JP2006285184A - 発光ユニット、および撮影装置 - Google Patents

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    • G02B26/08Optical devices or arrangements for the control of light using movable or deformable optical elements for controlling the direction of light

Abstract

【課題】 コンパクトな構成で且つ長期にわたって高精度に、光の出射角、及び/又は出射方向を自在に制御することができる発光ユニット、および撮影装置を提供する。
【解決手段】 光源1_1と、光源1_1の背面に配備されたリフレクタ1_2と、光源1_1の前面に配備された光学部材1_10とを備え、この光学部材1_10が、容器内に封入された光透過性の分散媒内に分散した、光透過性であってその分散媒の屈折率とは異なる屈折率を有する分散質を電気泳動させることにより、光源1_1で発せられた光およびリフレクタ1_2で反射された光の出射角を制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光を出射する発光ユニット、および被写体を撮影する撮影装置に関する。
従来より、光を出射する発光ユニットとして、閃光を発する発光管と、その発光管から発せられた閃光を反射するリフレクタ(反射笠)を備え、発光管をリフレクタに対して相対的に近づけて閃光の配光角を狭めたり、あるいは発光管をリフレクタに対して相対的に遠ざけて閃光の配光角を広げたりすることにより、撮影状況に応じて閃光の配光が被写体に対して適切に照射されるように調整する閃光発光部が知られている。しかし、このような閃光発光部では、発光管を移動させるための機構が必要であり、従って閃光発光部の小型化に支障をきたすという問題が生ずる。
そこで、発光管を移動させるための機構に代えて、その発光管の前面に、後述するような可変焦点レンズを備え、この可変焦点レンズの屈折率を変化させることにより発光管で発せられた閃光の配光が被写体に対して適切に照射されるように調整するということが考えられる。このようにすれば、発光管を移動させるための機構が不要になるため、発光ユニットをコンパクトな構成で実現することができる。
また、光を出射する発光ユニットとして、低照度下での撮影時に光源(LED)から測距用補助光を出射することによりオートフォーカス(AF)機能を補助するAF用補助光発光装置も知られている。AF用補助光発光装置から出射された測距用補助光は、被写体に照射され、その被写体で反射した測距用補助光に基づいて合焦動作が行なわれる。この合焦動作では、例えば、いわゆる「山登り方式」の連続的なAF処理が行なわれる。即ち、フォーカスレンズを光軸に沿って前後に微小移動させて、焦点評価値の増減方向をチェックしながら、評価値の極大点まで徐々にフォーカスレンズを移動させることにより、合焦位置を決定する。
一般に、AF用補助光発光装置は、レイアウト上、光軸に対してずれた位置に配置されており、このためAF用補助光発光装置から出射する測距用補助光の向きは光軸に対して交差する方向にある。従って、測距用補助光のカバーできるレンズの焦点距離はある限られた範囲であり、また遠い位置までは到達しないという欠点を有する。ここで、測距用補助光を出射する光源を大きくすることが考えられるが、AF用補助光発光装置の小型化に支障をきたすとともに消費電力が大きくなるという問題が発生する。
そこで、光源の前面に、やはり後述する可変焦点レンズを備え、この可変焦点レンズの屈折率を変化させることにより光源から出射される測距用補助光が被写体に対して適切に照射されるように調整するということが考えられる。このようにすれば、光源を大きくする必要はなく、従って消費電力を抑えたままAF用補助光発光装置をコンパクトな構成で実現することができる。
ここで、焦点距離が可変な可変焦点レンズとして、液晶の電気光学効果を利用して焦点距離を変化させる液晶レンズが知られている。例えば、特許文献1には、平板状の第1,第2の光透過性基板と、両面が凹状に形成されて第1,第2の光透過性基板間に配備された第3の光透過性基板とを備えるとともに、第1の光透過性基板と第3の光透過性基板とに挟まれた空間および第2の光透過性基板と第3の光透過性基板とに挟まれた空間に封入された液晶を有する液晶レンズが提案されている。この液晶レンズでは、印加される電圧の大きさに応じて液晶分子の配向が変化し、これにより液晶レンズの屈折率が変化してレンズとしての焦点距離が変化する。
また、可変焦点レンズとして、電圧を印加して形状を変化させることにより焦点距離を変化させる液体レンズも知られている。例えば、非特許文献1には、内壁が撥水性のコーティングで覆われたチューブ内に、非導電性のオイルと導電性の水性溶液からなる不混和性液体が封入された液体レンズが提案されている。この液体レンズでは、電圧が印加されていない状態では、不混和性液体を構成する水性溶液は半球状の固まりとなっており、水性溶液の、オイルとの界面は凸状である。この界面は、印加された電圧の大きさに応じて、凸状から凹状まで変化する。このため、レンズとしての曲率半径が変化することとなり、従って焦点距離を自在に可変することができる。
特開2002−341311号公報 "Philips’Fluid Lenses"、[online]、March 03,2004、Royal Philips Electronics、[平成16年3月31日検索]、インターネット<URL:http://www.dpreview.com/news/0403/04030302philipsfluidlens.asp>
上述した特許文献1に提案された技術では、液晶分子の長軸方向の屈折率(n‖)と短軸方向の屈折率(n⊥)との差分Δn(n‖−n⊥)を利用することで液晶レンズの焦点距離を変化させるということが行なわれる。しかし、この差分Δnが小さ過ぎレンズとしての屈折力を自在に変化させることができないという問題がある。従って、この液晶レンズを、上述した閃光発光部に採用した場合は閃光の出射角を自在に変化させることができないという問題が発生する。また、上述したAF用補助光発光装置に採用した場合は測距用補助光の出射方向を自在に変化させることができないという問題が発生する
また、非特許文献1に提案された技術では、不混和性液体に電圧を印加することで液晶レンズの焦点距離を変化させるということが行なわれる。ここで、不混和性液体に電圧が印加されると、その不混和性液体を構成する導電性の水性溶液に電流が流れるため、その水性溶液が電気分解されて水素と酸素が発生する恐れがある。従って、長期にわたって使用すると、それら水素と酸素からなる気体が溜まって気泡化してしまい、光の散乱が起こってレンズとしての性能が劣化するという問題がある。このような液晶レンズを、上述した閃光発光部に採用した場合、長期にわたって高い精度で出射角を広げて出射することは困難であるという問題が発生する。また、上述したAF用補助光発光装置に採用した場合、長期にわたって高い精度で出射方向に向けて出射することは困難であるという問題が発生する。
本発明は、上記事情に鑑み、コンパクトな構成で且つ長期にわたって高精度に、光の出射角、及び/又は出射方向を自在に制御することができる発光ユニット、およびそのような発光ユニットを備えた撮影装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の発光ユニットは、
光源と、
光源の前面に配備され、光源で発せられた光を、所定の出射角に広げて、及び/又は、所定の出射方向に向けて出射する光学部材とを備え、
光学部材が、
少なくとも光通過領域が光透過性を有する容器と、
容器内に封入された光透過性の分散媒と、
分散媒内に分散した、光透過性であって分散媒の屈折率とは異なる屈折率を有する分散質と、
分散媒内に分散した分散質を電磁気力で泳動させることにより、光源で発せられ前記光通過領域を通過する光の出射角、及び/又は出射方向を制御する電磁場発生器とを備えたことを特徴とする。
本発明の発光ユニットには、光源の前面に配備され、その光源で発せられた光を、所定の出射角に広げて出射したり、所定の出射方向に向けて出射したり、あるい所定の出射角に広げて出射するとともに所定の出射方向に向けて出射する光学部材が備えられている。この光学部材は、容器内に封入された光透過性の分散媒内に分散した、光透過性であってその分散媒の屈折率とは異なる屈折率を有する分散質を電磁気力で泳動させることにより、光源で発せられた光通過領域を通過する光の出射角、及び/又は出射方向を制御する光学素子である。即ち、分散媒と、分散質の、泳動により光通過領域に移動した量とにより定まる屈折率に応じた光の出射角、及び/又は出射方向を制御する光学素子である。分散媒内に分散した分散質は、電磁場発生器で生じた電界や磁界により移動するものであって、そこに電流は発生せず、従って非特許文献1に提案された、導電性の水性溶液に電流が流れる技術と比較し、電気分解する恐れは少なく、従って長期にわたって光学部材としての性能の劣化を抑えることができる。本発明の発光ユニットは、このような光学部材を備えたものであるため、コンパクトな構成で且つ長期にわたって高精度に、光の出射角、及び/又は出射方向を自在に制御することができる。
また、本発明の発光ユニットにおいて、上記電磁場発生器が、前記分散質を電気泳動させる電極であることが好適である。
本発明における電気泳動タイプの発光ユニットによると、電極から印加される電界によって、分散質が電気泳動し、光の出射角、及び/又は出射方向が制御される。電気泳動により移動する分散質の量は、電極に印加される電圧の波形や印加パターン、電極の配置,形状,構造等により、自在に制御することができる。従って、特許文献1に提案された、液晶分子の屈折率を利用して光の屈折を制御する技術と比較し、柔軟な屈折率分布を得ることができる。
また、本発明の電気泳動タイプの発光ユニットにおいて、上記分散質が、酸化チタンのナノ粒子からなることが好ましい。
分散質が酸化チタンのナノ粒子からなるものであると、より屈折率の高い光学部材を実現することができる。また、酸化チタンは入手が容易である。
また、本発明の電気泳動タイプの発光ユニットにおいて、上記分散質が、アルミナのナノ粒子からなることも好ましい。
分散質がアルミナのナノ粒子からなるものであると、分散質のコストが安価で済む。
さらに、本発明の第1の発光ユニットにおいて、上記分散媒が、有機分散媒であることも好ましい態様である。
分散媒が有機分散媒であると、電気的に安定である。
また、本発明の電気泳動タイプの発光ユニットにおいて、上記分散媒が、炭化水素系有機分散媒であることも好ましい。
分散媒が炭化水素系有機分散媒であると、官能基を持つ有機分散媒と比較して、さらに電気的に安定である。
さらに、本発明の電気泳動タイプの発光ユニットにおいて、上記電極は、内側の面に絶縁膜がコーティングされ、その絶縁膜が上記分散媒に接して配置されていることも好ましい。
このようにすると、分散質の、電極への凝集を防止することができる。
また、本発明の電気泳動タイプの発光ユニットにおいて、上記絶縁膜が、ポリイミド絶縁膜であることも好ましい。
このようにすると、耐熱性および耐久性に優れた電極を得ることができる。
また、本発明の発光ユニットにおいて、上記分散質は磁性を有するものであり、
上記電磁場発生器は、前記分散質を磁気泳動させる磁気発生器であることも好適である。
本発明の磁気泳動タイプの発光ユニットによると、分散媒内に分散した磁性を有する分散質を、電気泳動ではなく磁気泳動させることによって、光通過領域を通過する光の出射角、及び/又は出射方向を制御する。分散質を電気泳動させるためには、電場を制御する必要があるが、磁性を有する分散質を磁気泳動させるためには、電場よりも制御が容易な磁場を制御すればよく、光の出射角、及び/又は出射方向を確実に調整することができる。
また、本発明の磁気泳動タイプの発光ユニットにおいて、上記分散質が、酸化チタンコバルトからなることが好ましい。
