JP2006281539A - 液体吐出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ノズル面の近傍の雰囲気を迅速に湿潤な状態にすること。
【解決手段】 複数のノズルを有するノズル板及び複数のノズルに供給される液体の流路を含むインク吐出ヘッド50と、インク吐出ヘッド50の複数のノズルが配置されているノズル面の近傍の雰囲気を加湿する加湿器130と、インク吐出ヘッド50のノズルから押し出されてノズル面に広がる液体でノズル面を濡らすようにインク吐出ヘッド50の流路の圧力を調整する圧力調整部122を備えた。
【選択図】 図1

Description

本発明は液体吐出装置に係り、特にノズル面の近傍の雰囲気を加湿するようにした液体吐出装置に関する。
従来、複数のノズルを配列させたインク吐出ヘッドと紙などの記録媒体とを相対的に移動させながら、ノズルから記録媒体に向けてインクを吐出することにより、記録媒体上に画像を形成するようにした画像形成装置が知られている。
このような画像形成装置に搭載するインク吐出ヘッドとしては、例えば、ノズルに連通する圧力室にインクを供給し、この圧力室の外側に振動板を介して取り付けられた圧電素子に対して画像データに応じた駆動信号を与えることにより、圧力室の容積を変化させて、圧力室内のインクをノズルから吐出するようにしたピエゾ方式のインク吐出ヘッドが知られている。
一方で、ヒータなどの発熱体によってインクを加熱して気泡を発生させ、その圧力でインクを飛ばすようにしたサーマルジェット方式のインク吐出ヘッドも知られている。
このようなインク吐出ヘッドを備えた画像形成装置において、ノズル内のインクの増粘や乾燥を防止するためにノズル面をキャップで覆うようにしたものや、ノズル内の滞っているインクを排出するなどの回復動作を電源オン時に行うようにしたものが知られている。
さらに、ノズル内のインクを常に良好な状態に保つため、ノズル面の近傍の雰囲気が湿潤な状態となるように加湿器を設けたものも知られている。
例えば、特許文献1には、加湿ローラ等により適度に水分を含ませた記録媒体を加熱器によって加熱することにより、記録媒体に含まれている水分を気化させて、吐出面(ノズル面)と記録媒体との間の空間の雰囲気を加湿するようにしたものが記載されている。
特開昭64−71756号公報(特に第3図)
ノズル面の近傍の雰囲気を湿潤に保つように加湿器を設け、この加湿器を電源オンの直後に稼動したとしても、加湿器の稼動を開始してからノズル面の近傍の雰囲気が十分に湿潤な状態となるまでに時間がかかるという課題がある。
このように加湿時間がかかると一般に初期吐出不良が発生し易くなり、また、加湿器の消費電力が増大するという問題がある。
また、近年、画像の高品質化を図る等の目的により、インク吐出ヘッドのノズルの数が増大してきており、このようなノズル数が多くノズル面が広いインク吐出ヘッドにおいても、迅速に加湿する必要がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、ノズル面の近傍の雰囲気を迅速に湿潤な状態にし得る液体吐出装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、複数のノズルを有するノズル板と、前記複数のノズルに供給される液体の流路と、前記複数のノズルが配置されているノズル面の近傍の雰囲気を加湿する加湿手段と、前記ノズルから押し出されて前記ノズル面に広がる液体で前記ノズル面を濡らすように前記流路の圧力を調整する圧力調整手段と、を備えたことを特徴とする液体吐出装置を提供する。
この発明によれば、圧力調整手段によりノズルから押し出されてノズル面に広がる液体でノズル面が濡らされるとともに、加湿手段によりノズル面の近傍の雰囲気が加湿されるので、相乗効果により、ノズル面の近傍の雰囲気の加湿が加速されて、迅速に湿潤な状態となる。したがって、電源投入後にノズルのメニスカスでインクの蒸発が生じてノズル内のインクが増粘することによる初期吐出不良を防止することができるとともに、加湿を行うことによる消費電力が低下する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記ノズル面は、前記液体の接触角が所定の角度以下となるように親液処理が施されていることを特徴とする液体吐出装置を提供する。
この発明によれば、ノズル面を濡らす液体に対してノズル面が親液処理されているので、迅速かつ適度にノズル面が濡れることになる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記圧力調整手段が前記ノズル面を濡らすように前記流路の圧力を調整するタイミングは、電源投入直後からプリント開始時までの何れかのタイミングであることを特徴とする液体吐出装置を提供する。
この発明によれば、インクの蒸発によるプリント時における吐出不良を防止することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れか1項に記載の発明において、前記液体は色材及び溶媒を含むインクであり、前記加湿手段は、前記溶媒と同一種類の液体を用いて前記ノズル面の近傍の雰囲気を加湿することを特徴とする液体吐出装置を提供する。
この発明によれば、加湿器による加湿成分とノズル面を濡らした液体の成分とが同一種類なので、インクの増粘防止効果が向上する。
本発明によれば、ノズル面の近傍の雰囲気を迅速に湿潤な状態にすることができる。
以下、添付図面に従って、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
[画像形成装置の全体構成]
