JP2006279498A - ノード診断システム及びノード - Google Patents

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Abstract

【課題】 信号入力ノードから故障・異常の診断を委託された指定の診断代行ノードがその診断を実行することが困難であるときに、別のノードにその診断の再委託を行うことで、信号入力ノードに関わる診断を確実に履行することができるノード診断システムを提供することにある。
【解決手段】 センサの出力信号データが入力される委託元ノードに、実行すべき故障診断の内容を指定すると共にその故障診断の委託先として指定すべき診断代行ノードを特定する診断IDと自ノードを特定する識別IDとその入力信号データとを含む診断委託フレームを多重通信線上へ送出させる。また、その診断代行ノードに、その診断の実行が困難であるとき、次に委託先として指定すべきノードの情報を含め診断不能の旨を委託元ノードへ通知させる。そして、委託元ノードに、故障診断の委託先のノードをその指定されたノードに変更した診断委託フレームを多重通信線上へ再送出させる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ノード診断システムに係り、特に、他のノードと多重通信線を介して接続されると共に、信号データが入力されるノードに関わる故障・異常を診断するうえで好適なノード診断システム及びノードに関する。
従来から、多重通信ネットワークを介して互いに接続された複数のノードを備えるシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。このシステムにおいては、複数のノードのうち一のノードが、多重通信ネットワーク上におけるすべてのノードに対応する故障診断プログラムを格納するノードとして指定されており、その指定ノードが、自己に格納する故障診断プログラムに従ってすべてのノードに対応する故障診断をそれぞれ引き受けて実行する。
特開2003−261018号公報
上記の如く、上記したシステムにおいては、特定の一のノードが、他のすべてのノードに関する故障診断を引き受けて実行するが、この特定の一のノードが故障診断負荷の集中や自ノードにおける特に重要な制御の実行等に起因して故障診断を継続することが困難となることがある。かかる事態が生じた場合、ノードの故障診断を何らかの方法で続行させることが必要であるが、しかし、上記したシステムでは、この故障診断継続のための対応が何らとられていない。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、信号入力ノードから故障・異常の診断を委託された指定の診断代行ノードがその診断を実行することが困難であるときに、別のノードにその診断の再委託を行うことで、信号入力ノードに関わる診断を確実に履行することが可能なノード診断システム及びノードを提供することを目的とする。
上記の目的は、他のノードと多重通信線を介して接続されると共に、信号データが入力される信号入力ノードに関わる故障・異常を診断するシステムであって、前記信号入力ノードは、他ノードに診断を委託すべく、少なくとも実行すべき診断の委託先である診断代行ノードを指定する情報と自ノードを特定する情報と入力された信号データとを含むデータフレームを前記多重通信線上へ送出する診断委託フレーム送出手段を有し、前記診断代行ノードは、前記信号入力ノードからの前記データフレームを受信した場合に該実行すべき診断を自ノードが行い得るか否かを判別する診断実行可否判別手段と、該診断実行可否判別手段により該診断の実行が可能であると判別した場合に前記データフレームに含まれる前記信号データに基づいて前記信号入力ノードに関わる診断を実行する代行診断実行手段と、該診断実行可否判別手段により該診断の実行が困難であると判別した場合に診断不能の旨を前記信号入力ノードへ通知する診断不能通知手段と、を有すると共に、前記信号入力ノードは、前記診断代行ノードからの診断不能の旨の通知を受信した場合に、前記診断委託フレーム送出手段による前記データフレームの送出を、診断委託先の診断代行ノードを別の他ノードに代えて新たに行うノード診断システムにより達成される。
この態様の発明において、故障・異常の診断を他ノードに委託する信号入力ノードは、少なくとも実行すべき診断の委託先である診断代行ノードを指定する情報と自ノードを特定する情報と入力された信号データとを含むデータフレームを多重通信線上へ送出した後に、その委託先の診断代行ノードから診断を行うことが不能である旨の通知を受けた場合、診断委託先の診断代行ノードを別の他ノードに代えて新たなデータフレームの送出を行う。かかる構成によれば、信号入力ノードから故障・異常の診断を委託された指定の診断代行ノードがその故障診断を実行することが困難であるとき、別のノードにその診断の再委託を行うので、信号入力ノードに関わる診断を確実に履行することができる。
この場合、上記したノード診断システムにおいて、前記診断代行ノードは、前記診断不能通知手段による診断不能の旨の通知を、次に診断委託先として指定すべきノードを特定する情報を含めて行うと共に、前記信号入力ノードは、前記診断代行ノードからの前記通知を受信した場合に、前記診断委託フレーム送出手段による前記データフレームの送出を、診断委託先の診断代行ノードを該通知により次に指定すべきであると特定されたノードに設定して新たに行うこととすれば、信号入力ノードは最初に診断を委託すべき診断代行ノードの識別情報のみを記憶しているだけで、委託先の診断代行ノードの診断不能時に適宜、診断代行ノードを代えて診断の再委託を行うことが可能となるので、故障・異常の診断のバックアップを高い拡張性を確保しつつ実現することが可能となる。