酸化チタンコバルトは、高い光透過性を有する磁性粒子であり、製造が容易である。
また、本発明の発光ユニットにおいて、上記光源の背面に配備され、その光源から発せられて背面に向かう光を上記光学部材に向けて反射するリフレクタを備えたものであることが好ましい。
このようなリフレクタを備えると、光源からの光と、リフレクタで反射された光との双方が光光学部材に入射されるため、本発明の発光ユニットから出射される光の到達距離を伸ばすことができる。
また、本発明の発光ユニットにおいて、上記容器の、少なくとも上記光通過領域が正の屈折力を有するレンズ形状を有する容器であってもよい。
このようにすると、上記光学部材を、凸状の可変焦点レンズとして使用することができる。
さらに、本発明の発光ユニットにおいて、上記容器の、少なくとも上記光通過領域が負の屈折力を有するレンズ形状を有する容器であってもよい。
このようにすると、上記光学部材を、凹状の可変焦点レンズとして使用することができる。
さらに、本発明の発光ユニットにおいて、上記容器の、少なくとも上記光通過領域が非球面レンズ形状を有する容器であってもよい。
このようにすると、上記光学部材を、非球面状の可変焦点レンズとして使用することができる。
また、本発明の発光ユニットにおいて、上記容器の、少なくとも上記光通過領域が、くさび型形状を有する容器であってもよい。
このようにすると、上記光学部材を、プリズムとして使用することができる。
さらに、本発明の発光ユニットにおいて、上記分散質が、5nm〜100nmの粒径を有するナノ粒子であることも好ましい態様である。
分散質が、5nm〜100nmの粒径を有するナノ粒子であると、光の散乱が生じにくく光の透過性が維持され、かつこの範囲の粒径であっても取り扱いが容易である。
また、本発明の発光ユニットにおいて、上記分散媒が、水であることも好ましい。
分散媒が水であると、分散質の分散性に優れるとともに分散媒のコストも安価で済む。
さらに、本発明の発光ユニットにおいて、上記容器の、少なくとも上記光通過領域がプラスチックからなることも好ましい。
このようにすると、軽量で且つ耐衝撃性の高い容器を得ることができる。
また、上記目的を達成する本発明の撮影装置は、本発明の発光ユニットを備え、その発光ユニットで出射角、及び/又は出射方向が制御された光が照射された被写体からの被写体光を使って撮影を行なうことを特徴とする。
本発明の撮影装置によると、長期にわたって被写体に精度良く光を照射して、高画質な撮影画像を取得することができる。
尚、本発明にいう撮影装置については、ここではその基本形態のみを示すのにとどめるが、これは単に重複を避けるためであり、本発明にいう撮影装置には、上記の基本形態のみではなく、前述した発光ユニットの各形態に対応する各種の形態が含まれる。
また、本発明の撮影装置において、上記被写体光を、被写体にピントを合わせる合焦検出に使用することが好ましい。
被写体に効率よく光が照射されるため、被写体に精度良くピントを合わせることができる。
また、本発明の撮影装置において、上記被写体光を、被写体の撮影画像を取得する本撮影に使用することも好適である。
本発明の好適な形態の撮影装置によると、暗い場所で撮影した場合であっても、高コントラストな撮影画像を得ることができる。
本発明によれば、コンパクトな構成で且つ長期にわたって高精度に、光の出射角、及び/又は出射方向を自在に制御することができる発光ユニット、および撮影装置を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の発光ユニットの第1実施形態である閃光発光部の断面形状を示す図、図2は、図1に示す閃光発光部において、閃光の出射角が広げられた状態を示す図である。
図1には、本発明の第1実施形態の発光ユニットである閃光発光部1が示されている。この閃光発光部1は、デジタルカメラに好適に組み込まれ、撮影状況に応じて閃光の配光角度を2段階で変化させることができる発光ユニットである。この閃光発光部1には、光源1_1が備えられている。また、この閃光発光部1には、光源1_1の前面に配備され、その光源1_1で発せられた光を2通りの出射角に広げて出射する、負の屈折力を有する光学部材1_10が備えられている。さらに、閃光発光部1には、光源1_1の背面に配備され、その光源1_1から発せられて背面に向かう光を光学部材1_10に向けて反射するリフレクタ1_2が備えられている。この光源1_1は、本発明にいう光源の一例に相当する。
この閃光発光部1では、光源1_1で発せられた光と、リフレクタ1_2で反射された光との双方が、光学部材1_10に入射される。この光学部材1_10は、後述するようにして、屈折率を2段階で変化させるように制御することができる光学部材であり、屈折率を小さく変化させるように制御した場合は、図1に示すように、光源1_1で発せられた光の出射角α1は比較的小さく、従ってテレ側(望遠側)における閃光撮影を好適に行なうことができる。一方、光学部材1_10の屈折率を大きく変化させるように制御した場合は、図2に示すように、光源1_1で発せられた光の出射角α2は比較的大きく、従ってワイド側(広角側)における閃光撮影を好適に行なうことができる。
図3は、図1に示す閃光発光部に備えられた光学部材の断面形状を示す図である。
図3のパート(a)および図3のパート(b)に示す光学部材1_10には、少なくとも光通過領域1_10aが光透過性であってレンズ形状を有する容器1_11が備えられている。ここで、容器1_11の、少なくとも光通過領域1_10aは、外に向かって凹のレンズ形状を有する容器である。この光学部材1_10は、本発明にいう光学部材の一例にあたり、容器1_11は、本発明にいう容器の一例に相当する。
また、この光学部材1_10には、容器1_11内に封入された光透過性の分散媒1_12が備えられている。
さらに、この光学部材1_10には、分散媒1_12内に分散した、光透過性であって分散媒1_12の屈折率よりも高い屈折率を有する分散質1_13が備えられている。一般に、分散された状態は、分散媒と分散質から構成されており、分散質は、粒子であったりする。分散媒1_12は、本発明にいう分散媒の一例にあたり、分散質1_13は、本発明にいう分散質の一例に相当する。
また、この光学部材1_10には、分散媒1_12内に分散した分散質1_13を電気泳動させることにより光通過領域1_10aを通過する光の屈折を制御する電極である陰極1_14および陽極1_15が備えられている。詳細には、上記分散質1_13は、プラスに帯電されたナノ粒子1_13aとマイナスに帯電されたナノ粒子1_13bであって、容器1_11の、光通過領域1_10aを取り巻く位置に、分散質1_13を引き寄せる負極性の電極である陰極1_14および正極性の電極である陽極1_15が配置されている。陰極1_14および陽極1_15は、本発明にいう電磁場発生器の一例にあたるとともに、本発明にいう電極の一例に相当する。
上述したナノ粒子の材質はいかなるものであってもよい。例えば、シリカ、アルミナ、ジルコニア、酸化チタン、酸化タングステン、酸化亜鉛、酸化スズ、チタン酸バリウムなどが挙げられる。好ましくは、酸化チタン、シリカゲル(SiO2)、アルミナ、ポリマー粒子である。ナノ粒子の調整法は、固相法、液相法、気相法いずれでもよく、好ましくは、液相法と気相法である。その詳細は、文献「ナノ微粒子の調整および分散・凝集コントロールとその評価、技術情報協会、2003年」に記載されている。粒子サイズは、100nm以下が好ましい。粒子サイズが100nmを越えると、光の散乱が生じ、透明性(光透過性)が損なわれることとなる。
また、ナノ粒子は、分散媒1_12(分散媒)への分散安定性を高める目的で、表面を修飾することが好ましい。表面を修飾する方法としては、チタンカップリング剤(イソプロピルトリイソステアロイルチタネートなど)、シランカップリング剤(ペンタデカフルオロデシルトリメチルシランなど)、アルミニウムカップリング剤(アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレートなど)、グラフト重合などが挙げられる。グラフト重合は、酸化チタンに対してはポリエチレングラフト重合、ポリスチレングラフト重合が、シリガゲルに対してはシラノール基を利用したグラフト重合が利用できる。
ナノ粒子を分散させる分散媒1_12としては、水あるいは非水系有機分散媒を用いることができる。また、水と有機分散媒を混合して用いてもよい。非水系有機分散媒としては、好ましくは、炭化水素(ヘキサン、ヘプタン、ペンタン、オクタン、アイソパー(エクソン社)など)、炭化水素系芳香族化合物(ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼンなど)、ハロゲン系炭化水素(ジフルオロプロパン、ジクロロエタン、クロロエタン、ブロモエタンなど)、ハロゲン系炭化水素系芳香族化合物(クロロベンゼンなど)、エーテル系化合物(ジブチルエーテル、アニソール、ジフェニルエーテルなど)、アルコール系化合物(グリセリンなど)、カルボニル基を有する化合物(プロピレンカーボネートなど)、ニトロ系化合物(ニトロメタンなど)、ニトリル系化合物(アセトニトリル、ベンゾニトリルなど)、水が好ましい。
分散媒1_12については、光学部材1_10の用途との関連において、屈折率、比重、粘度、抵抗率、誘電率などを調整することが好ましい。この調整には、複数の分散媒を混合して行なうことができる。
また、この分散媒1_12には、酸、アルカリ、塩、分散安定剤、酸化防止や紫外線吸収などを目的とした安定剤、抗菌剤、防腐剤などを添加することができる。
容器1_11としては、ガラス基板、ポリエステル、ポリイミド、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド、ナイロン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルフォン、シリコーン樹脂、ポリアセタール樹脂、フッ素樹脂、セルロース誘導体、ポリオレフィンなどの高分子のフイルムや板状基板、金属基板、セラミック基板等の無機基板などが好適に用いられる。少なくとも50%以上の光透過率を有する容器1_11が好ましく、さらに好ましくは80%以上の光透過率を有するものである。
さらに、陰極1_14や陽極1_15の電極部材としては、金、銀、銅、アルミニウム、マグネシウム、ニッケル、プラチナ、カーボン、導電性高分子、酸化錫一酸化インジウム(ITO)、酸化錫、酸化亜鉛などに代表される金属酸化物層が形成されたものが好適に用いられる。また、電極を光の透過する部位に設置する場合には、いわゆる透明電極を用いることが好ましい。酸化錫一酸化インジウム(ITO)、酸化錫、酸化亜鉛などに代表される金属酸化物が好ましい。
この光学部材1_10は、レンズ形状を有する容器1_11内に封入された光透過性の分散媒1_12内に分散した、光透過性であってその分散媒1_12の屈折率よりも高い屈折率を有する分散質1_13を、陰極1_14と陽極1_15との間に印加される電圧に応じて電気泳動させることにより光通過領域1_10aを通過する光の屈折を制御するものである。このため、分散媒1_12と、分散質1_13の、電気泳動により光通過領域1_10aに移動した量とにより定まる屈折率を持つ屈折率可変な光学部材が得られることとなる。以下、詳細に説明する。
陰極1_14と陽極1_15との間に電圧が印加されていない状態では、図3のパート(a)に示すように、分散媒1_12内には分散質1_13が一様に分散されている。この分散質1_13は、プラスに帯電されたナノ粒子1_13aとマイナスに帯電されたナノ粒子1_13bとからなるものである。このような状態における光学部材1_10の屈折率は、分散媒1_12の屈折率と、その分散媒1_12内に一様に分散された分散質1_13の量(個数)により定まる屈折率とからなる、比較的大きな屈折率となっている。