図1は、本発明に係る液体吐出装置を適用した画像形成装置10の全体構成例を示すブロック図である。
図1において、画像形成装置10は、インクタンク14、インク吐出ヘッド50、通信インターフェース110、システムコントローラ112、画像メモリ114、圧力調整部122、圧力検出部124、圧力調整制御部126、加湿器130、モータドライバ144、プリント制御部150、画像バッファメモリ152、ヘッドドライバ154を含んで構成されている。
インクタンク14は、インクを貯蔵するものである。本実施形態において、インクは、K(黒)、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロ)の4色である。インクタンク14は、K、C、M、Yの各インク色ごとに設けられている。
インク吐出ヘッド50は、インクタンク14から供給されるインクを紙などの記録媒体に向けて吐出するものである。インク吐出ヘッド50は、K、C、M、Yの各インク色ごとに設けられている。
インク吐出ヘッド50には、後に詳述するように、インクを吐出する複数のノズル、これらの複数のノズルに供給されるインクの流路などが設けられている。
通信インターフェース110は、ホストコンピュータ200から送られてくる画像データを受信する画像データ入力手段である。通信インターフェース110には、USB、IEEE1394、イーサネットなどの有線、又は、無線のインターフェースを適用することができる。
ホストコンピュータ200から送出された画像データは通信インターフェース110を介して画像形成装置10に取り込まれ、画像メモリ114に一旦記憶される。
システムコントローラ112は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、所定のプログラムに従って画像形成装置10の全体を制御する主制御手段である。すなわち、システムコントローラ112は、通信インターフェース110、画像メモリ114、モータドライバ144、プリント制御部150等の各部を制御する。
圧力調整部122は、インク吐出ヘッド50の内圧を調整するものである。具体的には、インク吐出ヘッド50の複数のノズルが配置されているノズル面を、そのノズル面のノズルから押し出されてノズル面に広がるインクで濡らすように、インク吐出ヘッド50内の流路の内圧を調整する。
圧力検出部124は、インク吐出ヘッド50の内圧を検出するものである。
圧力調整制御部126は、圧力調整部122を用いてインク吐出ヘッド50の内圧を調整する制御を行う制御部である。
加湿器130は、インク吐出ヘッド50のノズル面の近傍の雰囲気を加湿するものである。
搬送系のモータ142は、例えば、記録媒体の搬送用のローラやベルトに動力を与えるモータである。
モータドライバ144は、システムコントローラ112からの指示に従って搬送系のモータ142を駆動するドライバ(駆動回路)である。
プリント制御部150は、画像形成装置10に入力される画像データに基づいて各インク色のドットデータを生成する画像処理手段として機能する。すなわち、プリント制御部150は、システムコントローラ112の制御に従い、画像メモリ114内の画像データからインク吐出制御用のドットデータを生成するための各種の加工、補正などの画像処理を行い、生成したデータ(ドットデータ)をヘッドドライバ154に供給する。
プリント制御部150には画像バッファメモリ152が備えられており、プリント制御部150における画像処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ152に一時的に格納される。なお、図1において画像バッファメモリ152はプリント制御部150に付随する態様で示されているが、画像メモリ114と兼用することも可能である。また、プリント制御部150とシステムコントローラ112とを統合して1つのプロセッサで構成する態様も可能である。
画像データ入力から画像形成までの処理の流れを概説すると、通信インターフェース110を介して外部から入力された画像データは画像メモリ114に蓄えられる。なお、インク(色材) による微細なドットの打滴密度やドットサイズを変えることによって、人の目に疑似的な連続階調と見える画像を記録媒体上に形成するため、入力された画像データの階調(画像の濃淡)をできるだけ忠実に再現するようなドットデータに変換する必要がある。そのため、画像メモリ114に蓄えられた画像データは、システムコントローラ112を介してプリント制御部150に送られ、プリント制御部150においてディザ法や誤差拡散法などを用いたデジタルハーフトーニングによって、各インク色ごとのドットデータに変換される。
すなわち、プリント制御部150は、入力された原画像データをK、C、M、Yの4色のドットデータに変換する処理を行う。こうして、プリント制御部150で生成されたドットデータは、画像バッファメモリ152に蓄えられる。
ヘッドドライバ154は、プリント制御部150から与えられるドットデータ(すなわち、画像バッファメモリ152に記憶されたドットデータ)に基づき、インク吐出ヘッド50を駆動するための駆動信号を出力する。
ヘッドドライバ154から出力された駆動信号がインク吐出ヘッド50に加えられることによって、インク吐出ヘッド50から記録媒体に対してインクが吐出される。記録媒体の搬送速度に同期してインク吐出ヘッド50からのインク吐出を制御することにより、記録媒体上に所望の画像が形成される。
[インク吐出ヘッドの構造]
ここで、インク吐出ヘッド50の構造について説明しておく。
図2はインク吐出ヘッド50の全体構造の一例について概略を示す平面透視図である。