また、上記したノード診断システムにおいて、前記診断代行ノードは、次に診断委託先として指定すべきノードが設定されていないときは、前記診断不能通知手段による診断不能の旨の通知を、次に診断委託先として指定すべきノードが存在しないことを含めて行うと共に、前記信号入力ノードは、前記診断代行ノードからの前記通知を受信した場合に、前記診断委託フレーム送出手段による新たな前記データフレームの送出を禁止して他ノードへの診断委託を中止することとすればよい。
尚、上記したノード診断システムにおいて、前記信号入力ノードに関わる故障・異常は、該信号入力ノードに前記多重通信線とは異なる信号線を介して電気的に接続し、該信号入力ノードに対して信号データを出力する信号出力手段の故障であることとしてもよい。
また、上記の目的は、他のノードと多重通信線を介して接続されると共に、信号データが入力されるノードであって、他ノードに自ノードに関わる故障・異常の診断を委託すべく、少なくとも実行すべき診断の委託先である診断代行ノードを指定する情報と自ノードを特定する情報と入力された信号データとを含むデータフレームを前記多重通信線上へ送出する診断委託フレーム送出手段と、前記診断代行ノードからの診断不能の旨の通知が受信された場合に、前記データフレーム中で指定する診断委託先の診断代行ノードを別の他ノードに変更する委託先変更手段と、を備え、前記診断委託フレーム送出手段は、前記委託先変更手段による変更後、前記データフレームの送出を新たに行うノードにより達成される。
この態様の発明において、故障・異常の診断を他ノードに委託するノードは、少なくとも実行すべき診断の委託先である診断代行ノードを指定する情報と自ノードを特定する情報と入力された信号データとを含むデータフレームを多重通信線上へ送出した後に、その委託先の診断代行ノードから診断を行うことが不能である旨の通知を受けた場合、診断委託先の診断代行ノードを別の他ノードに代えて新たなデータフレームの送出を行う。かかる構成によれば、信号が入力されるノードから故障・異常の診断を委託された指定の診断代行ノードがその故障診断を実行することが困難であるとき、別のノードにその診断の再委託を行うので、信号が入力されるノードに関わる診断を確実に履行することができる。
この場合、上記したノードにおいて、前記委託先変更手段は、前記診断代行ノードから診断不能の旨と共に通知される次に診断委託先として指定すべきノードを、前記データフレーム中で指定する診断委託先の診断代行ノードとして設定することとすれば、ノードは最初に診断を委託すべき診断代行ノードの識別情報のみを記憶しているだけで、委託先の診断代行ノードの診断不能時に適宜、診断代行ノードを代えて診断の再委託を行うことが可能となるので、故障・異常の診断のバックアップを高い拡張性を確保しつつ実現することが可能となる。
尚、上記したノードにおいて、前記診断委託フレーム送出手段は、前記診断代行ノードからの診断不能の旨及び次に診断委託先として指定すべきノードが存在しない旨の通知が受信された場合に、新たな前記データフレームの送出を禁止することとすればよい。
更に、上記の目的は、信号データが入力される信号入力ノードと多重通信線を介して接続されるノードであって、前記信号入力ノードから、該信号入力ノードに関わる故障・異常の診断を委託する診断委託先として自ノードが指定された情報を含むデータフレームが受信された場合に、該診断を自ノードが行い得るか否かを判別する診断実行可否判別手段と、前記診断実行可否判別手段により前記診断の実行が可能であると判別した場合に、前記データフレームに含まれる信号データに基づいて前記信号入力ノードに関わる診断を実行する代行診断実行手段と、前記診断実行可否判別手段により前記診断の実行が困難であると判別した場合に、診断不能の旨を前記信号入力ノードへ通知する診断不能通知手段と、を備えるノードにより達成される。
この態様の発明において、信号入力ノードからその信号入力ノードに関わる故障・異常の診断を委託されたノードは、自ノードがその診断を行うことが可能である場合にはデータフレームに含まれる入力信号データに基づいてその診断を実行する一方、自ノードがその診断を行うことが困難である場合には診断不能の旨を信号入力ノードへ通知する。かかる構成によれば、信号入力ノードから故障・異常の診断を委託された指定の診断代行ノードがその故障診断を実行することが困難であるとき、別のノードにその診断の再委託を行うように信号入力ノードに要求することができるので、信号入力ノードに関わる診断を確実に履行させることができる。
この場合、上記したノードにおいて、前記診断不能通知手段は、診断不能の旨の通知を、次に診断委託先として指定すべきノードを特定する情報を含めて行うこととすれば、信号入力ノードは最初に診断を委託すべき診断代行ノードの識別情報のみを記憶しているだけで、委託先の診断代行ノードの診断不能時に適宜、診断代行ノードを代えて診断の再委託を行うことが可能となるので、故障・異常の診断のバックアップを高い拡張性を確保しつつ実現することが可能となる。
尚、上記したノードにおいて、前記診断不能通知手段は、次に診断委託先として指定すべきノードが設定されていないときは、診断不能の旨の通知を、次に診断委託先として指定すべきノードが存在しないことを含めて行うこととすればよい。