ここで、陰極1_14と陽極1_15との間に所定の電圧が印加される。すると、図3のパート(b)に示すように、分散媒1_12内に一様に分散されていた分散質1_13のうちのプラスに帯電されたナノ粒子1_13aが陰極1_14側に引き寄せられるとともに、マイナスに帯電されたナノ粒子1_13bが陽極1_15側に引き寄せられる。このため、光学部材1_10の屈折率は、分散媒1_12の屈折率のみにより定まる比較的小さな屈折率となる。尚、陰極1_14,陽極1_15間への電圧の印加を中止すると、再び図3のパート(a)に示す状態に落ち着く。
ここで、光通過領域1_10aに位置する分散質1_13の、電気泳動により移動する量は、陰極1_14および陽極1_15に印加される電圧の波形や印加パターン、陰極1_14および陽極1_15の配置,形状,構造等により、自在に制御することができる。従って、特許文献1に提案された、液晶分子の屈折率を利用して光の屈折を制御する技術と比較し、柔軟な分布率を得ることもできる。また、分散媒1_12内に分散した分散質1_13は、陰極1_14および陽極1_15に電圧を印加することによって生じた電界により移動し、そこに電流は発生せず、従って非特許文献1に提案された、導電性の水性溶液に電流が流れる技術と比較し、電気分解する恐れは少なく、従って長期にわたって光学部材としての性能の劣化を抑えることができる。
このように、閃光発光部1には、上述した光学部材1_10が備えられているため、コンパクトな構成で且つ長期にわたって高精度に閃光の配光角度を変化させることができる。
図4は、図3に示す陰極,陽極の配置とは異なる陰極,陽極の配置の一例を示す図である。
図4に示す陰極1_141,陽極1_151は、光学部材を構成する容器の、光通過領域を取り巻く上側面,下側面に配置されている。このように陰極1_141,陽極1_151を配置すると、容器の上側面,下側面にプラスのナノ粒子,マイナスのナノ粒子を迅速に引き寄せることができる。
図5は、図3に示す陰極,陽極の配置とは異なる陰極,陽極の配置の他の一例を示す図である。
図5には、光学部材を構成する容器の、光通過領域を取り巻く左右の位置に、第1,第2の陰極1_142が配置されている。また、光学部材を構成する容器の、光通過領域を取り巻く上下の位置に、第3,第4の陽極1_152が配置されている。このように陰極1_142,陽極1_152を配置するとともに分散媒内にマイナスのナノ粒子1_13bを分散しておき、例えば第3の陽極3_152に印加される電圧の値よりも第4の陽極1_152に印加される電圧の値を大きく設定することにより、それら第3,第3の陽極1_142に引き寄せられるナノ粒子1_13bの量を振り分けてもよい。
図6は、図3に示す陰極,陽極の配置とは異なる陰極,陽極の配置のさらなる他の一例を示す図である。
図6には、光学部材を構成する容器の、光通過領域を取り巻く側面に、陰極1_143と陽極1_153とが交互に配置されている。このように陰極1_143と陽極1_153を交互に配置して、プラスのナノ粒子,マイナスのナノ粒子1_13bの分布を自在に制御してもよい。
図7は、本発明の発光ユニットの第2実施形態である閃光発光部の断面形状を示す図、図8は、図7に示す閃光発光部において、閃光の出射角が広げられた状態を示す図である。
図7には、本発明の第2実施形態の発光ユニットである閃光発光部2が示されている。この閃光発光部2は、図1に示す閃光発光部1と比較し、負の屈折力を有する光学部材1_10に代えて、正の屈折力を有する光学部材2_10が備えられている。
この閃光発光部2では、光源1_1で発せられた光と、リフレクタ1_2で反射された光との双方が、光学部材2_10に入射される。この光学部材2_10は、後述するようにして、屈折率を2段階で変化させるように制御することができる光学部材であり、屈折率を小さく変化させるように制御した場合は、図7に示すように、光源1_1で発せられた光の出射角α1は比較的小さく、従ってテレ側(望遠側)における閃光撮影を好適に行なうことができる。一方、光学部材2_10の屈折率を大きく変化させるように制御した場合は、図8に示すように、光源1_1で発せられた光の出射角α2は比較的大きく、従ってワイド側(広角側)における閃光撮影を好適に行なうことができる。
図9は、図7に示す閃光発光部に備えられた光学部材の断面形状を示す図である。
図9に示す光学部材2_10には、少なくとも光通過領域2_10aが光透過性を有する容器2_16が備えられている。この容器2_16は、プラスチックから形成されている。このため、軽量で耐衝撃性の高い容器2_16が実現されている。尚、プラスチックに代えてガラスで容器を形成してもよい。
また、この光学部材2_10には、容器2_16内に封入された光透過性の分散媒2_12が備えられている。
さらに、この光学部材2_10には、分散媒2_12内に分散した、光透過性であって分散媒2_12の屈折率よりも高い屈折率を有する分散質2_13が備えられている。
また、この光学部材2_10には、分散媒2_12内に分散した分散質2_13を電気泳動させることにより光通過領域2_10aを通過する光の屈折を制御する電極である陰極2_14および陽極2_15が備えられている。詳細には、上記分散質2_13は、プラスに帯電されたナノ粒子2_13aとマイナスに帯電されたナノ粒子2_13bであって、容器2_16の、光通過領域2_10aを取り巻く位置に、分散質2_13を引き寄せる負極性の電極である陰極2_14および正極性の電極である陽極2_15が配置されている。
この光学部材2_10は、前述した光学部材2_10と同様にして、容器2_16内に封入された光透過性の分散媒2_12内に分散した、光透過性であってその分散媒2_12の屈折率よりも高い屈折率を有する分散質2_13を、陰極2_14と陽極2_15との間に印加される電圧に応じて電気泳動させることにより光通過領域2_10aを通過する光の屈折を制御するものである。このため、分散媒2_12と、分散質2_13の、電気泳動により光通過領域2_10aに移動した量とにより定まる屈折率を持つ屈折率可変な光学部材が得られることとなる。以下、前述した光学部材2_10と同様であり、陰極2_14と陽極1_15との間に電圧が印加されていない状態では、この図9に示すように、分散媒2_12内には分散質2_13が一様に分散されている。この分散質2_13は、プラスに帯電されたナノ粒子2_13aとマイナスに帯電されたナノ粒子2_13bとからなるものである。このような状態における光学部材2_10の屈折率は、分散媒2_12の屈折率と、その分散媒2_12内に一様に分散された分散質2_13の量(個数)により定まる屈折率とからなる、比較的大きな屈折率となっている。
ここで、陰極2_14と陽極2_15との間に所定の電圧が印加されると、分散媒2_12内に一様に分散されていた分散質2_13のうちのプラスに帯電されたナノ粒子2_13aが陰極2_14側に引き寄せられるとともに、マイナスに帯電されたナノ粒子2_13bが陽極2_15側に引き寄せられる。このため、光学部材2_10の屈折率は、分散媒2_12の屈折率のみにより定まる比較的小さな屈折率となる。このように、閃光発光部2には、上述した光学部材2_10が備えられているため、コンパクトな構成で且つ長期にわたって高精度に、光の出射角を変化させることができる。
以下では、図3に示す光学部材1_10、および図9に示す光学部材2_10に替えて適用可能な光学部材の各種形態について説明する。
図10は、図7に示す光学部材とは異なる光学部材の断面形状を示す図である。
図10のパート(a)および図10のパート(b)に示す光学部材10には、少なくとも光通過領域10aが光透過性であってレンズ形状を有する容器11が備えられている。ここで、容器11の、少なくとも光通過領域10aは、外に向かって凸のレンズ形状を有する容器である。
また、この光学部材10には、容器11内に封入された光透過性の分散媒12が備えられている。
さらに、この光学部材10には、分散媒12内に分散した、光透過性であって分散媒12の屈折率よりも高い屈折率を有する分散質13が備えられている。
また、この光学部材10には、分散媒12内に分散した分散質13を電気泳動させることにより光通過領域10aを通過する光の屈折を制御する電極である陰極14および陽極15が備えられている。詳細には、上記分散質13は、プラスに帯電されたナノ粒子13aとマイナスに帯電されたナノ粒子13bであって、容器11の、光通過領域10aを取り巻く位置に、分散質13を引き寄せる負極性の電極である陰極14および正極性の電極である陽極15が配置されている。
陰極14と陽極15との間に電圧が印加されていない状態では、図10のパート(a)に示すように、分散媒12内には分散質13が一様に分散されている。この分散質13は、プラスに帯電されたナノ粒子13aとマイナスに帯電されたナノ粒子13bとからなるものである。このような状態における光学部材10の屈折率は、分散媒12の屈折率と、その分散媒12内に一様に分散された分散質13の量(個数)により定まる屈折率とからなる、比較的大きな屈折率となっている。
ここで、陰極14と陽極15との間に所定の電圧が印加される。すると、図10のパート(b)に示すように、分散媒12内に一様に分散されていた分散質13のうちのプラスに帯電されたナノ粒子13aが陰極14側に引き寄せられるとともに、マイナスに帯電されたナノ粒子13bが陽極15側に引き寄せられる。このため、光学部材10の屈折率は、分散媒12の屈折率のみにより定まる比較的小さな屈折率となる。
次に、電気泳動により屈折率を段階的に変化する方法について説明する。電気泳動で前述したプラスやマイナスに帯電されたナノ粒子(荷電微粒子と称する)を移動させる際、印加する電圧の波形や印加パターンにより移動する荷電粒子の量を変化させることができる。光学部材10における光通過領域10aに位置する荷電粒子の量を変化させると、結果的に屈折率が段階的に変化する光学素子が得られることとなる。ここで、荷電粒子の量を変化させるためには、矩形波を印加する方法が好ましい。文献「IDWO3(Proceedings of the 10th international Display Workshops)予稿集、第239頁、2003年」には、電気泳動による4階調表示の報告例が、また、「同第243頁、2003年」には、8階調表示の報告例が記載されている。これらに記載されている印加方法を採用することで、荷電粒子の量を段階的に変化させることが可能である。
次に、本発明の発光ユニットを構成する光学部材の実施例について説明する。
本実施例では、分散質13として酸化チタンのナノ粒子を用いた。この酸化チタンのナノ粒子は、含水酸化チタンをアルカリで無定形としたのち、塩酸中で熟成させて、加熱処理により粒子サイズ10nmのものとし、その粒子表面をチタンカップリング剤(イソプロピルトリイソステアロイルチタネート)の溶液で処理した。このようにして得られた酸化チタンのナノ粒子をアイソパー(エクソン社製)に分散して、光学部材10を作製した。
アイソパー(屈折率1.48)中に、酸化チタンのナノ粒子(屈折率2.30)を20体積%程度混入した場合、屈折率は1.48から1.644に変化した。また、30体積%程度混入した場合、屈折率は1.48から1.726に変化した。これらを用いて図11に示す形状のレンズ(ナノ粒子を含む媒質)を作成した。
図11は、ナノ粒子を含む媒質を有するレンズの曲率および厚さを示す図である。
レンズの曲率R 5.00mm
レンズの厚さD 3.00mm
(1_1)アイソパー(屈折率1.48)のみの場合
焦点距離 10.42mm
バックフォーカス 8.39mm
フロントフォーカス −10.42mm
(1_2)酸化チタンのナノ粒子を20%混入した(屈折率1.644)場合
焦点距離 7.76mm
バックフォーカス 5.94mm
フロントフォーカス −7.76mm
(1_3)酸化チタンのナノ粒子を30%混入した(屈折率1.726)場合
焦点距離 6.89mm
バックフォーカス 5.15mm
フロントフォーカス −6.89mm
このように焦点距離を、10.42→7.76または10.42→6.89と変化させることができた。
図12は、屈折率が1.48,1.644,1.726と変化した場合の光学部材のバックフォーカスを示す図である。