図2において、インク吐出ヘッド50は、インクを吐出するノズル51と、ノズル51に連通し、ノズル51からインクが吐出される際にインクに圧力を付与する圧力室52と、圧力室52にインクが供給される開口部としてのインク供給口53とを含んでなる複数の圧力室ユニット54が、2次元配列されて構成されている。
なお、図2では、作図の便宜上、一部の圧力室ユニット54を省略して描いてある。
複数のノズル51は、主走査方向(記録媒体の搬送方向と略直交する方向)と、主走査方向に対して所定の角度θをなす斜め方向との2方向に沿って、格子状に配列されている。具体的には、主走査方向に対して角度θをなす斜め方向に沿ってノズル51が一定のピッチdで複数配列されていることにより、各ノズル51が主走査方向に沿った一直線上にピッチP(=d×cosθ)で配列されたものと等価に取り扱うことができる。これにより、主走査方向に沿って例えば1インチ当たり2400個(2400ノズル/インチ)に及ぶような高密度のノズル配列と実質的に同等の構成となる。このような構成により、インク吐出ヘッド50の長手方向(主走査方向)に沿って並ぶように投影される実質的なノズル間隔(投影ノズルピッチ)の高密度化を達成している。図2に示すようなノズル配列を2次元マトリクス状のノズル配列と呼ぶことにする。
すなわち、インク吐出ヘッド50は、多数のノズル51が2次元配列されており、これらのノズル51に1対1で対応する多数の圧力室52もノズル51と同様に2次元配列されている。
なお、本発明の実施に際してノズル51等の配置構造は図2に示した例に特に限定されない。図2に例示したノズル配列に代えて、例えば、図3に示すように、複数のノズル51が2次元に配列された短尺のインク吐出ヘッドブロック50’を千鳥状に配列して繋ぎ合わせることで記録媒体の全幅に対応する長さのノズル列を有するインク吐出ヘッドを構成してもよい。図3に示すようなノズル配列も2次元マトリクス状のノズル配列である。
図2に示すノズル配列であっても、図3に示すノズル配列であっても、主走査方向(記録媒体の搬送方向と略直交する方向)に記録媒体の全幅に対応する長さにわたるノズル列を備えるフルライン型のインク吐出ヘッドを構成することができる。
図4は、図2のインク吐出ヘッド50の一部を拡大して示す平面透視図である。また、図4の5−5線に沿った断面図を図5に示す。
図5において、液体吐出ヘッド50は、複数のプレート501、502、503、504、505が積層されて形成されている。
ノズル形成プレート501(以下「ノズル板」と称する)は、液体を吐出する複数のノズル51(吐出口)が形成されている。
なお、ノズル板501のインクが吐出される側の面(ノズル面)51Aには、親インク処理が施されている。
ここで、親インク処理について簡単に説明すると、インクの接触角が所定の角度以下となるようにノズル面51Aに施される処理である。例えば、インクの接触角が30度を超える場合にインクの接触角が30度以下となるような処理がノズル面51Aに予め施されている。このような親インク処理の例については後に詳述する。
なお、ノズル面51Aが元々親インク性を示す所定の角度以下の接触角であれば、親インク処理を施す必要はない。
圧力室形成プレート502は、ノズル51にそれぞれ連通する複数の圧力室52が形成されている。なお、圧力室51は、各ノズル51ごとの個別の流路ということもできる。
振動板503は、圧力室形成プレート502を挟んでノズル板501が配置されている側とは反対側に配置されており、振動板503上には圧力室52内のインクに付与する圧力を発生する圧力発生手段としての複数の圧電素子58が形成されている。
圧電素子58は、例えばピエゾからなり、所定の電気信号(駆動信号)が与えられると変位(歪み)が発生し、振動板503を介して圧力室52の容積を変化させる。
なお、振動板503は、各圧力室52のノズル51が配置されている側とは反対側の面(振動面)を構成しているとともに、圧電素子58の一方の電極として機能する。また、圧電素子58の振動板503とは反対側の面には他方の電極である個別電極59が形成されている。
本実施形態における振動板503は、複数の圧力室52に共通のものとし1枚のプレートで形成されているが、このような場合に特に限定されず、圧力室52ごとに形成されている場合もある。
圧電素子保護プレート504は、圧電素子58においてその厚さ方向に自在に変位が発生するように(すなわち圧電素子58の動作を保障するように)、空間を確保して、圧電素子58を保護する。
共通液室形成プレート505は、振動板503及び圧電素子保護プレート504を挟んで、圧力室形成プレート502が配置されている側とは反対側に配置されており、圧力室52にインクを供給する共通液室55が形成されている。
共通液室55は、図1のインクタンク14から供給されたインクを、複数の圧力室52に対してそれぞれインク供給口53を介して供給する。なお、共通液室55は、全ノズル51に共通の流路ということもできる。
圧力室52に対してノズル51を下として見たとき、共通液室55は、複数の圧力室52の直上において、これらの複数の圧力室52の全てを覆うように、ひとつの共通の空間をなす流路として形成されている。このような共通液室55により、各圧力室52に対して、インクがリフィル性良く供給されることになる。
[親インク処理の例示]
ノズル板501のノズル面51Aに施す親インク処理の例について説明する。以下では、インクの溶媒は水であるものとする。
ノズル面51Aがプラスチック樹脂等で形成されている場合には、例えば、酸処理、プラズマ処理等によってノズル面51Aであるプラスチック樹脂表面に極性基を精製させて表面を親水化させる。酸化物微粒子が分散したゾルを塗布し表面に酸化物層を形成させるようにしてもよい。