本発明によれば、信号入力ノードから故障・異常の診断を委託された指定の診断代行ノードがその故障診断を実行することが困難であるときに、別のノードにその診断の再委託を行うことで、信号入力ノードに関わる診断を確実に履行することができる。
以下、図面を用いて、本発明の具体的な実施の形態について説明する。図1は、本発明の一実施例であるシステムの構成図を示す。また、図2は、本実施例のシステムを構成するノードの具体的な構成図を示す。本実施例のシステムは、車両に搭載されたシステムであり、図1に示す如く、複数(図1においては3つ)のノード10と、これら複数のノード10を互いに接続する多重通信線12と、を備えている。
多重通信線12は、CAN(Controller Area Network)等のシングル線又はツイストペア線からなる共有バスであり、各ノード10から送出されるデータを所定の通信プロトコルに従って時分割多重で伝送(多重通信)することを可能としている。すなわち、各ノード10は、多重通信線12に他のデータが流れていない状態ではデータ送信を開始することができる一方、他の1以上のノード10から同時にデータ送信が開始されたときは送信優先順位に従ってデータ送信を行い、他のノード10からのデータ送信が行われているときは一定時間待機した後にデータ送信を行う。各ノード10から送出されたデータは制御データとして、多重通信線12を介して他のノード10へ送信される。すなわち、各ノード10は、他のノード10との間で多重通信線12を介して各種のデータを送受信することが可能である。
ノード10は、車両の各種制御装置に設けられるコンピュータを主体に構成された電子制御ユニットであるECUである。例えば、スロットル開度やアクセル開度,エンジン水温等に基づいてエンジン制御を行うエンジンECU、車輪速やヨーレート,ステアリング舵角等に基づいて車両の旋回挙動を安定化させるVSC(Vehicle Stability Control)−ECU、シフト操作位置等に基づいて車両のシフトポジションを制御するトランスミッションECU、ブレーキ踏力やステアリング舵角等に基づいて車両の制動力を制御するブレーキECU、ステアリング舵角等に基づいて操舵アシスト力を制御するパワーステアリングECU、エアコン操作スイッチや車内温等に基づいて車内のエアコンディションを制御するオートエアコンECU等である。尚、ノード10は、ECUの機能も有する、ステアリング舵角に応じた信号を出力する舵角センサや車両の重心軸周りに生ずるヨーレートに応じた信号を出力するヨーレートセンサなどのインテリジェントなセンサであってもよい。
各ノード10はそれぞれ、図2に示す如く、中央演算処理装置であるCPU20、及び、多重通信線12に接続するバスインターフェースとしての通信モジュール22を備えている。CPU20には、RAM24、ROM26、及びコントローラ28が内蔵されている。RAM24は、CPU20の演算中の情報や演算結果を格納する領域である。ROM26は、CPU20が使用するプログラムを格納すると共に、自ノード10が受信すべきデータ固有の識別IDを格納する領域である。コントローラ28は、通信データを格納するレジスタを有し、設定した識別IDと多重通信線12上の通信データ中の識別IDとを照合して、その照合が一致する場合に、その受信データをレジスタに格納する。
CPU20は、CAN等の所定の通信プロトコルに準じて作成されROM26に格納されたプログラムに従ってコントローラ28を制御して、多重通信線12を介したデータフレームの送受信制御を行う。具体的には、自ノード10の出力データを多重通信線12を介して他のノード10へ送信すべくデジタル化し、また、他のノード10から多重通信線12を介して受信した入力データをデコードして自身での制御を実行する。また、通信モジュール22は、コントローラ28により制御され、他ノード10にデータを送信すると共に、自ノード10に送信されてきたデータを受信する。各ノード10はそれぞれ、自ノード10に接続するセンサやスイッチ,アクチュエータの状態に基づいて或いは更に他ノード10から送信されてくるデータに基づいて自ノードにおける制御を行う。
各ノード10が多重通信線12へ送信するデータは、所定のデータフレームにより構成されている。このデータフレームは、例えば、フレームの始まりを示すスタートオブフレーム(SOF)と、データ種類として他の種類のデータと区別するための各データ固有の識別IDを示すフィールド(複数のノード10からの送信データが衝突した際における当該データを送信するうえでの優先順位をも示す)と、当該送信データの長さを示すデータ長コード(DLC)と、データ自体の内容(例えば、車輪速の情報や駆動トルクの制御指令値等)を示すフィールドと、伝送エラーをチェックするためのCRCフィールドと、正常に受信が完了したことを確認するためのフィールドと、フレームの終わりを示すエンドオブフレーム(EOF)と、から構成されている。
ところで、一般的に、ノード10としてのECUには、自ECUにおいて予め定められた制御を行うため、センサやスイッチ,アクチュエータなど(以下、センサ等30と称す)が上記した多重通信線12とは異なる信号線32を介して接続されている。また、最近では、搭載スペースの問題などに鑑みて、ECU機能も兼ね備えたインテリジェントなセンサやアクチュエータなどが開発されている。このような構成においてはノード10がECUとしての制御を適正に行うために、センサ等30やセンサ機能部位(以下、これらを纏めて「センサ等30」とする)から出力される信号の途絶や接地側若しくは電源側への固着(はり付き)などの故障を診断することが必要である。そこで、その故障診断を実行するノード10としては、そのセンサ等30の出力信号が入力するECU自身であることが考えられる。しかしながら、特にECU機能とセンサ機能とを兼用するノード10ではECU機能としてのコントローラや入出力が必要最小限の機能しか持たない簡素な構造であることが多いので、ノード10自身が自ノード10に接続するセンサ等30や自ノード10のセンサ機能の故障診断を行うことが適当でないことがある。