上述したように、屈折率が1.48,1.644,1.726と変化した場合の光学部材の焦点距離は、10.42,7.76,6.89となる。これらをバックフォーカスで表わすと、図12のようになる。図12に示すように、屈折率が1.48のときのバックフォーカスBf’(8.39)が最も大きく、以下、屈折率が1.644のときのバックフォーカスBf’(5.94)、屈折率が1.726のときのバックフォーカスBf’(5.15)の順に小さくなっている。
次に、通常のガラス(BK7;屈折率1.51633)と組み合わせたレンズ(ナノ粒子を含む媒質)を作成した。
図13は、通常のガラスと組み合わせたレンズの曲率および厚さを示す図である。
ガラスの曲率R1 無限大
ガラスの厚さD1 1.00mm
レンズの曲率R2 5.00mm
レンズの厚さD2 3.00mm
レンズの曲率R3 無限大
(2_1)アイソパー(屈折率1.48)のみの場合
焦点距離 −137.6mm
バックフォーカス −133.7mm
フロントフォーカス 138.3mm
(2_2)酸化チタンのナノ粒子を20%混入した(屈折率1.644)場合
焦点距離 39.2mm
バックフォーカス 37.3mm
フロントフォーカス −38.5mm
(2_3)酸化チタンのナノ粒子を30%混入した(屈折率1.726)場合
焦点距離 23.8mm
バックフォーカス 22.1mm
フロントフォーカス −23.2mm
以上のように焦点距離を、−137.6→39.2または−137.6→23.8と変化させることができた。
さらに、通常のガラス(BK7;屈折率1.51633)にナノ粒子を封入したレンズを作成した。
図14は、通常のガラスにナノ粒子を封入したレンズの曲率および厚さを示す図である。
第1のガラスの曲率R1 無限大
第1のガラスの厚さD1 1.00mm
第2のガラスの曲率R2 13.634mm
第2のガラスの厚さD2 2.00mm(ナノ粒子を含む媒質)
第3のガラスの曲率R3 −20.2mm
第3のガラスの厚さD3 1.00mm
第4のガラスの曲率R4 無限大
(3_1)アイソパー(屈折率1.48)のみの場合
焦点距離 −223.7mm
バックフォーカス −225.2mm
フロントフォーカス 224.9mm
(3_2)酸化チタンのナノ粒子を20%混入した(屈折率1.644)場合
焦点距離 64.1mm
バックフォーカス 62.7mm
フロントフォーカス −62.9mm
(3_3)酸化チタンのナノ粒子を30%混入した(屈折率1.726)場合
焦点距離 39.1mm
バックフォーカス 37.7mm
フロントフォーカス −38.0mm
以上のように焦点距離を、−223.7→64.1または−223.7→39.1と変化させることができた。
図15は、陰極および陽極の内側の面に絶縁膜がコーティングされた光学部材の断面形状を示す図である。
図15に示す光学部材20は、図10に示す光学部材10と比較し、陰極14および陽極15双方の内側の面に絶縁膜24がコーティングされ、それら絶縁膜24が分散媒12に接して配置されている点が異なっている。この光学部材20では、陰極14および陽極15の内側の面に絶縁膜24がコーティングされているため、分散質13の、陰極14および陽極15への凝集を防止することができる。ここで、絶縁膜24は、ポリイミド絶縁膜である。このため、陰極14および陽極15は、優れた耐熱性および耐久性を有する。このように構成された光学部材20で、分散質13を電気泳動させることにより光通過領域10aを通過する光の屈折を制御してもよい。
図16は、プラスチックで形成された容器を備えた光学部材の断面形状を示す図である。
図16に示す光学部材30には、少なくとも光通過領域が光透過性であってレンズ形状を有する容器31が備えられている。この容器31の、少なくとも光通過領域10aにおける部分は、プラスチックから形成されている。このため、軽量で耐衝撃性の高い容器31が実現されている。このような容器31を備えた光学部材30で、分散質13を電気泳動させることにより光通過領域10aを通過する光の屈折を制御してもよい。尚、プラスチックに代えてガラスで容器を形成してもよい。
図17は、容器の、光通過領域を取り巻く位置および背面に、陰極および陽極が配置された光学部材の断面形状を示す図である。
図17に示す光学部材40には、分散媒12内に、マイナスに帯電されたナノ粒子13bが分散している。また、この光学部材40には、容器11の、光通過領域10aを取り巻く位置に、陰極14が配置されている。さらに、この光学部材40には、容器11の、光通過領域10aにおける背面に、ナノ粒子13bを引き寄せる陽極41が配置されている。
陰極14と陽極41との間に電圧が印加されていない状態では、図17のパート(a)に示すように、分散媒12内にはナノ粒子13bが一様に分散されている。即ち、容器11の、光通過領域10aにおける凸状の部分にも、ナノ粒子13bが一様に分散されている。従って、正の屈折力を有するレンズとしての役割を担うこととなる。ここで、陰極14と陽極41との間に所定の電圧が印加されると、図17のパート(b)に示すように、分散媒12内に一様に分散されていたナノ粒子13bが陽極41側に引き寄せられる。このため、容器11の凸状の部分には、ナノ粒子13bが分散されず正の屈折力が弱められることとなる。このようにして、正の屈折力を調整することができる。
図18は、陽極の内側の面に絶縁膜がコーティングされた光学部材の断面形状を示す図である。
図18に示す光学部材50は、図17に示す光学部材40と比較し、陽極41の内側の面に絶縁膜42がコーティングされ、その絶縁膜42が分散媒12に接して配置されている点が異なっている。この光学部材50では、陽極41の内側の面に絶縁膜42がコーティングされているため、ナノ粒子13bの、陽極41への凝集を防止することができる。また、絶縁膜42は、ポリイミド絶縁膜であるため、陽極41は、優れた耐熱性および耐久性を有する。
図19は、外に向かって凹のレンズ形状を有する容器を備えた第1の光学部材の断面形状を示す図である。
図19に示す第1の光学部材60には、少なくとも光通過領域10aが光透過性であってレンズ形状を有する容器61が備えられている。ここで、容器61の、少なくとも光通過領域10aは、外に向かって凹のレンズ形状を有する。
また、この光学部材60には、容器61の、光通過領域10aを取り巻く位置に、陽極15が配置されている。さらに、この光学部材60には、容器61の、光通過領域10aにおける背面に、陰極62が配置されている。
陽極15と陰極62との間に電圧が印加されていない状態では、図19のパート(a)に示すように、分散媒12内にはナノ粒子13bが一様に分散されている。即ち、容器61の、光通過領域10aにおける凹状の部分にも、ナノ粒子13bが一様に分散されている。従って、負の屈折力を有するレンズとしての役割を担うこととなる。ここで、陽極15と陰極62との間に所定の電圧が印加されると、図19のパート(b)に示すように、分散媒12内に一様に分散されていたナノ粒子13bが陽極15側に引き寄せられる。このため、容器61の凹状の一部分(図19のパート(b)の上下部分)を除く部分以外、即ち容器61の光通過領域10aにおける部分には、ナノ粒子13bが分散されず、従って負の屈折力が弱められることとなる。
図20は、外に向かって凹のレンズ形状を有する容器を備えた第2の光学部材の断面形状を示す図である。
図20に示す第2の光学部材70には、容器61の、光通過領域10aを取り巻く位置に、陰極14が配置されている。また、この光学部材70には、容器61の、光通過領域10aにおける背面に、ナノ粒子13bを引き寄せる陽極41が配置されている。
陰極14と陽極41との間に電圧が印加されていない状態では、図20のパート(a)に示すように、分散媒12内にはナノ粒子13bが一様に分散されている。即ち、容器61の、光通過領域10aにおける凹状の部分にも、ナノ粒子13bが一様に分散されている。従って、負の屈折力を有するレンズとしての役割を担うこととなる。ここで、陰極14と陽極41との間に所定の電圧が印加されると、図20のパート(b)に示すように、分散媒12内に一様に分散されていたナノ粒子13bが陽極41側に引き寄せられる。このため、容器61の凹状の部分には、ナノ粒子13bが分散されることはなく、従って負の屈折力が弱められることとなる。
図21は、非球面形状を有する容器を備えた第1の光学部材の断面形状を示す図である。
図21に示す光学部材80に備えられた容器81は、少なくとも光通過領域10aが光透過性であって、この容器81の、少なくとも光通過領域10aは、非球面レンズ形状を有する容器である。
陽極15と陰極62との間に電圧が印加されていない状態では、図21のパート(a)に示すように、分散媒12内には、マイナスに帯電されたナノ粒子13bが一様に分散されている。即ち、容器81の、光通過領域10aにおける非球面レンズ形状の部分にも、ナノ粒子13bが一様に分散されている。従って、非球面レンズとしての役割を担うこととなる。ここで、陽極15と陰極62との間に所定の電圧が印加されると、図21のパート(b)に示すように、分散媒12内に一様に分散されていたナノ粒子13bが陽極15側に引き寄せられる。このため、容器81の非球面レンズ形状の部分には、ナノ粒子13bが分散されることはなく、従って非球面レンズとしての役割が弱められることとなる。
図22は、非球面形状を有する容器を備えた第2の光学部材の断面形状を示す図である。
図22に示す光学部材90には、容器81の、光通過領域10aを取り巻く位置に、陰極14が配置されている。また、この光学部材90には、容器81の、光通過領域10aにおける背面に、ナノ粒子13bを引き寄せる陽極41が配置されている。
陰極14と陽極41との間に電圧が印加されていない状態では、図22のパート(a)に示すように、分散媒12内にはナノ粒子13bが一様に分散されている。即ち、容器81の、光通過領域10aにおける非球面レンズ形状の部分にも、ナノ粒子13bが一様に分散されている。従って、非球面レンズとしての役割を担うこととなる。ここで、陰極14と陽極41との間に所定の電圧が印加されると、図22のパート(b)に示すように、分散媒12内に一様に分散されていたナノ粒子13bが陽極41側に引き寄せられる。このため、容器81の非球面レンズ形状の部分には、ナノ粒子13bが分散されることはなく、従って非球面レンズとしての役割が弱められることとなる。
図23は、光学部材を構成する容器の、光通過領域における背面に配置された陽極の平面図である。
図23には、ある光学部材を構成する容器の、光通過領域における背面に配置された陽極41の平面図が示されている。このように、容器の、光通過領域における背面に、円形状の電極である陽極41を配置して、分散媒内に一様に分散されているマイナスのナノ粒子を引き寄せてもよい。
図24は、光学部材を構成する容器と、その容器の、光通過領域を取り巻く位置に配置された陰極とを入射光側から見た図である。
図24に示す容器11の、光通過領域10aを取り巻く位置に、4分割されてなる陰極14が配置されている。このように、容器11の、光通過領域10aを取り巻く位置に、4分割されてなる陰極14を配置して、分散媒内に分散されているプラスのナノ粒子の分布を自在に制御してもよい。
図25は、光学部材を構成する容器の、光通過領域における背面に配置された陽極の各種のパターン例を示す図である。
図25のパート(a)に示す陽極141は、水平方向に形成されたストライプ状の電極パターン141aを有する。また、図25のパート(b)に示す陽極142は、複数の同心円状の電極パターン142aを有する。さらに、図25のパート(c)に示す陽極143は、マトリックス状の電極パターン143aを有する。このような陽極141,142,143を用いて、それら電極パターン141a,142a,143aそれぞれに各種の波形、印加パターンを有する電圧を印加してマイナスのナノ粒子の分布を制御することにより、光学部材の屈折率を自在に制御してもよい。
図26は、図25のパート(b)に示す複数の同心円状の電極パターンを有する陽極を用いて、光学部材の屈折率を制御する一例を示す図である。