なお、ノズル面51Aが金属で形成されている場合には、金属自体の親水性が高いため特に親インク処理を施さなくてもよい。
[圧力調整部及び圧力調整処理について]
本実施形態の画像形成装置10は、インク吐出ヘッド50のノズル51から緩やかに押し出されるインクでノズル面51Aの全体を濡らすように、インク吐出ヘッド50の内圧を加圧する。このようなインク吐出ヘッド50の加圧を行う図1に示す圧力調整部122の詳細な構成態様には各種あり、その一例について説明する。
図6(a)は、インク吐出ヘッド50の内圧が負圧に設定された状態の画像形成装置10の要部を示す。図6(b)は、インク吐出ヘッド50の内圧が正圧に設定された状態の画像形成装置10の要部を示す。
ここで、インク吐出ヘッド50の内圧の正負について簡単に説明しておくと、正圧では、全てのノズル51のメニスカスが出っ張った状態(凸状態)となり、全てのノズル51から緩やかに押し出されてノズル面51Aに広がるインクでノズル面51Aの全体が濡れることになる一方で、負圧では、全てのノズル51のメニスカスが引っ込んだ状態(凹状態)となり、どのノズル51からもインクが押し出されることがない。なお、メニスカスの状態及び正圧の範囲については、後に詳述する。
図6(a)及び(b)において、インクタンク14は、インク吐出ヘッド50に供給されるインクを貯蔵するものである。
このようなインクタンク14は、メインタンクと呼ばれるようなインク供給源である主たるタンクであってもよく、サブタンクと呼ばれるようなメインタンクとインク吐出ヘッド50との間に設けられた補助的なタンクであってもよい。
インクタンク14内のインクは、所定の管路1450を介して、インク吐出ヘッド50に供給される。具体的には、インクタンク14のインクは、図5の共通液室55に与えられ、共通液室55に連通する各圧力室52を介して、各ノズル51に至る。
タンク上下動装置80は、インクタンク14を上下動させることにより、インクタンク14の液面の高さを変化させ、これをもってインク吐出ヘッド50の内圧を変化させるものであり、図1における圧力調整部122として機能する。
インクタンク14の周囲には、レーザ光を発光する複数の発光部91、92と、レーザ光を受光する複数の受光部96、97が設けられている。
具体的には、第1の発光部91と第1の受光部96とが水平方向においてインクタンク14を挟んで対向して配置され、第2の発光部93と第2の受光部97とが水平方向においてインクタンク14を挟んで対向して配置されている。より詳細には、ノズル面51Aを基準の高さ(=0)として、第1の発光部91の発光点及び第1の受光部96の受光点とがノズル面51Aよりも低い所定の高さ(=−h1)に位置し、第2の発光部92の発光点と第2の受光部97の受光点とがノズル面51Aよりも高い所定の高さ(=+h2)に位置している。
なお、発光部91、92から発光されるレーザ光に対して、インクタンク14は透光性を有し、インクタンク14内に貯蔵されるインクは遮光性を有している。
図6(a)に示す負圧状態では、インクタンク14の液面の高さは第1の発光部91の発光点の高さ(=−h1)よりも低いので、第1の発光部91が発したレーザ光も、第2の発光部92が発したレーザ光も、インクタンク14内のインクによって遮光されることなく、透光性のインクタンク14を透過する。すなわち、負圧状態では、第1の発光部91が発したレーザ光を第1の受光部96が受光する状態になるとともに、第2の発光部92が発したレーザ光を第2の受光部97が受光する状態になる。一方で、図6(b)に示す正圧状態では、インクタンク14の液面の高さは第2の発光部92の発光点の高さ(=h2)よりも高いので、第1の発光部91が発したレーザ光も、第2の発光部92が発したレーザ光も、インクタンク15内のインクによって遮光される。すなわち、正圧状態では、第1の発光部91が発したレーザ光を第1の受光部96が受光しない状態になるとともに、第2の発光部92が発したレーザ光を第2の受光部97が受光しない状態になる。これらの発光部91、92及び受光部96、97によって、ノズル面51Aに対するインクタンク14の液面の高さが検知される。このようなインクタンク14の液面の高さはインク吐出ヘッド50の内圧(正圧及び負圧)に対応する。
なお、タンク上下動装置80は図1における圧力調整部122を構成し、発光部91、92及び受光部96、97は図1における圧力検出部124を構成する。
圧力調整制御部126は、第1の受光部96及び第2の受光部97の受光結果に基づいてインクタンク14の液面の高さを検知しながら、タンク上下動装置80によりインクタンク14を上下動させて、インクタンク14の液面の高さ(揚水高さ)を調整し、これをもってインク吐出ヘッド50の内圧を設定する。
このような圧力調整制御部126が行う圧力調整処理の流れについて、図7及び図8を用いて、詳細に説明する。
図7は、圧力調整制御部126が行う圧力調整処理の概略を示すフローチャートである。図8は、インク吐出ヘッド50のノズル51のメニスカス(液面)の状態を示す模式図である。
ところで、画像形成装置10が電源オフの状態では、図6(a)に示すような負圧状態が設定されている。すなわち、図8(a)に示されるように、ノズル51のメニスカス51Bは、凹状態となっている。
画像形成装置10が電源オンされると、タンク上下動装置80を用いて、インクタンク14の液面の高さを、図6(a)に示すような負圧状態の高さ(負圧位置)から、徐々に高くしていき、図6(b)に示すような正圧状態の高さ(正圧位置)に設定する(ステップS1)。例えば1秒の間に負圧位置から正圧位置になるまで徐々にインクタンク14を上昇させる。インクタンク14が徐々に上昇することにより、インク吐出ヘッド50の内圧が所定の負圧から所定の正圧に緩やかに変化する。
