、画像の輝度階調数に依存するが、仮に16ビット階調である場合には、1つの輝度の差分値につき65536通りあり、全体では階調数の(ペア数)乗、すなわち65536の5乗通りとなってしまい、学習および検出のために多大なサンプルの数、時間およびメモリを要することとなる。このため、本実施形態においては、輝度の差分値を適当な数値幅で区切って量子化し、n値化する(例えばn=100)。
これにより、輝度の差分値の組合せの数はnの5乗通りとなるため、輝度の差分値の組合せを表すデータ数を低減できる。
同様に、顔でないことが分かっている複数のサンプル画像についても、ヒストグラムが作成される。なお、顔でないことが分かっているサンプル画像については、顔であることが分かっているサンプル画像上における上記各ペアの所定の2点の位置に対応する位置(同様に参照符号P1〜P7を用いる)が用いられる。これらの2つのヒストグラムが示す頻度値の比の対数値を取ってヒストグラムで表したものが、図11の一番右側に示す、弱判別器のスコアテーブルの基礎として用いられるヒストグラムである。この弱判別器のヒストグラムが示す各縦軸の値を、以下、判別ポイントと称する。この弱判別器によれば、正の判別ポイントに対応する、輝度の差分値の組合せの分布を示す画像は顔である可能性が高く、判別ポイントの絶対値が大きいほどその可能性は高まると言える。逆に、負の判別ポイントに対応する輝度の差分値の組合せの分布を示す画像は顔でない可能性が高く、やはり判別ポイントの絶対値が大きいほどその可能性は高まる。ステップS12では、判別に使用され得る複数種類のペア群を構成する各ペアの所定の2点間の輝度の差分値の組合せについて、上記のヒストグラム形式の複数の弱判別器が作成される。
続いて、ステップS12で作成した複数の弱半別器のうち、画像が顔であるか否かを判別するのに最も有効な弱判別器が選択される。最も有効な弱判別器の選択は、各サンプル画像の重みを考慮して行われる。この例では、各弱判別器の重み付き正答率が比較され、最も高い重み付き正答率を示す弱判別器が選択される(ステップS13)。すなわち、最初のステップS13では、各サンプル画像の重みは等しく1であるので、単純にその弱判別器によって画像が顔であるか否かが正しく判別されるサンプル画像の数が最も多いものが、最も有効な弱判別器として選択される。一方、後述するステップS15において各サンプル画像の重みが更新された後の2回目のステップS13では、重みが1のサンプル画像、重みが1よりも大きいサンプル画像、および重みが1よりも小さいサンプル画像が混在しており、重みが1よりも大きいサンプル画像は、正答率の評価において、重みが1のサンプル画像よりも重みが大きい分多くカウントされる。これにより、2回目以降のステップS13では、重みが小さいサンプル画像よりも、重みが大きいサンプル画像が正しく判別されることに、より重点が置かれる。
次に、それまでに選択した弱判別器の組合せの正答率、すなわち、それまでに選択した弱判別器を組み合わせて使用して(学習段階では、弱判別器は必ずしも線形に結合させる必要はない)各サンプル画像が顔の画像であるか否かを判別した結果が、実際に顔の画像であるか否かの答えと一致する率が、所定の閾値を超えたか否かが確かめられる(ステップS14)。ここで、弱判別器の組合せの正答率の評価に用いられるのは、現在の重みが付けられたサンプル画像群でも、重みが等しくされたサンプル画像群でもよい。所定の閾値を超えた場合は、それまでに選択した弱判別器を用いれば画像が顔であるか否かを十分に高い確率で判別できるため、学習は終了する。所定の閾値以下である場合は、それまでに選択した弱判別器と組み合わせて用いるための追加の弱判別器を選択するために、ステップS16へと進む。
ステップS16では、直近のステップS13で選択された弱判別器が再び選択されないようにするため、その弱判別器が除外される。
次に、直近のステップS13で選択された弱判別器では顔であるか否かを正しく判別できなかったサンプル画像の重みが大きくされ、画像が顔であるか否かを正しく判別できたサンプル画像の重みが小さくされる(ステップS15)。このように重みを大小させる理由は、次の弱判別器の選択において、既に選択された弱判別器では正しく判別できなかった画像を重要視し、それらの画像が顔であるか否かを正しく判別できる弱判別器が選択されるようにして、弱判別器の組合せの効果を高めるためである。