光学部材100を構成する容器11の、光通過領域10aにおける背面には、ナノ粒子13bを引き寄せる陽極144が配置されている。この陽極144は、外周側から順に、第1の同心円状の電極パターン144a,第2の同心円状の電極パターン144bを有する。また、この陽極144は、中央部に、円形の電極パターン144cを有する。ここで、電極パターン144aには最も大きな値の電圧が印加され、電極パターン144bにはその値以下の電圧が印加され、さらに電圧パターン144cには最も小さな値の電圧が印加されるものとする。
電極パターン144aには最も大きな値の電圧が印加されるため、その電極パターン144aには多量のナノ粒子13bが引き寄せられる。以下、電極パターン144b,144cの順にそれら電圧に見合った量のナノ粒子13bが引き寄せられる。このように、陽極144の電極パターン144a,144b,144cに印加される電圧に応じて、ナノ粒子13bの分布を制御してもよい。
尚、前述した図25のパート(a)に示すストライプ状の電極パターン141aにおいて、最上部に位置する電極パターン141aから最下部に位置する電極パターン141aに対応して、小さな値の電圧から大きな値の電圧までを印加することにより、プリズム効果を有する光学部材を実現してもよい。また、図25のパート(c)に示すマトリックス状の電極パターン143aに任意の値の電圧を印加することにより、通常のレンズの収差を補正するための光学部材を実現してもよい。
図27は、光学部材を構成する容器の、光通過領域を取り巻く位置に、2つの電極パターンを有する陰極が配置された例を示す図である。
図27には、光学部材110を構成する容器11の、光通過領域10aを取り巻く位置に、2つの電極パターン14_2a,14_2bを有する陰極14_2が配置されている。このような陰極14_2の電極パターン14_2a,14_2bに所望の大きさの電圧を印加し、且つ陽極144の電極パターン144a,144b,144cにも所望の電圧を印加して、ナノ粒子13bの分布を自在に制御してもよい。
図28は、外に向かって凸のレンズ形状を有する光学部材において、ナノ粒子が分散媒内を移動する様子を示す図である。
図28に示す光学部材120には、陰極14および陽極15の周囲を囲むように配置された円筒形状の部材31_1と、その部材31_1の前面および背面に嵌め込まれるともに光透過性を有する部材31_2,31_3からなる容器31が備えられている。これら部材31_1,31_2,31_3は、プラスチックから形成されている。このため、軽量で耐衝撃性の高い容器31が実現されている。
また、図28のパート(a)に示すように、分散媒12内には、マイナスに帯電されたナノ粒子13bが一様に分散されている。ここで、陰極14と陽極15との間に所定の電圧が印加される。すると、図28のパート(b)に示すように、分散媒12内に一様に分散されていたナノ粒子13bが陽極15側に徐々に引き寄せられ、最終的に図28のパート(c)に示すように、分散媒12内に分散されていたナノ粒子13bの大部分が陽極15側に引き寄せられる。このため、光学部材120の屈折率は、分散媒12の屈折率とナノ粒子13bにより定まる屈折率とからなる比較的大きな屈折率から、分散媒12の屈折率のみにより定まる比較的小さな屈折率に変化する。
図29は、外に向かって凹のレンズ形状を有する光学部材において、ナノ粒子が分散媒内を移動する様子を示す図である。
図29に示す光学部材130には、陰極14および陽極15の周囲を囲むように配置された円筒形状の部材31_1と、その部材31_1の前面および背面に嵌め込まれるともに光透過性を有する部材32_1,31_3からなる容器32が備えられている。これら部材31_1,32_1,31_3は、プラスチックから形成されている。また、図29のパート(a)に示すように、分散媒12内には、マイナスに帯電されたナノ粒子13bが一様に分散されている。
ここで、陰極14と陽極15との間に所定の電圧が印加される。すると、図29のパート(b)に示すように、分散媒12内に一様に分散されていたナノ粒子13bが陽極15側に徐々に引き寄せられ、最終的には図29のパート(c)に示すように、分散媒12内に分散されていたナノ粒子13bの大部分が陽極15側に引き寄せられる。このため、光学部材130の屈折率は、分散媒12の屈折率とナノ粒子13bにより定まる屈折率とからなる比較的大きな屈折率から、分散媒12の屈折率のみにより定まる比較的小さな屈折率に変化する。
図30は、外に向かって双方が凸のレンズ形状を有する光学部材において、ナノ粒子が分散媒内を移動する様子を示す図である。
図30に示す光学部材140には、陰極14および陽極15の周囲を囲むように配置された円筒形状の部材31_1と、その部材31_1の前面および背面に嵌め込まれるともに光透過性を有する部材33_1,33_2からなる容器33が備えられている。これら部材31_1,33_1,33_2は、プラスチックから形成されている。また、図30のパート(a)に示すように、分散媒12内には、マイナスに帯電されたナノ粒子13bが一様に分散されている。ここで、陰極14と陽極15との間に所定の電圧が印加される。すると、図30のパート(b)に示すように、分散媒12内に一様に分散されていたナノ粒子13bが陽極15側に徐々に引き寄せられ、最終的には図30のパート(c)に示すように、分散媒12内に分散されていたナノ粒子13bの大部分が陽極15側に引き寄せられる。このため、光学部材140の屈折率は、分散媒12の屈折率とナノ粒子13bにより定まる屈折率とからなる比較的大きな屈折率から、分散媒12の屈折率のみにより定まる比較的小さな屈折率に変化する。
図31は、マイナスの電圧とプラスの電圧が自在に印加される電極を備えた、外に向かって凸のレンズ形状を有する光学部材の断面形状を示す図である。
光学部材150を構成する容器11の、光通過領域10aを取り巻く位置には、第1の電極151が配置されている。また、その容器11の、光通過領域10aにおける背面には、複数の電極部152aからなる第2の電極152が配置されている。さらに、分散媒12内にはマイナスのナノ粒子13bが分散している。
ここで、第1,第2の電極151,152にマイナスの電圧,プラスの電圧が印加された場合は、第1,第2の電極151,152は陰極,陽極の役割を担うこととなる。一方、第1,第2の電極151,152にプラスの電圧,マイナスの電圧が印加された場合は、第1,第2の電極151,152は陽極,陰極の役割を担うこととなる。
先ず、図31のパート(a)に示す光学部材150において、第1,第2の電極151,152にマイナスの電圧,プラスの電圧が印加されるものとする。すると、第1,第2の電極151,152は、陰極,陽極の役割を担うこととなる。ここで、第2の電極152を構成する複数の電極部152aそれぞれには、同じ値のプラスの電圧が印加されるものとする。従って、この場合は、複数の電極部152aそれぞれに同量のナノ粒子13bが引き寄せられる。
次いで、図31のパート(b)に示すように、第2の電極152を構成する両端側の電極部152aに最も大きな値のプラスの電圧が印加されるとともに、中央の電極部152aに最も小さな値のプラスの電圧が印加され、さらに両端側の電極部152aと中央の電極部152aとの間に位置する電極部152aには中間の値のプラスの電圧が印加されるものとする。すると、両端側の電極部152aに最も多量のナノ粒子13bが引き寄せられるとともに中央の電極部152aには少量のナノ粒子13bが引き寄せられる。また、両端側の電極部152aと中央の電極部152aとの間に位置する電極部152aには中程度の量のナノ粒子13bが引き寄せられる。
さらに、図31のパート(c)に示すように、第1,第2の電極151,152にプラスの電圧,マイナスの電圧が印加される。すると、第1,第2の電極151,152は、陽極,陰極の役割を担うこととなり、第1の電極151にナノ粒子13bが引き寄せられる。このようにして、ナノ粒子13bの分布を制御してもよい。
図32は、マイナスの電圧とプラスの電圧が自在に印加される電極を備えた、外に向かって凹のレンズ形状を有する光学部材の断面形状を示す図である。
光学部材160を構成する容器31の、光通過領域10aを取り巻く位置には、第1の電極151が配置されている。また、その容器31の、光通過領域10aにおける背面には、複数の電極部152aからなる第2の電極152が配置されている。さらに、分散媒12内にはマイナスのナノ粒子13bが分散している。
先ず、図32のパート(a)に示す光学部材160において、第1,第2の電極151,152にマイナスの電圧,プラスの電圧が印加される。ここでは、第2の電極152を構成する複数の電極部152aそれぞれに同じ値のプラスの電圧が印加されるものとする。すると、複数の電極部152aそれぞれに同量のナノ粒子13bが引き寄せられる。
次いで、図32のパート(b)に示すように、第2の電極152を構成する両端側の電極部152aに最も大きな値のプラスの電圧が印加されるとともに、中央の電極部152aに最も小さな値のプラスの電圧が印加され、さらに両端側の電極部152aと中央の電極部152aとの間に位置する電極部152aに中間の値のプラスの電圧が印加される。すると、両端側の電極部152aに最も多量のナノ粒子13bが引き寄せられるとともに中央の電極部152aには少量のナノ粒子13bが引き寄せられる。また、両端側の電極部152aと中央の電極部152aとの間に位置する電極部152aには中程度の量のナノ粒子13bが引き寄せられる。
さらに、図32のパート(c)に示すように、第1,第2の電極151,152にプラスの電圧,マイナスの電圧が印加される。すると、第1,第2の電極151,152は、陽極,陰極の役割を担うこととなり、第1の電極151にナノ粒子13bが引き寄せられることとなる。
図33は、マイナスの電圧とプラスの電圧が自在に印加される電極を備えた、外に向かって双方が凸のレンズ形状を有する光学部材の断面形状を示す図である。
図33のパート(a)に示す光学部材170において、第1,第2の電極151,152にマイナスの電圧,プラスの電圧が印加される。ここでは、第2の電極152を構成する複数の電極部152aそれぞれに同じ値のプラスの電圧が印加されるものとする。すると、複数の電極部152aそれぞれに同量のナノ粒子13bが引き寄せられる。
次いで、図33のパート(b)に示すように、第2の電極152を構成する両端側の電極部152aに最も大きな値のプラスの電圧が印加されるとともに、中央の電極部152aに最も小さな値のプラスの電圧が印加され、さらに両端側の電極部152aと中央の電極部152aとの間に位置する電極部152aに中間の値のプラスの電圧が印加される。すると、両端側の電極部152aに最も多量のナノ粒子13bが引き寄せられるとともに中央の電極部152aには少量のナノ粒子13bが引き寄せられる。また、両端側の電極部152aと中央の電極部152aとの間に位置する電極部152aには中程度の量のナノ粒子13bが引き寄せられる。
さらに、図33のパート(c)に示すように、第1,第2の電極151,152にプラスの電圧,マイナスの電圧が印加される。すると、第1,第2の電極151,152は、陽極,陰極の役割を担うこととなり、第1の電極151にナノ粒子13bが引き寄せられることとなる。
図34は、電極パターンが工夫された第1の光学部材の断面形状を示す図である。
図34に示す光学部材180には、容器の、光通過領域を取り巻く位置に、陰極14が配置されている。また、この光学部材180には、容器の、光通過領域10aにおける前面に、水平方向に形成されたストライプ状の電極パターン181aを有する陽極181が配置されている。さらに、この光学部材180には、容器の、光通過領域における背面に、水平方向に形成されたストライプ状の電極パターン182aを有する陽極182が配置されている。この光学部材180は、陽極181,182の電極パターン181a,182aが対称的であるため、例えば電極パターン181a,182aの上部から下部にかけて共に値が徐々に小さく(もしくは大きく)なるような電圧を印加することにより、迅速に屈折率を制御することができ、従ってプリズム効果を迅速に実現することができる。このような光学部材180を手ぶれ補正用の加速度センサとともにカメラに備え、加速度センサからの信号に応じてそのカメラに備えられたレンズの上下方向に対する手ぶれ補正を行なってもよい。また、このような光学部材180をカメラのファインダに備えてパララックス(視差)補正してもよい。