具体的には、インクタンク14の液面の高さが負圧位置から正圧位置に設定されることにより、図5の共通液室55の内圧が緩やかに上昇し、共通液室55に連通している各圧力室52の内圧が圧力室52間で均等にかつ緩やかに上昇して、各圧力室52に連通している各ノズル51の内圧が、全てのノズル51で均等にかつ緩やかに上昇することになる。
このように、インクタンク14の液面を徐々に上昇させると、全てのノズル51のメニスカス51Bは図8(a)に示すような凹状態から図8(b)に示すようにインクの表面張力によってノズル面51Aに対して盛り上がった状態を経て、図8(c)に示すようにノズル51から緩やかに押し出されるインクが親インク性のノズル面51A上を広がっていきノズル面51Aを濡らし始める。
そして、図8(d)に示すようにノズル51から押し出されたインクが親インク処理されているノズル面51A上で全てのノズル51間を濡らして全体的に広がった状態となるように、図6(b)に示すような正圧状態を一定時間保つ(ステップS2)。
その後、タンク上下動装置80を用いて、インクタンク14の液面の高さを、図6(b)に示すような正圧位置から図6(a)に示すような負圧位置に戻す(ステップS3)。例えば1秒の間に正圧位置から負圧位置になるまで徐々にインクタンク14を下降させる。このように、インクタンク14の液面を元の負圧位置に戻すとインク吐出ヘッド50の内圧が負圧に戻る。
具体的には、インクタンク14の液面の高さが正圧位置から負圧位置に設定されることにより、図5の共通液室55の内圧が下降し、共通液室55に連通している各圧力室52の内圧が均等に下降して、各圧力室52に連通している各ノズル51の内圧が均等に下降することになる。
このように全てのノズル51の内圧が均等に下降すると、ノズル51内のメニスカス51Bは図8(e)に示すようにノズル面51から引っ込んだ凹状態となる。なお、ノズル面51Aは親インク処理されているので、ノズル51のメニスカス51Bが引っ込んでも、ノズル面51Aはインクで濡れた状態のまま残ることになる。
図8(e)に示すようなノズル面51Aの全面がインクで濡れた状態において、加湿器130によってノズル面51Aの近傍の雰囲気が加湿される。ノズル面51Aの全面がインクで濡れているので、ノズル面51Aの近傍の雰囲気の加湿が促進される。そして、図1のホストコンピュータ200から画像データを受信すると、画像形成装置10はノズル51から記録媒体に対してインクを吐出して、記録媒体に画像を形成する。
なお、加湿器130によるノズル面51Aの近傍の雰囲気の加湿については後に詳述する。このような加湿器130による加湿は、画像形成装置10の電源オンの直後の加圧開始時(すなわちステップS1の開始時)に加圧と同時に開始してもよいが、遅くとも加圧処理の終了時(すなわちステップS3の終了時)までには開始する。
また、長時間に渡って電源オフ状態が継続したような場合には、電源オン時にまず予備吐出(いわゆるパージ)を行って、その予備吐出の終了後に図7の圧力調整処理を実行するようにしてもよい。
次に、正圧の範囲について、図9を用いて説明する。
図9において、インクの表面張力をγとし、メニスカス51Bとノズル面51Aとのなす角度をθとし、ノズル51の半径をrとしたとき、メニスカス51Bに働いている圧力Pは、数1で表される。
[数1]
P=2γ/(r/sinθ)=2γ×sinθ/r
メニスカス51Bが凸状態であってノズル面51Aを広がって濡らすことがない限界の角度(いわゆる接触角)をθとしたとき、ノズル面51Aをインクで濡らすためにメニスカス51Bに与えるべき圧力(すなわち正圧)PPは、数2で表される。
[数2]
PP>2γ×sinθ/r
ただし、メニスカス51Bにあまり大きな圧力を与えるとインクが液滴となってノズル51から離脱してしまう(すなわち吐出してしまう)ので、このような吐出が発生しない程度の圧力に設定する必要がある。一般に、正圧は0.2MPa以下にする。このような吐出が発生しない最大の圧力は、インクの表面張力、インクの接触角及びノズル51の径の他、ノズル51の形状などによっても決まるので、実際に使用するインクやインク吐出ヘッド50を用いて、実験により求めてもよい。また、負圧から正圧に変化させる時間が短かすぎると吐出し易いので、負圧から正圧に変化させるまでの時間の設定にも留意する。すなわち、前述のように緩やかに圧力を変化させる。
以上、インクタンク14の液面の高さを検知することによりインク吐出ヘッド50の内圧(前述の例では正圧及び負圧の2つのみ)を検出する場合を例に説明したが、本発明はこのような例に特に限定されない。
インク吐出ヘッド50の内圧の検出は、インク吐出ヘッド50内に設けた圧力センサにより検出してもよい。例えば、共通液室55に圧力センサを設ける。
また、インク吐出ヘッド50の内圧の加圧は、例えば、インクタンク14からインク吐出ヘッド50にインクを供給するためのポンプ(図示を省略)により行うようにしてもよい。また、共通液室55の容積を変化させることにより加圧を行ってもよい。
なお、図5の圧電素子58を用いて各圧力室52ごとに容積を変化させることにより加圧を行う方法も考えられるが、このように各圧力室52ごとに加圧するよりも、共通液室55内の圧力を加圧することにより全ての圧力室52内及び全てのノズル51内の圧力を一括して加圧する方が、全ての圧力室52及び全てのノズル51の圧力を均等に加圧できる。
また、画像形成装置10の電源投入直後にノズル面51Aを濡らすようにインク吐出ヘッド50内の流路の圧力を調整する場合を例に説明したが、このようなノズル面51Aをぬらすための本発明における圧力調整のタイミングは、画像形成装置10の電源投入直後に限るものではなく、画像形成装置10の電源投入直後から記録媒体に画像を形成するプリント開始時までの何れかのタイミングを含む。