これに対して、センサ等30の故障診断を、自ノード10が行うのではなく、多重通信線12上の他のノード10に委託する構成が考えられる。かかる構成によれば、センサ等30の故障診断を他ノードに委託する委託元のノード10(以下、委託元ECU10aと称す)がその故障診断機能を予め持っている必要はないので、ノード10の構造を簡素に維持しつつ、そのノード10に出力信号が入力されるセンサ等30の故障診断を確実に実行することが可能となる。
しかしながら、委託元ECU10aからセンサ等30の故障診断を委託されるノード10(以下、診断代行ECU10bと称す)は、複数の委託元ECU10aからそれぞれ診断を委託されることがあるが、この場合、それらの委託がほぼ同時になされると、診断代行の負荷が集中してその代行診断を継続することが困難となることがある。更に、この診断代行ECU10bは、委託元ECU10aからの委託による代行診断の他に、自ノード10で実行すべき所定の制御(例えば、エンジン制御やVSC制御等)を行うことが必要であるので、その所定の制御を行う必要性が高いときは委託元ECU10aからの委託による代行診断を行う余裕がなく、その代行診断が履行不能となることがある。
そこで、本実施例のシステムは、委託元ECU10aからセンサ等30の故障診断を委託された診断代行ECU10bがその故障診断を実行することが困難であるときに、別のノード10にその診断の再委託を行うことで、委託元ECU10aのセンサ等30の故障診断を確実に履行することとしている。
図3(A)は、本実施例のシステムにおいてセンサ等30の故障診断を委託元ECU10aからその診断が困難な一次診断代行ECU10b−1へ委託した場合における各ノード10間での信号授受を、また、図3(B)は、一次診断代行ECU10b−1での診断が困難なときにセンサ等30の故障診断を委託元ECU10aからその診断が可能な二次診断代行ECU10b−2へ再委託した場合における各ノード10間での信号授受を、それぞれ示す。また、図4は、本実施例のシステムにおいて実行される一例の制御手順を示す。
本実施例において、ノード10は、予め、自ノード10が実行できる故障診断に使用されるプログラムを格納すると共に、その実行可能な故障診断の内容を特定する情報(故障診断の内容ごとかつ格納ノード10ごとに定められたものであり、以下、診断IDと称す)を格納する。尚、多重通信線12に接続する全ノード10の中には故障診断を全く実行できないノード10が一部に存在してもよい。この場合、そのノード10に故障診断用のプログラム及び診断IDは格納されない。また、一つのノード10が複数の故障診断(例えば、信号途絶と信号固着との2つの故障診断)を実行できることとしてもよい。更に、複数の異なるノード10は互いに同一の故障診断を実行できることとしてもよいが、この場合でも、各ノード10は異なる診断IDを有するものとし、一つの故障診断に対して実行可能なノード10ごとに複数の診断IDが存在するものとする。
本実施例において、センサ等30が出力した信号データは、委託元ECU10aに入力される(ステップ100)。委託元ECU10aは、センサ等30から入力される信号データに基づいて自ノード10における制御(例えばエンジン制御やVSC制御等)を行う。また更に、委託元ECU10aは、一定時間ごとに、出力信号が入力されるセンサ等30について実行すべき故障診断の内容を指定すると共にかつその故障診断の委託先として指定すべき一次診断代行ECU10b−1を特定する診断ID−1と、自ノード10を特定して示す他ノード10と区別するための識別IDと、センサ等30から入力される信号データと、を含むデータフレーム(以下、このデータフレームを診断委託フレームと称す)を、多重通信線12上に定期送出する(ステップ102)。
尚、上記の診断委託フレームは、センサ等30からの入力信号データよりも診断IDのデータが先に多重通信線12上に送出されるように構成されている。また、ノード10は、予め、センサ等30の信号入力後に最初に故障診断の委託先として指定すべき一次診断代行ECU10b−1の識別情報を格納していると共に、自ノード10が委託された故障診断の履行が困難であるときに次にその故障診断の委託先として指定されるべきノード10(上記の一次診断代行ECU10b−1と同一のノード10でもよい。)の識別情報を格納している。この際、他ノード10の識別情報を格納するノード10と、自識別情報が格納されるノード10とは、一方が使用されれば他方も確実に使用されると判断できる、互いに密接に関係するノード同士である。
多重通信線12上の各ノード10はそれぞれ、多重通信線12上に流れる診断委託フレームをSOFから順に受信し、まず、その診断委託フレーム中の診断ID部分を読み込む。そして、その読み込んだ診断IDと同一の診断IDが、予め自ノード10に格納されている自ノード10の実行可能な故障診断の診断IDに含まれるか否かを判別する(ステップ200)。その結果、否定判定がなされる場合は、自ノード10が多重通信線12から読み込んだ診断IDに対応する故障診断を実行できないと判断できるので、以後、何ら処理を進めることなく処理を終了する。一方、肯定判定がなされる場合は、自ノード10が多重通信線12から読み込んだ診断IDに対応する故障診断を実行できると判断できるので、次にステップ202の処理を実行する。