続いて、ステップS13へと戻り、上記したように重み付き正答率を基準にして次に有効な弱判別器が選択される。
以上のステップS13からS16を繰り返して、顔であるか否かを判別するのに適した弱判別器として、特定のペア群を構成する各ペアの所定の2点間の輝度の差分値の組合せに対応する弱判別器が選択されたところで、ステップS14で確認される正答率が閾値を超えたとすると、顔であるか否かの判別に用いる弱判別器の種類と判別条件とが確定され(ステップS17)、これにより学習を終了する。なお、選択された弱判別器は、その重み付き正答率が高い順に線形結合され、1つの判別器が構成される。また、各弱判別器については、それぞれ得られたヒストグラムを基に、輝度の差分値の組合せに応じてスコアを算出するためのスコアテーブルが生成される。なお、ヒストグラム自身をスコアテーブルとして用いることもでき、この場合、ヒストグラムの判別ポイントがそのままスコアとなる。
なお、上記の学習手法を採用する場合において、弱判別器は、特定のペア群を構成する各ペアの所定の2点間の輝度の差分値の組合せを用いて顔の画像と顔でない画像とを判別する基準を提供するものであれば、上記のヒストグラムの形式のものに限られずいかなるものであってもよく、例えば2値データ、閾値または関数等であってもよい。また、同じヒストグラムの形式であっても、図11の中央に示した2つのヒストグラムの差分値の分布を示すヒストグラム等を用いてもよい。
また、学習の方法としては上記手法に限定されるものではなく、ニューラルネットワーク等他のマシンラーニングの手法を用いることができる。
ここで、判別器に学習させたい画像上の特徴部分について、判別すべき顔の向きと判別器が用いられる顔検出上の処理の種類によってどのように異なるのかを考えてみることにする。
まず、判別すべき顔が横顔である場合について考える。横顔を表す画像では、顔以外の比較的広い背景部分の存在と、顎の比較的鋭角な輪郭形状が特徴的である。したがって、横顔を判別する判別器32a,33a,42a,43aでは、この横顔に特有の比較的広い背景の存在と、顎の輪郭形状を学習させることが重要である。これらの特徴を判別器に学習させるには、顔を表すサンプル画像にこれらの特徴が適正に含まれるようにする必要があり、例えば、図12に示すように、顔を表すサンプル画像を、顔輪郭すべてを囲む領域の画像に限定することが考えられる。なお、横顔のサンプル画像は、顔の側面の輪郭が画像の略中央に位置するよう設定すると、画像に含まれる特徴部分の配置のバランスがよく、より好ましい。
次に、判別すべき顔が正面顔の場合について考える。正面を表す画像では、両目、鼻、口の存在、顔の丸い輪郭形状が特徴的である。ところが、正面顔では、口が横に広がった顔や口を大きく開けた顔等、表情の変化によって口が変形し、特に上唇より下側部分の形状に大きな変化が現れやすい。
したがって、上記顔検出前段処理部30の判別器31aのように、判別すべき顔が正面顔であって、判別器の用いられる顔検出上の処理の種類が、顔候補を抽出する前段処理と抽出した顔候補を絞り込む後段処理とを有する顔検出処理における前記前段処理であるような場合には、顔候補の拾い漏れを防ぐという観点から、正面顔において最も単純で共通性の高い、顔の丸い形状を学習させることが重要である。この特徴を判別器に学習させるには、顔を表すサンプル画像にこの特徴が適正に含まれるようにする必要があり、例えば、図13に示すように、顔を表すサンプル画像を、顔輪郭すべてを囲む領域の画像に限定することが考えられる。
また、上記顔検出後段処理部40の判別器41aのように、判別すべき顔が正面顔であって、判別器の用いられる顔検出上の処理の種類が、顔候補を抽出する前段処理と抽出した顔候補を絞り込む後段処理とを有する顔検出処理における前記後段処理であるような場合には、口周りの変形のバリエーションによる影響を抑え判別精度を向上させるという観点から、両目、鼻、上唇の存在を主に学習させるのが重要である。この特徴を判別器に学習させるには、顔を表すサンプル画像にこの特徴が適正に含まれるようにする必要があり、例えば、顔を表すサンプル画像を、図14に示すような、両目、鼻および上唇のみを囲む領域の画像に限定するか、あるいは、図13に示すような、顔輪郭をすべて囲む領域の画像、および、図14に示すような、両目、鼻および上唇のみを囲む領域の画像の両方に限定することが考えられる。