図10は、圧力調整部122、圧力検出部124及び圧力調整制御部126の他の例を示す模式図である。
図10に示すタンク上下動装置800(圧力調整部122)は、レール部材81、偏芯カム82及びパルスモータ83を含んで構成される。レール部材81にはインクタンク14の側面に設けられたガイド突起(例えば、ローラ)84が当設しており、インクタンク14はレール部材81に沿って上下動される。
偏芯カム82は、インクタンク14の底面にその周縁が接触しており、パルスモータ83により回転駆動される。回転軸82Aを中心とする偏芯カム82の回転によりインクタンク14を上下動させることでインク吐出ヘッド50のノズル面51Aを基準としたインクタンク14内のインク液面85の高さh(揚水高さ)を調節する。
インクタンク14の上面には、インクの補充を可能とする補充口86が設けられている。この補充口86はインクタンク14を大気連通させる空気穴として兼用され、インクタンク14内のインク面85にかかる圧力は常に大気圧となっている。また、インクタンク14の内部には、インク面85の位置を検出する液面検出センサ87が取り付けられている。この液面検出センサ87には、電気抵抗の変化を利用した電極タイプのセンサなどを用いることができる。
液体吐出ヘッド50の共通液室55(図10では不図示)内には内圧を検出するための圧力センサ90が設けられており、その検出信号は圧力調整制御部126に送られる。
圧力調整制御部126は、圧力センサ90からの検出信号、液面検出センサ87からの検出信号、図示を省略した大気圧センサからの検出信号、インク物性情報などに基づいて、揚水高さhを検出し、その計算結果などに基づいてパルスモータ83に与える駆動パルスを制御する。なお、揚水高さhの算出に際しては、EEPROMなどの不揮発性メモリに格納されているテーブル情報を利用してもよいし、所定の演算式による演算処理を行ってもよい。
[加湿器について]
図11は、図1の加湿器130の一例を示す斜視図である。
図11に示される本例の加湿器は、主として、湿度検出器16(16A1〜16A3、16B1〜16B3、16C1〜16C3、16D1〜16D3)、湿潤機構36A、湿潤制御装置36B、加熱装置18(18A〜18D)、及び、加熱制御装置47を含んで構成される。
湿度検出器16は、インク吐出ヘッド50(50Y、50M、50C、50K)の近傍に設けられ、インク吐出ヘッド50の近傍の雰囲気の湿度を検出する。各湿度検出器16は、各インク吐出ヘッド50の長手方向、すなわち記録媒体20の幅方向(記録媒体20の搬送方向と略直交する方向)に配列して並設される。
各湿度検出器16は、各湿度検出器16が位置する各インク吐出ヘッド50のノズル周辺の湿度を検出する。すなわち、各インク吐出ヘッド50の長手方向に沿ってそれぞれ3ヶ所のノズル近傍の雰囲気の湿度を検出する。
湿潤機構36Aは、インク吐出ヘッド50の記録媒体20の搬送方向前段に設けられ、ベルト43の幅と略同等の寸法を有している。
湿潤機構36Aは、被湿潤媒体を湿潤する機能を有し、被湿潤媒体に水等のインク溶媒の液滴を噴射する。また湿潤機構36Aによる液滴噴射は、液滴噴射方向に記録媒体20が存在しない場合に行われる。本例においては、被湿潤媒体はベルト43である。
被湿潤媒体であるベルト43は、ゴム系親水部材若しくは絶縁処理された金属製部材により構成される。ゴム系親水部材の場合には、記録媒体20がベルト43と図示を省略したスターホイールによって挟まれて搬送される。一方、絶縁処理された金属製部材の場合には、記録媒体20がベルト43に静電吸着されて搬送される。
本例では、湿潤機構36Aとして液滴噴射する方式を例示するが、本発明の実施に際しては、これに限定されるものでない。例えば、スポンジローラでベルト43に液体を転写する方式等でもよい。
また被湿潤媒体は、各インク吐出ヘッド50のノズル近傍を通過する媒体であればよい。従って、ベルト43に限定されるものでなく、例えばベルト43以外の搬送部材や、ベルト43等の搬送部材によって搬送される湿潤専用紙等の被搬送部材でもよい。
このように本例では、被湿潤媒体として搬送部材又は被搬送部材を利用することができるため、画像形成装置10に複雑な機構を設けることが不要となる。
湿潤制御装置36Bは、画像形成装置10の任意の場所に構成される。また、湿潤制御装置36Bは、湿度検出器16、湿潤機構36Aと有線又は無線により、検出データや制御情報等の送信又は受信を行うことが可能である。なお湿潤機構36A、湿潤制御装置36Bは一体に構成することも可能である。
湿潤制御装置36Bは、各湿度検出器16の検出湿度が予め決められた規定値となるように、ベルト43によって搬送される記録媒体20の搬送間隔を変化させ、湿潤機構36Aに対して液滴噴射の指示を行う。なお湿潤制御装置36Bが、湿潤機構36Aの液滴噴射量、噴射時間間隔等を変化させる構成も可能である。
例えば、各湿度検出器16のノズル周辺の湿度が規定値より低い状態にある場合には、湿潤制御装置36Bは、ベルト43によって搬送される記録媒体20の搬送間隔を長くする。これにより、記録媒体20が存在しない領域、すなわち湿潤機構36Aが湿潤することのできるベルト43上の面積(以下、湿潤面積という)が拡がる。そして、湿潤制御装置36Bは、湿潤機構36Aに対して液滴噴射の指示を行う。
湿潤面積が拡がることにより、湿潤機構36Aはベルト43の広範囲を湿潤することができる。そして後述する加熱部18が、湿潤されたベルト43を加熱することによって、インク吐出ヘッド50のノズル面に対する加湿が行われる。