図35は、電極パターンが工夫された第2の光学部材の断面形状を示す図である。
図35に示す光学部材190は、図34に示す光学部材180と比較し、水平方向に形成されたストライプ状の電極パターン182aを有する陽極182に代えて、垂直方向に形成されたストライプ状の電極パターン191aを有する陽極191が配置されている点が異なっている。ここで、電極パターン181aで上下の屈折率を制御するとともに、電極パターン191aで左右の屈折率を制御することにより、レンズの上下方向および左右方向に対する手ぶれ補正やパララックス補正を行なってもよい。
図36は、電極パターンが工夫された第3の光学部材の断面形状を示す図である。
図36に示す光学部材200は、図35に示す光学部材190と比較し、垂直方向に形成されたストライプ状の電極パターン191aを有する陽極191に代えて、複数の同心円状の電極パターン201aを有する陽極201が配置されている点が異なっている。ここで、電極パターン201aで凸状のレンズを実現するとともに、電極パターン181aでプリズム効果を実現することにより、1つの光学部材200で手ぶれ補正やピント調節を兼ねた撮影レンズを実現してもよい。また、ズームレンズを備えたカメラにおいて、そのカメラのファインダ光学系にこの光学部材200を採用して、そのズームレンズにより変化する視野に応じて変化するズームファインダを実現してもよい。さらに、水平方向に形成されたストライプ状の電極パターン181aを有する陽極181に代えて、複数の同心円状の電極パターン201aを有する陽極201と同じ陽極を配置し、例えば正の屈折力を高めるにあたり、上記陽極201と相俟ってナノ粒子を迅速に移動させることもできる。
図37は、マトリックス状の電極パターンを有する陽極を示す図である。
図37に示す電極210は、周辺領域に配置された電極パターン部211と中央領域に配置された電極パターン部212からなるマトリックス状の電極パターンを有する。ここで、周辺領域に配置された電極パターン部211は陰極の役割を担うとともに、中央領域に配置された電極パターン部212は陽極の役割を担う。このような電極210を備えた光学部材を通常のレンズに隣接して配置するとともに、そのレンズの収差を補正するためのデータからなる収差補正用テーブルを用意しておき、上記電極210に、収差補正用テーブルのデータに応じた電圧を印加してナノ粒子の分布を制御することにより、その光学部材の屈折率を制御することにより、上記レンズの収差を補正してもよい。
ここで、上記ではレンズ形状を有する光学部材の例について説明したが、以下では、レンズ形状以外の形状を有する光学部材の例について説明する。
図38は、板形状を有する光学部材を示す図である。
図38に示す光学部材310は、図10に示すレンズ状の光学部材10とほぼ同様の構成を有するが、容器311の形状のみ異なる。光学部材310は、外形が板形状を有する容器311に封入された光透過性の分散媒12内に分散した分散質13を、陰極14と陽極15との間に印加される電圧に応じて電気泳動させることにより光通過領域310aを通過する光の屈折を制御するものである。このため、分散媒12と、分散質13の、電気泳動により光通過領域310aに移動した量とにより定まる屈折率を持つ屈折率可変板が得られることとなる。
陰極14と陽極15との間に電圧が印加されていない状態では、図38のパート(a)に示すように、分散媒12内には分散質13が一様に分散されている。
陰極14と陽極15との間に所定の電圧が印加されると、図38のパート(b)に示すように、分散媒12内に一様に分散されていた分散質13のうちのプラスに帯電されたナノ粒子13aが陰極14側に引き寄せられるとともに、マイナスに帯電されたナノ粒子13bが陽極15側に引き寄せられて、光学部材310の屈折率が、分散媒12の屈折率のみにより定まる比較的小さな屈折率となる。
屈折率可変板を使った光の光路調整について説明する。
図39は、屈折率可変板における結像位置のずれを説明するための図である。
図39のパート(a)には、凸状のレンズからの光の結像位置が示されている。ここで、図39のパート(b)に示すように、厚さd,屈折率nの屈折率可変板を像空間に挿入する。この屈折率可変板の空気換算長は、厚さdを屈折率nで割った値(d/n)で表わされる。このため、結像位置は、d(1−1/n)だけ後方(図39の左側)にずれることとなる。
また、図39のパート(c)に示すように、像空間において、ともに厚さdであって屈折率が異なる2枚の屈折率可変板(屈折率はそれぞれn1,n2とする)を用意し、それらの屈折率可変板を入れ替えた場合、それら屈折率可変板の結像位置のずれΔdは、d(1/n1−1/n2)となる。焦点距離fのレンズ系における、物体距離D時の結像位置の後側焦点からの距離は、f2/Dであるので、屈折率の異なる屈折率可変板の出し入れによって、無限遠物体と、f2/Dで示される距離の物体への焦点調節が可能になる。ここで、2枚の屈折率可変板の出し入れに代えて、前述した図38に示す光学部材310を用いて分散質13を電気泳動させて光の屈折を制御することにより、焦点距離の調節を行なうことができる。
尚、図38に示す板形状の光学部材310においても、上述したレンズ形状の光学部材の各種形態を適用することができる。例えば、図15に示す光学部材20と同様に絶縁膜24を設けても良く、図17に示す光学部材40と同様に、容器311の、光通過領域310aにおける背面に陽極41を配置してもよい。また、複数の電極を設けても良く、その場合、図25に示す電極パターンなどをそのまま適用することができる。
続いて、プリズム形状を有する光学部材の例について説明する。
図40、および図41は、プリズム形状を有する光学部材を示す図である。
図40に示す光学部材410は、図10に示すレンズ形状の光学部材10や図38に示す板形状の光学部材310とほぼ同様の構成を有するが、容器411の外径がプリズム形状を有しており、容器411の、光通過領域410aを妨げない位置に陰極14が設けられており、光通過領域410aにおける背面に陽極15が設けられている。また、光学部材410には、マイナスに帯電したナノ粒子13bは収容されておらず、プラスに帯電したナノ粒子13aのみ収容されている。
陰極14と陽極15との間に電圧が印加されていない状態では、図40のパート(a)に示すように、分散媒12内にはプラスのナノ粒子13aが一様に分散されている。このとき、光学部材410は、分散媒12と、光通過領域410aに存在しているプラスのナノ粒子13aの量とに応じた屈折率を有しており、光学部材410に入射してきた光Lは比較的大きく屈折される。
陰極14と陽極15との間に所定の電圧が印加されると、図40のパート(b)に示すように、分散媒12内に一様に分散されていたプラスのナノ粒子13aが陰極14側に引き寄せられて、光学部材410の屈折率が、分散媒12の屈折率のみにより定まる屈折率に変化する。この状態における屈折率は、図40のパート(a)の状態における屈折率よりも小さく、光学部材410に入射してきた光Lは小さく屈折される。
また、図41に示す光学部材420は、図40に示す光学部材410と同様の構成を有しているが、プラスに帯電したナノ粒子13aに替えて、マイナスに帯電したナノ粒子13bが収容されている。
陰極14と陽極15との間に所定の電圧が印加されると、図41のパート(b)に示すように、分散媒12内に一様に分散されていたマイナスのナノ粒子13bが陽極15側に引き寄せられる。その結果、光学部材420の屈折率が増加し、光学部材420に入射してきた光Lは大きく屈折される。
このように、プリズム形状を有する光学部材を用いても、光の屈折を制御することができる。尚、図40および図41に示すプリズム形状の光学部材410,420においても、上述したレンズ形状や板形状の光学部材における、電極配置や絶縁膜などの各種形態を適用することができる。
以上で、分散媒中に分散された分散質を電気泳動させて光の屈折を制御する光学部材の説明を終了し、続いて、分散媒中に分散された磁性を有する分散質を磁気泳動させて光の屈折を制御する光学部材について説明する。
図42は、分散質を磁気泳動させて光の屈折を変化させる光学素子の断面形状を示す図である。
図42に示す光学部材510は、図10に示す光学部材10の容器11と同様のレンズ形状を有し、少なくとも光通過領域510aが光透過性を有する容器511内に、透明な分散媒520と、磁性を有する透明なナノ粒子530が封入されている。この分散質520としては、図10に示す光学部材10の分散媒12と同様な流体を適用することができ、透明な磁性ナノ粒子530としては、二酸化チタンコバルトなどを適用することができる。
また、この光学部材510には、図10に示す光学部材10の電極(陰極14、陽極15)に替えて、磁性ナノ粒子530を磁気泳動させるための磁場を発生するコイル540が備えられている。コイル540は、本発明にいう電磁場発生器の一例にあたるとともに、本発明にいう磁場発生器の一例に相当する。
図43は、図42に示す光学部材510の概略構成図である。
図43のパート(a)には、光学部材510の上面図が示されている。
容器511の上面および下面には、巻回された3つのコイル540が並べて配置されている。また、コイル540には、コイル540に電流を印加して、コイル540で発生される磁場を制御する磁場調整部550が接続されている。
図43のパート(b)には、光学部材510の、コイル540付近の拡大図が示されている。
例えば、図43のパート(a)に示す磁場調整部550によって、3つのコイル540それぞれに同じ方向の電流が印加されると、3つのコイル540それぞれで磁場が発生し、図43のパート(b)に示すように、容器511に、N極とS極とが交互に並んだ磁場が印加される。磁性ナノ粒子530を磁気泳動させるためには、コイル540から容器511に印加される磁場の極性はN極、およびS極のいずれでも良く、3つのコイル540それぞれに印加される電流の向きはそれぞれに異なる方向でも良い。3つのコイル540それぞれに印加される電流の向きや大きさを個別に調整することによって、磁場発生部540から容器511に印加される磁場の大きさや、磁場が印加される領域を精度良く制御することができる。
図42に戻って説明する。
コイル540で磁場が発生していない状態では、図42のパート(a)に示すように、分散媒520内には磁性ナノ粒子530が一様に分散されている。
図43のパート(a)に示す磁場調整部550によってコイル540に電流が印加されると、コイル540では、印加された電流の方向や大きさに応じた磁場が発生する。その結果、図42のパート(b)に示すように、分散媒520内に一様に分散されていた磁性ナノ粒子530がコイル540の磁力に引き寄せられて、光学部材510の屈折率が減少する。
このように、分散媒内に分散した分散質を電気泳動ではなく磁気泳動させることによっても、光学部材510を通過する光の屈折を制御することができる。
図44は、分散質を磁気泳動させて光の屈折を変化させる板形状の光学素子の断面形状を示す図である。ここでは、光源が図44の左側に配置され、光源からの光Lが図44の左側から光学素子に入射される例について説明する。
図44に示す光学素子550には、図38に示す光学素子310の容器311と同様の板形状を有する容器511が備えられており、その容器511には、図42に示す可変焦点レンズ510と同様に、透明な分散媒520と磁性を有する透明なナノ粒子530とが封入されている。
また、容器551の、光通過領域550aを取り巻く位置には、図42に示すレンズ状の光学素子510と同様に、ナノ粒子530を磁気泳動させる磁場を発生するコイル540が配置されている。
コイル540で磁場が発生していない状態では、図44のパート(a)に示すように、分散媒520内にはナノ粒子530が一様に分散されている。このとき、光学素子550は、分散媒520の屈折率と、その分散媒520内に一様に分散されたナノ粒子530の量(個数)とに応じた屈折率を有しており、光学素子550に入射した光Lは、比較的大きく屈折される。