尚、診断IDは、同じ故障診断を指定するものであっても、その委託先のノード10ごとに異なるものである。従って、委託元ECU10aが上記の如く故障診断の委託先として一次診断代行ECU10b−1を指定する診断ID−1を含む診断委託フレームを多重通信線12上へ送出すると、その診断委託フレームに対して一次診断代行ECU10b−1のみがステップ200で肯定判定を行う。
一次診断代行ECU10b−1は、ステップ200で肯定判定を行った後、ステップ202で委託元ECU10aから委託された故障診断を行う機能が停止中であるか否かを判別する(ステップ202)。この判別は、例えば、自ノード10b−1において所定制御が実行中であるか否か、複数の委託元ECU10aからそれぞれ自ノード10b−1に委託された故障診断の総数が所定数(例えば2つ)を超えたか否か、或いは、診断機能が不調であるか否かに基づいて行われるものとすればよい。
その結果、その故障診断機能が停止中でないと判別するときは、多重通信線12上に流れる診断委託フレームの受信を継続して、委託元ECU10a側のセンサ等30からの入力信号データを読み込む(ステップ204)。そして、一次診断代行ECU10b−1は、その診断ID−1に対応する故障診断に使用するプログラムを読み出して、そのプログラムに従って入力信号データに基づく特定の故障診断、具体的には、委託元ECU10a側のセンサ等30に例えば信号途絶や信号固着などの故障が生じていないか否かの判定を実行する(ステップ206)。
一次診断代行ECU10b−1は、故障診断を完了した場合、その診断結果(正常と故障とを区別するコード或いは未診断を示すコード)を自己の有するメモリに記憶する(ステップ208)。また、多重通信線12上に流れた診断委託フレームから抽出した委託元ECU10aの識別IDを基にその委託元ECU10aを特定して、少なくとも回答先として指定されたその委託元ECU10aの識別IDと故障診断結果とを含むデータフレーム(以下、診断結果回答フレームと称す)を、その故障診断結果が委託元ECU10aへ回答されるように多重通信線12上に送出する(ステップ210)。尚、診断代行ECU10bは、故障が生じていると判定するときにのみ、その故障に対応する異常コードをメモリに記憶し、委託元ECU10aへ故障診断結果を回答することとしてもよい。
委託元ECU10aは、ステップ102で一次診断代行ECU10b−1にセンサ等30の故障診断を委託すべく診断委託フレームを多重通信線12上に送出した後に、その一次診断代行ECU10b−1からの故障診断結果の回答を受けた場合、自ノード10a側のセンサ等30の故障診断の結果を認識する(ステップ110)。そして、故障が生じていないときは、通常どおりセンサ等30から入力される信号データに基づいて自ノード10における所定の制御を継続する一方、故障が生じているときは、その故障に対応する異常コードをメモリに記憶すると共に、通常の制御に代えてフェールセーフ処理(例えば、デフォルト値での制御継続)を実行する(ステップ112)。
一方、一次診断代行ECU10b−1は、ステップ200で肯定判定を行った後、ステップ202で委託元ECU10aから委託された故障診断を行う機能が停止中であると判別するときは、次に、委託元ECU10aからの診断委託フレームに含まれる診断ID−1が指定する実行すべき故障診断の内容と同一の故障診断の内容を指定すると共に、かつ、その故障診断の次の委託先として指定すべき二次診断代行ECU10b−2を特定する診断ID−2を生成する(ステップ212)。この特定される二次診断代行ECU10b−2は、一次診断代行ECU10b−1とは異なるノードである。そして、自ノード10b−1が故障診断不能である旨を委託元ECU10aへ通知し、かつ、センサ等30の故障診断の委託を自ノード10b−1から二次診断代行ECU10b−2へ切り替えるように委託元ECU10aへ要求すべく、その診断ID−2と委託元ECU10aの識別IDとを含んだデータフレームを多重通信線12上に送出する(ステップ214)。
委託元ECU10aは、ステップ102で一次診断代行ECU10b−1にセンサ等30の故障診断を委託すべく診断委託フレームを多重通信線12上に送出した後に、その一次診断代行ECU10b−1からの故障診断不能通知を受けた場合、まず、センサ等30の故障診断を次に委託すべき委託先の診断代行ECU10を、その故障診断不能と共に通知された次の委託先として指定すべき二次診断代行ECU10b−2に設定する(ステップ120)。そして、一次診断代行ECU10b−1に代えてその二次診断代行ECU10b−2を特定する診断ID−2を自ノード10aの識別IDとステップ100で入力された信号データと共に含む診断委託フレームを新たに多重通信線12上に送出する(ステップ122)。
多重通信線12上の各ノード10はそれぞれ、多重通信線12上に流れる診断委託フレームをSOFから順に受信し、まず、その診断委託フレーム中の診断ID部分を読み込む。そして、その読み込んだ診断IDと同一の診断IDが、予め自ノード10に格納されている自ノード10の実行可能な故障診断の診断IDに含まれるか否かを判別する(ステップ300)。委託元ECU10aが上記の如く故障診断の委託先として二次診断代行ECU10b−2を指定する診断ID−2を含む診断委託フレームを多重通信線12上へ送出すると、その診断委託フレームに対して二次診断代行ECU10b−2のみがステップ300で肯定判定を行う。