このようなベルト43に対する湿潤及び加熱は、各湿度検出器16の検出湿度が規定値に達するまで行われる。
図12は、加湿器の他の例を示す斜視図である。
図12に示される他の例の加湿器は、主として、湿度検出器16(16A1〜16A3、16B1〜16B3、16C1〜16C3、16D1〜16D3)、湿潤機構36A、湿潤制御装置36B、ローラ31(31A1〜31A4、31B1〜31B4、31C1〜31C4、31D1〜31D4)、及び、加熱制御装置47を含んで構成される。
図12において、湿度検出器16A1〜16D3及び湿潤機構36Aは、図11に示したものと共通する。
各インク吐出ヘッド50(50K、50C、50M、50Y)のノズル面の下方には、メンテ機構39(39A、39B、39C、39D)が設けられている。メンテ機構39には、図示を省略したキャップが設けられている。
ベルト43は、インク吐出ヘッド50のノズル面に対向するベルト面が、各メンテ機構39の上面と略水平となるように設けられる。そして、各メンテ機構39の両側面及び下面をベルト43が通過するように、ローラ31が設けられている。そのためベルト43は、各メンテ機構39の周辺において、断面U字状の形状をなすように構成される。
本例において、各メンテ機構39の記録媒体20の搬送方向上流側の上端に設けられるローラ31は、ベルト43を加熱する機能を備える。
ベルト43は、湿潤機構36Aによって湿潤され、各ローラ31を通過する際に加熱される。これにより、ベルト43を挟んで、各ローラ31に対向する位置に存在する各インク吐出ヘッド50のノズル面は加湿され、保湿状態となる。
このように本例においても、図11を用いて説明した前述の例と同様の効果を奏するとともに、各インク吐出ヘッド50のノズル面に対向する位置にメンテ機構39が存在する場合でも、インク吐出ヘッド50の構造を複雑にすることなく、ノズル面の保湿を行うことができる。
湿度検出器16は、各インク吐出ヘッド50の長手方向に配列して並設される。インク吐出ヘッド50の記録媒体20の搬送方向の上流側には、湿潤機構36Aが設けられる。また加熱装置としてのローラ31が、ベルト43を挟んで、各インク吐出ヘッド50のノズル面に対向する位置に配置される。乾燥装置44は、吸着ベルト搬送部26の下方に設けられる。
また本実施形態においては、インク吐出ヘッド50、湿度検出器16、湿潤機構36A、加熱部としてのローラ31、乾燥装置43がカバー40によって覆われている。カバー40は、カバー40の外側の空気と遮断することによって内部の機密性を高め、インク吐出ヘッド50のノズル面が低湿となるのを防止するとともに、湿潤機構36A及び加熱部31による加湿効果を向上させる。
カバー40の両側面には、それぞれスリット状の記録媒体供給口48Aを備えた記録媒体供給部48と、スリット状の記録媒体排出口49Aを備えた記録媒体排出部49が設けられる。記録媒体20は、記録媒体供給口48Aを通って、ベルト43上に送られる。そして、ベルト43上の記録媒体20は、湿潤機構36A、インク吐出ヘッド50の下方を通過し、記録媒体排出口49Aを通って、排出される。
さらにカバー40の側面に設けられる記録媒体排出部49の上方には、ファン37が備えられる。ファン37は、外気をカバー40内部に導入する。
インク吐出ヘッド50のノズル周辺の湿度が過上昇となった場合、ファン37は外気をカバー40内部に導入し、ノズル周辺の湿度を下げる。
また瞬断やジャムが発生した場合には、吸着ベルト搬送部26による記録媒体20の搬送、湿潤機構36Aによるベルト43の湿潤、加熱部18(又はローラ31)によるベルト43の加熱を停止し、ファン37によって外気を導入する。これにより、カバー40内部に設けられるインク吐出ヘッド50等の結露を防止することができる。
このように本実施形態では、カバー40によって、その内部に設けられるインク吐出ヘッド50等の保湿効果を向上させるとともに、湿度が過上昇の場合でもファン37によって早期に解消することができる。この結果、インク吐出ヘッド50のノズル周辺の湿度を一定に保つことができ、適切な保湿状態を維持することができる。
[溶媒の例示]
以上説明した加湿器130には、インクの溶媒と同じ液体を装填し、この液体(すなわち溶媒)によりノズル面51Aの近傍の雰囲気を加湿させる。
具体的には、インクの溶媒が水であれば加湿器130に水を装填して水により加湿させる。
水以外の溶媒である場合にも、その溶媒と同じ液体(すなわち溶媒)を加湿器130に装填してその液体により加湿する。
一般に用いられるインクの溶媒としては、例えば、水とエチレングリコール、ジエチレングリコールおよびグリセリンの中からなる群より選ばれた少なくとも1種の水溶性有機溶媒の混合溶媒がある。他に、例えば、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、ジメチルスルホキシド、ジアセトンアルコール、グリセリンモノアリルエーテル、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、チオジグリコール、N−メチルー2ーピロリドン、2ーピロリドン、γーブチロラクトン、1、3ージメチルー2ーイミダゾリジノン、スルフォラン、トリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、βージヒドロキシエチルウレア、ウレア、アセトニルアセトンン、ペンタエリスリトール、ヘキシレングリコール、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、グリセリンモノアセテート、グリセリンジアセテート、グリセリントリアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノール、1ーブタノール、2、5ーヘキサンジオール,エタノール、n−プロパノール、2−プロパノール、1ーメトキシー2ープロパノール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール等が挙げられる。