ここで、コイル540に電流が印加されると、コイル540では磁場が発生し、図44のパート(b)に示すように、磁性を有するナノ粒子530がコイル540の磁場に引き寄せられる。このため、光学素子550の屈折率は、分散媒520の屈折率のみにより定まる比較的小さな屈折率となり、光学素子550に入射した光Lは、図44のパート(a)に示す状態よりも小さく屈折される。コイル540への電流の印加を中止すると、再び図44のパート(a)に示す状態に落ち着く。
このように、磁気泳動タイプの光学素子においても、焦点距離が可変な屈折率可変板を形成することができる。
図45、および図46は、分散質を磁気泳動させて光の屈折を変化させるプリズム形状の光学素子の断面形状を示す図である。尚、図45、および図46においても、光源は図45、および図46の左側に配置され、光源からの光Lは図45、および図46の左側から光学素子に入射される。
図45に示す光学素子570は、図40に示す光学素子410と同様のプリズム形状を有する容器571内に、図42〜図44にも示す透明な分散媒520と磁性を有する透明なナノ粒子530とが封入されている。また、容器571の、光通過領域570aを妨げない位置にコイル540が設けられている。
コイル540で磁場が発生していない状態では、図45のパート(a)に示すように、分散媒520内にはナノ粒子530が一様に分散されている。このとき、光学素子570は、分散媒520と、光通過領域570aに存在しているナノ粒子530の量とに応じた屈折率を有しており、光学素子410に入射してきた光Lは比較的大きく屈折される。
コイル540で磁場が発生すると、図45のパート(b)に示すように、分散媒520内に一様に分散されていたナノ粒子530がコイル540の磁場に引き寄せられて、光学素子570の屈折率が、分散媒520の屈折率のみにより定まる屈折率に変化する。この状態における屈折率は、図45のパート(a)の状態における屈折率よりも小さく、光学素子570に入射してきた光Lは小さく屈折される。
このように、磁気泳動タイプの光学素子においても、焦点距離が可変なプリズムを実現することができる。
また、図46に示す光学素子580は、図45に示す光学素子570と同様の構成を有しているが、コイル540が光通過領域560aにおける背面に配置されている。
コイル540に所定の電流が印加されると、図46のパート(b)に示すように、分散媒520内に一様に分散されていたナノ粒子530がコイル540側に引き寄せられる。その結果、光学素子580の屈折率が増加し、光学素子580に入射してきた光Lは大きく屈折される。
このように、コイルを光通過領域における背面に配置することによって、光学素子の屈折率を増加させることができる。
ここで、微小な複数のコイルをストライプ状に配置することで、図25のパート(a)に示す陰極141の電場パターンと同様の磁場パターンを形成することができ、大きさの異なる複数のコイルを同心円上に配置することで、図25のパート(b)に示す陰極142の電場パターンと同様の磁場パターンを形成することができ、微小なコイルをマトリクス状に配置することによって、図25のパート(c)に示す陰極143の電場パターンと同様の磁場パターンを形成することができる。
また、上記では、本発明にいう磁場発生器の一例として、電流の印加を受けて磁場を発生するコイルが示されているが、本発明にいう磁場発生器は、自力で磁場を発生する永久磁石であってもよい。この場合、分散質の磁気泳動は、永久磁石自体の移動によって実現される。
以上で、磁気泳動タイプの光学部材の説明を終了し、本発明の発光ユニットの第3実施形態であるAF用補助光発光装置について説明する。
図47は、本発明の発光ユニットの第3実施形態であるAF用補助光発光装置の断面形状を示す図、図48は、図38に示すAF用補助光発光装置において、測距用補助光の出射方向が近距離に向けて制御された状態を示す図である。
図47に示すAF用補助光発光装置3は、低照度下での撮影時に測距用補助光を出射することによりオートフォーカス(AF)機能を補助する装置である。このAF用補助光発光装置3には、光源3_1と、その光源3_1の前面に配備された投光用レンズ3_2と、その投光用レンズ3_2からの光を所定の出射方向に投光するくさび型プリズムである光学部材3_10が備えられている。また、このAF用補助光発光装置3の下部には、撮影レンズ3_3が設けられている。
AF用補助光発光装置3を構成する光源3_1から出射された光は投光用レンズ3_2で集光されて光学部材3_10に入射される。この光学部材3_10は、屈折率を2段階で変化させるように制御することができる光学部材であり、屈折率を小さく変化させるように制御した場合は、図48に示すように、この光学部材3_10から出射される測距用補助光は遠距離にまで到達するため、遠距離に位置する被写体A1に測距用補助光を照射することができる。一方、光学部材3_10の屈折率を大きく変化させるように制御した場合は、図48に示すように、この光学部材3_10から出射される測距用補助光は近距離に到達し、この近距離に位置する被写体A2に測距用補助光を照射することができる。
被写体に照射され、その被写体で反射した測距用補助光は撮影レンズ3_3および図示しないフォーカスレンズを経由して撮像素子(CCD)に入射され、これにより画像信号が生成される。この画像信号に基づいて合焦動作が行なわれる。この合焦動作では、例えば、いわゆる「山登り方式」の連続的なAF処理が行なわれる。即ち、フォーカスレンズを光軸に沿って前後に微小移動させて、焦点評価値の増減方向をチェックしながら、評価値の極大点まで徐々にフォーカスレンズを移動させることにより、合焦位置を決定する。
ここで、AF用補助光発光装置3は、撮影レンズ3_3の光軸に対して上部に配置されているものの、光学部材3_10の屈折率を制御して被写体に測距用補助光を照射するものであるため、近距離に位置する被写体に測距用補助光を照射する場合であっても、パララックス(視差)による影響を受けてAF動作に支障をきたすということが防止される。また、測距用補助光を出射する光源を大きくする必要もなく、AF用補助光発光装置3の小型化が実現されるとともに消費電力を抑えることができる。
尚、本発明に採用する光学部材は、導電性水溶液と絶縁性液体から構成されるレンズと比較して温度上昇に対して性能が劣化しづらいという特徴が期待される。上記レンズでは、水の沸点近くにまで温度が上昇した場合、気泡の発生などによりレンズとしての性能が悪化する懸念がある。本発明に採用する光学部材において、分散媒体として、熱による分解,劣化がないものとしてシリコーンオイルが好適に利用される場合、300℃近くまで温度が上昇した場合であっても、レンズ性能の劣化が小さいことが期待される。
ここで、上記では、本発明の概念を実現するための基本的な実施形態について説明したが、本発明に採用する光学部材を実用するにあたっては、光路上にゴミや水滴などが付着してレンズ性能が劣化してしまう不具合を防止するための工夫を施すことが好ましい。
例えば、液体が収容された容器の光路と交わる外面(以下では、この面を光透過面と称する)に撥水性膜を付設することが好ましい。光透過面に撥水性を付与することによって、ゴミや水滴の付着などが防止され、光学素子の高い光透過性を維持することができる。この撥水性膜を構成する材料としては、シリコーン樹脂、オルガノポリシロキサンのブロック共重合体、フッ素系ポリマー、およびポリテトラフルオロエタンなどが好ましい。
また、光学部材を構成する容器の光透過面に、親水性膜を付設することも好ましい。光透過面に親水撥油性を付与することによっても、ゴミの付着を防止することができる。この親水性膜としては、アクリレート系ポリマーで構成されたものや、非イオン性オルガノシリコーン系界面活性剤などといった界面活性剤を塗布したものなどが好ましく、親水性膜の作製方法としては、シラン系モノマーのプラズマ重合や、イオンビーム処理などを適用することができる。
また、光学部材を構成する容器の光透過面に、酸化チタンなどといった光触媒を付設することも好ましい。光と反応した光触媒によって汚れなどが分解され、光透過面をきれいに保つことができる。
また、光学部材を構成する容器の光透過面に、帯電防止膜を付設することも好ましい。容器の光透過面に静電気が溜まったり、電極によって帯電してしまうと、光透過面にゴミや埃がくっついてしまう恐れがある。光透過面に帯電防止膜を付設することによって、このような不要物の付着を防止し、光学部材の光透過性を維持することができる。この帯電防止膜は、ポリマーアロイ系の材料で構成されていることが好ましく、このポリマーアロイ系が、ポリエーテル系や、ポリエーテルエステルアミド系や、カチオン性基を有するものや、レオレックス(商品名、第一工業製薬株式会社)であることが特に好ましい。また、この帯電防止膜が、ミスト法によって作製されたものであることが好ましい。
また、光学部材を構成する容器に、防汚性素材を適用しても良い。防汚性素材としてはフッ素樹脂が好ましいが、具体的には、含フッ素アルキルアルコキシシラン化合物や、含フッ素アルキル基含有ポリマー、オリゴマー等が好ましく、上記硬化性樹脂と架橋可能な官能基を有するものが特に好ましい。また、防汚性素材の添加量は、防汚性を発現する必要最低量であることが好ましい。
図49は、本発明の第1実施形態が適用されたデジタルカメラを前面斜め上から見た外観斜視図、図50は、図49に示すデジタルカメラを背面斜め上から見た外観斜視図である。
図49に示すように、このデジタルカメラ600の前面中央部には、撮影レンズ611が備えられている。また、このデジタルカメラ600の前面上部には、光学式ファインダ対物窓612、および図1を参照して説明した閃光発光部1が備えられている。さらに、このデジタルカメラ600の上面には、シャッタボタン614およびスライド式の電源スイッチ615が備えられている。
さらに、図50に示すように、このデジタルカメラ600の背面には、光学式ファインダ接眼窓416と、メニュースイッチ617と、実行/画面切換スイッチ618と、画像モニタ619とが備えられている。
図51は、図49に示すデジタルカメラの回路構成を示すブロック図、図52は、図51に示す液体レンズ、シャッタユニット、撮像素子、および駆動回路の配置構成を示す図である。
このデジタルカメラ600には、撮影レンズ611と閃光発光部1が備えられている。また、このデジタルカメラ600には、シャッタユニット621と、撮像素子(CCD)622と、アナログ信号処理部623と、このデジタルカメラ600の動作を総括的に制御するCPU624と、駆動回路625と、A/D(アナログ/デジタル)部626とが備えられている。駆動回路625は、撮影状況に応じて閃光の配光角度を2段階で変化させるように閃光発光部1を駆動する。また、撮影レンズ611には、図52に示す前群レンズ601a、後群レンズ601b、およびフォーカスレンズ601cが備えられており、一方駆動回路625には、後群レンズ601bを駆動するためのズームモータ625a、フォーカスレンズ601cを駆動するためのフォーカスモータ625c、およびシャッタユニット621を駆動するためのシャッタモータ625dが備えられている。さらに、駆動回路625には、ズームモータ625a,フォーカスモータ625c,シャッタモータ625dに電圧を印加するためのモータドライバ625bと、撮像素子622を駆動するための撮像素子駆動部625eが備えられている。
撮影レンズ611およびシャッタユニット621を経由してきた被写体光は、撮像素子622に入射される。撮像素子622は、入射された被写体光を電気信号であるアナログの画像信号に変換して、アナログ信号処理部623に出力する。
アナログ信号処理部623は、撮像素子622から出力されたアナログ画像信号に対して雑音低減処理等を施し、その処理等が施されたアナログ画像信号をA/D部626に出力する。A/D部626は、そのアナログ画像信号にA/D(アナログ/デジタル)変換処理を行なって、デジタルの画像信号を出力する。