以後、二次診断代行ECU10b−2は、上記したステップ202〜214と同様の処理を実行すると共に、委託元ECU10aは、上記したステップ110,112,120,122と同様の処理を実行する。そして、二次診断代行ECU10b−2から故障診断の次の委託先として指定される三次診断代行ECU10b−3を始め多次の診断代行ECU10b−n(n=3,4,5,・・・)も、同様にステップ202〜214の処理を実行する。但し、故障診断の委託先として指定される診断代行ECU10bは、その診断代行の次数よりも小さい次数の診断代行ECU10bとは異なるノードであり、例えば一次診断代行ECU10b−1と四次診断代行ECU10b−4とが重複した同一のノードであることはない。
尚、委託元ECU10aから故障診断を委託された診断代行ECU10bは、その故障診断の次の委託先として指定すべき診断代行ECU10bを設定していないときは、上記ステップ212,214の処理に代えて、次に委託先として指定すべきノード10が存在しないことを含めて故障診断不能の旨を委託元ECU10aへ通知すべく、その情報と委託元ECU10aの識別IDとを含むデータフレームを多重通信線12上に送出する。そして、委託元ECU10aは、診断代行ECU10bにセンサ等30の故障診断を委託すべく診断委託フレームを多重通信線12上に送出した後に、その診断代行ECU10bから、次に委託先として指定すべきノード10が存在しないことを含む故障診断不能通知を受けた場合には、診断IDを代えた新たな診断委託フレームの送出を禁止して、他ノード10への故障診断委託を中止する。
このように、本実施例のシステムにおいては、委託元ECU10a側のセンサ等30に故障が生じているか否かの故障診断の実行を、その委託元ECU10aから多重通信線12上の他ノード10へ委託することができる。そして、委託元ECU10aから多重通信線12を通じて診断委託フレームを受信した診断代行ECU10bは、自ノード10がその診断委託フレーム内に含まれる診断IDに対応する故障診断を実行できる機能を有すると共にかつその故障診断機能が停止中でなければ、その委託元ECU10a側のセンサ等30の故障診断を実行する。
かかる構成においては、センサ等30の故障診断を、そのセンサ出力等が入力されるノード10自身が行うのではなく、多重通信線12上の他ノード10が行うので、そのセンサ出力等が入力されるノード10に予めその故障診断を行わせるための機能を設けることは不要である。このため、特にECU機能を兼ね備えたセンサやアクチュエータなどのノード10についてはその構造を簡素に維持してその小型化及び低コスト化を確保しつつ、そのノード10に出力信号データが入力されるセンサ等30の故障診断を確実に実行することが可能となっている。
また、本実施例において、ノード10間を接続する多重通信線12は、特定の委託元ECU10aと診断代行ECU10bとを接続する専用の通信線ではなく、複数のノード10がそれぞれ時分割多重で信号データを送出できる共有バスである。このため、センサ等30から入力された信号データを委託元ECU10aから診断代行ECU10bへ転送するための専用通信線、並びに、その専用通信線を通じた転送を可能とするためのノード10内の送信機構及び受信機構を個別に設けることは不要であるので、委託元ECU10aから診断代行ECU10bへセンサ等30の故障診断を委託するシステムを簡素かつ安価に更にノード搭載位置の自由度を損なうことなく実現することが可能となっている。
更に、本実施例においては、診断代行ECU10bでセンサ等30に故障が生じていると診断されると、その診断結果が異常コードとして診断代行ECU10bに記憶され或いは委託元ECU10aに回答されて記憶されると共に、委託元ECU10aで通常の制御とは異なるフェールセーフ処理が実行される。このため、センサ等30の故障診断後に故障の生じたセンサ等30の交換や修理を促すことができると共に、委託元ECU10aで故障が生じているセンサ等30の信号データに基づいて通常の制御が実行され続けることによる不都合を回避することが可能となっている。
また、本実施例のシステムにおいては、委託元ECU10aから多重通信線12上の他ノード10へ故障診断が委託された場合にも、その委託先の故障診断ノード10bが機能停止によりその故障診断を行うことができないときは、別の他ノード10へその故障診断の再委託を行うことができ、委託先の故障診断ノード10bが故障診断不能であるごとに故障診断の診断権を一次診断代行ECU10b−1から順に譲渡することが可能となる。従って、委託元ECU10a側のセンサ等30の故障診断を確実に履行させることが可能となっている。
ここで、本実施例のシステムにおいて、上記した故障診断の再委託は、委託元ECU10aが一旦予め定められている一次診断代行ECU10b−1に委託した後、その委託先の診断代行ECU10bから診断不能の旨と共に通知される次に委託先として指定すべきであると特定されたノードに対して行われる。かかる構成において、委託元ECU10aは、故障診断の委託を行ううえで、最初に診断を委託すべき一次診断代行ECU10b−1の情報のみを記憶しているだけで十分であり、また、一次診断代行ECU10b−1は二次診断代行ECU10b−2の情報のみを記憶しているだけで十分であるので、委託元ECU10aが委託した委託先の診断代行ECU10bが仮に診断不能であるときにも、その診断不能の診断代行ECU10bから通知された次に委託先として指定すべきであると特定されたノードに再委託が行われるので、委託元ECU10aが再委託先の診断代行ECU10bの情報や複数の診断代行ECU10bの委託順などを記憶しておくことは不要であり、また、診断代行ECU10bが次に診断の委託先として指定すべき診断代行ECU10bの情報を複数記憶しておくことは不要である。従って、本実施例によれば、委託元ECU10aのセンサ等30の故障診断を確実に履行させるためのバックアップについて、委託元ECU10aなどに予め多くの診断代行ECU10bの情報を格納させておくことなく、高い拡張性を確保しつつ実現することが可能となっている。