ここで上記「顔輪郭」とは、頭部(後頭部を含む)および首の輪郭を除いた輪郭であって、正面顔の場合には、右側のこめかみ、顎(あご)、左側のこめかみの各点を結ぶ輪郭、横顔の場合には、額、鼻、下顎の各点を結ぶ輪郭をいう。
このように、本実施形態に係る顔判別装置(判別器)の学習方法によれば、学習用顔画像の顔の向きや天地方向を揃えることに加え、学習させたい画像上の特徴部分がそれぞれ異なる場合別に、顔を表すサンプル画像の顔領域を、所定の顔領域に限定しているので、学習させたい画像上の特徴部分を、顔を表すサンプル画像に適正に含めることができるとともに、顔を表すサンプル画像に含まれる画像上の特徴が複数の画像間で分散するのを抑制することができ、本来学習させたい画像上の特徴を的確に学習した顔判別装置を得ることが可能となる。また、本実施形態の顔判別装置は、上記学習方法に基づく学習により得られたものであるから、本来学習させたい画像上の特徴を的確に学習した顔判別装置となる。
なお、顔を表すサンプル画像の顔領域は、便宜上、すべて矩形であることが好ましい。
以上、本発明の実施形態に係る顔判別装置および顔判別装置の学習方法について説明したが、上記顔判別装置(判別器)における各処理をコンピュータに実行させるためのプログラムも、本発明の実施形態の1つである。また、そのようなプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体も、本発明の実施形態の1つである。
顔検出システム1の構成を示すブロック図 多重解像度画像の生成工程を示す図 顔検出前段処理部30の構成を示すブロック図 顔検出後段処理部40の構成を示すブロック図 判別器における大局的な処理フローを示す図 弱判別器における処理フローを示す図 弱判別器における特徴量の算出を説明するための図 複数の解像度画像での解像度画像の回転とサブウィンドウの移動を説明するための図 顔検出システム1において行われる処理を示すフローチャート 判別器の学習方法を示すフローチャート 弱判別器のヒストグラムを導出する方法を示す図 横顔の顔輪郭全てを囲む顔領域のサンプル画像の例を示す図 正面顔の顔輪郭すべてを顔囲む領域のサンプル画像の例を示す図 両目、鼻、上唇のみを囲む顔領域のサンプル画像の例を示す図
符号の説明
1 顔検出システム
10 多重解像度画像生成部
20 画像正規化部
30 顔検出前段処理部
31 第1の正面顔検出部
32 第1の左横顔検出部
33 第1の右横顔検出部
31a,32a,33a 判別器
40 顔検出後段処理部
41 第2の正面顔検出部
42 第2の左横顔検出部
43 第2の右横顔検出部
41a,42a,43a 判別器
50 重複検出判定処理部

Claims (14)

  1. 入力画像が所定の向きおよび天地方向の顔を含む顔画像であるか否かを判別するための顔判別装置に、顔の向きおよび天地方向が前記所定の向きおよび天地方向である複数の異なる学習用顔画像を用いたマシンラーニングの手法により顔の特徴を学習させる顔判別装置の学習方法において、
    前記複数の学習用顔画像が、前記所定の向きおよび該顔判別装置が用いられる顔検出上の処理の種類のうち少なくとも一方に応じて決定される所定の顔領域の画像のみからなることを特徴とする顔判別装置の学習方法。
  2. 前記所定の向きが、横であり、
    前記所定の顔領域が、顔輪郭すべてを囲む領域であることを特徴とする請求項1記載の顔判別装置の学習方法。
  3. 前記所定の向きが、正面であり、
    前記処理の種類が、顔候補を抽出する前段処理と抽出した顔候補を絞り込む後段処理とを有する顔検出処理における前記前段処理であり、
    前記所定の顔領域が、顔輪郭すべてを囲む領域であることを特徴とする請求項1記載の顔判別装置の学習方法。
  4. 前記所定の向きが、正面であり、