これらの液体の中から人体や環境に影響がない溶媒を選択するのは勿論である。また、本明細書中に記載の前述の画像形成装置10では、加湿する空間を囲うようにカバー40を設けており、このようなカバー40により、保湿効果の向上とともに、外気等への影響を防止することも可能である。
以上の説明において、本発明の理解を容易にするために図面や数値などを用いて本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は図面に示した態様や明細書に記載した数値によって特に限定されるものではない。
本発明における圧力調整手段として、インクタンクを上下動させることによりインク吐出ヘッドの内圧を調整する場合を例に説明したが、本発明における圧力調整手段は、このような例に特に限定されない。例えば、インクタンクからインク吐出ヘッドにインクを供給するポンプによって圧力調整を行う態様や、流路(例えば共通液室)の容積を変化させることにより圧力調整を行うようにしてもよい。
また、本発明における加湿手段として、ベルトなどの被湿潤媒体を介して加熱によりノズル面の近傍の雰囲気を加湿する場合を例に説明したが、本発明における加湿手段は、このような例に特に限定されない。加熱を行わない加湿手段を用いる態様もある。
また、アクチュエータとして圧電素子を用いたいわゆるピエゾ方式の場合を例に説明したが、本発明はこのような場合に特に限定されず、例えば、アクチュエータとしてヒータを用いたいわゆるサーマルジェット方式の場合にも本発明を適用できることは言うまでもない。
また、インク吐出ヘッドがラインヘッドの場合には、一般に、アクチュエータ駆動による発熱が大きいので、この熱を用いてインク蒸発を行い、更なる消費電力の低下を行うようにしてもよい。
また、加湿に伴い、加湿を行わない場合と比較して液体を消費するが、このような液体の消費を抑えるための各種の改良を行ってもよい。
その他、本発明は、実施形態において説明した例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の設計変更や改良を行ってもよいのはもちろんである。
本発明に係るインク吐出装置を適用した画像形成装置の全体構成例を示すブロック図である。 インク吐出ヘッドの全体構造の一例の概略を示す平面透視図である。 インク吐出ヘッドの全体構造の他の例の概略を示す平面透視図である。 図2のインク吐出ヘッドの一部を拡大して示す平面透視図である。 図4の5−5線に沿った断面図である。 画像形成装置の一例の圧力調整に関する要部を示す模式図である。 圧力調整制御処理の一例の概略を示すフローチャートである。 メニスカスの状態を示す模式図である。 正圧の範囲の説明に用いる説明図である。 画像形成装置の他の例の圧力調整に関する要部を示す模式図である。 加湿器及びその周辺部の一例を示す斜視図である。 加湿器及びその周辺部の他の例を示す斜視図である。
符号の説明
14…インクタンク、16…湿度検出器、18…加熱装置、36A…湿潤機構、36B…湿潤制御装置、43…ベルト、47…加熱制御装置、50…インク吐出ヘッド、51…ノズル、51A…ノズル面、52…圧力室(流路)、55…共通液室(流路)、58…圧電素子、59…個別電極、80、800…タンク上下動装置(圧力調整部)、81…レール部材、82…偏芯カム、83…パルスモータ、84…ガイド突起、91、92…発光部、96、97…受光部、90…圧力センサ(圧力検出部)、110…通信インターフェース、112…システムコントローラ、122…圧力調整部、122…圧力検出部、126…圧力調整制御部、130…加湿器、150…プリント制御部、154…ヘッドドライバ、501…ノズル板、502…圧力室形成プレート、503…振動板、504…圧電素子保護プレート、505…共通液室形成プレート

Claims (4)

  1. 複数のノズルを有するノズル板と、
    前記複数のノズルに供給される液体の流路と、
    前記複数のノズルが配置されているノズル面の近傍の雰囲気を加湿する加湿手段と、
    前記ノズルから押し出されて前記ノズル面に広がる液体で前記ノズル面を濡らすように前記流路の圧力を調整する圧力調整手段と、
    を備えたことを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記ノズル面は、前記液体の接触角が所定の角度以下となるように親液処理が施されていることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記圧力調整手段が前記ノズル面を濡らすように前記流路の圧力を調整するタイミングは、電源投入直後からプリント開始時までの何れかのタイミングであることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記液体は色材及び溶媒を含むインクであり、
    前記加湿手段は、前記溶媒と同一種類の液体を用いて前記ノズル面の近傍の雰囲気を加湿することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の液体吐出装置。

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