尚、上記の如く、委託元ECU10aから故障診断を委託された診断代行ECU10b−m(一次診断代行ECU10b−1を始めとする診断代行ECU10b;m=1〜n)は、その故障診断を機能停止により実行することができない状況において、次に委託先として指定すべき診断代行ECU10b−(m+1)が設定されていないときは、故障診断不能の旨と共に次の委託先として指定すべきノード10が存在しない旨を委託元ECU10aへ通知すると共に、委託元ECU10aは、診断IDを代えた新たな診断委託フレームの送出を禁止して、他ノード10への故障診断委託を中止する。従って、本実施例のシステムによれば、委託元ECU10a側のセンサ等30の故障診断を実行可能なノード10が一切存在しないときに、その委託元ECU10aからの無駄な委託が継続するのを回避することが可能である。
ところで、上記の実施例においては、委託元ECU10aが特許請求の範囲に記載した「信号入力ノード」に、診断代行ECU10bが特許請求の範囲に記載した「診断代行ノード」に、センサ等30が特許請求の範囲に記載した「信号出力手段」に、それぞれ相当している。
また、委託元ECU10aが、図4に示すルーチン中ステップ102,122の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載した「診断委託フレーム送出手段」が、ステップ120の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載した「委託先変更手段」が、それぞれ実現されている。更に、診断代行ECU10bが、ステップ200,202の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載した「診断実行可否判別手段」が、ステップ206の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載した「代行診断実行手段」が、ステップ214の処理を実行することにより特許請求の範囲に記載した「診断不能通知手段」が、それぞれ実現されている。
尚、上記の実施例においては、委託元ECU10aが自ノード10に出力信号が入力されるセンサ等30の故障診断を多重通信線12上の他のノード10に委託することとしているが、更に、委託元ECU10a自身が自ノード10に出力信号が入力されるセンサ等30の故障診断を実行することとしてもよい。かかる構成においては、委託元ECU10aが自ノード10の故障等によりセンサ等30の故障診断を実行することが困難となっても、その故障診断を他ノード10に委託して実行することが可能となるので、委託元ECU10aに接続するセンサ等30の故障診断の実行を確保することが可能となる。そして、その故障診断の結果が正常であれば、そのセンサ等30の出力信号をシステム全体として利用することができるので、車両における制御を継続することが可能となる。
また、委託元ECU10a自身がセンサ等30の故障診断を実行可能である構成においては、委託元ECU10a自身による故障診断の結果と診断代行ECU10bによる故障診断の結果とを比較することにより、委託元ECU10a自身に故障等による不調の有無を検知することが可能である。
また、上記の実施例においては、診断システムを、ノード10に接続し或いは内蔵されるセンサ等30の故障を診断するシステムとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、ノード10に格納されるテストプログラム自体やそのテストプログラムによる実行結果等の異常有無を診断するものであってもよい。
更に、上記の実施例においては、診断システムを、自動車の有する各種の電子制御ユニットを多重通信線12を介して接続させたものとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、自動車以外に搭載されて、複数のノードを多重通信線12を介して接続させたものとしてもよい。
本発明の一実施例であるシステムの構成図である。 本実施例のシステムを構成するノードの具体的な構成図である。 同図(A)は本実施例のシステムにおいて診断を委託元ECUからその診断が困難な一次診断代行ECUへ委託した場合における各ノード間での信号授受を、また、同図(B)は一次診断代行ECUでの診断が困難なときに診断を委託元ECUからその診断が可能な二次診断代行ECUへ再委託した場合における各ノード間での信号授受を、それぞれ示す。 本実施例のシステムにおいて実行される一例の制御手順を示す図である。
符号の説明
10 ノード
10a 委託元ECU
10b 診断代行ECU
10b−1 一次診断代行ECU
10b−2 二次診断代行ECU
12 多重通信線

Claims (10)

  1. 他のノードと多重通信線を介して接続されると共に、信号データが入力される信号入力ノードに関わる故障・異常を診断するシステムであって、
    前記信号入力ノードは、他ノードに診断を委託すべく、少なくとも実行すべき診断の委託先である診断代行ノードを指定する情報と自ノードを特定する情報と入力された信号データとを含むデータフレームを前記多重通信線上へ送出する診断委託フレーム送出手段を有し、