    前記処理の種類が、顔候補を抽出する前段処理と抽出した顔候補を絞り込む後段処理とを有する顔検出処理における前記後段処理であり、
    前記所定の顔領域が、両目、鼻および上唇のみを囲む領域、および、顔輪郭すべてを囲む領域であることを特徴とする請求項1記載の顔判別装置の学習方法。
  5. 前記所定の向きが、正面であり、
    前記処理の種類が、顔候補を抽出する前段処理と抽出した顔候補を絞り込む後段処理とを有する顔検出処理における前記後段処理であり、
    前記所定の顔領域が、両目、鼻および上唇のみを囲む領域であることを特徴とする請求項1記載の顔判別装置の学習方法。
  6. 前記所定の向きが、正面であり、
    前記処理の種類が、顔候補を抽出する前段処理と抽出した顔候補を絞り込む後段処理とを有する顔検出処理における前記後段処理であり、
    前記所定の顔領域が、両目および鼻のみを囲む領域であることを特徴とする請求項1記載の顔判別装置の学習方法。
  7. 前記顔領域が矩形領域であることを特徴とする請求項1から6いずれか記載の顔判別装置の学習方法。
  8. 前記顔判別装置が、互いに異なる複数の弱判別器を線形に結合した構造を有するものであることを特徴とする請求項1から7いずれか記載の顔判別装置の学習方法。
  9. 前記マシンラーニングの手法が、ブースティングであることを特徴とする請求項1から8いずれか記載の顔判別装置の学習方法。
  10. 入力画像が所定の向きおよび天地方向の顔を含む顔画像であるか否かを判別するための顔判別装置に、顔の向きおよび天地方向が前記所定の向きおよび天地方向である複数の異なる学習用顔画像を用いたマシンラーニングの手法により顔の特徴を学習させる顔判別装置の学習装置において、
    前記複数の学習用顔画像が、前記所定の向きおよび該顔判別装置が用いられる顔検出上の処理の種類のうち少なくとも一方に応じて決定される所定の顔領域の画像のみからなることを特徴とする顔判別装置の学習装置。
  11. コンピュータに、
    入力画像が所定の向きおよび天地方向の顔を含む顔画像であるか否かを判別するための顔判別装置に、顔の向きおよび天地方向が前記所定の向きおよび天地方向である複数の異なる学習用顔画像を用いたマシンラーニングの手法により顔の特徴を学習させる処理を実行させるプログラムにおいて、
    前記複数の学習用顔画像が、前記所定の向きおよび該顔判別装置が用いられる顔検出上の処理の種類のうち少なくとも一方に応じて決定される所定の顔領域の画像のみからなることを特徴とするプログラム。
  12. 顔の向きおよび天地方向が所定の向きおよび天地方向である複数の異なる学習用顔画像を用いたマシンラーニングの手法により顔の特徴を学習してなる、入力画像が前記所定の向きおよび天地方向の顔を含む顔画像であるか否かを判別する顔判別装置を用いた顔判別方法において、
    前記複数の学習用顔画像が、前記所定の向きおよび該顔判別装置が用いられる顔検出上の処理の種類のうち少なくとも一方に応じて決定される所定の顔領域の画像のみからなることを特徴とする顔判別方法。
  13. 顔の向きおよび天地方向が所定の向きおよび天地方向である複数の異なる学習用顔画像を用いたマシンラーニングの手法により顔の特徴を学習してなる、入力画像が前記所定の向きおよび天地方向の顔を含む顔画像であるか否かを判別する顔判別装置において、
    前記複数の学習用顔画像が、前記所定の向きおよび該顔判別装置が用いられる顔検出上の処理の種類のうち少なくとも一方に応じて決定される所定の顔領域の画像のみからなることを特徴とする顔判別装置。
  14. コンピュータを、顔の向きおよび天地方向が所定の向きおよび天地方向である複数の異なる学習用顔画像を用いたマシンラーニングの手法により顔の特徴を学習してなる、入力画像が前記所定の向きおよび天地方向の顔を含む顔画像であるか否かを判別する顔判別装置として機能させるためのプログラムにおいて、
    前記複数の学習用顔画像が、前記所定の向きおよび該顔判別装置が用いられる顔検出上の処理の種類のうち少なくとも一方に応じて決定される所定の顔領域の画像のみからなることを特徴とするプログラム。
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