また、デジタルカメラ600には、デジタル信号処理部627と、テンポラリメモリ628と、圧縮伸長部629と、内蔵メモリ(またはメモリカード)630と、前述した画像モニタ619とが備えられている。A/D部626でA/D変換処理されてデジタルに変換されたデジタル画像信号は、デジタル信号処理部627に入力される。デジタル信号処理部627は、入力されたデジタル画像信号に所定のデジタル信号処理を施して今回の撮影シーンの被写体画像を表わす画像データを完成させて、テンポラリメモリ628に一時的に格納する。テンポラリメモリ628に格納されたデータは、圧縮伸長部629で圧縮されて内蔵メモリ(またはメモリカード)630に記録される。尚、撮影モードによっては、圧縮の過程を省いて内蔵メモリ630に直接記録してもよい。テンポラリメモリ628に格納されたデータは画像モニタ619に読み出され、これにより画像モニタ619に被写体の画像が表示される。
さらに、デジタルカメラ600には、前述したメニュースイッチ617および実行/画面切換スイッチ618からなる操作スイッチ部631と、シャッタボタン614とが備えられている。写真撮影にあたっては、操作スイッチ部631を操作して所望の撮影状態に設定してシャッタボタン614を押下する。ここで、このデジタルカメラ600には、上述した閃光発光部1が備えられているため、コンパクトな構成で且つ長期にわたって高精度に、閃光の出射角を制御することができる。
ここで、上記では、本発明の撮影装置の一実施形態がデジタルカメラに適用される例について説明したが、本発明の撮影装置は、銀塩カメラや、携帯電話などに適用されても良い。
本発明の発光ユニットの第1実施形態である閃光発光部の断面形状を示す図である。 図1に示す閃光発光部において、閃光の出射角が広げられた状態を示す図である。 図1に示す閃光発光部に備えられた光学部材の断面形状を示す図である。 図3に示す陰極,陽極の配置とは異なる陰極,陽極の配置の一例を示す図である。 図3に示す陰極,陽極の配置とは異なる陰極,陽極の配置の他の一例を示す図である。 図3に示す陰極,陽極の配置とは異なる陰極,陽極の配置のさらなる他の一例を示す図である。 本発明の発光ユニットの第2実施形態である閃光発光部の断面形状を示す図である。 図7に示す閃光発光部において、閃光の出射角が広げられた状態を示す図である。 図7に示す閃光発光部に備えられた光学部材の断面形状を示す図である。 図7に示す光学部材とは異なる光学部材の断面形状を示す図である。 ナノ粒子を含む媒質を有するレンズの曲率および厚さを示す図である。 屈折率が1.48,1.644,1.726と変化した場合の光学部材のバックフォーカスを示す図である。 通常のガラスと組み合わせたレンズの曲率および厚さを示す図である。 通常のガラスにナノ粒子を封入したレンズの曲率および厚さを示す図である。 陰極および陽極の内側の面に絶縁膜がコーティングされた光学部材の断面形状を示す図である。 プラスチックで形成された容器を備えた光学部材の断面形状を示す図である。 容器の、光通過領域を取り巻く位置および背面に、陰極および陽極が配置された光学部材の断面形状を示す図である。 陽極の内側の面に絶縁膜がコーティングされた光学部材の断面形状を示す図である。 外に向かって凹のレンズ形状を有する容器を備えた第1の光学部材の断面形状を示す図である。 外に向かって凹のレンズ形状を有する容器を備えた第2の光学部材の断面形状を示す図である。 非球面形状を有する容器を備えた第1の光学部材の断面形状を示す図である。 非球面形状を有する容器を備えた第2の光学部材の断面形状を示す図である。 光学部材を構成する容器の、光通過領域における背面に配置された陽極の平面図である。 光学部材を構成する容器と、その容器の、光通過領域を取り巻く位置に配置された陰極とを入射光側から見た図である。 光学部材を構成する容器の、光通過領域における背面に配置された陽極の各種のパターン例を示す図である。 図25(b)に示す複数の同心円状の電極パターンを有する陽極を用いて、光学部材の屈折率を制御する一例を示す図である。 光学部材を構成する容器の、光通過領域を取り巻く位置に、2つの電極パターンを有する陰極が配置された例を示す図である。 外に向かって凸のレンズ形状を有する光学部材において、ナノ粒子が分散媒内を移動する様子を示す図である。 外に向かって凹のレンズ形状を有する光学部材において、ナノ粒子が分散媒内を移動する様子を示す図である。 外に向かって双方が凸のレンズ形状を有する光学部材において、ナノ粒子が分散媒内を移動する様子を示す図である。 マイナスの電圧とプラスの電圧が自在に印加される電極を備えた、外に向かって凸のレンズ形状を有する光学部材の断面形状を示す図である。 マイナスの電圧とプラスの電圧が自在に印加される電極を備えた、外に向かって凹のレンズ形状を有する光学部材の断面形状を示す図である。 マイナスの電圧とプラスの電圧が自在に印加される電極を備えた、外に向かって双方が凸のレンズ形状を有する光学部材の断面形状を示す図である。 電極パターンが工夫された第1の光学部材の断面形状を示す図である。 電極パターンが工夫された第2の光学部材の断面形状を示す図である。 電極パターンが工夫された第3の光学部材の断面形状を示す図である。 マトリックス状の電極パターンを有する陽極を示す図である。 板形状を有する光学部材を示す図である。 屈折率可変板における結像位置のずれを説明するための図である。 プリズム形状を有する光学部材を示す図である。 プリズム形状を有する光学部材を示す図である。 分散質を磁気泳動させて光の屈折を変化させる光学部材の断面形状を示す図である。 図42に示す光学部材510の概略構成図である。 分散質を磁気泳動させて光の屈折を変化させる、板形状を有する光学部材の断面形状を示す図である。 分散質を磁気泳動させて光の屈折を変化させる、プリズム形状を有する光学部材の断面形状を示す図である。 分散質を磁気泳動させて光の屈折を変化させる、プリズム形状を有する光学部材の断面形状を示す図である。 本発明の発光ユニットの第3実施形態であるAF用補助光発光装置の断面形状を示す図である。 図44に示すAF用補助光発光装置において、測距用補助光の出射方向が近距離に向けて制御された状態を示す図である。 本発明の第1実施形態の発光ユニットが組み込まれたデジタルカメラを前面斜め上から見た外観斜視図である。 図49に示すデジタルカメラを背面斜め上から見た外観斜視図である。 図49に示すデジタルカメラの回路構成を示すブロック図である。 液体レンズ、シャッタユニット、撮像素子、および駆動回路の配置構成を示す図である。
符号の説明
1,2 閃光発光部
1_1,3_1 光源
1_2 リフレクタ
1_10,2_10,3_10,10,20,30,40,50,60,70,80,90,100,110,120,130,140,150,160,170,180,190,200 光学部材
1_10a,2_10a,10a 光通過領域
1_11,2_16,11,31,32,33,61,81 容器
1_12,2_12,12 分散媒
1_13,2_13,13 分散質
1_13a,1_13b,2_13a,2_13b,13a,13b ナノ粒子
1_14,1_141,1_142,1_143,2_14,14,14_2,62 陰極
1_15,1_151,1_152,1_153,2_15,15,41,141,142,144,181,182,191,201 陽極
3 AF用補助光発光装置
3_2 投光用レンズ
3_3,611 撮影レンズ
14_2a,14_2b,141a,142a,143a,144a,144b,144c,181a,182a,191a,201a 電極パターン
24,42 絶縁膜
31_1,31_2,31_3,32_1,33_1,33_2 部材
151,152,210 電極
152a 電極部
211,212 電極パターン部
600 デジタルカメラ
601a 前群レンズ
601b 後群レンズ
601c フォーカスレンズ
612 光学式ファインダ対物窓
613 補助光発光部
614 シャッタボタン
615 電源スイッチ
616 光学式ファインダ接眼窓
617 メニュースイッチ
618 実行/画面切換スイッチ
619 画像モニタ
621 シャッタユニット
622 撮像素子(CCD)
623 アナログ信号処理部
624 CPU
625 駆動回路
625a ズームモータ
625b モータドライバ
625c フォーカスモータ
625d シャッタモータ
625e 撮像素子駆動部
626 A/D(アナログ/デジタル)部
627 デジタル信号処理部
628 テンポラリメモリ
629 圧縮伸長部
630 内蔵メモリ(またはメモリカード)
631 操作スイッチ部

Claims (22)

  1. 光源と、
    前記光源の前面に配備され、該光源で発せられた光を、所定の出射角に広げて、及び/又は、所定の出射方向に向けて出射する光学部材とを備え、
    前記光学部材が、
    少なくとも光通過領域が光透過性を有する容器と、
    前記容器内に封入された光透過性の分散媒と、
    前記分散媒内に分散した、光透過性であって該分散媒の屈折率とは異なる屈折率を有する分散質と、
    前記分散媒内に分散した分散質を電磁気力で泳動させることにより、前記光源で発せられ前記光通過領域を通過する光の出射角、及び/又は出射方向を制御する電磁場発生器とを備えたことを特徴とする発光ユニット。
  2. 前記電磁場発生器は、前記分散質を電気泳動させる電極であることを特徴とする請求項1記載の発光ユニット。
  3. 前記分散質が、酸化チタンからなることを特徴とする請求項2記載の発光ユニット。
  4. 前記分散質が、アルミナからなることを特徴とする請求項2記載の発光ユニット。
  5. 前記分散媒が、有機分散媒であることを特徴とする請求項2記載の発光ユニット。
  6. 前記分散媒が、炭化水素系有機分散媒であることを特徴とする請求項2記載の発光ユニット。
  7. 前記電極は、内側の面に絶縁膜がコーティングされ、該絶縁膜が前記分散媒に接して配置されていることを特徴とする請求項2記載の発光ユニット。
  8. 前記絶縁膜が、ポリイミド絶縁膜であることを特徴とする請求項7記載の発光ユニット。
  9. 前記分散質が、磁性を有するものであり、
    前記電磁場発生器は、前記分散質を磁気泳動させる磁気発生器であることを特徴とする請求項1記載の発光ユニット。
  10. 前記分散質が、酸化チタンコバルトからなることを特徴とする請求項9記載の発光ユニット。
  11. 前記光源の背面に配備され、該光源から発せられて背面に向かう光を前記光学部材に向けて反射するリフレクタを備えたことを特徴とする請求項1記載の発光ユニット。
  12. 前記容器の、少なくとも前記光通過領域が、正の屈折力を有するレンズ形状を有する容器であることを特徴とする請求項1記載の発光ユニット。
  13. 前記容器の、少なくとも前記光通過領域が、負の屈折力を有するレンズ形状を有する容器であることを特徴とする請求項1記載の発光ユニット。
  14. 前記容器の、少なくとも前記光通過領域が、非球面レンズ形状を有する容器であることを特徴とする請求項1記載の発光ユニット。
  15. 前記容器の、少なくとも前記光通過領域が、くさび型形状を有する容器であることを特徴とする請求項1記載の発光ユニット。
  16. 前記分散質がナノ粒子からなることを特徴とする請求項1記載の発光ユニット。
  17. 前記分散質が、5nm〜100nmの粒径を有するナノ粒子であることを特徴とする請求項1記載の発光ユニット。
  18. 前記分散媒が、水であることを特徴とする請求項1記載の発光ユニット。
  19. 前記容器の、少なくとも前記光通過領域がプラスチックからなることを特徴とする請求項1記載の発光ユニット。
  20. 請求項1記載の発光ユニットを備え、該発光ユニットで出射角、及び/又は出射方向が制御された光が照射された被写体からの被写体光を使って撮影を行なうことを特徴とする撮影装置。
  21. 前記被写体光を、前記被写体にピントを合わせる合焦検出に使用することを特徴とする請求項20記載の撮影装置。
  22. 前記被写体光を、前記被写体の撮影画像を取得する本撮影に使用することを特徴とする請求項20記載の撮影装置。
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