    前記診断代行ノードは、前記信号入力ノードからの前記データフレームを受信した場合に該実行すべき診断を自ノードが行い得るか否かを判別する診断実行可否判別手段と、該診断実行可否判別手段により該診断の実行が可能であると判別した場合に前記データフレームに含まれる前記信号データに基づいて前記信号入力ノードに関わる診断を実行する代行診断実行手段と、該診断実行可否判別手段により該診断の実行が困難であると判別した場合に診断不能の旨を前記信号入力ノードへ通知する診断不能通知手段と、を有すると共に、
    前記信号入力ノードは、前記診断代行ノードからの診断不能の旨の通知を受信した場合に、前記診断委託フレーム送出手段による前記データフレームの送出を、診断委託先の診断代行ノードを別の他ノードに代えて新たに行うことを特徴とするノード診断システム。
  2. 前記診断代行ノードは、前記診断不能通知手段による診断不能の旨の通知を、次に診断委託先として指定すべきノードを特定する情報を含めて行うと共に、
    前記信号入力ノードは、前記診断代行ノードからの前記通知を受信した場合に、前記診断委託フレーム送出手段による前記データフレームの送出を、診断委託先の診断代行ノードを該通知により次に指定すべきであると特定されたノードに設定して新たに行うことを特徴とする請求項1記載のノード診断システム。
  3. 前記診断代行ノードは、次に診断委託先として指定すべきノードが設定されていないときは、前記診断不能通知手段による診断不能の旨の通知を、次に診断委託先として指定すべきノードが存在しないことを含めて行うと共に、
    前記信号入力ノードは、前記診断代行ノードからの前記通知を受信した場合に、前記診断委託フレーム送出手段による新たな前記データフレームの送出を禁止して他ノードへの診断委託を中止することを特徴とする請求項2記載のノード診断システム。
  4. 前記信号入力ノードに関わる故障・異常は、該信号入力ノードに前記多重通信線とは異なる信号線を介して電気的に接続し、該信号入力ノードに対して信号データを出力する信号出力手段の故障であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項記載のノード診断システム。
  5. 他のノードと多重通信線を介して接続されると共に、信号データが入力されるノードであって、
    他ノードに自ノードに関わる故障・異常の診断を委託すべく、少なくとも実行すべき診断の委託先である診断代行ノードを指定する情報と自ノードを特定する情報と入力された信号データとを含むデータフレームを前記多重通信線上へ送出する診断委託フレーム送出手段と、
    前記診断代行ノードからの診断不能の旨の通知が受信された場合に、前記データフレーム中で指定する診断委託先の診断代行ノードを別の他ノードに変更する委託先変更手段と、を備え、
    前記診断委託フレーム送出手段は、前記委託先変更手段による変更後、前記データフレームの送出を新たに行うことを特徴とするノード。
  6. 前記委託先変更手段は、前記診断代行ノードから診断不能の旨と共に通知される次に診断委託先として指定すべきノードを、前記データフレーム中で指定する診断委託先の診断代行ノードとして設定することを特徴とする請求項5記載のノード。
  7. 前記診断委託フレーム送出手段は、前記診断代行ノードからの診断不能の旨及び次に診断委託先として指定すべきノードが存在しない旨の通知が受信された場合に、新たな前記データフレームの送出を禁止することを特徴とする請求項6記載のノード。
  8. 信号データが入力される信号入力ノードと多重通信線を介して接続されるノードであって、
    前記信号入力ノードから、該信号入力ノードに関わる故障・異常の診断を委託する診断委託先として自ノードが指定された情報を含むデータフレームが受信された場合に、該診断を自ノードが行い得るか否かを判別する診断実行可否判別手段と、
    前記診断実行可否判別手段により前記診断の実行が可能であると判別した場合に、前記データフレームに含まれる信号データに基づいて前記信号入力ノードに関わる診断を実行する代行診断実行手段と、
    前記診断実行可否判別手段により前記診断の実行が困難であると判別した場合に、診断不能の旨を前記信号入力ノードへ通知する診断不能通知手段と、
    を備えることを特徴とするノード。
  9. 前記診断不能通知手段は、診断不能の旨の通知を、次に診断委託先として指定すべきノードを特定する情報を含めて行うことを特徴とする請求項8記載のノード。
  10. 前記診断不能通知手段は、次に診断委託先として指定すべきノードが設定されていないときは、診断不能の旨の通知を、次に診断委託先として指定すべきノードが存在しないことを含めて行うことを特徴とする請求項9記載のノード。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101218964B1 (ko) * 2012-06-13 2013-01-21 홍영래 복합 선로형 통신 중계 시스템
JP2017168994A (ja) * 2016-03-15 2017-09-21 本田技研工業株式会社 通信装置及び通信システム
JP2017165226A (ja) * 2016-03-15 2017-09-21 本田技研工業株式会社 通信システム

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